JP2018111231A - 空気入りタイヤの製造方法および空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】サイドウォール部におけるクラックが抑制された空気入りタイヤと、そのような空気入りタイヤの製造方法を提供する。【解決手段】空気入りタイヤの製造方法は、幅に比べて厚みが小さい扁平な断面形状を有する芯材11aの少なくとも一つの鋭角部11cに被覆材11bが被覆されたリボン状のストリップゴム11を準備し、ストリップゴム11を部分的に重複させながら螺旋状に巻き付けてサイドウォール部9を形成することを含み、被覆材11bはストリップゴム11の重複部において外表面側に位置しており、被覆材11bのJIS−K6251に規定する所定延び引張応力S300値が、芯材の同値に対して0.70倍以上かつ0.90倍以下の割合である。【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤの製造方法および空気入りタイヤに関する。
従来、空気入りタイヤの製造方法として、ドラムに対してリボン状のストリップゴムを螺旋状に巻回して環状のゴム材料を形成するようにしたものが公知である(例えば、特許文献1または特許文献2参照)。
特許文献1および特許文献2では、空気入りタイヤのトレッド部を形成する際にリボン巻き工法が採用されている。さらに、リボン巻き工法で使用されるゴムリボンに対し、空気入りタイヤの通電性能を良好に確保するために、ゴムリボンを被覆する導電性ゴムの形状が工夫されている。
特開2014−43138号公報 特開2013−111788号公報
しかし、特許文献1または特許文献2に開示されたリボン工法をサイドウォール部に適用すると、タイヤのサイドウォール部においてリボン状のストリップゴム(ゴムリボン)の端部がタイヤの外表面に露出するため、露出した端部を起点にしてクラックが発生するおそれがある。特に、タイヤ幅に比べて厚みが小さい扁平な断面形状の空気入りタイヤの場合、サイドウォール部のタイヤ最大幅付近において応力が集中し易いため、そのようなクラックが顕著に発生するおそれがある。
本発明は、サイドウォール部におけるクラックが抑制された空気入りタイヤと、そのような空気入りタイヤの製造方法を提供することを課題とする。
本発明の空気入りタイヤの製造方法は、
幅に比べて厚みが小さい扁平な断面形状を有する芯材の少なくとも一つの鋭角部に被覆材が被覆されたリボン状のストリップゴムを準備し、
前記ストリップゴムを部分的に重複させながら螺旋状に巻き付けてサイドウォール部を形成する
ことを含み、
前記被覆材は前記ストリップゴムの重複部において外表面側に位置しており、
前記被覆材のJIS−K6251に規定する所定延び引張応力S300値が、前記芯材の同値に対して0.70倍以上かつ0.90倍以下の割合である。
この方法によれば、芯材の鋭角部が被覆材によって被覆された状態のストリップゴムを使用してサイドウォール部を形成する。このとき、被覆材がストリップゴムの重複部において外表面側に位置するようにストリップゴムを巻き付けるため、クラックの起点となる芯材の端部(鋭角部)はタイヤの外表面に露出せず、被覆材によって被覆されている。この被覆材としてクラックに強い性質を有するものを使用することで、クラックを抑制できる。また、ストリップゴムが巻き付けられた状態では、被覆材によってストリップゴム同士の密着性が向上しているため、クラックをさらに抑制できる。また、被覆材の材質が芯材の材質と上記のような類似関係にあるため、被覆材を芯材に被覆してもサイドウォール部の剛性のようなタイヤ性能が変化し難く、即ちタイヤ性能の低下を抑制できる。さらに言えば、芯材と被覆材の材質の関係性を上記のように規定しているため、貼り付け安定性を確保すると共にクラックを抑制できる。詳細には、仮に、S300値の上記割合が0.70倍より小さい場合、クラックには強いが、リボン形状が安定せず、即ち寸法安定性に影響があるため、貼付けが困難となる。また、仮に、S300値の上記割合が0.90倍より大きい場合、両材質の剛性差が無くなり、クラックに弱くなるため、クラックを抑制し難くなる。従って、S300値の上記割合の範囲が適正範囲となる。
前記ストリップゴムの幅は、タイヤ高さの30%以下であってもよい。
この方法によれば、ストリップゴムの幅を上記のように規定しているため、タイヤ高さに応じて適切にサイドウォール部の形状を形成できる。仮に、ストリップゴムの幅が上記の規定値を超える場合、特にタイヤ高さの低いタイヤではサイドウォール部の細かな形状を正確に形成し難い。ここで、ストリップゴムの幅とは、巻き付けの際の貼付面の幅のことをいう。
前記ストリップゴムにおいて、前記被覆材は前記芯材の少なくとも一つの前記鋭角部のみを被覆してもよい。
この方法によれば、被覆材が芯材の全周ではなく鋭角部のみを被覆していることで、ストリップゴムの全体としての物性値が大きく変化しない。従って、被覆材を芯材に被覆してもタイヤ性能が大きく変化せず、即ちタイヤ性能の低下を抑制できる。
前記被覆材は前記芯材の一つの前記鋭角部のみを被覆してもよい。
この方法によれば、被覆材を被覆する箇所を一か所とすることで被覆量を低減できるため、被覆材を芯材に被覆してもサイドウォール部の剛性などのタイヤ性能が低下する可能性を低減できる。また、通常、ストリップゴムは部分的に重ね合わせて巻きつけられるため、ストリップゴムの片方の端部のみが外表面に露出する。従って、ストリップゴムの露出端のみを被覆材で被覆することで、上記のようにしてクラック抑制効果を得ることができる。
前記被覆材は、前記芯材の二つの前記鋭角部を被覆しており、
前記被覆材の被覆範囲は、前記芯材の底辺部において、前記芯材の底辺長の5%以上かつ隣接する前記ストリップゴムの前記被覆材と重複しない範囲であってもよい。
この方法によれば、芯材の二つの鋭角部が被覆材によって被覆された状態のストリップゴムを巻きつけるため、ストリップゴムの両端部における密着性が向上し、クラックを抑制できる。また、被覆材による被覆範囲が芯材の底辺長の5%以上であることで、クラック抑制効果を発揮できる。さらに、被覆範囲が隣接するストリップゴムの被覆材と重複しない範囲であることで、被覆材同士が干渉することによるタイヤ性能の低下を抑制できる。
本発明の空気入りタイヤは、
幅に比べて厚みが小さい扁平な断面形状を有する芯材の少なくとも一つの鋭角部に被覆材が被覆されたリボン状のストリップゴムをサイドウォール部において備え、
前記ストリップゴムは、部分的に重複して螺旋状に巻き付けられており、
前記被覆材は、前記ストリップゴムの重複部において外表面側に位置しており、
前記被覆材のJIS−K6251に規定する所定延び引張応力S300値が、前記芯材の同値に対して0.70倍以上かつ0.90倍以下の割合である。
この構成によれば、空気入りタイヤにおいて、前述のようにサイドウォール部のクラックを抑制できる。
本発明によれば、空気入りタイヤおよびその製造方法において、芯材の鋭角部が被覆材によって被覆された状態のストリップゴムを使用してサイドウォール部を形成するため、サイドウォール部におけるクラックを抑制できる。
本発明の実施形態に係る空気入りタイヤの製造方法によって製造される空気入りタイヤの概略子午線半断面図。 サイドウォール部のストリップゴムの巻回状態を示す模式的な側面図。 図2のIII-III線に沿ったストリップゴムの模式的な断面図。 ストリップゴムの巻回状態を示す模式的な断面図。 図3のストリップゴムの変形例を示す模式的な断面図。 図5のストリップゴムによって形成される空気入りタイヤの概略子午線半断面図。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、本実施形態に係る製造方法によって製造される空気入りタイヤATの概略子午線半断面図を示す。なお、図示を明瞭にするため、断面であることを示すハッチングは省略されている。空気入りタイヤATは、タイヤ径方向の内径側に位置するインナーライナー1からタイヤ外径側に向かって、カーカスプライ2、ベルト層3、および補強層4が設けられている。カーカスプライ2は、その両端部がビードコア5へと延び、ビードフィラー6を挟み込むようにしてタイヤ内側から外側へと折り返されている。また、空気入りタイヤATは、表面において、トレッド部7、ショルダー部8、サイドウォール部9、およびビード部10で構成されている。
トレッド部7およびショルダー部8では、ベルト層3は、タイヤ径方向の内側に配置される第1ベルト部12と、外側に配置される第2ベルト部13とで構成されている。第1ベルト部12は、タイヤ幅方向のショルダー部8の途中まで延びている。ショルダー部8には、タイヤ幅方向に延びるショルダー横溝14が形成されている。第2ベルト部13は、第1ベルト部12よりもタイヤ幅方向内側に位置している。
補強層4は、樹脂材料(例えば、ナイロン66)の繊維コードを所定間隔で複数列に配置し、ゴム材料で被覆したものである。補強層4は、ベルト層3を覆うように螺旋状に巻回されている。
サイドウォール部9は、後述する所定の形状および材質のサイドウォールゴムがストリップゴム11としてショルダー部8の側面から螺旋状に巻回されることで形成されている。
上記構成の空気入りタイヤATは、リボン工法によって形成されるグリーンタイヤGTを加硫成形することにより得られる。即ち、グリーンタイヤGTは加硫成形前の生タイヤのことを示し、空気入りタイヤATは加硫成形後の製品としてのタイヤのことを示す。ここで、トレッド部7、ショルダー部8、およびビード部10については、通常のリボン工法で形成されるため、説明を省略する。以降、サイドウォール部9の形成工程について詳細に説明する。
図2は、サイドウォール部9のストリップゴム11の巻回状態を示す模式的な側面図である。巻回装置15は、回転駆動するドラム16と、このドラム16に対してストリップゴム11を供給する押出機17と、ドラム16に対してストリップゴム11を押し付ける圧着ローラ19とを備える。
図3は、図2のIII-III線に沿ったストリップゴム11の断面図である。ストリップゴム11は、芯材11aと、被覆材11bとからなり、共にリボン状に延びている。本実施形態の芯材11aの断面は、底辺部11dの長さLに比べて厚みTが小さい扁平な形状であり、二つの鋭角部11cを有する二等辺三角形状である(図3参照)。被覆材11bは、芯材11aの二つの鋭角部11cを被覆している。換言すると、芯材11aの全周は被覆されておらず、二つの鋭角部11cのみが被覆材11bによって被覆されている。
本実施形態では、ストリップゴム11の底辺部11d(図において下方の貼付面を構成する辺部)において、被覆材11bの被覆範囲は、芯材11aの底辺部11dの長さLの20%程度である。即ち、底辺部11dにおける被覆材11bのそれぞれの長さd1,d2の合計D(=d1+d2)が芯材11aの底辺部11dの長さLの20%(D/L=0.2)程度である。このとき、好ましくは、被覆材11bの被覆範囲は、ストリップゴム11の底辺部11dにおいて、芯材11aの底辺部11dの長さLの5%以上である(D/L≧0.05)。また、ストリップゴム11の断面形状の厚みTは、幅Wに比べて小さく、ストリップゴム11の断面形状は扁平な形状である。例えば、本実施形態のストリップゴム11の断面形状の厚みTは2mm程度、幅Wは30mm程度である。特に幅Wは、タイヤ高さH(図1参照)の30%以下であることが好ましい。ここで、ストリップゴムの幅Wとは、巻き付けの際の貼付面の幅のことをいう。
図4に示すように、被覆材11bの被覆範囲は、巻き付けた際に隣接するストリップゴム11の被覆材11bと重複しない範囲であることが好ましい。即ち、隣接するストリップゴム11の被覆材11bの間に隙間Sが存在することが好ましい。また、芯材11aと被覆材11bは類似の材質である。具体的には、被覆材11bのJIS−K6251に規定する所定延び引張応力S300値が、芯材11aの同値に対して0.70倍以上かつ0.90倍以下の割合であることが好ましく、例えば本実施形態のこの割合は0.80倍である。
図2に戻って、ドラム16は、概ね円柱状であり、表面でのストリップゴム11の貼付速度が例えば40〜100(m/rpm)となるように回転駆動される。
押出機17は、口金18を通じて加熱したストリップゴム11を押し出すように構成されている。ここでは、加熱温度を、ストリップゴム11が加硫されて物性が変化しない120℃以下の値としている。口金18の押出口は、ストリップゴム11の横断面形状(図3に示す三角形状)に合わせて三角形状に形成されている。
圧着ローラ19は、シリンダ20から伸縮可能に突出するロッド21の先端部分に回転可能に取り付けられている。そのため、圧着ローラ19は、ドラム16またはグリーンタイヤGTに対して接離し、ストリップゴム11を巻きつけと同時に圧着する。
巻回装置15自体は、ドラム16に対してその回転軸に沿って往復移動可能である。ここでは、巻回装置15の移動速度は、ドラム16に巻き付けるストリップゴム11の送りピッチが、その幅寸法W(図3参照)の例えば50%程度となるように設定されている。
上記構成の巻回装置15によるサイドウォール部9のストリップゴム11の巻回方法は以下の通りである。
まず、インナーライナー1およびカーカスプライ2など、一部が既に形成されたグリーンタイヤGTをドラム16に固定した状態で、押出機17から口金18を通じてストリップゴム11を押し出す。口金18を通じて押し出される際、被覆材11bは前述のように芯材11aの鋭角部11cを被覆する(図3参照)。このとき、ストリップゴム11は押出機17内で加熱されて柔らかくなっている。但し、本実施形態では、厚みが2mm程度であるため、必ずしも加熱を要せず、また加熱した場合でも冷却後の熱収縮を抑制できる。
続いて、ドラム16を回転し、圧着ローラ19によってストリップゴム11をグリーンタイヤGTに押し付ける。巻回装置15は、ドラム16に沿って一定速度で移動させる。ストリップゴム11は、部分的に重複されながら、詳細にはその幅寸法の約半分の送りピッチ(半ピッチ)で送られながらドラム16に螺旋状に巻回される。このとき、ストリップゴム11の重複部において、被覆材11bがタイヤの外表面側に位置するように巻きつけられる。ただし、本実施形態のように、二つの鋭角部11cの両方が被覆材11bによって被覆されている場合、一方の鋭角部11cの被覆材11bはタイヤの外表面側に必然的に位置することになる。このようにストリップゴム11が巻き付けられることで、サイドウォール部9が形成される。
以上のようにして形成したサイドウォール部9を有するグリーンタイヤGTを例えば160℃で30分程度加硫成形することにより図1に示す空気入りタイヤATが完成される。そのような空気入りタイヤATは、以下のような効果を有する。
本実施形態によれば、芯材11aの鋭角部11cが被覆材11bによって被覆された状態のストリップゴム11を使用してサイドウォール部9を形成する。このとき、被覆材11bがストリップゴム11の重複部において外表面側に位置するようにストリップゴム11を巻き付けるため、クラックの起点となる芯材11aの端部(鋭角部11c)はタイヤの外表面に露出せず、被覆材11bによって被覆されている。この被覆材11bとしてクラックに強い性質を有するものを使用することで、クラックを抑制できる。また、ストリップゴム11が巻き付けられた状態では、被覆材11bによってストリップゴム11同士の密着性が向上しているため、クラックをさらに抑制できる。また、被覆材11bの材質が芯材11aの材質と前述のような類似関係にあるため、被覆材11bを芯材11aに被覆してもサイドウォール部9の剛性のようなタイヤ性能が変化し難く、即ちタイヤ性能の低下を抑制できる。さらに言えば、芯材11aと被覆材11bの材質の関係性を前述のように規定しているため、貼り付け安定性を確保すると共にクラックを抑制できる。詳細には、仮に、S300値の前述の割合が0.70倍より小さい場合、クラックには強いが、ストリップゴム11のリボン形状が安定せず、即ち寸法安定性に影響があるため、貼付けが困難となる。また、仮に、S300値の前述の割合が0.90倍より大きい場合、両材質の剛性差が無くなり、クラックに弱くなるため、クラックを抑制し難くなる。従って、S300値の割合の範囲は、0.70倍以上かつ0.90倍以下が適正範囲となる。
また、ストリップゴム11の幅W(図3参照)を上記のように好ましい範囲内に規定しているため、タイヤ高さH(図1参照)に応じて適切にサイドウォール部9の形状を形成できる。仮に、ストリップゴムの幅Wが上記の規定値(30%)を超える場合、特にタイヤ高さHの低いタイヤではサイドウォール部9の細かな形状を正確に形成し難い。
また、被覆材11bが芯材11aの全周ではなく鋭角部11cのみを被覆していることで、ストリップゴム11の全体としての物性値が大きく変化しない。従って、被覆材11bを芯材11aに被覆してもタイヤ性能が大きく変化せず、即ちタイヤ性能の低下を抑制できる。
また、芯材11aの二つの鋭角部11cが被覆材11bによって被覆された状態のストリップゴム11を巻きつけるため、ストリップゴム11の両端部における密着性が向上し、クラックを抑制できる。また、被覆材11bによる被覆範囲が芯材の底辺長Lの5%以上であることで、クラック抑制効果を発揮できる。さらに、被覆範囲が隣接するストリップゴム11の被覆材11bと重複しない範囲であることで、被覆材11b同士が干渉することによるタイヤ性能の低下を抑制できる。
以上のように、本実施形態の製造方法によって製造された空気入りタイヤATでは、上記のようにしてサイドウォール部9のクラックを抑制され得る。
図5は、図3のストリップゴム11の変形例を示す模式的な断面図である。本実施形態の変形例として、サイドウォール部9を構成するストリップゴム11の被覆材11bは芯材11aの一つの鋭角部11cのみを被覆している。そのようなストリップゴム11によってサイドウォール部9が形成された空気入りタイヤATを図6に示す。本変形例では、ストリップゴム11の重複部において被覆材11bが外表面側に位置するように、ストリップゴム11が巻き付けられている。
本変形によれば、被覆材11bを被覆する箇所を一か所とすることで被覆量を低減できるため、被覆材11bを芯材11aに被覆してもサイドウォール部9のタイヤ性能が低下する可能性を低減できる。また、通常、ストリップゴム11は部分的に重ね合わせて巻きつけられるため、ストリップゴム11の片方の端部(芯材11aの鋭角部11c)のみが外表面に露出する。従って、ストリップゴム11の露出端のみを被覆材11bで被覆することで、上記のようにしてクラック抑制効果を得ることができる。
本実施形態では、ストリップゴム11の断面形状は三角形状であるが、ストリップゴム11の断面形状はこれに限定されず、鋭角部を有していればよく、例えば台形状または蒲鉾形状(概ね半円形状)などであり得る。ただし、ストリップゴム11の断面形状が三角形状であれば任意の形状を形成し易いため、好ましくは三角形状である。
AT…空気入りタイヤ
GT…グリーンタイヤ
1…インナーライナー
2…カーカスプライ
3…ベルト層
4…補強層
5…ビードコア
6…ビードフィラー
7…トレッド部
8…ショルダー部
9…サイドウォール部
10…ビード部
11…ストリップゴム
11a…芯材
11b…被覆材
11c…鋭角部
11d…底辺部
12…第1ベルト部
13…第2ベルト部
14…ショルダー横溝
15…巻回装置
16…ドラム
17…押出機
18…口金
19…圧着ローラ
20…シリンダ
21…ロッド

Claims (6)

  1. 幅に比べて厚みが小さい扁平な断面形状を有する芯材の少なくとも一つの鋭角部に被覆材が被覆されたリボン状のストリップゴムを準備し、
    前記ストリップゴムを部分的に重複させながら螺旋状に巻き付けてサイドウォール部を形成する
    ことを含む空気入りタイヤの製造方法であって、
    前記被覆材は前記ストリップゴムの重複部において外表面側に位置しており、
    前記被覆材のJIS−K6251に規定する所定延び引張応力S300値が、前記芯材の同値に対して0.70倍以上かつ0.90倍以下の割合である空気入りタイヤの製造方法。
  2. 前記ストリップゴムの幅は、タイヤ高さの30%以下である、請求項1に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  3. 前記ストリップゴムにおいて、前記被覆材は前記芯材の少なくとも一つの前記鋭角部のみを被覆している、請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  4. 前記被覆材は前記芯材の一つの前記鋭角部のみを被覆している、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  5. 前記被覆材は、前記芯材の二つの前記鋭角部を被覆しており、
    前記被覆材の被覆範囲は、前記芯材の底辺部において、前記芯材の底辺長の5%以上かつ隣接する前記ストリップゴムの前記被覆材と重複しない範囲である、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  6. 幅に比べて厚みが小さい扁平な断面形状を有する芯材の少なくとも一つの鋭角部に被覆材が被覆されたリボン状のストリップゴムをサイドウォール部において備え、
    前記ストリップゴムは、部分的に重複して螺旋状に巻き付けられており、
    前記被覆材は、前記ストリップゴムの重複部において外表面側に位置しており、
    前記被覆材のJIS−K6251に規定する所定延び引張応力S300値が、前記芯材の同値に対して0.70倍以上かつ0.90倍以下の割合である、空気入りタイヤ。
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