JP2018113295A - 半導体装置を製造する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】接続部同士を金属接合により接続することを含む、半導体装置の製造に関して、ボイドの発生を充分に抑制し、良好な接続を有すると共に耐リフロ性に優れた半導体装置を得ること。【解決手段】半導体チップと、基板、他の半導体チップ、又は、他の半導体チップに相当する部分を含む半導体ウエハと、これらの間に配置された硬化性接着剤層とを有する積層体を、一対の押圧部材で挟むことによって、半導体チップに基板、他の半導体チップ又は半導体ウエハを圧着する工程と、硬化性接着剤層の硬化反応を進行させる工程と、半導体チップの接続部と基板又は他の半導体チップの接続部とを金属接合によって電気的に接続する工程と、をこの順に備える、半導体装置を製造する方法。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置を製造する方法に関する。
従来、半導体チップと基板とを接続するには金ワイヤ等の金属細線を用いるワイヤーボンディング方式が広く適用されてきたが、半導体装置に対する高機能、高集積、高速化等の要求に対応するため、半導体チップ又は基板にバンプと呼ばれる導電性突起を形成して、半導体チップと基板間で直接接続するフリップチップ接続方式(FC接続方式)が広まりつつある。
フリップチップ接続方式としては、はんだ、スズ、金、銀、銅等を用いて金属接合させる方法、超音波振動を印加して金属接合させる方法、樹脂の収縮力によって機械的接触を保持する方法などが知られているが、接続部の信頼性の観点から、はんだ、スズ、金、銀、銅等を用いて金属接合させる方法が一般的である。
例えば、半導体チップと基板間の接続においては、BGA(Ball Grid Array)、CSP(Chip Size Package)等に盛んに用いられているCOB(Chip On Board)型の接続方式もフリップチップ接続方式である。フリップチップ接続方式は、半導体チップ上にバンプ又は配線を形成して、半導体チップ間で接続するCOC(Chip On Chip)型の接続方式にも広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
CPU、MPU等に用いられるエリアアレイ型の半導体パッケージでは、高機能化が強く要求されている。具体的な要求として、チップの大型化、ピン(バンプ、配線)数の増加、ピッチ及びギャップの高密度化等が挙げられている。
更なる小型化、薄型化、高機能化が強く要求されたパッケージでは、上述した接続方式を積層、多段化したチップスタック型パッケージ、POP(Package On Package)、TSV(Through−Silicon Via)等も広く普及し始めている。平面状でなく立体状に配置することでパッケージを小さくできることから、これらの技術は、半導体の性能向上及びノイズ低減、実装面積の削減、省電力化にも有効であり、次世代の半導体配線技術として注目されている。
生産性向上の観点から、ウエハ上に半導体チップを圧着(接続)した後に個片化して半導体パッケージを作製するCOW(Chip On Wafer)、ウエハ同士を圧着(接続)した後に個片化して半導体パッケージを作製するWOW(Wafer On Wafer)も注目されている。更に、同様の観点から、ウエハ上又はマップ基板上に複数のチップを位置合わせして仮圧着した後、これら複数のチップを一括で加熱処理して接続を確保する一括接続方式も注目されている。
特開2008−294382号公報
上述の生産性が高い一括接続方式では、チップと、チップ又は基板とを半導体用接着剤を介して互いに仮圧着した後、チップと、チップ又は基板との間の接続部の金属を溶融させて接続を確保する。しかしながら、仮圧着後に半導体用接着剤に接続部の金属の融点以上の高温が急速にかかると、ボイドが発生して、接続不良が発生する場合がある。また、ボイドが発生すると、信頼性(例えば、耐リフロ性)が低下する場合がある。
本発明の主な目的は、接続部同士を金属接合により接続することを含む、半導体装置の製造に関して、ボイドの発生を充分に抑制し、良好な接続を有すると共に耐リフロ性に優れた半導体装置を得ることにある。
本発明の一側面は、半導体チップと、基板又は他の半導体チップと、これらの間に介在する硬化性接着剤層とを備え、半導体チップ、基板、及び他の半導体チップのそれぞれが接続部を有し、接続部の少なくとも一部が金属材料によって形成されており、半導体チップの接続部と基板又は他の半導体チップの接続部とが金属接合によって電気的に接続されている、半導体装置を製造する方法に関する。当該方法は、半導体チップと、基板、他の半導体チップ、又は、他の半導体チップに相当する部分を含む半導体ウエハと、これらの間に配置された硬化性接着剤層とを有し、半導体チップの接続部と基板又は他の半導体チップの接続部とが対向配置されている、積層体を、対向する一対の押圧部材で挟むことによって加熱及び加圧し、それにより半導体チップに基板、他の半導体チップ又は半導体ウエハを圧着する工程と、硬化性接着剤層の硬化反応を進行させる工程と、半導体チップの接続部と基板又は他の半導体チップの接続部とを金属接合によって電気的に接続する工程と、をこの順に備える。一対の押圧部材のうち少なくとも一方は、積層体を加熱及び加圧する時に、半導体チップの接続部を形成している金属材料の融点、及び基板又は他の半導体チップの接続部を形成している金属材料の融点よりも低い温度に加熱される。硬化性接着剤層の硬化反応を進行させる工程において、積層体は、半導体チップの接続部を形成している金属材料の融点、及び基板又は他の半導体チップの接続部を形成している金属材料の融点よりも低い温度に加熱され、それにより硬化性接着剤層の硬化反応を硬化性接着剤層の硬化反応率が80%以上となるまで進行させる。半導体チップの接続部と基板又は他の半導体チップの接続部とを金属接合によって電気的に接続する工程において、積層体は、半導体チップの接続部を形成している金属材料の融点、又は基板若しくは他の半導体チップの接続部を形成している金属材料の融点のうち少なくともいずれか一方の融点以上の温度に加熱される。
上記半導体装置を製造する方法によれば、半導体チップに基板、他の半導体チップ又は半導体ウエハを圧着した後に、硬化性接着剤層の硬化反応を硬化性接着剤層の硬化反応率が80%以上となるまで進行させることによって、その後に半導体チップの接続部と基板又は他の半導体チップの接続部とを金属接合によって電気的に接続する際に、ボイドの発生を充分に抑制することができる。その結果、良好な接続を有すると共に耐リフロ性に優れた半導体装置を製造することができる。
上記硬化性接着剤層の溶融粘度は、上記押圧部材が加熱される温度において10000Pa・s以下であってもよい。
上記硬化性接着剤層は、10000以下の分子量を有する熱硬化性樹脂、及びその硬化剤を含有する熱硬化性樹脂組成物を含む層であってもよい。
上記熱硬化性樹脂組成物は、10000以上の重量平均分子量を有する高分子成分を更に含有していてもよい。上記高分子成分の重量平均分子量は、30000以上であってもよい。上記高分子成分のガラス転移温度は、100℃以下であってもよい。
上記硬化性接着剤層は、フィルム状接着剤によって形成された層であってもよい。
本発明によれば、接続部同士を金属接合により接続することを含む、半導体装置の製造に関して、ボイドの発生を充分に抑制し、良好な接続を有すると共に耐リフロ性に優れた半導体装置を得ることができる。
半導体チップに基板を圧着する工程の一実施形態を示す工程図である。 硬化性接着剤層の硬化反応を進行させる工程の一実施形態を示す工程図である。 半導体チップの接続部と基板の接続部とを金属接合によって電気的に接続する工程の一実施形態を示す工程図である。 半導体装置の一実施形態を示す模式断面図である。 半導体装置の他の一実施形態を示す模式断面図である。 半導体装置の他の一実施形態を示す模式断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。本明細書に記載される数値範囲の上限値及び下限値は、任意に組み合わせることができる。実施例に記載される数値も、数値範囲の上限値又は下限値として用いることができる。本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、アクリル又はそれに対応するメタクリルを意味する。
<半導体装置の製造方法>
本実施形態に係る半導体装置の製造方法は、半導体チップと、基板、他の半導体チップ又は半導体ウエハとを押圧部材により圧着する工程(圧着工程)を備える。図1は、半導体チップに基板を圧着する工程の一実施形態を示す工程図である。
まず、図1の(a)に示されるように、半導体チップ本体10、及び接続部としてのバンプ30を有する半導体チップ1を、基板本体20、及び接続部としての配線16を有する基板2に、これらの間に硬化性接着剤層40を配置しながら重ねあわせて、積層体3を形成させる。半導体チップ1は、半導体ウエハのダイシングによって形成された後、ピックアップされて基板2上まで搬送され、接続部としてのバンプ30と配線16とが対向配置されるように、位置合わせされる。積層体3は、対向配置された一対の押圧部材としての圧着ヘッド41及びステージ42を有する押圧装置43のステージ42上で形成される。バンプ30は、半導体チップ本体10上に設けられた配線15上に設けられている。基板2の配線16は、基板本体20上の所定の位置に設けられている。バンプ30の少なくとも一部及び配線16の少なくとも一部は、それぞれ、金属材料によって形成されている。例えば、バンプ30及び配線16は、それぞれ、金属材料によって形成された表面を有していてよい。
硬化性接着剤層40は、フィルム状接着剤を基板2に貼り付けることによって形成された層であってもよい。フィルム状接着剤は、加熱プレス、ロールラミネート、真空ラミネート等によって貼り付けることができる。フィルム状接着剤の供給面積及び厚みは、半導体チップ1又は基板2のサイズ、接続部の高さ等に応じて適宜設定される。フィルム状接着剤は半導体チップ1に貼付してもよい。フィルム状接着剤を半導体ウエハに貼付し、その後、半導体ウエハをダイシングして半導体ウエハを個片化することによって、フィルム状接着剤が貼付された半導体チップ1を作製してもよい。
続いて、図1の(b)に示されるように、積層体3を、押圧部材としてのステージ42及び圧着ヘッド41で挟むことによって加熱及び加圧し、それにより半導体チップ1に基板2を圧着する。図1の実施形態の場合、圧着ヘッド41は、積層体3の半導体チップ1側に配置され、ステージ42は、積層体3の基板2側に配置されている。圧着は、半導体チップ1の接続部と基板2の接続部とが接触するように行ってもよい。これにより、後の接続工程において接続部間の金属接合が形成し易くなるとともに、接続部間への硬化性接着剤層の噛み込みを少なくすることができ、接続性がより向上する。
ステージ42及び圧着ヘッド41のうち少なくとも一方が、圧着のために積層体3を加熱及び加圧する時に、半導体チップ1の接続部としてのバンプ30の表面を形成している金属材料の融点、及び基板2の接続部としての配線16の表面を形成している金属材料の融点よりも低い温度に加熱される。
半導体チップ1に基板2を圧着した後の押圧部材の熱がコレットに転写し、コレット自体の温度が上昇すると、次に半導体チップをピックアップする際に不具合が生じて生産性が低下し易い。硬化性接着剤層が形成された半導体チップ(フィルム状接着剤が貼付された半導体チップ)では、コレットの熱により硬化性接着剤層の温度が上昇して、硬化性接着剤層の粘性が発現すると、硬化性接着剤層がコレットに付着し易くなり、生産性が低下し易い。また、硬化性接着剤層が形成されていない半導体チップのみでも、コレットが高温化すると、ダイシングテープから個片化した半導体チップをピックアップする際に、コレットを経由してダイシングテープに熱が伝わり、ピックアップ性が低下して生産性が低下し易い。
半導体チップ1に基板2を圧着する工程では、半導体チップをピックアップする際に熱が半導体チップ等へ転写しないように、押圧部材が低温であることが好ましい。圧着のための加熱及び加圧の時には、巻き込み時のボイドを排除できるように、押圧部材が硬化性接着剤層の流動性が高まる程度の高温に加熱されてもよい。冷却時間を短縮するため、半導体チップをピックアップする時の押圧部材の温度と圧着する時の押圧部材の温度との差が小さくてもよい。この温度差は100℃以下、又は60℃以下であってもよい。この温度差は一定であってもよい。温度差が100℃以下であれば、押圧部材の冷却時間が短縮されて、生産性が一層向上する傾向がある。
押圧部材の温度は、硬化性接着剤層の反応開始温度よりも低くてもよい。反応開始温度とは、DSC(パーキンエルマー社製、DSC−Pyirs1)を用いて、サンプル量10mg、昇温速度10℃/分、測定雰囲気:空気又は窒素の条件で硬化性接着剤層の反応による発熱を測定したときのOn−set温度をいう。
以上の観点から、ステージ42又は圧着ヘッド41の温度は、半導体チップをピックアップする間は、例えば、0℃以上130℃以下であってもよい。また、ステージ42又は圧着ヘッド41の温度は、圧着のために積層体3を加熱及び加圧する間は、例えば、50℃以上130℃以下であってもよく、生産性向上の観点から、110℃以下、又は90℃以下であってもよい。
圧着のために押圧部材が加熱される温度T(積層体を加熱及び加圧する間の押圧部材の温度)において、硬化性接着剤層の溶融粘度は、例えば、10000Pa・s以下、又は8000Pa・s以下であってもよい。これにより、ボイド発生及び接続不良を更に効果的に抑制することができる。ここで、「溶融粘度」とは、レオメーター(株式会社アントンパール・ジャパン製、MCR301)にて、サンプル厚み:400μm、昇温速度10℃/分、周波数:1Hzの条件で、測定治具(ディスポーザブルプレート(直径8mm)及びディスポーザブルサンプルディッシュ)を用いて測定したときの温度Tにおける溶融状態の硬化性接着剤層の粘度をいう。
圧着のために押圧部材が加熱される温度Tは、硬化性接着剤層の反応開始温度以下で、硬化性接着剤層の粘度が最も低く、樹脂が流動し易い温度であってもよい。ただし、粘度が低すぎると樹脂がチップ側面を這い上がり、押圧部材に付着し、生産性を低下させる場合がある。そのため、圧着する工程において、硬化性接着剤層の溶融粘度は、圧着のために押圧部材が加熱される温度Tにおいて、1000Pa・s以上であってもよい。
圧着のための荷重は、半導体チップ間又は半導体チップ−基板間のボイドを排除して、それぞれの接続部を互いに充分に接触させる観点から、例えば、半導体チップの1ピン(1バンプ)あたり0.009〜0.2Nであってもよい。
圧着時間は、生産性向上の観点から、短時間に設定してもよい。圧着時間は、例えば、5秒以下、3秒以下、又は2秒以下であってもよい。
押圧装置としては、フリップチップボンダー等の圧着機を用いることができる。
圧着する工程では、複数のチップを圧着してもよい。
TSV構造のパッケージで多く見られるスタック圧着では、立体的に複数のチップを圧着する。この場合も複数の半導体チップを一つずつ積み重ねて圧着し、その後、一括で複数のチップを続く工程に進めてもよい。
本実施形態に係る半導体装置の製造方法は、半導体チップと、基板、他の半導体チップ又は半導体ウエハとを圧着して積層体を得た後、硬化性接着剤層の硬化反応を進行させる工程(硬化工程)を備える。硬化性接着剤層の硬化は、例えば、熱硬化によって行ってもよい。以下では、熱硬化の場合を例に説明する。図2は、硬化性接着剤層の硬化反応を進行させる工程の一実施形態を示す工程図である。
図2に示されるように、圧着された積層体3を加熱炉60内で加熱することによって、硬化性接着剤層40の硬化反応率が80%以上となるまで硬化性接着剤層40の硬化反応を進行させる。1つの加熱炉60内で複数の積層体を加熱して、複数の積層体における硬化性接着剤層の硬化反応を一括して進行させてもよい。
硬化性接着剤層の硬化反応率とは、圧着工程で圧着される前の硬化性接着剤層の硬化反応率を0%とみなし、示差走査熱量測定で硬化反応による反応熱が観測されない状態の硬化性接着剤層の硬化反応率を100%とみなしたときに、硬化反応率が0%のときの硬化反応による発熱量から、硬化反応による発熱量が減少した割合を意味する。硬化反応率は、アルミパンに入れた未処理及び熱処理後の硬化性接着剤層10mgについて、DSC(パーキンエルマー社製DSC−7型)を用いた昇温速度20℃/分、30〜300℃の温度範囲の示差走査熱量測定を行うことにより、求めることができる。例えば、示差走査熱量測定において未処理のサンプルの硬化反応による発熱量ΔH(J/g)を「ΔH1」、ホットプレート上で熱処理をした後のサンプルの硬化反応による発熱量ΔH(J/g)を「ΔH2」とし、以下の式で硬化反応率を算出することができる。
硬化反応率(%)=(ΔH1−ΔH2)/ΔH1×100
硬化工程における加熱炉60内の気体は、積層体を加熱する時に、半導体チップ1の接続部を形成している金属材料の融点、及び基板2の接続部を形成している金属材料の融点よりも低い温度に加熱される。
硬化性接着剤層を熱硬化する場合、硬化工程における加熱炉60内の気体の温度は、積層体を加熱する間、硬化性接着剤層の硬化反応が進行する温度に設定される。加熱炉60内の気体の温度は、例えば、130℃以上であってもよく、ボイド抑制及び接続性向上の観点から、200℃以下、又は180℃以下であってもよい。加熱炉60内の圧力は、特に制限されないが、大気圧であってもよい。
硬化工程における加熱炉60内の気体の温度は、積層体を加熱する間、硬化性接着剤層の反応開始温度よりも高温であってもよい。硬化性接着剤層の硬化を促進することでボイド抑制及び接続性が更に向上し得る。
硬化工程における加熱炉60内の気体の温度は、硬化工程の間、一定であってもよく、2段階以上に変化させてもよい。例えば、1段階目の温度を比較的低温(例えば、硬化性接着剤層の反応開始温度よりも低温)に設定し、2段階目の温度を比較的高温(例えば、硬化性接着剤層の反応開始温度よりも高温)に設定してもよい。この場合、ボイドの発生を抑制しつつ、硬化工程にかかる時間を短縮できるため、生産性が向上し易い。1段階目の温度は、例えば、50〜180℃、又は50〜130℃であってもよい。2段階目の温度は、例えば、130〜300℃であってもよい。
硬化工程における加熱炉60内において、積層体におもりを載せたり、積層体をクリップでとめる等した状態で、積層体を加熱してもよい。これにより、半導体チップと基板との間、及び半導体チップと硬化性接着剤層との間の熱膨張差によって生じる反り及び接続不良をより抑制することができる。
硬化工程における加熱炉としては、リフロ炉、オーブン等を用いることができる。また、積層体をホットプレート上で加熱してもよい。この場合、ホットプレートの温度は、加熱炉内の気体と同様の温度に設定することができる。また、圧着工程と同様の押圧装置を用いて積層体を加熱してもよい。この場合、押圧部材の温度は、加熱炉内の気体と同様の温度に設定することができる。
本実施形態に係る半導体装置の製造方法は、硬化性接着剤層の硬化反応を進行させた後、半導体チップの接続部と基板又は他の半導体チップの接続部とを金属接合によって電気的に接続する工程(接続工程)を備える。図3は、半導体チップの接続部と基板の接続部とを金属接合によって電気的に接続する工程の一実施形態を示す工程図である。
図3に示されるように、硬化性接着剤層40の硬化反応を進行させた後の積層体3を加熱炉60内で加熱することによって、半導体チップ1のバンプ30と、基板2の配線16とを金属接合によって電気的に接続する。1つの加熱炉60内で複数の積層体を加熱して、複数の積層体における接続を一括して行ってもよい。
接続工程における加熱炉60内の気体は、積層体を加熱する時に、半導体チップ1の接続部を形成している金属材料の融点、又は基板2の接続部を形成している金属材料の融点のうち少なくともいずれか一方の融点以上の温度に加熱される。
接続工程における加熱炉60内の気体の温度は、積層体を加熱する間、接続部の金属材料がはんだを含む場合は、230℃以上330℃以下であってもよい。加熱炉60内の気体の温度が230℃以上であると、接続部のはんだが溶融して充分な金属結合が形成され易い。加熱炉60内の気体の温度が330℃以下あると、ボイドが発生しにくく、はんだの飛散をより抑制することができる。加熱炉60内の圧力は、特に制限されないが、大気圧であってもよい。
接続工程における加熱炉60内の気体の温度は、積層体を加熱する間、硬化性接着剤層の反応開始温度よりも高温であってもよい。加熱工程中に硬化性接着剤層の硬化を促進することでボイド抑制及び接続性が更に向上し得る。
接続工程における加熱炉60内において、積層体におもりを載せたり、積層体をクリップでとめる等した状態で、積層体を加熱してもよい。これにより、半導体チップと基板との間、及び半導体チップと硬化性接着剤層との間の熱膨張差によって生じる反り及び接続不良をより抑制することができる。
接続工程における加熱炉としては、リフロ炉、オーブン等を用いることができる。また、積層体をホットプレート上で加熱してもよい。この場合、ホットプレートの温度は、加熱炉内の気体と同様の温度に設定することができる。また、圧着工程と同様の押圧装置を用いて積層体を加熱してもよい。この場合、押圧部材の温度は、加熱炉内の気体と同様の温度に設定することができる。
図1、図2及び図3の実施形態では、半導体チップと基板とを圧着する工程の例を示したが、半導体装置を製造する方法は、半導体チップ同士を互いに圧着する工程を含んでいてもよい。半導体チップ1に代えて、半導体チップ1に相当する複数の部分を含む、ダイシングされる前の半導体ウエハを用いてもよい。半導体チップ同士をバンプの融点以上の温度で加熱しながら押し付けて、半導体チップ間を接続すると共に、フィルム状接着剤によって半導体チップ間の空隙を接続部が封止されるように充てんする。接続部の金属材料がはんだを含む場合、接続部(はんだ部分)の温度が230℃以上又は250℃以上となるように半導体チップを加熱してもよい。接続荷重は、バンプ数に依存するが、バンプの高さばらつき吸収、及びバンプ変形量の制御を考慮して設定される。接続時間は、生産性向上の観点から、短時間に設定してもよい。はんだを溶融させて酸化膜及び表面の不純物を除去しながら、金属接合を接続部に形成してもよい。
圧着工程と硬化工程は同じ装置を用いて行ってもよく、これらの工程は連動(連続)していてもよい。硬化工程と接続工程は同じ装置を用いて行ってもよく、これらの工程は連動(連続)していてもよい。生産性向上の観点から、圧着工程はフリップチップボンダー等の圧着機を用いて行い、硬化工程及び接続工程は連動して、リフロ炉、オーブン等の加熱炉、又はホットプレート等を用いて行ってもよい。
半導体チップのピックアップ(コレットを介して押圧装置に供給すること)及び位置合わせから圧着工程までの工程と、硬化工程から接続工程までの工程とを別々の装置を用いて行ってもよい。これにより、冷却時間を短縮したり、冷却工程を省略することができ、生産性が向上し得る。
本実施形態に係る半導体装置の製造方法は、圧着工程と硬化工程との間、又は、硬化工程と接続工程との間に、積層体を封止する工程(封止工程、モールド工程)を更に備えていてもよい。これにより、後の加熱処理によって生じる反り及び接続不良をより抑制することができる。
<半導体装置>
本実施形態に係る半導体装置の製造方法によって得られる半導体装置について説明する。本実施形態に係る半導体装置における接続部は、バンプと配線との金属接合、及び、バンプとバンプとの金属接合のいずれでもよい。本実施形態に係る半導体装置では、例えば、硬化性接着剤層を介して電気的な接続を得るフリップチップ接続を用いることができる。
図4は、半導体装置の一実施形態(半導体チップ及び基板のCOB型の接続態様)を示す模式断面図である。図4の(a)に示す半導体装置100は、半導体チップ1と基板(配線回路基板)2と、これらの間に介在する硬化性接着剤層40とを備える。半導体装置100の場合、半導体チップ1は、半導体チップ本体10と、半導体チップ本体10の基板2側の面上に配置された配線15と、配線15上に配置された接続部としてのバンプ30とを有する。基板2は、基板本体20と、基板本体20の半導体チップ1側の面上に配置された接続部としての配線16とを有する。半導体チップ1のバンプ30と、基板2の配線16とは、金属接合によって電気的に接続されている。半導体チップ1及び基板2は、配線16及びバンプ30によりフリップチップ接続されている。配線15、16及びバンプ30は、硬化性接着剤層40により封止されることで、外部環境から遮断されている。
図4の(b)に示す半導体装置200は、半導体チップ1と、基板2と、これらの間に介在する硬化性接着剤層40とを備える。半導体装置200の場合、半導体チップ1は、接続部として、半導体チップ1の基板2側の面に配置されたバンプ32を有する。基板2は、接続部として、基板2の半導体チップ1側の面に配置されたバンプ33を有する。半導体チップ1のバンプ32と、基板2のバンプ33とは、金属接合によって電気的に接続されている。半導体チップ1及び基板2は、バンプ32及び33によりフリップチップ接続されている。バンプ32及び33は、硬化性接着剤層40により封止されることで、外部環境から遮断されている。
図5は、半導体装置の他の実施形態(半導体チップ同士のCOC型の接続態様)を示す模式断面図である。図5の(a)に示す半導体装置300の構成は、2つの半導体チップ1が配線15及びバンプ30を介してフリップチップ接続されている点を除き、半導体装置100と同様である。図5の(b)に示す半導体装置400の構成は、2つの半導体チップ1がバンプ32を介してフリップチップ接続されている点を除き、半導体装置200と同様である。
図4及び5において、配線15、バンプ32等の接続部は、パッドと呼ばれる金属膜(例えば、金めっき)であってもよく、ポスト電極(例えば、銅ピラー)であってもよい。例えば、図5の(b)において、一方の半導体チップが接続部として銅ピラー及び接続バンプ(例えば、はんだ:スズ−銀)を有し、他方の半導体チップが接続部として金めっきを有する態様では、接続部が、接続部の金属材料のうち最も融点が低いはんだの融点以上の温度に達すれば、はんだが溶融して接続部間に金属接合が形成され、接続部間の電気的な接続が可能となる。
半導体チップ本体10としては、特に制限はなく、シリコン、ゲルマニウム等の同一種類の元素から構成される元素半導体、ガリウムヒ素、インジウムリン等の化合物半導体などの各種半導体を用いることができる。
基板2としては、配線回路基板であれば特に制限はなく、ガラスエポキシ、ポリイミド、ポリエステル、セラミック、エポキシ、ビスマレイミドトリアジン等を主な成分とする絶縁基板の表面に形成された金属層の不要な箇所をエッチング除去して配線(配線パターン)が形成された回路基板、上記絶縁基板の表面に金属めっき等によって配線(配線パターン)が形成された回路基板、上記絶縁基板の表面に導電性物質を印刷して配線(配線パターン)が形成された回路基板などを用いることができる。
配線15及び16、バンプ30、バンプ32及び33(導電性突起)等の接続部の材質としては、主成分として、金、銀、銅、はんだ(主成分は、例えば、スズ−銀、スズ−鉛、スズ−ビスマス、スズ−銅、スズ−銀−銅)、スズ、ニッケル等が用いられ、単一の成分のみで構成されていてもよく、複数の成分から構成されていてもよい。接続部は、これらの金属が積層された構造を有していてもよい。金属材料のうち、銅、はんだは比較的安価である。接続信頼性の向上及び反り抑制の観点から、接続部がはんだを含んでいてもよい。
パッドの材質としては、主成分として、金、銀、銅、はんだ(主成分は、例えば、スズ−銀、スズ−鉛、スズ−ビスマス、スズ−銅、スズ−銀−銅)、スズ、ニッケル等が用いられ、単一の成分のみで構成されていてもよく、複数の成分から構成されていてもよい。パッドは、これらの金属が積層された構造を有していてもよい。接続信頼性の観点から、パッドが金又ははんだを含んでいてもよい。
配線15及び16(配線パターン)の表面には、金、銀、銅、はんだ(主成分は、例えば、スズ−銀、スズ−鉛、スズ−ビスマス、スズ−銅)、スズ、ニッケル等を主成分とする金属層が形成されていてもよい。この金属層は単一の成分のみで構成されていてもよく、複数の成分から構成されていてもよい。金属層が複数の金属層が積層された構造を有していてもよい。金属層が、比較的安価な銅又ははんだを含んでいてもよい。接続信頼性の向上及び反り抑制の観点から、金属層が、はんだを含んでいてもよい。
図4又は図5に示すような半導体装置(パッケージ)を積層して、金、銀、銅、はんだ(主成分は、例えば、スズ−銀、スズ−鉛、スズ−ビスマス、スズ−銅、スズ−銀−銅)、スズ、ニッケル等で電気的に接続してもよい。接続するための金属は、比較的安価な銅又ははんだであってもよい。例えば、TSV技術で見られるような、硬化性接着剤層を半導体チップ間に介して、フリップチップ接続又は積層し、半導体チップを貫通する孔を形成し、パターン面の電極とつなげてもよい。
図6は、半導体装置の他の実施形態(半導体チップ積層型の態様(TSV))を示す模式断面図である。図6に示す半導体装置500では、基板としてのインターポーザー本体50上に形成された配線15が半導体チップ1のバンプ30と接続されることにより、半導体チップ1とインターポーザー5とがフリップチップ接続されている。半導体チップ1とインターポーザー5との間には硬化性接着剤層40が介在している。上記半導体チップ1におけるインターポーザー5と反対側の表面上に、配線15、バンプ30及び硬化性接着剤層40を介して半導体チップ1が繰り返し積層されている。半導体チップ1の表裏におけるパターン面の配線15は、半導体チップ本体10の内部を貫通する孔内に充填された貫通電極34により互いに接続されている。貫通電極34の材質としては、銅、アルミニウム等を用いることができる。
このようなTSV技術により、通常は使用されない半導体チップの裏面からも信号を取得することができる。更には、半導体チップ1内に貫通電極34を垂直に通すため、対向する半導体チップ1間、並びに、半導体チップ1及びインターポーザー5間の距離を短くし、柔軟な接続が可能である。本実施形態に係る硬化性接着剤層は、このようなTSV技術において、対向する半導体チップ1間、並びに、半導体チップ1及びインターポーザー5間の封止材料として適用することができる。
エリアバンプチップ技術等の自由度の高いバンプ形成方法では、インターポーザーを介さないでそのまま半導体チップをマザーボードに直接実装できる。本実施形態に係る硬化性接着剤層は、このような半導体チップをマザーボードに直接実装する場合にも適用することができる。本実施形態に係る硬化性接着剤層は、2つの配線回路基板を積層する場合に、基板間の空隙を封止又は充てんする際にも適用することができる。
<熱硬化性樹脂組成物>
硬化性接着剤層は、10000以下の分子量を有する熱硬化性樹脂、及びその硬化剤を含有する熱硬化性樹脂組成物を含む層であってもよい。
(a)熱硬化性樹脂
熱硬化性樹脂は、加熱により架橋構造を形成し得る化合物である。熱硬化性樹脂は10000以下の分子量を有していてもよい。熱硬化性樹脂組成物が硬化剤と反応して架橋構造を形成する化合物(熱硬化性樹脂)を含むことで、分子量が小さい成分が加熱時に分解等して発生させるボイドが抑制されるため、耐熱性の点で有利である。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。
熱硬化性樹脂の重量平均分子量は、耐熱性、流動性の観点から、100〜9000、又は300〜7000であってもよい。熱硬化性樹脂の重量平均分子量の測定方法は、後述する(d)高分子成分の重量平均分子量の測定方法と同様である。
(a1)エポキシ樹脂
エポキシ樹脂は、分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物である。エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ナフタレン型、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、フェノールアラルキル型、ビフェニル型、トリフェニルメタン型及びジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、並びに各種多官能エポキシ樹脂が挙げられる。耐熱性、取り扱い性の観点から、エポキシ樹脂を、ビスフェノールF型、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、ビフェニル型、及びトリフェニルメタン型エポキシ樹脂から選択してもよい。速硬化性及び耐熱性の観点から、エポキシ樹脂を、ビスフェノールF型及びトリフェニルメタン型エポキシ樹脂から選択してもよい。エポキシ樹脂は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
エポキシ樹脂の含有量は、熱硬化性樹脂組成物の全量100質量部に対して、10〜50質量部であってもよい。エポキシ樹脂の含有量が10質量%以上であれば、硬化成分が充分に存在するため、熱硬化性樹脂組成物の硬化後の流動を制御し易くなる。エポキシ樹脂の含有量が50質量%以下であれば、硬化物が硬くなりすぎることによるパッケージの反りをより抑制できる。
(a2)アクリル樹脂
アクリル樹脂は、分子内に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物である。アクリル樹脂としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ナフタレン、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、フェノールアラルキル、ビフェニル、トリフェニルメタン、ジシクロペンタジエン、フルオレン、アダマンタン及びイソシアヌル酸から選ばれる化合物に由来する骨格及び(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリレート、並びに各種多官能(メタ)アクリル化合物が挙げられる。耐熱性の観点から、アクリル樹脂を、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ナフタレン、フルオレン、アダマンタン及びイソシアヌル酸から選ばれる化合物に由来する骨格を有する(メタ)アクリレートから選択してもよい。アクリル樹脂は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
アクリル樹脂の含有量は、熱硬化性樹脂組成物の全量100質量部に対して、10〜50質量部、又は15〜40質量部であってもよい。アクリル樹脂の含有量が10質量%以上であれば、硬化成分が充分に存在するため、熱硬化性樹脂組成物の硬化後の流動を制御し易くなる。アクリル樹脂の含有量が50質量%以下であれば、硬化物が硬くなりすぎることによるパッケージの反りをより抑制することができる。
アクリル樹脂は、室温(25℃)で固形であってもよい。固形のアクリル樹脂は、ボイドが発生し難いという点、及び硬化前(Bステージ)の熱硬化性樹脂組成物の粘性(タック)が小さくて取り扱い性に優れるという点で液状のものに比べて有利である。室温(25℃)で固形であるアクリル樹脂としては、例えば、ビスフェノールA、フルオレン、アダマンタン及びイソシアヌル酸から選ばれる化合物に由来する骨格を有する(メタ)アクリレートが挙げられる。
アクリル樹脂における(メタ)アクリロイル基の数(官能基数)は、3以下であってもよい。官能基数が3以下であると、熱硬化性樹脂組成物が短時間で充分に硬化できるため、硬化反応率の低下をより抑制することができる。硬化反応率が低いと、未反応基が残存し得る。
(b)硬化剤
硬化剤は、熱硬化性樹脂と反応して、熱硬化性樹脂とともに架橋構造を形成する化合物である。硬化剤としては、例えば、フェノール樹脂系硬化剤、酸無水物系硬化剤、アミン系硬化剤、イミダゾール系硬化剤、ホスフィン系硬化剤、アゾ化合物及び有機過酸化物が挙げられる。硬化反応(硬化系)はラジカル重合(ラジカル重合系)であってもよい。硬化剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。フェノール樹脂系硬化剤、酸無水物系硬化剤及びアミン系硬化剤は、それぞれ1種を単独で又は2種以上の混合物として使用することができる。イミダゾール系硬化剤及びホスフィン系硬化剤はそれぞれ単独で用いてもよいが、フェノール樹脂系硬化剤、酸無水物系硬化剤又はアミン系硬化剤と共に用いてもよい。
熱硬化性樹脂と硬化剤との組み合わせは、硬化が進行すれば特に制限されない。エポキシ樹脂と組み合わせる硬化剤は、取り扱い性、保存安定性及び硬化性に優れる観点から、フェノール樹脂系硬化剤とイミダゾール系硬化剤、酸無水物系硬化剤とイミダゾール系硬化剤、アミン系硬化剤とイミダゾール系硬化剤、及びイミダゾール系硬化剤単独から選択してもよい。短時間で硬化すると生産性が向上することから、速硬化性及び保存安定性に優れたイミダゾール系硬化剤を単独で用いてもよい。熱硬化性樹脂組成物が短時間で硬化すると、低分子成分等の揮発分の量を減少できることから、ボイドの発生をより抑制することができる。アクリル樹脂と組み合わせられる硬化剤は、取り扱い性、保存安定性の観点から、有機過酸化物又はアゾ化合物であってもよい。アクリル樹脂と組み合わせる硬化剤は、取り扱い性及び保存安定性の観点から、有機過酸化物であってもよい。
(b1)フェノール樹脂系硬化剤
フェノール樹脂系硬化剤は、分子内に2個以上のフェノール性水酸基を有する。フェノール樹脂系硬化剤としては、例えば、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、フェノールアラルキル樹脂、クレゾールナフトールホルムアルデヒド重縮合物、トリフェニルメタン型多官能フェノール及び各種多官能フェノール樹脂が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
エポキシ樹脂に対するフェノール樹脂系硬化剤の当量比(フェノール性水酸基/エポキシ基、モル比)は、硬化性、接着性及び保存安定性に優れる観点から、0.3〜1.5、0.4〜1.0、又は0.5〜1.0であってもよい。この当量比が0.3以上であると、硬化性が向上して接着力が更に向上する傾向がある。この当量比が1.5以下であると、未反応のフェノール性水酸基が過剰に残存することがなく、吸水率が低く抑えられて、絶縁信頼性がより向上する傾向がある。
(b2)酸無水物系硬化剤
酸無水物系硬化剤としては、例えば、メチルシクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物及びエチレングリコールビスアンヒドロトリメリテートが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
エポキシ樹脂に対する酸無水物系硬化剤の当量比(酸無水物基/エポキシ基、モル比)は、硬化性、接着性及び保存安定性に優れる観点から、0.3〜1.5、0.4〜1.0、又は0.5〜1.0であってもよい。この当量比が0.3以上であると、硬化性が向上して接着力が更に向上する傾向がある。この当量比が1.5以下であると、未反応の酸無水物が過剰に残存し難く、吸水率が低く抑えられて、絶縁信頼性がより向上する傾向がある。
(b3)アミン系硬化剤
アミン系硬化剤としては、例えば、ジシアンジアミド及びドデカンジアミンが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
エポキシ樹脂に対するアミン系硬化剤の当量比(アミノ基の活性水素数/エポキシ基、モル比)は、硬化性、接着性及び保存安定性に優れる観点から、0.3〜1.5、0.4〜1.0、又は0.5〜1.0であってもよい。この当量比が0.3以上であると、硬化性が向上して接着力が更に向上する傾向がある。この当量比が1.5以下であると、未反応のアミンが過剰に残存し難いため、絶縁信頼性が向上する傾向がある。
(b4)イミダゾール系硬化剤
イミダゾール系硬化剤としては、例えば、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノ−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾールトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−ウンデシルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加体、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加体、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、及び、エポキシ樹脂とイミダゾール類の付加体が挙げられる。硬化性、保存安定性及び接続信頼性に優れる観点から、イミダゾール系硬化剤を、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノ−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾールトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加体、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加体、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール及び2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールから選択してもよい。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらをマイクロカプセル化した潜在性硬化剤として用いてもよい。
イミダゾール系硬化剤の含有量は、エポキシ樹脂100質量部に対して、0.1〜20質量部、又は0.1〜10質量部であってもよい。この含有量が0.1質量部以上であると、硬化性が向上する傾向がある。この含有量が20質量部以下であると、金属接合が形成される前に熱硬化性樹脂組成物が硬化し難いため、接続不良が発生し難い傾向がある。
(b5)ホスフィン系硬化剤
ホスフィン系硬化剤としては、例えば、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウムテトラ(4−メチルフェニル)ボレート及びテトラフェニルホスホニウム(4−フルオロフェニル)ボレートが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ホスフィン系硬化剤の含有量は、エポキシ樹脂100質量部に対して、0.1〜10質量部、又は0.1〜5質量部であってもよい。この含有量が0.1質量部以上であると、硬化性が向上する傾向がある。この含有量が10質量部以下であると、金属接合が形成される前に熱硬化性樹脂組成物が硬化し難いため、接続不良が発生し難い傾向がある。
(b6)アゾ化合物
アゾ化合物としては、例えば、ジメチルアミノアゾベンゼン、ジメチルアミノアゾベンゼン−カルボン酸、ジエチルアミノアゾベンゼン、及びジエチルアミノアゾベンゼン−カルボン酸が挙げられる。アゾ化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
アゾ化合物の含有量は、アクリル樹脂100質量部に対して、0.5〜10質量部、又は1〜5質量部であってもよい。この含有量が0.5質量部以上であると硬化性が向上する傾向にある。この含有量が10質量部以下であると金属接合が形成される前に熱硬化性樹脂組成物が硬化し難いため、接続不良が発生し難い傾向にある。
(b7)有機過酸化物
有機過酸化物としては、例えば、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネイト、パーオキシエステル等が挙げられる。有機過酸化物は、保存安定性の観点から、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド及びパーオキシエステルから選択される1種以上であってもよい。有機過酸化物は、耐熱性の観点から、ハイドロパーオキサイド及びジアルキルパーオキサイドから選択される1種以上であってもよい。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
有機過酸化物の含有量は、アクリル樹脂100質量部に対して、0.5〜10質量部が好ましく、1〜5質量部がより好ましい。この含有量が0.5質量部以上であると、硬化性が向上する傾向にある。この含有量が10質量部以下であると金属接合が形成される前に熱硬化性樹脂組成物が硬化し難いため、接続不良が発生し難い傾向にある。また、この含有量が適度に少ないと、硬化が急激に進行して反応点が多くなるために分子鎖が短くなったり、未反応基が残存したりすることに起因する、信頼性の低下を生じ難い傾向がある。
(c)高分子成分
本実施形態に係る熱硬化性樹脂組成物は、10000以上の重量平均分子量を有する高分子成分を更に含有していてもよい。熱硬化性樹脂、硬化剤等の、高分子成分以外の成分の重量平均分子量又は分子量は、通常、10000未満である。高分子成分としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカルボジイミド樹脂、シアネートエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ウレタン樹脂及びアクリルゴムが挙げられる。耐熱性及びフィルム形成性に優れるという観点から、高分子量成分を、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、アクリルゴム、シアネートエステル樹脂及びポリカルボジイミド樹脂から選択してもよい。耐熱性及びフィルム形成性に更に優れるという観点から、高分子量成分を、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂及びアクリルゴムから選択してもよい。これらの高分子成分は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
高分子成分とエポキシ樹脂との質量比は、特に制限されない。高分子成分1質量部に対して、エポキシ樹脂の含有量は0.01〜5質量部、0.05〜4質量部、又は0.1〜3質量部であってもよい。この質量比が0.01質量部以上であると、硬化性が向上して接着力が更に向上する傾向がある。この質量比が5質量部以下であると、熱硬化性樹脂組成物のフィルム形成性及び膜形成性が特に優れる傾向がある。
高分子成分とアクリル樹脂との質量比は、特に制限されない。高分子成分1質量部に対して、アクリル樹脂の含有量は0.01〜10質量部、0.05〜5質量部、又は0.1〜5質量部であってもよい。この質量比が0.01質量部以上であると、硬化性が向上して接着力が更に向上する傾向がある。この質量比が10質量部以下であると、熱硬化性樹脂組成物のフィルム形成性が特に優れる傾向がある。
高分子成分のガラス転移温度(Tg)は、熱硬化性樹脂組成物の基板及びチップへの貼付性に優れる観点から、120℃以下、100℃以下、又は85℃以下であってもよい。高分子量成分のTgは0℃以上であってもよい。高分子成分のTgが120℃以下であると、半導体チップに形成されたバンプ、基板に形成された電極又は配線パターン等の高低差を熱硬化性樹脂組成物に埋め込み易くなるため、気泡の残存が抑えられてボイドが発生しにくくなる傾向がある。本明細書において、Tgとは、DSC(パーキンエルマー社製DSC−7型)を用いて、サンプル量10mg、昇温速度10℃/分、測定雰囲気:空気の条件による示差走査熱量測定によって求められる値を意味する。
高分子成分の重量平均分子量は、ポリスチレン換算で10000以上であってもよいが、単独でより良好なフィルム形成性を示すために、30000以上、40000以上、又は50000以上であってもよい。本明細書において、重量平均分子量とは、高速液体クロマトグラフィー(株式会社島津製作所製C−R4A)を用いて測定される、ポリスチレン換算の重量平均分子量を意味する。
(d)フラックス剤
本実施形態に係る熱硬化性樹脂組成物は、フラックス剤(すなわち、フラックス活性(酸化物及び不純物を除去する活性)を示すフラックス活性剤)を更に含有していてもよい。フラックス剤としては、例えば、イミダゾール類及びアミン類等の非共有電子対を有する含窒素化合物、カルボン酸類、フェノール類及びアルコール類が挙げられる。アルコール等に比べて有機酸(2−メチルグルタル酸等のカルボン酸など)がフラックス活性を強く発現し、接続性及び安定性をより向上させることができる。
フラックス剤の含有量は、熱硬化性樹脂組成物の固形分(溶媒以外の成分)全体を基準として、0.005〜10.0質量%であってもよい。
(e)フィラー
本実施形態に係る熱硬化性樹脂組成物は、粘度及び硬化物の物性を制御するため、及び、半導体チップ同士、又は半導体チップと基板とを接続した際のボイドの発生及び吸湿率の更なる抑制のために、フィラーを更に含有していてもよい。フィラーとしては、例えば、無機フィラー及び樹脂フィラーが挙げられる。無機フィラーとしては、例えば、ガラス、シリカ、アルミナ、酸化チタン、カーボンブラック、マイカ及び窒化ホウ素等の絶縁性無機フィラーが挙げられる。取り扱い性の観点から、無機フィラーをシリカ、アルミナ、酸化チタン及び窒化ホウ素から選択してもよいし、形状統一性(取り扱い性)の観点から、無機フィラーをシリカ、アルミナ及び窒化ホウ素から選択してもよい。絶縁性無機フィラーはウィスカーであってもよい。ウィスカーとしては、例えば、ホウ酸アルミニウム、チタン酸アルミニウム、酸化亜鉛、珪酸カルシウム、硫酸マグネシウム及び窒化ホウ素が挙げられる。樹脂フィラーとしては、例えば、ポリウレタン、ポリイミド、メタクリル酸メチル樹脂及びメタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂(MBS)が挙げられる。フィラーは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。フィラーの形状、粒径、及び含有量は特に制限されない。
絶縁信頼性に優れる観点から、フィラーは絶縁性であってもよい。本実施形態に係る熱硬化性樹脂組成物は、銀フィラー、はんだフィラー等の導電性の金属フィラーを実質的に含有していなくてもよい。例えば、導電性の金属フィラーの含有量が、熱硬化性樹脂組成物の固形分(溶媒以外の成分)全体を基準として、1質量%未満であってもよい。
フィラーは、表面処理によって物性を適宜調整されていてもよい。フィラーは、分散性及び接着力向上の観点から、表面処理されたフィラーであってもよい。表面処理剤としては、グリシジル系(エポキシ系)、アミン系、フェニル系、フェニルアミノ系、(メタ)アクリル系、ビニル系の化合物等が挙げられる。
表面処理としては、表面処理のし易さから、エポキシシラン系、アミノシラン系、アクリルシラン系等のシラン化合物によるシラン処理が好ましい。表面処理剤は、分散性、流動性、接着力に優れるという観点から、グリシジル系、フェニルアミノ系、アクリル系及びメタクリル系の化合物から選ばれる化合物であってもよい。保存安定性の観点から、表面処理剤は、フェニル系、アクリル系及びメタクリル系の化合物から選ばれる化合物であってもよい。
フィラーの平均粒径は、フリップチップ接続時のかみ込み防止の観点から、1.5μm以下であってもよい。フィラーの平均粒径は、視認性(透明性)に優れるという観点から、1.0μm以下であってもよい。フィラーの粒径は、粒子の長軸径を意味する。
樹脂フィラーは無機フィラーに比べて、260℃等の高温で柔軟性を付与することができるため、耐リフロ性向上に適している。また、樹脂フィラーは、柔軟性付与が可能であるため、熱硬化性樹脂組成物のフィルム形成性向上にも寄与する。
フィラーの含有量は、熱硬化性樹脂組成物の固形分(溶媒以外の成分)全体を基準として、30〜90質量%、又は40〜80質量%であってもよい。この含有量が30質量%以上であると、熱硬化性樹脂組成物の放熱性が高くなり、また、ボイド発生及び吸湿率を更に抑制することができる。この含有量が90質量%以下であると、粘度が高くなることによる熱硬化性樹脂組成物の流動性の低下及び接続部へのフィラーの噛み込み(トラッピング)を抑制できるため、接続信頼性がより一層向上する傾向にある。
(f)シラノール化合物
本実施形態に係る熱硬化性樹脂組成物は、(f)下記一般式(1):
Figure 2018113295

で表されるシラノール化合物を更に含有していてもよい。式中、Rはアルキル基、フェニル基又はこれらの組み合わせからなる基を示し、Rはアルキレン基を示す。
上記一般式(1)で表されるシラノール化合物は、耐熱性の観点から、25℃で固形であってもよい。式(1)中のRは耐熱性、流動性の観点からアルキル基又はフェニル基であってもよい。Rはアルキル基とフェニル基との組み合わせからなる基(アルキル置換フェニル基又はフェニルアルキル基)であってもよい。Rで示される基としては、例えば、フェニル基、プロピル基、フェニルプロピル基、及びフェニルメチル基が挙げられる。式(1)中のRは特に制限はないが、耐熱性の観点から重量平均分子量100〜5000のアルキレン基であってもよい。Rが重量平均分子量100〜5000のアルキレン基であるシラノール化合物は、通常、約100〜5000の範囲の重量平均分子量を有する。高反応性(硬化物強度)の観点から、シラノール化合物は3官能シラノールであってもよい。
熱硬化性樹脂組成物に(f)シラノール化合物を添加することで、流動性が向上しボイド抑制性と高接続性がより一層向上する。流動性が向上する(粘度が下がる)とチップコンタクト時に巻き込んだボイドを排除し易くなる。(f)シラノール化合物は、高い耐熱性を有しており、その熱重量減少量が小さい。耐熱性の高いシラノール化合物を用いることでボイド発生をより抑制できる。熱重量減少量が小さいと揮発分が少ないためボイドが減少し、信頼性(耐リフロ性)もより向上する。
(f)シラノール化合物の含有量は、熱硬化性樹脂組成物の固形分(溶媒以外の成分)の総量を基準として2〜20質量%であってもよく、高流動化と硬化物強度(接着力等)の観点から、2〜10質量%、又は2〜9質量%であってもよい。この含有量が2質量%以上であると高流動化の点でより顕著な効果が発現し易い。この含有量が20質量%以下であると硬化後の強度が増加して特に高い接着力が発現する傾向がある。(f)シラノール化合物の含有量がある程度小さいと、エポキシ樹脂又はアクリル樹脂の硬化物の比率が大きくなるため、より高い接着力が発現されると推測される。
本実施形態に係る熱硬化性樹脂組成物は、イオントラッパー、酸化防止剤、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、レベリング剤等の添加剤を更に含有していてもよい。添加剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。添加剤の含有量は、各添加剤の効果が発現するように適宜調整すればよい。
本実施形態に係る熱硬化性樹脂組成物は、200℃以上の高温での圧着に用いることができる。また、はんだ等の金属を溶融させて接続を形成するフリップチップパッケージでは、更に優れた硬化性が発現する。
本実施形態に係る硬化性接着剤層は、生産性が向上する観点から、フィルム状接着剤によって形成された層であってもよい。フィルム状接着剤の作製方法の例を以下に示す。
まず、必要に応じて、熱硬化性樹脂、硬化剤、高分子成分、フィラー、その他の添加剤等を有機溶媒中に加えた後に攪拌混合、混錬等により溶解又は分散させて樹脂ワニスを調製する。次いで、離型処理を施した基材フィルム上に、ナイフコーター、ロールコーター、アプリケーター、ダイコーター、コンマコーター等を用いて樹脂ワニスを塗布した後、加熱により有機溶媒を減少させて、基材フィルム上にフィルム状接着剤を形成する。加熱により有機溶媒を減少させる前に、樹脂ワニスをウエハ等にスピンコートして膜を形成した後、溶媒乾燥を行う方法によりウエハ上にフィルム状接着剤を形成してもよい。
基材フィルムとしては、有機溶媒を揮発させる際の加熱条件に耐え得る耐熱性を有するものであれば特に制限はなく、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリイミドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリエーテルナフタレートフィルム、メチルペンテンフィルム等が挙げられる。基材フィルムとしては、これらのフィルムのうちの1種からなる単層のものに限られず、2種以上のフィルムからなる多層フィルムであってもよい。
塗布後の樹脂ワニスから有機溶媒を揮発させるための加熱の条件は、例えば、50〜200℃、0.1〜90分間の範囲であってもよい。実装後のボイド及び粘度調製に影響がなければ、加熱条件を有機溶媒が1.5%以下まで揮発する条件としてもよい。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例で使用した化合物を以下に示す。
(a)熱硬化性樹脂
エポキシ樹脂
・トリフェノールメタン骨格含有多官能固形エポキシ樹脂(EP1032H60、三菱化学株式会社製、重量平均分子量:800〜2000)
・ビスフェノールF型液状エポキシ樹脂(YL983U、三菱化学株式会社製、分子量:約336)
・可撓性半固形状エポキシ樹脂(YL7175−1000、三菱化学株式会社製、重量平均分子量:1000〜5000)
(b)硬化剤
・2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加体(2MAOK−PW、四国化成株式会社製)
(c)高分子成分
・フェノキシ樹脂(ZX1356−2、東都化成株式会社製、Tg:約71℃、重量平均分子量:約63000)
(d)フラックス剤
・2−メチルグルタル酸(アルドリッチ製、融点:約77℃)
(e)フィラー
樹脂フィラー
・有機フィラー(EXL−2655、ロームアンドハースジャパン株式会社製、コアシェルタイプ有機微粒子)
無機フィラー
・シリカフィラー(SE2050、株式会社アドマテックス製、平均粒径:0.5μm)
・フェニル表面処理ナノシリカフィラー(YA050C−SP、株式会社アドマテックス製、平均粒径:約50nm)
(f)シラノール化合物
以下の化学式で表されるシラノール化合物を準備した。
Figure 2018113295

・固形シラノール、R:フェニル基、R:アルキレン基、X:H(FCA107、東レダウコーニング株式会社製、分子量:約3000)
(熱硬化性樹脂組成物の作製方法)
各種原材料を表1に示す配合割合で混合し、熱硬化性樹脂組成物Aを調製した。具体的な作製方法を以下に示す。熱硬化性樹脂(EP1032H60、YL983U、及びYL7175−1000)、硬化剤(2MAOK−PW)、フラックス剤(2−メチルグルタル酸)、フィラー(EXL−2655、SE2050、及びYA050C−SP)、及びシラノール化合物(FCA107)を、不揮発分(固形分)濃度が60質量%になるようにメチルエチルケトンに添加した。その後、この混合液にφ1.0mm、φ2.0mmのビーズを固形分と同質量加え、ビーズミル(遊星型微粉砕機P−7、フリッチュ・ジャパン株式会社製)で30分間撹拌した。混合液に高分子成分(ZX1356−2)を加え、ビーズミルで30分間撹拌した。混合液をろ過することでビーズを取り除き、ろ液を熱硬化性樹脂組成物Aとして得た。
Figure 2018113295
(フィルム状接着剤の作製方法)
作製した熱硬化性樹脂組成物Aを小型精密塗工装置(株式会社廉井精機製)で塗工して塗膜を形成し、塗膜をクリーンオーブン(エスペック株式会社製)で乾燥(70℃/10分)し、フィルム状接着剤を得た。
(半導体装置の製造方法)
(実施例1)
7.3mm×7.3mm×0.045mmのサイズを有するフィルム状接着剤を、はんだバンプ付き半導体チップα(チップサイズ:7.3mm×7.3mm×0.15mm、バンプ高さ:銅ピラー+はんだ高さ計約45μm、バンプ数:1048ピン、ピッチ:80μm、WALTS−TEG CC80ModelI、WALTS社製)に貼付した。半導体チップαの接続部の表面を形成している金属材料は、はんだ(Sn−Ag)である。このフィルム状接着剤付き半導体チップを、フィルム状接着剤を介して半導体チップβ(チップサイズ:10mm×10mm×0.1mm、WALTS−TEG IP80、WALTS社製)に接触させ、これを押圧部材(FCB3、パナソニックファクトリーソリューションズ株式会社製)で圧着し(圧着工程)、積層体を得た。半導体チップβの接続部は、Cuと、Cuの表面に積層されたNi−Auとからなる。半導体チップβの接続部の表面を形成している金属材料は、Ni−Auである。圧着工程では、押圧部材のステージの温度は80℃に設定し、押圧部材の圧着ヘッドの温度を130℃に設定し、100Nの圧力で3秒間加熱及び加圧することで、半導体チップαと半導体チップβとを圧着した。続いて、積層体をリフロ炉(株式会社タムラ製作所製)に搬送し、170℃で90秒間加熱した後、続けて190℃で90秒間加熱することで、フィルム状接着剤の硬化反応を進行させた(硬化工程)。その後、硬化工程と連続して同じリフロ炉で積層体を260℃で90秒間加熱することで、半導体チップ同士を電気的に接続して(接続工程)、実施例1の半導体装置を得た。接続工程では、半導体チップαの接続部のはんだ(Sn−Ag)が溶融し、半導体チップβの接続部においてNi−Auが拡散してCuが露出し、Sn−Ag−Cuの金属接合が形成された。
(実施例2及び3、比較例1及び2)
硬化工程及び接続工程の加熱条件を表2に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして、実施例2及び3、並びに比較例1及び2の半導体装置を製造した。表2中、硬化工程の加熱条件における「X℃Ys→X℃Ys」(X、X、Y及びYは、それぞれ数値を表す。sは、秒を表す。)との記載は、X℃でYs加熱した後、続けてX℃でYs加熱したことを意味する。
上記の実施例及び比較例における圧着工程、硬化工程及び接続工程の各加熱条件、並びに、上記半導体チップα及びβの各接続部の表面を形成している金属材料の融点を表2に示す。
<各種測定>
(溶融粘度の測定)
熱硬化性樹脂組成物Aについて、圧着工程時の温度における溶融粘度を、レオメーター(MCR301、株式会社アントンパール・ジャパン製)を用いて、以下の方法により測定した。ステージ上に熱硬化性樹脂組成物Aを供給し、ボイドが入らないように測定治具を設置した。測定条件は、ステージと測定治具(φ8mm)の間隔0.3mm、振り角gamma=5%、周波数f=1Hz、ノーマルフォースFN=0μN、昇温速度10℃/分、測定範囲30℃〜180℃とした。粘度曲線から130℃(圧着工程時の温度)の溶融粘度を求めた。熱硬化性樹脂組成物Aの130℃における溶融粘度は、4200Pa・sであった。
(硬化反応率の測定)
作製したフィルム状接着剤について、硬化工程と同じ条件で加熱した後の硬化反応率を、DSC(パーキンエルマー社製DSC−7型)を用いて、以下の方法により測定した。まず、未処理のフィルム状接着剤10mgをアルミパンに入れ、昇温速度20℃/分、30〜300℃の温度範囲の示差走査熱量測定を行って、硬化反応による発熱量ΔH1(J/g)を求めた。続いて、未処理のフィルム状接着剤をホットプレート上で加熱し、加熱処理後のフィルム状接着剤を得た。加熱処理は、表2に示される硬化工程の加熱条件で行った。この熱処理後のフィルム状接着剤10mgをアルミパンに入れ、昇温速度20℃/分、30〜300℃の温度範囲の示差走査熱量測定を行って、硬化反応による発熱量ΔH2(J/g)を求めた。下記の式に基づいて、硬化反応率を算出した。硬化反応率が80%以上である場合を「≧80%」、80%より低い場合を「<80%」として、結果を表2に示す。
硬化反応率(%)=(ΔH1−ΔH2)/ΔH1×100
(ボイド評価)
超音波映像診断装置(Insight−300、インサイト株式会社製)を用いて、接続工程後に積層体の外観画像を撮影した。スキャナ(GT−9300UF、セイコーエプソン株式会社製)で硬化性接着剤層の画像を取り込んだ。画像処理ソフトAdobe Photoshop(登録商標)を用いて、色調補正及び二階調化によりボイド部分を識別した。ヒストグラムにより、硬化性接着剤層の面積(100%)に対するボイド部分の面積の割合(%)をボイド発生率として算出した。ボイド発生率が5%以下である場合を「A」、ボイド発生率が5%より高い場合を「B」として評価した。結果を表2に示す。
(接続評価)
マルチメータ(R6871E、株式会社アドバンテスト製)を用いて、半導体装置の初期導通の可否を測定した。ペリフェラル部分の内周の初期接続抵抗値が32.0〜38.0Ωの場合を「A」(接続良好)、それ以外の抵抗値又は未接続の場合を「B」(接続不良)として評価した。結果を表2に示す。
(耐リフロ性評価)
半導体装置を封止材(CEL9750ZHF10、日立化成株式会社製)を用いてモールドし(条件:180℃/6.75MPa/90s)、クリーンオーブン(ESPEC製)内において175℃で5時間アフターキュアを行った。続いて、JEDEC level 2の条件で高温吸湿処理を行い、リフロ炉(株式会社タムラ製作所製)に3回通した。半導体装置における剥離の有無を確認した。その後、上記と同様の方法により、半導体装置の接続評価を行った。剥離がなく、接続良好である場合を「A」、剥離又は接続不良が生じた場合をBとして評価した。結果を表2に示す。
Figure 2018113295
表2の結果から明らかなように、本実施形態に係る方法によれば、ボイドの発生を充分に抑制することができ、良好な接続を有すると共に耐リフロ性に優れた半導体装置を得ることができる。
1…半導体チップ、2…基板、3…積層体、5…インターポーザー、10…半導体チップ本体、15,16…配線、20…基板本体、30,32,33…バンプ、34…貫通電極、40…硬化性接着剤層、41…圧着ヘッド、42…ステージ、43…押圧装置、50…インターポーザー本体、60…加熱炉、100,200,300,400,500…半導体装置。

Claims (6)

  1. 半導体チップと、基板又は他の半導体チップと、これらの間に介在する硬化性接着剤層とを備え、前記半導体チップ、前記基板、及び前記他の半導体チップのそれぞれが接続部を有し、前記接続部の少なくとも一部が金属材料によって形成されており、前記半導体チップの接続部と前記基板又は前記他の半導体チップの接続部とが金属接合によって電気的に接続されている、半導体装置を製造する方法であって、
    前記半導体チップと、前記基板、前記他の半導体チップ、又は、前記他の半導体チップに相当する部分を含む半導体ウエハと、これらの間に配置された前記硬化性接着剤層とを有し、前記半導体チップの接続部と前記基板又は前記他の半導体チップの接続部とが対向配置されている、積層体を、対向する一対の押圧部材で挟むことによって加熱及び加圧し、それにより前記半導体チップに前記基板、前記他の半導体チップ又は前記半導体ウエハを圧着する工程と、
    前記硬化性接着剤層の硬化反応を進行させる工程と、
    前記半導体チップの接続部と前記基板又は前記他の半導体チップの接続部とを金属接合によって電気的に接続する工程と、
    をこの順に備え、
    前記一対の押圧部材のうち少なくとも一方が、前記積層体を加熱及び加圧する時に、前記半導体チップの接続部を形成している金属材料の融点、及び前記基板又は前記他の半導体チップの接続部を形成している金属材料の融点よりも低い温度に加熱され、
    前記硬化性接着剤層の硬化反応を進行させる工程において、前記積層体が、前記半導体チップの接続部を形成している金属材料の融点、及び前記基板又は前記他の半導体チップの接続部を形成している金属材料の融点よりも低い温度に加熱され、それにより前記硬化性接着剤層の硬化反応を前記硬化性接着剤層の硬化反応率が80%以上となるまで進行させ、
    前記半導体チップの接続部と前記基板又は前記他の半導体チップの接続部とを金属接合によって電気的に接続する工程において、前記積層体が、前記半導体チップの接続部を形成している金属材料の融点、又は前記基板若しくは前記他の半導体チップの接続部を形成している金属材料の融点のうち少なくともいずれか一方の融点以上の温度に加熱される、
    方法。
  2. 前記硬化性接着剤層の溶融粘度が、前記押圧部材が加熱される温度において10000Pa・s以下である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記硬化性接着剤層が、10000以下の分子量を有する熱硬化性樹脂、及びその硬化剤を含有する熱硬化性樹脂組成物を含む層である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記熱硬化性樹脂組成物が、10000以上の重量平均分子量を有する高分子成分を更に含有する、請求項3に記載の方法。
  5. 前記高分子成分の重量平均分子量が30000以上であり、前記高分子成分のガラス転移温度が100℃以下である、請求項4に記載の方法。
  6. 前記硬化性接着剤層が、フィルム状接着剤によって形成された層である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
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