JP2018093032A - 車両用制御装置、およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】接着剤の塗布を不要として、一部の回路素子に対する封止用樹脂を活用して非封止回路素子の耐振強度を向上させることのできる車両用制御装置、およびその製造方法を提供する。【解決手段】車両用制御装置において、カバー140には、回路基板120側に設けられて、内外を連通させる連通孔141が設けられており、封止用樹脂150の一部は、回路基板に対して他の回路素子130Bの領域と同一の厚みで、連通孔を通してカバー内の空間において、非封止回路素子130Aの回路基板側のみに充填されており、更に、カバーには、封止用樹脂の表面位置よりも上側の領域に、内外を連通させるための空気経路142が形成されるようにする。【選択図】図2

Description

本発明は、回路基板上に実装された複数の回路素子を有する車両用制御装置、およびその製造方法に関するものである。
従来の車両用制御装置として、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1の車両用制御装置(電子制御装置)は、基板上に各種回路素子(電子部品)が実装されている。各種回路素子のうち、一部の回路素子は、基板上において封止用樹脂によって樹脂封止されている。また、樹脂封止することが望ましくない回路素子(以下、非封止回路素子)に対しては、その非封止回路素子を覆うようにカバーが設けられ、一部の回路素子から隔離されて、樹脂封止されないようになっている。
特開2006−190726号公報
しかしながら、上記特許文献1の制御装置においては、一部の回路素子に対して樹脂を充填する際には、カバー内に封止用樹脂が入り込まないように、カバーの外周端部と基板との間を接着剤等によりシールしている。加えて、非封止回路素子とカバー内壁との間を、接着剤により接合している。接着剤により非封止回路素子とカバーとを接合することで、外部からの振動に対して強度の向上を図るようにしているものと考えられる。
このように、特許文献1では、カバーと基板との間をシールするため、また、振動強度を向上させるために、接着剤を塗布する工程を要するので、製造の手間(工数)がかかるという問題がある。
本発明の目的は、上記問題に鑑み、接着剤の塗布を不要として、一部の回路素子に対する封止用樹脂を活用して非封止回路素子の耐振強度を向上させることのできる車両用制御装置、およびその製造方法を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
第1の発明では、回路基板(120)と、
回路基板上に実装された複数の回路素子(130)と、
複数の回路素子のうち、樹脂封止することが望ましくない非封止回路素子(130A)を覆うカバー(140)と、
複数の回路素子のうち、非封止回路素子を除く他の回路素子(130B)を封止する封止用樹脂(150)と、を備える車両用制御装置において、
カバーには、回路基板側に設けられて、内外を連通させる連通孔(141)が設けられており、
封止用樹脂の一部は、回路基板に対して他の回路素子の領域と同一の厚みで、連通孔を通してカバー内の空間において、非封止回路素子の回路基板側のみに充填されており、
更に、カバーには、封止用樹脂の表面位置よりも上側の領域に、内外を連通させるための空気経路(142)が形成されたことを特徴としている。
また、第2の発明では、車両用制御装置の製造方法において、
回路基板(120)上に複数の回路素子(130)を実装する第1工程と、
複数の回路素子のうち、樹脂封止することが望ましくない非封止回路素子(130A)を回路基板上で覆うカバー(140)を準備して、カバーの回路基板側にカバーの内外を連通させる連通孔(141)と、連通孔の回路基板側とは反対側にカバーの内外を連通させる空気経路(142)とを予め設けておき、カバーを、非封止回路素子を覆うように回路基板にセットする第2工程と、
第2工程における回路基板、複数の回路素子、およびカバーをチャンバー(210)内に挿入して、チャンバー内を大気圧に対して減圧する第3工程と、
減圧した状態で、複数の回路素子のうち、非封止回路素子を除く他の回路素子(130B)を覆うように流動性のある状態の封止用樹脂(150)を供給すると共に、回路基板に対して他の回路素子の領域と同一の厚みで、連通孔を通してカバー内の空間において、非封止回路素子の回路基板側のみに封止用樹脂を供給する第4工程と、
チャンバー内の圧力を大気圧に戻したとき、空気経路によってカバー内外の圧力を同一にし、連通孔を介して、封止用樹脂が更にカバー内に流入しないようにして、封止用樹脂を硬化させる第5工程と、を備えることを特徴としている。
この発明によれば、カバー(140)内部の非封止回路素子(130A)における回路基板(120)側にも封止用樹脂(150)の一部を充填するようにしているので、ことさら、回路基板(120)とカバー(140)との間をシールする必要がなく、従来技術のような接着剤の塗布を不要とすることができる。
また、非封止回路素子(130A)の回路基板(120)側に封止用樹脂(150)の一部が充填されるので、従来技術のような接着剤の塗布を不要として、回路基板(120)と非封止回路素子(130A)との接合強度を高め、耐振性を向上させることができる。
ここで、封止用樹脂(150)を充填させる際に、例えば、大気圧に対して減圧した状態で樹脂回りを向上させる場合では、他の回路素子(130B)、および連通孔(141)を介したカバー(140)内の一部に、封止用樹脂(150)を供給し、その後に大気圧に戻すと、空気経路(142)を通して、カバー(140)内外の圧力を同一の大気圧にすることができる。よって、連通孔(141)を介して、封止用樹脂(150)が更にカバー(140)内に流入するのを防止して、非封止回路素子(130A)の全体が封止用樹脂(150)で封止されてしまうことを防止することができる。
尚、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態における車両用制御装置の全体構成を示す平面図である。 図1におけるII−II部を示す断面図である。 カバーを示す(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は(a)のIIIc−IIIc部を示す断面図である。 車両用制御装置の製造方法を示す説明図である。 空気経路がない場合、大気圧に戻したときの封止用樹脂の動きを示す説明図である。 第2実施形態における空気経路の封止部材の形成要領を示す断面図である。 第3実施形態における空気経路を閉塞させるための要領を示す断面図である。 第4実施形態における空気経路の封止部材(弾性部材)を示す断面図である。 第4実施形態における空気経路の封止部材(ネジ部材)を示す断面図である。 第5実施形態におけるカバーと一体化されたコネクタを示す断面図である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
第1実施形態の車両用制御装置(以下、制御装置)100を図1〜図5に示す。制御装置100は、車両に搭載されて、所定の車載機器に対する作動制御を行う装置となっている。所定の車載機器は、例えば、変速用のトランスミッション、あるいは各種アクチュエータ部(モータ部)等である。制御装置100は、例えば、所定の車載機器をトランスミッションとしたとき、トランスミッションに組付けされて、機電一体化されている。まず、図1〜図3を用いて、制御装置100の構成について説明する。
制御装置100は、図1、図2に示すように、ケース110、回路基板120、回路素子130、カバー140、および封止用樹脂150等を備えている。
ケース110は、例えば、樹脂製あるいは金属製で、上側が開口された箱状(直方体)を成しており、回路基板120、回路素子130、カバー140、および封止用樹脂150等を内部に収容するようになっている。ケース110の底部111の四隅の近傍には、後述する製造工程の途中段階で、回路基板120を仮固定するためのピン112が設けられている。
回路基板120は、表面に箔状の配線部が多数形成された四角形の樹脂製板部材であり、種々の回路素子130が実装されて、電気回路が形成されるようになっている。回路基板120の外周ラインは、ケース110の内周ラインとの間に所定の隙間が形成されるような大きさに設定されている。そして、回路基板120の四隅には、ケース110のピン112の先端部が挿入されるためのピン孔121が設けられている。
回路素子130は、電気回路を構成する要素(電子部品)であり、複数設けられており、回路基板120の配線部の所定位置に、それぞれ半田付け等により接合されている。複数の回路素子130は、非封止回路素子130Aと、非封止回路素子130Aを除く他の回路素子130Bとに分類されている。
非封止回路素子130Aは、その全体を樹脂封止することが望ましくない回路素子であり、例えば、コイル131、アルミ電解コンデンサ132等がある。例えば、アルミ電解コンデンサ132においては、通常、防爆弁部を有しており、全体を樹脂封止してしまうと、防爆弁部の機能を生かせなくなることから、樹脂封止することが望ましくない回路素子となっている。非封止回路素子130A(131、132等)は、互いに隣接するように、回路基板120上の所定領域に配置されている。
一方、他の回路素子130Bは、上記のような樹脂封止に対する不都合の生じない一般的な回路素子であり、回路基板120に実装された後に、回路素子が覆われるように樹脂封止される回路素子となっている。他の回路素子130Bとしては、例えば、IC(Integrated Circuit)、トランジスタ、マイクロコンピュータ、抵抗、コンデンサ等があり、回路基板120の表裏の全体領域にわたって、配置されている。
また、回路基板120には、車載機器と接続されて、各回路素子130(130A、130B)からの種々の制御用信号を車載機器に対して出力する出力端子部を形成するコネクタ130Cが設けられている。コネクタ130Cの接続口は、上側を向くように設定されている。また、コネクタ130Cは、ここでは、非封止回路素子130Aが配置される領域(後述するカバー140)に、隣接するように配置されている。
カバー140は、図2、図3に示すように、例えば、樹脂製で、下側(回路基板120側)が開口された箱状(直方体)を成しており、非封止回路素子130Aの全体が樹脂封止されないように、非封止回路素子130Aの全体を覆う部材となっている。カバー140の開口側端部の周囲は、後述する製造工程の途中段階で、回路基板120に仮固定されて、内部空間を形成して、この内部空間に非封止回路素子130Aを収容している。
カバー140の開口側端部の周囲(周囲の縦壁)には、カバー140によって形成される内部空間と外部(内外)を連通させる連通孔141が設けられている。連通孔141は、カバー140の開口側端部の周方向に沿って複数設けられている。連通孔141は、カバー140の開口側端部の周方向に等間隔で設けられるのが好ましい。
また、カバー140の周囲の縦壁には、連通孔141に対して、回路基板120側とは反対側(図3(c)中の上側)となる位置に、同様にカバー140の内外を連通させる空気経路142が設けられている。カバー140の空気経路142は、図2に示すように、後述する封止用樹脂150の表面位置よりも上側の領域に位置するように設けられている。ここでは、空気経路142は、カバー140に1つ設けられたものとしているが、複数設けられるようにしてもよい。
尚、空気経路142には、断面がU字状を成して、空気経路142を覆うように形成された受け部143が設けられている。
封止用樹脂150は、例えば、熱硬化性樹脂が使用されており、図2に示すように、ケース110内において、回路基板120の下側(裏側)と上側(表側)とに供給されて、回路基板120の下側および上側における他の回路素子130Bと、非封止回路素子130Aの回路基板120側のみと、を樹脂封止する部材となっている。
次に、図4、図5を加えて、制御装置100の製造方法を説明する。
1.第1工程
まず、回路基板120上のそれぞれ決められた位置に、半田付け等により非封止回路素子130A、他の回路素子130B、およびコネクタ130Cを実装し、電気回路を形成する。
そして、図4(a)に示すように、各回路素子130A、130B、およびコネクタ130Cの実装された回路基板120をケース110にセットする。ここでは、回路基板120の四隅のピン孔121に、ピン112の先端部を挿入することで対応する。この工程により、回路基板120は、ケース110内で底部111から離れた(浮いた)状態で仮固定されることになる。
2.第2工程
次に、図4(b)に示すように、連通孔141と空気経路142が予め形成されたカバー140を準備して、非封止回路素子130Aを覆うように、回路基板120に仮固定する。カバー140は、回路基板120とカバー140との間に予め設けた爪部による係合、あるいは凹凸部による嵌合等によって、回路基板120に仮固定されることになる。尚、ケース110に回路基板120(回路基板120、各回路素子130A、130B、コネクタ130C、およびカバー140)がセットされたものを以下、組立て体と呼ぶことにする。
3.第3工程
次に、図4(c)に示すように、真空注型装置200を用いて、樹脂封止を行う。真空注型装置200は、組立て体に封止用樹脂150を充填させる際に、大気圧に対して減圧した状態で樹脂回りを向上させるものであり、組立て体を収容するチャンバー210、チャンバー210内を減圧し、後に大気圧に戻す真空ポンプ220、および封止用樹脂150を供給するディスペンサ230等を有している。第3工程においては、まず、組立て体をチャンバー210内に挿入し、真空ポンプ220の吸引によって、チャンバー210内を減圧(真空引き)する。
真空ポンプ220の吸引によって、他の回路素子130Bの周りは減圧され(低圧となり)、同様に、カバー140の連通孔141によって、カバー140内(非封止回路素子130Aの周り)も減圧される(低圧となる)。
4.第4工程
そして、チャンバー210内が所定の圧力まで減圧されると、同じく図4(c)に示すように、ディスペンサ230から、流動性のある状態の封止用樹脂150をケース110内に供給する。このとき、封止用樹脂150は、ケース110の内周ラインと回路基板120の外周ラインとの間の隙間を通って、回路基板120の下側、更には回路基板120の上側に供給されていく。
そして、他の回路素子130Bは、封止用樹脂150によって覆われる。加えて、カバー140内の空間においては、回路基板120に対して他の回路素子130Bの領域と同一の厚みで、封止用樹脂150が連通孔141を通してカバー140内に流入する。そして、非封止回路素子130Aの全体ではなく、回路基板120側のみ(根本側のみ)が封止用樹脂150によって覆われる。このとき、カバー140の空気経路142は、供給される封止用樹脂150の最終的な表面位置よりも上側の領域になるように位置設定されていることから、封止用樹脂150によって埋められることはない。
尚、コネクタ130Cは、非封止回路素子130Aと同様に、回路基板120側のみが封止用樹脂150によって覆われ、上側を向く接続口は、封止用樹脂150によって覆われないようになっている。
5.第5工程
次に、図4(d)に示すように、真空ポンプ220によって、チャンバー210内の圧力を大気圧に戻す。チャンバー210内を大気圧に戻したとき、カバー140の空気経路142によって、カバー140の内部は外部と同一の大気圧となる。よって、連通孔141を介して、カバー140の外部の封止用樹脂150がカバー140の内部に流入することがなく、カバー140の内部には空間が形成された状態が維持されて、非封止回路素子130Aは、回路基板120側のみに封止用樹脂150が設けられたものとなる。
そして、組立て体に封止用樹脂150を供給したものをチャンバー210から取り出す。流動性のある状態の封止用樹脂150が硬化すると、制御装置100として完成される。封止用樹脂150によって、ピン112と回路基板120との間が強固に固定されると共に、回路基板120とカバー140との間も強固に固定される。また、回路基板120とコネクタ130Cとの間も強固に固定される。
そして、他の回路素子130Bが、封止用樹脂150によって封止され、また、非封止回路素子130Aは、回路基板120側のみが封止され、回路基板120と強個に固定されたものとなる。
以上のように本実施形態によれば、カバー140の内部の非封止回路素子130Aにおける回路基板120側にも封止用樹脂150の一部を充填するようにしているので、ことさら、回路基板120とカバー140との間をシールする必要がなく、従来技術のような接着剤の塗布を不要とすることができる。
また、非封止回路素子130Aの回路基板120側に封止用樹脂150の一部が充填されるので、従来技術のような接着剤の塗布を不要として、回路基板120と非封止回路素子130Aとの接合強度を高め、耐振性を向上させることができる。尚、回路基板120と非封止回路素子130Aとの半田付け部の領域においても、封止用樹脂150により覆われることによって、冷熱繰り返しによる半田の強度低下を抑制することが可能である。
ここで、本実施形態では、封止用樹脂150を充填させる際に、真空注型装置200を用いることで、大気圧に対して減圧した状態で樹脂回りを向上させるようにしている。この場合では、他の回路素子130B、および連通孔141を介したカバー140内の一部に、封止用樹脂150を供給し、その後に大気圧に戻すと、空気経路142を通して、カバー140内外の圧力を同一の大気圧にすることができる。よって、連通孔141を介して、封止用樹脂150が更にカバー140内に流入するのを防止して、非封止回路素子130Aの全体が封止用樹脂150で封止されてしまうことを防止することができる。
即ち、図5に示すように、カバー140に空気経路142を設けていない場合であると、大気圧に戻したとき、カバー140の外部は大気圧となるものの、カバー140の内部が低圧のまま残ってしまう。このため、他の回路素子130Bに供給した封止用樹脂150が連通孔141を介してカバー140内に流入して、非封止回路素子130Aの全体が封止用樹脂150によって覆われてしまう。本実施形態では、カバー140に空気経路142を設けることで、このような不具合を防止できるのである。
尚、空気経路142には、空気経路142を覆うような受け部143を設けているので、カバー140の内部に塵や埃等が侵入するのを抑制することができる。受け部143に代えて、空気経路142をラビリンス(迷路)構造としてもよい。また、制御装置100が使用される環境によっては(塵や埃等の影響が小さい環境では)、受け部143を廃止して、空気経路142がそのまま残る形としてもよい。
(第2実施形態)
第2実施形態の制御装置100Aを図6に示す。第2実施形態の制御装置100Aは、上記第1実施形態の制御装置100に対して、空気経路142に閉塞部材を設けたものである。
閉塞部材は、空気経路142を塞ぐ部材であり、例えば、第4工程で使用された封止用樹脂150とは異なる封止用樹脂151によって形成されている。第2実施形態では、第4、第5工程の後に、再度、封止用樹脂151の供給工程を設けて、ディスペンサ230によって封止用樹脂151を空気経路142に供給して空気経路142を閉塞するようにしている。尚、封止用樹脂151は、流動性のある状態において、受け部143によって空気経路142から垂れ落ちることなく、空気経路142を確実に閉塞するようになっている。
これにより、完成品として空気経路142が閉塞されて、制御装置100Aが使用される際の、カバー140内への塵や埃の侵入の心配を無くすことができる。
(第3実施形態)
第3実施形態を図7に示す。第3実施形態は、上記第1実施形態に対して、封止用樹脂150の一部によって、空気経路142における閉塞部材を形成するようにしたものである。
具体的には、空気経路142を、ケース110の外周壁に近い側に配置し(図7(a))、以下のような傾斜時の封止用樹脂150が空気経路142に届きやすいようにしている。そして、第5工程において、図7(a)に示すように、流動性のある状態にした封止用樹脂150を供給した後に、図7(b)に示すように、封止用樹脂150が硬化する前に、空気経路142が下側に移動するように、ケース110(回路基板120)を傾けることで、封止用樹脂150の一部を空気経路142に充填させるようにしている。封止用樹脂150が硬化すると、図7(c)に示すように、封止用樹脂150の一部が、空気経路142を閉塞する閉塞部材となる。
これにより、専用の封止部材を設けることなく、封止用樹脂150を流用した空気経路142の閉塞が可能となる。
(第4実施形態)
第4実施形態を図8、図9に示す。第4実施形態は、上記第1実施形態に対して、閉塞部材として、軟質樹脂材やゴム材等から形成される弾性部材161(図8)、あるいは、ネジ部材162(図9)を用いて、第5工程の後に、空気経路142を閉塞するようにしたものである。
これにより、容易に空気経路142を閉塞することができる。
(第5実施形態)
第5実施形態の制御装置100Bを図10に示す。第5実施形態は、上記第1実施形態に対して、カバー140は、回路基板120上に設けられる回路用部品と一体的に形成されるようにしたものである。ここでは、回路用部品をコネクタ130Cとしている。尚、回路用部品としては、コネクタ130Cに限定されるものではなく、種々の回路用部品を一体化の対象とすることができる。
これにより、部品点数を低減すると共に、組付け工数を低減することができる。
(その他の実施形態)
上記各実施形態では、制御装置100、100A、100Bの制御対象となる車載機器をトランスミッションとして説明したが、これに限定されることなく、種々の車載機器に適用することができる。
100 車両用制御装置
120 回路基板
130 回路素子
130A 非封止回路素子
130B 他の回路素子
130C コネクタ(回路用部品)
140 カバー
141 連通孔
142 空気通路
150 封止用樹脂
151 封止用樹脂(閉塞部材、他の封止用樹脂)
161 弾性部材(閉塞部材)
162 ネジ部材(閉塞部材)
210 チャンバー

Claims (14)

  1. 回路基板(120)と、
    前記回路基板上に実装された複数の回路素子(130)と、
    複数の前記回路素子のうち、樹脂封止することが望ましくない非封止回路素子(130A)を覆うカバー(140)と、
    複数の前記回路素子のうち、前記非封止回路素子を除く他の回路素子(130B)を封止する封止用樹脂(150)と、を備える車両用制御装置において、
    前記カバーには、前記回路基板側に設けられて、内外を連通させる連通孔(141)が設けられており、
    前記封止用樹脂の一部は、前記回路基板に対して前記他の回路素子の領域と同一の厚みで、前記連通孔を通して前記カバー内の空間において、前記非封止回路素子の前記回路基板側のみに充填されており、
    更に、前記カバーには、前記封止用樹脂の表面位置よりも上側の領域に、内外を連通させるための空気経路(142)が形成された車両用制御装置。
  2. 前記空気経路には、前記空気経路を塞ぐ閉塞部材(151、150、161、162)が設けられた請求項1に記載の車両用制御装置。
  3. 前記閉塞部材は、前記封止用樹脂とは異なる他の封止用樹脂(151)から形成された請求項2に記載の車両用制御装置。
  4. 前記閉塞部材は、前記封止用樹脂(150)の一部によって形成された請求項2に記載の車両用制御装置。
  5. 前記閉塞部材は、弾性部材(161)から形成された請求項2に記載の車両用制御装置。
  6. 前記閉塞部材は、ネジ部材(162)から形成された請求項2に記載の車両用制御装置。
  7. 前記カバーは、前記回路基板上に設けられる回路用部品(130C)と一体的に形成された請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載の車両用制御装置。
  8. 回路基板(120)上に複数の回路素子(130)を実装する第1工程と、
    複数の前記回路素子のうち、樹脂封止することが望ましくない非封止回路素子(130A)を前記回路基板上で覆うカバー(140)を準備して、前記カバーの前記回路基板側に前記カバーの内外を連通させる連通孔(141)と、前記連通孔の前記回路基板側とは反対側に前記カバーの内外を連通させる空気経路(142)とを予め設けておき、前記カバーを、前記非封止回路素子を覆うように前記回路基板にセットする第2工程と、
    前記第2工程における前記回路基板、複数の前記回路素子、および前記カバーをチャンバー(210)内に挿入して、前記チャンバー内を大気圧に対して減圧する第3工程と、
    前記減圧した状態で、複数の前記回路素子のうち、前記非封止回路素子を除く他の回路素子(130B)を覆うように流動性のある状態の封止用樹脂(150)を供給すると共に、前記回路基板に対して前記他の回路素子の領域と同一の厚みで、前記連通孔を通して前記カバー内の空間において、前記非封止回路素子の前記回路基板側のみに前記封止用樹脂を供給する第4工程と、
    前記チャンバー内の圧力を前記大気圧に戻したとき、前記空気経路によって前記カバー内外の圧力を同一にし、前記連通孔を介して、前記封止用樹脂が更に前記カバー内に流入しないようにして、前記封止用樹脂を硬化させる第5工程と、を備える車両用制御装置の製造方法。
  9. 前記第5工程の後に、前記空気経路を塞ぐ閉塞部材(151、161、162)を設ける請求項8に記載の車両用制御装置の製造方法。
  10. 前記封止用樹脂とは異なる他の封止用樹脂(151)を前記空気経路に充填することで、前記閉塞部材を形成する請求項9に記載の車両用制御装置の製造方法。
  11. 前記第5工程において、前記封止用樹脂が硬化する前に、前記回路基板を傾けることで前記封止用樹脂(150)の一部を前記空気経路に充填し、前記空気経路を塞ぐ請求項8に記載の車両用制御装置の製造方法。
  12. 前記閉塞部材は、弾性部材(161)から形成された請求項9に記載の車両用制御装置の製造方法。
  13. 前記閉塞部材は、ネジ部材(162)から形成された請求項9に記載の車両用制御装置の製造方法。
  14. 前記カバーは、前記回路基板上に設けられる回路用部品(130C)と一体的に形成された請求項8〜請求項13のいずれか1つに記載の車両用制御装置の製造方法。
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