JP2018111611A - 単結晶製造方法及び単結晶引き上げ装置 - Google Patents

単結晶製造方法及び単結晶引き上げ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ASTM’80で、2.2×1017(atoms/cm)以下の低酸素結晶が得られるチョクラルスキー法によるシリコン単結晶の製造方法及び引き上げ装置の提供。
【解決手段】水平磁場印加チョクラルスキー法による単結晶製造方法であって、ヒーター4が、垂直方向の部分の上スリットの下端位置8bが垂直方向以外の部分の上スリットの下端位置8aよりも高くすなどの手段により、水平磁場の磁力線と超電導コイルの中心軸を含む水平面内で磁力線に垂直な垂直方向における石英坩堝2bの外周面の熱中心高さを、単結晶インゴットの直胴の引上げ開始時における石英坩堝2b底から湯面までの高さを100%とするとき、100%以上130%以下の高さとし、かつ、磁力線と超電導コイルの中心軸を含む水平面内であり垂直方向以外の方向における石英坩堝2bの外周面の熱中心高さを、60%以上80%以下の高さとする単結晶製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、単結晶製造方法及び単結晶引き上げ装置に関する。
チョクラルスキー法(CZ法)により引き上げられるシリコン単結晶インゴットなどの単結晶インゴットの結晶中酸素は、溶融した原料(メルトとも呼称する)を収容する石英坩堝から溶出したSiOがメルト中を輸送された後、その殆どはメルトの自由表面(単結晶との接触が無い表面)からSiOガスとなって排出されてしまうが、メルト内に残った酸素が結晶界面から取り込まれることで混入するものである。
石英坩堝からのSiOの溶出は、坩堝が高温になるほど、また、坩堝回転速度が早くなるほど進む。
これに対して、例えば、特許文献1では、坩堝の外周面の全面の熱中心高さをメルトの表面よりも高くすることで自然対流抑制と坩堝温度低下を図り、結晶中酸素濃度の上昇を抑制している。また、特許文献2では、坩堝回転速度を遅くすることで結晶中酸素濃度の上昇を抑制している。
またその他にも、メルト自由表面からの蒸発は自由表面での対流が遅くなるほど加速することから、低酸素結晶を得るために、メルトに水平磁場(横磁場)を印加する磁場印加チョクラルスキー法(MCZ法)が用いられており、これによって対流を抑制してSiOガスの蒸発量を増加させ、結晶中の酸素濃度の上昇を抑制している。
特開平4−305087号公報 特開平4−042894号広報
近年、絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor:IGBT)などのパワーデバイスや、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサー向けの基板、あるいはRF(高周波)デバイス向けSOI(Silicon On Insulator)のベース基板として、結晶中酸素濃度がより低い単結晶が要求されている。特に、結晶中酸素濃度がASTM’80で、2.2×1017(atoms/cm)以下の低酸素結晶が要求されている。しかしながら、従来技術ではこのような低酸素結晶を得るのは困難であった。
例えば、特許文献2のような技術を用いても、坩堝回転速度はゼロ以下にすることはできないので酸素濃度の抑制には限界があり、また、磁場による対流抑制力は、無磁場から1000Gauss程度にかけては顕著だが、それ以上では変化が小さくなり、酸素濃度の低下量も小さくなることから、2.2×1017(atoms/cm)以下のような低酸素結晶を得ることは困難であるという問題があった。
また、特許文献1のように、坩堝の外周面の全周の熱中心位置を高くする、例えば、坩堝を囲繞するヒーターの上スリット下端を全周で高くすることで低酸素化を図ることができるが、その場合、ヒーターの発熱分布が全周で狭くなるために原料の溶融に時間がかかったり、石英坩堝下部の温度が低くなるために、坩堝の内面の結晶化が中途半端に進み、荒れた面となることで発生した石英屑がメルト中を移動し、インゴットが有転位化しやすくなるという問題があった。
本発明は前述のような問題に鑑みてなされたもので、単結晶インゴットの結晶中の酸素濃度を低く抑制でき、特には、ASTM’80で、2.2×1017(atoms/cm)以下の低酸素結晶が得られ、また、原料溶融の長時間化を防止でき、単結晶の有転位化等が生じにくいため操業性も良好となる単結晶製造方法及び単結晶引き上げ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、チャンバ内に配置された黒鉛坩堝に嵌合された石英坩堝に原料を収容し、該原料を前記坩堝の周囲を取り囲むヒーターで加熱して融液とし、前記チャンバ外に前記坩堝を挟んで同軸的に対向配備した超電導コイルを有する磁場発生装置により前記融液に水平磁場を印加しつつ、前記融液に種結晶を着液して回転させながら引き上げる単結晶引き上げ装置により、単結晶インゴットを引き上げるチョクラルスキー法による単結晶製造方法であって、前記水平磁場の磁力線と超電導コイルの中心軸を含む水平面内で該磁力線に垂直な方向における前記石英坩堝の外周面の熱中心高さを、前記単結晶インゴットの直胴の引上げ開始時における石英坩堝底から湯面までの高さを100%とするとき、100%以上130%以下の高さとし、かつ、前記磁力線と超電導コイルの中心軸を含む水平面内であり前記垂直方向以外の方向における前記石英坩堝の外周面の熱中心高さを、前記単結晶インゴットの直胴の引上げ開始時における石英坩堝底から湯面までの高さを100%とするとき、60%以上80%以下の高さとすることを特徴とする単結晶製造方法を提供する。
このように、融液に水平磁場を印加することで融液中の自然対流の発生を抑制したうえで、さらに、垂直方向(上記水平磁場の磁力線と超電導コイルの中心軸を含む水平面内で該磁力線に垂直な方向)のみの熱中心高さを湯面の高さ以上の高さとする、即ち、垂直方向の熱中心高さを、湯面高さを基準として100%以上とすることで、水平磁場の印加のみでは抑制しにくい垂直方向における自然対流も抑制することができ、結晶中酸素濃度を低減できる。また、垂直方向の熱中心高さを130%以下とすることで、加熱高さが適切となり、熱ロスを抑制でき、さらに、坩堝の上部が高温になりすぎることによる変形を防止できる。また、垂直方向以外の熱中心高さを、湯面高さを基準として60%以上とすることで、坩堝温度が高くなりすぎることが無く、SiOの溶出量を低減できるため、低酸素結晶が得られる。また、垂直方向以外の熱中心高さを、湯面高さを基準として80%以下とすることで、坩堝の加熱効率を高くすることができ、原料の溶融が容易となり、また、石英坩堝内面を十分に改質できるため、単結晶インゴットの有転位化を抑制することができる。
このとき、前記磁場発生装置により、前記単結晶引き上げ装置の中心軸における磁束密度が1000Gauss以上の水平磁場を印加することが好ましい。
このように1000Gauss以上の水平磁場を印加すれば、水平磁場印加による自然対流の抑制効果がより十分に得られ、より結晶中酸素濃度を低減できる。
またこのとき、前記ヒーターの、前記垂直方向の部分の上スリットの下端位置を前記垂直方向以外の部分の上スリットの下端位置よりも高くするか、又は、前記垂直方向の部分のヒーター上端の位置を前記垂直方向以外の部分のヒーター上端位置よりも高くすることができる。
このようして、垂直方向の熱中心高さを高く、垂直方向以外の熱中心高さを垂直方向より低くすることで、上記湯面に対する高さ位置の範囲内の熱中心高さが得られる。
また、前記ヒーターの外周に配置される断熱材の上部に、前記垂直方向の部分の厚さが該垂直方向以外の部分よりも厚いリング状の上部断熱材を、該上部断熱材の下端面の一部が前記ヒーターの上端の上方に位置するように配置することが好ましい。
このようして、垂直方向の熱中心高さを高く、垂直方向以外の熱中心高さを垂直方向より低くすることで、上記湯面に対する高さ位置の範囲内の熱中心高さが得られる。
また、前記坩堝の下方に、前記垂直方向の部分の厚さが該垂直方向以外の部分の厚さよりも薄いか、又は、前記垂直方向の部分の一部に切り欠きを有する下部断熱材を配置することが好ましい。
このようにすることで、石英坩堝の垂直方向の外周面の熱中心高さを相対的に高くすることができる。
また、前記石英坩堝の外周面の前記熱中心高さを、前記単結晶引き上げ装置の前記垂直方向の断面と前記垂直方向以外の断面について、前記単結晶引き上げ装置の構造が該単結晶引き上げ装置の中心軸に対して軸対称であると仮定し、かつ、前記融液の熱対流を無視した総合伝熱解析によって得られる温度分布から、前記石英坩堝の外周面の温度分布を抽出し、該温度分布における最高温度を示す高さ位置として求めることができる。
具体的には、このようにして石英坩堝の外周面の熱中心高さを求めることができる。
また、前記原料をシリコン多結晶原料とし、シリコン単結晶インゴットを引き上げることができる。
上記本発明の単結晶製造方法により、結晶中酸素濃度が低く、特に、ASTM’80で、2.2×1017(atoms/cm)以下の低酸素シリコン単結晶インゴットが得られる。
また、上記目的を達成するために、本発明は、黒鉛坩堝に嵌合された石英坩堝から成る、原料を収容するための坩堝が配置されるチャンバと、前記坩堝の周囲を取り囲むよう配置され、前記原料を加熱して融液とするヒーターと、前記チャンバ外に前記坩堝を挟んで同軸的に対向配備され、前記融液に水平磁場を印加する超電導コイルを有する磁場発生装置と、を具備し、前記坩堝内の前記原料を前記ヒーターにより加熱して融液とし、該融液に前記磁場発生装置により水平磁場を印加しつつ種結晶を着液して回転させながら引き上げることで、単結晶インゴットを引き上げるチョクラルスキー法による単結晶引き上げ装置であって、前記水平磁場の磁力線と超電導コイルの中心軸を含む水平面内で該磁力線に垂直な方向における前記石英坩堝の外周面の熱中心高さが、前記単結晶インゴットの直胴の引上げ開始時における石英坩堝底から湯面までの高さを100%とするとき、100%以上130%以下の高さであり、かつ、前記磁力線と超電導コイルの中心軸を含む水平面内であり前記垂直方向以外の方向における前記石英坩堝の外周面の熱中心高さが、前記単結晶インゴットの直胴の引上げ開始時における石英坩堝底から湯面までの高さを100%とするとき、60%以上80%以下の高さのものであることを特徴とする単結晶引き上げ装置を提供する。
このようなものであれば、融液に水平磁場を印加することで融液中の自然対流の発生を抑制したうえで、さらに、垂直方向の熱中心高さが、湯面高さを基準として100%以上であることで、水平磁場の印加のみでは抑制しにくい垂直方向における自然対流も抑制することができ、結晶中酸素濃度を低減できる。また、垂直方向の熱中心高さが130%以下であるので、加熱高さが適切となり、熱ロスを抑制でき、さらに、坩堝の上部が高温になりすぎることによる変形を防止できる。また、垂直方向以外の熱中心高さが、湯面高さを基準として60%以上であるので、坩堝温度が高くなりすぎることが無く、SiOの溶出量を低減できるため、低酸素結晶が得られる。また、垂直方向以外の熱中心高さが、湯面高さを基準として80%以下であるので、坩堝の加熱効率を高くすることができ、原料の溶融が容易となり、また、石英坩堝内面を十分に改質できるため、単結晶インゴットの有転位化を抑制することができる。
このとき、前記磁場発生装置が、前記単結晶引き上げ装置の中心軸における磁束密度が1000Gauss以上の水平磁場を印加できるものであることが好ましい。
本発明の単結晶引き上げ装置が、1000Gauss以上の水平磁場を印加できる磁場発生装置を具備すれば、水平磁場印加による自然対流の抑制効果がより十分に得られ、より結晶中酸素濃度を低減できるものとなる。
また、前記ヒーターが、前記垂直方向の部分の上スリットの下端位置が前記垂直方向以外の部分の上スリットの下端位置よりも高いものであるか、又は、前記垂直方向の部分のヒーター上端の位置が前記垂直方向以外の部分のヒーター上端位置よりも高いものであることが好ましい。
本発明の単結晶引き上げ装置は、このような構造を有するヒーターを具備するものとすれば、垂直方向の熱中心高さを高く、垂直方向以外の熱中心高さを垂直方向より低くすることで、上記湯面に対する高さ位置の範囲内の熱中心高さが得られるものとなる。
また、前記ヒーターの外周部に配置された断熱材を具備し、該断熱材の上部に、前記垂直方向の部分の厚さが該垂直方向以外の部分の厚さよりも厚いリング状の上部断熱材が、該上部断熱材の下端面の一部が前記ヒーターの上端の上方に位置するように配置されたものであることが好ましい。
本発明の単結晶引き上げ装置は、このような上部断熱材を具備するものとすれば、垂直方向の熱中心高さを高く、垂直方向以外の熱中心高さを垂直方向より低くすることで、上記湯面に対する高さ位置の範囲内の熱中心高さが得られるものとなる。
また、本発明の単結晶引き上げ装置は、前記坩堝の下方に、前記垂直方向の部分の厚さが該垂直方向以外の部分の厚さよりも薄いか、又は、前記垂直方向の部分の一部に切り欠きを有する下部断熱材を具備するものであることが好ましい。
このようなものであれば、石英坩堝の垂直方向の外周面の熱中心高さを相対的に高くすることができる。
本発明の単結晶製造方法及び単結晶引き上げ装置であれば、単結晶インゴットの結晶中の酸素濃度を低く抑制でき、特には、ASTM’80で、2.2×1017(atoms/cm)以下の低酸素結晶が得られる。また、原料溶融の長時間化を防止でき、単結晶の有転位化等が生じにくいため操業性も良好となる。
本発明の単結晶引き上げ装置の第一の態様の一例を示した概略図であり、(a)磁力線に平行な方向の断面図、(b)磁力線に垂直な方向の断面図である。 垂直方向の部分の上スリットの下端位置が垂直方向以外の部分の上スリットの下端位置よりも高いヒーターの一例を示した概略図である。 本発明の単結晶引き上げ装置の第二の態様の一例を示した概略図であり、(a)磁力線に平行な方向の断面図、(b)磁力線に垂直な方向の断面図である。 垂直方向の部分のヒーター上端の位置が垂直方向以外の部分のヒーター上端位置よりも高いヒーターの一例を示した概略図である。 本発明の単結晶引き上げ装置の第三の態様の一例を示した概略図であり、(a)磁力線に平行な方向の断面図、(b)磁力線に垂直な方向の断面図である。 上部断熱材の一例を示した概略図である。 横型MCZ法における結晶中酸素濃度の磁場強度依存性を示すグラフである。 実施例1等で使用したヒーターの概略図である。 実施例2等で使用したヒーターの概略図である。 比較例4で使用したヒーターの概略図である。 比較例5で使用したヒーターの概略図である。 比較例6で使用したヒーターの概略図である。 実施例3で測定された石英坩堝の外周面の熱中心高さを示す概略図であり、(a)磁力線に垂直な方向以外の方向の断面図、(b)磁力線に垂直な方向の断面図である。 実施例1〜3、比較例1〜8の結果をまとめた分布図である。 本発明の単結晶引き上げ装置の第四の態様の一例を示した概略図であり、(a)磁力線に平行な方向の断面図、(b)磁力線に垂直な方向の断面図である。 従来の単結晶の引き上げにおけるメルトの流速分布を示す図であり、(a)磁力線に平行なX軸方向の流速分布、(b)磁力線に垂直なY軸方向の流速分布である。
以下、本発明について実施の形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
上記のように、従来技術では、結晶中酸素濃度の抑制には限界があり、また、低酸素化できたとしても有転位化などによる操業性の悪化が発生するという問題があった。
そこで、本発明者らはこのような問題を解決すべく鋭意検討を重ねた。本発明者らは、溶融シリコンに水平磁場を印加した場合に、磁場強度を上げても低酸素化効果が頭打ちになる原因を調査するため、磁力線がX軸方向に向かう水平磁場を想定した3次元の融液対流を含んだ総合伝熱解析を実施したところ、磁力線がX軸方向に向かう水平磁場においては、石英坩堝中のメルトの、X軸と平行な鉛直断面内と、X軸に同一水平面内で垂直なY軸に平行な鉛直断面内とでは対流に違いがあることが明らかとなった。
石英坩堝中のメルトの、X軸と平行な鉛直断面内の流速分布とY軸に平行な鉛直断面内の流速分布を図16に示す。図16の(a)がX軸と平行な鉛直断面内の流速分布であり、(b)がY軸と平行な鉛直断面内の流速分布である。
なお、解析条件は以下のとおりである。
・坩堝直径:32インチ(約800mm)
・原料チャージ量:400kg
・単結晶直径:306mm
・解析時点:直胴40cm時点
・磁束密度:3000Gauss
・結晶回転速度:6rpm
・坩堝回転速度:0.03rpm
・解析ソフト:FEMAG−TMF
なお、図16に示されている速度は、断面内(坩堝の直径方向)の流速であり坩堝の周方向速度は除外されている。
図16のようにメルトに磁場を印加することで対流は抑制され、特にメルトの下半分では図16の(a)、(b)でともに、殆ど流れがなくなっているが、上半分には流れ場が残っている。磁場中で導電性流体が運動する場合、磁力線ならびに磁力線に垂直な流体成分と直交する方向に誘起電流が生ずるが、電気的に絶縁性を有する石英坩堝を用いた場合は、坩堝壁とメルト自由表面が絶縁壁となるため、これらに直交する方向の誘起電流は流れなくなる。このため、メルト上部においては電磁力による対流抑制力が弱くなっており、また、図16の(a)、(b)を比べると、磁力線と垂直な断面内の(b)の方が、メルト上部の対流が特に強くなっていることがわかった。このことから、中心磁場強度を上げても、磁力線と垂直な方向においては、十分な対流抑制力を得ることができず、それによって十分なSiOガスの蒸発効果が得られないために低酸素化しなくなると考えられる。
以上のような知見から、本発明者らは、水平磁場を印加するMCZ法において、水平磁場の磁力線と超電導コイルの中心軸を含む水平面内で磁力線に垂直な方向(垂直方向)で、石英坩堝の外周面の熱中心高さを、垂直方向以外の熱中心高さよりも高くすることに想到した。即ち、磁力線に垂直な断面において生じている対流は主に自然対流によるものであり、これはメルト上下の温度差に基づくものであることから、石英坩堝外周面における熱中心高さを垂直方向のみで高くすれば、磁場による抑制力が小さい磁力線に垂直な方向であっても対流が弱くなり、その結果、十分な蒸発効果によって低酸素結晶が得られるようになることに想到した。また、さらに鋭意検討を重ね、確実に結晶中酸素濃度が2.2×1017(atoms/cm : ASTM’80)以下の単結晶が得られ、操業性の低下も抑制可能な、垂直方向の熱中心高さと、垂直方向以外の熱中心高さの最適な範囲を見出し、本発明を完成させた。
まず、図1〜7を参照して、本発明の単結晶引き上げ装置について説明する。図1の単結晶引き上げ装置1の左半分の部分(a)は、単結晶引き上げ装置1の磁力線に平行な方向の断面を示し、右半分の部分(b)は超電導コイルの中心軸を含む水平面内で磁力線に垂直な方向の断面を示している。図1に示すように、本発明の単結晶引き上げ装置1は、原料を収容する坩堝2が配置されるチャンバ3と、坩堝2の周囲を取り囲むよう配置され、原料を加熱して融液とするヒーター4と、チャンバ3外に坩堝2を挟んで同軸的に対向配備され、融液に水平磁場を印加する超電導コイルを有する磁場発生装置5と、を具備している。なお、図1の(b)は、磁力線に垂直な方向に平行な断面の断面図であるため磁場発生装置5が図示されてはいないが、実際には磁場発生装置5は図1の紙面に対して垂直な方向で対向するようチャンバ3外に配置されている。
坩堝2は、黒鉛坩堝2aとその内面に嵌合された石英坩堝2bとから成るものである。また、坩堝2は、チャンバ3内に回転軸6を介して設置されているものであり、モータ等により所望の回転速度で回転される。
また、チャンバ3内には円筒状の断熱材7が設けられており、ヒーター4からの輻射熱がチャンバ3等の金属製の器具に直接当たるのを防いでいる。さらに、単結晶製造装置1は、単結晶の育成に使用する種結晶等を先端に取り付けることが可能なワイヤを備えており、このワイヤを回転又は巻き取る巻取機構も備えている。
このような単結晶引き上げ装置1では、まず、坩堝2内に単結晶インゴットの原料を投入した後に、ヒーター4により原料を加熱して融液とし、該融液に磁場発生装置5により水平磁場を印加しつつ種結晶を着液して回転させながら引き上げることで、単結晶インゴットを引き上げることができる。
そして、本発明の単結晶引き上げ装置1は、この引上げ時の水平磁場の磁力線と超電導コイルの中心軸を含む水平面内で該磁力線に垂直な方向における石英坩堝2bの外周面の熱中心高さが、単結晶インゴットの直胴の引上げ開始時における石英坩堝2bの底から湯面までの高さを100%とするとき、100%以上130%以下の高さとなるものである。そしてなおかつ、磁力線と超電導コイルの中心軸を含む水平面内であり垂直方向以外の方向における石英坩堝2bの外周面の熱中心高さが、単結晶インゴットの直胴の引上げ開始時における石英坩堝2bの底から湯面までの高さを100%とするとき、60%以上80%以下の高さとなるものである。本明細書でいう「熱中心高さ」とは、石英坩堝2bの外周面の、鉛直方向(即ち、高さ方向)の温度分布において最も温度が高い位置の高さのことを言う。
このようなものであれば、融液に水平磁場を印加することで融液中の自然対流の発生を抑制したうえで、さらに、垂直方向の熱中心高さが、湯面高さを基準として100%以上であることで、水平磁場の印加のみでは抑制しにくい垂直方向における自然対流も抑制することができ、メルト流速がより低下することにより、石英坩堝壁から溶出した酸素が結晶に到達するまでの時間がさらに長くなり、単結晶に取り込まれる酸素濃度を大幅に低下させることができる。また、垂直方向の熱中心高さが130%以下であると、加熱高さが適切となり、熱ロスを抑制でき、さらに、坩堝2の上部が高温になりすぎることによる変形を防止できる。一方で、磁力線に垂直な方向における石英坩堝2bの外周面の熱中心高さが100%未満では自然対流緩和による低酸素効果が不十分であり、逆に130%より大きくなると、坩堝2の上端部のみ加熱することになるため、熱ロスが増加してパワーが高くなるほか、坩堝2外周面が高温になり過ぎると変形を起こし易くなり、例えば、石英坩堝2bの変形によりチャンバ3に設置している不図示のCCDカメラによる直径検出ができなくなり、操業を継続することが困難となる。
また、本発明は、垂直方向以外の熱中心高さが、湯面高さを基準として60%以上であるので、石英坩堝2bの温度が高くなりすぎることが無く、SiOの溶出量を低減できるため、低酸素結晶が得られる。また、垂直方向以外の熱中心高さが、湯面高さを基準として80%以下であると、坩堝の加熱効率を高くすることができ、原料の溶融が容易となり、また、石英坩堝2b内面を十分に改質できるため、単結晶インゴットの有転位化を抑制することができる。一方で、磁力線に垂直な方向を除く石英坩堝2bの外周面の熱中心高さが60%未満になると、仮に磁力線に垂直な方向の熱中心高さを高くしても、石英坩堝2bの温度が高くなり過ぎるために、SiOの溶出が促進され低酸素結晶が得られなくなる。逆に80%より大きくなると、坩堝2の加熱効率が悪くなり原料の溶融に時間がかかってしまったり、石英坩堝2b内面の改質が不十分となるため、石英屑がメルトに混入しやすく、有転位化しやすくなってしまう。
よって、本発明の単結晶引き上げ装置1であれば、単結晶インゴットの結晶中の酸素濃度を低く抑制でき、特には、ASTM’80で、2.2×1017(atoms/cm)以下の低酸素結晶が得られる。また、原料溶融の長時間化を防止でき、単結晶の有転位化等が生じにくいため操業性も良好なものとなる。
上記のような熱中心高さを得るために、本発明の単結晶引き上げ装置1は、より具体的には、以下のような構成を有することが好ましい。例えば、図1に示す第一の態様は、図2のように、ヒーター4が、垂直方向の部分の上スリット8の下端位置8bが垂直方向以外の部分の上スリットの下端位置8aよりも高いものであることが好ましい。抵抗加熱式のヒーターにおいては、上下から交互に切り込み(図2の上スリット8及び下スリット9)を入れることで、電流経路を意図的に設計可能であり、電流が流れる部分で発熱することから、垂直方向のみ上スリットの下端位置を他の方向よりも高くすれば、垂直方向の発熱分布を上方に集約し、熱中心高さを高くすることが可能となる。そして、このようなヒーター4の高さ位置を適切な位置に調節することで本発明に規定する熱中心高さを有する単結晶引き上げ装置1が得られる。
なお、特開2004−217504では、黒鉛ヒーターの発熱分布を、その上端から下へ延びる上スリットと、その下端から上へ延びる下スリットのうち少なくとも1つのスリットの長さを他と異なるようにすることで発熱分布を周方向で変更する方法が示されている。しかし、この文献は磁場による対流抑制力が無いCZ法であり、MCZ法ではなく、その主たる目的は、周方向に周期性を持った温度分布を付与することで、メルト内部に特に縦方向の対流を生じさせて成長界面における温度勾配(G)を上げることにある。本発明のように、横磁場による対流抑制力が存在する中で、その抑制力が不十分な領域においても対流を抑制させるために、磁力線と垂直な方向のみ、熱中心高さを高くするという考えとは全く異なるものである。
また、第二の態様である図3のように、ヒーター4が、図4のような、垂直方向の部分のヒーター上端4bの位置が垂直方向以外の部分のヒーター上端位置4aよりも高いものであってもよい。なお、図3の単結晶引き上げ装置1の左半分の部分(a)は、単結晶引き上げ装置1の磁力線に平行な方向の断面を示し、右半分の部分(b)は超電導コイルの中心軸を含む水平面内で磁力線に垂直な方向の断面を示している。図3、4のように、垂直方向のヒーター上端位置4bが垂直方向以外のヒーター上端位置4aよりも高いヒーター4を具備することで、垂直方向のみの熱中心高さを高くすることが可能となる。そして、このようなヒーター4の高さ位置を適切な位置に調節することで本発明に規定する熱中心高さを有する単結晶引き上げ装置1が得られる。
また、ヒーター4だけではなく断熱材を利用して上記のような熱中心高さを得ることもできる。例えば、第三の態様である図5のように、本発明の単結晶引き上げ装置1が、断熱材7の上部に、図6のような、垂直方向の部分の厚さが該垂直方向以外の部分よりも厚いリング状の上部断熱材10を具備するものであってよく、該上部断熱材10の下端面10aの一部がヒーター4の上端の上方に位置するように配置されたものであってもよい。なお、図5の単結晶引き上げ装置1の左半分の部分(a)は、単結晶引き上げ装置1の磁力線に平行な方向の断面を示し、右半分の部分(b)は超電導コイルの中心軸を含む水平面内で磁力線に垂直な方向の断面を示している。このような上部断熱材10を本発明の単結晶引き上げ装置1が具備することで、垂直方向の坩堝2上部の保温性が垂直方向以外の部分よりも高まるため、垂直方向のみの熱中心高さを高くすることが可能となる。尚、これらの態様は、それぞれ行ってもよいし、各態様を組み合わせて実施することもできる。
以上のようなヒーター4や上部断熱材10を用いることで、装置の構造に合わせて石英坩堝2bの外周面の熱中心高さを本発明に規定する熱中心高さの範囲に調節した単結晶引き上げ装置1が容易に得られる。しかしながら、熱中心高さを本発明に規定する範囲に調節する構成は上記具体例のみに限定されるわけではない。例えばその他にも、図15に示す第四の態様のように、坩堝2の下部に等方性黒鉛板と成形断熱材などからなる下部断熱材11を配置し、下部断熱材11の垂直方向の部分の厚さを薄くするか、又は、下部断熱材11の垂直方向の一部を切り欠くことなどにより、石英坩堝2bの外周面における熱中心高さが垂直方向のみ高くなるようにすることもできる。このような下部断熱材11により、垂直方向のみ、炉内下部への熱放出量が増加するために特に石英坩堝2bの下部が低温化し、結果的に石英坩堝2b外周面の垂直方向の熱中心位置を高くすることができる。
また、本発明の単結晶引き上げ装置1では、磁場発生装置が、前記単結晶引き上げ装置の中心軸における磁束密度が1000Gauss以上の水平磁場を印加できるものであることが好ましい。本発明は水平磁場における対流抑制力の不足を補うものであるため、磁力線と垂直な方向以外においては、より十分な対流抑制力を有することが好ましい。図7はシリコンの科学(大見忠弘他監修、UCS半導体基盤技術研究会編)の第83頁のFig.1に記載の横型MCZ法における酸素濃度の磁場強度依存性を示すグラフであるが、0Gから1000Gaussにかけて酸素濃度は顕著に低下するものの、1000Gauss以上ではあまり差がないことがわかる。よって、1000Gauss以上の磁場強度が得られれば、より十分な対流抑制力が得られる。
次に、本発明の単結晶引き上げ装置1を使用した場合の本発明の単結晶製造方法について説明する。本発明の単結晶製造方法は、融液に水平磁場を印加するMCZ法である。
より具体的には、まず、チャンバ3内に配置された坩堝2に原料を収容し、該原料を坩堝2の周囲を取り囲むヒーター4で加熱して融液とする。次に、チャンバ3外に坩堝2を挟んで同軸的に対向配備した超電導コイルを有する磁場発生装置5により融液に水平磁場を印加しつつ、融液に種結晶を着液して回転させながら引き上げる。
このとき本発明では、水平磁場の磁力線と超電導コイルの中心軸を含む水平面内で該磁力線に垂直な方向における石英坩堝2bの外周面の熱中心高さを、単結晶インゴットの直胴の引上げ開始時における石英坩堝2bの底から湯面までの高さを100%とするとき、100%以上130%以下の高さとする。同時に、磁力線と超電導コイルの中心軸を含む水平面内であり垂直方向以外の方向における石英坩堝2bの外周面の熱中心高さを、単結晶インゴットの直胴の引上げ開始時における石英坩堝2bの底から湯面までの高さを100%とするとき、60%以上80%以下の高さとする。
このようにすれば、上述の通り、単結晶インゴットの結晶中の酸素濃度を低く抑制でき、特には、ASTM’80で、2.2×1017(atoms/cm)以下の低酸素結晶が得られる。また、原料溶融の長時間化を防止でき、単結晶の有転位化等が生じにくいため操業性も良好な方法となる。
石英坩堝2bの外周面の熱中心高さは、特に限定されることはないが、総合伝熱解析により求めることができる。より具体的には、単結晶引き上げ装置1の超電導コイルの中心軸を含む水平面内で磁力線と垂直方向の断面と垂直方向以外の断面について、単結晶引き上げ装置1の構造が該単結晶引き上げ装置1の中心軸に対して軸対称であると仮定し、かつ、融液の熱対流を無視した総合伝熱解析によって得られる温度分布から、石英坩堝2bの外周面の温度分布を抽出し、該温度分布における最高温度を示す高さ位置を、熱中心高さとして求めることができる。
また、熱中心高さを本発明で規定する範囲にするためには、基本的に上記したようにヒーター4や上部断熱材10などを用いて、装置構造に応じて熱中心高さを適宜調整すればよい。
また、本発明は、結晶中の酸素濃度が低く、特には、ASTM’80で、2.2×1017(atoms/cm)以下の低酸素結晶であるシリコン単結晶インゴットを得るために好適な方法である。この場合、原料をシリコン多結晶原料とし、シリコン単結晶インゴットを引き上げることができる。
以下、本発明の実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜6)
本発明の単結晶引き上げ装置を用いてシリコン単結晶の引き上げを行った。実施例1〜6では、垂直方向の上スリットの下端位置が垂直方向以外の上スリットの下端位置よりも高いヒーターを用いた。さらに、ヒーターの高さ位置を調整した。ヒーターのスリットの構成とヒーターの高さ位置を調整することで、垂直方向における石英坩堝の外周面の熱中心高さを、単結晶インゴットの直胴の引上げ開始時における石英坩堝底から湯面までの高さを100%とするとき、100%以上130%以下の高さとした。同時に、垂直方向以外における石英坩堝の外周面の熱中心高さを、単結晶インゴットの直胴の引上げ開始時における石英坩堝底から湯面までの高さを100%とするとき、60%以上80%以下の高さとした。
例えば、実施例1、3では、図8のような、垂直方向の上スリットの下端位置が垂直方向以外の上スリットの下端位置よりも高いヒーターを用いた。図8のヒーターでは、表1の通り、石英坩堝底の高さを0%、直胴開始時の湯面の高さを100%としたときに、垂直方向の熱中心高さと垂直方向以外の方向の熱中心高さとの間に40%の高さの差があった。
また、実施例2で用いた図9のヒーターは、図8と同様に、垂直方向の上スリットの下端位置が垂直方向以外の上スリットの下端位置よりも高いヒーターであるが、垂直方向以外の上スリットの下端位置及び下スリットの上端位置を変更することで、垂直方向の熱中心高さと垂直方向以外の方向の熱中心高さとの間の高さの差が65%となるヒーターとした。このように、垂直方向と垂直方向以外の方向との熱中心高さの差はスリットの構成により適宜調整した。実施例4〜6で用いたヒーターも、ここでは図示しないが、同様に適宜調整した。
熱中心高さはFEMAGによる総合伝熱解析により算出した。一例として、実施例3で実際に測定された石英坩堝の外周面の熱中心高さを図13に示す。図13に図示した石英坩堝の左半分の部分(a)は、磁力線に平行な方向の断面を示し、右半分の部分(b)は超電導コイルの中心軸を含む水平面内で磁力線に垂直な方向に平行な断面を示している。また、各グラフの横軸は温度(K)、縦軸は直胴の引上げ開始時における湯面高さを100%とした時の熱中心高さ(%)、高温側が石英坩堝外表面、低温側が石英坩堝内表面の温度分布を示す。図13に示す通り、石英坩堝外周面の熱中心高さは垂直方向以外で75%、垂直方向で115%となった。
また下記の引上げ条件は、全ての実施例で同じとした。
・坩堝直径:32インチ(約800mm)
・シリコン多結晶原料チャージ量:400kg
・シリコン単結晶直径:306mm
・磁束密度:3000Gauss
・結晶回転速度:6rpm
・坩堝回転速度:0.03rpm
シリコン単結晶インゴットの引き上げ後、結晶中酸素濃度と操業性とを評価した。結晶中酸素濃度は直胴40cm位置での値を測定し、結晶中酸素濃度がASTM’80で、2.2×1017(atoms/cm)以下のものを合格品とした。操業性は、最終的な単結晶化率と、再溶融を伴う有転位化率を考慮した歩留まり及び生産性から総合的に評価した。
(比較例1〜13)
垂直方向における石英坩堝の外周面の熱中心高さ及び磁力線と超電導コイルの中心軸を含む水平面内であり垂直方向以外の方向における石英坩堝の外周面の熱中心高さの少なくとも一方が本発明に規定する範囲外となるようにヒーター種類及びヒーターの高さを調整したこと以外は、実施例と同様の条件下でシリコン単結晶インゴットの引き上げを行い、実施例と同様に結晶中酸素濃度と操業性とを評価した。
なお、比較例1、2では、図8のヒーターを実施例1の高さよりも低くして配置することで、熱中心高さをより低くした。比較例3では、図9のヒーターを実施例2の高さよりも低くして配置することで、熱中心高さをより低くした。
比較例4、7では、図10のような全周で上スリットの下端位置が同じ高さであり、垂直方向の下スリットの上端位置が垂直方向以外の下スリットの上端位置よりも高いヒーターを用いた。比較例5では、図11のような、垂直方向以外の上スリットの下端位置がより低く、下スリットの上端位置がより低いヒーターを用いた。比較例6では、図12のような、垂直方向で上スリットの下端位置がより低く、下スリットの上端位置が他のヒーターに比べて高いヒーターを用いた。比較例9〜13で用いたヒーターも、スリットの構成を変えることで熱中心高さが本発明にて規定する範囲外になるように調整した。
実施例、比較例の条件及び結果を表1に示す。
Figure 2018111611
表1から分かるように、実施例1〜6では、熱中心高さが垂直方向で100%以上130%以下の高さであり、垂直方向以外で60%以上80%以下の高さであるため、結晶中酸素濃度を2.2×1017(atoms/cm)以下に低減することができ、比較例に比べて単結晶化率が高く、有転位化率が低くなり操業性が良好であった。
一方、比較例1、2のように、垂直方向の熱中心高さが100%未満、垂直方向以外の熱中心高さが60%未満の場合、坩堝下部の加熱は十分であるため、有転位化などは少なく操業性は良好であったものの、垂直方向の熱中心高さが100%未満であるために垂直方向の対流速度を低減することができず、また、垂直方向以外の熱中心高さが60%未満であるために石英坩堝の温度が上がりすぎ、融液中へのSiOの溶出が進んだので、結晶中酸素濃度が増大してしまった。
また、比較例3、9では、垂直方向の熱中心高さが100%以上130%以下を満たすものの、垂直方向以外の熱中心高さが60%未満であるため、融液中へのSiOの溶出が進んだので、結晶中酸素濃度が増大してしまった。比較例4、12、13では、垂直方向の熱中心高さが100%未満であるため、垂直方向の対流速度を低減することができず、結晶中酸素濃度が増大してしまった。
比較例5では、垂直方向の熱中心高さが130%より大きいために石英坩堝上部が変形し、操業を継続することができないケースが発生してしまい、操業性が悪化した。さらに、垂直方向以外の熱中心高さが60%未満であるため、融液中へのSiOの溶出が進み、結晶中酸素濃度が増大してしまった。比較例6では、垂直方向の熱中心高さが100%未満であるために垂直方向の対流速度を低減することができず結晶中酸素濃度が増大した。さらに、垂直方向以外の熱中心高さが80%を超えるため、石英坩堝下部の温度が低くなり、石英坩堝内面の改質が不十分となった結果、有転位化率が増大し操業性が悪化した。
比較例7、10では、垂直方向の熱中心高さが100%以上130%以下を満たすものの、垂直方向以外の熱中心高さが80%より大きいため、有転位化率が増大し操業性が悪化した。比較例8では、垂直方向の熱中心高さが130%より大きいうえに、垂直方向以外の熱中心高さが80%を超えるため、坩堝の変形度が大きくなり、操業を途中で断念せざるを得なくなり、操業性が大幅に悪化した。
比較例11では、垂直方向の熱中心高さが130%より大きいために坩堝上端が変形し、操業を継続することができないケースが発生してしまい、操業性が悪化した。
また、図14に、図8〜図12のヒーターを用いた実施例1〜3、比較例1〜8の結果をまとめる。図14中の●印は結晶中酸素濃度を2.2×1017(atoms/cm)以下に低減することができ、かつ、操業性が良好であった実施例1〜3を表す。×印は操業性が悪化した比較例5〜8を表す。▲印は、結晶中酸素濃度を2.2×1017(atoms/cm)以下とすることができなかった比較例1〜4を表す。図14(及び上記表1)から明らかなように、垂直方向における石英坩堝の外周面の熱中心高さが、100%以上130%以下の高さであり、かつ、垂直方向以外の方向における熱中心高さが、60%以上80%以下である場合に、低酸素濃度及び良好な操業性を両立することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…単結晶引き上げ装置、 2…坩堝、 2a…黒鉛坩堝、 2b…石英坩堝、
3…チャンバ、 4…ヒーター、 4a…垂直方向以外のヒーター上端位置、
4b…垂直方向のヒーター上端位置、
5…磁場発生装置、 6…回転軸、 7…断熱材、
8…上スリット、 8a…垂直方向以外の上スリットの下端位置、
8b…垂直方向の上スリットの下端位置、
9…下スリット、 10…上部断熱材、 10a…上部断熱材の下端面、
11…下部断熱材。
また、チャンバ3内には円筒状の断熱材7が設けられており、ヒーター4からの輻射熱がチャンバ3等の金属製の器具に直接当たるのを防いでいる。さらに、単結晶引き上げ装置1は、単結晶の育成に使用する種結晶等を先端に取り付けることが可能なワイヤを備えており、このワイヤを回転又は巻き取る巻取機構も備えている。

Claims (12)

  1. チャンバ内に配置された黒鉛坩堝に嵌合された石英坩堝に原料を収容し、該原料を前記坩堝の周囲を取り囲むヒーターで加熱して融液とし、前記チャンバ外に前記坩堝を挟んで同軸的に対向配備した超電導コイルを有する磁場発生装置により前記融液に水平磁場を印加しつつ、前記融液に種結晶を着液して回転させながら引き上げる単結晶引き上げ装置により、単結晶インゴットを引き上げるチョクラルスキー法による単結晶製造方法であって、
    前記水平磁場の磁力線と超電導コイルの中心軸を含む水平面内で該磁力線に垂直な方向における前記石英坩堝の外周面の熱中心高さを、前記単結晶インゴットの直胴の引上げ開始時における石英坩堝底から湯面までの高さを100%とするとき、100%以上130%以下の高さとし、かつ、
    前記磁力線と超電導コイルの中心軸を含む水平面内であり前記垂直方向以外の方向における前記石英坩堝の外周面の熱中心高さを、前記単結晶インゴットの直胴の引上げ開始時における石英坩堝底から湯面までの高さを100%とするとき、60%以上80%以下の高さとすることを特徴とする単結晶製造方法。
  2. 前記磁場発生装置により、前記単結晶引き上げ装置の中心軸における磁束密度が1000Gauss以上の水平磁場を印加することを特徴とする請求項1に記載の単結晶製造方法。
  3. 前記ヒーターの、前記垂直方向の部分の上スリットの下端位置を前記垂直方向以外の部分の上スリットの下端位置よりも高くするか、又は、前記垂直方向の部分のヒーター上端の位置を前記垂直方向以外の部分のヒーター上端位置よりも高くすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の単結晶製造方法。
  4. 前記ヒーターの外周に配置される断熱材の上部に、前記垂直方向の部分の厚さが該垂直方向以外の部分よりも厚いリング状の上部断熱材を、該上部断熱材の下端面の一部が前記ヒーターの上端の上方に位置するように配置することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の単結晶製造方法。
  5. 前記坩堝の下方に、前記垂直方向の部分の厚さが該垂直方向以外の部分の厚さよりも薄いか、又は、前記垂直方向の部分の一部に切り欠きを有する下部断熱材を配置することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の単結晶製造方法。
  6. 前記石英坩堝の外周面の前記熱中心高さを、前記単結晶引き上げ装置の前記垂直方向の断面と前記垂直方向以外の断面について、前記単結晶引き上げ装置の構造が該単結晶引き上げ装置の中心軸に対して軸対称であると仮定し、かつ、前記融液の熱対流を無視した総合伝熱解析によって得られる温度分布から、前記石英坩堝の外周面の温度分布を抽出し、該温度分布における最高温度を示す高さ位置として求めることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の単結晶製造方法。
  7. 前記原料をシリコン多結晶原料とし、シリコン単結晶インゴットを引き上げることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の単結晶製造方法。
  8. 黒鉛坩堝に嵌合された石英坩堝から成る、原料を収容するための坩堝が配置されるチャンバと、前記坩堝の周囲を取り囲むよう配置され、前記原料を加熱して融液とするヒーターと、前記チャンバ外に前記坩堝を挟んで同軸的に対向配備され、前記融液に水平磁場を印加する超電導コイルを有する磁場発生装置と、を具備し、前記坩堝内の前記原料を前記ヒーターにより加熱して融液とし、該融液に前記磁場発生装置により水平磁場を印加しつつ種結晶を着液して回転させながら引き上げることで、単結晶インゴットを引き上げるチョクラルスキー法による単結晶引き上げ装置であって、
    前記水平磁場の磁力線と超電導コイルの中心軸を含む水平面内で該磁力線に垂直な方向における前記石英坩堝の外周面の熱中心高さが、前記単結晶インゴットの直胴の引上げ開始時における石英坩堝底から湯面までの高さを100%とするとき、100%以上130%以下の高さであり、かつ、
    前記磁力線と超電導コイルの中心軸を含む水平面内であり前記垂直方向以外の方向における前記石英坩堝の外周面の熱中心高さが、前記単結晶インゴットの直胴の引上げ開始時における石英坩堝底から湯面までの高さを100%とするとき、60%以上80%以下の高さのものであることを特徴とする単結晶引き上げ装置。
  9. 前記磁場発生装置が、前記単結晶引き上げ装置の中心軸における磁束密度が1000Gauss以上の水平磁場を印加できるものであることを特徴とする請求項8に記載の単結晶引き上げ装置。
  10. 前記ヒーターが、前記垂直方向の部分の上スリットの下端位置が前記垂直方向以外の部分の上スリットの下端位置よりも高いものであるか、又は、前記垂直方向の部分のヒーター上端の位置が前記垂直方向以外の部分のヒーター上端位置よりも高いものであることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の単結晶引き上げ装置。
  11. 前記ヒーターの外周部に配置された断熱材を具備し、該断熱材の上部に、前記垂直方向の部分の厚さが該垂直方向以外の部分よりも厚いリング状の上部断熱材が、該上部断熱材の下端面の一部が前記ヒーターの上端の上方に位置するように配置されたものであることを特徴とする請求項8から請求項10のいずれか1項に記載の単結晶引き上げ装置。
  12. 前記坩堝の下方に、前記垂直方向の部分の厚さが該垂直方向以外の部分の厚さよりも薄いか、又は、前記垂直方向の部分の一部に切り欠きを有する下部断熱材を具備するものであることを特徴とする請求項8から請求項11のいずれか1項に記載の単結晶引き上げ装置。
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