JP2018104029A - 包装袋収納箱体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 多数枚の包装袋を積層状態を維持したままコンパクトに置いておくことができると共に、内容物である包装袋を1枚ずつ取り出すことが容易な収納箱がなかった。【解決手段】 天面或いは稜部の一部が切除されて開口を形成する箱本体の内部に多数枚が積層された包装袋を格納したものであって、該箱本体内部には、ジャバラ折りされたことによって互いに平行な二つの凸稜と一つの凹稜を有し断面M字状となる台紙が格納されており、該積層された多数枚の包装袋は、該台紙の折曲に沿ってジャバラ状に折り畳まれて該箱本体内に格納されたもの。【選択図】 図2

Description

本発明は、包装袋、特にプラスチック製包装袋を多数枚収納した箱体の構造に関するものである。
プラスチック製包装袋は、環境問題などははらんでいるものの、軽量、強靭、安価であって包装袋の主流となって久しい。形状や大きさも種々提供されており、日常生活のあらゆる場面で頻繁に目にされる。
そこで店舗や家庭では、同一の包装袋を多数枚購入して使用するのが普通である。これまでは、多数枚積み重ねた包装袋を、展開状態のまま、或いは二つ折りにした状態でそれより少し広い袋に入れたものが商品形態であった。使用時には袋から出すか、袋を開封し中の包装袋を1枚ずつ取り出してゆく、というのが一般的であった。
ところが、袋を開封し中の包装袋を1枚ずつ取り出してゆくとしても、この袋は面積が大きいので保管に困ることが多かった。
また、多数枚積み重ねた包装袋から1枚ずつ取り出そうとしても、うまくつまめず2,3枚取り出してしまうということも日常茶飯事的に発生していた。
そこで、保管しやすいように二つ折りにした状態で箱(通常は紙箱)に収納したもの、或いは展開状態で紙箱に収納されているという商品形態であるが使用に際しては箱の中央付近を破断し、積層された包装袋が二つ折りされるようにしたもの(特許文献1:特開2005−200063)が提案されている。
図5(a)(b)(c)は、特許文献1において開示された箱体10の構造の概略を示すものであり、同図(a)のように直方体の箱体10の中央付近には易切断部11が設けられており、この易切断部11を破断してゆくと、折り目12の部分で二つ折りされて同図(b)のような形態となる。実際には箱内には多数枚のプラスチック袋13が収納されるので、折曲した状態で多数枚のプラスチック袋13は、同図(c)のような状態となるものと思われる。
特開2005−200063公報
このような構造とすることにより、多数枚の包装袋を積層状態を維持したままコンパクトに置いておくことが可能となった。しかし、1枚ずつ取り出そうとしても、うまくつまめないという点に関しては、かえって問題発生の頻度が増したようであった。
その理由は不明であるが恐らく、積層された包装袋が折り目12で折曲されることにより、隣接する包装袋との間の摩擦抵抗が大きくなりこれによって1枚ずつの取り出し容易性が損なわれるのではないかと推測される。
そうしたことから、店舗内の棚、家庭の収納棚等に置いても邪魔にならず、しかも1枚ずつの取り出しが容易・確実な包装袋収納箱体の出現が待たれていた。
そこで本発明者は、上記点に鑑み鋭意研究の結果遂に本発明を成したものでありその特徴とするところは、天面或いは稜部の一部が切除されて開口を形成する箱本体の内部に多数枚が積層された包装袋を格納したものであって、該箱本体内部には、ジャバラ折りされたことによって互いに平行な二つの凸稜と一つの凹稜を有し断面M字状となる台紙が格納されており、該積層された多数枚の包装袋は、該台紙の折曲に沿ってジャバラ状に折り畳まれて該箱本体内に格納された点にある。
即ち本発明は、多数枚の包装袋を折り畳んで箱内に収めることによってコンパクトな形態となり、また、その折り畳み方を「M」字状とすることで、1枚ずつの取り出しが簡単確実となる、というものである。
基本的に本発明に係る包装袋収納箱体は、全体形状が直方体である。また、収納された包装袋を取り出すために、天面或いは稜部の一部が切除されて開口が形成される。これは天面切除に関しては市販されているボックスタイプのティッシュペーパーの箱に見られる形態と同様であるし、稜線切除に関しても切除するミシン目を、稜線を跨ぐ形で設ければ良いものとする。なお「切除」は、完全に切り離してしまう場合に限らず、内容物(包装袋)の取り出しに支障ない範囲で一部を残しても良いものとする。その場合には、包装袋を取り出した後に、開口部分を塞ぐ蓋として機能し得る。
箱本体の素材については特段限定するものではないが、コシの強さ、ミシン目に従って行なう切除作業の容易さ、コスト、等々を勘案すると、紙製(厚紙)が好適である。
箱本体の内部空間には、台紙が入れられている。これは、ジャバラ折りされたことによって互いに平行な二つの凸稜と一つの凹稜を有し断面M字状となることを要件とする。即ち、矩形平板上にいずれかの辺に平行な3本の平行線を適宜間隔で設け、真ん中の線を谷折り、他の2本を山折りに折曲したような形状である。台紙についてもその材質を特段限定しないが、梱包するに当たって、山折り部分・谷折り部分の挟角を少し狭めて箱本体内に入れ、その後台紙自体の復元力によって広がり箱本体内部にきっちり納まるのが良いこと、ある程度のコシを有していること、等々を勘案すると、紙製(厚紙)が好適である。
包装袋は、この台紙の上に乗った状態で箱本体内に格納される。その際、積層された多数枚の包装袋は、台紙の折曲に沿って折曲されている。即ち、全ての収納袋も断面M上となる。
即ち、中央付近は谷折り部になるので下垂し、これを両端の山折り稜線部分で持ち上げるという形態となる。
また包装袋の取り出しは該山折り稜線部分位置でなされことになり、包装袋を指でつまむと、つままれた包装袋が引っ張られ、直下の包装袋から離反することになる。
そして、離反状態では引き出しに際して直下の包装袋との間に摩擦力が生じない。直下の包装袋と更にその下の包装袋とは接触しているので、密着力が働いているか、又は引き出し力が加わると摩擦力が生じる。よって結果的に、1枚ずつの取り出しがなされることになる。
このような1枚ずつの取り出し容易性は、本発明者が実験した範囲ではポレオレフィン製が特に顕著であった。
本発明に係る包装袋収納箱体は、天面或いは稜部の一部が切除されて開口を形成する箱本体の内部に多数枚が積層された包装袋を格納したものであって、該箱本体内部には、ジャバラ折りされたことによって互いに平行な二つの凸稜と一つの凹稜を有し断面M字状となる台紙が格納されており、該積層された多数枚の包装袋は、該台紙の折曲に沿ってジャバラ状に折り畳まれて該箱本体内に格納されたものであることを特徴とするものであり、以下述べる効果を有する極めて高度な発明である。
(1) 包装袋がジャバラ状に折り畳まれた状態で収納されているので、箱本体がコンパクトなものとなる。
(2) ジャバラの形態が、山折れ・谷折れ・山折れというものであり、その山折れ部分の包装袋をつまんで取り出すという取り出し方となるため、1枚ずつの取り出しがしやすいものとなる。
本発明に係る包装袋収納箱体の一例を示す概略斜視図である。 図1を一部切断した状態を概略的に示す斜視図である。 (a)(b)は、箱本体の開口から包装袋を取り出している状態を、経時的且つ概略的に示すいずれも概略断面図である。 (a)(b)はそれぞれ本発明の他の例を示すものであり、(a)は全体の斜視図、(b)は台紙の展開図である。 (a)(b)(c)は従来例の一つを示すものであり、(a)(b)は斜視図、(C)は側面図である。
図1は本発明に係る包装袋収納箱体1(以下「本発明箱体1」という)の一例を示すものである。図より明らかなように本発明箱体1は直方体形状であって、本例では厚紙製のものである。また、その一稜線を跨ぐ形で天面から側面にかけて楕円状にミシン目2が穿設されており、これに沿って破断してゆくことで開口が形成できるようになっている。
図2は、図1の本発明箱体1のミシン目2を破断して開口3を形成させた状態を示すものであり、内部構造を明確にするため一部を断面したものである。
これより明らかなように箱本体の内部には、多数枚のポリオレフィン製包装袋4を積層したものが収納されている。
また包装袋4は、M字状にジャバラ折りされ二つの凸稜51・51とその間に凹稜51を有する台紙5に載せられた状態で収納されている関係で、M字状にうねって収納されている。
従って、包装袋がその展開状態のまま箱や袋に収納されているものに比べ、コンパクトに保管しておきやすい形態となっている。
図3(a)(b)は、開口3から包装袋4を取り出している状態を経時的且つ概略的に示すものである。
包装袋4の取り出しは本発明においては、指先でつまみ出すことを想定している。
開口3の位置は、台紙5片方の凸稜51に近いものとなるよう設計されているので、指先で包装袋4をつまむという動作は、指先で凸稜51を挟むという動作でもあることとなる。同図(a)は、包装袋4をつまもうとしている状態を示している。
包装袋4の取り出し動作は、指先が包装袋4を捉え、次にこれをつまみ、最後にこれを引き出すという作業の組み合わせである。これらは実際には一連の動作であるが、同図(b)では包装袋4をつまんではいるが引き出してはいないという状態を仮想的に示している。
包装袋4は多数枚積層されており、指先に接触するのは当然のその最上層の包装袋41ということになる。包装袋41の直下にある包装袋42に触れることはない。
また、指先で包装袋41をつまむときの指の配置(例えば親指と人差し指でつまむ場合だとこれらの各指先の置かれる位置)は、台紙5の凸稜51を跨ぐ両斜面のそれぞれ、ということになる。
この状態でつまみ動作(上記例で言うと親指と人差し指を接近させる動作)を開始すると、指先と包装袋41の間に発生する摩擦力によって包装袋41はつまみ動作に追従してそのつまみ動作分だけずれることになる。ずれる距離は、上記例でいうと親指と人差し指が接近した距離と言えるので、恐らくは10mm程度だと思われる。
一方包装袋4は、つまんでいる凸稜51位置付近から凹稜52付近にかけて下降し、凹稜付近から他方の凸稜付近にかけて上昇するといううねり方で配置されているので、包装袋41が例えば数mm程度ずれた場合であっても、包装袋41は包装袋42と接触を維持しながら滑るのではなく、包装袋42から浮き上がるという動きを示す。
従って、凸稜51辺りから凹稜52を超えた辺りに関して、包装袋41と42の間には摩擦力が存在しないということになる。
なおこれまで、開口3を、箱本体の天面と一側面とを跨ぐ形で一つ設けた例に基づいて本発明を説明してきたが、既述したように天面のみ(即ち稜を跨がず)に設けても良い。また図4(a)のように、対向する二つの稜を跨ぐ二つのミシン目2を穿設しておき、どちら側からも包装袋が取り出せるようにしても良い。
更に、同図(b)の如く台紙5の中央に孔6を設けておき、箱本体の底面側にミシン目を設けておくと、包装袋を箱の底から取り出せるようにもできる。
1 本発明に係る包装袋収納箱体
2 ミシン目
3 開口
4 包装袋
41 包装袋(最上層)
42 包装袋(包装袋41の直下)
5 台紙
51 凸稜
52 凹稜
6 孔

Claims (4)

  1. 天面或いは稜部の一部が切除されて開口を形成する箱本体の内部に多数枚が積層された包装袋を格納したものであって、該箱本体内部には、ジャバラ折りされたことによって互いに平行な二つの凸稜と一つの凹稜を有し断面M字状となる台紙が格納されており、該積層された多数枚の包装袋は、該台紙の折曲に沿ってジャバラ状に折り畳まれて該箱本体内に格納されたものであることを特徴とする包装袋収納箱体。
  2. 格納される包装袋は、プラスチック製である請求項1記載の包装袋収納箱体。
  3. 箱本体は、紙製である請求項2記載の包装袋収納箱体。
  4. 台紙は、紙製である請求項2又は3記載の包装袋収納箱体。
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