JP2018115520A - 螺旋状トンネルの構築方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】螺旋状トンネルを構成するセグメントリング同士を連結する手法を提供する。【解決手段】セグメントリング2は、側面視でテーパー状に形成された筒体4と、筒体4の一端部及び他端部にそれぞれ設けられた内フランジ部11,12とを有する。内フランジ部11,12にはそれぞれ貫通孔21,22が形成されている。貫通孔21を通り、かつ、筒体4の中心線CLと平行に延びる基準線SLに対して、貫通孔22は、筒体4の周方向に所定量ずれた位置に位置している。螺旋状トンネルの構築方法は、互いに連結されるセグメントリング2同士のうちの一方のセグメントリング2の一端部における中心線CLと他方のセグメントリングの他端部における中心線CLとを一致させた状態で、一方のセグメントリング2の貫通孔21と他方のセグメントリング2の貫通孔22とを相対させて、この相対した貫通孔21,22にボルトを挿通して締結することを含む。【選択図】図4
Description
本発明は、複数のセグメントリングを順次連結することにより、螺旋状に延びるトンネルを構築する方法に関する。
特許文献1はシールドトンネルの分岐合流部(例えば、本線シールドトンネルと支線シールドトンネルとの合流領域)に大断面トンネルを施工する方法を開示している。特許文献1に開示の大断面トンネルの施工方法では、小径のシールドトンネルを、上記分岐合流部を取り囲むようにそのトンネル軸線周りに螺旋状に形成し、当該小径シールドトンネルのうち上記トンネル軸線に沿って互いに対向する外周面の間に連結用鋼材を配置することで外殻躯体を形成して、外殻躯体の内側領域を掘削する。
特許文献2は、シールド掘進機を用いて螺旋形トンネルを構築する方法を開示している。
しかしながら、従来、螺旋状に延びるトンネル(螺旋状トンネル)の構築に関して、螺旋状トンネルを構成するセグメントリング同士を連結するための具体的な手法が見出されていなかった。
本発明は、このような実状に鑑み、螺旋状トンネルを構成するセグメントリング同士を連結するための具体的な手法を提供することを目的とする。
本発明は、このような実状に鑑み、螺旋状トンネルを構成するセグメントリング同士を連結するための具体的な手法を提供することを目的とする。
そのため本発明の第1態様における螺旋状トンネルの構築方法は、複数のセグメントリングを順次連結することにより、螺旋状に延びるトンネルを構築する方法である。複数のセグメントリングは、各々が、側面視でテーパー状に形成された筒体と、筒体の一端部に設けられた第1接続部と、筒体の他端部に設けられた第2接続部と、を有する。第1接続部を通り、かつ、筒体の中心線と平行に延びる基準線に対して、第2接続部は、筒体の周方向に所定量ずれた位置に位置している。上記第1態様における螺旋状トンネルの構築方法は、互いに連結されるセグメントリング同士のうちの一方のセグメントリングの一端部における中心線と他方のセグメントリングの他端部における中心線とを一致させた状態で、一方のセグメントリングの第1接続部と他方のセグメントリングの第2接続部とを相対させて、この相対した第1接続部及び第2接続部を介して、一方のセグメントリングと他方のセグメントリングとを連結することを含む。
本発明の第2態様における螺旋状トンネルの構築方法は、複数のセグメントリングを順次連結することにより、螺旋状に延びるトンネルを構築する方法である。複数のセグメントリングは、各々が、側面視でテーパー状に形成された筒体と、筒体の一端部に設けられて筒体の内方に向けて張り出す第1張り出し部と、筒体の他端部に設けられて筒体の内方に向けて張り出す第2張り出し部と、を有する。第1張り出し部には第1貫通孔が形成されている。第2張り出し部には第2貫通孔が形成されている。第1貫通孔を通り、かつ、筒体の中心線と平行に延びる基準線に対して、第2貫通孔は、筒体の周方向に所定量ずれた位置に位置している。上記第2態様における螺旋状トンネルの構築方法は、互いに連結されるセグメントリング同士のうちの一方のセグメントリングの一端部における中心線と他方のセグメントリングの他端部における中心線とを一致させた状態で、一方のセグメントリングの第1貫通孔と他方のセグメントリングの第2貫通孔とを相対させて、この相対した第1貫通孔及び第2貫通孔にボルトを挿通して締結することを含む。
尚、本発明における「螺旋」とは、3次元曲線の1種として知られているものであり、「つる巻線」又は「へリックス(helix)」と称させるものである。
本発明の第1態様によれば、セグメントリングが上記構成を有することにより、互いに連結されるセグメントリング同士のうちの一方のセグメントリングの一端部における中心線と他方のセグメントリングの他端部における中心線とを一致させた状態で、一方のセグメントリングの第1接続部と他方のセグメントリングの第2接続部とを相対させて、この相対した第1接続部及び第2接続部を介して、一方のセグメントリングと他方のセグメントリングとを連結することができる。また、複数のセグメントリングについて、このセグメントリング同士の連結を順次行うことにより、当該連結を行うのみで自然と螺旋状にセグメントリングが組み立てられて螺旋状トンネルが構築され得る。ゆえに、螺旋状トンネルを効率良く構築することができる。
本発明の第2態様によれば、セグメントリングが上記構成を有することにより、互いに連結されるセグメントリング同士のうちの一方のセグメントリングの一端部における中心線と他方のセグメントリングの他端部における中心線とを一致させた状態で、一方のセグメントリングの第1貫通孔と他方のセグメントリングの第2貫通孔とを相対させて、この相対した第1貫通孔及び第2貫通孔にボルトを挿通して締結することで、セグメントリング同士を容易に連結することができる。また、複数のセグメントリングについて、このセグメントリング同士の連結を順次行うことにより、当該連結を行うのみで自然と螺旋状にセグメントリングが組み立てられて螺旋状トンネルが構築され得る。ゆえに、螺旋状トンネルを効率良く構築することができる。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態における螺旋状トンネルの斜視図である。図2(a)及び(b)は、本実施形態における螺旋状トンネルの平面図及び正面図である。尚、説明の便宜上、図1に示すように上下・前後・左右を規定している。
図1は、本発明の第1実施形態における螺旋状トンネルの斜視図である。図2(a)及び(b)は、本実施形態における螺旋状トンネルの平面図及び正面図である。尚、説明の便宜上、図1に示すように上下・前後・左右を規定している。
図1及び図2に示す螺旋状トンネル1は、螺旋軸HA周りに螺旋経路HWに沿って螺旋状に延びるトンネルである。螺旋状トンネル1の構築では、上述の特許文献1,2に記載のような周知のシールド掘進機(図示せず)が用いられ得る。螺旋状トンネル1の構築時には、シールド掘進機で地山を螺旋経路HWに沿って螺旋状に掘進しながら、シールド掘進機のテール部で次々にセグメント(図示せず)をトンネル周方向に組み立ててセグメントリング2を形成すると共に、隣接するセグメントリング2同士を螺旋経路HWの延在方向に連結することで、螺旋状トンネル1を形成する。ここにおいて、シールド掘進機は、既設のセグメントリング2を推進ジャッキ(図示せず)で掘進方向と反対の方向に押圧し、その反力として発生する推力によって、地山を掘削しながら前進する。尚、形成される各セグメントリング2の中心線CL(後述する筒体4の中心線CL)は螺旋経路HWに重なり得る。ここで、図1及び図2に示す縞模様の各縞が1つのセグメントリング2に対応する。
本実施形態において、螺旋状トンネル1の螺旋半径Rは、螺旋軸HAから螺旋経路HWまでの距離に対応する。螺旋状トンネル1の螺旋ピッチPは、螺旋状トンネル1が螺旋軸HA周りに1周する間に螺旋軸HAに沿って進む距離に対応する。
図3は本実施形態におけるセグメントリング2の断面図である。図4(a)は図3のA−A矢視図である。図4(b)は図3のB−B断面矢視図である。
本実施形態におけるセグメントリング2は、その周方向に複数の鋼製セグメント(図示せず)を連結して形成される。ゆえに、本実施形態におけるセグメントリング2は鋼製である。
本実施形態におけるセグメントリング2は、その周方向に複数の鋼製セグメント(図示せず)を連結して形成される。ゆえに、本実施形態におけるセグメントリング2は鋼製である。
セグメントリング2は筒体4と内フランジ部11,12とにより構成されている。
筒体4は、図2(b)及び図3に示すように、側面視でテーパー状に形成されている。本実施形態では、筒体4は、側面視で、螺旋軸HAに近づくほど先細りとなるように、テーパー状に形成されている。本実施形態において、筒体4の断面形状は円形である(図4(a)及び(b)参照)。
筒体4は、図2(b)及び図3に示すように、側面視でテーパー状に形成されている。本実施形態では、筒体4は、側面視で、螺旋軸HAに近づくほど先細りとなるように、テーパー状に形成されている。本実施形態において、筒体4の断面形状は円形である(図4(a)及び(b)参照)。
内フランジ部11は、本発明の「第1張り出し部」に対応するものであり、筒体4の一端部に設けられて筒体4の内方に向けて張り出している。内フランジ部11は円環状の板状部材により構成される。内フランジ部11には貫通孔21が形成されている。ここで、貫通孔21が本発明の「第1貫通孔」に対応する。
内フランジ部12は、本発明の「第2張り出し部」に対応するものであり、筒体4の他端部に設けられて筒体4の内方に向けて張り出している。内フランジ部12は円環状の板状部材により構成される。内フランジ部12には貫通孔22が形成されている。ここで、貫通孔22が本発明の「第2貫通孔」に対応する。
尚、図4(a)において貫通孔21が1つのみ図示されているが、貫通孔21の個数は1個以上の任意の個数であり得る。また、図4(b)において貫通孔22が1つのみ図示されているが、貫通孔22の個数は1個以上の任意の個数であり得る。ここにおいて、1つの貫通孔21に対して、1つの貫通孔22が関連付けられている。
互いに関連付けられた1つの貫通孔21と1つの貫通孔22とに関しては、貫通孔21を通り、かつ、筒体4の中心線CLと平行に延びる基準線SLに対して、貫通孔22は、筒体4の周方向に所定量ずれた位置に位置している。この所定量の例として、図4(b)には、ずれ角度θ及びずれ長さtが図示されている。ずれ角度θ及びずれ長さtの算出方法の詳細については後述する。
尚、本実施形態において、セグメントリング2の半径(換言すれば、螺旋状トンネル1の半径)rは、セグメントリング2の中心線(換言すれば、筒体4の中心線)CLから貫通孔21,22までの距離に対応する。
ここにおいて、内フランジ部11に形成された貫通孔21により、本発明の「第1接続部」の機能が実現される。また、内フランジ部12に形成された貫通孔22により、本発明の「第2接続部」の機能が実現される。
次に、筒体4の設計方法の一例について図5及び図6を用いて説明する。
図5(a)は、トーラス体5の正面図である。図5(b)は、図5(a)のC−C断面図である。図6は、本実施形態における筒体4の設計方法の一例を示す図である。
図5(a)は、トーラス体5の正面図である。図5(b)は、図5(a)のC−C断面図である。図6は、本実施形態における筒体4の設計方法の一例を示す図である。
筒体4の設計方法の一例では、まず、内部が中空のトーラス体5を設計し(図4(a)及び(b)参照)、次に、トーラス体5をその周方向に複数に分割する(図5参照)。このようにして複数の筒体4が設計され得る。ゆえに、複数の筒体4を周方向に連結することにより、トーラス体5が形成され得る。
ここで、トーラス体5は、内部が中空であるドーナツ状体(輪環体又は円環体と称されるもの)である。
トーラス体5を設計時には、トーラス体5の半径R’(本実施形態においては、図5(a)及び(b)に示す原点Oからトーラス体5内の中心線CLまでの距離)が、少なくとも、構築予定の螺旋状トンネル1の螺旋半径Rと、構築予定の螺旋状トンネル1の螺旋ピッチPとに基づいて設定され得る。また、トーラス体5の内径d(図5(b)参照)は、形成予定の筒体4の内径となるように設定され得る。
トーラス体5を設計時には、トーラス体5の半径R’(本実施形態においては、図5(a)及び(b)に示す原点Oからトーラス体5内の中心線CLまでの距離)が、少なくとも、構築予定の螺旋状トンネル1の螺旋半径Rと、構築予定の螺旋状トンネル1の螺旋ピッチPとに基づいて設定され得る。また、トーラス体5の内径d(図5(b)参照)は、形成予定の筒体4の内径となるように設定され得る。
次に、上述のずれ角度θ及びずれ長さtの算出方法について説明する。
ずれ角度θ及びずれ長さtの算出では、まず、構築予定の螺旋状トンネル1の1周あたりのずれ角度Σθを算出する。ここで、ずれ角度Σθは、構築予定の螺旋状トンネル1に関して、螺旋軸HA周りに1周する間に中心線CL周りにひねられる角度(ひねり角度)に対応するものである。ずれ角度Σθは、構築予定の螺旋状トンネル1の螺旋ピッチPと螺旋半径Rとに基づいて、以下の式(1)により算出される。
Σθ=P/R ・・・(1)
P:構築予定の螺旋状トンネル1の螺旋ピッチ
R:構築予定の螺旋状トンネル1の螺旋半径
ずれ角度θ及びずれ長さtの算出では、まず、構築予定の螺旋状トンネル1の1周あたりのずれ角度Σθを算出する。ここで、ずれ角度Σθは、構築予定の螺旋状トンネル1に関して、螺旋軸HA周りに1周する間に中心線CL周りにひねられる角度(ひねり角度)に対応するものである。ずれ角度Σθは、構築予定の螺旋状トンネル1の螺旋ピッチPと螺旋半径Rとに基づいて、以下の式(1)により算出される。
Σθ=P/R ・・・(1)
P:構築予定の螺旋状トンネル1の螺旋ピッチ
R:構築予定の螺旋状トンネル1の螺旋半径
ここで、構築予定の螺旋状トンネル1の1周あたりのセグメントリング2の個数(換言すれば、構築予定の螺旋状トンネル1に関して、螺旋軸HA周りに1周する間に連結されるセグメントリング2の個数)をNとすると、1つのセグメントリング2あたりのずれ角度(ひねり角度)θは、上記式(1)を用いて、以下の式(2)により算出される。
θ=Σθ/N
=P/(R×N) ・・・(2)
θ=Σθ/N
=P/(R×N) ・・・(2)
このずれ角度θが図4(b)に図示されている。図3、図4(a)及び(b)に示すように、貫通孔22を有する内フランジ部12は、貫通孔21を有する内フランジ部11を中心線CL周りにずれ角度θ分回転させることで(つまり、ひねることで)得られることが容易に理解されよう。
ここで、ずれ長さtは、セグメントリング2(筒体4)の周方向における基準線SLと貫通孔22との間の距離に対応するものである。
従って、図4(a)及び(b)の図示から明らかなように、ずれ長さtは、上記式(2)を用いて、以下の式(3)により算出される。
t=θ×r
=(P×r)/(R×N) ・・・(3)
r:構築予定の螺旋状トンネル1の半径
以上のようにして、本発明の「所定量」に対応し得るずれ角度θとずれ長さtとが算出されて、この算出結果に基づいて、セグメントリング2が形成され得る。尚、図7は、本実施形態におけるずれ角度θ及びずれ長さtの一例を示す図である。
従って、図4(a)及び(b)の図示から明らかなように、ずれ長さtは、上記式(2)を用いて、以下の式(3)により算出される。
t=θ×r
=(P×r)/(R×N) ・・・(3)
r:構築予定の螺旋状トンネル1の半径
以上のようにして、本発明の「所定量」に対応し得るずれ角度θとずれ長さtとが算出されて、この算出結果に基づいて、セグメントリング2が形成され得る。尚、図7は、本実施形態におけるずれ角度θ及びずれ長さtの一例を示す図である。
螺旋状トンネル1の構築時には、互いに連結されるセグメントリング2同士のうちの一方のセグメントリング2の一端部における中心線CLと他方のセグメントリング2の他端部における中心線CLとを一致させた状態で、一方のセグメントリング2の貫通孔21と他方のセグメントリング2の貫通孔22とを相対させて、この相対した貫通孔21,22を介して、一方のセグメントリング2と他方のセグメントリング2とを連結する。この連結においては、相対した貫通孔21,22にボルト(図示せず)が挿通されることで、一方のセグメントリング2と他方のセグメントリング2とがボルト締結される。このセグメントリング2同士の連結を順次行うことにより、当該連結を行うのみで自然と螺旋状にセグメントリング2が組み立てられて、螺旋状トンネル1が構築され得る。
本実施形態によれば、螺旋状トンネル1の構築方法は、複数のセグメントリング2を順次連結することにより、螺旋状に延びるトンネルを構築する方法である。複数のセグメントリング2は、各々が、側面視でテーパー状に形成された筒体4と、筒体4の一端部に設けられた第1接続部(内フランジ部11の貫通孔21)と、筒体4の他端部に設けられた第2接続部(内フランジ部12の貫通孔22)と、を有する。第1接続部(内フランジ部11の貫通孔21)を通り、かつ、筒体4の中心線CLと平行に延びる基準線SLに対して、第2接続部(内フランジ部12の貫通孔22)は、筒体4の周方向に所定量(ずれ角度θ,ずれ長さt)ずれた位置に位置している。螺旋状トンネル1の構築方法は、互いに連結されるセグメントリング2同士のうちの一方のセグメントリング2の一端部における中心線CLと他方のセグメントリングの他端部における中心線CLとを一致させた状態で、一方のセグメントリング2の第1接続部(内フランジ部11の貫通孔21)と他方のセグメントリング2の第2接続部(内フランジ部12の貫通孔22)とを相対させて、この相対した第1接続部(内フランジ部11の貫通孔21)及び第2接続部(内フランジ部12の貫通孔22)を介して、一方のセグメントリング2と他方のセグメントリング2とを連結することを含む。複数のセグメントリング2について、このセグメントリング2同士の連結を順次行うことにより、当該連結を行うのみで自然と螺旋状にセグメントリング2が組み立てられて螺旋状トンネル1が構築され得る。ゆえに、螺旋状トンネル1を効率良く構築することができる。
また本実施形態によれば、螺旋状トンネル1の構築方法は、複数のセグメントリング2を順次連結することにより、螺旋状に延びるトンネルを構築する方法である。複数のセグメントリング2は、各々が、側面視でテーパー状に形成された筒体4と、筒体4の一端部に設けられて筒体4の内方に向けて張り出す第1張り出し部(内フランジ部11)と、筒体4の他端部に設けられて筒体4の内方に向けて張り出す第2張り出し部(内フランジ部12)と、を有する。第1張り出し部(内フランジ部11)には第1貫通孔(貫通孔21)が形成されている。第2張り出し部(内フランジ部12)には第2貫通孔(貫通孔22)が形成されている。第1貫通孔(貫通孔21)を通り、かつ、筒体4の中心線CLと平行に延びる基準線SLに対して、第2貫通孔(貫通孔22)は、筒体4の周方向に所定量(ずれ角度θ,ずれ長さt)ずれた位置に位置している。螺旋状トンネル1の構築方法は、互いに連結されるセグメントリング2同士のうちの一方のセグメントリング2の一端部における中心線CLと他方のセグメントリングの他端部における中心線CLとを一致させた状態で、一方のセグメントリング2の第1貫通孔(貫通孔21)と他方のセグメントリング2の第2貫通孔(貫通孔22)とを相対させて、この相対した第1貫通孔(貫通孔21)及び第2貫通孔(貫通孔22)にボルトを挿通して締結することを含む。複数のセグメントリング2について、このセグメントリング2同士の連結を順次行うことにより、当該連結を行うのみで自然と螺旋状にセグメントリング2が組み立てられて螺旋状トンネル1が構築され得る。ゆえに、螺旋状トンネル1を効率良く構築することができる。
また本実施形態によれば、筒体4を設計することは、内部が中空のトーラス体5を設計すること(図5(a)及び(b)参照)、及び、トーラス体5をその周方向に複数に分割すること(図6参照)、を含む。これにより、筒体4を容易に設計することができる。
また本実施形態によれば、上記所定量(ずれ角度θ,ずれ長さt)は、構築予定の螺旋状トンネル1の螺旋半径Rと、構築予定の螺旋状トンネル1の螺旋ピッチPと、構築予定の螺旋状トンネル1の1周あたりのセグメントリング2の個数Nと、に基づいて設定される。これにより、セグメントリング2を簡易な手法で設計して形成することができる。
また本実施形態によれば、筒体4の断面形状が円形である。これにより、隣接するセグメントリング2同士の連結部位の外周面を滑らかな曲面とすることができる。
次に、本発明の第2実施形態について図8〜図10を用いて説明する。
図8は、本実施形態における螺旋状トンネル1’の斜視図である。図9(a)は螺旋状トンネル1’の平面図である。図9(b)は螺旋状トンネル1’の正面図である。図10は、本実施形態におけるセグメントリング2’を示す図である。尚、図10は、上述の図4(a)に対応するものである。
上述の第1実施形態と異なる点について説明する。
図8は、本実施形態における螺旋状トンネル1’の斜視図である。図9(a)は螺旋状トンネル1’の平面図である。図9(b)は螺旋状トンネル1’の正面図である。図10は、本実施形態におけるセグメントリング2’を示す図である。尚、図10は、上述の図4(a)に対応するものである。
上述の第1実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態では、螺旋状トンネル1’が、上述のセグメントリング2と、セグメントリング2’とにより構成されている。セグメントリング2’は、上述の鋼製セグメント(図示せず)と切削可能セグメント30とにより構成されている。切削可能セグメント30については、複数のセグメントリング2’及びセグメントリング2が連結されて螺旋状トンネル1’が構築されたときに切削可能セグメント30がセグメントリング2’の前側部に位置するように配置されている。切削可能セグメント30は例えば樹脂製や低強度コンクリート製である。切削可能セグメント30としては、例えば、特許第4851133号公報に開示の切削可能セグメント、及び、特許4934416号に開示の切削可能セグメントを挙げることができる。
本実施形態では、図示しないシールド掘進機の発進基地として螺旋状トンネル1’が用いられる。このシールド掘進機は、螺旋状トンネル1’内から螺旋状トンネル1’外に発進する際に切削可能セグメント30を切削する。
特に本実施形態によれば、セグメントリング2’は切削可能セグメント30を含んで構成されている。これにより、シールド掘進機の発進基地として螺旋状トンネル1’を用いて、シールド掘進機を螺旋状トンネル1’から発進させることができる。
尚、上述の第1及び第2実施形態では、セグメントリング2,2’を構成するセグメントとして鋼製セグメントを挙げて説明したが、セグメントリング2,2’を構成するセグメントは鋼製セグメントに限らない。セグメントリング2,2’を構成するセグメントは、鋼製セグメント内にコンクリートを充填してなる合成セグメントであってもよい。また、セグメントリング2,2’を構成するセグメントがRCセグメント(コンクリート製のセグメント)である場合には、上述の貫通孔21,22の形成予定位置に貫通孔21,22を形成する代わりに、貫通孔21,22の形成予定位置のうちの一方に雄型連結金具を固着し、他方に雌型連結金具を固着してもよい。この場合には、雄型連結金具及び雌型連結金具が固着された箇所が、本発明の「第1接続部」及び「第2接続部」として機能し得る。
また、上述の第1及び第2実施形態では、螺旋状トンネル1の断面形状が円形であるが、断面形状はこれに限らず、例えば、楕円形、又は、矩形であってもよい。
また、上述の第1及び第2実施形態では、螺旋軸HAが前後方向に延びているが、螺旋軸HAの延在方向はこれに限らない。例えば、螺旋軸HAが上下方向に延びていてもよい。
また、図示の実施形態はあくまで本発明を例示するものであり、本発明は、説明した実施形態により直接的に示されるものに加え、特許請求の範囲内で当業者によりなされる各種の改良・変更を包含するものであることは言うまでもない。
1,1’ 螺旋状トンネル
2,2’ セグメントリング
4 筒体
5 トーラス体
11,12 内フランジ部
21,22 貫通孔
30 切削可能セグメント
d 内径
r 半径
t ずれ長さ
O 原点
P 螺旋ピッチ
R 螺旋半径
R’ 半径
CL 中心線
HA 螺旋軸
HW 螺旋経路
SL 基準線
θ ずれ角度
2,2’ セグメントリング
4 筒体
5 トーラス体
11,12 内フランジ部
21,22 貫通孔
30 切削可能セグメント
d 内径
r 半径
t ずれ長さ
O 原点
P 螺旋ピッチ
R 螺旋半径
R’ 半径
CL 中心線
HA 螺旋軸
HW 螺旋経路
SL 基準線
θ ずれ角度
Claims (5)
- 複数のセグメントリングを順次連結することにより、螺旋状に延びるトンネルを構築する方法であって、
前記複数のセグメントリングは、各々が、
側面視でテーパー状に形成された筒体と、
前記筒体の一端部に設けられた第1接続部と、
前記筒体の他端部に設けられた第2接続部と、
を有し、
前記第1接続部を通り、かつ、前記筒体の中心線と平行に延びる基準線に対して、前記第2接続部は、前記筒体の周方向に所定量ずれた位置に位置しており、
前記方法は、
互いに連結されるセグメントリング同士のうちの一方のセグメントリングの前記一端部における前記中心線と他方のセグメントリングの前記他端部における前記中心線とを一致させた状態で、前記一方のセグメントリングの前記第1接続部と前記他方のセグメントリングの前記第2接続部とを相対させて、この相対した前記第1接続部及び前記第2接続部を介して、前記一方のセグメントリングと前記他方のセグメントリングとを連結することを含む、
螺旋状トンネルの構築方法。 - 複数のセグメントリングを順次連結することにより、螺旋状に延びるトンネルを構築する方法であって、
前記複数のセグメントリングは、各々が、
側面視でテーパー状に形成された筒体と、
前記筒体の一端部に設けられて前記筒体の内方に向けて張り出す第1張り出し部と、
前記筒体の他端部に設けられて前記筒体の内方に向けて張り出す第2張り出し部と、
を有し、
前記第1張り出し部には第1貫通孔が形成されており、
前記第2張り出し部には第2貫通孔が形成されており、
前記第1貫通孔を通り、かつ、前記筒体の中心線と平行に延びる基準線に対して、前記第2貫通孔は、前記筒体の周方向に所定量ずれた位置に位置しており、
前記方法は、
互いに連結されるセグメントリング同士のうちの一方のセグメントリングの前記一端部における前記中心線と他方のセグメントリングの前記他端部における前記中心線とを一致させた状態で、前記一方のセグメントリングの前記第1貫通孔と前記他方のセグメントリングの前記第2貫通孔とを相対させて、この相対した前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔にボルトを挿通して締結することを含む、
螺旋状トンネルの構築方法。 - 前記筒体を設計することは、内部が中空のトーラス体を設計すること、及び、前記トーラス体をその周方向に複数に分割すること、を含む、請求項1又は請求項2に記載の螺旋状トンネルの構築方法。
- 前記所定量は、構築予定の前記螺旋状トンネルの螺旋半径と、構築予定の前記螺旋状トンネルの螺旋ピッチと、構築予定の前記螺旋状トンネルの1周あたりの前記セグメントリングの個数と、に基づいて設定される、請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の螺旋状トンネルの構築方法。
- 前記筒体の断面形状が円形である、請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の螺旋状トンネルの構築方法。
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CN111143936A (zh) * | 2019-12-28 | 2020-05-12 | 长安大学 | 一种高速公路螺旋隧道圆曲线半径推荐值的计算方法 |
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