JP2018095673A - 繊維強化熱可塑性樹脂シートとその製造方法、金属張積層シート、複合体およびシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布とその製造方法 - Google Patents

繊維強化熱可塑性樹脂シートとその製造方法、金属張積層シート、複合体およびシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布とその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018095673A
JP2018095673A JP2016238487A JP2016238487A JP2018095673A JP 2018095673 A JP2018095673 A JP 2018095673A JP 2016238487 A JP2016238487 A JP 2016238487A JP 2016238487 A JP2016238487 A JP 2016238487A JP 2018095673 A JP2018095673 A JP 2018095673A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silica fine
glass fiber
fiber
nonwoven fabric
fibers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016238487A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6866626B2 (ja
Inventor
浩義 上野
Hiroyoshi Ueno
浩義 上野
河向 隆
Takashi Kawamukai
隆 河向
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oji Holdings Corp
Original Assignee
Oji Holdings Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oji Holdings Corp filed Critical Oji Holdings Corp
Priority to JP2016238487A priority Critical patent/JP6866626B2/ja
Publication of JP2018095673A publication Critical patent/JP2018095673A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6866626B2 publication Critical patent/JP6866626B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】樹脂成分として、熱可塑性樹脂を使用しながらも、高温環境下での厚さ方向への熱膨張が低減した繊維強化熱可塑性樹脂シート、及びこの繊維強化熱可塑性樹脂シートを用いた金属張積層シートを提供する。【解決手段】熱可塑性のマトリックス樹脂と、前記マトリックス樹脂中に含有されている、ガラス繊維と平均一次粒子径が1〜100nmの範囲にあるシリカ微粒子とを含む繊維強化熱可塑性樹脂シート。【選択図】図6

Description

本発明は、繊維強化熱可塑性樹脂シートとその製造方法、金属張積層シート、複合体およびシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布とその製造方法に関する。
繊維と樹脂を含む複合体(プリプレグ)を加熱加圧成形することによって得られたシートは、繊維強化樹脂シートとも呼ばれ、繊維を含まない樹脂シートと比較して機械的な強度が高いなどの利点がある。非導電性の繊維を含む繊維強化樹脂シートは、絶縁シートとして、例えば、配線板や金属張積層シートの基材として利用されている。
特許文献1には、半導体パッケージ用やプリント配線板用として有用な絶縁性積層体として、熱硬化性樹脂及び繊維基材を含む繊維含有樹脂組成物層と、ガラス基板層を含む積層体が開示されている。この特許文献1には、前記繊維含有樹脂組成物層に無機充填材を添加することが記載されている。この特許文献1では、無機充填材を含む繊維含有樹脂組成物(プリプレグ)の形成方法として、無機充填材を含む樹脂組成物を、繊維基材に含浸または塗工した後、加熱乾燥してBステージ化(半硬化)する方法が記載されている。
国際公開第2013/042751号
繊維強化樹脂シートの用途の一つとして、配線板や金属張積層シートの基材(絶縁シート)としての用途が知られている。この用途では、マトリックス樹脂材料としてはエポキシ樹脂に代表される熱硬化性樹脂が広く利用されている。しかしながら、熱硬化性樹脂は一般に熱可塑性樹脂と比較すると成形性が低い傾向がある。一方、ポリエーテルイミドのように融点や熱分解温度が、一般的なリフローはんだ付けの温度(例えば、260℃)よりも高く、耐熱性に優れた熱可塑性樹脂が開発されている。このような熱可塑性樹脂は、これまで使用されてきたエポキシ樹脂に代表される熱硬化性樹脂では実現できなかった低発煙性や低誘電率といった優れた特性を有するものがあり、配線板や金属張積層シートの樹脂材料として使用することができれば好ましい。
しかしながら、本発明の発明者の検討によると、マトリックス樹脂材料として熱可塑性樹脂を使用した繊維強化樹脂シートは、熱硬化性樹脂を使用したものと比較すると、高温環境下においてシートの厚さ方向に熱膨張し易いことが判明した。配線板や金属張積層シートの基材が厚さ方向に熱膨張と熱収縮を繰り返すと、基材から配線(金属箔)が剥がれて断線する要因となるおそれがある。また、複数の配線板を積層した積層配線板では、積層配線板を構成する各配線板が厚さ方向に熱膨張と熱収縮を繰り返すことによって、配線板が剥がれて断線する要因となるおそれがある。従って、配線板や金属張積層シートの基材として利用する繊維強化樹脂シートは、高温環境下での厚さ方向の熱膨張が低いことが望ましい。
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであって、マトリックス樹脂成分として、熱可塑性樹脂を使用しながらも、高温環境下での厚さ方向への熱膨張が低減した繊維強化熱可塑性樹脂シート、及びこの繊維強化熱可塑性樹脂シートを用いた金属張積層シートを提供することを目的とする。本発明はまた、上記繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造用材料として用いることができる、熱可塑性のマトリックス樹脂と繊維を含む複合体(プリプレグ)を提供することもその目的とする。本発明はさらに、上記繊維強化熱可塑性樹脂シートの繊維の供給源として用いることができる不織布を提供することもその目的とする。またさらに、本発明は、上記の不織布の製造方法および繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法を提供することもその目的とする。
本発明者は、熱可塑性のマトリックス樹脂と、前記マトリックス樹脂中に含有されている、ガラス繊維と平均一次粒子径が1〜100nmの範囲にあるシリカ微粒子とを含む繊維強化熱可塑性樹脂シートは、高温環境下での厚さ方向への熱膨張が低減するとの知見を得た。特に、シリカ微粒子とガラス繊維の供給源として、シリカ微粒子をガラス繊維不織布に担持させたシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布を用いた繊維強化熱可塑性樹脂シートは、高温環境下での厚さ方向への熱膨張が顕著に低減することを見出して、本発明を完成させた。上記の繊維強化熱可塑性樹脂シートの厚さ方向への熱膨張が低減する理由は、必ずしも明確ではないが、シリカ微粒子が加熱によって軟化した熱可塑性樹脂が厚さ方向に流動するのを抑えるためであると考えられる。特に、シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布を用いた場合は、シリカ微粒子がガラス繊維によって固定され移動しにくくなるので、熱可塑性樹脂が厚さ方向に流動するのを抑える作用が高くなる。このため、シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布を用いた繊維強化熱可塑性樹脂シートは、高温環境下での厚さ方向への熱膨張が顕著に低減すると考えられる。
従って、上記の課題を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
[1]熱可塑性のマトリックス樹脂と、前記マトリックス樹脂中に含有されている、ガラス繊維と平均一次粒子径が1〜100nmの範囲にあるシリカ微粒子とを含む繊維強化熱可塑性樹脂シート。
[2]前記シリカ微粒子が、前記ガラス繊維に担持されている前記[1]の項に記載の繊維強化熱可塑性樹脂シート。
[3]前記ガラス繊維が不織布を形成している前記[1]または[2]の項に記載の繊維強化熱可塑性樹脂シート。
[4]前記シリカ微粒子の含有量が、前記ガラス繊維100質量部に対して10〜50質量部の範囲にある前記[1]〜[3]の項のいずれか一項に記載の繊維強化熱可塑性樹脂シート。
[5]前記[1]〜[4]の項のいずれか一項に記載の繊維強化熱可塑性樹脂シートと、前記繊維強化熱可塑性樹脂シートの少なくとも一方の表面に貼り合わされた金属箔とを含む金属張積層シート。
[6]ガラス繊維と、前記ガラス繊維に担持されている平均一次粒子径が1〜100nmの範囲にあるシリカ微粒子とを含有するシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布、及び熱可塑性のマトリックス樹脂を含む複合体を用意する工程と、前記複合体を加熱加圧成形する工程とを有する繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法。
[7]ガラス繊維と、前記ガラス繊維に担持されている平均一次粒子径が1〜100nmの範囲にあるシリカ微粒子とを含有するシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布、及び熱可塑性のマトリックス樹脂を含む複合体。
[8]前記マトリックス樹脂が、前記シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布の少なくとも一方の表面に層状に配置されている前記[7]の項に記載の複合体。
[9]前記マトリックス樹脂が、前記シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布の内部にビーズもしくは繊維の状態で配置されている前記[7]の項に記載の複合体。
[10]ガラス繊維と、前記ガラス繊維に担持されている平均一次粒子径が1〜100nmの範囲にあるシリカ微粒子とを含有するシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布。
[11]ガラス繊維を含有するガラス繊維不織布と、平均一次粒子径が1〜100nmの範囲にあるシリカ微粒子が溶媒に分散されたシリカ分散液とを用意する工程と、前記ガラス繊維不織布と前記シリカ分散液とを接触させて、前記ガラス繊維にシリカ微粒子を担持させる工程とを有するシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布の製造方法。
本発明によれば、マトリックス樹脂成分として、熱可塑性樹脂を使用しながらも、高温環境下での厚さ方向への熱膨張が低減した繊維強化熱可塑性樹脂シート、およびこの繊維強化熱可塑性樹脂シートを用いた金属張積層シートを提供することが可能となる。また、本発明の複合体は、上記繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造用材料(プリプレグ)として有利に用いることができる。さらに、本発明の不織布は、上記繊維強化熱可塑性樹脂シートの繊維の供給源として有利に用いることができる。さらにまた、本発明のガラス繊維不織布の製造方法によれば、上記のガラス繊維不織布を工業的に有利に製造することができる。そして、本発明の繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法によれば、上記の繊維強化熱可塑性樹脂シートを工業的に有利に製造することができる。
本発明の一実施形態であるシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布の一例の断面図である。 本発明の一実施形態であるシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布の別の一例の断面図である。 本発明の一実施形態である複合体の一例の断面図である。 本発明の一実施形態である複合体の別の一例の断面図である。 本発明の一実施形態である複合体のさらに別の一例の断面図である。 本発明の一実施形態である繊維強化熱可塑性樹脂シートの一例の断面図である。
以下、本発明の実施形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
<シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布>
先ず初めに、本発明の繊維強化熱可塑性樹脂シートに含まれるシリカ微粒子とガラス繊維の供給源として有利に用いることができるシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布について説明する。
図1は、本発明の一実施形態であるシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布の断面図である。図1に示すように、本実施形態のシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布10aは、ガラス繊維11と、ガラス繊維11に担持されているシリカ微粒子12とを含む。
本発明におけるガラス繊維11は、不織布を形成でき、かつシリカ微粒子12を担持できるサイズであれば、その長さに特に制限はないが、本実施形態において、ガラス繊維11は長さが3〜25mmの範囲とされている。ガラス繊維11の直径は、一般に3〜18μmの範囲、好ましくは6〜15μmの範囲、より好ましくは6〜13μmの範囲である。ガラス繊維11のアスペクト比(長さ/直径)は、一般に100〜20000の範囲、好ましくは160〜18000の範囲、より好ましくは200〜15000の範囲である。ガラス繊維11は、チョップドストランドであることが好ましい。
ガラス繊維11は、図1に示すように、その大部分が、シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布10aの平面方向に対して水平に配向していることが好ましい。ここで、「水平に配向している」とは、平面方向に対する角度θが0度となるように配向している場合のほか、平面方向に対する角度θが±30度以内となるように配向している場合を含む。平面方向に対する角度θが±30度以内となるように配向しているガラス繊維11の量は、ガラス繊維11の全体量に対して80個%以上であることが好ましく、90個%以上であることがより好ましい。ガラス繊維11が上記の角度以内で平面方向に配向している不織布を用いると、繊維強化熱可塑性樹脂シートの平面方向の強度を高め、かつ平面方向への熱膨張を低減させることができる。
シリカ微粒子12は、平均一次粒子径が1〜100nmの範囲、好ましくは1〜50nmの範囲、より好ましくは1〜30nmの範囲にある。シリカ微粒子12の平均一次粒子径は、1000個〜5000個の粒子を拡大して観察し、粒径を測定する方法で測定する。粒子を拡大して観察する方法は、電子顕微鏡、原子間力顕微鏡、透過型電子顕微鏡を用いる方法が考えられるが、観察対象であるシリカ粒子の粒径と、手早く多くの粒子を観察しなければならないということを勘案すると、透過型電子顕微鏡を用いる方法が好ましい。シリカ微粒子12は、凝集粒子を形成していてもよい。シリカ微粒子12は、バインダーを介してガラス繊維11に接着されていてもよい。バインダーとしては、アクリル樹脂を用いることができる。
シリカ微粒子12は、結晶性であってもよいし、非結晶性であっても本発明の効果を得ることができる。本発明の効果を更に高める、すなわち厚さ方向の熱膨張係数の低減効果をより高めるという観点からは、非結晶性のシリカ微粒子を用いることがより好ましい 。非結晶性シリカは、嵩高になりやすく、粒子の形状も多様性があるためと考えられる。シリカ微粒子12の形状は、特に制限はなく、球状、楕円球状、多角柱状、板状および無定形状のいずれの形状であってもよい。シリカ微粒子12の種類としては、乾式シリカ(フュームドシリカ)、湿式シリカおよびコロイダルシリカを挙げることができる。シリカ微粒子12は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組合せて使用してもよい。
シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布10a内のシリカ微粒子12の含有量は、ガラス繊維11の含有量を100質量部として、好ましくは5〜50質量部の範囲、より好ましくは5〜45質量部の範囲、特に好ましくは10〜40質量部の範囲にある。シリカ微粒子12の含有量が上記の範囲にあるシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布を用いると、繊維強化熱可塑性樹脂シートの厚さ方向への熱膨張をより確実に低減させることができる。
バインダーを含むシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布10a内のシリカ微粒子12の含有量は、例えば、次のようにして求めることができる。
まず、シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布10aの質量を測定する(以下、この質量をAとする)。
次に、シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布10a中のバインダーを除去して、質量を測定する(以下、この質量をBとする)。バインダーを除去する方法は、バインダーの熱分解温度より高く、ガラス繊維11の熱分解温よりも低い温度で加熱してバインダーを熱分解して除去する方法、またはバインダーを溶解する溶媒に浸漬する方法が例示される。
次に、バインダーを除去したシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布10aを、その不織布の約100倍の質量の水に浸漬して撹拌する。このようにすると、水中にガラス繊維11とシリカ微粒子12とが分散したスラリーを得ることができる。このスラリーを100meshのふるいで濾過し、ふるい上の残渣を水で洗浄してシリカ微粒子12を除去する。水による洗浄は、ふるい上の残渣を顕微鏡で観察して、残渣中にシリカ粒子の存在が確認されなくなるまで行う。こうしてシリカ微粒子12を除去した残渣を、105〜200℃の温度で加熱、乾燥し、冷却して質量を測定する(以下、この質量をCとする)。シリカ微粒子12の含有量は下記の式より求められる。
シリカ微粒子12の含有量(質量%)=(B−C)÷A×100(%)
なお、シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布10aがバインダーを含まない場合、シリカ微粒子12の含有量は下記の式より求められる。
シリカ微粒子12の含有量(質量%)=(A−C)÷A×100(%)
シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布10aは、さらに長さがガラス繊維11よりも短い短繊維を含有していてもよい。短繊維は、ガラス短繊維あるいは耐熱性樹脂短繊維であることが好ましい。
図2は、本発明の一実施形態であるシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布の別の一例の断面図である。図2のシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布10bは、ガラス繊維11とシリカ微粒子12とに加え、内部にガラス短繊維13と耐熱性樹脂短繊維14とが挿入されている。ここで、「内部に挿入されている」とは、繊維の長さの1/2以上の長さがシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布10bの内部に入っていることを意味する。ガラス繊維11とシリカ微粒子12の好ましい態様は、図1に示したシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布10aにおけるものと同様である。
ガラス短繊維13は、長さが0.3〜1mmの範囲にあることが好ましい。ガラス短繊維13の直径は、好ましくは3〜18μmの範囲、より好ましくは6〜15μmの範囲、特に好ましくは6〜13μmの範囲である。ガラス短繊維13のアスペクト比(長さ/直径)は、好ましくは30〜7000の範囲、より好ましくは50〜6000の範囲、特に好ましくは60〜5000の範囲である。
ガラス短繊維13は、その少なくとも一部が、シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布10bの厚さ方向に配向していることが好ましい。ここで、「厚さ方向に配向している」とは、平面方向に対する角度θが90度となるように配向している場合のほか、平面方向に対する角度θが60〜120度の範囲内となるように配向されている場合を含む。厚さ方向に配向しているガラス短繊維13の量は、ガラス短繊維13の全体量に対して30個%以上であることが好ましく、40個%以上であることがより好ましい。ガラス短繊維13が厚さ方向に配向した状態で内部に挿入されているシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布10bを用いることによって、加熱によって軟化した熱可塑性樹脂が厚さ方向に流動するのがさらに抑制されるため、繊維強化熱可塑性樹脂シートの厚さ方向への熱膨張をさらに低減させることができる。
耐熱性樹脂短繊維14は、負の熱膨張係数を有し、かつ260℃以下の温度で溶融および熱分解しないものであることが好ましい。ここで、「負の熱膨張係数」とは、温度が上昇すると体積が収縮し、温度が下降すると体積が膨張することを意味する。耐熱性樹脂短繊維の熱膨張係数は、−4×10−6〜−6×10−6cm/cm/℃の範囲にあることが好ましい。また、「260℃以下の温度で溶融および熱分解しない」とは、260℃の温度で10分間加熱したときに溶融および熱分解しないことを意味する。
耐熱性樹脂短繊維14は、長さが0.1〜1mmの範囲にあることが好ましい。耐熱性樹脂短繊維14の直径は、好ましくは0.1〜30μmの範囲、より好ましくは0.0001〜18μmの範囲、特に好ましくは0.001〜15μmの範囲にある。耐熱性樹脂短繊維14のアスペクト比(長さ/直径)は、好ましくは500〜10000000の範囲、より好ましくは2000〜1000000の範囲、特に好ましくは2000〜1000000の範囲である。耐熱性樹脂短繊維14の長さは0.1mm以上であると、シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布10bを抄紙法により製造する際の脱水時に、耐熱性樹脂短繊維が不織布から脱落しにくく、耐熱性樹脂短繊維を含む不織布を得やすいため好ましい。一方、耐熱性樹脂短繊維14の長さが1mmよりも短いと、耐熱性樹脂短繊維が厚さ方向に配向したシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布10bが得られ易く、耐熱性樹脂繊維の効果を確実に得ることができる。
耐熱性樹脂短繊維14の例としては、アラミド繊維、PBO(ポリパラフェニレンベンズオキサゾール)繊維が挙げられる。耐熱性樹脂短繊維14は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組合せて使用してもよい。耐熱性樹脂短繊維14は、チョップドストランド状であってもよいし、パルプ状であってもよい。パルプ状の耐熱性樹脂短繊維14は、チョップドストランド状のものと比較すると、ガラス繊維11との絡み合いが多くなる点で好ましい。
耐熱性樹脂短繊維14は、その少なくとも一部が、シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布10bの厚さ方向に配向していることが好ましい。ここで、「厚さ方向に配向している」とは、平面方向に対する角度θが90度となるように配向している場合のほか、平面方向に対する角度θが60〜120度の範囲内となるように配向されている場合を含む。なお、耐熱性樹脂短繊維の角度θは、耐熱性樹脂短繊維の長さ方向の両端を結ぶ直線の角度である。厚さ方向に配向している耐熱性樹脂短繊維の量は、耐熱性樹脂短繊維の全体量に対して30個%以上であることが好ましく、40個%以上であることがより好ましい。耐熱性樹脂短繊維が厚さ方向に配向した状態で、内部に挿入されているシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布10bを用いることによって熱可塑性樹脂の厚さ方向への熱膨張分が耐熱性樹脂短繊維の熱収縮によって相殺されるため、繊維強化熱可塑性樹脂シートの厚さ方向への熱膨張をさらに低減させることができる。
シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布10bに含まれるガラス短繊維13と耐熱性樹脂短繊維14の合計含有量は、ガラス繊維11との質量比で、好ましくは50:50〜95:5の範囲(ガラス繊維11の含有量:ガラス短繊維13と耐熱性樹脂短繊維14の合計含有量)、より好ましくは55:45〜95:5の範囲、特に好ましくは60:40〜90:10の範囲にある。すなわち、ガラス繊維11とガラス短繊維13と耐熱性樹脂短繊維14の繊維合計量に対するガラス短繊維13と耐熱性樹脂短繊維14の合計含有率は、好ましくは5〜50質量%の範囲、より好ましくは、5〜45質量%の範囲、特に好ましくは10〜40質量%の範囲にある。
シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布10b内のガラス繊維11とガラス短繊維13と耐熱性樹脂短繊維14の含有量比は、例えば、次のようにして求めることができる。
光学顕微鏡を用いて、シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布10bを観察し、一つの観察エリアから合計で100個の繊維(ガラス繊維11とガラス短繊維13と耐熱性樹脂短繊維14を含む)を任意に選択し、その100個の繊維中のガラス繊維11とガラス短繊維13と耐熱性樹脂短繊維14の個数を数え、各繊維の長さと直径を測定する。測定したガラス繊維11とガラス短繊維13と耐熱性樹脂短繊維14のそれぞれの長さと直径の個数平均を得る。得られた平均長さと平均直径を用いて、下記の式よりガラス繊維11の含有量と短繊維の含有量をそれぞれ算出する。そして、算出したガラス繊維11の含有量と短繊維の含有量の比を求める。
ガラス繊維11の含有量=平均長さ×(平均直径/2)×π×ガラス繊維11の密度×100個の繊維中のガラス繊維11の個数
ガラス短繊維13の含有量=平均長さ×(平均直径/2)×π×ガラス短繊維13の密度×100個の繊維中のガラス短繊維13の個数
耐熱性樹脂短繊維14=平均長さ×(平均直径/2)×π×耐熱性樹脂短繊維14の密度×100個の繊維中の耐熱性樹脂短繊維14の個数
<シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布の製造方法>
本発明の一実施形態であるシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布の製造方法は、ガラス繊維を含有するガラス繊維不織布と、平均一次粒子径が1〜100nmの範囲にあるシリカ微粒子が溶媒に分散されたシリカ分散液とを用意する工程と、前記ガラス繊維不織布と前記シリカ分散液とを接触させて、前記ガラス繊維にシリカ微粒子を担持させるシリカ微粒子担持処理工程とを有する。
ガラス繊維を含有するガラス繊維不織布は、ガラス繊維を含有する水性分散液を、濾材を用いて抄紙することによって製造することができる。また、ガラス短繊維あるいは耐熱性樹脂短繊維を含むガラス繊維不織布は、ガラス繊維とそれらの短繊維とを含有する水性分散液を、濾材を用いて抄紙することによって製造することができる。水性分散液は、ガラス繊維、ガラス短繊維あるいは耐熱性樹脂短繊維などの繊維の凝集を抑えるために分散剤が添加されていてもよい。また、水性分散液は、増粘剤が添加されてもよい。
水性分散液の抄紙は、一般的な湿式不織布の製造に用いられている公知の抄紙機を用いて実施することができる。抄紙機としては、バッチ式の抄紙機および連続式の抄紙機のいずれも用いることができる。
バッチ式の抄紙機は、原質用容器への水性分散液の供給、抄紙(脱水)による繊維層の形成、繊維層の回収の各工程を一サイクルとして繰り返し行う抄紙機である。バッチ式の抄紙機を用いる場合は、原質用容器内の水性分散液の固形分(ガラス短繊維あるいは耐熱性樹脂短繊維などの短繊維を含む場合は、ガラス繊維と短繊維の合計量)の濃度は、1質量%以下であることが好ましく、0.001〜0.7質量%の範囲にあることがより好ましい。水性分散液の固形分の濃度が上記の範囲にあると、水性分散液中での繊維の動きの自由度が高まり、脱水時において十分な脱水速度が得られる。このため、長さが長いガラス繊維を水平方向に配向させ易くなり、さらにガラス短繊維あるいは耐熱性樹脂短繊維などの短繊維を含む場合は、これらの短繊維を厚さ方向に配向させ易くなる。
原質用容器内の水性分散液の粘度は、前述した増粘剤を添加することで、0.9mPa・s以上3.0mPa・s以下の範囲とされていることが好ましい。水性分散液の粘度がこの範囲にあると、レイノルズ数は同じであっても繊維の分散性に優れ、且つ、繊維の切れや折れが少ないガラス繊維不織布を高い生産性で製造できる傾向にある。一方、水性分散液の粘度が低くなりすぎると、繊維が凝集しやすくなり、繊維の分散性が低下するおそれがある。また水性分散液の粘度が高くなりすぎると、脱水抵抗が増大して生産性の低下につながるおそれがある。このため、繊維の凝集の抑制と生産性とを考慮して、粘度が設定されることが好ましい。すなわち、水性分散液の粘度が、1.1mPa・sであれば繊維の凝集を抑制することができ、1.0mPa・s以下であれば生産性を向上させることができる。なお、水性分散液の粘度は、水性分散液を、80meshのフィルタ(フルイ)で濾過して繊維を除去した濾液を採取し、キャノン・フェンスケ粘度計を用いてJIS Z 8803「液体の粘度測定方法」に規定される測定方法に従って測定することができる。
連続式の抄紙機は、インレットへの水性分散液の供給、抄紙(脱水)による繊維層の形成、繊維層の回収の各工程を連続的に行う抄紙機である。連続式の抄紙機の例としては、傾斜型抄紙機、円網抄紙機および長網抄紙機が挙げられる。ガラス短繊維あるいは耐熱性樹脂短繊維などの短繊維を含むガラス繊維不織布を製造する場合は、インレット内の濃度を薄くして、急速に脱水することが可能な傾斜型抄紙機を用いることが好ましい。急速に脱水することで、水流によって短繊維が厚さ方向に配向するためである。傾斜型抄紙機を使用する場合、インレット内の水性分散液の固形分の濃度は、0.001〜0.5質量%の範囲にあることが好ましく、0.002〜0.3質量%の範囲にあることがより好ましく、0.008〜0.1質量%の範囲にあることがより好ましい。インレット内の水性分散液の固形分の濃度を、かかる濃度範囲とすることにより、充分な脱水速度を得ることができるため、短繊維が厚さ方向に十分に配向させることができる。また脱水負荷が高くなり過ぎないので、エネルギー効率よくガラス繊維不織布を製造することができる。インレット内の水性分散液の粘度は、上記バッチ式の抄紙機を用いた場合と同様に、0.9mPa・s以上3.0mPa・s以下の範囲とされることが好ましい。濾材としては、目開きが30〜150メッシュの範囲にあるものを使用できる。
次いで、抄紙機から回収された繊維層(ウエットシート)を乾燥することによって、ガラス繊維不織布が得られる。ウエットシートの乾燥には、熱風乾燥機などの加熱乾燥機を用いることができる。
シリカ分散液は、シリカ微粒子と分散媒体とを撹拌混合することによって調製することができる。分散媒体としては、水を用いることができる。シリカ分散液のシリカ微粒子の濃度は、0.1〜30質量%の範囲にあることが好ましく、0.2〜25質量%の範囲にあることがより好ましく、0.5〜20質量%の範囲にあることが特に好ましい。シリカ分散液は、シリカ微粒子のガラス繊維に対する密着性を向上させるために、バインダーを含有していてもよい。バインダーとしては、アクリルエマルジョンを用いることができる。バインダーの濃度は、シリカ微粒子に対して0.1〜10質量%の範囲にあることが好ましく、0.5〜10質量%の範囲にあることがより好ましく、0.5〜5質量%の範囲にあることが特に好ましい。
シリカ微粒子担持処理工程において、ガラス繊維不織布とシリカ分散液とを接触させる方法としては、浸漬法、塗布法、噴霧法、印刷法を用いることができる。
次に、ガラス繊維不織布に付着したシリカ分散液を乾燥することによって、シリカ微粒子をガラス繊維不織布のガラス繊維に担持させる。シリカ分散液の乾燥には、熱風乾燥機などの加熱乾燥機を用いることができる。
以上のようにして、シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布が製造される。
<複合体>
本発明の一実施形態である複合体(ブリプレグ)は、上述のシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布と熱可塑性のマトリックス樹脂を含む複合体である。シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布と熱可塑性樹脂の含有量は、質量比で好ましくは50:50〜10:90の範囲(不織布:熱可塑性樹脂)、より好ましくは45:55〜15:85の範囲、特に好ましくは45:55〜20:80の範囲である。すなわち、シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布とマトリックス樹脂の合計量に対するマトリックス樹脂の含有率は、好ましくは50〜90質量%の範囲、より好ましくは、55〜85質量%の範囲、特に好ましくは55〜80質量%の範囲にある。シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布とマトリックス樹脂の含有量比が上記の範囲にあることによって、マトリックス樹脂の特性(例えば低誘電率・低誘電損失等)と、不織布の特性(例えば、高温環境下での熱膨張の抑制等)とをバランスよく発現させることができる。
熱可塑性のマトリックス樹脂は、シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布の表面に層状に配置されていてもよいし、シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布の内部にビーズもしくは繊維の状態で配置されていてもよいし、さらにシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布の表面と内部の両方に配置されていてもよい。また、熱可塑性のマトリックス樹脂のビーズと繊維を併用してもよい。
図3は、本発明の一実施形態である複合体の一例の断面図である。図3において、熱可塑性のマトリックス樹脂は、シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布10aの表面にマトリックス樹脂層20として配置されている。図3において、マトリックス樹脂層20は、シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布10aの一方の表面(図3では、上面)に配置されているが、シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布10aの両方の表面に配置されていてもよい。マトリックス樹脂層20は、シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布10aの表面に積層されているだけであってもよいし、接着されていてもよい。
図3の複合体は、例えば、シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布と熱可塑性のマトリックス樹脂シートとを積層し、得られた積層体を加熱加圧して、マトリックス樹脂シートをシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布に融着させることによって製造することができる。
図4は、本発明の一実施形態である複合体の別の一例の断面図である。図4において、熱可塑性のマトリックス樹脂は、シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布10aの内部にマトリックス樹脂ビーズ21として配置されている。マトリックス樹脂ビーズ21の形状は、球体、楕円球体または円柱体であることが好ましい。マトリックス樹脂ビーズ21は、長径の長さで0.1〜2mmの範囲にあることが好ましく、0.3〜1.0mmの範囲にあることがより好ましく、0.4〜0.7mmの範囲にあることが特に好ましい。
図4の複合体は、例えば、先ず初めにマトリックス樹脂ビーズ21とガラス繊維11とを含む不織布を作製し、次いで、その不織布とシリカ分散液とを接触させて、ガラス繊維11にシリカ微粒子12を担持させることによって製造することができる。マトリックス樹脂ビーズ21とガラス繊維11とを含む不織布は、マトリックス樹脂ビーズ21とガラス繊維11を含有する水性分散液を、濾材を用いて抄紙することによって製造することができる。マトリックス樹脂ビーズ21とガラス繊維11を含有する水性分散液は、上述のガラス繊維11を含有する水性分散液に、マトリックス樹脂ビーズ21を加えることによって調製することができる。抄紙する際の水性分散液は、固形分(マトリックス樹脂ビーズ21とガラス繊維11の合計)の濃度は、1質量%以下であることが好ましく、0.001〜0.7質量%の範囲にあることがより好ましい。
図5は、本発明の一実施形態である複合体のさらに別の一例の断面図である。図5において、熱可塑性のマトリックス樹脂は、シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布10aの内部にマトリックス樹脂繊維22として配置されている。すなわち、この複合体は、ガラス繊維11、シリカ微粒子12、マトリックス樹脂繊維22を含む不織布状の複合体を形成している。マトリックス樹脂繊維22は、質量平均繊維長さが1.0〜30mmの範囲にあって、繊維径が0.1〜100dtexの範囲にあることが好ましい。マトリックス樹脂繊維22の質量平均繊維長さは3.0〜25mmの範囲にあることがより好ましい。また、繊維径は1.0〜3.0dtexの範囲にあることがより好ましい。なお、本明細書において、質量平均繊維長さは、100個のマトリックス樹脂繊維について測定した繊維長さの質量平均値である。
図5の不織布状の複合体は、例えば、先ず初めにマトリックス樹脂繊維22とガラス繊維11とを含む不織布を作製し、次いで、その不織布とシリカ分散液とを接触させて、ガラス繊維11にシリカ微粒子12を担持させることによって製造することができる。マトリックス樹脂繊維22とガラス繊維11とを含む不織布は、マトリックス樹脂繊維22とガラス繊維11を含有する水性分散液を、濾材を用いて抄紙することによって製造することができる。マトリックス樹脂繊維22とガラス繊維11を含有する水性分散液は、上述のガラス繊維11を含有する水性分散液に、マトリックス樹脂繊維22を加えることによって調製することができる。抄紙する際の水性分散液は、固形分(マトリックス樹脂繊維22とガラス繊維11の合計)の濃度は、1質量%以下であることが好ましく、0.001〜0.7質量%の範囲にあることがより好ましい。
本実施形態の複合体に含まれる熱可塑性のマトリックス樹脂は、用途に応じて適宜選択することができる。例えば、本実施形態の複合体(プリプレグ)を、配線板や金属張積層シートの絶縁シートの中間体として用いる場合、熱可塑性のマトリックス樹脂は、該熱可塑性のマトリックス樹脂を含む複合体を加熱加圧成形した成形体の状態において、はんだ付けのリフロー温度以下の温度で溶融、変形および熱分解しない樹脂であることが好ましい。「はんだ付けのリフロー温度以下の温度で溶融、変形および熱分解しない」とは、はんだ付けのリフロー温度で少なくとも1分間加熱したときに溶融、変形および熱分解しないことを意味する。
熱可塑性である本発明で用いるマトリックス樹脂は、融点がはんだ付けのリフロー温度よりも高いか、融点を持たない非結晶性の熱可塑性樹脂の場合には、ガラス転移温度が十分に高く、上述した成形体の状態において、はんだ付けのリフロー温度で少なくとも1分加熱したときに変形しないものであることが好ましい。マトリックス樹脂の融点又はガラス転移温度は、使用するはんだの種類や実装する部品の種類等の条件によって、はんだ付けのリフロー温度が異なるため一律に定めることはできないが、好ましくは220℃以上、より好ましくは260℃以上、更に好ましくは280℃以上である。なお、マトリックス樹脂が非結晶性の熱可塑性樹脂の場合、ガラス転移温度がはんだ付けのリフロー温度より低くても、上述した成形体の状態においては、ガラス繊維の補強効果によってはんだ付けのリフロー温度で加熱しても溶融、変形、熱分解しない場合もあり、このような場合、その熱可塑性樹脂は本発明に使用可能である。
複合体が耐熱性樹脂短繊維を含む場合、マトリックス樹脂の融点又はガラス転位温度は耐熱性樹脂短繊維の熱分解温度よりも低いことが好ましい。熱可塑性樹脂であるマトリックス樹脂の融点又はガラス転位温度が、耐熱性樹脂短繊維の熱分解温度よりも高い温度である場合、加熱加圧成形時に耐熱性樹脂短繊維が熱分解するおそれがあるためである。例えば、耐熱性樹脂短繊維としてアラミド繊維を含有する場合は、マトリックス樹脂の融点又はガラス転位温度は400℃以下であることが好ましい。このような熱可塑性樹脂の例としては、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)を挙げることができる。これらの熱可塑性樹脂は、一種を単独で使用してもよいし、二種以上を組合せて使用してもよい。
複合体は、マトリックス樹脂とシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布との密着性を向上させるために、バインダー樹脂を含有していてもよい。バインダー樹脂は、複合体を加熱加圧成形する際に、マトリックス樹脂と相溶する樹脂であることが好ましい。バインダー樹脂の例としては、ポリビニルアルコール(PVA)を挙げることができる。熱可塑性のマトリックス樹脂がシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布の表面に層状に配置されている場合、バインダー樹脂は、マトリックス樹脂の層と不織布の表面との間に層状に配置されていることが好ましい。また、熱可塑性のマトリックス樹脂がシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布の内部にビーズもしくは繊維の状態で配置されている場合、バインダー樹脂は、不織布の内部にビーズもしくは繊維の状態で配置されていることが好ましい。
<繊維強化熱可塑性樹脂シート>
本発明の繊維強化熱可塑性樹脂シートは、熱可塑性樹脂とガラス繊維とシリカ微粒子とを含む。本発明の繊維強化熱可塑性樹脂シートは、前述の複合体を加熱加圧成形することによって得られる加熱加圧成形体であることが好ましい。
図6は、本発明の一実施形態である繊維強化熱可塑性樹脂シートの一例の断面図である。繊維強化熱可塑性樹脂シート30は、熱可塑性のマトリックス樹脂23と、マトリックス樹脂23中に含有されているガラス繊維11およびシリカ微粒子12とを含む。ガラス繊維11およびシリカ微粒子12は、シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布10aの状態を維持している。すなわち、ガラス繊維11は、繊維強化熱可塑性樹脂シート30の平面方向に配向している。また、シリカ微粒子12は、ガラス繊維11に担持されている。但し、ガラス繊維11およびシリカ微粒子12の全てが、シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布10aの状態を維持している必要はない。
本実施形態の繊維強化熱可塑性樹脂シート30は、高温環境下での厚さ方向に対する熱膨張が低い。このため、配線板や金属張積層シートの基材(絶縁シート)として有利に使用することができる。
金属張積層シートは、繊維強化熱可塑性樹脂シート30の少なくとも一方の表面に貼り合わされた金属箔を含むシートである。金属張積層シートは、複合体の少なくとも一方の表面に金属箔を重ねた状態で加熱加圧成形することによって製造することができる。金属箔の材料としては、銅、アルミニウム、銀、金を挙げることができる。
この金属張積層シートの金属箔をエッチングなどの手法よりパターニングすることによって配線板を得ることができる。
<繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法>
繊維強化熱可塑性樹脂シートは、前述の複合体を加熱加圧成形することによって製造できる。複合体は1枚のみを加熱加圧成形しても、2枚以上を重ねて加熱加圧成形してもよく、成形される繊維強化熱可塑性樹脂シートの用途等に応じて決定できる。加熱温度は、複合体に含まれている熱可塑性のマトリックス樹脂が軟化して可塑性を示すようになる温度以上である。加熱温度は、熱可塑性のマトリックス樹脂の種類や含有量などの条件によって最適な温度範囲が異なるため、一律に定めることはできないが、通常は260〜600℃の範囲、好ましくは280〜450℃の範囲、より好ましくは280℃〜400℃の範囲である。
加圧の圧力は、複合体の厚さや目的とする繊維強化熱可塑性樹脂シートの厚さなどの条件に合せて適宜設定することができる。加圧の圧力は、通常は3〜50MPaの範囲、好ましくは5〜20MPaの範囲である。
加熱加圧の時間は、特に制限はないが、通常は1〜100分間、好ましくは1〜30分間の範囲である。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更すことが可能である。
例えば、本実施形態の繊維強化熱可塑性樹脂シートでは、ガラス繊維と耐熱性樹脂繊維とがシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布を形成している例について説明したが、ガラス繊維と耐熱性樹脂繊維とは不織布を形成している必要はない。但し、この場合、ガラス繊維は繊維強化熱可塑性樹脂シートの平面方向に配向し、シリカ微粒子はガラス繊維に担持されていることが好ましい。
[実施例1]
(1)繊維水性分散液の調製
質量平均繊維長10mm、質量平均繊維径10μmのガラス繊維を50g計り取り、これを、分散剤0.15g(ガラス繊維に対して0.3質量%)を添加した水20Lに投入し、ラボ用撹拌機を用いて撹拌して、分散させ、ガラス繊維水性分散液を得た。ガラス繊維としては、オーウェンスコーニング社製のガラス繊維チョップドストランド、CS10JAJP195を用いた。分散剤としては、明成化学工業株式会社製、ラッコールALを用いた。ラボ用撹拌機としては、アズワン社製、ウルトラ撹拌機 DC−CHRM25を用いた。
上記のガラス繊維水性分散液に、ポリエーテルイミド(PEI)繊維を85g、バインダーとしてポリビニルアルコール(PVA)繊維を5gそれぞれ投入し、前記ラボ用撹拌機を用いて撹拌した。PEI繊維としては、質量平均繊維長15mm、繊維径2.2dtexのチョップドストランド(クラレ社製)を使用した。PVA繊維としては、質量平均繊維長3mmのもの(クラレ社製、VPB105)を使用した。
次いで、PEI繊維とPVA繊維とを投入した分散液に、増粘剤の濃度が0.1質量%の増粘剤水溶液を500mL投入し、前記ラボ用撹拌機で撹拌した。増粘剤としては、アニオン性高分子ポリアクリルアミド系増粘剤(MTアクアポリマー社製、スミフロック)を使用した。
そして最後に、水を全体量が28kgとなるように投入し、前記ラボ用撹拌機で撹拌した。こうして、ガラス繊維とPEI繊維とPVA繊維とが均一に分散した固形分濃度が0.5質量%の繊維水性分散液を調製した。なお、繊維水性分散液は2回調製した。
(2)不織布状複合体シートの作製
上記(1)で調製した繊維水性分散液を1250g(固形分量:6.25g)分取した。分取した繊維水性分散液を、25cm角の角型手抄きシートマシン(熊谷理機工業株式会社製)の原質用容器に投入し、JIS P 8222に準ずる方法で抄紙を行った。すなわち、原質容器内に水を入れて16Lとなるよう希釈し、原質容器内を撹拌してから脱水し、ウエットシートを得た。そして、得られたウエットシートを160℃の熱風乾燥機で乾燥して、不織布状複合体シート(縦25cm×横25cm、坪量100g/m)を得た。
(3)シリカ微粒子水性分散液の調製
容量500mLのプラスチック製ビーカーに、水200mLを投入した。次いで、この水を、卓上コーレス撹拌機を用いて4000rpmで撹拌しながら、水にシリカ微粒子(日本アエロジル社製 アエロジル200、平均一次粒子径:12nm)を少量ずつ投入し、シリカ微粒子濃度が10質量%のスラリーを調製した。得られたスラリーに、バインダーとしてアクリルエマルジョン(DIC社製、GM−1000)を、固形分(シリカ微粒子)に対してアクリル樹脂固形分が2質量%となるように添加した。次いで、スラリーにシリカ微粒子濃度が5質量%となるように水を加えた後、卓上コーレス撹拌機を用いて10分間、2000rpmで撹拌して、シリカ微粒子水性分散液を調製した。
(4)不織布状複合体シートのシリカ微粒子担持処理
前記(3)で調製したシリカ微粒子水性分散液を撹拌しながら、その分散液に、前記(2)で作製した不織布状複合体シート1枚を5分間浸漬した。その後、不織布状複合体をシリカ微粒子水性分散液から取り出して、160℃で乾燥して不織布状複合体シートにシリカ微粒子を担持させた。
シリカ微粒子担持処理後の不織布状複合体シートに担持されているシリカ微粒子の含有量を、下記の方法1と方法2の二つの方法で測定した。
(方法1)
前記(2)で作製した不織布状複合シートの質量(以下、この質量をXとする)と、(4)で行ったシリカ微粒子担持処理後の不織布状複合シートの質量(以下、この質量をYとする)とを測定した。そして、下記の式を用いてシリカ微粒子の含有量を算出した。
シリカ微粒子の含有量(質量%)=(Y−X)÷Y×100
(方法2)
まず、シリカ微粒子担持処理後の不織布状複合体シートの質量を測定した(以下、この質量をAとする)。
次に、不織布状複合体シート中のバインダーを除去して、質量を測定した(以下、この質量をBとする)。バインダーの除去は、バインダーを溶解する溶媒であるメチルエチルケトン試薬(和光純薬製)に、不織布状複合体シートを24時間浸漬し、次いで浸漬後の不織布状複合体シートを100メッシュのふるいの上に乗せ、メチルエチルケトン試薬で洗浄し、乾燥させる方法により行った。
バインダーを除去した後の不織布状複合体シートを、その不織布状複合体シートの約100倍の質量の水に浸漬して撹拌して、シリカ微粒子、ガラス繊維および熱可塑性樹脂繊維が分散したスラリーを得た。このスラリーを100メッシュのふるいで濾過し、ふるい上の残渣を水で洗浄してシリカ粒子を除去した。水による洗浄は、ふるい上の残渣を顕微鏡で観察して、残渣中にシリカ粒子の存在が確認されなくなるまで行った。
シリカ粒子を除去した残渣を約105℃で加熱し、乾燥し、冷却して質量を測定した(以下、この質量をCとする)。
そして、下記の式を用いてシリカ微粒子の含有量を算出した。
シリカ微粒子の含有量(質量%)=(B−C)÷A×100(%)
上記の二つの方法で測定した結果、いずれの方法でも、不織布状複合体シート中のシリカ微粒子の含有量は6.7質量%であり、ガラス繊維100質量部に対するシリカ微粒子の含有量としては20質量部であった。
(5)繊維強化熱可塑性樹脂シートの作製
上記(4)のシリカ微粒子担持処理を行った後の不織布状複合体シートを28枚積層して積層体を得た。この積層体を、加熱加圧プレス装置を用いて、300℃、10MPaの条件で10分間加熱加圧成形し、次いで70℃まで冷却したのち、加熱加圧プレス装置から取り出した。得られた繊維強化熱可塑性樹脂シートは、縦25cm×横25cm×厚さ1.8mmであった。
[比較例1]
実施例1の(1)繊維水性分散液の調製においてガラス繊維の量を60gとし、最後に、水を全体量が30kgとなるように投入して、固形分濃度が0.5質量%の繊維水性分散液を調製したこと以外は実施例1と同様にして、不織布状複合体シートを作製した。そして、(4)不織布状複合体シートのシリカ微粒子担持処理を実施しなかったこと以外は実施例1と同様にして、繊維強化熱可塑性樹脂シートを作製した。
上記実施例1および比較例1で得られた繊維強化熱可塑性樹脂シートについて、平面方向の熱膨張係数と厚さ方向の熱膨張係数を測定した。
平面方向の熱膨張係数は、JIS K 7197に準拠して、引っ張りモードで、昇温速度5℃/分、測定温度範囲30〜210℃の条件で測定した。
厚さ方向の熱膨張係数は、JIS K 7197に準拠して、圧縮モードで、昇温速度5℃/分、測定温度範囲30〜210℃の条件で測定した。
上記実施例1および比較例1において調製した繊維水性分散液の各繊維材料の投入量、不織布状複合体シートの組成、繊維強化熱可塑性樹脂シートの熱膨張係数を、下記の表1に示す。
Figure 2018095673
ガラス繊維とシリカ微粒子とを含む繊維強化熱可塑性樹脂シート(実施例1)は、ガラス繊維を含むがシリカ微粒子を含まない繊維強化熱可塑性樹脂シート(比較例1)と比較して、厚さ方向の熱膨張係数が顕著に低減することがわかる。
以上の実施例の結果から、本発明のシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布の製造方法を利用することによって、ガラス繊維が平面方向に配向し、シリカ微粒子がガラス繊維に担持されているシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布が製造することが可能となることが確認された。そして、このシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布と熱可塑性樹脂を含む複合体の加熱加圧成形体である繊維強化熱可塑性樹脂シートは厚さ方向の熱膨張が顕著に低減し、さらに高温環境下での形状安定性が高いことから配線板、特に積層配線板の形成用として有用であることが確認された。
10a、10b シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布
11 ガラス繊維
12 シリカ微粒子
13 ガラス短繊維
14 耐熱性樹脂短繊維
20 熱可塑性のマトリックス樹脂層
21 熱可塑性のマトリックス樹脂ビーズ
22 熱可塑性のマトリックス樹脂繊維
23 熱可塑性のマトリックス樹脂
30 繊維強化熱可塑性樹脂シート

Claims (11)

  1. 熱可塑性のマトリックス樹脂と、前記マトリックス樹脂中に含有されている、ガラス繊維と平均一次粒子径が1〜100nmの範囲にあるシリカ微粒子とを含む繊維強化熱可塑性樹脂シート。
  2. 前記シリカ微粒子が、前記ガラス繊維に担持されている請求項1に記載の繊維強化熱可塑性樹脂シート。
  3. 前記ガラス繊維が不織布を形成している請求項1または2に記載の繊維強化熱可塑性樹脂シート。
  4. 前記シリカ微粒子の含有量が、前記ガラス繊維100質量部に対して10〜50質量部の範囲にある請求項1〜3のいずれか一項に記載の繊維強化熱可塑性樹脂シート。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の繊維強化熱可塑性樹脂シートと、前記繊維強化熱可塑性樹脂シートの少なくとも一方の表面に貼り合わされた金属箔とを含む金属張積層シート。
  6. ガラス繊維と、前記ガラス繊維に担持されている平均一次粒子径が1〜100nmの範囲にあるシリカ微粒子とを含有するシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布、及び熱可塑性のマトリックス樹脂を含む複合体を用意する工程と、
    前記複合体を加熱加圧成形する工程とを有する繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法。
  7. ガラス繊維と、前記ガラス繊維に担持されている平均一次粒子径が1〜100nmの範囲にあるシリカ微粒子とを含有するシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布、及び熱可塑性のマトリックス樹脂を含む複合体。
  8. 前記マトリックス樹脂が、前記シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布の少なくとも一方の表面に層状に配置されている請求項7に記載の複合体。
  9. 前記マトリックス樹脂が、前記シリカ微粒子担持ガラス繊維不織布の内部にビーズもしくは繊維の状態で配置されている請求項7に記載の複合体。
  10. ガラス繊維と、前記ガラス繊維に担持されている平均一次粒子径が1〜100nmの範囲にあるシリカ微粒子とを含有するシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布。
  11. ガラス繊維を含有するガラス繊維不織布と、平均一次粒子径が1〜100nmの範囲にあるシリカ微粒子が溶媒に分散されたシリカ分散液とを用意する工程と、
    前記ガラス繊維不織布と前記シリカ分散液とを接触させて、前記ガラス繊維にシリカ微粒子を担持させる工程とを有するシリカ微粒子担持ガラス繊維不織布の製造方法。
JP2016238487A 2016-12-08 2016-12-08 プリプレグとその製造方法、繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法、金属張積層シートの製造方法、及び配線板の製造方法 Active JP6866626B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016238487A JP6866626B2 (ja) 2016-12-08 2016-12-08 プリプレグとその製造方法、繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法、金属張積層シートの製造方法、及び配線板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016238487A JP6866626B2 (ja) 2016-12-08 2016-12-08 プリプレグとその製造方法、繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法、金属張積層シートの製造方法、及び配線板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018095673A true JP2018095673A (ja) 2018-06-21
JP6866626B2 JP6866626B2 (ja) 2021-04-28

Family

ID=62634484

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016238487A Active JP6866626B2 (ja) 2016-12-08 2016-12-08 プリプレグとその製造方法、繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法、金属張積層シートの製造方法、及び配線板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6866626B2 (ja)

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007031871A (ja) * 2005-07-26 2007-02-08 Oji Paper Co Ltd ガラス繊維不織布
JP2007502347A (ja) * 2003-08-11 2007-02-08 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 流動性の向上した難燃性繊維強化組成物
JP2009167268A (ja) * 2008-01-15 2009-07-30 Hitachi Chem Co Ltd 低熱膨張性低誘電損失プリプレグ及びその応用品
JP2011501016A (ja) * 2007-10-09 2011-01-06 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 無機ナノ粒子を含有するマウンティングマット並びにその作製方法
WO2012002434A1 (ja) * 2010-07-01 2012-01-05 住友ベークライト株式会社 プリプレグ、配線板および半導体装置
JP2013204187A (ja) * 2012-03-28 2013-10-07 Teijin Ltd 繊維強化プラスチック成型用基材
JP2014177717A (ja) * 2013-03-14 2014-09-25 Sanyo Chem Ind Ltd 無機繊維不織布用バインダー
JP2015093984A (ja) * 2013-11-14 2015-05-18 株式会社クラレ 繊維強化樹脂複合体用強化繊維基材、及びその成形体
JP2016028898A (ja) * 2015-09-25 2016-03-03 住友化学株式会社 金属箔積層体の製造方法
JP2016132680A (ja) * 2015-01-15 2016-07-25 王子ホールディングス株式会社 繊維強化プラスチック成形体用基材、繊維強化プラスチック成形体及び繊維強化プラスチック成形体用基材の製造方法

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007502347A (ja) * 2003-08-11 2007-02-08 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 流動性の向上した難燃性繊維強化組成物
JP2007031871A (ja) * 2005-07-26 2007-02-08 Oji Paper Co Ltd ガラス繊維不織布
JP2011501016A (ja) * 2007-10-09 2011-01-06 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 無機ナノ粒子を含有するマウンティングマット並びにその作製方法
JP2009167268A (ja) * 2008-01-15 2009-07-30 Hitachi Chem Co Ltd 低熱膨張性低誘電損失プリプレグ及びその応用品
WO2012002434A1 (ja) * 2010-07-01 2012-01-05 住友ベークライト株式会社 プリプレグ、配線板および半導体装置
JP2013204187A (ja) * 2012-03-28 2013-10-07 Teijin Ltd 繊維強化プラスチック成型用基材
JP2014177717A (ja) * 2013-03-14 2014-09-25 Sanyo Chem Ind Ltd 無機繊維不織布用バインダー
JP2015093984A (ja) * 2013-11-14 2015-05-18 株式会社クラレ 繊維強化樹脂複合体用強化繊維基材、及びその成形体
JP2016132680A (ja) * 2015-01-15 2016-07-25 王子ホールディングス株式会社 繊維強化プラスチック成形体用基材、繊維強化プラスチック成形体及び繊維強化プラスチック成形体用基材の製造方法
JP2016028898A (ja) * 2015-09-25 2016-03-03 住友化学株式会社 金属箔積層体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6866626B2 (ja) 2021-04-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8815365B2 (en) Carbon fiber structure and method for manufacturing the same
TW464639B (en) Impregnated glass fiber strands and products including the same
Samad et al. Non-destroyable graphene cladding on a range of textile and other fibers and fiber mats
TW442586B (en) Nonwoven fabric made of glass fiber and printed wiring boards
US20120034400A1 (en) Carbon fiber-reinforced carbon composite material and method for manufacturing the same
CN1932148A (zh) 以芳纶短切纤维为原料的芳纶纸及其制备方法
JP4263603B2 (ja) 回路基板に特に有用な中実シート材料
JP5662078B2 (ja) C/c複合材成形体及びその製造方法
JP2011144473A (ja) 炭素繊維/熱可塑性樹脂複合材及びその製造方法、並びに電界シールド材
WO2018131658A1 (ja) 金属繊維不織布
JPH09228289A (ja) 芳香族ポリアミド繊維紙
JPWO2006077789A1 (ja) ポリケトン繊維紙、プリント配線基板用ポリケトン繊維紙芯材およびプリント配線基板
JP2024026789A (ja) 金属張積層体及びその製造方法
CN106928705A (zh) 一种含填料的聚酰亚胺复合材料、片材以及含有它的电路基板
JP2010037667A (ja) 炭素繊維ウェブの製造方法および炭素繊維ウェブ
JP6866626B2 (ja) プリプレグとその製造方法、繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法、金属張積層シートの製造方法、及び配線板の製造方法
JP2018095976A (ja) ガラス繊維不織布、複合体、繊維強化熱可塑性樹脂シート、金属張積層シート、ガラス繊維不織布の製造方法および繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法
JP6708109B2 (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂シートとその製造方法、金属張積層シート、および複合体
JPWO2017099198A1 (ja) 難燃性抄造体、難燃性抄造成型品の製造方法及び難燃性抄造体の製造方法
JP2004091948A (ja) フッ素樹脂繊維シート、それを用いたプリント配線板用金属張基板およびその製造方法
JP2003324257A (ja) フッ素樹脂プリント配線板及びその製造方法
JP5588158B2 (ja) 積層板、及びモジュール
JP2004324007A (ja) ポリイミド繊維用処理剤、それで処理されたポリイミド繊維、不織布及び複合材料
JP3942489B2 (ja) フッ素樹脂プリント配線板及びその製造方法
JP2003309335A (ja) プリント基板用基材シート及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20181102

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200327

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200901

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201019

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210309

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210322

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6866626

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250