JP2018100734A - 摩擦締結要素の潤滑制御装置 - Google Patents

摩擦締結要素の潤滑制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2018100734A
JP2018100734A JP2016247842A JP2016247842A JP2018100734A JP 2018100734 A JP2018100734 A JP 2018100734A JP 2016247842 A JP2016247842 A JP 2016247842A JP 2016247842 A JP2016247842 A JP 2016247842A JP 2018100734 A JP2018100734 A JP 2018100734A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clutch
oil passage
flow rate
oil
control device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016247842A
Other languages
English (en)
Inventor
健宏 江浪
Takehiro Enami
健宏 江浪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Isuzu Motors Ltd filed Critical Isuzu Motors Ltd
Priority to JP2016247842A priority Critical patent/JP2018100734A/ja
Publication of JP2018100734A publication Critical patent/JP2018100734A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Abstract

【課題】燃費を向上させることができる摩擦締結要素の潤滑制御装置を提供すること。【解決手段】一方の係合時に他方が非係合とされる第1および第2の摩擦締結要素に対して潤滑油を供給する摩擦締結要素の潤滑制御装置であって、油圧源からの潤滑油が供給される第1の油路と、第1の油路と接続され、第1および第2の摩擦締結要素の温度が閾値以下の場合に、第1および第2の摩擦締結要素に供給する潤滑油の流量を減少させる流量変更部と、を備える摩擦締結要素の潤滑制御装置。【選択図】図2B

Description

本発明は、摩擦締結要素の潤滑制御装置に関する。
従来より、エンジンと奇数段ギヤ列との間に設けられた第1クラッチ(摩擦締結要素)と、エンジンと偶数段ギヤ列との間に設けられた第2クラッチ(摩擦締結要素)とを備え、エンジンからの駆動力を第1クラッチまたは第2クラッチを介して出力側に伝達するデュアルクラッチトランスミッション(DCT)が知られている(特許文献1)。特許文献1には、DCTにおける第1および第2クラッチを湿式多板クラッチとするとともに、第1および第2クラッチに対して潤滑油を供給する潤滑制御装置を設けたものが開示されている。
特開2013−245790号公報
特許文献1に記載のDCTでは、第1クラッチの係合時に第2クラッチが開放され、第2クラッチの係合時に第1クラッチが開放される。また、特許文献1に記載の潤滑制御装置では、潤滑油路にオイルクーラー弁を設け、潤滑油の温度が高い場合にオイルクーラーを経由させるようにしている。
しかしながら、特許文献1に記載の潤滑制御装置では、第1および第2クラッチを潤滑する潤滑油量が多く、第1クラッチおよび第2クラッチの一方の係合時に、開放されている他方のクラッチにおいてドラグトルクが大きくなる。そのため、燃費が悪化するという問題があった。
本発明の目的は、燃費を向上させることができる摩擦締結要素の潤滑制御装置を提供することである。
本発明に係る摩擦締結要素の潤滑制御装置は、一方の係合時に他方が非係合とされる第1および第2の摩擦締結要素に対して潤滑油を供給する摩擦締結要素の潤滑制御装置であって、油圧源からの前記潤滑油が供給される第1の油路と、前記第1の油路と接続され、前記第1および第2の摩擦締結要素の温度が閾値以下の場合に、前記第1および第2の摩擦締結要素に供給する潤滑油の流量を減少させる流量変更部と、を備える。
本発明によれば、燃費を向上させることができる。
本発明に係る潤滑制御装置が適用された車両を示す概略構成図 本発明に係る油圧回路を示す図であって、潤滑油量を減少させていない状態を示す図 本発明に係る油圧回路を示す図であって、潤滑油量を減少させている状態を示す図 潤滑油量切替制御の流れを示すフローチャート
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は一例であり、本発明はこの実施形態により限定されるものではない。
まず、図1を参照して、車両の全体構成について説明する。図1に示すように、車両1は、エンジン10と、第1クラッチ20、第2クラッチ30および変速部40からなるDCT2とを備えている。そして、DCT2の出力側に、不図示のプロペラシャフトおよびデファレンシャルギヤを介して、駆動輪が動力伝達可能に連結されている。
エンジン10は、例えばディーゼルエンジンである。エンジン10の出力回転数(以下、「エンジン回転数NE」という。)および出力トルクは、アクセル開度センサ101によって検出されるアクセルペダルのアクセル開度Accに基づいて制御される。また、エンジン10の出力軸11には、エンジン回転数NEを検出するエンジン回転数センサ102が設けられている。
第1クラッチ20は、複数の入力側クラッチ板21および複数の出力側クラッチ板22を有する油圧作動式の湿式多板クラッチである。入力側クラッチ板21は、エンジン10のエンジン出力軸11と一体回転する。出力側クラッチ板22は、変速部40の第1入力軸41と一体回転する。
第1クラッチ20は、不図示のリターンスプリングによって断方向に付勢されており、クラッチ作動油圧によってピストン23が移動して、入力側クラッチ板21および出力側クラッチ板22を圧接することで接とされる。第1クラッチ20が接とされることで、エンジン10の動力が第1入力軸41に伝達される。第1クラッチ20の断接は、制御装置50によって制御される。
第2クラッチ30は、複数の入力側クラッチ板31および複数の出力側クラッチ板32を有する油圧作動式の湿式多板クラッチである。入力側クラッチ板31は、エンジン10のエンジン出力軸11と一体回転する。出力側クラッチ板32は、変速部40の第2入力軸42と一体回転する。
第2クラッチ30は、不図示のリターンスプリングによって断方向に付勢されており、クラッチ作動油圧によってピストン33が移動して、入力側クラッチ板31および出力側クラッチ板32を圧接することで接とされる。第2クラッチ30が接とされることで、エンジン10の動力が第2入力軸42に伝達される。第2クラッチ30の断接は、制御装置50によって制御される。なお、以下の説明では、入力側クラッチ板21および31、出力側クラッチ板22および32を単に「クラッチ板」と呼ぶことがある。
第2クラッチ30は、第1クラッチ20の外周側に設けられている。また、第1入力軸41には、軸方向油路および1つまたは複数の径方向油路からなる不図示の潤滑油路が設けられており、第1入力軸41から潤滑油が放射状に噴射されることで、第1クラッチ20の各クラッチ板が冷却され、さらに、第2クラッチ30の各クラッチ板が冷却される。第2クラッチ30の各クラッチ板を冷却した潤滑油は、第2クラッチ30の外径側等から流出し、不図示のオイルパンに戻る。なお、本実施形態では、第2クラッチ30が第1クラッチ20の外周側に設けられているものを例に挙げて説明を行うが、第1クラッチ20および第2クラッチ30の配置関係はこれに限定されない。具体的には、例えば、第2クラッチ30を、第1クラッチ20の後側に配置するようにしてもよい。
変速部40は、第1クラッチ20の出力側に接続された第1入力軸41と、第2クラッチ30の出力側に接続された第2入力軸42とを備えている。また、変速部40は、第1入力軸41および第2入力軸42と平行に配置された副軸43と、第1入力軸41および第2入力軸42と同軸上に配置された出力軸44と、を備えている。また、出力軸44の後端側には、車両1の速度を検出する車速センサ103が設けられている。
変速部40は、第1変速部60と、第2変速部70と、前後進切替部80と、を備えている。第1変速部60は、第1高速ギヤ列61と、第1低速ギヤ列62と、第1連結機構63とを備えている。
第1高速ギヤ列61は、第1入力軸41に対して相対回転可能に設けられた第1入力ギヤ61aと、第1入力ギヤ61aと噛合し、副軸43と一体回転するように設けられた第1副ギヤ61bとからなる。
第1低速ギヤ列62は、第1入力軸44に対して相対回転可能に設けられた第2入力ギヤ62aと、第2入力ギヤ62aと噛合し、副軸43と一体回転するように設けられた第2副ギヤ62bとからなる。
第1連結機構63は、不図示のギヤシフトアクチュエータによってスリーブ63aを軸方向(図1の左右方向)に移動させることによって、第1入力ギヤ61aおよび第2入力ギヤ62aを選択的に第1入力軸41と一体回転させる。
第2変速部70は、第2高速ギヤ列71と、第2低速ギヤ列72と、第2連結機構73とを備えている。第2高速ギヤ列71は、第2入力軸42に対して相対回転可能に設けられた第3入力ギヤ71aと、第3入力ギヤ71aと噛合し、副軸43と一体回転するように設けられた第3副ギヤ71bとからなる。
第2低速ギヤ列72は、第2入力軸42に対して相対回転可能に設けられた第4入力ギヤ72aと、第4入力ギヤ72aと噛合し、副軸43と一体回転するように設けられた第4副ギヤ72bとからなる。
第2連結機構73は、不図示のギヤシフトアクチュエータによってスリーブ73aを軸方向に移動させることによって、第3入力ギヤ71aおよび第4入力ギヤ72aを選択的に第2入力軸42と一体回転させる。
前後進切替部80は、前進ギヤ列81と、後進ギヤ列82と、第3連結機構83とを備えている。前進ギヤ列81は、出力軸44に対して相対回転可能に設けられた第1出力ギヤ81aと、第1出力ギヤ81aと噛合し、副軸43と一体回転するように設けられた第5副ギヤ81bとからなる。
後進ギヤ列82は、出力軸44に対して相対回転可能に設けられた第2出力ギヤ82aと、第2出力ギヤ82aとアイドラギヤ82cを介して噛合し、副軸43と一体回転するように設けられた第6副ギヤ82bとからなる。
第5連結機構83は、不図示のギヤシフトアクチュエータによってスリーブ83aを軸方向に移動させることによって、第1出力ギヤ81aおよび第2出力ギヤ82aを選択的に出力軸44と一体回転させる。
ここで、DCT2における動力伝達経路について簡単に説明する。1速は、第1連結機構63によって第2入力ギヤ62aと第1入力軸41とを連結し、第3連結機構83によって第1出力ギヤ81aと出力軸44とを連結し、かつ第1クラッチ20を接とすることで成立する。これにより、エンジン10の動力は、第1クラッチ20から、第1入力軸41、第1低速ギヤ列62、副軸43、前進ギヤ列81、出力軸44の順に伝達される。
2速は、第2連結機構73によって第4入力ギヤ72aと第2入力軸42とを連結し、第3連結機構83によって第1出力ギヤ81aと出力軸44とを連結し、かつ第2クラッチ30を接とすることで成立する。これにより、エンジン10の動力は、第2クラッチ30から、第2入力軸42、第2低速ギヤ列72、副軸43、前進ギヤ列81、出力軸44の順に伝達される。
3速は、第1連結機構63によって第1入力ギヤ61aと第1入力軸41とを連結し、第3連結機構83によって第1出力ギヤ81aと出力軸44とを連結し、かつ第1クラッチ20を接とすることで成立する。これにより、エンジン10の動力は、第1クラッチ20から、第1入力軸41、第1高速ギヤ列61、副軸43、前進ギヤ列81、出力軸44の順に伝達される。
4速は、第2連結機構73によって第4入力ギヤ72aと第2入力軸42とを連結し、第3連結機構83によって第1出力ギヤ81aと出力軸44とを連結し、かつ第2クラッチ30を接とすることで成立する。これにより、エンジン10の動力は、第2クラッチ30から、第2入力軸42、第2低速ギヤ列72、副軸43、前進ギヤ列81、出力軸44の順に伝達される。
制御装置50は、アクセル開度Accおよび車速Vに基づいて、DCT2の変速段を決定するとともに、油圧回路90を介して第1クラッチ20の断接制御、第2クラッチ30の断接制御、変速部40の変速制御等の各種制御を行う。
次に、図2Aおよび図2Bの油圧回路図を参照して、本発明の油圧回路90の詳細について説明する。なお、図2Aおよび図2Bでは、第1クラッチ20の断接制御部、第2クラッチ30の断接制御部、変速部40の変速制御部等、本発明に関係のない構成については省略している。
図2Aに示すように、エンジン10で駆動されるオイルポンプ92によってオイルパン91からフィルタ91aを介して吸い上げられた作動油は、ライン圧油路L1に供給され、ライン圧制御バルブ93により、ライン圧に調圧される。ライン圧油路L1の作動油は、不図示のクラッチ制御用油路及び変速制御用油路に供給され、第1クラッチ20、第2クラッチ30の断接制御および変速部40の変速制御に用いられる。
また、ライン圧油路L1の作動油は、油路L2に供給される。油路L2は、潤滑流量切替バルブ95と接続されている。なお、ライン圧油路L1および油路L2は、本発明の「第1の油路」に相当する。また、潤滑流量切替バルブ95は、本発明の「流量変更部」および「切替バルブ」に相当する。
潤滑流量切替バルブ95は、パイロット油圧作動式のスプールバルブである。潤滑流量切替バルブ95は、入力ポート95a、第1出力ポート95b、第2出力ポート95cおよびパイロットポート95dを有する。
また、ライン圧油路L1の作動油は、油路L3に供給される。油路L3には、潤滑流量切替バルブ95のパイロットポート95dへの作動油の供給を制御するソレノイドバルブ96が設けられている。ソレノイドバルブ96は、ノーマルクローズタイプのオン−オフソレノイドバルブである。
ソレノイドバルブ96の開閉は、制御装置50により制御される。ソレノイドバルブ96がオフの場合(図2Aの状態)、潤滑流量切替バルブ95のパイロットポート95dに作動油は供給されない。この場合、潤滑流量切替バルブ95のスプールは、スプリング95eによって右方向に付勢されている。これにより、入力ポート95aおよび第1出力ポート95bが連通するとともに、第2出力ポート95cは遮断される。
また、ソレノイドバルブ96がオンとされ、潤滑流量切替バルブ95のパイロットポート95dに作動油が供給されると(図2Bの状態)、入力ポート95aおよび第2出力ポート95cが連通するとともに、第1出力ポート95bは遮断される。
潤滑流量切替バルブ95の第1出力ポート95bには、油路L4が接続されている。油路L4には、第1オリフィス97およびATFクーラ98が順に設けられている。なお、油路L4は、本発明の「第2の油路」に相当する。
潤滑流量切替バルブ95の第2出力ポート95cには、油路L5が接続されている。油路L5には、第2オリフィス99が設けられている。第2オリフィス99の長さは第1オリフィス97と同じである。また、第2オリフィス99の径は、第1オリフィス97の径よりも小さい。なお、油路L5は、本発明の「第3の油路」に相当する。
油路L4と油路L5は、ATFクーラ98の下流側および第2オリフィス99の下流側において合流して油路L6となる。油路L6は、上述の第1入力軸41に設けられた潤滑油路に接続されている。この潤滑油路に供給された潤滑油は、第1クラッチ20および第2クラッチ30の各クラッチ板(以下、「クラッチ被潤滑部100」という。)に供給された後、オイルパン91に戻る。
本発明において、第2オリフィス99が設けられた油路L5の圧力損失は、第1オリフィス97およびATFクーラ98が設けられた油路L4の圧力損失よりも大きい。そのため、油路L2に供給される潤滑油の流量が一定であると仮定すると、油路L2から油路L4を経由して油路L6に供給される流量のほうが、油路L2から油路L5を経由して油路L6に供給される流量よりも多くなる。
本発明では、ソレノイドバルブ96のオン、オフによって、クラッチ被潤滑部100に供給される潤滑油の流量が変更される。具体的には、ソレノイドバルブ96がオフの状態では、潤滑流量切替バルブ95は図2Aに示す左位置となり、油路L2に供給された潤滑油は油路L4、油路L6を経由してクラッチ被潤滑部100に供給される。
一方、ソレノイドバルブ96がオンの状態では、潤滑流量切替バルブ95は図2Bに示す右位置となり、油路L2に供給された潤滑油は油路L5、油路L6を経由してクラッチ被潤滑部100に供給される。
上述のとおり、油路L5の圧力損失は、油路L4の圧力損失よりも大きいため、油路L2に供給される潤滑油の流量が一定であると仮定すると、油路L5を経由した場合にクラッチ被潤滑部100に供給される潤滑油の流量は、油路L4を経由した場合にクラッチ被潤滑部100に供給される潤滑油の流量に比べて、相対的に減少する。
続いて、図3のフローチャートを参照して、本発明において実行される、潤滑油量切替制御について詳細に説明する。なお、図3の処理は、エンジン運転中、所定の周期(例えば、10ms)で繰り返し実行される。
まず、ステップS1で、制御装置50は、クラッチ板(上述のとおり、入力側クラッチ板21および31、出力側クラッチ板22および32)の温度Tclがクラッチ温度閾値T1以下であるか否かを判断する。なお、クラッチ温度閾値T1は、この温度以下であれば潤滑油量を少なくしてもクラッチ焼き付きのおそれがなく、逆に、この温度より高い場合は潤滑油量を多くしてクラッチの冷却を行う必要があると判断する閾値として、実験等に基づいて予め設定されている。
また、本発明では、クラッチ板の温度Tclは、クラッチ板の摩擦による発熱量と、潤滑油の熱量持ち去りによる放熱量とにより、演算で求められる。発熱量と放熱量とからクラッチ板の温度を求める手法は、公知の手法を用いることができる。
なお、クラッチ板の温度Tclは、他の方法により求めてもよい。具体的には、例えば、熱電対を用いてクラッチ板の温度を直接検出するようにしてもよい。また、例えば、クラッチ被潤滑部100を通過した後の潤滑油の温度を検出し、この温度からクラッチ板の温度Tclを推定するようにしてもよい。
ステップS1でクラッチ板の温度TclがT1以下であると判断された場合(ステップS1:YES)、処理はステップS2に進む。そして、ステップS2で、制御装置50は、変速が行われたか否かを判断する。
この判断には、例えば、アクセル開度Accおよび車速Vに基づき、制御装置50に記憶してある変速マップにおける変速線を跨いだか否かを判断する等の手法を用いることができる。また、第1クラッチ20又は第2クラッチ30の断接制御が開始した場合に変速が行われたと判断することもできる。さらに、手動変速モードを有する場合には、運転者によるシフト操作が行われた場合に変速が行われたと判断することもできる。
ステップS2で変速が行われたと判断されなかった場合(ステップS2:NO)、処理はステップS3に進む。そして、ステップS3で、制御装置50は、ソレノイドバルブ96をオンにする。これにより、潤滑流量切替バルブ95は、図2Bに示す右位置となる。そのため、油路L2に供給された潤滑油は、油路L5および油路L6を経由してクラッチ被潤滑部100に供給される。
ステップS2で変速が行われたと判断された場合(ステップS2:YES)、処理はステップS4に進む。そして、ステップS4で、制御装置50は、ソレノイドバルブ96をオフにする。これにより、潤滑流量切替バルブ95は図2Aに示す左位置となる。そのため、油路L2に供給された潤滑油は、油路L4および油路L6を経由してクラッチ被潤滑部100に供給される。
なお、ステップS2の処理を行うのは、以下の理由による。すなわち、クラッチ板の温度Tclが上昇する原因は、クラッチ板をスリップさせることにより発生する摩擦熱によるものが大きい。
クラッチ板の温度TclがT1以下であっても、なんらかの理由(例えば、重量物を積載している状態で登坂路を走行中に変速が行われた場合、または、変速時にクラッチ板を長時間スリップさせた場合等)により、クラッチ板の温度Tclが急上昇し、1回の変速でクラッチ板が焼き付いてしまうおそれがある。
そのため、本実施形態では、クラッチ板の温度TclがT1以下であっても、クラッチ板の温度Tclが上昇する変速時には、潤滑流量を増やすことで、クラッチ板の焼き付きをより確実に防止している。
なお、ステップS2の処理は省略してもよい。その場合でも、制御周期を適切に設定しておけば、変速中にクラッチ板の温度Tclの温度がT1を超えた場合に、ステップS1における判断が「NO」となり、潤滑流量が増やされるため、クラッチ板の焼き付きは防止される。
一方、ステップS1でクラッチ板の温度TclがT1以下であると判断されなかった場合(ステップS1:NO)、処理はステップS4に進む。
以上説明したように、本実施形態によれば、クラッチ板の温度が低い場合に、クラッチ板の冷却に用いられる潤滑油の流量を減少させるようにした。そのため、非締結側クラッチにおけるドラグトルクを減少させることができ、非締結側クラッチでのドラグトルクに起因する燃費の悪化を抑制することが可能となる。
また、本実施形態によれば、オイルポンプ92からクラッチ被潤滑部100までの油路を、相対的に圧力損失の大きい油路と小さい油路のいずれかに選択的に接続する潤滑流量切替バルブ95を設け、クラッチ板の温度に応じて潤滑流量切替バルブ95を切り替えるようにした。そのため、潤滑流量切替バルブ95を切り替えるのみで潤滑油の流量を変更することができ、構造を単純化できる。
また、本実施形態によれば、潤滑流量切替バルブ95を、ソレノイドバルブ96からのパイロット圧で切替可能な油圧制御バルブとした。そのため、高価なリニアソレノイドバルブを用いることなく、潤滑油の流量を変更することができる。
また、本実施形態によれば、クラッチ板の温度が低い場合に、さらに変速の有無を判断し、変速時には流量を増やすようにした。そのため、変速時のスリップによりクラッチが発熱しても、クラッチが焼き付くことを確実に防止することができる。さらに、変速終了後は速やかに潤滑油の流量を減少させることができるため、非締結側クラッチでのドラグトルクに起因する燃費の悪化を効果的に抑制することができる。
なお、上述の実施形態では、クラッチ被潤滑部100に供給する潤滑油の流量をクラッチ板の温度により切り替えるようにしたが、これに限定されない。具体的には、例えば、外気温、走行履歴、前回のエンジン停止(キーオフ)からの経過時間等から、クラッチ板を冷却すべきか否かを判断し、これに基づいて潤滑油の流量を切り替えるようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、クラッチ被潤滑部100に供給する潤滑油の流量をクラッチ板の温度により2段階に切り替えるようにしたが、これに限定されない。具体的には、例えば、クラッチ被潤滑部100に供給する潤滑油の流量を、3段階以上に切り替えるようにしてもよいし、リニアに制御してもよい。
また、上述の実施形態では、第1オリフィス97を経由する場合に、ATFクーラを経由するようにしたが、これに限定されない。具体的には、例えば、油路L4に、ATFクーラを通過させるか否かを選択可能な切替バルブを追加し、ATFクーラを通過するか否かを選択できるようにしてもよい。
本発明の摩擦締結要素の潤滑制御装置は、潤滑油の温度が低く、非締結側におけるドラグトルクが大きくなるような場合に有用である。
20 第1クラッチ
30 第2クラッチ
90 油圧回路
91 オイルパン
91aフィルタ
92 オイルポンプ
93 ライン圧制御バルブ
95 潤滑流量切替バルブ
95a 入力ポート
95b 第1出力ポート
95c 第2出力ポート
95d パイロットポート
95e スプリング
96 ソレノイドバルブ
97 第1オリフィス
98 ATFクーラ
99 第2オリフィス
L1 ライン圧油路
L2、L3、L4、L5、L6 油路

Claims (3)

  1. 一方の係合時に他方が非係合とされる第1および第2の摩擦締結要素に対して潤滑油を供給する摩擦締結要素の潤滑制御装置であって、
    油圧源からの前記潤滑油が供給される第1の油路と、
    前記第1の油路と接続され、前記第1および第2の摩擦締結要素の温度が閾値以下の場合に、前記第1および第2の摩擦締結要素に供給する潤滑油の流量を減少させる流量変更部と、を備える
    摩擦締結要素の潤滑制御装置。
  2. 前記流量変更部は、前記第1の油路を第2の油路または前記第2の油路より圧力損失が大きい第3の油路に択一的に接続する切替バルブであり、
    前記切替バルブは、前記第1および第2の摩擦締結要素の温度が閾値以下の場合、前記第1の油路と前記第3の油路とを接続するように切り替えられる、
    請求項1に記載の摩擦締結要素の潤滑制御装置。
  3. 前記切替バルブは、前記第1および第2の摩擦締結要素の温度が前記閾値以下であり、かつ、前記第1または第2の摩擦締結要素の係合動作が行われない場合に、前記第1の油路と前記第3の油路とを接続するように切り替えられる、
    請求項2に記載の摩擦締結要素の潤滑制御装置。
JP2016247842A 2016-12-21 2016-12-21 摩擦締結要素の潤滑制御装置 Pending JP2018100734A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016247842A JP2018100734A (ja) 2016-12-21 2016-12-21 摩擦締結要素の潤滑制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016247842A JP2018100734A (ja) 2016-12-21 2016-12-21 摩擦締結要素の潤滑制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018100734A true JP2018100734A (ja) 2018-06-28

Family

ID=62715219

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016247842A Pending JP2018100734A (ja) 2016-12-21 2016-12-21 摩擦締結要素の潤滑制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018100734A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5702228B2 (ja) 変速機の油圧供給装置
JP5331884B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
US8406976B2 (en) Clutch control device and clutch control correction amount calculating method
US9709165B2 (en) Control apparatus for automatic transmission
KR101823244B1 (ko) 동력 전달 장치의 제어 장치
US9581235B2 (en) Heat exchanging device of lubrication oil
JP2010236693A (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP4998226B2 (ja) 自動マニュアルトランスミッションのクラッチ冷却装置
JP4530999B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP5926222B2 (ja) 伝動装置
CN112443647A (zh) 自动变速器的控制装置
JP2012149675A (ja) 自動変速機の制御装置
JP2017026008A (ja) 車両制御装置
KR101786206B1 (ko) 변속기의 eop 제어방법
JP3005348B2 (ja) 変速機の制御装置
JP5552136B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP2013217492A (ja) 自動変速機の油圧供給装置
JP2018100734A (ja) 摩擦締結要素の潤滑制御装置
JP6551190B2 (ja) 作動油制御装置
KR102417329B1 (ko) 하이브리드 자동차용 자동변속기의 유압제어시스템
JP5947070B2 (ja) 変速機の制御装置
JP2018100737A (ja) 摩擦締結要素の潤滑制御装置
JP2013199985A (ja) 自動変速機の油圧供給装置
JP2018100735A (ja) 油圧制御装置
US20210262567A1 (en) Lockup control device and lockup control method for vehicle power transmission device

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20190612

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20191024