JP2018117884A - 搾乳器本体と母乳収容袋との接続構造 - Google Patents
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Abstract
Description
この点、母乳収容袋20は母乳が充填されると、その重さにより補助筒10から脱落するため、特許文献1では補助筒10にクリップを設け、このクリップで母乳収容袋20を挟んで脱落を防止している。
また、脱落防止用のクリップがあるとは言え、母乳収容袋20を吊り下げるように挟んでいるために脱落する恐れが依然残っており、特に母乳収容袋20に母乳などが付着して滑り易くなった場合、その恐れは高まってしまう。
このような脱落を防止するには、補助筒10やクリップの形状に合致した母乳収容袋20を利用すればよいが、そうすると、専用の母乳収容袋20しか使えなくなってしまい不便である。
ここで、搾乳器本体の母乳収容袋に挿入する部分(少なくとも着脱部の下端部)である挿入部に比べて母乳収容袋の注入口が大きくても、挿入部と協働して挟持する挟持体を有するため、母乳収容袋の挿入部からの脱落を有効に防止できる。しかも、この挟持体は、重力方向と交差する方向に沿って挟持するため、より有効に母乳収容袋の脱落を防止できる。
このようにして、搾乳器本体の挿入部を母乳収容袋の注入口に挿入し、母乳収容袋は脱落が防止されつつ搾乳器本体から直接、母乳を受け取ることができるので、別途アダプターを搾乳器本体に取付ける必要がなく、容易に母乳収容袋を装着できる。
上記構成によれば、一対の挟持片は一方が互いに連結した連結部であるので、例えばクリップや洗濯バサミのようにして挿入部を挟むことができる。そして、一対の挟持片は他方が互いに連結されていない非連結部であるため、母乳収容袋の注入口が挿入部よりも相当に大きな場合であっても、該挿入部よりも大きな母乳収容袋の部分を非連結部から外側にはみ出させて挟持できる。従って、無理やり母乳収容袋の注入口全体を挟持して、注入口が波打つなどして、かえって挿入部と注入口との間に隙間が生じる事態を可及的に防止できる。
そうすると、板バネである一対の挟持片の両端部を摘まんで、互いに接近する方向に押し込むように力を入れれば、一対の挟持片は離れる方向に広がり、その広がった空間に母乳収容袋を介して搾乳器本体の挿入部を差し込むことができる。そして、その両端部を押し込んでいる力を抜けば、板バネである一対の挟持片は互いに接近する方向に弾性力を発揮し、これにより、母乳収容袋を介して搾乳器本体の挿入部を挟持し、挿入部と協働して母乳収容袋を挟持することができる。
尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、各図において付した同じ符号は同様の構成を有している。
図1は、本発明の第1実施形態に係る搾乳器本体と母乳収容袋との接続構造を説明するための搾乳器20の図である。
搾乳器20は、乳児に直接母乳を与えることが困難な場合、乳頭が傷ついている場合、乳腺炎を予防する場合などに、搾乳器本体21にボトル11を接続して用いられる。一般的に、搾乳器本体21とボトル11とは着脱可能であり、使用者は搾乳器本体21から排出される母乳を接続したボトル11に溜め、その後、ボトル11を搾乳器本体21から外し、ボトル11に乳首を付けて授乳している。なお、図1ではボトル11を搾乳器本体21から外した状態を図示している。
ところが、授乳時と搾乳時とは必ずしも一致するものではない。そこで、搾乳した母乳を一旦保存するため、ボトル11の代わりに母乳収容袋(母乳保存袋、母乳保存用バッグ等とも呼ばれる)を搾乳器本体21に接続し、搾乳した母乳を母乳収容袋に貯留することが行われている。
本発明の搾乳器は電動式であっても構わないが、図1の搾乳器20は一例として手動式を示している。ここでは、乳房にあてがわれる「フード部16」、このフード部16で囲まれた空間S1と連通した空間である連通部S2を有する「搾乳器本体21」、この搾乳器本体21の連通部S2に負圧を発生させる「負圧発生部材30」、搾乳した母乳を貯留するための「ボトル11」を有する状態を搾乳器20と呼んでいる。
搾乳器本体21の上部は、フード部16が装着される装着部75と、後述する負圧発生部材30が接続される領域を有している。
装着部75は、その内側に通気及び搾乳した母乳の通路とされる通気路23を有し、通気路23は、本体21の内側の上下に連通して形成された連通部S2と空間的に繋がっている。連通部S2は負圧が付与される領域であり、連通部S2が負圧状態になると、通気路23を介して、フード部16で囲まれた空間S1を負圧にできる。
搾乳器本体21の下部は、搾乳した母乳を外部に出す排出口27と、この排出口27を囲むと共にボトル11を着脱可能な着脱部28を有する。即ち、排出口27は着脱部28の内側空間S3に配置されている。
着脱部28の外面は、首部19に親指TBを自然に置けるように、上側が首部19に向かうに従って除々に細くなり、概ねドーム状とされている。これに対して、着脱部28の外面の下端部28Bは、外径寸法W1が略変わらない垂直部22を有し、この垂直部22の上下に凸状部29が形成されている。凸状部29は後述する挟持体の移動を規制するための規制部である。規制部(凸状部)29については後で更に説明する。
ダイヤフラム30は、全体が比較的弾性に富んだ柔軟な変形材料、例えばシリコーンゴム等であり、連通部S2の上端の開口を覆うように配置される。
ハンドル61は、比較的軽く、かつ、硬質な合成樹脂材料により成形され、変形し難くなっており、例えばポリプロピレンから形成されている。このハンドル61は、搾乳器本体21の上部から延びたアーム48の上端の支軸部49に取り付けられ、この支軸部49を中心に回動自在とされている。
これらダイヤフラム30とハンドル61とは結合部70を介して連結され、ハンドル61の回動操作によりダイヤフラムは変形し、連通部S2の空間の容積を変更させて、一定量の負圧を付与するようになっている。即ち、ハンドル61は、結合部70と連結してダイヤフラム30を持ち上げるリフト部61Aと、このリフト部61Aから曲折して搾乳器本体21の側面に対応して位置するレバー部61Bとを有する。そして、レバー部61Bの外面側にそえた指FGを、上述した搾乳器本体21の首部19及び着脱部28に接近するように動かすことで、ハンドル61が支軸部49を中心に回動し、リフト部61Aが結合部70を介してダイヤフラム30を上に持ち上げ、これにより連通部S2の空間が大きくなって負圧状態となり、母乳が搾られる。これに対し、指FGの力を弱めると、ダイヤフラム30の弾性力が発揮して、ダイヤフラム30は元の状態に復帰し、連通部S2の負圧状態が解消されると共に弁26が開いて、搾られた母乳はボトルに落ちる。
ところで、本実施形態のフード部16、ダイヤフラム30、ハンドル61、及びボトル11は、好ましい態様として、搾乳器本体21に対して着脱可能となっているが、本発明は必ずしもこれに限られず、搾乳器本体21に対して固定されていてもよい。
母乳収容袋10は、母乳を保存等する際に使用される袋である。具体的には、2枚の合成樹脂製フィルムを滅菌し、これらの周囲を熱融着して密封したものであり(図2では上縁部10Aを切断して開封した状態を示している)、開封前はその内部空間S4は清潔に密封されている。該合成樹脂製フィルムとしては、ある程度の強度があり、かつ熱可塑性がある材料を利用できる。このような材料としては、例えば、ポリエチレン及びポリプロピレンなどのポリオレフィン、ナイロン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル等の周知のフィルムを用いることができる。このような合成樹脂製フィルムからなる母乳収容袋10は可撓性を有し、透明又は半透明が好ましい。
図の母乳収容袋10の左右の熱融着部であって、チャック部15よりも上には、上部の切除を容易にするための上部切り込み部18が形成されている。これにより、上部切り込み部18を契機にして幅方向に沿って切断すれば、チャック部15よりも上側に母乳を入れるための注入口31が形成される。即ち、注入口31には上述した搾乳器本体21の少なくとも着脱部28の下端部28Bが挿入され、この着脱部28に囲まれた排出口27から出た母乳を注入口31で受けることができる。図の場合、母乳収容袋10の下端部の左右の熱融着部にも下部切り込み部19が形成され、内部空間S4に溜められた母乳を下側から出すこともできる。
搾乳器本体21の概要は上述した通りであるが、ボトルを着脱可能な着脱部28の少なくとも下端部28Bの最大外径W3は、母乳収容袋10の注入口31に挿入可能な大きさとされている。
ここで、母乳収容袋10の注入口31は各社によりその幅寸法W2が区々である。このため、着脱部28は、複数種の母乳収容袋10の夫々の注入口31に挿入可能な大きさとされている。従って、母乳収容袋10の種類が異なっていても、少なくとも着脱部28の下端部を注入口31に挿入して、母乳を内部空間S4に充填できる。なお、本発明の着脱部28は、市販されている全ての母乳収容袋に挿入できなくても構わず、複数種の母乳収容袋に挿入できればよい。
この着脱部28には挟持体33の重力方向の移動を規制する規制部29が形成されているが、規制部29については後述する。
挟持体33については、図2と、搾乳器本体21と母乳収容袋10とを接続した状態の部分斜視図である図3と、図3のA−A断面図である図4を用いて説明する。なお、図3は母乳収容袋10の内側にある搾乳器本体21が透明な母乳収容袋10を透かして見えた状態である。
挟持体33は、搾乳器本体21及び母乳収容袋10とは別体であり、図3及び図4に示すように、母乳収容袋10の注入口31に挿入する搾乳器本体21の部分である挿入部(図3の場合は着脱部28の下端部28Bからその若干上までの部分)NSの外側に配置された母乳収容袋10を、挿入部NSと協働して挟持する手段である。
このように挟持体33は非連結部37を有するため、図3に示すように母乳収容袋10の注入口31が挿入部NSよりも相当に大きな場合であっても、その大きな母乳収容袋の部分10Bを非連結部37から外側にはみ出させて挟持できる。従って、無理やり母乳収容袋10の注入口31全体を挟持して注入口31が波打つなどして、かえって挿入部NSと注入口31との間に隙間が生じる事態を可及的に防止できる。
なお、図3の挟持体33は、所定の位置(上下の規制部29の間)で挿入部NSに接続された場合、一対の挟持片34,35の非連結部37側の先端34b,35bが互いに接触しないように、後述する狭窄部38から先端34b,35bまでの長さL1(図2参照)が決められている。
このようにして、図3及び図4に示すように、挟持した際、挟持片34,35の内面34a,35aが挿入部NSに密着し、挟持体33は挿入部NSと協働して母乳収容袋10を確実に挟持できる。
一方、母乳収容袋10を挿入部NSから外す際は、一対の挟持片34,35を互いに離間する方向に開いて、挟持体33と挿入部NSとの協働による挟持状態を解除又は弱めて外すことになる。この点、挟持体33は、図2に示す長手方向の中央部CTよりも連結部36側に、一対の挟持片34,35同士の距離W5が狭くなった狭窄部38を有している。図の狭窄部38の寸法W5は非連結部37側の先端34b,35b同士の間の寸法と同様又はそれより小さく、挟持体33を挿入部NSに向って軽く押し込んでも、狭窄部38よりも連結部36側に行かないようになっている。また、狭窄部38から中央部CTに向かって、一対の挟持片34,35は除々に互いに離間するように円弧状とされている。これにより、図3の挟持体33の挟持状態から更に挿入部NSに向かって(図のF方向に)押し込むと、狭窄部38の内面に挿入部NSが当たって、一対の挟持片34,35は更に互いが離間するように開き、挟持体33と挿入部NSとの協働による挟持力を弱めることができ、これにより母乳収容袋10を挿入部NSから外し易くなる。
なお、図3及び図4では好ましい実施形態として、母乳収容袋10のチャック部15よりも上側にのみ挿入部NSを挿入しているが、本発明はこれに限られるものではない。搾乳器本体21は基本的に消毒してから使用されるため、図5に示すように、挿入部NSは母乳収容袋10のチャック部15よりも下側に挿入されても特段の問題はない。なお、図5に示すように、挟持体33も着脱部28の上側及び/又は首部19に配置して、母乳収容体10を挟持するようにしてもよい。挟持体33の首部19への配置を想定した場合、規制部29を首部19に形成するのが好ましく、また、挟持体33の狭窄部38から非連結部37までの内面の形状についても、首部19の外面の水平断面形状に対応して形成するのが好ましい。また、規制部29の凸状部を着脱部28の下端部28Bから首部19にかけて、挟持体33の高さ寸法H2毎に形成してもよい。
次に、図6を用いて第1実施形態の第1変形例に係る挟持体40を説明する。図6は該挟持体40の平面図である。図6において、図1〜図5で用いた符号と同一の符号を付した箇所は共通する構成であるから、重複した説明は省略し、以下、相違点を中心に説明する。
この挟持体40は、全体の形状は図2の挟持体33と同様であるが、材質のみが異なっている。
このため、挟持体40は、例えば、挟持された母乳収容袋の注入口が波打つなどし、その形態が挟持体40の内側の部材42と多少異なっても、柔軟性を有する内側の部材42が変形して、挟持された母乳収容袋の形状に合った挟持が可能となる。従って、挟持体40による重力方向と交差する方向の挟持を確実なものとして、母乳収容袋の脱落をより有効に防止できる。また、内側の部材42が柔軟性を有することで、母乳収容袋の損傷も防止できる。
次に、図7を用いて第1実施形態の第2変形例に係る挟持体45を説明する。図7は該挟持体45の斜視図である。図7において、図1〜図6で用いた符号と同一の符号を付した箇所は共通する構成であるから、重複した説明は省略し、以下、相違点を中心に説明する。
この挟持体45は、一対の挟持片46,47が板バネから形成されている点等が異なっている。
そして、図7の挟持片46,47は、互いに接近及び離間する方向に可撓性及び弾力性を有し、図7の一点鎖線のように互いに離間することで、図2の挿入部NSを母乳収容袋10を介して挟持するように接続可能となる。また、図7の一対の挟持片46,47は、その間に所定の空間S5ができるように円弧状部46c,47cを有している。この円弧状部46c,47cが、図2の挿入部NSに母乳収容袋10を介して接続される部分であり、板バネの弾性力により挿入部NSと協働して母乳収容袋10を挟持できる。
また、挟持片46,47は、円弧状部46c,47cから非連結部45Bに向かって延伸した延伸部46d,47dを有している。この延伸部46d,47dは、円弧状部46c,47cでは挟持し切れなかった母乳収容袋の注入口の部分を挟持する部位であり、延伸部46d,47d同士は略接触しているため、母乳収容袋の注入口の全体を概ね閉じることができ、該注入口から埃等が入る事態を防止することができる。
次に、図8を用いて第1実施形態の第3変形例に係る搾乳器本体50及び挟持体51を説明する。図8は該搾乳器本体50と挟持体51の斜視図である。図8において、図1〜図7で用いた符号と同一の符号を付した箇所は共通する構成であるから、重複した説明は省略し、以下、相違点を中心に説明する。
この搾乳器本体50と挟持体51は、挟持体51の重力方向の移動を規制する規制手段52のみが異なり、その他の構成は同じである。
次に、図9を用いて第1実施形態の第4変形例について説明する。図9は図2の挟持体33を支持する支持アダプター55の斜視図である。図9において、図1〜図8で用いた符号と同一の符号を付した箇所は共通する構成であるから、重複した説明は省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図9の搾乳器本体21と母乳収容袋10との接続構造では、搾乳器本体21、母乳収容袋10、挟持体33自体は図1〜図5で説明したものと同じであり、搾乳器本体21と母乳収容袋10とが接続した状態で、挟持体33を介して搾乳器本体21及び母乳収容袋10をリフトしている点が異なる。
図の場合、支持アダプター55は、挟持体33が接続される接続部56と、挟持体33を所定の高さに配置するための柱部57と、この柱部57を自立させるための台座部58とを有する。
図10及び図11は、本発明の第2実施形態に係る搾乳器本体21と母乳収容袋10との接続構造を説明するための図であり、図10は搾乳器本体21と挟持体60の側面図、図11は図10の挟持体60の平面図である。これらの図において、図1〜図9で用いた符号と同一の符号を付した箇所は共通する構成であるから、重複した説明は省略し、以下、相違点を中心に説明する。
この第2実施形態に係る搾乳器本体21と母乳収容袋10との接続構造が、第1実施形態と異なるのは、概ね挟持体60の構成である。
図の場合の挟持体60は平面視が円形状であり、その内径W6が着脱部28の下端部28Bにおける上側の規制部29aと下側の規制部29bとの間の外径W1と同じか又は僅かに大きく形成されている。これにより、着脱部28は概ねドーム状であるため、着脱部28の下端部28Bから首部19にかけて上下方向Yにスライド可能となる。また、挟持体60の高さH3は、上側の規制部29aと下側の規制部29bとの間の高さH1と同じか又は僅かに小さい。なお、挟持体60の厚みD2は、破損しない範囲で可及的に薄いのが好ましい。
なお、本発明はこのような態様に限られるものではなく、例えば、上側の規制部29aも硬質な材料で形成しても構わない(この際、リング状の上側の規制部29aは、リング状の下側の規制部29bに比べて外径を小さくして、挟持体60を乗り越え可能とするのが好ましい)。或いは、全ての規制部29を硬質な材料で形成し、挟持体60の方をシリコーンゴムなどの柔軟性と弾性力を有する材料で形成しても構わない。
また、挟持体60は、搾乳器本体21からフード部16と負圧発生部材30を取り外せば、搾乳器本体21から取り外すこともでき、消毒の際に取り外して内側を消毒することもできる。
更に、挟持体60がシリコーンゴムなどの弾性力を有する材料であると、ハンドル61を回動させて搾乳器本体21に接近させた際、ハンドル61が上側の規制部29aと下側の規制部29bとの間にある挟持体60に衝突し、該衝突音を減少させることもできる。
次に、図12を用いて第2実施形態の第1変形例に係る挟持体62について説明する。図12はこの挟持体62の平面図である。図12において、図1〜図11で用いた符号と同一の符号を付した箇所は共通する構成であるから、重複した説明は省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図12の挟持体62が図11の挟持体60と異なるのは、完全なリング状ではなく、一部に切り欠き部又はスリット64が形成されている点である。
これにより、図3のように母乳収容袋10の注入口31が挿入部NSの外径よりも相当に大きな場合であっても、図12の挟持体62の切り欠き部又はスリット64から、その大きな部分を外側にはみ出させて挟持できる。
次に、図13を用いて第2実施形態の第2変形例について説明する。図13は該第2変形例に係る搾乳器本体21と挟持体65の側面図である。図13において、図1〜図12で用いた符号と同一の符号を付した箇所は共通する構成であるから、重複した説明は省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図13の搾乳器本体21と母乳収容袋との接続構造では、搾乳器本体21の着脱部28の下端部28Bと挟持体65の形状が図11とは異なる。
一方、挟持体65は、この着脱部28の外面に対応した形状とされており、かつ、厚みを除く内径寸法W7は着脱部28の下縁部の外径寸法W8よりも小さくなっている。
これにより挟持体65を下側にスライドさせると、着脱部28の下縁部で止まって挟持体65の脱落を防止できる。このように、本第2変形例では着脱部28の外面そのものが、挟持体65の移動を規制するための規制手段となる。
そして、挟持体65の内面65aも外面65bも着脱部28の少なくとも下端部28Bと略相似であり、これにより、挟持体65の内面65aと着脱部28の外面とで母乳収容袋を確実に挟持できる。また、搾乳をする際、挟持体65が邪魔になることも可及的に回避できる。
例えば、図3の挟持体33は、水平方向に沿って母乳収容袋10を挟持しているが、水平方向から所定の角度を有し、重力方向と交差する方向に沿って挟持するようにしても構わない。
また、図2や図3の規制手段29は、好ましい態様として上下双方に形成されているが、下側の規制部29bだけであっても構わない。
また、図13の挟持体65について、外面の部材に比べて、内面の部材を弾力性のある材料(例えばシリコーンゴム)から形成してもよい。これにより、内面の部材の弾力性でグリップ力を発揮し、母乳収容袋の脱落をより有効に防止できるし、ハンドル61を挟持体65に衝突させて、衝突音を低減できる。
なお、本発明では、上述した各図の挟持体33,40,45,51,60,62,65(特に、図10〜図13の挟持体60,62,65)を搾乳器の一部品とし、上述した挟持体33,40,45,51,60,62,65を備えた搾乳器と把握することも勿論できる。
Claims (8)
- ボトルを着脱可能な着脱部を有する搾乳器本体と、前記ボトルを外した状態で前記搾乳器本体に接続される母乳収容袋との接続構造であって、
前記搾乳器本体の少なくとも前記着脱部の下端部は、大きさの異なる複数の前記母乳収容袋の夫々の母乳の注入口に挿入可能な大きさとされており、
前記搾乳器本体の前記挿入する部分である挿入部の外側に配置された前記母乳収容袋を、前記挿入部と協働して、重力方向と交差する方向に沿って挟持する挟持体を有する
ことを特徴とする搾乳器本体と母乳収容袋との接続構造。 - 前記挟持した状態において、前記挟持体の前記重力方向への移動を規制する規制部が前記挿入部の外面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の搾乳器本体と母乳収容袋との接続構造。
- 前記挟持体は、前記挟持する方向に弾性力を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の搾乳器本体と母乳収容袋との接続構造。
- 前記挟持体は、前記母乳収容袋を介して前記挿入部を挟むようにした一対の挟持片を有し、
前記一対の挟持片は、一方が互いに連結した連結部であり、他方が互いに連結していない非連結部である
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の搾乳器本体と母乳収容袋との接続構造。 - 前記連結部と接続することで前記挟持体を支持する支持アダプターを有し、
前記支持アダプターは、前記挟持体を介して前記搾乳器本体を支持することで、前記母乳収容袋を略垂下可能である
ことを特徴とする請求項4に記載の搾乳器本体と母乳収容袋との接続構造。 - 前記挟持体は、前記搾乳器本体の前記挿入部以外の部分を囲むことができる略リング状部を有し、前記挿入部に対して接近離間する方向にスライド可能であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の搾乳器本体と母乳収容袋との接続構造。
- 前記挟持体は、前記挟持する方向の外側に比べて内側が柔軟性を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の搾乳器本体と母乳収容袋との接続構造。
- 前記挟持体は、前記母乳収容袋を介して前記挿入部を挟むようにした一対の挟持片を有し、
前記一対の挟持片は、その両端部が互いに連結し、かつ、互いに接近及び離間する方向に弾性力を発揮する板バネである
ことを特徴とする請求項1〜3に記載の搾乳器本体と母乳収容袋との接続構造。
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