JP2018100396A - 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型樹脂組成物 Download PDF

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惇 山口
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Abstract

【課題】 耐候性、表面硬度、密着性に優れた硬化物を与える活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を提供する。【解決手段】 下記(A)〜(B)と、下記(D)〜(F)からなる群から選ばれる少なくとも1種の添加剤と、(G)〜(H)からなる群より選ばれる少なくとも1種の改質剤とを含有してなる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(X)。(A):単官能(メタ)アクリレート(a1)を構成単量体として含む(共)重合体であって、少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有する、重量平均分子量が5,000〜50,000である(共)重合体、(B):少なくとも3個の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート、(D):紫外線吸収剤、(E):光安定剤;(F):酸化防止剤;(G):ポリジアルキルシロキサン鎖を有する化合物;(H):フルオロ炭化水素基を有する化合物。【選択図】 なし

Description

本発明は活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に関する。
プラスチック成形品の大部分は太陽光線に暴露されることが多く、太陽光線に暴露されたポリマーは紫外線により、劣化してしまう。これを防ぐために通常、耐候安定剤をプラスチックに添加するか、または耐候安定剤が入った樹脂組成物で、多層成形やコーティングによって最表層に保護層を設けている。
従来の方法では、耐候安定剤の量が多く必要であるため、表面硬度や密着性などの樹脂物性が低下するなどの問題があった。
コーティング剤に耐候性を付与する方法として、例えば、特許文献1では、樹脂と耐候安定剤からなる樹脂成形品において、樹脂と耐候安定剤のSP値差を調整することで、樹脂成形品表面に耐候安定剤を濃縮させる方法が提案されている。
特開2000−144000号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、耐候安定剤がブリードアウトしやすく、耐候性について不十分な面があった。また、樹脂表面に可塑成分が濃縮されるため、表面硬度にも改良の余地があった。
本発明の目的は、耐候性、表面硬度、密着性に優れた硬化物を与える活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち、本願発明は、下記(A)〜(B)と、下記(D)〜(F)からなる群から選ばれる少なくとも1種の添加剤と、(G)〜(H)からなる群より選ばれる少なくとも1種の改質剤とを含有してなる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(X)である。
(A):単官能(メタ)アクリレート(a1)を構成単量体として含む(共)重合体であって、少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有する、重量平均分子量が5,000〜50,000である(共)重合体
(B):重量平均分子量が250〜1,000であって、少なくとも3個の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート
(D):ベンゾトリアゾール骨格またはトリアジン骨格を有する紫外線吸収剤
(E):ヒンダードアミン光安定剤
(F):前記(D)、(E)以外の酸化防止剤
(G):ポリジアルキルシロキサン鎖(アルキルの炭素数1〜6)を有する化合物
(H):フルオロ炭化水素基を有する化合物
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(X)は、以下の効果を奏する。
(1)活性エネルギー線で硬化させた硬化物に、優れた耐候性を付与する。
(2)該硬化物は、表面硬度に優れる。
(3)該硬化物は、基材密着性に優れる。
<(共)重合体(A)>
本発明における(共)重合体(A)は、単官能(メタ)アクリレート(a1)を構成単量体として含む(共)重合体であって、少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有する、重量平均分子量(Mw)が5,000〜50,000である(共)重合体である。
前記(A)のMwが5,000未満では硬化物の基材密着性に劣り、該Mwが50,000を超えると、後述の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(X)の塗工性に劣る。また、(A)のMwは、好ましくは5,500〜40,000である。
また、(A)の有する(メタ)アクリロイル基の数は、(A)の数平均分子量(Mn)と、1H−NMRによる(メタ)アクリロイル基濃度から算出できる。
なお、本発明における重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)は、GPC(ゲルパーミエイションクロマトグラフィー)によって、N.N−ジメチルホルムアミドまたはテトラヒドロフランを溶媒として、標準ポリスチレンを基準にして測定される。
上記(共)重合体(A)は、少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有する。該(A)の有する(メタ)アクリロイル基は、好ましくは1〜4個、さらに好ましくは1〜2個である。
前記(共)重合体(A)は、後述の市販のものでもよいが、例えば、(a1)を含む単量体を、水酸基を有する開始剤(例えば、2,2‘−アゾビス[N−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチルプロパンアミド])を用いて重合した後、次に、水酸基と反応し得る官能基を有する(メタ)アクリロイル基を有する化合物(例えば、2−イソシアナトエチルアクリレート)と反応することにより、(メタ)アクリロイル基を導入する方法が挙げられる。
上記単官能(メタ)アクリレート(a1)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、tert−オクチル(メタ)アクリレート、2,3−ジメチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−クロロエチル(メタ)アクリレート、4−ブロモブチル(メタ)アクリレート、シアノエチル(メタ)アクリレート、ブトキシメチル(メタ)アクリレート、メトキシプロピレンモノ(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、アルコキシメチル(メタ)アクリレート、アルコキシエチル(メタ)アクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2,2,2−テトラフルオロエチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、4−クロロフェニル(メタ)アクリレート、フェノキシメチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジロキシブチル(メタ)アクリレート、グリシジロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジロキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、トリメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、トリメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、トリメチルシリルプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキサイドモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、オリゴエチレンオキサイドモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキサイド(メタ)アクリレート、オリゴエチレンオキサイド(メタ)アクリレート、オリゴエチレンオキサイドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキサイドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキサイドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、オリゴプロピレンオキサイドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド[以下、EOと略記することがある]変性フェノール(メタ)アクリレート、EO変性クレゾール(メタ)アクリレート、EO変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、2−(2−ビニルオキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートコハク酸付加物、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレートコハク酸付加物、1,4−ベンゼンジメタノールモノ(メタ)アクリレートコハク酸付加物、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−フタル酸、イソボルニル(メタ)アクリレートが挙げられる。
上記(a1)のうち、好ましいのは、アルキル(炭素数1〜8)(メタ)アクリレート、およびイソボルニル(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる少なくとも1種、さらに好ましいのはアルキル(炭素数1〜8)(メタ)アクリレートとイソボルニル(メタ)アクリレートとの併用である。
(共)重合体(A)の市販品としては、例えば、ダイセル化学(株)製「デュアルキュア IRR742」、「サイクロマーP(ACA)Z200M」、「サイクロマーP(ACA)Z230AA」、「サイクロマーP(ACA)Z250」、「サイクロマーP(ACA)Z251」、「サイクロマーP(ACA)Z300」、「サイクロマーP(ACA)Z320」、「サイクロマーP(ACA)Z254F」、東亞合成(株)製「マクロモノマー 45%AA−6」、「マクロモノマー AA−6SR」、「マクロモノマー AA−6」、「マクロモノマー AB−6」、「マクロモノマー AW−6S」、長興化学(株)製「Etercure A6530B−40」、「Etercure A6533B−40」、「Etercure A6536−1」、「Etercure A6536−1」、「Etercure A6584N」、「Etercure A6584N−1」、「Etercure DR−A801」、「Etercure DR−A804」、「Etercure DR−A813」、「Etercure DR−A815」、「Etercure DR−A830」、「Etercure DR−A835」、「Etercure DR−A840」、「Etercure DR−A845」、「Etercure DR−A845−1」、「Etercure DR−A870」、「Etercure DR−A872」が挙げられる。
なお、上記(A)は、1種単独でも、2種以上を併用してもよい。
<多官能(メタ)アクリレート(B)>
本発明における多官能(メタ)アクリレート(B)は、重量平均分子量が250〜1,000であって、少なくとも3個の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートである。
多官能(メタ)アクリレート(B)としては、例えば、3個の(メタ)アクロイル基を有する化合物(B1)、4〜6個の(メタ)アクロイル基を有する化合物(B2)が挙げられる。
<3個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(B1)>
該(B1)としては、例えば、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのアルキレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスルトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ((メタ)アクリロイルオキシプロピル)エーテル、ソルビトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールの炭素数2〜3のアルキレンオキサイド1〜12モル付加物のトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化グリセリントリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートが挙げられる。
<4〜6個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(B2)>
該(B2)としては、例えば、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ソルビトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールの炭素数2〜3のアルキレンオキサイド1〜11モル付加物のテトラ(メタ)アクリレート、ソルビトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが挙げられる。
上記多官能(メタ)アクリレート(B)のうち、後述の活性エネルギー線硬化型組成物(X)のハンドリング性、硬化性および硬化物の機械物性の観点から好ましいのは(B1)である。
また、(B1)と(B2)とを併用する場合、(B)の重量に基づく、(B1)の合計重量は、後述の活性エネルギー線硬化型組成物のハンドリング性および硬化性、硬化物の機械物性の観点から、好ましくは50%以上、さらに好ましくは70%以上、とくに好ましくは90%以上である。
なお、上記(B)は、1種単独でも、2種以上を併用してもよい。
<ベンゾトリアゾール骨格またはトリアジン骨格を有する紫外線吸収剤(D)>
本発明におけるベンゾトリアゾール骨格またはトリアジン骨格を有する紫外線吸収剤(D)としては、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5−メチル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−t−ペンチルベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(1,1,3,3,−テトラメチルブチル)]ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−s−ブチル−5’−t−ブチルベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3−ドデシル−5’−メチルベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)]−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]、3−[3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオネート、これらの混合物が挙げられる。
上記(D)のうち、好ましいのはトリアジン骨格を有するものである。
<ヒンダードアミン光安定剤(E)>
本発明におけるヒンダードアミン光安定剤(E)としては、例えば、テトラキス(2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ブタン−1,2,3,4−テトラカルボキシレート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブタン−1,2,3,4−テトラカルボキシレート、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸−1,2,3−トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−4−トリデシル、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸−1−ヘキサデシル−2,3,4−トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート)、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−ウンデカノキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)カーボネート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル (メタ)アクリレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル(メタ)アクリレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、メチル−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート、これらの混合物が挙げられる。
上記(E)のうち、好ましいのはピペリジン骨格を有するものである。
<前記(D)、(E)以外の酸化防止剤(F)>
本発明における酸化防止剤(F)としては、例えば、ジ−t−ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリスリチル・テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート、オクチル化ジフェニルアミン、2,4,−ビス[(オクチルチオ)メチル]−O−クレゾール、イソオクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ジブチルヒドロキシトルエン、3,9−ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)2−エチルヘキシルホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、3,9−ビス(オクタデシロキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、2−エチルヘキシルジフェニルホスファイト、イソデシルジフェニルホスファイト、トリイソデシル ホスファイト、トリフェニルホスファイト、これらの混合物が挙げられる。
上記(F)のうち、好ましいのはペンタエリトリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]である。
<ポリジアルキルシロキサン鎖(アルキルの炭素数1〜6)を有する化合物(G)>
本発明における(G)としては、例えば、ポリジメチルシロキサン、そのポリエーテル変性物、そのポリエステル変性物、ポリジメチルシロキサン骨格を有するアクリルポリマー、ポリジメチルシロキサン骨格を有するウレタンポリマーが挙げられる。
化合物(G)の市販品としては、例えば、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン[商品名「KF−615A」、信越化学(株)社製]、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン[商品名「BYK−333」、BYK Chemie社製]、アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン[商品名「BYK−UV3500」、BYK Chemie社製]、ポリメチルフェニルシロキサン[商品名「KF−56」、信越化学(株)社製]が挙げられる。該(G)は、1種単独でも。2種以上を併用してもよい。
上記(G)のうち、好ましいのはポリエーテル変性したものである。
<フルオロ炭化水素基を有する化合物(H)>
本発明におけるフルオロ炭化水素基を有する化合物(H)としては、例えば、フルオロ炭化水素基を有する炭化水素、有機化合物とフルオロ炭化水素基を有する単量体を共重合したフッ素含有有機化合物、フルオロ炭化水素基と反応性基とを有する化合物などが挙げられる。
上記化合物(H)の市販品としては、例えば、商品名、「メガファックRS−76−E」、「メガファックRS−76−NS」、「メガファックRS−78」[DIC(株)製]が挙げられる。
<活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(X)>
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(X)は、前記(A)〜(B)と、下記(D)〜(F)からなる群から選ばれる少なくとも1種の添加剤と、(G)〜(H)からなる群より選ばれる少なくとも1種の改質剤とを含有してなる。
(A)〜(B)の合計重量に基づく、(A)〜(B)の合計(メタ)アクリロイル基濃度[x](mmol/g)は、硬化性および硬化収縮の観点から好ましくは1.0〜10.0mmol/g、さらに好ましくは2.0〜9.0mmol/g、とくに好ましくは3.0〜8.0mmol/gである。(A)〜(B)の合計重量に基づく、の(メタ)アクリロイル基濃度[x](mmol/g)は下記式(1)により算出できる。

[x]=(a0×d0/M0+a1×d1/M1+・・・
+ai×di/Mi+・・・+an×dn/Mn)×10 (1)

上記式(1)中、a0、a1、・・・ai、・・・anは、(A)〜(B)を構成する(メタ)アクリロイル基含有化合物各成分(以下各成分と略記)の重量%、d0、d1、・・・di、・・・dnは、各成分中の(メタ)アクリロイル基の数、M0、M1、・・・Mi、・・・Mnは、各成分の分子量を表す。
また、(A)〜(B)の合計重量に基づく、(A)の重量%[(A)/{(A)+(B)}]は、耐候性および、基材密着性、表面硬度の観点から、好ましくは10〜90、さらに好ましくは20〜70%、とくに好ましくは30〜60%である。
前記(D)〜(F)からなる群から選ばれる少なくとも1種として、耐候性の観点から、好ましいのは(D)、(E)、(D)と(E)との併用、さらに好ましいのは(D)〜(F)の併用である。
また、表面硬度の観点から、前記(G)〜(H)からなる群より選ばれる少なくとも1種の改質剤を含有することが好ましい。
また、前記(A)〜(B)の合計重量に基づく、(D)〜(H)の重量のそれぞれの割合は、耐候性および表面硬度の観点から、
(D):好ましくは0.1〜5.0重量%、さらに好ましくは0.2〜4.0重量%、
(E):好ましくは0.1〜5.0重量%、さらに好ましくは0.2〜2.0重量%、
(F):好ましくは0.1〜5.0重量%、さらに好ましくは0.2〜2.0重量%、
(G):好ましくは0.1〜5.0重量%、さらに好ましくは0.2〜2.0重量%、
(H):好ましくは0.1〜5.0重量%、さらに好ましくは0.2〜2.0重量%である。
また、前記(A)〜(B)の合計重量に基づく、(D)〜(H)の合計重量の割合は、耐候性および表面硬度の観点から、好ましくは0.4〜20重量%、さらに好ましくは1.0〜10重量%である。
また、本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(X)には、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要により、(メタ)アクリロイル基を有する化合物(C)、光重合開始剤(H)、フィラー(I)を含有してもよい。
<(メタ)アクリロイル基を有する化合物(C)>
本発明における(メタ)アクリロイル基を有する化合物(C)は、前記(A)、(B)以外の単官能(メタ)アクリレート(C1)、単官能(メタ)アクリルアミド(C2)および2官能(メタ)アクリレート(C3)からなる群より選ばれる少なくとも1種であって、重量平均分子量(Mw)が70〜1,000である。該Mwが70未満のものは工業的に入手しにくく、該Mwが1,000を超えると、塗工性や表面硬度が劣る場合がある。
該化合物(C)としては、単官能(メタ)アクリレート(C1)、単官能(メタ)アクリルアミド(C2)および2官能(メタ)アクリレート(C3)が挙げられる。
前記(A)〜(B)の合計重量に基づく、(C)の合計重量の割合は、好ましくは5〜50重量%、さらに好ましくは10〜30重量%である。
光重合開始剤(I)としては、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン、1,2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、1,2−オクタンジオン−1−(4−[フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン−1−(9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(0−アセチルオキシム)、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウムが挙げられる。
フィラー(J)としては、例えば、シリカ、ジルコニア、アルミナが挙げられる。
前記(I)〜(J)は、1種類または2種類以上使用できる。(I)〜(J)の添加量は、(A)〜(B)の合計重量に基づいて、それぞれ、好ましくは10重量%以下、さらに好ましくは1〜5重量%である。
本発明の組成物は、塗工の際に、塗工に適した粘度に調整するために、必要に応じて溶剤で希釈してもよい。溶剤の使用量は、溶剤を加える前の該組成物の重量に基づいて、好ましくは2,000%以下、塗工性および生産性の観点から好ましくは10〜500%である。また、塗工料粘度は、使用時の温度(好ましくは5〜60℃)で、好ましくは5〜500,000mPa・s、安定塗工の観点から好ましくは50〜10,000mPa・sである。
該溶剤としては、本発明の組成物中の樹脂分を溶解するものであれば特に限定されることはなく、具体的には、芳香族炭化水素(例えばトルエン、キシレンおよびエチルベンゼン)、エステルまたはエーテルエステル(例えば酢酸エチル、酢酸ブチルおよびメトキシブチルアセテート)、エーテル(例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールのモノエチルエーテル、エチレングリコールのモノブチルエーテル、プロピレングリコールのモノメチルエーテルおよびジエチレングリコールのモノエチルエーテル)、ケトン(例えばアセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、ジ−n−ブチルケトンおよびシクロヘキサノン)、アルコール(例えばメタノール、エタノール、n−およびi−プロパノール(IPA)、n−、i−、sec−およびt−ブタノール、2−エチルヘキシルアルコールおよびベンジルアルコール)、アミド(例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等)、スルホキシド(例えばジメチルスルホキシド)、水、およびこれらの2種以上の混合溶剤が挙げられる。
これらのうち保存安定性および生産性の観点から好ましいのは沸点が70〜100℃のエステル、ケトンおよびアルコール、さらに好ましいのは酢酸エチル、MEK、MIBK、IPAおよびこれらの混合物である。
<硬化物>
本発明の硬化物は、前記活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(X)が硬化ものである。
該活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、活性エネルギー線により硬化されて硬化物となる。該活性エネルギー線としては、例えば、紫外線、電子線が挙げられる。
該紫外線を照射する場合、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等を備えた公知の紫外線照射装置を使用することができる。紫外線の照射量は、好ましくは、30〜2,000mJ/cm2である。照射量が30mJ/cm2未満では硬化性組成物の硬化が不十分となり、2,000mJ/cm2を超えると、硬化物が黄変劣化する場合がある。
該電子線を照射する場合、公知の電子線照射装置を使用することができる。電子線の照射量は、好ましくは1〜10Mradである。照射量が1Mrad未満では、硬化性組成物の硬化が不十分となり、10Mradを超えると硬化物が劣化する場合がある。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、その構成により、活性エネルギー線で硬化させた硬化物に優れた耐候性、機械物性(表面硬度等)、基材密着性を付与することができる。また、硬化物のガラス転移点(Tg)は、好ましくは25〜150℃である。
このため、該組成物は、種々の用途(成形品、コーティング剤等)に適用でき、とりわけコーティング剤(自動車等の外装および内装のトップコート、建築材の化粧シート等)に有用である。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下の実施例において部は重量部、%は重量%を表す。
<製造例1>
攪拌器、温度計、冷却管、ガス導入管を備えた四つ口フラスコにメチルメタクリレート[商品名「MMA」、クラレ(株)製]100部、1,4−ジオキサン100部及び2,2‘−アゾビス[N−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチルプロパンアミド][商品名「VA−086」、和光純薬工業(株)製]0.6部を加え、窒素ガスで充分置換したのち、少量の窒素ガスを通しながら100℃で10時間重合させた。
次いで、70℃まで冷却後、2−イソシアナトエチルアクリレート[商品名「カレンズ AOI」、昭和電工(株)製]0.24部、ビスマストリス(2−エチルへキサノエート)[商品名「ネオスタンU−600」、日東化成(株)製]0.1部を仕込み、70℃で10時間反応させた。減圧下、溶媒を除去し、2個のアクリロイル基を有する(共)重合体(A−2)[Mw:48,000、主な構成単量体は、メチルメタクリレート]100部を得た。
<製造例2>
攪拌器、温度計、冷却管、ガス導入管を備えた四つ口フラスコにイソボルニルメタクリレート[商品名「ライトエステル IB−X」、共栄社(株)製]100部、1,4−ジオキサン100部及び2,2‘−アゾビス[N−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチルプロパンアミド][商品名「VA−086」、和光純薬工業(株)製]1.0部を加え、窒素ガスで充分置換したのち、少量の窒素ガスを通しながら100℃で10時間重合させた。
次いで、70℃まで冷却後、2−イソシアナトエチルアクリレート[商品名「カレンズ AOI」、昭和電工(株)製]0.24部、ビスマストリス(2−エチルへキサノエート)[商品名「ネオスタンU−600」、日東化成(株)製]0.1部を仕込み、70℃で10時間反応させた。減圧下、溶媒を除去し、2個のアクリロイル基を有する(共)重合体(A−3)[Mw:30,000、主な構成単量体は、イソボルニルメタクリレート]100部を得た。
<製造例3>
攪拌器、温度計、冷却管、ガス導入管を備えた四つ口フラスコにメチルメタクリレート[商品名「MMA」、クラレ(株)製]10部、イソボルニルメタクリレート[商品名「ライトエステル IB−X」、共栄社(株)製]90部、1,4−ジオキサン100部及び2,2‘−アゾビス[N−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチルプロパンアミド][商品名「VA−086」、和光純薬工業(株)製]3.4部を加え、窒素ガスで充分置換したのち、少量の窒素ガスを通しながら100℃で10時間重合させた。
次いで、70℃まで冷却後、2−イソシアナトエチルアクリレート[商品名「カレンズ AOI」、昭和電工(株)製]0.24部、ビスマストリス(2−エチルへキサノエート)[商品名「ネオスタンU−600」、日東化成(株)製]0.1部を仕込み、70℃で10時間反応させた。減圧下、溶媒を除去し、2個のアクリロイル基を有する(共)重合体(A−4)[Mw:9,000、主な構成単量体は、メチルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート]100部を得た。
<製造例4>
攪拌器、温度計、冷却管、ガス導入管を備えた四つ口フラスコにメチルメタクリレート[商品名「MMA」、クラレ(株)製]50部、イソボルニルメタクリレート[商品名「ライトエステル IB−X」、共栄社(株)製]50部、1,4−ジオキサン100部及び2,2‘−アゾビス[N−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチルプロパンアミド][商品名「VA−086」、和光純薬工業(株)製]0.7部を加え、窒素ガスで充分置換したのち、少量の窒素ガスを通しながら100℃で10時間重合させた。次いで、70℃まで冷却後、2−イソシアナトエチルアクリレート[商品名「カレンズ AOI」、昭和電工(株)製]0.24部、ビスマストリス(2−エチルへキサノエート)[商品名「ネオスタンU−600」、日東化成(株)製]0.1部を仕込み、70℃で10時間反応させた。減圧下、溶媒を除去し、2個のアクリロイル基を有する(共)重合体(A−5)[Mw:41,000、主な構成単量体は、メチルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート]100部を得た。
<製造例5>
攪拌器、温度計、冷却管、ガス導入管を備えた四つ口フラスコにメチルメタクリレート[商品名「MMA」、クラレ(株)製]30部、イソボルニルメタクリレート[商品名「ライトエステル IB−X」、共栄社(株)製]70部、1,4−ジオキサン100部及び2,2‘−アゾビス[N−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチルプロパンアミド][商品名「VA−086」、和光純薬工業(株)製]1.5部を加え、窒素ガスで充分置換したのち、少量の窒素ガスを通しながら100℃で10時間重合させた。次いで、70℃まで冷却後、2−イソシアナトエチルアクリレート[商品名「カレンズ AOI」、昭和電工(株)製]0.24部、ビスマストリス(2−エチルへキサノエート)[商品名「ネオスタンU−600」、日東化成(株)製]0.1部を仕込み、70℃で10時間反応させた。減圧下、溶媒を除去し、2個のアクリロイル基を有する(共)重合体(A−6)[Mw:20,000、主な構成単量体は、メチルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート]100部を得た。
<実施例1〜26、比較例1>
表1に記載の配合組成(部)に従って、一括で配合し、ディスパーサーで均一になるまで撹拌し、各活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(X)を得た。
次に、得られた各活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(X)を、未処理PET[東レ(株)製、商品名「ルミラー75」]に、アプリケーターを用いて硬化後の膜厚が20μmとなるように塗布して、80℃、1分間で溶剤を乾燥させ、窒素雰囲気下で、ベルトコンベア式UV照射装置[アイグラフィックス(株)製「ECS−151U」、以下の評価にも同じ装置を用いた。]にて露光量500mJ/cm2で硬化し、硬化物を得た。
上記の硬化物を、以下の評価方法(1)〜(4)に従って、評価した。
各活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(X)の構成(部)、評価結果を表1に示す。
<評価方法>
(1)タック性<硬化性の評価>
指触により、以下の評価基準で評価した。
<評価基準>
◎:表面にタックがない。
○:表面にわずかにタックがある。
△:表面にタックがある。
×:表面のタックが大きい。
(2)耐候性<耐候性の評価>
綱板上の硬化塗膜について、アイ スーパーUVテスター[商品名「SUV−W161」、岩崎電気(株)社製]を用いて、60℃、90RH%の雰囲気下で100時間UV照射した。次に、上記100時間UV照射後の硬化塗膜について、色差計[商品名「多光源分光測色計MSC−2」、スガ試験機(株)製]を用いて、試験前後の硬化塗膜を測色した。各硬化塗膜の測色値から、△E*abを算出し、以下の基準で評価した。
△E*ab=[(△L*2+(△a*2+(△b*21/2
<評価基準>
◎:0.7以下
○:0.7超、1.5以下
△:1.5超、2.5以下
×:2.5超
(3)鉛筆硬度<表面硬度の評価>
JIS K5600−5−4に準拠し、鉛筆硬度を評価し、以下の基準で評価した。
<評価基準>
◎:H以上
○:F
△:HB〜B
×:B未満
(4)基材密着性<基材密着性の評価>
綱板上の硬化塗膜を2mm×2mmの碁盤目(100個)にクロスカットし、この上にセロファンテープを張り付けて、引き剥し、目視で以下の基準で評価した。
<評価基準>
◎:100/100
○:99/100〜90/100
△:89/100〜50/100
×:49/100〜0/100
Figure 2018100396
表1中の略号は以下のとおり。
<(共)重合体(A)>
(A−1)、AB−6:
1個のメタクリロイル基を有する(共)重合体(Mw:6,000主な構成単量体は、ブチルアクリレート)
[商品名「マクロモノマー AB−6」、東亜合成(株)製]
<多官能(メタ)アクリレート(B)>
(B1−1)、TMPTA:
トリメチロールプロパントリアクリレート(Mw:296)
[商品名「ビスコート♯295、TMPTA」、大阪有機化学(株)製]
(B2−1)、EA−300:
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(Mw:352)
[商品名「ネオマー EA−300」、三洋化成(株)製]
(B2−2)、DA−600:
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(Mw:578)
[商品名「ネオマー DA−600」、三洋化成(株)製]
<(メタ)アクリロイル基を有する化合物(C)>
(C12−2)、IBXA:
イソボルニルアクリレート(Mw:208)
[商品名「IBXA」、大阪有機化学工業(株)製]
(C21−1)、ACMO:
アクリロイルモルフォリン(Mw:141)
[商品名「ACMO」、KJケミカルズ(株)社製]
(C32−1)、U−122P:
ウレタンアクリレート(Mw:1,100)
[商品名「U−122P」、新中村化学(株)製]
(C33−1)、M6500:
ポリエステルアクリレート(Mw:1,600)
[商品名「アロニックス M6500」、東亜合成(株)製]
<ベンゾトリアゾール骨格またはトリアジン骨格を有する紫外線吸収剤(D)>
(D−1)、TINUVIN 400:
2−(4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−
2−イル)−5−ヒドロキシフェニルとオキシラン[(アルキルオキシ)メチル]
オキシランとの反応生成物の85%1−メトキシ−2−プロパノール溶液、
[商品名「TINUVIN 400」、BASF(株)製]
(D−2)、TINUVIN 405:
2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス−
(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンと
(2−エチルヘキシル)−グリシド酸エステルの反応生成物、
[商品名「TINUVIN 405」、BASF(株)製]
(D−3)、TINUVIN 479:ベンゾトリアゾール骨格紫外線吸収剤、
[商品名「TINUVIN 479」、BASF(株)製]
<ヒンダードアミン光安定剤(E)>
(E−1)、TINUVIN 123:
デカン二酸ビス[2,2,6,6−テトラメチル−1−
(オクチルオキシ)ピペリジン−4−イル]、
[商品名「TINUVIN 123」、BASF(株)製]
(E−2)、TINUVIN 144:
2−[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−
ヒドロキシフェニル]メチル]−2−ブチルプロパン二酸
ビス[1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル]
[商品名「TINUVIN 144」、BASF(株)製]
(E−3)、LA−82:
1,2,2,6,6−ペンタメチルー4−ピペリジルメタクリレート
[商品名「アデカスタブ LA−82」、ADEKA(株)製]
<前記(D)、(E)以外の酸化防止剤(F)>
(F−1)、IRGANOX 1010:
ペンタエリトリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオナート]、
[商品名「IRGANOX 1010」、BASF(株)製]
(F−2)、IRGANOX 1035:
2,2’−チオジエチルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオナート]
[商品名「IRGANOX 1035」、BASF(株)製]
<ポリジアルキルシロキサン鎖(アルキルの炭素数1〜6)を有する化合物(G)>
(G−1)、KF−615A:
ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン
[商品名「KF−615A」、信越化学(株)社製]
(G−2)、BYK−UV3500:
アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン
[商品名「BYK−UV3500」、BYK Chemie社製]
(G−3)、KF−56:
ポリメチルフェニルシロキサン
[商品名「KF−56」、信越化学(株)社製]
<フルオロ炭化水素基を有する化合物(H)>
(H−1)、RS−78:
パーフルオロ基を有する反応性基含有オリゴマーの40%MIBK溶液
[商品名「メガファック RS−78」、DIC(株)社製]
<光重合開始剤>
(I−1)、LUCIRIN TPO:
2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、
[商品名「LUCIRIN TPO」、BASF(株)製]
表1の結果から、本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(X)は、比較のものに比べ、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化物に、優れた耐候性、表面硬度、基材密着性を付与することがわかる。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、活性エネルギー線照射時の硬化性に優れ、該組成物を硬化させてなる硬化物は、耐候性、表面硬度、基材密着性に優れることから、表面に微細構造を有する光学レンズ(プリズムシート、コリメーターレンズ、フレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、後反射レンズ、ホログラム等)、携帯電話部材(ボタン等の装飾部材、タッチパネル等)、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、偏光板の保護膜、自動車等の外装および内装のトップコート、化粧シート(建築物の床面、壁面、天井等の内装材等)等の用途に幅広く用いることができ、極めて有用である。

Claims (6)

  1. 下記(A)〜(B)と、下記(D)〜(F)からなる群から選ばれる少なくとも1種の添加剤と、(G)〜(H)からなる群より選ばれる少なくとも1種の改質剤とを含有してなる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(X)。
    (A):単官能(メタ)アクリレート(a1)を構成単量体として含む(共)重合体であって、少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有する、重量平均分子量が5,000〜50,000である(共)重合体
    (B):重量平均分子量が250〜1,000であって、少なくとも3個の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート
    (D):ベンゾトリアゾール骨格またはトリアジン骨格を有する紫外線吸収剤
    (E):ヒンダードアミン光安定剤
    (F):前記(D)、(E)以外の酸化防止剤
    (G):ポリジアルキルシロキサン鎖(アルキルの炭素数1〜6)を有する化合物
    (H):フルオロ炭化水素基を有する化合物
  2. 前記(a1)が、アルキル(炭素数1〜8)(メタ)アクリレート、およびイソボルニル(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  3. 前記(A)〜(B)の合計重量に基づく、(A)〜(B)の合計(メタ)アクリロイル基濃度が1.0〜10.0mmol/gである請求項1または2記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  4. 前記(A)〜(B)の合計重量に基づく、(D)〜(H)の合計重量が0.4〜20重量%である請求項1〜3のいずれか記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  5. コーティング剤である請求項1〜4のいずれか記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(X)が硬化した硬化物。
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