JP2018100996A - レンズユニット - Google Patents
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Abstract
Description
このような車載カメラ等のカメラモジュールは、一般的に、複数のレンズが光軸に沿って並べられた複数のレンズからなるレンズ群と、このレンズ群が収納される鏡筒と、レンズ群の少なくとも一個所のレンズ間に配置される絞り部材とを有するレンズユニットを備えている。
このため、レンズ表面に付着した水滴は、当該表面を外周側に向けて流れるが、この流れた水滴が当該レンズの外周部に留まる虞があり、この溜まった水滴も画像劣化の要因となる。
このレンズユニットは、鏡筒の最も物体側に位置し、凸曲面である表面が外部に露出する物体側レンズを有しており、環状の押え部材を鏡筒の端部内周に形成されたねじ部に螺合して締め付けて、当該押え部材によって、物体側レンズの外周部を鏡筒の端部(物体側の端部)に係止するようにしている。
そして、物体側レンズの表面に付着し、当該表面を外周側に向けて流れた水滴が当該レンズの外周部に留まらないようにするために、押え部材の表面に内周端から外周端にかけて溝を形成し、この溝を通して水滴を外部に排出するようにしている。
このようなレンズユニットでは、水滴を外部に排出することはできるが、押え部材を使用しているため、その分部品点数が増加するとともに、当該押え部材を鏡筒の端部内周面に螺合させるために、鏡筒の端部内周面にねじ部を形成する必要があるため、コスト高になるという問題がある。
このレンズユニットでは、物体側レンズ21の外周部に傾斜面21bを形成しておき、鏡筒20の物体側の端部を内側にカシメることで形成されたカシメ部22を傾斜面21bに係止している。
前記物体側レンズの外周部に、当該物体側レンズの前記表面から径方向外側に向かうほど像側に傾斜する傾斜面が環状に設けられ、
前記傾斜面に前記カシメ部が係止され、
前記カシメ部に、水滴の表面張力を破壊可能なエッジと、水を外部に排出するための排出部とが周方向に所定間隔で複数設けられていることを特徴とする。
前記溝部が前記排出部となっているとともに、少なくとも前記溝部の開口縁が前記エッジとなっているのが好ましい。
周方向に隣り合う溝部間に前記傾斜面に係止する前記カシメ部を構成するカシメ片が設けられているのが好ましい。
また、溝部は溝幅が溝底側より先端側のほうが広くなっているので、溝部の対向する側壁面は溝底面に向かうほど近づくように傾斜している。したがって、溝部に流入した水を外部に効果的に排出できる。
本実施の形態のレンズユニットは、車載カメラ等のカメラモジュール用のものであり、例えば、自動車の外表面側に固定して設置され、配線は自動車内に引き込まれてディスプレイやその他の装置に接続される。
このレンズユニットは、この他に、レンズの間に介在される遮光フィルタ、スペーサ、
レンズ2〜6が像を結ぶ像側(撮像素子が配置される側)の一方の端部に配置される光学フィルタなどを備えている。
鏡筒1の一方の端部(図3では下端部)が像側として撮像素子に向いて配置され、他方の端部(図3では上端部)が物体側として撮影対象を向いて配置される。本実施の形態では、レンズ2側が物体側である。
最も物体側に位置するレンズ(物体側レンズ)2は、ガラスレンズである。他のレンズ3〜6は、ガラスレンズであっても、樹脂レンズであってもよい。
鏡筒1に対して複数のレンズ2〜6と遮光フィルタとスペーサは、物体側(上側)から像側(下側)に向かって順番に挿入されて設置されている。
物体側レンズ2は、最も物体側に近い収容部の上面から僅かに離れている。また、物体側のレンズ2の外周面には、当該レンズ2の像側部分に径が小さくなった縮径部が設けられ、当該縮径部にシール部材としてのOリング8が設けられ、物体側レンズ2の外周面と鏡筒1の内周面との間を、鏡筒1の物体側端部で封止した状態となっている。これにより、レンズユニットの物体側の端部から鏡筒1内に水や塵埃等の微粒子が浸入するのを防止している。
溝部11は、カシメ部10の内周端10aから外周端10bに向けて延びるようして形成され、その溝幅(周方向における溝幅)は、溝底側より先端側の方が広くなっている。
また、溝部11は、溝底面12と、この溝底面12の周方向における縁部から溝底面12と直角に立ち上がり、周方向において互いに対向する内壁面13,13とから構成されている。また、鏡筒1の径方向内側を向く溝部11の開口は物体側レンズ2の傾斜面2bによって塞がれておおり、鏡筒1の径方向外側を向く溝部11の開口は外部に開放されている。
エッジ13bはエッジ13aと逆側に傾斜しており、物体側レンズ2の傾斜面2bに対して略直角に配置されている。
また、隣り合う溝部11,11間にはエッジ13cが形成されている。このエッジ13cは傾斜面2bとほぼ平行に配置されており、エッジ13aとエッジ13bとの交点から物体側レンズ2の周方向に延びている。
このようなエッジ13a〜13cは物体側レンズ2の傾斜面2bより外周側に位置している。また、溝部11の溝幅は、例えば物体側レンズ2の表面2aに付着している水滴の直径より小さくなっている。このため、溝部11に入り込もうとする水滴は、少なくとも溝部11の開口縁にあるエッジ13a,13bに当たることになる。
この流れてきた水滴は、エッジ13a〜13cの少なくとも1つのエッジに当たり、当該エッジに当たった衝撃によって水滴の表面張力が破壊される。このようなエッジ13a,13bは溝部11の開口縁となっている。また、エッジ13cは溝部11の開口縁ではないが、後述するカシメ片15の上面に形成されたエッジである。
カシメ片15の周方向(鏡筒1の周方向)に対向する側面は、隣り合う溝部11,11の内壁面13,13によって構成されている。したがって、上述したエッジ13a〜13cはカシメ片15の上面側のエッジで構成されているとも言える。
また、溝部11は溝幅が溝底側より先端側のほうが広くなっているので、溝部11の対向する内壁面13,13は、溝底面12に向かうほど近づくように傾斜している。したがって、溝部11に流入した水を外部に効果的に排出できる。
2 物体側レンズ
2a レンズ面(表面)
2b 傾斜面
3〜6 レンズ
10 カシメ部
11 溝部(排出部)
12 溝底面
13 内壁面
13a〜13c エッジ
Claims (3)
- 光軸に沿って並べられた複数のレンズと、これら複数のレンズが収納される鏡筒と、前記複数のレンズのうち最も物体側に位置し、かつ物体側の表面が凸曲面である物体側レンズとを備え、前記鏡筒の物体側の端部を内側にカシメることによって形成されたカシメ部が前記物体側レンズに係止されているレンズユニットであって、
前記物体側レンズの外周部に、当該物体側レンズの前記表面から径方向外側に向かうほど像側に傾斜する傾斜面が環状に設けられ、
前記傾斜面に前記カシメ部が係止され、
前記カシメ部に、水滴の表面張力を破壊可能なエッジと、水を外部に排出するための排出部とが設けられていることを特徴とするレンズユニット。 - 前記カシメ部に、当該カシメ部の内周端から外周端に向けて延びる溝部が周方向に所定間隔で複数設けられ、
前記溝部が前記排出部となっているとともに、少なくとも前記溝部の開口縁が前記エッジとなっていることを特徴とする請求項1に記載のレンズユニット。 - 前記溝部は、その溝幅が溝底側より先端側の方が広くなっており、
周方向に隣り合う溝部間に前記傾斜面に係止するカシメ片が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のレンズユニット。
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