JP2018115438A - 杭頭処理工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】杭頭処理において破断後の杭頭余盛部を簡単かつ確実に小割可能な杭頭処理工法を提供する。
【解決手段】この杭頭処理工法は、場所打ちコンクリート杭の杭頭処理を行う工法であって、杭頭部の杭頭余盛部21を水平破断する工程と、水平破断された杭頭余盛部を杭頭部から分離する工程と、分離された杭頭余盛部の上面から装薬孔50を縦方向に削孔する工程と、断面形状が星型多角形で縦方向に延びる装薬ホルダ40を装薬孔に装填する工程と、装薬ホルダに収容された動的破砕剤により杭頭余盛部を小割破砕する工程と、を含む。
【選択図】図4

Description

本発明は、場所打ちコンクリート杭の杭頭処理工法に関する。
場所打ちコンクリート杭の杭頭処理に関する従来の工法として次のものが知られている。
(1)はつり工法
杭頭の余盛部を手動式の破砕機を用いて人力によりはつり、発生したコンクリートガラを処理する工法で、作業時間に制限があるなどして時間を要するばかりでなく、騒音・振動が著しく、周辺環境に大きく影響する。また、作業中に、杭頭の鉄筋を傷めるなど、工法的な問題もある。
(2)静的破砕剤による破砕工法
あらかじめ杭頭に設置したシース管などに挿入した静的破砕剤の膨張作用により、杭頭のコンクリートを小割にし、処理する工法であるが、後施工となるため、破砕剤が適度に作用することが難しく、また、水平面がうまく形成され難いため、結果的に人力による仕上げはつりの量が多くなる傾向にある。
(3)動的破砕剤による鉛直破砕工法
動的破砕剤を鉛直方向に装着し、動的破砕により杭頭を鉛直方向に小割し、補助的に手動破砕機によるはつり作業を伴い、発生するコンクリートガラを処理する工法が提案されているが、まだ一般的な実用化段階には到っていない。また、杭施工前に装薬を行う必要があるため、杭施工に支障のないように装薬に関連する機器材を装備することになり、かつ杭施工あるいは杭頭表出前の土工事により関連機器材が損傷を受ける可能性が指摘されている。
(4)竪管方式水平フィン付装薬ホルダ方式による動的破砕適用の水平破断工法
杭筋組立て時に、竪管方式の水平フィン(平鋼2枚重ね)付装薬ホルダ4本を杭外周の杭主筋内側に配置し、密閉状態とし、杭工事、掘削工事以降における杭頭表出後に、動的破砕剤を装薬ホルダに挿入し、遠隔操作にて杭頭余盛部を動的破砕により水平破断する(たとえば、特許文献1,2参照)。この方法も杭施工前に関連機器材を装着する必要があり、上記(3)と同様の短所が指摘されている。
(5)横孔方式による動的破砕適用の水平破断工法
あと施工となる横孔方式により動的破砕剤を装薬し、杭頭余盛部を水平破断する工法であるが、杭頭余盛部をさらに細分するまでの手法とはなっていない。したがって、引き続いて、横孔方式による水平破断工法を適用して分離された杭頭余盛部を対象として小割工法が実施されることになる。
特開2016-151162号公報 特開2013-124509号公報 特開2014-227675号公報
市街地での杭頭処理工事は、発生する騒音や振動が規定値以内であることはもとより、近隣周辺へ不安や不快感を与えないよう極力低減する必要がある。そのためには、破砕機によるはつり作業を極力回避することが望ましく、したがって、静的破砕剤あるいは動的破砕剤の適用が前提条件となる。一方で、前者は、上述の従来工法にもあるように、破砕剤挿入が後行作業となり、先行作業であるシース管取付けやコンクリート打設などの影響も大きいことなどから、破砕の確度が必ずしも高いとは言えなく、環境面、施工性の観点から動的破砕の方が有効性は高いと判断できる。
動的破砕を適用する現行工法としては、竪管方式の水平フィン(平鋼2枚重ね)付装薬ホルダ×4本を杭外周の杭主筋内側に均等に配置し、杭工事、掘削工事以降における杭頭表出後に、動的破砕剤を装薬ホルダ内に挿入し、遠隔操作にて杭頭余盛部を動的破砕により水平破断させる方法がある。しかし、装薬準備の大部分が杭鉄筋組立て時となるため、杭頭が表出するまでの施工により装薬用機器材が損傷を受けたり、杭鉄筋が曲がったりして、破砕後に杭頭余盛部が揚重できないなど、様々な支障が考えられる。また、装薬孔が鉛直方向である場合、装薬した破砕剤が有効に機能するためには、その上端を固化体で拘束する必要があり、従来は速硬性の無収縮モルタルを使用していたが、硬化までに1時間前後を要していたため、1日の施工量がこれにより限定される状況であった。
また、水平破断された杭頭余盛部は、通常直径が1mを超え、高さも80cm〜100cm程度あることから、そのまま場外に搬出すると言う訳にはいかず、場内で15〜20cm程度に小割した上で搬出する必要がある(たとえば、特許文献3参照)。したがって、杭頭部に関しては、水平破断後の杭頭余盛部を小割破砕する方法が望まれる。もちろん、その方法は、騒音・粉塵が発生するようなものでなく、かつ手間を要さずに、瞬時にコンクリート片を破砕する方法が望ましい。
装薬準備を杭頭が表出してから行う後施工方式を基本とし、時間を要さない簡易な方法により装薬準備を行い、しかも杭頭余盛部を動的破砕により確実に水平破断できる工法として横孔方式による上記(5)の水平破断工法があるが、これも杭頭余盛部を水平破断するまでの工法であり、破断された杭頭余盛部を小割する工法までは備えていない。
本発明は、上述のような従来技術の問題に鑑み、杭頭処理において水平破断後の杭頭余盛部を簡単かつ確実に小割破砕が可能な杭頭処理工法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための杭頭処理工法は、場所打ちコンクリート杭の杭頭処理を行う杭頭処理工法であって、杭頭部の杭頭余盛部を水平破断する工程と、前記水平破断された杭頭余盛部を前記杭頭部から分離する工程と、前記分離された杭頭余盛部の上面から装薬孔を縦方向に削孔する工程と、断面形状が星型多角形で縦方向に延びる装薬ホルダを前記装薬孔に装填する工程と、前記装薬ホルダに収容された動的破砕剤により前記杭頭余盛部を小割破砕する工程と、を含む。
この杭頭処理工法によれば、星型多角形の断面を有する装薬ホルダにおいて縦方向に延びる複数の頂部から杭頭余盛部に対し動的破砕剤による破砕力が作用し、杭頭余盛部を複数の方向に破砕することができるので、水平破断後の杭頭余盛部を簡単かつ確実に小割破砕できる。また、動的破砕剤を用いるので、騒音・粉塵の発生を抑制することができる。
上記杭頭処理工法において、前記装薬ホルダの前記星型多角形が複数の鋭角の頂部を有し、前記複数の頂部から前記動的破砕剤による破砕力が前記杭頭余盛部に作用することで前記杭頭余盛部を小割破砕することができる。すなわち、星型多角形の鋭角の各頂部から動的破砕剤による燃焼ガスが噴出し、そのガス圧による破砕力が杭頭余盛部に作用することで杭頭余盛部を小割破砕することができる。
また、前記装薬ホルダは、所定の角度で折れ曲がった折り曲げ鋼板を複数組み合わせて構成されることが好ましい。折り曲げ鋼板が組み合わされたときに鋼板端部で頂部が形成され、頂部に合わせ目が位置し、その合わせ目から動的破砕剤による膨張を伴う燃焼ガスが噴出し、そのガス圧による破砕力が杭頭余盛部に作用する。
また、前記装薬孔は前記杭頭余盛部の杭断面中心に設けられることが好ましい。
また、前記装薬孔を複数設けることで、杭頭余盛部をさらに小割に破砕でき、さらに小割できる。たとえば、杭頭余盛部の杭断面中心を中心とする円周上に複数設けるようにできる。
前記装薬ホルダの装填時に前記星型多角形の頂部の向きを調整することで、前記杭頭余盛部の小割破砕の破砕方向を制御することができる。
また、複数の前記コンクリート杭が打設され、前記杭頭部から水平破砕されて分離された小割破砕前の別の杭頭余盛部を小割破砕対象の前記杭頭余盛部の上に載せて破砕時の前記動的破砕剤による上方へのガス噴出を防止することが好ましい。
本発明の杭頭処理工法によれば、杭頭処理において水平破断後の杭頭余盛部を簡単かつ確実に小割破砕できる。
本実施形態による杭頭処理工法の各工程S01〜S12を説明するためのフローチャートである。 本実施形態におけるコンクリート杭の杭頭余盛部を説明するために杭鉄筋と杭頭部を水平方向に切断して見た要部断面図(a)および鉛直方向に切断して見た要部断面図(b)である。 本実施形態の装薬ホルダを上方から見た平面図である。 本実施形態における水平破断後で小割破砕前の杭頭余盛部の上面を示す平面図(a)、断面図(b)および装薬孔の拡大平面図(c)である。 図4(c)のV-V線方向に破断して見た図で、装薬孔内に装填された装薬ホルダ内の動的破砕剤や点火具等を示す図である。 水平破断された杭頭余盛部をさらに小割破砕するための例を説明するために杭頭余盛部の上面を示す平面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。図1は本実施形態による杭頭処理工法の各工程S01〜S12を説明するためのフローチャートである。図2は、本実施形態におけるコンクリート杭の杭頭余盛部を説明するために杭鉄筋と杭頭部を水平方向に切断して見た要部断面図(a)および鉛直方向に切断して見た要部断面図(b)である。
まず、本実施形態における場所打ちコンクリート杭について図2を参照して説明する。図2(a)(b)のように、破線で示す場所打ちのコンクリート杭10を施工するための杭鉄筋は、コンクリート杭10の杭軸方向に延びる複数の杭主筋11が上面から見て円周上に等間隔に配置されるとともに、複数の杭主筋11を包囲するようにリング状のせん断補強筋12が配置されることで、組み立てられる。複数のせん断補強筋12は、図2(b)のように、コンクリート杭10の杭軸方向に等間隔に配置される。
図2(a)(b)のように、コンクリート打設により形成されたコンクリート杭10の杭頭部20において杭頭余盛部21が杭天端22と余盛天端23との間に位置するが、杭頭余盛部21には、水平破断後に揚重する際の吊り部14が4箇所設けられている。吊り部14のために杭頭余盛部21に相当する部分には、両端U字タイプの一対の吊り筋13が水平方向に配置され、両端近傍で杭主筋11に取り付けられている。吊り筋13の各端部にU字状の吊り部14が位置する。吊り筋13の両端において、コンクリート打設後に杭頭部20が表出した際に吊り部14をすぐに取り出せるように箱抜きすることで欠け込み部14aが形成される。
また、杭頭部20の破断処理後、水平破断された杭頭余盛部21を円滑に揚重するため、杭鉄筋の組立て時に、杭頭余盛部21に相当する部分において杭主筋11の全数に鉄筋カバーと鉄筋径に合わせたボイド材(紙製)を2重に巻いておく。
次に、本実施形態による、水平破断後の杭頭余盛部21の小割破砕に用いる装薬ホルダについて図3を参照して説明する。図3は本実施形態の装薬ホルダを上方から見た平面図である。図3には、装薬ホルダを組み立てるための折り曲げ鋼板を併せて示す。図3のように、装薬ホルダ40は、折り曲げられた4枚の折り曲げ鋼板41,42,43,44から構成され、断面形状が星型正八角形で、紙面垂直方向に延びており、その4つの頂部40a,40b,40c,40dが鋭角になっている。4つの頂部40a〜40dは、図3のように、平面的に90度づつ等間隔に位置している。
折り曲げ鋼板41〜44は、両短辺が等しく、両短辺がなす内角βで折れ曲がっている。複数の折り曲げ鋼板41〜44を図3の矢印方向に組み合わせて、頂部40a〜40dを長手方向(図面垂直方向)に粘着テープ等で貼り合わせることで一体化し、断面が星型正八角形の装薬ホルダ40とすることができる。内角βを、たとえば、120〜150度とすると、頂部40a〜40dの頂角αが30〜60度となる。
装薬ホルダ40は、動的破砕剤・点火具を収容し、小割破砕対象である杭頭余盛部21の縦孔の装薬孔50に挿入されその中心に据えられて竪管方式で用いられる(図4,図5参照)。
装薬ホルダ40は、複数の折り曲げ鋼板41〜44を組み合わせたときに鋼板端部で鋭角の頂部40a〜40dを形成し、各頂部40a〜40dに合わせ目が位置するが、その合わせ目から動的破砕剤による膨張を伴う燃焼ガスが噴出し、そのガス圧による破砕力が杭頭余盛部に作用し、杭頭余盛部を破砕する。その破砕方向は図3の鋭角の頂部40a〜40dの向きに依る。
次に、本実施形態による場所打ちコンクリート杭の杭頭処理工法の各工程S01〜S12について図1〜図5を参照して説明する。図4は、水平破断後で小割破砕前の杭頭余盛部の上面を示す平面図(a)、断面図(b)および装薬孔の拡大平面図(c)である。図5は、図4(c)のV-V線方向に破断して見た図で、装薬孔内に装填された装薬ホルダ内の動的破砕剤や点火具等を示す図である。
図2(a)(b)のような杭鉄筋を杭設置位置に建て込み、トレミー管を通して杭鉄筋内へコンクリートを打設する。次に、掘削工事を行い、図2(b)のコンクリート杭10の杭頭部20が表出した後、杭頭部20の想定破断面高さ(たとえば、約50mm)において図2(a)のように外周面4点につき放射状に装薬孔30を電動ドリル等で削孔する。装薬孔30は、図2(a)のように、端部のある孔であり、杭断面中心Pから放射状に略等角間隔に形成される。
次に、装薬孔30内に、装薬口30aから動的破砕剤,点火具を挿入し、点火具に接続した脚線を装薬孔30の外部に取り出した後、砂等からなる込め物を残りの間隙に充填し装薬孔を密閉する。点火具から外部へ取り出した脚線を発破器から延長された発破母線に接続し、発破器による遠隔操作にて図2(b)の杭頭部20の杭頭余盛部21を水平破断する(S01)。
次に、杭頭部20にあらかじめ設置した複数の吊り部14を用いて、水平破断された杭頭余盛部21を揚重し、コンクリート杭10から分離し撤去する(S02)。次に、分離された杭頭余盛部21を小割破砕するためにコンクリート杭の設置位置から離れた場所に移動する(S03)。
次に、図4(a)(b)のように、水平破断された杭頭余盛部21の上面Sから杭断面中心P(図2(a))で削孔を行い、装薬孔50を縦方向に形成する(S04)。
次に、図4(a)〜(c)のように、装薬孔50内に図3の装薬ホルダ40を挿入する(S05)。装薬ホルダ40内には動的破砕剤61と点火具62とが配置されている。すなわち、図5のように、可撓性のあるビニル管65内に、粒状物からなる動的破砕剤61と点火具62とが収容され、ビニル管65の両端は、プラスチック製の栓68a,68bがはめ込まれてからシール材69a,69bにより止水されている。このように、動的破砕剤61と点火具62が配置されたビニル管65が装薬ホルダ40内に配置されている。
次に、図5のように、装薬ホルダ40と装薬孔50との間の空間50a(図4(c))に砂等からなる込め物63が充填され、さらに装薬ホルダ40の上部には粘土等からなる込め物64が充填される(S06)。なお、装薬ホルダ40とビニル管65との間の空間40e(図4(c))は、砂等の込め物を充填せず、空隙のままとされる。また、点火具62から脚線62aが外部へと取り出されている。
なお、杭頭余盛部21の高さは、たとえば、約800mmであり、装薬孔50の径は100mm程度であり、装薬孔50の底部と杭頭余盛部21の下面Bとの距離y1を約50mmとし、小割破砕により装薬孔50の底部が抜けないようにしておく。また、装薬ホルダ40の上端と杭頭余盛部21の上面Sとの距離y2を約100mmとし、上述のように、その上部に粘度等の込め物64が充填される。ただし、これらの数値は、一例であって、状況・必要に応じて適宜変更される。
次に、同一の施工現場では、複数のコンクリート杭が打設されるので、上述と同様にして水平破断された別の杭頭余盛部21Aを用意し(S07)、図4(b)のように、小割破砕対象の杭頭余盛部21の上面Sに載せる(S08)。このように、小割破砕時の安全対策として別の杭頭余盛部21Aを杭頭余盛部21に載せることで小割破砕時の動的破砕剤による上方へのガスの噴き出しを防止することができる。
次に、防爆シート(図示省略)を、図4(b)の小割破砕対象の杭頭余盛部21と別の杭頭余盛部21Aとを全体に包むように上方から巻き付けて防爆養生をする(S09)。
次に、図5のように、点火具62から外部へ取り出した脚線62aを、発破器(図示省略)から延長された発破母線(図示省略)に接続する(S10)。
次に、発破器による遠隔操作で点火具62を点火することで、杭頭余盛部21を動的破砕剤61により小割破砕する(S11)。すなわち、図3の装薬ホルダ40の縦方向に延びる4箇所の頂部40a〜40dの合わせ目から動的破砕剤61による膨張を伴う燃焼ガスが噴出し、そのガス圧による破砕力が杭頭余盛部21に対し4方向に作用することで、杭頭余盛部21が図4(a)の破線で示す破砕ラインL1,L2,L3,L4に沿ったようにして破砕されて四分割される。
次に、小割破砕された杭頭余盛部21のコンクリート片を施工現場から外部に搬出する(S12)。
なお、動的破砕剤61は、公知の各種破砕剤を使用でき、たとえば、酸化第2銅、アルミニウム、硫酸マグネシウム7水和物を主成分としたものを使用でき、点火すると、テルミット反応により激しい酸化還元反応とともに高温・高圧の水蒸気が発生し、この発生した膨張圧を利用する。また、臭素酸塩等のガス発生剤を主剤とした薬筒と点火具が一体となったものも使用でき、密閉状態で点火すると、高温・高圧ガスを発生する。
以上のように、本実施形態の杭頭処理工法によれば、星型正八角形の断面を有する装薬ホルダ40において縦方向に延びる鋭角の4つの頂部40a〜40dから杭頭余盛部21に対し動的破砕剤による破砕力が作用し、杭頭余盛部21を四方向に破砕することができるので、杭頭余盛部21を簡単かつ確実に小割破砕できる。また、動的破砕剤を用いるので、騒音・粉塵の発生を抑制することができる。
通常、杭頭余盛部は直径が1mを超え、高さも80cm〜1m程度であることから、そのまま施工現場から外部に搬出することが困難であるが、本実施形態によれば、動的破砕により水平破断した杭頭余盛部を小割破砕することで搬出し易い形状にでき、施工現場から外部に搬出してそのまま処分可能である。
次に、水平破断された杭頭余盛部を、さらに小割破砕する例について図6を参照して説明する。図6は、水平破断された杭頭余盛部をさらに小割破砕するための例を説明するために杭頭余盛部の上面を示す平面図である。
図6の例は、4つの装薬孔50A,50B,50C,50Dを杭頭余盛部21の上面Sから削孔することで形成している点が図4と相違し、それ以外は同様の構成である。図5と同様に、動的破砕剤・点火具が配置された装薬ホルダ40を各装薬孔50A〜50Dに挿入し、込め物を充填する。各装薬孔50A〜50Dは、杭断面中心Pから同距離に設けられ、同一円周上にあり、平面的に90度づつ等間隔に配置されている。図6の例では、装薬ホルダ40は、頂部40a,40cが半径方向に向くように各装薬孔50A〜50Dに位置決められて配置されている。
各装薬孔50A〜50Dにおいて各動的破砕剤に同時に点火することで、各装薬ホルダ40の頂部40a〜40dの合わせ目から動的破砕剤61による膨張を伴う燃焼ガスが噴出し、そのガス圧による破砕力が杭頭余盛部21に対しそれぞれ4方向に作用することで、杭頭余盛部21が図6の破線で示す破砕ラインに沿ったようにして破砕されて細かく分割され、杭頭余盛部21を図4(a)の場合よりもさらに小割にして破砕することができる。
以上のように本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。たとえば、装薬孔を複数設ける場合、図6の例では、装薬孔を4つ設けたが、本発明はこれに限定されず、2,3,5、または、それ以上でもよいことはもちろんである。この場合、装薬孔の1つを杭断面中心Pに設けてもよい。また、各装薬孔に配置される装薬ホルダの頂部の向きを適宜調整することで、破砕方向を制御することができる。
また、装薬孔の配置・数を変えて小割破砕を行う場合、各装薬ホルダにおける動的破砕剤の装薬量は、破砕断面積に応じて、装薬量全体で調整する。
また、図3の装薬ホルダ40は、断面が星型正八角形で、4つの頂部を有するが、本発明はこれに限定されず、頂部が3つ以上の星型多角形であればよい。
本発明の杭頭処理工法によれば、杭頭処理において水平破断後の杭頭余盛部を簡単かつ確実に小割破砕できるので、杭頭余盛部を施工現場から外部に容易に搬出でき、廃棄処分を簡単に行うことができる。
10 コンクリート杭
20 杭頭部
21 杭頭余盛部
21A 別の杭頭余盛部
40 装薬ホルダ
40a〜40d 頂部
41〜44 折り曲げ鋼板
50 装薬孔
50A〜50D 装薬孔
61 動的破砕剤
62 点火具
P 杭断面中心

Claims (7)

  1. 場所打ちコンクリート杭の杭頭処理を行う杭頭処理工法であって、
    杭頭部の杭頭余盛部を水平破断する工程と、
    前記水平破断された杭頭余盛部を前記杭頭部から分離する工程と、
    前記分離された杭頭余盛部の上面から装薬孔を縦方向に削孔する工程と、
    断面形状が星型多角形で縦方向に延びる装薬ホルダを前記装薬孔に装填する工程と、
    前記装薬ホルダに収容された動的破砕剤により前記杭頭余盛部を小割破砕する工程と、を含む杭頭処理工法。
  2. 前記装薬ホルダの前記星型多角形が複数の鋭角の頂部を有し、
    前記複数の頂部から前記動的破砕剤による破砕力が前記杭頭余盛部に作用することで前記杭頭余盛部を小割破砕する請求項1に記載の杭頭処理工法。
  3. 前記装薬ホルダは、所定の角度で折れ曲がった折り曲げ鋼板を複数組み合わせて構成される請求項1または2に記載の杭頭処理工法。
  4. 前記装薬孔は前記杭頭余盛部の杭断面中心に設けられる請求項1乃至3のいずれか1項に記載の杭頭処理工法。
  5. 前記装薬孔は複数設けられる請求項1乃至4のいずれか1項に記載の杭頭処理工法。
  6. 前記装薬ホルダの装填時に前記星型多角形の頂部の向きを調整することで、前記杭頭余盛部の小割破砕の破砕方向を制御する請求項1乃至5のいずれか1項に記載の杭頭処理工法。
  7. 複数の前記コンクリート杭が打設され、
    前記杭頭部から水平破砕されて分離された小割破砕前の別の杭頭余盛部を小割破砕対象の前記杭頭余盛部の上に載せて破砕時の前記動的破砕剤による上方へのガス噴出を防止する請求項1乃至6のいずれか1項に記載の杭頭処理工法。
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