JP2018103404A - 補給用タンク、及びインク補給方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】適量のインクをインクカートリッジに補給し易い補給用タンク、及びインク補給方法を提供する。【解決手段】タンク9は、インクカートリッジにインクを補給する補給装置に装着可能である。タンク9は、インク収容体91、口栓92、密封部材921、凹溝93、及び位置決め面を備える。インク収容体91は、沈降性のインクを収容する。口栓92は、インク収容体91に設けられる。密封部材921は口栓92を密封する。凹溝93は、口栓92の外周面92Bに設けられ、口栓92の軸心92Aに向かって凹む。位置決め面は、凹溝93に設けられ、軸心92Aに対して遠ざかることなく延びる断面形状を有し、補給装置に対して位置決め可能である。【選択図】図7

Description

本発明は、補給用タンク、及びインク補給方法に関する。
補給用タンクに収容されたインクを、ポンプ等の駆動装置を用いずにインクカートリッジに補給する補給装置が、公知である。特許文献1に開示される補給装置では、補給用カートリッジは、弾性を有する袋体を備える。袋体が収縮するように弾性変形することで、袋体の内部のインクは、インクカートリッジに補給される。
特開平10−278294号公報
袋体の弾性力に代えて水頭差によって、インクをインクカートリッジに補給する補給装置が考えられる。具体的には、補給用カートリッジがインクカートリッジよりも高い位置に配置されることで生じる水頭差によって、インクカートリッジにインクを補給する補給装置が考えられる。
本発明の目的は、適量のインクをインクカートリッジに補給し易い補給用タンク、及びインク補給方法を提供することである。
本発明の第1態様の補給用タンクは、インクカートリッジにインクを補給する補給装置に装着可能な補給用タンクであって、沈降性のインクを収容するインク収容体と、前記インク収容体に設けられた口栓と、前記口栓の内部に設けられ、前記口栓を密封する密封部材と、前記口栓の外周面に設けられ、前記口栓の軸心に向かって凹む凹溝と、前記凹溝に設けられ、前記軸心に対して遠ざかることなく延びる断面形状を有する、前記補給装置に対する位置決め面とを備えることを特徴とする。第1態様によれば、位置決め面は、軸心に対して遠ざかることなく延びる。これにより、位置決め面が補給装置に対して位置決めされる場合、口栓の位置は変化しにくい。よって、補給用タンクは適量のインクをインクカートリッジに補給し易い。
本発明の第2態様のインク補給方法は、沈降性のインクを収容するインク収容体と、前記インク収容体に設けられた口栓と、前記口栓の内部に設けられ、前記口栓を密封する密封部材と、前記口栓の外周面に設けられ、前記密封部材に向かって凹む凹溝と、前記凹溝に設けられ、前記口栓の軸心に対して遠ざかることなく延びる断面形状を有し、インクカートリッジにインクを補給する補給装置に対する位置決め面とを備える補給用タンクと、前記インクカートリッジとが、接続管によって互いに接続される接続工程と、カートリッジ配置台によって第1位置に配置された前記インクカートリッジに対し所定の使用量以上のインクを第1水頭差によって補給する位置であって、前記第1水頭差と第2水頭差とが加算された加算水頭差によって前記インク収容体の容量のインクが前記インクカートリッジに補給される場合のインクの量が、前記インクカートリッジの容量以下となる位置である第2位置に、前記補給用タンクを配置する配置工程とを備えることを特徴とする。第2態様によれば、第1態様と同様の効果を奏する。
インク補給装置1の斜視図である。 インク補給装置1の左側面図である。 インク補給装置1の底面図である。 図3のA−A線を矢印方向から見た断面図である。 インク補給装置1の右側面図である。 図3のB−B線を矢印方向から見た断面図である。 タンク9の斜視図である。 図7のC−C線を矢視方向から見た断面図である。 タンク9の別の斜視図である。 インクカートリッジ8及びタンク9の側面図である。 第1溝31と凹溝93の正面側から見た断面図である。 インクカートリッジ8、バルブ25、穿刺部26の位置関係を示す図である。 タンク9、バルブ35、穿刺部36の位置関係を示す図である。 インク補給方法の流れを示す説明図である。 インク補給装置990とタンク900の正面図である。 タンク900をインク収容体91の短手方向から見た図である。
<1.インク補給装置1>
本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。インク補給装置1は、タンク9の沈降性のインク11(図11参照)をインクカートリッジ8に補給するための装置である。
インクカートリッジ8は、布に対する印刷を実行する非図示のインクジェットプリンタに装着されて使用される。このようなインクジェットプリンタの一例として、特願2015−54104に記載されたプリンタが挙げられる。つまり、インク補給装置1は、インクジェットプリンタの外部でインクカートリッジ8にインク11を補給する。インク補給装置1によって補給されるインク11の色は、特に限定されず、白、黒、シアン、マゼンタ、イエローの各色のインク11が補給可能である。インク補給装置1の上側、下側、左側、右側、前側、及び後側は、図1の上側、下側、左側、右側、右斜め下側、及び左斜め上側に夫々対応する。
図1から図3を参照し、インク補給装置1の概要を説明する。インク補給装置1は、図1に示すカートリッジ配置台2、タンク配置台3、及び図3に示す接続管41、42、43(以下、総称して「接続管4」という。)を有する。図2に示すように、カートリッジ配置台2は、支持部20によってインクカートリッジ8を支持する。図1に示すように、タンク配置台3は、第1溝31及び第2溝32によってタンク9を支持する。接続管4は、インクカートリッジ8とタンク9とを接続し、タンク9のインク11をインクカートリッジ8に向けて流す。詳細は後述するが、インク補給装置1は、インクカートリッジ8及びタンク9の高さ方向の位置関係に基づく水頭差を用いて、タンク9のインク11をインクカートリッジ8に補給する。インク補給装置1は、適切な量のインク11が水頭差によってインクカートリッジ8に補給されるように、インクカートリッジ8及びタンク9のそれぞれの高さをカートリッジ配置台2及びタンク配置台3によって保持する。
図1〜図3に示すように、インク補給装置1は更に、バルブ25、35、接続管41、42、43、穿刺部26、36を有する。インク補給装置1は、タンク9側からインクカートリッジ8側に向けて、穿刺部36、接続管41、バルブ35、接続管42、バルブ25、接続管43、及び、穿刺部26の順で接続する。インク補給装置1は、インクカートリッジ8及びタンク9が配置される過程で穿刺部26、36からインク11が流出することを、バルブ25、35によって防止する。
図1に示すように、インク補給装置1は、棒状の複数のフレーム10Aが組み合わせられた土台10を有する。土台10は、カートリッジ配置台2及びタンク配置台3を支持する。カートリッジ配置台2は、タンク配置台3に対して左側に配置される。
<2.カートリッジ配置台2>
図1に示すように、カートリッジ配置台2は、板部2A、図2に示す支持部20、複数のバルブ25、及び図2に示す複数の穿刺部26を有する。板部2Aは、土台10の左側部分を上側から覆う。板部2Aは、前後方向中央において、前方に延びるにつれて下方向に延びる傾斜面を有する。傾斜面は、左右方向に長い矩形状の貫通孔21を有する。図2に示すように、板部2Aの傾斜面の下面に支持部20が接続される。支持部20は、板部2D、2E、及び図1(A)に示す複数の板部2Fを有し、インクカートリッジ8を支持する。板部2Dの上端部は、図1に示す貫通孔21の前端部に接続される。板部2Eの上端部は、図1に示す貫通孔21の後端部に接続される。図1に示すように、複数の板部2Fは、図2に示す板部2D、2E間に間隔を空けて配置される。複数の板部2Fは、板部2D、2Eによって形成される空間及び貫通孔21を、左右方向に仕切る。複数の板部2Fによって仕切られた空間に、インクカートリッジ8が挿入される。図2に示す板部2D、2E、及び図1に示す複数の板部2Fは夫々、板部2Aの傾斜面から鉛直方向に沿って下側に延びる。より詳細には、板部2D、2E、及び複数の板部2Fが板部2Aの傾斜面から延びる方向は夫々、鉛直方向に対して後側に約30度傾斜する。このためインクカートリッジ8は、鉛直方向に対して約30度傾斜した状態で支持される。板部2D、2Eの夫々の下端部の間に亘って、板部2Gが設けられる。
図2に示すように、板部2D、2E、及び図1(A)に示す複数の板部2Fに沿って延びる方向を、「第1方向」という。第1方向のうち、板部2Aの傾斜面から板部2D、2E、及び複数の板部2Fが延びる側を、「第1方向の一方側」といい、第1方向の一方側と反対側を、「第1方向の他方側」という。
<3.バルブ25>
図3に示すように、複数のバルブ25は、板部2Gの下面の後側に、左右方向に並んで配置される。複数のバルブ25は夫々、ダイヤフラムバルブである。複数のバルブ25の夫々の構成は同一である。以下では、特段限定のない限り、複数のバルブ25のうち最も左側に配置されたバルブ25について説明し、他のバルブ25の説明は省略する。バルブ25の非図示のダイヤフラムは、後述する図4に示す可動部254、255の移動に応じて駆動し、接続管4の流路をインクカートリッジ8側で開閉する。
図4に示すように、バルブ25は、弁部251、流入口252、流出口253、可動部254、255、支持板25A、25B、及び非図示のばねを有する。弁部251は、非図示の流路、及び非図示のダイヤフラムを内部に有する。ダイヤフラムは流路を開閉する。弁部251は板部2Gに固定される。流入口252及び流出口253は夫々、弁部251から第1方向の他方側に突出する。流入口252には、図2に示す接続管42が接続される。流出口253には、図2に示す接続管43が接続される。図4において、接続管42、43は省略されている。図示しないが、流入口252及び流出口253の夫々の流路は、弁部251の流路に連通する。接続管42、43間を連通する弁部251の非図示の流路は、弁部251のダイヤフラムによって開閉される。以下、「接続管42、43間を連通する弁部251の流路が開閉される」ことを、「接続管42、43の夫々の流路が開閉される」と言い換える。
可動部254は棒状であり、第1方向に沿って延びる。可動部254のうち第1方向の他方側の端部は、弁部251の非図示のダイヤフラムに接続される。支持板25Aは、夫々板状の第1部分251A、第2部分252A、第3部分253A、及び第4部分254Aを有する。第1部分251Aは、可動部254の前側を第1方向に沿って延びる。第2部分252A、第3部分253A、及び第4部分254Aは夫々、第1部分251Aから第1方向と直交する方向に沿って後側に延びる。第2部分252Aは、第1部分251Aのうち第1方向の他方側の端部から延びる。第2部分252Aは弁部251に固定される。第3部分253Aは、第1部分251Aのうち第1方向の一方側の端部から延びる。第4部分254Aは、第1部分251Aのうち第1方向の略中央から延びる。第2部分252A、第3部分253A、及び第4部分254Aは夫々、非図示の貫通孔を有する。可動部254は、第2部分252A、第3部分253A、及び第4部分254Aの夫々の貫通孔に挿通する。夫々の貫通孔は、可動部254の周面に摺動可能に接触して可動部254を支持する。このため可動部254は、第2部分252A、第3部分253A、及び第4部分254Aに対して第1方向に移動可能となる。
可動部255は棒状であり、可動部254の後側を第1方向に沿って延びる。可動部255は、第1方向に沿って移動可能である。支持板25Bは、夫々板状の第1部分251B、第2部分252B、及び第3部分253Bを有する。第1部分251Bは、可動部255の後側を第1方向に沿って延びる。第2部分252B及び第3部分253Bは夫々、第1部分251Bから第1方向と直交する方向に沿って前側に延びる。第2部分252B及び第3部分253Bは夫々、可動部255のうち第1方向の一方側に接続される。第2部分252B及び第3部分253Bは夫々、可動部254のうち第3部分253Aと第4部分254Aの夫々の貫通孔に挿通する部分の間に接続される。可動部254、255は、支持板25Bによって連結される。可動部254、255は連動して第1方向に移動する。可動部255は、板部2Gに設けられた非図示の貫通孔に連通する。可動部255の一部は、板部2Gよりも第1方向の他方側に突出する。
支持板25Aの第3部分253Aと、支持板25Bの第3部分253Bとの間に非図示のばねが配置される。ばねは、例えば圧縮ばねであり、支持板25Aに対して支持板25Bを、第1方向の他方側に付勢する。支持板25Bに接続される可動部254、255は、支持板25Aに対して第1方向の他方側に付勢される。
可動部254が最も第1方向の他方側に配置された状態で、弁部251のダイヤフラムは、接続管42、43の夫々の流路を閉塞する。第1方向の他方側に最も移動した可動部254、255の夫々の位置を、「第1閉塞位置」という。可動部254が最も第1方向の一方側に配置された状態で、弁部251のダイヤフラムは、接続管42、43の夫々の流路を開放する。第1方向の一方側に最も移動した可動部254、255の夫々の位置を、「第1開放位置」という。
<4.穿刺部26>
図3に示すように、複数の穿刺部26は、板部2Gの下面の前側に、左右方向に並んで配置される。複数の穿刺部26の夫々の構成は同一である。以下では、特段限定のない限り、複数の穿刺部26のうち最も左側に配置された穿刺部26について説明し、他の穿刺部26の説明は省略する。穿刺部26は、図10に示すインクカートリッジ8の口栓82に後述するニードル262を刺すことにより、インクカートリッジ8のインク収容体81に接続管4の流路を連通させる。
図4に示すように、穿刺部26は、本体部261、ニードル262、及び流入口263を有する。本体部261は、第1方向に沿って延びる略円柱状である。本体部261は板部2Gに固定される。ニードル262は、本体部261から第1方向の他方側に向けて延びる。流入口263は、本体部261のうち第1方向の一方側に設けられる。流入口263には、図2に示す接続管43が接続される。本体部261、ニードル262、及び流入口263の夫々の内部に、第1方向に沿って延びる流路26Aが設けられる。流路26Aのうち第1方向の他方側の端部は、ニードル262の先端に接続する。流路26Aのうち第1方向の一方側の端部は、流入口263に接続される。接続管43の非図示の流路は、流路26Aに連通する。
<5.タンク配置台3>
図1に示すように、タンク配置台3は、板部3A、3B、複数の第1溝31、複数の第2溝32、複数の規制部33、図3に示す複数のバルブ35、穿刺部36、及びレバー37を有する。板部3Aは、土台10の右側部分を上側から覆う。板部3Aは、土台10の後端部から前端部に亘って、水平方向に沿って延びる。より詳細には、図5に示すように、板部3Aの後端部から前端部に向けて延びる方向は、水平方向に対して下側に約5.5度傾斜する。図1に示すように、板部3Aの上面に板部3Bが接続される。板部3Bは、板部3Aのうち前後方向中央よりも前側の部分から、板部3Aに対して垂直に延びる。
板部3Bの上端部に、下方に向けて凹む複数の第1溝31が設けられる。複数の第1溝31の夫々の構成は同一である。複数の第1溝31は、後述するタンク9の口栓92を位置決めする。板部3Aのうち各第1溝31の前側に、前後方向に長い長穴3Fが設けられる。複数の長穴3Fは、左右方向に並んで配置される。複数の長穴3Fのうち最も左側の長穴3Fに、後述する穿刺部36が移動可能に支持される。板部3Aのうち各長穴3Fの右側に、前後方向に長い長穴3Gが設けられる。板部3Aのうち最も左側に配置された長穴3Gの前側に、レバー37が設けられる。複数の第1溝31の夫々の後側に、第2溝32が設けられる。複数の第2溝32の夫々の構成は同一である。複数の第2溝32は、後述するタンク9のインク収容体91を支持する。板部3Aの下面のうち各第2溝32の下側に、図3に示すバルブ35が設けられる。複数のバルブ35は、板部3Aの下面に、左右方向に並んで配置される。複数のバルブ35の夫々の構成は同一である。板部3Bのうち複数の第1溝31の夫々の左側に、規制部33が設けられる。複数の規制部33の夫々の構成は同一である。複数の規制部33は、第1溝31によって位置決めされたタンク9の口栓92の移動を規制する。
以下では、特段限定のない限り、複数の第1溝31、複数の第2溝32、複数の規制部33、及び複数のバルブ35の夫々のうち、最も左側に配置された第1溝31、第2溝32、規制部33、及びバルブ35について説明し、他の第1溝31、他の第2溝32、他の規制部33、及び他のバルブ35についての説明は省略する。図1において、左端から3番目以降に配置された複数の第1溝31、複数の第2溝32、複数の規制部33、複数の長穴3F、及び複数の長穴3Gの夫々の符号は省略されている。図1(B)は、タンク9が取り除かれた状態の第1溝31近傍を示す。
<6.第1溝31>
図1(B)に示すように、第1溝31は、底面31A及び側面31B、31Cを有する。底面31Aは円弧状に湾曲し、下側に向けて凹む。側面31Bは、底面31Aの左端部から左斜め上側に向けて、直線状に延びる。側面31Cは、底面31Aの右端部から右斜め上側に向けて、直線状に延びる。側面31B、31C間の左右方向の幅は、上側に向かう程大きくなる。第1溝31の側面31B、31Cの夫々の上端部、即ち、第1溝31の上端部は開口する。
<7.第2溝32>
板部3Aの上面且つ板部3Bよりも後側に、板部3C、3Dが設けられる。板部3C、3Dは、前後方向に長い長方形である。板部3C、3Dの夫々の下端は、板部3Aに接続する。板部3C、3Dの短手方向は、鉛直方向に対して傾斜する。例えば、板部3Cは、下端から上端に向けて左斜め上側に延び、板部3Dは、下端から上端に向けて右斜め上側に延びる。従って、板部3C、3Dの左右方向の間隔は、上側に向かう程大きくなる。これにより、板部3C、3Dは、第1溝31の後側に、下側に向けてすぼんだV字状の溝を形成する。板部3C、3Dの夫々の下端は、左右方向に離隔する。板部3Aのうち板部3C、3Dの夫々の下端の間の部分を、「底面32A」という。左右方向において、底面32Aの左右方向中央の位置と、第1溝31の底面31Aの左右方向中央の位置とは一致する。
板部3C、3D、及び底面32Aによって形成される溝を、第2溝32という。底面32Aは、第2溝32の底面に対応し、水平方向に沿って配置される。なお、水平方向に対する底面32Aの角度は、水平方向に対する板部3Aの角度と一致し、略5.5度である。図5に示すように、第2溝32の底面32Aに沿って延びる方向を、「第2方向」という。第2方向のうち、図1に示す第2溝32に対して第1溝31が配置される側を、「第2方向の一方側」といい、第2方向の一方側と反対側を、「第2方向の他方側」という。
<8.規制部33>
図1(B)に示すように、規制部33は、保持部33A及びフック33Bを有する。保持部33Aは、板部3Bの前面且つ第1溝31の側面31Bの左側に設けられる。保持部33Aは箱状である。保持部33Aの左端部にフック33Bが設けられる。フック33Bは、正面視において三角形の板状である。フック33Bの右側面は、上下方向中央で最も右側に突出する。フック33Bの右側面の上下方向中央の部分を、「突出部330」という。フック33Bの右側面のうち、上端部から突出部330までの部分を、「傾斜部331」という。フック33Bの右側面のうち、突出部330から下端部までの部分を、「傾斜部332」という。
フック33Bは、保持部33Aに対して左右方向に移動可能に支持される。フック33Bが保持部33Aに対して右側に移動した場合、フック33Bの右端部の一部は、第1溝31の側面31Bに対して右側に突出する。この場合、フック33Bの突出部330は、第1溝31の底面31Aに対して上側に間隔を置かれた位置に配置される。一方、フック33Bが保持部33Aに対して左側に移動した場合、フック33Bは、第1溝31の側面31Bに対して右側に突出しない。この場合、フック33Bの突出部330の左右方向の位置は、図1(B)の一点鎖線で示されるように、第1溝31の側面31Bの位置と一致する。保持部33Aは、非図示のばねを内部に有する。ばねは、フック33Bを右側に付勢する。
<9.バルブ35>
図3に示すように、バルブ35はダイヤフラムバルブである。バルブ35の構成は、図4に示すバルブ25と同一であるので、説明を簡略化する。バルブ35の非図示のダイヤフラムは、後述する可動部354、355の移動に応じて駆動し、接続管4の流路をタンク9側で開閉する。バルブ35の弁部351、流入口352、流出口353、可動部354、355、支持板35A、35B、及び非図示のばねは夫々、図4に示すバルブ25の弁部251、流入口252、流出口253、可動部254、255、支持板25A、25B、及び非図示のばねに対応する。支持板35Aの第1部分351A、第2部分352A、第3部分353A、及び第4部分354Aは夫々、支持板25Aの第1部分251A、第2部分252A、第3部分253A、及び第4部分254Aを有する。支持板35Bの第1部分351B、第2部分352B、及び第3部分353Bは夫々、支持板25Bの第1部分251B、第2部分252B、及び第3部分253Bに対応する。
可動部354は第2方向に沿って延びる。可動部354のうち第2方向の一方側の端部は、弁部351の非図示のダイヤフラムに接続される。支持板35Aの第1部分351Aは、板部3Aの下面に接続される。第2部分352Aは、板部3Aの下側に弁部351を固定する。第3部分353A及び第4部分354Aは夫々、可動部354を第2方向に沿って移動可能に支持する。流入口352及び流出口353は夫々、弁部351から第2方向の一方側に突出する。流入口352に接続管41が接続され、流出口353に接続管42が接続される。図示しないが、流入口352及び流出口353の夫々の流路は、弁部351の流路に連通する。接続管41、42間を連通する弁部351の非図示の流路は、弁部351のダイヤフラムによって開閉される。以下、「接続管41、42間を連通する弁部351の流路が開閉される」ことを、「接続管41、42の夫々の流路が開閉される」と言い換える。
可動部355は、可動部354の左側を第2方向に沿って延びる。支持板35Bの第2部分352B及び第3部分353Bは夫々、可動部354、355に接続される。可動部354、355は、支持板35Bによって連結される。可動部355は、板部3Aの下面から延びる2つの板部3Eの夫々の非図示の貫通孔に挿通する。夫々の貫通孔は、可動部355の周面に摺動可能に接触して可動部355を支持する。このため可動部355は、2つの板部3Eに対して第2方向に移動可能となる。図6に示すように、可動部355の一部は、板部3Bよりも第2方向の一方側に突出する。
非図示のばねは、図3に示す支持板35Aに対して支持板35Bを、第2方向の一方側に付勢する。支持板35Bに接続される可動部354、355は、支持板35Aに対して第2方向の一方側に付勢される。
可動部354が最も第2方向の一方側に配置された状態で、弁部351のダイヤフラムは、接続管41、42の夫々の流路を閉塞する。第2方向の一方側に最も移動した可動部354、355の夫々の位置を、「第2閉塞位置」という。可動部354が最も第2方向の他方側に配置された状態で、弁部351のダイヤフラムは、接続管41、42の夫々の流路を開放する。第2方向の他方側に最も移動した可動部354、355の夫々の位置を、「第2開放位置」という。
<10.穿刺部36>
図1に示すように、穿刺部36は、板部3Aの上面、且つ、第1溝31の前側に設けられる。穿刺部36の構成は、図4に示す穿刺部26と同一であるので、説明を簡略化する。詳細は後述するが、穿刺部36は、図7に示すタンク9の口栓92に後述するニードル362を刺すことにより、タンク9のインク収容体91に接続管4の流路を連通させる。図6に示すように、穿刺部36の本体部361、ニードル362、流出口363、及び流路36Aは夫々、図4に示す穿刺部26の本体部261、ニードル262、流入口263、及び流路26Aに対応する。ニードル362は、本体部361から第2方向の他方側に向けて延びる。流出口363は、本体部361のうち第2方向の一方側に設けられる。流出口363には、図3に示す接続管41が接続される。接続管41の非図示の流路は、流路36Aに連通する。図6において、接続管41は省略されている。
穿刺部36は、支持部38に固定される。支持部38は、夫々板状の第1部分38A、第2部分38B、及び第3部分38Cを有する。第1部分38Aは、板部3Aの上面に沿って第2方向に延びる。2つの止め部381は、図3に示す板部3Aの長穴3Fに下側から挿通し、板部3Aの上側で第1部分38Aに接続される。2つの止め部381は、支持部38を長穴3Fに沿って第2方向に移動可能に支持する。
第2部分38Bは、第1部分38Aのうち第2方向の他方側の端部から、上側に向けて延びる。穿刺部36の本体部361は、第2部分38Bに固定される。第3部分38Cは、第1部分38Aのうち第2方向の一方側の端部から、上側に向けて延びる。第3部分38Cには、後述するレバー37の可動部374が接続される。
支持部38の下面に板部39が設けられる。板部39は、図3に示す板部3Aの長穴3Gを上側から下側に挿通し、板部3Aの下面よりも下側に突出する。板部39は左右方向を向く。板部39のうち第2方向の他方側の端部から左側に向けて、板部391が延びる。板部391は第2方向を向く。板部391は、バルブ35の可動部355に対して第2方向の一方側に配置される。
<11.レバー37>
図6に示すように、レバー37は、タンク9の口栓92にニードル362を刺して接続管4の流路をタンク9のインク収容体91に連通させる為に、穿刺部36を第2方向に移動させる。図1(B)に示すように、レバー37は、板部3Aの上面、且つ、穿刺部36の右斜め前側に設けられた支持部37A、37Bによって支持される。支持部37Aは板状を有し、板部3Aの上面から上側に向けて延びる。支持部37Bは円筒形を有し、支持部37Aの後側に配置される。支持部37Bの非図示の貫通孔は、第2方向に沿って延びる。図6に示すように、レバー37は、把持部371、連結部372、373、及び可動部374を有する。
把持部371は細長い板状である。連結部372は2つの板部を有する。連結部372は、把持部371、連結部373、及び支持部37Aの夫々の一部を左右方向から挟む。把持部371は、連結部372の長手方向の一方側の端部に接続される。連結部372は、連結部372の長手方向の一方側の端部から他方側の端部に向けて、把持部371と略同一方向に沿って延びる。連結部372の長手方向の他方側の端部は、支持部37Aに回転可能に支持される。
連結部373は細長い板状である。連結部373の長手方向の一方側の端部は、連結部372の長手方向略中央部分に回転可能に接続される。連結部373は、連結部373の長手方向の一方側の端部から他方側の端部に向けて、下側に屈曲しながら延びる。可動部374は円柱状である。可動部374は、支持部37Bの非図示の貫通孔を通過する。貫通孔は、可動部374の周面に摺動可能に接触して可動部374を支持する。このため可動部374は、支持部37Bに対して第2方向に移動可能となる。可動部374のうち第2方向の一方側の端部に、連結部373の長手方向の他方側の端部が回転可能に接続される。可動部374の長手方向の他方側の端部に、支持部38の第3部分38Cが接続される。
可動部374は、把持部371及び連結部372の移動に応じて、第2方向に沿って移動する。可動部374の移動に応じて、支持部38、穿刺部36、及び板部39、391は、第2方向に沿って可動部374と同一方向に移動する。
以下、最も前側に移動した把持部371及び連結部372の位置を、「非セット位置」という。図6は、非セット位置に配置された把持部371及び連結部372を示す。最も後側に移動した把持部371及び連結部372の位置を、「セット位置」という。把持部371及び連結部372が非セット位置からセット位置まで移動することに応じ、可動部374は、第2方向の他方側に向けて移動する。
<12.接続管4>
図3に示す接続管41、42、43は夫々、内部に非図示の流路を有する。接続管41の一端部は、図6に示す穿刺部36の流出口363に接続される。接続管41の他端部は、図3に示すバルブ35の流入口352に接続される。接続管42の一端部は、図3に示すバルブ35の流出口353に接続される。接続管42の他端部は、図4に示すバルブ25の流入口252に接続される。接続管43の一端部は、図4に示すバルブ25の流出口253に接続される。接続管43の他端部は、図4に示す穿刺部26の流入口263に接続される。
図3に示すように、接続管41、42の夫々の流路は、バルブ35の弁部351の非図示の流路を介して連結される。図2に示すように、接続管42、43の夫々の流路は、バルブ25の弁部251の非図示の流路を介して連結される。図6に示す穿刺部36の流路36Aと、図4に示す穿刺部26の流路26Aとは、接続管41、42、43の夫々の流路を介して連結される。接続管4の流路は、弁部251、351の夫々の非図示のダイヤフラムによって開閉される。
<13.インクカートリッジ8>
図10に示すように、インクカートリッジ8は、インク収容体81、口栓82、及びケース83を有する。インク収容体81は袋状の容器である。インク収容体81は、可撓性を有する長方形状の樹脂製の2枚のシートを、夫々の一面同士が対向した状態で重ね合わせ、周縁部分を熱溶着又は熱シールによって貼りあわせることで形成される。インク収容体81を構成する各シートの長辺に沿って延びる方向を「長手方向」といい、各シートの短辺に沿って延びる方向を「短手方向」という。
インク収容体81の長手方向の両端部のうち一方側の端部81Aは、短手方向に対して傾斜する。端部81Aの短手方向中央からずれた位置に、口栓82が接続される。口栓82は円柱状であり、内部に図4に示す貫通孔82Aを有する。貫通孔82Aは長手方向に沿って延び、インク収容体81の内部に連通する。貫通孔82Aに図4に示す密封部材821が充填される。密封部材821は口栓82を密封する。これによって、インク収容体81内のインクの流出が規制される。
インク収容体81は、箱状のケース83に収容される。この収容状態において、ケース83の長手方向及び短手方向は、インク収容体81の長手方向及び短手方向と一致する。口栓82は、ケース83の長手方向の両端面のうち一方側の端面83Aの近傍に固定される。端面83Aは、短手方向に対して傾斜する傾斜面831を有する。短手方向に対する傾斜面831の角度の鋭角は、約60度である。口栓82のうちインク収容体81と反対側の端部は、傾斜面831に接する。
ケース83の短手方向の両端面のうち、口栓82に近接する側の端面を、「端面83B」といい、端面83Bと反対側の端面を、「端面83C」という。図1に示すように、ケース83の長手方向及び短手方向と直交する両端面を、「端面83D」という。図10に示すように、ケース83の長手方向の両端部のうち端面83Aと反対側の端面を、「端面83E」という。インクカートリッジ8のインク収容体81の容量を、「カートリッジ容量D1」という。カートリッジ容量D1は、インクカートリッジ8が装着される非図示のインクジェットプリンタの仕様に基づいて特定される。より詳細には、カートリッジ容量D1は、インクジェットプリンタが印刷処理を実行する場合において、インクカートリッジ8に補給されたインク11を非図示のノズルから適切に吐出できる最大の容量である。カートリッジ容量D1は、例えば380mlである。
<14.タンク9>
図7、図8に示すように、タンク9は、インク収容体91、及び口栓92を有する。インク収容体91は袋状の容器である。インク収容体91は、互いに対向する2枚のシート98を備える。2枚のシート98は、可撓性を有する長方形状を有する。シート98は、例えば、透光性を有する樹脂材料によって形成される。2枚のシート98の周縁部分は、互いに重ね合わせられて、熱溶着又は熱シールによって貼りあわせられる。これにより、インク収容体91は、2枚のシート98の間に、沈降性のインク11を収容する収容空間98Aを形成する。インク収容体91を構成する各シート98の長辺に沿って延びる方向を「長手方向」といい、各シート98の短辺に沿って延びる方向を「短手方向」といい、2枚のシート98が互いに対向する方向を「対向方向」という。対向方向は、長手方向と短手方向とに直交する。
インク収容体91は、端部91A、第1特定端部91B、及び第2特定端部91Cを備える。端部91Aは、インク収容体91の長手方向における一端部であり、各シート98の短辺によって形成される。第1特定端部91Bと第2特定端部91Cは、インク収容体91の短手方向における両端部であり、各シート98の長辺によって形成される。
口栓92は樹脂製である。口栓92は、インク収容体91の短手方向における中心よりも、第1特定端部91B側にずれた位置にて、端部91Aに設けられる。換言すると、口栓92は、第1特定端部91Bと第2特定端部91Cのうち、第1特定端部91B側にずれた位置にて、端部91Aに設けられる。口栓92は、インク収容体91の長手方向に沿う円筒状である。即ち、口栓92の軸心92Aは、インク収容体91の長手方向に延びる。口栓92の外周面92Bは軸心92Aを囲む。口栓92は、インク収容体91の端部91Aから突出する。以下、口栓92が端部91Aから突出する方向を、「特定方向」という。特定方向は、インク収容体91の端部91Aから軸心92Aに沿って離隔する方向である。
タンク9のインク収容体91の容量を、「タンク容量D2」という。タンク容量D2は、インク収容体91に充填可能な最大のインク容量である。タンク容量D2は、例えば1000mlである。
口栓92は、第1口栓110と第2口栓120を備える。第1口栓110は、端部91Aに接続する。第1口栓110のうちで端部91A側の部位の外径は、第1口栓110のうちで特定方向側の部位の外径よりも、小さい。また、第1口栓110のうちで端部91A側の部位は、互いに貼りあわせられた2枚のシート98の間を介して、収容空間98Aに進入する。即ち、第1口栓110が有する貫通孔110A(図8参照)は、収容空間98Aに連通する。従って、インク11は貫通孔110Aに進入可能である。貫通孔110Aの特定方向側の端部は、密封部材921によって密封される。密封部材921は、第1口栓110の内部を密封し、タンク9の内部からのインク11の流出を規制する。本実施形態の密封部材921はゴム栓である。密封部材921が、貫通孔110Aの特定方向側の部位に嵌め込まれることによって、第1口栓110は密封部材921を支持する。
第2口栓120は、第1口栓110の特定方向側の端部を、軸心92Aを中心とした径方向外側から支持する。第2口栓120の特定方向側の端部は、対向部124である。対向部124は特定方向側から見て円形である。対向部124は、貫通孔110Aにある密封部材921に対して、特定方向側から対向する。対向部124の中心部には、円形孔124Aが設けられる。密封部材921は、円形孔124Aを介して特定方向側へ露出する。
口栓92の外周面92Bには、凹溝93が設けられる。例えば、凹溝93は、第2口栓120の外周面120Aに設けられる。凹溝93は軸心92Aに向かって凹む。本実施形態では、凹溝93は第2口栓120の外周面120Aと一体であり、且つ、軸心92Aを基準とした周方向に亘って延びる。凹溝93の軸心92A側の面は、溝底面94である。
凹溝93には、インク補給装置1(図1参照)に対する位置決め面126が設けられる。位置決め面126は、第1溝31の底面31A(図1参照)に接触する面である。位置決め面126が、底面31Aに接触することによって、口栓92は上下方向に位置決めされる。位置決め面126は、凹溝93の溝底面94と、一体的に形成される。図7で示すように、位置決め面126の少なくとも一部は、溝底面94のうち軸心92Aよりも第1特定端部91B側の面である。本実施形態では、位置決め面126の一部は、凹溝93の溝底面94のうち、軸心92Aよりも第1特定端部91B側の面である。また、位置決め面126の他部は、凹溝93の溝底面94のうち、軸心92Aよりも第2特定端部91C側の面の一部である。位置決め面126は、インク収容体91の対向方向における一端から他端までの範囲で円弧形状を有する(図11参照)。
図11に示すように、位置決め面126は、軸心92Aと直交する断面において、軸心92Aに対して遠ざかることなく延びる断面形状を有する。即ち、位置決め面126には、リブ(図示略)が設けられていない。リブは、位置決め面126のインク補給装置1に対する位置決めを妨げる形状を有する。一例として、リブは、軸心92Aから遠ざかる方向に向けて、位置決め面126から突出する形状を有する。
位置決め面126は円弧形状を有する。円弧形状は、略円形状に湾曲した形状、略楕円形状に湾曲した形状、略放物線状に湾曲した形状、及び略双曲線状に湾曲した形状、等を含む。本実施形態の円弧形状は、略円形状に湾曲した形状である。従って、位置決め面126は、同一の半径を有する。換言すると、位置決め面126の半径は、軸心92Aを基準とした周方向に沿って略同一である。例えばタンク9が製造される過程で発生する製造誤差によって、位置決め面126の半径は、軸心92Aを基準とした周方向に沿って変化してもよい。位置決め面126の半径は、第1溝31の底面31A(図1参照)の半径よりも僅かに小さい。
図9に示すように、第2口栓120は、第1支持部材121、第2支持部材122、及び2つの口栓係止部129を備える。第1支持部材121は、インク収容体91の対向方向の一方側から、第1口栓110を支持する。第2支持部材122は、対向方向の他方側から第1口栓110を支持する。第1支持部材121は、凹溝93の一部、位置決め面126の一部、及び対向部124の一部を形成する。第2支持部材122は、凹溝93の他部、位置決め面126の他部、及び対向部124の他部を形成する。以下、対向方向のうち、第2支持部材122から第1支持部材121に向かう側を、「対向方向の一方側」といい、対向方向の一方側とは反対側を「対向方向の他方側」という。
2つの口栓係止部129は、軸心92Aを間にして、インク収容体91の短手方向に並ぶ。2つの口栓係止部129は、インク収容体91の短手方向に対称である。以下、軸心92Aよりも第1特定端部91B側にある口栓係止部129を説明する。口栓係止部129は、2つの係止爪131と、2つの係止溝132を備える。2つの係止爪131は第1支持部材121に設けられる。2つの係止爪131は、軸心92Aに沿って凹溝93を間にして並ぶ。係止爪131は、軸心92Aを基準とした周方向に沿って、対向方向の他方向側へ延びる。係止爪131の先端部には、係止面131Aが形成される。係止面131Aは、対向方向の一方側を向く平面である。
2つの係止溝132は、2つの係止爪131に対応して、第2支持部材122に設けられる。係止溝132は、軸心92Aを基準とした周方向に沿って延び、且つ軸心92Aに向けて凹む。係止溝132には、係止爪131が進入する。係止溝132は係止面132Aを備える。係止面132Aは対向方向の他方側を向く平面である。係止爪131の係止面131Aが、係止溝132の係止面132Aに押圧されることによって、係止爪131と係止溝132は互いに係止する。これにより、口栓係止部129は、第1支持部材121と第2支持部材122を互いに係止する。第1支持部材121と第2支持部材122は、一例として、一旦互いに係止すると分離困難となる構成となっている。
図7に示すように、2枚のシート98のうちで、対向方向の他方側のシート98には、段ボール107が固定される。段ボール107は、インク収容体91の長手方向と短手方向に延びる略矩形状である。段ボール107は、例えば接着剤によって、シート98に貼り合わせられる。段ボール107は、一例として両面ダンボールである。尚、図8、図11、図15、及び図16では、段ボール107を模式的に図示する
段ボール107は、一対のライナ127、及び中芯128を備える。一対のライナ127は中芯128を間にして対向する。一対のライナ127の一方は、シート98に貼り合わせられる。中芯128は、一対のライナ127の夫々に固定される。中芯128は、インク収容体91の長手方向に沿って延びる。また、中芯128は、インク収容体91の短手方向に沿って波型になっている。従って、中芯128が、インク収容体91の短手方向に沿って圧縮されにくいので、段ボール107は、インク収容体91の短手方向に対する強度を向上できる。
段ボール107の形状を説明する。段ボール107の一端部は、インク収容体91に対して、インク収容体91の短手方向の内側に位置する一方、段ボール107の他端部は、インク収容体91に対して、インク収容体91の短手方向の外側に位置する。本実施形態では、段ボール107は、第1端部111、第2端部112、及び凹部113,114を備える。第1端部111、第2端部112、及び凹部113,114は、いずれも一対のライナ127と中芯128によって形成される。第1端部111と第2端部112は、インク収容体91の短手方向における、段ボール107の両端部である。第1端部111は、第1特定端部91Bよりも、インク収容体91の短手方向における内側に位置する。第2端部112は、第2特定端部91Cよりも、インク収容体91の短手方向における外側に位置する。
凹部113は第1端部111に設けられる。凹部113は第2端部112に向けて凹む。凹部113は、凹部113は一対の傾斜面113Aを備える。凹部114は第2端部112に設けられる。凹部114は、インク収容体91の短手方向において、凹部113と同じ位置に配置される。凹部113と凹部114は、いずれも、同じ大きさを有する。本実施形態では、凹部113の個数と凹部114の個数は、いずれも2つである。
<15.インク補給方法>
インク補給方法を説明する。インク補給方法は、タンク9からインクカートリッジ8にインク11が補給される方法である。図14に示すように、インク補給方法は、インクカートリッジ配置工程(S1)、タンク配置工程(S2)、及び接続工程(S3)を含む。インクカートリッジ配置工程は、インクカートリッジ8がインク補給装置1のカートリッジ配置台2に配置される工程である。タンク配置工程は、タンク9がインク補給装置1のタンク配置台3に配置される工程である。接続工程は、タンク9とインクカートリッジ8とが、接続管4によって互いに接続される工程である。以下、各工程の詳細を順に説明する。
<15−1.インクカートリッジ配置工程(図14のS1)>
図1、図2、図4、図10、及び図12を参照し、インクカートリッジ配置工程を説明する。図10に示すインク収容体81にインク11(図11参照)が充填されていないインクカートリッジ8が準備される。インクカートリッジ8は、ケース83の端面83Eに対して端面83Aが下側に配置された状態で、図1に示すカートリッジ配置台2の貫通孔21から支持部20に挿入される。インクカートリッジ8は、板部2D、2E、2Fの延びる第1方向に沿って一方側に移動すると、図4に示すように、インクカートリッジ8の口栓82は穿刺部26に近づく。この時、図2に示すように、インクカートリッジ8は、傾斜面831が水平方向に沿って延びた状態で移動する。
図4は、インクカートリッジ8の口栓82と穿刺部26のニードル262とが離隔し、且つ、インクカートリッジ8のケース83とバルブ25の可動部255とが離隔した状態を示す。口栓82とニードル262とが離隔する為、インクカートリッジ8の密封部材821にニードル262は刺さらない。従って、穿刺部26に接続される図2に示す接続管43の流路は、穿刺部26の流路26Aを介してインクカートリッジ8のインク収容体81に連通しない。又、可動部255はケース83から力を受けない為、可動部254、255は、非図示のばねの付勢力によって第1閉塞位置に配置される。従って、バルブ25の弁部251の非図示のダイヤフラムは、接続管42、43の夫々の流路を閉塞する。
インクカートリッジ8の端面83Aと、バルブ25の弁部251のうち板部2Gと接続する位置との間の第1方向の間隔を、「カートリッジ間隔」という。インクカートリッジ8の口栓82と穿刺部26のニードル262とが離隔し、且つ、インクカートリッジ8のケース83とバルブ25の可動部255とが離隔した状態におけるカートリッジ間隔を、「第1距離L1」という。
インクカートリッジ8が支持部20に対して更に奥まで進入すると、インクカートリッジは、図4の状態から第1方向の一方側に更に移動する。インクカートリッジ8の移動により、カートリッジ間隔は、第1距離L1から、第1距離L1よりも短い図12(A)に示す第3距離L3まで変化する。この場合、穿刺部26のニードル262は、インクカートリッジ8の密封部材821に刺さる。一方、インクカートリッジ8のケース83の端面83Aは、バルブ25の可動部255に接触しない。
図12(A)に示すように、カートリッジ間隔が第3距離L3の場合、穿刺部26のニードル262の先端は、インクカートリッジ8の口栓82の内部のうち密封部材821よりも内側に配置される。よって、穿刺部26の流路26Aはインク収容体81に連通した状態となり、穿刺部26に接続される図2に示す接続管43の流路は、流路26Aを介してインクカートリッジ8のインク収容体81に連通した状態となる。つまり、カートリッジ間隔が第1距離L1から第3距離L3まで変化することに応じ、接続管43の流路は、インクカートリッジ8のインク収容体81に連通しない状態から連通した状態に切り換わる。しかし、可動部255はケース83から力を受けない為、可動部254、255は第1閉塞位置に配置される。従って、バルブ25の弁部251のダイヤフラムは、接続管42、43の夫々の流路を閉塞する。
インクカートリッジ8が支持部20に対して更に奥まで進入すると、インクカートリッジは、図12(A)の状態から第1方向の一方側に更に移動する。インクカートリッジ8の移動により、カートリッジ間隔は、第3距離L3から、第3距離L3よりも短い図12(B)に示す第4距離L4まで変化する。この場合、穿刺部26のニードル262の先端は、インクカートリッジ8の口栓82の内部のうち密封部材821よりも内側に配置された状態で、インク収容体81の内部に更に進入する。よって、インクカートリッジ8のケース83の端面83Aは、バルブ25の可動部255に接触し、第1方向の一方側に可動部255を押す。従って、可動部254は第1方向の一方側に移動する。
図12(B)に示すように、カートリッジ間隔が第4距離L4の場合、穿刺部26に接続される図2に示す接続管43の流路は、穿刺部26の流路26Aを介してインクカートリッジ8のインク収容体81に連通した状態となる。又、ケース83の端面83Aによって可動部255が押される為、バルブ25の弁部251のダイヤフラムは、接続管42、43の夫々の流路を開放した状態となる。つまり、カートリッジ間隔が第3距離L3から第4距離L4まで変化することに応じ、接続管42、43の流路は、閉塞した状態から開放した状態に切り換わる。
インクカートリッジ8が支持部20に対して更に奥まで進入すると、インクカートリッジは、図12(B)の状態からの状態から第1方向の一方側に更に移動する。インクカートリッジ8の移動により、カートリッジ間隔は、第4距離L4から、第4距離L4よりも短い図8(C)に示す第2距離L2まで変化する。この時、板部2Dのうち第1方向の一方側の端部の屈曲部20Dに、インクカートリッジ8の端面83Aが接触し、インクカートリッジ8の第1方向の一方側への移動は規制される。この場合、穿刺部26のニードル262の先端は、インクカートリッジ8の口栓82の内部のうち密封部材821よりも内側に配置された状態で、インク収容体81の内部に更に進入する。よって、インクカートリッジ8のケース83の端面83Aは、バルブ25の可動部255に接触し、第1方向の一方側に可動部255を更に押す。従って、可動部254は、第1開放位置まで移動する。
図12(C)に示すように、カートリッジ間隔が第2距離L2の場合、穿刺部26に接続される図2に示す接続管43の流路は、穿刺部26の流路26Aを介してインクカートリッジ8のインク収容体81に連通した状態となる。又、バルブ25の可動部254、255は第1開放位置に配置され、バルブ25の弁部251のダイヤフラムは、接続管42、43の夫々の流路を開放した状態となる。カートリッジ間隔が第2距離L2の場合におけるインクカートリッジ8の位置を、「第1位置」という。インクカートリッジ8が第1位置に配置された状態で、ケース83の長手方向に沿った端面83B、83C、83Dは夫々、カートリッジ配置台2の支持部20によって支持される。インクカートリッジ8が第1位置に配置された状態で、インクカートリッジ8の長手方向と鉛直方向との間のなす角度は、図10に示すように約30度となる。
<15−2.タンク配置工程(図14のS2)>
図1、図6、図7、図10、及び図11を参照し、タンク配置工程を説明する。図10に示すインク収容体91にインク11が充填されたタンク9が準備される。図6に示すように、把持部371は非セット位置に配置される。インク補給装置1の使用者は、図7に示されるタンク9を持つ。より詳細には、一例として、使用者は、凹部113,114の少なくとも一つに指を引っ掛けて、段ボール107を持つ。使用者が、タンク9を、インク収容体91の短手方向に沿って振ることによって、収容空間98Aの内部のインク11は、撹拌される。
インク11が撹拌された後、使用者は、タンク9を、図1に示すタンク配置台3の第2溝32の上側に配置する。図11では、タンク配置台3の第2溝32(図1参照)の上側に配置されたタンク9を、二点鎖線によって図示する。使用者が、タンク9を下側に移動させることで、タンク配置台3の第1溝31の側面31B、31Cは夫々、口栓92の凹溝93の左右両側に進入する。口栓92の第2方向の位置は、第1溝31によって位置決めされる。
タンク9が下側に向けて移動する過程で、口栓92の外周面92Bは、図1(B)に示す規制部33のフック33Bの傾斜部331に上側から接触する。口栓92からフック33Bに対して左側に向かう方向の力が作用し、フック33Bは、非図示のばねの付勢力に逆らって、第1溝31の側面31Bよりも左側に移動する。従って、口栓92は、フック33Bよりも下側に移動可能となる。口栓92は下側に向けて、第1溝31の底面31Aまで移動し、底面31Aは、口栓92の凹溝93の下側に進入する。口栓92は、第1溝31によって位置決めされる。又、タンク9の図10に示すインク収容体91の第1特定端部91Bは、図1に示す第2溝32の底面32Aに接触し、底面32Aによって下側から支持される。タンク9の下側への移動は、第2溝32の底面32Aにタンク9の第1特定端部91Bが接触することによって規制される。タンク9の口栓892が第1溝31によって位置決めされた状態におけるタンク9の位置を、「第2位置」という。タンク9が第2位置に配置された状態で、タンク9の長手方向と水平方向との間のなす角度は、図10に示すように約5.5度となる。
位置決め面126が第1溝31の底面31Aに上側から接触すると、位置決め面126の下側への移動は、規制される。これにより、口栓92の上下方向における位置決めがなされる。図11では、口栓92の上下方向における位置決めがなされたタンク9を、実線によって図示する。口栓92の位置決めがなされた場合、タンク9の位置決め面126と、タンク配置台3の第1溝31の底面31Aは、互いに略同心の円弧状を有する。図11では、軸心92Aよりも下側(即ち第1特定端部91B側)の位置決め面126は、軸心92Aを基準とした周方向に亘って、第1溝31の底面31Aに接触するように図示する。しかしながら、位置決め面126と底面31Aは、互いに部分的に接触してもよい。位置決め面126のうち底面31Aと接触する部位は、タンク9が製造される過程で発生する製造誤差によって、変わってもよい。
タンク9の図10に示すインク収容体91の第1特定端部91Bは、第2特定端部91Cよりも下側に位置し、且つ図1に示す第2溝32の底面32Aに接触する。タンク9の段ボール107は、第2溝32の板部3Dに対向して接触し、第2溝32は、タンク9の第1特定端部91Bを支持する。タンク9の下側への移動は、第2溝32の底面32Aにタンク9の第1特定端部91Bが接触することによって規制される。タンク9のインク収容体91の第1特定端部91Bが第2溝32の底面32Aに接触した状態におけるタンク9の位置を、「第2位置」という。タンク9は第2位置に配置される。
図1(C)に示すように、タンク9が第2位置に配置された場合、第1溝31の底面31Aに口栓92が配置される。規制部33のフック33Bは、非図示のばねの付勢力によって右側に移動し、フック33Bの突出部330は、第1溝31の側面31Bに対して右側に突出する。フック33Bの傾斜部332は、位置決めがなされた口栓92を上側から保持する。フック33Bは、底面31Aから離脱する方向である上方向に口栓92が移動することを規制する。タンク9はインク補給装置1に装着される。
<15−3.接続工程(図14のS3)>
図3、図6、及び図13を参照し、接続工程を説明する。図6に示すように、レバー37の把持部371が非セット位置に配置された場合、タンク9の口栓92と穿刺部36のニードル362とが離隔し、且つ、支持部38に接続する板部391とバルブ35の可動部355とが離隔する。口栓92とニードル362とが離隔する為、タンク9の密封部材921にニードル362は刺さらない。従って、穿刺部36に接続される図3に示す接続管41の流路は、穿刺部36の流路36Aを介してタンク9のインク収容体91に連通しない。又、可動部354は板部391から力を受けない為、可動部354、355は、非図示のばねの付勢力に応じて第2閉塞位置に配置される。従って、バルブ35の弁部351のダイヤフラムは、接続管41、42の夫々の流路を閉塞する。
タンク9のインク収容体91の端部91Aと、穿刺部36のニードル362の先端の位置との間の第2方向の間隔を、「タンク間隔」という。タンク9の口栓92と穿刺部36のニードル362とが離隔し、且つ、バルブ35の可動部355と板部391とが離隔した状態におけるタンク間隔を、「第5距離L5」という。
図6の状態から、レバー37の把持部371がセット位置に向けて移動すると、穿刺部36は第2方向の他方側に移動する。穿刺部36の移動により、タンク間隔は、第5距離L5から、第5距離L5よりも短い図13(A)に示す第7距離L7まで変化する。この場合、穿刺部36のニードル362は、タンク9の密封部材921に刺さる。一方、バルブ35の可動部355に対して板部391は近接する。
図13(A)に示すように、タンク間隔が第7距離L7の場合、穿刺部36のニードル362の先端は、タンク9の口栓92の内部のうち密封部材921よりも内側に配置される。よって、穿刺部36の流路36Aはインク収容体91に連通した状態となり、穿刺部36に接続される図3に示す接続管41の流路は、穿刺部36の流路36Aを介してタンク9のインク収容体91に連通した状態となる。つまり、タンク間隔が第5距離L5から第7距離L7まで変化することに応じ、接続管41の流路は、タンク9のインク収容体91に連通しない状態から連通した状態に切り換わる。一方、バルブ35の可動部355に対して板部391は僅かに離隔する。よって、可動部355は板部391から力を受けない為、可動部354、355は、第2閉塞位置に配置される。従って、バルブ35の弁部351のダイヤフラムは、接続管41、42の夫々の流路を閉塞する。
図13(A)の状態から把持部371がセット位置に向けて更に移動すると、穿刺部36は第2方他方側に更に移動する。穿刺部36の移動により、タンク間隔は、第7距離L7から、第7距離L7よりも短い図13(B)に示す第8距離L8まで変化する。この場合、穿刺部36のニードル362の先端は、タンク9の口栓92の内部のうち密封部材921よりも内側に配置された状態で、インク収容体91の内部に更に進入する。よって、板部391は、バルブ35の可動部355に接触し、第2方向の他方側に可動部355を押す。従って、図3に示す可動部354は第2方向の他方側に移動する。
図13(B)に示すように、タンク間隔が第8距離L8の場合、穿刺部36に接続される図3に示す接続管41の流路は、穿刺部36の流路36Aを介してタンク9のインク収容体91に連通した状態となる。又、板部391によって可動部355が押される為、バルブ35の弁部351のダイヤフラムは、接続管41、42の夫々の流路を開放した状態となる。つまり、タンク間隔が第7距離L7から第8距離L8まで変化することに応じ、接続管41、42の流路は、閉塞した状態から開放した状態に切り換わる。
図13(B)の状態から把持部371がセット位置まで移動すると、穿刺部36は第2方向の他方側に更に移動する。穿刺部36の移動により、タンク間隔は、第8距離L8から、第8距離L8よりも短い図13(C)に示す第6距離L6まで変化する。この場合、穿刺部36のニードル362の先端は、タンク9の口栓92の内部のうち密封部材921よりも内側に配置された状態で、インク収容体91の収容空間98Aに更に進入する。よって、板部391は、バルブ35の可動部355に接触し、第2方向の他方側に可動部355を更に押す。従って、図3に示す可動部354は、第2開放位置まで移動する。
図13(C)に示すように、タンク間隔が第6距離L6の場合、穿刺部36に接続される図3に示す接続管41の流路は、穿刺部36の流路36Aを介してタンク9のインク収容体91に連通した状態となる。又、バルブ35の可動部354、355は第2開放位置に配置され、バルブ35の弁部351のダイヤフラムは、接続管41、42の夫々の流路を開放した状態となる。
<15−4.接続工程後におけるインクカートリッジ8及びタンク9の位置関係>
図10は、第1位置に配置されたインクカートリッジ8、及び第2位置に配置されたタンク9の高さ方向の位置関係を示す。インクカートリッジ8の下端部の高さ、即ち、ケース83の傾斜面831の高さを、「高さH1」という。より詳細には、高さH1は、インクカートリッジ8の口栓82の図4に示す貫通孔82Aの下端部の高さに対応する。タンク9の下端部の高さを、「高さH2」という。より詳細には、高さH2は、タンク9の口栓92の図6に示す貫通孔110Aの下端部の高さに対応する。高さH2は、高さH1よりも上側である。タンク9のインク収容体91にタンク容量D2のインク11が充填された場合のインク11の液面の高さを、「高さH3」という。インクカートリッジ8のインク収容体81のうち高さH2よりも下側部分の容量を、「下限容量DL」という。インクカートリッジ8のインク収容体81のうち高さH3よりも下側部分の容量を、「上限容量DH」という。
高さH1、H2間の長さを、「第1水頭差W1」という。第1水頭差W1は、空の状態のインクカートリッジ8とタンク9との間の水頭差に対応する。高さH2、H3間の長さを、「第2水頭差W2」という。高さH1、H3間の長さ、言い換えれば、第1水頭差W1と第2水頭差W2とを加算した長さを、「加算水頭差W1+W2」という。インクカートリッジ8のインク収容体81内のインク11を、「インクカートリッジ8のインク11」と言い換え、タンク9のインク収容体91内のインク11を、「タンク9のインク11」と言い換える。
<15−5.インク11の補給>
図10、図11を参照し、インク11の補給を説明する。インク11の補給は、上述の接続工程後、第1水頭差W1及び加算水頭差W1+W2によって実行される。図10に示すようにインクカートリッジ8及びタンク9が配置される。次に、接続管4の流路は、インクカートリッジ8及びタンク9に連通され且つバルブ25、35によって開放される。この場合、タンク9のインク11は、水頭差によって、接続管4の流路を介してインクカートリッジ8に補給される。タンク9からインクカートリッジ8に対してインク11が補給されるに従い、それぞれの液面の差は、タンク9からインクカートリッジ8に対してインク11が補給されるに従って小さくなる。インクカートリッジ8のインク11の液面と、タンク9のインク11の液面とが一致した場合、インクカートリッジ8に対するインク11の補給は停止される。なお、インク補給装置1は、1つのインクカートリッジ8へのインク11の補給後もタンク9にインク11が残存する場合、このタンク9を用いて、別のインクカートリッジ8にもインク11を補給できる。
インク11の補給過程において、第1水頭差W1は、インクカートリッジ8のインク収容体81のうち高さH2よりも下側部分の容量、即ち下限容量DLのインク11を、インクカートリッジ8に補給する。インク補給装置1では、下限容量DLが、インクカートリッジ8が装着される非図示のインクジェットプリンタによって1日当たりに使用されるインク11の量以上となるように、高さH1、H2が設定される。インクジェットプリンタによって1日当たりに使用されるインク11の量を、「所定の使用量」という。所定の使用量は、例えば20mlである。
インク11の補給過程において、加算水頭差W1+W2は、インクカートリッジ8のインク収容体81のうち高さH3よりも下側部分の容量、即ち上限容量DHのインク11を、インクカートリッジ8に補給する。インク補給装置1では、上限容量DHがカートリッジ容量D1以下となるように、高さH1、H2、H3が設定される。
尚、図11で示されるタンク9のインク11の残量の低下によって、タンク9の重心位置が下がると、口栓92は、軸心92Aを基準とした周方向に回転する可能性がある。図11では、軸心92Aを中心とした口栓92の回転方向を、矢印A1及び矢印A2によって図示する。本実施形態では、位置決め面126が軸心92Aから遠ざかることなく延びる。従って、口栓92の回転に伴って、位置決め面126が第1溝31の底面31Aに対して摺動しても、口栓92の上下方向の位置は変わりにくい。よって、タンク9のインク11の残量が低下しても、第1水頭差W1及び加算水頭差W1+W2は、いずれも変化しにくい。
<16.本実施形態の主たる作用、効果>
例えば、本実施形態のように水頭差を用いてインク11を補給する方法とは別の方法として、弾性を有するインク収容体91を用いてインク11を補給する方法がある。この場合、インク収容体91のインク11は、弾性によってインク収容体91から押し出され、接続管4の流路を介してインクカートリッジ8に補給される。しかし、インク収容体91の弾性の大きさは、インク収容体91に充填されるインク11の量に応じて変動し、一定ではない。このため、タンク9からインクカートリッジ8に補給されるインク11の量は、インクカートリッジ8にインク11が補給されてインク収容体91のインク11の残量が減少することに応じて変動する。このため、適切な量のインク11をインクカートリッジ8に補給することが難しい。これに対しインク補給装置1は、インクカートリッジ8とタンク9との高さ方向の位置関係に基づく水頭差を用いることによって、インクカートリッジ8にタンク9からインク11を補給する。従って、インク補給装置1は、ポンプ等の駆動装置を用いることなく、適切な量のインク11をインクカートリッジ8に補給できる。
インク補給装置1は、第1水頭差W1によってタンク9からインクカートリッジ8に下限容量DLのインク11を補給する。なお、インク補給装置1において、下限容量DLが所定の使用量以上となるように、高さH1、H2が設定される。従って、インク補給装置1は、第1水頭差W1によって所定の使用量以上のインク11をインクカートリッジ8に補給できる。なお、所定の使用量は、通常の布印刷用のインクジェットプリンタによって1日当たりに使用されるインク11の量である約20mlに対応する。このため、インク補給装置1は、インクジェットプリンタによって1日当たりに使用されるインク11の量よりも大きい量のインク11を、第1水頭差W1によってインクカートリッジ8に補給できる。
カートリッジ容量D1は、インクジェットプリンタにおいて適切な印刷を行なうためにインクカートリッジ8に補給可能なインク11の最大量に対応する。つまり、カートリッジ容量D1よりも大きい量のインク11が補給されたインクカートリッジ8がインクジェットプリンタに装着された場合、インクジェットプリンタは、適切な印刷を行うことができない可能性がある。これに対し、インク補給装置1は、加算水頭差W1+W2によってインクカートリッジ8に補給されるインク11の量である上限容量DHが、カートリッジ容量D1以下となるように、高さH1、H2、H3が設定される。このため、インク補給装置1は、タンク容量D2のインク11がタンク9に充填された場合でも、インクカートリッジ8に補給されるインク11の量を、カートリッジ容量D1以下にできる。従って、インク補給装置1は、インクジェットプリンタにおいて適切な印刷を行うことができる量のインク11を、インクカートリッジ8に補給できる。
位置決め面126は、軸心92Aに対して遠ざかることなく延びる。従って、タンク配置工程において、位置決め面126が第1溝31の底面31Aに接触する上下方向の位置は、変化しにくい。また、タンク9のインク11がインクカートリッジ8に補給されるに従い、タンク9の重心位置が下がる結果、口栓92が軸心92Aを中心に回転する可能性がある。この場合であっても、位置決め面126が、軸心92Aに対して遠ざかることなく延びるので、位置決め面126が底面31Aに対して摺動しても、口栓92の上下方向の位置は、変化しにくい。以上のように、タンク配置工程の実行中、及び、タンク配置工程の実行後において、口栓92の上下方向における位置が変化しにくいので、第1水頭差W1及び加算水頭差W1+W2は、いずれも変化しにくい。これにより、タンク9がインクカートリッジ8に対して補給するインク11の量は、安定化する。故に、適量のインク11をインクカートリッジ8に補給し易いタンク9が、実現される。また、タンク9が用いられる上述のインク補給方法は、インクカートリッジ8に対して適量のインク11を補給し易い。
タンク9がタンク配置台3に配置された場合、第1特定端部91Bは第2特定端部91Cよりも下側にある。また、位置決め面126の少なくとも一部は、凹溝93の溝底面94のうちで、第1特定端部91B側の面である。従って、タンク9がタンク配置台3に配置された場合、タンク9の位置決め面126の少なくとも一部は、溝底面94のうち下側の面となる。第1溝31の底面31Aに接触する位置決め面126は、口栓92の自重に起因する力を受け易いので、タンク配置台3に配置されたタンク9の口栓92は、位置ずれしにくい。また、タンク配置工程において、タンク9が、下方に向けて移動される場合、溝底面94の下側にある位置決め面126は、位置決め面126は底面31Aに対して接触し易い。よって、タンク9は、インク補給装置1に対する位置決めを容易化できる。
位置決め面126は円弧形状を有する。これにより、タンク配置工程の実行後におけるタンク9の口栓92が、軸心92Aを中心に回転しても、位置決め面126が底面31Aに対して接触した状態を維持できるので、口栓92の高さ位置は、変化しにくい。更に、本実施形態では、位置決め面126が同一半径を有するので、位置決め面126のうち、第1溝31の底面31Aに接触可能な部位は、拡大する。よって、第1溝31の底面31Aに接触した口栓92が軸心92Aを中心に回転しても、位置決め面126は底面31Aに対して接触した状態を更に維持し易い。よって、口栓92の高さ位置は、更に変化しにくい。
位置決め面126は、インク収容体91の対向方向における一端から他端までの範囲で円弧形状を有する。位置決め面126のうち、第1溝31の底面31Aに接触可能な部位は、更に拡大する。よって、タンク配置工程の実行後におけるタンク9の口栓92が回転しても、口栓92の高さ位置は、更に変化しにくい。
位置決め面126の一部は、凹溝93の溝底面94のうち、軸心92Aよりも第1特定端部91B側の面であり、位置決め面126の他部は、凹溝93の溝底面94のうち、軸心92Aよりも第2特定端部91C側の面の一部である。タンク9のインク11の残量が低下することに伴って、口栓92が回転しても、軸心92Aよりも第2特定端部91C側にあった位置決め面126は、第1特定端部91B側に回転して、第1溝31の底面31Aに接触できる。よって、タンク9のインク11の残量が低下することに伴って、口栓92が回転しても、口栓92の上下方向における位置は、更に変化しにくい。
例えば、口栓92が、インク収容体91の長手方向の略中央部に設けられたタンク9が考えられる。このタンク9が、タンク配置台3に配置された場合、口栓92に対して、インク収容体91の長手方向における両側に、インク11が均等に収容される必要がある。そうでないと、インク収容体91が傾いて、口栓92の高さ位置が変わる可能性がある。また、インク収容体91が傾いて、タンク9のインク11の液面が変動する可能性もある。これらの場合、第1水頭差W1及び加算水頭差W1+W2が変動するので、インク11の補給が不安定になる。一方で、タンク9のインク11の残量が低下するに従ってインク収容体91の姿勢が変化すると、口栓92に対してインク11が均等に収容される状態は、維持されにくくなる。よって、上記タンク9では、インク11の補給が不安定になる可能性がある。本実施形態では、口栓92は端部91Aに接続する。即ち、口栓92はインク収容体91の長手方向の一端に設けられる。従って、口栓92に対して、インク収容体91の長手方向における両側に、インク11が均等に収容される必要がない。よって、タンク9は、インク11の補給を安定化できる。
対向部124は、第1支持部材121によって支持される密封部材921に対して、特定方向側から対向する。これにより、タンク9は、密封部材921の口栓92からの飛び出しを低減できる。タンク9は、インク11がインク収容体91から流出するのを抑制できる。よって、タンク9に収容されるインク11は、インクカートリッジ8に安定的に補給される。また、第1支持部材121は、対向方向の一方側から第1口栓110を支持し、第2支持部材122は、対向方向の他方側から第1口栓110を支持する。これにより、第1口栓110は補強される。第1口栓110が密封部材921を安定して支持できるので、タンク9は、密封部材921の口栓92からの飛び出しを更に低減できる。
インク収容体91には段ボール107が固定される。これにより、段ボール107が固定されたシート98は補強され、インク収容体91の姿勢は安定化する。例えば、使用者がタンク9を持って振る場合に、段ボール107が固定されたシート98は変形しにくいので、インク収容体91の姿勢は変化しにくい。タンク配置工程において、インク収容体91の姿勢が変化しにくいので、底面31Aと接触する口栓92の上下方向の位置は、更に変化しにくい。また、タンク9のインク11がインクカートリッジ8に補給されるに従い、タンク9のインク11の液面が低下しても、段ボール107が固定されたシート98は変形しにくく、インク収容体91の姿勢は変化しにくい。よって、タンク9のインク11の液面が低下しても、口栓92は回転しにくくなる。故に、インク11の補給時における口栓92の上下方向の位置は、更に変化しにくい。また、段ボール107が、2枚のシート98のち一方に固定されるので、使用者は、収容空間98Aに収容されるインク11を、段ボール107が固定されていないシート98を介して視認できる。即ち、使用者はタンク9のインク11の残量を視認できる。
段ボール107は、第1端部111に設けられた凹部113を備える。これにより、使用者は、第1端部111に指を引っ掛け易くなる。よって、使用者がタンク9を振っても、タンク9は使用者の手から落ちにくい。また、段ボール107は中芯128を備える段ボールである。中芯128が、インク収容体91の短手方向に沿って波型となるので、インク収容体91の短手方向における段ボール107の強度は向上する。故に、使用者がインク収容体91の短手方向にタンク9を振っても、段ボール107は変形しにくい。
<17.変形例>
本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。インク補給装置1に装着されるインクカートリッジ8は、空の状態に限らず、インク11が残存する状態であってもよい。インク補給装置1に装着されるタンク9は、タンク容量D2のインク11が充填された状態に限らず、タンク容量D2よりも少ない量のインク11が充填された状態であってもよい。
インク補給装置1は、カートリッジ配置台2を有していなくてもよい。インクカートリッジ8は、インク補給装置1と異なる装置等に配置されてもよい。インク補給装置1の使用者は、所定の使用量以上のインク11を第1水頭差W1によりインクカートリッジ8に補給でき、且つ、加算水頭差W1+W2でカートリッジ容量D1以下のインク11をインクカートリッジ8に補給できる位置に、インク補給装置1を設置してもよい。
カートリッジ容量D1及びタンク容量D2は、上記実施例において具体例として示した値に限定されない。カートリッジ容量D1は、インク収容体81に充填可能な最大のインク容量であってもよい。タンク容量D2は、インク収容体91に予め充填されるインク11の容量であってもよい。
所定の使用量は20mlに限定されず、インクジェットプリンタの種別に応じて特定される他の値であってもよい。例えば、n個のインクカートリッジ8がインクジェットプリンタに装着されて使用される場合、所定の使用量は、インクジェットプリンタによって1日当たりに使用されるインク11の量をnで除算した値としてもよい。インクジェットプリンタは、インクカートリッジ8のインク11の量が規定量よりも少ない時に警告を出力する機能を有していてもよい。所定の使用量は、インクジェットプリンタによって1日当たりに使用されるインク11の量に限定されず、例えば、上記の規定量としてもよい。
凹溝93は、第2口栓120の外周面120Aと一体である代わりに、外周面120Aと別体であってもよい。例えば、凹溝93は、第2口栓120の外周面120Aに取り付けられた別の部材に設けられてもよい。位置決め面126は、凹溝93の溝底面94と一体である代わりに、溝底面94と別体であってもよい。例えば、位置決め面126は、凹溝93の内部に設けられた別の部材に設けられてもよい。
インク収容体91は、互いに貼りあわせられた2枚のシート98によって形成される代わりに、例えば、1枚のシート98によって形成されてもよい。この場合、1枚のシート98は、袋状に形成されてもよい。シート98は、透光性を有さなくてもよく、例えば、遮光性を有する樹脂材料によって形成されてもよい。密封部材921はゴム栓である代わりに、例えば、キャップ、コルク、又はシール等であってもよい。
第1支持部材121は、対向方向の一方側から第1口栓110を支持する代わりに、例えばインク収容体91の長手方向又は短手方向の一方側から第1口栓110を支持してもよい。この場合、第2支持部材122は、対向方向の他方側から第1口栓110を支持してもよいし、インク収容体91の長手方向の他方側から第1口栓110を支持してもよい。係止爪131は、第1支持部材121に代えて第2支持部材122に設けられてもよい。この場合、係止溝132は、第2支持部材122に代えて第1支持部材121に設けられる。第2口栓120は、2つの口栓係止部129を備える代わりに、1つの口栓係止部129を備えてもよいし、3つ以上の口栓係止部129を備えてもよい。第2口栓120は、第1支持部材121と第2支持部材122とから形成される代わりに、例えば、1つの部材によって形成されてもよい。この場合、第2口栓120は、口栓係止部129を備えなくてよい。また、第2口栓120は、対向部124を備えなくてもよい。この場合であっても、第2口栓120によって支持される第1口栓110が、補強されるので、タンク9は密封部材921の飛び出しを低減できる。口栓92は、第2口栓120を備えなくてもよい。例えば、口栓92は、単一の樹脂製の部品であってもよいし、単一の金属製の部品であってもよい。
口栓92は、インク収容体91の長手方向の一端である端部91Aに設けられる代わりに、例えば、インク収容体91の長手方向の中央に設けられてもよいし、インク収容体91の第1特定端部91B又は第2特定端部91Cに設けられてもよい。口栓92は、第1特定端部91Bと第2特定端部91Cとのうち第2特定端部91C側にずれた位置に設けられてもよい。位置決め面126は、凹溝93の軸心92A側の面のうちで、第2特定端部91C側のみの面であってもよい。この場合、口栓92は、第1特定端部91Bと第2特定端部91Cとのうち、第2特定端部91C側にずれた位置にあってもよいし、第1特定端部91Bと第2特定端部91Cの略中間となる位置に設けられてもよい。また、口栓92は、インク収容体91の短手方向の一端に設けられ、インク収容体91の短手方向に沿って、インク収容体91から突出してもよい。この場合、特定方向は、インク収容体91の短手方向と平行になる。
軸心92Aよりも第1特定端部91B側にある凹溝93の溝底面94は、軸心92Aに向けて凹む部位を含んでもよい。この場合、溝底面94の凹んだ部位は、第1溝31の円弧状に湾曲した底面31Aに接触しないので、位置決め面126にならない。第1溝31の底面31Aは湾曲する代わりに、例えば、左右方向に沿って延びる平面であってもよい。この場合、位置決め面126は、凹溝93の溝底面94のうち、軸心92Aに対して第1特定端部91B側のみの面となる。位置決め面126は、インク収容体91の対向方向において、一端から他端までの範囲で円弧形状を有していなくてもよい。例えば、対向方向における位置決め面126の両端部は円弧形状である一方、位置決め面126のうち両端部の間となる部位は、インク収容体91の短手方向と直交する平面であってもよい。この場合、第1溝31の底面31Aのうち、左右方向の両端部が湾曲し、底面31Aのうち両端部の間は、左右方向に沿って延びる平面であってよい。位置決め面126は、軸心92Aに対して遠ざかることなく延びていればよく、円弧形状を有していなくてもよい。例えば、位置決め面126は対向方向に沿って直線状に延びていてもよい。
第1端部111と第2端部112は、インク収容体91の短手方向における段ボール107の端部である代わりに、インク収容体91の長手方向における段ボール107の端部であってもよい。この場合、凹部113は、第1端部111に設けられてもよいし、設けられなくてもよい。凹部113が第1端部111に設けられる場合、凹部113の個数は、1個であってもよいし、3個以上であってもよい。中芯128は、インク収容体91の短手方向に沿って波型となる代わりに、インク収容体91の長手方向に沿って波型となってもよい。段ボール107は、両面ダンボールである代わりに、例えば複両面ダンボールであってもよいし、複々両面ダンボールであってもよい。また、段ボール107は、段ボールである代わりに、例えば、木板、金属板、又は樹脂板等であってもよい。タンク9は2つの段ボール107の備え、各段ボール107は各シート98に固定されてもよい。タンク9は段ボール107を備えなくてもよい。タンク9は、板である段ボール107を備える代わりに、例えばインク収容体91のシート98に固定された柱状体を備えてもよい。
図15、図16を参照し、インク補給装置1の変形例であるインク補給装置990と、タンク9の変形例であるタンク900を説明する。以下の説明では、インク補給装置1とタンク9と共通する構成要素については、図面中で同じ符号を使用し、詳細な説明を省略する。
図15に示すように、インク補給装置990は、タンク配置台3に代えて、タンク配置台903を備える。タンク配置台903は、規制部33(図1参照)に代えて、係合孔992を備える。係合孔992は円弧状に湾曲する。係合孔992と、第1溝31の底面31Aは、一例として、互いに同心である。
図15及び図16に示すように、タンク900は、タンク9が備える構成要素に加えて、係合部910を備える。係合部910は、位置決め面126が位置決めされたインク補給装置990に対して係合する。係合部910は、第2口栓120の第1支持部材121に設けられる。係合部910は、第1延出部911及び第2延出部912を備える。第1延出部911は、軸心92Aから離隔する方向に、第1支持部材121から延出する。第1延出部911は、板状である。第1延出部911は、インク収容体91の長手方向に弾性変位可能である。第2延出部912は、第1延出部911と交差する方向に、第1延出部911から延出する。本変形例では、第2延出部912は、第1延出部911と直交して、インク収容体91に向けて延出する。第2延出部912は、係合孔992に進入可能な円柱状である。
タンク配置工程において、底面31Aが凹溝93の下部に進入する場合、第1延出部911は特定方向側(即ち前側)に向けて弾性変位し、第2延出部912は板部3Bの前面に押圧される。タンク9が下方へ移動する場合、第2延出部912は、係合孔992の上側で板部3Bの前面に対して摺動する。位置決め面126が第1溝31の底面31Aに接触すると、第2延出部912は、係合孔992に進入する。第2延出部912の進入後、第1延出部911は、後側に弾性変位して、自然状態に戻る。結果、係合部910は係合孔992に係合し、口栓92は、左右方向と上下方向の移動が、規制される。
本変形例では、係合部910が係合孔992に係合するので、インク補給装置990に装着されたタンク9は、インク補給装置990に対して位置ずれしにくい。また、係合部910が第1延出部911と第2延出部912を含む構成によって、係合部910は係合孔992に係合できる。よって、係合部910が係合孔992に係合する構成は、簡易になる。
本変形例において、第1延出部911は、位置決め面126に対して特定方向側に設けられる代わりに、位置決め面126に対して特定方向とは反対方向側に設けられてもよい。係合孔992は、円弧状に湾曲する代わりに、例えば正面視矩形状であってもよい。係合部910は、第1支持部材121に設けられる代わりに、第2支持部材122に設けられてもよいし、第1口栓110に設けられてもよい。第2延出部912は、円柱状である代わりに、例えば板状等であってもよい。第2延出部912は、インク収容体91に向けて第1延出部911から延出する代わりに、例えば、軸心92Aを基準として周方向に沿って第1延出部911から延出してもよい。この場合、タンク配置台903の側面31Bに、第2延出部912が係合可能な凹部が設けられてもよい。
<18.その他>
タンク9、900は、本発明の補給用タンクの一例である。溝底面94は、本発明の凹溝の軸心側の面の一例である。S3は、本発明の接続工程の一例である。S2は、本発明の配置工程の一例である。
1,990 インク補給装置
4 接続管
8 インクカートリッジ
9,900 タンク
11 インク
91 インク収容体
91B 第1特定端部
91C 第2特定端部
92 口栓
92A 軸心
92B 外周面
93 凹溝
94 溝底面
107 段ボール
110 第1口栓
110A 貫通孔
111 第1端部
112 第2端部
113 凹部
120 第2口栓
121 第1支持部材
122 第2支持部材
126 位置決め面
128 中芯
910 係合部
911 第1延出部
912 第2延出部
921 密封部材

Claims (15)

  1. インクカートリッジにインクを補給する補給装置に装着可能な補給用タンクであって、
    沈降性のインクを収容するインク収容体と、
    前記インク収容体に設けられた口栓と、
    前記口栓の内部に設けられ、前記口栓を密封する密封部材と、
    前記口栓の外周面に設けられ、前記口栓の軸心に向かって凹む凹溝と、
    前記凹溝に設けられ、前記軸心に対して遠ざかることなく延びる断面形状を有する、前記補給装置に対する位置決め面と
    を備えることを特徴とする補給用タンク。
  2. 前記インク収容体は、
    第1特定端部と、
    前記第1特定端部とは反対の端部である第2特定端部とを備え、
    前記口栓は、前記第1特定端部と前記第2特定端部とのうち、前記第1特定端部側にずれた位置にあり、
    前記位置決め面の少なくとも一部は、前記凹溝の前記軸心側の面のうち、前記第1特定端部側の面であることを特徴とする請求項1に記載の補給用タンク。
  3. 前記位置決め面は、円弧形状を有することを特徴とする請求項2に記載の補給用タンク。
  4. 前記位置決め面は、同一の半径を有することを特徴とする請求項3に記載の補給用タンク。
  5. 前記位置決め面は、前記軸心から前記第1特定端部に向かう方向と、前記軸心が延びる方向とに直交する方向における一端から他端までの範囲で円弧形状を有することを特徴とする請求項3又は4に記載の補給用タンク。
  6. 前記位置決め面の一部は、前記凹溝の前記軸心側の面のうち、前記第1特定端部側の面であり、
    前記位置決め面の他部は、前記凹溝の前記軸心側の面のうち、前記第2特定端部側の面であることを特徴とする請求項5に記載の補給用タンク。
  7. 前記口栓は、前記インク収容体の長手方向の一端に設けられることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の補給用タンク。
  8. 前記口栓は、
    前記密封部材を支持する第1口栓と、
    前記軸心に沿って前記インク収容体から離隔する特定方向側から前記密封部材に対向する対向部を有し、前記第1口栓を支持する第2口栓と
    を備えることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の補給用タンク。
  9. 前記第2口栓は、
    前記第1口栓を前記軸心と直交する方向の一方側から支持する第1支持部材と、
    前記第1口栓を前記軸心と直交する前記方向の他方側から支持し、且つ前記第1支持部材に固定される第2支持部材と
    を備えることを特徴とする請求項8に記載の補給用タンク。
  10. 前記位置決め面が位置決めされた前記補給装置に対して係合する係合部を備えることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の補給用タンク。
  11. 前記係合部は、
    前記口栓から、前記軸心から離隔する方向に前記口栓から延出する第1延出部と、
    前記第1延出部と交差して、前記第1延出部から延出する第2延出部と
    を備えることを特徴とする請求項10に記載の補給用タンク。
  12. 前記インク収容体に固定された板を備えることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の補給用タンク。
  13. 前記板は、
    第1端部と、
    前記第1端部とは反対の端部である第2端部と、
    前記第1端部に設けられ、前記第2端部に向けて凹む凹部と
    を備えることを特徴とする請求項12に記載の補給用タンク。
  14. 前記板は、前記板の厚さ方向と交差する方向に沿って波型となる中芯を備える段ボールであることを特徴とする請求項13に記載の補給用タンク。
  15. 沈降性のインクを収容するインク収容体と、前記インク収容体に設けられた口栓と、前記口栓の内部に設けられ、前記口栓を密封する密封部材と、前記口栓の外周面に設けられ、前記密封部材に向かって凹む凹溝と、前記凹溝に設けられ、前記口栓の軸心に対して遠ざかることなく延びる断面形状を有し、インクカートリッジにインクを補給する補給装置に対する位置決め面とを備える補給用タンクと、前記インクカートリッジとが、接続管によって互いに接続される接続工程と、
    カートリッジ配置台によって第1位置に配置された前記インクカートリッジに対し所定の使用量以上のインクを第1水頭差によって補給する位置であって、前記第1水頭差と第2水頭差とが加算された加算水頭差によって前記インク収容体の容量のインクが前記インクカートリッジに補給される場合のインクの量が、前記インクカートリッジの容量以下となる位置である第2位置に、前記補給用タンクを配置する配置工程と
    を備えることを特徴とするインク補給方法。
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