JP2018105522A - 自動製氷機 - Google Patents

自動製氷機 Download PDF

Info

Publication number
JP2018105522A
JP2018105522A JP2016249900A JP2016249900A JP2018105522A JP 2018105522 A JP2018105522 A JP 2018105522A JP 2016249900 A JP2016249900 A JP 2016249900A JP 2016249900 A JP2016249900 A JP 2016249900A JP 2018105522 A JP2018105522 A JP 2018105522A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ice making
evaporator
ice
making chamber
valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016249900A
Other languages
English (en)
Inventor
秀樹 土江
Hideki Tsuchie
秀樹 土江
祐之 富永
Hiroyuki Tominaga
祐之 富永
勝宏 淺野
Katsuhiro Asano
勝宏 淺野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoshizaki Corp
Original Assignee
Hoshizaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoshizaki Corp filed Critical Hoshizaki Corp
Priority to JP2016249900A priority Critical patent/JP2018105522A/ja
Publication of JP2018105522A publication Critical patent/JP2018105522A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Production, Working, Storing, Or Distribution Of Ice (AREA)

Abstract

【課題】製氷時間や除氷時間を短縮し得る自動製氷機を提供する。
【解決手段】自動製氷機は、天板15aおよび該天板15aの周囲を囲む側板15bからなり下方に開口する製氷室14と、冷凍回路12から導出されて製氷室14に配設される蒸発器20と、製氷室14の開口を介して内部へ製氷水を循環供給する製氷水ポンプPMとを備える。そして、冷凍回路12を、第1蒸発器20aと第2蒸発器20bとに分岐するよう構成し、第1蒸発器20aを製氷室14の天板15aに配設すると共に、第2蒸発器20bを製氷室14の側板15bに配設するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、製氷室内に製氷水を供給して氷塊を製造する自動製氷機に関し、更に詳細には、蒸発器と製氷室との熱交換率を向上させることで製氷運転や除氷運転に要する時間を短縮させ得る自動製氷機に関するものである。
氷塊を連続的に製造する自動製氷機として、下向きに開口する製氷室内に製氷水を下方から噴射供給する噴射式の自動製氷機が、喫茶店やレストラン等の施設その他の厨房において好適に使用されている。この噴射式の自動製氷機には、製氷室の開口を水皿により開閉自在に閉成して、該水皿から製氷室へ製氷水を噴射供給するクローズドセル式と、製氷室の開口を開放したままの状態で、下方から該製氷室へ製氷水を噴射供給するオープンセル式とが存在する。本発明は、クローズドセル式およびオープンセル式の何れにも適用されるものであるので、クローズドセル式製氷機の構成を簡単に説明する。
クローズドセル式製氷機は、図10(a)に示すように、天板15aの四方を側板15bで囲んで下方に開口する矩形箱状の製氷室14を構成し、この製氷室14の天板15a(上面)に、後述する冷凍回路12から導出した蒸発器20が密着的に蛇行配置されている。また、製氷室14の直下に水皿18が配置され、該水皿18の下側に製氷水を貯留する製氷水タンク16が一体的に設けられている。前記水皿18は片持ち式に傾動自在に枢支され、図示しないアクチュエーターにより製氷室14を下方から閉成する閉成位置と、製氷室14から下方に離間して製氷室14を開放する開放位置との間を変位する。
前記冷凍回路12は、図10(b)に示すように、圧縮機CM、凝縮器CD、膨張手段EXPおよび蒸発器20を管体により連結して構成されている。そして、製氷運転に入ると、圧縮機CMの運転により前記天板15aに配置した蒸発器20に冷媒を循環供給し、製氷室14を強制的に冷却する。また、製氷水タンク16の製氷水をポンプモータPMにより圧送して、水皿18から製氷室14の開口へ向けて噴射し、氷点下に冷却された製氷室14の内面に製氷水を氷結させることで、徐々に氷塊(角氷、板氷等)を成長させる。この場合、図10(a)に示すように、製氷室14の内部が複数の製氷小室14aに区画してあれば、各製氷小室14aに角氷を夫々製造することができ、また製氷室14の内部が区画してなければ、製氷室14の内部に1つの大きな板氷を製造することができる。次いで、製氷室14内に氷塊の形成がサーミスタ等により検出されると、前記製氷運転から除氷運転に切り換り、前記アクチュエーターを駆動して前記水皿18を付勢すると共に、前記冷凍回路12のバイパス管30に設けたホットガス弁HVを開放する。これにより、バイパス管30を介してホットガス(高温冷媒)が前記蒸発器20に供給され、該ホットガスにより製氷室14を加温することで製氷室14に対する氷塊の氷結が融解されて重力により氷塊が落下し、傾斜姿勢になった水皿18上を滑落して貯氷室38に貯留される。
実開平1−134862号公報
図10(a)および図10(b)を参照して説明した如く、一般的な自動製氷機は、冷凍回路12からの蒸発器20が製氷室14の天板15aに配設されるだけであるから、製氷運転に際して該製氷室14は天板15a側から冷却される。また除氷運転に際しては、前記蒸発器20が製氷室14を天板15a側から加温して除氷を促進する。このような構成では、蒸発器20が製氷室14を天板15a側からのみ冷却および加温するために、製氷および除氷に要する時間が長くなってしまう欠点があった。そこで、例えば特許文献1の第1図に開示されるように、蒸発器20を構成する冷凍配管を製氷室14の天板15aだけでなく側板15bにも沿わせることが試みられている。しかし、このように蒸発器20の配管を長くすると、該配管の下流では冷媒の熱エネルギーが次第に衰えて熱交換率が低下し、結果的に製氷時間や除氷時間を有効に短縮できないため、実用化されていないのが現状である。
そこで本発明は、従来の自動製氷機に内在する前記問題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、製氷や除氷に要する時間を効果的に短縮し得る自動製氷機を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、請求項1の発明に係る自動製氷機は、
天板および該天板の周囲を囲む側板からなり、下方に開口している製氷室と、冷凍回路から導出されて前記製氷室に配設される蒸発器と、前記製氷室の前記開口を介して内部へ製氷水を循環供給する製氷水供給手段とを備えた自動製氷機において、
前記冷凍回路からの蒸発器は第1蒸発器と第2蒸発器とに分岐しており、
前記第1蒸発器は前記製氷室の天板に配設されると共に、前記第2蒸発器は前記製氷室の側板に配設されていることを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、製氷室を天板および側板の両方から効率的に冷却・加温することができ、しかも蒸発器の配管長は大きくする必要がないため熱エネルギーの損失がなく、結果として製氷時間および除氷時間を短縮することができる。
請求項2に係る発明では、
前記自動製氷機の製氷運転中は、前記天板に配設される第1蒸発器に接続した第1開閉弁を開放することで、該第1蒸発器へ前記冷凍回路からの冷媒を供給し続けると共に、前記側板に配設される第2蒸発器に接続した第2開閉弁を該第2蒸発器の蒸発温度または前記製氷室の温度に基づいて制御することで、該第2蒸発器への前記冷媒の供給を調節することを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、製氷室の急激な温度変化や過冷却を防止しつつ製氷室温度を低下させることができ、また製氷室内の氷塊に大きな温度差を生じさせることもないから、製氷室に成長する氷塊にクラックが生じるのを防止して、見栄えの良い氷塊を生成することができる。
請求項3に係る発明では、
前記製氷室の温度が下限温度より高い基準温度を下回る条件下において、前記第2蒸発器の蒸発温度または前記製氷室の温度に基づき前記第2開閉弁を制御して前記第2蒸発器への冷媒を阻止または制限することを要旨とする。
請求項3に係る発明によれば、製氷室温度が基準温度を下回る場合にのみ、第2蒸発器への冷媒の供給を阻止または制限する。すなわち、第2蒸発器による冷却効率を高くして製氷時間を短縮しつつ、製氷室に成長する氷塊にクラックが生じるのを防止することができる。
請求項4に係る発明では、
製氷室温度を測定する製氷室温度測定センサーが前記側板に設けられ、
前記第2蒸発器と前記製氷室温度測定センサーとは、前記製氷室の側板において前記製氷室温度測定センサーが第2蒸発器からの熱影響を大きく受けない程度に離間配置されていることを要旨とする。
請求項4に係る発明によれば、製氷運転の際に、第2蒸発器からの熱影響で製氷室温度測定センサーの検出温度(製氷室温度)が実際よりも低くなる不具合を防ぐことができるので、正確な製氷室温度を測定することができる。
請求項5に係る発明では、
前記自動製氷機の製氷運転開始時は、前記第1蒸発器に接続する第1開閉弁を開放して前記第1蒸発器により前記天板を冷却し、前記第1開閉弁を開放してから所定時間経過した後に、前記第2蒸発器に接続する第2開閉弁を開放することで、前記第2蒸発器による前記側板の冷却を開始するようにしたことを要旨とする。
請求項5に係る発明によれば、2系統の蒸発器によって製氷室を天板および側板から冷却可能な構成としつつも、氷結のきっかけとなる核を天板の内面に発生させ、この核から氷塊を成長させるようにしたので、氷の形状が歪になることがなく、見栄えの良い氷塊を得ることができる。
請求項6に係る発明では、
前記自動製氷機の製氷運転開始時に、前記第1蒸発器に接続する第1開閉弁は全開させて前記天板を冷却すると共に、前記第2蒸発器に接続する第2開閉弁は徐々に開放させることで、前記天板の冷却に対し時間的に遅れて前記側板を冷却するようにしたことを要旨とする。
請求項6に係る発明によれば、2系統の蒸発器によって製氷室を天板および側板から冷却可能な構成としつつも、氷の核を天板の内面に発生させて、この核から氷塊を成長させることができる。しかも、第2開閉弁を徐々に開放するので、製氷室の急激な温度低下を防ぐことができ、見栄えの良い氷塊を得ることができる。
請求項7に係る発明では、
前記自動製氷機の除氷運転に際し、前記冷凍回路からのホットガスを前記第1蒸発器に供給することで前記天板を加温する一方で、前記第2蒸発器へのホットガスの供給は阻止または制限するようにしたことを要旨とする。
請求項7に係る発明によれば、2系統の蒸発器を備えて製氷室を効率的に冷却可能としながら、除氷に際して、氷塊における製氷室側板や天板の縁部に接している部分が過度に融けることがなく、形の良い氷塊が製造される。
請求項8に係る発明では、
前記自動製氷機の除氷運転開始時に第1弁体を開放して前記冷凍回路からのホットガスを前記第1蒸発器に供給し、前記第1弁体の開放から所定時間後に第2弁体を開放して前記ホットガスを前記第2蒸発器に供給することで前記側板を加温するようにしたことを要旨とする。
請求項8に係る発明によれば、2系統の蒸発器を備えて製氷室を効率的に冷却可能としながら、除氷に際しては、氷塊が融ける量が過度とならない範囲で、除氷時間を短縮することができる。
請求項9に係る発明では、
前記自動製氷機は前記製氷室を下方から開閉自在に閉成する水皿を備え、除氷運転の開始時には、第1弁体を開放して前記冷凍回路からホットガスを第1蒸発器に供給することで前記天板を加温し、前記水皿の開放が検出されると、第2弁体を開放して前記ホットガスを第2蒸発器に供給することで前記側板を加温するようにしたことを要旨とする。
請求項9に係る発明によれば、水皿の開放前に製氷室から氷塊が離脱することに起因して製氷室と水皿との間で氷噛みが発生するのを防止し得ると共に、水皿が開放された後は速やかに除氷を完了させることができる。
請求項10に係る発明では、
前記自動製氷機は前記製氷室を下方から開閉自在に閉成する水皿を備え、除氷運転の開始時には、前記冷凍回路からのホットガスを第1蒸発器に供給して前記天板を加温する一方で、第2蒸発器には前記冷凍回路の凝縮器から冷媒を供給して前記側板を冷却し、前記水皿の開放が検出されると、該側板の冷却を終了するようにしたことを要旨とする。
請求項10に係る発明によれば、除氷運転開始時に側板がホットガスにより高温になるのを確実に防止して、水皿の開放前に製氷室から氷塊が離脱することに起因して氷噛みが発生するのを防ぐことができる。
本発明に係る自動製氷機によれば、製氷室を天板および側板から冷却・加温可能にすると共に、蒸発器の配管が長くなるのを抑えて熱エネルギーの損失を抑制し、これにより製氷や除氷に要する時間を短縮することができる。
実施例1に係る自動製氷機の概略構成図である。 (a)は、実施例1に係る自動製氷機の製氷室を上方から見た斜視図、(b)は、製氷室の平面図、(c)は、製氷室の側面図である。 実施例1に係る自動製氷機の制御ブロック図である。 実施例1に係る自動製氷機における制御の一例を示すフローチャートである。 実施例2に係る自動製氷機の概略構成図である。 実施例6の別例に係る自動製氷機の概略構成図である。 実施例7に係る自動製氷機の概略構成図である。 変更例(1)に係る製氷室の横断平面図であって、製氷小室と第2蒸発器との関係を示してある。 変更例(2)に係る製氷室の縦断側面図であって、製氷小室と第1および第2蒸発器との関係を示してある。 (a)は、従来のクローズドセル式製氷機の製氷機構を示す概略構成図であり、(b)は、従来の自動製氷機の冷凍回路を示す概略図である。
次に、本発明に係る自動製氷機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。なお、実施例では、クローズドセル式の自動製氷機について説明するが、オープンセル式の自動製氷機についても適用されることは勿論である。
(自動製氷機の全体構成)
図1は、実施例1に係る自動製氷機の製氷機構10および冷凍回路12を示す概略図である。製氷機構10は、前述したクローズドセルタイプと云われるものであって、自動製氷機の本体内部に水平に配置されて下方に開口している製氷室14と、該製氷室14を開閉自在に閉成し、製氷水を貯留する製氷水タンク16を下方に一体的に備えた水皿18とから基本的に構成されている。前記製氷室14は、該製氷室14の上面をなす矩形状の天板15aと、この天板15aの四辺から下方に延出して製氷室14の外周面をなす4つの側板15bとにより、矩形箱状に構成されている。また、製氷室14の側板15bに、該製氷室14の温度を検出するサーミスタ等の製氷室温度測定センサー39が配設されている。なお、製氷室温度測定センサー39としては、サーミスタに限らず、白金測温抵抗体、熱電対等、実用に供されている既存のものが好適に実施可能である。
冷凍回路12は、圧縮機CM、凝縮器CD、膨張手段EXPおよび蒸発器20の順番で冷媒が循環するよう設定され、各機器は配管28で連通接続されている。蒸発器20(後述する第1蒸発器20aおよび第2蒸発器20b)は、伝熱効率が高い銅パイプ等の冷凍配管で構成されて製氷室14の外面に密着的に配設されており、製氷運転時に内部を循環する冷媒との熱交換によって製氷室14を強制冷却すると共に、除氷運転時にはホットガス(高温冷媒)が供給されて製氷室14からの氷塊の離脱を促すようになっている。そして、冷凍回路12は、圧縮機CMで圧縮された気化冷媒が配管28を経て凝縮器CDで凝縮液化された後、膨張手段EXPで減圧され、該膨張手段EXPから蒸発器20に流入してここで一挙に膨張して蒸発し、製氷室14を氷点下にまで強制冷却させる。そして、蒸発器20で蒸発し熱交換した気化冷媒が配管28を経て圧縮機CMに帰還するサイクルを反復するようになっている。なお、凝縮器CDに対向して冷却ファンFMが設けられており、この冷却ファンFMが凝縮器CDを空冷する。
(蒸発器および開閉弁)
実施例1の自動製氷機において、前記冷凍回路12からは、図1に示す如く、2系統の蒸発器20(第1蒸発器20aおよび第2蒸発器20b)が導出され、各蒸発器20の吸込み側には膨張手段EXPが接続されている。なお、実施例1において膨張手段EXPは、通電により開放(ON)し、通電停止により閉成(OFF)する電磁弁からなる開閉弁(第1開閉弁V1および第2開閉弁V2)と、図示しないキャピラリーチューブとを併用する構成のものが採用されている。具体的に冷凍回路12は、凝縮器CDの吐出側と圧縮機CMの吸込み側との間で2つの分岐路12a,12bに分岐していて、第1分岐路12aに第1蒸発器20aが設けられると共に、第2分岐路12bに第2蒸発器20bが設けられている。第1分岐路12aにおける第1蒸発器20aの吸込み側には、第1蒸発器20aに対応する膨張手段EXPを構成する第1開閉弁V1が接続していて、この第1開閉弁V1を後述する制御手段32が制御することで、凝縮器CD側から第1蒸発器20a内へ向けた冷媒の流入(供給)が許容または規制される。また、第2分岐路12bにおける第2蒸発器20bの吸込み側には、第2蒸発器20bに対応する膨張手段EXPを構成する第2開閉弁V2が接続していて、この第2開閉弁V2を後述する制御手段32が制御することで、凝縮器CD側から第2蒸発器20b内へ向けた冷媒の流入(供給)が許容または規制される。なお、膨張手段EXPとしては、開口寸法の拡縮により冷媒流量を調節可能な膨張弁を採用することもできる。
ここで、図2に示すように、前記第1蒸発器20aは、製氷室14の天板15aに密着的に配設され、該天板15aを冷却・加温するよう構成されている。また前記第2蒸発器20bは、製氷室14の側板15bに密着的に配設され、該側板15bを冷却・加温するよう構成されている。すなわち、実施例1の自動製氷機は、冷凍回路12からの蒸発器20が第1蒸発器20aと第2蒸発器20bとに分岐している。そして、第1蒸発器20aが製氷室14の天板15aに配設されると共に、第2蒸発器20bが製氷室14の側板15bに配設されて、これら2系統の蒸発器20a,20bを利用して製氷室14を多方向から効率的に冷却・加温し得るよう構成してある。
図2(a)および図2(b)に示すように、前記第1蒸発器20aを構成する冷凍配管は、前記天板15aの幅に合わせて大きく蛇行するように構成され、該天板15aの広い面積と対向している。また、図2(a)および図2(c)に示すように、前記第2蒸発器20bをなす冷凍配管は、製氷室14の外周を囲むように延在して製氷室14の外周形状に沿う枠状に構成されている。これにより、第2蒸発器20bが製氷室14における複数(4つ)の側板15bを冷却および加温できるようになっている。なお、第2蒸発器20bは少なくとも1つの側板15bに沿って配設されていれば、該第2蒸発器20bを備えない場合よりも効率的に製氷および除氷を行い得ることはいうまでもない。
前記第2蒸発器20bを構成する冷凍配管は基本的に、製氷室14における各側板15bの略中央を直線状に横断するよう延在している。しかし、図2(c)に示すように、前記製氷室温度測定センサー39が配設された所定の側板15bに沿う部分では、中央部が逆U字状をなすよう上方に曲げられている。そして、第2蒸発器20bにおける前記逆U字状をなす部分の内側に前記製氷室温度測定センサー39が離間するよう配置されている。すなわち、第2蒸発器20bの内で前記逆U字状をなす部分は、前記所定の側板15bにおける製氷室温度測定センサー39の配設位置を迂回する曲折部Cを構成している。このように、実施例1の自動製氷機において、第2蒸発器20bと製氷室温度測定センサー39とは、製氷室14の側板15bにおいて製氷室温度測定センサー39が第2蒸発器20bからの熱影響を大きく受けない程度に離間配置されている。
なお、前記第2蒸発器20bに前記曲折部Cを設けなくても、製氷室14の同じ側板15bにおいて第2蒸発器20bと製氷室温度測定センサー39とを離間配置することは可能である。この場合には例えば、第2蒸発器20bをなす冷凍配管を、製氷室14の側板15bのうち上下方向中央よりも上縁に近い側で幅方向に直線状に延在するよう配設すると共に、この側板15bのうち上下方向中央よりも下縁に近い側に製氷室温度測定センサー39を配設することで、両部材を比較的大きく離間させることができる。また、第2蒸発器20bをなす冷凍配管を、製氷室14の側板15bのうち上下方向中央よりも下縁に近い側で幅方向に直線状に延在するよう配設すると共に、この側板15bのうち上下方向中央よりも上縁に近い側に製氷室温度測定センサー39を配設することで、両部材を比較的大きく離間させることができる。
前記第2蒸発器20bの入口(第2開閉弁V2の下流側)には、冷媒温度(蒸発温度)を測定するための蒸発温度測定センサー21が設けられている。そして、蒸発温度測定センサー21による検出温度(第2蒸発器20bの蒸発温度)に基づいて、後述する制御手段32が前記第2開閉弁V2を開閉制御するようになっている。
(バイパス管およびホットガス弁)
前記冷凍回路12には、圧縮機CM側のホットガス(高温冷媒)が通るバイパス管30が複数設けられており、バイパス管30には、管路を開閉するホットガス弁HVが設けられている。具体的に、冷凍回路12には、図1に示す如く、第1ホットガス弁HVaが介挿された第1バイパス管30aと、第2ホットガス弁HVbが介挿された第2バイパス管30bとが配設されている。第1バイパス管30aは、その始端が前記圧縮機CMの吐出側と凝縮器CDの吸込み側とを連通する配管28に接続され、終端は第1開閉弁V1と第1蒸発器20aの吸込み側とを連通する配管28に接続されている。また、第2バイパス管30bは、その始端が前記圧縮機CMの吐出側と凝縮器CDの吸込み側とを連通する配管28に接続され、終端は第2開閉弁V2と第2蒸発器20bの吸込み側とを連通する配管28に接続されている。各ホットガス弁HVa,HVbは、後述する制御手段32により制御されて、バイパス管30a,30b内のホットガスの流通を調整する。すなわち、ホットガス弁HVa,HVbは、製氷運転時にバイパス管30a,30bの管路を閉成してホットガスの流通を規制すると共に、除氷運転時にバイパス管30a,30bの管路を開放し、ホットガスの流通を許容するようになっている。なお、第1ホットガス弁HVaおよび第2ホットガス弁HVbとしては、通電により開放(ON)し、通電停止により閉成(OFF)する電磁弁等が好適に採用される。
(水皿および製氷水タンク)
前記製氷機構10を構成する水皿18は、支軸18aにより傾動可能に枢支され、製氷運転時には水平に位置して前記製氷室14を閉成する閉成位置に保持される。また水皿18は、除氷運転開始後には開閉モータAMを備える水皿開閉機構22の作動により支軸18aを中心として下方へ傾動して前記製氷室14を開放した開放位置まで姿勢変化するよう構成されている。そして、水皿18は、除氷が完了したこと(除氷運転において製氷室14から氷塊が離脱したこと)を条件として、水皿開閉機構22の作動により支軸18aを中心として上昇することで前記製氷室14を閉成する前記閉成位置に復帰するよう構成される。なお、水皿18の下側に設けられた製氷水タンク16には製氷水ポンプが設けられ、該製氷水ポンプのポンプモータPMにより製氷水タンク16内の製氷水が水皿18および製氷室14の開口を介して該製氷室14の内部へ供給される。
前記水皿開閉機構22には、水皿18の回転方向および回転角度を検出可能なホールIC等の水皿位置検出センサーが配設され、該水皿位置検出センサーによって水皿18の開放位置および閉成位置を検出し得るよう構成される。そして、水皿位置検出センサーの検出状態および検出信号に基づいて、後述する制御手段32(図3参照)が水皿開閉機構22の開閉モータAMを制御して、前記水皿18を開閉動すると共に閉成位置と開放位置とに位置決め停止するよう構成される。すなわち、水皿開閉機構22は、開閉モータAMの正転駆動により閉成位置の水皿18を下降させて、水皿18の開放位置への到来を水皿位置検出センサーが検出すると開閉モータAMが停止制御される。また、水皿開閉機構22は、開閉モータAMの逆転駆動により開放位置の水皿18を上昇させ、水皿18の閉成位置への到来を水皿位置検出センサーが検出すると開閉モータAMが停止制御される。なお、位置検出手段は、水皿開閉機構22における可動部によってスイッチが切替えられる機械式のものであってもよい。
前記水皿18の上方には、外部水源(図示せず)に連通する給水管26が設けられ、該給水管26に給水弁WVが介挿されている。そして、製氷運転の開始時において給水弁WVが開放(ON)され、給水管26から常温の水が水皿18の表面へ供給される。給水管26から供給された水は、水皿18に設けた戻り孔(図示せず)等を介して製氷水タンク16に貯留され、製氷水として使用される。なお、水皿18の下方には貯氷室38が設けられ、除氷運転によって製氷室14から離脱した氷塊は、該貯氷室38に貯留されるようになっている。また、貯氷室38には貯氷スイッチ40が配設されており、貯氷室38に所定量の氷塊が貯留されたことを貯氷スイッチ40が検出することで、製氷機構10での氷塊の製造が中断されるようになっている。
(制御手段)
前記制御手段32は、図3に示すように、圧縮機CM、冷却ファンFM、開閉モータAM、第1開閉弁V1、第2開閉弁V2、第1ホットガス弁HVa、第2ホットガス弁HVb、ポンプモータPMおよび給水弁WV等の各機器、および蒸発温度測定センサー21、製氷室温度測定センサー39、水皿位置検出センサー、貯氷スイッチ40等の検出部品(センサやスイッチ)等と電気的に接続され、製氷機構10および冷凍回路12を統括的に制御する役割を果たしている。また、制御手段32は、自動製氷機の主電源34と接続しており、該主電源34がON/OFFされたのを検出し得るようになっている。更に、制御手段32は、各種時間を計時するタイマーを内蔵している。
そして、制御手段32は、内蔵タイマー等で計時される時間や、水皿位置検出センサーの入力、蒸発温度測定センサー21により検出される蒸発温度、製氷室温度測定センサー39により検出される製氷室温度等に基づいて、製氷機構10および冷凍回路12を構成する各機器等を駆動制御することで、製氷運転および除氷運転を交互に繰返すよう構成されている。具体的に、制御手段32は、内蔵タイマー等での計測時間に基づいて後述する保護運転の終了を判定するか、または除氷運転の終了を判定すると、給水弁WVを開放して製氷水タンク16に水を補充すると共に、ポンプモータPM、第1開閉弁V1および第2開閉弁V2等を制御して製氷運転を開始させる。また、制御手段32は、製氷完了(製氷室14に氷塊が完成したこと)を契機として、ポンプモータPM、第1開閉弁V1および第2開閉弁V2等を制御して製氷運転を終了させると共に、開閉モータAM、第1ホットガス弁HVaおよび第2ホットガス弁HVb等を制御して除氷運転を開始させる。更に、制御手段32は、除氷完了(氷塊が製氷室14から離脱したこと)を判定すると、開閉モータAM、第1ホットガス弁HVaおよび第2ホットガス弁HVb等を制御して除氷運転を終了させる。なお、製氷の完了および除氷の完了は、例えば、製氷室温度測定センサー39により検出される製氷室温度や内蔵タイマーによる計測時間に基づいて、制御手段32により判定される。
(制御手段によるクラック防止制御)
実施例1の自動製氷機は、前述した如く、2系統の蒸発器20a,20bを備え、各蒸発器20a,20bを製氷室14の天板15aおよび側板15bに配設することで、製氷運転において高い製氷能力を発揮し得る構成となっている。しかしながら、製氷室14が過度に冷却されて製氷室温度が下限温度(具体的には、−20℃)を下回る(例えば、−25℃付近の温度まで低下する)と、製氷室14内で成長する氷塊にクラック(罅割れ)が生じる可能性が高くなる。これに対し、製氷室温度が低下し過ぎないよう調整しながら製氷運転を行うことが考えられるが、前記ホットガス弁HVa,HVbを開放制御して蒸発器20a,20bにホットガスを流通させることで製氷室温度を高めるようにすると、該製氷室14での急激な温度変化が伴うと共に、氷塊には製氷室14に接する外面部と接しない中央部とで大きな温度差が生じることになり、これが氷塊にクラックが生じる要因の1つともなり得る。
そこで、実施例1の自動製氷機は、第1蒸発器20aが製氷を最大限に発揮しても製氷室温度が下限温度(−20℃)を下回らないように能力設定した下で、製氷運転中には、第1蒸発器20aによる冷却を継続的に行うことにより製氷室温度を安定させつつ、第2蒸発器20bの蒸発温度や製氷室温度(製氷室14の温度)に基づいて該第2蒸発器20bの冷却を中断および再開することで製氷室温度が過剰に低下しないよう制御する構成とした(詳しくは図4を参照して後述する)。なお、実施例1では第2蒸発器20bの蒸発温度および製氷室温度の両方に基づいて第2蒸発器20bへの冷媒を調節するよう構成されているが、第2蒸発器20bの蒸発温度および製氷室温度のうち少なくとも一方に基づいて第2蒸発器20bへの冷媒を調節するようにしてもよい。すなわち、前記制御手段32は、自動製氷機の製氷運転中において、第1蒸発器20aに接続した第1開閉弁V1を開放することで、該第1蒸発器20aへ凝縮器CD側から冷媒を供給し続けると共に、第2蒸発器20bに接続した第2開閉弁V2を該第2蒸発器20bの蒸発温度または製氷室14の温度に基づいて制御することで、該第2蒸発器20bへの冷媒を調節するよう構成されており、これにより製氷室14を過冷却しないようにして、製氷室14内の氷塊にクラック(罅割れ)が生じるのを防止している。
ここで、実施例1の制御手段32は、第2蒸発器20bに設けられた蒸発温度測定センサー21により検出される温度値(第2蒸発器20bにおける蒸発温度の温度値)が予め定めた下限温度(実施例1では、−20℃)以上となるように第2開閉弁V2を開閉制御することで、第2蒸発器20bの冷却能力が過剰となるのを防止可能に構成されている。すなわち、制御手段32は、製氷運転中における第2蒸発器20bへの冷媒の供給を、該第2蒸発器20bに設けた蒸発温度測定センサー21が検出した蒸発温度の温度値に基づいて、第2開閉弁V2を制御することで行うよう構成されている。
〔実施例1の作用〕
次に、実施例1に係る自動製氷機の作用について、図4のフローチャートを参照して説明する。
(電源投入時)
図4に示すように、自動製氷機の運転を開始するべく主電源34がONされると(ステップS1)、制御手段32は、圧縮機CMを保護する目的で所要時間に亘り該圧縮機CMの起動を遅延する保護運転を先ず始めに実行する(ステップS2)。この保護運転では、水皿18を開放した下で、ホットガス弁HVa,HVbを開放して冷凍回路12内における冷媒圧力の不均衡を解消する。
(製氷運転)
前記保護運転が終了すると、制御手段32は、ステップS3に移行して第1開閉弁V1および第2開閉弁V2を同時に開放(ON)すると共に、前記圧縮機CMを起動する。次に、制御手段32は、前記水皿位置検出センサーが水皿18の閉成位置を検出したか否かを判定し(ステップS4)、水皿位置検出センサーが閉成位置を検出していなければ(ステップS4でNO)、開閉モータAMを逆転駆動する(ステップS5)と共に、水皿18が閉成位置に達するまでステップS4およびステップS5を繰り返す。そして、水皿18が閉成位置にあり水皿位置検出センサーが閉成位置を検出すると(ステップS4でYES)、ステップS6において、制御手段32が前記給水弁WVを開放して水皿18上面に水を供給する(ステップS6)ことで、製氷水タンク16に水が貯留される。また、制御手段32は、このステップS6において、前記ポンプモータPMを駆動して製氷室14への製氷水の噴射供給を開始させる。なお、ステップS3(または後述するステップS13)からステップS6までの処理が、製氷運転の開始時に制御手段32が実行する処理となる。
製氷運転では、冷凍回路12において分岐する2系統の蒸発器20a,20bの内で、製氷室14の天板15aに密着的に配設された第1蒸発器20aが、該天板15aを冷却する。また、製氷室14の側板15bに密着的に配設された第2蒸発器20bが、該側板15bを冷却する。すなわち、製氷室14を天板15aおよび側板15bの両方から効率的に冷却することができ、しかも蒸発器20a,20bの配管長は大きくする必要がないため熱エネルギーの損失がなく、天板15aだけを冷却したり、1系統の蒸発器だけで天板15aおよび側板15bを冷却したりする構造と比べて、製氷時間を短縮することができる。
製氷運転中、制御手段32は、製氷室14内の氷塊にクラックが生じるのを防ぐためのクラック防止制御(ステップS7)を実行する。このステップS7(クラック防止制御)において制御手段32は、製氷室温度測定センサー39により検出される製氷室温度が下限温度より低下したと判定した場合(第1条件の成立時)に、第2開閉弁V2を開放状態(ON)から閉成状態(OFF)に切り替え、凝縮器CD側から第2蒸発器20b内への冷媒の供給を阻止する。また、蒸発温度測定センサー21により検出される第2蒸発器20bの蒸発温度が下限温度(−20℃)より低下したと判定した場合(第2条件の成立時)にも、第2開閉弁V2を開放状態(ON)から閉成状態(OFF)に切り替えて(または開口寸法を縮小して)、凝縮器CD側から第2蒸発器20b内への冷媒の供給を阻止する(または供給量を制限する)。一方で、第2開閉弁V2を閉成状態(または開口寸法を縮小した状態)に切り替えた状況下では、製氷室温度および蒸発温度の両方が下限温度以上になったと判定すると、第2開閉弁V2を開放状態(または開口寸法を拡大した状態)に切り替えることで、凝縮器CD側から第2蒸発器20b内への冷媒の供給を再開させる(または供給量を制限する状態を解消する)。
すなわち、第2蒸発器20bの蒸発温度や製氷室温度に基づいて第2開閉弁V2を制御することにより、ホットガスの供給に頼ることなく製氷室14の急激な温度変化や過冷却を防止しつつ製氷室温度を低下させることができ、また製氷室14内の氷塊に大きな温度差を生じさせることもないから、製氷室14に成長する氷塊にクラックが生じるのを防止して、見栄えの良い氷塊を生成することができる。
また、蒸発温度測定センサー21により検出される蒸発温度の温度値に基づいて第2開閉弁V2を制御することで、蒸発温度測定センサー21による温度値の変化に合わせて適時に第2開閉弁V2を制御することができる。
なお、製氷室14の側板15bに配置された製氷室温度測定センサー39は、第2蒸発器20bの曲折部Cによって該第2蒸発器20bから離間している。これにより、製氷運転の際に、第2蒸発器20bからの熱影響で製氷室温度測定センサー39の検出温度(製氷室温度)が実際よりも低くなる不具合を防ぐことができるので、製氷室温度測定センサー39により正確な製氷室温度を測定することができる。
また制御手段32は、製氷運転中、製氷室14での製氷が完了したかを判定する(ステップS8)。このステップS8において製氷が完了していなければ(ステップS8でNO)、ステップS7に戻り、該ステップS7およびステップS8を繰り返す。そして、製氷が完了すると(ステップS8でYES)、ステップS9に移行して製氷運転を終了する。ステップS9では、前記ポンプモータPMの駆動を停止することで製氷室14への製氷水の噴射供給を停止させると共に、第1開閉弁V1および第2開閉弁EV2を閉成する。
(除氷運転)
また、このステップS9において制御手段32は、除氷運転を開始する。この除氷運転の開始時には、第1ホットガス弁HVaおよび第2ホットガス弁HVbを同時に開放(ON)することにより圧縮機CM側のホットガスをバイパス管30a,30bを通じて第1蒸発器20aおよび第2蒸発器20bに供給する。すなわち、制御手段32は、除氷運転において、各蒸発器20a,20bにホットガスを流通させることで製氷室14の天板15aおよび側板15bを加温して、製氷室14内の氷塊の離脱を促すように制御する。そして、制御手段32は、前記開閉モータAMの正転駆動により前記水皿18を開放位置に向けて徐々に下降させる。
除氷運転では、冷凍回路12において分岐する2系統の蒸発器20a,20bの内で、製氷室14の天板15aに密着的に配設された第1蒸発器20aが、該天板15aを加温する。また、製氷室14の側板15bに密着的に配設された第2蒸発器20bが、該側板15bを加温する。すなわち、製氷室14を天板15aおよび側板15bの両方から効率的に加温することができ、結果的に除氷時間を短縮することができる。
また、制御手段32は、除氷運転中、前記水皿位置検出センサーが水皿18の開放位置を検出したか否かを判定し(ステップS10)、水皿位置検出センサーが開放位置を検出していなければ(ステップS10でNO)、開閉モータAMを正転駆動する(ステップS11)と共に、水皿18が開放位置に達するまでステップS10およびステップS11を繰り返す。そして、水皿18が開放位置に到達して水皿位置検出センサーが開放位置を検出することを必要条件として(ステップS10でYES)、除氷が完了したかを判定する(ステップS12)。このステップS12において除氷が完了していなければ(ステップS12でNO)、ステップS12を繰り返す。そして、製氷が完了すると(ステップS12でYES)、ステップS13に移行して、除氷運転を終了すると共に、製氷運転へと移行する。ステップS13では、前記開閉モータAMの逆転駆動により前記水皿18を閉成位置に向けて上昇させる。次いで、制御手段32は、ホットガス弁HVa,HVbを閉成(OFF)すると共に、開閉弁V1,V2を開放(ON)する。そして、制御手段32は、ステップS4へと移行する。以降、制御手段32は、製氷運転と除氷運転とを交互に繰り返すよう制御を行う。なお、水皿18の開放前(下降中)にもステップS12の処理を行うよう構成してもよい。
〔上記実施例1の別例〕
なお、クラック防止制御(図4のステップS7を参照)に関し、商品(自動製氷機)の開発段階で行う実働試験によって、第2蒸発器20bの蒸発温度と、第2開閉弁V2の開閉タイミングとの関係を事前検証することで、第2蒸発器20bの蒸発温度を下限温度以上に維持しつつ両蒸発器20a,20bによる冷却期間の割合を高めるための第2開閉弁V2の好適な開閉タイミング(時間データ)を特定し、これに基づいて制御手段32に第2開閉弁V2を開閉制御させることも可能である。このように構成すれば、前記実働試験により得た時間データにより第2開閉弁V2の制御タイミングを事前に定めることができ、制御の簡略化を図り得る。
次に、実施例2に係る自動製氷機について、図5を参照して以下説明する。図5は、実施例2に係る自動製氷機の製氷機構10および冷凍回路12を示す概略図である。なお、実施例1と相違する構成について基本的に説明を行い、実施例1と同じ構成には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
実施例2の自動製氷機は、図5に示すように、冷凍回路12に設けた2つの分岐路12a,12bの分岐点P(図5を参照)よりも凝縮器CD側に膨張手段EXPを配置して、該膨張手段EXPの開閉弁を開閉することで各蒸発器20a,20bへの冷媒の供給を同時に許容および規制し得るよう構成されている点が、前述した実施例1と異なっている。ここで、制御手段32は、製氷運転中において、製氷室温度測定センサー39により検出される製氷室温度が下限温度より低下したと判定すると、圧縮機CMを動作停止(OFF)すると共に膨張手段EXPの開閉弁を開放状態から閉成状態に切り替え、凝縮器CD側から第1蒸発器20aおよび第2蒸発器20bへの冷媒の供給を停止させる。一方で、製氷運転中において膨張手段EXPの開閉弁を閉成状態に切り替えた状況下では、製氷室温度が下限温度以上であると判定すると、膨張手段EXPの開閉弁を閉成状態から開放状態に切り替えて圧縮機CMを動作開始(ON)することで、凝縮器CD側から第1蒸発器20aおよび第2蒸発器20b内への冷媒の供給を再開させる。
また、実施例2の自動製氷機は、前記膨張手段EXPと前記分岐点Pとの間にバイパス管30の終端を接続して、該バイパス管30に設けたホットガス弁HVを開閉することにより各蒸発器20a,20bへのホットガスの供給を同時に許容および規制し得るよう構成されている点が、前述した実施例1と異なっている。
すなわち、実施例2の自動製氷機は、2系統の蒸発器20a,20bを製氷室14の天板15aおよび側板15bに配設することで製氷能力を高めつつ、冷凍回路12を簡略に構成することができる。
次に、実施例3に係る自動製氷機について、図1〜4を参照して以下説明する。なお、実施例1と相違する構成について基本的に説明を行い、実施例1と同じ構成には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
実施例3に係る自動製氷機は、製氷運転中のクラック防止制御(図4のステップS7を参照)において制御手段32が第2開閉弁V2を閉成する契機が、前述した実施例1と異なっている。なお、前述した実施例1は、製氷室14内の氷塊にクラックが生じるのを防ぐため、第2蒸発器20bの蒸発温度が下限温度より低下(第2条件)した場合に、第2開閉弁V2を制御して第2蒸発器20b内への冷媒の供給を阻止または制限する(すなわち、第2蒸発器20bの製氷能力を停止または低下させる)ものであった。しかしながら、製氷室温度が基準温度(下限温度(−20℃)よりも高い温度であって実施例3では−2℃)以上となっている状況下では、第2蒸発器20bの蒸発温度が下限温度より低下(第2条件が成立)したとしても製氷室14内の氷塊にクラックが生じる可能性が過度に高まらないため、第2蒸発器20bの蒸発温度を下限温度以上に保つ必要がない。
そこで、実施例3の自動製氷機において、制御手段32は、製氷運転中(クラック防止制御)において、製氷室温度が基準温度(下限温度より高い所定の温度)を下回る条件下において、第2蒸発器20bの蒸発温度または製氷室温度に基づき第2開閉弁V2を制御して第2蒸発器20bへの冷媒を阻止または制限する構成としてある。すなわち、製氷室温度が基準温度以上の場合には、第2蒸発器20bの蒸発温度が下限温度より低下した状態となっても第2開閉弁V2を開放状態に維持して、第2蒸発器20bへの冷媒の供給を許容し、製氷室温度が基準温度を下回る条件下で、第2蒸発器20bの蒸発温度が下限温度より低下すると、第2開閉弁V2を閉成(または開口寸法を縮小)するよう制御して第2蒸発器20bへの冷媒の供給を阻止(または制限)する。また、製氷室温度が基準温度を下回る条件下で、更に該基準温度より低い下限温度を下回ると、第2開閉弁V2を閉成(または開口寸法を縮小)するよう制御して第2蒸発器20bへの冷媒の供給を阻止(または制限)する。このようにすることで、第2蒸発器20bによる冷却効率を高くして製氷時間を短縮しつつ、製氷室14に成長する氷塊にクラックが生じるのを防止することができる。
次に、実施例4に係る自動製氷機について、図1〜4を参照して以下説明する。なお、実施例1と相違する構成について基本的に説明を行い、実施例1と同じ構成には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
実施例4に係る自動製氷機は、製氷運転開始時において、制御手段32の制御により第2開閉弁V2が開放されるタイミングが、前述した実施例1と異なっている。なお、前述した実施例1は、製氷運転開始時(図4のステップS3)において、制御手段32が第1開閉弁V1および第2開閉弁V2を同時に開放することで、第1蒸発器20aおよび第2蒸発器20bによって製氷室14の天板15aおよび側板15bを同時に冷却開始するものであった。しかしながら、天板15aおよび側板15bを同時に冷却開始すると、製氷室14内において側板15bの内面に発生した氷の核から氷塊が成長することがあり、この場合に出来た氷塊の形状が歪になり易く、不良氷が多く発生する虞がある。
そこで、実施例4に係る自動製氷機の制御手段32は、製氷運転開始時において、先ず、第1蒸発器20aに接続する第1開閉弁V1を開放して第1蒸発器20aにより製氷室14の天板15aを冷却する。そして、この第1開閉弁V1を開放してから所定の遅延時間が経過した後に、第2蒸発器20bに接続する第2開閉弁V2を開放することで、天板15aの冷却開始よりも遅れて第2蒸発器20bによる側板15bの冷却を開始するよう構成してある。すなわち、2系統の蒸発器20a,20bによって製氷室14を天板15aおよび側板15bから冷却可能な構成としつつも、氷結のきっかけとなる核を天板15aの内面に発生させ、この核から氷塊を成長させるようにしたので、氷の形状が歪になることがなく、見栄えの良い氷塊を得ることができる。なお、第1開閉弁V1を開放制御してから第2開閉弁V2を開放制御するまでの前記遅延時間は、第1蒸発器20aによって天板15aを冷却することで該天板15aの内面に氷の核が発生するまでの時間であり、実働試験の結果をもとに算出した時間が設定される。
〔上記実施例4の別例〕
なお、開口寸法を調整可能な第2開閉弁V2を採用する場合にあっては、制御手段32の制御により、上記実施例4で説明した遅延時間内には第2開閉弁V2を全開状態よりも開口寸法が小さな開放状態としておき、遅延時間の経過後に全開状態とすることができる。すなわち、製氷運転開始時に、第1蒸発器20aに接続する第1開閉弁V1は全開させて天板15aを冷却すると共に、第2蒸発器20bに接続する第2開閉弁V2は徐々に開放させることで、天板15aの冷却に対し時間的に遅れて側板15bを冷却するよう構成する。この場合にも、2系統の蒸発器20a,20bによって製氷室14を天板15aおよび側板15bから冷却可能な構成としつつも、氷の核を天板15aの内面に発生させて、この核から氷塊を成長させることができる。しかも、第2開閉弁V2を徐々に開放するので、製氷室14の急激な温度低下を防ぐことができ、見栄えの良い氷塊を得ることができる。
次に、実施例5に係る自動製氷機について、図1〜4を参照して以下説明する。なお、実施例1と相違する構成について基本的に説明を行い、実施例1と同じ構成には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
実施例5に係る自動製氷機は、除氷運転(図4のステップS9からステップS13までの処理)において第2蒸発器20bにホットガスを供給しない点が、前述した実施例1と異なっている。なお、前述した実施例1は、除氷運転開始時(図4のステップS9を参照)において、制御手段32が第1ホットガス弁HVaおよび第2ホットガス弁HVbを同時に開放することで圧縮機CM側からのホットガスをバイパス管30a,30bから第1蒸発器20aおよび第2蒸発器20bに供給して、製氷室14の天板15aおよび側板15bを除氷運転終了時(図4のステップS13)まで加温するものであった。しかしながら、除氷運転の開始から終了まで天板15aおよび側板15bの両方を各蒸発器20a,20bで加温することで製氷室14から氷塊を離脱させる場合には、氷塊の外面(特に、氷塊における製氷室側板に接する側面や、製氷室天板の縁部に接している上面縁部)が必要以上に融け、期待するものより小さくて軽い氷塊しか得られない。
そこで、実施例5における制御手段32は、除氷運転(図4のステップS9からステップS13までの処理)に際し、第1ホットガス弁(第1弁体)HVaを開放して圧縮機CM側(冷凍回路12)からのホットガスを第1蒸発器20aに供給することで天板15aを加温する一方で、第2ホットガス弁(第2弁体)HVbは除氷運転の開始から終了まで閉成状態に維持して、圧縮機CM側から第2蒸発器20bへのホットガスの供給は阻止するよう構成してある。このため、2系統の蒸発器20a,20bを備えて製氷室14を効率的に冷却可能としながら、除氷に際して、氷塊における製氷室側板や天板の縁部に接している部分が過度に融けることがなく、形の良い氷塊が製造される。なお、図1の構成において、第2バイパス管30bおよび第2ホットガス弁HVbは省略することができる。
〔上記実施例5の別例〕
また、除氷運転開始時に第1ホットガス弁(第1弁体)HVaよりも遅れて第2ホットガス弁(第2弁体)HVbを開放する(除氷運転の開始時に圧縮機CM側から第2蒸発器20bへのホットガスの供給を制限する)構成とすることもできる。この場合、制御手段32は、除氷運転開始時に第1ホットガス弁HVaを開放して圧縮機CM側(冷凍回路12)からのホットガスを第1蒸発器20aに供給することで製氷室14の天板15aだけを加温する。そして、この第1ホットガス弁HVaの開放から所定の第2遅延時間が経過した後に、第2ホットガス弁HVbを開放してホットガスを第2蒸発器20bに供給することで側板15bを加温する。このようにすれば、2系統の蒸発器20a,20bを備えて製氷室14を効率的に冷却可能としながら、除氷に際しては、氷塊が融ける量が過度とならない範囲で、除氷時間を短縮することができる。なお、第1ホットガス弁HVaを開放制御してから第2ホットガス弁HVbを開放制御するまでの前記第2遅延時間は、実働試験の結果をもとに算出した時間が設定される。
この他、開口寸法を調整可能な第2ホットガス弁HVbを採用する場合にあっては、制御手段32の制御により、上記実施例5で説明した第2遅延時間内には第2ホットガス弁(第2弁体)HVbを全開状態よりも開口寸法が小さな開放状態としておき、第2遅延時間の経過後に全開状態とすることで、天板15aと時間的に遅れて側板15bを加温するよう構成してもよい。すなわち、除氷運転開始時において第2ホットガス弁HVbを徐々に開放させるようにして、圧縮機CM側から第2蒸発器20bへのホットガスの供給を制限する構成とすることで、2系統の蒸発器20a,20bを備えて製氷室14を効率的に冷却可能としながら、除氷に際しては、氷塊が融ける量が過度とならない範囲で、除氷時間を短縮することができる。
次に、実施例6に係る自動製氷機について、図1〜4を参照して以下説明する。なお、実施例1と相違する構成について基本的に説明を行い、実施例1と同じ構成には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
実施例6に係る自動製氷機は、除氷運転中(図4のステップS9からステップS13までの処理)において水皿18の開放を待って第2蒸発器20bにホットガスを供給開始する点が、前述した実施例1と異なっている。ここで、前述した実施例1の自動製氷機は、除氷運転の開始時(図4のステップS9)に、開閉モータAMを正転駆動して水皿18を下降させると共に、圧縮機CM側からのホットガスを第1蒸発器20aおよび第2蒸発器20bに供給して、以降、除氷の完了までホットガスの供給を継続して天板15aおよび側板15bを加温する。このような制御を行う場合、水皿18が充分に開放するタイミングよりも前に製氷室14から氷塊が離脱すると、水皿18が何らかの要因(例えば、下降中に除氷が完了すること等)によって下降途中から上昇に転じた場合に、氷塊を乗せたまま製氷室14の開口を閉成しようとして、製氷室14と水皿18との間に氷塊が挟まれる所謂「氷噛み」が発生する虞がある。また一方で、前述した実施例5のように第1蒸発器20aだけで除氷運転を行う場合には、第2蒸発器20bを備えない従来構造に対して除氷時間を短縮する効果は期待できないことになる。
そこで、実施例6に係る自動製氷機の制御手段32は、除氷運転の開始時(図4のステップS10)に、第1ホットガス弁(第1弁体)HVaを開放して圧縮機CM側(冷凍回路12)からのホットガスを第1蒸発器20aに供給することで先ず製氷室14の天板15aを第1蒸発器20aにより加温する。そして、水皿位置検出センサーによって水皿18の開放が検出される(図4のステップS10)と、第2ホットガス弁(第2弁体)HVbを開放してホットガスを第2蒸発器20bに供給することで、第2蒸発器20bにより製氷室14の側板15bを加温するように構成してある。すなわち、水皿18の開放前に製氷室14から氷塊が離脱することに起因して製氷室14と水皿18(製氷水タンク16)との間で氷噛みが発生するのを防止し得ると共に、水皿18が開放された後は速やかに除氷を完了させることができる。
〔上記実施例6の別例〕
なお、冷凍回路12は、図6のように構成することができる。図6に示す冷凍回路12は、2つの分岐路12a,12bの分岐点Pよりも凝縮器CD側にバイパス管30の終端を接続すると共に、このバイパス管30に設けたホットガス弁HVとは別に、第1蒸発器20aおよび第2蒸発器20bへのホットガスの流入(供給)を許容または規制するための弁体(別のホットガス弁)Va,Vbを各蒸発器20a,20bに対応して配置してある。
そして、制御手段32は、除氷運転開始時(図4のステップS9)において、水皿18を開放位置へ向けて下降(移動)させると共に、ホットガス弁HVおよび第1弁体Vaを開放して圧縮機CM側からのホットガスを第1蒸発器20aに供給することで、先ず製氷室14の天板15aだけを第1蒸発器20aにより加温する。そして、水皿位置検出センサーによって水皿18の開放が検出される(図4のステップS11を参照)と、第2弁体Vbを開放して圧縮機CM側からのホットガスを第2蒸発器20bに供給することで、第2蒸発器20bにより製氷室14の側板15bを加温するように構成してある。このような構成においても、「氷噛み」の発生を防止し得る範囲で、除氷運転における除氷時間を短縮することができる。
また、図6の冷凍回路12を備えた自動製氷機において製氷運転を行う際には、先ずホットガス弁HVを閉成した下で、第1弁体Vaを開放して凝縮器CDからの冷媒を第1蒸発器20aに供給すると共に、第2弁体Vbを開放して凝縮器CDからの冷媒を第2蒸発器20bに供給する。なお、第1弁体Vaおよび第2弁体Vbとは別に、バイパス管30の終端の接続位置と凝縮器CDの吐出側との間に膨張手段EXPを設けるようにしてもよい。
次に、実施例7に係る自動製氷機について、図4および図7を参照して以下説明する。図7は、実施例7に係る自動製氷機の製氷機構10および冷凍回路12を示す概略図である。なお、実施例1と相違する構成について基本的に説明を行い、実施例1と同じ構成には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
実施例7に係る自動製氷機は、除氷運転の開始時(図4のステップS9)において第2蒸発器20bに凝縮器CDからの冷媒を供給するようにし、水皿18の開放を待って第2蒸発器20bにホットガスを供給開始する点が、前述した実施例1と異なっている。ここで、前述した実施例1の自動製氷機のようにホットガスを各蒸発器20a,20bに除氷運転の開始から終了まで供給する場合、水皿18の開放を待たずに製氷室14から氷塊が離脱し易いことで「氷噛み」が発生し易くなることはすでに説明した。しかしながら、例えば小さな氷塊を生成するタイプの自動製氷機では、除氷に要する時間が元々短いため、第1蒸発器20aで天板15aだけを加温するようにしても、水皿18の開放を待たずに製氷室14から氷塊が離脱して「氷噛み」を引き起こす虞がある。
そこで、実施例7の自動製氷機において、冷凍回路12は、図7に示すように、第1蒸発器20aおよび第2蒸発器20bへのホットガスの流入(供給)を許容または規制するための弁体Va,Vbを、2つの分岐路12a,12bにおける各蒸発器20a,20bの吸込み側に接続してある。また、第1分岐路12aには、第1蒸発器20aに接続した第1弁体Vaより上流側に、ホットガス弁HVを備えたバイパス管30の終端を接続すると共に、このバイパス管30終端の接続位置と、分岐路12a,12bの分岐点Pとの間に、バイパス管30から第2分岐路12bへ向けたホットガスの流れを規制するための第3弁体Vcを配置してある。
そして、実施例7に係る自動製氷機の制御手段32は、除氷運転の開始時(図4のステップS9)に、第3弁体Vcを閉成し、またホットガス弁HV、第1弁体Vaおよび第2弁体Vbを開放することで、圧縮機CM側(冷凍回路12)からのホットガスを第1蒸発器20aに供給する一方で第2蒸発器20bにはホットガスを供給せず、冷凍回路12の凝縮器CDからの冷媒を供給する。その後、制御手段32は、水皿位置検出センサーによって水皿18の開放が検出される(図4のステップS10)と、第3弁体Vcを開放して圧縮機CM側からのホットガスを第2蒸発器20bに供給する。すなわち、実施例7に係る自動製氷機は、除氷運転の開始時に、圧縮機CM側(冷凍回路12)からのホットガスを第1蒸発器20aに供給して天板15aを加温する一方で、第2蒸発器20bには凝縮器CDからの冷媒を供給して側板15bを冷却し、水皿18の開放が検出されると、該側板15bの冷却を終了する。これにより、除氷運転開始時に側板15bの高温化を確実に防止して、水皿の開放前に製氷室から氷塊が離脱することに起因して氷噛みが発生するのを防ぐことができる。そして、水皿18が開放された後は速やかに除氷を完了させることができる。
〔上記実施例7の別例〕
また、除氷運転の開始時に側板15bの高温化を防止するに際しては、第2蒸発器20bに対するホットガスの供給を水皿18の開放後に行わないようにしてもよい。この場合にも、除氷運転の開始から水皿18の開放が検出されるまでの間に亘って凝縮器CDからの冷媒を第2蒸発器20bに供給して側板15bの冷却を行うことで、側板15bの高温化を確実に防止して氷噛みの発生を防ぐことができる。
〔変更例〕
本願は前述した実施例の構成に限定されるものではなく、例えば以下の構成を適宜に採用することができる。
(1) 実施例1〜7では、製氷室内を区画せずに1つの氷塊を生成するよう構成したが、室内が複数の製氷小室に区画された製氷室に対して第1蒸発器および第2蒸発器を配設してもよい。
この場合に製氷室は、図8に示すように、第2蒸発器を構成する冷凍配管が全ての製氷小室と対向するよう各製氷小室を区画形成することで、各製氷小室での製氷時間にばらつきが生じないよう構成することができる。
(2) 実施例1〜7では、クローズドセル式製氷機の製氷室に2系統の蒸発器を配設する構成としたが、オープンセル式製氷機の製氷室に2系統の蒸発器を配設してもよい。
ここで、図9に示すように、製氷室を互いに離間する複数の製氷小室で構成する場合には、蛇行状をなす第1蒸発器の冷凍配管を各製氷小室の天板に渡すように配設すると共に、第2蒸発器の冷凍配管を蛇行させて各製氷小室の間隙を通って各製氷小室と接するよう配設することで、2系統の蒸発器により複数の製氷小室の天板および側板を夫々冷却・加温することが可能である。
12 冷凍回路,14 製氷室,15a 天板,15b 側板,18 水皿,
20 蒸発器,20a 第1蒸発器,20b 第2蒸発器,CD 凝縮器,
V1 第1開閉弁,V2 第2開閉弁,HVa 第1ホットガス弁(第1弁体),
HVb 第2ホットガス弁(第2弁体),PM ポンプモータ(製氷水供給手段),
Va 第1弁体,Vb 第2弁体

Claims (10)

  1. 天板(15a)および該天板(15a)の周囲を囲む側板(15b)からなり、下方に開口している製氷室(14)と、冷凍回路(12)から導出されて前記製氷室(14)に配設される蒸発器(20)と、前記製氷室(14)の前記開口を介して内部へ製氷水を循環供給する製氷水供給手段(PM)とを備えた自動製氷機において、
    前記冷凍回路(12)からの蒸発器(20)は第1蒸発器(20a)と第2蒸発器(20b)とに分岐しており、
    前記第1蒸発器(20a)は前記製氷室(14)の天板(15a)に配設されると共に、前記第2蒸発器(20b)は前記製氷室(14)の側板(15b)に配設されている
    ことを特徴とする自動製氷機。
  2. 前記自動製氷機の製氷運転中は、前記天板(15a)に配設される第1蒸発器(20a)に接続した第1開閉弁(V1)を開放することで、該第1蒸発器(20a)へ前記冷凍回路(12)からの冷媒を供給し続けると共に、前記側板(15b)に配設される第2蒸発器(20b)に接続した第2開閉弁(V2)を該第2蒸発器(20b)の蒸発温度または前記製氷室(14)の温度に基づいて制御することで、該第2蒸発器(20b)への前記冷媒の供給を調節する請求項1記載の自動製氷機。
  3. 前記製氷室(14)の温度が下限温度より高い基準温度を下回る条件下において、前記第2蒸発器(20b)の蒸発温度または前記製氷室(14)の温度に基づき前記第2開閉弁(V2)を制御して前記第2蒸発器(20b)への冷媒を阻止または制限する請求項2記載の自動製氷機。
  4. 製氷室温度を測定する製氷室温度測定センサー(39)が前記側板(15b)に設けられ、
    前記第2蒸発器(20b)と前記製氷室温度測定センサー(39)とは、前記製氷室(14)の側板(15b)において前記製氷室温度測定センサー(39)が第2蒸発器(20b)からの熱影響を大きく受けない程度に離間配置されている請求項1〜3の何れか一項に記載の自動製氷機。
  5. 前記自動製氷機の製氷運転開始時は、前記第1蒸発器(20a)に接続する第1開閉弁(V1)を開放して前記第1蒸発器(20a)により前記天板(15a)を冷却し、前記第1開閉弁(V1)を開放してから所定時間経過した後に、前記第2蒸発器(20b)に接続する第2開閉弁(V2)を開放することで、前記第2蒸発器(20b)による前記側板(15b)の冷却を開始するようにした請求項1〜4の何れか一項に記載の自動製氷機。
  6. 前記自動製氷機の製氷運転開始時に、前記第1蒸発器(20a)に接続する第1開閉弁(V1)は全開させて前記天板(15a)を冷却すると共に、前記第2蒸発器(20b)に接続する第2開閉弁(V2)は徐々に開放させることで、前記天板(15a)の冷却に対し時間的に遅れて前記側板(15b)を冷却するようにした請求項1〜5の何れか一項に記載の自動製氷機。
  7. 前記自動製氷機の除氷運転に際し、前記冷凍回路(12)からのホットガスを前記第1蒸発器(20a)に供給することで前記天板(15a)を加温する一方で、前記第2蒸発器(20b)へのホットガスの供給は阻止または制限するようにした請求項1〜6の何れか一項に記載の自動製氷機。
  8. 前記自動製氷機の除氷運転開始時に第1弁体(Va,HVa)を開放して前記冷凍回路(12)からのホットガスを前記第1蒸発器(20a)に供給し、前記第1弁体(Va,HVa)の開放から所定時間後に第2弁体(Vb,HVb)を開放して前記ホットガスを前記第2蒸発器(20b)に供給することで前記側板(15b)を加温するようにした請求項7記載の自動製氷機。
  9. 前記自動製氷機は前記製氷室(14)を下方から開閉自在に閉成する水皿(18)を備え、除氷運転の開始時には、第1弁体(Va,HVa)を開放して前記冷凍回路(12)からホットガスを第1蒸発器(20a)に供給することで前記天板(15a)を加温し、前記水皿(18)の開放が検出されると、第2弁体(Vb,HVb)を開放して前記ホットガスを第2蒸発器(20b)に供給することで前記側板(15b)を加温するようにした請求項1〜7の何れか一項に記載の自動製氷機。
  10. 前記自動製氷機は前記製氷室(14)を下方から開閉自在に閉成する水皿(18)を備え、除氷運転の開始時には、前記冷凍回路(12)からのホットガスを第1蒸発器(20a)に供給して前記天板(15a)を加温する一方で、第2蒸発器(20b)には前記冷凍回路(12)の凝縮器(CD)から冷媒を供給して前記側板(15b)を冷却し、前記水皿(18)の開放が検出されると、該側板(15b)の冷却を終了するようにした請求項1〜7の何れか一項に記載の自動製氷機。
JP2016249900A 2016-12-22 2016-12-22 自動製氷機 Pending JP2018105522A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016249900A JP2018105522A (ja) 2016-12-22 2016-12-22 自動製氷機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016249900A JP2018105522A (ja) 2016-12-22 2016-12-22 自動製氷機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018105522A true JP2018105522A (ja) 2018-07-05

Family

ID=62786883

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016249900A Pending JP2018105522A (ja) 2016-12-22 2016-12-22 自動製氷機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018105522A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113242951A (zh) * 2018-12-18 2021-08-10 Lg电子株式会社 制冰机
US20210325096A1 (en) * 2020-04-21 2021-10-21 Samsung Electronics Co., Ltd. Refrigerator and method of controlling the same
CN115265033A (zh) * 2021-04-29 2022-11-01 青岛海尔电冰箱有限公司 制冷设备的制冰控制方法
WO2023002881A1 (ja) * 2021-07-20 2023-01-26 ブランテックインターナショナル株式会社 製氷装置及び製氷方法
EP4103897A4 (en) * 2020-02-12 2023-11-08 Enodis Corporation ICE MAKING DEVICE FOR SQUARE CUBES USING TRAY PARTITIONS AND PIN COIL EVAPORATORS

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113242951A (zh) * 2018-12-18 2021-08-10 Lg电子株式会社 制冰机
US11747068B2 (en) 2018-12-18 2023-09-05 Lg Electronics Inc. Ice machine
EP4103897A4 (en) * 2020-02-12 2023-11-08 Enodis Corporation ICE MAKING DEVICE FOR SQUARE CUBES USING TRAY PARTITIONS AND PIN COIL EVAPORATORS
US20210325096A1 (en) * 2020-04-21 2021-10-21 Samsung Electronics Co., Ltd. Refrigerator and method of controlling the same
CN115265033A (zh) * 2021-04-29 2022-11-01 青岛海尔电冰箱有限公司 制冷设备的制冰控制方法
WO2023002881A1 (ja) * 2021-07-20 2023-01-26 ブランテックインターナショナル株式会社 製氷装置及び製氷方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2018105522A (ja) 自動製氷機
JP5008675B2 (ja) 自動製氷機およびその運転方法
US10094607B2 (en) Ice maker with slush-avoiding sump
CN102918342B (zh) 保冷箱
JP2017190936A (ja) 冷蔵庫
CN105135772B (zh) 水制冷装置及其防止冷水结冰的控制方法
WO2020253798A1 (zh) 用于改进制冰组件效率的密封系统
JP4994087B2 (ja) 自動製氷機の運転方法
JP4954684B2 (ja) 自動製氷機の運転方法
JP2009144951A (ja) 冷凍冷蔵装置のデフロスト運転制御装置及び方法
JP5313813B2 (ja) 冷蔵庫
JP5052173B2 (ja) 自動製氷機の運転方法
JP5052240B2 (ja) 製氷機の運転方法
JP5173272B2 (ja) 製氷機の運転方法
JP4532201B2 (ja) 自動製氷機の運転方法
JP2010121802A (ja) 自動製氷機の運転方法
JP5795930B2 (ja) 自動製氷機の運転方法
JP2008057862A (ja) 製氷機
JP6974089B2 (ja) 冷凍・冷蔵ショーケース
JP6744731B2 (ja) 冷蔵庫
JP4460898B2 (ja) 自動製氷機
WO2016194189A1 (ja) 冷却装置
JP6327499B2 (ja) ヒートポンプ給湯装置
JP6946147B2 (ja) 製氷機
JP4240904B2 (ja) 冷却貯蔵庫