JP2018095757A - 樹脂組成物およびそれを含有するゴム組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】下記一般式(1)で表されるアルキルフェノールとアセトアルデヒドとを共縮合させて得られるノボラック型フェノール樹脂、或いは該共縮合樹脂を含む樹脂組成物であって、基材となる該共縮合樹脂の軟化点に近い温度においても溶融粘度が十分に低下した樹脂、或いは樹脂組成物を提供すること。【解決手段】上記共縮合樹脂に、炭素数8〜32の脂肪酸を1種以上添加することにより上記課題が解決可能であることを見出した。【化1】(上記一般式(1)中、R1は分岐を有しても良い炭素数4〜8のアルキル基を表す。)【選択図】なし
Description
本発明は、粘着付与剤として用いられるアルキルフェノールから誘導される共縮合樹脂を含む樹脂組成物の改良に関する。
一般的に、天然・合成ゴム、ゴム系接着剤、ラテックスなどに配合し、配合物の表面の粘着性を増大させる薬品を粘着付与剤(タッキファイヤ)と呼んでいる。粘着付与剤は、例えば、タイヤ、ベルト、ホースなどをはじめとした多くのゴム製品の製造工程において実施される、未加硫ゴム組成物を貼り合わせて成形する工程において、未加硫ゴム組成物に対する粘着性(タック性)を付与するために、未加硫ゴム組成物に配合されている。昨今、特に粘着性に乏しい合成ゴムの出現により、粘着付与剤の更なる性能向上が求められている。
また、粘着付与剤は、ゴム素材との相溶性が良く、ゴムに付与させた粘着性の経時変化の小さいことが要求される。通常、粘着付与剤として、クマロン−インデン樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、キシレン−ホルムアルデヒド樹脂、ポリテルペン樹脂、石油系炭化水素樹脂、さらにロジンエステル等の樹脂状物質が利用されている。未加硫時に粘着性が出にくい合成ゴムについては、これら粘着付与剤の中でも、より粘着付与性の高いアルキルフェノールとアルデヒド類とを共縮合させて得られるノボラック型フェノール樹脂が用いられている。
中でも、アルデヒド類としてアセトアルデヒドを用いて製造されるノボラック型フェノール樹脂(以下、アルキルフェノール−アセトアルデヒド共縮合樹脂と称することもある)、及び該共縮合樹脂を含む樹脂組成物は、粘着付与剤として優れた粘着付与性を有することが知られている。
例えば、国際公開第2007/111109号パンフレット(特許文献1)には、炭素数1〜18のp−アルキルフェノール類とホルムアルデヒド以外のアルデヒド類とを共縮合させて得られるゴム配合用樹脂が開示され、該文献の実施例及び比較例において、アルキルフェノール−アセトアルデヒド共縮合樹脂を配合したゴム組成物が、アルキルフェノールとホルムアルデヒドとを共縮合させて得られる樹脂を配合したゴム組成物よりも高い粘着性を有することが記載されている。
また、特開昭58−120649号公報(特許文献2)には、アルキルフェノール−アセトアルデヒド共縮合樹脂に石油系炭化水素樹脂を配合した樹脂組成物が開示され、該樹脂組成物が合成ゴムに対し、加硫遅れもなく優れた粘着性を与えることが記載されている。
このように、粘着付与剤として好適に用いられるアルキルフェノール−アセトアルデヒド共縮合樹脂であるが、該共縮合樹脂は、高温に晒すと軟化点が高くなる等、品質が安定しなくなるといった問題があり、製造された該共縮合樹脂を反応器から取り出す際、できるだけ低い(軟化点に近い)温度で取り出す必要がある。しかしながら、該共縮合樹脂は軟化点付近の溶融粘度が非常に高く、反応器から取り出すことが困難となったり、或いは取り出せたとしても該共縮合樹脂が反応器等に付着し得量が低下する等の問題や、造粒機等による成形が困難であるといった問題があった。また、特許文献2のような樹脂組成物とした場合でも、溶融粘度を十分に低下させるには、石油系炭化水素樹脂の使用量が多くなるため、該共縮合樹脂由来の粘着付与効果が希釈され、該共縮合樹脂の粘着付与性を十分に発揮できなくなる場合があった。
本発明の目的は、アルキルフェノール−アセトアルデヒド共縮合樹脂、或いは該共縮合樹脂を含む樹脂組成物であって、基材となる該共縮合樹脂の軟化点に近い温度においても溶融粘度が十分に低下した樹脂、或いは樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らが課題解決に向けて鋭意検討した結果、下記一般式(1)で表されるアルキルフェノールと、アセトアルデヒドを用いて製造されるノボラック型フェノール樹脂に対し、炭素数8〜32の脂肪酸を1種以上配合することにより、上記課題が解決可能であることを見出し、発明を完成するに至った。具体的には以下の発明を含む。
[1]下記一般式(1)
で表される1種又は2種以上のフェノール類由来の構成単位及びアセトアルデヒド由来の構成単位を含むノボラック型フェノール樹脂、並びに炭素数8〜32の脂肪酸類を含む樹脂組成物。
[2]130℃における溶融粘度が30000mPa・s以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
[3]樹脂組成物中に含まれる炭素数8〜32の脂肪酸類の含有量が1〜10重量%である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
[4]炭素数8〜32の脂肪酸類がステアリン酸である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[5]上記一般式(1)で表されるフェノール類がp−tert−ブチルフェノールである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[6]請求項1〜5のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含むゴム組成物。
本発明によれば、従来公知の粘着付与剤と比較してもその性能が低下せず、基材となるアルキルフェノール−アセトアルデヒド共縮合樹脂の軟化点に近い温度においても、溶融粘度が十分に低い樹脂組成物が提供可能となる。
更には、基材となるアルキルフェノール−アセトアルデヒド共縮合樹脂に炭素数8〜32の脂肪酸から選択される少なくとも1種以上の脂肪酸を少量配合するだけで、軟化点を十分に低減可能であることから、該共縮合樹脂由来の粘着付与効果が希釈されず、粘着付与性を十分に発揮し得る樹脂組成物が提供可能となる。
以下、本発明について詳細に説明する。本発明の樹脂組成物は、上記一般式(1)で表されるアルキルフェノール類由来の構成単位、及びアセトアルデヒド由来の構成単位を含む共縮合樹脂(基材)、並びに炭素数8〜32の脂肪酸から選択される少なくとも1種以上の脂肪酸を含むことを特徴とする。
基材となる、上記共縮合樹脂を構成する構成単位の内、上記一般式(1)で表されるフェノール類由来の構成単位中、置換基R1は、分岐を有しても良い炭素数4〜8のアルキル基であり、例えば、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、n−オクチル基、iso−オクチル基、tert−オクチル基等が挙げられる。これらアルキル基の中でも、原料の価格や入手容易性から、tert−ブチル基が好ましい。また、上記置換基R1の置換位置としては、ヒドロキシ基に対し、パラ位であることが好ましい。これらアルキルフェノール類由来の構成単位は1種あるいは2種以上含まれていても良い。
本発明の樹脂組成物に含まれる、炭素数8〜32の脂肪酸類として例えば、炭素数8〜32の飽和または不飽和の脂肪酸、或いはそれらの金属塩が挙げられる。具体的には、飽和脂肪酸としてはカプリル酸(オクタン酸)、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、ステアリン酸、及びベヘン酸等が挙げられ、不飽和脂肪酸としてはオレイン酸またはウンデセン酸等が挙げられる。これら脂肪酸類は1種、あるいは必要に応じ2種以上併用してもよい。これら脂肪酸類のうち、価格や入手容易性の観点からステアリン酸が好ましい。
上記脂肪酸類の含有量は、樹脂組成物の総重量に対し、通常0.1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%である。該脂肪酸類の含有量を0.1重量%以上とすることにより、基材となるアルキルフェノール−アセトアルデヒド共縮合樹脂の軟化点に近い温度において、溶融粘度が十分に低下し、また、20重量%以下とすることにより、アルキルフェノール−アセトアルデヒド共縮合樹脂由来の粘着付与効果が十分に発揮される。
本発明の樹脂組成物の溶融粘度は、130℃における溶融粘度が30000mPa・s以下であることが好ましい。130℃における溶融粘度が30000mPa・s以下であれば、樹脂組成物が十分に流動し、取り出しの困難性や得量の低下等の問題なく、樹脂組成物を反応器から取り出すことが可能となる。なお、樹脂組成物の溶融粘度の測定法は、下記する実施例の項において詳述する。
本発明の樹脂組成物の軟化点としては、例えば150℃以下であり、中でも70℃〜140℃であることが好ましく、70〜120℃であることが特に好ましい。軟化点を70℃以上とすることにより、保管中にブロッキングが発生しにくい粘着付与剤とすることができ、150℃以下とすることにより、樹脂組成物として使用する際のゴムとの分散性が向上可能となる。なお、軟化点の測定法は、下記する実施例の項において詳述する。
本発明の樹脂組成物の重量平均分子量は、通常800〜3000、好ましくは1000〜2000である。なお、本発明における分子量とは、後述する条件にて分析、測定される、ゲルパーミレーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算の値のことをいう。
本発明の樹脂組成物は、アルキルフェノール−アセトアルデヒド共縮合樹脂及び炭素数8〜32の脂肪酸類を配合することによって製造することができる。配合するアルキルフェノール−アセトアルデヒド共縮合樹脂は、市販されているものを用いてもよいが、粘着付与剤をより容易に製造するとの観点からは、公知の方法、例えば国際公開第2007/111109号パンフレット(特許文献1)に記載される通り、酸存在下、上記一般式(1)で表されるフェノール類とアセトアルデヒド、或いはアセトアルデヒドを発生させる化合物(パラアルデヒド等)とを反応させることによりアルキルフェノール−アセトアルデヒド共縮合樹脂を得、前記反応後に適宜、炭素数8〜32の脂肪酸類を配合し本発明の樹脂組成物とした後、反応器より取り出すことが好ましい。
次に、本発明の樹脂組成物を含むゴム組成物について詳述する。
本発明のゴム組成物は上述した本発明の樹脂組成物、ゴム成分、充填剤及び加硫剤とを混練して得られる。これらとともに、加硫促進剤、酸化亜鉛等一般的に用いられる配合剤を混練しても良い。
本発明の樹脂組成物の配合量は通常、ゴム成分100重量部あたり0.5〜10重量部の範囲で用いられる。中でも1〜5重量部の範囲が好ましい。0.5重量部より少ない場合、ゴム組成物に粘着性が十分付与されない場合があり、10重量部より多い場合、前記作用に問題はないが配合量に見合う作用が発現せず経済的に好ましくない。
本発明で使用されるゴム成分としては、天然ゴム、エポキシ化天然ゴム、脱蛋白天然ゴムおよびその他の変性天然ゴムのほか、ポリイソプレンゴム(IR)、スチレン・ブタジエン共重合ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル・ブタジエン共重合ゴム(NBR)、イソプレン・イソブチレン共重合ゴム(IIR)、エチレン・プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)、ハロゲン化ブチルゴム(HR)等の各種の合成ゴムが例示されるが、天然ゴム、スチレン・ブタジエン共重合ゴム、ポリブタジエンゴム等の高不飽和性ゴムが好ましく用いられる。特に好ましくは合成ゴムである。また、ポリブタジエンゴムとスチレン・ブタジエン共重合ゴムの併用、天然ゴムとスチレン・ブタジエン共重合ゴムの併用等、数種のゴム成分を組み合わせることも有効である。
天然ゴムの例としては、RSS#1、RSS#3、TSR20、SIR20等のグレードの天然ゴムを挙げることができる。エポキシ化天然ゴムとしては、エポキシ化度10〜60モル%のものが好ましく、例えばクンプーラン ガスリー社製ENR25やENR50が例示できる。脱蛋白天然ゴムとしては、総窒素含有率が0.3重量%以下である脱蛋白天然ゴムが好ましい。変性天然ゴムとしては天然ゴムにあらかじめ4−ビニルピリジン、N,N,−ジアルキルアミノエチルアクリレート(例えばN,N,−ジエチルアミノエチルアクリレート)、2−ヒドロキシアクリレート等を反応させた極性基を含有する変性天然ゴムが好ましく用いられる。
SBRの例としては、日本ゴム協会編「ゴム工業便覧<第四版>」の210〜211頁に記載されている乳化重合SBRおよび溶液重合SBRを挙げることができる。とりわけ溶液重合SBRが好ましく用いられ、更には日本ゼオン社製「ニッポール(登録商標)NS116」等の4,4’−ビス−(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノンを用いて分子末端を変性した溶液重合SBR、JSR社製「SL574」等のハロゲン化スズ化合物を用いて分子末端を変性した溶液重合SBR、旭化成社製「E10」、「E15」等シラン変性溶液重合SBRの市販品や、ラクタム化合物、アミド化合物、尿素系化合物、N,N−ジアルキルアクリルアミド化合物、イソシアネート化合物、イミド化合物、アルコキシ基を有するシラン化合物(トリアルコキシシラン化合物等)、アミノシラン化合物のいずれかを単独で用いて、または、スズ化合物とアルコキシ基を有するシラン化合物や、アルキルアクリルアミド化合物とアルコキシ基を有するシラン化合物等、前記記載の化合物を2種以上用いて、それぞれ分子末端を変性して得られる分子末端に窒素、スズ、ケイ素のいずれか、またはそれら複数の元素を有する溶液重合SBRが、特に好ましく用いられる。
BRの例としては、シス1,4結合が90%以上の高シスBRやシス結合が35%前後の低シスBR等の溶液重合BRが挙げられ、高ビニル含量の低シスBRが好ましく用いられる。更には日本ゼオン製「Nipol(登録商標)BR 1250H」等スズ変性BRや、4,4’−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン、ハロゲン化スズ化合物、ラクタム化合物、アミド化合物、尿素系化合物、N,N−ジアルキルアクリルアミド化合物、イソシアネート化合物、イミド化合物、アルコキシ基を有するシラン化合物(トリアルコキシシラン化合物等)、アミノシラン化合物のいずれかを単独で用いて、または、スズ化合物とアルコキシ基を有するシラン化合物や、アルキルアクリルアミド化合物とアルコキシ基を有するシラン化合物等、前記記載の化合物を2種以上用いて、それぞれ分子末端を変性して得られる分子末端に窒素、スズ、ケイ素のいずれか、またはそれら複数の元素を有する溶液重合BRが、特に好ましく用いられる。これらBRは通常は天然ゴムとのブレンドで使用される。
本発明で使用される充填剤としては、ゴム分野で通常使用されているカーボンブラック、シリカ、タルク、クレイ、水酸化アルミニウム、酸化チタン等が例示され、これら充填剤は1種、あるいは必要に応じ2種以上を配合して使用しても良い。これら充填剤としてはカーボンブラック及びシリカが好ましく用いられ、更にはカーボンブラックがより好ましく使用される。特に、充填剤に占めるカーボンブラックの割合は70重量%以上であることが好ましい。
充填剤としては、ゴム分野で通常使用されているカーボンブラック、シリカ、タルク、クレイ、水酸化アルミニウム、酸化チタン等が例示されるが、カーボンブラック及びシリカが好ましく用いられ、さらにはカーボンブラックが特に好ましく使用される。カーボンブラックとして、例えば、日本ゴム協会編「ゴム工業便覧<第四版>」の494頁に記載されるものが挙げられ、HAF(High Abrasion Furnace)、SAF(Super Abrasion Furnace)、ISAF(Intermediate SAF)、FEF(Fast Extrusion Furnace)、MAF(Medium Abrasion Furnace)、GPF(General Purpose Furnace)、SRF(Semi−Reinforcing Furnace)等のカーボンブラックが好ましい。タイヤトレッド用ゴム組成物にはCTAB比表面積40〜250m2/g、窒素吸着比表面積20〜200m2/g、粒子径10〜50nmのカーボンブラックが好ましく用いられ、CTAB比表面積70〜180m2/gであるカーボンブラックが更に好ましく、その例としてはASTMの規格において、N110、N220、N234、N299、N326、N330、N330T、N339、N343、N351等が挙げられる。またカーボンブラックの表面にシリカを0.1〜50重量%付着させた表面処理カーボンブラックも好ましい。更には、カーボンブラックとシリカの併用等、数種の充填剤を組み合わせることも有効である。
シリカとしては、CTAB比表面積50〜180m2/gや、窒素吸着比表面積50〜300m2/gのシリカが例示され、東ソー・シリカ(株)社製「AQ」、「AQ−N」、デグッサ社製「ウルトラジル(登録商標)VN3」、「ウルトラジル(登録商標)360」、「ウルトラジル(登録商標)7000」、ローディア社製「ゼオシル(登録商標)115GR」、「ゼオシル(登録商標)1115MP」、「ゼオシル(登録商標)1205MP」、「ゼオシル(登録商標)Z85MP」、日本シリカ社製「ニップシール(登録商標)AQ」等の市販品が好ましく用いられる。また通常充填剤としてシリカを用いる場合にはビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド(デグッサ社製「Si−69」)、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド(デグッサ社製「Si−75」)、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)ジスルフィド、オクタンチオ酸S−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]エステル(ジェネラルエレクトロニックシリコンズ社製「NXTシラン」)からなる群から選択される1種以上のシランカップリング剤等、シリカと結合可能なケイ素等の元素またはアルコシキシラン等の官能基を有する化合物を配合することが好ましい。
水酸化アルミニウムとしては、窒素吸着比表面積5〜250m2/g、DOP給油量50〜100ml/100gの水酸化アルミニウムが例示される。
上記充填剤の使用量として例えば、ゴム成分100重量部あたり10〜120重量部の範囲が好ましい。特に好ましいのは30〜70重量部である。
本発明で使用される硫黄成分としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、及び高分散性硫黄等が挙げられる。通常は粉末硫黄が好ましい。硫黄成分の使用量は特に限定されるものではないが、ゴム成分100重量部あたり1〜10重量部の範囲が好ましい。
本発明で使用される加硫促進剤の例としては、ゴム工業便覧<第四版>(平成6年1月20日社団法人 日本ゴム協会発行)の412〜413ページに記載されているチアゾール系加硫促進剤、スルフェンアミド系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤等が挙げられる。
具体的には、例えば、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(BBS)、
N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(DCBS)、2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)、ジフェニルグアニジン(DPG)が挙げられる。中でも、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(BBS)、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(DCBS)、またはジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)とジフェニルグアニジン(DPG)とを併用することが好ましい。
N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(DCBS)、2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)、ジフェニルグアニジン(DPG)が挙げられる。中でも、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(BBS)、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(DCBS)、またはジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)とジフェニルグアニジン(DPG)とを併用することが好ましい。
加硫促進剤の使用量として例えば、ゴム成分100重量部あたり0.5〜3重量部の範囲が好ましい。中でも0.5〜1.2重量部の範囲が特に好ましい。
酸化亜鉛の使用量として例えば、ゴム成分100重量部あたり3〜15重量部の範囲が好ましい。中でも5〜10重量部の範囲が特に好ましい。
本発明のゴム組成物は従来よりゴム分野で用いられている各種の配合剤を配合し、混練することも可能である。かかる配合剤としては、例えば、老化防止剤、オイル、リターダー、しゃく解剤、ステアリン酸等が挙げられる。
上記の老化防止剤としては、例えば日本ゴム協会編「ゴム工業便覧<第四版>」の436〜443頁に記載されるものが挙げられる。中でもN−フェニル−N’−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン(6PPD)、アニリンとアセトンの反応生成物(TMDQ)、合成ワックス(パラフィンワックス等)、植物性ワックスが好ましく用いられる。
上記のオイルとしては、プロセスオイル、植物油脂等が挙げられる。プロセスオイルとしては、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル等が挙げられる。
上記のリターダーとしては、無水フタル酸、安息香酸、サリチル酸、N−ニトロソジフェニルアミン、N−(シクロヘキシルチオ)フタルイミド(CTP)、スルホンアミド誘導体、ジフェニルウレア、ビス(トリデシル)ペンタエリスリトール−ジホスファイト等が例示され、N−(シクロヘキシルチオ)フタルイミド(CTP)が好ましく用いられる。
本発明の樹脂組成物を含むゴム組成物は、例えば以下の方法により得ることが出来る。
(A)充填剤とゴム成分を混練する工程
充填剤とゴム成分の混練はバンバリーミキサー等の密閉式混練装置を用いて行うことが出来る。かかる混練は、通常、発熱を伴い、混練終了時の温度が140℃〜180℃の範囲であることが好ましく、150℃〜170℃の範囲であることが、さらに好ましい。混練時間は5分〜10分程度である。
充填剤とゴム成分の混練はバンバリーミキサー等の密閉式混練装置を用いて行うことが出来る。かかる混練は、通常、発熱を伴い、混練終了時の温度が140℃〜180℃の範囲であることが好ましく、150℃〜170℃の範囲であることが、さらに好ましい。混練時間は5分〜10分程度である。
(B)上記(A)の工程で得た混練物と硫黄成分と加硫促進剤を混練する工程
上記(A)の工程で得た混練物と硫黄成分と加硫促進剤の混練は、例えばバンバリーミキサー等の密閉式混練装置やオープンロールを用いて行うことが出来る。混練終了時の混練物の温度が30℃〜100℃であることが好ましく、60℃〜90℃であることがより好ましい。混練時間は通常5〜10分程度である。
上記(A)の工程で得た混練物と硫黄成分と加硫促進剤の混練は、例えばバンバリーミキサー等の密閉式混練装置やオープンロールを用いて行うことが出来る。混練終了時の混練物の温度が30℃〜100℃であることが好ましく、60℃〜90℃であることがより好ましい。混練時間は通常5〜10分程度である。
本発明の樹脂組成物は、上記(A)または(B)の工程で加えることが可能であるが、通常、(A)の工程で加える。
また、酸化亜鉛、老化防止剤、オイル、脂肪酸類、しゃく解剤等を用いる場合、通常、これらを(A)の工程で加える。
以下、実施例及び比較例を示すことで本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
共縮合樹脂、樹脂組成物の分析および性能評価は以下のようにして行った。
<溶融粘度>
共縮合樹脂および樹脂組成物の溶融粘度は、B型溶融粘度計を用いて測定した。
使用機器 :ビスコブロックVTB-400−II(東機産業)
使用ローター:B8H形 DVH−B形 HH−3ローター
測定する樹脂等を13g測りとり、130℃で溶融させた。溶融を確認しローターを溶融した樹脂につけた。温度が安定するまで5分静置した。静置後、0.5rpmで撹拌を開始し、徐々に回転数を上げた。目盛り板の指針が30−70となるよう回転数を調節し溶融粘度を測定した。各共縮合樹脂及び樹脂組成物の130℃における溶融粘度を測定した。
<溶融粘度>
共縮合樹脂および樹脂組成物の溶融粘度は、B型溶融粘度計を用いて測定した。
使用機器 :ビスコブロックVTB-400−II(東機産業)
使用ローター:B8H形 DVH−B形 HH−3ローター
測定する樹脂等を13g測りとり、130℃で溶融させた。溶融を確認しローターを溶融した樹脂につけた。温度が安定するまで5分静置した。静置後、0.5rpmで撹拌を開始し、徐々に回転数を上げた。目盛り板の指針が30−70となるよう回転数を調節し溶融粘度を測定した。各共縮合樹脂及び樹脂組成物の130℃における溶融粘度を測定した。
<軟化点>
共縮合樹脂および樹脂組成物の軟化点に関しては、JIS K2207に準拠し、軟化点試験機を用いて測定した。
使用機器 :軟化点試験機ASP−6(田中化学製)
測定する樹脂等を再溶融し(樹脂軟化点の+50℃以内)、テーパー環に流し込み、試験片を作成した。テーパー環からはみ出した樹脂は試験片空冷後にサンドペーパーP100で削り取った。架台に、テーパー環、リング台、球を載せ5℃±0.5℃/min.で昇温した。球を含んだ樹脂が底板に落下する温度を記録した。
共縮合樹脂および樹脂組成物の軟化点に関しては、JIS K2207に準拠し、軟化点試験機を用いて測定した。
使用機器 :軟化点試験機ASP−6(田中化学製)
測定する樹脂等を再溶融し(樹脂軟化点の+50℃以内)、テーパー環に流し込み、試験片を作成した。テーパー環からはみ出した樹脂は試験片空冷後にサンドペーパーP100で削り取った。架台に、テーパー環、リング台、球を載せ5℃±0.5℃/min.で昇温した。球を含んだ樹脂が底板に落下する温度を記録した。
<重量平均分子量>
共縮合樹脂および樹脂組成物の平均分子量に関しては、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により、ポリスチレン換算重量平均分子量として算出した。
使用機器 :HLC−8220GPC(東ソー製)
カラム :TSK ガードカラム SUPER HZ−L(東ソー製)
+TSK−GEL SUPER HZ1000(4.6mmφ×150mm)
+TSK−GEL SUPER HZ2500(4.6mmφ×150mm)
+TSK−GEL SUPER HZ4000(4.6mmφ×150mm)
カラム温度 :40℃
注入量 :10μL
キャリアーおよび流速:テトラヒドロフラン 0.35mL/min
サンプル調製:測定する樹脂等約0.02gを、テトラヒドロフラン20mLに溶解。
共縮合樹脂および樹脂組成物の平均分子量に関しては、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により、ポリスチレン換算重量平均分子量として算出した。
使用機器 :HLC−8220GPC(東ソー製)
カラム :TSK ガードカラム SUPER HZ−L(東ソー製)
+TSK−GEL SUPER HZ1000(4.6mmφ×150mm)
+TSK−GEL SUPER HZ2500(4.6mmφ×150mm)
+TSK−GEL SUPER HZ4000(4.6mmφ×150mm)
カラム温度 :40℃
注入量 :10μL
キャリアーおよび流速:テトラヒドロフラン 0.35mL/min
サンプル調製:測定する樹脂等約0.02gを、テトラヒドロフラン20mLに溶解。
(比較例1)
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、パラアルデヒド226g(1.71mol)、p−tert−ブチルフェノール700g(4.66mol)、トルエン104.0gを順に加えた。その後、内温40℃まで昇温し、35%塩酸水溶液236g(2.27mol)を加え、発熱が収まるまで攪拌した。発熱が収まったのを確認した後、内温60℃まで昇温し、同温度にて6時間保温した。
反応終了後、トルエン524g、水500gを加え内温60〜70℃で撹拌し、その後静置、水層を除去した。さらに同条件で2回水洗を行なった。
得られた有機溶媒層(1570g)を、常圧のまま内温130〜140℃まで昇温し、2時間保温することでトルエン、未反応モノマー等を留去した。その後、内温130〜140℃に保ったまま35kPaまで減圧し、2時間保温することで、更にトルエンや未反応モノマー等を留去した。
その後、内温130℃にて、得られた共縮合樹脂の取り出しを試みたが、高粘度なためフラスコ内に多量の共縮合樹脂が付着し、完全に取り出すことができなかった。そのため、共縮合樹脂を室温まで冷却し、フラスコ内で付着物を粗砕することにより、褐色の共縮合樹脂854g(重量平均分子量:1381)を得た。得られた共縮合樹脂の130℃における溶融粘度、及び軟化点を表1に示す。
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、パラアルデヒド226g(1.71mol)、p−tert−ブチルフェノール700g(4.66mol)、トルエン104.0gを順に加えた。その後、内温40℃まで昇温し、35%塩酸水溶液236g(2.27mol)を加え、発熱が収まるまで攪拌した。発熱が収まったのを確認した後、内温60℃まで昇温し、同温度にて6時間保温した。
反応終了後、トルエン524g、水500gを加え内温60〜70℃で撹拌し、その後静置、水層を除去した。さらに同条件で2回水洗を行なった。
得られた有機溶媒層(1570g)を、常圧のまま内温130〜140℃まで昇温し、2時間保温することでトルエン、未反応モノマー等を留去した。その後、内温130〜140℃に保ったまま35kPaまで減圧し、2時間保温することで、更にトルエンや未反応モノマー等を留去した。
その後、内温130℃にて、得られた共縮合樹脂の取り出しを試みたが、高粘度なためフラスコ内に多量の共縮合樹脂が付着し、完全に取り出すことができなかった。そのため、共縮合樹脂を室温まで冷却し、フラスコ内で付着物を粗砕することにより、褐色の共縮合樹脂854g(重量平均分子量:1381)を得た。得られた共縮合樹脂の130℃における溶融粘度、及び軟化点を表1に示す。
(実施例1)
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、比較例1で得られた共縮合樹脂95.0gとステアリン酸5.1gを加え、内温130〜140℃まで昇温し、該樹脂が融解したのを確認した後、内温130〜140℃に保ったまま、樹脂とステアリン酸が均一になるまで攪拌した。
その後、内温130℃にて、得られた樹脂組成物をフラスコから金属製バット上に取り出し、室温まで冷却し、乳鉢で粗砕した。以上の操作により、樹脂組成物98.3g(重量平均分子量:1336)を得た。得られた樹脂組成物の130℃における溶融粘度、及び軟化点を表1に示す。
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、比較例1で得られた共縮合樹脂95.0gとステアリン酸5.1gを加え、内温130〜140℃まで昇温し、該樹脂が融解したのを確認した後、内温130〜140℃に保ったまま、樹脂とステアリン酸が均一になるまで攪拌した。
その後、内温130℃にて、得られた樹脂組成物をフラスコから金属製バット上に取り出し、室温まで冷却し、乳鉢で粗砕した。以上の操作により、樹脂組成物98.3g(重量平均分子量:1336)を得た。得られた樹脂組成物の130℃における溶融粘度、及び軟化点を表1に示す。
(実施例2)
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、比較例1で得られた共縮合樹脂97.0gとステアリン酸3.0gを加え、内温130〜140℃まで昇温し、該樹脂が融解したのを確認した後、内温130〜140℃に保ったまま、樹脂とステアリン酸が均一になるまで攪拌した。
その後、130℃にて、得られた樹脂組成物をフラスコから金属製バット上に取り出し、室温まで冷却し、乳鉢で粗砕した。以上の操作により、樹脂組成物97.5g(重量平均分子量:1379)を得た。得られた樹脂組成物の130℃における溶融粘度、及び軟化点を表1に示す。
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、比較例1で得られた共縮合樹脂97.0gとステアリン酸3.0gを加え、内温130〜140℃まで昇温し、該樹脂が融解したのを確認した後、内温130〜140℃に保ったまま、樹脂とステアリン酸が均一になるまで攪拌した。
その後、130℃にて、得られた樹脂組成物をフラスコから金属製バット上に取り出し、室温まで冷却し、乳鉢で粗砕した。以上の操作により、樹脂組成物97.5g(重量平均分子量:1379)を得た。得られた樹脂組成物の130℃における溶融粘度、及び軟化点を表1に示す。
(比較例2)
実施例1において、比較例1で得られた樹脂95.0gを比較例1で得られた樹脂50.0gに、ステアリン酸5.1gを脂肪族系炭化水素樹脂50.1gに変更した以外は同様の操作を行い、樹脂組成物98.4g(重量平均分子量:3006)を得た。得られた樹脂組成物の130℃における溶融粘度、及び軟化点を表1に示す。
実施例1において、比較例1で得られた樹脂95.0gを比較例1で得られた樹脂50.0gに、ステアリン酸5.1gを脂肪族系炭化水素樹脂50.1gに変更した以外は同様の操作を行い、樹脂組成物98.4g(重量平均分子量:3006)を得た。得られた樹脂組成物の130℃における溶融粘度、及び軟化点を表1に示す。
(参考例1)
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、p−tert−ブチルフェノール350.2g(2.33mol)、パラホルムアルデヒド92.2g(2.80mol)、トルエン200.4gを加えた。撹拌下、内温40℃まで昇温し10分間保温した後、60℃以下となるよう内温を維持しつつ35%塩酸118.1g(1.33mol)を加えた。発熱が収まったことを確認し60℃で6時間保温した。その後の後処理については、比較例1と同様の操作を行った後、さらに、内温140℃に保ち35kPaまで減圧し、3分間保温した。以上の操作により、褐色の共縮合樹脂353.7gを得た。得られた共縮合樹脂の130℃における溶融粘度は15800mPa・sであった。
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、p−tert−ブチルフェノール350.2g(2.33mol)、パラホルムアルデヒド92.2g(2.80mol)、トルエン200.4gを加えた。撹拌下、内温40℃まで昇温し10分間保温した後、60℃以下となるよう内温を維持しつつ35%塩酸118.1g(1.33mol)を加えた。発熱が収まったことを確認し60℃で6時間保温した。その後の後処理については、比較例1と同様の操作を行った後、さらに、内温140℃に保ち35kPaまで減圧し、3分間保温した。以上の操作により、褐色の共縮合樹脂353.7gを得た。得られた共縮合樹脂の130℃における溶融粘度は15800mPa・sであった。
<粘着力試験>
上記比較例1の共縮合樹脂、及び実施例1または比較例2で合成した樹脂組成物をゴムに配合しその物性を確認した。
上記比較例1の共縮合樹脂、及び実施例1または比較例2で合成した樹脂組成物をゴムに配合しその物性を確認した。
以下表2の記載に従い、トーシン製加圧式ニーダーで全成分を配合し、160℃に達した時点で排出した。以下表1中の数値は質量部を表す。
<未加硫ゴム組成物の粘着性試験>
上記の通り得られた未加硫ゴム組成物を作製し、室温にて24時間放置した後、60℃に保温した関西ロール製6インチオープンロールでシート出しし、厚さ4mm×横50mm×縦150mmの短冊型の試験片を作成した。この試験片を東洋精機製作所(株)製PICMAタックテスターにより、測定温度25℃、圧着時間200g×10秒間、引張速度30mm/minの条件下で粘着力を測定した。
上記した粘着力の測定は、混練後24、72、96時間においてそれぞれ5回繰り返し、得られた値の平均値を測定値とした。
なお、表3には、上記の方法により得られた各実施例、比較例の測定値を、比較例1の24時間後の測定値を100とした指数で表示しており、数値が大きいほど良好な粘着力を有している。
上記の通り得られた未加硫ゴム組成物を作製し、室温にて24時間放置した後、60℃に保温した関西ロール製6インチオープンロールでシート出しし、厚さ4mm×横50mm×縦150mmの短冊型の試験片を作成した。この試験片を東洋精機製作所(株)製PICMAタックテスターにより、測定温度25℃、圧着時間200g×10秒間、引張速度30mm/minの条件下で粘着力を測定した。
上記した粘着力の測定は、混練後24、72、96時間においてそれぞれ5回繰り返し、得られた値の平均値を測定値とした。
なお、表3には、上記の方法により得られた各実施例、比較例の測定値を、比較例1の24時間後の測定値を100とした指数で表示しており、数値が大きいほど良好な粘着力を有している。
Claims (6)
- 130℃における溶融粘度が30000mPa・s以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
- 樹脂組成物中に含まれる炭素数8〜32の脂肪酸類の含有量が1〜10重量%である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
- 炭素数8〜32の脂肪酸類がステアリン酸である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
- 上記一般式(1)で表されるフェノール類がp−tert−ブチルフェノールである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含むゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016242850A JP2018095757A (ja) | 2016-12-15 | 2016-12-15 | 樹脂組成物およびそれを含有するゴム組成物 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7403374B2 (ja) | 2020-04-02 | 2023-12-22 | 三井化学株式会社 | エチレン系共重合体組成物およびその用途 |
-
2016
- 2016-12-15 JP JP2016242850A patent/JP2018095757A/ja active Pending
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