JP2018119856A - 撮像部材および撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】特定の対象物の明瞭な赤外画像を撮像することの可能な撮像装置を得るための撮像部材を提供すること。【解決手段】赤外線を透過しない遮光部材1aと、該遮光部材1aを貫通し、赤外線を透過する貫通孔1bとを備えている撮像部材1。遮光部材1aが膜状であって、赤外線を透過する板状の基体1cの第1面1c1に設けられているとよい。撮像部材1と赤外撮像素子とを備える撮像装置は、貫通孔1bの径に応じた対象物の明瞭な赤外画像を撮像可能となる。【選択図】図2

Description

本発明は、撮像部材および撮像装置に関するものである。
従来から、車両の運転支援用のセンサーカメラおよび街頭や室内で使用される監視カメラ等において、赤外撮像装置が用いられている運転支援用のセンサーカメラであれば、撮像装置で得られた赤外画像から歩行者等を検知して、自動ブレーキ等の運転支援が行なわれる。また、室内用の監視カメラであれば、得られた赤外画像から、侵入者や火災等を検知して、監視センターに異常を通報する等の見守りが行われる。
このような赤外撮像装置は、人や火炎等の検出対象物から放出される赤外線を受光して検出対象物の赤外画像を生成するものである。ところが、赤外線はあらゆるものから放射されているので、例えば人体の位置や動きを検知したい場合に、人体以外のものから放出される赤外線がノイズとなって、人体の画像が不明瞭となりやすかった。そのため、自動車のヘッドライト、電光看板や駐車中の車のタイヤ、排気管など人体の露出部と温度がほぼ同程度で画像にしめる面積が同等の物を人として誤検出する割合を低減する人物検出装置(例えば、特許文献1を参照。)や、移動する物体の視認性を高めた赤外線画像表示装置(例えば、特許文献2を参照。)が提案されている。
特開2001−108758号公報 特開2001−154646号公報
しかしながら、従来の赤外撮像装置や表示装置では広い範囲の赤外線から成る画像を一旦撮像素子に取り込み、その後特定の波長の赤外線の波長帯から成る対象物だけをその他の背景から区別して表示している。そのために、画像処理装置を設けている。また、人体から放出される赤外線の波長のみを透過するフィルタを設けることも考えられる。いずれにしても、従来の撮像装置においては、撮像素子に赤外光を集光するためのレンズ等の光学系も必要であり、撮像装置の構成が複雑であった。
本開示の1つの態様による撮像部材は、赤外線を透過しない部材から成り、赤外線を透過する貫通孔を有している。
本開示の1つの態様による撮像装置は、上記構成の撮像部材と、該撮像部材と間隔を設けるとともに、前記撮像部材の前記貫通孔と対向して配置された赤外撮像素子とを備えている。
本開示の1つの態様の撮像部材によれば、撮像対象物が放出する赤外線のみを、この赤外線の波長に応じた径の貫通孔を透過させて撮像素子で結像させることができるので、撮像対象物の画像が明瞭なものとなり、この撮像部材と撮像素子のみで基本的な撮像装置を構成することができるのでより簡易な構成の撮像装置を作製することができる。
本開示の1つの態様の撮像装置によれば、上記構成の撮像部材を含むことから、簡易な構成の撮像装置を提供することができる。
(a)は撮像部材の実施形態の一例を示す斜視図であり、(b)は(a)のB−B線における断面図であり、(c)は他の例の断面図である。 (a)は撮像部材の実施形態の他の一例を示す斜視図であり、(b)は(a)のB−B線における断面図であり、(c)は(b)のC部の一例を拡大して示す拡大断面図であり、(d)は(b)のC部の他の一例を拡大して示す拡大断面図である。 撮像装置の実施形態の一例を示す断面図であり、(a)は図1(b)に示す撮像部材を用いた例であり、(b)は図1(c)に示す撮像部材を用いた例である。 (a)および(b)はいずれも図2に示す撮像部材を用いた撮像装置の実施形態の一例を示す断面図である。 撮像装置の焦点距離と撮像部材の貫通孔の径との関係の一例を示す線図である。 (a)は撮像部材の実施形態の他の一例を示す斜視図であり、(b)は(a)のB−B線における断面図である。 (a)は撮像部材の実施形態の他の一例を示す斜視図であり、(b)は(a)のB−B線における断面図である。 (a)は撮像部材の実施形態の他の一例を示す斜視図であり、(b)は(a)のB−B線における断面図であり、(c)は(a)のC−C線における断面図である。
撮像部材および撮像装置の実施形態について、添付の図面を参照して説明する。図1(a)は撮像部材の実施形態の一例を示す斜視図であり、図1(b)は図1(a)のB−B線における断面図であり、図1(c)は他の例の断面図である。図2(a)は撮像部材の実施形態の他の一例を示す斜視図であり、図2(b)は図2(a)のB−B線における断面図であり、図2(c)は図2(a)のC部の一例を拡大して示す拡大断面図であり、図2(d)は図2(b)のC部の他の一例を拡大して示す拡大断面図である。図3および図4はいずれも撮像装置の実施形態の一例を示す断面図である。図3(a)は図1(b)に示す撮像部材を用いた撮像装置の例であり、図3(b)は図1(c)に示す撮像部材を用いた例である。図4(a)および図4(b)はいずれも図2に示す撮像部材を用いた撮像装置の例である。
撮像部材1は、図1に示す例のように、赤外線を透過しない遮光部材1aと、遮光部材1aを貫通し、赤外線を透過する貫通孔1bとを備えている。撮像対象物が放出する赤外線だけが、この赤外線の波長に応じた径の貫通孔1bを透過する。そのため、この撮像部材1を用いた撮像装置10においては、貫通孔1bを透過した撮像対象物から放出された赤外線だけが赤外撮像素子2で結像するので、撮像対象物以外のものから放出される不要な赤外線によるノイズが低減されて撮像対象物の画像が明瞭なものとる。そのため、この撮像部材1と赤外撮像素子2のみで基本的な撮像装置10を構成することができるのでより簡易な構成の撮像装置10を作製することができる。
遮光部材1aの貫通孔1bの内面により赤外線が反射され赤外線が本来の進行方向から外れると画像の輪郭が不明瞭になったり、また像が暗くなったりするなど画像の品質が低下しやすいので、遮光部材1aの厚みはできるだけ薄い方がよい。遮光部材1aの厚みが薄いと強度が低下して取り扱い性が悪くなるので、図1(c)に示す例のように、貫通孔1bの内面を傾斜させることができる。言い換えれば、遮光部材1aの一方の面から他方の面にかけて径が拡大している貫通孔1bとしてもよい。貫通孔1bの内面が傾斜していることで内面による赤外線の反射が抑えられ、画像の品質低下が抑えられる。
撮像部材1は、図2に示す例のように、赤外線を透過する板状の基体1cをさらに備えており、膜状の遮光部材1aが基体1cの第1面1c1に設けられているものとすることができる。遮光部材1aが基体1cの第1面1c1に設けられることで、遮光部材1a自身は機械的な強度を必要としなくなるため、遮光部材1aを膜状に形成すること、すなわち、遮光部材1aの厚みをより薄くすることができる。このような構成により、貫通孔1bの内面での反射による画像の品質低下をより小さく抑え、高品質な画像を得ることができるようになる。この場合の遮光部材1aの貫通孔1bの内面も傾斜していてもよい。図2(c)に示す例では遮光部材1aの貫通孔1bの内面は基体1の第1面1c1に対して垂直であり、図2(d)に示す例では遮光部材1aの貫通孔1bの内面は基体1の第1面1c1に対して垂直な方向に対して傾斜している。貫通孔1bの内面での反射がより抑えられ、反射による画像の品質低下がより抑えられる。
このような撮像部材1を赤外線発光素子2との間に所定の間隔を設けて対向して配置することで撮像装置10を構成することができる。この間隔は撮像対象物から放射される赤外線の波長およびこれに対応する撮像部材1の貫通孔1bの径に基づいた焦点距離によって設定される。
図5は撮像装置10の焦点距離fbと撮像部材1の貫通孔1bの直径φとの関係の一例を示す線図である。焦点距離fbとは撮像部材1と赤外撮像素子との距離(図3および図4に示すfb)である。貫通孔1bの直径φは、貫通孔1bの内面が傾斜している場合には、2つの開口径のうちの小さい方が貫通孔1bの直径φとなる。図5において、赤外線の波長λが4μmの例を黒丸および実線で示し、赤外線の波長λが9.5μmの例を白丸および破線で示している。波長λ=4μmは火炎から主に放射される赤外線の波長であり、波長λ=9.5μmは人体から主に放射される赤外線の波長である。
例えば、人体から放射される波長λ=9.5μmの赤外線の場合であれば、貫通孔1bを直径D=1mmとすると、このときの焦点距離fb=26.3mmであるので、赤外撮像素子2をfb=26.3mmとなるように配置すると、人体から放射される赤外線は赤外撮像素子2上に焦点を結び、人体の赤外画像が得られることとなる。このとき、火炎から放射される波長λ=4μmの赤外線は、同じ直径D=1mmの貫通孔を通過した場合には焦点距離fb=62.5mmとなるので、火炎からの赤外線は赤外撮像素子2上に焦点を結ばず、火炎の画像は得られない。よって、画像処理装置や集光レンズを備えていない、簡易な構成の撮像装置10によって、人体のみの明瞭な赤外画像を得ることができる。
以上の説明は、撮像部材1が1つの貫通孔1bを有しており、1つの撮像対象物の明瞭な画像を得るための撮像装置10についての説明であったが、撮像部材1は、図6および図7に示す例のように、複数個の貫通孔1bを有していてもよい。図6(a)は撮像部材1の実施形態の他の一例を示す斜視図であり、図6(b)は図6(a)のB−B線における断面図である。図7(a)は撮像部材1の実施形態の他の一例を示す斜視図であり、図7(b)は図7(a)のB−B線における断面図である。このように貫通孔1bの数を複数にすることで、撮像装置10の機能をより高めることができる。
撮像部材1の複数個の貫通孔1bは、図6に示す例のように、同じ径のものを含むものとすることができる。図6に示す例では、撮像部材1の遮光部材1aは、同じ径Dの貫通孔1cを2つ有している。2つの貫通孔の距離L1を赤外撮像素子2の撮像領域に応じて適宜調節することにより、各々の貫通孔1bを透過した赤外線による画像が赤外撮像素子2上に容易に分離して形成できるようになる。撮像装置10は、光学レンズを備えていないので、レンズによる光軸の傾きやずれが原理的に発生しない。そのため、2つの貫通孔1bの中心間の距離L1と赤外撮像素子2上に焦点を結んで得られた2つの赤外画像中の
任意の同一部間の距離とから、三角測量の原理で撮像対象物との距離が容易に測定できるようになる。
撮像部材1の複数個の貫通孔1bは、図7に示す例のように、異なる径のものを含んでいてもよい。図7に示す例では、撮像部材1の遮光部材1aは、径D1のものとこれより大きい径D2のものの2つの貫通孔1bを有している。このようにすることで、複数の違う温度帯の物体から放射される異なった波長の赤外線を同じ距離で焦点を結ばせることができるようになるので、例えば、火炎から放射される赤外線と人体から放射される赤外線の両方を1つの赤外撮像素子2で検出できるようになる。より具体的には、撮像部材1の貫通孔1bを直径D1=0.65mmおよびD2=1mmとし、赤外撮像素子2を焦点距離fb=26.3mmとなるように配置すると、火炎から放射される波長λ=4μmの赤外線はD1の貫通孔1bを通過し、人体から放射される波長λ=9.5μmの赤外線はD2の貫通孔を透過してそれぞれ赤外撮像素子2上に焦点を結んで、それぞれの赤外画像が形成される。このように、一つの赤外撮像装置で、フィルタリングや信号の変換等の複雑な処理無しで、必要とする複数の任意の温度帯の赤外画像を得ることができるようになるので、装置の小型化ができる。
貫通孔1bの径が大小2種類の場合で説明したが、貫通孔1bの径の種類は3以上であってもよい。撮像部材1の遮光部材1aに設ける貫通孔1bの径の種類に応じて、撮像対象物の種類を設定することができる。貫通孔1bの径の種類がn種類であれば、n種類の温度の異なる(放射する赤外線の波長の異なる)撮像対象物を撮像することができる。
撮像部材1の複数個の貫通孔1bは、図8に示す例のように、2n個であり、貫通孔1bの径はn種類とすることができる。図8(a)は撮像部材の実施形態の他の一例を示す斜視図であり、図8(b)は(a)のB−B線における断面図であり、図8(c)は図8(a)のC−C線における断面図である。図8に示す例では、n=2の場合をしており、撮像部材1の遮光部材1aは、貫通孔1cの径は、D1とD2の2種類であり、径D1のものを2つとこれより大きい径D2のものを2つの計4つの貫通孔1cを有している。図8に示す撮像部材1を用いた撮像装置10では、例えば、撮像部材1の貫通孔1bを直径D1=0.65mmおよびD2=1mmとし、赤外撮像素子2を焦点距離fb=26.3mmとなるように配置すると、火炎の画像および人体の画像を撮像することができ、同時に火炎までの距離および人体までの距離を測定することができる。このように、n種類の違う温度帯の物体から放射される異なった波長の赤外線を同じ距離で焦点を結ばせることができるようになるので、n個の赤外画像を得ると共に、対象物との距離も測定できるようになるので、n種類の温度帯の物体との距離を測定できる装置のより一層の小型化ができる。
以上の説明では、n種類の撮像対象物の画像を撮像し、その距離も全て測定する場合であるが、1部の撮像対象物の距離だけを測定する場合は、距離を測定したい対象物に対応する径の貫通孔1bだけを2つにすればよい。例えば、n種類の径の貫通孔1bのうち1種類だけを2つ設ければ、その1種類の径に対応した対象物の距離だけを測定することができる。より具体的には、撮像部材1に貫通孔1bとして直径D1=0.65mmのものを1つとD2=1mmのものを2つ設けて、赤外撮像素子2を焦点距離fb=26.3mmとなるように配置すると、火炎の画像および人体の画像を撮像することができ、同時人体までの距離だけを測定することができる。
図6〜図8に示す例では、基体1cを備える撮像部材1における遮光部材1aの貫通孔1bの例を示しているが、このような貫通孔1bの構成は、図1に示す例のような基体1cを有さない撮像部材1においても適用することができる。
撮像部材1が、図1に示す例のように、赤外線を透過しない遮光部材1aだけを備えている場合には、遮光部材1aは、赤外線を遮蔽する材料で構造を保持できる材料であればよく、金属、セラミックス、赤外線遮蔽効果のある金属粉やセラミック粉末を混入した樹脂等が使用できる。遮光部材1aが金属であり、赤外撮像素子2を搭載する配線基板がセラミックから成る場合には、セラミックスの熱膨張係数に近い熱膨張係数を有する42Ni−Fe合金板やFe−Ni−Co合金板が好適に利用できる。このような材料から成る板状の遮光部材の1aに孔開け加工をすることで、貫通孔1bを備える撮像部材1が得られる。あるいは、板材を孔開け加工せず、貫通孔1bを有する板材として成型することで撮像部材1を作製することもできる。この場合の撮像部材1の厚みは、自重で変形するなどしないような厚みであればよく、材質にもよるが例えば0.1mm〜2mmとすることができる。
また、撮像部材1が図2に示す例のように、膜状の遮光部材1aが赤外線を透過する板状の基体1cの第1面1c1に設けられている場合には、上記のような遮光部材1aの膜を基体1cに密着させて形成することで遮光部材1aとすることができる。例えば、赤外線遮蔽効果のある金属、セラミックもしくは顔料等の粉末を樹脂に混入してペースト化し印刷、硬化し厚膜被膜を形成することで遮光部材1aとすることができる。あるいは、基体1cの第1面1c1上に蒸着等の薄膜形成法で遮光部材1aの薄膜を形成することもできる。蒸着膜としては、例えば、基体1cに遮光性の優れたCrのような金属や反射率の低いCrOの様な金属酸化物を単独もしくは積層して蒸着することで、遮光部材1cとすることができる。より具体的には、例えば基体1c表面に反射率の低い酸化クロム層を蒸着で30nm〜500nmの厚さで形成し、その上に遮光性の高いクロム層を30nm〜500nmの厚さで形成し、その上に再度酸化クロム層を30nm〜500nmの厚さで形成して遮光部
材1aとすると反射率が小さく、遮光性に優れた遮光部材1aとなるのでよい。厚膜被膜としては、例えばエポキシ樹脂に顔料としてカーボンブラックを添加混練し、基体1c上にスクリーン印刷し加熱硬化することで例えば厚み5μm〜30μmの遮光部材1aとすることができる。基体1cは赤外線を透過する材料でできており、例えばシリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、カルコゲナイドガラス、硫化亜鉛(ZnS)およびセレン化亜鉛(ZnSe)の板が使用される。
貫通孔1bの形状は、図1に示す例のように、上面視で円形であることが好ましい。本開示の撮像装置10においては貫通孔1bの直径で焦点距離fbが決まるため、穴形状を最も単純な円形に統一することで、設計が容易となる。円形以外の形状とした場合には、その形状によって、穴径との関係が明確にならない場合が出てくるとともに、映る画像にも悪影響が出る可能性がある。
貫通孔1bの内面の傾斜している場合の傾斜角度θ、すなわち板状の遮光部材1aの主面に垂直な方向に対する角度θが大きい方が、赤外線が貫通孔1bの内面でより反射し難くなるが、傾斜角度θが大きいと貫通孔1bの他方の面の径が大きくなり、また大きすぎると遮光部材1aも大きくなってしまい小型化には不利となる。そのため、貫通孔1bの内面の傾斜角度θは、例えば15°〜60°とすることができる。また、貫通孔1bの内面の反射率が小さいと、内面での反射による画像の品質低下を抑えることができる。貫通孔1bの内面を黒色とすることで貫通孔1bの内面での反射率を下げることができる。貫通孔1bの内面を黒色にするには、例えば遮光部材1aとして黒色の染料や顔料を含む樹脂あるいはセラミックスを用いることができる。
貫通孔1bが複数設けられる場合、複数の貫通孔1bの中心間の距離Lは、それぞれの貫通孔1bによる撮像画像が重ならずに、撮像エリアを有効に三角測量で精度よく距離測定に使用できるように設定するとよい。例えば貫通孔1bが2つであり、赤外撮像素子2の撮像エリアが13.2mm×8.8mmである場合には、長辺の1/2の寸法である6
.6mmの間隔をあけて2つの貫通孔1bを配置すればよい。あるいは、撮像エリアの長手方向に並べた2つのの貫通孔1bの画像に重なりが発生する場合には、それぞれの貫通孔による撮像エリアが最も大きくなるように設定するとよい。例えば、赤外撮像素子2が上記と同じ寸法の撮像エリアを有する場合には、一辺の長さが短辺に等しい8.8mmである正方形のエリアを各々の貫通孔1bによる撮像エリアとすればよく、貫通孔1bの間隔は4.4mmとなる。すなわち、赤外撮像素子2の撮像エリアが13.2mm×8.8mmである場合には、2つの貫通孔1bの中心間の距離L1は、例えば、4.4mm〜6.6mmとすることができる。
撮像装置10は、上記のような撮像部材1と、撮像部材1と間隔を設けるとともに、撮像部材1の貫通孔1bと対向して配置された赤外撮像素子2とを備えている。例えば、図3および図4に示す例のように、赤外撮像素子2は配線基板5に搭載され、赤外撮像素子2と撮像部材1とは筐体3によって間隔を設けて配置されている。 赤外撮像素子2は光電変換素子であり、量子型または熱型等の2次元赤外線撮像素子が用いられる。
配線基板5は、赤外撮像素子2を固定するとともに、外部に電気的に接続させるためのものである。配線基板5は、例えば酸化アルミニウム質焼結体等からなる絶縁基体5aと、絶縁基体5aに設けられた配線導体5bとを含んでいる。図3に示す例では、絶縁基体5aは、直方体の一方の主面(上面)に凹部が設けられた形状であり、赤外撮像素子2は凹部の底面の搭載部に搭載されて凹部内に収容されている。図4に示す例では、絶縁基体5aは凹部を有していない直方体状(平板状)であって、上面の搭載部に赤外撮像素子2が搭載されている。配線導体5bは、図3および図4に示す例では、赤外撮像素子2の搭載部から絶縁基体5aの下面にかけて設けられている。
赤外撮像素子2は、例えば、絶縁基体5aの搭載部にはんだやろう材のような金属、あるいは樹脂接着剤等の接合材(図示せず)で固定され、ボンディングワイヤ等の接続部材6で搭載部に設けられた配線導体5bに電気的に接続されている。搭載部から絶縁基体5aの外表面(図面では下面)にかけて設けられた配線導体5bによって、赤外撮像素子2と外部電気回路との電気接続が可能になっている。
筐体(鏡筒)3は、図3および図4に示す例では、筒状であって、その一端部(下端部)が配線基板5の上面の赤外撮像素子2を囲む位置に固定され、他端部(上端部)の開口を塞ぐように撮像部材1が取り付けられている。筐体3の一端に配置された撮像部材1の貫通孔1bから筐体3内に入射した赤外光(赤外線)が赤外撮像素子2で電気信号に変換されて撮像が行なわれる。筐体3は、赤外光が透過しない材料であれば良く、上述した遮光部材1aと同様のものを用いることができる。例えば、顔料としてカーボンブラックを含むエポキシ樹脂を、射出成型等の既存の成型方法で成型することによって作製することができる。筐体3の内面での赤外光の反射を抑えるために、少なくとも筐体の内面を黒色とすることができる。
図3(a)および図4(a)に示す例では、筐体3の上端部に段差を設けているが、図(b)および図4(b)に示す例のように、筐体3の上端部は平坦であってもよい。段差を設けた場合は、ここに撮像部材1をはめ込んで位置合わせして固定することができ、上端部が平坦である場合は、筐体3の作製時に上端面の傾斜が制御しやすく、上端面と撮像部材1の下面の外縁部とを向かい合わせることで撮像部材1の傾斜を抑えて固定することができる。
図3に示す例の撮像部材1は、基体1cを有しておらず、貫通孔1bを有する遮光部材1aのみからなるのに対して、図4に示す例の撮像部材1は、基体1cを有しており、基体1c第1面1c1上に設けられた膜状の遮光部材1aが貫通孔1bを有している。図4
に示す例の撮像装置10においては、筐体3の内部は撮像部材1の基体1cによって気密に封止することができる。そして、筐体3(および配線基板5で囲まれた空間)内の赤外撮像素子2は撮像部材1によって封止されているので外部の雰囲気等から保護される。これに対して、図3に示す例の撮像装置10においては、筐体の上端の開口を撮像部材1で塞いでいるが、撮像部材1が貫通孔1bを有しているので、筐体3の内部は気密に封止されない。赤外撮像素子2を保護するために、配線基板5の凹部は蓋体4によって塞がれ、蓋体4と凹部とによって構成された容器内に赤外撮像素子2が気密封止されている。蓋体4は基体1cと同様に赤外線を透過する材料でできており、例えばシリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、カルコゲナイドガラス、硫化亜鉛(ZnS)およびセレン化亜鉛(ZnSe)の板が使用される。必要に応じて、表裏に適宜硫化亜鉛やダイヤモンドライクカーボンによる反射防止膜を形成して対象温度の物体から放射される赤外線の透過率を高めることで、撮像装置の感度を高めることができる。
撮像部材1の遮光部材1aの貫通孔1bの内面が傾斜している場合は、赤外撮像素子2側の径が大きくなるように撮像部材1を配置すると、貫通孔1bの内面で反射した赤外線が赤外撮像素子2へ入射することがより抑えられ、反射光による画質の品質低下がより抑えられる。また、貫通孔1bの開口径が小さい方と赤外撮像素子2との距離が焦点距離となるので、赤外撮像素子2側の径が小さくなるように撮像部材1を配置した場合に比べ、遮光部材1aの厚み分だけ、撮像装置10の高さを低くできる。
また、撮像部材1が基体1cと膜状の遮光部材1aとを有する場合は、図4(b)に示す例のように、遮光部材1aは赤外撮像素子2側に設けるとよい。言い換えれば、遮光部材1aの基体1cの第1面1c1を赤外撮像素子2の方にして配置するとよい。このようにすると、遮光部材1aより赤外撮像素子2側に基体1cが存在しないので、基体1cの側面から不要な赤外線が入射して赤外撮像素子2に到達する可能性が低減され、画質の品質が低下する可能性がより低減される。また、遮光部材1aを赤外撮像素子2側に形成することで、筐体3で決まる遮光部材1aと赤外撮像素子2間の距離から基体1cの厚みのばらつきを排除してより正確な焦点距離fbに遮光部材1bを配置できる。遮光部材1aを赤外撮像素子2から遠い側に配置する場合は、基体1cの側面から不要な赤外線が入射しないように、基体1cの側面まで遮光部材1aを設けることができる。あるいは、図4(a)に示す例のように、筐体3の上端部の一部で撮像部材1(基体1c)の側面を覆うようにすることができる。
撮像部材1の筐体3の上端部への固定は、撮像部材1および筐体3の材料に応じた接合材(図示していない)、例えばろう材または樹脂接着剤を用いて行なうことができる。撮像部材1が基体1cと膜状の遮光部材1aとを有する場合の具体例の一つについて、以下に説明する。
遮光部材1aをCrO−Cr−CrO薄膜で基体1cの外縁部付近まで形成するとともに、筐体3の上端面に対向する遮光部材1aの外縁部に更にNi薄膜もしくはNi−Au薄膜を額縁状に形成し、筐体3の開口部の周囲の上端面をNi−Auめっき仕上げとして、Sn−Au合金を接合材として使用することで、容易に赤外線撮像素子2を気密に封止することができるようになる。
カーボン含有エポキシ樹脂を印刷して硬化させることで、遮光部材1aを基体1cの外縁部付近まで形成するとともに、遮光部材1aの外縁部のみに更に遮光性のカーボン含有エポキシ樹脂を額縁状に印刷し、Bステージ状態とすることで、接着材付きの撮像部材1とすることができる。この場合には、筐体3には特別なめっき仕上げ等は無くとも、Bステージのエポキシ樹脂を加熱することで接合材として使用できるようになるので、より容易に赤外線撮像素子2を気密に封止することができるようになる。なお、遮光部材1aを
薄膜で形成した場合でも接合材をエポキシ樹脂としても構わない。このように遮光部材1aを赤外撮像素子2側に形成し、更に遮光部材で筐体3と接合した場合には、基体1cの側面から赤外線が赤外線撮像素子2に入射する虞が無くなるので図4に示す例のよう様に基体1cの側面を塞ぐ構造とする必要が無くなるため、より簡単な筐体3の構造とした場合でも画質を低下させる事が無いので、装置の工数を減少できる。
1・・・撮像部材
1a・・・遮光部材
1b・・・貫通孔
1c・・・基体
1c1・・・第1面
2・・・赤外撮像素子
3・・・筐体
4・・・蓋体
5・・・配線基板
6・・・接続部材
10・・・撮像装置

Claims (7)

  1. 赤外線を透過しない遮光部材と、該遮光部材を貫通し、赤外線を透過する貫通孔とを備えている撮像部材。
  2. 赤外線を透過する板状の基体をさらに備えており、膜状の前記遮光部材が前記基体の第1面に設けられている請求項1記載の撮像部材。
  3. 複数個の前記貫通孔を有する請求項1または請求項2に記載の撮像部材。
  4. 前記複数個の貫通孔は同じ径のものを含む請求項3記載の撮像部材。
  5. 前記複数個の貫通孔は異なる径のものを含む請求項3または請求項4に記載の撮像部材。
  6. 前記貫通孔は2n個であり、前記貫通孔の径はn種類である請求項3記載の撮像部材。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の撮像部材と、
    該撮像部材と間隔を設けるとともに、前記撮像部材の前記貫通孔と対向して配置された赤外撮像素子とを備えている撮像装置。
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