JP2018091603A - 乾燥装置、及び印刷装置 - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、本実施形態におけるインクジェット記録装置の概略構成を示す模式図である。
本実施形態のインクジェット記録装置1は、主に、給紙部100、画像形成部200、乾燥部300、排紙部400から構成されている。インクジェット記録装置1においては、給紙部100から給紙されるシート材としての記録材である用紙Pに対し、画像形成部200で画像形成用の液体であるインクにより画像を形成する。そして、用紙上に付着したインクを乾燥部300において乾燥させた後、用紙を排紙部400から排紙する。
給紙部100は、主に、複数の用紙Pが積載される給紙トレイ110と、給紙トレイ110から用紙を1枚ずつ分離して送り出す給送装置120と、用紙を画像形成部200へ送り込むレジストローラ対130とから構成されている。給送装置120には、ローラやコロを用いた装置や、エア吸引を利用した装置など、あらゆる給送装置を用いることが可能である。給送装置120により給紙トレイ110から送り出された用紙は、その先端がレジストローラ対130に到達した後、レジストローラ対130が所定のタイミングで駆動することにより、画像形成部200へ給紙される。なお、本実施形態において、給紙部100は、画像形成部200へ用紙Pを送り出すものであれば、その構成に制限はない。
画像形成部200は、主に、給紙された用紙Pを受け取って用紙担持ドラム210へ渡す渡し胴201と、渡し胴201によって搬送された用紙Pを外周面に担持して搬送する用紙担持ドラム210と、用紙担持ドラム210に担持された用紙Pに向けてインクを吐出するインク吐出部220と、用紙担持ドラム210によって搬送された用紙Pを乾燥部300へ受け渡す渡し胴202とから構成されている。
乾燥部300は、主に、画像形成部200で用紙P上に付着したインクを乾燥させるための乾燥機構301と、画像形成部200から搬送されてくる用紙Pを搬送する搬送機構302とから構成されている。画像形成部200から搬送されてきた用紙Pは、搬送機構302に受け取られた後、乾燥機構301を通過するように搬送され、排紙部400へ受け渡される。乾燥機構301を通過する際、用紙P上のインクには乾燥処理が施され、これによりインク中の水分等の液分が蒸発し、用紙P上にインクが固着するとともに、用紙Pのカールが抑制される。
排紙部400は、主に、複数の用紙Pが積載される排紙トレイ410から構成されている。乾燥部300から搬送されてくる用紙Pは、排紙トレイ410上に順次積み重ねられて保持される。なお、本実施形態において、排紙部400は、用紙Pを排紙するものであれば、その構成に制限はない。
本実施形態のインクジェット記録装置1は、給紙部100、画像形成部200、乾燥部300、排紙部400から構成されているが、他の機能部を適宜追加してもよい。例えば、給紙部100と画像形成部200との間に画像形成の前処理を行う前処理部を追加したり、乾燥部300と排紙部400との間に画像形成の後処理を行う後処理部を追加したりすることができる。
また、「液体」は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液等の用途で用いることができる。
また、「印刷装置」は、液体吐出ヘッドとシート材とが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
次に、本実施形態における乾燥部300の詳細について説明する。
図2は、本実施形態における乾燥部300を示す模式図である。
本実施形態の乾燥部300における乾燥機構301は、複数の非接触熱源たる赤外線ヒータ311aを備えた非接触熱源部311、乾燥チャンバー313などを有している。乾燥チャンバー313は、その壁部材の少なくとも一部が断熱材で形成されており、乾燥チャンバー313の内部温度が下がりにくいように構成されている。乾燥機構301では、乾燥チャンバー313の内部空間へ搬送されてくる被乾燥部材たる用紙Pの画像面に対し、赤外線ヒータ311aによる輻射熱によって、用紙Pの画像面上の被乾燥部たるインクを乾燥させる。なお、「被乾燥部材」は、用紙Pに限らず、乾燥される対象の部材であればよい。また、「被乾燥部」は、インクに限られず、被乾燥部材における乾燥される対象の部分であればよい。
コンベアチェーン333は、乾燥チャンバー内の手前側と奥側とに設けられており、手前側と奥側の駆動ギヤ335は、駆動軸335aと一体回転可能に駆動軸335aに取り付けられている。駆動軸335aは、ジョイントなどを介して、駆動モータ336に連結されている。手前側と奥側の従動ギヤ334は、従動軸と一体回転可能に従動軸に取り付けられている。
図4は、装置手前側のコンベアチェーン333を示しており、コンベアチェーン333は、内リンク333aと外リンク333bとが交互に連なって構成されている。各リンク333a,333bには、板状の部材取り付け部333cを有しており、部材取り付け部333cの中央には、ボルト締結用の孔333dが設けられている。ボルト締結用の孔333dの間隔Lは、チェーンピッチとなり、各部材取り付け部333cに部材を取り付けることで、特に調整することなく、規定のピッチで、部材を取り付けることができる。装置奥側のコンベアチェーン333は、図とは逆側に、部材取り付け部333cを有している。
図5に示すように、各外リンク333bの部材取り付け部333cには、アーム取り付け部材337が取り付けられている。アーム取り付け部材337は、図6に示すように、部材取り付け部333cと平行なチェーン取り付け面37bと、このチェーン取り付け面37bの乾燥棚側の端部から90度折れ曲がったアーム取り付け面37aとを有している。アーム取り付け部材337のチェーン取り付け面37bが、ボルト337aとナット337dとにより、部材取り付け部333cに固定されている。アーム部材332は、図5に示すように、ネジ337bにより上下2箇所が、アーム取り付け面37aにネジ止めされている。
図7(a)に示すように、ベルト搬入機構322は、4つのベルト搬送部322eを有しており、これらベルト搬送部322eは、用紙幅方向(駆動軸322dの軸方向)に、等間隔で配置されている。これらベルト搬送部322eは、駆動軸322dに取り付けられた駆動ローラ353、一対のローラ支持アーム354に回転自在に支持された従動ローラ352、駆動ローラと従動ローラとに張架された搬送ベルト351を有している。一対のローラ支持アーム354は、一端に従動ローラ352を回転自在に支持しており、他端が、駆動軸322dに軸受けなどを介して支持されている。駆動軸322dの一端には、ギヤ322cが取り付けられており、このギヤ322cは、駆動モータ322aの駆動ギヤ322bと噛み合っている。本実施形態では、ギヤを介して駆動モータ322aの駆動力を駆動軸に伝達しているが、駆動モータのモータ軸と、駆動軸とを同軸上に配置し、ジョイント部材を介して、駆動モータの駆動力を駆動軸に伝達するよう構成してもよい。
図8に示すように、乾燥棚331の移動は、上方へ移動する領域A1、上方の移動から下方への移動に切り替わる領域(以下、第一折り返し領域という)A2、下方へ移動する領域A3、下方の移動から上方への移動に切り替わる領域(以下、第二折り返し領域という)A4の4つの領域に区分けすることができる。また、第一折り返し領域A2については、乾燥棚331は、半円の円弧の軌跡を描きながら移動するため、上方へ移動しながら水平方向に移動する領域A2−1と、下方へ移動しながら水平方向に移動する領域A2−2とに区分けすることができる。同様に、第二折り返し領域A4においても、乾燥棚が半円の円弧の軌跡を描きながら移動するため、下方へ移動しながら水平方向に移動する領域A4−1と、上方へ移動しながら水平方向に移動する領域A4−2とに区分けすることができる。用紙は、上方へ移動する領域A1に搬入され、第一折り返し領域A2を経て、下方へ移動する領域A3で排出される。
図11に示すように乾燥棚331の側壁部331bの用紙搬入・排出方向両端に一対のガイド部材20a,20bが設けられている。各ガイド部材20a,20bは、ガイドアーム21、ガイドコロ22で構成されており、ガイドアーム21の一端が、乾燥棚の側壁部331bに取り付けられており、ガイドアーム21の他端にガイドコロ22が回転自在に取り付けられている。
図12に示すように、第一折り返し領域A2の乾燥棚331が上方へ移動しながら水平方向に移動する領域A2−1には、第一折り返しガイド23aが設けられている。また、第一折り返し領域A2の乾燥棚331が下方へ移動しながら水平方向に移動する領域A2−2には、第二折り返しガイド23bが設けられている。
図13に示すように、重心調整部は、重り40と、重り40を保持するための保持部331cとからなり、乾燥棚の載置部の下面の用紙搬入・排出方向中央に設けられている。保持部331cは、矩形状の孔であり、この孔に重り40を、挿入することにより、乾燥棚の重心を、確実に、狙いの位置である用紙搬入・排出方向中央、かつ、支持位置よりも下方にすることができる。これにより、乾燥棚を確実に水平姿勢にすることができる。その結果、乾燥チャンバー内移動中に用紙が乾燥棚に対して移動して、規定の位置に対してずれるのを抑制することができる。なお、保持部331cは、乾燥棚を水平姿勢にすることができる位置に設ければよい。
図14に示すように、乾燥機構301の下方には、100℃〜140℃の熱風を送風する第一送風ファン41aが、複数設けられている。また、ベルト搬入機構322により乾燥チャンバー内に搬入されてきた用紙に100℃〜140℃の熱風を吹き付ける第二送風ファン41bが設けられている。また、加熱部301aの上面には、乾燥チャンバー内の空気を排気する排気口42が、複数設けられている。
図15、図16に示すように、この変形例1の乾燥機構301は、用紙搬入・排出方向と平行な軸まわりに乾燥棚331を周回移動させるものである。乾燥チャンバーの一方の側面から用紙を搬入し、この側面に対向する他方の側面から用紙を排出する構成の場合、先の図2に示した用紙搬入・排出方向に対して直交する軸まわりに乾燥棚331を周回移動させる構成では、用紙搬入位置と、用紙排出位置が次のようになる。すなわち、用紙搬入位置を、乾燥棚331が上方へ移動する移動領域A1に設け、用紙排出位置を、乾燥棚が下方へ移動する移動領域に設けることになるのである。その結果、先の図2に示す構成では、下方の移動から上方への移動に切り替わる領域である第二折り返し領域A4を、用紙の画像面上のインクの乾燥に用いることができない。
(a)は、概略平面図であり、(b)は、搬入方向から見た概略図である。
本変形例では、アーム部材332が支持する乾燥棚331の一方の側壁部331bから用紙を搬入し、他方の側壁部331bから用紙を排出する。そのため、図17(b)に示すように、各側壁部331bには、用紙が通り抜けるための矩形状の開口部34が設けられている。
図18に示すように、乾燥チャンバー内から用紙を排出する排出部340は、排出手段としての排紙コロ342aを備えている。この排紙コロ342aは、一対の排紙アーム342bの一端に回転自在に支持されている。一対の排紙アーム342bの他端は、乾燥部300に回転自在に支持されており、支持する排紙コロ342aが、乾燥棚331の移動領域に入り込んで、乾燥棚331の用紙Pを排出する排出位置と、乾燥棚331の移動領域から退避した退避位置との間を揺動可能に構成されている。排紙コロ342aは、一対のプーリとこれらプーリに張架されたタイミングベルトとからなるベルト駆動伝達機構により、駆動モータの駆動力が伝達され、回転駆動する。
図19に示すように、下部の冷却部301bと、上部の加熱部301aとは、乾燥棚が通過するための空間以外は、仕切り壁313aにより仕切られている。加熱部301aの下方には、熱風を送風する送風ファン41が設けられており、上壁部には、加熱部内の熱風を排気する複数の排気口42が設けられている。また、冷却部301bの上方には、冷却風を送風する冷却用送風ファン44が設けられており、底部には、冷却部内の冷却風を排気する冷却風排気口45が設けられている。
図20に示すように、反転搬送機構380は、複数のベルト搬送部や反転レジストローラ対382などを備えている。また、乾燥機構301よりも用紙搬送方向下流側には、用紙の搬送先を反転搬送機構380と排紙部400との間で選択的に切り替える切替爪381が揺動可能に設けられている。
この図21に示す例においては、排紙部400への搬送経路と、反転搬送機構380の搬送経路に、それぞれ、用紙を冷却する冷却部510を配置している。また、この図21に示す構成では、反転搬送機構380は、レジストローラ対130に向けて用紙を、再送する構成である。冷却部510は、冷却風を用紙に吹きつける複数の送風ファンからなっている。このように冷却部510を設けることで、乾燥機構301で温度上昇した用紙を冷やして、排紙部400や、画像形成部200へ搬送することができる。
この図22においては、乾燥部300と排紙部400との間に後処理部として、冷却反転部500を設けたものである。この冷却反転部500に、切替爪381と、冷却部510とが設けられており、もう一方の面に画像を形成する場合は、冷却反転部500で反転搬送機構380へ搬送される。一方、排紙部400へ用紙を搬送する際は、冷却部510で用紙を冷却してから、排紙部400へ搬送される。
上述した実施形態では、インクが吐出されて画像が形成された後の用紙を乾燥する乾燥部300の例であったが、本変形例は、上述した前処理部において所定の処理液を用紙Pに塗布等により付与する処理を行い、画像形成部200でインクが吐出されて画像が形成される前に、処理液が付与された用紙を乾燥させる乾燥部に適用したものである。
図23に示すインクジェット記録装置は、上述した実施形態に係るインクジェット記録装置1に対し、給紙部100と画像形成部200との間に、前処理部600及び乾燥部300’を追加した点を除いて、基本構成については上述した実施形態と同様である。また、追加される乾燥部300’の基本構成についても上述した実施形態と同様である。したがって、以下、上述した実施形態とは異なる点を中心に説明する。
前処理部600は、給紙部100から給紙された用紙Pに処理液を塗布する塗布装置610を備えている。処理液としては、例えば、用紙の表面に塗布することで用紙の表面を改質する改質材が挙げられる。具体的には、予め用紙にムラなく塗布しておくことで、インクの水分を速やかに用紙に浸透させるとともに色成分を増粘させ、更には乾燥も早めることによって滲み(フェザリング、ブリーディング等)や裏抜けを防止し、生産性(単位時間当たりの画像出力枚数)を上げることを可能にする定着剤(セット剤)が挙げられる。
(態様1)
用紙Pなどの被乾燥部材を乾燥する乾燥装置において、被乾燥部材を保持する複数の乾燥棚331などの保持部材と、複数の前記保持部材を、周回移動させる周回移動機構30などの周回移動手段とを備え、保持部材は、前記周回移動手段に対して回転可能に支持されている。
これによれば、周回移動機構30などの周回移動手段に乾燥棚331などの保持部材を回転可能に支持することにより、周回移動に伴い保持部材を周回移動手段に対して回転させることができる。よって、周回移動に伴い、ガイド機構などの回転手段を用いて強制的に、あるいは、保持部材の自重で自動的に、保持部材を周回移動手段に対して回転させて、保持部材の姿勢を、例えば、保持部材に保持されたシート状の被乾燥部材が座屈しない姿勢に維持することができる。これにより、保持部材に保持された被乾燥部材が用紙などの剛性の低いシート状部材であっても、周回移動中に座屈するのを防止することができる。
態様1において、乾燥棚331などの保持部材が、円弧状の軌跡を取りながら移動するように、周回移動機構30などの周回移動手段を構成した。
これによれば、実施形態で説明したように、乾燥棚331などの保持部材は、水平方向に移動しながら、上下方向に移動することができる。これにより、上下方向において、隣接する保持部材に対して互いに異なる位置を取りながら、水平方向に移動することができる。よって、保持部材を水平方向に大きく移動させずとも、保持部材同士がぶつかることがない。その結果、高速で保持部材を水平方向に移動させる必要がなくなり、保持部材が折り返し領域で急加速・急減速させる必要がなくなる。これにより、保持部材に保持された用紙などの被乾燥部材が動くのを抑制することができ、保持部材内で被乾燥部材を規定の位置に位置させることができる。また、保持部材の間隔を狭くすることができ、生産性を高めることができる。また、保持部材の間隔を狭くできることで、被乾燥部材の搬入・排出スピードに対して保持部材の移動速度を遅くすることができ、保持部材の周回移動距離が短くても、長時間、被乾燥部材を乾燥チャンバー内に位置させることができる。これにより、乾燥装置の小型化を図れ、かつ、良好に被乾燥部材のインクなどの被乾燥部を乾燥することができる。
態様1または2において、用紙Pなどの被乾燥部材を加熱する加熱部301aなどの加熱区間と、該加熱区間で加熱された被乾燥部材を冷却する冷却部301bなどの冷却区間とを設け、被乾燥部材の周回移動の経路に前記加熱区間と前記冷却区間が含まれる。
これによれば、図19を用いて説明したように、用紙などの被乾燥部材を加熱した後、被乾燥部材を冷却して、排出することができる。
態様3において、乾燥棚331などの保持部材に用紙Pなどの被乾燥部材を搬送する方向と直交する方向に加熱部301aなどの加熱区間と冷却部301bなどの冷却区間とが並べて配置されている。
これによれば、乾燥棚331などの保持部材に用紙Pなどの被乾燥部材を搬送する方向に加熱部301aなどの加熱区間と冷却部301bなどの冷却区間とを並べて配置した場合に比べて、装置を搬送方向に小型化することができる。
態様3または4において、加熱部301aなどの加熱区間と冷却部301bなどの冷却区間との並び方向が、上下方向であり、上部を加熱区間とし、下部を冷却区間とした。
これによれば、図19を用いて説明したように、冷却区間の空気が、乾燥区間に流れ込むのを抑制することができ、乾燥区間の温度低下を抑制することができる。
態様1乃至5いずれかにおいて、当該乾燥装置の上部に非接触で用紙などの被乾燥部材に熱を付与する非接触熱源部311などの非接触熱源を配置した。
これによれば、実施形態で説明したように、用紙などの被乾燥部材に直接、非接触熱源の輻射熱を付与することができ、被乾燥部材のインクなどの被乾燥物を良好に乾燥させることができる。
態様1乃至6いずれかにおいて、周回移動機構30などの周回移動手段は、回転駆動するコンベアチェーン333などの回転駆動部材と、回転駆動部材取り付けられており、乾燥棚331などの保持部材が回転自在に支持される複数のアーム部材332とを備える。
態様7において、乾燥棚331などの保持部材は、用紙Pなどの被乾燥部材が載置される載置部331aを有し、載置部331aがアーム部材332に対する軸部材332aなどの回転軸よりも下方に位置した姿勢の状態で保持部材が周回移動する。
これによれば、乾燥棚331などの保持部材の自重によりアーム部材332に対して自動で回転し、載置部331aが水平な状態の姿勢を維持することができる。
態様1乃至8において、乾燥棚331などの保持部材は、用紙Pなどの被乾燥部材が載置される載置部331aを有し、載置部331aが水平の姿勢を維持しながら周回移動するように、保持部材をガイドするガイド手段(本実施形態では、ガイド部材20a,20b、乾燥チャンバーの側面、第一折り返しガイド23a、第二折り返しガイド23bなどで構成)を備えた。
これによれば、図11、図12を用いて説明したように、装置に衝撃や振動が発生した祭に、乾燥棚331などの保持部材が揺動するのを抑制することができ、用紙などの被乾燥部材が保持部材内で動くのを抑制することができる。
態様1乃至9において、乾燥棚331などの保持部材の重心位置を調整するための重心調整部が、前記保持部材に設けられている。
これによれば、図13を用いて説明したように、製造誤差などにより乾燥棚331などの保持部材の重心位置が、狙いの位置からずれていても、重心調整部により保持部材の重心位置を狙いの位置に調整することができる。
態様10において、重心調整部は、重り40と、乾燥棚331などの保持部材に設けられ重り40を保持する保持部331cとを有する。
これによれば、図13を用いて説明したように、保持部331cに重り40を保持させることで、容易に乾燥棚331などの保持部材の重心位置を狙いの位置に調整することができる。
態様1乃至11いずれかにおいて、用紙Pなどの被乾燥部材を乾燥棚331などの保持部材から排出する排紙コロ342aなどの排出手段を有し、前記排出手段を、前記保持部材から被乾燥部材を排出する排出位置と、前記保持部材の移動領域から退避した退避位置との間を移動可能に構成した。
これによれば、図18を用いて説明したように、排紙コロ342aなどの排出手段により乾燥棚331などの保持部材に保持された用紙Pなどの被乾燥部材を保持部材から排出後、排紙手段を、保持部材の移動領域から退避した退避位置に位置させることができる。これにより、排出手段が、乾燥棚の移動の妨げとなるのを防止することができる。
態様1乃至12いずれかにおいて、周回移動機構30などの周回移動手段は、回転駆動するコンベアチェーン333などの回転駆動部材を備え、前記回転駆動部材を金属で構成した。
これによれば、実施形態で説明したように、回転駆動部材を樹脂で構成した場合に比べて、耐熱性を高めることができ、熱膨張などを抑制することができる。これにより、乾燥棚331などの保持部材を安定して周回移動させることができる。
態様1乃至13いずれかにおいて、周回移動機構30などの前記周回移動手段は、回転駆動する回転駆動部材を備え、該回転駆動部材として、コンベアチェーンなどのチェーンを用いた。
これによれば、図4を用いて説明したように、容易に乾燥棚331など保持部材を、規定のピッチで配置することができる。
請求項1乃至14いずれかにおいて、乾燥棚331などの保持部材に用紙Pなどの被乾燥部材を搬送する方向に対して直交する方向に延びる仮想軸線回りに複数の保持部材が周回移動するよう周回移動機構30などの周回移動手段を構成した。
これによれば、乾燥棚などの保持部材の被乾燥部材を搬送する方向に対して直交する方向の両端をアーム部材により回転自在に支持でき、アーム部材が、保持部材へ被乾燥部材を搬送する時に邪魔となることがない。
態様1乃至15において、乾燥棚331などの保持部材に用紙Pなどの被乾燥部材を搬送するベルト搬送部322eなどの搬送手段を有し、前記搬送手段の一部が、前記保持部材の移動領域に入り込んでおり、前記保持部材に、前記搬送手段を逃がす搬入側切り欠き部31などの逃がし部を設けた。
実施形態で説明したように、ベルト搬送部322eなどの搬送手段の一部を、乾燥棚331などの保持部材の移動領域に入り込ませることで、用紙などの被乾燥部材を、保持部材の内部まで確実に搬送することができる。また、前記保持部材に、前記搬送手段を逃がす搬入側切り欠き部31などの逃がし部を設けることで、ベルト搬入機構322にぶつかることなく、保持部材を周回移動させることができる。
態様1乃至14いずれかにおいて、乾燥棚331などの保持部材に用紙Pなどの被乾燥部材を搬送する方向と、前記保持部材に保持された被乾燥部材を排出する方向とが同方向であって、前記保持部材に被乾燥部材を搬送する方向と同方向に延びる仮想軸線回りに複数の保持部材が周回移動するよう周回移動機構30などの周回移動手段を構成した。
これによれば、図15などを用いて説明したように、水平軸心を、乾燥棚331などの保持部材に用紙Pなどの被乾燥部材を搬送する方向と直交する方向にした場合に比べて、前記保持部材に被乾燥部材を搬送する方向に装置を小型化することができる。
また、被乾燥部材を搬送する方向と、保持部材に保持された被乾燥部材を排出する方向とが同方向とした構成において、保持部材に保持された被乾燥部材を、装置内でほぼ一周させて排出させることができ、被乾燥部材のインクなどの被乾燥部を、良好に乾燥することができる。
態様17において、乾燥棚331などの保持部材に用紙Pなどの被乾燥部材を搬送するベルト搬送部322eなどの搬送手段が、前記保持部材に被乾燥部材を搬送する方向と直交する方向に複数設けられており、複数の前記搬送手段のうち、周回移動機構30などの周回移動手段の保持部材を回転自在に支持するアーム部材332の移動領域外に配置された搬送手段の一部が、前記保持部材の移動領域に入り込んでおり、
前記保持部材に、前記搬送手段を逃がす逃がし部を設けた。
これによれば、図17を用いて説明したように、アーム部材332の移動領域外に配置されたベルト搬送部322eなどの搬送手段の一部が、前記保持部材の移動領域に入り込むことで、用紙などの被乾燥部材を、乾燥棚331などの保持部材の内部まで確実に搬送することができる。また、保持部材に、搬送手段を逃がす搬入側切り欠き部31などの逃がし部を設け、かつ、アーム部材332の移動領域外に配置された搬送手段のみ前記保持部材の移動領域に入り込ませることで、搬送手段にアーム部材332や乾燥棚331ぶつかることなく、保持部材を周回移動させることができる。
用紙P等のシート材の表面に向けてインク等の液体を吐出させる液体吐出ヘッド220C,220M,220Y,220K等の液体吐出手段と、前記液体吐出手段により液体を乾燥させる乾燥部300等の乾燥装置とを備えたインクジェット記録装置等の印刷装置において、前記乾燥装置として、態様1乃至18のいずれかの乾燥装置を用いた。
これによれば、シート材が座屈することなく、インクを乾燥することができる。
用紙P等のシート材に液体を吐出させる液体吐出ヘッド220C,220M,220Y,220K等の液体吐出手段と、液体吐出手段のシート材の搬送方向上流側で、液体が吐出される前のシート材に処理液を付与する前処理部600などの前処理手段と、前記前処理手段により処理液が付与されたシート材を乾燥する乾燥部300などの乾燥装置と、を備えた印刷装置において、乾燥装置として、態様1乃至18のいずれかの乾燥装置を用いた。
これによれば、シート材が座屈することなく、処理液を乾燥することができる。
20a,20b:ガイド部材
21:ガイドアーム
22:ガイドコロ
23a:第一折り返しガイド
23b:第二折り返しガイド
30:周回移動機構
31:搬入側切り欠き部
32:排出側切り欠き部
33:用紙突き当て部材
34:開口部
37a:アーム取り付け面面
37b:チェーン取り付け面面
41:送風ファン
41a:第一送風ファン
41b:第二送風ファン
42:排気口
44:冷却用送風ファン
45:冷却風排気口
100:給紙部
200:画像形成部
220:インク吐出部
300:乾燥部
301:乾燥機構
301a:加熱部
301b:冷却部
302:搬送機構
311:非接触熱源部
311a:赤外線ヒータ
313:乾燥チャンバー
313a:仕切り壁
320:搬入部
321:ベルト受入機構
322:ベルト搬入機構
322e:ベルト搬送部
330:乾燥搬送部
331:乾燥棚
331a:載置部
331b:側壁部
331c:保持部
332:アーム部材
332a:軸部材
333:コンベアチェーン
333a:内リンク
333b:外リンク
333c:部材取り付け部
333d:孔
334:従動ギヤ
335:駆動ギヤ
335a:駆動軸
336:駆動モータ
337:アーム取り付け部材
337c:連結部材
340:排出部
341:ベルト排出機構
342a:排紙コロ
342b:排紙アーム
351:搬送ベルト
352:従動ローラ
353:駆動ローラ
354:ローラ支持アーム
380:反転搬送機構
381:切替爪
382:反転レジストローラ対
400:排紙部
500:冷却反転部
510:冷却部
A1:上方へ移動する領域
A2:第一折り返し領域
A3:下方へ移動する領域
A4:第二折り返し領域
P:用紙
Claims (20)
- 被乾燥部材を乾燥する乾燥装置において、
前記被乾燥部材を保持する複数の保持部材と、
複数の前記保持部材を、周回移動させる周回移動手段とを備え、
前記保持部材は、前記周回移動手段に対して回転可能に支持されていることを特徴とする乾燥装置。 - 請求項1に記載の乾燥装置において、
前記保持部材が、円弧状の軌跡を取りながら移動するように、前記周回移動手段を構成したことを特徴とする乾燥装置。 - 請求項1または2に記載の乾燥装置において、
前記被乾燥部材を加熱する加熱区間と、該加熱区間で加熱された前記被乾燥部材を冷却する冷却区間とを設け、
前記被乾燥部材の周回移動の経路に前記加熱区間と前記冷却区間が含まれることを特徴とする乾燥装置。 - 請求項3に記載の乾燥装置において、
前記保持部材に被乾燥部材を搬送する方向と直交する方向に前記加熱区間と前記冷却区間とが並べて配置されていることを特徴とする乾燥装置。 - 請求項3または4に記載の乾燥装置において、
前記加熱区間と前記冷却区間との並び方向が、上下方向であり、
上部を加熱区間とし、下部を冷却区間としたことを特徴とする乾燥装置。 - 請求項1乃至5いずれか一項に記載の乾燥装置において、
当該乾燥装置の上部に非接触で前記被乾燥部材に熱を付与する非接触熱源を配置したことを特徴とする乾燥装置。 - 請求項1乃至6いずれか一項に記載の乾燥装置において、
前記周回移動手段は、回転駆動する回転駆動部材と、
該回転駆動部材に取り付けられており、前記保持部材が回転自在に支持される複数のアーム部材とを備えることを特徴とする乾燥装置。 - 請求項7に記載の乾燥装置において、
前記保持部材は、前記被乾燥部材が載置される載置部を有し、
前記載置部が前記アーム部材に対する回転軸よりも下方に位置した姿勢の状態で前記保持部材が周回移動することを特徴とする乾燥装置。 - 請求項1乃至8いずれか一項に記載の乾燥装置において、
前記保持部材は、前記被乾燥部材が載置される載置部を有し、
前記載置部が水平の姿勢を維持しながら周回移動するように、保持部材をガイドするガイド手段を備えたことを特徴とする乾燥装置。 - 請求項1乃至9いずれか一項に記載の乾燥装置において、
前記保持部材の重心位置を調整するための重心調整部が、前記保持部材に設けられていることを特徴とする乾燥装置。 - 請求項10に記載の乾燥装置において、
前記重心調整部は、重りと、前記保持部材に設けられ前記重りを保持する保持部とを有することを特徴とする乾燥装置。 - 請求項1乃至11いずれか一項に記載の乾燥装置において、
前記被乾燥部材を前記保持部材から排出する排出手段を有し、
前記排出手段を、前記保持部材から被乾燥部材を排出する排出位置と、前記保持部材の移動領域から退避した退避位置との間を移動可能に構成したことを特徴とする乾燥装置。 - 請求項1乃至12いずれか一項に記載の乾燥装置において、
前記周回移動手段は、回転駆動する回転駆動部材を備え、
前記回転駆動部材を金属で構成したことを特徴とする乾燥装置。 - 請求項1乃至13いずれか一項に記載の乾燥装置において、
前記周回移動手段は、回転駆動する回転駆動部材を備え、
該回転駆動部材として、チェーンを用いたことを特徴とする乾燥装置。 - 請求項1乃至14いずれか一項に記載の乾燥装置において、
前記保持部材に被乾燥部材を搬送する方向に対して直交する方向に延びる仮想軸線回りに複数の保持部材が周回移動するよう前記周回移動手段を構成したことを特徴とする乾燥装置。 - 請求項1乃至15いずれか一項に記載の乾燥装置において、
前記保持部材に被乾燥部材を搬送する搬送手段を有し、
前記搬送手段の一部が、前記保持部材の移動領域に入り込んでおり、
前記保持部材に、前記搬送手段を逃がす逃がし部を設けたことを特徴とする乾燥装置。 - 請求項1乃至14いずれか一項に記載の乾燥装置において、
前記保持部材に被乾燥部材を搬送する方向と、前記保持部材に保持された被乾燥部材を排出する方向とが同方向であり、
前記保持部材に被乾燥部材を搬送する方向と同方向に延びる仮想軸線回りに複数の保持部材が周回移動するよう前記周回移動手段を構成したことを特徴とする乾燥装置。 - 請求項17に記載の乾燥装置において、
前記保持部材に被乾燥部材を搬送する搬送手段が、前記保持部材に被乾燥部材を搬送する方向と直交する方向に複数設けられており、
複数の前記搬送手段のうち、前記周回移動手段の前記保持部材を回転自在に支持するアーム部材の移動領域外に配置された搬送手段の一部が、前記保持部材の移動領域に入り込んでおり、
前記保持部材に、前記搬送手段を逃がす逃がし部を設けたことを特徴とする乾燥装置。 - シート材に液体を吐出させる液体吐出手段と、
シート材に付着した液体を乾燥させる乾燥装置とを備えた印刷装置において、
前記乾燥装置として、請求項1乃至18のいずれか一項に記載の乾燥装置を用いたことを特徴とする印刷装置。 - シート材に液体を吐出させる液体吐出手段と、
前記液体吐出手段のシート材の搬送方向上流側で、前記液体が吐出される前のシート材に処理液を付与する前処理手段と、
前記前処理手段により処理液が付与されたシート材を乾燥する乾燥装置と、を備えた印刷装置において、
前記乾燥装置として、請求項1乃至18のいずれか1項に記載の乾燥装置を用いたことを特徴とする印刷装置。
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JP6970913B2 (ja) | 2021-11-24 |
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