JP2018099060A - 可食性海産軟体生物組織代替物 - Google Patents

可食性海産軟体生物組織代替物 Download PDF

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晋一郎 長友
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Abstract

【課題】本発明の目的は、簡易な方法で製造できる可食性海産軟体生物組織代替物を提供することにある。
【解決手段】
大豆蛋白質素材、水、トランスグルタミナーゼの他、可食性繊維0.25〜3重量%を混合し、調製した生地を3〜60℃、0.5〜24時間放置し、トランスグルタミナーゼ反応を進行させることで、可食性海産軟体生物組織代替物を得ることができる。可食性繊維としては、オーツ麦ファイバーが好ましい。可食性海産軟体生物としては、特にタコに近しい食感のものが得られる。
【選択図】なし

Description

本発明は、可食性海産軟体生物組織代替物に関する。
近年、海産物の需要増加に伴い、各種の可食性海産軟体生物の価格も高騰する傾向にある。なお、ここで言う海産軟体生物には、タコ、イカ、なまこを始め、貝類も含むものとする。
このうちタコは、日本をはじめアジア諸国、及びヨーロッパの一部でも食される海産物である。日本へは、アフリカをはじめ、世界各地から輸入されている。
タコは、その独特の食感から、代替物に関する報告は少ない。特許文献1は、疑似シーフード組成物に関する出願である。
トランスグルタミナーゼを使用した蛋白ゲルの調製法としては、特許文献2、特許文献3がある。
特表2010ー504103号公報 特公平6ー81582号公報 特開平9ー206031号公報 特開2015−228862号公報
本発明の目的は、簡易な方法で製造できる可食性海産軟体生物組織代替物を提供することにある。
特許文献1には構造化植物蛋白質を使用する疑似シーフード組成物について記載されている。しかし、タコについては、その原料として加えることが記載されているのみであり、可食性海産軟体生物組織代替物については、具体的には開示されていない。
特許文献2には、蛋白質及びグルコサミン等のアミノ酸を含むペーストにトランスグルタミナーゼを作用させる旨記載されているが、得られた蛋白ゲルが、可食性海産軟体生物組織のような食感を示すものであるかは開示されていない。また、グルコサミンは独特の味があるため、食品に汎用的に使用することが難しい場合がある。
特許文献3に記載される、魚肉すり身にトランスグルタミナーゼ及び蛋白部分加水分解物を添加し、反応させる、水産練り製品の製造法についても、可食性海産軟体生物組織のような食感についての開示はない。また、蛋白部分加水分解物を用いていることから、そのゲル強度は比較的低いと思われた。
特許文献4には、タコ代替素材の製造法が記載され、一定の代替効果が発揮されたが、より、食感がタコ等の可食性海産軟体生物組織に近似させることが求められた。そして、特許文献4においては、繊維分の使用についてはなんら開示されていない。
本発明者らは、上記の課題に対して鋭意研究を重ねた結果、大豆蛋白質素材及び水を含むゲルにおいて、可食性繊維、特にオート麦ファイバーを使用した場合に、可食性海産軟体生物組織のような食感をしめすことを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は
(1)大豆蛋白質素材、水を含有し、更に可食性繊維を0.25〜3重量%含有する、可食性海産軟体生物組織代替物、
(2)可食性繊維がオート麦ファイバーである、(1)記載の可食性海産軟体生物組織代替物、
(3)更に食塩を含有する、(1)又は(2)に記載の可食性海産軟体生物組織代替物、
(4)可食性海産軟体生物がタコである、(1)〜(3)いずれか1つに記載の可食性海産軟体生物組織代替物、
(5)以下の工程を経る、可食性海産軟体生物組織代替物の製造法、
1.大豆蛋白質素材、水、トランスグルタミナーゼ、の他、可食性繊維0.25〜3重量%を混合し、生地を調製する、
2.生地を3〜60℃、0.5〜24時間放置し、トランスグルタミナーゼ反応を進行させる、
(6)可食性繊維がオート麦ファイバーである、(5)記載の可食性海産軟体生物組織代替物の製造法、
(7)生地に食塩を含有する、(5)又は(6)に記載の可食性海産軟体生物組織代替物の製造法、
(8)可食性海産軟体生物がタコである、(5)〜(7)いずれか1つに記載の可食性海産軟体生物組織代替物の製造法、
に関するものである。
本発明によれば、可食性海産軟体生物組織代替物を、簡易に得ることができる。
本発明は可食性海産軟体生物組織代替物として使用することができる素材についての発明である。
本発明でいう可食性海産軟体生物組織代替物とは、可食性海産軟体生物組織を原料の一つとして使用する食品において、可食性海産軟体生物組織の全部ないし一部を代替することのできる素材である。ここでいう、可食性海産軟体生物組織を原料の一つとして使用する食品とは、熱変性された可食性海産軟体生物組織を含む食品であって、たとえば、タコ焼きや各種の可食性海産軟体生物組織を入れたつみれ、等を挙げることができる。そのため、未加熱の可食性海産軟体生物組織の刺身は除かれる。寿司ネタに使うタコは蒸しダコであり、本発明の範囲に含まれる。
すなわち、本発明でいう可食性海産軟体生物組織代替物とは、加熱変性された可食性海産軟体生物組織と食感が類似し、これを代替することができるものである。このため、単に可食性海産軟体生物組織という場合でも、それは加熱された可食性海産軟体生物組織を指す場合がある。
本発明で言う可食性海産軟体生物としては、タコ、イカ、なまこを挙げることができる。また、厳密には軟体生物とは言えないが、貝類の可食部の加熱変性されたものも食感が類似しており、本発明においては可食性海産軟体生物に含むものとする。
具体的に何を称して「可食性海産軟体生物組織代替物」と言うかについては、実施例に記載する。
すなわち、タコやイカなどの可食性海産軟体生物組織の食経験のあるパネラーにより実際に食し、可食性海産軟体生物組織に類似するかに基づいて判断を行う。
本発明では、大豆蛋白質素材を使用する。ここで大豆蛋白質素材は、代表的には分離大豆蛋白質素材のように、ゲルを形成することができる素材である。
可食性海産軟体生物組織代替物における大豆蛋白質素材の量は、13〜25重量%であることが望ましく、より望ましくは14〜23重量%であり、更に望ましくは15〜22重量%である。適当な量の大豆蛋白質素材を使用することで、食感の好ましい可食性海産軟体生物組織代替物を得ることができる。
なお、大豆蛋白質素材の量は、対象とする可食性海産軟体生物組織に応じ、適宜調整することができる。すなわち、タコのように、食感が硬い場合は多く配合し、また、イカのように、食感がやわらかいものの場合は、配合量を少なくする、などである。
使用する大豆蛋白質素材は、市販のものを適宜使用することができる。このうち、分離大豆蛋白質素材については、不二製油株式会社製の「ニューフジプロSEH」や「ニューフジプロAE」を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
また本発明は、可食性繊維を含有することに特徴がある。大豆蛋白質素材によるゲルの中に可食性繊維が含有することにより、可食性海産軟体生物組織のような、独特の歯切れにくさを表現することができる。
使用する可食性繊維としては、セルロース、オート麦ファイバーを挙げることができ、より望ましくはオート麦ファイバーである。
本発明でいうオート麦ファイバーとは、いわゆるオート麦のフスマ部分、すなわちオート麦の外皮部分から、水溶性繊維等の水溶性成分を除去した、不溶性の繊維部分のことである。いわゆるオート麦ブランないしオートブランと称される、水溶性食物繊維に富む製品では、効果は限定的である。
使用する可食性繊維の量は、可食性海産軟体生物組織代替物中に0.25〜3重量%であることが必要であり、より望ましくは0.3〜2.5重量%であり、更に望ましくは0.35〜2重量%である。
適当な可食性繊維を適当な量使用することで、食感の好ましい可食性海産軟体生物組織代替物を得ることができる。
本発明においては、食塩を含有することが望ましい。食塩の量は0.1〜0.7重量%であることが望ましく、より望ましくは0.3〜0.6重量%である。適当な量の食塩の存在により、より望ましく可食性海産軟体生物組織のような食感を発現することができる。
原材料としては、上記のほか、食用油脂や乳化剤、各種可食性海産軟体生物エキスを、本発明の効果を妨げない範囲で使用することができる。
次に、本発明に係る可食性海産軟体生物組織代替物の製造法を説明する。
まず、大豆蛋白質素材、水、トランスグルタミナーゼ、の他、可食性繊維0.25〜3重量%を混合し、生地を調製する。
トランスグルタミナーゼは、製造時には必要であるが、製品である「可食性海産軟体生物組織代替物」においては原則的には加熱され酵素失活しており、酵素活性を示さない場合がほとんどである。
本発明において使用するトランスグルタミナーゼは、市販の製剤を使用することができる。具体的には、味の素株式会社製「アクティバTGK」を挙げることができるが、トランスグルタミナーゼ活性を有する酵素製剤であれば、他の製剤であっても使用できる。
トランスグルタミナーゼの使用量は、製剤に含まれるトランスグルタミナーゼ活性に依存するが、上記のアクティバTGKを使用する場合は、配合量として、0.02〜0.20重量%が望ましく、より望ましくは0.03〜0.18重量%であり、さらに望ましくは0.04〜0.16重量%である。適当な量のトランスグルタミナーゼを使用することで、食感の好ましい可食性海産軟体生物組織代替物を得ることができる。
原材料の混合には、各種のミキサーを使用することができる。例としては、エフ・エム・アイ社製「ロボクープ」を挙げることができ、これを用いた場合の攪拌条件は、1500rpmで合計6分間である。
得られた生地は、適当な容器に入れ、3〜60℃、0.5〜24時間放置することが望ましい。温度はより望ましくは10〜50℃であり、時間はより望ましくは1〜24時間である。
この間に、トランスグルタミナーゼによる反応が進み、食感の好ましい可食性海産軟体生物組織代替物を得ることができる。
適宜調味料や着色料なども、本発明の効果を妨げない範囲で使用することができる。これらの使用により、本発明に係る可食性海産軟体生物組織代替物は、代替する可食性海産軟体生物組織により近似させることができる。
以下、実施例を記載する。
表1の配合により、「○可食性海産軟体生物組織代替物の調製法」に従い、サンプルを調製した。得られたサンプルは、「○可食性海産軟体生物組織代替物評価法」に従い評価を行った。結果を表2に示した。
表1 配合
Figure 2018099060
・大豆蛋白質素材Aには不二製油株式会社製分離大豆蛋白質「ニューフジプロSEH」を使用した。
・大豆蛋白質素材Bには不二製油株式会社製分離大豆蛋白質「ニューフジプロAE」を使用した。
・可食性繊維Aには、旭化成ケミカルズ(株)社製セルロース「セオラス」を使用した。
・可食性繊維Bには、(株)Fiニュートリション社製オート麦ファイバー「ビタセルHF200」を使用した。
・トランスグルタミナーゼ製剤には、味の素株式会社製「アクティバTGK」を使用した。
・油脂には、不二製油株式会社製「ユニショートEF」を使用した。
○可食性海産軟体生物組織代替物の調製法
1.全ての原材料をミキサー(エフ・エム・アイ社製「ロボクープ」)へ投入し、適宜壁面に付着した生地を落としつつ、1500rpmで合計6分間攪拌した。
2.得られた生地を、1〜1.5cm大の塊にし、ビニール袋に入れ、50℃で1時間保持した。
3.90℃で1時間加熱して酵素を失活させた。
4.5℃に24時間保管した。
○可食性海産軟体生物組織代替物評価法
タコ、イカの食経験のあるパネラー5名により、官能評価を行い、以下の基準により、パネラーの合議で採点した。
5点 硬く弾力があり、蒸しダコを連想させる食感を示すもの。
4点 若干やわらかく、イカを連想させる食感を示すもの。
3点 4点と評価されるものより柔らかいが、イカの食感として許容範囲と感じられるもの。
2点 可食性海産軟体生物組織と比較して、柔らかく感じられるもの。
1点 かなり柔らかく、可食性海産軟体生物組織を連想できないもの。
3点以上を合格と判断した。
表2 結果
Figure 2018099060
考察
・表2に示すように、適当な可食性繊維を含むことで、可食性海産軟体生物組織のような食感を示すことが明らかとなった。可食性繊維としては、特にオート麦ファイバーが好ましかった。

Claims (8)

  1. 大豆蛋白質素材、水を含有し、更に可食性繊維を0.25〜3重量%含有する、可食性海産軟体生物組織代替物。
  2. 可食性繊維がオート麦ファイバーである、請求項1記載の可食性海産軟体生物組織代替物。
  3. 更に食塩を含有する、請求項1又は2に記載の可食性海産軟体生物組織代替物。
  4. 可食性海産軟体生物がタコである、請求項1〜3いずれか1項に記載の可食性海産軟体生物組織代替物。
  5. 以下の工程を経る、可食性海産軟体生物組織代替物の製造法。
    1.大豆蛋白質素材、水、トランスグルタミナーゼ、の他、可食性繊維0.25〜3重量%を混合し、生地を調製する。
    2.生地を3〜60℃、0.5〜24時間放置し、トランスグルタミナーゼ反応を進行させる。
  6. 可食性繊維がオート麦ファイバーである、請求項5記載の可食性海産軟体生物組織代替物の製造法。
  7. 生地に食塩を含有する、請求項5又は6に記載の可食性海産軟体生物組織代替物の製造法。
  8. 可食性海産軟体生物がタコである、請求項5〜7いずれか1項に記載の可食性海産軟体生物組織代替物の製造法。
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