JP5717232B2 - ナノ結晶の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ナノ結晶の製造方法に関する。詳細には、本発明は、半値幅が狭いナノ結晶の製造方法に関する。また、本発明は、半値幅が狭いナノ結晶に関する。また、本発明は、半値幅が狭くかつ量子効率の高いナノ結晶に関する。
ナノマテリアルは、既存技術の高度化や新技術の開発を導くものとして、様々な分野において大きく期待されている。ナノマテリアルの一つである蛍光性の量子ドットは、高い輝度を示し、また従来の蛍光色素と比較して退色が遅いなどの利点を有する。また、量子ドットは、粒径や組成に応じて異なる蛍光色を発するという特徴を有する。このことから、量子ドットを、DNAやタンパク質等の生体分子の動態観察用プローブとして使用するなど、量子ドットのライフサイエンス分野における応用が期待されている。
これまでに、幾つかの量子ドットの製造方法が報告されている(非特許文献1〜5)。従来の量子ドットの製造方法の一つとして、ホットインジェクション法が例示される。例えばCdSe量子ドットを製造する場合、ホットインジェクション法では、一定の反応温度において、シリンジ等を使用してCd前駆体とSe前駆体とを高速(通常はミリ秒スケール)で反応混合物に添加する。この際、CdSeナノ結晶の形成速度は通常は2〜3分以内であり非常に速い。これに引き続き、さらに10分程度で遅れた成長がみられ、その後反応が停止する。所望の大きさのCdSeナノ結晶を得るには、一定の時間に反応を停止させる必要があり、反応の停止にはメタノール、ブタノール、ヘキサンなどの有機溶媒が使用される。
しかしながら、このような方法では、ナノ結晶の形成速度が非常に速いことから所望の時間に正確に反応を停止させることが難しい。このため、幅広い粒径分布を有するナノ結晶が形成されやすく、従って、所望の粒径を有するナノ結晶の単離に手間や時間等を要する。また、従来の製造方法では、粒径及び品質の点で所望のナノ結晶を得るためには反応を複数回繰り返す必要があり、環境に排出される毒性物質の量も増加する。
このため、所望のナノ結晶を、選択的かつ再現性良く合成させることが可能なナノ結晶の製造方法が求められている。特に、ナノ結晶を生体分子の動態観察用プローブとして使用する場合には、所望の粒径を有し、かつ半値幅が狭い高品質なナノ結晶が、すなわちシャープな蛍光スペクトルを示すことが可能なナノ結晶が望まれる。
本発明はホットインジェクション法による単一反応において、所望の粒径を有し、かつ半値幅が狭い高品質なナノ結晶を選択的かつ再現性良く形成させることが可能な製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、半値幅の狭いナノ結晶を提供することを目的とする。また、本発明は、半値幅が狭くかつ量子効率の高いナノ結晶を提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ヘキサデシルアミン(Hexadecyleamine(HDA))、オクタデシルアミン(Octa-decyleamine(ODA))、トリオクチルホスフィンオキサイド(Tri-octylephosphine oxide(TOPO))及びトリオクチルホスフィン(Tri-n-octylephosphine(TOP))の溶媒存在下で、カドミウム(Cd)及び亜鉛(Zn)よりなる群から選択される少なくとも1種の原子の供給源と、セレン(Se)、硫黄(S)及びテルル(Te)よりなる群から選択される少なくとも1種の原子の供給源とを混合し、実質的に一定温度で反応させることによって、所望の粒径を有するナノ結晶を選択的に形成でき、その半値幅が狭いことを見出した。本発明はかかる知見に基づき、さらに検討を重ねることにより完成されたものであり、以下に掲げるものである。
項1.下記工程を含む、ナノ結晶の製造方法:
ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、トリオクチルホスフィンオキサイド及びトリオクチルホスフィンを含む溶媒存在下で、Cd及びZnよりなる群から選択される少なくとも1種の原子の供給源と、Se、S及びTeよりなる群から選択される少なくとも1種の原子の供給源とを混合し、200〜280℃の温度条件下で反応させて、ナノ結晶を形成させる工程。
項2.前記工程において、200℃より高い温度でナノ結晶を形成させる、項1に記載のナノ結晶の製造方法。
項3.前記工程において、供給源の混合が1000rpm以上の回転数で攪拌しながら行われる、項1又は2に記載のナノ結晶の製造方法。
項4.項1〜3のいずれかに記載の方法によって得られるナノ結晶。
項5.XYからなり、半値幅が30nm以下である、ナノ結晶(ここで、XはCd及びZnから選択され、YはS、Se及びTeから選択される)。
項6.量子収率が20%以上である、項5に記載のナノ結晶。
本発明の製造方法によれば、所望の粒径を有するナノ結晶を選択的かつ再現性良く形成することができる。また、本発明の製造方法によれば、半値幅の狭いナノ結晶を形成することができる。すなわち、本発明の製造方法によれば、所望の蛍光色を発し、かつシャープなスペクトルを有する高品質なナノ結晶を選択的に得ることができる。
また、本発明の製造方法によれば、量子収率の高いナノ結晶を得ることができる。
また、本発明の製造方法によれば、反応時間を変更することにより、粒径すなわち蛍光色の異なる高品質なナノ結晶を容易に製造することができる。
また、本発明の製造方法によれば所望のナノ結晶を選択的かつ再現性良く製造できることから、環境に排出される毒性物質量を低減させることができる。
また、本発明のナノ結晶は、半値幅が狭く、従ってシャープな蛍光スペクトルを有するという利点を有する。また、本発明のナノ結晶は、量子収率が高いという利点を有する。
以下、本発明の製造方法について、より詳細に説明する。
1.溶媒
本発明のナノ結晶の製造方法は、下記工程を含む:
ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、トリオクチルホスフィンオキサイド及びトリオクチルホスフィンを含む溶媒存在下で、Cd及びZnよりなる群から選択される少なくとも1種の原子の供給源と、Se、S及びTeよりなる群から選択される少なくとも1種の原子の供給源とを混合し、200〜280℃の温度条件下で反応させて、ナノ結晶を形成させる工程。
該工程で使用される溶媒は、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、トリオクチルホスフィンオキサイド及びトリオクチルホスフィンの4種全てを含む。
前記溶媒に対する前記4種の総量は、所望のナノ結晶が形成される限り制限されない。前記溶媒100重量部あたり、前記4種が総量80〜100重量部が例示され、好ましくは90〜100重量部、さらに好ましくは95〜100重量部である。
前記4種の配合割合は所望のナノ結晶が形成される限り制限されないが、その配合割合は、ヘキサデシルアミン100重量部に対して、オクタデシルアミン50〜500重量部、トリオクチルホスフィンオキサイド50〜500重量部、及びトリオクチルホスフィン40〜500重量部が例示される。これらの配合割合は、好ましくはヘキサデシルアミン100重量部に対して、オクタデシルアミン50〜450重量部、トリオクチルホスフィンオキサイド50〜450重量部、及びトリオクチルホスフィン40〜450重量部であり、さらに好ましくはヘキサデシルアミン100重量部に対して、オクタデシルアミン100〜400重量部、トリオクチルホスフィンオキサイド100〜400重量部、及びトリオクチルホスフィン50〜400重量部である。
前記溶媒には、前記4種以外の溶媒が含まれていても良い。このような溶媒としては、前記4種以外の配位性溶媒、テトラデシルホスホン酸(TDPA)、ドデシルアミン(DDA)、ジオクチルアミン(DOA)等が例示される。前記4種以外の配位性溶媒としては、トリオクチルアミン(TOA)、トリブチルホスフィン(TBP)、ヘキシルホスホン酸(HPA)、オクタデシルホスホン酸(ODPA)、オクタデシルアミン(ODA)、オクタデセン(ODE)、トリエチルオルトホルメート(TEOF)等が例示される。
前記4種以外の溶媒の配合量は、所望のナノ結晶が形成される限り制限されず、前記4種の配合量に応じて、適宜決定すればよい。
2.Cd及びZnよりなる群から選択される少なくとも1種の原子の供給源
本発明において使用されるCd及びZnよりなる群から選択される少なくとも1種の原子の供給源としては、粉末状Cdや粉末状Zn、CdやZnの酸化物、塩、ならびに、これらを含む前駆溶液が例示される。
前記酸化物としては、CdやZnの酸化状態の酸化物が広く使用できる。具体的には、酸化カドミウム、酸化亜鉛等が例示される。
また、前記塩としては、例えば有機酸塩として、酢酸塩、プロピオン酸塩、安息香酸等のモノカルボン酸塩;グリコール酸塩や乳酸塩等のヒドロキシカルボン酸塩、コハク酸塩等のジカルボン酸塩;クエン酸塩等のポリカルボン酸塩;ギ酸塩、メタンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩等の脂肪族又は芳香族のスルホン酸塩等が挙げられる。その他、前記塩としては、アセチルアセトナート塩、リン酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、硝酸塩、硫酸塩、塩化物塩、臭化物酸塩、ヨウ化物塩、フッ化物塩、過塩素酸塩等が例示される。具体的には、酢酸カドミウム二水和物、アセチルアセトナートカドミウム水和物、硫酸カドミウム水和物、酢酸亜鉛二水和物、アセチルアセトナート亜鉛水和物、硫酸亜鉛水和物、ステアリン酸カドミウム水和物、オレイン酸カドミウム等が例示される。
これらのうち、好ましくは酢酸カドミウム二水和物、アセチルアセトナートカドミウム水和物、硫酸カドミウム水和物、ステアリン酸カドミウム、オレイン酸カドミウムであり、さらに好ましくはステアリン酸カドミウムである。
また、これらのうちオレイン酸カドミウム等の溶液は、それらをそのまま前駆溶液として使用してもよい。
前駆溶液としては、前記粉末状Cd、粉末状Zn、酸化物及び塩よりなる群から選択される少なくとも1種(以下、Cd等と称する場合がある)を溶媒と混合し、適宜調製された溶液が挙げられる。例えば、該前駆溶液は、前記Cd等と溶媒とを室温で混合した後、これらをより高温で十分に溶解させた後にさらに昇温させることにより調製される。該混合及び反応は、前記Cd等及び溶媒のいずれかが大気中で不安定である場合には、アルゴンや窒素など不活性ガス雰囲気下で行うことが望ましい。
ここで使用される溶媒としては、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、トリオクチルホスフィンオキサイド、トリオクチルホスフィンテトラデシルホスホン酸、ドデシルアミン、ジオクチルアミン、トリオクチルアミン、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン、ヘキシルホスホン酸、オクタデシルホスホン酸、オクタデシルアミン、オクタデセン、トリエチルオルトホルメートなどの配位性溶媒等が例示される。
該前駆溶液中の前記Cd等の配合割合は限定されない。前駆溶液中、前記Cd等が総量15〜25重量%が例示され、好ましくは18〜23重量%、さらに好ましくは20〜22重量%である。
また、Cd及びZnのうちCdが選択される場合、前駆溶液中、前駆溶液に含まれる前記粉末状Cd、Cdの酸化物及び塩よりなる群から選択される少なくとの1種が総量15〜25重量%が例示され、好ましくは18〜23重量%、さらに好ましくは20〜22重量%である。
Znが選択される場合、前駆溶液に含まれる前記粉末状Zn、Znの酸化物及び塩よりなる群から選択される少なくとの1種の総量は、所望のナノ結晶が形成されることを限度として、上記記載を参考にして適宜設定すればよい。
本発明では、目的とするナノ結晶の種類、溶媒及び各種条件に応じて、CdやZnを適宜選択すればよく、また前記粉末状形態、酸化物形態等を適宜選択すればよい。
3.Se、S及びTeよりなる群から選択される少なくとも1種の物質の供給源
本発明において使用されるSe、S及びTeよりなる群から選択される少なくとも1種の原子の供給源としては限定されず、以下のものが例示される。
Se原子の供給源としては、粉末状Se、酸化セレン等のSeの酸化物、塩、セレン化トリメチルシリル{(TMS)Se}等のトリメチルシリル化合物、セレン化トリブチルホスフィン、セレン化トリオクチルホスフィン等の(R’)PY’(Y’はSe、R’は同一または異なってC〜C20のアルキル基またはフェニル基を示す)で表されるSeのホスフィン化合物、セレンショット、セレノウレア、ジエチルセレニウム、ジエチルセレノカルバメート、セレン化テルリウム(以下、これらをSe等と称する場合がある)、及びこれらを含む前駆溶液が例示される。
S原子の供給源としては、粉末状S、硫黄酸化物等のSの酸化物、塩、硫化トリメチルシリル{(TMS)S}等のトリメチルシリル化合物、硫黄化トリブチルホスフィン、硫黄化トリオクチルホスフィン等の(R’)PY’’(Y’’はS、R’は同一または異なってC〜C20のアルキル基またはフェニル基を示す)で表されるSのホスフィン化合物(以下、これらをS等と称する場合がある)、及びこれらを含む前駆溶液が例示される。
Te原子の供給源としては、粉末状Te、二酸化テルル等のTeの酸化物、塩、テルル化トリメチルシリル{(BDMS)Te}等のトリメチルシリル化合物、テルル化トリブチルホスフィン、テルル化トリオクチルホスフィン等の(R’)PY’’’(Y’’’はTe、R’は同一または異なってC〜C20のアルキル基またはフェニル基を示す)で表されるTeのホスフィン化合物(以下、これらをTe等と称する場合がある)、及びこれらを含む前駆溶液が例示される。
これらのうち、好ましくは、粉末状Se、酸化セレン、セレン化トリブチルホスフィン、セレン化トリオクチルホスフィン、セレンショット、二酸化テルル、テルル化トリブチルホスフィン、テルル化トリオクチルホスフィン、セレン化テルリウム及びこれらを含む前駆溶液であり、さらに好ましくは、酸化セレン、セレン化トリオクチルホスフィン、セレン化テルリウム、及びこれらを含む前駆溶液が例示される。
なお、セレン化トリオクチルホスフィン、セレン化テルリウム等の溶液は、それらをそのまま前駆溶液として使用してもよい。
前駆溶液としては、前記Se等、S等及びTe等よりなる群から選択される少なくとも1種を溶媒と混合し、適宜調製された溶液が挙げられる。例えば、該前駆溶液は、前記Se等、S等及びTe等よりなる群から選択される少なくとも1種と溶媒とを室温で混合した後、これらをより高温で反応させた後に室温に降温させることにより調製される。該混合及び反応は、前記Se等、S等及びTe等ならびに溶媒のいずれかが大気中で不安定である場合には、アルゴンや窒素など不活性ガス雰囲気下で行うことが望ましい。
ここで使用される溶媒としては、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、トリオクチルホスフィンオキサイド、トリオクチルホスフィン、トリブチルホスフィンなどの配位性溶媒等が例示される。
詳細には、例えば、粉末状Seとトリオクチルホスフィンとを混合、反応させる工程を経ることにより、前駆溶液としてセレン化トリオクチルホスフィンが得られる。他の前駆溶液を得る場合も同様にして行えばよい。
該前駆溶液中の前記Se等、S等及びTe等の配合割合は限定されない。前駆溶液中、前記Se等、S等及びTe等が総量0.08〜1.8モル/Lが例示され、好ましくは1〜1.6モル/L、さらに好ましくは1.2〜1.5モル/Lである。
また、Se、S及びTeのうちSeが選択される場合、前駆溶液中、前記Se等が総量0.08〜1.8モル/Lが例示され、好ましくは1〜1.6モル/L、さらに好ましくは1.2〜1.5モル/Lである。
また、Se、S及びTeのうちSが選択される場合、前駆溶液に含まれる前記S等の総量は、所望のナノ結晶が形成されることを限度として、前記記載を参考にして適宜設定すればよい。
同様に、Se、S及びTeのうちTeが選択される場合、前駆溶液に含まれる前記Te等の総量は、所望のナノ結晶が形成されることを限度として、前記記載を参考にして適宜設定すればよい。
本発明では、目的とするナノ結晶の種類、溶媒及び各種条件に応じて、Se、S、Teを適宜選択すればよく、また前記粉末状形態、酸化物形態等を適宜選択すればよい。
4.混合及び反応
本発明の製造方法では、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、トリオクチルホスフィンオキサイド及びトリオクチルホスフィンを含む溶媒存在下で、Cd及びZnよりなる群から選択される少なくとも1種の原子の供給源と、Se、S及びTeよりなる群から選択される少なくとも1種の原子の供給源とを混合し、200〜280℃の温度条件下で反応させて、ナノ結晶を形成させる。
前記供給源の混合比率は、目的とするナノ結晶の種類、使用する供給源の種類、反応条件等に応じて適宜決定することができる。例えば、これらの混合比率としては、Cd及びZnよりなる群から選択される少なくとも1種の原子1モルに対し、Se、S及びTeよりなる群から選択される少なくとも1種の原子が通常0.08〜1.8モル、好ましくは1〜1.6モル、さらに好ましくは1〜1.5モルとなる割合が例示できる。
また、前記供給源と前記溶媒の混合比率も、目的とするナノ結晶の種類、使用する供給源の種類、反応条件、さらに使用される溶媒の種類等に応じて適宜決定することができる。例えば、前記溶媒10モルに対して、前記Cd及びZnよりなる群から選択される少なくとも1種の原子とSe、S及びTeよりなる群から選択される少なくとも1種の原子の総モル量が、0.16〜3.6モル、好ましくは1〜3.3モル、さらに好ましくは1.5〜3.2モルとなる割合が例示できる。
このような条件下で混合及び反応を実施することにより、所望の粒径を有し、かつ半値幅が狭い高品質なナノ結晶を選択的かつ再現性良く形成させることができる。すなわち、このような条件下で混合及び反応を実施することにより、所望の蛍光色を発し、かつシャープなスペクトルを有する高品質なナノ結晶を選択的に得ることができる。
また、前記混合及び反応は、200〜280℃の温度条件下で、実質的に一定の温度で実施されるが、より高い量子収率を備えたナノ結晶を得られる点から、前記混合及び反応は、好ましくは200℃より高い実質的に一定の温度で実施され、より好ましくは220〜260℃の温度条件下で、実質的に一定の温度で実施される。
また、前記混合及び反応は、攪拌しながら実施することが望ましい。攪拌速度は前記高品質なナノ結晶が得られる限り制限されないが、より高い量子収率を備えたナノ結晶を得られる点から、例えばスターラーの回転数800rpm以上が例示でき、好ましくは800〜1500rpm、さらに好ましくは900〜1300rpm、特に好ましくは1000〜1300rpmである。
また、使用する供給源及び溶媒のいずれかが大気中で不安定である場合には、前記混合及び反応は、アルゴンや窒素など不活性ガス雰囲気下で行うことが望ましい。
当該反応に要する時間は、使用する供給源の種類、溶媒の種類、反応温度等に応じて、また目的とするナノ結晶の粒径に応じて適宜することができる。反応時間の一例としては、前記供給源と溶媒との混合後、10〜300秒、好ましくは20〜200秒、さらに好ましくは30〜150秒が例示できる。
反応の終了方法は、反応を停止できる限り制限されず、均一な粒径を有するナノ結晶が得られる点で、該反応を迅速に停止させることが好ましい。当該反応の終了方法としては、前記供給源及び溶媒を混合して反応させることにより得られた液を有機溶媒と接触させることにより急速に冷却する方法が例示できる。有機溶媒としては、メタノール、ブタノール、ヘキサン、トルエン等が例示される。このように目的の時間に反応を迅速に停止させることにより、均一な粒径を有し、かつ半値幅が狭い高品質なナノ結晶を選択的かつ再現性良く形成させることができる。すなわち、このような条件下で混合及び反応を実施することにより、所望の蛍光色を発し、かつシャープなスペクトルを有する高品質なナノ結晶を選択的に得ることができる。
得られたナノ結晶の回収方法も限定されない。例えば、前記反応停止後の液を遠心分離し、上清にブタノールを添加し、合成時の溶媒及び反応副産物を除いて、さらにメタノールを添加することにより沈殿させて、沈殿物を回収することで、ナノ結晶が分散した液を回収できる。
5.ナノ結晶
前記製造方法により、Cd及びZnよりなる群から選択される少なくとも1種の原子、及びSe、S及びTeよりなる群から選択される少なくとも1種の原子を含有するナノ結晶が得られる。
該ナノ結晶は、XYで表すことができ、ここで、XはCd及びZnから選択され、YはS、Se及びTeから選択される。
このようにして得られるナノ結晶は、平均粒径の−0.4〜+0.4%範囲内に、全結晶の85%以上、好ましくは90〜100%、さらに好ましくは95〜100%が含まれている。なお、ここで粒径は各ナノ結晶分画の吸収スペクトルから、下記式に従って計算して求めた。
Figure 0005717232
該式は、Yu, W. W. et al., “Experimental determination of the extinction coefficient of CdTe, CdSe, and CdS nanocrystals”, X. Chem. Mater. (2003) 15(4), 2854-2860に基づいた。
該ナノ結晶は前述したように粒径が均一であり、半値幅が狭く、シャープな蛍光スペクトルを示すという特徴を有する。より好ましい該ナノ結晶の半値幅は、30nm以下、より好ましくは23〜28nm、さらに好ましくは23〜25nmである。ここで半値幅とはある波長で最大の蛍光強度の50%の値の(蛍光)スペクトル幅のことで半値全幅を意味する。
また、より好ましいナノ結晶は、優れた量子収率を備えており、15%以上、好ましくは18〜50%、さらに好ましくは20〜50%、特に好ましくは21〜50%の量子収率を備えている。ここで、「量子収率」とは、最大吸収波長の光を照射した際に、吸収した光の量に対して発する光の量の割合(%)である。具体的には、CdSeナノ結晶の場合であれば、420nmの光を該粒子に照射した際に、吸収した光の量に対して発する光の量の割合(%)である。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。なお、ここで、トリオクチルホスフィンは1ml=約0.83gとして計算される。
実施例1
本実施例ではCdSeナノ結晶を製造した。
1.溶媒
ヘキサデシルアミン(HDA)、オクタデシルアミン(ODA)、トリオクチルホスフィンオキサイド(TOPO)及びトリオクチルホスフィン(TOP)からなる溶媒を使用した。これら4種の配合割合はHDA:ODA:TOPO:TOP=1:1:3:4(HDA1g、ODA1g、TOPO3g、TOP4ml)とした。
2.Cd供給源
Cd供給源として、ステアリン酸カドミウム(Cadmium stearate、和光純薬工業株式会社製)を使用した。
3.Se供給源
Se供給源として、セレン化トリオクチルホスフィン(Tri-n-octylphosphine selenide;TOP-Se, Lancaster)溶液(前駆溶液)を使用した。該前駆溶液は、次のようにして調製した。Se粉末(0.7896 g, 10 mM, Aldrich)をTOP(7.413 g, 20 mM)溶液に溶解して、100℃でアルゴン雰囲気下2時間インキュベートとした後、反応溶液の温度を室温まで下げることにより、セレン化トリオクチルホスフィン溶液を調製した。なお、該前駆溶液中、Seは1.36モル/Lである。
4.混合及び反応
前述のステアリン酸カドミウム1.03g(1.36nmol)、ならびにHDA、ODA、TOPO及びTOPを入れた三ツ口フラスコ(100ml)を合成装置にセットアップし、100℃に温度設定したオイルバスに浸し、撹拌しながらこれらを十分に溶解させた。脱気、アルゴンガス置換を十分に行った後、オイルバスの温度を240℃に調整し、10分間安定させた。スターラーを一定の回転数に上げた後、TOP-Se 1mlをシリンジを用いてフラスコ内の中央部へ向かって一気に注入し、反応をスタートさせた。目的の時間が経った時、迅速にオイルバスを離し、三ツ口フラスコを99.8%メタノール溶液に接触させることにより急冷して、結晶が成長する反応を止めた。
なお、ここで、CdとSeとのモル比は、1:1であり、溶媒10モルに対するCd原子とSe原子の総モル量は2〜3モルである。
得られたナノ結晶分画について、分光測光法及び分光蛍光分析法により特徴付けを行った。UV/VIS吸収スペクトルはJASCO U-500(日本分光株式会社製)を、また、ホトルミネセンス(PL)スペクトルはFluoromax-4(株式会社堀場製作所製)を、用いてそれぞれ測定した。
なお、目的の反応時間は、前記TOP-Se注入後40秒、60秒、90秒とし、それぞれ3回ずつ行った。また、回転数は、反応時間40秒、60秒、90秒のいずれにおいても1000rpmとした。平均粒径±標準偏差は、これら3回の各ナノ結晶分画の吸収スペクトルから、下記式に従って計算して求めた。
Figure 0005717232
該式は、Yu, W. W. et al., “Experimental determination of the extinction coefficient of CdTe, CdSe, and CdS nanocrystals”, X. Chem. Mater. (2003) 15(4), 2854-2860に基づいた。
5.結果
結果を以下に示す。下記表1は注入後40秒、表2は注入後60秒、表3は注入後90秒で反応を停止させた結果を示す。
Figure 0005717232
この結果から、本発明の製造方法によれば、3回の実験のいずれにおいても、半値幅の狭いCdSeナノ結晶が得られていることがわかった。また、本発明の製造方法によれば、波長の点でも、粒径の点でも、3回の実験間における標準偏差が非常に優れていることがわかった。
Figure 0005717232
この結果から、本発明の製造方法によれば、3回の実験のいずれにおいても、半値幅の狭いCdSeナノ結晶が得られていることがわかった。また、本発明の製造方法によれば、波長の点でも、粒径の点でも、3回の実験間における標準偏差が非常に優れていることがわかった。
Figure 0005717232
この結果から、本発明の製造方法によれば、3回の実験のいずれにおいても、半値幅の狭いCdSeナノ結晶が得られていることがわかった。また、本発明の製造方法によれば、波長の点でも、粒径の点でも、3回の実験間における標準偏差が非常に優れていることがわかった。
以上のことから、本発明のナノ結晶の製造方法によれば、いずれの反応時間においても、狭い半値幅を有し、かつシャープな蛍光スペクトルを示すナノ結晶を安定して、すなわち選択的かつ再現性良く製造できることがわかった。
実施例2〜9
本実施例では、溶媒及び反応時間を変化させることにより、複数種のCdSeナノ結晶を製造した。
1.溶媒
ヘキサデシルアミン(HDA)、オクタデシルアミン(ODA)、トリオクチルホスフィンオキサイド(TOPO)及びトリオクチルホスフィン(TOP)からなる溶媒を使用した。各実施例におけるこれら4種の配合割合及び配合量は、後述する表4に示す。
2.Cd供給源
Cd供給源として、実施例1と同じステアリン酸カドミウムを使用した。
3.Se供給源
Se供給源として、実施例1と同じセレン化トリオクチルホスフィンを使用した。
4.混合及び反応
実施例1と同様にして、前述のステアリン酸カドミウム1.03g(1.36nmol) 、HDA、ODA 、TOPO及びTOPを入れた三ツ口フラスコ(100ml)を合成装置にセットアップし、100℃に温度設定したオイルバスに浸し、撹拌しながらこれらを十分に溶解させた。脱気、アルゴンガス置換を十分に行った後、オイルバスの温度を240℃に調整し、10分間安定させた。スターラーの回転数を1000rpmに上げた後、TOP-Se 1mlをシリンジを用いてフラスコ内の中央部へ向かって一気に注入し、反応をスタートさせた。目的の時間が経った時、迅速にオイルバスを離し、急冷して、結晶が成長する反応を止めた。反応の停止は、実施例1と同様にして行った。目的の反応時間は、後述する結果に示す。
得られたナノ結晶分画について、実施例1と同様にして、分光測光法及び分光蛍光分析法により特徴付けを行った。
また、量子収率は、ローダミン6G(ピーク波長:530nm)、ローダミンB(ピーク波長:540nm)、スルホローダミン101(ピーク波長:570nm)を標準物質(吸収を100%)としてクロロホルム中の積算発光比から算出した。
なお、各反応時間につき、それぞれ3回ずつナノ結晶を製造し、下記表4には3回の平均値を示した。
5.結果
結果を表4に示す。
Figure 0005717232
結果から、溶媒中のHDA、ODA、TOPO及びTOPの配合割合及び反応時間を変化させることにより、様々な波長、半値幅、量子収率を示すCdSeを合成できることが判明した。
また、結果から、本発明の製造方法によれば、半値幅の狭いCdSeナノ結晶が得られることがわかった。特に実施例2ではその半値幅は反応時間40秒で26nm、反応時間60秒で27nm、反応時間90秒で28nmと優れていた。また、実施例9でもその半値幅は反応時間40秒で24nm、反応時間60秒で24nm、反応時間90秒で23nmと優れていた。
実施例10
本実施例では、反応時間30秒において、混合及び反応時の回転数を変化させることにより、複数種のCdSeナノ結晶を製造した。
1.溶媒
ヘキサデシルアミン(HDA)、オクタデシルアミン(ODA)、トリオクチルホスフィンオキサイド(TOPO)及びトリオクチルホスフィン(TOP)からなる溶媒を使用した。これらの配合割合は実施例1と同様である。
2.Cd供給源
Cd供給源として、実施例1と同じステアリン酸カドミウムを使用した。
3.Se供給源
Se供給源として、実施例1と同じセレン化トリオクチルホスフィンを使用した。
4.混合及び反応
実施例1と同様にして、前述のステアリン酸カドミウム1.03g(1.36nmol)、HDA、ODA、TOPO及びTOPを入れた三ツ口フラスコ(100ml)を合成装置にセットアップし、100℃に温度設定したオイルバスに浸し、撹拌しながらこれらを十分に溶解させた。脱気、アルゴンガス置換を十分に行った後、オイルバスの温度を240℃に調整し、10分間安定させた。スターラーの回転数を表5に示す回転数に上げた後、TOP-Se 1mlをシリンジを用いてフラスコ内の中央部へ向かって一気に注入し、反応をスタートさせた。注入後40秒が経った時、迅速にオイルバスを離し、急冷して、結晶が成長する反応を止めた。反応の停止は、実施例1と同様にして行った。
得られたナノ結晶分画について、実施例1と同様にして、分光測光法及び分光蛍光分析法により特徴付けを行った。また、量子収率も実施例2と同様にして算出した。表5には3回の平均値を示す。
5.結果
結果を表5に示す。
Figure 0005717232
実施例11
本実施例では、反応時間60秒において、混合及び反応時の回転数を変化させることにより、複数種のCdSeナノ結晶を製造した。
1.溶媒
ヘキサデシルアミン(HDA)、オクタデシルアミン(ODA)、トリオクチルホスフィンオキサイド(TOPO)及びトリオクチルホスフィン(TOP)からなる溶媒を使用した。これらの配合割合は実施例1と同様である。
2.Cd供給源
Cd供給源として、実施例1と同じステアリン酸カドミウムを使用した。
3.Se供給源
Se供給源として、実施例1と同じセレン化トリオクチルホスフィンを使用した。
4.混合及び反応
実施例1と同様にして、前述のステアリン酸カドミウム1.03g(1.36nmol) 、HDA、ODA、TOPO及びTOPを入れた三ツ口フラスコ(100ml)を合成装置にセットアップし、100℃に温度設定したオイルバスに浸し、撹拌しながらこれらを十分に溶解させた。脱気、アルゴンガス置換を十分に行った後、オイルバスの温度を240℃に調整し、10分間安定させた。スターラーの回転数を表6に示す回転数において、TOP-Se 1mlをシリンジを用いてフラスコ内の中央部へ向かって一気に注入し、反応をスタートさせた。注入後60秒が経った時、迅速にオイルバスを離し、急冷して、結晶が成長する反応を止めた。反応の停止は、実施例1と同様にして行った。
得られたナノ結晶分画について、実施例1と同様にして、分光測光法及び分光蛍光分析法により特徴付けを行った。また、量子収率も実施例2と同様にして算出した。表6には3回の平均値を示す。
5.結果
結果を表6に示す。
Figure 0005717232
表6中、「500→1080」は、TOP-Seをフラスコ内の中央部へ向かって一気に注入した後に、回転数を直ぐに500から1080rpmに上昇させたことを示す。
実施例12
本実施例では、反応時間90秒において、混合及び反応時の回転数を変化させることにより、複数種のCdSeナノ結晶を製造した。
1.溶媒
ヘキサデシルアミン(HDA)、オクタデシルアミン(ODA)、トリオクチルホスフィンオキサイド(TOPO)及びトリオクチルホスフィン(TOP)からなる溶媒を使用した。これらの配合割合は実施例1と同様である。
2.Cd供給源
Cd供給源として、実施例1と同じステアリン酸カドミウムを使用した。
3.Se供給源
Se供給源として、実施例1と同じセレン化トリオクチルホスフィンを使用した。
4.混合及び反応
実施例1と同様にして、前述のステアリン酸カドミウム1.03g(1.36nmol) 、HDA、ODA 、TOPO及びTOPを入れた三ツ口フラスコ(100ml)を合成装置にセットアップし、100℃に温度設定したオイルバスに浸し、撹拌しながらこれらを十分に溶解させた。脱気、アルゴンガス置換を十分に行った後、オイルバスの温度を240℃に調整し、10分間安定させた。スターラーの回転数を表7に示す回転数に上げた後、TOP-Se 1mlをシリンジを用いてフラスコ内の中央部へ向かって一気に注入し、反応をスタートさせた。注入後90秒が経った時、迅速にオイルバスを離し、急冷して、結晶が成長する反応を止めた。反応の停止は、実施例1と同様にして行った。
得られたナノ結晶分画について、実施例1と同様にして、分光測光法及び分光蛍光分析法により特徴付けを行った。また、量子収率も実施例2と同様にして算出した。表7には3回の平均値を示す。
5.結果
結果を表7に示す。
Figure 0005717232
表7中、「400→1050」は、TOP-Seをフラスコ内の中央部へ向かって一気に注入した後に、回転数を直ぐに400から1050rpmに上昇させたことを示す。
実施例13
混合及び反応時の温度を200℃、回転数を1038rpmとする以外は実施例9と同様にしてCdSeナノ結晶を製造した。その結果を以下に示す。
Figure 0005717232
以上の結果から、本発明の製造方法によれば、半値幅の狭いCdSeナノ結晶が得られることがわかった。
なお、実施例13と前述の実施例9の結果より、混合及び反応温度が200℃より高い場合のほうが、量子収率の高いナノ結晶が得られることがわかった。
比較例1
オクタデシルアミン(ODA)、トリオクチルホスフィンオキサイド(TOPO)及びトリオクチルホスフィン(TOP)からなる溶媒を使用した。これら3種の配合割合はODA:TOPO:TOP=1:3:4(ODA1g、TOPO3g、TOP4ml)とした。また、混合及び反応時の回転数を1058rpmとした。これら以外は実施例2と同様にしてCdSeナノ結晶を製造した。その結果を以下に示す。
Figure 0005717232

Claims (1)

  1. 下記工程を含む、ナノ結晶の製造方法:
    ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、トリオクチルホスフィンオキサイド及びトリオクチルホスフィンを、それぞれ重量比で100:100〜400:100〜400:50〜400の割合で含む溶媒存在下で、ステアリン酸カドミウムと、セレン化トリオクチルホスフィンとを混合し、220〜260℃の範囲内且つ実質的に一定の温度条件下で反応させて、ナノ結晶を形成させる工程。
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