JP2018115315A - 可視蛍光を発するCdを含まないコロイダル量子ドット及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】化合物半導体からなるシェルで被覆され、前記シェルのコアをなすコア粒子であって、近紫外領域又は青色領域の波長を有する励起光を照射したときに可視蛍光を発するCdを含まないコロイダル量子ドットである。このコロイダル量子ドットは化学式A(B11−x,B2x)(ただし、0<x<1)で表され、AサイトにII族元素としてのZnを、B1サイトにVI族元素としてのTeを、B2サイトにVI族元素としてのSe又はSをそれぞれ有し、平均粒径が1nm以上10nm以下である。
【選択図】図1
Description
非特許文献4及び5には、コロイダル量子ドットの光学ギャップの粒径依存性を理論的に予測する計算が報告されている。その中でも、シンプルな表記によって他の手法と同様の結果が得られる有効質量近似計算が便利である。ポテンシャル:V(r)中にある粒子(質量:m)に対するシュレディンガー方程式は次の式(1)で表わされる。
混晶系のバルク体におけるバンドギャップは、ボーイングパラメーター(b)を用いて表された次の式(4)及び(5)を用いて計算する。
本実施形態のコロイダル量子ドットは、化合物半導体からなるシェルで被覆され、前記シェルのコアをなすコア粒子であって、近紫外領域又は青色領域の波長を有する励起光を照射したときに可視蛍光を発するCdを含まないコロイダル量子ドットである。このコロイダル量子ドットは、化学式A(B11−x,B2x)(ただし、0<x<1)で表され、AサイトにII族元素としてのZnを、B1サイトにVI族元素としてのTeを、B2サイトにVI族元素としてのSe又はSをそれぞれ有し、平均粒径が1nm以上10nm以下であることを特徴とする。ここで、xが0<x<1であるのは、x=0であると、ZnTeとなり、また、x=1であると、ZnSe又はZnSとなり、それぞれ本発明の目的・効果を奏しないからである。また、平均粒径が1nm未満であると、粒径制御が困難になり、10nmを超えると、粒成長に非常に長い時間を要し、生産効率が悪くなるとともに、粒度分布が広くなり、色純度が悪くなる。
〔可視蛍光が緑色光であるZn(Te1−x,Sex)コロイダル量子ドットの製造方法〕
第1の実施形態の緑色光を発するコロイダル量子ドットの製造方法は、Zn原料液とTe原料液とSe原料液とを混合して調製された液又はキャッピング剤と希釈剤とを混合して調製された液のいずれか一方の液を200℃〜350℃の温度に加熱し、前記加熱した一方の液に前記いずれか他方の液を非酸化性雰囲気下で所定量注入し、前記一方の液に前記他方の液を注入した液を200℃〜350℃の温度に調整し、1分〜5時間保持することにより、可視蛍光が緑色光であるCdを含まないコロイダル量子ドットを製造する方法である。
Zn原料液は、不活性ガスで置換した容器内に、Zn源としての液状のジエチル亜鉛(DEZ)又は粉末状のステアリン酸亜鉛(Zn(St)2)等を入れ、これに、トリオクチルホスフィン(TOP)、オクタデセン(ODE)、酢酸、オレイン酸(OA)、ステアリン酸、ヘキサデシルアミン(HDA)、オレイルアミン(OLA)、トリオクチルアミン(TOA)、トリブチルホスホン酸(TBPA)等の有機溶媒(錯形成剤)を加えて、加熱することにより調製される。なお、Znイオンと錯体を形成する有機溶媒であれば、上述の有機溶媒に限定されるものではない。不活性ガスを通気しながら、Zn原料の混合液が入った容器をオイルバス等で加熱する。オイルバスで加熱する温度は20℃〜350℃であり、加熱した温度での保持時間は5分〜5時間である。加熱温度が20℃未満又は保持時間が5分未満では、Zn源の有機溶媒(錯形成剤)への溶解が十分でなく、Zn源の未溶解分が発生しやすい。また、加熱温度が350℃を超えると、有機溶媒(錯形成剤)の揮発が優先的に生じ、Zn源の溶解に支障をきたす。保持時間が5時間を超えると、Zn源は十分に溶解平衡に達しており、加熱による無駄な電力消費が発生する。Zn源1molに対して有機溶媒(錯形成剤)を1〜16mol加える。Zn原料が溶解すると、混合液が透明になる。なお、Zn原料液の調製は、上記の調製条件に限定されるものではなく、用いる錯体形成用溶媒との組み合わせに応じて条件を調整することができる。
Te原料液は、不活性ガスで置換した容器内に、Te源としての粉末状の金属テルル(Te)、粉末状の酸化テルル又は入手可能な安価で安全な有機テルル化合物等を入れ、これに、Zn原料液の調製に用いたのと同様の有機溶媒(錯形成剤)を加えて、加熱することにより調製される。なお、Teイオンと錯体を形成する有機溶媒であれば、上述の有機溶媒に限定されるものではない。不活性ガスを通気しながら、Te原料の混合液が入った容器をオイルバス等で加熱する。オイルバスで加熱する温度は100℃〜350℃であり、加熱した温度での保持時間は5分〜5時間である。加熱温度が100℃未満又は保持時間が5分未満では、Te源の有機溶媒(錯形成剤)への溶解が十分でなく、Te源の未溶解分が発生しやすい。また、加熱温度が350℃を超えると、有機溶媒(錯形成剤)の揮発が優先的に生じ、Te源の溶解に支障をきたす。保持時間が5時間を超えると、Te源は十分に溶解平衡に達しており、加熱による無駄な電力消費が発生する。
Se原料液は、不活性ガスで置換した容器内に、Se源としての粉末状の金属セレン(Se)、粉末状の酸化セレン又は入手可能な安価で安全な有機セレン化合物等を入れ、これに、Zn原料液の調製に用いたのと同様の有機溶媒(錯形成剤)を加えて、加熱することにより調製される。なお、Seイオンと錯体を形成する有機溶媒であれば、上述の有機溶媒に限定されるものではない。不活性ガスを通気しながら、Se原料の混合液が入った容器をオイルバス等で加熱する。オイルバスで加熱する温度は20℃〜350℃であり、加熱した温度での保持時間は5分〜5時間である。加熱温度が20℃未満又は保持時間が5分未満では、Se源の有機溶媒(錯形成剤)への溶解が十分でなく、Se源の未溶解分が発生しやすい。また、加熱温度が350℃を超えると、有機溶媒(錯形成剤)の揮発が優先的に生じ、Se源の溶解に支障をきたす。保持時間が5時間を超えると、Se源は十分に溶解平衡に達しており、加熱による無駄な電力消費が発生する。Se源1molに対して有機溶媒(錯形成剤)を1〜10mol加える。Se原料が溶解すると、混合液が透明になる。なお、Se原料液の調製は、上記の調製条件に限定されるものではなく、用いる錯体形成用溶媒との組み合わせに応じて条件を調整することができる。
第1混合液は、不活性ガスで置換した容器内に、Zn原料液とTe原料液とSe原料液を所定のモル組成比になるように混合し、室温にて不活性ガスを通気しながら撹拌して調製される。
第2混合液は、容器内にキャッピング剤と希釈剤を混合し、撹拌しながら真空中で「120℃×30分間」の脱気処理を行った後、不活性ガスにて大気圧に戻し、不活性ガスを通気しながら、マントルヒーター等を用いて200℃〜350℃に昇温し調製される。キャッピング剤としては、トリオクチルホスフィン(TOP)、オレイン酸(OA)、ステアリン酸、ヘキサデシルアミン(HDA)、オレイルアミン(OLA)、トリブチルホスホン酸(TBPA)、トリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)等が挙げられる。希釈剤としては、トリオクチルホスフィン(TOP)、オクタデセン(ODE)、オレイルアミン(OLA)、ヘキサデシルアミン(HDA)、トリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)等が挙げられる。キャッピング剤1molに対して希釈剤を1〜5mol加える。
マントルヒーター等を用いて200℃〜350℃に昇温した第2混合液の温度が安定した後、第1混合液(室温)をシリンジ等を用いて第2混合液へ一気に注入し、コロイダル量子ドットの核を生成させる。具体的には、内径10mmのシリンジを用いて1〜20mL/秒の押し込み速度で注入する。下限値未満の速度でゆっくり注入すると、経時的に核が生成するため、粒度分布が広くなる。上限値を超えた高速度では注入操作が技術的に困難になる。これにより、Zn原料液とTe原料液とSe原料液の混合液が調製される。第1混合液を第2混合液へ混合する方法として、混合の規模によっては、不活性圧縮ガスを利用して、ノズル混合、エジェクター混合等の混合方法を採用してもよい。ここで、第2混合液の温度を200℃〜350℃に調整するのは、200℃未満では、素早い核生成が起こらず、粒度分布が広くなるからであり、また、350℃を超えると、有機溶媒の揮発が優先的に生じ、コロイダル量子ドットの核生成に支障をきたすからである。
第1混合液(室温)をシリンジ等を用いて第2混合液へ一気に注入した後、速やかに溶液の温度が低下する。溶液の温度を200℃〜350℃で1分〜5時間保持して、コロイダル量子ドットを成長させる。所定時間保持した後、室温まで放冷する。反応溶液は濁りのない透明な溶液になる。ここで、200℃未満では、コロイドの成長速度が非常に遅くなり、時間による粒径制御が極めて困難になり、350℃を超えると、有機溶媒の揮発が優先的に生じ、コロイダル量子ドットの成長に支障をきたす。また、1分未満では、原料が殆ど消費されず、収率が大きく低減し、5時間を超えると、生産性が悪く、成長時の加熱時に消費される電力のコストが大きく増加する。
〔可視蛍光が赤色光であるZn(Te1−x,Sx)コロイダル量子ドットの製造方法〕
第2の実施形態の赤色光を発するコロイダル量子ドットの製造方法は、Zn原料液とTe原料液とを混合して調製された液又はS原料液とキャッピング剤と希釈剤とを混合して調製された液のいずれか一方の液を200℃〜350℃の温度に加熱し、前記加熱した一方の液に前記いずれか他方の液を非酸化性雰囲気下で所定量注入し、前記一方の液に前記他方の液を注入した液を200℃〜350℃の温度に調整し、1分〜5時間保持することにより、可視蛍光が赤色光であるCdを含まないコロイダル量子ドットを製造する方法である。
Zn原料液は、前述したZn(Te1−x,Sex)コロイダル量子ドットの製造方法で用いたZn原料液と同様に調製される。Zn源1molに対して有機溶媒(錯形成剤)を1〜16mol加える。Zn原料が溶解すると、混合液が透明になる。なお、Zn原料液の調製は、上記の調製条件に限定されるものではなく、用いる錯体形成用溶媒との組み合わせに応じて条件を調整することができる。
Te原料液は、前述したZn(Te1−x,Sex)コロイダル量子ドットの製造方法で用いたTe原料液と同様に調製される。
S原料液は、不活性ガスで置換した容器内に、S源としての粉末状の硫黄(S)又は入手可能な安価で安全な有機硫黄化合物等を入れ、これに、Zn原料液の調製に用いたのと同様の有機溶媒(錯形成剤)を加えて、加熱することにより調製される。なお、Sイオンと錯体を形成する有機溶媒であれば、上述の有機溶媒に限定されるものではない。不活性ガスを通気しながら、S原料の混合液が入った容器をオイルバス等で加熱する。オイルバスで加熱する温度は20℃〜350℃であり、加熱した温度での保持時間は5分〜5時間である。加熱温度が20℃未満又は保持時間が5分未満では、S源の有機溶媒(錯形成剤)への溶解が十分でなく、S源の未溶解分が発生しやすい。また、加熱温度が350℃を超えると、有機溶媒(錯形成剤)の揮発が優先的に生じ、S源の溶解に支障をきたす。保持時間が5時間を超えると、S源は十分に溶解平衡に達しており、加熱による無駄な電力消費が発生する。S源1molに対して有機溶媒(錯形成剤)を1〜10mol加える。S原料が溶解すると、混合液が透明になる。なお、S原料液の調製は、上記の調製条件に限定されるものではなく、用いる錯体形成用溶媒との組み合わせに応じて条件を調整することができる。
第3混合液は、不活性ガスで置換した容器内に、Zn原料液とTe原料液を所定のモル組成比になるように混合し、室温にて不活性ガスを通気しながら撹拌して調製される。
第4混合液は、容器内にS原料液とキャッピング剤と希釈剤を混合し、撹拌しながら真空中で「120℃×30分間」の脱気処理を行った後、不活性ガスにて大気圧に戻し、不活性ガスを通気しながら、マントルヒーター等を用いて200℃〜350℃に昇温し調製される。キャッピング剤としては、トリオクチルホスフィン(TOP)、オレイン酸(OA)、ステアリン酸、ヘキサデシルアミン(HDA)、オレイルアミン(OLA)、トリブチルホスホン酸(TBPA)、トリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)等が挙げられる。希釈剤としては、トリオクチルホスフィン(TOP)、オクタデセン(ODE)、オレイルアミン(OLA)、ヘキサデシルアミン(HDA)、トリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)等が挙げられる。S源1molに対してキャッピング剤を5〜30mol、希釈剤を1〜30mol加える。
マントルヒーター等を用いて200℃〜350℃に昇温した第4混合液の温度が安定したら、第3混合液(室温)をシリンジ等を用いて第4混合液へ一気に注入し、コロイダル量子ドットの核を生成させる。具体的には、内径10mmのシリンジを用いて1〜20mL/秒の押し込み速度で注入する。下限値未満の速度でゆっくり注入すると、経時的に核が生成するため、粒度分布が広くなる。上限値を超えた高速度では、注入操作が技術的に困難になる。これにより、Zn原料液とTe原料液とS原料液を混合した合成液が調製される。第3混合液を第4混合液へ混合する方法として、混合の規模によっては、不活性圧縮ガスを利用して、ノズル混合、エジェクター混合等の混合方法を採用してもよい。ここで、第4混合液の温度を200℃〜350℃に調整するのは、200℃未満では、素早い核生成が起こらず、粒度分布が広くなるからであり、また、350℃を超えると、有機溶媒の揮発が優先的に生じ、コロイダル量子ドットの生成に支障をきたすからである。
第3混合液(室温)をシリンジ等を用いて第4混合液へ一気に注入した後、速やかに溶液の温度が低下する。溶液の温度を200℃〜350℃で1分〜5時間保持して、コロイダル量子ドットを成長させる。所定時間保持した後、室温まで放冷する。反応溶液は濁りのない透明な溶液になる。ここで、200℃未満では、コロイダル量子ドットの成長速度が非常に遅くなり、時間による粒径制御が極めて困難になり、350℃を超えると、有機溶媒の揮発が優先的に生じ、コロイダル量子ドットの成長に支障をきたす。また、1分未満では、原料が殆ど消費されず、収率が大きく低減し、5時間を超えると、生産性が悪く、成長時の加熱時に消費される電力のコストが大きく増加する。
このようにして平均粒径を7.0±0.1nmに調整した場合、第4混合液中のSのモル仕込比xSを変えると、即ち、コロイダル量子ドットのSのモル組成比xSを変えると、バンドギャップボーイング効果が観察され、xS=0.30付近でバンドギャップの値が最小値:2.0eVを示す。次に、コロイダル量子ドットの平均粒径を5.0〜9.0nmの範囲で調整することで、量子サイズ効果によりコロイダル量子ドットのバンドギャップが変化し、赤色発光(1.80〜2.10eV)が実現する。
〔原材料〕
次の試薬を用意した。全ての試薬は精製せず、市販の状態で使用した。
(1)ジエチル亜鉛(DEZ、≧52wt% Zn basis、アルドリッチ)、
(2)セレン粉(Se、100mesh、99.99%、trace metal basis、アルドリッチ)、
(3)テルル粉(Te、100mesh、99.99% trace metal basis、アルドリッチ)、
(4)トリ−n−オクチルホスフィン(TOP、≧96.0%、和光純薬)、
(5)オレイルアミン(OLA、>98%、アルドリッチ)、
(6)オレイン酸(OA、99%、アルドリッチ)、
(7)1−オクタデセン(ODE、>90%、東京化成)、
(8)1−ドデカンチオール(DDT、>95%、東京化成)、
(9)ヘキサン(>96%、和光純薬)、
(10)エタノール(96%、今津薬品工業)
(11)無水酢酸亜鉛(99.99%、アルドリッチ)
(12)酢酸インジウム(99.99%、アルドリッチ)
(13)パルミチン酸(95%、和光純薬)
(14)トリス(トリメチルシリル)ホスフィン(10wt%ヘキサン溶液、Stream Chemicals)
(15)イソプロパノール(>99.7%、関東化学)
(16)トルエン(>99.5%、関東化学)
(17)ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛(>94%、和光純薬)
(18)沃化銅(95%、和光純薬)
(19)沃化インジウム(99.998%、アルドリッチ)
(20)酢酸カドミウム二水和物(99.9%、和光純薬)
(21)オクチルアミン(98%、和光純薬)
(22)ブタノール(99%、和光純薬)
(23)メタノール(>99.8%、関東化学)
(24)ステアリン酸亜鉛(10〜11%(Zn)、和光純薬)
(25)硫黄粉末(99.98%、アルドリッチ)
〔Zn(Te1−x,Sex)コロイダル量子ドットの合成〕
Zn(Te1−x,Sex)コロイダル量子ドットを合成するために、上記試薬の秤量から合成終了までの一連の操作は、主に窒素ガスが充填されたグローブボックス中で行った。一部のグローブボックス外での操作に関しては、溶液が大気に触れないように、窒素ガスで充填した密閉容器中で行った。
Te粉末:1.9142g(15mmol)とTOP:50mLを三口フラスコ中に秤量し、アルゴンガスを通気しながら250℃に加熱し、Te粉末が完全に溶解して黄透明色になるまで撹拌した。溶解後は室温まで放冷し、Te原料液とした。また、Se粉末:1.1845g(15mmol)とTOP:50mLをバイアル中に秤量し、超音波洗浄機に投入して、Se粉末を完全に溶解させ無色透明のSe原料液とした。上述のTe原料液、Se原料液、TOP、DEZをそれぞれ、コロイダル量子ドットのSeのモル組成比xSe=0.40になるように秤量し、10mLバイアル中で十分に混合して、原料溶液とした。なお、Zn原料液とTe原料液とSe原料液を個別に調製することもできるが、DEZは液状であるので、ここでは、Te原料液とSe原料液にTOPとDEZを混合・溶解し、第1混合液とした。
100mLの四つ口フラスコにキャッピング剤としてのOA:6.48mL(20mmol)と希釈剤としてのODE:20mLをそれぞれ秤量して混合し、第2混合液を調製した。この第2混合液を撹拌しながら真空中で「120℃×30分間」の脱気処理を行った。その後、この第2混合液をアルゴンガスにて大気圧に戻し、アルゴンガスを通気・撹拌しながら290℃まで昇温した。この第2混合液の温度が安定したことを確認した後、この第2混合液に上記第1混合液をシリンジを用いて素早く注入した。注入後の反応液を撹拌しながら、270℃の温度で10分間保持してコロイダル量子ドットを成長させた後、室温まで放冷した。反応溶液は濁りがない透明な溶液であった。ここで、第2混合液の温度を290℃とすること、第1混合液を第2混合液に注入した後の成長温度を270℃とすること、その温度での成長時間を10分間とすることは、すべて、平均粒径を4.0±0.1nmに調整するための条件である。第2混合液の温度、第1混合液を第2混合液に注入した後の成長温度、その温度での成長時間、を調整することで、コロイダル量子ドットの粒径を調整することができる。以下の表2にこの条件を示す。
こうして得られた反応溶液:12mLにヘキサン:6mLとエタノール:18mLを加えて凝集させた。遠心分離によって沈殿物としてコロイダル量子ドットを分離回収した。沈殿をヘキサン:6mLに再分散させ、再度エタノール:18mL加えて凝集させた。この操作を数回繰り返した後、室温で真空乾燥して残留するヘキサンとエタノールを除去した。これにより、コロイダル量子ドットを抽出した。
こうして得られたZn(Te1−x,Sex)コロイダル量子ドットをOLA:1mL、TOP:2mL、ODE:10mLと混合し、撹拌しながら真空中で「100℃×30分間」の脱気処理を行った。その後、アルゴンガスにて大気圧に戻し、アルゴンガスを通気・撹拌しながら240℃まで昇温した。そこに、DEZ:0.034mL、DDT:0.073mL、ODE:6mLを混合した溶液(約6mL)を30分間かけて滴下した。このとき、溶液の温度を240℃に保持した。滴下終了後、240℃で15分間保持し、室温まで放冷した。
こうして得られた反応溶液:2mLにヘキサン:1mLとエタノール:3mLを加えて凝集させた。遠心分離によって沈殿物としてコロイダル量子ドットを分離回収した。沈殿をヘキサン:1mLに再分散させ、再度エタノール:3mL加えて凝集させた。この操作を数回繰り返した後、室温で真空乾燥して残留するヘキサンとエタノールを除去した。これにより、コアシェルコロイダル量子ドットを抽出した。
実施例2〜5及び比較例1について、実施例1とそれぞれ同じTe原料液、Se原料液、TOP、DEZ等を用いた。実施例2〜5及び比較例1では、これらのTe原料液、Se原料液、TOP、DEZ等を、上述した表2に示すように、コロイダル量子ドットのSeのモル組成比xSeとなるように、秤量するとともに、第2混合液の温度、第1混合液を第2混合液に注入した後の成長温度、その温度での成長時間を調整して、コロイダル量子ドットの粒径を調整した。それ以外は実施例1と同様にして、Zn(Te1−x,Sex)/ZnSコアシェルコロイダル量子ドットを合成した。
〔ZnSeコロイダル量子ドットの合成〕
〔原料溶液の調製〕
無水酢酸亜鉛:18.3mg(0.1mmoL)、ODE:3.5mL(10.91mmoL)、OLA:0.330mL(1.00mmol)を10mLバイアル中に秤量し、60℃に加温した振とう機で撹拌して、無水酢酸亜鉛を完全に溶解させ無色透明なZn原料液を調製した。また、コロイダル量子ドットのSeのモル組成比xSe=1.00になるように、Se粉末:63.2mg(0.8mmol)、TOP:2.0mL(4.48mmol)を別の10mLバイアル中に秤量し、超音波洗浄機中でSe粉末を完全に溶解させて、無色透明のSe原料液を調製した。
上記Zn原料液の入った10mLバイアルに上記Se原料液:1.5mLを加え、十分に撹拌した後、280℃に加温したオイルバスに浸漬し、アルゴンガスを通気しながら9分間保持した。その後、バイアルをオイルバスから取り出し、室温まで放冷した。反応溶液は淡い黄透明色であった。
上記反応溶液からのZnSeコロイダル量子ドットの抽出はZn(Te1−x,Sex)コロイダル量子ドットと同様の手順で行った。
実施例1とそれぞれ同じTe原料液、Se原料液、TOP、DEZをそれぞれ、コロイダル量子ドットのSeのモル組成比xSe=0.30になるように秤量し、10mLバイアル中で十分に混合して、第1混合液とした。一方、実施例1と同じOAとODEの混合溶液である第2混合液をアルゴンガス通気・撹拌しながら310℃まで昇温した。この第2混合液の温度が安定したことを確認した後、この第2混合液に上記第1混合液をシリンジを用いて素早く注入した。注入後の反応液は、撹拌しながら290℃の温度で10分間保持してコロイダル量子ドットを成長させた後、室温まで放冷した。それ以外は実施例1と同様にして、Zn(Te1−x,Sex)/ZnSコアシェルコロイダル量子ドットを合成した。以下の表3にコロイダル量子ドットのSeのモル組成比xSe、第2混合液の温度、第1混合液を第2混合液に注入した後の成長温度、その温度での成長時間をそれぞれ示す。
実施例7〜12について、実施例1とそれぞれ同じTe原料液、Se原料液、TOP、DEZ等を用いた。実施例7〜12では、これらのTe原料液、Se原料液、TOP、DEZ等を、上述した表3に示すように、コロイダル量子ドットのSeのモル組成比xSeとなるように、秤量するとともに、第2混合液の温度、第1混合液を第2混合液に注入した後の成長温度、その温度での成長時間を調整して、コロイダル量子ドットの粒径を調整した。それ以外は実施例6と同様にして、Zn(Te1−x,Sex)/ZnSコアシェルコロイダル量子ドットを合成した。
〔InP/ZnSコロイダル量子ドットの合成〕
〔InPコアコロイダル量子ドットの合成〕
酢酸インジウム(In(C2H3O2)3):0.04mmolをパルミチン酸(C16H32O2):0.12mmolとODE(C18H36):2mLに加え、撹拌しながら110℃に昇温し、真空処理を1.5時間実施し、In原料液を調製した。一方、トリス(トリメチルシリル)ホスフィン(P(SiC3H9) 3):0.02mmolをODE(C18H36):3mLに溶解し、P原料液を調製した。上記In原料液を、アルゴンガスにて大気圧に戻し、アルゴンガス通気・撹拌しながら300℃に昇温した。この昇温したIn原料液にシリンジにて所定量秤量された上記P原料液を素早く注入した後、直ちに室温まで急冷し、InPコアコロイダル量子ドット反応液を調製した。
上記InPコアコロイダル量子ドット反応液に酢酸亜鉛(Zn(C2H3O2) 3):0.1mmolを投入し、撹拌しながら230℃まで昇温し、数時間保持した。その後、この昇温保持した液に1−ドデカンチオール(C12H26S):0.04mmolを素早く注入し、1時間保持して、InP/ZnSコアシェルコロイダル量子ドット反応液を調製した。
上記InP/ZnSコアシェルコロイダル量子ドット反応液を室温まで冷却し、この冷却した液にイソプロパノール(C3H8O):40mLを加え、InP/ZnSコアシェルコロイダル量子ドットを凝集させた。遠心分離にて回収された沈殿物をトルエン(C7H8)適当量で再分散させ、イソプロパノールによる凝集と遠心分離による回収とトルエンによる再分散の一連の工程を数回繰り返した。最終的に得られた遠心分離による沈殿物を室温で真空乾燥し、残留している有機溶媒を除去して、InP/ZnSコアシェルコロイダル量子ドットを得た。
〔CuInS2−ZnS合金/ZnSコロイダル量子ドットの合成〕
〔CuInS2−ZnS合金コアコロイダル量子ドットの合成〕
ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛(C10H20N2S4Zn):0.25mmolをTOP(P(C8H17)3):3.0mLに室温にて溶解し、そこから1.0mLを採取し、ODE(C18H36):4.0mLと混合した。これを亜鉛−硫黄溶液とした。沃化銅(CuI):0.1mmolを60℃にてOLA(C18H37N):3.0mLに溶解した。これをCu液とした。沃化インジウム(InI3):0.1mmolを室温にてOLA:3.0mlに溶解した。これをIn溶液とした。亜鉛−硫黄溶液:2.5mLと銅溶液:1.25mLとIn溶液:1.25mLを秤量し、これらを混合した後、アルゴンガスをバブリングしながら200℃まで昇温し、そのまま60秒間維持し、CuInS2−ZnS合金コアコロイダル量子ドット反応液を調製した。
上記CuInS2−ZnS合金コアコロイダル量子ドット反応液:1.0mLからCuInS2−ZnS合金コアコロイダル量子ドット:2.26mgを取り出した。非常に薄い硫化亜鉛シェルを成長させる場合には、これを、キャッピング剤としてOA(C18H34O2):32μLを含んだジエチルジチオカルバミン酸亜鉛濃度:5.5mMのTOPとODEの混合溶液:1.5mLに再分散させた。比較的薄い硫化亜鉛シェルを成長させる場合には、キャッピング剤としてオレイン酸(C18H34O2):210μLを含んだジエチルジチオカルバミン酸亜鉛濃度:35.3mMのTOPとODEの混合溶液:2.0mLに再分散させた。これらを140℃にて5時間反応させ、CuInS2−ZnS合金/ZnSコアシェルコロイダル量子ドット反応液を調製した。
上記CuInS2−ZnS合金/ZnSコアシェルコロイダル量子ドット反応液を室温まで冷却し、イソプロパノール(C3H8O):40mLを加え、CuInS2−ZnS合金/ZnSコアシェルコロイダル量子ドットを凝集させた。遠心分離にて回収された沈殿物をトルエン(C7H8)適当量で再分散させ、イソプロパノールによる凝集と遠心分離による回収とトルエンによる再分散の一連の工程を数回繰り返した。最終的に得られた遠心分離による沈殿物を室温で真空乾燥し、残留している有機溶媒を除去して、CuInS2−ZnS合金/ZnSコアシェルコロイダル量子ドットを得た。
〔CdSe/ZnSコロイダル量子ドットの合成〕
〔コアとして用いるCdSeコロイダル量子ドットの合成〕
(Cd原料液の調製)
酢酸カドミウム二水和物粉末:42.6mg(0.16mmol)を12mLねじ口瓶に秤量し、OA:264μL及びODE:8.0mLを加えた。180℃のオイルバスを用いて60分間加熱し、粉末を溶解してCd原料液を調製した。このCd原料液は無色透明であった。
(Se原料液の調製)
Se粉末:94.8mg(1.2mmol)を12mLねじ口瓶に秤量し、TOP:5.0mLを加え、チューブミキサーと超音波での撹拌を行うことで、粉末は簡単に溶解してSe原料液を調製した。このSe原料液は無色透明であった。
(Cd原料液とSe原料液の混合・反応)
上記Cd原料液:2.0mLと上記Se原料液:1.0mLをそれぞれ採取し、12mLねじ口瓶中で混合した。キャッピング剤としてオクチルアミン:150μLを加えた。チューブミキサーでよく撹拌した後、280℃のオイルバスに浸漬し、緑色光を発光する粒径に成長するまで、所定時間加熱反応を行った。
反応溶液:約3.0mLを試験管に分け、ブタノールを4倍量(12.0mL)加え希釈した。次に、この希釈液にメタノールを2倍量(6.0mL)加え、量子ドットを凝集させた。遠心分離を15分間行い、無色透明の上澄み溶液と真っ赤な沈殿に分離し、上澄み溶液を除去した。
(Zn(st)2をZn源にドデカンチオールをS源に用いた被覆)
Zn(st)2:31.6mg(0.05mmol)を12mLねじ口瓶に秤量し、ODE:2.0mLを加えた。この液を140℃のオイルバスで10分間程度加熱し、粉末を融解した。ねじ口瓶を引上げて室温まで冷却すると、粉末は再析出したが、このまま用いた。Sはドデカンチオールを溶媒兼S原料として用いた。
(再分散と混合)
CdSeコアコロイダル量子ドットの沈殿が入った試験管にS原料液:2.0mLを加え、再分散させた。それを準備しておいたZn原料液の入ったバイアルに移した。ドデカンチオールがキャッピング剤として働くことを期待して、キャッピング剤は添加しなかった。
(加熱・被覆処理)
出発溶液を210℃のオイルバスで120分間加熱した。
CdSe/ZnSコアシェルコロイダル量子ドット反応液を室温まで冷却し、イソプロパノール(C3H8O):40mLを加え、CdSe/ZnSコアシェルコロイダル量子ドットを凝集させた。遠心分離にて回収された沈殿物をトルエン(C7H8)適当量で再分散させ、イソプロパノールによる凝集と遠心分離による回収とトルエンによる再分散の一連の工程を数回繰り返した。最終的に得られた遠心分離による沈殿物を室温で真空乾燥し、残留している有機溶媒を除去して、CdSe/ZnSコアシェルコロイダル量子ドットを合成した。
〔Zn(Te1−x,Sx)コロイダル量子ドットの合成〕
Zn(Te1−x,Sx)コロイダル量子ドットを合成するために、試薬の秤量から合成終了までの一連の操作は、実施例1と同様に、主に窒素ガスが充填されたグローブボックス中で行った。一部のグローブボックス外での操作に関しては、実施例1と同様に、溶液が大気に触れないように、窒素ガスで充填した密閉容器中で行った。
Te粉末:114.8mg(0.90mmol)とTOP:3.00mL(6.72mmol)を10mLセプタムバイアル中に秤量し、アルゴンガスを通気しながら200℃に加熱し、Te粉末が完全に溶解して黄透明色になるまで撹拌した。溶解後は室温まで放冷し、Te原料液(0.3M)とした。
〔ZnTe原料液の調製〕
上記Te原料液(0.3M)をコロイダル量子ドットのSのモル組成比xS=0.45(Teのモル組成比1−xS=0.55)になるように秤量し、そこにZn原料液としてのジエチル亜鉛(DEZ):25μL(0.25mmol)を添加し、TOPにて全容量が2mLとなるように調整した。チューブミキサーにて十分に混合すると、溶液の色は黄透明色から無色透明に変化した。このZn原料液とTe原料液とを混合した混合溶液を第3混合液とした。
〔S原料液の調製〕
S原料液としての1−ドデカンチオールをコロイダル量子ドットのSのモル組成比xS=0.45になるように秤量し、そこにキャッピング剤としてのOLA:9.4mL(20mmol)を添加し、希釈剤としてのODEにて全容量が20mLとなるように調整した。チューブミキサーにて十分に混合し、このS原料液とキャッピング剤と希釈剤を混合して第4混合液を調製した。
上記第4混合液を撹拌しながら真空中で「120℃×30分間」の脱気処理を行った。その後、アルゴンガスにて大気圧に戻し、アルゴンガスを通気・撹拌しながら300℃まで昇温した。この第4混合液の温度が安定したことを確認した後、この第4混合液に上記第3混合液をシリンジを用いて素早く注入した。注入後の反応液を撹拌しながら、290℃の温度で15分間保持してコロイダル量子ドットを成長させた後、室温まで放冷した。反応溶液は濁りがない透明な溶液であった。ここで、第4混合液の温度を300℃にすること、第3混合液を第4混合液に注入した後の成長温度を290℃にすること、その温度での成長時間を15分間とすることは、すべて、平均粒径を6.0±0.1nmに調整するための条件である。第4混合液の温度、第3混合液を第4混合液に注入した後の成長温度、その温度での成長時間、を調整することで、コロイダル量子ドットの粒径を調整することができる。以下の表4にこの条件を示す。
こうして得られたZn(Te1−x,Sx)/ZnSコアシェルコロイダル量子ドットの抽出については、それぞれ実施例1と同様に行った。
実施例14〜17及び比較例6について、実施例13とそれぞれ同じTe原料液、S原料液、TOP、DEZ等を用いた。実施例14〜17及び比較例6では、これらのTe原料液、S原料液、TOP、DEZ等を、上述した表4に示すように、コロイダル量子ドットのSのモル組成比xSとなるように、秤量するとともに、第4混合液の温度、第3混合液を第4混合液に注入した後の成長温度、その温度での成長時間を調整して、コロイダル量子ドットの粒径を6.0±0.1nmに調整した。それ以外は実施例13と同様にして、Zn(Te1−x,Sx)/ZnSコアシェルコロイダル量子ドットを合成した。
〔ZnSコロイダル量子ドットの合成〕
[原料溶液の調製]
無水酢酸亜鉛:18.3mg(0.1mmoL)、ODE:3.5mL(10.91mmoL)、OLA:0.330mL(1.00mmol)を10mLバイアル中に秤量し、60℃に加温した振とう機で撹拌して、無水酢酸亜鉛を完全に溶解させ無色透明なZn原料液を調製した。また、コロイダル量子ドットのSのモル組成比xS=1.00になるように、S粉末:25.7mg(0.8mmol)、TOP:2.0mL(4.48mmol)を別の10mLバイアル中に秤量し、超音波洗浄機中でS粉末を完全に溶解させて、無色透明のS原料液を調製した。
上記Zn原料液の入った10mLバイアルに上記S原料液:1.5mLを加え、十分に撹拌した後、280℃に加温したオイルバスに浸漬し、アルゴンガスを通気しながら9分間保持した。その後、バイアルをオイルバスから取り出し、室温まで放冷した。反応溶液は淡い黄透明色であった。
上記反応溶液からのZnSコロイダル量子ドットの抽出はZn(Te1−x,Sx)コロイダル量子ドットと同様の手順で行った。
実施例13とそれぞれ同じTe原料液、TOP、DEZをそれぞれ、コロイダル量子ドットのSのモル組成比xS=0.35になるように秤量し、10mLバイアル中で十分に混合して、第3混合液とした。一方、S原料をSのモル組成比xS=0.35になるように秤量し、そこにOAとODEを添加して作製した第4混合液をアルゴンガス通気・撹拌しながら310℃まで昇温した。この第4混合液の温度が安定したことを確認した後、この第4混合液に上記第3混合液をシリンジを用いて素早く注入した。注入後の反応液は、撹拌しながら290℃の温度で10分間保持してコロイダル量子ドットを成長させた後、室温まで放冷した。それ以外は実施例13と同様にZn(Te1−x,Sx)/ZnSコアシェルコロイダル量子ドットを合成した。以下の表5にコロイダル量子ドットのSのモル組成比xS、第4混合液の温度、第3混合液を第4混合液に注入した後の成長温度、その温度での成長時間をそれぞれ示す。
実施例19〜24では、これらのTe原料液、TOP、DEZ等を、上述した表5に示すように、コロイダル量子ドットのSのモル組成比xSとなるように、秤量するとともに、S原料をSのモル組成比xSになるように秤量し、そこにOAとODEを添加して作製した第4混合液の温度、第3混合液を第4混合液に注入した後の成長温度、その温度での成長時間を調整して、コロイダル量子ドットの粒径を調整した。それ以外は実施例18と同様にして、Zn(Te1−x,Sx)/ZnSコアシェルコロイダル量子ドットを合成した。
〔InP/ZnSコロイダル量子ドットの合成〕
比較例8のInPコアコロイダル量子ドットの合成では、昇温したIn原料液にシリンジにて所定量秤量されたP原料液を素早く注入した後、比較例3では直ちに室温まで急冷していたのに対して、比較例8では30分間維持し、InPコアコロイダル量子ドット反応液を調製した。この30分維持する以外は、比較例3と同様にしてInPコアコロイダル量子ドット反応液を調製し、更に続いてInP/ZnSコアシェルコロイダル量子ドットを得た。
〔CuInS2−ZnS合金/ZnSコロイダル量子ドットの合成〕
比較例9のCuInS2−ZnS合金コアコロイダル量子ドットの合成では、アルゴンガスをバブリングしながら200℃まで昇温し、比較例4ではそのまま60秒間維持していたのに対して、比較例9ではそのまま3分間維持して、CuInS2−ZnS合金コアコロイダル量子ドット反応液を調製した。この3分間維持する以外は、比較例4と同様にしてCuInS2−ZnS合金コアコロイダル量子ドット反応液を調製し、更に続いてCuInS2−ZnS合金/ZnSコアシェルコロイダル量子ドットを得た。
〔CdSe/ZnSコロイダル量子ドットの合成〕
比較例10のCdSe/ZnSコロイダル量子ドットの合成では、Cd原料液とSe原料液の混合液にキャッピング剤を加えて撹拌混合した後、280℃のオイルバスに浸漬し、比較例5では緑色光を発光する粒径に成長するまで、所定時間加熱反応を行ったのに対して、比較例10では赤色光を発光する粒径まで成長するまで、所定時間の加熱反応を行った。これ以外は、比較例5と同様にしてCdSe/ZnSコアシェルコロイダル量子ドットを得た。
実施例1〜12及び比較例1〜5で得られたZn(Te1−x,Sex)コロイダル量子ドットについて、平均粒径を4.0±0.1nmの一定にして、上述したSeのモル仕込比(xSe)を0.00から1.00に変量したときの(1)吸光・発光特性、及び(2)コロイダル量子ドットの平均粒径を下記に示す方法で調べた。これらの結果を上述した表2、表3及び以下の表6に示す。
吸光・発光特性はそれぞれ日立製の分光測定装置(U4100)と日本分光製の蛍光分光測定装置(FP6500)にて測定した。吸光・発光ピークのエネルギー[eV]は、ピーク波長λ[nm]より、次の式(7)を用いて求めた。ここで、プランク定数は6.62607×10−34[Jsec]、cは真空中の光速:2.99792×108[m/sec]である。
E=プランク定数×c/λ (7)
ここで、吸光ピークのエネルギー値を光学ギャップとした。発光ピークの波長を発光波長とした。吸光・発光ピークの各エネルギー値の差をストークスシフトとした。発光ピークの半分の高さにおける発光プロファイルの幅を半値全幅とした。
コロイダル量子ドットの平均粒径の算出には粉末X線回折測定法(XRD:X−ray diffraction)を用いた。回転型陰極X線発生源と湾曲モノクロメータを備えたX線回折装置(RINT2500、リガク)を使って、X線加速電圧:40kV、電流:375mA(15kW)で発生したCu−Kα線を、無反射石英板上のコロイダル量子ドットに照射して測定した。平均粒子径dXRDはXRDにより得られた回折パターンの半値幅(FWHM:Full Width at Half Maximum)から次の式(8)に示すシェラーの式を用いて算出した。ここで、Bは回折パターンの半値幅[rad]、θは回折角[rad]とする。シェラー定数には0.9を用いた。(111)面、(220)面、(311)面の各回折面における回折パターンのcosθと0.9λ/Bのプロットの最小二乗法による線形近似から平均粒子径dXRDを求めた。
dXRD=0.9λ/Bcosθ (8)
実施例13〜24及び比較例6〜7で得られたZn(Te1−x,Sx)コロイダル量子ドットについて、平均粒径を6.0±0.1nmの一定にして、上述したSのモル仕込比(xS)を0.00から1.00に変量したときの(1)吸光・発光特性、及び(2)コロイダル量子ドットの平均粒径を上述した方法で調べた。これらの結果を上述した表4、表5に示す。
Claims (5)
- 化合物半導体からなるシェルで被覆され、前記シェルのコアをなすコア粒子であって、近紫外領域又は青色領域の波長を有する励起光を照射したときに可視蛍光を発するCdを含まないコロイダル量子ドットであって、
化学式A(B11−x,B2x)(ただし、0<x<1)で表され、AサイトにII族元素としてのZnを、B1サイトにVI族元素としてのTeを、B2サイトにVI族元素としてのSe又はSをそれぞれ有し、
平均粒径が1nm以上10nm以下であることを特徴とする可視蛍光を発するCdを含まないコロイダル量子ドット。 - 前記B2サイトがSeであって、可視蛍光が緑色光である請求項1記載のCdを含まないコロイダル量子ドット。
- 前記B2サイトがSであって、可視蛍光が赤色光である請求項1記載のCdを含まないコロイダル量子ドット。
- Zn原料液とTe原料液とSe原料液とを混合して調製された第1混合液又はキャッピング剤と希釈剤とを混合して調製された第2混合液のいずれか一方の液を200℃〜350℃の温度に加熱し、前記加熱した一方の液に前記いずれか他方の液を非酸化性雰囲気下で所定量注入し、前記一方の液に前記他方の液を注入した液を200℃〜350℃の温度に調整し、1分〜5時間保持することにより、可視蛍光が緑色光であるCdを含まないコロイダル量子ドットを製造する方法。
- Zn原料液とTe原料液とを混合して調製された第3混合液又はS原料液とキャッピング剤と希釈剤とを混合して調製された第4混合液のいずれか一方の液を200℃〜350℃の温度に加熱し、前記加熱した一方の液に前記いずれか他方の液を非酸化性雰囲気下で所定量注入し、前記一方の液に前記他方の液を注入した液を200℃〜350℃の温度に調整し、1分〜5時間保持することにより、可視蛍光が赤色光であるCdを含まないコロイダル量子ドットを製造する方法。
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