以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.構成
図1は、本発明の実施形態に係る遊技機の外観構成を示す斜視図である。
本実施形態の遊技機は、いわゆるスロットマシンあるいは回胴式遊技機と呼ばれるもので、メダルを遊技媒体として用いた遊技を行う種類の遊技機である。
本実施形態の遊技機は、収納箱BX、上部前面扉UD、および下部前面扉DDからなる箱形の筐体内に第1リールR1〜第3リールR3(複数のリール)からなるリールユニットが収められている。また筐体内のリールユニットの下部には、メダルの払出装置としてのホッパーユニット(図示省略)が収められている。また本実施形態の遊技機の筐体内には、CPU、ROM(情報記憶媒体の一例)、RAM等を搭載し、遊技機の動作を制御する制御基板も収められている。
図1に示す第1リールR1〜第3リールR3は、それぞれ外周面が一定の間隔で21の領域(各領域を「コマ」と称する)に区画されており、各コマに複数種類の図柄のいずれかが配列されている。また第1リールR1〜第3リールR3は、ステッピングモータ(リール駆動手段:図示省略)に軸支されており、それぞれステッピングモータの軸周りに回転駆動され、ステッピングモータの駆動パルスのパルス数やパルス幅などを制御することによって、コマ単位(所定の回転角度単位、所定の回転量単位)で停止可能に設けられている。すなわち本実施形態の遊技機では、ステッピングモータが制御基板から供給された駆動パルスに応じて第1リールR1〜第3リールR3を回転駆動し、制御基板から駆動パルスの供給が断たれると、ステッピングモータの回転が停止することに伴って第1リールR1〜第3リールR3が停止する。
上部前面扉UDと下部前面扉DDとは個別に開閉可能に設けられており、上部前面扉UDには第1リールR1〜第3リールR3の回転状態及び停止状態を観察可能にする表示窓DWが設けられている。第1リールR1〜第3リールR3の停止状態では、第1リールR1〜第3リールR3それぞれの外周面に一定間隔で配列された複数種類の図柄のうち、外周面上に連続して配列されている3つの図柄(上段図柄、中段図柄、下段図柄)を遊技機の正面から表示窓DWを通じて観察できるようになっている。
また本実施形態の遊技機では、表示窓DWを通じて図柄を観察するための表示位置として、各リールについて上段、中段、下段が設けられており、各リールの表示位置の組合せによって有効ラインが設定される。なお本実施形態の遊技機では、1回の遊技に関して必要となるメダルの数、いわゆる規定投入数が3枚に設定され、規定投入数に相当するメダルが投入されると、第1リールR1〜第3リールR3のそれぞれの中段によって構成される有効ラインL1が有効化される。
そして遊技結果は表示窓DW内の有効ラインに停止表示された図柄組合せによって判断され、有効ライン上の図柄組合せが予め定められた役に対応した図柄組合せである場合には、その役が入賞したものとしてホッパーユニットからメダルの払い出し等が行われる。
また上部前面扉UDには、遊技情報表示部DSが設けられている。遊技情報表示部DSは、LED、ランプ、7セグメント表示器等からなり、メダルのクレジット数、1回の遊技におけるメダルの払出数あるいは獲得数、ボーナス状態でのメダルの払出数の合計あるいは獲得数の合計等の各種遊技情報が表示される。
また上部前面扉UDには、遊技演出を行うための液晶ディスプレイLCD(画像表示装置の一例)が設けられている。この液晶ディスプレイLCDには、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種の映像(または画像)が表示される。また本実施形態の遊技機では、上部前面扉UDや下部前面扉DDに対して、遊技演出を行うためのスピーカ(図示省略)が複数設けられている。このスピーカからは、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種の音声が出力される。
また下部前面扉DDには、各種の操作手段が設けられている。操作手段としては、クレジット(貯留)されたメダルを投入する操作を行うためのベットボタン(投入操作手段)B0、第1リールR1〜第3リールR3を回転させて遊技を開始する契機となる操作を行うためのスタートレバー(遊技開始操作手段)SL、ステッピングモータにより回転駆動されている第1リールR1〜第3リールR3のそれぞれを停止させる契機となる操作を行うためのストップボタン(停止操作手段)B1〜B3などが設けられている。
本実施形態の遊技機では、遊技者がメダルをメダル投入口MIに投入するか、ベットボタンB0を押下する操作を行うことで、第1リールR1〜第3リールR3の回転制御を開始することが可能な準備状態にセットされる。そして、遊技者がスタートレバーSLを押下すると、制御基板において第1リールR1〜第3リールR3をステッピングモータの駆動により回転開始させるとともに、乱数値を用いた内部抽選が行われ、第1リールR1〜第3リールR3の回転速度が所定の速度まで上昇したことを条件に、ストップボタンB1〜B3の押下操作が許可(有効化)される。
その後、遊技者が任意のタイミングでストップボタンB1〜B3を押下していくと、ストップボタンB1〜B3のそれぞれに内蔵されているストップスイッチ(停止信号出力手段:例えば、フォトセンサ、導通センサ、圧力センサなど)がオン動作を行い、制御基板に入力されるリール停止信号をオフ状態からオン状態へ変化させる。
また遊技者が任意のタイミングで押下状態にあるストップボタンB1〜B3を解放すると、ストップボタンB1〜B3それぞれに対応するストップスイッチがオフ動作を行い、制御基板に入力されるリール停止信号をオン状態からオフ状態に変化させる。
そして制御基板は、ストップボタンB1〜B3の押下タイミング及び解放タイミングに応じて信号状態が変化するリール停止信号のオフ状態からオン状態への変化に基づいて、内部抽選の結果に応じた停止位置で第1リールR1〜第3リールR3を停止させる。
また下部前面扉DDの下部には、メダル払い出し口MOとメダル受け皿MPとが設けられており、遊技の結果に応じた枚数のメダルがメダル払い出し口MOからメダル受け皿MPへ払い出されるようになっている。
なお本実施形態において遊技の結果は回転中のリールが存在している段階でその後の停止操作の態様に関わらずに確定する場合もあれば、全てのリールが停止した段階で確定する場合もあり、遊技の結果が確定している状況としては、例えば、内部抽選で複数種類の役が当選している場合に入賞する役の種類が1種類に確定したこと、内部抽選で当選した役の入賞の有無が確定したこと、有効ライン上に表示される図柄組合せが確定したこと、有効ライン上のいずれかの表示位置に所定の図柄が表示されることが確定したこと等などがある。
図2は、本実施形態の遊技機の機能ブロック図である。
本実施形態の遊技機は、遊技制御手段(制御基板)100によって制御される。遊技制御手段100は、メダル投入スイッチ210、ベットスイッチ220、スタートスイッチ230、ストップスイッチ240等の入力手段からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいてリールユニット310、ホッパーユニット320、表示装置330、音響装置340等の出力手段の動作制御を行う。遊技制御手段100の機能は各種のプロセッサ(CPU、DSPなど)、ASIC(ゲートアレイなど)、ROM(情報記憶媒体の一例)、あるいはRAMなどのハードウェアや、ROMなどに予め記憶されている所与のプログラムからなるソフトウェアにより実現される。
そして遊技制御手段100は、投入受付手段105、乱数発生手段110、内部抽選手段120、リール制御手段130、入賞判定手段140、払出制御手段150、リプレイ処理手段160、遊技状態移行制御手段170、演出制御手段180、記憶手段190を含む。
投入受付手段105は、遊技毎にメダルの投入を受け付けて、規定投入数(3枚)に相当するメダルが投入されたことに基づいて、スタートレバーSL(遊技開始操作手段)に対する遊技開始操作を有効化する処理を行う。なお本実施形態の遊技機では、規定投入数に相当するメダルの投入に基づいて有効化されたスタートレバーSLの最初の押下操作が、遊技開始操作として受け付けられ、第1リールR1〜第3リールR3の回転を開始させる契機となっているとともに、内部抽選を実行する契機となっている。
また本実施形態の遊技機では、メダル投入口MIにメダルが投入されると、メダル投入スイッチ210が作動することに伴って、投入受付手段105が、規定投入数を限度として、投入されたメダルを投入状態に設定する。また本実施形態の遊技機では、遊技機にメダルがクレジットされた状態で、ベットボタンB0が押下されると、ベットスイッチ220が作動することに伴って、投入受付手段105が、規定投入数を限度して、クレジットされたメダルを投入状態に設定する。
乱数発生手段110は、抽選用の乱数値を発生させる手段である。乱数値は、例えば、インクリメントカウンタ(所定のカウント範囲を循環するように数値をカウントするカウンタ)のカウント値に基づいて発生させることができる。なお本実施形態において「乱数値」には、数学的な意味でランダムに発生する値のみならず、その発生自体は規則的であっても、その取得タイミング等が不規則であるために実質的に乱数として機能しうる値も含まれる。
内部抽選手段120は、遊技者がスタートレバーSLに対する遊技開始操作(有効化されたスタートレバーSLへの最初の押下操作)により作動するスタートスイッチ230からのスタート信号に基づいて、役の当否を決定する内部抽選を行う手段であって、抽選テーブル選択処理、乱数判定処理、抽選フラグ設定処理などを行う。
抽選テーブル選択処理では、記憶手段190のメイン抽選テーブル記憶手段191に格納されている複数の内部抽選テーブルのうち、いずれの内部抽選テーブルを用いて内部抽選を行うかを決定する。本実施形態の遊技機では、メイン抽選テーブル記憶手段191に、図3に示すような3種類の内部抽選テーブルA〜内部抽選テーブルCが記憶されている。そして各内部抽選テーブルでは、複数の乱数値(例えば、0〜65535の65536個の乱数値)のそれぞれに対して、リプレイ、小役、およびボーナスなどの各種の役やハズレ(不当選)が対応づけられている。
なお本実施形態の遊技機では、小役として、ベルA、ベルB、ベルC、スイカA、スイカB、チェリーが用意されており、複数種類の小役が重複して当選する小役の当選態様として、JACが設定されている。そしてJACは、図4に示すように、ベルA、ベルB、ベルC、スイカA、スイカB、およびチェリーの全ての小役が重複して当選することを示している。
また本実施形態の遊技機では、内部抽選テーブルAおよび内部抽選テーブルBにおいて小役の当選確率が同一であり、内部抽選テーブルCでは、他の内部抽選テーブルよりも高確率で小役が当選するようになっている。
また本実施形態の遊技機では、ボーナスとしてビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)が用意されており、ボーナスの当選態様として、ボーナスが単独で当選する当選態様と、ボーナスが小役と重複して当選する当選態様とが設定されている。ボーナスが小役と重複して当選する当選態様としては、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)のうちいずれか1種類のボーナスと、スイカA、スイカB、およびチェリーのうちいずれか1種類の小役とが重複して当選する当選態様が設けられている。
また本実施形態の遊技機では、内部抽選テーブルAでは、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)が抽選対象として設定されているが、内部抽選テーブルBおよび内部抽選テーブルCでは、いずれのボーナスも抽選対象から除外されている。
また本実施形態の遊技機では、遊技状態として、通常状態、BB成立状態、BB状態、RB成立状態、およびRB状態が設定可能とされ、抽選テーブル選択処理では、遊技状態に応じて内部抽選テーブルA〜内部抽選テーブルCのいずれか1つを内部抽選で使用する内部抽選テーブルとして選択する。
乱数判定処理では、スタートスイッチ230からのスタート信号に基づいて、遊技毎に乱数発生手段110から乱数値(抽選用乱数)を取得し、取得した乱数値について記憶手段190のメイン抽選テーブル記憶手段191に記憶されている内部抽選テーブルを参照して役に当選したか否かを判定する。
抽選フラグ設定処理では、乱数判定処理の結果に基づいて、当選したと判定された役に対応する抽選フラグを非当選状態(第1のフラグ状態、オフ状態)から当選状態(第2のフラグ状態、オン状態)に設定する。本実施形態の遊技機では、2種類以上の役が重複して当選した場合には、重複して当選した2種類以上の役のそれぞれに対応する抽選フラグが当選状態に設定される。なお抽選フラグの設定情報は、記憶手段190の抽選フラグ記憶手段192に格納される。
また本実施形態の遊技機では、入賞するまで次回以降の遊技に当選状態を持ち越し可能な抽選フラグ(持越可能フラグ)と、入賞の如何に関わらず次回以降の遊技に当選状態を持ち越さずに非当選状態にリセットされる抽選フラグ(持越不可フラグ)とが用意されている。前者の持越可能フラグが対応づけられる役としては、ボーナスがあり、小役およびリプレイは後者の持越不可フラグに対応づけられている。すなわち抽選フラグ設定処理では、例えば、内部抽選でビッグボーナス(BB)に当選すると、ビッグボーナス(BB)の抽選フラグの当選状態を、ビッグボーナス(BB)が入賞するまで持ち越す処理を行う。このとき内部抽選手段120は、ビッグボーナス(BB)の抽選フラグの当選状態が持ち越されている遊技でも、小役およびリプレイについての当否を決定する内部抽選を行っている。レギュラーボーナス(RB)が当選した場合にも同様で、ひとたびレギュラーボーナス(RB)が当選すると、レギュラーボーナス(RB)の抽選フラグの当選状態が、レギュラーボーナス(RB)が入賞するまで持ち越され、レギュラーボーナス(RB)の抽選フラグの当選状態が持ち越されている遊技でも、小役およびリプレイについての当否を決定する内部抽選が行われる。すなわち抽選フラグ設定処理では、ボーナスの抽選フラグの当選状態が持ち越されている遊技において、小役やリプレイが当選した場合には、既に当選しているボーナスの抽選フラグと内部抽選で当選した小役やリプレイの抽選フラグとからなる2種類以上の役に対応する抽選フラグを当選状態に設定する。
リール制御手段130は、遊技者がスタートレバーSLへの遊技開始操作により作動するスタートスイッチ230からのスタート信号に基づいて、ステッピングモータにより第1リールR1〜第3リールR3の回転駆動を開始し、第1リールR1〜第3リールR3が所定速度(約80rpm:1分間あたり約80回転となる回転速度)で定常回転しているリールに対応するストップボタンB1〜B3(停止操作手段)を押下することによる停止操作を有効化する制御を行うとともに、ステッピングモータにより回転駆動されている第1リールR1〜第3リールR3を抽選フラグの設定状態(内部抽選の結果)に応じた態様で停止させる制御を行う。
そしてリール制御手段130は、ストップボタンB1〜B3に対する停止操作が有効化された状態において、遊技者がストップボタンB1〜B3を押下することによりストップスイッチ240が作動すると、ストップスイッチ240からのリール停止信号に基づいて、リールユニット310のステッピングモータへの駆動パルス(モータ駆動信号)の供給を停止することにより、第1リールR1〜第3リールR3の各リールを停止させる制御を行う。
すなわちリール制御手段130は、ストップボタンB1〜B3の各ボタンが押下される毎に、第1リールR1〜第3リールR3のうち押下されたボタンに対応するリールの停止位置を決定して、決定された停止位置でリールを停止させる制御を行っている。なお本実施形態の遊技機では、ストップボタンB1を押下することが第1リールR1を停止させるための操作に対応し、ストップボタンB2を押下することが第2リールR2を停止させるための操作に対応し、ストップボタンB3を押下することが第3リールR3を停止させるための操作に対応する。すなわち本実施形態の遊技機では、ストップボタンB1〜B3の押下順序が変化すると、第1リールR1〜第3リールR3の停止順序が変化する。
また本実施形態の遊技機では、第1リールR1〜第3リールR3について、ストップボタンB1〜B3が押下された時点から190ms以内に、押下されたストップボタンに対応する回転中のリールが停止するようになっている。そしてストップボタンの押下時点から190ms以内に回転中のリールを停止させる場合には、回転している各リールの停止位置は、ストップボタンの押下時点からリールが停止するまでに要するコマ数が0コマ〜4コマの範囲(所定の引き込み範囲)で決定される。そして、リール制御手段130は、ストップボタンB1〜B3のうち押下操作が行われたストップボタンに対応する回転中のリールの外周面上において、内部抽選で当選した役に対応する図柄が、ストップボタンに対する押下操作が行われた時点で有効ライン上の表示位置に対して0コマ〜4コマの範囲内に位置する場合に、抽選フラグが当選状態に設定されている役に対応する図柄が有効ライン上の表示位置に表示されるように、押下操作が行われたストップボタンに対応する回転中のリールを停止させる制御を行っている。
そして本実施形態では、図5に示すように、リールユニット310を構成する第1リールR1〜第3リールR3の外周面に対して、赤7図柄「赤7」、BAR図柄「BAR」、リプレイ図柄「RP」、ベル図柄「BL」、スイカ図柄「WM」、チェリー図柄「CH」、およびダミー図柄「DUM」が配列されており、押下検出位置から4コマ以内に存在する図柄を有効ライン上に引き込む場合には、各リールの外周面において4コマ以内の間隔で配列されている図柄について、ストップスイッチ240の作動時点(ストップボタンの押下が検出された時点)におけるリールの位置である押下検出位置に関わらずに、有効ライン上に表示させることができるようになっている。
またリール制御手段130は、優先度により回転中のリールの停止位置を求める処理(ロジック演算)と、記憶手段190の停止制御テーブル記憶手段193に記憶されている停止制御テーブルを参照して回転中のリールの停止位置を決定する処理(テーブル参照処理)とを行っている。
まずロジック演算では、役毎に定められた優先順位データに従ってストップスイッチ240の作動時点(ストップボタンの押下が検出された時点)におけるリールの位置である押下検出位置から0コマ〜4コマの範囲内に存在する5コマ分の停止位置の候補に対して優先度を求める。そして各停止位置の候補の優先度のうち最も優先度の高い停止位置の候補を実際の停止位置として決定する。ただしロジック演算処理では、内部抽選の結果や押下検出位置などに応じて複数の停止位置の候補に対して同一の優先度が求まる場合があり、最も優先度の高い停止位置の候補が複数となった場合には、後述するテーブル参照処理によって実際の停止位置を決定する。
特に本実施形態の遊技機では、「リプレイ>小役>ボーナス」の順序で優先順位が定められており、ロジック演算では、2種類以上の役に関する抽選フラグが当選状態に設定されている場合には、各役に対応付けられた優先順位に従って、優先順位の高い役の入賞形態を構成する図柄を含む停止位置の候補について優先順位が低い役の入賞形態を構成する図柄を含む停止位置の候補よりも優先度が高くなるように優先度を求める。
なお本実施形態の遊技機では、内部抽選で複数種類の小役が当選した場合における停止位置の候補についての優先度は、小役について予め定められている配当に基づくメダルの払出数に応じて優先度を求める場合が存在し、メダルの払出数に応じて停止位置の候補についての優先度を求める場合には、有効ライン上の表示位置に表示されている図柄に対応する小役の配当に基づくメダルの払出数が多くなる停止位置(配当が多い小役を入賞させることができる停止位置)ほど優先順位が高くなるように各停止位置の候補についての優先度を求める。ただし、メダルの払出数に応じて停止位置の候補についての優先度を求める場合に、配当が同一の小役が重複して当選した場合には、それぞれの小役を入賞させることができる停止位置の候補についての優先度はそれぞれ同一のものとして扱われる。
そして本実施形態では、BB状態またはRB状態において内部抽選でJACが当選した場合には、メダルの払出数に応じて優先度を求めるようにロジック演算が行われ、メダルの払出数が最も多くなる停止位置の候補の優先度が最も高くなるように優先度が求められる。
またロジック演算では、いわゆる引き込み処理と蹴飛ばし処理とをリールの停止位置の候補を求める処理として行っている。引き込み処理とは、抽選フラグが当選状態に設定された役を可能な限り入賞させることができるようにリールの停止位置の候補についての優先度を求める処理である。一方蹴飛ばし処理とは、抽選フラグが非当選状態に設定された役を入賞させることができないようにリールの停止位置の候補についての優先度を求める処理である。このようにリール制御手段130は、抽選フラグが当選状態に設定された役の図柄を入賞の形態で停止可能にし、一方で抽選フラグが非当選状態に設定された役の図柄が入賞の形態で停止しないようにリールの停止位置の候補を求めるロジック演算を行っている。
また本実施形態の遊技機では、リールユニット310がフォトセンサからなるリールインデックス315を備えており、リール制御手段130は、リールが1回転する毎にリールインデックス315で検出される基準位置信号に基づいて、リールの基準位置(リールインデックス315によって検出されるコマ)からの回転角度(ステッピングモータの回転軸の回転ステップ数)を求めることによって、現在のリールの回転状態を監視することができるようになっている。すなわちリール制御手段130は、ストップスイッチ240の作動時におけるリールの位置を、リールの基準位置からの回転角度を求めることにより得ることができる。
テーブル参照処理では、ロジック演算を行った結果、最も優先度の高い停止位置の候補が複数得られた場合に、いずれの位置を停止位置とするかを、記憶手段190の停止制御テーブル記憶手段193に記憶されている停止制御テーブルを参照して決定する。停止制御テーブルでは、抽選フラグの設定状態に応じて、押下検出位置と実際の停止位置との対応関係が設定されている。なお停止制御テーブルでは、抽選フラグの設定状態に応じて、押下検出位置と、押下検出位置から実際の停止位置までの回転量を示す滑りコマ数との対応関係が設定されていてもよい。
そして通常状態、BB成立状態、またはRB成立状態においてベルAが当選した場合に参照される停止制御テーブルでは、ストップボタンB1〜B3に対する停止操作の態様に関わらずにベルAが入賞するように押下検出位置に対する停止位置が設定され、BB成立状態、またはRB成立状態においてベルBが当選した場合に参照される停止制御テーブルでは、ストップボタンB1〜B3に対する停止操作の態様に関わらずにベルBが入賞するように押下検出位置に対する停止位置が設定されている。
なお本実施形態では、ベルAが入賞する場合に、図6(A)に示すように、第1リールR1の上段、第2リールR2の中段、および第3リールR3の下段からなる無効ライン(入賞の判定に関わらないライン)である右下り無効ライン上にベル図柄「BL」が揃って表示されるように押下検出位置に対する停止位置が設定されている。
また本実施形態では、通常状態もしくはBB成立状態においてスイカAが単独で当選した場合、または通常状態においてスイカAがビッグボーナス(BB)と重複して当選した場合に参照される停止制御テーブルでは、スイカAが入賞する場合と、いずれの役も入賞しない場合(取りこぼし)とが存在するように押下検出位置に対する停止位置が設定され、通常状態においてスイカAがレギュラーボーナス(RB)と重複して当選した場合またはRB成立状態においてスイカAが単独で当選した場合に参照される停止制御テーブルでは、レギュラーボーナス(RB)が入賞する場合と、スイカAが入賞する場合と、いずれの役も入賞しない場合(取りこぼし)とが存在するように押下検出位置に対する停止位置が設定されている。
なお本実施形態では、スイカAが入賞する場合に、図6(B)に示すように、右下り無効ライン上にスイカ図柄「WM」が揃って表示されるように押下検出位置に対する停止位置が設定されている。
また本実施形態では、通常状態もしくはBB成立状態においてスイカBが単独で当選した場合、または通常状態においてスイカBがビッグボーナス(BB)と重複して当選した場合に参照される停止制御テーブルでは、スイカBが入賞する場合と、いずれの役も入賞しない場合(取りこぼし)とが存在するように押下検出位置に対する停止位置が設定され、通常状態においてスイカBがレギュラーボーナス(RB)と重複して当選した場合またはRB成立状態においてスイカBが単独で当選した場合に参照される停止制御テーブルでは、レギュラーボーナス(RB)が入賞する場合と、スイカBが入賞する場合と、いずれの役も入賞しない場合(取りこぼし)とが存在するように押下検出位置に対する停止位置が設定されている。
また本実施形態では、通常状態もしくはRB成立状態においてチェリーが単独で当選した場合、または通常状態においてチェリーがレギュラーボーナス(RB)と重複して当選した場合に参照される停止制御テーブルでは、チェリーが入賞する場合と、いずれの役も入賞しない場合(取りこぼし)とが存在するように押下検出位置に対する停止位置が設定され、通常状態においてチェリーがビッグボーナス(BB)と重複して当選した場合またはBB成立状態においてチェリーが単独で当選した場合に参照される停止制御テーブルでは、ビッグボーナス(BB)が入賞する場合と、チェリーが入賞する場合と、いずれの役も入賞しない場合(取りこぼし)とが存在するように押下検出位置に対する停止位置が設定されている。
なお本実施形態では、チェリーが入賞する場合に、ストップボタンB1〜B3に対する停止操作の態様に応じて、図6(C)に示すように、有効ラインL1上にチェリー図柄「CH」が表示されるとともに第1リールR1の下段、第2リールR2の中段、および第3リールR3の上段からなる無効ラインである右上がり無効ライン上に3つのチェリー図柄「CH」が揃って表示される場合と、図6(D)に示すように、有効ラインL1上にチェリー図柄「CH」が表示されるとともに右上がり無効ライン上に2つのチェリー図柄「CH」が揃って表示される場合と、図6(E)に示すように、有効ラインL1上にチェリー図柄「CH」が表示されない場合とが存在するように押下検出位置に対する停止位置が設定されている。
また本実施形態では、BB状態またはRB状態においてJACが当選した場合に参照される停止制御テーブルでは、ストップボタンB1〜B3の押下態様に関わらずにベルCが入賞するように押下検出位置に対する停止位置が設定されている。
なお本実施形態では、ベルCが入賞する場合に、図6(F)に示すように、第1リールR1の下段、第2リールR2の中段、および第3リールR3の上段からなる無効ラインである右上がり無効ライン上にベル図柄「BL」が揃って表示されるように押下検出位置に対する停止位置が設定されている。
入賞判定手段140は、第1リールR1〜第3リールR3の停止態様に基づいて、役が入賞したか否かを判定する入賞判定処理を行う。具体的には、記憶手段190の入賞判定テーブル記憶手段194に記憶されている入賞判定テーブルを参照しながら、第1リールR1〜第3リールR3の全てが停止した時点で有効ライン上に表示されている図柄組合せが、予め定められた役の入賞の形態であるか否かなどを判定する。そして、各リールが停止した状態における有効ライン上に表示された図柄組合せによって、図7に示すように、ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)、リプレイ、ベルA、ベルB、ベルC、スイカA、スイカB、チェリーの入賞の有無が判定できるように入賞判定テーブルが用意されている。
そして本実施形態の遊技機では、入賞判定手段140の判定結果に基づいて、役が入賞した場合に入賞時処理が実行される。入賞時処理としては、例えば、小役が入賞した場合には払出制御手段150によってメダルの払出制御処理が行われ、リプレイが入賞した場合にはリプレイ処理手段160によってリプレイ処理が行われ、ボーナスが入賞した場合には遊技状態移行制御手段170によって遊技状態を移行させる遊技状態移行制御処理が行われる。
払出制御手段150は、遊技結果に応じたメダルの払い出しに関する払出制御処理を行う。具体的には、小役が入賞した場合に、役毎に予め定められている配当に基づいて遊技におけるメダルの払出数を決定し、決定された払出数に相当するメダルを、ホッパーユニット320(払出装置)に払い出させる制御を行う。
ホッパーユニット320は、払出制御手段150によって指示された払出数のメダルを払い出す動作を行う。ホッパーユニット320には、メダルを1枚払い出す毎に作動する払出メダル検出スイッチ325が備えられており、払出制御手段150は、払出メダル検出スイッチ325からの入力信号に基づいてホッパーユニット320から実際に払い出されたメダルの数を管理することができるように構成されている。
なおメダルのクレジット(内部貯留)が許可されている場合には、ホッパーユニット320によって実際にメダルの払い出しを行う代わりに、記憶手段190のクレジット記憶領域(図示省略)に記憶されているクレジット数(クレジットされたメダルの数)に対して払出数を加算するクレジット加算処理を行って仮想的にメダルを払い出す処理を行う。
リプレイ処理手段160は、リプレイが入賞した場合に、次回の遊技に関して遊技者の所有するメダルの投入を要さずに前回の遊技と同じ準備状態に設定するリプレイ処理(再遊技処理)を行う。すなわち本実施形態の遊技機では、リプレイが入賞した場合には、前回の遊技と同じ枚数分のメダルを遊技者の手持ちのメダル(クレジットメダルを含む)を使わずに自動的に投入する自動投入処理が行われ、前回の遊技と同じ有効ラインを設定した状態で次回のスタートレバーSLに対する遊技開始操作を待機する。
遊技状態移行制御手段170は、図8に示すように、通常状態、BB成立状態、BB状態、RB成立状態、RB状態の間で遊技状態を移行させる遊技状態移行制御処理を行う。遊技状態の移行条件は、1の条件が定められていてもよいし、複数の条件が定められていてもよい。複数の条件が定められている場合には、複数の予め定められた条件のうち1の条件が成立したこと、あるいは複数の予め定められた条件の全てが成立したことに基づいて、遊技状態を別の遊技状態へ移行させることができる。
通常状態は、複数種類の遊技状態の中で初期状態に相当する遊技状態で、通常状態からはBB成立状態およびRB成立状態への移行が可能となっている。具体的には、通常状態においてビッグボーナス(BB)が当選した場合にはBB成立状態へ移行し、通常状態においてレギュラーボーナス(RB)が当選した場合にはRB成立状態へ移行する。また通常状態では、図3に示す内部抽選テーブルA〜内部抽選テーブルCのうち、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)が抽選対象に設定されている内部抽選テーブルAを参照して内部抽選が行われる。
BB成立状態は、内部抽選でビッグボーナス(BB)に当選したことを契機として移行する遊技状態である。BB成立状態では、図3に示す内部抽選テーブルA〜内部抽選テーブルCのうち、通常状態と同じ確率で小役の当否が決定され、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)がいずれも抽選対象から除外され、リプレイの当選確率が約1/7.3に設定された内部抽選テーブルBを参照して内部抽選が行われる。
またBB成立状態では、ビッグボーナス(BB)が入賞するまでビッグボーナス(BB)に対応する抽選フラグが当選状態に維持されたまま小役およびリプレイの当否が決定され、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されると、遊技状態移行制御手段170は、ビッグボーナス(BB)の入賞に基づいて遊技状態をBB成立状態からBB状態へ移行させる。
BB状態は、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されたことを契機として移行する遊技状態である。BB状態では、図3に示す内部抽選テーブルA〜内部抽選テーブルCのうち、小役の当選確率が内部抽選テーブルAおよび内部抽選テーブルBよりも高く設定され、リプレイが抽選対象から除外された内部抽選テーブルCを参照した内部抽選が行われる。すなわちBB状態では、通常状態よりも小役が頻繁に当選するようになっている点で、通常状態よりも遊技者に有利な遊技状態となっている。
またBB状態では、BB状態でのボーナス遊技によって払い出されたメダルの合計数により終了条件が成立したか否かを判断し、予め定められた終了予定払出数(例えば、250枚)を超えるメダルが払い出されると、遊技状態移行制御手段170は、BB状態を終了させて、遊技状態を通常状態へ復帰させる。
RB成立状態は、内部抽選でレギュラーボーナス(RB)に当選したことを契機として移行する遊技状態である。RB成立状態では、図3に示す内部抽選テーブルA〜内部抽選テーブルCのうち、通常状態と同じ確率で小役の当否が決定され、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)がいずれも抽選対象から除外され、リプレイの当選確率が約1/7.3に設定された内部抽選テーブルBを参照して内部抽選が行われる。
またRB成立状態では、レギュラーボーナス(RB)が入賞するまでレギュラーボーナス(RB)に対応する抽選フラグが当選状態に維持されたまま小役およびリプレイの当否が決定され、レギュラーボーナス(RB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されると、遊技状態移行制御手段170は、レギュラーボーナス(RB)の入賞に基づいて遊技状態をRB成立状態からRB状態へ移行させる。
RB状態は、レギュラーボーナス(RB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されたことを契機として移行する遊技状態である。RB状態では、図3に示す内部抽選テーブルA〜内部抽選テーブルCのうち、小役の当選確率が内部抽選テーブルAおよび内部抽選テーブルBよりも高く設定され、リプレイが抽選対象から除外された内部抽選テーブルCを参照した内部抽選が行われる。すなわちRB状態では、通常状態よりも小役が頻繁に当選するようになっている点で、通常状態よりも遊技者に有利な遊技状態となっている。
またRB状態では、RB状態での小役の入賞回数と遊技回数とにより終了条件が成立したか否かを判断し、小役の入賞回数が所定回数(例えば、8回)となるか、RB状態での遊技回数が所定回数(例えば、12回)となると、いずれかの条件が成立したことに基づいて遊技状態移行制御手段170は、RB状態を終了させて、遊技状態を通常状態へ復帰させる。
演出制御手段180は、演出データ記憶手段195に記憶されている演出データに基づいて、表示装置330(演出装置の一例)を用いて行う表示演出や音響装置340(演出装置の一例)を用いて行う音響演出に関する制御を行う。例えば、メダルの投入やベットボタンB0、スタートレバーSL、ストップボタンB1〜B3に対する操作、遊技状態の変動などの遊技イベントの発生に応じてランプやLEDを点灯あるいは点滅させたり、液晶ディスプレイLCDの表示内容(演出画像)を変化させたり、スピーカから音を出力させたりすることにより、遊技の進行状況に応じて、遊技を盛り上げたり、遊技を補助するための演出の実行制御を行う。遊技において実行される演出の内容は、サブ抽選テーブル記憶手段196に記憶されている演出抽選テーブルを、遊技状態、内部抽選の結果等に応じて参照して決定される。
また本実施形態では、演出制御手段180は、スタートレバーSLに対して遊技開始操作が行われたことを契機として、実行する演出を決定する演出抽選を行う。演出抽選では、遊技状態、内部抽選の結果等に応じて複数種類の演出抽選テーブルのうちいずれか1種類が参照されて演出が決定される。そして本実施形態では、通常状態において実行され得る演出としてルーレット演出が用意されており、ルーレット演出は、ルーレットの停止候補によって有効ラインL1上に表示され得る図柄の種類を示唆(または報知)し、ルーレットの停止結果によって有効ラインL1上に表示された図柄を示唆(または報知)するものとなっている。
そしてルーレット演出は、ビッグボーナス(BB)、リプレイ、ベルA、ベルB、スイカA、スイカB、またはチェリーが当選した遊技において演出抽選により選択された場合に実行されるようになっている。以下、ルーレット演出について、通常状態においてベルAが当選した場合と、通常状態においてスイカAが単独で当選した場合と、通常状態においてチェリーが単独で当選した場合とを例に取り説明する。
まず演出制御手段180は、通常状態において内部抽選でベルA(所定の役の一例)が当選した遊技において演出抽選により実行する演出としてルーレット演出が選択されたことに基づいて、ルーレット演出を実行する。ルーレット演出では、例えば、ストップボタンB1〜B3に対する停止操作が有効化される前に、図9(A)に示すように、ルーレットの停止候補として、ベル図柄「BL」(第1図柄の一例)を示すベル図柄表示物IMG1(第1特定表示物の一例)、リプレイ図柄「RP」(第2図柄の一例)を示すリプレイ図柄表示物IMG2(第2特定表示物の一例)、スイカ図柄「WM」(第2図柄(またはベルAの入賞形態を構成しない第3図柄)の一例)を示すスイカ図柄表示物IMG3(第2特定表示物(または第3特定表示物)の一例)、赤7図柄「赤7」(第2図柄(またはベルAの入賞形態を構成しない第3図柄)の一例)を示す赤7図柄表示物IMG4(第2特定表示物(または第3特定表示物)の一例)を含む演出画像を液晶ディスプレイLCDに表示させ、続けて、図9(B)に示すように、これら4種類の表示物IMG1〜4をルーレット回転させ、全てのリールが停止した状況においてベルAが入賞したことに基づいて、図9(C)に示すように、ベル図柄表示物IMG1でルーレット回転を停止させ、その後、図9(D)に示すように、液晶ディスプレイLCDに表示する演出画像を、リプレイ図柄表示物IMG2、スイカ図柄表示物IMG3、および赤7図柄表示物IMG4を含まない演出画像に変化させる。
なお本実施形態では、ベルAの当選時には停止操作の態様に関わらずにベルAが必ず入賞し、ベルAが入賞する場合には、図6(A)に示すように、ベル図柄「BL」およびリプレイ図柄「RP」を含む入賞形態を示す図柄組合せ「RP・BL・RP」が有効ラインL1上に必ず表示されるようになっており、ベルAの入賞に基づいて「RP・BL・RP」の図柄組合せが有効ラインL1上に表示されていること、ひいては有効ラインL1上にベル図柄「BL」が表示されていることを判断している。
また、ベルAの当選時には「RP・BL・RP」の図柄組合せが有効ラインL1上に表示されてベル図柄「BL」が有効ラインL1を構成する第2リールR2の表示位置に必ず表示されるため、ルーレット演出においてベルAの入賞に基づいてルーレット回転を停止させなくてもよく、ルーレット回転を停止させるタイミングは、全てのリールが停止する前であってもよい。例えば、第1停止操作が行われた時、第1停止操作が解除された時、第1停止操作に対応するリールの停止時、第2停止操作が行われた時、第2停止操作が解除された時、第2停止操作に対応するリールの停止時、第3停止操作が行われた時、第3停止操作が解除された時、第3停止操作に対応するリールの停止時などとしてもよい。なおルーレット演出において全てのリールが停止する前にルーレット回転を停止させる場合には、有効ラインL1を構成する表示位置にベル図柄「BL」が表示されていることを条件としてもよい。またルーレット演出においてルーレット回転を停止させるタイミングは、全てのリールが停止した後の任意のタイミングであってもよく、例えば、全てのリールが停止してから役の入賞が判定されるまでの任意のタイミング、小役(ベルA)の入賞に伴う払出制御処理の開始時や完了時などの役の入賞判定後の任意のタイミングなどとしてもよい。
また演出制御手段180は、通常状態において内部抽選でスイカA(所定の役の一例)が単独当選した遊技において演出抽選により実行する演出としてルーレット演出が選択されたことに基づいて、ルーレット演出を実行する。この場合に実行されるルーレット演出では、例えば、ストップボタンB1〜B3に対する停止操作が有効化される前に、図10(A)に示すように、ルーレットの停止候補として、ベル図柄表示物IMG1(第2特定表示物の一例)、リプレイ図柄表示物IMG2(第2特定表示物(または第3特定表示物)の一例)、スイカ図柄表示物IMG3(第1特定表示物の一例)、赤7図柄表示物IMG4(第2特定表示物(または第3特定表示物)の一例)、およびいずれの図柄にも対応していない非図柄表示物IMG5を含む演出画像を液晶ディスプレイLCDに表示させ、続けて、図10(B)に示すように、これら5種類の表示物IMG1〜5をルーレット回転させ、全てのリールが停止した状況において、スイカAが入賞した場合には、当該スイカAの入賞に基づいて、図10(C)に示すように、スイカ図柄表示物IMG3でルーレット回転を停止させ、その後、図10(D)に示すように、液晶ディスプレイLCDに表示する演出画像を、ベル図柄表示物IMG1、リプレイ図柄表示物IMG2、赤7図柄表示物IMG4、および非図柄表示物IMG5を含まない演出画像に変化させる。
一方、全てのリールが停止した状況において、スイカAが入賞しなかった場合(いずれの役も入賞しなかった場合)には、いずれの役も入賞しなかったことに基づいて、図10(E)に示すように、非図柄表示物IMG5でルーレット回転を停止させ、図10(F)に示すように、液晶ディスプレイLCDに表示する演出画像を、ベル図柄表示物IMG1、リプレイ図柄表示物IMG2、スイカ図柄表示物IMG3、および赤7図柄表示物IMG4を含まない演出画像に変化させる。
なお本実施形態では、スイカAの単独当選時にはストップボタンB2に対する停止操作が適切なタイミングで行われた場合にスイカAが入賞し、スイカAが入賞する場合には、図6(B)に示すように、スイカ図柄「WM」(第1図柄の一例)およびベル図柄「BL」(第2図柄の一例)を含む入賞形態を示す図柄組合せ「BL・WM・BL」が有効ラインL1上に必ず表示されるようになっており、スイカAの入賞に基づいて「BL・WM・BL」の図柄組合せが有効ラインL1上に表示されていること、ひいては有効ラインL1にスイカ図柄「WM」が表示されていることを判断し、いずれの役も入賞しなかったことに基づいて「BL・WM・BL」の図柄組合せが有効ラインL1上に表示されていないこと、ひいては有効ラインL1にスイカ図柄「WM」が表示されていないことを判断している。
また、スイカAの単独当選時には、ストップボタンB2に対する停止操作が適切なタイミングで行われた場合に「BL・WM・BL」の図柄組合せが有効ラインL1上に表示されてスイカ図柄「WM」が有効ラインL1を構成する第2リールR2の表示位置に必ず表示され、一方、ストップボタンB2に対する停止操作が適切なタイミングで行われなかった場合にはスイカ図柄「WM」は有効ラインL1を構成するいずれの表示位置にも表示されることなくスイカAは入賞しないため、ルーレット演出において役の入賞が判定されたこと(スイカAの入賞または非入賞)に基づいてルーレット回転を停止させなくてもよく、ルーレット回転を停止させるタイミングは、全てのリールが停止する前であってもよい。例えば、ストップボタンB2に対する停止操作が行われた時、ストップボタンB2に対する停止操作が解除された時、第2リールR2の停止時、または第2リールR2の回転が停止している状況において、第2停止操作が行われた時、第2停止操作が解除された時、第2停止操作に対応するリールの停止時、第3停止操作が行われた時、第3停止操作が解除された時、もしくは第3停止操作に対応するリールの停止時などに第2リールR2の停止位置に基づいてルーレット回転を停止させるようにしてもよい。またルーレット演出においてルーレット回転を停止させるタイミングは、全てのリールが停止した後の任意のタイミングであってもよく、例えば、全てのリールが停止してから役の入賞が判定されるまでの任意のタイミング、小役(スイカA)の入賞に伴う払出制御処理の開始時や完了時などの役の入賞判定後の任意のタイミングなどとしてもよい。
また演出制御手段180は、通常状態において内部抽選でチェリー(所定の役の一例)が単独当選した遊技において演出抽選により実行する演出としてルーレット演出が選択されたことに基づいて、ルーレット演出を実行する。この場合に実行されるルーレット演出では、例えば、ストップボタンB1〜B3に対する停止操作が有効化される前に、図11(A)に示すように、ルーレットの停止候補として、ベル図柄表示物IMG1(第2特定表示物(または第3特定表示物)の一例)、リプレイ図柄表示物IMG2(第2特定表示物の一例)、赤7図柄表示物IMG4(第2特定表示物(または第3特定表示物)の一例)、非図柄表示物IMG5、およびチェリー図柄表示物IMG6(第1特定表示物の一例)を含む演出画像を液晶ディスプレイLCDに表示させ、続けて、図11(B)に示すように、これら5種類の表示物IMG1〜2、4〜6をルーレット回転させ、全てのリールが停止した状況において、図6(C)および図(D)に示すようなチェリー図柄「CH」が有効ラインL1に表示されている停止態様でチェリーが入賞した場合には、当該チェリー図柄「CH」の表示を伴うチェリーAの入賞に基づいて、図11(C)に示すように、チェリー図柄表示物IMG6でルーレット回転を停止させ、その後、図11(D)に示すように、液晶ディスプレイLCDに表示する演出画像を、ベル図柄表示物IMG1、リプレイ図柄表示物IMG2、赤7図柄表示物IMG4、および非図柄表示物IMG5を含まない演出画像に変化させる。
一方、全てのリールが停止した状況において、図6(E)に示すようなチェリー図柄「CH」が有効ラインL1に表示されていない停止態様でチェリーが入賞した場合、またはチェリーが入賞しなかった場合(いずれの役も入賞しなかった場合)には、当該チェリー図柄「CH」の表示を伴わないチェリーAの入賞、またはいずれの役も入賞しなかったことに基づいて、図11(E)に示すように、非図柄表示物IMG5でルーレット回転を停止させ、図11(F)に示すように、液晶ディスプレイLCDに表示する演出画像を、ベル図柄表示物IMG1、リプレイ図柄表示物IMG2、赤7図柄表示物IMG4、およびチェリー図柄表示物IMG6を含まない演出画像に変化させる。
なお本実施形態では、チェリーの単独当選時にはストップボタンB1に対する停止操作が適切なタイミングで行われた場合にチェリーが入賞し、チェリーが入賞する場合には、停止操作のタイミングに応じて、図6(C)および図6(D)に示すように、チェリー図柄「CH」(第1図柄の一例)およびリプレイ図柄「RP」(第2図柄の一例)を含む入賞形態を示す図柄組合せ「BAR・CH・RP」などが有効ラインL1上に表示される場合と、図6(E)に示すように、チェリー図柄「CH」を含まない入賞形態を示す図柄組合せ「BAR・BL・RP」などが有効ラインL1上に表示される場合とが存在し、役の入賞を判定する入賞判定処理によって、チェリーの入賞の有無とともに、チェリー図柄「CH」およびリプレイ図柄「RP」を含む入賞形態を示す図柄組合せが有効ラインL1上に表示されているか否か、ひいては有効ラインL1上にチェリー図柄「CH」が表示されているか否かを判断している。
また、チェリーの単独当選時には、ストップボタンB1に対する停止操作が適切なタイミングで行われた場合にチェリーの入賞が確定し、ストップボタンB2に対する停止操作のタイミングに応じてチェリー図柄「CH」が有効ラインL1を構成する第2リールR2の表示位置に表示されるか否かが変動するため、ルーレット演出において役の入賞が判定されたことに基づいてルーレット回転を停止させなくてもよく、ルーレット回転を停止させるタイミングは、全てのリールが停止する前であってもよい。例えば、第1リールR1(もしくは第2リールR2)の回転が停止している状況において、ストップボタンB2(もしくはストップボタンB1)に対する停止操作が行われた時、ストップボタンB2(もしくはストップボタンB1)に対する停止操作が解除された時、第2リールR2(もしくは第1リールR1)の停止時、または第1リールR1および第2リールR2の回転が停止している状況において、第3停止操作が行われた時、第3停止操作が解除された時、第3停止操作に対応するリールの停止時などに第1リールR1および第2リールR2の停止位置に基づいてルーレット回転を停止させるようにしてもよい。
また本実施形態では、図9、図10、および図11に示す例においてルーレット演出を実行するタイミングは、内部抽選が行われた後であって全てのリールが停止する前であれば、例えば、リールの回転が開始されるまでの任意のタイミング、リールの回転が開始された時、またはリールの回転が開始されてからリールが定常回転に移行するまでの任意のタイミングなどのストップボタンB1〜B3に対する停止操作が有効化される前や、ストップボタンB1〜B3に対する停止操作が有効化された時であってもよいし、その他では、例えば、第1停止操作(ストップボタンB1〜B3のうち1番目に行われたストップボタンに対する停止操作)が行われた時、第1停止操作が解除された時(第1停止操作に対応するストップスイッチ240の作動が終了(オンからオフに移行)した時)、第2停止操作(ストップボタンB1〜B3のうち2番目に行われたストップボタンに対する停止操作)が行われた時、第2停止操作が解除された時(第2停止操作に対応するストップスイッチ240の作動が終了(オンからオフに移行)した時)、あるいは第3停止操作が行われた時など全てのリールが停止する前の任意のタイミングで実行することができる。なお全てのリールが停止する前であれば、第3停止操作が解除された時(第3停止操作に対応するストップスイッチ240の作動が終了(オンからオフに移行)した時)にルーレット演出を実行するようにしてもよい。
また本実施形態では、ルーレット演出などの各種演出のための演出画像は、複数階層のレイヤーの各画像を合成して生成されており、下位のレイヤーの画素は、そのレイヤーよりも上位のレイヤーの画素で上書きまたは画素の透明度に応じて半透明処理されて合成されるようになっている。そして演出画像を生成するための各レイヤーには、表示ステータス情報として、「表示」と「非表示」とを設定でき、任意のレイヤーについて「非表示」とした場合に、当該レイヤーの画像情報を含まない演出画像を生成できるようになっている。このため本実施形態では、例えば、図9(D)に示すように、液晶ディスプレイLCDに表示する演出画像を、リプレイ図柄表示物IMG2、スイカ図柄表示物IMG3、および赤7図柄表示物IMG4を含まない演出画像に変化させる際には、リプレイ図柄表示物IMG2、スイカ図柄表示物IMG3、および赤7図柄表示物IMG4を含むレイヤーの表示ステータス情報を「表示」から「非表示」に切り替えることによって、これらの表示物を含まない演出画像を液晶ディスプレイLCDに表示することができるようになっている。
なお本実施形態の機能ブロック構成は、コンピュータシステム(ゲームシステムを含む)に関しても適用することができる。これらのシステムでは、本実施形態の遊技制御手段100としてコンピュータを機能させるプログラムを、CD、DVD等の情報記憶媒体あるいはインターネット上のWebサーバからネットワークを介してダウンロードすることによって、その機能を実現することができる。また上記コンピュータシステムでは、メダル投入スイッチ210、ベットスイッチ220、スタートスイッチ230、ストップスイッチ240等は、キーボードやポインティングデバイス(マウス等)、あるいはコントローラなどの操作手段に対してそれらの機能を仮想的に割り当てることにより実現することができる。また上記コンピュータシステムでは、リールユニット310、ホッパーユニット320などは必須の構成要件ではなく、これらの装置ユニットは、ディスプレイ(表示装置330)に表示出力される画像の制御によってそれらの機能を仮想的に実現することができる。
2.本実施形態の手法
以下では、図12〜図15を参照しながら、本実施形態の遊技機において採用されている各種の制御手法を具体的に説明する。
図12は、本実施形態の遊技機における遊技毎の制御処理を示すフローチャートである。
まず遊技を行うために必要なメダルの投入を受け付ける投入受付処理が行われる(ステップS100)。投入受付処理では、遊技者がメダル投入口MIにメダルを投入することにより投入されたメダルを投入状態に設定し、遊技者がベットボタンB0を押下してベットスイッチ220が作動することにより予め遊技機内にクレジットされたメダルを投入状態に設定する。また、前回の遊技でリプレイが入賞した場合には、遊技者の手持ちのメダルを要さずに、遊技機側で自動的に前回の遊技と同じ投入数のメダルを投入状態に設定する。そして遊技開始条件として設定されている規定投入数(例えば、3枚)のメダルの投入が完了すると(ステップS101でY)、スタートレバーSLの押下操作を待機する(ステップS102)。
そして遊技者がスタートレバーSLを押下してスタートスイッチ230が作動すると(ステップS102でY)、内部抽選が行われるとともに(ステップS103)、第1リールR1〜第3リールR3を駆動するステップモータへ駆動パルスの供給が開始されて各リールの回転駆動が開始される(ステップS104)。内部抽選では、スタートスイッチ230の作動に伴って取得した乱数値を、遊技状態に応じて選択される内部抽選テーブルと比較することによって役の当否を決定し、当選した役(当選役)のフラグを当選状態に設定する。
そして各リールの回転速度が所定速度に達すると(ステップS105でY)、ストップボタンB1〜B3に対する操作が有効化され(ステップS106)、ストップボタンの押下操作に応答して回転中のリールを停止させるリール停止制御を行う(ステップS107〜ステップS109)。
具体的には、遊技者がストップボタンを押下すると(ステップS107でY)、押下されたストップボタンに対する操作を無効化してから、押下されたストップボタンに対応する回転中のリールの停止位置が決定され、押下されたストップボタンに対応した回転中のリールを回転駆動しているステップモータへの駆動パルスの供給を停止させることによりリールを停止させる(ステップ108)。
そして、全てのリールが停止すると(ステップS109でY)、各リールの停止状態に基づいて入賞判定処理が行われる(ステップS110)。本実施形態では、有効ラインL1に役の入賞形態を示す図柄組合せが表示されたか否かに基づいて、役の入賞の有無を判定する。そして入賞判定処理の結果、役が入賞したと判定された場合には(ステップS110でY)、入賞した役に応じた入賞時処理を行って一連の処理を終了する(ステップS111)。
続いてルーレット演出について説明する。図13および図15は、ルーレット演出の実行についての処理の流れを示すフローチャートである。
まず図13(A)に示すように、スタートレバーSLが押下されて遊技が開始されると(ステップS200でY)、演出抽選が行われ(ステップS201)、演出抽選により選択された演出を実行する演出実行処理が行われる(ステップS202)。
そして本実施の形態では、通常状態において内部抽選でビッグボーナス(BB)、リプレイ、ベルA、ベルB、スイカA、スイカB、またはチェリーが当選した場合に演出抽選によりルーレット演出が選択されると、ルーレット演出を実行する演出実行処理が行われる。
図13(B)は、ベルAの当選時にルーレット演出を実行する演出実行処理の流れを示すフローチャートである。
まずルーレット演出では、ストップボタンB1〜B3に対する停止操作が有効化される前に、図9(A)に示すように、ルーレットの停止候補として、ベル図柄「BL」を示すベル図柄表示物IMG1、リプレイ図柄「RP」を示すリプレイ図柄表示物IMG2、スイカ図柄「WM」を示すスイカ図柄表示物IMG3、赤7図柄「赤7」を示す赤7図柄表示物IMG4を含む演出画像を液晶ディスプレイLCDに表示させるルーレット表示処理が行われ(ステップS300)、ルーレットの停止候補がこれら4種類の表示物IMG1〜4であることが示されることによって遊技者に、ベル図柄表示物IMG1が示すベル図柄「BL」、リプレイ図柄表示物IMG2が示すリプレイ図柄「RP」、スイカ図柄表示物IMG3が示すスイカ図柄「WM」、赤7図柄表示物IMG4が示す赤7図柄「赤7」のいずれかが有効ラインL1上に表示され得ることが示唆(または報知)される。これにより遊技者は、小役(例えば、スイカAやスイカB)を取りこぼさないように停止操作を行ったり、ビッグボーナス(BB)の当選を期待して停止操作を行うことができる。
ルーレットの停止候補を表示させると(ステップS300)、図9(B)に示すように、これら4種類の表示物IMG1〜4をルーレット回転させるルーレット回転表示処理が行われる(ステップS301)。そして全てのリールが停止した状況においてベルAが入賞すると(ステップS302でY)、図9(C)に示すように、ベル図柄表示物IMG1でルーレット回転を停止させるとともにベル図柄表示物IMG1をルーレットの回転開始前および回転中よりも大きく表示させるルーレット停止表示処理(表示強調処理の一例)が行われ(ステップS303)、これにより、ベル図柄表示物IMG1が、リプレイ図柄表示物IMG2、スイカ図柄表示物IMG3、および赤7図柄表示物IMG4よりも強調して表示される。
ルーレット回転を停止させると(ステップS303)、図9(D)に示すように、液晶ディスプレイLCDに表示する演出画像を、リプレイ図柄表示物IMG2、スイカ図柄表示物IMG3、および赤7図柄表示物IMG4を含まない演出画像とする視認不能化処理(表示強調処理の一例)が行われ(ステップS304)、これにより、ベル図柄表示物IMG1が、リプレイ図柄表示物IMG2、スイカ図柄表示物IMG3、および赤7図柄表示物IMG4よりも強調して表示される。そして本実施の形態では、ルーレット停止表示処理および視認不能化処理によってルーレットの停止結果がベル図柄表示物IMG1であることが示され、これによって遊技者に、有効ラインL1上にベル図柄「BL」が表示されたことが示唆(または報知)される。このように本実施の形態では、回転中のリールが存在している状況においてベル図柄表示物IMG1、リプレイ図柄表示物IMG2、スイカ図柄表示物IMG3、赤7図柄表示物IMG4を含む演出画像を表示させ、全てのリールが停止した状況においてベル図柄「BL」を含むベルAの入賞形態を示す図柄組合せが有効ラインL1上に表示されていることを条件に、ベル図柄表示物IMG1を強調表示させる。
以上に述べたように本実施の形態では、ベルAが当選した遊技においてルーレット演出を実行し、ルーレット演出では、停止操作が有効化される前にルーレットの停止候補を含む演出画像を液晶ディスプレイLCDに表示させることによって有効ラインL1上に表示され得る図柄の種類を示唆(または報知)し、全てのリールが停止するまでルーレットを回転表示させ、ベルAが入賞したことに基づいてルーレットを停止表示させてルーレットの停止結果がベル図柄表示物IMG1であることを示すことによって有効ラインL1上にベル図柄「BL」が表示されたことを示唆(または報知)する。
そして本実施の形態では、ベルAの入賞形態を示す図柄組合せ「RP・BL・RP」が有効ライン上に表示された場合には、ベル図柄「BL」のみによって構成される「BL・BL・BL」の図柄組合せが右下り無効ライン上に表示され、ベルAの入賞に伴ってベル図柄表示物IMG1を強調するようにルーレット演出の演出画像を変化させる(ベル図柄表示物IMG1でルーレットを停止表示させる)が、ルーレットの停止結果は実際に有効ラインL1上に表示されたベル図柄「BL」についての情報を提供しているに過ぎないため、有効ラインL1上に表示された図柄組合せによって示される遊技結果に関する適切な情報を遊技者に提供することができ、遊技に関する誤認をできるだけ生じさせないようにすることができる。すなわち本実施の形態のようなルーレット演出において、例えば、図14に示すように、ルーレットの停止結果として、「BL・BL・BL」の図柄組合せを示すベル揃い表示物IMG7を表示させた場合には、右下り無効ライン上に表示された「BL・BL・BL」の図柄組合せとの関係によって遊技結果の誤認を積極的に誘導することとなる。また例えば、ベルAの入賞形態を示す図柄組合せをベル図柄「BL」以外の図柄によって構成し、ベルAが入賞した場合に無効ライン上に「BL・BL・BL」の図柄組合せが表示されるように構成した場合にルーレット演出においてベルAの入賞に伴ってベル図柄表示物IMG1を強調するようにルーレット演出の演出画像を変化させると、有効ライン上に表示されていない図柄を強調することとなるため、右下り無効ライン上に表示された「BL・BL・BL」の図柄組合せとの関係によって遊技結果の誤認を積極的に誘導することとなる。しかしながら本実施の形態では、有効ラインL1を把握している遊技者であれば、ベルAの入賞に伴ってベル図柄表示物IMG1を強調するようにルーレット演出の演出画像を変化させても、ベル図柄「BL」が揃って表示されているのが無効ライン上であることが明らかであることによって有効ラインL1上に表示されたベル図柄「BL」についての情報を提供していることを容易に把握できるため、遊技結果の誤認を積極的に誘導することにはならず、遊技に関する誤認をできるだけ生じさせないようにすることができる。
図15(A)は、スイカAの単独当選時にルーレット演出を実行する演出実行処理の流れを示すフローチャートである。
まずルーレット演出では、ストップボタンB1〜B3に対する停止操作が有効化される前に、図10(A)に示すように、ルーレットの停止候補として、ベル図柄表示物IMG1、リプレイ図柄表示物IMG2、スイカ図柄表示物IMG3、赤7図柄表示物IMG4、および非図柄表示物IMG5を含む演出画像を液晶ディスプレイLCDに表示させるルーレット表示処理が行われ(ステップS400)、ルーレットの停止候補がこれら5種類の表示物IMG1〜5であることが示されることによって遊技者に、ベル図柄表示物IMG1が示すベル図柄「BL」、リプレイ図柄表示物IMG2が示すリプレイ図柄「RP」、スイカ図柄表示物IMG3が示すスイカ図柄「WM」、赤7図柄表示物IMG4が示す赤7図柄「赤7」のいずれかが有効ラインL1上に表示され得ること、および非図柄表示物IMG5が示すいずれかの図柄が有効ラインL1上に表示され得ることが示唆(または報知)される。これにより遊技者は、小役(例えば、スイカAやスイカB)を取りこぼさないように停止操作を行ったり、ビッグボーナス(BB)の当選を期待して停止操作を行うことができる。
ルーレットの停止候補を表示させると(ステップS400)、図10(B)に示すように、これら5種類の表示物IMG1〜5をルーレット回転させるルーレット回転表示処理が行われる(ステップS401)。そして全てのリールが停止した状況においてスイカAが入賞すると(ステップS402でY)、図10(C)に示すように、スイカ図柄表示物IMG3でルーレット回転を停止させるとともにスイカ図柄表示物IMG3をルーレットの回転開始前および回転中よりも大きく表示させるルーレット停止表示処理(表示強調処理の一例)が行われ(ステップS403)、これにより、スイカ図柄表示物IMG3が、ベル図柄表示物IMG1、リプレイ図柄表示物IMG2、赤7図柄表示物IMG4、および非図柄表示物IMG5よりも強調して表示される。
ルーレット回転を停止させると(ステップS403)、図10(D)に示すように、液晶ディスプレイLCDに表示する演出画像を、ベル図柄表示物IMG1、リプレイ図柄表示物IMG2、赤7図柄表示物IMG4、および非図柄表示物IMG5を含まない演出画像とする視認不能化処理(表示強調処理の一例)が行われ(ステップS404)、これにより、スイカ図柄表示物IMG3が、ベル図柄表示物IMG1、リプレイ図柄表示物IMG2、赤7図柄表示物IMG4、および非図柄表示物IMG5よりも強調して表示される。そして本実施の形態では、ルーレット停止表示処理および視認不能化処理によってルーレットの停止結果がスイカ図柄表示物IMG3であることが示され、これによって遊技者に、有効ラインL1上にスイカ図柄「WM」が表示されたことが示唆(または報知)される。
一方、全てのリールが停止した状況においてスイカAが入賞しなかった(いずれの役も入賞しなかった)場合には(ステップS402でN)、図10(E)に示すように、非図柄表示物IMG5でルーレット回転を停止させるとともに非図柄表示物IMG5をルーレットの回転開始前および回転中よりも大きく表示させるルーレット停止表示処理が行われ(ステップS405)、これにより、非図柄表示物IMG5が、ベル図柄表示物IMG1、リプレイ図柄表示物IMG2、スイカ図柄表示物IMG3、および赤7図柄表示物IMG4よりも強調して表示される。そして図10(F)に示すように、液晶ディスプレイLCDに表示する演出画像を、ベル図柄表示物IMG1、リプレイ図柄表示物IMG2、スイカ図柄表示物IMG3、および赤7図柄表示物IMG4を含まない演出画像とする視認不能化処理が行われ(ステップS406)、これにより、非図柄表示物IMG5が、ベル図柄表示物IMG1、リプレイ図柄表示物IMG2、スイカ図柄表示物IMG3、および赤7図柄表示物IMG4よりも強調して表示される。そして本実施の形態では、ルーレット停止表示処理および視認不能化処理によってルーレットの停止結果が非図柄表示物IMG5であることが示され、これによって遊技者に、有効ラインL1上にいずれかの図柄が表示されたことが示唆(または報知)される。このように本実施の形態では、回転中のリールが存在している状況においてベル図柄表示物IMG1、リプレイ図柄表示物IMG2、スイカ図柄表示物IMG3、赤7図柄表示物IMG4、非図柄表示物IMG5を含む演出画像を表示させ、全てのリールが停止した状況においてスイカ図柄「WM」を含むスイカAの入賞形態を示す図柄組合せが有効ラインL1上に表示されていることを条件に、スイカ図柄表示物IMG3を強調表示させる。すなわち本実施の形態では、スイカAが入賞した場合にはスイカ図柄表示物IMG3を強調して表示させるが、スイカAが入賞しなかった場合にはスイカ図柄表示物IMG3の強調表示は行われないようになっている。
以上に述べたように本実施の形態では、スイカAが単独当選した遊技においてルーレット演出を実行し、ルーレット演出では、停止操作が有効化される前にルーレットの停止候補を含む演出画像を液晶ディスプレイLCDに表示させることによって有効ラインL1上に表示され得る図柄の種類を示唆(または報知)し、全てのリールが停止するまでルーレットを回転表示させ、スイカAが入賞した場合には、スイカAが入賞したことに基づいてルーレットを停止表示させてルーレットの停止結果がスイカ図柄表示物IMG3であることを示すことによって有効ラインL1上にスイカ図柄「WM」が表示されたことを示唆(または報知)し、スイカAが入賞しなかった場合には、いずれの役も入賞しなかったことに基づいてルーレットを停止表示させてルーレットの停止結果が非図柄表示物IMG5であることを示すことによって有効ラインL1上にいずれかの図柄が表示されたことを示唆(または報知)する。
そして本実施の形態では、スイカAの入賞形態を示す図柄組合せ「BL・WM・BL」が有効ライン上に表示された場合には、スイカ図柄「WM」のみによって構成される「WM・WM・WM」の図柄組合せが右下り無効ライン上に表示され、スイカAの入賞に伴ってスイカ図柄表示物IMG3を強調するようにルーレット演出の演出画像を変化させる(スイカ図柄表示物IMG3でルーレットを停止表示させる)が、ルーレットの停止結果は実際に有効ラインL1上に表示されたスイカ図柄「WM」についての情報を提供しているに過ぎないため、遊技結果に関する適切な情報を遊技者に提供することができ、遊技に関する誤認をできるだけ生じさせないようにすることができる。すなわち本実施の形態においても図9に示す例と同様に、有効ラインL1を把握している遊技者であれば、スイカAの入賞に伴ってスイカ図柄表示物IMG3を強調するようにルーレット演出の演出画像を変化させても、スイカ図柄「WM」が揃って表示されているのが無効ライン上であることが明らかであることによって有効ラインL1上に表示されたスイカ図柄「WM」についての情報を提供していることを容易に把握できるため、遊技結果の誤認を積極的に誘導することにはならず、遊技に関する誤認をできるだけ生じさせないようにすることができる。
図15(B)は、チェリーの単独当選時にルーレット演出を実行する演出実行処理の流れを示すフローチャートである。
まずルーレット演出では、ストップボタンB1〜B3に対する停止操作が有効化される前に、図11(A)に示すように、ルーレットの停止候補として、ベル図柄表示物IMG1、リプレイ図柄表示物IMG2、赤7図柄表示物IMG4、非図柄表示物IMG5、およびチェリー図柄表示物IMG6を含む演出画像を液晶ディスプレイLCDに表示させるルーレット表示処理が行われ(ステップS500)、ルーレットの停止候補がこれら5種類の表示物IMG1〜2、4〜6であることが示されることによって遊技者に、ベル図柄表示物IMG1が示すベル図柄「BL」、リプレイ図柄表示物IMG2が示すリプレイ図柄「RP」、赤7図柄表示物IMG4が示す赤7図柄「赤7」、チェリー図柄表示物IMG6が示すチェリー図柄「CH」いずれかが有効ラインL1上に表示され得ること、および非図柄表示物IMG5が示すいずれかの図柄が有効ラインL1上に表示され得ることが示唆(または報知)される。これにより遊技者は、小役(例えば、チェリー)を取りこぼさないように停止操作を行ったり、ビッグボーナス(BB)の当選を期待して停止操作を行うことができる。
ルーレットの停止候補を表示させると(ステップS500)、図11(B)に示すように、これら5種類の表示物IMG1〜2、4〜6をルーレット回転させるルーレット回転表示処理が行われる(ステップS501)。そして全てのリールが停止した状況においてチェリー図柄「CH」が有効ラインL1に表示されている停止態様でチェリーが入賞すると(ステップS502でY、ステップS503でY)、図11(C)に示すように、チェリー図柄表示物IMG6でルーレット回転を停止させるとともにチェリー図柄表示物IMG6をルーレットの回転開始前および回転中よりも大きく表示させるルーレット停止表示処理(表示強調処理の一例)が行われ(ステップS504)、これにより、チェリー図柄表示物IMG6が、ベル図柄表示物IMG1、リプレイ図柄表示物IMG2、赤7図柄表示物IMG4、および非図柄表示物IMG5よりも強調して表示される。
ルーレット回転を停止させると(ステップS504)、図11(D)に示すように、液晶ディスプレイLCDに表示する演出画像を、ベル図柄表示物IMG1、リプレイ図柄表示物IMG2、赤7図柄表示物IMG4、および非図柄表示物IMG5を含まない演出画像とする視認不能化処理(表示強調処理の一例)が行われ(ステップS505)、これにより、チェリー図柄表示物IMG6が、ベル図柄表示物IMG1、リプレイ図柄表示物IMG2、赤7図柄表示物IMG4、および非図柄表示物IMG5よりも強調して表示される。そして本実施の形態では、ルーレット停止表示処理および視認不能化処理によってルーレットの停止結果がチェリー図柄表示物IMG6であることが示され、これによって遊技者に、有効ラインL1上にチェリー図柄「CH」が表示されたことが示唆(または報知)される。
一方、全てのリールが停止した状況においてチェリーが入賞しなかった(いずれの役も入賞しなかった)場合(ステップS502でN)、またはチェリー図柄「CH」が有効ラインL1に表示されていない停止態様でチェリーが入賞した場合(ステップS502でY、ステップS503でN)には、図11(E)に示すように、非図柄表示物IMG5でルーレット回転を停止させるとともに非図柄表示物IMG5をルーレットの回転開始前および回転中よりも大きく表示させるルーレット停止表示処理が行われ(ステップS506)、これにより、非図柄表示物IMG5が、ベル図柄表示物IMG1、リプレイ図柄表示物IMG2、赤7図柄表示物IMG4、およびチェリー図柄表示物IMG6よりも強調して表示される。そして図11(F)に示すように、液晶ディスプレイLCDに表示する演出画像を、ベル図柄表示物IMG1、リプレイ図柄表示物IMG2、赤7図柄表示物IMG4、およびチェリー図柄表示物IMG6を含まない演出画像とする視認不能化処理が行われ(ステップS507)、これにより、非図柄表示物IMG5が、ベル図柄表示物IMG1、リプレイ図柄表示物IMG2、赤7図柄表示物IMG4、およびチェリー図柄表示物IMG6よりも強調して表示される。そして本実施の形態では、ルーレット停止表示処理および視認不能化処理によってルーレットの停止結果が非図柄表示物IMG5であることが示され、これによって遊技者に、有効ラインL1上にいずれかの図柄が表示されたことが示唆(または報知)される。このように本実施の形態では、回転中のリールが存在している状況においてベル図柄表示物IMG1、リプレイ図柄表示物IMG2、赤7図柄表示物IMG4、非図柄表示物IMG5、チェリー図柄表示物IMG6を含む演出画像を表示させ、全てのリールが停止した状況においてチェリー図柄「CH」を含むチェリーの入賞形態を示す図柄組合せが有効ラインL1上に表示されていることを条件に、チェリー図柄表示物IMG6を強調表示させる。すなわち本実施の形態では、有効ラインL1上におけるチェリー図柄「CH」の表示を伴う停止態様でチェリーが入賞した場合にはチェリー図柄表示物IMG6を強調して表示させるが、有効ラインL1上におけるチェリー図柄「CH」の表示を伴わない停止態様でチェリーが入賞した場合、およびチェリーが入賞しなかった場合にはチェリー図柄表示物IMG6の強調表示は行われないようになっている。
以上に述べたように本実施の形態では、チェリーが単独当選した遊技においてルーレット演出を実行し、ルーレット演出では、停止操作が有効化される前にルーレットの停止候補を含む演出画像を液晶ディスプレイLCDに表示させることによって有効ラインL1上に表示され得る図柄の種類を示唆(または報知)し、全てのリールが停止するまでルーレットを回転表示させ、有効ラインL1上におけるチェリー図柄「CH」の表示を伴う停止態様でチェリーが入賞した場合には、チェリー図柄「CH」の表示を伴うチェリーの入賞に基づいてルーレットを停止表示させてルーレットの停止結果がチェリー図柄表示物IMG6であることを示すことによって有効ラインL1上にチェリー図柄「CH」が表示されたことを示唆(または報知)し、有効ラインL1上におけるチェリー図柄「CH」の表示を伴わない停止態様でチェリーが入賞した場合、またはチェリーが入賞しなかった場合には、チェリー図柄「CH」の表示を伴わないチェリーの入賞、またはいずれの役も入賞しなかったことに基づいてルーレットを停止表示させてルーレットの停止結果が非図柄表示物IMG5であることを示すことによって有効ラインL1上にいずれかの図柄が表示されたことを示唆(または報知)する。
そして本実施の形態では、チェリーの入賞形態を示す図柄組合せ「BAR・CH・RP」などが有効ライン上に表示された場合には、チェリー図柄「CH」のみによって構成される3連チェリー(「CH・CH・CH」)の図柄組合せが右上がり無効ライン上に表示される場合と、2連チェリー(「CH・CH・チェリー以外の図柄」)が右上がり無効ライン上に表示される場合とが存在し、チェリー図柄「CH」の表示を伴うチェリーの入賞に伴ってチェリー図柄表示物IMG6を強調するようにルーレット演出の演出画像を変化させる(チェリー図柄表示物IMG6でルーレットを停止表示させる)が、ルーレットの停止結果は実際に有効ラインL1上に表示されたチェリー図柄「CH」についての情報を提供しているに過ぎないため、遊技結果に関する適切な情報を遊技者に提供することができ、遊技に関する誤認をできるだけ生じさせないようにすることができる。すなわち本実施の形態においても図9に示す例と同様に、有効ラインL1を把握している遊技者であれば、3連チェリーまたは2連チェリーの図柄組合せの表示を伴うチェリーの入賞に伴ってチェリー図柄表示物IMG6を強調するようにルーレット演出の演出画像を変化させても、チェリー図柄「CH」が揃って表示されているのが無効ライン上であることが明らかであることによって有効ラインL1上に表示されたチェリー図柄「CH」についての情報を提供していることを容易に把握できるため、遊技に関する誤認を積極的に誘導することにはならず、遊技結果の誤認をできるだけ生じさせないようにすることができる。
3.変形例
本発明は、上記の実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能であり、以下に変形例を紹介する。なお、上記実施形態や、以下において変形例として説明する各種の手法は、本発明を実現する制御手法として適宜組み合わせて採用することができる。
上記実施形態では、ルーレット演出においてリールの外周面に配列された図柄と同一の図柄を示す表示物を用いた演出画像を液晶ディスプレイLCDに表示させることとしたが、リールの外周面に配列された図柄を模した表示物を含む演出画像を液晶ディスプレイLCDに表示させ、この表示物によって類推される図柄が有効ラインL1上に表示され得ることが示唆されるようにしてもよい。すなわちルーレット演出において液晶ディスプレイLCDに表示される演出画像に含まれる図柄を示す表示物は、形状、配色、モチーフ等の類似によりリールの外周面に配列された図柄と同一視できる図柄を示す表示物、またはリールの外周面に配列された図柄を類推できる図柄を示す表示物としてもよい。
また上記実施形態では、チェリーについて、第2リールR2および第3リールR3に関して有効ラインL1上にいずれの図柄が表示された場合であっても役の入賞判定の結果に影響を及ぼすことがないように入賞形態を示す図柄組合せを設定するようにしてもよい。例えば、チェリーの入賞形態を構成する第2リールR2および第3リールR3の図柄をいずれの図柄であってもよいことを示す「ANY」として第1リールR1の停止位置のみによってチェリーの入賞の有無が確定するようにしつつ、上記実施形態と同様に、停止操作の態様に応じて、チェリー図柄「CH」およびリプレイ図柄「RP」を含む入賞形態を示す図柄組合せが有効ラインL1上に表示される場合と、チェリー図柄「CH」を含まない入賞形態を示す図柄組合せが有効ラインL1上に表示される場合とが存在するように回転中のリールを停止させるようにしてもよい。