JP2016173049A - 吸気ポート形成用砂中子及びその製造方法と、シリンダヘッド用半製品 - Google Patents

吸気ポート形成用砂中子及びその製造方法と、シリンダヘッド用半製品 Download PDF

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Abstract

【課題】吸気ポートに仕切り部材が存在するシリンダヘッド用半製品を、前記仕切り部材を成形するための中空部を形成した吸気用砂中子を用いて容易に得る。
【解決手段】吸気用砂中子10の吸気ポート造形部には、中空部16が形成される。中空部16の底壁19には、第1傾斜面24a、24bと、これに連なる第2傾斜面26a、26bが形成される。すなわち、中空部16の、溶湯入口となる側方開口の近傍には、複数の傾斜面が存在する。なお、天井壁20には、第3傾斜面28a、28bが形成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、吸気ポート形成用砂中子及びその製造方法と、シリンダヘッドを得るためのシリンダヘッド用半製品に関する。
内燃機関を構成するシリンダヘッドには、希薄燃料及び空気が導入される複数個の燃焼室と、各燃焼室に連通する吸気ポート及び排気ポートとが形成される。また、燃焼室と吸気ポート及び排気ポートとの境界は、カムバルブが着座・離間するバルブシートが配設されるバルブシート部である。
この種のシリンダヘッドにおいて、吸気ポート内に金属製の仕切り部材を収容し、該吸気ポート内を複数個の通路に分割することがある。この場合、燃焼室内に導入される吸気に縦渦(いわゆるタンブル)が発生するために流動性が大きくなるので、着火が容易となり、その結果、エンジン性能が向上するからである。
吸気ポートは、吸気ポート形成用砂中子(以下、単に「吸気用砂中子」と表記することもある)によって形成される。前記仕切り部材は、この吸気用砂中子のポート造形部に埋入されることが一般的であるが、特許文献1に記載されるように、吸気用砂中子に中空部を形成し、シリンダヘッドを得るための溶湯を中空部に導入して固化することで仕切り部材を作製することもある。この場合、仕切り部材を別途用意する必要がないので、コストの低廉化を図ることができる。また、砂中子を作製するための中子用キャビティに仕切り部材を収容する必要もないので、砂中子を得るまでの作業が簡素となる。
実開平7−38665号公報
シリンダヘッドを得るときには、シリンダヘッド用キャビティに対し、重力方向(鉛直方向)下方から溶湯を導入する、いわゆる低圧鋳造が行われる。すなわち、この場合、溶湯の液面は、鉛直方向に沿って上昇する。一方、シリンダヘッドの鋳造装置において、吸気用砂中子は、中空部が重力に対して傾斜するように配設される。すなわち、中空部に対しては、主たる湯流れ方向とは異なる方向で溶湯を導入する必要がある。
しかしながら、このような方向に溶湯を流動させることは容易ではない。結局、吸気用砂中子に中空部を形成して仕切り部材を得ようとする場合、該中空部に溶湯が流入し難く、このために所望の形状をなす仕切り部材を形成することが困難であるという不都合がある。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、中空部内に溶湯を流動させることが容易であり、しかも、場合によって、バルブ孔を加工することが容易な吸気ポート形成用砂中子及びその製造方法と、シリンダヘッド用半製品を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、巾木部と、前記巾木部から突出してシリンダヘッドの吸気ポートを造形する吸気ポート造形部を有する吸気ポート形成用砂中子において、
前記吸気ポート造形部に、前記吸気ポートを複数の通路に仕切る仕切り部材を、前記シリンダヘッドを得る溶湯から造形するための中空部が形成され、
当該吸気ポート形成用砂中子は、前記中空部が重力方向と交差する方向となるように鋳造装置に配置され、
前記中空部内の互いに対向する第1壁面又は第2壁面のうち少なくともいずれか一方の、前記中空部の入口近傍に、該壁面に対向する他方の壁面から離間する方向に傾斜する複数の傾斜面が形成されていることを特徴とする。
また、本発明は、巾木部と、前記巾木部から突出してシリンダヘッドの吸気ポートを造形する吸気ポート造形部を有する吸気ポート形成用砂中子の製造方法において、
砂中子成形装置の中子用キャビティに中空部形成用中子を収容する工程と、
前記中子用キャビティに砂を導入し、前記吸気ポート造形部と前記巾木部とを有する前記吸気ポート形成用砂中子を得る工程と、
前記中空部形成用中子を前記吸気ポート造形部から離脱させて、前記吸気ポート造形部に、前記吸気ポートを複数の通路に仕切るための仕切り部材を得るための中空部を形成する工程と、
を有し、
前記中空部形成用中子に傾斜面を形成することで、前記中空部内の互いに対向する第1壁面又は第2壁面のうち少なくとも一方の、前記中空部の入口近傍に、該壁面に対向する他方の壁面から離間する方向に傾斜する複数の傾斜面を形成することを特徴とする。
中空部における溶湯の入口近傍の傾斜面が複数であると、溶湯の流れが段階的に変化する。このため、中空部への溶湯の流入が円滑となる。しかも、複数の傾斜面を形成したことによって、中空部の断面積、すなわち、溶湯流路の断面積が段階的に減少する。従って、溶湯に渦流が発生することや、圧力損失が生じることを回避することができる。このことにより、中空部によって形成される仕切り部材の鋳造品質が優れるようになる。
すなわち、上記したような傾斜面を有する中空部が形成された吸気ポート形成用砂中子(吸気用砂中子)では、中空部が、シリンダヘッド用キャビティ内での主たる湯流れの方向(例えば、重力方向)に対して傾斜しているにも関わらず、中空部内に溶湯が流入し易くなる。換言すれば、湯廻りが良好となる。このため、所定の形状をなす仕切り部材を高品質なものとして得ることが容易となる。
傾斜面は、中空部内の互いに対向する第1壁面又は第2壁面の双方に形成することが好ましい。ここで、傾斜面は、中空部の見切り部から短手方向に沿うように、且つ対向する壁面から離間する方向に傾斜するように設ける。また、第1壁面又は第2壁面の一方には、中空部の短手方向の見切り部から形成される第1傾斜面と、前記第1傾斜面に連なって形成される第2傾斜面とを設け、残余の一方には、前記中空部の短手方向の見切り部から形成された第3傾斜面を設ける。第1〜第3傾斜面をこのように形成することにより、中空部への湯廻りがさらに良好となる。
湯廻りを一層良好とするには、第1傾斜面の、前記中空部の短手方向に沿う長さ方向寸法を前記第3傾斜面に比して短く設定することが好ましい。なお、前記第1傾斜面と前記第2傾斜面の、前記中空部の短手方向に沿う長さ方向寸法同士の和は、前記第3傾斜面に比して長くてもよいし、短くてもよい。
また、第2傾斜面の傾斜角度を、第1傾斜面及び第3傾斜面に比して大きく設定することも、湯廻りを一層良好とするので好ましい。
湯廻りを一層良好とするべく、さらに、中空部を、仕切り部材が燃焼室側で肉厚となり、巾木部側で肉薄となる形状で形成するようにしてもよい。又は、仕切り部材が燃焼室側で肉薄となり、巾木部側で肉厚となる形状で形成するようにしてもよい。
いずれの場合においても、複数の傾斜面を、第1壁面又は第2壁面のうち、鋳造装置の湯口に対して近接する壁面に形成することが好ましい。溶湯が先に到達する壁面に複数の傾斜面を形成することにより、中空部に溶湯を円滑に導入することができる。従って、仕切り部材の鋳造品質が向上する。
そして、第1壁面又は第2壁面のうちの上方に臨む壁面に、前記仕切り部材に加工指標用凸部又は加工指標用凹部を形成するための第1凹部又は第1凸部を形成することが好ましい。
この場合、シリンダヘッドにバルブ孔を形成するとき、第1凹部又は第1凸部の転写によって仕切り部材に形成された加工指標用凸部又は加工指標用凹部を加工指標とすることができる。すなわち、加工指標を目標として加工用工具を進入させ、仕切り部材に当接させる。これにより、加工用工具の進行方向が変化することを回避することができる。
加工用工具は、その後、仕切り部材を貫通し、シリンダヘッド用半製品の壁部に到達してバルブ孔を形成する。加工用工具の進行方向が変化することが回避されているので、バルブ孔を、予め設計した所望の方向に延在するように形成することができる。従って、バルブ孔の形成が容易となるとともに、シリンダヘッドを含む内燃機関を、所望のエンジン特性を示すものとして得ることができる。
さらに、第1壁面又は第2壁面の少なくともいずれか一方に、仕切り部材に整流用凸部又は整流用凹部を設けるための第2凹部又は第2凸部を形成することが好ましい。この場合、仕切り部材に整流用凸部又は整流用凹部を形成することにより、内燃機関において、吸気が効率よく行われるようになるからである。
さらに、本発明は、吸気ポートが形成されたシリンダヘッドを得るためのシリンダヘッド用半製品において、
前記吸気ポートに、該吸気ポートを複数個の通路に仕切るための仕切り部材が挿入され、
前記仕切り部材の下面又は上面の少なくともいずれか一方に、他方の面に指向して傾斜した複数の傾斜面が形成されていることを特徴とする。
すなわち、このシリンダヘッド用半製品では、中空部の形状に対応する形状の仕切り部材が形成される。上記したように、中空部への湯廻りが良好であるからである。
さらに、仕切り部材の燃焼室側端部の下面に、加工指標用の凹部又は凸部を形成することが好ましい。この場合、吸気ポート内に存在する仕切り部材の凹部を加工指標とすることで、バルブ孔を所望の形状で容易に形成することができるようになる。すなわち、シリンダヘッドを効率よく得ることができる。
このように、仕切り部材に形成した凹部を加工指標として該凹部内に加工用工具を進行させることにより、所望の方向に延在するバルブ孔を容易に形成することができる。その結果、優れたエンジン特性を示す内燃機関が得られる。
以上の構成に加え、仕切り部材の下面又は上面の少なくともいずれか一方に、整流用凸部又は整流用凹部を形成するようにしてもよい。この構成により、内燃機関において、吸気が効率よく行われるようになる。
本発明によれば、吸気ポート形成用砂中子(吸気用砂中子)の吸気ポート造形部に形成されて吸気ポートを複数の通路に仕切る仕切り部材を造形するための中空部の入口近傍に、複数の傾斜面を形成するようにしている。このため、中空部に対して溶湯が流入し易くなる。すなわち、湯廻りが良好となるので、所望の形状をなす仕切り部材を容易に得ることができる。
本発明の実施の形態に係る吸気ポート形成用砂中子(吸気用砂中子)の概略側面断面図である。 図1中のII−II線矢視断面図である。 図1に示す吸気用砂中子を成形するための砂中子成形装置の要部側面断面図である。 前記砂中子成形装置を構成する中空部形成用中子(第1分割片及び第2分割片)が吸気ポート造形部に埋入された状態を示す正面要部断面図である。 図1に示す吸気用砂中子を含んで構成される鋳造装置の要部概略縦断面図である。 図5の鋳造装置によって得られるシリンダヘッド用半製品の模式的な正面要部縦断面図である。 図6の半製品から得られるシリンダヘッドの模式的な正面要部縦断面図である。 別の形状をなす吸気用砂中子の要部縦断面図である。 また別の形状をなす吸気用砂中子の要部縦断面図である。 さらに別の形状をなす吸気用砂中子を得るための中空部形成用中子を有する砂中子成形装置の要部側面断面図である。 図10中のXI−XI線矢視断面図である。 図10中のXII−XII線矢視断面図である。 図10中のXIII−XIII線矢視断面図である。 整流用凸部が形成された仕切り部材の概略要部側面断面図である。
以下、本発明に係る吸気ポート形成用砂中子(吸気用砂中子)につき、その製造方法と、該吸気用砂中子を用いて得られるシリンダヘッド用半製品との関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。なお、以下においては、シリンダヘッド用半製品、排気ポート形成用砂中子のそれぞれを、単に「半製品」、「排気用砂中子」と表記することもある。
図1は、本実施の形態に係る吸気用砂中子10の概略側面断面図である。この吸気用砂中子10は、吸気ポートを形成するための吸気ポート造形部12(いわゆる製品部)と、シリンダヘッドの成形に関与しない巾木部14とを有する。
吸気ポート造形部12は、巾木部14から突出し、且つ水平方向に沿って若干湾曲した後、下方に対しても若干湾曲するような形状をなす。一方、略直方体形状をなす巾木部14には、図示しない第1係合部が形成される。
吸気用砂中子10には、吸気ポート造形部12の燃焼室側端部から巾木部14に至るまで、長尺な中空部16が形成されている。この中空部16は、図6に示すタンブル板18(仕切り部材)を形成するためのものである。なお、タンブル板18については後述する。
中空部16は、吸気ポート造形部12の側面で開口する、いわゆる横型溝である。従って、中空部16内には、底壁19と天井壁20が、互いに対向する第1壁面及び第2壁面として形成されている。本実施の形態において、底壁19と天井壁20の離間距離は、燃焼室側端部で大きく、且つ巾木部側端部で小さくなるように設定されている。
また、底壁19において、燃焼室側端部には、加工指標用凹部21(図6参照)を形成するための凹部形成用凸部22が略直方体形状として設けられている。すなわち、凹部形成用凸部22はスポット状に突出形成されており、長尺ではない。
図1中のII−II線矢視断面図である図2に示すように、底壁19と天井壁20は、中空部16の短手方向の見切り部P1、P2から側方開口(外方)に向かうにつれ、互いに離間する方向に傾斜している。換言すれば、中空部16は、短手方向の見切り部P1、P2から側方開口に向かうに従って拡開している。
底壁19は、短手方向の見切り部P1から側方開口側となるにつれて下方に向かうように緩やかに傾斜した第1傾斜面24a、24bと、該第1傾斜面24a、24bの各々に連なり、側方開口側となるにつれて下方に向かうように急峻に傾斜した第2傾斜面26a、26bとからなる。すなわち、溶湯の一方の入口近傍には、第1傾斜面24a、第2傾斜面26aによる複数の傾斜面が形成され、他方の入口近傍には、第1傾斜面24b、第2傾斜面26bによる複数の傾斜面が形成される。
この実施の形態では、第1傾斜面24a、24bの各々の長さをLa、第2傾斜面26a、26bの各々の長さをLbとしたとき、底壁19の、中空部16の短手方向に沿う長さTL1は、2×(La+Lb)である。また、La>Lbの関係が成立している。
一方、天井壁20は、短手方向の見切り部P2から側方開口側となるにつれて上方に向かうように緩やかに傾斜した第3傾斜面28a、28bからなる。第3傾斜面28a、28bの各々の長さをLcとしたとき、天井壁20の、中空部16の短手方向に沿う長さTL2は、2×Lcである。
図2に示すように、LaはLcに比して小さく設定され、且つLa+LbはLcに比して大きく設定されている。すなわち、第1傾斜面24a、24bの各々は第3傾斜面28a、28bに比して短く、且つ第1傾斜面24a(24b)と第2傾斜面26a(26b)の合計長さは第3傾斜面28a(28b)に比して大きい。結局、下記の関係式が成り立つ。
La<Lc
La+Lb>Lc(TL1>TL2)
第1傾斜面24a、24bは、水平方向に対して好ましくは5°以下で傾斜している。すなわち、第1傾斜面24a、24bの好ましい傾斜角度θ1は5°以下である。傾斜角度θ1は2°以下であることが一層好ましく、典型的には1°〜2°の間である。
第2傾斜面26a、26bは、水平方向に対して好ましくは25°以下、一層好ましくは20°以下で傾斜している。すなわち、第2傾斜面26a、26bの好ましい傾斜角度θ2は25°以下、一層好ましくは20°以下である。なお、傾斜角度θ2は、傾斜角度θ1よりも大きく設定される。
第3傾斜面28a、28bの傾斜角度θ3は、第1傾斜面24a、24bと同程度とすればよい。すなわち、第3傾斜面28a、28bの傾斜角度θ3は5°以下であることが好ましく、2°以下であることが一層好ましい。典型的には、1°〜2°とすればよい。
次に、この吸気用砂中子10の製造方法につき説明する。図3は、砂中子成形装置30の要部側面断面図である。この砂中子成形装置30は、中子用下型32と、該中子用下型32の上方に配設される中子用上型34と、図示しない複数個の中子用側方型とを有する。中子用下型32は固定型であり、一方、中子用上型34は、図示しない昇降機構の作用下に中子用下型32に対して接近(下降)又は離間(上昇)する可動型である。また、中子用側方型は、これら中子用下型32及び中子用上型34とともに中子用キャビティ36を形成する、いわゆる摺動型である。
中子用下型32と中子用上型34の合わせ面近傍には、中子用キャビティ36に砂粒を導入するためのブロー口38が形成される。また、中子用キャビティ36には、吸気ポート造形部12に中空部16を形成するための中空部形成用中子40が収容される。すなわち、中空部形成用中子40の形状は中空部16の形状に対応する。
図4に示すように、中空部形成用中子40は、第1分割片42aと第2分割片42bからなる。例えば、第1分割片42aは、図3の紙面奥側に配置される中子用側方型に支持され、一方、第2分割片42bは、紙面手前側に配置される中子用側方型に支持される。すなわち、第1分割片42a、第2分割片42bは、中子用側方型と一体的に移動する。中子用側方型が水平方向に沿って移動するので、第1分割片42a及び第2分割片42bも水平方向に沿って移動する。なお、第1分割片42a及び第2分割片42bの一部を、中子用下型32と中子用上型34で挟持するようにしてもよい。
第1分割片42a及び第2分割片42bの肉厚は、燃焼室側端部で大きく、且つ巾木部側端部で小さくなるように設定されている。また、第1分割片42aの下面には、中空部16の底壁19の第1傾斜面24a及び第2傾斜面26aに対応する傾斜面43a、43bが形成されるとともに、上面には、中空部16の天井壁20の第3傾斜面28aに対応する傾斜面43cが形成される。同様に、第2分割片42bの下面に、第1傾斜面24b及び第2傾斜面26bに対応する傾斜面43d、43eが形成されるとともに、上面に、第3傾斜面28bに対応する傾斜面43fが形成される。
さらに、第1分割片42a、第2分割片42bの各燃焼室側先端には、第1分割凹部44a、第2分割凹部44bがそれぞれ形成される。第1分割凹部44aと第2分割凹部44bは互いに対向する位置にあり、従って、第1分割片42aと第2分割片42bが当接すると、第1分割凹部44aと第2分割凹部44bが連なる。これにより、第1凸部としての前記凹部形成用凸部22(図1参照)を成形するための成形用凹部46が形成される。
型閉じがなされる際、互いに対向する2個の中子用側方型が互いに接近することに伴い、第1分割片42aと第2分割片42bが互いに接近して当接する(図4参照)。これにより、中子用キャビティ36内に中空部形成用中子40が形成される(図3参照)。
次に、バインダを含有した砂粒がブロー口38を介して中子用キャビティ36に供給される。砂粒は、中空部形成用中子40を囲繞して中子用キャビティ36を充填する。砂粒が圧縮力を受けて凝集し、且つ砂粒同士がバインダによって結合することで、堅牢な成形体としての吸気用砂中子10が形成される。
次に、型開きを行う。この際、互いに対向する2個の中子用側方型が互いに離間する方向に変位する。これに追従し、第1分割片42a及び第2分割片42bが互いに離間するとともに、吸気用砂中子10の吸気ポート造形部12から離脱する。この離脱跡が、中空部16となる。すなわち、吸気ポート造形部12と巾木部14を有し、且つ中空部16が形成された吸気用砂中子10が露呈する。
中空部形成用中子40の形状に基づき、中空部16の底壁19と天井壁20の離間距離は、燃焼室側端部で大きく、且つ巾木部側端部で小さくなる。また、底壁19に第1傾斜面24a、24b及び第2傾斜面26a、26bが形成されるとともに、天井壁20に第3傾斜面28a、28bが形成される。さらに、中空部16内の、吸気ポート造形部12の燃焼室側端部に、成形用凹部46の形状に対応する凹部形成用凸部22が設けられる。また、巾木部14に、図示しない第1係合部が形成される。
次に、半製品90(図6参照)につき、図5に示す鋳造装置50との関係で説明する。この鋳造装置50は、シリンダヘッド用下型52と、摺動型である第1側型54及び第2側型56と、シリンダヘッド用上型58とを金型として有する。これらシリンダヘッド用下型52、第1側型54、第2側型56及びシリンダヘッド用上型58によって、シリンダヘッド用キャビティ60が形成される。前記吸気用砂中子10は、排気ポート形成用砂中子(排気用砂中子)62、シリンダヘッド102(図7参照)に空洞を形成するための空洞形成用砂中子63とともに、該シリンダヘッド用キャビティ60に配置される。
この鋳造装置50は、鋳造によってシリンダヘッド102を得るためのものであり、シリンダヘッド用キャビティ60の形状は、シリンダヘッド102(半製品90)の形状に対応する。すなわち、シリンダヘッド用下型52には、シリンダヘッド102の燃焼室92を成形するための燃焼室成形部64が所定数(例えば、4個)形成される。燃焼室成形部64は、シリンダヘッド用下型52の長手方向(図5の紙面に直交する方向)に沿って並列配置される。
1個の燃焼室成形部64には、シリンダヘッド102にバルブシート部を設けるためのバルブシート部成形部66が、例えば、2個設けられる。個々のバルブシート部成形部66は、燃焼室成形部64の上面から、吸気用砂中子10、排気用砂中子62に指向して突出している。
シリンダヘッド用下型52の上面には、鉛直上方に指向する巾木台68a、68bが突出形成される。これら巾木台68a、68bは、シリンダヘッド用下型52の長手方向(図5の紙面に直交する方向)に沿って延在する。
巾木台68a、68bには、図示しない第2係合部がそれぞれ設けられている。各々の第2係合部が、排気用砂中子62の巾木部72の第1係合部、吸気用砂中子10の巾木部14の第1係合部に係合することにより、巾木台68a、68bに排気用砂中子62、吸気用砂中子10が支持される。
第1側型54及び第2側型56は、図示しない駆動機構(例えば、油圧シリンダ)の作用下に、シリンダヘッド用下型52の上面上を摺動する。摺動方向は、図5中の矢印Y方向である。
第1側型54及び第2側型56には、それぞれ、吸気用砂中子10の巾木部14、排気用砂中子62の巾木部72に嵌合可能な保持凹部78、80が形成される。すなわち、型締めの際には、保持凹部78、80が巾木部14、72に嵌合する。
シリンダヘッド用上型58は、図示しない昇降機構(例えば、油圧シリンダ)の作用下に、シリンダヘッド用下型52に対して相対的に接近又は離間するように下降又は上昇する。勿論、下降に伴って型閉じがなされ、その結果、シリンダヘッド用キャビティ60が形成される。一方、上昇によって型開きがなされる。
次に、本実施の形態に係る吸気用砂中子10の作用効果につき、シリンダヘッド102の鋳造方法との関係で説明する。
半製品90を得るに先んじ、吸気用砂中子10の巾木部14、排気用砂中子62の巾木部72のそれぞれを、シリンダヘッド用下型52の巾木台68b、68aに支持する。上記したように、この際には、巾木部14、72の各第2係合部に対し、巾木台68b、68aの第1係合部を係合する。これにより、吸気用砂中子10、排気用砂中子62が位置決めされて巾木台68b、68aから脱落することが回避される。
また、この位置決めが行われることに伴い、吸気用砂中子10の吸気ポート造形部12における燃焼室側端部の先端がバルブシート部成形部66の所定部位に着座する。同様に、排気用砂中子62の排気ポート造形部76における燃焼室側端部の先端がバルブシート部成形部66の別の所定部位に着座する。
次に、型締めを行うべく、第1側型54及び第2側型56が図5中の矢印Y方向に沿ってシリンダヘッド用下型52の上面上を摺動する。その結果、図5に示すように、第2側型56及び第1側型54の各保持凹部78、80に巾木部14、72が収容される。これにより、排気用砂中子62が巾木台68aと第1側型54で挟持されるとともに、吸気用砂中子10が巾木台68bと第2側型56で挟持される。
第1側型54、第2側型56の摺動と略同時、又は摺動前後にシリンダヘッド用上型58がシリンダヘッド用下型52に接近するように下降し、第1側型54及び第2側型56に当接して型閉じがなされる。これに伴ってシリンダヘッド用キャビティ60が形成される。
次に、このシリンダヘッド用キャビティ60にアルミニウム合金の溶湯がシリンダヘッド用下型52側から導入される。すなわち、溶湯は、シリンダヘッド用キャビティ60の下方から導入され、導入の進行に伴ってその液面が上昇する。中空部16の溶湯入口となる開口は、吸気ポート造形部12の側方に形成されており、このため、液面上昇方向である重力方向に対して傾斜している。
ここで、図2に示すように、中空部16の底壁19は第1傾斜面24a、24b及び第2傾斜面26a、26bが形成されているため、また、天井壁20は第3傾斜面28a、28bが形成されているため、それぞれ、短手方向の見切り部P1、P2から側方開口に向かうにつれて拡開するように傾斜している。しかも、La<Lc、La+Lb>Lc(TL1>TL2)の関係が成立するとともに、第2傾斜面26a、26bの傾斜角度θ2が第1傾斜面24a、24bの傾斜角度θ1に比して大きい。さらに、底壁19と天井壁20の離間距離が、巾木部側端部から燃焼室側端部に向かうにつれて大きくなるように設定されている。
以上のような理由から、中空部16の開口が液面上昇方向に対して交差するにも関わらず、溶湯が中空部16内に流入し易くなる。すなわち、中空部16への湯廻りが良好となる。このため、中空部16の形状に対応する形状のタンブル板18を得ることが容易となる。
溶湯が冷却固化することに伴い、凝固物として、図6に示す半製品90が得られる。なお、図5及び図6は、説明の便宜上、要部を模式的に示している。このため、シリンダヘッド用キャビティ60の形状と、半製品90の形状とが合致しない部位もある。図7に示すシリンダヘッド102も同様である。
この半製品90には、燃焼室成形部64の形状に対応する燃焼室92が形成される。シリンダヘッド用上型58が上昇するとともに第1側型54、第2側型56同士が互いに離間する方向に摺動することにより、型開きがなされて半製品90が露呈する。さらに、吸気用砂中子10、排気用砂中子62を崩壊させることにより、吸気ポート94、排気ポート96が空間として現れる。
また、吸気ポート94内に、上記の通り、中空部16の形状に対応する形状のタンブル板18が形成される。タンブル板18の燃焼室側端部の下面には、成形用凹部46の形状に対応する加工指標用凹部21が、該タンブル板18の上面側に指向するようにして陥没している。なお、この場合、加工指標用凹部21は点状に形成されている。
そして、次に、半製品90からシリンダヘッド102(図7参照)を得るべく、吸気用バルブ孔98、排気用バルブ孔100を形成する。すなわち、半製品90の下方から加工用工具を挿入し、穿孔加工を行う。
ここで、タンブル板18の燃焼室側端部には加工指標用凹部21が存在する。作業者は、この加工指標用凹部21を指標とし、図6中に示す矢印方向に沿って加工用工具を挿入すればよい。加工用工具は、タンブル板18の加工指標用凹部21内に容易に進行する。加工用工具は、その後、該加工指標用凹部21の天井壁を貫通してさらに矢印方向に進行する。そして、加工用工具が吸気用バルブ孔98の内壁を研削ないし切削することで、吸気用バルブ孔98が所定の寸法に仕上げられる。
結局、加工指標用凹部21は、吸気用バルブ孔98を形成するための加工部と同一軸線上に位置する。このため、タンブル板18の燃焼室側端部に形成した加工指標用凹部21を指標とすることにより、吸気用バルブ孔98を容易に形成することができるようになる。しかも、加工指標用凹部21内に加工用工具が進行するので、該加工用工具が、進行すべき方向から位置ズレを起こす懸念が払拭される。従って、吸気用バルブ孔98を所望の方向に沿って延在させることができる。
また、タンブル板18の燃焼室側端部が加工用工具によって同時に加工されるので、タンブル板18に対して加工用工具が干渉するために吸気用バルブ孔98の形成が困難となることもない。
さらに、半製品90(シリンダヘッド102)を得るための溶湯を用いてタンブル板18を形成することができるので、別途用意したタンブル板18を別途用意して吸気用砂中子10を作製する必要がない。この分、コストの低廉化を図ることができるとともに、吸気用砂中子10を得るまでの作業が簡素となるという利点がある。
図7に示すシリンダヘッド102を得るべく、さらに、バルブシート部成形部66によって成形された部位に、別途作製されたバルブシート104、106が圧入される。その一方で、仕上げ加工が施された吸気用バルブ孔98、排気用バルブ孔100にステムガイド108、110が圧入される。ステムガイド108には吸気バルブ112のステムが摺動可能に挿通され、一方、ステムガイド110には排気バルブ114のステムが摺動可能に挿通される。カムシャフト116の回転動作に伴い、吸気バルブ112の傘部がバルブシート104に対して着座又は離間するとともに、排気バルブ114の傘部がバルブシート106に対して離間又は着座する。
また、吸気ポート94内に、上記の通り、中空部16の形状に対応する形状のタンブル板18が残留する。このタンブル板18により、吸気ポート94が2個の通路に分割される。タンブル板18を具備するシリンダヘッド102を含む内燃機関では、燃焼室92内に吸気が導入される際、該吸気に縦渦が発生する。その結果、吸気の流動性が大きくなり、このためにエンジン性能が向上する。
なお、図8に示すように、天井壁20の幅方向寸法が底壁19に比して大きくなるように設定して吸気用砂中子120を作製するようにしてもよい。この場合においても、底壁19に第1傾斜面24a、24b及び第2傾斜面26a、26bを形成するとともに、天井壁20に第3傾斜面28a、28bを形成することが好ましい。この場合、上昇する溶湯を幅広な天井壁20で受けるので、中空部16への湯廻りが一層良好となることが期待される。
さらに、図9に示すように、底壁19及び天井壁20を、一方の側方開口から他方の側方開口にわたって傾斜するようにした吸気用砂中子122であってもよい。この場合、底壁19には第1傾斜面24a及び第2傾斜面26aが形成され、天井壁20には第3傾斜面28aが形成される。
さらにまた、成形用凹部46が形成された中空部形成用中子40に代替し、図10に示す成形用凸部130を形成した中空部形成用中子132を用いるようにしてもよい。この場合、図10中のXI−XI線矢視断面図である図11に示すように、成形用凸部130は、中空部形成用中子132の一側面から他側面にわたる帯状凸部として形成される。また、中空部形成用中子132の形状は、前記図11、図10中のXII−XII線矢視断面図である図12、XIII−XIII線矢視断面図である図13に示すように変化する。
この場合、吸気用砂中子の下面には、凸部形成用凹部(第1凹部)が成形される。
本発明は、上記した実施の形態に特に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、タンブル板18は、燃焼室側端部で肉薄、巾木部側端部で肉厚となる形状であってもよい。
また、図14に示すように、タンブル板18の下面又は上面、好ましくは双方に整流用凸部140を形成するようにしてもよい。このためには、中空部形成用中子40(又は中空部形成用中子132)に原凸部を形成することで、中空部16の底壁19又は天井壁20、好ましくは双方に前記原凸部の形状が転写された転写用凹部を形成する。整流用凸部140は、この転写用凹部に基づいて成形される。
整流用凸部140に代替して整流用凹部を形成するようにしてもよい。この場合、中空部形成用中子40(又は中空部形成用中子132)に原凹部を形成する。これにより、中空部16の底壁19又は天井壁20、好ましくは双方に前記原凹部の形状が転写された転写用凸部が形成され、さらに、この転写用凸部に基づいて整流用凹部が成形される。
いずれにおいても、シリンダヘッド102を含む内燃機関において、吸気を一層効率よく行うことができるようになる。
10、120、122…吸気用砂中子 12…吸気ポート造形部
14、72…巾木部 16…中空部
18…タンブル板 19…底壁
20…天井壁 21…加工指標用凹部
22…凹部形成用凸部 24a、24b…第1傾斜面
26a、26b…第2傾斜面 28a、28b…第3傾斜面
30…砂中子成形装置 32…中子用下型
34…中子用上型 36…中子用キャビティ
40、132…中空部形成用中子 42a、42b…分割片
44a、44b…分割凹部 46…成形用凹部
50…鋳造装置 52…シリンダヘッド用下型
54…第1側型 56…第2側型
58…シリンダヘッド用上型 60…シリンダヘッド用キャビティ
62…排気用砂中子 68a、68b…巾木台
76…排気ポート造形部 90…シリンダヘッド用半製品
92…燃焼室 94…吸気ポート
96…排気ポート 98…吸気用バルブ孔
100…排気用バルブ孔 102…シリンダヘッド
140…整流用凸部

Claims (21)

  1. 巾木部と、前記巾木部から突出してシリンダヘッドの吸気ポートを造形する吸気ポート造形部を有する吸気ポート形成用砂中子において、
    前記吸気ポート造形部に、前記吸気ポートを複数の通路に仕切る仕切り部材を、前記シリンダヘッドを得る溶湯から造形するための中空部が形成され、
    当該吸気ポート形成用砂中子は、前記中空部が重力方向と交差する方向となるように鋳造装置に配置され、
    前記中空部内の互いに対向する第1壁面又は第2壁面のうち少なくともいずれか一方の、前記中空部の入口近傍に、該壁面に対向する他方の壁面から離間する方向に傾斜する複数の傾斜面が形成されていることを特徴とする吸気ポート形成用砂中子。
  2. 請求項1記載の砂中子において、前記第1壁面及び前記第2壁面はともに、前記中空部の見切り部から短手方向に沿うように、且つ該壁面に対向する他方の壁面から離間する方向に傾斜し、
    前記第1壁面又は前記第2壁面の一方に、前記中空部の短手方向の見切り部から形成される第1傾斜面と、前記第1傾斜面に連なって形成される第2傾斜面とが設けられ、
    且つ残余の一方に、前記中空部の短手方向の見切り部から形成される第3傾斜面が設けられていることを特徴とする吸気ポート形成用砂中子。
  3. 請求項2記載の砂中子において、前記第1傾斜面の、前記中空部の短手方向に沿う長さ方向寸法が前記第3傾斜面に比して短いことを特徴とする吸気ポート形成用砂中子。
  4. 請求項2又は3記載の砂中子において、前記第2傾斜面の傾斜角度が、前記第1傾斜面及び前記第3傾斜面に比して大きいことを特徴とする吸気ポート形成用砂中子。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の砂中子において、前記中空部は、燃焼室側で前記仕切り部材が肉厚となり、前記巾木部側が肉薄となる形状で形成されていることを特徴とする吸気ポート形成用砂中子。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の砂中子において、前記中空部は、燃焼室側で前記仕切り部材が肉薄となり、前記巾木部側が肉厚となる形状で形成されていることを特徴とする吸気ポート形成用砂中子。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の砂中子において、前記複数の傾斜面が、前記第1壁面又は前記第2壁面のうち、前記鋳造装置の湯口に対して近接する壁面に形成されていることを特徴とする吸気ポート形成用砂中子。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の砂中子において、前記第1壁面又は前記第2壁面のうちの上方に臨む壁面に、前記仕切り部材に加工指標用凸部又は加工指標用凹部を形成するための第1凹部又は第1凸部が形成されていることを特徴とする吸気ポート形成用砂中子。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の砂中子において、前記第1壁面又は前記第2壁面の少なくともいずれか一方に、前記仕切り部材に整流用凸部又は整流用凹部を設けるための第2凹部又は第2凸部が形成されていることを特徴とする吸気ポート形成用砂中子。
  10. 巾木部と、前記巾木部から突出してシリンダヘッドの吸気ポートを造形する吸気ポート造形部を有する吸気ポート形成用砂中子の製造方法において、
    砂中子成形装置の中子用キャビティに中空部形成用中子を収容する工程と、
    前記中子用キャビティに砂を導入し、前記吸気ポート造形部と前記巾木部とを有する前記吸気ポート形成用砂中子を得る工程と、
    前記中空部形成用中子を前記吸気ポート造形部から離脱させて、前記吸気ポート造形部に、前記吸気ポートを複数の通路に仕切るための仕切り部材を得るための中空部を形成する工程と、
    を有し、
    前記中空部形成用中子に傾斜面を形成することで、前記中空部内の互いに対向する第1壁面又は第2壁面のうち少なくとも一方の、前記中空部の入口近傍に、該壁面に対向する他方の壁面から離間する方向に傾斜する複数の傾斜面を形成することを特徴とする吸気ポート形成用砂中子の製造方法。
  11. 請求項10記載の製造方法において、前記第1壁面及び前記第2壁面の双方に、前記中空部の見切り部から短手方向に沿うように、該壁面に対向する他方の壁面から離間する方向に傾斜した傾斜面を形成し、
    前記第1壁面又は前記第2壁面の一方に、前記中空部の短手方向の見切り部から形成される第1傾斜面と、前記第1傾斜面に連なる第2傾斜面とを形成し、
    且つ残余の一方に、前記中空部の短手方向の見切り部から第3傾斜面を形成することを特徴とする吸気ポート形成用砂中子の製造方法。
  12. 請求項11記載の製造方法において、前記第1傾斜面を、前記中空部の短手方向に沿う長さ方向寸法が前記第3傾斜面に比して短くなるように形成することを特徴とする吸気ポート形成用砂中子の製造方法。
  13. 請求項11又は12記載の製造方法において、前記第2傾斜面の傾斜角度を、前記第1傾斜面及び前記第3傾斜面に比して大きく設定することを特徴とする吸気ポート形成用砂中子の製造方法。
  14. 請求項11〜13のいずれか1項に記載の製造方法において、前記中空部を、燃焼室側で前記仕切り部材が肉厚となり、前記巾木部側が肉薄となる形状で形成することを特徴とする吸気ポート形成用砂中子の製造方法。
  15. 請求項11〜13のいずれか1項に記載の製造方法において、前記中空部を、燃焼室側で前記仕切り部材が肉薄となり、前記巾木部側が肉厚となる形状で形成することを特徴とする吸気ポート形成用砂中子の製造方法。
  16. 請求項11〜15のいずれか1項に記載の製造方法において、前記複数の傾斜面を、前記第1壁面又は前記第2壁面のうち、鋳造装置の湯口に対して近接する壁面に形成することを特徴とする吸気ポート形成用砂中子の製造方法。
  17. 請求項11〜16のいずれか1項に記載の製造方法において、前記第1壁面又は前記第2壁面の少なくともいずれか一方に、加工指標用の凸部又は凹部を形成することを特徴とする吸気ポート形成用砂中子の製造方法。
  18. 請求項11〜17のいずれか1項に記載の製造方法において、前記中空部形成用中子に原凸部又は原凹部を形成し、前記第1壁面又は前記第2壁面の少なくともいずれか一方に、前記原凸部の形状が転写された転写用凹部、又は前記原凹部の形状が転写された転写用凸部を形成することを特徴とする吸気ポート形成用砂中子の製造方法。
  19. 吸気ポートが形成されたシリンダヘッドを得るためのシリンダヘッド用半製品において、
    前記吸気ポートに、該吸気ポートを複数の通路に仕切るための仕切り部材が挿入され、
    前記仕切り部材の下面又は上面の少なくともいずれか一方に、他方の面に指向して傾斜した複数の傾斜面が形成されていることを特徴とするシリンダヘッド用半製品。
  20. 請求項19記載の半製品において、前記仕切り部材の燃焼室側端部の下面に、加工指標用の凹部又は凸部が形成されていることを特徴とするシリンダヘッド用半製品。
  21. 請求項19又は20記載の半製品において、前記仕切り部材の下面又は上面の少なくともいずれか一方に、整流用凸部又は整流用凹部が形成されていることを特徴とするシリンダヘッド用半製品。
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