JP2017048371A - 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型樹脂組成物 Download PDF

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JP2017048371A JP2016151301A JP2016151301A JP2017048371A JP 2017048371 A JP2017048371 A JP 2017048371A JP 2016151301 A JP2016151301 A JP 2016151301A JP 2016151301 A JP2016151301 A JP 2016151301A JP 2017048371 A JP2017048371 A JP 2017048371A
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惇 山口
祐輔 辻村
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Abstract

【課題】 耐候性、表面硬度、密着性に優れた硬化物を与える活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 下記(A)〜(B)と、下記(C)〜(E)からなる群より選ばれる少なくとも1種とを含有してなる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
(A):少なくとも1個のカルボキシル基と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基とを有する化合物、(B):少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有し、カルボキシル基を有しない化合物、(C):ベンゾトリアゾール骨格またはトリアジン骨格を有する紫外線吸収剤、(D):ヒンダードアミン光安定剤、(E):前記(C)、(D)以外の酸化防止剤
【選択図】 なし

Description

本発明は活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に関する。
プラスチック成形品の大部分は太陽光線に暴露されることが多く、太陽光線に暴露されたポリマーは紫外線により、劣化してしまう。これを防ぐために通常、耐候安定剤をプラスチックに添加するか、または耐候安定剤が入った樹脂組成物で、多層成形やコーティングによって最表層に保護層を設けている。
従来の方法では、耐候安定剤の量が多く必要であるため、表面硬度や密着性などの樹脂物性が低下するなどの問題があった。
コーティング剤に耐候性を付与する方法として、例えば、特許文献1では、樹脂と耐候安定剤からなる樹脂成形品において、樹脂と耐候安定剤のΔSP値を調整することで、樹脂成形品表面に耐候安定剤を濃縮させる方法が提案されている。
特開2000−144000号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、耐候安定剤がブリードアウトしやすく、耐候性について不十分な面があった。また、樹脂表面に可塑成分が濃縮されるため、表面硬度にも改良の余地があった。
本発明の目的は、耐候性、表面硬度、密着性に優れた硬化物を与える活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、下記(A)〜(B)と、下記(C)〜(E)からなる群より選ばれる少なくとも1種とを含有してなる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(X)である。
(A):少なくとも1個のカルボキシル基と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基とを有する化合物
(B):少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有し、カルボキシル基を有しない化合物
(C):ベンゾトリアゾール骨格またはトリアジン骨格を有する紫外線吸収剤
(D):ヒンダードアミン光安定剤
(E):前記(C)、(D)以外の酸化防止剤
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(X)は、以下の効果を奏する。
(1)活性エネルギー線で硬化させた硬化物に、優れた耐候性を付与する。
(2)該硬化物は、表面硬度に優れる。
(3)該硬化物は、基材密着性に優れる。
<少なくとも1個のカルボキシル基と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基とを有する化合物(A)>
本発明における、少なくとも1個のカルボキシル基と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基とを有する化合物(A)としては、(メタ)アクロイル基を有する化合物(A1)、ビニル基を有する化合物(A2)、アリル基を有する化合物(A3)等が挙げられる。
該(A)の有するエチレン性不飽和基の個数は、1個または複数個(例えば2〜6個)である。
該エチレン性不飽和基しては、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基などが挙げられる。これらのうち活性エネルギー線硬化性の観点で、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
[(メタ)アクリロイル基を有する化合物(A1)]
(メタ)アクリロイル基を有する化合物(A1)としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミド無水マレイン酸付加物、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートコハク酸付加物、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレートコハク酸付加物、1,4−ベンゼンジメタノールモノ(メタ)アクリレートコハク酸付加物、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−フタル酸、ポリオール(2価〜6価、好ましくは2価、炭素数2〜10、好ましくは炭素数2〜6)のアルキレンオキサイド(炭素数2〜4)付加物(付加数1〜30)モノ(メタ)アクリレートコハク酸エステル、ω−カルボキシ−カプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、ω−カルボキシ−ジ−(カプロラクトン)モノ(メタ)アクリレート、ジメチロールプロピオン酸ジ(メタ)アクリレート、2,2’−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレートコハク酸付加物、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートコハク酸付加物、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートコハク酸付加物、カルボン酸含有ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー等が挙げられる。
なお、(A)において、コハク酸付加物は、コハク酸(モノ)エステルを意味する。
[ビニル基を有する化合物(A2)]
ビニル基を有する化合物(A2)としては、2−ビニルオキシエチルコハク酸、2−ビニルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、β−ビニルオキシプロピオン酸、4−ヒドロキシブチルビニルオキシコハク酸付加物、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノビニルオキシコハク酸付加物、1,4−ベンゼンジメタノールモノビニルオキシコハク酸付加物、2−ビニルオキシエチル−フタル酸、炭素数2〜4のアルキレンオキサイド1〜30モル付加物のモノビニルオキシコハク酸付加物、ジメチロールプロピオン酸ジビニル、2,2’−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸ジビニル、トリメチロールプロパンジビニルコハク酸付加物、ペンタエリスリトールトリビニルコハク酸付加物、ジペンタエリスリトールペンタビニルコハク酸付加物等が挙げられる。
[アリル基を有する化合物(A3)]
アリル基を有する化合物(A3)としては、2−アリルオキシエチルコハク酸、2−アリルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、β−アリルオキシプロピオン酸、4−ヒドロキシブチルアリルオキシコハク酸付加物、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアリルオキシコハク酸付加物、1,4−ベンゼンジメタノールモノアリルオキシコハク酸付加物、2−アリルオキシエチル−フタル酸、炭素数2〜4のアルキレンオキサイド1〜30モル付加物のモノアリルオキシコハク酸付加物、ジメチロールプロピオン酸ジアリル、2,2’−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸ジアリル、トリメチロールプロパンジアリルコハク酸付加物、ペンタエリスリトールトリアリルコハク酸付加物、ジペンタエリスリトールペンタアリルコハク酸付加物等が挙げられる。
上記(A)のうち、硬化性および硬化物の機械物性の観点から好ましいのは(A1)、さらに好ましいのは、コハク酸エステル、ヘキサヒドロフタル酸エステル、フタル酸エステル、とくに好ましいのは2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−フタル酸、最も好ましいのは2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸である。
また、(A)の有するカルボキシル基の数は、好ましくは1〜2個、さらに好ましくは1個である。(A)の有するエチレン性不飽和基の数は、好ましくは1〜2個、さらに好ましくは1個である。
さらに、(A)の重量に基づく、(A1)の合計重量は、後述の活性エネルギー線硬化型組成物の硬化性、硬化物の機械物性、基材密着性の観点から、好ましくは50%以上、さらに好ましくは70%以上、とくに好ましくは90%以上である。
なお、上記(A)は、1種単独でも、2種以上を併用してもよい。
<少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有し、カルボキシル基を有しない化合物(B)> 本発明における、少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有し、カルボキシル基を有しない化合物(B)としては、(メタ)アクロイル基を有する化合物(B1)、ビニル基を有する化合物(B2)、アリル基を有する化合物(B3)等が挙げられる。
該(B)の有するエチレン性不飽和基の個数は、1個または複数個(例えば2〜6個)である。
該エチレン性不飽和基しては、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基などが挙げられる。これらのうち活性エネルギー線硬化性の観点で、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
[(メタ)アクリロイル基を有する化合物(B1)]
(メタ)アクリロイル基を有する化合物(B1)としては、1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(B11)及び2個以上(好ましくは2〜6個)の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(B12)が挙げられる。
該(B11)としては、炭素数3〜35の単官能(メタ)アクリルアミド(B111)、炭素数3〜35の単官能(メタ)アクリレート(B112)が挙げられる。
該(B12)としては、炭素数8〜50の2〜6官能(メタ)アクリレート(B121)2官能以上のウレタン(メタ)アクリレート(B122)、2官能以上のポリエステル(メタ)アクリレート(B123)が挙げられる。
炭素数3〜35の単官能(メタ)アクリルアミド(B111):
例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド及びN,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモルホリン;
炭素数3〜35の単官能(メタ)アクリレート化合物(B112):
例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、tert−オクチル(メタ)アクリレート、2,3−ジメチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−n−ブチルシクロへキシル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルジグリコール(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−クロロエチル(メタ)アクリレート、4−ブロモブチル(メタ)アクリレート、シアノエチル(メタ)アクリレート、ブトキシメチル(メタ)アクリレート、メトキシプロピレンモノ(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、アルコキシメチル(メタ)アクリレート、2−エチルへキシルカルビトール(メタ)アクリレート、アルコキシエチル(メタ)アクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2,2,2−テトラフルオロエチル(メタ)アクリレート、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシル(メタ)アクリレート、4−ブチルフェニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、2,4,5−テトラメチルフェニル(メタ)アクリレート、4−クロロフェニル(メタ)アクリレート、フェノキシメチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジロキシブチル(メタ)アクリレート、グリシジロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジロキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、トリメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、トリメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、トリメチルシリルプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキサイドモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、オリゴエチレンオキサイドモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキサイド(メタ)アクリレート、オリゴエチレンオキサイド(メタ)アクリレート、オリゴエチレンオキサイドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキサイドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキサイドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、オリゴプロピレンオキサイドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド[以下、EOと略記することがある]変性フェノール(メタ)アクリレート、EO変性クレゾール(メタ)アクリレート、EO変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド[以下、POと略記することがある]変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート及びEO変性−2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−(2−ビニルオキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
炭素数8〜50の2〜6官能(メタ)アクリレート(B121)〔後述の(B122)および(B123)以外のもの〕:
例えば、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジメチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ブチルエチルプロパンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化シクロヘキサンメタノールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、オリゴエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2−エチル−2−ブチル−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、オリゴプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−エチル−2−ブチル−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのアルキレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスルトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ((メタ)アクリロイルオキシプロピル)エーテル、ソルビトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールの炭素数2〜4のアルキレンオキサイド1〜30モル付加物のトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化グリセリントリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ソルビトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールの炭素数2〜4のアルキレンオキサイド1〜30モル付加物のテトラ(メタ)アクリレート、ソルビトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート;
2官能以上(好ましくは2〜6官能、さらに好ましくは2官能)のウレタン(メタ)アクリレート(B122)は、イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られる化合物であれば特に限定されず、例えば、2つのイソシアネート基を有する化合物1当量に対して水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体2当量を触媒として金属系化合物(例えばスズ系)存在下で反応させることによって得ることができる。
2官能以上のウレタン(メタ)アクリレート(B122)の原料となるイソシアネートとしては特に限定されず、例えば、イソホロンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、水添MDI、ポリメリックMDI、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイオシアネート(XDI)、水添XDI、リジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、1,6,10−ウンデカントリイソシアネートが挙げられる。
また、上記イソシアネートとしては、例えば、エチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、トリメチロールプロパン、(ポリ)プロピレングリコール、カーボネートジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカプロラクトンジオール等のポリオールと過剰のイソシアネートとの反応により得られる鎖延長されたイソシアネート化合物も用いることができる。
2官能以上のウレタン(メタ)アクリレート(B122)の原料となる水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体としては特に限定されず、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の市販品やエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリエチレングリコール等の二価のアルコールのモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン等の三価のアルコールのモノ(メタ)アクリレート又はジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA変性エポキシ(メタ)アクリレート等のエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
2官能以上(好ましくは2〜6官能、さらに好ましくは2官能)のポリエステル(メタ)アクリレート(B123)は、多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより、あるいは、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。
2官能以上のポリエステル(メタ)アクリレート(B123)の構成単位である多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオ−ル、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のアルキレングリコール;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のアルキレンエーテルグリコール;1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等の脂環式ジオール;ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等のビスフェノール;ビスフェノールのアルキレンオキサイド(EO、PO、BO等)付加物(平均付加モル数2〜8)、グリセリン等が挙げられる。
2官能以上のポリエステル(メタ)アクリレート(B123)の構成単位である多価カルボン酸としては、例えば、マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバンチン酸、アゼライン酸、マロン酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、イソドデシルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、イソオクテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、イソオクチルコハク酸、アコニット酸等、またはこれらの酸の無水物もしくは低級アルキルエステル等が挙げられる。
[ビニル基を有する化合物(B2)]
ビニル基を有する化合物(B2)としては、1個のビニル基を有する化合物(B21)及び2個以上(好ましくは2〜6個)のビニル基を有する化合物(B22)が挙げられる。
該(B21)としては、例えば、炭素数2〜35の単官能ビニルアミン(B211)、炭素数3〜35の単官能ビニルエーテル(B212)が挙げられる。
該(B22)としては、例えば、炭素数8〜50の2〜6官能ビニルエーテル(B221)が挙げられる。
炭素数2〜35の単官能ビニルアミン(B211):
例えば、ビニルアミン、N−メチルビニルアミン、N−エチルビニルアミン、N−プロピルビニルアミン、N−n−ブチルビニルアミン、N−t−ブチルビニルアミン、N−ブトキシメチルビニルアミン、N−イソプロピルビニルアミン、N−メチロールビニルアミン、N,N−ジメチルビニルアミン及びN,N−ジエチルビニルアミン、N−ビニルモルホリン;
炭素数3〜35のビニルエーテル化合物(B212):
例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、tert−オクチルビニルエーテル、2,3−ジメチルヘキシルビニルエーテル、イソアミルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、イソデシルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル、イソステアリルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、4−n−ブチルシクロへキシルビニルエーテル、ボルニルビニルエーテル、イソボルニルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、2−エチルヘキシルジグリコールビニルエーテル、ブトキシエチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、4−ブロモブチルビニルエーテル、シアノエチルビニルエーテル、ブトキシメチルビニルエーテル、メトキシプロピレンモノビニルエーテル、3−メトキシブチルビニルエーテル、アルコキシメチルビニルエーテル、2−エチルへキシルカルビトールビニルエーテル、アルコキシエチルビニルエーテル、2−(2−メトキシエトキシ)エチルビニルエーテル、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルビニルエーテル、2,2,2−テトラフルオロエチルビニルエーテル、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルビニルエーテル、4−ブチルフェニルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、2,4,5−テトラメチルフェニルビニルエーテル、4−クロロフェニルビニルエーテル、フェノキシメチルビニルエーテル、フェノキシエチルビニルエーテル、グリシジルビニルエーテル、グリシジロキシブチルビニルエーテル、グリシジロキシエチルビニルエーテル、グリシジロキシプロピルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシブチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、ジメチルアミノプロピルビニルエーテル、ジエチルアミノプロピルビニルエーテル、トリメトキシシリルプロピルビニルエーテル、トリメトキシシリルプロピルビニルエーテル、トリメチルシリルプロピルビニルエーテル、ポリエチレンオキサイドモノメチルエーテルビニルエーテル、オリゴエチレンオキサイドモノメチルエーテルビニルエーテル、ポリエチレンオキサイドビニルエーテル、オリゴエチレンオキサイドビニルエーテル、オリゴエチレンオキサイドモノアルキルエーテルビニルエーテル、ポリエチレンオキサイドモノアルキルエーテルビニルエーテル、ジプロピレングリコールビニルエーテル、ポリプロピレンオキサイドモノアルキルエーテルビニルエーテル、オリゴプロピレンオキサイドモノアルキルエーテルビニルエーテル、ブトキシジエチレングリコールビニルエーテル、トリフロロエチルビニルエーテル、パーフロロオクチルエチルビニルエーテル、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルビニルエーテル、EO変性フェノールビニルエーテル、EO変性クレゾールビニルエーテル、EO変性ノニルフェノールビニルエーテル、PO変性ノニルフェノールビニルエーテル及びEO変性−2−エチルヘキシルビニルエーテル;
炭素数8〜50の2〜6官能ビニルエーテル(B221):
例えば、1,6−ヘキサンジオールジビニルエーテル、1,10−デカンジオールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、2,4−ジメチル−1,5−ペンタンジオールジビニルエーテル、ブチルエチルプロパンジオールジビニルエーテル、エトキシ化シクロヘキサンメタノールジビニルエーテル、ポリプロピレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、オリゴエチレングリコールジビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、2−エチル−2−ブチル−ブタンジオールジビニルエーテル、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、EO変性ビスフェノールAジビニルエーテル、EO変性ビスフェノールFジビニルエーテル、ポリプロピレングリコールジビニルエーテル、オリゴプロピレングリコールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、2−エチル−2−ブチル−プロパンジオールジビニルエーテル、1,9−ノナンジオールジビニルエーテル、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、トリメチロールエタントリビニルエーテル、トリメチロールプロパンのアルキレンオキサイド変性トリビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ジペンタエリスルトールトリビニルエーテル、トリメチロールプロパントリ(ビニルオキシプロピル)エーテル、ソルビトールトリビニルエーテル、ペンタエリスリトールの炭素数2〜4のアルキレンオキサイド1〜30モル付加物のトリビニルエーテル、エトキシ化グリセリントリビニルエーテル、プロピオン酸ジペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ソルビトールテトラビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、プロピオン酸ジペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ペンタエリスリトールの炭素数2〜4のアルキレンオキサイド1〜30モル付加物のテトラビニルエーテル、ソルビトールペンタビニルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル、ソルビトールヘキサビニルエーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテルが挙げられる。
[アリル基を有する化合物(B3)]
アリル基を有する化合物(B3)としては、1個のアリル基を有する化合物(B31)及び2個以上(好ましくは2〜6個)のアリル基を有する化合物(B32)が挙げられる。
該(B31)としては、例えば、炭素数3〜35の単官能アリルアミン(B311)、炭素数3〜35の単官能アリルエーテル(B312)が挙げられる。
該(B32)としては、例えば炭素数8〜50の2〜6官能アリルエーテル(B321)、2官能以上のウレタンアリルエーテル(B322)、2官能以上のポリエステルアリルエーテル(B323)が挙げられる。
炭素数3〜35の単官能アリルアミン(B311):
例えば、アリルアミン、N−メチルアリルアミン、N−エチルアリルアミン、N−プロピルアリルアミン、N−n−ブチルアリルアミン、N−t−ブチルアリルアミン、N−ブトキシメチルアリルアミン、N−イソプロピルアリルアミン、N−メチロールアリルアミン、N,N−ジメチルアリルアミン及びN,N−ジエチルアリルアミン、N−アリルモルホリン;
炭素数3〜35の単官能アリルエーテル化合物(B312):
例えば、メチルアリルエーテル、エチルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、tert−ブチルアリルエーテル、ヘキシルアリルエーテル、2−エチルヘキシルアリルエーテル、tert−オクチルアリルエーテル、2,3−ジメチルヘキシルアリルエーテル、イソアミルアリルエーテル、デシルアリルエーテル、イソデシルアリルエーテル、ステアリルアリルエーテル、イソステアリルアリルエーテル、シクロヘキシルアリルエーテル、4−n−ブチルシクロへキシルアリルエーテル、ボルニルアリルエーテル、イソボルニルアリルエーテル、ベンジルアリルエーテル、2−エチルヘキシルジグリコールアリルエーテル、ブトキシエチルアリルエーテル、2−クロロエチルアリルエーテル、4−ブロモブチルアリルエーテル、シアノエチルアリルエーテル、ブトキシメチルアリルエーテル、メトキシプロピレンモノアリルエーテル、3−メトキシブチルアリルエーテル、アルコキシメチルアリルエーテル、2−エチルへキシルカルビトールアリルエーテル、アルコキシエチルアリルエーテル、2−(2−メトキシエトキシ)エチルアリルエーテル、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアリルエーテル、2,2,2−テトラフルオロエチルアリルエーテル、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルアリルエーテル、4−ブチルフェニルアリルエーテル、フェニルアリルエーテル、2,4,5−テトラメチルフェニルアリルエーテル、4−クロロフェニルアリルエーテル、フェノキシメチルアリルエーテル、フェノキシエチルアリルエーテル、グリシジルアリルエーテル、グリシジロキシブチルアリルエーテル、グリシジロキシエチルアリルエーテル、グリシジロキシプロピルアリルエーテル、テトラヒドロフルフリルアリルエーテル、ヒドロキシアルキルアリルエーテル、2−ヒドロキシエチルアリルエーテル、3−ヒドロキシプロピルアリルエーテル、2−ヒドロキシプロピルアリルエーテル、2−ヒドロキシブチルアリルエーテル、4−ヒドロキシブチルアリルエーテル、ジメチルアミノエチルアリルエーテル、ジエチルアミノエチルアリルエーテル、ジメチルアミノプロピルアリルエーテル、ジエチルアミノプロピルアリルエーテル、トリメトキシシリルプロピルアリルエーテル、トリメトキシシリルプロピルアリルエーテル、トリメチルシリルプロピルアリルエーテル、ポリエチレンオキサイドモノメチルエーテルアリルエーテル、オリゴエチレンオキサイドモノメチルエーテルアリルエーテル、ポリエチレンオキサイドアリルエーテル、オリゴエチレンオキサイドアリルエーテル、オリゴエチレンオキサイドモノアルキルエーテルアリルエーテル、ポリエチレンオキサイドモノアルキルエーテルアリルエーテル、ジプロピレングリコールアリルエーテル、ポリプロピレンオキサイドモノアルキルエーテルアリルエーテル、オリゴプロピレンオキサイドモノアルキルエーテルアリルエーテル、ブトキシジエチレングリコールアリルエーテル、トリフロロエチルアリルエーテル、パーフロロオクチルエチルアリルエーテル、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアリルエーテル、EO変性フェノールアリルエーテル、EO変性クレゾールアリルエーテル、EO変性ノニルフェノールアリルエーテル、PO変性ノニルフェノールアリルエーテル及びEO変性−2−エチルヘキシルアリルエーテル;
炭素数8〜50の2〜6官能アリルエーテル(B321)〔後述の(B322)および(B323)以外のもの〕:
例えば、1,6−ヘキサンジオールジアリルエーテル、1,10−デカンジオールジアリルエーテル、ネオペンチルグリコールジアリルエーテル、2,4−ジメチル−1,5−ペンタンジオールジアリルエーテル、ブチルエチルプロパンジオールジアリルエーテル、エトキシ化シクロヘキサンメタノールジアリルエーテル、ポリプロピレングリコールジアリルエーテル、ポリエチレングリコールジアリルエーテル、オリゴエチレングリコールジアリルエーテル、エチレングリコールジアリルエーテル、2−エチル−2−ブチル−ブタンジオールジアリルエーテル、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアリルエーテル、EO変性ビスフェノールAジアリルエーテル、EO変性ビスフェノールFジアリルエーテル、ポリプロピレングリコールジアリルエーテル、オリゴプロピレングリコールジアリルエーテル、1,4−ブタンジオールジアリルエーテル、2−エチル−2−ブチル−プロパンジオールジアリルエーテル、1,9−ノナンジオールジアリルエーテル、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、トリメチロールエタントリアリルエーテル、トリメチロールプロパンのアルキレンオキサイド変性トリアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ジペンタエリスルトールトリアリルエーテル、トリメチロールプロパントリ(アリルオキシプロピル)エーテル、ソルビトールトリアリルエーテル、ペンタエリスリトールの炭素数2〜4のアルキレンオキサイド1〜30モル付加物のトリアリルエーテル、エトキシ化グリセリントリアリルエーテル、プロピオン酸ジペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、ソルビトールテトラアリルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラアリルエーテル、ジペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、プロピオン酸ジペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、ペンタエリスリトールの炭素数2〜4のアルキレンオキサイド1〜30モル付加物のテトラアリルエーテル、ソルビトールペンタアリルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタアリルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサアリルエーテル、ソルビトールヘキサアリルエーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアリルエーテルが挙げられる。
2官能以上(好ましくは2〜8官能、さらに好ましくは2官能)のウレタンアリルエーテル(B322)は、イソシアネートに水酸基を有するアリルアルコール誘導体を反応させることにより得られる化合物であれば特に限定されず、例えば、2つのイソシアネート基を有する化合物1当量に対して水酸基を有するアリルアルコール誘導体2当量を触媒として金属系化合物(例えばスズ系)存在下で反応させることによって得ることができる。
2官能以上のウレタンアリルエーテル(B322)の原料となるイソシアネートとしては特に限定されず、例えば、イソホロンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、水添MDI、ポリメリックMDI、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイオシアネート(XDI)、水添XDI、リジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、1,6,10−ウンデカントリイソシアネートが挙げられる。
また、上記イソシアネートとしては、例えば、エチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、トリメチロールプロパン、(ポリ)プロピレングリコール、カーボネートジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカプロラクトンジオール等のポリオールと過剰のイソシアネートとの反応により得られる鎖延長されたイソシアネート化合物も用いることができる。
2官能以上(好ましくは2〜8官能、さらに好ましくは2官能)のウレタンアリルエーテル(B322)の原料となる水酸基を有するアリルアルコール誘導体としては特に限定されず、例えば、2−ヒドロキシエチルアリルエーテル、2−ヒドロキシプロピルアリルエーテル、4−ヒドロキシブチルアリルエーテル、2−ヒドロキシブチルアリルエーテルやエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリエチレングリコール等の二価のアルコールのモノアリルエーテル、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン等の三価のアルコールのモノアリルエーテル又はジアリルエーテル、ビスフェノールA変性エポキシアリルエーテル等のエポキシアリルエーテル等が挙げられる。
2官能以上(好ましくは2〜8官能、さらに好ましくは2官能)のポリエステルアリルエーテル(B323)は、多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基をアリルブロミドでエーテル化することにより、あるいは、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基をアリルブロミドでエーテル化することにより得ることができる。
2官能以上のポリエステルアリルエーテル(B323)の構成単位である多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオ−ル、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のアルキレングリコール;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のアルキレンエーテルグリコール;1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等の脂環式ジオール;ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等のビスフェノール;ビスフェノールのアルキレンオキサイド(EO、PO、BO等)付加物(平均付加モル数2〜8)、グリセリン等が挙げられる。
2官能以上のポリエステルアリルエーテル(B323)の構成単位である多価カルボン酸としては、例えば、マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバンチン酸、アゼライン酸、マロン酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、イソドデシルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、イソオクテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、イソオクチルコハク酸、アコニット酸等、またはこれらの酸の無水物もしくは低級アルキルエステル等が挙げられる。
上記エチレン性不飽和基を有する化合物(B)のうち、硬化性および硬化物の機械物性の観点から好ましいのは(B1)、さらに好ましいのは(B112)、(B12)、とくに好ましいのは(B12)である。
また、(B)の重量に基づく、(B12)、(B22)および(B32)の合計重量は、後述の活性エネルギー線硬化型組成物のハンドリング性および硬化性、硬化物の機械物性の観点から、好ましくは50%以上、さらに好ましくは70%以上、とくに好ましくは90%以上である。
なお、上記(B)は、1種単独でも、2種以上を併用してもよい。
<ベンゾトリアゾール骨格またはトリアジン骨格を有する紫外線吸収剤(C)>
本発明におけるベンゾトリアゾール骨格またはトリアジン骨格を有する紫外線吸収剤(C)としては、2−(2−ヒドロキシ−5−メチル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−t−ペンチルベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(1,1,3,3,−テトラメチルブチル)]ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−s−ブチル−5’−t−ブチルベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3−ドデシル−5’−メチルベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)]−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]、3−[3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオネート、これらの混合物等が挙げられる。
上記(C)のうち、好ましいのはトリアジン骨格を有するものである。
<ヒンダードアミン光安定剤(D)>
本発明におけるヒンダードアミン光安定剤(D)としては、テトラキス(2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ブタン−1,2,3,4−テトラカルボキシレート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブタン−1,2,3,4−テトラカルボキシレート、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸−1,2,3−トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−4−トリデシル、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸−1−ヘキサデシル−2,3,4−トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート)、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−ウンデカノキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)カーボネート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル (メタ)アクリレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル(メタ)アクリレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、メチル−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート、これらの混合物等が挙げられる。
上記(D)のうち、好ましいのはピペリジン骨格を有するものである。
<前記(C)、(D)以外の酸化防止剤(E)>
本発明における酸化防止剤(E)としては、ジ−t−ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリスリチル・テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート、オクチル化ジフェニルアミン、2,4,−ビス[(オクチルチオ)メチル]−O−クレゾール、イソオクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ジブチルヒドロキシトルエン、3,9−ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)2−エチルヘキシルホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、3,9−ビス(オクタデシロキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、2−エチルヘキシルジフェニルホスファイト、イソデシルジフェニルホスファイト、トリイソデシル ホスファイト、トリフェニルホスファイト、これらの混合物等が挙げられる。
上記(E)のうち、好ましいのはペンタエリトリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]である。
[活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(X)]
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(X)は、前記(A)〜(B)と、前記(C)〜(E)からなる群から選ばれる少なくとも1種とを含有してなる。
{(A)+(B)}のカルボキシル基濃度[x](mmol/g)は、耐候性および基材密着性の観点から好ましくは0.1〜10.0mmol/g、さらに好ましくは1.0〜8.0mmol/g、とくに好ましくは1.5〜6.0mmol/g、最も好ましくは2.0〜4.0mmol/gである。{(A)+(B)}のカルボキシル基濃度[x](mmol/g)は下記式(1)により算出できる。

[x]=(a0×c0/M0+a1×c1/M1+・・・
+ai×ci/Mi+・・・+an×cn/Mn)×10 (1)

上記式(1)中、a0、a1、・・・ai、・・・anは、{(A)+(B)}を構成するカルボキシル基含有化合物各成分(以下各成分と略記)の重量%、c0、c1、・・・ci、・・・cnは、各成分中のカルボキシル基の数、M0、M1、・・・Mi、・・・Mnは、各成分の分子量を表す。
{(A)+(B)}のエチレン性不飽和基濃度[y](mmol/g)は、硬化性および硬化収縮の観点から好ましくは1.0〜15.0mmol/g、さらに好ましくは2.0〜12.0mmol/g、とくに好ましくは3.0〜10.0mmol/gである。{(A)+(B)}のエチレン性不飽和基濃度[y](mmol/g)は下記式(1)により算出できる。

[y]=(b0×d0/M0+b1×d1/M1+・・・
+bi×di/Mi+・・・+bn×dn/Mn)×10 (2)

上記式(2)中、b0、b1、・・・bi、・・・bnは、{(A)+(B)}を構成するエチレン性不飽和基含有化合物各成分(以下各成分と略記)の重量%、d0、d1、・・・di、・・・dnは、各成分中のエチレン性不飽和基の数、M0、M1、・・・Mi、・・・Mnは、各成分の分子量を表す。
また、(A)と(B)との重量比[(A)/(B)]は、耐候性および、基材密着性、表面硬度の観点から、好ましくは10/90〜80/20、さらに好ましくは15/85〜70/30、とくに好ましくは20/80〜60/40である。
前記(C)〜(E)からなる群から選ばれる少なくとも1種として、耐候性の観点から、好ましいのは(C)、(D)、(C)と(D)との併用、さらに好ましいのは(C)と(D)と(E)との併用である。
また、前記(A)と(B)の合計重量に基づく、(C)〜(E)の重量のそれぞれの割合は、耐候性および表面硬度の観点から、
(C):好ましくは0.1〜10重量%、さらに好ましくは0.2〜7.0重量%、
(D):好ましくは0.1〜5.0重量%、さらに好ましくは0.2〜2.5重量%、
(E):好ましくは0.1〜5.0重量%、さらに好ましくは0.2〜2.5重量%、
である。
また、前記(A)と(B)の合計重量に基づく、(C)〜(E)の合計重量の割合は、耐候性および表面硬度の観点から、好ましくは0.3〜15重量%、さらに好ましくは1.0〜10重量%である。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(X)には、さらに耐候性を高めるために、ポリジアルキルシロキサン鎖(アルキルの炭素数1〜6、好ましくは1)を有する化合物(F)を含有してもよい。
該化合物(F)としては、ポリジメチルシロキサン、そのポリエーテル変性物、そのポリエステル変性物、ポリジメチルシロキサン骨格を有するアクリルポリマー、ポリジメチルシロキサン骨格を有するウレタンポリマー等が挙げられる。
化合物(F)の市販品としては、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン[商品名「KF−615A」、信越化学(株)社製]、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン[商品名「BYK−333」、BYK Chemie社製]、アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン[商品名「BYK−UV3500」、BYK Chemie社製]、ポリメチルフェニルシロキサン[商品名「KF−56」、信越化学(株)社製]等が挙げられる。該(F)は、1種単独でも。2種以上を併用してもよい。
上記(F)のうち、好ましいのはポリエーテル変性したものである。
前記(A)と(B)の合計重量に基づく、化合物(F)の重量の割合は、耐候性および表面硬度の観点から、好ましくは0.1〜5.0重量%、さらに好ましくは0.2〜2.5重量%である。
また、本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(X)には、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要により、光重合開始剤(G)、フィラー(H)を含有してもよい。
光重合開始剤(G)としては、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン、1,2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、1,2−オクタンジオン−1−(4−[フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン−1−(9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(0−アセチルオキシム)、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム等が挙げられる。
フィラー(H)としては、シリカ、ジルコニア、アルミナ等が挙げられる。
前記(G)〜(H)は、1種類または2種類以上使用できる。(G)〜(H)の添加量は、{(A)+(B)}の重量に基づいて、それぞれ、好ましくは10重量%以下、さらに好ましくは0.1〜5重量%である。
本発明の組成物は、塗工の際に、塗工に適した粘度に調整するために、必要に応じて溶剤で希釈してもよい。溶剤の使用量は、溶剤を加える前の該組成物の重量に基づいて通常2,000%以下、塗工性および生産性の観点から好ましくは10〜500%である。また、塗工料粘度は、使用時の温度(通常5〜60℃)で、通常5〜500,000mPa・s、安定塗工の観点から好ましくは50〜10,000mPa・sである。
該溶剤としては、本発明の組成物中の樹脂分を溶解するものであれば特に限定されることはなく、具体的には、芳香族炭化水素(例えばトルエン、キシレンおよびエチルベンゼン)、エステルまたはエーテルエステル(例えば酢酸エチル、酢酸ブチルおよびメトキシブチルアセテート)、エーテル(例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールのモノエチルエーテル、エチレングリコールのモノブチルエーテル、プロピレングリコールのモノメチルエーテルおよびジエチレングリコールのモノエチルエーテル)、ケトン(例えばアセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、ジ−n−ブチルケトンおよびシクロヘキサノン)、アルコール(例えばメタノール、エタノール、n−およびi−プロパノール(IPA)、n−、i−、sec−およびt−ブタノール、2−エチルヘキシルアルコールおよびベンジルアルコール)、アミド(例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等)、スルホキシド(例えばジメチルスルホキシド)、水、およびこれらの2種以上の混合溶剤が挙げられる。
これらのうち保存安定性および生産性の観点から好ましいのは沸点が70〜100℃のエステル、ケトンおよびアルコール、さらに好ましいのは酢酸エチル、MEK、MIBK、IPAおよびこれらの混合物である。
[硬化物]
本発明の硬化物は、前記活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(X)が硬化ものである。
該活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、活性エネルギー線により硬化されて硬化物となる。該活性エネルギー線としては、紫外線、電子線等が挙げられる。
該紫外線を照射する場合、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等を備えた公知の紫外線照射装置を使用することができる。紫外線の照射量は、好ましくは、30〜2,000mJ/cm2である。照射量が30mJ/cm2未満では硬化性組成物の硬化が不十分となり、2,000mJ/cm2を超えると、硬化物が黄変劣化する場合がある。
該電子線を照射する場合、公知の電子線照射装置を使用することができる。電子線の照射量は、好ましくは1〜10Mradである。照射量が1Mrad未満では、硬化性組成物の硬化が不十分となり、10Mradを超えると硬化物が劣化する場合がある。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、その構成により、活性エネルギー線で硬化させた硬化物に優れた耐候性、機械物性(表面硬度等)、基材密着性を付与することができる。
このため、該組成物は、種々の用途(成形品、コーティング剤等)に適用でき、とりわけコーティング剤(自動車等の外装および内装のトップコート、建築材の化粧シート等)に有用である。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下の実施例において部は重量部、%は重量%を表す。
実施例1〜38、比較例1
表1〜2に記載の配合組成(部)に従って、一括で配合し、ディスパーサーで均一になるまで撹拌し、各活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(X)を得た。
次に、得られた各活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(X)を、下塗り塗料[エーエスペイント社製、商品名「ユニバーサル ZAP ベース」]で処理した鋼板(0.8×70×150mm)[日本テストパネル社製、商品名「サーフダインセレクト1000」]に、アプリケーターを用いて硬化後の膜厚が20μmとなるように塗布して、80℃、1分間で溶剤を乾燥させ、窒素雰囲気下で、ベルトコンベア式UV照射装置[アイグラフィックス(株)製「ECS−151U」、以下の評価にも同じ装置を用いた。]にて露光量500mJ/cm2で硬化し、硬化物を得た。
なお、実施例31の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物については、下塗り塗料[エーエスペイント社製、商品名「ユニバーサル ZAP ベース」]で処理した鋼板(0.8×70×150mm)[日本テストパネル社製、商品名「サーフダインセレクト1000」]に、アプリケーターを用いて硬化後の膜厚が20μmとなるように塗布して、80℃、1分間で溶剤を乾燥させ、窒素雰囲気下で、EB試験機[EC250:(株)アイ・エレクトロンビーム製]にて照射量4Mradで硬化し、硬化物を得た。
上記の硬化物を、以下の評価方法(1)〜(4)に従って、評価した。
評価結果を表1〜2に示す。
<評価方法>
(1)タック性[硬化性の評価]
指触により、以下の評価基準で評価した。
<評価基準>
◎:表面にタックがない。
○:表面にわずかにタックがある。
△:表面にタックがある。
×:表面のタックが大きい。
(2)耐候性[耐候性の評価]
綱板上の硬化塗膜について、アイ スーパーUVテスター[商品名「SUV−W161」、岩崎電気(株)社製]を用いて、60℃、90RH%の雰囲気下で100時間UV照射した。次に、上記100時間UV照射後の硬化塗膜について、色差計[商品名「多光源分光測色計MSC−2」、スガ試験機(株)製]を用いて、試験前後の硬化塗膜を測色した。各硬化塗膜の測色値から、△E*abを算出し、以下の基準で評価した。
△E*ab=[(△L*2+(△a*2+(△b*21/2
<評価基準>
◎:0.7以下
○:0.7超、1.5以下
△:1.5超、2.5以下
×:2.5超
(3)鉛筆硬度[表面硬度の評価]
JIS K5600−5−4に準拠し、鉛筆硬度を評価し、以下の基準で評価した。
<評価基準>
◎:3H以上
○:2H
△:H〜F
×:F未満
(4)基材密着性[基材密着性の評価]
綱板上の硬化塗膜を2mm×2mmの碁盤目(100個)にクロスカットし、この上にセロファンテープを張り付けて、引き剥し、目視で以下の基準で評価した。
<評価基準>
◎:100/100
○:99/100〜90/100
△:89/100〜50/100
×:49/100〜0/100
表1〜2中の略号は以下のとおり。
<少なくとも1個のカルボキシル基と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基とを有する化合物(A)>
(A1−2)、HOA−HH:
2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、
[商品名「ライトアクリレート HOA−HH」、共栄社(株)製]
(A1−3)、HOA−MPL(N):
2−アクリロイロキシエチル−フタル酸、
[商品名「ライトアクリレート HOA−MPL(N)」、共栄社(株)製]
(A1−4)、HOA−MS:
2−アクリロイロキシエチル−コハク酸、
[商品名「ライトアクリレート HOA−MS」、共栄社(株)製]
(A1−5)、M510:
ペンタエリスリトールトリアクリレートコハク酸付加物、
[商品名「アロニックス M510」、東亞合成(株)製]
(A1−6)、M520:
ジペンタエリスリトールペンタアクリレートコハク酸付加物、
[商品名「アロニックス M520」、東亞合成(株)製]
<少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有し、カルボキシル基を有しない化合物(B)>
(B111−1)、ACMO:
アクリロイルモルフォリン、[商品名「ACMO」、KJケミカルズ(株)社製]
(B111−2)、POA:
フェノキシエチルアクリレート、[商品名「POA」、大阪有機化学工業(株)社製]
(B111−3)、IBXA:
イソボルニルアクリレート、[商品名「IBXA」、大阪有機化学工業(株)社製]
(B121−1)、BA−641:
ビスフェノールAエチレンオキサイド(EO)4モル付加物のジアクリレート
[商品名「ネオマー BA−641」、三洋化成(株)製]
(B121−2)、TA−401:
トリメチロールプロパンEO3モル付加物のトリアクリレート
[商品名「ネオマー TA−401」、三洋化成(株)製]
(B121−3)、EA−300:ペンタエリスリトールテトラアクリレート
[商品名「ネオマー EA−300」、三洋化成(株)製]
(B121−4)、DA−600:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
[商品名「ネオマー DA−600」、三洋化成(株)製]
(B122−1)、U−6LPA:
ウレタンアクリレート、[商品名「NKオリゴU−6LPA」、新中村化学(株)製]
(B122−2)、DR−U195:
ウレタンアクリレート、[商品名「Etercure DR−U195」、長興化学(株)製]
(B123−1)、CN2274:
ポリエステルアクリレート[商品名「CN2274」、サートマー(株)製]
(B221−1)、BA−641DV:
ビスフェノールAのEO4モル付加物のジビニルエーテル
(B321−1)、BA−641DA:
ビスフェノールAのEO4モル付加物のジアリルエーテル
<ベンゾトリアゾール骨格またはトリアジン骨格を有する紫外線吸収剤(C)>
(C−1)、TINUVIN 400:
2−(4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−
2−イル)−5−ヒドロキシフェニルとオキシラン[(アルキルオキシ)メチル]
オキシランとの反応生成物の85%1−メトキシ−2−プロパノール溶液、
[商品名「TINUVIN 400」、BASF(株)製]
(C−2)、TINUVIN 405:
2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス−
(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンと
(2−エチルヘキシル)−グリシド酸エステルの反応生成物、
[商品名「TINUVIN 405」、BASF(株)製]
(C−3)、TINUVIN 460:
2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル]−6−
(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
[商品名「TINUVIN 460」、BASF(株)製]
(C−4)、TINUVIN 479:ベンゾトリアゾール骨格紫外線吸収剤、
[商品名「TINUVIN 479」、BASF(株)製]
<ヒンダードアミン光安定剤(D)>
(D−1)、TINUVIN 123:
デカン二酸ビス[2,2,6,6−テトラメチル−1−
(オクチルオキシ)ピペリジン−4−イル]、
[商品名「TINUVIN 123」、BASF(株)製]
(D−2)、TINUVIN 144:
2−[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−
ヒドロキシフェニル]メチル]−2−ブチルプロパン二酸
ビス[1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル]
[商品名「TINUVIN 144」、BASF(株)製]
(D−3)、TINUVIN 292:
75%ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケートと
25%メチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケートとの
混合物、[商品名「TINUVIN 292」、BASF(株)製]
<前記(C)、(D)以外の酸化防止剤(E)>
(E−1)、IRGANOX 1010:
ペンタエリトリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオナート]、
[商品名「IRGANOX 1010」、BASF(株)製]
(E−2)、IRGANOX 1035:
2,2’−チオジエチルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオナート]
[商品名「IRGANOX 1035」、BASF(株)製]
(E−3)、IRGANOX 1726:
2,4−ビス(ドデシルチオメチル)−6−メチルフェノール、
[商品名「IRGANOX 1726」、BASF(株)製]
(E−4)、アデカスタブ 2112:
トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、
[商品名「アデカスタブ 2112」、ADEKA(株)製]
<ポリジアルキルシロキサン鎖(アルキルの炭素数1〜6)を有する化合物(F)>
(F−1)、KF−615A:
ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン
[商品名「KF−615A」、信越化学(株)社製]
(F−2)、BYK−333:
ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン
[商品名「BYK−333」、BYK Chemie社製]
(F−3)、BYK−UV3500:
アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン
[商品名「BYK−UV3500」、BYK Chemie社製]
(F−4)、KF−56:
ポリメチルフェニルシロキサン
[商品名「KF−56」、信越化学(株)社製]
<光重合開始剤>
(G−1)、LUCIRIN TPO:
2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、
[商品名「LUCIRIN TPO」、BASF(株)製]
表1〜2の結果から、本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(X)は、比較のものに比べ、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化物に、優れた耐候性、表面硬度、基材密着性を付与することがわかる。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、活性エネルギー線照射時の硬化性に優れ、該組成物を硬化させてなる硬化物は、耐候性、表面硬度、基材密着性に優れることから、表面に微細構造を有する光学レンズ(プリズムシート、コリメーターレンズ、フレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、後反射レンズ、ホログラム等)、携帯電話部材(ボタン等の装飾部材、タッチパネル等)、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、偏光板の保護膜、自動車等の外装および内装のトップコート、化粧シート(建築物の床面、壁面、天井等の内装材等)等の用途に幅広く用いることができ、極めて有用である。

Claims (6)

  1. 下記(A)〜(B)と、下記(C)〜(E)からなる群より選ばれる少なくとも1種とを含有してなる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(X)。
    (A):少なくとも1個のカルボキシル基と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基とを有する化合物
    (B):少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有し、カルボキシル基を有しない化合物
    (C):ベンゾトリアゾール骨格またはトリアジン骨格を有する紫外線吸収剤
    (D):ヒンダードアミン光安定剤
    (E):前記(C)、(D)以外の酸化防止剤
  2. 前記(A)と(B)の合計重量に基づく、カルボキシル基濃度が0.1〜10.0mmol/gである請求項1記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  3. 前記(A)と(B)の合計重量に基づく、(C)〜(E)の合計重量が0.3〜15重量%である請求項1または2記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  4. さらに、ポリジアルキルシロキサン鎖(アルキルの炭素数1〜6)を有する化合物(F)を含有してなる請求項1〜3のいずれか記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  5. コーティング剤である請求項1〜4いずれか記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(X)が硬化した硬化物。
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