JP2018105254A - ピストン - Google Patents

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浩一 頼實
Koichi Yorizane
浩一 頼實
達哉 江原
Tatsuya Ebara
達哉 江原
英昭 下川
Hideaki Shimokawa
英昭 下川
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Abstract

【課題】オイルジェットが流入するオイル穴が空けられているピストンにおいて、オイル穴にオイルジェットを流入させて冷却性能をアップさせることを確実化する。【解決手段】ピストン2は、リング溝11を有する円形部9と、その下面に一体に設けたスカート部10とを有している。スカート部10は底面視小判形に形成されていて、板状壁部に、ピストンピンが嵌まるボス穴15aを空けている。円形部9には内部凹所21が形成されており、外部下面18から内部凹所21に向けてオイル穴22が貫通している。オイル穴22はボス穴15aを挟んだ両側のエリアに形成されている。このため、オイルをオイル穴22に外側から流入させた場合は、オイルが上からピストンピンに当たることはなく、オイルをオイル穴22に内側から流入させる場合は、オイルジェットがピストンピンに当たることがない。【選択図】図5

Description

本願発明は、オイルジェットで冷却されるピストンに関するものである。
内燃機関において、シリンダブロックやコンロッドからオイルジェットをピストンに向けて下方から噴出させて、ピストンを冷却することは広く行われている。ピストンは、ピストンピンが嵌まるスカート部を有しており、スカート部で囲われた部位は下向きに開口した空間になっている。そして、オイルジェットは、一般に、スカート部で囲われた空間部に向けて噴出させている。
しかし、オイルジェットを単に空間に噴出させただけでは、冷却性能が十分でない可能性がある。そこで、特許文献1には、ピストンに、オイルジェットが流入するオイル穴を形成して、ピストンの肉部を内部から冷却することが開示されている。
実開平3−56852号のマイクロフィルム
ピストンは、リング溝が形成された円形部と、その下面に一体に設けたスカート部とを有しており、スカート部は、一般に、円形部と同一面を成す円弧状壁と、円形部の外周よりも内側に入り込んだ板状壁部とを有しており、全体として底面視で小判形になっている。従って、円形部の下面は、スカート部における板状壁部の外側に露出した外部下面を有している。また、円形部の下面のうちスカート部で囲われた部位は、頂面の側に入り込んだ内部凹所になっており、従って、円形部の下面のうち内部凹所の底面である内部下面は、外部下面よりも上に入り込んでいる。
そして、特許文献1において、オイル穴は、外側に位置した一端(外部開口)は円形部の外部下面に開口して、内側に位置した他端(内部開口)は、円形部における内部凹所の内側面に開口しているが、底面視では、オイル穴の一端はピストンピンの外側に位置して、オイル穴の他端ピストンの上に位置する姿勢になっている。従って、特許文献1では、オイル穴は、底面視でピストンピンの軸心と交叉する姿勢になっている。
さて、特許文献1において、オイルジェットはオイル穴に対して外側から流入させる場合と内側から流入させる場合とが有り得るが、オイルジェットをシリンダブロックに設けたノズルから噴出させる場合、スカート部で囲われた内側から流入させる方法では、ピストンピンが邪魔になって、オイルジェットをオイル穴に的確に流入させ難く、冷却機能を十分に確保できるか否か疑問であるといえる。
また、オイル穴にオイルを外側から流入させた場合、オイルは、スカート部で囲われた内部においてピストンピンに向けて流下するため、ピストンの上下動によってオイルがミスト化しやすくなって、オイルの消費量が増えてしまうことが懸念される。
更に、オイルを、オイル穴に内側から流入させて外側から排出させる場合、オイル穴が底面視でピストンピンと交叉するように傾斜していることから、オイル穴から噴出したオイルがシリンダボアの内面に付着する傾向を呈して、これまた、オイルの消費量が増えてしまうことが懸念される。
本願発明は、ピストンにオイル穴を設けることは特許文献1と共通しつつ、より改善された形態で提供せんとするものである。
本願発明のピストンは、
頂面側に位置して外周にリング溝が形成された円形部と、前記円形部の下面に一体に設けた非円形のスカート部とを有しており、
前記スカート部は、クランク軸線方向から見て左右に分かれた一対の円弧状壁部と、クランク軸線方向から見て前後に分かれた一対の板状壁部とを有しており、前記円弧状壁部の外面は前記円形部の外面と同心になっていて、前記板状壁部は、底面視でクランク軸線と直交した左右方向に長い形態であり、このため、前記スカート部は底面視で略小判型になっており、前記前後の板状壁部に、ピストンピンが貫通するボス穴を形成している一方、
前記円形部の下面は、前記板状壁部の外側に位置した外部下面と、前記スカート部で囲われた内部下面とに分離しており、前記円形部のうちスカート部で囲われた部位は、前記外部下面よりも頂面の側に深く入り込んだ内部凹所に形成されており、このため、前記円形部の外部下面と内部下面とは段違いになっている、という基本構成である。
そして、請求項1の発明では、上記基本構成において、前記円形部のうち底面視でピストンピンを挟んだ左右両側のエリアに、下方から噴出されたオイルジェットが入り込むオイル穴が、一端は前記外部下面に開口して他端は前記内部凹所に開口した傾斜姿勢で形成されている。
請求項2の発明は、上記基本構成において、
前記円形部に、前記スカート部で囲われた部位に向けて下方から噴出されたオイルジェットが入り込むオイル穴が、一端は前記外部下面に開口して他端は前記内部凹所に開口した傾斜姿勢で形成されており、前記オイル穴の内部又は前記外部下面に、前記オイル穴にその他端から流入して一端から流出するオイルがシンリダボアの内周に向かわずに下方のオイルパンに流下するように方向付ける制御部を形成している。
制御部は、オイルの勢いを減じるものでもよいし、オイルの流れ方向を下向きに変換させるようなものでもよい。
請求項3の発明では、請求項1又は2において、前記円形部の内部下面に、当該内部下面に向けて噴出されたオイルジェットを前記オイル穴の他端に導くガイドリブを形成している。
請求項1の発明では、オイル穴は、底面視でピストンピンを挟んだ外側に位置しているため、オイルをオイル穴に内部から流入させる場合は、ピストンピンに邪魔されることなく、オイルを的確に流入させることができる。従って、オイル穴を設けたことのメリットを享受して、冷却性能を向上できる。
また、オイルをオイル穴に外側から流入させる場合は、スカート部の内部に入り込んだオイルがピストンピンに向けて流下することを防止又は著しく低減できるため、オイルのミスト化も大幅に低減することができる。これにより、オイルの消費量を抑制できる。
オイル穴は、その性質上、ピストンの軸線に対して傾斜した姿勢にならざるを得ない。このため、オイル穴に内部から流入したオイルが外部から排出される場合、既述のとおり、オイルの勢いが強いと、オイルがシリンダボアの内周面に付着する傾向を呈して、オイルの消費量が増大するおそれがある。
これに対して請求項2の構成を採用すると、制御部によってオイルがオイルパンに向かうように制御されるため、シリンダボアの内周面にオイルが大量に付着することを防止して、オイルの消費量を低減できる。
請求項3の構成を採用すると、オイルがガイドリブで集められるため、オイル穴へのオイルの流入を促進して、ピストンの冷却性能を向上できる。また、ガイドリブは補強機能を有するため、ピストンの強度向上にも貢献できる。
第1実施形態のピストンが組み込まれた内燃機関の縦断正面図である。 ピストンの底面図である。 図2のIII-III 視側面図である。 図2の IV-IV視断面図である。 図2の V-V視断面図である。 第2実施形態を示す図である。 第3実施形態を示す図である。 第4実施形態の底面図である。 図8のIX-IX 視断面図である。
(1).第1実施形態の構成
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。まず、図1〜5に示す第1実施形態を説明する。図1では、シンリダボア1にピストン2が組み込まれたシリンダブロック3を表示している。ピストン2は、下死点まで下降している。以下では、方向を特定するため前後・左右の文言を使用するが、クランク軸線方向を前後方向と定義している。図1,2に、方向を明示している。
図1はクランク軸線方向から見た断面図であり、複数のシンリダボア1が紙面と直交した前後方向に並んでいる。そして、シリンダブロック3のうちシンリダボア1の群を挟んだ一方の側に、オイルが流れるメインギャラリー4がクランク軸線方向に長く延びるように形成されている。メインギャラリー4からは、各シンリダボア1の箇所ごとに下向きの枝通路5が分岐しており、枝通路5に、オイルジェットユニット6を接続している。
オイルジェットユニット6は、シリンダブロック3に装着した本体部7と、本体部7かシンリダボア1の内部に向けて延びるノズル8とを有しており、本体部7には、オイルの圧力が所定値になるとオイルをノズル8に長手リリーフバルブを内蔵している。実施形態では、オイルジェットユニット6は、各シンリダボア1を挟んだ両側に一対ずつ配置されている。従って、シリンダブロック3のうちシンリダボア1の列を挟んでメインギャラリー4と反対側の部位には、メインギャラリー4と同じようにクランク軸線方向に延びる補助ギャラリー(図示せず)が形成されている。
ピストン2は、3段のリング溝11が形成された円形部9と、円形部9の下端に一体に連接されたスカート部10とを有している。円形部9の外周面には3段のリング溝11が形成されており、リング溝11にはリング(ピストンリングとオイルリング)12が嵌まっている。
図2から容易に理解できるように、スカート部10は、クランク軸線方向Oから見て左右に分かれた一対の円弧状壁部13と、クランク軸線方向Oから見て前後に分かれた一対の板状壁部14とを有している。円弧状壁部13の外周面は、円形部9の外周面と同心の円弧面になっている。図では、円弧状壁部13の外周面と円形部9の外周面とを同一面に描いているが、実際には、円弧状壁部13の外周面は円形部9の外周面よりも僅かに大径になっていることが多い。板状壁部14は、底面視でクランク軸線方向Oと直交した左右方向に長い形態になっている。従って、スカート部10は、底面視で略小判型になっている。
前後の板状壁部14には厚肉のボス部15が形成されており、ボス部15に、ピストンピン16が貫通するボス穴15aを形成している。コンロッド17の上端部はスカート部10の内部に位置しており、ピストンピン16が挿通されている。
スカート部10が小判形であることに起因して、円形部9の下面は、板状壁部14の外側に位置した外部下面18と、スカート部10で囲われた内部に位置した内部下面19とに分離している。また、円形部9のうちスカート部10で囲われた部位は、外部下面18よりも頂面20の側に深く入り込んだ内部凹所21に形成されており、内部凹所21の底面が内部下面19になっている。従って、円形部9の外部下面18と内部下面19とは段違いになっている。
そして、円形部9のうち底面視でピストンピン16を挟んだ左右両側のエリアに、下方から噴出されたオイルジェットが入り込むオイル穴22が、前後一対ずつ形成されている。各オイル穴22は、その一端(外側開口)22aは外部下面18に開口して、他端(内側開口)22bは、内部凹所21の内側面に開口しており、従って、ピストン2の軸線に対して傾斜した姿勢になっている。各オイル穴22は、底面視では、ピストンピン16と略平行な姿勢になっている。
図2、3から容易に理解できるように、板状壁部14の外面のうちボス部15を挟んだ左右両側の部位は、円形部9に近づくほど内側に入り込むように傾斜しており、このため、ボス部15を挟んだ左右両側の部位は抉り込み部23になっている。このため、円形部9の外部下面18は、抉り込み部23の箇所において内側に入り込んだ内向き進入部18aを有しており、円形部9の一端22aは、外部下面18の内向き進入部18aに形成されている。このため、オイル穴22は、底面視でピストンピン16と平行な姿勢にしつつ、リング溝11との間に十分な間隔を空けることができる。
(2).まとめ
オイル穴22には、内部からも外部からもオイルジェットを流すことができるが、図5では、オイルジェットをオイル穴22の一端22aから(外部から)流入させる状態を表示している。オイル穴22は前後一対あるので、オイルジェットユニット6のノズル8は前後に分岐した二股になっており、かつ、ノズル8の先端(上端)は、オイル穴22に向かうように少し傾斜させている。
二股状のノズル8を使用せずに、一方のオイル穴22に外側から入ったオイルを、他方のオイル穴22に内側から流入させることも可能である。また、オイルをオイル穴22に内部から流す場合は、ノズル8の上端部が、下死点においてスカート部10で囲われた空間に入り込むように設定したらよい。オイルをオイル穴22に内側から流入させる場合、1本のノズル8でオイルジェットを円形部9の内部下面19に噴出させてもよい。この場合は、オイルジェットは内部下面19で左右二手に分かれて、左右のオイル穴22に流入する。
オイル穴22にオイルジェットが外部から流入する場合は、オイルはスカート部10で囲われた空間から下方に流下してオイルパン(図示せず)に落ちるが、オイル穴22の他端22bは底面視でピストンピン16の左右両側に開口しているため、流れ落ちたオイルがピストンピン16に当たることは殆どない。従って、オイルのミスト化を防止して、オイルの消費量増大を防止できる。
オイルをオイル穴22に内側から流入させる場合も、ピストンピン16に邪魔されることなくオイル穴22に他端にオイルジェットを向けることができるため、オイルがオイル穴22に流れ込むことを確実化できる。従って、ピストン2の冷却性能を向上できる。
本実施形態では、オイル穴22の一端22aは、外部下面18の内向き進入部18aに形成しているが、外部下面18の内向き進入部18aの箇所では板状壁部14は抉り込み部23になっているため、オイル穴22に外側から実施形態を流入させる場合は、抉り込み部23が、オイルをオイル穴22に誘い込むガイド作用を果たすことができる。
(3).他の実施形態
次に、図6以下に示す他の実施形態を説明する。図6の第2実施形態では、オイルはオイル穴22に内側から(他端22bから)流入して、外側から(一端22aから)排出されるが、請求項に記載した制御部の一例として、オイル穴22のうち一端寄り部位を大径部22cに形成している。このように構成すると、オイルは流速を低下させてオイル穴22から排出されるため、オイルがシンリダボア1の内周面に付着することなく、下方のオイルパンに流下する。これにより、オイルの消費を抑制できる。
このピストン2はアルミを素材としてダイキャストで製造されている。すなわち、ダイキャスト用の金型は、頂面20を形成する第1金型25と、外周面を形成する2つの第2金型26と、内部を形成する第3金型27とを主要金型としており、2つの第2金型を離反させると共に第3金型27を抗体させることにより、型抜きを行える。そして、第2金型26に、オイル穴22を形成するための鋳抜きピン28を摺動自在に取り付けている。型抜きに際しては、鋳抜きピン28を後退させる。
従って、後加工(ドリル加工)を要することなく、オイル穴22を形成することができて、それだけ製造コストを抑制できる。この製造方法は、第1実施形態及び他の実施形態にもそのまま適用できる。
図7に示す第3実施形態では、制御部として、オイル穴22の外部下面18に、オイルを下方に案内する規制リブ29を形成している。この規制リブ29も、鋳抜きピンによって形成できる。規制リブ29のような制御部は、後付けで設けることも可能である。後付けの場合は型抜きのことは考慮する必要がないので、一点鎖線で示すように、下向きに垂下した規制板30を設けることも可能である。このような規制板30を設けると、オイルがシンリダボア1の内周面に付着することを確実に防止できる。
なお、第2実施形態や第3実施形態では、オイル穴22に外側からオイルジェットを流入させることも可能であり、この場合は、大径部22cや規制リブ29を、オイルジェットをオイル穴22に誘い込むガイド手段として機能させることができる。図7に矢印で示すように、一方のオイル穴22に外側からオイルジェットを流入させて、一方のオイル穴22から排出されたオイルを、他方のオイル穴22に内側から流入させることもできる。この場合は、オイルジェットユニット6は、シンリダボア1の片側のみに配置したらよい。
図8に示す第4実施形態では、円形部9の内部下面19に、オイルをオイル穴22に誘い込むガイドリブ31が形成されている。ガイドリブ31は、各オイル穴22に対応して2対ずつ形成している。ガイドリブ31は補強機能を有するため、ピストン2の強度アップにも貢献できる。このようにガイドリブ31を設けることは、第2実施形態や第3実施形態にも適用できる。
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は、他にも様々に具体化できる。例えば、オイル穴は必ずしも左右一対ずつ形成する必要はないのであり、例えば、排気側の箇所だけに設けることも可能である。また、オイルジェットはコンロッドから噴出させることも可能である。
本願発明は、実際に内燃機関のピストンに具体化できる。従って、産業上利用できる。
O クランク軸線方向
1 シンリダボア
2 ピストン
3 シリンダブロック
4 メインギャラリー
6 オイルジェットユニット
8 ノズル
9 円形部
10 スカート部
11 リング溝
12 リング
13 円弧状壁部
14 板状壁部
15a ボス穴
16 ピストンピン
17 ボス穴
18 外部下面
19 内部下面
20 頂面
21 内部凹所
22 オイル穴
22a 一端(外部開口)
22b 他端(内部開口)
22c 制御部の一例としての大径部
25,26,27 ダイキャスト用金型
28 鋳抜きピン
29 制御部の一例としての規制リブ
31 ガイドリブ

Claims (3)

  1. 頂面側に位置して外周にリング溝が形成された円形部と、前記円形部の下面に一体に設けた非円形のスカート部とを有しており、
    前記スカート部は、クランク軸線方向から見て左右に分かれた一対の円弧状壁部と、クランク軸線方向から見て前後に分かれた一対の板状壁部とを有しており、前記円弧状壁部の外面は前記円形部の外面と同心になっていて、前記板状壁部は、底面視でクランク軸線と直交した左右方向に長い形態であり、このため、前記スカート部は底面視で略小判型になっており、前記前後の板状壁部に、ピストンピンが貫通するボス穴を形成している一方、
    前記円形部の下面は、前記板状壁部の外側に位置した外部下面と、前記スカート部で囲われた内部下面とに分離しており、前記円形部のうちスカート部で囲われた部位は、前記外部下面よりも頂面の側に深く入り込んだ内部凹所に形成されており、このため、前記円形部の外部下面と内部下面とは段違いになっている構成であって、
    前記円形部のうち底面視でピストンピンを挟んだ左右両側のエリアに、下方から噴出されたオイルジェットが入り込むオイル穴が、一端は前記外部下面に開口して他端は前記内部凹所に開口した傾斜姿勢で形成されている、
    ピストン。
  2. 頂面側に位置して外周にリング溝が形成された円形部と、前記円形部の下面に一体に設けた非円形のスカート部とを有しており、
    前記スカート部は、クランク軸線方向から見て左右に分かれた一対の円弧状壁部と、クランク軸線方向から見て前後に分かれた一対の板状壁部とを有しており、前記円弧状壁部の外面は前記円形部の外面と同心になっていて、前記板状壁部は、底面視でクランク軸線と直交した左右方向に長い形態であり、このため、前記スカート部は底面視で略小判型になっており、前記前後の板状壁部に、ピストンピンが貫通するボス穴を形成している一方、
    前記円形部の下面は、前記板状壁部の外側に位置した外部下面と、前記スカート部で囲われた内部下面とに分離しており、前記円形部のうちスカート部で囲われた部位は、前記外部下面よりも頂面の側に深く入り込んだ内部凹所に形成されており、このため、前記円形部の外部下面と内部下面とは段違いになっている構成であって、
    前記円形部に、前記スカート部で囲われた部位に向けて下方から噴出されたオイルジェットが入り込むオイル穴が、一端は前記外部下面に開口して他端は前記内部凹所に開口した傾斜姿勢で形成されており、前記オイル穴の内部又は前記外部下面に、前記オイル穴にその他端から流入して一端から流出するオイルがシンリダボアの内周に向かわずに下方のオイルパンに流下するように方向付ける制御部を形成している、
    ピストン。
  3. 前記円形部の内部下面に、当該内部下面に向けて噴出されたオイルジェットを前記オイル穴の他端に導くガイドリブを形成している、
    請求項1又は2に記載したピストン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111120263A (zh) * 2020-01-20 2020-05-08 瑞立集团瑞安汽车零部件有限公司 一种汽车用空气压缩机

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