JP2018101555A - 押しボタン装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 “セリ”の発生有無を適確に判断して“セリ”が発生している場合にはボタンを通常位置まで復帰させることができ、誤動作を未然に防止することができる押しボタン装置を提供する。【解決手段】 ボタントップ8に対して外部から押圧操作がされると、弾性部材16の付勢力に抗して通常位置からオン位置まで移動してスイッチ部20をオンさせる押しボタン装置2であって、ボタントップ8に対する押圧操作がされたか否かを検出する感圧センサ26と、感圧センサ26が押圧操作を検出している状態が所定時間以上継続しているとき、ボタントップ8がオン位置から通常位置まで復帰しない状態である“セリ”が発生していると判定するセリ検出手段と、セリ検出手段によって“セリ”が発生していると判定された場合には、ボタントップ8を通常位置まで復帰させる復帰手段(振動装置28)と、を具備する。【選択図】図3

Description

本発明の実施形態は、押しボタン装置に関する。
エレベータのかご内や乗場には押しボタン装置が設置されている。このような押しボタン装置は、エレベータに限られず、プラントの制御装置、カメラ等、種々の装置の入力部分に使用されている。
一般的に、押しボタン装置は、操作面を構成するフェースプレートと、フェースプレートに開けられた開口部と、開口部にフェースプレートの裏面側から取り付けられるボタントップとを備えている。そして、指によってボタントップが押圧操作されると、フェースプレート裏面側に設けられたスイッチ接点が閉じて、操作を受け付ける。指をボタントップから離すと、内蔵されているバネのバネ力によって元の位置まで復帰するように構成されている。
このような押しボタン装置において、特に、エレベータの乗場に設けられた操作ボタンでは、意匠性を考慮してボタントップと開口部との隙間は小さく形成されている。
特開昭59−108673号公報
ところが、押しボタン装置の取付不具合や経年劣化、あるいは異物の混入等に起因して、押圧されたボタントップが開口部との間に形成された隙間に接触して、元の位置まで復帰しない、いわゆる“セリ”が発生することがある。
エレベータの押しボタン装置で“セリ”が発生すると、故障していないのにも関わらず、“エレベータが故障中”とのコールバックが発生するという不具合が生じる。
上記事情に鑑み本発明の実施形態は、“セリ”の発生有無を適確に判断して“セリ”が発生している場合にはボタンを通常位置まで復帰させることができ、誤動作を未然に防止することができる押しボタン装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するための態様は、ボタントップに対して外部から押圧操作がされると、弾性部材の付勢力に抗して通常位置からオン位置まで移動してスイッチをオンさせる押しボタン装置であって、前記ボタントップに対する押圧操作がされたか否かを検出する感圧センサと、前記感圧センサが前記押圧操作を検出している状態が所定時間以上継続しているとき、前記ボタントップが前記オン位置から前記通常位置まで復帰しない状態である“セリ”が発生していると判定するセリ検出手段と、セリ検出手段によって“セリ”が発生していると判定された場合には、前記ボタントップを前記オン位置から前記通常位置まで復帰させる復帰手段と、を具備している。
エレベータ乗場の押しボタン装置の外観を示す説明図。 第1実施形態における押しボタン装置の内部構造を示す説明図。 第1実施形態における押しボタン装置に“セリ”が生じた場合の説明図。 第1実施形態における押しボタン装置の電気的構成を示す説明図。 第1実施形態における押しボタン装置に“セリ”が生じた場合の処理手順を示すフローチャート。 第2実施形態における押しボタン装置の構成を示す説明図。 第2実施形態における押しボタン装置の作用を示す説明図。 第3実施形態における押しボタン装置の内部構造を示す説明図。 第3実施形態における押しボタン装置に“セリ”が生じた場合の説明図。 第3実施形態における押しボタン装置の電気的構成を示す説明図。 第3実施形態における押しボタン装置に“セリ”が生じた場合の処理手順を示すフローチャート。 第4実施形態における押しボタン装置の構成を示す説明図。 第4実施形態における押しボタン装置の荷重と接点オン・オフの関係を示す説明図。
<第1実施形態>
図1は実施形態に係る押しボタン装置の外観構成を示し、図2は第1実施形態における押しボタン装置の内部構造を示す説明図、図3は第1実施形態における押しボタン装置に“セリ”が生じた場合の説明図である。
この実施形態では、エレベータの乗場操作盤に設けられた押しボタン装置を想定しており、図1に示すように、押しボタン装置2は、乗場操作盤の操作面を構成するフェースプレート4と、フェースプレート4の開口6にフェースプレート4の裏面側から取り付けられるボタントップ8とを備えている。
また、図2の断面図に示すように、押しボタン装置2の裏面側には、ボタントップ8の裏面に取り付けられたスライドプレート10と、押しボタン装置2の本体フレーム12と、本体フレーム12を裏面から補強する補強板14と、ボタントップの裏面と補強板14との間に介在された弾性部材(バネ部材)16とを備えている。また、ボタントップの裏面側の略中央に設けられた作動桿18と、補強板14に取り付けられたスイッチ部20と、スイッチ部20の接点22と、補強板14に取り付けられたランプ24と、弾性部材16と補強板14側の本体フレーム12との間に設けられ、ボタントップ8の押圧操作がされた際にその押圧力を検出する感圧センサ26と、“セリ”発生時に振動して“セリ”を復帰させる振動装置28とが設けられている。
ここで、“セリ”とは、押しボタン装置2のボタントップ8を押圧操作した際に、隙間に異物が挟まっていたり、粘着性物質が付着していたり、あるいは開口6の加工面の突起物などにより、ボタントップが弾性部材の付勢力により元の位置に復帰しない現象をいう。
図3の状態は、ボタントップ8と開口6との間に異物30が挟まり“セリ”が発生した状態を示している。また、図4は第1実施形態の電気的な構成を示しており、エレベータの制御装置(制御盤)32に前述した感圧センサ26と、振動装置28が接続される構成となっている。
次に、第1実施形態の処理手順を図5のフローチャートを参照して説明する。
ボタントップ8が押圧操作される(ステップS2)と、スライドプレート10が内奥方向に移動して作動桿18がスイッチ部20の接点22に当接する。これにより、スイッチ部20からエレベータの制御装置(制御盤)32にスイッチオン指令が出力されるとともに、ランプ24が点灯する。同時に、押圧状態は感圧センサ26で検出されており、検出信号(荷重信号とも称する)が制御装置32に出力される。制御装置32では、所定時間が経過しても荷重信号が出力されていると判定すると、“セリ”が発生したもの判断して振動装置28に対して可動信号を出力する(ステップS6)。振動装置28は、可動信号を入力すると振動してスライドプレート10を振動させる。これにより、ボタントップ8が振動し、開口6との間に混入している異物30が除去される。“セリ”が発生していない場合には、振動装置28は駆動させることなく、停止状態を維持する(ステップS8)
このように第1実施形態によれば、“セリ”の発生有無を適確に判断して“セリ”が発生している場合にはボタンを通常位置まで復帰させることができ、誤動作を未然に防止することができる。
<第2実施形態>
図6は第2実施形態における押しボタン装置の正面構成を示しており、第2実施形態では、エレベータのかご内操作盤に設けられた押しボタン装置を例としている。なお、基本的な構成は図2、図3と同様である。
図6(A)に示すように、かご内操作盤34の押しボタン装置2Aは、3つのボタントップ8A,8B,8Cと、各種画像を表示するインジケータ35とを備えている。また、図6(B)に示すように、各ボタントップ8A〜8C裏面側にそれぞれ設けられた感圧センサ26と、各感圧センサ26の荷重信号を蓄積するデータ蓄積装置36と、データ蓄積装置36の荷重信号データに基づいて演算する演算処理装置38とが設けられている。
第2実施形態では、制御盤で得られた接点のオン・オフ信号がデータ蓄積装置36にフィードバックされ、“セリ”の発生有無に関わらず、ボタントップ8が指で押圧された後、指が離れた瞬間から実施に接点が離れるまでのタイムラグを検出するようにしている。
具体的には、図7(A)に示すように、初期状態では、ボタントップ8におけるボタン操作力は、指でボタンを押し、保持状態を経由してから離すという運動になる。これを、接点信号の状態で図示すると、接点オフの状態からオン状態になり、一定時間保持した後、立ち下がって接点オフ状態に戻る。ところが、図7(B)に示すように、経年劣化が進むと、ボタン操作力に追従できずに、接点オンから接点オフに至るまでの波形にタイムラグt1が発生する。このタイムラグが所定基準を超えた場合に“セリ”が発生と判断して、異常状態である旨をインジケータ35に表示する。また、制御盤経由で防災センター等の外部装置に報知する。
このように第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏するとともに、初期状態からの経年変化を報知することができ、“セリ”発生を未然に防止することができる。
<第3実施形態>
図8、図9は第3実施形態における押しボタン装置2の構成を示しており、図8は“セリ”が発生している状態、図9は“セリ”が発生していない状態を示している。第3実施形態の特徴は、図2、図3に示した第1実施形態に加えて、モータ40とモータに連動して回転する回転軸42を設け、“セリ”発生時に強制的にボタントップ8を初期位置まで復帰させるようにした点にある。
図10は第3実施形態の電気的な構成を示しており、エレベータの制御装置(制御盤)32に前述した感圧センサ26と、振動装置28とモータ40が接続される構成となっている。
モータ40は、補強板14のスライドプレート10に対向する補強板14の面上に、一対、取り付けられている。また、一対のモータ40には、それぞれ回転軸42が接続され、これら回転軸42は、スライドプレート10に接続されている。
“セリ”が発生していない状態では、スライドプレート10は、正常位置と押圧位置との間を移動する点は、第1実施形態と同様である。
図11のフローチャートにおいて、ボタントップ8が押圧操作される(ステップS12)と、スライドプレート10が内奥方向に移動して作動桿18がスイッチ部20の接点22に当接する。これにより、スイッチ部20からエレベータの制御装置(制御盤)32にスイッチオン指令が出力されるとともに、ランプ24が点灯する。同時に、押圧状態は感圧センサ26で検出されており、検出信号(荷重信号とも称する)が制御装置32に出力される。制御装置32では、所定時間が経過しても荷重信号が出力されていると判定すると、“セリ”が発生したもの判断(ステップS14)して、振動装置28に対して可動信号を出力する。振動装置28は、可動信号を入力すると振動してスライドプレート10を振動させる(ステップS16)。これにより、ボタントップ8が振動し、開口6との間に混入している異物30の除去が試行される。“セリ”が発生していない場合には振動装置28は停止状態を維持する(ステップS18)。
また、振動装置28の振動によって異物30が除去され、“セリ”状態から復帰した場合には、モータ40が駆動されることなく停止状態が維持される(ステップS22)。一方、振動装置28の振動によっても異物30が除去されず、“セリ”状態が継続している場合には、モータ40が駆動される。(ステップS24)。これによって、回転軸42を回転させてスライドプレート10を通常位置まで強制的に移動させる“セリ状態”を復帰させる。
このように第3実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏するとともに、保守作業員を煩わせることなく、強制的に“セリ”を復帰させることができ、保守作業の効率が向上する。
<第4実施形態>
図12は第4実施形態における押しボタン装置の正面構成を示しており、第4実施形態では、第2実施形態と同様、エレベータのかご内操作盤34に設けられた押しボタン装置2Bを例としている。なお、基本的な構成は図2、図3と同様である。
かご内操作盤34のように、複数のボタントップ8A,8B,8Cがある場合、ボタントップ8A,8B,8Cのいずれかに“セリ”が発生した場合には、個別に振動装置28を可動させて“セリ”状態を解消するようにできる。個別の振動装置28では“セリ”が解消しない場合には、個々のボタントップ8A,8B,8Cに設けられたスライドプレート全体を一括して移動させるようにしている。
一対のモータ40を駆動すると、回転軸42がそれぞれ回転して、ボタントップ8A,8B,8Cに設けられたスライドプレート全体を一度に正常位置まで復帰させる。
このように、第4実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏するとともに、複数のボタントップが設けられた押しボタン装置において“セリ”が発生した場合にも、モータ駆動によって“セリ”を解消することができる。しかも、個別のボタントップ毎にモータを設ける必要がないので、装置構成を簡素化することができる。
なお、第4実施形態においても、第2実施形態と同様の判定処理を適用することができる。すなわち、図6(B)に示したように、かご内操作盤34内の感圧センサ26で得られた荷重データと制御盤から得られた接点オン・オフ信号をデータ蓄積装置36にフィードバックし、演算処理装置38で荷重と接点のオン・オフ状態を算出する。図13に示すように、荷重がある場合には、通常状態及び“セリ”状態ともに接点はオン状態である。しかし、荷重が0%の状態で、かつ接点のオン状態が継続する場合には、“セリ”が発生していると判断する。“セリ”が発生した異常状態は、インジケータ35に表示される。
このように、“セリ”の発生を常に監視して異常発生を速やかに報知することができる。
なお、各実施形態では、押しボタン装置2としてエレベータの押しボタン装置を想定したが、エレベータに限られず、プラントの制御装置、カメラ等、種々の装置の入力部分の構成に適用可能である。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
2,2A,2B…押しボタン装置、4…フェースプレート、6…開口、8,8A,8B,8C…ボタントップ、10…スライドプレート、12…本体フレーム、14…補強板、16…弾性部材、18…作動桿、20…スイッチ部、22…接点、24…ランプ、26…感圧センサ、28…振動装置(復帰手段)、30…異物、32…制御装置(制御盤、セリ検出手段、報知手段)、34…かご内操作盤、35…インジケータ、36…データ蓄積装置、38…演算処理装置、40…モータ(復帰手段)、42…回転軸。

Claims (7)

  1. ボタントップに対して外部から押圧操作がされると、弾性部材の付勢力に抗して通常位置からオン位置まで移動してスイッチをオンさせる押しボタン装置であって、
    前記ボタントップに対する押圧操作がされたか否かを検出する感圧センサと、
    前記感圧センサが前記押圧操作を検出している状態が所定時間以上継続しているとき、前記ボタントップが前記オン位置から前記通常位置まで復帰しない状態である“セリ”が発生していると判定するセリ検出手段、
    セリ検出手段によって“セリ”が発生していると判定された場合には、前記ボタントップを前記オン位置から前記通常位置まで復帰させる復帰手段と、
    を具備することを特徴とする押しボタン装置。
  2. 前記復帰手段は、振動装置であり、“セリ”発生が検出されると振動して、前記弾性部材の付勢力により前記ボタントップを前記オン位置から前記通常位置まで復帰させることを特徴とする請求項1に記載の押しボタン装置。
  3. 前記復帰手段は、モータとモータの回転を伝達する回転軸とから構成され、“セリ”発生が検出されると前記モータを回転させてボタントップを前記オン位置から前記通常位置まで復帰させることを特徴とする請求項1又は2に記載の押しボタン装置。
  4. 前記感圧センサの検出状態から“セリ”発生の有無をモニタリングし、モニタリングの状況に応じて装置交換を促すモニタリング手段を具備することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の押しボタン装置。
  5. 前記モニタリング手段は、感圧センサの検出状態と、スイッチオン・オフ状態とのタイムラグを算出し、初期状態から現在状態までの変化状況を報知することを特徴とする請求項4に記載の押しボタン装置。
  6. 前記感圧センサは前記弾性部材に対する荷重データを検出することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の押しボタン装置。
  7. “セリ”が発生した場合に、外部装置に対して報知する報知手段を備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の押しボタン装置。
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