JP2018109064A - TNFR:Fc融合ポリペプチドの代替配合物 - Google Patents
TNFR:Fc融合ポリペプチドの代替配合物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018109064A JP2018109064A JP2018047535A JP2018047535A JP2018109064A JP 2018109064 A JP2018109064 A JP 2018109064A JP 2018047535 A JP2018047535 A JP 2018047535A JP 2018047535 A JP2018047535 A JP 2018047535A JP 2018109064 A JP2018109064 A JP 2018109064A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- composition
- concentration
- formulations
- months
- shows
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K38/00—Medicinal preparations containing peptides
- A61K38/16—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- A61K38/17—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
- A61K38/177—Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants
- A61K38/1793—Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants for cytokines; for lymphokines; for interferons
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K47/00—Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
- A61K47/02—Inorganic compounds
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K47/00—Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
- A61K47/06—Organic compounds, e.g. natural or synthetic hydrocarbons, polyolefins, mineral oil, petrolatum or ozokerite
- A61K47/08—Organic compounds, e.g. natural or synthetic hydrocarbons, polyolefins, mineral oil, petrolatum or ozokerite containing oxygen, e.g. ethers, acetals, ketones, quinones, aldehydes, peroxides
- A61K47/12—Carboxylic acids; Salts or anhydrides thereof
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K47/00—Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
- A61K47/06—Organic compounds, e.g. natural or synthetic hydrocarbons, polyolefins, mineral oil, petrolatum or ozokerite
- A61K47/26—Carbohydrates, e.g. sugar alcohols, amino sugars, nucleic acids, mono-, di- or oligo-saccharides; Derivatives thereof, e.g. polysorbates, sorbitan fatty acid esters or glycyrrhizin
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
- A61K9/0012—Galenical forms characterised by the site of application
- A61K9/0019—Injectable compositions; Intramuscular, intravenous, arterial, subcutaneous administration; Compositions to be administered through the skin in an invasive manner
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P37/00—Drugs for immunological or allergic disorders
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P43/00—Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Immunology (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Cell Biology (AREA)
- Zoology (AREA)
- Gastroenterology & Hepatology (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Dermatology (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Medicinal Preparation (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
- Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
Abstract
【課題】TNFR:Fcを含有するポリペプチドの保存に適し、アルギニン及びシステインを全く含まずに(完全に除去して)調製することができ、高温で極めて安定している水性医薬組成物の提供。【解決手段】ヒトIgG1のFc領域に融合したヒトp75腫瘍壊死因子受容体の細胞外リガンド結合部分である単離ポリペプチドと、80mM〜130mMの濃度で存在する塩と、ナトリウム及び/又はカリウムのリン酸塩緩衝液であって、20mM〜30mMの濃度で存在する、水性緩衝液と、スクロースであって、34mg/mL〜80mg/mLの濃度で存在する賦形剤と、を含む水性組成物であって、アルギニンもシステインも該組成物に存在しないことを特徴とする、水性組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、TNFR:Fcを含有するポリペプチドの保存に適したいくつかの選択されたアミノ酸を含まない(除去された)安定した水性医薬組成物に関する。
治療用ポリペプチド製剤はほとんどの場合において使用するまで保管されている。しかしながら、ポリペプチドは水性形態にて長期間、特にアルギニン等の安定剤の非存在下において保存する場合に不安定である。水性保存に依るものの代替法は凍結乾燥形態のポリペプチドの調製であるが、乾燥ポリペプチドの再構成により、凝集又は変性が起こる場合が多い。このポリペプチド凝集は免疫原性を生じ得ることから望ましくない。
Fcドメインに融合したTNF(腫瘍壊死因子)受容体(TNFR:Fc)の市販の可溶型がエタネルセプトとして知られている。エタネルセプト(商品名エンブレル(ENBREL)(登録商標))はTNF阻害剤として作用することにより腫瘍壊死因子(TNF)を妨げる。ヒトIgG1のFc部分に連結したヒト75kDa(p75)腫瘍壊死因子受容体(TNFR)の細胞外リガンド結合部分からなるこの二量体融合ポリペプチドは現在、ポリペプチドの凝集を防ぐためにL−アルギニン及び/又はL−システインを凝集阻害剤として用いて配合されている(特許文献1を参照されたい)。
その一方で、アルギニンは人によっては深刻な副作用を引き起こす場合がある。アナフィラキシーと呼ばれる重度なアレルギー反応、及び吐き気、胃痙攣又は排便回数の増加を含む胃の不快感がアルギニン注射後に起こる場合もある。他の起こり得る副作用としては、低血圧、並びに血中の多くの化学物質及び電解質の変化、例えば高カリウム、高塩化物、低ナトリウム、低リン酸塩、高血中尿素窒素及び高クレアチニンレベルが挙げられる。理論上はアルギニンが、出血のリスクを増大させ、血糖値を増加し、カリウムレベルを増加し得るとともに、鎌状赤血球症の症状を悪化させ得る。
システインは非必須アミノ酸であり、シスチンが互いに結合した2つのシステイン分子からなることから、シスチンと密接に関連するものである。システインは不安定な栄養素であり、シスチンへと容易に変換される。体内における過剰なシスチンは、シスチン結晶が体内にて形成され、膀胱又は腎臓の結石を生じさせ得る奇病であるシスチン蓄積症を引き起こす場合がある。糖尿病及びシスチン尿症を患っている人はシステインサプリメントによる副作用を被り得ることも知られている。
特許文献2には、特許文献1において開示された同様の組成物にて使用されているアルギニンを塩に置き換えたアルギニン無含有ポリペプチド含有組成物が開示されている。この塩は提示されている実施例によると140mMである(実施例1を参照されたい)。高温での安定化に関しては言及されていない。実際、特許文献2に開示されている組成物は2〜8℃にて液体として又は冷凍して保管されている。
本発明はTNFR:Fcポリペプチドの保管を可能にする新規の安定した液体配合物を提供することによりこれらの課題に対処している。驚くべきことに本発明者らによって、本明細書で開示される安定した水性組成物はアルギニン及びシステインを全く含まずに(完全に除去して)調製することができ、高温で極めて安定していることが観察されている。
本発明の第1の態様
本発明の第1の態様は、ヒトIgG1のFc領域に融合したヒトp75腫瘍壊死因子受容体の細胞外リガンド結合部分である単離ポリペプチドを含む水性配合物中の或る特定量の塩が、5℃を超える高温でのタンパク質の安定性の増大をもたらすことができるという所見に基づくものである。さらに、塩濃度の選択は生理学的な体内塩濃度に近くなるように行われる。
本発明の第1の態様は、ヒトIgG1のFc領域に融合したヒトp75腫瘍壊死因子受容体の細胞外リガンド結合部分である単離ポリペプチドを含む水性配合物中の或る特定量の塩が、5℃を超える高温でのタンパク質の安定性の増大をもたらすことができるという所見に基づくものである。さらに、塩濃度の選択は生理学的な体内塩濃度に近くなるように行われる。
したがって、本発明は、ヒトIgG1のFc領域に融合したヒトp75腫瘍壊死因子受容体の細胞外リガンド結合部分である単離ポリペプチドと、
80mM〜130mMの濃度で存在する塩と、
トレハロース及びスクロース並びにそれらの組合せの群から選択される賦形剤と、
を含む水性組成物であって、アルギニンもシステインも該組成物に存在しないことを特徴とする、水性組成物に関する。
80mM〜130mMの濃度で存在する塩と、
トレハロース及びスクロース並びにそれらの組合せの群から選択される賦形剤と、
を含む水性組成物であって、アルギニンもシステインも該組成物に存在しないことを特徴とする、水性組成物に関する。
本発明の第1の態様の詳細な説明
本発明は、ヒトIgG1のFc領域に融合したヒトp75腫瘍壊死因子受容体の細胞外リガンド結合部分である単離ポリペプチドと、
80mM〜130mMの濃度で存在する塩と、
トレハロース及びスクロース並びにそれらの組合せの群から選択される賦形剤と、
を含む水性組成物であって、アルギニンもシステインも該組成物に存在しないことを特徴とする、水性組成物に関する。
本発明は、ヒトIgG1のFc領域に融合したヒトp75腫瘍壊死因子受容体の細胞外リガンド結合部分である単離ポリペプチドと、
80mM〜130mMの濃度で存在する塩と、
トレハロース及びスクロース並びにそれらの組合せの群から選択される賦形剤と、
を含む水性組成物であって、アルギニンもシステインも該組成物に存在しないことを特徴とする、水性組成物に関する。
好ましくは、本組成物は遊離アミノ酸が該組成物に存在しないことを更に特徴とする。例えば本組成物は、アルギニン、システイン、プロリン、グリシン、メチオニン、ヒスチジン、セリン、バリン、リジン、グルタミン酸のいずれも含まない。
本明細書で使用される場合、「組成物("composition" or "compositions")」という
用語は、それを必要とする個体に注入及び/又は投与するのに好適なように調製されたポリペプチドを含む配合物(複数種の場合もあり)を指し得る。「組成物」は「医薬組成物」と称されることもある。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物は実質的に滅菌性であり、レシピエントに対して過度に毒性又は感染性の作用物質は全く含まない。さらに、本明細書で使用される場合、溶液又は水性組成物は、好適な溶媒(例えば水及び/又は他の溶媒、例えば有機溶媒)又は相溶性溶媒の混合物に溶解した1種又は複数種の化学物質を含有する流体(液体)調製物を意味し得る。さらに本明細書で使用される場合、「約」という用語はその値の指定値±2%を意味し、好ましくは「約」という用語は指定値(±0%)を正確に意味する。
用語は、それを必要とする個体に注入及び/又は投与するのに好適なように調製されたポリペプチドを含む配合物(複数種の場合もあり)を指し得る。「組成物」は「医薬組成物」と称されることもある。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物は実質的に滅菌性であり、レシピエントに対して過度に毒性又は感染性の作用物質は全く含まない。さらに、本明細書で使用される場合、溶液又は水性組成物は、好適な溶媒(例えば水及び/又は他の溶媒、例えば有機溶媒)又は相溶性溶媒の混合物に溶解した1種又は複数種の化学物質を含有する流体(液体)調製物を意味し得る。さらに本明細書で使用される場合、「約」という用語はその値の指定値±2%を意味し、好ましくは「約」という用語は指定値(±0%)を正確に意味する。
本発明による組成物には、アルギニン又はシステイン(又は好ましくはプロリン、グリシン、メチオニン、ヒスチジン、セリン、バリン、リジン、グルタミン酸等の任意の他のアミノ酸)は単独では含まれていないか、又は組成物に添加されていないが、ポリペプチド自体はその鎖にアルギニン又はシステイン(又は好ましくはプロリン、グリシン、メチオニン、ヒスチジン、セリン、バリン、リジン、グルタミン酸等の任意の他のアミノ酸)アミノ酸残基を含有していてもよいことに留意されたい。
いくつかの実施形態では、発現するFcドメイン含有ポリペプチドは任意の標準的な方法により精製される。Fcドメイン含有ポリペプチドが細胞内にて産生される場合、粒状残屑は、例えば遠心分離又は限外濾過により除去される。ポリペプチドが培地中に分泌される場合、このような発現系からの上清を初めに、標準的なポリペプチド濃縮フィルターを使用することで濃縮することができる。プロテアーゼ阻害剤を添加してタンパク質分解
を阻害してもよく、微生物の増殖を抑えるために抗生物質を含ませてもよい。いくつかの実施形態では、Fcドメイン含有ポリペプチドは、例えばヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー、ゲル電気泳動、透析及びアフィニティークロマトグラフィー、及び/又は既知の若しくは未だ発見されていない精製法の任意の組合せを用いて精製される。例えばプロテインAを使用することでヒトγ1、γ2又はγ4重鎖に基づくFcドメイン含有ポリペプチドを精製することができる(Lindmark et al., 1983, J. Immunol. Meth. 62: 1-13)。
を阻害してもよく、微生物の増殖を抑えるために抗生物質を含ませてもよい。いくつかの実施形態では、Fcドメイン含有ポリペプチドは、例えばヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー、ゲル電気泳動、透析及びアフィニティークロマトグラフィー、及び/又は既知の若しくは未だ発見されていない精製法の任意の組合せを用いて精製される。例えばプロテインAを使用することでヒトγ1、γ2又はγ4重鎖に基づくFcドメイン含有ポリペプチドを精製することができる(Lindmark et al., 1983, J. Immunol. Meth. 62: 1-13)。
イオン交換カラムでの分別、エタノール沈殿、逆相HPLC、シリカでのクロマトグラフィー、ヘパリンSEPHAROSET(商標)でのクロマトグラフィー、アニオン又はカチオン交換樹脂(ポリアスパラギン酸カラム等)でのクロマトグラフィー、等電点電気泳動、SDS−PAGE、及び硫酸アンモニウム沈殿等の他のポリペプチド精製法を必要に応じて利用してもよい。他のポリペプチド精製法を用いることができる。
好ましい実施形態では、塩濃度は80mM〜130mM、好ましくは90mM〜130mM、例えば105mM〜130mM、例えば約90mM、100mM又は125mMである。塩濃度(好ましくはNaCl)は約90mMであるのが好ましい。濃度を問わず、塩は塩化ナトリウムであるのが好ましいが、塩化カリウム、クエン酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、次亜塩素酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、硫化水銀、クロム酸ナトリウム及び二酸化マグネシウム等の他の塩を使用してもよい。塩濃度のこの特定範囲によって、50℃までの高温でも安定な本発明による組成物を得ることが可能になる。加えて、この範囲の値は従来技術において用いられる値(例えば140mM)よりもヒト体内の生理学的重量オスモル濃度に近く、そのため例えば皮下投与に使用するのにより適した組成物がもたらされる。
別の好ましい実施形態では、単離ポリペプチドはエタネルセプトである。エタネルセプトのFcコンポーネントには、ヒトIgG1の定常重鎖2(CH2)ドメイン、定常重鎖3(CH3)ドメイン及びヒンジ領域が含まれるが、定常重鎖1(CH1)ドメインは含まれない。エタネルセプトはチャイニーズハムスター卵巣(CHO)哺乳動物細胞発現系における組換えDNA技術により産生することができる。エタネルセプトは934のアミノ酸からなり、見掛けの分子量はおよそ150キロダルトンである(Physicians' Desk Reference, 2002, Medical Economics Company Inc.)。
単離ポリペプチドの濃度は好ましくは10mg/mL〜100mg/mL、より好ましくは20mg/mL〜60mg/mLであり、更に好ましくは、濃度は約25mg/mL又は約50mg/mLである。濃度は約50mg/mLであるのが好ましい。
別の好ましい実施形態では、賦形剤は10mg/mL〜80mg/mL、好ましくは30mg/mL〜65mg/mLの濃度、より好ましくは60mg/mLの濃度のトレハロース二水和物形態のトレハロースである。別の好ましい実施形態では、賦形剤は5mg/mL〜80mg/mLの濃度のスクロースであり、スクロースは10mg/mL〜40mg/mLの範囲で存在するのが好ましい。より好ましい実施形態では、スクロースの濃度は10mg/mLである。別のより好ましい実施形態では、スクロースの濃度は34mg/mLである。別の好ましい実施形態では、賦形剤はスクロースとトレハロースとの組合せであり、ここでの濃度はそれぞれ、5mg/mL〜80mg/mL及び10mg/mL〜80mg/mLの範囲である。賦形剤は約34mg/mLの濃度のスクロースであるのが好ましい。賦形剤は約10mg/mLの濃度のスクロースであるのがより好ましい。
本発明による組成物は水性緩衝液を更に含んでいてもよい。該水性緩衝液はリン酸ナトリウム、リン酸カリウム、クエン酸ナトリウム若しくはクエン酸カリウム、マレイン酸、
酢酸アンモニウム、トリス−(ヒドロキシメチル)−アミノメタン(トリス)、酢酸塩、コハク酸塩、ジエタノールアミン、ヒスチジン、又はそれらの組合せであるのが好ましい。より好ましい実施形態では、該水性緩衝液はリン酸ナトリウムである。別のより好ましい実施形態では、該水性緩衝液はコハク酸塩である。別のより好ましい実施形態では、該水性緩衝液はヒスチジンである。組成物に緩衝液が単独で又は組み合わせて使用されるかに関わらず、その濃度は15mM〜100mM、好ましくは20mM〜30mMの範囲であるのが好ましい。好ましい実施形態では、該濃度は20mM〜100mM、好ましくは25mM〜50mMの範囲であるのが好ましい。より好ましい実施形態では、該濃度は約22mM又は約25mMである。別のより好ましい実施形態では、該濃度は約50mMである。好ましい緩衝液はリン酸ナトリウム及びコハク酸緩衝液であり、約22mMの濃度の後者(コハク酸緩衝液)が最も好ましいものである。
酢酸アンモニウム、トリス−(ヒドロキシメチル)−アミノメタン(トリス)、酢酸塩、コハク酸塩、ジエタノールアミン、ヒスチジン、又はそれらの組合せであるのが好ましい。より好ましい実施形態では、該水性緩衝液はリン酸ナトリウムである。別のより好ましい実施形態では、該水性緩衝液はコハク酸塩である。別のより好ましい実施形態では、該水性緩衝液はヒスチジンである。組成物に緩衝液が単独で又は組み合わせて使用されるかに関わらず、その濃度は15mM〜100mM、好ましくは20mM〜30mMの範囲であるのが好ましい。好ましい実施形態では、該濃度は20mM〜100mM、好ましくは25mM〜50mMの範囲であるのが好ましい。より好ましい実施形態では、該濃度は約22mM又は約25mMである。別のより好ましい実施形態では、該濃度は約50mMである。好ましい緩衝液はリン酸ナトリウム及びコハク酸緩衝液であり、約22mMの濃度の後者(コハク酸緩衝液)が最も好ましいものである。
別の実施形態では、水性緩衝液の有無に関わらず、本発明による組成物は、該組成物において既に挙げられているもの(トレハロース又はスクロース)の他に1種又は複数種の賦形剤を更に含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組成物における1種又は複数種の賦形剤の濃度は約0.001重量パーセント〜5重量パーセントであり、他の実施形態では、1種又は複数種の賦形剤の濃度は約0.1重量パーセント〜2重量パーセントである。賦形剤は当該技術分野において既知であり、既知の方法により製造され、市販の供給業者から入手可能である。該賦形剤は、ラクトース、グリセロール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、マルトース、イノシトール、グルコース、ウシ血清アルブミン、ヒト血清アルブミン(SA)、組換えヘマグルチニン(HA)、デキストラン、ポリビニルアルコール(PVA)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリエチレンイミン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ポリエチレングリコール、エチレングリコール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、プロリン、L−セリン、グルタミン酸、アラニン、グリシン、リジン、サルコシン、γ−アミノ酪酸、ポリソルベート20、ポリソルベート80、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ポリソルベート、ポリオキシエチレンコポリマー、リン酸カリウム、酢酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、トリメチルアミンN−オキシド、ベタイン、亜鉛イオン、銅イオン、カルシウムイオン、マンガンイオン、マグネシウムイオン、3−[(3−コラミドプロピル)−ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホン酸塩(CHAPS)、スクロースモノラウリン酸塩、又はそれらの組合せであるのが好ましい。より好ましい実施形態では、賦形剤はポリソルベート20であり、更に好ましい実施形態では、ポリソルベート20は0.1%の濃度で存在する。別のより好ましい実施形態では、賦形剤はグリシンであり、更に好ましい実施形態では、グリシンは0.5%の濃度で存在する。
別の好ましい実施形態では、組成物のpHはpH6.0〜pH7.0であり、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8及び6.9から選択される任意のpHが可能である。より好ましい実施形態では、組成物のpHは約6.3である。
特定の実施形態では、本発明による組成物は50mg/mLのエタネルセプトと25mMのリン酸ナトリウム緩衝液と10mg/mLのスクロースと125mMの塩化ナトリウムとを含み、組成物のpHは6.3である。
別の特定の実施形態では、本発明による組成物は50mg/mLのエタネルセプトと25mMのリン酸ナトリウム緩衝液と10mg/mLのスクロースと100mMの塩化ナトリウムとを含み、組成物のpHは6.3である。
別の特定の実施形態では、本発明による組成物は50mg/mLのエタネルセプトと5
0mMのリン酸ナトリウム緩衝液と60mg/mLのトレハロース二水和物と0.1%のポリソルベート20とを含み、組成物のpHは約pH6.2である。
0mMのリン酸ナトリウム緩衝液と60mg/mLのトレハロース二水和物と0.1%のポリソルベート20とを含み、組成物のpHは約pH6.2である。
更なる特定の実施形態では、本発明による組成物は50mg/mLのエタネルセプトと25mMのリン酸ナトリウムと34mg/mLのスクロースと90mMの塩化ナトリウムとを含み、組成物のpHは6.3である。
更なる特定の実施形態では、本発明による組成物は50mg/mLのエタネルセプトと25mMのリン酸ナトリウムと10mg/mLのスクロースと90mMの塩化ナトリウムと0.5%のグリシンとを含み、組成物のpHは6.3である。
更なる特定の実施形態では、本発明による組成物は50mg/mLのエタネルセプトと22mMのコハク酸塩と10mg/mLのスクロースと90mMの塩化ナトリウムとを含み、組成物のpHは6.3である。本組成物は更なるアミノ酸(エタネルセプトに含まれるものを除く)を含まない(除去されている)のが好ましい。本組成物はアルギニン、システイン、リジン、プロリン、グルタミン酸、セリン、メチオニンのいずれも含まないのが好ましい。
本明細書に開示の組成物を非経口、例えば皮下、筋肉内、静脈内、腹腔内、脳脊髄内、関節内、滑液嚢内及び/又は髄腔内投与することができる。
本発明による組成物に含まれる単離ポリペプチドの治療効果は当該技術分野において知られており、関節リウマチ、乾癬性関節炎、剛直性脊椎炎、肉芽腫症、クローン病、慢性閉塞性肺疾患、C型肝炎、子宮内膜症、喘息、悪液質、乾癬若しくはアトピー性皮膚炎、又は他の炎症性若しくは自己免疫関連の病気、障害若しくは病態の治療が挙げられるが、これらに限定されない。組成物は障害を治療する(その症状を緩和する、その進行を止める又は遅らせる)のに十分な量(例えば治療的に有効な量)で投与することができる。
下記の実施例は本発明を説明するものであり、その範囲を限定するものとして解釈されない。
本発明の第1の態様の実施例
組成物の調製
下記の組成物を単純な混合により調製した:
組成物の調製
下記の組成物を単純な混合により調製した:
原材料:
−20℃で保存した、62.5mg/mLのエタネルセプトと1.2mg/mLのトリスと40mg/mLのマンニトールと10mg/mLのスクロース(pH7.4)とを含むEngineering Run Material。
−20℃で保存した、62.5mg/mLのエタネルセプトと1.2mg/mLのトリスと40mg/mLのマンニトールと10mg/mLのスクロース(pH7.4)とを含むEngineering Run Material。
ある一つのロットのエンブレル(Enbrel)(登録商標)市販配合物を対照サンプル(本明細書において「エンブレル(Enbrel)(登録商標)」又は「イノベーター」と称される)として使用した。市販エンブレル(Enbrel)(登録商標)配合物には、50mg/mLのエタネルセプトと25mMのリン酸Naと25mMのアルギニンと100mMのNaClと10mg/mLのスクロース(pH6.3)とが含まれている。
エンブレル(Enbrel)(登録商標)配合物と同じ配合物においてエタネルセプトを内部対照として使用した(50.9mg/mLのエタネルセプト、25mMのリン酸Na、25mMのアルギニン、100mMのNaCl、10mg/mLのスクロース(pH6.3))。この配合物をF1と呼んだ。
候補配合物:
F2:エタネルセプトの水性配合物(49.4mg/mLのエタネルセプト、25mMのリン酸Na、100mMのNaCl、10mg/mLのスクロース(pH6.3))
F3:エタネルセプトの水性配合物(49.5mg/mLのエタネルセプト、25mMのリン酸Na、125mMのNaCl、10mg/mLのスクロース(pH6.3))
F4:エタネルセプトの水性配合物(50.9mg/mLのエタネルセプト、50mMのリン酸Na、60mg/mLのトレハロース二水和物(pH6.2)、0.1%のポリソルベート20)
F5:エタネルセプトの水性配合物(50.0mg/mLのエタネルセプト、25mMのリン酸Na、90mMのNaCl、35mg/mLのスクロース(pH6.3))
F6:エタネルセプトの水性配合物(50.0mg/mLのエタネルセプト、25mMのリン酸Na、90mMのNaCl、10mg/mLのスクロース、0.5%(5mg/mL)のグリシン(pH6.3))
F7:エタネルセプトの水性配合物(50.0mg/mLのエタネルセプト、28mMのヒスチジン/HCl、90mMのNaCl、10mg/mLのスクロース、6mg/mLのグリシン(pH6.3))
F8:エタネルセプトの水性配合物(50.0mg/mLのエタネルセプト、22mMのコハク酸塩、90mMのNaCl、10mg/mLのスクロース(pH6.3))。コハク酸緩衝液は22mMのコハク酸を用いて調製し、NaOHを添加してpHを6.3に調整した。
F2:エタネルセプトの水性配合物(49.4mg/mLのエタネルセプト、25mMのリン酸Na、100mMのNaCl、10mg/mLのスクロース(pH6.3))
F3:エタネルセプトの水性配合物(49.5mg/mLのエタネルセプト、25mMのリン酸Na、125mMのNaCl、10mg/mLのスクロース(pH6.3))
F4:エタネルセプトの水性配合物(50.9mg/mLのエタネルセプト、50mMのリン酸Na、60mg/mLのトレハロース二水和物(pH6.2)、0.1%のポリソルベート20)
F5:エタネルセプトの水性配合物(50.0mg/mLのエタネルセプト、25mMのリン酸Na、90mMのNaCl、35mg/mLのスクロース(pH6.3))
F6:エタネルセプトの水性配合物(50.0mg/mLのエタネルセプト、25mMのリン酸Na、90mMのNaCl、10mg/mLのスクロース、0.5%(5mg/mL)のグリシン(pH6.3))
F7:エタネルセプトの水性配合物(50.0mg/mLのエタネルセプト、28mMのヒスチジン/HCl、90mMのNaCl、10mg/mLのスクロース、6mg/mLのグリシン(pH6.3))
F8:エタネルセプトの水性配合物(50.0mg/mLのエタネルセプト、22mMのコハク酸塩、90mMのNaCl、10mg/mLのスクロース(pH6.3))。コハク酸緩衝液は22mMのコハク酸を用いて調製し、NaOHを添加してpHを6.3に調整した。
実施例1
内在性タンパク質の蛍光発光スペクトル及び静的光散乱
266nmで励起する内在性タンパク質の蛍光発光スペクトルと、266nm及び473nmの両方での静的光散乱データとを取得した。各サンプルをマイクロキュベットアレイ(MCA)に充填し、Optim 1000に入れて、コロイド安定性及び立体配座安定性の差を明らかにした。この研究では、熱勾配実験の温度を1℃毎15℃から95℃へと上昇させ、サンプルを各温度にて60秒間保持し、熱平衡化させた。等温実験では、温度は62℃に保持し、測定間に60秒間保持して、サンプルを200回繰り返して測定した。
内在性タンパク質の蛍光発光スペクトル及び静的光散乱
266nmで励起する内在性タンパク質の蛍光発光スペクトルと、266nm及び473nmの両方での静的光散乱データとを取得した。各サンプルをマイクロキュベットアレイ(MCA)に充填し、Optim 1000に入れて、コロイド安定性及び立体配座安定性の差を明らかにした。この研究では、熱勾配実験の温度を1℃毎15℃から95℃へと上昇させ、サンプルを各温度にて60秒間保持し、熱平衡化させた。等温実験では、温度は62℃に保持し、測定間に60秒間保持して、サンプルを200回繰り返して測定した。
サンプルに266nm及び473nmのレーザー源を照射する時間は露光時間と称される。露光時間の選択は、蛍光発光の強度及びサンプルの光退色し易さ等の多くの因子によって変える。これらのサンプル全ての場合で1秒の露光時間を用いた。
露光時間を変えるのに併せて、検出器に入る光の量を制御する物理的スリットのサイズを変えることが可能である。この開口部のサイズを大きくすることで、測定される蛍光シグナルは増大するが、機器のスペクトル分解能が低減する。
Optim 1000により実行される分析には一次及び二次という2つの逐次的なレベルのものが含まれる。Optim 1000ソフトウェアは自動一次及び二次分析をもたらす。あらゆる自動データ適合ソフトウェアと同様に、自動関数が信頼性のある結果に反映されるよう入力データが良好な品質となるように細心の注意を払わなければならない。結果は全て熟練の分析家によって手動にて確認されている。
一次分析では生の蛍光発光データ及び光散乱データからスペクトルパラメータを抽出する:
Optimは数学関数を用いることで、科学論文により一般的に用いられている予測波長(重心平均とも呼ばれる)等の一次レベル情報を与えることができる。これは平均発光
波長(又は質量中心)を調べるものであり、スペクトルデータにおける任意のノイズを除くのに良好なアプローチである。
散乱光の強度は260nm〜270nmの積分強度(レイリー散乱UV励起光)から算出する。散乱効率は波長に大きく依存し、そのため波長が短ければ、光は溶液中の分子によってより効率的に散乱される。266nmレーザーの散乱は、平均分子質量の小さい変化に対する非常に高感度なプローブである。
Optimは数学関数を用いることで、科学論文により一般的に用いられている予測波長(重心平均とも呼ばれる)等の一次レベル情報を与えることができる。これは平均発光
波長(又は質量中心)を調べるものであり、スペクトルデータにおける任意のノイズを除くのに良好なアプローチである。
散乱光の強度は260nm〜270nmの積分強度(レイリー散乱UV励起光)から算出する。散乱効率は波長に大きく依存し、そのため波長が短ければ、光は溶液中の分子によってより効率的に散乱される。266nmレーザーの散乱は、平均分子質量の小さい変化に対する非常に高感度なプローブである。
この研究では、350nmと330nmとの蛍光強度比を用いることで抗体の熱変性を調べており、266nm及び473nmレーザーによる散乱光強度を用いることで熱により誘導されるサンプルの凝集を測定している。
二次分析は一次分析のパラメーターを取り、サンプルの溶融温度「Tm」及び凝集開始温度「Tagg」をそれらが存在する場合に求めるものである。溶融温度は温度の関数としてプロットされた一次データの変曲点として求められる。
凝集開始温度は散乱光強度がデータのノイズに対する閾値を超えて増大する温度として求められる。測定される最小温度から、測定される各散乱光強度の値をこれまでに測定された全ての値のデータセットに加える。各データ点において、分析が進むにつれて、線形適合を適用し、適合度を求める。データが直線から有意に逸脱している場合(ここで有意性はデータのノイズにより求められる)、これが凝集開始温度と規定される。逸脱していない場合、アルゴリズムをデータセットの次のデータ点まで進め、もう一度この逸脱について試験する。この方法は多様なタンパク質及び条件に対して試験を行うロバストなものである。大きな凝集が形成され沈殿が起こる極端な状況では、懸濁液中の粒子が入射レーザーの焦点体積から離れる場合、光散乱シグナルは実際に低下する場合がある。しかしながら、初期開始は何らかの沈殿が後に起こっても再現性を持って検出される。
全ての静的光散乱データの場合、サンプルが溶液から沈殿して見えるかどうかに関わらず、全てのデータ点が包含されている。異なる反復実験における同じサンプルでも沈殿する場合もあれば沈殿しない場合もあるが、それぞれの場合で凝集プロセスの開始は再現性がある。
結論
全てのサンプル間のTagg及びTonsetデータは両方とも非常に類似していることが見出された。
F1緩衝液では、生成物は63.7±0.3℃の蛍光のTonset及び66.8±0.3℃のTaggを有することが見出された。
F2緩衝液では、生成物は63.2±0.1℃の蛍光のTonset及び65.9±0.1℃のTaggを有することが見出された。
F3緩衝液では、生成物は63.4±0.3℃の蛍光のTonset及び65.6±0.4℃のTaggを有することが見出された。
F4緩衝液では、生成物は63.3±0.1℃の蛍光のTonset及び64.8±0.1℃のTaggを有することが見出された。
F5緩衝液では、生成物は64.5±0.4℃の蛍光のTonset及び63.0±0.6℃のTaggを有することが見出された。
F6緩衝液では、生成物は63.9±0.5℃の蛍光のTonset及び64.5±0.2℃のTaggを有することが見出された。
F7緩衝液では、生成物は61.0±0.7℃の蛍光のTonset及び63.6±0.1℃のTaggを有することが見出された。
F8緩衝液では、生成物は64.0±0.0℃の蛍光のTonset及び66.2±0.8℃のTaggを有することが見出された。
エンブレル(Enbrel)(登録商標)イノベーター自体は63.4±0.1℃の蛍光のTonset及び65.6±0.1℃のTaggを有することが見出された。
全てのサンプル間のTagg及びTonsetデータは両方とも非常に類似していることが見出された。
F1緩衝液では、生成物は63.7±0.3℃の蛍光のTonset及び66.8±0.3℃のTaggを有することが見出された。
F2緩衝液では、生成物は63.2±0.1℃の蛍光のTonset及び65.9±0.1℃のTaggを有することが見出された。
F3緩衝液では、生成物は63.4±0.3℃の蛍光のTonset及び65.6±0.4℃のTaggを有することが見出された。
F4緩衝液では、生成物は63.3±0.1℃の蛍光のTonset及び64.8±0.1℃のTaggを有することが見出された。
F5緩衝液では、生成物は64.5±0.4℃の蛍光のTonset及び63.0±0.6℃のTaggを有することが見出された。
F6緩衝液では、生成物は63.9±0.5℃の蛍光のTonset及び64.5±0.2℃のTaggを有することが見出された。
F7緩衝液では、生成物は61.0±0.7℃の蛍光のTonset及び63.6±0.1℃のTaggを有することが見出された。
F8緩衝液では、生成物は64.0±0.0℃の蛍光のTonset及び66.2±0.8℃のTaggを有することが見出された。
エンブレル(Enbrel)(登録商標)イノベーター自体は63.4±0.1℃の蛍光のTonset及び65.6±0.1℃のTaggを有することが見出された。
したがってデータから、全てのサンプル間のコロイド安定性及び立体配座安定性の両方における高度の類似性が示される。
図1に配合物F1、F5、F6、F7、F8及びイノベーター(対照)についての結果を示し、その傾向はF5>F8>F6>F1>エンブレル(Enbrel)(登録商標)>F7である。
熱勾配実験の後に等温実験を行った。分析及び熱勾配結果の検討により、全てのサンプルのTagg値が約64℃であると考えられ、そのため62℃、すなわちTagg直下であるが、サンプルが妥当な期間内で立体配座変化及びコロイド変化を受けるのに十分近い温度を等温実験に選択した。
蛍光について見出されたTonset値は63.2℃〜63.7℃、平均は63.4℃であり、標準偏差は0.3℃と比較的低く、このことから5つのサンプル(F1〜F4及びエンブレル(Enbrel)(登録商標)液体配合物)間における高度な比較可能性(comparability:同等性)が示された。
全てのサンプルの安定性もまた、ほとんど同等のものであるとみなすことができる。
実施例2
短期ストレス安定性研究
アプローチ
短期(2週間)安定性研究を、より長期の研究を実施する前に考え得る配合物を評価するために行った。さらに6ヶ月までの長期安定性研究をF3配合物について行い、3ヶ月までの長期安定性研究をF5、F6及びF8配合物について行った。
短期ストレス安定性研究
アプローチ
短期(2週間)安定性研究を、より長期の研究を実施する前に考え得る配合物を評価するために行った。さらに6ヶ月までの長期安定性研究をF3配合物について行い、3ヶ月までの長期安定性研究をF5、F6及びF8配合物について行った。
9つの配合物を試験した:
撹拌及び凍結融解ストレスに加えて2種の高温(25℃及び50℃)及び1つのリアルタイム温度に曝した後のt=0、3日、7日及び14日での各配合物の安定性を評価した。
F3配合物の場合、−20℃凍結/25℃融解に供した1回、2回及び4回の凍結融解サイクルによる凍結融解ストレスに加えて、0、1ヶ月、3ヶ月及び6ヶ月の時点での3種の温度(2〜8℃、−20℃及び25℃)に曝した後の安定性を評価した。
F5、F6及びF8配合物の場合、−20℃凍結/25℃融解に供した1回、2回及び4回の凍結融解サイクルによる凍結融解ストレスに加えて、0、1ヶ月及び3ヶ月の時点での3種の温度(2〜8℃、−20℃及び25℃)に曝した後の安定性を評価した。
8つの分析アッセイのパネルを用いて、各配合物の安定性を評価した。
pH(t=0のみ)
重量オスモル濃度(t=0のみ)
タンパク質濃度(A280nm)
濁度(A330nm)
HIAC
還元型SDS−PAGE(クマシーブルー染色剤)
サイズ排除HPLC(SE−HPLC)
細胞ベースの効力
pH(t=0のみ)
重量オスモル濃度(t=0のみ)
タンパク質濃度(A280nm)
濁度(A330nm)
HIAC
還元型SDS−PAGE(クマシーブルー染色剤)
サイズ排除HPLC(SE−HPLC)
細胞ベースの効力
pH及び重量オスモル濃度
図2A及び図2Bに初期時間でのpH及び重量オスモル濃度の測定値を含む棒グラフを示す。それぞれの条件でサンプルを構成する前に全ての配合物について測定されたこれらの値は標的pH又は重量オスモル濃度の理論値の範囲内にあった。
図2A及び図2Bに初期時間でのpH及び重量オスモル濃度の測定値を含む棒グラフを示す。それぞれの条件でサンプルを構成する前に全ての配合物について測定されたこれらの値は標的pH又は重量オスモル濃度の理論値の範囲内にあった。
タンパク質濃度/A280
図3Aは、全ての時間(0〜14日)及び条件(−20℃、25℃、50℃、3回の凍結/融解(3×FzTh)、及び撹拌しながら3日間)でのタンパク質濃度の測定値(280nmでの吸光度)を示す。得られたデータはあらゆる時点及び条件で全てのサンプルについて標的値の範囲内及びアッセイの変動性の範囲内に保たれていた。
図3Aは、全ての時間(0〜14日)及び条件(−20℃、25℃、50℃、3回の凍結/融解(3×FzTh)、及び撹拌しながら3日間)でのタンパク質濃度の測定値(280nmでの吸光度)を示す。得られたデータはあらゆる時点及び条件で全てのサンプルについて標的値の範囲内及びアッセイの変動性の範囲内に保たれていた。
図3Bは、配合物F3についての時間0、1ヶ月、3ヶ月、及び6ヶ月並びに条件(−20℃、2〜8℃、25℃、1回、2回及び4回の凍結/融解(1×、2×及び4×FzTh))でのタンパク質濃度の測定値(280nmでの吸光度)を示す。標的値(50mg/mL)からのタンパク質濃度の僅かな増大が観察されるが、依然3ヶ月までは全ての条件においてアッセイ変動性の範囲内に保たれている。この図3Bを構成するデータを下記表に提示する:
下記表にt=0、並びに−20℃、2〜8℃及び25℃でt=3ヶ月、並びに−20℃/25℃で4サイクルの凍結融解後の配合物F1、F5、F6、F8及びイノベーター(対照、25℃のみt=0及びt=3)について得られたデータをまとめている。タンパク質濃度は全ての配合物について標的値(50mg/mL)であるか又はその付近である。
時間=3ヶ月での配合物F5、F6及びF8(280nmでの吸光度)についてのタンパク質濃度の測定値はF1を含めたこれらの配合物全てにおいて全ての条件で標的値に保たれていた(図には示していない)。
濁度/A330
図4Aは、全ての時間(0〜14日)及び条件(−20℃、25℃、50℃、3回の凍結/融解(3×FzTh)、及び撹拌しながら3日間)での濁度の測定値(330nmでの吸光度)を示す。この結果によると、濁度の有意な増大が50℃条件にて検出され、F3が経時的に最も低い増大を呈した。−20℃、25℃、凍結融解又は撹拌ではいずれの配合物でも有意な変化は観察されなかった。
図4Aは、全ての時間(0〜14日)及び条件(−20℃、25℃、50℃、3回の凍結/融解(3×FzTh)、及び撹拌しながら3日間)での濁度の測定値(330nmでの吸光度)を示す。この結果によると、濁度の有意な増大が50℃条件にて検出され、F3が経時的に最も低い増大を呈した。−20℃、25℃、凍結融解又は撹拌ではいずれの配合物でも有意な変化は観察されなかった。
図4B(1)に時間t=0、1ヶ月及び3ヶ月並びに条件(−20℃、2〜8℃、25℃、1回の凍結/融解(1×及び2×FzTh(−20/25℃))での配合物F3についての濁度の測定値(330nmでの吸光度)を示している。図4B(1)に見られるように、濁度の僅かな増大が25℃での3ヶ月の保存に供したサンプルについて観察された。3ヶ月後でも−20℃、2〜8℃で保存した、また2回の凍結融解サイクルに供したサンプルについては変化が観察されなかった。この図4B(1)を構成するデータを下記表に提示する:
下記表にt=0及びt=3ヶ月、並びに−20℃/25℃での1サイクル、2サイクル及び4サイクルの凍結融解後の配合物F1、F5、F6、F7、F8、F9、並びにt=0及び25℃でのイノベーター(対照)について得られたデータをまとめている。配合物F1、F5及びF8は濁度に主な変化を呈さなかった。F6は25℃で保存した場合に最も高い濁度の変動を呈した。
上述のように、配合物F5、F8又はF1については全ての条件にてt=0と比較して1ヶ月又は3ヶ月後でも更なる濁度の有意な増大は観察されなかった(図4B(2))。
HIAC(液体粒子カウンタ)
方法:
HIAC 9703 Liquid Particle Counting Systemを実験に使用した。HIACはサンプラー、粒子カウンタ及びRoycoセンサからなるものである。Roycoセンサは2μm〜100μmの粒子をサイジング及びカウントすることが可能である。この機器は10000個/mL以下の粒子をカウントすることができる。
サンプル容量(mL):0.2
流量mL/分:10
稼動回数(1サンプル当たり):4(最初の稼動は除く)
方法:
HIAC 9703 Liquid Particle Counting Systemを実験に使用した。HIACはサンプラー、粒子カウンタ及びRoycoセンサからなるものである。Roycoセンサは2μm〜100μmの粒子をサイジング及びカウントすることが可能である。この機器は10000個/mL以下の粒子をカウントすることができる。
サンプル容量(mL):0.2
流量mL/分:10
稼動回数(1サンプル当たり):4(最初の稼動は除く)
手順:
初めに希釈せずにサンプルを分析したが、サンプルの粘度が高かったため、より正確な
結果を得るには、サンプルを希釈する必要があることが分かった。
サンプルを1時間室温に置いた。
サンプルを適切な配合物緩衝液にて1:3に希釈して、脱気して(1.5時間)、測定前に慎重に混合した。
Standards−Duke Scientific Count Cal:システムの適合性の確認を、EZY−Calの5μm及び15μm粒度対照標準を用いて行った。対照標準は最初に分析し、センサの分解能を検証した。
初めに希釈せずにサンプルを分析したが、サンプルの粘度が高かったため、より正確な
結果を得るには、サンプルを希釈する必要があることが分かった。
サンプルを1時間室温に置いた。
サンプルを適切な配合物緩衝液にて1:3に希釈して、脱気して(1.5時間)、測定前に慎重に混合した。
Standards−Duke Scientific Count Cal:システムの適合性の確認を、EZY−Calの5μm及び15μm粒度対照標準を用いて行った。対照標準は最初に分析し、センサの分解能を検証した。
図5Aは、Standards−Duke Scientific Count Calを用いて全ての条件:−20℃、25℃、50℃、3回の凍結/融解(3×FzTh)、及び撹拌しながら3日間にて測定したHIACによる不可視粒子分析を示す。
図5Aに見られるように、不可視粒子数の有意な増大が50℃条件でのF1、F2及びF4について測定され、F2は7日と早くから最も高い増大を示した。
−20℃、25℃、3×FzTh又は3日の室温での撹拌後ではいずれの配合物でも有意な変化は観察されなかった。F3配合物はt=0対照と比較して全ての条件及び時点での保存後でも不可視粒子の変化を呈さなかった。
図5Bは、Standards−Duke Scientific Count Calを用いてt=0、1ヶ月及び3ヶ月で−20℃、2〜8℃、25℃、1回及び2回の凍結/融解(−20℃/25℃での1×及び2×FzTh)にて測定した配合物F3についてのHIACによる不可視粒子分析を示す。図5Bに見られるように、3ヶ月での25℃条件について不可視粒子数の更なる僅かな増大が観察されている。−20℃条件が3ヶ月で不可視粒子の最大の増大を呈している。t=0から3ヶ月後の時点での2〜8℃又は2サイクルの凍結融解後では変化は観察されていない。1ヶ月では−20℃条件で不可視粒子数の更なる僅かな増大が観察されている。
この図5Bを構成するデータを下記表に提示する:
図5C(1)及び(2)に、Standards−Duke Scientific Count Calを用いてt=0、1ヶ月及び3ヶ月で−20℃、2〜8℃(図5C(1))、25℃、1回、2回、3回及び4回の凍結/融解(−20℃/25℃での1×、2×、3×及び4×FzTh)(図5C(2))にて測定された配合物F1、F3、F5、F6及びF8についてのHIACによる不可視粒子分析を示している。
この図5C(1)を構成するデータを下記表に提示する:
図5C(2)に、Standards−Duke Scientific Count
Calを用いてt=0、t=1ヶ月及びt=3ヶ月、並びに−20℃/25℃での1回、2回及び4回の凍結/融解(1×、2×及び4×FzTh)にて配合物F1、F5、F6及びF8について測定されたHIACによる不可視粒子分析を示している。
Calを用いてt=0、t=1ヶ月及びt=3ヶ月、並びに−20℃/25℃での1回、2回及び4回の凍結/融解(1×、2×及び4×FzTh)にて配合物F1、F5、F6及びF8について測定されたHIACによる不可視粒子分析を示している。
この図5C(2)を構成するデータを下記表に提示する:
図5Cに見られるように、t=0から3ヶ月後の時点の2〜8℃ではF1、F3、F5、F6及びF8について不可視粒子数の有意な変化は観察されなかった。加えて、F1及びF6は25℃で同様に働き、3ヶ月まで経時的に不可視粒子が増大した。F8では25℃で経時的な有意な変化はなく、そのことからこの配合物の安定性が示されている。
25℃で3ヶ月後の対照サンプル(イノベーター製品)について不可視粒子数の有意な変化は観察されなかった。イノベーター製品はF1、F3、F5、F6及びF8と比較して経時的に最大の粒子数を呈した(下記表を参照されたい)。
SDS−PAGE
図6Aは、全ての条件:時間0及び14日で−20℃、25℃、50℃、3回の凍結/融解及び撹拌しながら3日間にてインキュベートした際のクマシーを用いて染色したSDS−PAGEゲルを示す。(A)はF1サンプル、(B)はF2サンプル、(C)はF3サンプル、及び(D)はF4サンプルである。
図6Aは、全ての条件:時間0及び14日で−20℃、25℃、50℃、3回の凍結/融解及び撹拌しながら3日間にてインキュベートした際のクマシーを用いて染色したSDS−PAGEゲルを示す。(A)はF1サンプル、(B)はF2サンプル、(C)はF3サンプル、及び(D)はF4サンプルである。
あらゆる時点での50℃条件について全ての配合物にて有意な変化が観察され、14日サンプルはおそらく、存在する付加的なHMWバンド(約250kDa超)により明らか
なように共有結合的に修飾された高分子量(HMW)種と、全ての配合物について50℃で3日と早くから存在していた低分子量(LMW)分解種(50kDa未満)とを示していた。
なように共有結合的に修飾された高分子量(HMW)種と、全ての配合物について50℃で3日と早くから存在していた低分子量(LMW)分解種(50kDa未満)とを示していた。
他の全ての条件及び時点について参照標準と比較していずれの配合物でも変化は観察されなかった。
図6B(1)は、全ての条件:−20℃、2〜8℃、25℃、−20℃/25℃で2回の凍結/融解にてインキュベートしたt=3ヶ月での配合物F3についてのクマシーを用いて染色したSDS−PAGEゲルを示す。
25℃で3ヶ月後には、約100kDa及び約140kDaでの追加のバンドの出現、並びに約50kDa及び約30kDaでのLMW(低分子量)分解バンドの強度の増大を含む変化が観察された。
2サイクルの凍結融解(−20℃/25℃)後には、約30kDa及び約50kDaのバンドの暗化を含む変化が観察された。
図6B(2)は、全ての条件:−20℃、2〜8℃、25℃、−20℃/25℃で4回の凍結/融解にてインキュベートしたt=6ヶ月での配合物F3についてのクマシーを用いて染色したSDS−PAGEゲルを示す。
25℃で6ヶ月後にはF3に、約100kDaでの追加のバンドの出現、並びに約50kDa及び約30kDaでのLMW分解バンドの強度の増大を含む変化が観察されている。
図6Cは、t=0及び−20℃/25℃条件での1回の凍結/融解後の配合物F5、F6及びF7、並びにイノベーター(対照)についてのクマシーを用いて染色したSDS−PAGEゲルを示す。
t=0での配合物F5、F6、F7及びイノベーター(対照)は参照標準と同等のものである。
−20℃/25℃で1サイクルの凍結融解後の配合物F5、F6、F7は参照標準と同等のものである。
図6Dは、t=0及び−20℃/25℃条件での1回の凍結/融解後の配合物F8、F9及びF1、並びにイノベーター(対照)についてのクマシーを用いて染色したSDS−PAGEゲルを示す。
t=0及び−20℃/25℃での1サイクルの凍結融解後の配合物F8、F9、F1は参照標準と同等のものである。
図6E(1)は、t=1ヶ月で−20℃、2〜8℃及び25℃、並びに−20℃/25℃条件での2サイクルの凍結/融解後の配合物F1及びF5についてのクマシーを用いて染色したSDS−PAGEゲルを示す。
1ヶ月の時点の全ての条件での配合物F1及びF5は参照標準と同等のものである。
配合物F5について更なる約100kDaバンドの僅かな痕跡が25℃で1ヶ月後に示
されている。
されている。
図6E(2)は、t=3ヶ月で−20℃、2〜8℃及び25℃、並びに−20℃/25℃条件での4サイクルの凍結/融解後の配合物F1及びF5についてのクマシーを用いて染色したSDS−PAGEゲルを示す。
25℃で3ヶ月後のF1と比較した上での25℃で3ヶ月後のF5について約100kDa、約50kDa及び約30kDでの非常に微かなバンドの出現の僅かな痕跡もこれらの更なるバンドを実証している。
図6F(1)は、t=1ヶ月で−20℃、2〜8℃及び25℃、並びに−20℃/25℃条件での2サイクルの凍結/融解後の配合物F6及びF8についてのクマシーを用いて染色したSDS−PAGEゲルを示す。
1ヶ月後の−20℃及び2〜8℃での配合物F6及びF8は、−20℃/25℃での2サイクルの凍結/融解を含め、参照標準と同等のものであることが分かっている。
25℃で1ヶ月後の配合物F6はいくつかの更なる低分子量分解バンドの痕跡とともに主バンドのほぼ完全な喪失を示している。
図6F(2)は、t=3ヶ月で−20℃、2〜8℃及び25℃、並びに−20℃/25℃条件での2サイクルの凍結/融解後の配合物F6及びF8についてのクマシーを用いて染色したSDS−PAGEゲルを示す。
25℃で3ヶ月後のF6について150kDのバンドの消失及びいくつかのLMW分解バンドの出現を含む有意な変化が観察されている。約50kDa及び約30kDでの非常に微かなバンドの出現のほんの僅かな痕跡がF6及びF8の両方に示されている。
SE HPLC(サイズ排除HPLC)
条件:
カラム:TSKGel SuperSW3000 4.6×300mm、4μm(Tosoh、18675) CV=2.5mL
カラム温度:25℃
移動相:0.2Mリン酸緩衝液(pH6.8)
流量:0.35mL/分
実行時間:20分
サンプル充填量:37.6μg
オートサンプラー温度:4℃
条件:
カラム:TSKGel SuperSW3000 4.6×300mm、4μm(Tosoh、18675) CV=2.5mL
カラム温度:25℃
移動相:0.2Mリン酸緩衝液(pH6.8)
流量:0.35mL/分
実行時間:20分
サンプル充填量:37.6μg
オートサンプラー温度:4℃
図7は、あらゆる時点での全ての条件:−20℃(7A)、25℃(7B)、50℃(7C)、3回の凍結/融解及び撹拌しながら3日間(7D)についての全ての配合物におけるサイズ排除HPLCのクロマトグラムを示す。ピーク百分率を測定し、表に示す。
あらゆる時点で50℃条件について全ての配合物において有意な変化が観察され、F2は3日と早くからプレピーク凝集体の劇的な増大とともに全体として最も悪く働くものであった(それぞれ26.3%及び22.7%)。F1及びF3は50℃で3日後にプレピーク凝集の比較的より緩やかな増大を示していたが(それぞれ11.9%及び9.3%)、14日後、4つ全ての配合物についてプレピーク凝集体が50%を超えて増大した。
また25℃条件では、7日後に全ての配合物について主ピーク面積%及び%プレピーク
の両方における僅かな変化が起こり、%プレピークは14日で更に増大し、F4はこの条件にて全体としてプレピーク凝集体の最大の増大(0.5%)を示し、F3は凝集の最小の増大を示した。
の両方における僅かな変化が起こり、%プレピークは14日で更に増大し、F4はこの条件にて全体としてプレピーク凝集体の最大の増大(0.5%)を示し、F3は凝集の最小の増大を示した。
撹拌及び凍結融解又は−20℃で最大14日間の保存の条件に曝した場合、いずれの配合物でも有意な変化は観察されなかった。
図7E(1)は、−20℃、2〜8℃、25℃でt=3ヶ月、及び−20℃/25℃条件で2回の凍結/融解(2×FxTh)についての配合物F3におけるサイズ排除HPLCのクロマトグラムを示す。
他の全ての条件と比較した上での3ヶ月25℃に曝したこの配合物について有意なプレピーク凝集及びポストピーク分解が観察されている。
図7E(2)は、−20℃、2〜8℃、25℃でt=6ヶ月、及び−20℃/25℃条件で4回の凍結/融解(4×FxTh)についての配合物F3におけるサイズ排除HPLCのクロマトグラムを示す。
6ヶ月後の他の全ての条件及び4サイクルの凍結融解後と比較した上での6ヶ月25℃に曝したこの配合物について有意なプレピーク凝集及びポストピーク分解が観察されている。
図7Fは、25℃でt=0、1ヶ月、3ヶ月及び6ヶ月の配合物F3、並びに25℃で3ヶ月後の配合物イノベーターにおけるサイズ排除HPLCのクロマトグラムを示す。
配合物F3は1ヶ月及び3ヶ月の時点と比較してプレピーク凝集体及びポストピーク凝集体の更なる増大を示している。
25℃で3ヶ月のイノベーターは25℃で6ヶ月を含む他の全ての試験条件でのF3と比較して全体として最大の%プレピークを示している。
図7G(1)は、25℃でt=0及び3ヶ月の配合物F3におけるサイズ排除HPLCのクロマトグラムを、t=0でのイノベーター(対照)と比較して示す図である。
t=0でのイノベーター(対照)は、全体として25℃で3ヶ月後のF3よりも有意に高いプレピーク凝集体を呈するが、より低いポストピーク分解体を呈している。
図7G(2)は、25℃でt=0及び3ヶ月の配合物イノベーターにおけるサイズ排除HPLCのクロマトグラムを示す。
イノベーターについてはt=0でのイノベーターと比較して25℃で3ヶ月後にプレピーク凝集体及びポストピーク分解体の両方の増大が観察されている。
図7Hは、−20℃、2〜8℃、25℃でt=0、並びに−20℃/25℃条件で1回及び2回の凍結/融解(1×及び2×FxTh)についての配合物F3におけるサイズ排除HPLCによるより長期の研究結果の表を提示している。
配合物F3はプレピーク凝集体の有意な更なる増大(25℃でt=1ヶ月から0.9%)及びポストピーク分解体の僅かな更なる増大(1ヶ月からのLMW−1ピークの0.1%の更なる増大)を示している。
図7Iは、t=0での配合物F1、F5、F6、F7、F8、F9及びイノベーター(対照)におけるサイズ排除HPLCのクロマトグラムを示す。
これらの配合物は全てt=0で同様のクロマトグラフプロファイルを示す。
t=0での配合物F9はF1、F6、F6、F7及びF8よりも僅かに高いプレピークを呈している。
t=0でのイノベーター(対照)はt=0でのF1、F5、F6、F7、F8及びF9と比較していずれも有意に高い%プレピーク及びポストピークを呈している。
図7Jは、−20℃/25℃での1サイクルの凍結/融解後の配合物F1、F5、F6、F7、F8及びF9におけるサイズ排除HPLCのクロマトグラムを示す。
配合物F1、F5、F6、F7及びF8は1サイクルの凍結融解後でも同等であり、F9は僅かに高い%プレピークを示している(但し、t=0から更に増大はしていない)。
下記表にt=0及び−20℃/25℃条件での1サイクルの凍結/融解(1×FxTh)後の配合物F1、F5、F6、F7、F8及びF9、並びにイノベーター(対照)におけるサイズ排除HPLCによるより長期の研究結果を提示している。
対照(イノベーター)はt=0でF1、F5、F6、F7、F8及びF9と比較して最大の%プレピーク凝集体を呈している。
図7K(1)は、−20℃でt=1ヶ月の配合物F1、F5、F6、F8におけるサイズ排除HPLCのクロマトグラムを示す。
−20℃の保存条件で1ヶ月後では配合物間に有意差は示されていない。配合物F5に
ついてはほんの僅かなより小さいポストピークが観察されている。
ついてはほんの僅かなより小さいポストピークが観察されている。
図7K(2)は、−20℃でt=3ヶ月の配合物F1、F3、F5、F6及びF8におけるサイズ排除HPLCのクロマトグラムを示す。
−20℃の保存条件で3ヶ月後ではF1、F5、F6及びF8について配合物間に有意差は示されていない。他の全ての配合物と比較してF3については−20℃で3ヶ月後により高いプレピーク及びポストピークが観察された。
図7L(1)は、2〜8℃でt=1ヶ月の配合物F1、F5、F6、F8におけるサイズ排除HPLCのクロマトグラムを示す。
2〜8℃の保存条件で1ヶ月後では配合物間に有意差は示されていない。配合物F5についてはほんの僅かなより小さいポストピークが観察されている。
図7L(2)は、2〜8℃でt=3ヶ月の配合物F1、F3、F5、F6及びF8におけるサイズ排除HPLCのクロマトグラムを示す。
2〜8℃の保存条件で3ヶ月後では配合物間に有意差は示されていない。他の全ての配合物と比較してF3については2〜8℃で3ヶ月後により高いプレピーク及びポストピークが観察された。
図7M(1)は、25℃でt=1ヶ月の配合物F1、F5、F6、F8におけるサイズ排除HPLCのクロマトグラムを示す。
25℃条件で1ヶ月後にF6において主ピークの完全な喪失がポストピークへの分解をもたらすことを含む劇的な変化が観察されている。25℃で1ヶ月後でも他の全ての配合物(F1、F5、F8)においては有意な変化は観察されていない。
図7M(2)は、25℃でt=3ヶ月の配合物F1、F3、F5、F6、F8及びイノベーターにおけるサイズ排除HPLCのクロマトグラムを示す。
25℃の保存条件で3ヶ月後ではF1、F3、F5、F6、F8について配合物間に有意差は示されておらず、F5については僅かに小さいポストピークが観察されている。イノベーターによって、25℃で3ヶ月後のF3について最大のプレピーク及びポストピークが観察されることが実証される。F6は主ピークの完全な喪失を含むプロファイルの劇的な変化を呈している。
図7N(1)は、25℃でt=1ヶ月の配合物F1、F5及びF8におけるサイズ排除HPLCのクロマトグラムを示す。
図7N(2)は、25℃でt=3ヶ月の配合物F1、F3、F5、F8及びイノベーターにおけるサイズ排除HPLCのクロマトグラムを示す。
25℃の保存条件で3ヶ月後ではF1、F3、F5及びF8配合物の間に有意差はない。イノベーターは他の全ての配合物と比較した上での有意なプレピーク凝集体及びポストピーク分解体を示している。
図7Oは、25℃でt=1ヶ月の配合物F1、F3、F5及びF8におけるサイズ排除HPLCのクロマトグラムを示す。
配合物F3は25℃で1ヶ月後に最大の%プレピーク凝集体を呈している。
図7Pは、−20℃/25℃で2サイクルの凍結/融解後の配合物F1、F5、F6及びF8におけるサイズ排除HPLCのクロマトグラムを示す。
−20℃/25℃で2サイクルの凍結融解後では配合物間に有意差は示されていない。配合物F5についてほんの僅かに小さいポストピークが観察されている。
下記表に−20℃、2〜8℃及び25℃の保存条件でのt=0、1ヶ月及び3ヶ月、並びに−20℃/25℃条件での1サイクル、2サイクル及び4サイクルの凍結/融解(1×、2×及び4×FxTh)後の配合物F1におけるサイズ排除HPLCによるより長期の研究結果を提示している。
下記表に−20℃、2〜8℃及び25℃の保存条件でのt=0、1ヶ月及び3ヶ月、並びに−20℃/25℃条件での1サイクル、2サイクル及び4サイクルの凍結/融解(1×、2×及び4×FxTh)後の配合物F5におけるサイズ排除HPLCによるより長期の研究結果を提示している。
下記表に−20℃、2〜8℃及び25℃の保存条件でのt=0、1ヶ月及び3ヶ月、並びに−20℃/25℃条件での1サイクル、2サイクル及び4サイクルの凍結/融解(1
×、2×及び4×FxTh)後の配合物F6におけるサイズ排除HPLCによるより長期の研究結果を提示している。
×、2×及び4×FxTh)後の配合物F6におけるサイズ排除HPLCによるより長期の研究結果を提示している。
下記表に−20℃、2〜8℃及び25℃の保存条件でのt=0、1ヶ月及び3ヶ月、並びに−20℃/25℃条件での1サイクル、2サイクル及び4サイクルの凍結/融解(1×、2×及び4×FxTh)後の配合物F8におけるサイズ排除HPLCによるより長期の研究結果を提示している。
図7Q、図7R及び図7Sは、配合物F3については6ヶ月まで、配合物F1、F5、F6及びF8については3ヶ月までの時点で条件:−20℃(図7Q)、2〜8℃(7R)及び25℃(7S)についての配合物F1、F3、F5、F6及びF8におけるサイズ排除HPLCのクロマトグラムの概要グラフを示す。ピーク百分率を測定し、表している(%プレピーク、%主ピーク及び%ポストピーク)。
図7Tは、t=0並びに−20℃/25℃条件で1サイクル及び2サイクルの凍結/融解(1×及び2×FxTh)後の配合物F1、F3、F5、F6及びF8におけるサイズ排除HPLCのクロマトグラムの概要グラフを示す。ピーク百分率を測定し、表している(%プレピーク、%主ピーク及び%ポストピーク)。バーは以下の配合物順で示されてい
る:各条件(すなわちt=0、1×FxTh又は2×FxTh)に付きF1、F3、F5、F6及びF8。
る:各条件(すなわちt=0、1×FxTh又は2×FxTh)に付きF1、F3、F5、F6及びF8。
下記表に25℃の保存条件でのt=0の配合物イノベーターにおけるサイズ排除HPLCによるより長期の研究結果を提示している。
下記表に−20℃、2〜8℃及び25℃の保存条件でのt=0、1ヶ月、3ヶ月及び6ヶ月、並びに−20℃/25℃条件での1サイクル、2サイクル及び4サイクルの凍結/融解(1×、2×及び4×FxTh)後の配合物F3におけるサイズ排除HPLCによるより長期の研究結果を提示している。
結果を図7Uに示す。F3は6ヶ月でプレピーク凝集体の更なる有意な増大(25℃でt=3ヶ月から1.1%の増大)、及びポストピーク分解体の更なる僅かな増大(3ヶ月からポストピークの2.1%の更なる増大)を示している。
細胞ベースの効力アッセイ
アプローチ:
より短い時点(0、3日、7日及び14日)については、
サンプルを2つのバッチ(t=0及びt=3日後、並びにt=7日及びt=14日後の時点)にて試験した。
対照サンプルを6日間の試験日の各日にて試験したことを除いて、全てのサンプルをバイオアッセイにて単回分析によって1回試験した。
A280nmでの吸光度測定値を取り、一次希釈物の正確な濃度及びその後のサンプル
希釈を決定した。
アッセイ全体の性能が許容可能なものであった。106の用量応答曲線(53のプレートに由来する)の内3つがウェル間変動性アッセイ基準を満たすのにマスキングされた最大2つの異なる濃度で1つのウェルを有する必要があった。
ウェル間の変動性 %CV≦20%
アッセイウィンドウ(D/A)≧6
R2≧0.98
アプローチ:
より短い時点(0、3日、7日及び14日)については、
サンプルを2つのバッチ(t=0及びt=3日後、並びにt=7日及びt=14日後の時点)にて試験した。
対照サンプルを6日間の試験日の各日にて試験したことを除いて、全てのサンプルをバイオアッセイにて単回分析によって1回試験した。
A280nmでの吸光度測定値を取り、一次希釈物の正確な濃度及びその後のサンプル
希釈を決定した。
アッセイ全体の性能が許容可能なものであった。106の用量応答曲線(53のプレートに由来する)の内3つがウェル間変動性アッセイ基準を満たすのにマスキングされた最大2つの異なる濃度で1つのウェルを有する必要があった。
ウェル間の変動性 %CV≦20%
アッセイウィンドウ(D/A)≧6
R2≧0.98
47の試験サンプルの相対効力を1回測定し、対照は6回の異なる時間にて測定した。対照の平均相対効力は100.2%であり、95% CIは96.9%〜103.6%であった。
対照の6回の独立した測定値についてのアッセイ変動性(%GCV)は3.2%であった。この方法の低いアッセイ変動性によって、単回の測定値から得られた試験サンプルの相対効力値が許容可能なものであったことが実証された。
単回の測定値に基づくと、大部分の試験サンプルは100%に近い相対効力(参照標準のものと同等である)を有していた。
試験サンプルは高温(50℃)にて3日間保存すると効力を失い始め、より後期の時点となるに従って効力は低下した。
対照の6回の独立した測定値についてのアッセイ変動性(%GCV)は3.2%であった。この方法の低いアッセイ変動性によって、単回の測定値から得られた試験サンプルの相対効力値が許容可能なものであったことが実証された。
単回の測定値に基づくと、大部分の試験サンプルは100%に近い相対効力(参照標準のものと同等である)を有していた。
試験サンプルは高温(50℃)にて3日間保存すると効力を失い始め、より後期の時点となるに従って効力は低下した。
より長い時点(3ヶ月及び6ヶ月)については、
サンプルを1つのバッチ(t=6ヶ月(F3)及びt=3ヶ月(他の全てのサンプル及び条件)を含む)にて試験した。
全てのサンプルを1人の分析家によるバイオアッセイにて1回試験した。使用する参照標準はE16 ADS Lot DC−4168−85である。
A280nmでの吸光度測定値を取り、一次希釈物の正確な濃度及びその後のサンプル希釈を決定した。
アッセイ全体の性能が許容可能なものであった。全ての用量応答曲線(6プレートに由来する12の用量応答曲線)は任意のウェルをマスキングすることなくウェル間変動性アッセイ基準を満たしている。TME 0498−01に規定されるアッセイ許容基準は下記のとおりである:
ウェル間変動性 %CV≦20%
アッセイウィンドウ(D/A)≧6
R2≧0.98
アッセイにおける用量応答曲線についてのアッセイウィンドウは約4〜4.5の範囲であった。用量応答曲線の重要なパラメータ(A、B、C及びD)は全て、履歴データの正常範囲内である。より小さいアッセイウィンドウ(>3)がアッセイ精度を含むことなく(comprise)、そのためこのアッセイの結果が許容されるものであったことがこれまでに分かっている。
サンプルを1つのバッチ(t=6ヶ月(F3)及びt=3ヶ月(他の全てのサンプル及び条件)を含む)にて試験した。
全てのサンプルを1人の分析家によるバイオアッセイにて1回試験した。使用する参照標準はE16 ADS Lot DC−4168−85である。
A280nmでの吸光度測定値を取り、一次希釈物の正確な濃度及びその後のサンプル希釈を決定した。
アッセイ全体の性能が許容可能なものであった。全ての用量応答曲線(6プレートに由来する12の用量応答曲線)は任意のウェルをマスキングすることなくウェル間変動性アッセイ基準を満たしている。TME 0498−01に規定されるアッセイ許容基準は下記のとおりである:
ウェル間変動性 %CV≦20%
アッセイウィンドウ(D/A)≧6
R2≧0.98
アッセイにおける用量応答曲線についてのアッセイウィンドウは約4〜4.5の範囲であった。用量応答曲線の重要なパラメータ(A、B、C及びD)は全て、履歴データの正常範囲内である。より小さいアッセイウィンドウ(>3)がアッセイ精度を含むことなく(comprise)、そのためこのアッセイの結果が許容されるものであったことがこれまでに分かっている。
この場合、データはSoftmax Pro v5.2を用いて分析し、アッセイ許容基準を検証し、必要に応じてウェルをマスキングした。
細胞ベースのバイオアッセイの結果:
図8は、あらゆる時点での全ての条件:−20℃(8A)、25℃(8B)、50℃(8C)、3回の凍結/融解及び撹拌しながら3日間(8D)についての全ての配合物における細胞ベースの効力アッセイの分析(参照標準の効力と比較した相対効力%)を含むグラフを示す。
図8は、あらゆる時点での全ての条件:−20℃(8A)、25℃(8B)、50℃(8C)、3回の凍結/融解及び撹拌しながら3日間(8D)についての全ての配合物における細胞ベースの効力アッセイの分析(参照標準の効力と比較した相対効力%)を含むグラフを示す。
効力の差(参照標準の効力と比較して)が50℃条件で全ての配合物において検出され、全ての試験サンプルが3日と早くから効力を失い、50℃での14日の保存により有意
に増大した。
に増大した。
F3は50℃で14日後に最高の効力を示し、42.2%の相対効力が保たれていた。
全ての配合物について相対効力は凍結融解及び室温での撹拌の条件に加えて−20℃、25℃及び50℃で100%近くに保たれていた。
図8Eは、下記の条件:t=0、t=1ヶ月、t=3ヶ月及びt=6ヶ月での−20℃、2〜8℃、25℃、並びに−20℃/25℃での1×、2×及び4×凍結/融解後の配合物F3における細胞ベースの効力アッセイの分析(参照標準の効力と比較した相対効力%)を含むグラフを示す。図面の隣にデータ表を提示している。
6ヶ月までの全ての条件、及び−20℃/25℃での4サイクルの凍結融解後の配合物F3は参照標準と同等の%相対効力を示し、アッセイ変動性内に保たれている(≦20%)。最小の%相対効力値(89.5%)が25℃で3ヶ月後のF3について測定された。
図8Fは、25℃で3ヶ月後のイノベーターと比較した、−20℃、2〜8℃、25℃で3ヶ月後(更にF3では6ヶ月後)、及び−20℃/25℃で4×凍結/融解後の配合物F1、F3、F5、F6及びF8における細胞ベースの効力アッセイの分析(参照標準の効力と比較した相対効力%)を含むグラフを示す。図面の隣にデータ表を提示している。
全ての条件においてイノベーターと比較してF1、F3、F5及びF8間で%相対効力に有意差は観察されていない。全てのサンプルが参照標準と同等の相対効力を有していた。25℃で3ヶ月後のF6は残存効力を有していなかった。
全てのサンプルは参照標準と同等の相対効力を有していた。
配合物F5(50mMのリン酸Na、90mMのNaCl、34mg/mLのスクロース(pH6.3))及びF8(50mMのコハク酸塩/NaOH、90mMのNaCl、10mg/mLのスクロース(pH6.3))が、上記表に示されるように、行った分析による全体として最高の安定性及び相対効力に基づきリード配合物として特定され、このことからF8がF1(イノベーター液体配合物)と同等又はそれより良好に、またF3及びF6配合物よりも良好に働くことが示された。
本発明の第1の態様の項目
1. ヒトIgG1のFc領域に融合したヒトp75腫瘍壊死因子受容体の細胞外リガンド結合部分である単離ポリペプチドと、
90mM〜130mMの濃度で存在する塩と、
トレハロース及びスクロースの群から選択される賦形剤又はそれらの組合せと、
を含む水性組成物であって、アルギニンもシステインも該組成物に存在しないことを特徴とする、水性組成物。
2. 塩の濃度が105mM〜130mMである、項目1に記載の組成物。
3. 塩の濃度が125mMである、項目1又は2に記載の組成物。
4. 塩が塩化ナトリウムである、項目1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
5. 単離ポリペプチドがエタネルセプトである、項目1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
6. 賦形剤が20mg/mL〜80mg/mLの濃度のトレハロースである、項目1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
7. 賦形剤が5mg/mL〜80mg/mLの濃度のスクロースである、項目1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
8. 水性緩衝液を更に含む、項目1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
9. 水性緩衝液がリン酸ナトリウム、リン酸カリウム、クエン酸ナトリウム若しくはクエン酸カリウム、コハク酸、マレイン酸、酢酸アンモニウム、トリス−(ヒドロキシメチル)−アミノメタン(トリス)、酢酸塩、ジエタノールアミン、ヒスチジン、又はそれらの組合せである、項目8に記載の組成物。
10. 水性緩衝液が20mM〜100mMの濃度で存在する、項目8又は9に記載の組成物。
11. 1種又は複数種の賦形剤を更に含む、項目1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
12. 賦形剤が、ラクトース、グリセロール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、マルトース、イノシトール、グルコース、ウシ血清アルブミン、ヒト血清アルブミン、組換えヘマグルチニン、デキストラン、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリエチレンイミン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ポリエチレングリコール、エチレングリコール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、プロリン、L−セリン、グルタミン酸、アラニン、グリシン、リジン、サルコシン、γ−アミノ酪酸、ポリソルベート−20、ポリソルベート−80、ドデシル硫酸ナトリウム、ポリソルベート、ポリオキシエチレンコポリマー、リン酸カリウム、酢酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、トリメチルアミンN−オキシド、ベタイン、亜鉛イオン、銅イオン、カルシウムイオン、マンガンイオン、マグネシウムイオン、3−[(3−コラミドプロピル)−ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホン酸塩、スクロースモノラウリン酸塩、又はそれらの組合せである、項目11に記載の組成物。
13 .組成物のpHがpH6.0〜pH7.0である、項目1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
14. 50mg/mLのエタネルセプトと25mMのリン酸ナトリウム緩衝液と10mg/mLのスクロースと125mMの塩化ナトリウムとを含み、組成物のpHが6.3である、項目1〜13のいずれか一項に記載の組成物。
15. 50mg/mLのエタネルセプトと50mMのリン酸ナトリウム緩衝液と60mg/mLのトレハロース二水和物と0.1%のポリソルベート20とを含み、組成物のpHが6.2である、項目1〜13のいずれか一項に記載の組成物。
16. 50mg/mLのエタネルセプトと25mMのリン酸ナトリウム緩衝液と90mMの塩化ナトリウムと24mg/mLのスクロースとを含み、組成物のpHが6.3である、項目1〜13のいずれか一項に記載の組成物。
17. 50mg/mLのエタネルセプトと25mMのリン酸ナトリウム緩衝液と90m
Mの塩化ナトリウムと10mg/mLのスクロースと5mg/mLのグリシンとを含み、組成物のpHが6.3である、項目1〜13のいずれか一項に記載の組成物。
18. 50mg/mLのエタネルセプトと22mMのコハク酸塩と90mMのNaClと10mg/mLのスクロースとを含み、該組成物のpHがpH6.3である、項目1〜13のいずれか一項に記載の組成物。
1. ヒトIgG1のFc領域に融合したヒトp75腫瘍壊死因子受容体の細胞外リガンド結合部分である単離ポリペプチドと、
90mM〜130mMの濃度で存在する塩と、
トレハロース及びスクロースの群から選択される賦形剤又はそれらの組合せと、
を含む水性組成物であって、アルギニンもシステインも該組成物に存在しないことを特徴とする、水性組成物。
2. 塩の濃度が105mM〜130mMである、項目1に記載の組成物。
3. 塩の濃度が125mMである、項目1又は2に記載の組成物。
4. 塩が塩化ナトリウムである、項目1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
5. 単離ポリペプチドがエタネルセプトである、項目1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
6. 賦形剤が20mg/mL〜80mg/mLの濃度のトレハロースである、項目1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
7. 賦形剤が5mg/mL〜80mg/mLの濃度のスクロースである、項目1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
8. 水性緩衝液を更に含む、項目1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
9. 水性緩衝液がリン酸ナトリウム、リン酸カリウム、クエン酸ナトリウム若しくはクエン酸カリウム、コハク酸、マレイン酸、酢酸アンモニウム、トリス−(ヒドロキシメチル)−アミノメタン(トリス)、酢酸塩、ジエタノールアミン、ヒスチジン、又はそれらの組合せである、項目8に記載の組成物。
10. 水性緩衝液が20mM〜100mMの濃度で存在する、項目8又は9に記載の組成物。
11. 1種又は複数種の賦形剤を更に含む、項目1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
12. 賦形剤が、ラクトース、グリセロール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、マルトース、イノシトール、グルコース、ウシ血清アルブミン、ヒト血清アルブミン、組換えヘマグルチニン、デキストラン、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリエチレンイミン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ポリエチレングリコール、エチレングリコール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、プロリン、L−セリン、グルタミン酸、アラニン、グリシン、リジン、サルコシン、γ−アミノ酪酸、ポリソルベート−20、ポリソルベート−80、ドデシル硫酸ナトリウム、ポリソルベート、ポリオキシエチレンコポリマー、リン酸カリウム、酢酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、トリメチルアミンN−オキシド、ベタイン、亜鉛イオン、銅イオン、カルシウムイオン、マンガンイオン、マグネシウムイオン、3−[(3−コラミドプロピル)−ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホン酸塩、スクロースモノラウリン酸塩、又はそれらの組合せである、項目11に記載の組成物。
13 .組成物のpHがpH6.0〜pH7.0である、項目1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
14. 50mg/mLのエタネルセプトと25mMのリン酸ナトリウム緩衝液と10mg/mLのスクロースと125mMの塩化ナトリウムとを含み、組成物のpHが6.3である、項目1〜13のいずれか一項に記載の組成物。
15. 50mg/mLのエタネルセプトと50mMのリン酸ナトリウム緩衝液と60mg/mLのトレハロース二水和物と0.1%のポリソルベート20とを含み、組成物のpHが6.2である、項目1〜13のいずれか一項に記載の組成物。
16. 50mg/mLのエタネルセプトと25mMのリン酸ナトリウム緩衝液と90mMの塩化ナトリウムと24mg/mLのスクロースとを含み、組成物のpHが6.3である、項目1〜13のいずれか一項に記載の組成物。
17. 50mg/mLのエタネルセプトと25mMのリン酸ナトリウム緩衝液と90m
Mの塩化ナトリウムと10mg/mLのスクロースと5mg/mLのグリシンとを含み、組成物のpHが6.3である、項目1〜13のいずれか一項に記載の組成物。
18. 50mg/mLのエタネルセプトと22mMのコハク酸塩と90mMのNaClと10mg/mLのスクロースとを含み、該組成物のpHがpH6.3である、項目1〜13のいずれか一項に記載の組成物。
本発明の第2の態様
本発明の第2の態様は、TNFR:Fcを含有するポリペプチドの保存に適したいくつかの選択されたアミノ酸及びいくつかの選択された塩を含まない安定した水性医薬組成物に関する。
本発明の第2の態様は、TNFR:Fcを含有するポリペプチドの保存に適したいくつかの選択されたアミノ酸及びいくつかの選択された塩を含まない安定した水性医薬組成物に関する。
本発明の第2の態様は、下記に述べられている技術的特徴による水性配合物が5℃を超える高温でのタンパク質の安定性の増大をもたらすことができるという所見に基づくものである。
そのため本発明の第2の態様は、
ヒトIgG1のFc領域に融合したヒトp75腫瘍壊死因子受容体の細胞外リガンド結合部分である単離ポリペプチドと、
単糖又は二糖と、
水性緩衝液と、
を含む水性組成物であって、該組成物には、アルギニン、システイン、塩化ナトリウム、塩化カリウム、クエン酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、次亜塩素酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、硫化水銀、クロム酸ナトリウム及び二酸化マグネシウムから選択される塩のいずれも含まれていないことを特徴とする、水性組成物に関する。
ヒトIgG1のFc領域に融合したヒトp75腫瘍壊死因子受容体の細胞外リガンド結合部分である単離ポリペプチドと、
単糖又は二糖と、
水性緩衝液と、
を含む水性組成物であって、該組成物には、アルギニン、システイン、塩化ナトリウム、塩化カリウム、クエン酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、次亜塩素酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、硫化水銀、クロム酸ナトリウム及び二酸化マグネシウムから選択される塩のいずれも含まれていないことを特徴とする、水性組成物に関する。
本発明の第2の態様の詳細な説明
本発明は、ヒトIgG1のFc領域に融合したヒトp75腫瘍壊死因子受容体の細胞外リガンド結合部分である単離ポリペプチドと、
単糖又は二糖と、
水性緩衝液と、
を含む水性組成物であって、該組成物には、アルギニン、システイン、塩化ナトリウム、塩化カリウム、クエン酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、次亜塩素酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、硫化水銀、クロム酸ナトリウム及び二酸化マグネシウムから選択される塩のいずれも含まれていないことを特徴とする、水性組成物に関する。
本発明は、ヒトIgG1のFc領域に融合したヒトp75腫瘍壊死因子受容体の細胞外リガンド結合部分である単離ポリペプチドと、
単糖又は二糖と、
水性緩衝液と、
を含む水性組成物であって、該組成物には、アルギニン、システイン、塩化ナトリウム、塩化カリウム、クエン酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、次亜塩素酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、硫化水銀、クロム酸ナトリウム及び二酸化マグネシウムから選択される塩のいずれも含まれていないことを特徴とする、水性組成物に関する。
本発明のこの第2の態様で使用される場合、「組成物」という用語は、それを必要とする個体に注入及び/又は投与するのに好適なように調製されたポリペプチドを含む配合物(複数種の場合もあり)を指し得る。「組成物」は「医薬組成物」と称されることもある。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物は実質的に滅菌性であり、レシピエントに対して過度に毒性又は感染性の作用物質は全く含まない。さらに、本発明のこの第2の態様で使用される場合、溶液又は水性組成物は、好適な溶媒(例えば水及び/又は他の溶媒、例えば有機溶媒)又は相溶性溶媒の混合物に溶解した1種又は複数種の化学物質を含有する流体(液体)調製物を意味し得る。さらに本明細書で使用される場合、「約」という用語はその値の指定値±2%を意味し、好ましくは「約」という用語は指定値(±0%)を正確に意味する。
本発明のこの第2の態様による組成物にはアルギニン又はシステインは単独では含まれていないか、又は組成物に添加されていないが、ポリペプチド自体はその鎖にアルギニン又はシステインアミノ酸残基を含有していてもよいことに留意されたい。
いくつかの実施形態では、発現するFcドメイン含有ポリペプチドは任意の標準的な方法により精製される。Fcドメイン含有ポリペプチドが細胞内にて産生される場合、粒状残屑は、例えば遠心分離又は限外濾過により除去される。ポリペプチドが培地中に分泌される場合、このような発現系からの上清を初めに、標準的なポリペプチド濃縮フィルターを使用することで濃縮することができる。プロテアーゼ阻害剤を添加してタンパク質分解を阻害してもよく、微生物の増殖を抑えるために抗生物質を含ませてもよい。いくつかの実施形態では、Fcドメイン含有ポリペプチドは、例えばヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー、ゲル電気泳動、透析及びアフィニティークロマトグラフィー、及び/又は既知の若しくは未だ発見されていない精製法の任意の組合せを用いて精製される。例えばプロテインAを使用することでヒトγ1、γ2又はγ4重鎖に基づくFcドメイン含有ポリペプチドを精製することができる(Lindmark et al., 1983, J. Immunol. Meth. 62: 1-13)。
イオン交換カラムでの分別、エタノール沈殿、逆相HPLC、シリカでのクロマトグラフィー、ヘパリンSEPHAROSET(商標)でのクロマトグラフィー、アニオン又はカチオン交換樹脂(ポリアスパラギン酸カラム等)でのクロマトグラフィー、等電点電気泳動、SDS−PAGE、及び硫酸アンモニウム沈殿等の他のポリペプチド精製法を必要に応じて利用してもよい。他のポリペプチド精製法を用いることができる。
本発明のこの第2の態様の好ましい実施形態では、単離ポリペプチドはエタネルセプトである。エタネルセプトのFcコンポーネントには、ヒトIgG1の定常重鎖2(CH2)ドメイン、定常重鎖3(CH3)ドメイン及びヒンジ領域が含まれるが、定常重鎖1(CH1)ドメインは含まれない。エタネルセプトはチャイニーズハムスター卵巣(CHO)哺乳動物細胞発現系における組換えDNA技術により産生することができる。エタネルセプトは934のアミノ酸からなり、見掛けの分子量はおよそ150キロダルトンである(Physicians' Desk Reference, 2002, Medical Economics Company Inc.)。
単離ポリペプチドの濃度は好ましくは10mg/mL〜100mg/mL、より好ましくは20mg/mL〜60mg/mLであり、更に好ましくは、濃度は約25mg/mL又は約50mg/mLである。
本発明のこの第2の態様の別の好ましい実施形態では、単糖又は二糖はトレハロース及びスクロースから選択される。トレハロースは、好ましくはトレハロース二水和物の形態で20mg/mL〜80mg/mL、より好ましくは40mg/mL〜60mg/mL、更に好ましくは60mg/mLの濃度で存在するのが好ましい。スクロースは10mg/mL〜80mg/mL、より好ましくは40mg/mL〜60mg/mL、更に好ましくは60mg/mLの濃度で存在するのが好ましい。本発明の第2の態様の別の好ましい実施形態では、賦形剤はスクロースとトレハロースとの組合せである。
本発明のこの第2の態様の別の好ましい実施形態では、本組成物の水性緩衝液はリン酸ナトリウム、リン酸カリウム、クエン酸ナトリウム又はクエン酸カリウム、マレイン酸、酢酸アンモニウム、トリス−(ヒドロキシメチル)−アミノメタン(トリス)、酢酸塩、ジエタノールアミン、及びそれらの組合せから選択される。組成物に緩衝液が単独で又は組み合わせて使用されるかに関わらず、その濃度は20mM〜150mMであるのが好ましく、濃度は約50mMであるのがより好ましく、より好ましい水性緩衝液はリン酸ナトリウムである。
本発明のこの第2の態様の別の実施形態では、本発明による組成物は1種又は複数種の賦形剤を更に含んでいてもよい。本発明のこの第2の態様のいくつかの実施形態では、本明細書に記載の組成物における1種又は複数種の賦形剤の濃度は約0.001重量パーセ
ント〜5重量パーセントであり、本発明のこの第2の態様の他の実施形態では、1種又は複数種の賦形剤の濃度は約0.1重量パーセント〜2重量パーセントである。賦形剤は当該技術分野において既知であり、既知の方法により製造され、市販の供給業者から入手可能である。該賦形剤は、ラクトース、グリセロール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、マルトース、イノシトール、グルコース、ウシ血清アルブミン、ヒト血清アルブミン(SA)、組換えヘマグルチニン(HA)、デキストラン、ポリビニルアルコール(PVA)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリエチレンイミン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ポリエチレングリコール、エチレングリコール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、プロリン、L−セリン、グルタミン酸、アラニン、グリシン、リジン、サルコシン、γ−アミノ酪酸、ポリソルベート20、ポリソルベート80、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ポリソルベート、ポリオキシエチレンコポリマー、リン酸カリウム、酢酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、トリメチルアミンN−オキシド、ベタイン、亜鉛イオン、銅イオン、カルシウムイオン、マンガンイオン、マグネシウムイオン、3−[(3−コラミドプロピル)−ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホン酸塩(CHAPS)、スクロースモノラウリン酸塩、又はそれらの組合せであるのが好ましい。より好ましい実施形態では、賦形剤はポリソルベート20であり、更に好ましい実施形態では、ポリソルベート20は0.1%の濃度で存在する。
ント〜5重量パーセントであり、本発明のこの第2の態様の他の実施形態では、1種又は複数種の賦形剤の濃度は約0.1重量パーセント〜2重量パーセントである。賦形剤は当該技術分野において既知であり、既知の方法により製造され、市販の供給業者から入手可能である。該賦形剤は、ラクトース、グリセロール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、マルトース、イノシトール、グルコース、ウシ血清アルブミン、ヒト血清アルブミン(SA)、組換えヘマグルチニン(HA)、デキストラン、ポリビニルアルコール(PVA)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリエチレンイミン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ポリエチレングリコール、エチレングリコール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、プロリン、L−セリン、グルタミン酸、アラニン、グリシン、リジン、サルコシン、γ−アミノ酪酸、ポリソルベート20、ポリソルベート80、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ポリソルベート、ポリオキシエチレンコポリマー、リン酸カリウム、酢酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、トリメチルアミンN−オキシド、ベタイン、亜鉛イオン、銅イオン、カルシウムイオン、マンガンイオン、マグネシウムイオン、3−[(3−コラミドプロピル)−ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホン酸塩(CHAPS)、スクロースモノラウリン酸塩、又はそれらの組合せであるのが好ましい。より好ましい実施形態では、賦形剤はポリソルベート20であり、更に好ましい実施形態では、ポリソルベート20は0.1%の濃度で存在する。
本発明のこの第2の態様の別の好ましい実施形態では、組成物のpHはpH6.0〜pH7.0であり、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8及び6.9から選択される任意のpHが可能である。より好ましい実施形態では、組成物のpHは約6.2である。
本発明のこの第2の態様の特定の実施形態では、本組成物は50mg/mLのエタネルセプトと50mMのリン酸ナトリウム緩衝液と60mg/mLのトレハロース二水和物とを含み、該組成物のpHはpH6.2である。
本発明のこの第2の態様の特定の実施形態では、本組成物は50mg/mLのエタネルセプトと50mMのリン酸ナトリウム緩衝液と60mg/mLのトレハロース二水和物と0.1%のポリソルベート20とを含み、該組成物のpHはpH6.2である。
本発明のこの第2の態様の特定の実施形態では、本組成物は50mg/mLのエタネルセプトと50mMのリン酸ナトリウム緩衝液と60mg/mLのスクロースとを含み、該組成物のpHはpH6.2である。
本発明のこの第2の態様の特定の実施形態では、本組成物は50mg/mLのエタネルセプトと50mMのリン酸ナトリウム緩衝液と60mg/mLのスクロースと0.1%のポリソルベート20とを含み、該組成物のpHはpH6.2である。
本明細書のこの第2の態様に開示の組成物を非経口、例えば皮下、筋肉内、静脈内、腹腔内、脳脊髄内、関節内、滑液嚢内及び/又は髄腔内投与することができる。
本発明のこの第2の態様による組成物に含まれる単離ポリペプチドの治療効果は当該技術分野において知られており、関節リウマチ、乾癬性関節炎、剛直性脊椎炎、肉芽腫症、クローン病、慢性閉塞性肺疾患、C型肝炎、子宮内膜症、喘息、悪液質、乾癬若しくはアトピー性皮膚炎、又は他の炎症性若しくは自己免疫関連の病気、障害若しくは病態の治療が挙げられるが、これらに限定されない。組成物は障害を治療する(その症状を緩和する、その進行を止める又は遅らせる)のに十分な量(例えば治療的に有効な量)で投与する
ことができる。
ことができる。
下記の実施例は本発明の第2の態様を説明するものであり、その範囲を限定するものとして解釈されない。
本発明の第2の態様の実施例
組成物の調製
下記の組成物を単純な混合により調製した:
組成物の調製
下記の組成物を単純な混合により調製した:
原材料:
−20℃で保存した、62.5mg/mLのエタネルセプトと1.2mg/mLのトリスと40mg/mLのマンニトールと10mg/mLのスクロース(pH7.4)とを含むEngineering Run Material。
−20℃で保存した、62.5mg/mLのエタネルセプトと1.2mg/mLのトリスと40mg/mLのマンニトールと10mg/mLのスクロース(pH7.4)とを含むEngineering Run Material。
参照配合物(本明細書では「Enbrel」と呼ばれる):
エンブレル(Enbrel)(登録商標)市販配合物のロットを対照サンプルとして使用した。市販配合物には、50mg/mLのエタネルセプトと25mMのリン酸Naと25mMのアルギニンと100mMのNaClと10mg/mLのスクロース(pH6.3)とが含まれている。
エンブレル(Enbrel)(登録商標)市販配合物のロットを対照サンプルとして使用した。市販配合物には、50mg/mLのエタネルセプトと25mMのリン酸Naと25mMのアルギニンと100mMのNaClと10mg/mLのスクロース(pH6.3)とが含まれている。
候補配合物:
F1:エンブレル(Enbrel)(登録商標)配合物と同じ配合物においてエタネルセプトを内部対照として使用した(50.9mg/mLのエタネルセプト、25mMのリン酸Na、25mMのアルギニン、100mMのNaCl、10mg/mLのスクロース(pH6.3))。
F2:エタネルセプトの水性配合物(49.4mg/mLのエタネルセプト、25mMのリン酸Na、100mMのNaCl、10mg/mLのスクロース(pH6.3))
F3:エタネルセプトの水性配合物(49.5mg/mLのエタネルセプト、25mMの
リン酸Na、125mMのNaCl、10mg/mLのスクロース(pH6.3))
F4:エタネルセプトの水性配合物(50.9mg/mLのエタネルセプト、50mMのリン酸Na、60mg/mLのトレハロース二水和物(pH6.2)、0.1%のポリソルベート20)
F1:エンブレル(Enbrel)(登録商標)配合物と同じ配合物においてエタネルセプトを内部対照として使用した(50.9mg/mLのエタネルセプト、25mMのリン酸Na、25mMのアルギニン、100mMのNaCl、10mg/mLのスクロース(pH6.3))。
F2:エタネルセプトの水性配合物(49.4mg/mLのエタネルセプト、25mMのリン酸Na、100mMのNaCl、10mg/mLのスクロース(pH6.3))
F3:エタネルセプトの水性配合物(49.5mg/mLのエタネルセプト、25mMの
リン酸Na、125mMのNaCl、10mg/mLのスクロース(pH6.3))
F4:エタネルセプトの水性配合物(50.9mg/mLのエタネルセプト、50mMのリン酸Na、60mg/mLのトレハロース二水和物(pH6.2)、0.1%のポリソルベート20)
いくつかの実験では、市販ロットのエンブレル(Enbrel)(登録商標)も参照として使用している(上記を参照されたい)。
実施例1
内在性タンパク質の蛍光発光スペクトル及び静的光散乱
266nmで励起する内在性タンパク質の蛍光発光スペクトルと、266nm及び473nmの両方での静的光散乱データとを取得した。各サンプルをマイクロキュベットアレイ(MCA)に充填し、Optim 1000に入れて、コロイド安定性及び立体配座安定性の差を明らかにした。この研究では、熱勾配実験の温度を1℃毎15℃から95℃へと上昇させ、サンプルを各温度にて60秒間保持し、熱平衡化させた。等温実験では、温度は62℃に保持し、測定間に60秒間保持して、サンプルを200回繰り返して測定した。
内在性タンパク質の蛍光発光スペクトル及び静的光散乱
266nmで励起する内在性タンパク質の蛍光発光スペクトルと、266nm及び473nmの両方での静的光散乱データとを取得した。各サンプルをマイクロキュベットアレイ(MCA)に充填し、Optim 1000に入れて、コロイド安定性及び立体配座安定性の差を明らかにした。この研究では、熱勾配実験の温度を1℃毎15℃から95℃へと上昇させ、サンプルを各温度にて60秒間保持し、熱平衡化させた。等温実験では、温度は62℃に保持し、測定間に60秒間保持して、サンプルを200回繰り返して測定した。
サンプルに266nm及び473nmのレーザー源を照射する時間は露光時間と称される。露光時間の選択は、蛍光発光の強度及びサンプルの光退色し易さ等の多くの因子によって変える。これらのサンプル全ての場合で1秒の露光時間を用いた。
露光時間を変えるのに併せて、検出器に入る光の量を制御する物理的スリットのサイズを変えることが可能である。この開口部のサイズを大きくすることで、測定される蛍光シグナルは増大するが、機器のスペクトル分解能が低減する。
Optim 1000により実行される分析には一次及び二次という2つの逐次的なレベルのものが含まれる。Optim 1000ソフトウェアは自動一次及び二次分析をもたらす。あらゆる自動データ適合ソフトウェアと同様に、自動関数が信頼性のある結果に反映されるよう入力データが良好な品質となるように細心の注意を払わなければならない。結果は全て熟練の分析家によって手動にて確認されている。
一次分析では生の蛍光発光データ及び光散乱データからスペクトルパラメータを抽出する:
Optimは数学関数を用いることで、科学論文により一般的に用いられている予測波長(重心平均とも呼ばれる)等の一次レベル情報を与えることができる。これは平均発光波長(又は質量中心)を調べるものであり、スペクトルデータにおける任意のノイズを除くのに良好なアプローチである。
散乱光の強度は260nm〜270nmの積分強度(レイリー散乱UV励起光)から算出する。散乱効率は波長に大きく依存し、そのため波長が短ければ、光は溶液中の分子によってより効率的に散乱される。266nmレーザーの散乱は、平均分子質量の小さい変化に対する非常に高感度なプローブである。
Optimは数学関数を用いることで、科学論文により一般的に用いられている予測波長(重心平均とも呼ばれる)等の一次レベル情報を与えることができる。これは平均発光波長(又は質量中心)を調べるものであり、スペクトルデータにおける任意のノイズを除くのに良好なアプローチである。
散乱光の強度は260nm〜270nmの積分強度(レイリー散乱UV励起光)から算出する。散乱効率は波長に大きく依存し、そのため波長が短ければ、光は溶液中の分子によってより効率的に散乱される。266nmレーザーの散乱は、平均分子質量の小さい変化に対する非常に高感度なプローブである。
この研究では、350nmと330nmとの蛍光強度比を用いることで抗体の熱変性を調べており、266nm及び473nmレーザーによる散乱光強度を用いることで熱により誘導されるサンプルの凝集を測定している。
二次分析は一次分析のパラメーターを取り、サンプルの溶融温度「Tm」及び凝集開始温度「Tagg」をそれらが存在する場合に求めるものである。溶融温度は温度の関数としてプロットされた一次データの変曲点として求められる。
凝集開始温度は散乱光強度がデータのノイズに対する閾値を超えて増大する温度として求められる。測定される最小温度から、測定される各散乱光強度の値をこれまでに測定された全ての値のデータセットに加える。各データ点において、分析が進むにつれて、線形適合を適用し、適合度を求める。データが直線から有意に逸脱している場合(ここで有意性はデータのノイズにより求められる)、これが凝集開始温度と規定される。逸脱していない場合、アルゴリズムをデータセットの次のデータ点まで進め、もう一度この逸脱について試験する。この方法は多様なタンパク質及び条件に対して試験を行うロバストなものである。大きな凝集が形成され沈殿が起こる極端な状況では、懸濁液中の粒子が入射レーザーの焦点体積から離れる場合、光散乱シグナルは実際に低下する場合がある。しかしながら、初期開始は何らかの沈殿が後に起こっても再現性を持って検出される。
全ての静的光散乱データの場合、サンプルが溶液から沈殿して見えるかどうかに関わらず、全てのデータ点が包含されている。異なる反復実験における同じサンプルでも沈殿する場合もあれば沈殿しない場合もあるが、それぞれの場合で凝集開始プロセスは再現性がある。
結論
全てのサンプル間のTagg及びTonsetデータは両方とも非常に類似していることが見出された。
F1緩衝液では、生成物は63.7±0.3℃の蛍光のTonset及び66.8±0.3℃のTaggを有することが見出された。
F2緩衝液では、生成物は63.2±0.1℃の蛍光のTonset及び65.9±0.1℃のTaggを有することが見出された。
F3緩衝液では、生成物は63.4±0.3℃の蛍光のTonset及び65.6±0.4℃のTaggを有することが見出された。
F4緩衝液では、生成物は63.3±0.1℃の蛍光のTonset及び64.8±0.1℃のTaggを有することが見出された。
エンブレル(Enbrel)(登録商標)イノベーター自体は63.4±0.1℃の蛍光のTonset及び65.6±0.1℃のTaggを有することが見出された。
全てのサンプル間のTagg及びTonsetデータは両方とも非常に類似していることが見出された。
F1緩衝液では、生成物は63.7±0.3℃の蛍光のTonset及び66.8±0.3℃のTaggを有することが見出された。
F2緩衝液では、生成物は63.2±0.1℃の蛍光のTonset及び65.9±0.1℃のTaggを有することが見出された。
F3緩衝液では、生成物は63.4±0.3℃の蛍光のTonset及び65.6±0.4℃のTaggを有することが見出された。
F4緩衝液では、生成物は63.3±0.1℃の蛍光のTonset及び64.8±0.1℃のTaggを有することが見出された。
エンブレル(Enbrel)(登録商標)イノベーター自体は63.4±0.1℃の蛍光のTonset及び65.6±0.1℃のTaggを有することが見出された。
したがってデータから、全てのサンプル間のコロイド安定性及び立体配座安定性の両方における高度の類似性が示される。
蛍光について見出されたTonset値は63.2℃〜63.7℃、平均は63.4℃であり、標準偏差は0.3℃と比較的低く、このことから5つのサンプル(F1〜F4及びエンブレル(Enbrel)(登録商標)液体配合物)間における高度な比較可能性が示された。
F4配合物は、全ての実験にて示されているように、立体配座安定性及びコロイド安定性に関してエンブレル(Enbrel)(登録商標)液体配合物と立体配座的に非常に類似していると考えられる。
実施例2
短期ストレス安定性研究
アプローチ
短期(2週間)安定性研究を、より長期の研究を実施する前に考え得る配合物を評価するために行った。
短期ストレス安定性研究
アプローチ
短期(2週間)安定性研究を、より長期の研究を実施する前に考え得る配合物を評価するために行った。
4つの配合物を試験した:
撹拌及び凍結融解ストレスに加えて2種の高温(25℃及び50℃)及び1つのリアルタイム温度に曝した後のt=0、3日、7日及び14日での各配合物の安定性を評価した。
8つの分析アッセイのパネルを用いて、各配合物の安定性を評価した。
pH(t=0のみ)
重量オスモル濃度(t=0のみ)
タンパク質濃度(A280nm)
濁度(A330nm)
HIAC
還元型SDS−PAGE(クマシーブルー染色剤)
サイズ排除HPLC
細胞ベースの効力
pH(t=0のみ)
重量オスモル濃度(t=0のみ)
タンパク質濃度(A280nm)
濁度(A330nm)
HIAC
還元型SDS−PAGE(クマシーブルー染色剤)
サイズ排除HPLC
細胞ベースの効力
pH及び重量オスモル濃度
図9に初期時間でのpH及び重量オスモル濃度の測定値を含む棒グラフを示す。それぞれの条件でサンプルを構成する前に全ての配合物について測定されたこれらの値は標的pH又は重量オスモル濃度の理論値の範囲内にあった。
図9に初期時間でのpH及び重量オスモル濃度の測定値を含む棒グラフを示す。それぞれの条件でサンプルを構成する前に全ての配合物について測定されたこれらの値は標的pH又は重量オスモル濃度の理論値の範囲内にあった。
タンパク質濃度/A280
図10は、全ての時間(0〜14日)及び条件(−20℃、25℃、50℃、3回の凍結/融解(3×FzTh)、及び撹拌しながら3日間)でのタンパク質濃度の測定値(280nmでの吸光度)を示す。得られたデータはあらゆる時点及び条件で全てのサンプルについて標的値の範囲内及びアッセイの変動性の範囲内に保たれていた。
図10は、全ての時間(0〜14日)及び条件(−20℃、25℃、50℃、3回の凍結/融解(3×FzTh)、及び撹拌しながら3日間)でのタンパク質濃度の測定値(280nmでの吸光度)を示す。得られたデータはあらゆる時点及び条件で全てのサンプルについて標的値の範囲内及びアッセイの変動性の範囲内に保たれていた。
濁度/A330
図11は、全ての時間(0〜14日)及び条件(−20℃、25℃、50℃、3回の凍結/融解(3×FzTh)、及び撹拌しながら3日間)での濁度の測定値(330nmでの吸光度)を示す。この結果によると、濁度の有意な増大が50℃条件にて検出され、F3が経時的に最も低い増大を呈した。−20℃、25℃、凍結融解又は撹拌ではいずれの配合物でも有意な変化は観察されなかった。
図11は、全ての時間(0〜14日)及び条件(−20℃、25℃、50℃、3回の凍結/融解(3×FzTh)、及び撹拌しながら3日間)での濁度の測定値(330nmでの吸光度)を示す。この結果によると、濁度の有意な増大が50℃条件にて検出され、F3が経時的に最も低い増大を呈した。−20℃、25℃、凍結融解又は撹拌ではいずれの配合物でも有意な変化は観察されなかった。
HIAC(液体粒子カウンタ)
方法:
HIAC 9703 Liquid Particle Counting Systemを実験に使用した。HIACはサンプラー、粒子カウンタ及びRoycoセンサからなるものである。Roycoセンサは2μm〜100μmの粒子をサイジング及びカウントすることが可能である。この機器は10000個/mL以下の粒子をカウントすることができる。
方法:
HIAC 9703 Liquid Particle Counting Systemを実験に使用した。HIACはサンプラー、粒子カウンタ及びRoycoセンサからなるものである。Roycoセンサは2μm〜100μmの粒子をサイジング及びカウントすることが可能である。この機器は10000個/mL以下の粒子をカウントすることができる。
手順:
初めに希釈せずにサンプルを分析したが、サンプルの粘度が高かったため、より正確な結果を得るには、サンプルを希釈する必要があることが分かった。
サンプルを1時間室温に置いた。
サンプルを適切な配合物緩衝液にて1:3に希釈して、脱気して(1.5時間)、測定前に慎重に混合した。
Standards−Duke Scientific Count Cal:システムの適合性の確認を、EZY−Calの5μm及び15μm粒度対照標準を用いて行った。対照標準は最初に分析し、センサの分解能を検証した。
初めに希釈せずにサンプルを分析したが、サンプルの粘度が高かったため、より正確な結果を得るには、サンプルを希釈する必要があることが分かった。
サンプルを1時間室温に置いた。
サンプルを適切な配合物緩衝液にて1:3に希釈して、脱気して(1.5時間)、測定前に慎重に混合した。
Standards−Duke Scientific Count Cal:システムの適合性の確認を、EZY−Calの5μm及び15μm粒度対照標準を用いて行った。対照標準は最初に分析し、センサの分解能を検証した。
図12は、Standards−Duke Scientific Count Calを用いて全ての条件:−20℃、25℃、50℃、3回の凍結/融解(3×FzTh)、及び撹拌しながら3日間にて測定したHIACによる不可視粒子分析を示す。
不可視粒子数の有意な増大が50℃条件でのF1、F2及びF4について測定され、F2は7日と早くから最も高い増大を示した。
−20℃、25℃、3×FzTh又は3日の室温での撹拌後ではいずれの配合物でも有意な変化は観察されなかった。
F4はt=0対照と比較して全ての条件及び時点での保存後でも不可視粒子の変化を呈さなかった。
SDS−PAGE
図13は、全ての条件:時間0及び14日で−20℃、25℃、50℃、3回の凍結/融解及び撹拌しながら3日間にてインキュベートした際のクマシーを用いて染色したSDS−PAGEゲルを示す。(A)はF1サンプル及び(D)はF4サンプルである。
図13は、全ての条件:時間0及び14日で−20℃、25℃、50℃、3回の凍結/融解及び撹拌しながら3日間にてインキュベートした際のクマシーを用いて染色したSDS−PAGEゲルを示す。(A)はF1サンプル及び(D)はF4サンプルである。
あらゆる時点での50℃条件について全ての配合物にて有意な変化が観察され、14日サンプルはおそらく、存在する付加的なHMWバンド(約250kDa超)により明らかなように共有結合的に修飾された高分子量(HMW)種と、全ての配合物について50℃で3日と早くから存在していた低分子量(LMW)分解種(50kDa未満)とを示していた。
他の全ての条件及び時点について参照標準と比較していずれの配合物でも変化は観察されなかった。
SE HPLC(サイズ排除HPLC)
条件:
カラム:TSKGel SuperSW3000 4.6×300mm、4μm(Tosoh、18675) CV=2.5mL
カラム温度:25℃
移動相:0.2Mリン酸緩衝液(pH6.8)
流量:0.35mL/分
実行時間:20分
サンプル充填量:37.6μg
オートサンプラー温度:4℃
条件:
カラム:TSKGel SuperSW3000 4.6×300mm、4μm(Tosoh、18675) CV=2.5mL
カラム温度:25℃
移動相:0.2Mリン酸緩衝液(pH6.8)
流量:0.35mL/分
実行時間:20分
サンプル充填量:37.6μg
オートサンプラー温度:4℃
図14は、あらゆる時点での以下の条件:−20℃(14A)、25℃(14B)、3回の凍結/融解及び撹拌しながら3日間(14C)についての全ての配合物におけるサイズ排除HPLCのクロマトグラムを示す。ピーク百分率を測定し、表に示す。
25℃条件が全ての配合物について7日後の%主ピーク面積及び%プレピークの両方において僅かな変化をもたらし、%プレピークは14日で更に増大し、F4はプレピーク凝集体の最大の増大(0.5%)を示しているが、この増大は考慮に値するほど有意ではない。
撹拌及び凍結融解又は−20℃で最大14日間の保存の条件に曝した場合、いずれの配合物でも有意な変化は観察されなかった。
細胞ベースの効力アッセイ
アプローチ:
サンプルを2つのバッチ(t=0及びt=3日後、並びにt=7日及びt=14日後の時点)にて試験した。
対照サンプルを6日間の試験日の各日にて試験したことを除いて、全てのサンプルを1人の分析家によるバイオアッセイにて1回試験した。
A280nmでの吸光度測定値を取り、一次希釈物の正確な濃度及びその後のサンプル希釈を決定した。
アッセイ全体の性能が許容可能なものであった。106の用量応答曲線(53のプレートに由来する)の内3つがウェル間変動性アッセイ基準を満たすのにマスキングされた最
大2つの異なる濃度で1つのウェルを有する必要があった。
ウェル間の変動性 %CV≦20%
アッセイウィンドウ(D/A)≧6
R2≧0.98
アプローチ:
サンプルを2つのバッチ(t=0及びt=3日後、並びにt=7日及びt=14日後の時点)にて試験した。
対照サンプルを6日間の試験日の各日にて試験したことを除いて、全てのサンプルを1人の分析家によるバイオアッセイにて1回試験した。
A280nmでの吸光度測定値を取り、一次希釈物の正確な濃度及びその後のサンプル希釈を決定した。
アッセイ全体の性能が許容可能なものであった。106の用量応答曲線(53のプレートに由来する)の内3つがウェル間変動性アッセイ基準を満たすのにマスキングされた最
大2つの異なる濃度で1つのウェルを有する必要があった。
ウェル間の変動性 %CV≦20%
アッセイウィンドウ(D/A)≧6
R2≧0.98
47の試験サンプルの相対効力を1回測定し、対照は6回の異なる時間にて測定した。対照の平均相対効力は100.2%であり、95% CIは96.9%〜103.6%であった。
対照の6回の独立した測定値についてのアッセイ変動性(%GCV)は3.2%であった。この方法の低いアッセイ変動性によって、単回の測定値から得られた試験サンプルの相対効力値が許容可能なものであったことが実証された。
単回の測定値に基づくと、大部分の試験サンプルは100%に近い相対効力(参照標準のものと同等である)を有していた。
対照の6回の独立した測定値についてのアッセイ変動性(%GCV)は3.2%であった。この方法の低いアッセイ変動性によって、単回の測定値から得られた試験サンプルの相対効力値が許容可能なものであったことが実証された。
単回の測定値に基づくと、大部分の試験サンプルは100%に近い相対効力(参照標準のものと同等である)を有していた。
細胞ベースのバイオアッセイの結果:
図15は、あらゆる時点での全ての条件:−20℃(15A)、25℃(15B)、3回の凍結/融解及び撹拌しながら3日間(15C)についての全ての配合物における細胞ベースの効力アッセイの分析(参照標準の効力と比較した相対効力%)を含むグラフを示す。
図15は、あらゆる時点での全ての条件:−20℃(15A)、25℃(15B)、3回の凍結/融解及び撹拌しながら3日間(15C)についての全ての配合物における細胞ベースの効力アッセイの分析(参照標準の効力と比較した相対効力%)を含むグラフを示す。
図15に示すように、全ての配合物について相対効力は凍結融解及び室温での撹拌の条件に加えて−20℃及び25℃で100%近くに保たれていた。
本発明の第2の態様の項目
1. ヒトIgG1のFc領域に融合したヒトp75腫瘍壊死因子受容体の細胞外リガンド結合部分である単離ポリペプチドと、
単糖又は二糖と、
水性緩衝液と、
を含む水性組成物であって、該組成物には、アルギニン、システイン、塩化ナトリウム、塩化カリウム、クエン酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、次亜塩素酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、硫化水銀、クロム酸ナトリウム及び二酸化マグネシウムから選択される塩のいずれも含まれていないことを特徴とする、水性組成物。
2. 単離ポリペプチドがエタネルセプトである、請求項1に記載の組成物。
3. 単糖又は二糖がトレハロース及びスクロース、並びにそれらの組合せから選択される、項目1又は2に記載の組成物。
4. トレハロースが20mg/mL〜80mg/mLの濃度で存在する、項目3に記載の組成物。
5. スクロースが10mg/mL〜80mg/mLの濃度で存在する、項目3に記載の組成物。
6. 水性緩衝液がリン酸ナトリウム、リン酸カリウム、クエン酸ナトリウム若しくはクエン酸カリウム、マレイン酸、酢酸アンモニウム、トリス−(ヒドロキシメチル)−アミノメタン(トリス)、酢酸塩、ジエタノールアミン、又はそれらの組合せから選択される、項目1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
7. 水性緩衝液が20mM〜150mMの濃度で存在する、項目6に記載の組成物。
8. 1種又は複数種の賦形剤を更に含む、項目1〜7のいずれか一項に記載の組成物。9. 賦形剤が、ラクトース、グリセロール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、マルトース、イノシトール、グルコース、ウシ血清アルブミン、ヒト血清アルブミン、組換えヘマグルチニン、デキストラン、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリエチレンイミン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ポリエチレングリコール、エチレン
グリコール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、プロリン、L−セリン、グルタミン酸、アラニン、グリシン、リジン、サルコシン、γ−アミノ酪酸、ポリソルベート−20、ポリソルベート−80、ドデシル硫酸ナトリウム、ポリソルベート、ポリオキシエチレンコポリマー、リン酸カリウム、酢酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、トリメチルアミンN−オキシド、ベタイン、亜鉛イオン、銅イオン、カルシウムイオン、マンガンイオン、マグネシウムイオン、3−[(3−コラミドプロピル)−ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホン酸塩、スクロースモノラウリン酸塩、又はそれらの組合せである、項目8に記載の組成物。10 .組成物のpHがpH6.0〜pH7.0である、項目1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
11. 50mg/mLのエタネルセプトと50mMのリン酸ナトリウム緩衝液と60mg/mLのトレハロース二水和物とを含み、組成物のpHがpH6.2である、項目1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
12. 50mg/mLのエタネルセプトと50mMのリン酸ナトリウム緩衝液と60mg/mLのスクロースとを含み、組成物のpHがpH6.2である、項目1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
13. 50mg/mLのエタネルセプトと50mMのリン酸ナトリウム緩衝液と60mg/mLのトレハロース二水和物と0.1%のポリソルベート20とを含み、組成物のpHがpH6.2である、項目1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
14. 50mg/mLのエタネルセプトと50mMのリン酸ナトリウム緩衝液と60mg/mLのスクロースと0.1%のポリソルベート20とを含み、組成物のpHがpH6.2である、項目1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
1. ヒトIgG1のFc領域に融合したヒトp75腫瘍壊死因子受容体の細胞外リガンド結合部分である単離ポリペプチドと、
単糖又は二糖と、
水性緩衝液と、
を含む水性組成物であって、該組成物には、アルギニン、システイン、塩化ナトリウム、塩化カリウム、クエン酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、次亜塩素酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、硫化水銀、クロム酸ナトリウム及び二酸化マグネシウムから選択される塩のいずれも含まれていないことを特徴とする、水性組成物。
2. 単離ポリペプチドがエタネルセプトである、請求項1に記載の組成物。
3. 単糖又は二糖がトレハロース及びスクロース、並びにそれらの組合せから選択される、項目1又は2に記載の組成物。
4. トレハロースが20mg/mL〜80mg/mLの濃度で存在する、項目3に記載の組成物。
5. スクロースが10mg/mL〜80mg/mLの濃度で存在する、項目3に記載の組成物。
6. 水性緩衝液がリン酸ナトリウム、リン酸カリウム、クエン酸ナトリウム若しくはクエン酸カリウム、マレイン酸、酢酸アンモニウム、トリス−(ヒドロキシメチル)−アミノメタン(トリス)、酢酸塩、ジエタノールアミン、又はそれらの組合せから選択される、項目1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
7. 水性緩衝液が20mM〜150mMの濃度で存在する、項目6に記載の組成物。
8. 1種又は複数種の賦形剤を更に含む、項目1〜7のいずれか一項に記載の組成物。9. 賦形剤が、ラクトース、グリセロール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、マルトース、イノシトール、グルコース、ウシ血清アルブミン、ヒト血清アルブミン、組換えヘマグルチニン、デキストラン、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリエチレンイミン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ポリエチレングリコール、エチレン
グリコール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、プロリン、L−セリン、グルタミン酸、アラニン、グリシン、リジン、サルコシン、γ−アミノ酪酸、ポリソルベート−20、ポリソルベート−80、ドデシル硫酸ナトリウム、ポリソルベート、ポリオキシエチレンコポリマー、リン酸カリウム、酢酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、トリメチルアミンN−オキシド、ベタイン、亜鉛イオン、銅イオン、カルシウムイオン、マンガンイオン、マグネシウムイオン、3−[(3−コラミドプロピル)−ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホン酸塩、スクロースモノラウリン酸塩、又はそれらの組合せである、項目8に記載の組成物。10 .組成物のpHがpH6.0〜pH7.0である、項目1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
11. 50mg/mLのエタネルセプトと50mMのリン酸ナトリウム緩衝液と60mg/mLのトレハロース二水和物とを含み、組成物のpHがpH6.2である、項目1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
12. 50mg/mLのエタネルセプトと50mMのリン酸ナトリウム緩衝液と60mg/mLのスクロースとを含み、組成物のpHがpH6.2である、項目1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
13. 50mg/mLのエタネルセプトと50mMのリン酸ナトリウム緩衝液と60mg/mLのトレハロース二水和物と0.1%のポリソルベート20とを含み、組成物のpHがpH6.2である、項目1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
14. 50mg/mLのエタネルセプトと50mMのリン酸ナトリウム緩衝液と60mg/mLのスクロースと0.1%のポリソルベート20とを含み、組成物のpHがpH6.2である、項目1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
Claims (17)
- ヒトIgG1のFc領域に融合したヒトp75腫瘍壊死因子受容体の細胞外リガンド結合部分である単離ポリペプチドと、
80mM〜130mMの濃度で存在する塩と、
ナトリウム及び/又はカリウムのリン酸塩緩衝液であって、20mM〜30mMの濃度で存在する、水性緩衝液と、
スクロースであって、34mg/mL〜80mg/mLの濃度で存在する賦形剤と、
を含む水性組成物であって、アルギニンもシステインも該組成物に存在しないことを特徴とする、水性組成物。 - 前記塩の濃度が90mMである、請求項1に記載の組成物。
- 前記塩が塩化ナトリウムである、請求項1又は2に記載の組成物。
- 前記単離ポリペプチドがエタネルセプトである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
- ヒトIgG1のFc領域に融合したヒトp75腫瘍壊死因子受容体の細胞外リガンド結合部分である単離ポリペプチドと、
80mM〜130mMの濃度で存在し、ただし100mMの濃度では存在しない塩と、 コハク酸塩緩衝液である、水性緩衝液と、
トレハロース及びスクロースの群から選択される賦形剤又はそれらの組合せと、
を含む水性組成物であって、遊離アミノ酸が該組成物に存在しないことを特徴とする、水性組成物。 - 前記塩の濃度が90mMである、請求項5に記載の組成物。
- 前記塩が塩化ナトリウムである、請求項5又は6に記載の組成物。
- 前記単離ポリペプチドがエタネルセプトである、請求項5〜7のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記賦形剤が5mg/mL〜80mg/mLの濃度で存在するスクロースである、請求項5〜8のいずれか一項に記載の組成物。
- 水性緩衝液が15mM〜100mMの濃度で存在する、請求項5〜9のいずれか一項に記載の組成物。
- 水性緩衝液が20mM〜30mMの濃度で存在する、請求項10に記載の組成物。
- 水性緩衝液が50mMの濃度で存在する、請求項10に記載の組成物。
- 1種又は複数種の賦形剤を更に含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記賦形剤が、ラクトース、グリセロール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、マルトース、イノシトール、グルコース、ウシ血清アルブミン、ヒト血清アルブミン、組換えヘマグルチニン、デキストラン、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリエチレンイミン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ポリエチレングリコール、エチレングリコール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、プロリン、L−セリン、グルタミン酸、アラニン、グリシン、リジン、サルコシン、γ−アミノ酪酸、ポリソルベート−20、ポリソルベート−80、ドデシル硫酸ナトリウム、ポリソルベート、ポリオキシエチレンコポリマー、リン酸カリウム、酢酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、トリメチルアミンN−オキシド、ベタイン、亜鉛イオン、銅イオン、カルシウムイオン、マンガンイオン、マグネシウムイオン、3−[(3−コラミドプロピル)−ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホン酸塩、スクロースモノラウリン酸塩、又はそれらの組合せである、請求項13に記載の組成物。
- 前記組成物のpHがpH6.0〜pH7.0である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の組成物。
- 50mg/mLのエタネルセプトと22mMのコハク酸塩と90mMのNaClと10mg/mLのスクロースとを含み、前記組成物のpHがpH6.3である、請求項5〜11及び13〜15のいずれか一項に記載の組成物。
- 50mg/mLのエタネルセプトと25mMのリン酸ナトリウム緩衝液と90mMの塩化ナトリウムと34mg/mLのスクロースとを含み、前記組成物のpHがpH6.3である、請求項1〜4及び13〜15のいずれか一項に記載の組成物。
Applications Claiming Priority (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
EP13166230 | 2013-05-02 | ||
EP13166228 | 2013-05-02 | ||
EP13166230.6 | 2013-05-02 | ||
EP13166228.0 | 2013-05-02 | ||
EP13180169 | 2013-08-13 | ||
EP13180169.8 | 2013-08-13 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016511039A Division JP2016518386A (ja) | 2013-05-02 | 2014-04-29 | TNFR:Fc融合ポリペプチドの代替配合物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018109064A true JP2018109064A (ja) | 2018-07-12 |
Family
ID=50732113
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016511039A Pending JP2016518386A (ja) | 2013-05-02 | 2014-04-29 | TNFR:Fc融合ポリペプチドの代替配合物 |
JP2018047535A Withdrawn JP2018109064A (ja) | 2013-05-02 | 2018-03-15 | TNFR:Fc融合ポリペプチドの代替配合物 |
Family Applications Before (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016511039A Pending JP2016518386A (ja) | 2013-05-02 | 2014-04-29 | TNFR:Fc融合ポリペプチドの代替配合物 |
Country Status (16)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20160106844A1 (ja) |
EP (1) | EP2991668A1 (ja) |
JP (2) | JP2016518386A (ja) |
KR (1) | KR20160008575A (ja) |
CN (1) | CN105873601A (ja) |
AU (1) | AU2014261477A1 (ja) |
BR (1) | BR112015027764A2 (ja) |
CA (1) | CA2911068A1 (ja) |
EC (1) | ECSP15050386A (ja) |
HK (1) | HK1221163A1 (ja) |
MX (1) | MX2015015051A (ja) |
RU (1) | RU2663727C2 (ja) |
SG (1) | SG11201508900UA (ja) |
TW (2) | TW201534349A (ja) |
UY (2) | UY35549A (ja) |
WO (1) | WO2014177548A1 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
BRPI0611901A2 (pt) | 2005-06-14 | 2012-08-28 | Amgen, Inc | composição, liofilizado, kit, e, processo para preparar uma composição |
GB201612317D0 (en) * | 2016-07-15 | 2016-08-31 | Philogen Spa | Antibody compositions |
AU2017345490B2 (en) * | 2016-10-21 | 2022-07-07 | Amgen Inc. | Pharmaceutical formulations and methods of making the same |
EP3533441A4 (en) * | 2016-10-28 | 2019-12-04 | Celltrion Inc. | STABLE PHARMACEUTICAL FORMULATION |
GB201717966D0 (en) * | 2017-10-31 | 2017-12-13 | Xenikos Bv | Immunotoxins, formulations thereof and their use in medicine |
CA3042126A1 (en) | 2018-05-03 | 2019-11-03 | Michael A. Portman | Methods of treating kawasaki disease |
CN110495447A (zh) * | 2019-09-10 | 2019-11-26 | 湖南思为康医药有限公司 | 一种免疫细胞玻璃化冻存保护液及冻存免疫细胞的方法 |
Family Cites Families (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ES2618832T3 (es) * | 2002-02-27 | 2017-06-22 | Immunex Corporation | Composición TNFR-FC estabilizada que comprende arginina |
US20080071063A1 (en) * | 2006-02-03 | 2008-03-20 | Medimmune, Inc. | Protein Formulations |
RU2600847C2 (ru) * | 2010-05-10 | 2016-10-27 | Интас Биофармасьютикалс Лимитед | Жидкий состав полипептидов, содержащих fc-домен иммуноглобулина |
JP5996631B2 (ja) * | 2011-04-20 | 2016-09-21 | サンド・アクチエンゲゼルシヤフト | TNFR:Fc融合タンパク質の安定した医薬液剤 |
UY34105A (es) * | 2011-06-03 | 2012-07-31 | Lg Life Sciences Ltd | Formulación líquida estable de etanercept |
DK2726090T3 (da) * | 2011-07-01 | 2020-01-20 | Biogen Ma Inc | Argininfri tnfr: fc-fusionspolypeptidsammensætninger |
US10493151B2 (en) * | 2011-10-18 | 2019-12-03 | Coherus Biosciences, Inc. | Etanercept formulations stabilized with sodium chloride |
JP6220789B2 (ja) * | 2011-10-18 | 2017-10-25 | コヒラス・バイオサイエンシズ・インコーポレイテッド | 糖およびポリオールの組合せによって安定化されたエタネルセプト製剤 |
CA2878508A1 (en) * | 2012-07-09 | 2014-01-16 | Coherus Biosciences, Inc. | Etanercept formulations exhibiting marked reduction in sub-visible particles |
WO2014064637A1 (en) * | 2012-10-26 | 2014-05-01 | Lupin Limited | Stable pharmaceutical composition of tnfr:fc fusion protein |
WO2014078627A1 (en) * | 2012-11-19 | 2014-05-22 | Merck Sharp & Dohme Corp. | Liquid formulations for tnfr:fc fusion proteins |
-
2014
- 2014-04-29 RU RU2015151606A patent/RU2663727C2/ru not_active IP Right Cessation
- 2014-04-29 WO PCT/EP2014/058695 patent/WO2014177548A1/en active Application Filing
- 2014-04-29 KR KR1020157034314A patent/KR20160008575A/ko not_active Application Discontinuation
- 2014-04-29 SG SG11201508900UA patent/SG11201508900UA/en unknown
- 2014-04-29 MX MX2015015051A patent/MX2015015051A/es unknown
- 2014-04-29 BR BR112015027764A patent/BR112015027764A2/pt not_active IP Right Cessation
- 2014-04-29 EP EP14724338.0A patent/EP2991668A1/en not_active Withdrawn
- 2014-04-29 AU AU2014261477A patent/AU2014261477A1/en not_active Abandoned
- 2014-04-29 CN CN201480037939.3A patent/CN105873601A/zh active Pending
- 2014-04-29 JP JP2016511039A patent/JP2016518386A/ja active Pending
- 2014-04-29 CA CA2911068A patent/CA2911068A1/en not_active Abandoned
- 2014-04-29 US US14/787,933 patent/US20160106844A1/en not_active Abandoned
- 2014-04-30 UY UY35549A patent/UY35549A/es unknown
- 2014-05-02 TW TW103115870A patent/TW201534349A/zh unknown
- 2014-10-31 UY UY0001035811A patent/UY35811A/es unknown
- 2014-10-31 TW TW103137994A patent/TW201540321A/zh unknown
-
2015
- 2015-12-02 EC ECIEPI201550386A patent/ECSP15050386A/es unknown
-
2016
- 2016-08-05 HK HK16109336.6A patent/HK1221163A1/zh unknown
-
2018
- 2018-03-15 JP JP2018047535A patent/JP2018109064A/ja not_active Withdrawn
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
UY35811A (es) | 2015-05-29 |
UY35549A (es) | 2014-11-28 |
CA2911068A1 (en) | 2014-11-06 |
CN105873601A (zh) | 2016-08-17 |
TW201540321A (zh) | 2015-11-01 |
RU2663727C2 (ru) | 2018-08-08 |
HK1221163A1 (zh) | 2017-05-26 |
US20160106844A1 (en) | 2016-04-21 |
WO2014177548A1 (en) | 2014-11-06 |
KR20160008575A (ko) | 2016-01-22 |
RU2015151606A (ru) | 2017-06-06 |
AU2014261477A1 (en) | 2015-11-19 |
EP2991668A1 (en) | 2016-03-09 |
TW201534349A (zh) | 2015-09-16 |
ECSP15050386A (es) | 2015-12-31 |
SG11201508900UA (en) | 2015-11-27 |
BR112015027764A2 (pt) | 2017-08-29 |
MX2015015051A (es) | 2016-06-10 |
JP2016518386A (ja) | 2016-06-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2018109064A (ja) | TNFR:Fc融合ポリペプチドの代替配合物 | |
KR102163150B1 (ko) | 금속 이온들로 안정화된 에타너셉트 제형 | |
JP6334819B2 (ja) | 液体医薬組成物 | |
JP6271536B2 (ja) | 肉眼不可視粒子の著しい低減を示すエタネルセプト製剤 | |
Alam et al. | Unique impacts of methionine oxidation, tryptophan oxidation, and asparagine deamidation on antibody stability and aggregation | |
EA026226B1 (ru) | Не содержащие аргинина композиции слитого fc-полипептида и способы их применения | |
CN106794247B (zh) | 抗体配制剂 | |
JP2017516848A (ja) | 液体医薬組成物 | |
KR20080041640A (ko) | 단백질 분산을 위한 조성물과 방법 | |
CA3094934A1 (en) | Stable aqueous anti-tau antibody formulations | |
JP2023506629A (ja) | 安定した抗pd-1抗体の薬剤学的製剤 | |
CN114146174B (zh) | 抗pd-l1/ox40双特异性抗体制剂及其制备方法和用途 | |
Cordes et al. | Selective domain stabilization as a strategy to reduce human serum albumin–human granulocyte colony stimulating factor aggregation rate | |
JP6885875B2 (ja) | 液体医薬組成物 | |
JP2022531331A (ja) | 抗il-6抗体製剤 | |
KR20210077645A (ko) | 신규 주사제 제형 | |
CN111432880A (zh) | 血色素结合蛋白制剂 | |
EP3808777A1 (en) | Stable liquid antibody formulations | |
WO2022117795A1 (en) | Novel formulations for antibodies |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20181218 |