JP2007199368A - 屋外設置型データ収集装置 - Google Patents

Abstract

【課題】よりコンパクトな構成で強度の強化を図り、耐久性をよくし長寿命化を図った屋外設置型データ収集装置を提供する。
【解決手段】屋外設置型データ収集装置１は、屋外の環境情報を収集するカメラ８、ファン９などの収集手段やその取得された環境情報を送信するための送信手段１１などの構成部材と、これらの構成部材を収容する筐体１５，１６から形成されたケーシング３とからなり、前記構成部材と前記筐体１５，１６を取り付けるフレーム５を備える。さらに、筐体１５，１６は概略半円筒状をなし、筐体の円弧端部に段部が設けられ、筐体が係合されてケーシング内周面に凹部３aが形成され、凹部３ａ内にフレーム６端部が嵌合されるように構成されている。
【選択図】図２

Description

本発明は、農場、牧場等の屋外に設置され、農場等の気温、湿度、日照量等の気象データ等を取得する屋外設置型データ収集装置に関し、詳細には、強度の強化を図り、耐久性をよくして長寿命化を図った屋外設置型データ収集装置に関する。

近年、農作物等に対して適切な処置を行うために、農場等の屋外で気象観測を行い、観測した温度や湿度に基づき屋内の空調装置等を制御して省エネ化を図りつつ農作物の品質向上を行うネットワークシステムが種々提案されている（例えば、特許文献１、２）。それに伴い、電子機器やネットワーク機器などが屋外に設置されるようになる。

かかる農作物育成支援システムとして構成するネットワークシステムでは、そのデータ収集装置は、通常、農地等に設置され、農作物の育成に関連するデータ（日照、温度、湿度、カメラ画像等）を収集する。そして、集計サーバで、各農家毎に所定の形式でデータを集計し、解析サーバで、集計されたデータに基づいて当該データに対応した農地および農作物に好適な育成条件に関する情報を抽出し、当該抽出されたデータが農家に設置される汎用の情報処理装置としての屋内機器に送信される。これにより、農作物の生産性や、安全性、品質安定性が向上するという利点がある。

そして、農地等の屋外に設置する電子機器やネットワーク機器等を収容したデータ収集装置はケーシング内に収容されて構成される。そのケーシングとして、外郭を強固にし、日照や風雨の対策を施し、内部に電子機器等を収容するという形式を採用している。逆に、よりコンパクトな構成とした場合には、空調や日照の対策を十分に施すことができず、筐体内の温度が上昇するなど、内蔵する電子機器等に不具合が生じることが懸念される。
特開２００２−１７６８５５号公報 特開２００２−１８３２４２号公報

そこで、よりコンパクトな構成で耐環境性能を向上させた屋外設置型データ収集装置を本願出願人は提案している（特願２００４−２９１９８６）。この屋外設置型データ収集装置は、よりコンパクトな構成で耐環境性能を向上させるようにしている。しかしながら、収集データを電波で送信するので、金属製ケーシングとすると、電波の送受信に支障が生じるおそれがある。そのため、電波の送受信に支障がないように、ケーシングをプラスチックから形成している。

屋外設置型データ収集装置は、屋外に設置するため、耐候性をよくしても、劣化しやすく、強度が弱化して破壊されやすくなり、防水性が悪化するおそれがあった。また、ケーシングに構成部材を取り付ける構成としているので、ケーシングにその重量がかかり、屋外の環境で応力がかかり続けて、寿命低下をもたらすおそれがある。

本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、よりコンパクトな構成で屋外設置型データ収集装置の強度の強化を図り、耐久性をよくし長寿命化を図った屋外設置型データ収集装置を提供することを目的とする。

上記の目的を達成するために、屋外の環境情報を収集するカメラなどの収集手段やその取得された環境情報を送信するための送信手段などの構成部材と、該構成部材を収容する筐体から形成された中空のケーシングとからなる屋外設置型データ収集装置であって、前記構成部材と前記筐体を取り付けるフレームを備えることを特徴とする。

請求項２記載の発明に係る屋外設置型データ収集装置は、請求項１記載の発明の構成において、前記筐体は概略半円筒状をなし、該筐体の円弧端部に段部が設けられ、筐体が係合されてケーシング内周面に凹部が形成され、該凹部内に前記フレームが嵌合されるように構成されていることを特徴とする。

請求項３記載の発明に係る屋外設置型データ収集装置は、請求項１または２記載の発明の構成において、前記ケーシングはカメラ部を突出させるカメラ突出用穴と表示灯部を突出させる表示灯突出用穴を有し、それぞれの穴の周囲に雨水浸入防止用の凸リブを設けたことを特徴とする。

請求項４記載の発明に係る屋外設置型データ収集装置は、請求項１〜３記載の発明の構成において、前記カメラおよび表示灯の露出部を覆うための前記筐体に取り付けられる窓部材を有し、該窓部材は下部に雨水抜き溝を有することを特徴とする。

請求項１記載の発明に係る屋外設置型データ収集装置によれば、フレームを用いることで、強度を向上させることができ、ケーシングにかかる応力をフレームに分散させ、耐久性を向上させ、寿命を長くすることができる。また、筐体に構成部材を直接取り付けないので、内面の凹凸を殆どなくした周面とすることができると共に、周面と構成部分との間に間隔を取ることができる。そのため、雨水、噴霧殺虫剤剤等が浸入しても円滑に流下させて、構成部材が濡れるのを防ぐことができ、浸水による構成部材の障害を防ぐことができる。

請求項２記載の発明に係る屋外設置型データ収集装置によれば、請求項１記載の効果に加え、ケーシング合わせ目の雨水や殺虫剤噴霧等に対する防水性を向上させることができる。また、雨水等の排水性を向上させることができる
請求項３記載の発明に係る屋外設置型データ収集装置によれば、請求項１記載の効果に加え、ケーシングから突出させる部材とケーシングとの防水性を向上させることができ、内部への雨水や噴霧殺虫剤等の浸入を防ぐことができる。

請求項４記載の発明に係る屋外設置型データ収集装置によれば、請求項１記載の効果に加え、カメラ等の露出部を覆う窓部材内の雨水や噴霧殺虫剤等の排水性を向上させることができる。

以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図１は、屋外設置型データ収集装置の外観斜視図、図２はその主要部の分解斜視図、図３はケーシングを除いたその表側斜視図、図４はケーシングを除いたその裏側斜視図、図５はそのケーシング係合状態の説明をするための部分拡大断面図、図６はそのカメラ等ケーシングから突出する部分のシールを説明するための斜視図、図７はその窓内部の排水手段を説明するための斜視図である。

本実施の形態に係る屋外設置型データ収集装置（以下、データ収集装置という）１は、概略、地面から構成部材の距離を置く脚部２と、各種データを収集する構成部材と、これら構成部材を収容するケーシング３と、ケーシング３上部を覆って取り付けられた傘部４と、ケーシング３や傘部４や構成部材を取り付けるフレーム５とから構成されており、このフレーム５はケーシング３内に収容されるものである。また、外部状況を撮影するためにケーシング３外に露出させるカメラ等を覆う透明の窓部材６を有している。そして、脚部２はベースプレート２ａに立設され、地面に設置できるようにされ、脚部２の上部にフレーム５が固着されて脚部２にケーシング３が設けられる構造とされている。

データ収集装置１は、日照、温度、湿度、カメラ画像等を収集するため、日照量計測センサ７、温度センサ、湿度センサ、ウェブカメラ（以下、単にカメラともいう）８などを備えている。また、データ収集装置１は、温度センサや湿度センサに外気を導入するためにファン９を有すると共に、各センサで収集したデータを処理する処理手段を設けた回路基板１０、データを送受信するアンテナ１１を備えている。

なお、本実施の形態の例において、構成部材としては、カメラ８、ファン９、回路基板１０、アンテナ１１、センサや上記センサに導通するセンサ端子１４や電源端子等を設けたメンテナンスパネル１２等がある。

ケーシング３は、半円筒状をした第１の筐体１５と第２の筐体１６が突き合わされて円筒状に形成されてなり、第１の筐体１５はケーシング３の表側を構成し、第２の筐体１６はケーシング３の裏側を構成している。第１の筐体１５にはカメラ８等の一部をケーシング３から露出させる突出部材露出部１７を有すると共に、長手方向に延びる端面にねじ穴が複数個設けられている。そして、第１の筐体１５は、フレーム５に設けられたねじ挿通穴５aを裏側から挿通したねじをそのねじ穴に螺合することでフレーム５に固着される。突出部材露出部１７は第１の筐体１５の円周面より凹んで形成され、透明な窓部材６に覆われるようになっている。

第２の筐体１６には、脱着可能に吸気口部１８が形成され、そこに吸気口１８ａが設けられている。また、第２の筐体１６の端面には長手方向に沿って水密にねじを挿通する穴１６ｂが複数個設けられ、第２の筐体１６はこの穴１６ｂを挿通したねじをフレーム５のねじ穴５ｂに螺合することでフレーム５に固着される。

そして、図５に示すように、第１の筐体１５と第２の筐体１６の円弧端部は、内周面側にそれぞれ段部１５a、１６aが形成されていて、それぞれの端部を突き合わせることで、ケーシング３の内周面に凹部３aが形成される。第１の筐体１５と第２の筐体１６との長手方向の一端部には、それぞれ段部が形成されている。そして、円弧端部が突き合わされてなる筒状のケーシング３の端部に小径突出部３ｂが段部３ｃにより形成されている。

また、段部３ｃの外側端面の外周部にふくらみ部３ｄが筐体１５，１６にそれぞれ形成したふくらみ部により形成されている。さらに、ケーシング３の凹部３ａには、パッキン１９をフレーム５と段部１５a、１６aとの間にそれぞれ介在するように配置することによって、筐体１５，１６とフレーム５との係合部の防水性をよくしている。そして、ケーシング３端部の突出部３aを傘部４の下面側の嵌合部に嵌合し、段部３ｃの外側端面に傘部４の下面側に当接させて、ケーシング３と傘部４との防水性をよくしている。

ケーシング３の突出部材露出部１７は、第１の筐体１５の円周面より凹んで形成され、窓部材６に覆われるようにされていると共に、カメラ８の一部はケーシング３の外部に突出するように固着され、外部の状況を撮影できるようにされている。また、表示灯１３も外部から点灯を確認することで、カメラの電源のオンーオフ状態が確認できるように、その一部はケーシング３の外部に突出するように固着されている。

そして、突出部材露出部１７には、図６に示すように、カメラ突出用穴１７ａと表示灯突出用穴１７ｂが設けられている。さらに、穴１７ａ及び穴１７ｂの周囲には凸リブ２０a、２０ｂがそれぞれ外方に向けて突設されている。したがって、万一、窓部材６の内側に雨水等の水分が浸入したとしても、突出部材露出部１７の外表面を伝って流下する同水分は凸リブ２０a、２０ｂでせき止められ、カメラ突出用穴１７ａ或いは表示灯突出用穴１７ｂからケーシング３の内部へは侵入せず、防水性が保持される。なお、この場合、カメラ８と表示灯１３のそれぞれの突出部とケーシング３内とをパッキン部材等で水密に維持することにより、防水性をさらによくしてもよい。

傘部４は、プラスチックから形成され、天面には筐体との合わせ面が無いようにされていると共に、日照量を日照量計測センサ７が検知することができるように、日照量計用窓４ａが設けられている。そして、傘部４は補助フレーム４ｂを介してフレーム５に取り付けられる。

フレーム５は金属製または強化プラスチックから主要部がケーシング３の略全長にわたって配置されるように形成され、筐体１５，１６との突き合わせ凹部３ａに達するような幅寸法に形成されている。そして、上記のようなねじ挿通穴５a、ねじ穴５ｂの他に構成部材、補助金具５ｄ、５ｅ等取り付けるための複数個のねじ穴や挿通穴が設けられている。また、複数個の枝部５ｃが設けられると共に、構成部材を主要部に取り付けるように補助金具５ｄ、５eが設けられる。

また、筐体１５，１６との突き合わせ部分より雨水がケーシング３内に浸入しようとしても阻止されて、凹部３ａ内の底面に沿って流れることができるように、フレーム５の板厚部が筐体１５，１６の突き合わせ部に位置するようにすることで防水性の向上を図っている。

そして、フレーム５には、その主要部や枝部５ｃに直接または補助金具５ｄ、５ｅを介して日照量計測センサ７、カメラ８、ファン９、回路基板１０、アンテナ１１、メンテナンスパネル１２が固着される。ここで、カメラ８の一部はケーシング３の外部に突出するように固着され、外部の状況を撮影できるようにされている。

ケーシング３の突出部材露出部１７は、窓部材６を密接させて防水を図っているが、防水が完全ではなく、水がたまるおそれがある。そこで、図７に示すように、突出部材露出部１７に浸入した雨水等を効率よく排水するための排水手段として、窓部材６の内面に雨水抜き溝６ａを設けている。

吸気口部１８の吸気口１８aはファン９に連通し、ファン９を運転すると外気が吸気口１８ａからケーシング３内に吸引され、温度センサ、湿度センサ等により温度、湿度等が測定され、測定された後の外気は排気口からケーシング３の外に排出される。

回路基板１０には、各種演算処理を行うＣＰＵや、演算処理用のプログラムや取得されたデータを保持するメモリ、送信手段として外部機器と無線によるデータの授受を行う無線ＬＡＮカード等が実装されている。

メンテナンスパネル１２には、情報取得手段としての温度センサ，湿度センサ等のセンサ端子１４や，電源端子や、日照量計測センサ７やカメラ８とＣＰＵの回路とを接続するためのコネクタや、それらセンサによって取得されたデータをＣＰＵで処理可能なディジタルデータに変換するＡ／Ｄ変換器等が実装されている。

そして、屋外に設けられた屋外設置型データ収集装置１と屋内に設けられた屋内機器とでネットワークシステムを構築する。データ収集装置により収集されたデータを集計サーバにより集計し、集計されたデータを解析サーバにより統計処理等の解析手法を利用して解析するする。これらの通信はを相互に情報通信可能なように無線または電気通信可能なようにされている。

以上のように構成した、本実施形態によれば、ケーシング３をフレーム５で補強すると共に、カメラ８、ファン９等の構成部材をフレーム５に直接または補助金具５ｄ、５ｅを介して取り付けるようにしたので、装置の強度を強化でき、ケーシング３への応力の集中をなくすことができる。その結果、耐久性をよくし、長寿命化を達成できる。

また、ケーシング３を構成する筐体１５，１６の接合部に凹部３ａを形成して、フレーム５を当接すると共に、筐体１５，１６とフレーム５の対向部にパッキン１９を設けることにより、一層防水性を向上できる。また、ケーシング３のカメラ突出用穴１７ａ及び表示灯突出用穴１７ｂの周囲に雨水浸入防止用の凸リブ２０a、２０ｂを設けたので、防水性を向上でき、雨水や散布薬剤等のケーシング３内への浸入を抑制することができる。

さらに、突出部材露出部１７を覆う透明な窓部材６に雨水抜き溝６ａを設けたので、突出部材露出部１７からの排水を良くすることができ、雨水や噴霧薬剤等のケーシング３内の滞留を抑制することができる。また、フレーム５を用い、ケーシング３に構成部材を直接取り付けていないので、強度の強化を図ることができ、応力のケーシング３への集中を防ぐことができる
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に種々の改変を施すことができる。例えば、突出部材露出部１７の排水を透明な窓部材６に雨水抜き溝６ａを設けて行う例で説明したが、溝に限られず、スリット等の排水手段を設ける構成としてもよいし、ケーシング３と窓部材６との間にパッキング部材を介在させてパッキング部材に溝、スリット等の排水手段を設ける構成としてもよい。また、図８に示すように、ケーシング３に溝３eを設けた構成としてもよい。

本発明の実施形態にかかる屋外設置型データ収集装置の外観斜視図である。 その主要部の分解斜視図である。 その主要部のケーシングを除いた主要部の表側斜視図である。 その主要部のケーシングを除いた主要部の裏側側斜視図である。 そのケーシング係合状態の説明をするための部分拡大断面図である。 そのカメラ等透明窓内に突出する部分のシールを説明するための斜視図である。 その窓部材内部からの排水手段を説明するための斜視図である。 その透明窓部の排水穴の他の例を説明するための斜視図である。

符号の説明

１ 屋外設置型データ収集装置
３ ケーシング
３ａ 凹部
３ｂ 小径突出部
４ 傘部
５ フレーム
５ａ ねじ挿通穴
５ｂ ねじ穴
５ｃ 枝部
５ｄ、５ｅ 補助金具
６ 窓部材
８ カメラ
９ ファン
１０ 回路基板
１１ アンテナ
１３ 表示灯
１４ センサ端子
１５ 第１の筐体
１６ 第２の筐体
１７ 突出部材露出部
１９ パッキン
２０ 凸リブ

Claims (4)

1. 屋外の環境情報を収集するカメラなどの収集手段やその取得された環境情報を送信するための送信手段などの構成部材と、該構成部材を収容する筐体から形成されたケーシングとからなる屋外設置型データ収集装置であって、前記構成部材と前記筐体を取り付けるフレームを備えることを特徴とする屋外設置型データ収集装置。
2. 前記筐体は概略半円筒状をなし、該筐体の円弧端部に段部が設けられ、筐体が係合されてケーシング内周面に凹部が形成され、該凹部内に前記フレームが嵌合されるように構成されていることを特徴とする請求項１に記載の屋外設置型データ収集装置。
3. 前記ケーシングはカメラ部を突出させるカメラ突出用穴と表示灯部を突出させる表示灯突出用穴を有し、それぞれの穴の周囲に雨水浸入防止用の凸リブを設けたことを特徴とする請求項１または２に記載の屋外設置型データ収集装置。
4. 前記カメラおよび前記表示灯のケーシングからの露出部を覆うために窓部材を有し、該窓部材は下部に雨水抜き溝を有することを特徴とする請求項１〜３のうちいずれかに記載の屋外設置型データ収集装置。

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