JP2018097943A - 有機エレクトロルミネッセンス発光装置 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス発光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ダークスポット(DS)による外観不良を抑制しつつ、フレキシブル性が高い有機エレクトロルミネッセンス発光装置を提供する。【解決手段】本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス(EL)発光装置1は、バリア性基材2の一方の面の上に、バリア性基材2よりも形成寸法の小さい第1電極3、有機EL層4、第2電極5、第1接着剤層6、第1封止材層7がこの順で形成された積層体15を備える有機EL素子10と、積層体15の上面及び側面並びにバリア性基材2における前記積層体15が形成された面のうち積層体15が形成されていない領域を被覆する第2接着剤層8と、第2接着剤層8の上に形成され、形成寸法が積層体15よりも大きい第2封止材層9と、を有し、バリア性基材2における積層体15が形成されていない他方の面は、第2接着剤層8及び第2封止材層9で被覆されていないことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス発光装置に関する。
有機エレクトロルミネッセンス(以下、「有機EL」ともいう)発光装置は、有機EL素子を具備しており、当該有機EL素子を発光させることによって発光装置として機能するものである。図7に示すように、有機EL素子70は、例えば、バリア性基材71上に陽極72、有機発光物質が含有された単層又は多層の有機薄膜層(「有機EL層」、「発光層」、「有機発光物質含有層」ともいう)73、陰極74、任意に形成される保護層75、接着剤層76、Al/PETなどの封止材層77が順に形成されてなる全固体素子である。この有機EL素子70に電圧を印加すると、有機薄膜層73に陰極74から電子が、陽極72から正孔が注入され、これらが有機薄膜層73で再結合して励起子が生じる。有機EL素子70はこのようにして生じた励起子からの光の放出(蛍光・リン光)を利用して発光する。有機EL素子70を用いた有機EL発光装置(図7において図示せず)は、次世代の平面ディスプレイや照明として期待されている技術である。
ただし、有機EL素子70は水分や酸素などに弱く、有機薄膜層73がこれらと接触するとダークスポット(DS)が生じ、外観不良となる。なお、近年の封止材層77のハイバリア化により、水分や酸素などの侵入経路は接着剤層76の樹脂バルク内の伝導が主となりつつあり、有機EL素子70の水分や酸素などに対する封止性能は封止材層77の形成寸法が律速となる傾向にある。
しかしながら、有機EL素子70は一般的に、電極取出し部(図7において図示せず)を設ける必要があることなどから、バリア性基材71の形成寸法と比較すると封止材層77の形成寸法が小さい構成となっている。そのため、水分や酸素などは形成寸法の小さい封止材層77側から容易に侵入する。
そこで、水分や酸素などから有機薄膜層73を保護するため、接着剤層76を介して有機EL素子70をバリアフィルムで被覆する技術が提案されている。そのような技術が例えば特許文献1、2などに記載されている。
特許文献1には、図8に示すように、有機ELパネル81と配線基板82とを一対のフィルムシート83A,83Bで挟み込み、有機ELパネル81の周縁部でフィルムシート83A,83B同士を接着することにより、有機ELパネル81をフィルムシート83A,83Bの内部に密封した有機EL装置80が記載されている。そして、この有機EL装置80は、フィルムシート83A,83Bと有機ELパネル81との間の隙間84A、及び、配線基板82の端面に形成されたフィルムシート83A,83Bと配線基板82との間の隙間84Bに、それぞれ第1封止樹脂層85を形成し、その隙間84A,84Bを封止している。
また、特許文献2には、基板と、前記基板上に第1電極、有機物層及び第2電極が順次積層された有機発光部と、前記有機発光部の外側を密封する封止部と、を含み、前記有機発光部及び前記封止部が備えられていない前記基板上の領域のうち少なくとも一部領域と、前記基板の側面領域のうち少なくとも一部領域上に、保護部が備えられる有機発光装置が記載されている。
特開2010−244698号公報 米国特許出願公開第2016/0181571号明細書
しかしながら、特許文献1に記載の有機EL装置80では、有機ELパネル81と配線基板82とを一対のフィルムシート83A,83Bで挟み込んでいるため厚くなり、小さい曲率半径で屈曲させることができない。そのため、フレキシブル性が低くなり、デザインの自由度が低くなるという問題があった。また、特許文献1に記載の有機EL装置80では、用いる接着剤の量が多くなるため、一対のフィルムシート83A,83B内に残存する揮発成分が有機薄膜層に悪影響を及ぼしてDSを生じさせ、外観不良になるという問題があった。
特許文献2に記載の有機発光装置は、保護部が有機発光部を覆うようにして備えられている。しかしながら、この有機発光装置には、有機発光部の側面に接着剤層がなく、また、保護部の間に空間を有するため、保護部内に水分が侵入すると当該水分が有機発光部に容易に到達してしまうという問題があった。そして、これによりDSが生じてしまい、外観不良になるという問題があった。
本発明は前記状況に鑑みてなされたものであり、DSによる外観不良を抑制しつつ、フレキシブル性が高い有機エレクトロルミネッセンス発光装置を提供することを課題とする。
本発明者は、前記課題を解決するため鋭意研究した結果、バリア性基材の水分に対するバリア性は高く、バリア性基材が水分を透過させるおそれがないことに着目した。また、本発明者は、後記する第1封止材層及び第2封止材層として用いるバリア性フィルムのハイバリア化が進み、バリア性フィルムが水分を透過させるおそれが殆どないことなどに着目した。本発明者は、これらの着眼点から、有機EL素子を封止する封止構成を簡素化しても所定の効果を奏することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
1.バリア性基材の一方の面の上に、前記バリア性基材よりも形成寸法の小さい第1電極、有機エレクトロルミネッセンス層、第2電極、第1接着剤層、第1封止材層がこの順で形成された積層体を備える有機エレクトロルミネッセンス素子と、前記積層体の上面及び側面並びに前記バリア性基材における前記積層体が形成された面のうち前記積層体が形成されていない領域を被覆する第2接着剤層と、前記第2接着剤層の上に形成され、形成寸法が前記積層体よりも大きい第2封止材層と、を有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス発光装置。
2.前記第2封止材層及び前記第2接着剤層が透光性を有していることを特徴とする前記1に記載の有機エレクトロルミネッセンス発光装置。
3.前記第2接着剤層がエポキシ系熱硬化性樹脂であることを特徴とする前記1又は前記2に記載の有機エレクトロルミネッセンス発光装置。
4.前記第1封止材層が金属箔であることを特徴とする前記1から前記3のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス発光装置。
5.前記第2電極と前記第1接着剤層との間に保護膜層が形成されていることを特徴とする前記1から前記4のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス発光装置。
本発明によれば、DSによる外観不良を抑制しつつ、フレキシブル性が高い有機エレクトロルミネッセンス発光装置が提供できる。
本実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス発光装置の発光面を示す平面図である。 図1のII−II断面図である。 図1のIII−III断面図である。 本実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス発光装置に備えられる有機エレクトロルミネッセンス素子の積層体を露出させた分解平面図である。 本実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス発光装置の他の構成例を説明する概略断面図である。 比較例に係るサンプルの構成を説明する概略断面図である。 従来の有機エレクトロルミネッセンス装置の一構成例を説明する概略断面図である。 従来の有機エレクトロルミネッセンス装置の他の構成例を説明する概略断面図である。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。なお、本願において、「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。
以下に本発明を実施するための形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(有機エレクトロルミネッセンス発光装置)
本実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)発光装置1は、後記する本実施形態に係る有機EL素子10(図2、図3参照)を備えるものであり、図1に示すように、当該有機EL装置1の少なくとも一方の面が発光を放射する発光面1Aとして機能する。なお、有機EL素子10は、第1電極3、有機EL層4、第2電極5(いずれも図2、図3参照)が重なる領域が発光する。図1では発光領域1Bをドットで示している。
図2及び図3に示すように、本実施形態に係る有機EL発光装置1は、バリア性基材2の一方の面の上に、バリア性基材2よりも形成寸法の小さい第1電極3、有機EL層4、第2電極5、第1接着剤層6、第1封止材層7がこの順で形成された積層体15を備える有機EL素子10を有している。
また、この有機EL発光装置1は、前記積層体15の上面及び側面並びに前記バリア性基材2における前記積層体15が形成された面のうち前記積層体15が形成されていない領域を被覆する第2接着剤層8を有している。
そして、この有機EL発光装置1は、前記第2接着剤層8の上に形成(接着)され、前記有機EL素子10よりも形成寸法の大きい第2封止材層9を有している。
なお、以上に説明した構成は、本発明の各実施形態に共通するものである。
(有機EL素子)
前記したように、有機EL素子10は、バリア性基材2上に第1電極3、有機EL層4、第2電極5、第1接着剤層6、第1封止材層7が順に形成されてなる。
はじめに、有機EL素子10におけるこれらの構成要素について説明し、次いで、第2接着剤層8及び第2封止材層9について説明する。
(バリア性基材)
バリア性基材2は、樹脂フィルムにガスバリア層を形成したものか、金属フィルムである。バリア性基材2は、JIS K 7129−1992に準拠した方法で測定された温度25±0.5℃、相対湿度90±2%RHにおける水蒸気透過度が、1×10−3g/m・24h以下であるのが好ましい。バリア性基材2は、さらには、JIS K 7126−1987に準拠した方法で測定された酸素透過度が、1×10−3ml/m・24h・atm(1atmは、1.01325×10Paである)以下であって、温度25±0.5℃、相対湿度90±2%RHにおける水蒸気透過度が、1×10−3g/m・24h以下であるのが好ましい。
バリア性基材2に用いられる樹脂フィルムとしては、例えば、プラスチック製の透明材料を挙げることができる。また、透明なバリア性基材2は、有機EL素子10にフレキシブル性を与えることが可能な樹脂フィルムであるのが好ましい。なお、バリア性基材2は不透明であってもよいが、有機EL発光装置1においてバリア性基材2側から光を取り出す場合には、前記したように透明であることが好ましい。
バリア性基材2に用いられる樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、セルロースアセテートフタレート、セルロースナイトレート等のセルロースエステル類及びそれらの誘導体、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンビニルアルコール、シンジオタクティックポリスチレン、ポリカーボネート、ノルボルネン樹脂、ポリメチルペンテン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン類、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトンイミド、ポリアミド、フッ素樹脂、ナイロン、ポリメチルメタクリレート、アクリル、ポリアリレート類、アートン(商品名JSR社製)及びアペル(商品名三井化学社製)等のシクロオレフィン系樹脂等が挙げられる。
バリア性基材2に用いられる金属フィルムとしては、例えば、アルミ、ステンレス等が挙げられる。なお、不透明なバリア性基材2でよい場合は、前記樹脂フィルムとして例示した素材で形成した不透明樹脂基板を用いることができる。
バリア性基材2の表面は、表面活性処理により清浄化されていることが好ましい。このような表面活性処理としては、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、フレーム処理が挙げられる。
(ガスバリア層)
樹脂フィルムを用いたバリア性基材2の場合、当該樹脂フィルム上にガスバリア層(図示せず)を形成する。ガスバリア層を形成すると、有機EL層4への水分や酸素などの侵入を防止することや、有機EL素子10の機械的強度を高めることができる。
すなわち、樹脂フィルム上にガスバリア層を形成することにより、バリア性基材2は、前記したように、JIS K 7129−1992に準拠した方法で測定された水蒸気透過度や、JIS K 7126−1987に準拠した方法で測定された酸素透過度及び水蒸気透過度を備えることができる。つまり、樹脂フィルムを用いたバリア性基材2は、ガスバリア層を形成することによって有機EL発光装置1に適用可能なバリア性を備えることができる。
ガスバリア層を形成する材料としては、水分や酸素などの有機EL素子10の劣化をもたらすものの侵入を抑制する機能を有する材料であればよく、例えば、酸化ケイ素、二酸化ケイ素、窒化ケイ素などを用いることができる。さらにガスバリア層の脆弱性を改良するためにこれら無機層と有機材料からなる層の積層構造を持たせることがより好ましい。無機層と有機層の積層順については特に制限はないが、両者を交互に複数回積層させることが好ましい。
ガスバリア層の形成方法については、特に限定はなく、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、分子線エピタキシー法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法、大気圧プラズマ重合法、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法及びコーティング法などを用いることができるが、特開2004−68143号公報に記載されているような大気圧プラズマ重合法によるものも好ましい。また、ポリシラザン含有液を湿式塗布方式により塗布及び乾燥して塗布膜を形成し、さらにこの塗布膜に波長200nm以下の真空紫外光(VUV光)を照射して改質処理を行ってガスバリア層を形成する方法も好ましい。
ガスバリア層の厚さは、1〜500nmの範囲内であることが好ましく、より好ましくは10〜300nmの範囲内である。ガスバリア層の厚さが1nm以上であれば、所望のガスバリア性能を発揮することができ、500nm以下であれば、緻密な酸窒化ケイ素膜でのクラックの発生等の膜質劣化を防止することができる。
前記したバリア性基材2は、複数枚積層してもよい。このようにすると、バリア性基材2側からの水分や酸素などの侵入をより防止できる。
本発明に係る第1電極3、有機EL層3、第2電極5は、一般に公知の材料及び製造方法を用いることができる。これらは、例えば、特開2014−120334号公報、特開2013−89608号公報、国際公開番号WO2010/150648に記載の材料及び製造方法が挙げられる。
(電極の取り出し)
前記した第1電極3及び第2電極5はそれぞれ、その端部が取り出し電極13と接続されており、当該取り出し電極13は、導電性接着剤11により電極リード12と接着され、接続される。取り出し電極13は、公知の素材を好適に使用できる。取り出し電極13は、例えば、3層構造からなるMAM電極(Mo/Al・Nd合金/Mo)等の金属膜を用いることができる。また、導電性接着剤11としては、例えば、異方導電性フィルム(ACF)を用いることができる。
ACFは、導電性粒子をバインダに分散したものである。導電性粒子は、例えば、金、ニッケル銅、銀などの金属核そのもの、又は、アクリル樹脂、スチレン樹脂等の樹脂核の表面を金メッキしたものなどを用いることができる。特に、接続信頼性の点で粒子自体が柔軟で復元性のある樹脂核の表面にニッケル、金等の金属めっき膜を被覆したものが好適である。なお、導電性粒子の平均粒子径は、例えば3〜5μmが好ましい。
バインダとしては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化樹脂、ポリアミドイミド等の熱可塑性樹脂等を用いることができるが、樹脂の流動性、接続信頼性、コスト、ポットライフ等の観点からフィルム状のエポキシ樹脂を用いるのが好適である。また同様な構成の導電性ペースト(ACP)を用いてもよい。ACPを用いる場合は、電極リード12上に当該ACPを印刷等で塗布する。
さらに、本実施形態においては、ニッケルファイバー(繊維状)をフィラーとして配向させたACF等も使用できる。
また、導電性接着剤11の代わりに半田付けすることとしてもよい。
導電性接着剤11、具体的には、ACFをバリア性基材2と熱圧着すると、導電性粒子によって厚み方向の電気的接続が取られ、同時にバインダにより機械的接合が取られる。
電極リード12は、駆動用回路(図示せず)との接続を図るもので、導電体で形成される。本実施形態で用いることのできる電極リード12としては、抵抗値が低く薄膜にできる部材であれば特に制限はなく、アルミニウム箔、圧延銅箔、銀箔、金箔等が利用できる。また、例えば、絶縁性のポリイミドフィルムに圧延銅箔等をつけた銅張りポリイミドフィルムなどを好適に用いることができる。本実施形態においては、銅張りポリイミドフィルムをパターニング、切り抜き加工などをして駆動回路を実装したフレキシブルプリント基板(FPC)を好適に用いることができる。
第1電極3及び第2電極5と、電極リード12との接続は次のようにして行うことができる。
例えば、図2、図4に示すように、バリア性基材2上に第1電極3、有機EL層4及び第2電極5を形成した後、第1電極3及び第2電極5のそれぞれの端部に取り出し電極13を蒸着法等の適宜の方法で形成する。そして、この取り出し電極13に導電性接着剤11を塗布し、電極リード12を仮接着する。その後、第1電極3及び第2電極5のそれぞれと、電極リード12との接合部を位置合わせして、両者を接着させる。この接着は導電性接着剤11の圧着条件で行うことが好ましい。導電性接着剤11を用いて例えば圧力0.1〜10MPa程度、温度80〜180℃程度で数秒から数分間熱圧着することで電気的に接続することができる。なお、この場合、この後に第1接着剤層6、第1封止材層7、第2接着剤層8、及び第2封止材層9を順次形成する。
別の態様として、バリア性基材2上に第1電極3、有機EL層4、第2電極5、第1接着剤層6及び第1封止材層7を形成した後、第1電極3及び第2電極5のそれぞれの端部に取り出し電極13を蒸着法等の適宜の方法で形成する。そして、この取り出し電極13に導電性接着剤11を塗布し、電極リード12を仮接着してもよい。その後、第1電極3及び第2電極5のそれぞれと、電極リード12との接合部を位置合わせして、前記と同様の条件(圧力、温度、圧着時間)で両者を接着させてもよい。この場合、この後に第2接着剤層8、及び第2封止材層9を順次形成する。
なお、導電性接着剤11の接着時の温度は、140℃以下であることが好ましい。このようにすると、導電性が良好に保たれ、駆動電圧の上昇も少ない。この効果の理由については定かではないが、電極リード12に用いる部材、バリア性基材2、各電極の線膨張係数がそれぞれ異なるため、室温から極端に異なる温度で接着すると各部材に応力が発生し、直後の導通不良や、長期保存時の抵抗上昇につながるものと推定している。これらの事象を避けるため、前記したように、導電性接着剤11の接着時の温度は140℃以下とするのが好ましい。
また、導電性接着剤11を用いた取り出し電極13と電極リード12との接着時には、バリア性基材2及び封止部材である後記する第2封止材層9の両側から加熱すると、均一に硬化できるので好ましい。
加熱手段は特に限定されないが、圧力が印加できるものであれば、例えば、熱プレート、オーブン、圧着ロールを用いるラミネータ等を挙げることができる。一般的には、ボンダーや、ACFを用いた場合はACF圧着機が用いられる。
ACF圧着機を用いる場合、例えば、試料台を加熱しつつ、圧着硬化させることが好ましい。電極リード12とバリア性基材2の両方が同じ温度である必要はなく、前記の温度範囲であればよい。第2封止材層9(電極リード12)とバリア性基材2の両側から加熱し、ACFとバリア性基材2との温度差(温度勾配)を少なくすることで、ACFの硬化が均一となり接合がより強固になり、剥がれ等がより起こり難くなる。
また、接着時に、導電性接着剤11及び電極リード12の含水率は、それぞれ100ppm以下であることが好ましい。水の混入をこのレベル以下に抑えることで、接着を強固にすると同時に、低含水率の状態で硬化させることで硬化した膜の水の浸透性を低く抑えることができる。
これらの含水率は、例えば、容量法水分計(カールフィッシャ−)、赤外水分計、マイクロ波透過型水分計、加熱乾燥重量法、GC/MS、IR、DSC(示差走査熱量計)、TDS(昇温脱離分析)などで測定できる。また、これらの含水率は、例えば、精密水分計AVM−3000型(オムニテック社製)等を用い、水分の蒸発によっておこる圧力上昇から水分を測定できる。この手法によると、樹脂フィルム等の含水率の測定を行うこともできる。なお、本実施形態における含水率の方法はこれらに限定されるものではない。
(保護膜層)
本実施形態においては、図5に示すように、第2電極5と第1接着剤層6との間に保護膜層14を形成した有機EL発光装置51とすることもできる。具体的には、有機EL層4を挟みバリア性基材2と対向する側の第2電極5の外側に、該第2電極5と有機EL層4とを被覆し、バリア性基材2と接する形で保護膜層14を形成することが封止機能の観点より好ましい。保護膜層14を形成することにより、有機EL層4への水分や酸素などの侵入をさらに防止できるとともに、有機EL素子10の機械的強度を高めることができる。保護膜層14は、バリア性基材2で説明したガスバリア層と同様の規格、材料、形成方法、及び厚さにて形成することができる。
(第1接着剤層)
第1接着剤層6は、第2電極5と第1封止材層7の間に形成され、これらを接着して固定する。また、前記したように保護膜層14を形成した場合、第1接着剤層6は、保護膜層14と第1封止材層7の間に形成され、これらを接着して固定する。
第1接着剤層6に用いられる接着剤としては、例えば、アクリル酸系オリゴマー、メタクリル酸系オリゴマー等の反応性ビニル基を有する光硬化及び熱硬化型接着剤、並びに2−シアノアクリル酸エステル等の湿気硬化型接着剤等を挙げることができる。また、エポキシ系等の熱及び化学硬化型(二液混合)接着剤を挙げることができる。また、ホットメルト型のポリアミド、ポリエステル及びポリオレフィンを挙げることができる。さらに、カチオン硬化タイプの紫外線硬化型エポキシ樹脂接着剤を挙げることができる。これらの中でも、エポキシ系熱硬化性樹脂が好ましい。
なお、有機EL素子10が熱処理により劣化する場合があるので、室温から80℃までに接着硬化できる接着剤が好ましい。また、接着剤中に乾燥剤を分散させておいてもよい。
作業性の観点から、接着剤は第1封止材層7に塗布し、当該接着剤が塗布された面を第2電極5と接着するのが好ましい。第1封止材層7への接着剤の塗布は、市販のディスペンサーを使ってもよいし、スクリーン印刷のように印刷してもよい。
(第1封止材層)
第1封止材層7は、有機EL素子10を保護するために形成される。本実施形態における第1封止材層7の機能としては3点挙げられる。まず1点目は、第1電極3及び第2電極5と電極リード12の接続は大気環境下で行われるが、その際に有機EL層4などが大気環境中の酸素や水分によって劣化するのを防ぐ機能である。2点目は、前記接続時に有機EL層4などが外部から物理的ダメージを受けないように保護する機能である。そして、3点目は、本実施形態においては、後記する第2接着剤層8及び/又は第2封止材層9から水分や酸素などが発生するが、第1封止材層7を設けることにより、当該水分や酸素が有機EL素子10に直接到達しないようにする機能である。
有機EL素子10の封止に用いられる封止手段としては、例えば、封止部材である第1封止材層7と、第2電極5及びバリア性基材2とを接着剤で接着する方法を挙げることができる。
第1封止材層7は、第1接着剤層6を介して第2電極5上又は保護膜層14上に形成される。いずれにしても、第1封止材層7は、有機EL素子10の発光領域1Bを覆うように配置されていればよく、凹板状でも、平板状でもよい。また、透明性及び電気絶縁性は特に限定されない。
第1封止材層7として、具体的には、フレキシブル性を有するポリマーフィルム、金属フィルム、金属箔等が挙げられる。ポリマーフィルムとしては、例えば、ポリカーボネート、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルファイド、ポリサルフォン等が挙げられる。金属フィルムや金属箔としては、ステンレス、鉄、銅、アルミニウム、マグネシウム、ニッケル、亜鉛、クロム、チタン、モリブテン、シリコン、ゲルマニウム及びタンタルからなる群から選ばれる一種以上の金属又は合金が挙げられる。また、本実施形態においては、PETをラミネートしたアルミニウム(Al/PET)を好適に用いることができる。ポリマーフィルムの厚さは、例えば、10〜200μm、金属フィルムの厚さは、例えば、10〜200μm、金属箔の厚さは、200μm以下であり、3〜100μmが好ましい。
本実施形態における第1封止材層7にポリマーフィルム、金属フィルム、及び金属箔を用いると、有機EL素子10の厚さを薄くできるので好ましい。ここで、第1封止材層7は、JIS K 7129−1992に準拠した方法で測定された温度25±0.5℃、相対湿度90±2%RHにおける水蒸気透過度が、1×10−3g/m・24h以下であることが好ましい。第1封止材層7は、さらには、JIS K 7126−1987に準拠した方法で測定された酸素透過度が、1×10−3ml/m・24h・atm(1atmは、1.01325×10Paである)以下であって、温度25±0.5℃、相対湿度90±2%RHにおける水蒸気透過度が、1×10−3g/m・24h以下であることが好ましい。
(第2接着剤層)
第2接着剤層8は、積層体15の上面及び側面並びにバリア性基材2における積層体15が形成された面のうち積層体15が形成されていない領域を被覆している。換言すると、第2接着剤層8は、バリア性基材2上の少なくとも一部の領域において、形成されている第1電極3、有機EL層4、第2電極5、第1接着剤層6、及び第1封止材層7(即ち、積層体15)を覆うように設けられている。第2接着剤層8は、バリア性基材2上で取り出し電極13、電極リード12が設けられている部分については、取り出し電極13、電極リード12を覆うように設けられている。
第2接着剤層8は、第1接着剤層6と同様にして形成することができる。すなわち、第2接着剤層8も作業性の観点から、接着剤は第2封止材層9に塗布し、当該接着剤が塗布された面を第1封止材層7と接着するのが好ましい。第2封止材層9への接着剤の塗布は、市販のディスペンサーを使ってもよいし、スクリーン印刷のように印刷してもよい。このようにして設けられる第2接着剤層8は、バリア性基材2から第1封止材層7までの構成(積層体15)の上に形成される。ここで、後述するように、第2封止材層9の形成寸法は積層体15よりも大きいので、前記したように、第2接着剤層8は、積層体15の上面及び側面並びにバリア性基材2における積層体15が形成された面のうち積層体15が形成されていない領域を被覆することになる。なお、本実施形態においても、第2接着剤層8及び/又は第2封止材層9から水分や酸素などが発生するが、第1封止材層7を回り込んで拡散するため(有機EL素子10に到達しなければならないため)、DSの発生までの時間が大幅に遅くなる。
本実施形態においては、第2接着剤層8が透光性を有していることが好ましい。ここで、第2接着剤層8について透光性を有しているとは、可視光が透けて視認できる状態であって、可視光透過率が50%以上をいう。このようにすると、ベゼルが透明な領域を作り出すことができるので、実際のパネル寸法に対し、見かけのパネル寸法を比較的小さく作ることができる。そのため、パネルをタイリングして非発光部を少なくするなど、デザインの自由度を向上させることができる。なお、この効果は、第1封止材層7や第2封止材層9にAl/PETを用いた場合も得ることができる。
(第2封止材層)
第2封止材層9は、第2接着剤層8の上に形成(接着)され、形成寸法が積層体15よりも大きい。第2封止材層9の形成範囲は、第2接着剤層8の形成範囲と同じとするのが好ましい。第2封止材層9は、第2接着剤層8の側面をさらに封止するように形成してもよい。このようにするとさらに水分や酸素などの侵入を防ぐことができる。
第2封止材層9は、第1封止材層7と同様の材料及び手法で形成することができる。
なお、本実施形態においては、第2封止材層9が透光性を有していることが好ましい。ここで、第2封止材層9について透光性を有しているとは、第2接着剤層8と同様、可視光が透けて視認できる状態であって、可視光透過率が50%以上をいう。このようにすると、ベゼルが透明な領域を作り出すことができるので、実際のパネル寸法に対し、見かけのパネル寸法を比較的小さく作ることができる。そのため、パネルをタイリングして非発光部を少なくするなど、デザインの自由度を向上させることができる。
(第2封止材層の形成寸法)
以上の構成を有しているので、本実施形態においては、第2封止材層9は、第1接着剤層6及び第1封止材層7よりも形成寸法が大きくなる。即ち、前記したように、第2接着剤層8及び第2封止材層9は、バリア性基材2上に形成された第1電極3、有機EL層4、第2電極5、第1接着剤層6、及び第1封止材層7(即ち、積層体15)を覆っている。
このような構成としているので、本実施形態に係る有機EL素子10は、第2封止材層9によって装置外から有機EL層4への水分や酸素などの侵入を防ぐことができる。
また、本実施形態に係る有機EL素子10は、第1封止材層7と第2封止材層9との間に第2接着剤層8が形成されており、これらの間を満たしているので、接着剤が満たされていない場合と比較して、側面からの水分や酸素が侵入することによる有機EL素子10の劣化が抑制される。
また、本実施形態においては、図2、図3に示すように、第2封止材層9の端面E1から第1封止材層7の端面E2までの形成寸法Lは、例えば、1mm以上とするのが好ましい。このようにすると、前記形成寸法Lが十分長く設けられているので、第2封止材層9(及び第2接着剤層8)の端面から水分や酸素が侵入したとしても有機EL層4に到達し難く、DSがより発生し難い。特に、本実施形態においては、第1封止材層7と第2封止材層9との間に第2接着剤層8が充填されているので、水分や酸素が有機EL層4により到達し難いものとなっている。前記形成寸法Lは、水分や酸素の侵入を防止する観点から、2mm以上とするのが好ましい。なお、前記形成寸法Lの上限に限定はないが、生産コストや生産性の観点から3mm以下とするのが好ましい。
(バリア性基材における積層体が形成されていない他方の面)
前述したように、バリア性基材2は、近年のハイバリア化によりそのガスバリア性は非常に高くなっており、バリア性基材2を透過して水分や酸素が侵入することは殆どない。
そのため、本実施形態に係る有機EL発光装置1、51は、バリア性基材2における積層体15が形成されていない他方の面を第2接着剤層8及び第2封止材層9で被覆しなくてもよい。このようにすると、有機EL素子10への水分や酸素の侵入を防止しつつ、フレキシブル性をより高くすることができるので好ましい。
(本実施形態に係る有機EL発光装置の効果)
従って、本実施形態に係る有機EL素子10を有する有機EL発光装置1、51は、比較的簡略な構成としているにも拘らず、有機EL層4への水分及び酸素の侵入がほぼ完全に防止され、ダークスポット(DS)が生じ難くなっている。そのため、このような構成を採用する本実施形態に係る有機EL発光装置1、51は、DSによる外観不良が抑制されている。また、本実施形態に係る有機EL素子10を有する有機EL発光装置1、51は、比較的簡略な構成であるので、高いフレキシブル性を備えている。
また、本実施形態においては、バリア性基材2の積層体15が形成されていない他方の面(光取り出し側)を接着剤層及び封止材層で封止していないので、接着剤の使用量を減らすことができる。そのため、製造コストの低減、作業性の向上を図ることができる。また、このようにすると、接着剤の使用量が少なくて済むことから、接着剤からの揮発成分が劇的に減少し、DSをより生じ難くできる。
(有機EL発光装置)
本実施形態に係る有機EL発光装置1、51は、発光部の発光素子として、前記した本実施形態に係る有機EL素子10を有する。有機EL発光装置1、51に必要な構成は当該技術分野で公知のものを適用することができる。
本実施形態に係る有機EL発光装置1、51は、例えば、家庭用照明、車内照明、時計や液晶用のバックライト、看板広告、信号機、光記憶媒体の光源、電子写真複写機の光源、光通信処理機の光源、光センサーの光源等に適用できる。また、特にカラーフィルターと組み合わせた液晶表示装置のバックライト、照明用光源としての用途に有効に用いることができる。カラーフィルターと組み合わせてディスプレイのバックライトとして用いる場合には、輝度をさらに高めるため、集光シートなどと組み合わせて用いるのが好ましい。
(有機EL素子及び有機EL発光装置の製造方法)
本実施形態における有機EL素子10の製造方法の一例として、バリア性基材2/陽極(第1電極3)/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極(第2電極5)からなる有機EL素子10の製造方法について説明する。
まず、バリア性基材2上に前記した陽極用物質からなる薄膜を1μm以下、好ましくは10nmから200nmの膜厚になるように、蒸着やスパッタリング等の方法により形成させ、陽極を作製する。
次に、この上に有機EL素子材料である正孔注入層、正孔輸送層、発光層、正孔阻止層、電子輸送層の有機化合物薄膜を順次形成する。
この有機化合物薄膜の薄膜化の方法としては、前記の如く真空蒸着法、スパッタ法、ウェットプロセス(スピンコート法、キャスト法、インクジェット法、印刷法、LB法(ラングミュア−ブロジェット法)、スプレー法、印刷法、スロット型コータ法)等があるが、均質な膜が得られ易く、且つピンホールが生成し難い等の点から、真空蒸着法、スピンコート法、インクジェット法、印刷法、スロット型コータ法が特に好ましい。
なお、前記した各層毎に異なる製膜法を適用してもよい。製膜に蒸着法を採用する場合、その蒸着条件は使用する化合物の種類等により異なるが、一般にボート加熱温度50℃から450℃、真空度10−6Paから10−2Pa、蒸着速度0.01nm/秒から50nm/秒、基板(バリア性基材2)の温度−50℃から300℃、膜厚0.1nmから5μm、好ましくは5nmから200nmの範囲で適宜選ぶことが望ましい。
これらの層を形成後、その上に陰極用物質からなる薄膜を1μm以下、好ましくは50nmから200nmの範囲の膜厚になるように、例えば、蒸着やスパッタリング等の方法により形成させ、陰極を設けることにより所望の有機EL素子10が得られる。
この有機EL素子10の作製は、一回の真空引きで一貫して正孔注入層から陰極まで作製するのが好ましいが、途中で取り出して異なる製膜法を施しても構わない。その際、作業を乾燥不活性ガス雰囲気下で行う等の配慮が必要となる。
また作製順序を逆にして、陰極、電子注入層、電子輸送層、発光層、正孔輸送層、正孔注入層、陽極の順に作製することも可能である。このようにして得られた有機EL素子10を有する有機EL発光装置1に、直流電圧を印加する場合には、陽極を+、陰極を−の極性として電圧2Vから40V程度を印加すると、発光が観測できる。また交流電圧を印加してもよい。なお、印加する交流の波形は任意でよい。また、有機EL発光装置1は多色に発光するものであってもよい。
有機EL素子10の製造過程の一部やその後の事後処理として、例えば、熱硬化接着剤を用いた固体封止や、熱硬化接着剤を使用して有機EL素子10をタイリングした応用製品の製造、性能安定化や向上を目的とした加熱アニールなどの加熱処理を実行してもよい。
当該加熱処理の加熱温度は、製造工程の効率化の観点より高い方がよく、好ましくは70℃以上であり、より好ましくは100℃以上であり、さらに好ましくは130℃以上である。ただし、当該加熱処理の加熱温度は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、正孔阻止層、電子輸送層などの有機化合物層を形成するすべての有機化合物のガラス転移点Tg未満とする。
そして、このようにして製造した有機EL素子10の積層体15を第2接着剤層8及び第2封止材層9で被覆することにより、本実施形態に係る有機EL発光装置1を製造することができる。
なお、第2電極5(陰極)と第1接着剤層6との間に保護膜層14を形成することによって、有機EL発光装置51を製造することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例]
《試料の作製》
(バリア性基材の作製)
(第1のガスバリア層の形成)
大気圧プラズマ製膜装置(特開2008−56967号公報の図3に記載のロールツーロール形態の大気圧プラズマCVD装置)を用いて、大気圧プラズマ法により、透明樹脂基材(きもと社製クリアハードコート層(CHC)付ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、PETの厚さ125μm、CHCの厚さ6μm)上に、以下の薄膜形成条件で酸化珪素の第1のガスバリア層(100nm)を形成した。
(混合ガス組成物)
放電ガス :窒素ガス 94.9体積%
薄膜形成ガス:テトラエトキシシラン 0.1体積%
添加ガス :酸素ガス 5.0体積%
(成膜条件)
〈第1電極側〉
電源種類:ハイデン研究所 100kHz(連続モード) PHF−6k
周波数 :100kHz
出力密度:10W/cm
電極温度:120℃
〈第2電極側〉
電源種類:パール工業 13.56MHz CF−5000−13M
周波数 :13.56MHz
出力密度:10W/cm
電極温度:90℃
上記方法に従って形成した第1のガスバリア層は、酸化珪素(SiO)で構成されている。
(第2のガスバリア層の形成)
上記方法で形成した第1のガスバリア層の上に、パーヒドロポリシラザン(PHPS、アクアミカ NN120−10、無触媒タイプ、AZエレクトロニックマテリアルズ(株)製)の10質量%ジブチルエーテル溶液をワイヤレスバーにて、乾燥後の(平均)膜厚が、0.10μmとなるように塗布し、塗布試料を得た。
(乾燥処理)
得られた塗布試料を、温度85℃、湿度55%RHの雰囲気下で1分間処理し、乾燥試料を得た。
(除湿処理)
乾燥試料をさらに温度25℃、湿度10%RH(露点温度−8℃)の雰囲気下に10分間保持し、除湿処理を行った。
(改質処理A)
除湿処理を行った試料に対し、下記の条件で改質処理を施して、第2のガスバリア層を形成した。改質処理時の露点温度は−8℃で実施した。
〈改質処理装置〉
装置:株式会社 エム・ディ・コム製エキシマ照射装置MODEL:MECL−M−1−200
波長:172nm
ランプ封入ガス:Xe
〈改質処理条件〉
改質処理装置の稼動ステージ上に固定した試料を、以下の条件で改質処理を行って、第2のガスバリア層を形成した。
エキシマ光強度 :130mW/cm(172nm)
試料と光源の距離 :1mm
ステージ加熱温度 :70℃
照射装置内の酸素濃度:1.0%
エキシマ照射時間 :5秒
以上により、バリア性基材を作製した。
上記のようにして作製したバリア性基板の第2のガスバリア層の上に、図1〜図4に示すようにして、第1電極、有機EL層、第2電極を形成した。そして、第1封止材層(PANAC社製アルミ泊/PET複合フィルム)に第1接着剤層(Three Bond社製TB1655)を貼り合わせ、第2電極を覆うようにして積層した。そして、1×10−2Paの減圧環境下で真空ラミネータを用いて、押圧力0.1MPaで90℃5分間圧着し、さらに硬化処理として120℃、30分間の加熱を施して、封止を行った。
ここまで作製した有機EL素子を大気圧の通常環境下に取り出し、日立化成社製異方導電フィルム(ACF)MF−331を用いて、電極リード(圧延銅箔18μm付きポリイミドフィルム(12.5μm))を、温度170℃(別途熱電対を用いて測定したACF温度140℃)、圧力2MPa、10秒、電極リード側からこの条件で加温、加圧して接着した。
そして、第2封止材層(尾池工業社製VX−50T)に第2接着剤層(Three Bond社製TB1655)を貼り合わせ、当該有機EL素子を覆うようにして上記第1封止材層と同様の方法で封止し、実施例に係るサンプルを作製した(図1〜4参照)。
[比較例1]
《試料の作製》
実施例と同様にして有機EL素子を製造し、電極リードを接続した。そして、この有機EL素子を一対の第2封止基板(尾池工業社製VX−50T)で挟み込み、それぞれの第2封止基板に設けられた第2接着剤(Three Bond社製TB1655)同士を実施例1と同様の方法で封止し、比較例1に係るサンプルを作製した(比較例1に係るサンプルの構成として図8参照)。なお、この比較例1に係るサンプルは、特許文献1の実施例相当品である。
[比較例2]
《試料の作製》
実施例と同様にして図6に示すように、有機EL素子10を製造し、電極リード(図6において図示せず)を接続した。そして、第2封止材層61の内周部、特にバリア性基板2と接触する部分のみ第2接着剤層62を貼り合わせ、実施例1と同様の方法で有機EL素子10を封止し、比較例2に係るサンプルを作製した(図6参照)。
実施例及び比較例1、2に係るサンプルをそれぞれ3個ずつ用意し、表1に示す環境・条件でサンプルを保持した後、有機EL発光装置に取り付けて発光させ、サンプルに生じたDSの発生状況を確認した。DSの発生状況に関する評価基準は以下のとおりであり、優(○)及び良(△)が合格、劣(×)が不合格である。評価結果を表1に示す。
(DSの発生状況に関する評価基準)
優(○):DS未発生
良(△):100μmφ未満のDSが1個以下
劣(×):100μmφ未満のDSが2個以上であるか、100μmφ以上のDSが1個以上であるか、又は非点灯
Figure 2018097943
表1に示すように、実施例に係るサンプルは、保持時間0hr、1000hrにおいてDSの発生状況に関する評価が優(○)又は良(△)となり、合格となった。
また、実施例に係るサンプルは、平置き(試験A)、R50mmの屈曲(試験B)、R20mmの屈曲(試験C)のいずれにおいてもDSの発生状況に関する評価が優(○)又は良(△)となり、合格となった。
これらのことから、本発明の実施例に係るサンプルは、DSによる外観不良を抑制しつつ、フレキシブル性が高いことが確認された。
また、実施例に係るサンプルは、第1封止材層を形成した後に大気圧の通常環境下に取り出して電極リード及び第2封止材層を形成したが、第1封止材層を形成していたため有機EL層などが大気環境中の酸素や水分によって劣化するのを防いだことが確認された。
実施例に係るサンプルがこのような評価を得ることができた理由としては、以下のことが考えられる。すなわち、実施例に係るサンプルは、バリア性基材上に形成した、バリア性基材よりも形成寸法の小さい第1電極、有機EL層、第2電極、第1接着剤層、第1封止材層がこの順で形成された積層体を備えている。また、この積層体の上面及び側面並びにバリア性基材における積層体が形成された面のうち積層体が形成されていない領域を被覆する第2接着剤層と、第2接着剤層の上に形成され、形成寸法が積層体よりも大きい第2封止材層と、を有している。
このような構成としているため、実施例に係るサンプルは、第2封止材層及び第1封止材層により、外部の水分及び酸素が面直方向に侵入するのを防ぐことができたと考えられる。さらに、第2接着剤層及び/又は第2封止材層で発生した水分や酸素も第1封止材層によって有機EL素子に侵入し難くなっていたため、前記したように、DSによる外観不良を抑制できたと考えられる。
これに対し、比較例1に係るサンプルは、屈曲させたもの(試験B,C)は保持時間1000hrでは劣(×)となり、不合格となった。
これは、比較例1に係るサンプルを屈曲させる際にバリア性基材のガスバリア層が破壊されたり、密着力の弱い層間で剥離が発生したりしたことが原因であると考えられる。
この点、前記した実施例に係るサンプルは、有機EL素子を一対の封止基板で挟み込んでおらず、比較的簡略な構成としている。そのため、実施例に係るサンプルは、フレキシブル性が高く、バリア性基材のガスバリア層が破壊されたり、密着力の弱い層間で剥離が発生したりするのを防ぐことができたと考えられる。
なお、比較例1に係るサンプルにおいて、保持時間0hrでDSが発生していたのは、一対の封止基板で挟み込む際に使用した接着剤及び/又は封止材層から発生したアウトガスが有機EL層に悪影響を及ぼしたためと考えられる。
この点、前記した実施例に係るサンプルは、有機EL素子を一対の封止材層で挟み込んでおらず、比較的簡略な構成としているので、水分や酸素などの悪影響成分が有機EL層に持ち込まれず、試験初期の劣化を抑えることができたと考えられる。また、実施例に係るサンプルは、第1封止材層を形成していたので、これにより、第2接着剤層8及び/又は第2封止材層9から発生した水分や酸素などの影響を受けなかったものと考えられる。
比較例2に係るサンプルは、試験Aの平置きのものであると、試験B、Cの屈曲させたものであるとを問わず、保持時間1000hrでは劣(×)となり、不合格となった。
これは、第2封止材層と有機EL素子の間に隙間があるため、第2接着剤層を通って進入した水分や酸素が容易に拡散したことで、有機EL素子への到達が早まったと考えられる。
以上、本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス発光装置について、実施形態及び実施例により説明したが、これらは本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
なお、本実施形態に係る有機EL発光装置1、51について、バリア性基材2における積層体15が形成されていない他方の面を第2接着剤層8及び第2封止材層9で被覆しない態様を説明したが、これに限定されない。本実施形態においては、高いフレキシブル性を有する範囲で、バリア性基材2における積層体15が形成されていない他方の面の一部又は全部を第2接着剤層8及び第2封止材層9で被覆してもよい。
1 有機EL発光装置
2 バリア性基材
3 第1電極
4 有機EL層
5 第2電極
6 第1接着剤層
7 第1封止材層
8 第2接着剤層
9 第2封止材層
10 有機EL素子
14 保護膜層
15 積層体
L 形成寸法

Claims (5)

  1. バリア性基材の一方の面の上に、前記バリア性基材よりも形成寸法の小さい第1電極、有機エレクトロルミネッセンス層、第2電極、第1接着剤層、第1封止材層がこの順で形成された積層体を備える有機エレクトロルミネッセンス素子と、
    前記積層体の上面及び側面並びに前記バリア性基材における前記積層体が形成された面のうち前記積層体が形成されていない領域を被覆する第2接着剤層と、
    前記第2接着剤層の上に形成され、形成寸法が前記積層体よりも大きい第2封止材層と、を有する
    ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス発光装置。
  2. 前記第2封止材層及び前記第2接着剤層が透光性を有していることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス発光装置。
  3. 前記第2接着剤層がエポキシ系熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセンス発光装置。
  4. 前記第1封止材層が金属箔であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス発光装置。
  5. 前記第2電極と前記第1接着剤層との間に保護膜層が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス発光装置。
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