JP2018096593A - 空調システム - Google Patents
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Description
図1Aは、空調システムを構成する複数の空調機10A〜10Eが据え付けられている建屋の平面図である。また、図1Bは、図1Aに記載の建屋のX−X線における断面図である。
図3は、空調機10の構成図である。図3において、空調機10は、冷房運転および暖房運転が可能な冷凍装置であり、熱源側ユニット11と、室内ユニット21と、熱源側ユニット11と室内ユニット21とを接続するための液冷媒連絡配管2、及びガス冷媒連絡配管3とを備えている。空調機10の冷媒回路Cには、例えば、単一冷媒であるR32が封入されている。
図3において、熱源側ユニット11は、主に、圧縮機12、四方切換弁15、熱源側熱交換器13、及び膨張弁14を有している。さらに、熱源側ユニット11は熱源側ファン16も有している。
圧縮機12は、低圧の冷媒を圧縮し、圧縮後の高圧の冷媒を吐出する。圧縮機12では、スクロール式、ロータリ式等の圧縮機構が圧縮機モータ12aによって駆動される。圧縮機モータ12aの運転周波数は、インバータ装置によって変更される。
熱源側熱交換器13は、フィン・アンド・チューブ式の熱交換器である。熱源側熱交換器13の近傍には、熱源側ファン16が設置される。熱源側熱交換器13では、熱源側ファン16が搬送する空気と冷媒とが熱交換する。
膨張弁14は、開度可変の電子膨張弁である。膨張弁14は、冷房運転時の冷媒回路Cにおける冷媒の流れ方向において熱源側熱交換器13の下流側に配置されている。
四方切換弁15は、第1から第4までのポートP1〜P4を有している。四方切換弁15では、第1ポートP1が圧縮機12の吐出側に接続され、第2ポートP2が圧縮機12の吸入側に接続され、第3ポートP3が熱源側熱交換器13のガス側端部に接続され、第4ポートP4がガス側閉鎖弁5に接続されている。
熱源側ファン16は、プロペラファン16aと、プロペラファン16aを駆動するモータ16bとで構成されている。モータ16bは、インバータ装置によって、その回転数が可変である。
図3に示すように、熱源側ユニット11には熱源側制御部41aが搭載されている。また、図4は、空調機10の制御部41を示すブロック図である。図4において、熱源側制御部41aは、マイコン41aa、メモリ41abを内蔵している。マイコン41aaは、各種の演算を行い、制御対象機器への指令を行う。メモリ41abは、各種データを格納する。
天井裏温度センサ64は、熱源側ユニット11の空気の吸入口側で、熱源側ユニット11内に流入する空気の温度を検出する。本実施形態において、天井裏温度センサ64は、サーミスタからなる。
室内ユニット21は、室内熱交換器32と、室内ファン27とを有している。また、室内ユニット21には、リモートコントロールユニット(以下、「リモコン42」という。)が付帯されている。ユーザーは、リモコン42を介して、空調機10の各種運転モード等を設定することができる。
室内熱交換器32は、フィン・アンド・チューブ式の熱交換器である。室内熱交換器32の近傍には、室内ファン27が設置される。
室内ファン27は、クロスフローファンである。室内ファン27は、ファン27aと、ファン27aを回転させるためのファンモータ27bとを有している。
図1に示すように、室内ユニット21には、室内側制御部41bが搭載されている。また、図4に示すように、室内側制御部41bは、マイコン41ba及びメモリ41bbを内蔵している。
室内ユニット21には、室内熱交温度センサ44と室内温度センサ46とが設けられている。室内熱交温度センサ44は、室内熱交換器32の中間位置に設置され、冷媒の飽和温度を検出する。
集中制御部40は、圧縮機12の運転周波数、四方切換弁15の切換動作、膨張弁14の開度、および熱源側ファン16、室内ファン27の回転を遠隔制御することができる。そのため、集中制御部40は、外部との通信制御も行うことができる。
記憶部401は、集中制御部40の各部間のデータ、及び集中制御部40と各空調機10A〜10Eとの間で通信された運転情報を記憶する。
判定部403は、上記運転情報に基づいて各空調機10A〜10Eの運転状態が予め設定される運転条件を充足しているか否かを判断する。
通信部405は、通信ネットワーク6に対するインタフェースであり、指令部407の命令に従って通信ネットワーク6に信号を送信し、或いは通信ネットワーク6から信号を受信し、その旨を表す信号を指令部407に送る。
指令部407は、通信部405を制御して各空調機10A〜10Eから送信された運転情報を受信し、且つその運転情報に基づき集中制御部40の各部の動作を制御する。
空調機10では、四方切換弁15によって、冷媒の循環サイクルを冷房運転時の循環サイクルおよび暖房運転時の循環サイクルのいずれか一方に切り換えることが可能である。
冷房運転では、図3に示す四方切換弁15が実線で示す状態となり、圧縮機12、室内ファン27、熱源側ファン16が運転状態となる。これにより、冷媒回路Cでは、熱源側熱交換器13が凝縮器となり、室内熱交換器32が蒸発器となる冷凍サイクルが行われる。
暖房運転では、図1に示す四方切換弁15が破線で示す状態となり、圧縮機12、室内ファン27、熱源側ファン16が運転状態となる。これにより、冷媒回路Cでは、室内熱交換器32が凝縮器となり、熱源側熱交換器13が蒸発器となる冷凍サイクルが行われる。
この空調システムでは、集中制御部40が、複数の空調機10A〜10Eそれぞれの制御部41を介して、複数の空調機10A〜10Eの各種運転モードを実行することができる。
第1協調モードは、圧縮機12を運転している熱源側ユニットに対して、隣接する停止中の熱源ユニットが[熱源側ファン16を回転させつつ圧縮機12を運転させない第1送風運転]を行うモードである。
先ず、集中制御部40は、ステップS1において、圧縮機12が運転中の熱源側ユニットの有無を判定し、有る場合はステップS2へ進み、無い場合はこの判定を継続する。
次に、集中制御部40は、ステップS2において、熱源側ユニット11A〜11Eが設置されている天井裏空間CSの温度分布を測定する。温度分布は、熱源側ユニット11A〜11Eそれぞれに設けられている天井裏温度センサ64の検出値に基いて測定される。
集中制御部40は、ステップS3において、圧縮機12が運転中の熱源側ユニットの周囲温度Taが所定温度Tu以上であるか否かを判定し、「Ta≧Tuである」と判定したときはステップS4へ進み、「Ta<Tuである」と判定したときはステップS2へ戻る。
集中制御部40は、ステップS4において、共通排気ファン60が稼働しているか否かを判定し、共通排気ファン60が稼働しているときはステップS5へ進み、共通排気ファン60が稼働していないときはステップS7へ進む。
集中制御部40は、ステップS5において、隣接の熱源側ユニットが停止しているか否かを判定し、「隣接の熱源側ユニットが停止している」場合はステップS6へ進む。
集中制御部40は、ステップS6において、第1協調モードを実行する。第1協調モードとは、隣接の熱源側ユニットによる第1送風運転を行うモードである。また、第1送風運転とは、[熱源側ファン16を回転させつつ圧縮機12を運転させない]送風運転である。
一方、集中制御部40が先のステップS5において「隣接の熱源側ユニットが運転している」と判定した場合は、ステップS11へ進む。
集中制御部40は、ステップS11において、圧縮機12が停止中の熱源側ユニットの有無を判定する。
集中制御部40は、ステップS12において、排気ファン・サポートモードを実行する。排気ファン・サポートモードとは、圧縮機12が停止中の全ての熱源ユニットを対象に、第1送風運転を行うモードである。なお、第1送風運転とは、第1協調モードで説明した通り、[熱源側ファン16を回転させつつ圧縮機12を運転させない]運転である。つまり、排気ファン・サポートモードは、第1協調モードの変形である。
他方、ステップS11において、集中制御部40が「圧縮機12が停止中の熱源側ユニットがない」と判定した場合はステップS13へ進む。以下、図6を参照しながら、その動作を説明する。
集中制御部40は、ステップS13において、第2協調モードを実行する。第2協調モードとは、隣接の熱源側ユニットにより第2送風運転を行うモードである。また、第2送風運転とは、[隣接する熱源ユニットが圧縮機12を運転し、熱源側ファン16を回転させて通常の空調運転を行っている状況下において、その熱源側ファン16の回転数を当該通常の空調運転時よりも高い回転数とする]送風運転である。
(5−1)
上記空調システムでは、集中制御部40は第1空調機(例えば、空調機10A)が空調運転を行っているとき、第2空調機(例えば、空調機10B)に第1協調モードを実行させて熱源側ファン16を稼働するので、天井裏空間CSの熱撹拌を行うことができる。
上記空調システムでは、集中制御部40が、天井裏温度センサ64によって測定した温度分布に基づいて「熱こもり」の位置を把握することができるので、熱こもりを効率的に解消するために適した位置にある空調機を選定し、その空調機に第1協調モードを実行させることができる。
上記空調システムでは、集中制御部40が、空調運転を停止中の空調機を対象に、熱源側ユニット11の熱源側ファン16を回転させる排気ファン・サポートモードを実行することによって、共通排気ファン60による排熱処理をサポートする。これは、共通空間の排熱処理が追いつかない場合に有益である。
上記空調システムでは、空調運転中の第1空調機(例えば空調機10A)と、それに隣接する第2空調機(例えば空調機10B)が共に運転中であっても、第2協調モードの実行により、熱源側ユニット11Bの熱源側ファン16の回転数が通常の空調運転時よりも高くなるので、隣接する空調機10Aの熱源側ユニット11A周辺の熱こもり解消に貢献する。
(6−1)第1協調モードにおける変形例
上記実施形態の第1協調モードでは、集中制御部40が空調機10Bの熱源側ユニット11Bの熱源側ファン16Bだけを回転させて、圧縮機12Bを運転させない。その際の空気撹拌効果により空調機10Aの熱源側ユニット11Aの周囲温度の上昇を抑制している。しかし、それに限定されるものではない。
上記実施形態の第2協調モードでは、集中制御部40が空調機10Bの熱源側ユニット11Bの熱源側ファン16Bだけを当該空調運転時の回転数よりも高い回転数で回転させて、その際の空気撹拌効果により空調機10Aの熱源側ユニット11Aの周囲温度の上昇を抑制しているが、これに限定されるものではない。
上記実施形態及び上記変形例では、集中制御部40が空調機10A〜10Eの各制御部41とは別個に設けられている構成である。しかし、これに限定されるものではなく、空調機10A〜10Eのいずれかを親機として、親機の制御部41を集中制御部として設定しても良い。
10A 空調機(第1空調機)
10B 空調機(第2空調機)
12 圧縮機
12A 圧縮機(第1圧縮機)
12B 圧縮機(第2圧縮機)
16 熱源側ファン
16A 熱源側ファン(第1熱源側ファン)
16B 熱源側ファン(第2熱源側ファン)
40 集中制御部(制御部)
60 共通排気ファン
64 天井裏温度センサ(温度センサ)
Claims (10)
- 複数の空調機それぞれが、熱源側ファンにより屋内の共通空間から空気を取り入れて自己の熱源側熱交換器に流し前記共通空間へと吹き出し、且つ、空調対象空間から空気を取り入れて自己の利用側熱交換器に流し前記空調対象空間へと空調空気を吹き出すように設置される空調システムであって、
第1圧縮機(12A)、第1熱源側熱交換器(13A)、及び前記第1熱源側熱交換器に送風する第1熱源側ファン(16A)を含む第1空調機(10A)と、
第2圧縮機(12B)、第2熱源側熱交換器(13B)、及び前記第2熱源側熱交換器に送風する第2熱源側ファン(16B)を含む第2空調機(10B)と、
前記第1空調機(10A)の前記第1圧縮機(12A)が運転しているときに、前記第2空調機(10B)の前記第2熱源側ファン(16B)を回転させつつ前記第2圧縮機(12B)に運転を行わせない第1送風運転を行う、第1協調モードを実行する制御部(40)と、
を備える、
空調システム。 - 前記第1空調機(10A)と前記第2空調機(10B)とは互いに隣接している、
請求項1に記載の空調システム。 - 前記制御部(40)は、前記共通空間の温度分布に基づき前記第1協調モードを実行する、
請求項1又は請求項2に記載の空調システム。 - 前記共通空間に予め設定された複数の箇所それぞれに配置される温度センサ(64)をさらに備え、
前記制御部(40)は、複数の前記温度センサ(64)の検出値から前記共通空間の前記温度分布を把握する、
請求項3に記載の空調システム。 - 前記共通空間の換気を行う共通排気ファン(60)をさらに備え、
前記制御部(40)は、前記第2空調機(10B)が空調運転を停止しているとき、前記共通排気ファン(60A)の稼働に連動して前記第2空調機(10B)の前記第2熱源側ファン(16B)を回転させる、
請求項1に記載の空調システム。 - 前記制御部(40)は、前記第1空調機(10A)の前記第1圧縮機(12A)及び前記第2空調機(10B)の前記第2圧縮機(12B)に運転を行わせているとき、前記第2空調機(10B)に、前記第2熱源側ファン(16B)の回転数が通常の空調運転時よりも高くなる第2送風運転を行わせる第2協調モードを実行する、
請求項1又は請求項2に記載の空調システム。 - 前記制御部(40)は、前記第1協調モードにおいて、複数の前記空調機のうち前記第1空調機(10A)から視て前記共通空間の空気流れと交差する方向に配置され、且つ前記第1空調機(10A)よりも前記空気流れの上流側に位置する前記空調機(10C)に、前記空調機(10C)の熱源側ファン(16C)を回転させつつ前記空調機(10C)の圧縮機(12C)に運転を行わせない送風運転を行わせる、
請求項1に記載の空調システム。 - 前記共通空間の換気を行う共通排気ファン(60A)をさらに備え、
前記制御部(40)は、前記第1協調モードにおいて、複数の前記空調機のうち前記第1空調機(10A)から視て前記共通空間の空気流れと交差する方向に配置され、且つ前記共通排気ファン(60A)に近い前記空調機(10D)に、前記空調機(10D)の熱源側ファン(16D)を回転させつつ前記空調機(10D)の圧縮機(12D)に運転を行わせない送風運転を行わせる、
請求項1に記載の空調システム。 - 前記制御部(40)は、前記第2協調モードにおいて、複数の前記空調機のうち前記第1空調機(10A)から視て前記共通空間の空気流れと交差する方向に配置され、且つ前記第1空調機(10A)よりも前記空気流れの上流側に位置する前記空調機(10C)に、その熱源側ファン(16C)の回転数が通常の空調運転時よりも高くなる送風運転を行わせる、
請求項6に記載の空調システム。 - 前記共通空間の換気を行う共通排気ファン(60A)をさらに備え、
前記制御部(40)は、前記第2協調モードにおいて、複数の前記空調機のうち前記第1空調機(10A)から視て前記共通空間の空気流れと交差する方向に配置され、且つ前記共通排気ファン(60A)に近い前記空調機(10D)に、その熱源側ファン(16D)の回転数が通常の空調運転時よりも高く、且つ、前記第2送風運転中の前記第2熱源側ファン(16B)の回転数よりも低くなる送風運転を行わせる、
請求項6に記載の空調システム。
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