JP3163879B2 - 赤外線検知素子 - Google Patents
赤外線検知素子Info
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Description
り、特に、視野角を確定して背景赤外線を除去するため
に用いるコールド・アパーチャと、赤外線素子との間隙
を一定に保つことができる赤外線検知素子に関する。
され、医療分野、工業分野、セキュリティ業務分野、食
品分野から宇宙・軍事分野まで広く使用されている。そ
して、その使用法も温度差検出程度のものから極めて高
い確度で温度を計測するものまで、又、使用環境から見
ると、静止状態で使用するものから移動体に搭載して使
用するものまで、極めて多岐にわたっている。本発明
は、いずれの分野、いずれの使用法、いずれの使用環境
にも適用できる技術に関するものであるが、特に、移動
体に搭載して、且つ、正確な温度計測を行う場合に一層
効果を発揮できるものである。
計測するためには、対象物が発生する赤外線だけを赤外
線検知素子で捉え、背景にある赤外線は除去する必要が
ある。このために、赤外線が入力される側に、赤外線検
知素子に近接して、赤外線検知素子の受光部に対応する
部分だけに開口部を設けて赤外線を透過させ、それ以外
の部分では赤外線を遮光し、且つ、遮光する物自体から
はほとんど赤外線を発生しないように、液体窒素や液化
アルゴンなどの温度まで冷却したコールド・アパーチャ
が使用される(アパーチャは、赤外線検知素子に近接し
て設けられているので、赤外線検知素子全体の冷却構造
によって同時に冷却される。このためにコールド・アパ
ーチャと呼ばれる)。このようなコールド・アパーチャ
を使用する場合には、コールド・アパーチャの開口部に
入射する赤外線と受光部に入射する赤外線の量の関係が
一定なことが重要である。
示す図である。図3(イ)は、コールド・アパーチャと
受光部を分離した形で示す斜視図、図3(ロ)はコール
ド・アパーチャと受光部を結合した形で示す断面図であ
る。
板、2は受光部、3は導体、4は固定台、11はコール
ド・アパーチャ、12は赤外線に対する遮光膜、13は
遮光膜の受光部に対応する部分に開けた開口部、21は
接着剤である。
であり、受光部と導体部の形状はサファイア基板上に貼
着したHgCdTeをエッチングして形成し、導体とす
る部分には金属を蒸着して電気伝導率を確保する。又、
固定台は受光部に悪影響を与えない方法であれば、いか
ような方法で形成してもよい。
外線を透過するZnSで形成し、赤外線の遮光膜として
Alなどを蒸着し、受光部に対応する部分だけ遮光膜を
取り除いて開口部を設けてある。このように形成された
赤外線検知素子の基板上にコールド・アパーチャを、通
常、エポキシ系の接着剤で接着して固定する。
は受光部の配列方向に直角な、対をなす基板の2辺にお
いて固定台及び基板に塗布された接着剤によって、一対
の固定台を架橋する形で基板に固定されるようになって
おり、中間部は振動に対してフリーな状態である。とこ
ろで、最近使用される赤外線検知素子においては、受光
部の数が多くなり、検知素子の寸法の縦横比が5〜10
にも達している。検知素子の幅を2mmとすれば、その
長さは10〜20mmにも達し、移動体に搭載して使用
する場合には、移動体の振動がコールド・アパーチャに
伝達されて、コールド・アパーチャと基板の間隙の寸法
が変動し、コールド・アパーチャの開口部に入射する赤
外線のうち、受光部に入射する赤外線量が変動するとい
う問題が生ずる。
を示す図で、赤外線検知素子の受光部とコールド・アパ
ーチャの開口部の部分を拡大して示しており、又、図4
における符号は図3の符号と同一である。図4(イ)
は、コールド・アパーチャと受光部の間隙が零の場合で
あるが、この場合には開口部に入射した赤外線は受光部
にすべて入射する。一方、図4(ロ)のように間隙があ
る場合には、符号aを付したように垂直方向から入射す
る赤外線は間隙の大小に関係なく受光部に入射するが、
符号bを付したような斜め方向から入射する赤外線は受
光部には入射しないことがある。しかも、間隙の寸法に
よって開口部を通過しても受光部に入射しない赤外線量
が変動する。即ち、振動によって受光する赤外線量が変
動し、最終的には雑音となって現れる。
ーチャの上面に遮光膜を形成した構成を図示している
が、コールド・アパーチャの下面に形成することも可能
である。
構造にして、この溝に接着剤を流しこんでコールド・ア
パーチャを接着する方法を示す図で、図5(イ)は上面
図、図5(ロ)は側面図である。
板、2は受光部、3は導体、5はアース側導体、6は溝
である。このような構造にして、溝に接着剤を流しこん
で接着すればコールド・アパーチャを基板の長手方向で
固定できて、振動によりコールド・アパーチャと検知素
子との間隙が変動することはなくなる。しかし、溝を形
成する必要があり、また溝から溢れた接着剤によって受
光部が覆われないようにするために溝の両側に余裕のス
ペースを確保する必要があるために、検知素子の微細化
に支障をきたす。
の中間固定方法を示す図である。図6において、2は受
光部、3は導体、5はアース側の導体、7cは中間固定
台である。尚、図6では基板の端部に形成する固定台は
図示を省略している。
列に並ぶ検知素子の場合にはアース側に固定台を設けれ
ばよいので有効であるが、受光部が複数の列になってい
る場合には適用できる場合は少ない。
でなく、個別電極の導体側にも中間固定台を設けた方
が、強固に固定できることは言うまでもない。図7は、
受光部が複数の列の場合の中間固定法を示す図である。
はアース側の導体、7dは中間固定台である。図7
(イ)は、図の縦の方向に受光部を複数形成して、赤外
線を複数回積分して信号体雑音比を改善する赤外線検知
素子の場合を示しているが、この場合には、受光部のピ
ッチが小さければ中間固定台を設ける場所において受光
部のピッチを変えなければならなくなる。このように、
受光部の間隔に変化がある時には、レンズ系を複雑にす
る上、赤外線を電気に変換した後で、素子間隔による掃
引の遅延時間差を補正して、像の歪みを取り除かねばな
らず、コールド・アパーチャの固定法によって赤外線撮
像装置全体の価格を高くしてしまうことになり、極めて
不都合である。
るためにスタガー型素子を使用した場合である。この場
合には、高解像度を目的にしているので、受光部のピッ
チは元々小さく、中間に固定台を設けるスペースはな
い。このような構造の場合に中間で固定するには、導体
部分に接着剤を塗布して、コールド・アパーチャを固定
する方法がとられることもあるが、接着剤が受光部を覆
うという不都合が生じうるだけでなく、熱膨張・収縮に
よる応力が受光部に加わり、計測誤差の原因にもなり、
高性能な赤外線検知素子は実現できない。
に対処して、受光部が複数の列になる場合にもコールド
・アパーチャの中間固定台を設け、コールド・アパーチ
ャと受光部の間隙を一定に保つことができる赤外線検知
素子を提供することを目的とする。受光部が複数の列に
なる場合に上記のような赤外線検知素子を実現できれ
ば、受光部が一列の場合にも当然適用することが可能
で、全ての赤外線検知素子の計測信頼度を高めることに
つながるので、重要な課題である。
である。図1において、2は受光部、3は導体、4は端
部の固定台、5はアース側の導体、7は中間固定台、7
aは異なる形状の中間固定台(実際には、異なる形状の
固定台を設けることはしないが、図1においては、複数
の形状がありうることを示すために、二つの型の固定台
を図示している)。
の導体を両側に広げる形で引き出して、中間にスペース
を作って固定台を設けた点にある。
を迂回させて引き出して中間に固定台を設け、且つ、中
間に設けた固定台の高さを素子の端部に設けた固定台と
同じ高さにし、端部の固定台と中間の固定台においてコ
ールド・アパーチャと検知素子の基板を接着すれば、移
動体の振動によってコールド・アパーチャが振動する周
波数を上昇させることができるので、コールド・アパー
チャと受光部の間隙を安定に保つことが可能になる。
ば接着が可能である。今、受光部及び導体のピッチが1
00ミクロン程度であれば、固定台を設けることができ
る場所がない。そこで、固定台を設けたい場所にある個
別電極の導体を、固定台がない時には隣の導体が引き出
される場所まで左右に迂回させれば、500ミクロンの
スペースができる。従って、隣の導体との間隔を100
ミクロン確保しても、300ミクロンのスペースが残
り、この300ミクロンのスペースに固定台を形成する
ことができるようになる。
を付した型の固定台でもよいが、この型の場合には接着
剤が固定台の両側に滲み出して、最悪は受光部を覆い、
電気変換の効率を低下させる恐れもある。これを改善す
るために、図1で符号7aを付したように、固定台を片
仮名のコの字状にして、接着剤はコの字の内側に塗布す
るようにすれば、コの字の空間部分が接着剤の溜まりと
して作用する。この場合、コの字の開口部は基板の辺の
側に設けるのがよい。又、口の字状や同心円状に固定台
で溜まりを囲む形状にしても同じ作用を実現できる。
を受光部の配列方向に平行な辺に各々一つの固定台を設
ける例を示しているが、基板の縦横比が大きい場合には
複数箇所設けるとより強固に固定することができる。こ
の場合、受光部に平行な2辺の対応する場所に固定台を
設ける必要はなく、所謂千鳥に配置してもよい。
ャを基板の端部の固定台と中間の固定台の双方に接着す
る例を示しているが、上述のように、中間の固定台を複
数形成する場合には、端部の固定台を用いなくてもよい
場合もある。
クロン程度を想定したので、中間固定台を形成するため
に個別の導体を迂回させて引き出すようにした。しか
し、解像度が低く、受光部が500ミクロン程度の広い
ピッチで並ぶ場合には、隣の導体との間隔を100ミク
ロン程度確保しても、300ミクロン程度のスペースが
残るので、個別の導体を迂回させなくても中間固定台を
形成することができる。これを図示したのが図2の、本
発明の第二の実施例である。これも、中間に固定台を設
けることにはなんら変わることはなく、当然本発明の技
術に含まれるものである。
間固定台を形成できるので、本発明の技術により、当
然、受光部が一列の場合にも中間固定台を形成すること
が可能である。即ち、本発明の技術は任意の受光部の配
列を有する赤外線検知素子に対して適用することができ
る。
する。一般的に、赤外線検知素子を形成する場合には、
HgCdTeの小片をサファイア基板に貼着し、該Hg
CdTeの小片をエッチングして、例えば図1の、受光
部と導体部の形状を形成する。そして、導体部に金属を
蒸着して電気伝導率を確保する。固定台の形成方法は、
特に受光部に悪影響を与えなければいかなる方法で形成
してもよいが、受光部と導体部をエッチングする際に同
時に形成するのが工程数を増やさないために重要であ
る。そして、受光部とコールド・アパーチャ間に間隔が
必要ない時には上記で工程は終了であるが、受光部とコ
ールド・アパーチャ間に間隔が必要な時には、端部と中
間部の固定台のパターン上に、例えば、インジウムを蒸
着して固定台を高くする。インジウムは蒸着温度が低い
上に蒸着速度が速いので、受光部に悪影響を与えること
はなく、好都合である。
線検知素子において、コールド・アパーチャと受光部の
間隙を一定に保つことができ、振動が加わっても受光赤
外線に雑音が発生することがない、高性能な赤外線検知
素子を実現することが可能になる。
Claims (1)
- 【請求項1】赤外線を検知する受光部を形成する基板
と、該基板上に形成した受光部に対応した位置に開口部
を有するコールド・アパーチャとを有し、該コールド・
アパーチャを受光部の配列方向と直角な基板の辺に沿っ
て設け、対をなす固定台に接着してなる赤外線検知素子
において、該基板の中央付近に一定のピッチで配列する
赤外線検知素子の受光部と、該受光部の配列する方向に
平行な基板の辺の中間で、且つ基板の端部に少なくとも
一つの中間固定台とを設け、コールド・アパーチャを該
中間固定台にも接着することを特徴とする赤外線検知素
子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29579693A JP3163879B2 (ja) | 1993-11-26 | 1993-11-26 | 赤外線検知素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29579693A JP3163879B2 (ja) | 1993-11-26 | 1993-11-26 | 赤外線検知素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07146173A JPH07146173A (ja) | 1995-06-06 |
JP3163879B2 true JP3163879B2 (ja) | 2001-05-08 |
Family
ID=17825280
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29579693A Expired - Fee Related JP3163879B2 (ja) | 1993-11-26 | 1993-11-26 | 赤外線検知素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3163879B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018119856A (ja) * | 2017-01-25 | 2018-08-02 | 京セラ株式会社 | 撮像部材および撮像装置 |
-
1993
- 1993-11-26 JP JP29579693A patent/JP3163879B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018119856A (ja) * | 2017-01-25 | 2018-08-02 | 京セラ株式会社 | 撮像部材および撮像装置 |
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---|---|
JPH07146173A (ja) | 1995-06-06 |
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