JP2018106021A - ズームレンズ及びそれを有する撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 全体が小型でかつ、全ズーム範囲及び全面全体にわたり高い光学性能が容易に得られるズームレンズを得ること。【解決手段】 レンズ群LN、レンズ群LP、後群LRを有し、ズーミングに際して隣り合うレンズ群の間隔が変化するズームレンズであって、後群LRは、最も像側に正の屈折力のレンズ群LRPを有し、その像側に凸面を向けたメニスカス形状であり樹脂材料を用いた正レンズGRPから構成され、広角端における全系の焦点距離fW、望遠端におけるバックフォーカスBkT、レンズ群LRPの焦点距離fRP、広角端から望遠端へのズーミングにおけるレンズ群LRPの移動量mRP、レンズ群LPの焦点距離fLP、正レンズGRPの光軸上の厚さDGRP、正レンズGRPの物体側のレンズ面におけるレンズ中心と物体側のレンズ面の有効面の端部の光軸方向の距離R1sagを各々適切に設定する。【選択図】 図1

Description

本発明は、ズームレンズ及びそれを有する撮像装置に関するものであり、例えば一眼レフカメラ・デジタルスチルカメラ・デジタルビデオカメラ、監視カメラ等に用いられる撮像光学系として好適なものである。
近年、撮像装置に用いられる撮像光学系には、全ズーム範囲にわたり高い光学性能を有した小型のズームレンズであることが望まれている。また高画質化の要望より大型の撮像素子(センサー)を用い、そのときに画面全体にわたり高い光学性能を有すること等が望まれている。
大型の撮像素子を用いて高画質化を図ろうとすると撮像素子の前方に配置される(最も像側の)レンズの有効径が増大し、また重量が増大してくる。また最も像側に配置するレンズのレンズ面が像側に凹面を向けていると、この凹面を通過し、像側の撮像面や光学フィルター等の面で反射した光が戻ってきて、この凹面で反射して像面に入射してゴーストとなる場合がある。
従来、最も像側に配置するレンズの材料を樹脂より構成し、このレンズを像側に凸面を向けたメニスカス形状とする。最も像側に配置するレンズの軽量化を図りつつ、レンズ面より生ずるゴーストの発生を少なくしたズームレンズが知られている(特許文献1乃至5)。
特許文献1では、負の屈折力の第1レンズ群、正の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群から構成されている。最終レンズ群である第3レンズ群は像側に凸面を向けたメニスカス形状の単レンズより構成された大型センサー対応の3倍程度のズームレンズが提案されている。
特許文献2では、負の屈折力の第1レンズ群、正の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群から構成され、最終レンズ群である第3レンズ群は像側に凸面を向けたメニスカス形状の単レンズより構成された3倍程度のズームレンズが提案されている。
特許文献3では、負の屈折力の第1レンズ群、正の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群から構成されている。最終レンズ群である第3レンズ群は像側に凸面を向けたメニスカス形状の単レンズより構成された小型センサーに対応した3.8倍程度のズームレンズが提案されている。
特許文献4では、負の屈折力の第1レンズ群、正の屈折力の第2レンズ群、負の屈折力の第3レンズ群、正の屈折力の第4レンズ群から構成されている。最終レンズ群である第4レンズレンズ群は像側に凸面を向けたメニスカス形状の単レンズより構成された3.8倍程度のズームレンズが提案されている。
特許文献5では、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、正の屈折力の第4レンズ群から構成されている。最終レンズ群である第4レンズ群は像側に凸面を向けたメニスカス形状の単レンズより構成された3倍程度のズームレンズが提案されている。
特開2012−108333号公報 特開2012−118431号公報 特開2009−265171号公報 特開2012−252175号公報 特開2008−33208号公報
ズームレンズにおいて、全系の小型化及び軽量化を図りつつ、所定のズーム比を確保しようとすると、諸収差が多く発生してきて光学性能が低下してくる。また大型の撮像素子を用いて画質を高めようとすると、軸外収差の撮像素子への入射角度が増大し(大きくなり)画面周辺の光学性能が低下してくる。ズームレンズにおいて、全系の小型化を図りつつ有効面積の大きい撮像素子を用いて画面全体にわたり高い光学性能を得るには、レンズ群の数、各レンズ群の屈折力やレンズ構成等を適切に設定することが重要になってくる。
特に撮像面が大きくなると、それに応じて最も像側に配置されるレンズが大型化している。このため最も像側に配置されるレンズ群の屈折力や、レンズの形状等を適切に設定することが重要になってくる。これらの設定が適切でないと全系が小型で広画角で全ズーム範囲にわたり高い光学性能を有するズームレンズを得るのが困難になってくる。最も像側に配置するレンズの材料をガラスに対して比重の軽い樹脂を用いていると全系の軽量化が容易となる。
しかしながら、樹脂を用いたレンズは、温度変化や吸湿といった環境の変化によりレンズの形状が変化してしまい、光学性能が変化してくる。この他、レンズ面にコーティングを行った場合、レンズ面からの反射は、ガラスを用いた場合に比べて反射率が高く、画質が劣化し、特に面反射によるゴーストが生じる傾向が多くなってくる。このため、最も像側に樹脂よりなり、レンズを用いるときには、このレンズの屈折力やレンズ形状等を適切に設定することが重要になってくる。
本発明は、全体が小型でかつ、全ズーム範囲及び全面全体にわたり高い光学性能が容易に得られるズームレンズの提供を目的とする。
本発明のズームレンズは、負の屈折力のレンズ群LN、該レンズ群LNの像側に隣接して配置された正の屈折力のレンズ群LP、該レンズ群LPの像側に配置された1つ以上のレンズ群を含む後群を有し、ズーミングに際して隣り合うレンズ群の間隔が変化するズームレンズであって、
前記後群は、最も像側に正の屈折力のレンズ群LRPを有し、前記レンズ群LRPは像側に凸面を向けたメニスカス形状であり樹脂材料を用いた正レンズGRPから構成され、
広角端における全系の焦点距離をfW、望遠端におけるバックフォーカスをBkT、前記レンズ群LRPの焦点距離をfRP、広角端から望遠端へのズーミングにおける前記レンズ群LRPの移動量をmRP、前記レンズ群LPの焦点距離をfLP、前記正レンズGRPの光軸上の厚さをDGRP、前記正レンズGRPの物体側のレンズ面におけるレンズ中心と物体側のレンズ面の有効面の端部の光軸方向の距離をR1sagとするとき、
0.15<BkT/fW<0.50
8.0<fRP/mRP<50.0
1.40<fRP/fLP<3.50
−3.00<R1sag/DGRP<−0.15
なる条件式を満足することを特徴としている。
本発明によれば、全体が小型でかつ、全ズーム範囲及び全面全体にわたり高い光学性能が容易に得られるズームレンズが得られる。
実施例1の広角端におけるレンズ断面図 (A)、(B)、(C) 実施例1の広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図 実施例2の広角端におけるレンズ断面図 (A)、(B)、(C) 実施例2の広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図 実施例3の広角端におけるレンズ断面図 (A)、(B)、(C) 実施例3の広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図 実施例4の広角端におけるレンズ断面図 (A)、(B)、(C) 実施例4の広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図 実施例5の広角端におけるレンズ断面図 (A)、(B)、(C) 実施例5の広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図 実施例6の広角端におけるレンズ断面図 (A)、(B)、(C) 実施例6の広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図 実施例7の広角端におけるレンズ断面図 (A)、(B)、(C) 実施例7の広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図 (A)、(B) ゴーストの発生の説明図 R1sagの説明図 本発明の撮像装置の要部概略図
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。本発明のズームレンズは、負の屈折力(光学的パワー=焦点距離の逆数)のレンズ群LN、レンズ群LNの像側に隣接して配置された正の屈折力のレンズ群LP、レンズ群LPの像側に配置された1つ以上のレンズ群を含む後群を有する。そしてズーミングに際して隣り合うレンズ群の間隔が変化する。後群は、最も像側に正の屈折力のレンズ群LRPを有し、レンズ群LRPは像側に凸面を向けたメニスカス形状であり樹脂材料を用いた正レンズGRPからなっている。
図1は実施例1のズームレンズの広角端(短焦点距離端)におけるレンズ断面図である。図2(A)、(B)、(C)は実施例1の広角端、中間のズーム位置、望遠端(長焦点距離端)における収差図である。実施例1はズーム比2.83倍、開口比(Fナンバー)2.88〜5.77程度のズームレンズである。
図3は実施例2のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。図4(A)、(B)、(C)は実施例2の広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図である。実施例2はズーム比2.83、開口比2.88〜5.77程度のズームレンズである。
図5は実施例3のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。図6(A)、(B)、(C)は実施例3の広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図である。実施例3はズーム比2.85、開口比2.88〜5.77程度のズームレンズである。
図7は実施例4のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。図8(A)、(B)、(C)は実施例4の広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図である。実施例4はズーム比2.83、開口比2.88〜5.77程度のズームレンズである。
図9は実施例5のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。図10(A)、(B)、(C)は実施例5の広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図である。実施例5はズーム比3.77、開口比2.06〜5.00程度のズームレンズである。
図11は実施例6のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。図12(A)、(B)、(C)は実施例6の広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図である。実施例6はズーム比3.76、開口比2.06〜5.00程度のズームレンズである。
図13は実施例7のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。図14(A)、(B)、(C)は実施例7の広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図である。実施例7はズーム比3.75、開口比2.06〜5.00程度のズームレンズである。
図15(A)、(B)は最も像側のレンズより生ずるゴーストの説明図である。図16は本発明の撮像装置の要部概略図である。
各実施例のズームレンズはビデオカメラ、デジタルカメラ、監視カメラ、そして銀塩フィルムカメラなどの撮像装置に用いられる撮像光学系である。
レンズ断面図において、左方が物体側(前方)で、右方が像側(後方)である。また、レンズ断面図において、LOはズームレンズである。またiを物体側からのレンズ群の順番とすると、Liは第iレンズ群を示す。LNは負の屈折力のレンズ群、LPは正の屈折力のレンズ群、LRは1つ以上のレンズ群を含む後群(最終レンズ群)である。LRPはレンズ群LR中の最も像側に配置される正の屈折力のレンズ群である。GRPはレンズ群LRPを構成する像側に凸面を向けたメニスカス形状の樹脂よりなる正レンズである。
SP1は開口絞りである。SP2はフレアーカット絞りである。IPは像面である。像面IPは、デジタルカメラやビデオカメラ、監視カメラの撮影光学系としてズームレンズを使用する際には、CCDセンサーやCMOSセンサーなどの撮像素子(光電変換素子)の撮像面に相当する。また、銀塩フィルムカメラの撮影光学系としてズームレンズを使用する際には、フィルム面に相当する。
尚、以下の各実施例において広角端と望遠端は変倍用レンズ群が機構上、光軸上移動可能な範囲の両端に位置したときのズーム位置をいう。レンズ断面図において、矢印は広角端から望遠端へのズーミングに際しての各レンズ群の移動軌跡を示している。
フォーカスに関する矢印は無限遠から近距離へのフォーカシングに際してのレンズ群の移動方向を示す。球面収差図において、実線のdはd線(587.6nm)、破線のgはg線(435.8nm)を表している。また、非点収差を示す図において、実線のSはd線のサジタル方向、破線のMはd線のメリディオナル方向を表している。また、歪曲を示す図は、d線における歪曲を表している。FnoはFナンバー、ωは撮影画角の半画角(度)である。
本実施例のズームレンズにおいて、全系が小型で高い光学性能を有するズームレンズを得るためこの好ましい構成について説明する。
各実施例において、広角端における全系の焦点距離をfW、望遠端におけるバックフォーカスをBkT、レンズ群LRPの焦点距離をfRP、広角端から望遠端へのズーミングにおけるレンズ群LRPの移動量をmRPとする。レンズ群LPの焦点距離をfLP、正レンズGRPの光軸上の厚さをDGRP、正レンズGRPの物体側のレンズ面におけるレンズ中心と物体側のレンズ面の有効面の端部の光軸方向の距離をR1sagとする。
このとき、
0.15<BkT/fW<0.50 ・・・(1)
8.0<fRP/mRP<50.0 ・・・(2)
1.40<fRP/fLP<3.50 ・・・(3)
−3.00<R1sag/DGRP<−0.15 ・・・(4)
なる条件式を満足する。
ここで移動量とは広角端と望遠端におけるレンズ群の光軸上での位置の差であり、移動量の符号は広角端に比べて望遠端で物体側に位置するときを負、像側に位置するときを正とする。まず本発明に係るズームレンズにおいて、撮像素子(センサー)付近にレンズを配置した場合、レンズ面からの反射によるゴーストが像側に凹面を向けた面から発生する場合が多いことの理由を説明する。
図15(A)、(B)はゴーストの発生を示す説明図である。図15(A)において、像面IP側に向けて凹面raを含むレンズ系が配置されている場合のゴーストの経路の説明図である。図15(A)において光線Laは撮像素子のカバーガラスあるいは光学フィルターGの面にて反射し、反射した光線Laが面raにて再度反射され、像面IPに入射し、有害なゴーストとなる。面raは像面IP側に凹面を向いているため像面IPの中心付近に集まりやすい構成となる。
一方、図15(B)に示すように、像面IPに対して凸面rbを向けたレンズ面の場合、光線は撮像素子のカバーガラスあるいは光学フィルターGにて反射し、再度rbにて反射した後、ゴースト光は像面IPの周辺方向に入射する。このためゴーストとならない。レンズの材料が樹脂となる場合は、像側に凹面を向けた構成ではレンズガラスよりなる場合に対して反射光が多くなり強度の強いゴーストが発生する。そこで本発明のズームレンズでは、撮像素子付近に像側に凸面を向けたメニスカス形状のレンズを配置し、これにより各レンズ面の反射によるゴーストの発生を軽減している。
次にパラメータである距離R1sagの定義に関して図16を用いて説明する。距離R1sagは所謂サグ量である。距離R1sagは図16に示すように、正レンズGRPの物体側のレンズ面GRP1におけるレンズ中心GRP0とレンズ面GRP1の有効径の端部GRP3の光軸方向の距離である。距離R1sagの符号はレンズ中心GRP0より像側へ測ったときを正、物体側へ測ったときを負とする。
次に前述した各条件式の技術的な意味について説明する。条件式(1)は望遠端におけるバックフォーカスを規定している。条件式(1)の上限値を超えてバックフォーカスが長くなりすぎると、レンズ群LRPのズーミングに際しての移動量が減ることになり、レンズ群LRPにおける変倍分担が減少する。
そのため、レンズ群LRPよりも物体側のレンズ群への移動量の増加や、レンズ群の短焦点化が必要となり、レンズ枚数が増加して全系の小型化が困難になる。また、レンズ群LRPとセンサー(撮像素子)との距離が離れることにより、レンズ群LRPを通過する光束が太くなるため、レンズ面の製造誤差による形状のばらつきによる光学性能への変動が大きくなるため好ましくない。
条件式(1)の下限値を超えてバックフォーカスが短くなりすぎると、製造誤差に対する光学性能の変動は少なくなる方向であるが、センサーのカバーガラスや光学フィルターと干渉しやすくなり、各部材の配置が困難となる。
条件式(2)はレンズ群LRPの焦点距離とズーミングにおける移動量の比を規定している。条件式(2)の上限値を超えて、レンズ群LRPの移動量が少なくなると、レンズ群LRPにおける変倍分担が減少する。そのため、レンズ群LRPよりも物体側のレンズ群への移動量の増加や、レンズ群の短焦点化が必要となり、枚数が増加して、全系の小型化が困難になる。
条件式(2)の下限値を超えて、レンズ群LRPの移動量が大きくなると、広角端においてレンズ群LRPを予め物体側へ配置しておく必要となる。そうすると、広角端においてレンズ群LRPを通過する光束が太くなるため、レンズ面の製造誤差による形状のばらつきによる光学性能への変動が大きくなるため好ましくない。
条件式(3)はレンズ群LRPの焦点距離とレンズ群LPの焦点距離の比を規定している。レンズ群LPの焦点距離はレンズ全長に大きく影響するため、全系の小型化を図るためにはレンズ系の中でも比較的焦点距離の短い(パワーが強い)レンズ群LPと比較して、レンズ群LRPのパワーがどれほどになるかで、大きく影響する。条件式(3)の上限値を超えてレンズ群LRPのパワーが弱くなると、広角端においてセンサーへの光束の入射角度がきつくなるため好ましくない。
入射角を確保するためには、開口絞りSP1の位置を物体側へ配置する必要があるが、開口絞りSP1の位置を物体側へ移動すると、開口絞りSP1の直後のレンズ群LPの有効径が大きくなり、収差補正が困難となるため好ましくない。また、レンズ群LRPより物体側のレンズ群が大型化するために好ましくない。また条件式(3)の上限値を超えて、レンズ群LPのパワーが強くなるとズーミングにおける球面収差の変動や像面の変動が大きくなり、結果としてレンズ枚数が増加し、全系が大型化するため好ましくない。
条件式(3)の下限値を超えてレンズ群LRPのパワーが強くなると、全系の小型化は容易となるが、パワーがきつくなることでレンズ面形状の曲率がきつくなり、成形条件を満足するためレンズ群GRPのレンズ厚が厚くなるためコンパクト化が困難となる。また、センサーへの入射角は小さくなるが、レンズ群LRPより物体側の各レンズ群の焦点距離が短くなり、収差補正が困難となり好ましくない。また条件式(3)の下限値を超えてレンズ群LRPのパワーが弱くなると、レンズ群LPのズーミングに際しての移動量が増え、レンズ全長が長くなるため好ましくない。
条件式(4)は正レンズGRPのレンズ形状を規定している。正レンズGRPの中心肉厚(光軸上の厚さ)と物体側のレンズ面の像側への凸形状の度合を規定している。条件式(4)の上限値を超えてサグ量が小さくなると、センサーカバーガラスやレンズ群LRPよりもセンサー側に配置される光学フィルターとの反射によるゴーストが画面中心付近に残る方向となり好ましくない。あるいは、レンズGRPのレンズ肉厚が増す方向となり、全系の小型化が困難となる。
条件式(4)の下限値を超えてサグ量が大きくなると、ゴーストが減少し、レンズ肉厚も薄くなる。サグ量が大きくなりすぎるため、正レンズGRPの物体側のレンズ面側のレンズ周辺部が物体側へと大きく突き出るため沈胴時の小型化が困難となるため好ましくない。
なお、各実施例において、好ましくは、条件式(1)乃至(4)の数値範囲を次の如くするのが良い。
0.16<BkT/fW<0.45 ・・・(1a)
8.2<fRP/mRP<30.0 ・・・(2a)
1.65<fRP/fLP<3.30 ・・・(3a)
−2.50<R1sag/DGRP<−0.16 ・・・(4a)
また、さらに好ましくは条件式(1a)乃至(4a)の数値範囲を次の如く設定するのが良い。
0.175<BkT/fW<0.430 ・・・(1b)
8.4<fRP/mRP<20.0 ・・・(2b)
1.65<fRP/fLP<3.00 ・・・(3b)
−1.60<R1sag/DGRP<−0.17 ・・・(4b)
各実施例では以上の如く構成することにより、全系が小型で高い光学性能を有するズームレンズを得ることができる。
各実施例において更に好ましくは次の条件式のうち1つ以上を満足することがより好ましい。正レンズGRPの材料の比重をNGRP、正レンズGRPの物体側のレンズ面の曲率半径をR1、像側のレンズ面の曲率半径をR2とする。望遠端における全系の焦点距離をfTとする。負レンズ群LNの焦点距離をfLNとする。正レンズGRPの材料のアッベ数をνdGRP、正レンズGRPの材料の屈折率をndGRPとする。
広角端から望遠端へのズーミングにおける負レンズ群LNの移動量をmLNとする。広角端から望遠端へのズーミングにおける正レンズ群LPの移動量をmLPとする。負レンズ群LNの中で最も物体側に配置されたレンズの材料の屈折率をG1Ndとする。フォーカス用の負レンズFaの焦点距離をfaとする。ここで材料の比重はレンズに使用される材料の常温(15℃〜25℃)での質量と、それと同体積の圧力100.325kPa(標準気圧)のもとにおける4℃の純水の質量との比とする。このとき次の条件式のうち1つ以上を満足するのが良い。
0.90<NGRP<1.30 ・・・(5)
1.01<(R1+R2)/(R1−R2)<3.50 ・・・(6)
2.0<fRP/fW<5.0 ・・・(7)
1.40<fRP/√(fW×fT)<4.00 ・・・(8)
1.50<|fRP/fLN|<5.00 ・・・(9)
50.0<νdGRP<60.0 ・・・(10)
1.50<ndGRP<1.60 ・・・(11)
0.40<mLN/mRP<1.50 ・・・(12)
3.50<mLP/mRP<10.00 ・・・(13)
0.50<|fLP/fLN|<2.50 ・・・(14)
0.05<mLN/mLP<0.40 ・・・(15)
1.870<G1Nd<2.060 ・・・(16)
−1.30<fa/fRP<−0.30 ・・・(17)
次に前述の各条件式の技術的意味について説明する。条件式(5)は正レンズGRPの材料の比重[g/cm3]を規定している。条件式(5)の上限値を超えて正レンズGRPの材料の比重が大きくなると、正レンズGRPの重さが重くなり、ズーミングにおいて正レンズGRPを移動させるためのモーターなどのメカ部材が大型化するため、好ましくない。条件式(5)の下限値を超えて正レンズGRPの材料の比重が小さくなると、正レンズGRPは軽くなるため良いが、この比重を満たす樹脂材料が少なくなり、材料の選択が困難になる。
条件式(6)は正レンズGRPの像側に凸面を向けたメニスカス形状を規定したシェープファクターに関する。条件式(6)の上限値を超えると、正レンズGRPの焦点距離が長くなる方向となり、特に広角端において軸外光束のセンサーへの入射角が大きくなるため好ましくない。条件式(6)の下限値を超えると逆に正レンズGRPの焦点距離が短くなりすぎてしまい、軸外光束のセンサーの入射角は小さくなるが、レンズ全系の各レンズ群の焦点距離が短くなりすぎズーミングにおける光学性能の変動が増大するため、好ましくない。
条件式(7)はレンズ群LRPの屈折力を規定している。条件式(7)の上限値を超えてレンズ群LRPの正の屈折力が弱くなると、広角端において光束のセンサーへの入射角度が大きくなる。または入射角度を小さくするためにはレンズ全長を大きくする必要があり好ましくない。
条件式(7)の下限値を超えてレンズ群LRPの屈折力が強くなると、広角端においてセンサーへの入射角度は小さくなるが、屈折力が強くなりすぎることで、正レンズGRPの肉厚が増してしまい、大型化するため好ましくない。正レンズGRPは結像点に近い位置に配置しているため光線有効径が大きく、レンズ外径が大きくなる。このため正レンズGRPのレンズ面の曲率がきつくなると所定の長さのコバ厚を確保するためにレンズ肉厚が厚くなりやすくなり好ましくない。
条件式(8)はレンズ群LRPの屈折力を規定している。特に広角端から望遠端までの全ズーム範囲に対するレンズ群LRPの屈折力を規定している。条件式(8)の上限値を超えると、ズーム仕様が高仕様あるいは、レンズ群LRPの焦点距離が長いという構成になる。レンズ群LRPの焦点距離が長くなると、光束のセンサーへの入射角が大きくなるため好ましくない。
また、条件式(8)の下限値を超えると、レンズ群LRPの正の屈折力のパワーが強くなり全系の小型化は容易となるが、各レンズ群のパワーが強くなりすぎ、ズーミングによる像面変動が増大するので、好ましくない。また、レンズ面の曲率がきつくなり、所定の長さのコバ厚を確保するためにレンズ肉厚が厚くなりやすくなる。
条件式(9)はレンズ群LRPの焦点距離とレンズ群LNの焦点距離の比を規定している。条件式(9)の上限値を超えてレンズ群LRPのパワーが弱くなると、広角端において光束のセンサーへの入射角度が大きくなるため好ましくない。
入射角を小さくするためには、開口絞りSP1の位置を物体側へ配置する必要があるが、開口絞りSP1の位置を物体側へ移動すると、開口絞りSP1の直後のレンズ群LP群の有効径が大きくなり、収差補正が困難となる。またレンズ群LRPより物体側のレンズ群が大型化するために好ましくない。
条件式(9)の上限値を超えて、レンズ群LNの負のパワーが強くなると(負のパワーの絶対値が大きくなると)ズーミングにおける球面収差の変動や像面変動が大きくなり、結果としてレンズ枚数が増加するため好ましくない。条件式(9)の下限値を超えてレンズ群LRPのパワーが強くなると、全系の小型化は容易となる。しかしながら、パワーがきつくなることでレンズ面の曲率がきつくなり、成形条件を満足するために正レンズGRPのレンズ厚が厚くなるためコンパクト化が困難となり好ましくない。
また、軸外光束のセンサーへの入射角は小さくなるが、レンズ群LRPより物体側の各レンズ群の焦点距離が短くなり、収差補正が困難となる。条件式(9)の下限値を超えてレンズ群LNの負のパワーが弱くなると(負のパワーの絶対値が小さくなると)、レンズ群LPのズーミングに際しての移動量が増え、レンズ全長が長くなるため好ましくない。
条件式(10)は正の屈折力であるレンズ群LRPを構成する正レンズGRPの材料のアッベ数を規定している。樹脂材料の中には分散が大きい材料も存在しているが、倍率色収差の低減を意識して、低分散材料を使用している。条件式(10)の上限値を超えて正レンズGRPの材料のアッベ数が大きくなると、ズーミングにおける倍率色収差の変動の軽減は容易となるが、樹脂材料が少なくなり、材料の選択が困難になる。また、条件式(10)の下限値を超えて材料のアッベ数が小さくなると、ズーミングにおける倍率色収差の変動が増大するため好ましくない。
条件式(11)は正の屈折力であるレンズ群LRPを構成する正レンズGRPの材料の屈折率を規定している。条件式(11)の上限値を超えて正レンズGRPの材料の屈折率が高くなると、屈折力を強くしながらも、レンズ面の曲率を緩くすることができる。このため、全系の小型化は容易となるが、樹脂材料においては高分散側に存在するのが少なく、倍率色収差が増加してしまうため、好ましくない。
条件式(11)の下限値を超えてレンズ群GRPの材料の屈折率が低くなると、レンズ面の曲率がきつくなり、成形条件を満足するためにレンズの肉厚が厚くなり、沈胴における全系の小型化が困難となるため好ましくない。
条件式(12)は、ズーミングに際してのレンズ群LNとレンズ群LRPの移動量の比を規定している。条件式(12)の上限値を超えてレンズ群LNの移動量が大きくなると、沈胴によるメカ構造が複雑化し、沈胴段数が増加してしまい、沈胴時径方向が増大してしまう為好ましくない。条件式(12)の下限値を超えてレンズ群LNの移動量が小さくなると、レンズ群LRPの変倍分担が増えて、ズーミングに際しての移動量が増加する。
そのため、レンズ群LRPが最も物体側に位置する広角端において、正レンズGRPを通過する光束が太くなるため、レンズ製造誤差によるレンズ面形状のばらつきが光学性能に大きく影響してしまい好ましくない。
条件式(13)は、ズーミングに際してのレンズ群LPとレンズ群LRPの移動量の比を規定している。条件式(13)の上限値を超えてレンズ群LPの移動量が大きくなると、レンズ群LNと同様に沈胴によるメカ構造が複雑化し、沈胴段数が増加してしまい、沈胴時径方向が増大してしまう為好ましくない。
条件式(13)の下限値を超えてレンズ群LPの移動量が小さくなると、レンズ群LRPの変倍分担が増えて、ズーミングに際してのレンズ群LRPの移動量が増加する。そのため、レンズ群LRPが最も物体側に位置する広角端において、正レンズGRPを通過する光束が太くなるため、レンズ製造誤差によるレンズ面形状のばらつきが光学性能に大きく影響してしまい好ましくない。
条件式(14)はレンズ群LNの屈折力とレンズ群LPの屈折力の比を規定している。条件式(14)の上限値を超えてレンズ群LPに対してレンズ群LNの負の屈折力が強くなると(負の屈折力の絶対値が大きくなると)、ズーミングにおけるレンズ群LNの移動量が大きくなり望遠端におけるレンズ全長が増大する。また、ペッツバール和が小さくなり、像面がアンダー傾向となるため好ましくない。
条件式(14)の下限値を超えてレンズ群LPに対するレンズ群LN群の負の屈折力が弱くなると、レンズ全長は短くなる方向ではあるが、レンズ群LNが径方向に拡大し大型化するため好ましくない。また、ペッツバール和が大きくなり、像面がオーバー傾向となるため好ましくない。
条件式(15)はズーミングに際してのレンズ群LNとレンズ群LPの移動量の比を規定している。条件式(15)はレンズ全系の小型化に影響する。条件式(15)の上限値を超えて、レンズ群LNの移動量が大きくなると、レンズ群LNの望遠端での位置が大きく物体側に配置されることになり、望遠端におけるレンズ全長が長くなるため好ましくない。
条件式(15)の下限値を超えて、レンズ群LNの移動量が小さくなると、今度はレンズ群LPの移動量が大きくなるため、望遠端におけるレンズ全長が長くなるために好ましくない。あるいは、レンズ群LNの負のパワーが強くなるため、ペッツバール和が大きくなり、像面がオーバー傾向となるため好ましくない。
条件式(16)はレンズ群LNのレンズの中で最も物体側に位置するレンズの材料の屈折率を規定している。具体的にはズームレンズの径方向の大きさを規定している。条件式(16)の上限値を超えると、現存する材料ではアッベ数が小さい材料となり、色消しをするためのレンズ群LN内の正レンズの材料が少なくなり、色消しが困難となる。条件式(16)の下限値を超えると、色消しするための材料は多くなるが、屈折率が低くなるため、前玉有効径が大きくなり、好ましくない。
条件式(17)はレンズ群LRPの屈折力とフォーカス用の負レンズFaの屈折力の比を規定している。条件式(17)の下限値を超えて負レンズFaに対するレンズ群LRPの屈折力が強くなると、広角端での光束のセンサーへの入射角は小さくなるが、レンズ群LRPの屈折力が強くなる分、レンズ群LRPの厚みが増し、全系が大型化するため好ましくない。
また条件値(17)の下限値を超えて負レンズFaの負の屈折力が弱くなると、フォーカシングにより前後のレンズと干渉が起きてくるので好ましくない。条件式(17)の上限値を超えて負レンズFaに対するレンズ群LRPの屈折力が弱くなると、広角端での光束のセンサーへの入射角が大きくなるため好ましくない。また、コマ収差は良好に補正できるが、ペッツバール和が大きくなり、像面がオーバー傾向になるため好ましくない。
なお、各実施例において、好ましくは、条件式(5)乃至(17)の数値範囲を次の如くするのが良い。
0.95<NGRP<1.20 ・・・(5a)
1.20<(R1+R2)/(R1−R2)<3.20 ・・・(6a)
2.5<fRP/fW<4.5 ・・・(7a)
1.50<fRP/√(fW×fT)<3.00 ・・・(8a)
1.60<|fRP/fLN|<4.00 ・・・(9a)
52.0<νdGRP<58.0 ・・・(10a)
1.51<ndGRP<1.58 ・・・(11a)
0.45<mLN/mRP<1.45 ・・・(12a)
3.65<mLP/mRP<9.00 ・・・(13a)
0.60<|fLP/fLN|<2.00 ・・・(14a)
0.08<mLN/mLP<0.30 ・・・(15a)
1.880<G1Nd<1.970 ・・・(16a)
−1.20<fa/fRP<−0.40 ・・・(17a)
また、さらに好ましくは条件式(5b)〜条件式(16b)の数値範囲を次の如く設定すると、先に述べた各条件式が意味する効果を最大限に得られる。
0.980<NGRP<1.050 ・・・(5b)
1.40<(R1+R2)/(R1−R2)<3.00 ・・・(6b)
3.0<fRP/fW<4.0 ・・・(7b)
1.65<fRP/√(fW×fT)<2.40 ・・・(8b)
1.70<|fRP/fLN|<3.20 ・・・(9b)
53.0<νdGRP<57.0 ・・・(10b)
1.52<ndGRP<1.56 ・・・(11b)
0.50<mLN/mRP<1.40 ・・・(12b)
3.80<mLP/mRP<8.50 ・・・(13b)
0.65<|fLP/fLN|<1.80 ・・・(14b)
0.10<mLN/mLP<0.23 ・・・(15b)
1.881<G1Nd<1.960 ・・・(16b)
−1.10<fa/fRP<−0.50 ・・・(17b)
各実施例では以上のように各要素を構成することにより、全系が小型で高い光学性能を有するズームレンズを得ることができる。尚、各実施例において好ましくは次の如く構成するのが良い。レンズ径の小型化を狙う場合、レンズ群LNの屈折力が強くなるため、3枚のレンズ構成とするのが良い。
全系の小型化のためにはレンズ枚数を少なくした負レンズ、正レンズの2枚のレンズ構成が考えられる。しかし、小型化のためにレンズ群LNの屈折力が強く、負レンズのレンズ面の曲率がきつくなることや、球面収差、像面特性を良好とするために2枚のレンズ間の間隔も必要となることから、結局レンズ群LNの厚みが増す。そのため、前述の如く構成してレンズ群LN内の負レンズの屈折力を分割することで高い光学性能を確保しつつ、径方向の寸法を軽減している。レンズ群LNは物体側より像側へ順に配置された、負レンズN1、負レンズN2、正レンズN3から構成することが好ましい。
また、最も物体側の負レンズN1は高屈折率材料を採用し、負レンズN1よりもレンズ径の小さくなる負レンズN2のレンズ面を非球面化することで、非球面の加工難度も易くなり、小型で高い光学性能が容易に得られる。
レンズ群LPは正の屈折力を有している。広角端において、軸上光束は負の屈折力のレンズ群LNを通過すると発散光束となるが、レンズ群LNに続くレンズ群LPを正の屈折力とすることで、光束に対して収斂作用を持たせ、レンズ群LPの有効径を小さくすることができる。
また、レンズ群LPは物体側より像側へ順に配置された正レンズP1、正レンズP2、負レンズP3を有する構成とし、正レンズP1を非球面レンズとすることが望ましい。有効径の大きくなる最も物体側の正レンズP1を非球面レンズ化することにより、球面収差やコマ収差を全ズーム領域にて良好に補正することが容易となる。
次に各実施例のズームレンズのレンズ構成について説明する。実施例1のズームレンズは物体側より像側へ順に配置された、次のレンズ群より構成されている。負の屈折力の第1レンズ群L1、開口絞りSP1、正の屈折力の第2レンズ群L2、正の屈折力の第3レンズ群L3、正の屈折力の第4レンズ群L4から構成されている。
実施例1ではズーム倍率3倍程度にて全系の小型化を図るため、ズーム構成は物体側より像側へ順に、負の屈折力の第1レンズ群(レンズ群LN)、正の屈折力の第2レンズ群(レンズ群LP)を有したネガティブリードのレンズ構成としている。
広角端から望遠端のズーミングに際して、第1レンズ群L1は像側に凸状の軌跡で物体側へ移動し、開口絞りSP1は他のレンズ群とは異なった軌跡で(独立に)物体側へ移動し、第2レンズ群L2は物体側へ移動し、第3レンズ群L3は物体側へ移動する。第4レンズ群L4は像側へ移動している。フレアーカット絞りSP2は第2レンズ群L2と同じ軌跡で(一体的に)移動している。
第1レンズ群L1は広角端に比べて望遠端において、物体側へ位置するように移動することで、広角端におけるレンズ全長を短縮し、また開口絞りSP1と第1レンズ群L1を近づけることにより、前玉有効径の小型化を図っている。また、ズーミングに際して、開口絞りSP1は各レンズ群とは異なった軌跡で移動している。そして広角端から望遠端へのズーミングに際して第2レンズ群L2に近づくように移動することにより、ズーミングにおける軸外光線の下線をカットし、良好な光学性能を得ている。
また、ズーミングに際して、正の屈折力の第2レンズ群L2、正の屈折力の第3レンズ群L3を互いに異なった軌跡で移動することにより、ズーミングにおける像面特性の変動を軽減している。また、広角端から望遠端へのズーミングに際して、正の屈折力の第4レンズ群L4を像側へ移動させ、変倍効果を持たせることにより、第2レンズ群L2、第3レンズ群L3のズーミングに際しての移動量を少なくし、望遠端におけるレンズ全長を短縮している。
本実施例において第4レンズ群L4は最も像側の正の屈折力のレンズ群LRPである。レンズ群LRPは1枚の正レンズより構成している。レンズ群LRPを正の屈折力より構成することにより、広角端における射出瞳を物体側へ遠ざけ、テレセントリック性を良好にしている。また、レンズ群LRPにある程度の正の屈折力を持たせることにより、テレセントリック性を良好にしつつも、レンズ群LRPよりも物体側のレンズ群の小型化を図っている。
また、環境の変化におけるレンズ面の形状変化にともなう光学性能への影響を軽減するために、レンズ群LRPを結像点(像面)に近い位置に配置している。レンズ群LRPを結像点に近い位置に配置すると、レンズ有効径が大きくなるため、レンズ群LRPを複数のレンズで構成するとレンズ群の厚みが増し大型化する。このためレンズ群LRPを1枚のレンズGRPより構成している。また、結像点に近い位置への配置であるためレンズ有効径が大きくなるめ、大型センサーに対応するような光学系においてはレンズが重くなる。
そのため、レンズGRPの材質は樹脂にすることにより軽量化を図っている。また、レンズGRPは像側に凸面を向けたメニスカス形状より構成している。レンズは加工制約上、周辺部にはある程度の厚みを持たせることが必要になる。両凸レンズのようなレンズ形状において周辺部に厚みを持たせると、中心肉厚が増し、沈胴厚が増すためコンパクト化には不利になる。そのため、大型の有効面を有するセンサーを用いると、レンズGRPの有効径が大きくなるため、中心肉厚が厚くなりやすい。
そこでレンズGRPをメニスカス形状とすることで、中心肉厚の増加を抑えつつ、一定の周辺肉厚(コバ)が得られるようにしている。また、センサー側に凸面を向けたレンズ面がある場合、センサーのカバーガラスや、レンズGRPとセンサーのカバーガラスの間の光学フィルターとの反射による、ゴースト光が画像の中心付近に発生する場合がある。そこでレンズGRPの両レンズ面が像側に凸形状となるメニスカス形状にすることにより、画面中心付近へ入射するゴースト光を回避している。
また、レンズGRPの材料が樹脂の場合、レンズ面へのコーティングは一般的にガラス材料へのコーティングに対して反射率が高く、ゴースト強度も増す。このため、ゴーストの発生を少なくするためメニスカス形状としている。正の屈折力の第3レンズ群L3は像側に負レンズFaを有している。最も像側に正の屈折力のレンズ群LRPを配置することで、光束はレンズ群LRPの物体側で収斂され、これによりレンズ群LRPの物体側へ配置しているレンズFaの有効径を小さくしている。
また、レンズFaを負の屈折力とし、これにより、レンズ全長の短縮化及び全系の小型化を図っている。また、小型軽量なレンズFaをフォーカスレンズとすることにより、迅速なフォーカシングを容易にしている。レンズFaは無限遠から至近へのフォーカシングに際し、像側へ移動する構成をとっている。
レンズ断面図においてレンズFaに関する実線の曲線Faaと点線の曲線Fabは、各々無限遠と至近にフォーカスしているときのズーミングに伴う像点変動を補正するための移動軌跡である。また望遠端において、無限遠から至近へフォーカスを行う場合には、矢印Facに示す如く、レンズFaを像側へ繰り込むことで行っている。また、レンズFaを正の屈折力のレンズ群LRPとは異符号の屈折力とすることで、レンズFaに負の強い屈折力を持たせている。これにより、例えばレンズ群LRPでフォーカスするよりも位置敏感度が高くなり、フォーカスの際の移動量が少なくなるようにしている。
実施例2のズームレンズは物体側より像側へ順に配置された、次のレンズ群より構成されている。負の屈折力の第1レンズ群L1、開口絞りSP1、正の屈折力の第2レンズ群L2、正の屈折力の第3レンズ群L3、負の屈折力の第4レンズ群L4、正の屈折力の第5レンズ群L5から構成されている。実施例2ではズーム倍率3倍程度にて全系の小型化を図るため、ズーム構成は物体側より像側へ順に、負の屈折力の第1レンズ群(レンズ群LN)、正の屈折力の第2レンズ群(レンズ群LP)を有したネガティブリードのレンズ構成としている。
広角端から望遠端のズーミングに際して、第1レンズ群L1は像側に凸状の軌跡で物体側へ移動し、開口絞りSP1は他のレンズ群とは異なった軌跡で物体側へ移動し、第2レンズ群L2は物体側へ移動し、第3レンズ群L3は物体側へ移動する。第4レンズ群L4は物体側へ移動し、第5レンズ群L5は像側へ移動している。フレアーカット絞りSP2は第2レンズ群L2と同じ軌跡で移動している。
第1レンズ群L1は広角端に比べて望遠端において、物体側へ位置するように移動することで、広角端におけるレンズ全長を短縮し、また開口絞りSP1と第1レンズ群L1を近づけることにより、前玉有効径の小型化を図っている。また、ズーミングに際して、開口絞りSP1は各レンズ群とは異なった軌跡で移動している。そして広角端から望遠端へのズーミングに際して第2レンズ群L2に近づくように移動することにより、ズーミングにおける軸外光線の下線をカットし、良好な光学性能を得ている。
また、ズーミングに際して、正の屈折力の第2レンズ群L2、正の屈折力の第3レンズ群L3、第4レンズ群L4を互いに異なった軌跡で移動することにより、ズーミングにおける像面特性の変動を軽減している。また、広角端から望遠端へのズーミングに際して、正の屈折力の第5レンズ群L5を像側へ移動させ、変倍効果を持たせている。これにより、第2レンズ群L2、第3レンズ群L3、第4レンズ群L4のズーミングに際しての移動量を少なくし、望遠端におけるレンズ全長を短縮している。
本実施例において第5レンズ群L5は最も像側の正の屈折力のレンズ群LRPである。レンズ群LRPは1枚の正レンズより構成している。レンズ群LRPを正の屈折力より構成することにより、広角端における射出瞳を物体側へ遠ざけ、テレセントリック性を良好にしている。また、レンズ群LRPにある程度の正の屈折力を持たせることにより、テレセントリック性を良好にしつつも、レンズ群LRPよりも物体側のレンズ群の小型化を図っている。
また、環境の変化におけるレンズ面の形状変化にともなう光学性能への影響を軽減するために、レンズ群LRPを結像点(像面)に近い位置に配置している。レンズ群LRPを結像点に近い位置に配置すると、レンズ有効径が大きくなるため、レンズ群LRPを複数のレンズで構成するとレンズ群の厚みが増し大型化する。このためレンズ群LRPを1枚のレンズGRPより構成している。また、結像点に近い位置への配置であるためレンズ有効径が大きくなるめ、大型センサーに対応するような光学系においてはレンズが重くなる。
そのため、レンズGRPの材質は樹脂にすることにより軽量化を図っている。また、レンズGRPは像側に凸面を向けたメニスカス形状より構成している。レンズは加工制約上、周辺部にはある程度の厚みを持たせることが必要になる。両凸レンズのようなレンズ形状において周辺部に厚みを持たせると、中心肉厚が増し、沈胴厚が増すためコンパクト化には不利になる。そのため、大型の有効面を有するセンサーを用いると、レンズGRPの有効径が大きくなるため、中心肉厚が厚くなりやすい。
そこでレンズGRPをメニスカス形状とすることで、中心肉厚の増加を抑えつつ、一定の周辺肉厚(コバ)が得られるようにしている。また、センサー側に凸面を向けたレンズ面がある場合、センサーのカバーガラスや、レンズGRPとセンサーのカバーガラスの間の光学フィルターとの反射による、ゴースト光が画像の中心付近に発生する場合がある。そこでレンズGRPの両レンズ面が像側に凸形状となるメニスカス形状にすることにより、画面中心付近へ入射するゴースト光を回避している。
また、レンズGRPの材料が樹脂の場合、レンズ面へのコーティングは一般的にガラス材料へのコーティングに対して反射率が高く、ゴースト強度も増す。このため、ゴーストの発生を少なくするためメニスカス形状としている。第4レンズ群L4を1枚の負レンズFaより構成している。最も像側に正の屈折力のレンズ群LRPを配置することで、光束はレンズ群LRPの物体側で収斂され、これによりレンズ群LRPの物体側へ配置しているレンズFaの有効径を小さくしている。
また、レンズFaを負の屈折力とし、これにより、レンズ全長の短縮化及び全系の小型化を図っている。また、小型軽量なレンズFaをフォーカスレンズとすることにより、迅速なフォーカシングを容易にしている。レンズFaは無限遠から至近へのフォーカシングに際し、像側へ移動する構成をとっている。
レンズ断面図においてレンズFaに関する実線の曲線Faaと点線の曲線Fabは、各々無限遠と至近にフォーカスしているときのズーミングに伴う像点変動を補正するための移動軌跡である。また望遠端において、無限遠から至近へフォーカスを行う場合には、矢印Facに示す如く、レンズFaを像側へ繰り込むことで行っている。また、レンズFaを正の屈折力のレンズ群LRPとは異符号の屈折力とすることで、レンズFaに負の強い屈折力を持たせている。これにより、例えばレンズ群LRPでフォーカスするよりも位置敏感度が高くなり、フォーカスの際の移動量が少なくなるようにしている。
実施例3のズームレンズは物体側より像側へ順に配置された、次のレンズ群より構成されている。負の屈折力の第1レンズ群L1、開口絞りSP1、正の屈折力の第2レンズ群L2、正の屈折力の第3レンズ群L3から構成されている。実施例3ではズーム倍率3倍程度にて全系の小型化を図るため、ズーム構成は物体側より像側へ順に、負の屈折力の第1レンズ群(レンズ群LN)、正の屈折力の第2レンズ群(レンズ群LP)を有したネガティブリードのレンズ構成としている。
広角端から望遠端のズーミングに際して、第1レンズ群L1は像側に凸状の軌跡で物体側へ移動し、開口絞りSP1は他のレンズ群とは異なった軌跡で物体側へ移動し、第2レンズ群L2は物体側へ移動する。第3レンズ群L3は像側へ移動している。フレアーカット絞りSP2は第2レンズ群L2と同じ軌跡で移動している。
第1レンズ群L1は広角端に比べて望遠端において、物体側へ位置するように移動することで、広角端におけるレンズ全長を短縮し、また開口絞りSP1と第1レンズ群L1を近づけることにより、前玉有効径の小型化を図っている。また、ズーミングに際して、開口絞りSP1は各レンズ群とは異なった軌跡で移動している。そして広角端から望遠端へのズーミングに際して第2レンズ群L2に近づくように移動することにより、ズーミングにおける軸外光線の下線をカットし、良好な光学性能を得ている。
また、広角端から望遠端へのズーミングに際して、正の屈折力の第3レンズ群L3を像側へ移動させ、変倍効果を持たせることにより、第2レンズ群L2のズーミングに際しての移動量を少なくし、望遠端におけるレンズ全長を短縮している。
本実施例において第3レンズ群L3は最も像側の正の屈折力のレンズ群LRPである。レンズ群LRPは1枚の正レンズより構成している。レンズ群LRPを正の屈折力より構成することにより、広角端における射出瞳を物体側へ遠ざけ、テレセントリック性を良好にしている。また、レンズ群LRPにある程度の正の屈折力を持たせることにより、テレセントリック性を良好にしつつも、レンズ群LRPよりも物体側のレンズ群の小型化を図っている。
また、環境の変化におけるレンズ面の形状変化にともなう光学性能への影響を軽減するために、レンズ群LRPを結像点(像面)に近い位置に配置している。レンズ群LRPを結像点に近い位置に配置すると、レンズ有効径が大きくなるため、レンズ群LRPを複数のレンズで構成するとレンズ群の厚みが増し大型化する。このためレンズ群LRPを1枚のレンズGRPより構成している。また、結像点に近い位置への配置であるためレンズ有効径が大きくなるめ、大型センサーに対応するような光学系においてはレンズが重くなる。
そのため、レンズGRPの材質は樹脂にすることにより軽量化を図っている。また、レンズGRPは像側に凸面を向けたメニスカス形状より構成している。レンズは加工制約上、周辺部にはある程度の厚みを持たせることが必要になる。両凸レンズのようなレンズ形状において周辺部に厚みを持たせると、中心肉厚が増し、沈胴厚が増すためコンパクト化には不利になる。そのため、大型の有効面を有するセンサーを用いると、レンズGRPの有効径が大きくなるため、中心肉厚が厚くなりやすい。
そこでレンズGRPをメニスカス形状とすることで、中心肉厚の増加を抑えつつ、一定の周辺肉厚(コバ)が得られるようにしている。また、センサー側に凸面を向けたレンズ面がある場合、センサーのカバーガラスや、レンズGRPとセンサーのカバーガラスの間の光学フィルターとの反射による、ゴースト光が画像の中心付近に発生する場合がある。そこでレンズGRPの両レンズ面が像側に凸形状となるメニスカス形状にすることにより、画面中心付近へ入射するゴースト光を回避している。
また、レンズGRPの材料が樹脂の場合、レンズ面へのコーティングは一般的にガラス材料へのコーティングに対して反射率が高く、ゴースト強度も増す。このため、ゴーストの発生を少なくするためメニスカス形状としている。正の屈折力の第2レンズ群L2は像側に負レンズFaを有している。最も像側に正の屈折力のレンズ群LRPを配置することで、光束はレンズ群LRPの物体側で収斂され、これによりレンズ群LRPの物体側へ配置しているレンズFaの有効径を小さくしている。
また、レンズFaを負の屈折力とし、これにより、レンズ全長の短縮化及び全系の小型化を図っている。また、小型軽量なレンズFaをフォーカスレンズとすることにより、迅速なフォーカシングを容易にしている。レンズFaは無限遠から至近へのフォーカシングに際し、像側へ移動する構成をとっている。
レンズ断面図においてレンズFaに関する実線の曲線Faaと点線の曲線Fabは、各々無限遠と至近にフォーカスしているときのズーミングに伴う像点変動を補正するための移動軌跡である。また望遠端において、無限遠から至近へフォーカスを行う場合には、矢印Facに示す如く、レンズFaを像側へ繰り込むことで行っている。また、レンズFaを正の屈折力のレンズ群LRPとは異符号の屈折力とすることで、レンズFaに負の強い屈折力を持たせている。これにより、例えばレンズ群LRPでフォーカスするよりも位置敏感度が高くなり、フォーカスの際の移動量が少なくなるようにしている。
実施例4のズームレンズは物体側より像側へ順に配置された、次のレンズ群より構成されている。負の屈折力の第1レンズ群L1、開口絞りSP1、正の屈折力の第2レンズ群L2、負の屈折力の第3レンズ群L3、正の屈折力の第4レンズ群L4から構成されている。実施例4ではズーム倍率3倍程度にて全系の小型化を図るため、ズーム構成は物体側より像側へ順に、負の屈折力の第1レンズ群(レンズ群LN)、正の屈折力の第2レンズ群(レンズ群LP)を有したネガティブリードのレンズ構成としている。
広角端から望遠端のズーミングに際して、第1レンズ群L1は像側に凸状の軌跡で物体側へ移動し、開口絞りSP1は他のレンズ群とは異なった軌跡で物体側へ移動し、第2レンズ群L2は物体側へ移動し、第3レンズ群L3は物体側へ移動する。第4レンズ群L4は像側へ移動している。フレアーカット絞りSP2は第2レンズ群L2と一体的に移動している。
第1レンズ群L1は広角端に比べて望遠端において、物体側へ位置するように移動することで、広角端におけるレンズ全長を短縮し、また開口絞りSP1と第1レンズ群L1を近づけることにより、前玉有効径の小型化を図っている。また、ズーミングに際して、開口絞りSP1は各レンズ群とは異なった軌跡で移動している。そして広角端から望遠端へのズーミングに際して第2レンズ群L2に近づくように移動することにより、ズーミングにおける軸外光線の下線をカットし、良好な光学性能を得ている。
また、ズーミングに際して、正の屈折力の第2レンズ群L2、正の屈折力の第3レンズ群L3を互いに異なった軌跡で移動することにより、ズーミングにおける像面特性の変動を軽減している。また、広角端から望遠端へのズーミングに際して、正の屈折力の第4レンズ群L4を像側へ移動させ、変倍効果を持たせることにより、第2レンズ群L2、第3レンズ群L3のズーミングに際しての移動量を少なくし、望遠端におけるレンズ全長を短縮している。
本実施例において第4レンズ群L4は最も像側の正の屈折力のレンズ群LRPである。レンズ群LRPは1枚の正レンズより構成している。レンズ群LRPを正の屈折力より構成することにより、広角端における射出瞳を物体側へ遠ざけ、テレセントリック性を良好にしている。また、レンズ群LRPにある程度の正の屈折力を持たせることにより、テレセントリック性を良好にしつつも、レンズ群LRPよりも物体側のレンズ群の小型化を図っている。
また、環境の変化におけるレンズ面の形状変化にともなう光学性能への影響を軽減するために、レンズ群LRPを結像点(像面)に近い位置に配置している。レンズ群LRPを結像点に近い位置に配置すると、レンズ有効径が大きくなるため、レンズ群LRPを複数のレンズで構成するとレンズ群の厚みが増し大型化する。このためレンズ群LRPを1枚のレンズGRPより構成している。また、結像点に近い位置への配置であるためレンズ有効径が大きくなるめ、大型センサーに対応するような光学系においてはレンズが重くなる。
そのため、レンズGRPの材質は樹脂にすることにより軽量化を図っている。また、レンズGRPは像側に凸面を向けたメニスカス形状より構成している。レンズは加工制約上、周辺部にはある程度の厚みを持たせることが必要になる。両凸レンズのようなレンズ形状において周辺部に厚みを持たせると、中心肉厚が増し、沈胴厚が増すためコンパクト化には不利になる。そのため、大型の有効面を有するセンサーを用いると、レンズGRPの有効径が大きくなるため、中心肉厚が厚くなりやすい。
そこでレンズGRPをメニスカス形状とすることで、中心肉厚の増加を抑えつつ、一定の周辺肉厚(コバ)が得られるようにしている。また、センサー側に凸面を向けたレンズ面がある場合、センサーのカバーガラスや、レンズGRPとセンサーのカバーガラスの間の光学フィルターとの反射による、ゴースト光が画像の中心付近に発生する場合がある。そこでレンズGRPの両レンズ面が像側に凸形状となるメニスカス形状にすることにより、画面中心付近へ入射するゴースト光を回避している。
また、レンズGRPの材料が樹脂の場合、レンズ面へのコーティングは一般的にガラス材料へのコーティングに対して反射率が高く、ゴースト強度も増す。このため、ゴーストの発生を少なくするためメニスカス形状としている。負の屈折力の第3レンズ群L3は像側に凸面を向けた負レンズFaより構成している。最も像側に正の屈折力のレンズ群LRPを配置することで、光束はレンズ群LRPの物体側で収斂され、これによりレンズ群LRPの物体側へ配置しているレンズFaの有効径を小さくしている。
また、レンズFaを負の屈折力とし、これにより、レンズ全長の短縮化及び全系の小型化を図っている。また、小型軽量なレンズFaをフォーカスレンズとすることにより、迅速なフォーカシングを容易にしている。レンズFaは無限遠から至近へのフォーカシングに際し、像側へ移動する構成をとっている。
レンズ断面図においてレンズFaに関する実線の曲線Faaと点線の曲線Fabは、各々無限遠と至近にフォーカスしているときのズーミングに伴う像点変動を補正するための移動軌跡である。また望遠端において、無限遠から至近へフォーカスを行う場合には、矢印Facに示す如く、レンズFaを像側へ繰り込むことで行っている。また、レンズFaを正の屈折力のレンズ群LRPとは異符号の屈折力とすることで、レンズFaに負の強い屈折力を持たせている。これにより、例えばレンズ群LRPでフォーカスするよりも位置敏感度が高くなり、フォーカスの際の移動量が少なくなるようにしている。
実施例5のズームレンズは物体側より像側へ順に配置された、次のレンズ群より構成されている。正の屈折力の第1レンズ群L1、負の屈折力の第2レンズ群L2、開口絞りSP1、正の屈折力の第3レンズ群L3、正の屈折力の第4レンズ群L4、正の屈折力の第5レンズ群L5から構成されている。
実施例5ではズーム倍率4倍程度、広角端でのFナンバー2.06と大口径比にて全系の小型化を図るため、ズーム構成は物体側より像側へ順に、次の如く構成している。正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群(レンズ群NP)、正の屈折力の第3レンズ群(レンズ群LP)を有したポジティブリードのレンズ構成としている。
広角端から望遠端のズーミングに際して、第1レンズ群L1は物体側へ移動し、第2レンズ群L2は像側に凸状の軌跡で移動し、開口絞りSP1は他のレンズ群とは異なった軌跡で物体側へ移動する。第3レンズ群L3は物体側へ移動し、第4レンズ群L4は物体側へ移動する。第5レンズ群L5は像側へ移動している。フレアーカット絞りSP2は第2レンズ群L2と一体的に移動している。
第1レンズ群L1は広角端に比べて望遠端において、物体側へ位置するように移動することで、広角端におけるレンズ全長を短縮しつつ、望遠端の焦点距離が長くなるようにしている。第2レンズ群L2は広角端から望遠端のズーミングに際し、像側に凸状の軌跡で物体側へ位置するように移動させることで、広角端におけるレンズ全長を短縮し、開口絞りSP1と第1レンズ群L1を近づけることにより、前玉有効径の小型化を図っている。
また、ズーミングに際して、開口絞りSP1は各レンズ群とは異なった軌跡で移動している。そして広角端から望遠端へのズーミングに際して物体側へ移動することにより、ズーミングにおける軸外光線の下線をカットし、良好な光学性能を得ている。また、ズーミングに際して、正の屈折力の第3レンズ群L3、正の屈折力の第4レンズ群L4を互いに異なった軌跡で移動することにより、ズーミングにおける像面特性の変動を軽減している。
また、広角端から望遠端へのズーミングに際して、正の屈折力の第5レンズ群L5を像側へ移動させ、変倍効果を持たせることにより、第3レンズ群L3、第4レンズ群L4のズーミングに際しての移動量を少なくし、望遠端におけるレンズ全長を短縮している。
本実施例において第5レンズ群L5は最も像側の正の屈折力のレンズ群LRPである。レンズ群LRPは1枚の正レンズより構成している。レンズ群LRPを正の屈折力より構成することにより、広角端における射出瞳を物体側へ遠ざけ、テレセントリック性を良好にしている。また、レンズ群LRPにある程度の正の屈折力を持たせることにより、テレセントリック性を良好にしつつも、レンズ群LRPよりも物体側のレンズ群の小型化を図っている。
また、環境の変化におけるレンズ面の形状変化にともなう光学性能への影響を軽減するために、レンズ群LRPを結像点(像面)に近い位置に配置している。レンズ群LRPを結像点に近い位置に配置すると、レンズ有効径が大きくなるため、レンズ群LRPを複数のレンズで構成するとレンズ群の厚みが増し大型化する。このためレンズ群LRPを1枚のレンズGRPより構成している。また、結像点に近い位置への配置であるためレンズ有効径が大きくなるめ、大型センサーに対応するような光学系においてはレンズが重くなる。
そのため、レンズGRPの材質は樹脂にすることにより軽量化を図っている。また、レンズGRPは像側に凸面を向けたメニスカス形状より構成している。レンズは加工制約上、周辺部にはある程度の厚みを持たせることが必要になる。両凸レンズのようなレンズ形状において周辺部に厚みを持たせると、中心肉厚が増し、沈胴厚が増すためコンパクト化には不利になる。そのため、大型の有効面を有するセンサーを用いると、レンズGRPの有効径が大きくなるため、中心肉厚が厚くなりやすい。
そこでレンズGRPをメニスカス形状とすることで、中心肉厚の増加を抑えつつ、一定の周辺肉厚(コバ)が得られるようにしている。また、センサー側に凸面を向けたレンズ面がある場合、センサーのカバーガラスや、レンズGRPとセンサーのカバーガラスの間の光学フィルターとの反射による、ゴースト光が画像の中心付近に発生する場合がある。そこでレンズGRPの両レンズ面が像側に凸形状となるメニスカス形状にすることにより、画面中心付近へ入射するゴースト光を回避している。
また、レンズGRPの材料が樹脂の場合、レンズ面へのコーティングは一般的にガラス材料へのコーティングに対して反射率が高く、ゴースト強度も増す。このため、ゴーストの発生を少なくするためメニスカス形状としている。正の屈折力の第4レンズ群L4は像側に負レンズFaを有している。最も像側に正の屈折力のレンズ群LRPを配置することで、光束はレンズ群LRPの物体側で収斂され、これによりレンズ群LRPの物体側へ配置しているレンズFaの有効径を小さくしている。
また、レンズFaを負の屈折力とし、これにより、レンズ全長の短縮化及び全系の小型化を図っている。また、小型軽量なレンズFaをフォーカスレンズとすることにより、迅速なフォーカシングを容易にしている。レンズFaは無限遠から至近へのフォーカシングに際し、像側へ移動する構成をとっている。
レンズ断面図においてレンズFaに関する実線の曲線Faaと点線の曲線Fabは、各々無限遠と至近にフォーカスしているときのズーミングに伴う像点変動を補正するための移動軌跡である。また望遠端において、無限遠から至近へフォーカスを行う場合には、矢印Facに示す如く、レンズFaを像側へ繰り込むことで行っている。また、レンズFaを正の屈折力のレンズ群LRPとは異符号の屈折力とすることで、レンズFaに負の強い屈折力を持たせている。これにより、例えばレンズ群LRPでフォーカスするよりも位置敏感度が高くなり、フォーカスの際の移動量が少なくなるようにしている。
実施例6のズームレンズは物体側より像側へ順に配置された、次のレンズ群より構成されている。正の屈折力の第1レンズ群L1、負の屈折力の第2レンズ群L2、開口絞りSP1、正の屈折力の第3レンズ群L3、正の屈折力の第4レンズ群L4、負の屈折力の第5レンズ群L5、正の屈折力の第6レンズ群L6から構成されている。
実施例6ではズーム倍率4倍程度、広角端でのFナンバー2.06と大口径比にて全系の小型化を図るため、ズーム構成は物体側より像側へ順に、次の如く構成している。正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群(レンズ群LN)、正の屈折力の第3レンズ群(レンズ群LP)を有したポジティブリードのレンズ構成としている。
広角端から望遠端のズーミングに際して、第1レンズ群L1は物体側へ移動し、第2レンズ群L2は像側に凸状の軌跡で移動し、開口絞りSP1は他のレンズ群とは異なった軌跡で物体側へ移動する。第3レンズ群L3は物体側へ移動し、第4レンズ群L4は物体側へ移動する。第5レンズ群L5は物体側へ移動し、第6レンズ群L6は像側へ移動している。フレアーカット絞りSP2は第3レンズ群L3と一体的に移動している。
第1レンズ群L1は広角端に比べて望遠端において、物体側へ位置するように移動することで、広角端におけるレンズ全長を短縮し、また開口絞りSP1と第1レンズ群L1を近づけることにより、前玉有効径の小型化を図っている。また、ズーミングに際して、開口絞りSP1は各レンズ群とは異なった軌跡で移動している。そして広角端から望遠端へのズーミングに際して物体側へ移動することにより、ズーミングにおける軸外光線の下線をカットし、良好な光学性能を得ている。
また、ズーミングに際して、正の屈折力の第3レンズ群L3、正の屈折力の第4レンズ群L4、負の屈折力の第5レンズ群L5を互いに異なった軌跡で移動することにより、ズーミングにおける像面特性の変動を軽減している。また、広角端から望遠端へのズーミングに際して、正の屈折力の第6レンズ群L6を像側へ移動させ、変倍効果を持たせている。これにより、第3レンズ群L3、第4レンズ群L4、第5レンズ群L5のズーミングに際しての移動量を少なくし、望遠端におけるレンズ全長を短縮している。
本実施例において第6レンズ群L6は最も像側の正の屈折力のレンズ群LRPである。レンズ群LRPは1枚の正レンズより構成している。レンズ群LRPを正の屈折力より構成することにより、広角端における射出瞳を物体側へ遠ざけ、テレセントリック性を良好にしている。また、レンズ群LRPにある程度の正の屈折力を持たせることにより、テレセントリック性を良好にしつつも、レンズ群LRPよりも物体側のレンズ群の小型化を図っている。
また、環境の変化におけるレンズ面の形状変化にともなう光学性能への影響を軽減するために、レンズ群LRPを結像点(像面)に近い位置に配置している。レンズ群LRPを結像点に近い位置に配置すると、レンズ有効径が大きくなるため、レンズ群LRPを複数のレンズで構成するとレンズ群の厚みが増し大型化する。このためレンズ群LRPを1枚のレンズGRPより構成している。また、結像点に近い位置への配置であるためレンズ有効径が大きくなるめ、大型センサーに対応するような光学系においてはレンズが重くなる。
そのため、レンズGRPの材質は樹脂にすることにより軽量化を図っている。また、レンズGRPは像側に凸面を向けたメニスカス形状より構成している。レンズは加工制約上、周辺部にはある程度の厚みを持たせることが必要になる。両凸レンズのようなレンズ形状において周辺部に厚みを持たせると、中心肉厚が増し、沈胴厚が増すためコンパクト化には不利になる。そのため、大型の有効面を有するセンサーを用いると、レンズGRPの有効径が大きくなるため、中心肉厚が厚くなりやすい。
そこでレンズGRPをメニスカス形状とすることで、中心肉厚の増加を抑えつつ、一定の周辺肉厚(コバ)が得られるようにしている。また、センサー側に凸面を向けたレンズ面がある場合、センサーのカバーガラスや、レンズGRPとセンサーのカバーガラスの間の光学フィルターとの反射による、ゴースト光が画像の中心付近に発生する場合がある。そこでレンズGRPの両レンズ面が像側に凸形状となるメニスカス形状にすることにより、画面中心付近へ入射するゴースト光を回避している。
また、レンズGRPの材料が樹脂の場合、レンズ面へのコーティングは一般的にガラス材料へのコーティングに対して反射率が高く、ゴースト強度も増す。このため、ゴーストの発生を少なくするためメニスカス形状としている。負の屈折力の第5レンズ群L5は1枚の負レンズFaより構成している。最も像側に正の屈折力のレンズ群LRPを配置することで、光束はレンズ群LRPの物体側で収斂され、これによりレンズ群LRPの物体側へ配置しているレンズFaの有効径を小さくしている。
また、レンズFaを負の屈折力とし、これにより、レンズ全長の短縮化及び全系の小型化を図っている。また、小型軽量なレンズFaをフォーカスレンズとすることにより、迅速なフォーカシングを容易にしている。レンズFaは無限遠から至近へのフォーカシングに際し、像側へ移動する構成をとっている。
レンズ断面図においてレンズFaに関する実線の曲線Faaと点線の曲線Fabは、各々無限遠と至近にフォーカスしているときのズーミングに伴う像点変動を補正するための移動軌跡である。また望遠端において、無限遠から至近へフォーカスを行う場合には、矢印Facに示す如く、レンズFaを像側へ繰り込むことで行っている。また、レンズFaを正の屈折力のレンズ群LRPとは異符号の屈折力とすることで、レンズFaに負の強い屈折力を持たせている。これにより、例えばレンズ群LRPでフォーカスするよりも位置敏感度が高くなり、フォーカスの際の移動量が少なくなるようにしている。
実施例7のズームレンズは物体側より像側へ順に配置された、次のレンズ群より構成されている。正の屈折力の第1レンズ群L1、負の屈折力の第2レンズ群L2、開口絞りSP1、正の屈折力の第3レンズ群L3、正の屈折力の第4レンズ群L4から構成されている。
実施例7ではズーム倍率3倍程度、広角端でのFナンバー2.06と大口径比にて全系の小型化を図るため、ズーム構成は物体側より像側へ順に、次の如く構成している。正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群(レンズ群LN)、正の屈折力の第3レンズ群(レンズ群LP)を有したポジティブリードのレンズ構成としている。
広角端から望遠端のズーミングに際して、第1レンズ群L1は物体側へ移動し、第2レンズ群L2は像側に凸状の軌跡で移動し、開口絞りSP1は他のレンズ群とは異なった軌跡で物体側へ移動し、第3レンズ群L3は物体側へ移動する。第4レンズ群L4は像側へ移動している。フレアーカット絞りSP2は第3レンズ群L3と一体的に移動している。
第1レンズ群L1は広角端に比べて望遠端において、物体側へ位置するように移動することで、広角端におけるレンズ全長を短縮しつつ、望遠端の焦点距離が長くなるようにしている。
第2レンズ群L2は広角端から望遠端のズーミングに際し、像側に凸状の軌跡で物体側へ位置するように移動させることで、広角端におけるレンズ全長を短縮し、開口絞りSP1と第1レンズ群L1を近づけることにより、前玉有効径の小型化を図っている。また、ズーミングに際して、開口絞りSP1は各レンズ群とは異なった軌跡で移動している。そして広角端から望遠端へのズーミングに際して物体側へ移動することにより、ズーミングにおける軸外光線の下線をカットし、良好な光学性能を得ている。
また、広角端から望遠端へのズーミングに際して、正の屈折力の第4レンズ群L4を像側へ移動させ、変倍効果を持たせることにより、第3レンズ群L3のズーミングに際しての移動量を少なくし、望遠端におけるレンズ全長を短縮している。
本実施例において第4レンズ群L4は最も像側の正の屈折力のレンズ群LRPである。レンズ群LRPは1枚の正レンズより構成している。レンズ群LRPを正の屈折力より構成することにより、広角端における射出瞳を物体側へ遠ざけ、テレセントリック性を良好にしている。また、レンズ群LRPにある程度の正の屈折力を持たせることにより、テレセントリック性を良好にしつつも、レンズ群LRPよりも物体側のレンズ群の小型化を図っている。
また、環境の変化におけるレンズ面の形状変化にともなう光学性能への影響を軽減するために、レンズ群LRPを結像点(像面)に近い位置に配置している。レンズ群LRPを結像点に近い位置に配置すると、レンズ有効径が大きくなるため、レンズ群LRPを複数のレンズで構成するとレンズ群の厚みが増し大型化する。このためレンズ群LRPを1枚のレンズGRPより構成している。また、結像点に近い位置への配置であるためレンズ有効径が大きくなるめ、大型センサーに対応するような光学系においてはレンズが重くなる。
そのため、レンズGRPの材質は樹脂にすることにより軽量化を図っている。また、レンズGRPは像側に凸面を向けたメニスカス形状より構成している。レンズは加工制約上、周辺部にはある程度の厚みを持たせることが必要になる。両凸レンズのようなレンズ形状において周辺部に厚みを持たせると、中心肉厚が増し、沈胴厚が増すためコンパクト化には不利になる。そのため、大型の有効面を有するセンサーを用いると、レンズGRPの有効径が大きくなるため、中心肉厚が厚くなりやすい。
そこでレンズGRPをメニスカス形状とすることで、中心肉厚の増加を抑えつつ、一定の周辺肉厚(コバ)が得られるようにしている。また、センサー側に凸面を向けたレンズ面がある場合、センサーのカバーガラスや、レンズGRPとセンサーのカバーガラスの間の光学フィルターとの反射による、ゴースト光が画像の中心付近に発生する場合がある。そこでレンズGRPの両レンズ面が像側に凸形状となるメニスカス形状にすることにより、画面中心付近へ入射するゴースト光を回避している。
また、レンズGRPの材料が樹脂の場合、レンズ面へのコーティングは一般的にガラス材料へのコーティングに対して反射率が高く、ゴースト強度も増す。このため、ゴーストの発生を少なくするためメニスカス形状としている。正の屈折力の第3レンズ群L3は像側に負レンズFaを有している。最も像側に正の屈折力のレンズ群LRPを配置することで、光束はレンズ群LRPの物体側で収斂され、これによりレンズ群LRPの物体側へ配置しているレンズFaの有効径を小さくしている。
また、レンズFaを負の屈折力とし、これにより、レンズ全長の短縮化及び全系の小型化を図っている。また、小型軽量なレンズFaをフォーカスレンズとすることにより、迅速なフォーカシングを容易にしている。レンズFaは無限遠から至近へのフォーカシングに際し、像側へ移動する構成をとっている。
レンズ断面図においてレンズFaに関する実線の曲線Faaと点線の曲線Fabは、各々無限遠と至近にフォーカスしているときのズーミングに伴う像点変動を補正するための移動軌跡である。また望遠端において、無限遠から至近へフォーカスを行う場合には、矢印Facに示す如く、レンズFaを像側へ繰り込むことで行っている。また、レンズFaを正の屈折力のレンズ群LRPとは異符号の屈折力とすることで、レンズFaに負の強い屈折力を持たせている。これにより、例えばレンズ群LRPでフォーカスするよりも位置敏感度が高くなり、フォーカスの際の移動量が少なくなるようにしている。
次に本発明のズームレンズを撮像光学系として用いたデジタルカメラ(撮像装置)の実施例を図17を用いて説明する。図17において、20はデジタルカメラ本体、21は上述の実施例のズームレンズによって構成された撮像光学系、22は撮像光学系21によって被写体像を受光するCCD等の撮像素子である。23は撮像素子22が受光した被写体像を記録する記録手段、24は不図示の表示素子に表示された被写体像を観察するためのファインダーである。
上記表示素子は液晶パネル等によって構成され、撮像素子22上に形成された被写体像が表示される。24は前記ファインダーと同等の機能を有する液晶表示パネルである。このように本発明のズームレンズをデジタルカメラ等の撮像装置に適用することにより、小型で高い光学性能を有する撮像装置を実現している。尚、本発明のズームレンズは、ビデオカメラやデジタルスチルカメラ等の撮像光学系の他、プロジェクター等の投射光学系にも用いることができる。

次に本発明の各実施例の数値データを示す。各数値データにおいてiは物体側からの面の順序を示し、riはレンズ面の曲率半径、diは第i面と第i+1面との間のレンズ肉厚及び空気間隔、ndi、νdiはそれぞれd線に対する材料の屈折率、アッベ数を示す。BFはバックフォーカスであり、最終レンズ面から像面までの空気換算での距離で示している。レンズ全長は第1レンズ面から最終レンズ面までの距離にバックフォーカスを加えた値である。
数値データにおいて、最も像側の2面はフェースプレート等のガラス材である。非球面形状は光軸方向にX軸、光軸と垂直方向にH軸、光の進行方向を正としRを近軸曲率半径、Kを円錐定数、A4、A6、A8、A10を各々非球面係数としたとき、
なる式で表している。また[e+X]は[×10+x]を意味し、[e−X]は[×10+x]を意味している。非球面は面番号の後に*を付加して示す。また、各光学面の間隔dが(可変)となっている部分は、ズーミングに際して変化するものであり、焦点距離に応じた面間隔を記している。各条件式と数値データの関係を表1に示す。
数値データ1
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 72.385 0.85 1.95375 32.3
2 15.467 4.37
3* 69.590 1.40 1.58254 59.4
4* 30.598 0.15
5 22.015 2.13 1.95906 17.5
6 43.965 (可変)
7 ∞ (可変) (開口絞り)
8* 13.218 2.67 1.69350 53.2
9* -451.693 0.85
10 19.036 2.88 2.00100 29.1
11 -13.619 0.60 1.85478 24.8
12 8.657 2.00
13 ∞ (可変) (フレアーカット絞り)
14 432.415 2.05 1.76802 49.2
15* -25.201 2.65
16 -24.719 0.70 1.80610 33.3
17 -79.764 (可変)
18* -71.000 3.60 1.53160 55.8
19* -19.774 (可変)
20 ∞ 1.33 1.51633 64.1
21 ∞ 0.50
像面 ∞
非球面データ
第3面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.29993e-005 A 6=-2.10057e-007 A 8= 1.05970e-009

第4面
K = 0.00000e+000 A 4=-3.26997e-005 A 6=-2.89658e-007 A 8= 1.75014e-009 A10=-2.31976e-012

第8面
K = 0.00000e+000 A 4=-6.50277e-005 A 6=-5.56369e-007 A 8=-4.17807e-009

第9面
K = 0.00000e+000 A 4= 2.15406e-005 A 6=-2.86214e-007

第15面
K = 0.00000e+000 A 4= 2.53751e-006 A 6=-4.54443e-008 A 8=-1.37807e-010

第18面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.39006e-005 A 6= 1.71586e-008

第19面
K = 0.00000e+000 A 4= 3.74727e-005 A 6=-1.29539e-007 A 8= 3.60781e-010
各種データ
ズーム比 2.83
広角 中間 望遠
焦点距離 15.45 26.05 43.70
Fナンバー 2.88 4.00 5.77
半画角(度) 38.02 27.28 17.09
レンズ全長 69.61 66.93 75.45
BF 9.31 7.77 4.70

d 6 20.75 7.77 2.12
d 7 1.87 1.94 0.10
d13 5.35 6.98 10.31
d17 5.42 15.57 31.32
d19 7.93 6.39 3.33

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -28.85
2 8 25.60
3 14 85.90
4 18 50.33
数値データ2
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 76.177 0.85 1.95375 32.3
2 15.480 4.33
3* 63.922 1.40 1.58254 59.4
4* 30.309 0.15
5 22.415 2.10 1.95906 17.5
6 45.370 (可変)
7 ∞ (可変) (開口絞り)
8* 13.260 2.50 1.69350 53.2
9* -252.514 1.05
10 19.577 2.85 2.00100 29.1
11 -14.122 0.60 1.85478 24.8
12 8.753 2.00
13 ∞ (可変) (フレアーカット絞り)
14 1159.801 2.00 1.76802 49.2
15* -26.134 (可変)
16 -28.232 0.70 1.80610 33.3
17 -111.234 (可変)
18* -61.614 3.60 1.53160 55.8
19* -18.786 (可変)
20 ∞ 1.33 1.51633 64.1
21 ∞ 0.50
像面 ∞
非球面データ
第3面
K = 0.00000e+000 A 4=-3.20571e-005 A 6=-1.79053e-007 A 8= 9.94695e-010

第4面
K = 0.00000e+000 A 4=-4.32412e-005 A 6=-2.39119e-007 A 8= 1.58900e-009 A10=-2.16213e-012

第8面
K = 0.00000e+000 A 4=-6.11718e-005 A 6=-4.42878e-007 A 8=-1.42054e-009

第9面
K = 0.00000e+000 A 4= 2.38598e-005 A 6=-9.14994e-008

第15面
K = 0.00000e+000 A 4= 5.08822e-006 A 6=-7.86877e-008 A 8= 2.82420e-010

第18面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.39034e-005 A 6=-6.84167e-008

第19面
K = 0.00000e+000 A 4= 4.25742e-005 A 6=-2.29214e-007 A 8= 4.47635e-010
各種データ
ズーム比 2.83
広角 中間 望遠
焦点距離 15.45 26.10 43.70
Fナンバー 2.88 4.00 5.77
半画角(度) 38.02 27.24 17.09
レンズ全長 69.92 65.94 75.45
BF 9.60 7.27 4.70

d 6 21.06 8.15 2.08
d 7 2.00 1.41 0.54
d13 4.84 7.25 10.30
d15 2.65 4.27 3.20
d17 5.63 13.46 30.48
d19 8.23 5.90 3.32

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -28.78
2 8 25.49
3 14 33.30
4 16 -47.11
5 18 49.40
数値データ3
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 86.354 0.85 1.95375 32.3
2 15.365 4.40
3* 68.690 1.40 1.58254 59.4
4* 32.643 0.15
5 22.569 2.11 1.95906 17.5
6 46.608 (可変)
7 ∞ (可変) (開口絞り)
8* 13.458 2.60 1.69350 53.2
9* -268.733 0.35
10 23.540 3.15 2.00100 29.1
11 -12.320 0.82 1.85478 24.8
12 10.262 2.00
13 ∞ 3.71 (フレアーカット絞り)
14 -53.517 1.47 1.76802 49.2
15* -21.120 2.65
16 -31.732 0.70 1.80610 33.3
17 -142.834 (可変)
18* -50.467 3.60 1.53160 55.8
19* -17.585 (可変)
20 ∞ 1.33 1.51633 64.1
21 ∞ 0.50
像面 ∞
非球面データ
第3面
K = 0.00000e+000 A 4=-3.83330e-005 A 6=-1.60396e-007 A 8= 1.25292e-009

第4面
K = 0.00000e+000 A 4=-4.47779e-005 A 6=-3.18998e-007 A 8= 3.12463e-009 A10=-7.99987e-012

第8面
K = 0.00000e+000 A 4=-5.35647e-005 A 6=-5.56536e-007 A 8=-6.46988e-009

第9面
K = 0.00000e+000 A 4= 4.12119e-005 A 6=-4.95645e-007

第15面
K = 0.00000e+000 A 4= 3.55964e-005 A 6= 5.59560e-007 A 8=-8.33974e-010

第18面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.26492e-005 A 6= 1.83959e-008

第19面
K = 0.00000e+000 A 4= 4.58290e-005 A 6=-1.14816e-007 A 8= 4.13267e-010
各種データ
ズーム比 2.85
広角 中間 望遠
焦点距離 15.46 25.98 44.06
Fナンバー 2.88 4.00 5.77
半画角(度) 38.01 27.34 16.96
レンズ全長 71.07 67.77 75.11
BF 9.46 7.86 6.46

d 6 22.06 10.86 2.05
d 7 2.00 0.31 0.95
d17 7.59 18.79 35.69
d19 8.08 6.48 5.08

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -28.34
2 8 22.17
3 18 48.91
数値データ4
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 107.675 0.85 1.95375 32.3
2 15.365 4.29
3* 57.993 1.40 1.58254 59.4
4* 32.782 0.15
5 23.195 2.21 1.95906 17.5
6 50.732 (可変)
7 ∞ (可変) (開口絞り)
8* 13.458 2.57 1.69350 53.2
9* -234.194 1.21
10 23.540 2.47 2.00100 29.1
11 -16.816 0.75 1.85478 24.8
12 9.699 2.00
13 ∞ 2.00 (フレアーカット絞り)
14 -46.114 1.72 1.76802 49.2
15* -16.256 (可変)
16 -34.050 0.70 1.80610 33.3
17 -121.429 (可変)
18* -33.823 2.80 1.53160 55.8
19* -16.570 (可変)
20 ∞ 1.33 1.51633 64.1
21 ∞ 0.50
像面 ∞
非球面データ
第3面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.06359e-005 A 6=-2.68411e-007 A 8= 6.32043e-010

第4面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.19216e-005 A 6=-3.94269e-007 A 8= 1.60051e-009 A10=-3.69410e-012

第8面
K = 0.00000e+000 A 4=-4.34609e-005 A 6=-4.93812e-007 A 8=-1.90265e-009

第9面
K = 0.00000e+000 A 4= 5.08035e-005 A 6=-3.61157e-007

第15面
K = 0.00000e+000 A 4= 7.42345e-007 A 6=-1.70959e-008 A 8=-5.26961e-009

第18面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.12699e-004 A 6= 1.27792e-007

第19面
K = 0.00000e+000 A 4=-3.31793e-005 A 6= 2.89532e-008 A 8= 3.83682e-010
各種データ
ズーム比 2.83
広角 中間 望遠
焦点距離 15.45 26.00 43.70
Fナンバー 2.88 4.00 5.77
半画角(度) 38.02 27.32 17.09
レンズ全長 70.93 66.54 73.72
BF 8.60 6.42 3.67

d 6 21.89 8.91 1.96
d 7 2.00 1.46 0.56
d15 3.88 3.45 2.00
d17 9.44 21.18 40.41
d19 7.22 5.05 2.30

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -28.72
2 8 19.56
3 16 -58.91
4 18 57.85
数値データ5
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 53.363 1.20 1.92286 18.9
2 39.151 4.00 1.80400 46.6
3 565.753 (可変)
4 -1047.940 0.85 1.88300 40.8
5 15.920 5.58
6* -116.623 1.00 1.59349 67.0
7* 28.424 0.30
8 22.099 2.77 1.89286 20.4
9 63.415 (可変)
10 ∞ (可変) (開口絞り)
11* 15.387 4.72 1.80400 46.6
12* -99.467 0.20
13 21.029 3.00 1.88300 40.8
14 -59.848 0.60 2.00069 25.5
15 11.045 3.00
16 ∞ (可変) (フレアーカット絞り)
17 41.297 2.20 1.80400 46.6
18 -26.211 2.77
19 -73.189 0.70 1.57501 41.5
20* 24.205 (可変)
21 -31.505 3.20 1.53160 55.8
22* -15.599 (可変)
23 ∞ 1.33 1.51633 64.1
24 ∞ 0.50
像面 ∞
非球面データ
第6面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.70312e-005 A 6= 1.81565e-007 A 8= 3.61239e-011

第7面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.62482e-005 A 6= 2.54496e-007 A 8=-1.73565e-011

第11面
K = 0.00000e+000 A 4=-3.12027e-005 A 6= 4.12187e-008 A 8= 5.80290e-010

第12面
K = 0.00000e+000 A 4= 1.75769e-005 A 6= 1.77088e-007

第20面
K = 0.00000e+000 A 4= 2.36822e-005 A 6=-2.76179e-008 A 8= 6.96926e-010

第22面
K = 0.00000e+000 A 4= 7.98026e-005 A 6=-2.19269e-007 A 8= 1.12700e-009
各種データ
ズーム比 3.77
広角 中間 望遠
焦点距離 15.40 29.90 58.00
Fナンバー 2.06 3.50 5.00
半画角(度) 38.11 24.20 13.04
レンズ全長 79.22 87.08 101.45
BF 9.93 7.79 4.58

d 3 0.93 10.03 19.66
d 9 19.90 10.00 1.76
d10 2.13 0.36 0.60
d16 3.09 4.75 6.33
d20 7.15 18.07 32.44
d22 8.55 6.41 3.20

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 77.34
2 4 -17.97
3 11 30.58
4 17 42.87
5 21 54.32
数値データ6
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 42.404 1.40 1.92286 18.9
2 33.168 4.14 1.80400 46.6
3 125.784 (可変)
4 180.373 0.85 1.88300 40.8
5 15.819 6.00
6* -106.231 1.00 1.59349 67.0
7* 29.694 0.30
8 22.099 2.32 1.95906 17.5
9 41.780 (可変)
10 ∞ (可変) (開口絞り)
11* 15.387 4.57 1.80400 46.6
12* -99.467 0.20
13 21.029 3.11 1.88300 40.8
14 -65.437 0.63 2.00069 25.5
15 11.045 3.00
16 ∞ (可変) (フレアーカット絞り)
17 62.396 2.64 1.80400 46.6
18 -20.400 (可変)
19 -22.524 0.70 1.58144 40.8
20* 82.582 (可変)
21* -63.845 3.60 1.53160 55.8
22* -19.406 (可変)
23 ∞ 1.33 1.51633 64.1
24 ∞ 0.50
像面 ∞
非球面データ
第6面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.84971e-005 A 6= 1.59907e-007 A 8=-2.77982e-010

第7面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.34131e-005 A 6= 2.02566e-007 A 8=-1.82008e-010

第11面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.78350e-005 A 6=-2.68313e-009 A 8= 2.42548e-010

第12面
K = 0.00000e+000 A 4= 2.05164e-005 A 6= 8.89926e-008

第20面
K = 0.00000e+000 A 4= 1.54792e-005 A 6=-1.00363e-007 A 8= 4.84189e-010

第21面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.50661e-005 A 6= 3.14979e-008

第22面
K = 0.00000e+000 A 4= 2.92133e-005 A 6=-5.12449e-008 A 8= 2.44928e-010
各種データ
ズーム比 3.76
広角 中間 望遠
焦点距離 15.42 29.84 58.00
Fナンバー 2.06 3.00 5.00
半画角(度) 38.07 24.24 13.04
レンズ全長 82.23 89.30 103.33
BF 8.81 6.59 2.81

d 3 0.88 10.16 18.49
d 9 19.40 9.56 2.29
d10 4.01 1.52 0.49
d16 2.97 4.92 6.97
d18 1.99 2.83 3.46
d20 9.70 19.24 34.35
d22 7.44 5.22 1.43

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 81.88
2 4 -17.35
3 11 30.00
4 17 19.40
5 19 -30.36
6 21 51.01
数値データ7
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 59.419 1.40 1.92286 18.9
2 41.939 3.73 1.80400 46.6
3 403.193 (可変)
4 604.628 0.85 1.88300 40.8
5 17.462 6.00
6* -55.628 1.00 1.59349 67.0
7* 64.027 0.30
8 22.083 2.28 1.95906 17.5
9 40.471 (可変)
10 ∞ (可変) (開口絞り)
11* 15.881 4.78 1.80400 46.6
12* -102.333 0.20
13 22.194 2.83 1.88300 40.8
14 -73.664 0.69 2.00069 25.5
15 11.648 3.00
16 ∞ 4.00 (フレアーカット絞り)
17 214.709 2.43 1.80400 46.6
18 -18.869 4.08
19* -22.518 0.70 1.57501 41.5
20* 74.572 (可変)
21 -132.983 3.60 1.53160 55.8
22* -23.101 (可変)
23 ∞ 1.33 1.51633 64.1
24 ∞ 0.50
像面 ∞
非球面データ
第6面
K = 0.00000e+000 A 4= 4.73869e-005 A 6=-3.44001e-007 A 8= 1.43598e-009

第7面
K = 0.00000e+000 A 4= 6.44763e-005 A 6=-4.29196e-007 A 8= 2.01664e-009

第11面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.75727e-005 A 6= 1.79127e-008 A 8= 8.02041e-010

第12面
K = 0.00000e+000 A 4= 2.28715e-005 A 6= 1.78087e-007

第19面
K = 0.00000e+000 A 4=-3.83374e-005 A 6= 1.12279e-006

第20面
K = 0.00000e+000 A 4=-3.87533e-005 A 6= 1.07352e-006 A 8=-1.07522e-009

第22面
K = 0.00000e+000 A 4= 3.98755e-005 A 6= 2.43085e-008 A 8=-2.22202e-010
各種データ
ズーム比 3.75
広角 中間 望遠
焦点距離 15.45 30.20 58.00
Fナンバー 2.06 4.00 5.00
半画角(度) 38.01 23.98 13.04
レンズ全長 82.75 84.47 101.72
BF 10.34 7.55 4.64

d 3 0.66 4.44 15.98
d 9 22.45 8.70 2.23
d10 2.64 1.92 0.71
d20 4.77 19.98 36.28
d22 8.97 6.17 3.27

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 92.50
2 4 -20.44
3 11 22.66
4 21 52.00
L1 第1レンズ群 L2 第2レンズ群 L3 第3レンズ群
L4 第4レンズ群 L5 第5レンズ群 L6 第6レンズ群
Fa フォーカスレンズ群 SP1 開口絞り SP2 フレアーカット絞り
LN 負の屈折力のレンズ群 LP 正の屈折力のレンズ群
LR 後群 LRP 最も像側のレンズ群 GRP 正レンズ
R1sag 距離
本発明のズームレンズは、負の屈折力のレンズ群LN、該レンズ群LNの像側に隣接して配置された正の屈折力のレンズ群LP、該レンズ群LPの像側に配置された1つ以上のレンズ群を含む後群を有し、ズーミングに際して隣り合うレンズ群の間隔が変化するズームレンズであって、
前記後群は、最も像側に正の屈折力のレンズ群LRPを有し、前記レンズ群LRPは像側に凸面を向けたメニスカス形状であり樹脂材料を用いた正レンズGRPから構成され、
広角端における全系の焦点距離をfW、望遠端におけるバックフォーカスをBkT、前記レンズ群LRPの焦点距離をfRP、広角端から望遠端へのズーミングにおける前記レンズ群LRPの移動量をmRP、前記レンズ群LPの焦点距離をfLP、前記正レンズGRPの光軸上の厚さをDGRP、前記正レンズGRPの物体側のレンズ面におけるレンズ中心と物体側のレンズ面の有効面の端部の光軸方向の距離をR1sagとし、移動量の符号は広角端に比べて望遠端で物体側に位置するときを負、像側に位置するときを正とするとき、
0.15<BkT/fW<0.50
8.0<fRP/mRP<50.0
1.40<fRP/fLP<3.50
−3.00<R1sag/DGRP<−0.15
なる条件式を満足することを特徴としている。

Claims (26)

  1. 負の屈折力のレンズ群LN、該レンズ群LNの像側に隣接して配置された正の屈折力のレンズ群LP、該レンズ群LPの像側に配置された1つ以上のレンズ群を含む後群を有し、ズーミングに際して隣り合うレンズ群の間隔が変化するズームレンズであって、
    前記後群は、最も像側に正の屈折力のレンズ群LRPを有し、前記レンズ群LRPは像側に凸面を向けたメニスカス形状であり樹脂材料を用いた正レンズGRPから構成され、
    広角端における全系の焦点距離をfW、望遠端におけるバックフォーカスをBkT、前記レンズ群LRPの焦点距離をfRP、広角端から望遠端へのズーミングにおける前記レンズ群LRPの移動量をmRP、前記レンズ群LPの焦点距離をfLP、前記正レンズGRPの光軸上の厚さをDGRP、前記正レンズGRPの物体側のレンズ面におけるレンズ中心と物体側のレンズ面の有効面の端部の光軸方向の距離をR1sagとするとき、
    0.15<BkT/fW<0.50
    8.0<fRP/mRP<50.0
    1.40<fRP/fLP<3.50
    −3.00<R1sag/DGRP<−0.15
    なる条件式を満足することを特徴とするズームレンズ。
  2. 前記正レンズGRPの材料の比重をNGRPとするとき、
    0.90<NGRP<1.30
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
  3. 前記正レンズGRPの物体側のレンズ面の曲率半径をR1、前記正レンズGRPの像側のレンズ面の曲率半径をR2とするとき、
    1.01<(R1+R2)/(R1−R2)<3.50
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1または2に記載のズームレンズ。
  4. 前記ズームレンズは、
    2.0<fRP/fW<5.0
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  5. 望遠端における全系の焦点距離をfTとするとき、
    1.40<fRP/√(fW×fT)<4.00
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  6. 前記レンズ群LNの焦点距離をfLNとするとき、
    1.50<|fRP/fLN|<5.00
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  7. 前記正レンズGRPの材料のアッベ数をνdGRPとするとき、
    50.0<νdGRP<60.0
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  8. 前記正レンズGRPの材料の屈折率をndGRPとするとき、
    1.50<ndGRP<1.60
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  9. 広角端から望遠端へのズーミングにおける前記レンズ群LNの移動量をmLNとするとき、
    0.40<mLN/mRP<1.50
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  10. 広角端から望遠端へのズーミングにおける前記レンズ群LPの移動量をmLPとするとき、
    3.50<mLP/mRP<10.00
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  11. 前記レンズ群LNの焦点距離をfLNとするとき、
    0.50<|fLP/fLN|<2.50
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  12. 広角端から望遠端へのズーミングにおける前記レンズ群LNの移動量をmLN、広角端から望遠端へのズーミングにおける前記レンズ群LPの移動量をmLPとするとき、
    0.05<mLN/mLP<0.40
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  13. 前記レンズ群LNは3枚のレンズから構成されること特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  14. 前記レンズ群LNの中で最も物体側に配置されたレンズの材料の屈折率をG1Ndとするとき、
    1.870<G1Nd<2.060
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  15. 前記レンズ群LNは、物体側から像側へ順に配置された、負レンズ、負レンズ、正レンズから構成されること特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  16. 前記レンズ群LPは、物体側より順に正レンズ、正レンズ、負レンズを有していることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  17. 前記レンズ群LRPの物体側に無限遠から至近へのフォーカシングに際して像側へ移動する負レンズFaが配置されていることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  18. 前記負レンズFaの焦点距離をfaとするとき、
    −1.30<fa/fRP<−0.30
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項17に記載のズームレンズ。
  19. 前記ズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の第1レンズ群、正の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、正の屈折力の第4レンズ群より構成され、前記レンズ群LNは前記第1レンズ群であり、前記レンズ群LPは前記第2レンズ群であることを特徴とする請求項1乃至18のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  20. 前記ズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の第1レンズ群、正の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、負の屈折力の第4レンズ群、正の屈折力の第5レンズ群より構成され、前記レンズ群LNは前記第1レンズ群であり、前記レンズ群LPは前記第2レンズ群であることを特徴とする請求項1乃至18のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  21. 前記ズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の第1レンズ群、正の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群より構成され、前記レンズ群LNは前記第1レンズ群であり、前記レンズ群LPは前記第2レンズ群であることを特徴とする請求項1乃至18のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  22. 前記ズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の第1レンズ群、正の屈折力の第2レンズ群、負の屈折力の第3レンズ群、正の屈折力の第4レンズ群より構成され、前記レンズ群LNは前記第1レンズ群であり、前記レンズ群LPは前記第2レンズ群であることを特徴とする請求項1乃至18のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  23. 前記ズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、正の屈折力の第4レンズ群、正の屈折力の第5レンズ群より構成され、前記レンズ群LNは前記第2レンズ群であり、前記レンズ群LPは前記第3レンズ群であることを特徴とする請求項1乃至18のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  24. 前記ズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、正の屈折力の第4レンズ群、負の屈折力の第5レンズ群、正の屈折力の第6レンズ群より構成され、前記レンズ群LNは前記第2レンズ群であり、前記レンズ群LPは前記第3レンズ群であることを特徴とする請求項1乃至18のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  25. 前記ズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、正の屈折力の第4レンズ群より構成され、前記レンズ群LNは前記第2レンズ群であり、前記レンズ群LPは前記第3レンズ群であることを特徴とする請求項1乃至18のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  26. 請求項1乃至25のいずれか1項に記載のズームレンズと、該ズームレンズによって形成される像を受光する光電変換素子を有していることを特徴とする撮像装置。
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