JP2018090549A - ロキソプロフェンとジヒドロコデインリン酸塩を含有する固形製剤 - Google Patents

ロキソプロフェンとジヒドロコデインリン酸塩を含有する固形製剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2018090549A
JP2018090549A JP2016237225A JP2016237225A JP2018090549A JP 2018090549 A JP2018090549 A JP 2018090549A JP 2016237225 A JP2016237225 A JP 2016237225A JP 2016237225 A JP2016237225 A JP 2016237225A JP 2018090549 A JP2018090549 A JP 2018090549A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solid preparation
silicon dioxide
silicic acid
loxoprofen
salt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016237225A
Other languages
English (en)
Inventor
裕介 望月
Yusuke Mochizuki
裕介 望月
悦子 稲葉
Etsuko Inaba
悦子 稲葉
倫有 加茂
Tomoari Kamo
倫有 加茂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiichi Sankyo Healthcare Co Ltd
Original Assignee
Daiichi Sankyo Healthcare Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiichi Sankyo Healthcare Co Ltd filed Critical Daiichi Sankyo Healthcare Co Ltd
Priority to JP2016237225A priority Critical patent/JP2018090549A/ja
Publication of JP2018090549A publication Critical patent/JP2018090549A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

【課題】ロキソプロフェン又はその塩及びジヒドロコデインリン酸塩が配合された固形製剤(特に錠剤や顆粒剤)において、有効成分の含量低下がない、安定な固形製剤を提供すること。【解決手段】(a)ロキソプロフェン又はその塩、(b)ジヒドロコデインリン酸塩、及び、(c)含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、重質無水ケイ酸、二酸化ケイ素及び微粒二酸化ケイ素からなる群から選択される1種以上のケイ酸類を含有する固形製剤。【選択図】なし

Description

本発明は、安定性に優れたロキソプロフェン又はその塩とジヒドロコデインリン酸塩を含有する固形製剤、特に錠剤又は顆粒剤に関する。
現在、総合感冒薬や解熱鎮痛薬等においては、複数の薬効成分を配合した医薬製剤が広く使用されている。例えば、総合感冒薬においては、解熱鎮痛薬、鎮咳去痰薬、鼻炎薬など多くの成分が配合された一般用医薬品として広く販売されており、予期しない副作用等を防ぐという安全性の観点から、製剤としての安定性に優れている必要がある。
ロキソプロフェン又はその塩は、非ステロイド系解熱鎮痛薬として臨床で広く使用されている。また、ジヒドロコデインリン酸塩は、鎮咳薬として知られており、総合感冒薬の有効成分として配合されている。
ロキソプロフェン又はその塩と、ジヒドロコデインリン酸塩との併用や、それらを組み合わせた医薬組成物については、すでに報告がある(特許文献1)。
また、ロキソプロフェンナトリウム水和物に、ジヒドロコデインリン酸塩を混和すると粉末の固化や変色が起こること、そして、キサンチン誘導体である無水カフェインを加えて混合すると粉末の固化や変色が抑制できたこと、さらにゼオライト(乾燥剤)を容器中に加えるとよいことが報告されている(特許文献2)。またロキソプロフェンナトリウム水和物とジヒドロコデインリン酸塩を混和することで起こる粉末の固化や変色を、酸中和能を有する塩基性化合物であるケイ酸アルミン酸マグネシウム又は酸化マグネシウムを加えて混合することで抑制できたことが報告されている(特許文献3)。
しかしながら、ロキソプロフェン又はその塩とジヒドロコデインリン酸塩が均質に配合された錠剤や顆粒剤を製造した場合に、それぞれの含量に如何なる変化が起こるのかは報告されていなかった。
特許第4950244号公報 国際公開第2012/157752号 特開2012−106973号公報
本発明者らは、ロキソプロフェン又はその塩とジヒドロコデインリン酸塩が均質に混在している固形製剤(錠剤や顆粒剤)を製造した場合、保存中に経時的にジヒドロコデインリン酸塩の含量低下が発生する問題があることを見出した。したがって、本発明の課題は、ロキソプロフェン又はその塩及びジヒドロコデインリン酸塩が配合された固形製剤(特に錠剤や顆粒剤)において、製剤のジヒドロコデインリン酸塩の含量低下がない、安定な固形製剤を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく製剤の研究を重ねた結果、特定のケイ酸類を添加することにより、ロキソプロフェン又はその塩、及びジヒドロコデインリン酸塩が均質に配合された固形製剤(錠剤や顆粒剤)であっても、ジヒドロコデインリン酸塩の含量低下が抑制されるという驚くべき結果を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(11)を提供するものである。
(1):(a)ロキソプロフェン又はその塩、(b)ジヒドロコデインリン酸塩、及び、(c)含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、重質無水ケイ酸、二酸化ケイ素及び微粒二酸化ケイ素からなる群から選択される1種以上のケイ酸類を含有する固形製剤。
(2):(c)ケイ酸類の比表面積がBET多点法で測定するとき50m/g以上である(1)に記載の固形製剤。
(3):(c)ケイ酸類の比表面積がBET多点法で測定するとき50〜800m/gである(1)又は(2)に記載の固形製剤。
(4):(c)ケイ酸類が、含水二酸化ケイ素及び軽質無水ケイ酸から選択される1種以上である(1)〜(3)のいずれか1項に記載の固形製剤。
(5):(1)〜(4)のいずれか1項に記載の固形製剤であって、固形製剤中の(a)ロキソプロフェン又はその塩の全量が、(b)ジヒドロコデインリン酸塩及び(c)ケイ酸類と均質に混在している固形製剤。
(6):(1)〜(5)のいずれか1項に記載の固形製剤であって、(a)ロキソプロフェン又はその塩、(b)ジヒドロコデインリン酸塩、及び、(c)ケイ酸類が同一の顆粒中に含まれている固形製剤。
(7):さらに、(d)d−クロルフェニラミンマレイン酸塩、dl−クロルフェニラミンマレイン酸塩、クレマスチンフマル酸塩、ノスカピン、dl−メチルエフェドリン塩酸塩、プソイドエフェドリン塩酸塩、無水カフェイン、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、ヘスペリジン、ベラドンナ総アルカロイド、ヨウ化イソプロパミド、ブロムヘキシン塩酸塩、アンブロキソール塩酸塩、L−カルボシステイン及びトラネキサム酸からなる群から選択される一種以上の追加成分を含有する(1)〜(6)のいずれか1項に記載の固形製剤。
(8):固形製剤中の(d)追加成分が、(a)ロキソプロフェン又はその塩と均質に混在している(7)に記載の固形製剤。
(9):固形製剤の剤形が錠剤又は顆粒剤である(1)〜(8)のいずれか1項に記載の固形製剤。
(10):(1)〜(9)の固形製剤の製造方法であって、(a)ロキソプロフェン又はその塩、(b)ジヒドロコデインリン酸塩、及び、(c)含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、重質無水ケイ酸、二酸化ケイ素及び微粒二酸化ケイ素からなる群から選択される1種以上のケイ酸類を均質に混合する工程を含む、方法。
(11)(a)ロキソプロフェン又はその塩、(b)ジヒドロコデインリン酸塩、及び、(c)含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、重質無水ケイ酸、二酸化ケイ素及び微粒二酸化ケイ素からなる群から選択される1種以上のケイ酸類を含有する顆粒であって、当該(a)、(b)、及び(c)の成分が顆粒中に均質に混在している顆粒。
本発明の固形製剤は、ロキソプロフェン又はその塩とジヒドロコデインリン酸塩とを含有する組成物に含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、重質無水ケイ酸、二酸化ケイ素及び微粒二酸化ケイ素からなる群から選択される1種以上のケイ酸類を添加することにより、ロキソプロフェン又はその塩とジヒドロコデインリン酸塩との共存による含量低下などの配合変化を回避した安定な固形製剤を提供できることを特徴としている。
本発明の「固形製剤」は、第16改正日本薬局方に記載されている顆粒剤、散剤、カプセル剤、錠剤、及び丸剤等であり、好適には、顆粒剤又は錠剤である。最も好ましいのは錠剤である。
また、本発明の顆粒剤又は錠剤の態様として、水溶性の高分子などで製剤をコーティングしたものや、糖で錠剤をコーティングしたものも好適である。すなわち、フィルムコーティング顆粒、フィルムコーティング錠、糖衣錠等が挙げられる。
さらに、本発明の固形製剤が錠剤の場合、組成の異なる粉末又は顆粒を2層又は3層以上に積み重ねて圧縮成型した多層錠とすることもできる。
本発明において(a)「ロキソプロフェン又はその塩」とは、ロキソプロフェン又はその薬理上許容される塩であり、例えば、ナトリウム塩のようなアルカリ金属塩が挙げられる。また、ロキソプロフェン又はその塩は、大気中に放置したり又は再結晶をすることにより、水分を吸収し、吸着水が付いたり、水和物となったりする場合があり、本発明では、そのような各種の水和物も包含する。ロキソプロフェン又はその塩として、好適には、ロキソプロフェンナトリウム又はその水和物が挙げられ、さらに好適には、ロキソプロフェンナトリウム2水和物を挙げることができる。ロキソプロフェンナトリウム2水和物は、第16改正日本薬局方に「ロキソプロフェンナトリウム水和物」として収載されている。
本発明に用いられる(b)「ジヒドロコデインリン酸塩」は、第16改正日本薬局方に収載されている。
本発明において(c)「ケイ酸類」は、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、重質無水ケイ酸、二酸化ケイ素及び微粒二酸化ケイ素からなる群から選択される1種以上のものである。これらは比表面積がBET多点法(第16改正日本薬局方の一般試験法3.02「比表面積測定法」を参照)で測定するとき50m/g以上であることが、本発明の効果を発揮するために重要である。比表面積が50〜800m/gであるものが好ましい。含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、重質無水ケイ酸、二酸化ケイ素及び微粒二酸化ケイ素は、2016医薬品添加物事典(日本医薬品添加剤協会編、(株)薬事日報社発行)に収載されている。
本発明におけるケイ酸類としては、軽質無水ケイ酸、及び、含水二酸化ケイ素から選ばれる1種以上であることが好ましい。
本発明において、「固形製剤中の(a)ロキソプロフェン又はその塩の全量が、(b)ジヒドロコデインリン酸塩及び(c)ケイ酸類と均質に混在している」とは、(a)ロキソプロフェン又はその塩の固形製剤中の配合量のうちの全量が、(b)ジヒドロコデインリン酸塩及び(c)ケイ酸類の、それぞれの配合量のうちの全量または一部の量とが均質に混合され、3成分が互いに接していることを意味する。均質に混合するには、ロキソプロフェン又はその塩、ジヒドロコデインリン酸塩、及びケイ酸類を、通常使用される混合機、例えば攪拌型混合機や流動層乾燥造粒機等に投入し、混合・混和すればよい。
本発明の固形製剤における、ロキソプロフェン又はその塩と、ジヒドロコデインリン酸塩、及び「ケイ酸類」の含有比は、ロキソプロフェンナトリウム(無水物として)1重量部に対し、それぞれ0.01〜1.0重量部、及び0.01〜30重量部であり;好ましくは、それぞれ0.05〜0.5重量部、及び0.01〜10重量部である。
本発明の固形製剤の製造方法としては、ロキソプロフェン又はその塩、ジヒドロコデインリン酸塩、及びケイ酸類を通常使用される混合機、例えば攪拌型混合機や流動層乾燥造粒機等により、均質に混合する工程が含まれていれば、特に制限はない。
さらに、本発明の固形製剤の製造方法としては、ロキソプロフェン又はその塩、ジヒドロコデインリン酸塩、及びケイ酸類を含む組成物を造粒するのが好ましい。かかる造粒としては、乾式造粒や湿式造粒を挙げることができるが、本発明においては、湿式造粒が好ましい。本発明の固形製剤を製造する際の湿式造粒としては、攪拌造粒、噴霧造粒、転動造粒、流動層造粒、押し出し造粒等の通常に医薬品等の分野で使用されている湿式造粒法であれば、特に限定されない。
さらに本発明においては、前記造粒によって得られた造粒物を圧縮成型し、錠剤とするのが好ましい。
また、本発明の固形製剤が錠剤の場合、ロキソプロフェン又はその塩、ジヒドロコデインリン酸塩、及びケイ酸類を含む組成物を造粒して得た顆粒に、更にジヒドロコデインリン酸塩を粉末のまま、又は、必要に応じて他の成分とともに造粒してから混合し、圧縮成形して錠剤とすることもできる。
本発明の固形製剤は、必要により他の薬効成分、例えば総合感冒薬、解熱鎮痛薬、鼻炎薬等に配合される、抗ヒスタミン剤、解熱鎮痛剤、鎮咳去痰剤、中枢神経興奮薬、ビタミン剤、抗コリン剤、抗プラスミン剤などを追加して配合してもよい。
例えば、抗ヒスタミン薬としては、塩酸イソペンジル、塩酸ジフェテロール、塩酸トリペレナミン、塩酸トンジルアミン、塩酸フェネタジン、塩酸メトジラジン、dl−クロルフェニラミンマレイン酸塩、d−クロルフェニラミンマレイン酸塩、ジフェニルジスルホン酸カルビノキサミン、ジフェニルピラリン塩酸塩、ジフェニルピラリンテオクル酸塩、ジフェンヒドラミン塩酸塩、ジフェンヒドラミンサリチル酸塩、酒石酸アリメマジン、タンニン酸ジフェンヒドラミン、トリプロリジン塩酸塩水和物、ナパジシル酸メブヒドロリン、プロメタジンメチレン二サリチル酸塩、マレイン酸カルビノキサミン、リン酸ジフェテロール、クレマスチンフマル酸塩、メキタジン等が挙げられる。
解熱鎮痛薬としては、アスピリン、アスピリンアルミニウム、アセトアミノフェン、エテンザミド、サザピリン、サリチルアミド、ラクチルフェネチジン、イブプロフェン、イソプロピルアンチピリン等が挙げられる。
鎮咳去痰薬としては、ノスカピン、ノスカピン塩酸塩水和物、dl−メチルエフェドリン塩酸塩、dl−メチルエフェドリンサッカリン塩、プソイドエフェドリン塩酸塩、ブロムヘキシン塩酸塩、アンブロキソール塩酸塩、L−カルボシステイン、等が挙げられる。
中枢神経興奮薬としては、カフェイン、無水カフェインが挙げられる。
ビタミン剤としては、ビタミンB1及びその誘導体並びにそれらの塩類(例えばベンフォチアミン)、ビタミンB2及びその誘導体並びにそれらの塩類(例えばリボフラビン)、ビタミンC及びその誘導体並びにそれらの塩類(例えばアスコルビン酸)、ヘスペリジン及びその誘導体並びにそれらの塩類等が挙げられる。
抗コリン剤としては、ベラドンナ総アルカロイド、ヨウ化イソプロパミド、等が挙げられる。
抗プラスミン剤としては、トラネキサム酸が挙げられる。
中でも好ましい追加成分としては、dl−クロルフェニラミンマレイン酸塩、d−クロルフェニラミンマレイン酸塩、クレマスチンフマル酸塩、ノスカピン、dl−メチルエフェドリン塩酸塩、プソイドエフェドリン塩酸塩、ブロムヘキシン塩酸塩、L−カルボシステイン、アンブロキソール塩酸塩、無水カフェイン、ベンフォチアミン、リボフラビン、アスコルビン酸、ヘスペリジン、ベラドンナ総アルカロイド、ヨウ化イソプロパミド、及びトラネキサム酸からなる群から選択される一種以上が挙げられる。本発明の固形製剤は、ロキソプロフェン又はその塩とジヒドロコデインリン酸塩とが均質に混在しても含量低下を示さないため、これらの追加成分もまたこれらと均質に混在させることができる。
本発明の固形製剤は、さらに必要に応じて、製剤添加剤を添加してもよい。本発明の固形製剤の製剤化に使用される製剤添加剤としては、薬学的に許容される担体、例えば賦形剤、結合剤、崩壊剤、崩壊補助剤、滑沢剤、流動化剤、光沢化剤、発砲剤、防湿剤、界面活性剤、安定化剤、乳化剤、抗酸化剤、充填剤、防腐剤、保存剤、甘味剤、矯味剤、清涼化剤、香料、芳香剤、着色剤、基剤、コーティング剤、糖衣剤、可塑剤、分散剤、及び消泡剤等が挙げられ、従来公知の固形製剤に使用しうる製剤添加剤を上記の目的で使用し得る。
本発明をより詳細に説明するため、以下に試験例及び実施例を記載するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
試験例1:固形製剤中のジヒドロコデインリン酸塩の含量低下の程度確認
1.固形製剤の製造
検討例1〜4を下記の通りに製造した。
(検討例1)
ロキソプロフェンナトリウム2水和物85.13g及びジヒドロコデインリン酸塩5.00g、無水カフェイン31.25g、D−マンニトール252.3gを、及び結晶セルロース適量を投入・混合・混和し、結合剤としてヒドロキシプロピルセルロース水溶液を噴霧して顆粒A500.0gを製造した。
(検討例2)
トラネキサム酸312.5g、ブロムヘキシン塩酸塩5.000g、クレマスチンフマル酸塩0.5583g、ジヒドロコデインリン酸塩5.000g、dl−メチルエフェドリン塩酸塩25.00g、ベンフォチアミン10.42g、リボフラビン5.000g、及び結晶セルロース適量を投入・混合・混和し、結合剤としてヒドロキシプロピルセルロース水溶液を噴霧して顆粒B500.0gを製造した。
(検討例3)
検討例1の顆粒A300.0g、検討例2の顆粒B300.0g、クロスカルメロースナトリウム18.00g、ステアリン酸マグネシウム6.000gを混合・混和後、打錠して錠剤を製造した。
(検討例4)
ロキソプロフェンナトリウム2水和物85.13g、ブロムヘキシン塩酸塩5.000g、クレマスチンフマル酸塩0.5583g、ジヒドロコデインリン酸塩5.000g、dl−メチルエフェドリン塩酸塩25.00g、D−マンニトール252.3gを、及び結晶セルロース適量を投入・混合・混和し、結合剤としてヒドロキシプロピルセルロース水溶液を噴霧して顆粒C500.0gを製造した。
また、トラネキサム酸312.5g、ジヒドロコデインリン酸塩5.000g、ベンフォチアミン10.42g、リボフラビン5.000g、及び結晶セルロース適量を投入・混合・混和し、結合剤としてヒドロキシプロピルセルロース水溶液を噴霧して顆粒D500.0gを製造した。
顆粒C300.0g、顆粒D300.0g、クロスカルメロースナトリウム18.00g、ステアリン酸マグネシウム6.000gを混合・混和後、打錠して錠剤を製造した。
2.試験方法
検討例1、2の顆粒、及び検討例3、4の錠剤50錠をガラス瓶(4k規格瓶)に充填し、60℃密栓の条件で1ヶ月間放置した。1ヶ月保管後にジヒドロコデインリン酸塩の含量を測定した。
3.試験結果
ジヒドロコデインリン酸塩は表1に示すような含量となった。検討例1の結果が示すようにジヒドロコデインリン酸塩はロキソプロフェンナトリウム2水和物及び無水カフェインと混在している顆粒において著しい含量低下が認められた。そして、検討例1の顆粒Aと、検討例2の顆粒Bを用いて製造された検討例3の錠剤においてもジヒドロコデインリン酸塩の含量低下が認められた。これはジヒドロコデインリン酸塩の固形製剤中の一部の量を、ロキソプロフェンナトリウム2水和物を含まない顆粒に配合しても含量低下を防ぐことができないことを示している。
また、ロキソプロフェンナトリウム2水和物、ジヒドロコデインリン酸塩、及び他の有効成分(ブロムヘキシン塩酸塩、クレマスチンフマル酸塩、dl−メチルエフェドリン塩酸塩)を配合し、無水カフェインを配合しない顆粒Cを用いて製造した検討例4の錠剤においてもジヒドロコデインリン酸塩の含量低下が認められた。
これより、ジヒドロコデインリン酸塩とロキソプロフェンナトリウム2水和物が均質に配合された固形製剤においてジヒドロコデインリン酸塩の著しい含量低下が認められることがわかった。
Figure 2018090549
*:○は含有するを意味する。
試験例2:ジヒドロコデインリン酸塩の安定化検討
1.固形製剤の製造
試験に用いた実施例1および2の製剤(錠剤)は以下の方法で製造した。また、比較例1の製剤は上述の検討例4の錠剤を使用した。
(実施例1)
ロキソプロフェンナトリウム2水和物85.13g、ブロムヘキシン塩酸塩5.000g、クレマスチンフマル酸塩0.5583g、ジヒドロコデインリン酸塩5.000g、dl−メチルエフェドリン塩酸塩25.00g、含水二酸化ケイ素25.00g、D−マンニトール252.3gを、及び結晶セルロース適量を投入・混合・混和し、結合剤としてヒドロキシプロピルセルロース水溶液を噴霧して顆粒A500.0gを製造した。
また、トラネキサム酸312.5g、ジヒドロコデインリン酸塩5.000g、ベンフォチアミン10.42g、リボフラビン5.000g、及び結晶セルロース適量を投入・混合・混和し、結合剤としてヒドロキシプロピルセルロース水溶液を噴霧して顆粒B500.0gを製造した。
顆粒A300.0g、顆粒B300.0g、クロスカルメロースナトリウム18.00g、ステアリン酸マグネシウム6.000gを混合・混和後、打錠して錠剤を製造した。
(実施例2)
含水二酸化ケイ素の代わりに軽質無水ケイ酸を用いた以外は実施例1と同様にして錠剤を製造した。
2.試験方法
実施例1、2の錠剤、及び比較例1の錠剤100錠をガラス瓶(8k規格瓶)に充填し、50℃密栓の条件で2ヶ月間放置した。また同じ錠剤を2ヶ月間冷蔵庫で保存した。2ヶ月後に冷蔵庫保存品、及び50℃密栓2ヶ月保存品のジヒドロコデインリン酸塩の含量をn=3にて測定した平均値について冷蔵庫保存品を対象とした残存率を計算した。
3.試験結果
ジヒドロコデインリン酸塩の残存率は表2に示すようになった。これよりジヒドロコデインリン酸塩とロキソプロフェンナトリウム2水和物を均質に混合した場合でも、特定のケイ酸類をともに均質に混在させることによりジヒドロコデインリン酸塩の著しい含量低下を抑制できることがわかった。
Figure 2018090549
*:○は含有するを意味する。
製剤例:
製剤例1〜32の処方(6錠あたり)を表3に示す。
(製剤例1)
ロキソプロフェンナトリウム2水和物85.13g、ブロムヘキシン塩酸塩5.000g、クレマスチンフマル酸塩0.5583g、ジヒドロコデインリン酸塩5.000g、dl−メチルエフェドリン塩酸塩25.00g、含水二酸化ケイ素62.50g、D−マンニトール214.8gを、及び結晶セルロース適量を投入・混合・混和し、結合剤としてヒドロキシプロピルセルロース水溶液を噴霧して顆粒A500.0gを製造する。
また、トラネキサム酸312.5g、ジヒドロコデインリン酸塩5.000g、ベンフォチアミン10.42g、リボフラビン5.000g、及び結晶セルロース適量を投入・混合・混和し、結合剤としてヒドロキシプロピルセルロース水溶液を噴霧して顆粒B500.0gを製造する。
顆粒A300.0g、顆粒B300.0g、クロスカルメロースナトリウム18.00g、ステアリン酸マグネシウム6.000gを混合・混和後、打錠して錠剤を製造する。
製剤例2〜32は製剤例1と同様にして製造することができる。
Figure 2018090549
Figure 2018090549
Figure 2018090549
Figure 2018090549
Figure 2018090549
Figure 2018090549
Figure 2018090549
Figure 2018090549
本発明により、ロキソプロフェン又はその塩とジヒドロコデインリン酸塩を含有する固形製剤を、簡便かつ低コストに製造することができる。かかる固形製剤は、感冒等の治療に利用できるので、有用である。

Claims (11)

  1. (a)ロキソプロフェン又はその塩、(b)ジヒドロコデインリン酸塩、及び、(c)含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、重質無水ケイ酸、二酸化ケイ素及び微粒二酸化ケイ素からなる群から選択される1種以上のケイ酸類を含有する固形製剤。
  2. (c)ケイ酸類の比表面積がBET多点法で測定するとき50m/g以上である請求項1に記載の固形製剤。
  3. (c)ケイ酸類の比表面積がBET多点法で測定するとき50〜800m/gである請求項1又は2に記載の固形製剤。
  4. (c)ケイ酸類が、含水二酸化ケイ素及び軽質無水ケイ酸から選択される1種以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の固形製剤。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の固形製剤であって、固形製剤中の(a)ロキソプロフェン又はその塩の全量が、(b)ジヒドロコデインリン酸塩及び(c)ケイ酸類と均質に混在している固形製剤。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の固形製剤であって、(a)ロキソプロフェン又はその塩、(b)ジヒドロコデインリン酸塩、及び、(c)ケイ酸類が同一の顆粒中に含まれている固形製剤。
  7. さらに、(d)d−クロルフェニラミンマレイン酸塩、dl−クロルフェニラミンマレイン酸塩、クレマスチンフマル酸塩、ノスカピン、dl−メチルエフェドリン塩酸塩、プソイドエフェドリン塩酸塩、無水カフェイン、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、ヘスペリジン、ベラドンナ総アルカロイド、ヨウ化イソプロパミド、ブロムヘキシン塩酸塩、アンブロキソール塩酸塩、L−カルボシステイン及びトラネキサム酸からなる群から選択される一種以上の追加成分を含有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の固形製剤。
  8. 固形製剤中の(d)追加成分が、(a)ロキソプロフェン又はその塩と均質に混在している請求項7に記載の固形製剤。
  9. 固形製剤の剤形が錠剤又は顆粒剤である請求項1〜8のいずれか1項に記載の固形製剤。
  10. 請求項1〜9の固形製剤の製造方法であって、(a)ロキソプロフェン又はその塩、(b)ジヒドロコデインリン酸塩、及び、(c)含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、重質無水ケイ酸、二酸化ケイ素及び微粒二酸化ケイ素からなる群から選択される1種以上のケイ酸類を均質に混合する工程を含む、方法。
  11. (a)ロキソプロフェン又はその塩、(b)ジヒドロコデインリン酸塩、及び、(c)含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、重質無水ケイ酸、二酸化ケイ素及び微粒二酸化ケイ素からなる群から選択される1種以上のケイ酸類を含有する顆粒であって、当該(a)、(b)、及び(c)の成分が顆粒中に均質に混在している顆粒。
JP2016237225A 2016-12-07 2016-12-07 ロキソプロフェンとジヒドロコデインリン酸塩を含有する固形製剤 Pending JP2018090549A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016237225A JP2018090549A (ja) 2016-12-07 2016-12-07 ロキソプロフェンとジヒドロコデインリン酸塩を含有する固形製剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016237225A JP2018090549A (ja) 2016-12-07 2016-12-07 ロキソプロフェンとジヒドロコデインリン酸塩を含有する固形製剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018090549A true JP2018090549A (ja) 2018-06-14

Family

ID=62563659

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016237225A Pending JP2018090549A (ja) 2016-12-07 2016-12-07 ロキソプロフェンとジヒドロコデインリン酸塩を含有する固形製剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018090549A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7557963B2 (ja) 2019-05-30 2024-09-30 第一三共ヘルスケア株式会社 月経困難症の予防及び/又は治療のための組合せ医薬

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006028171A (ja) * 2004-06-15 2006-02-02 Taisho Pharmaceut Co Ltd 生薬末含有錠剤
JP2011225528A (ja) * 2010-02-26 2011-11-10 Kowa Co ロキソプロフェン又はその塩を含有する医薬組成物
JP2012106973A (ja) * 2009-11-30 2012-06-07 Kowa Co ロキソプロフェンを含有する医薬組成物
JP2012140420A (ja) * 2010-12-16 2012-07-26 Daiichi Sankyo Healthcare Co Ltd ロキソプロフェンナトリウムとブロムヘキシンを含有する固形製剤
JP2014012661A (ja) * 2012-06-05 2014-01-23 Daiichi Sankyo Healthcare Co Ltd ロキソプロフェンナトリウムとクレマスチンフマル酸塩を含有する固形製剤
JP2014162743A (ja) * 2013-02-25 2014-09-08 Kowa Company Ltd 固形製剤
JP2016056166A (ja) * 2015-07-28 2016-04-21 第一三共ヘルスケア株式会社 経口用医薬組成物

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006028171A (ja) * 2004-06-15 2006-02-02 Taisho Pharmaceut Co Ltd 生薬末含有錠剤
JP2012106973A (ja) * 2009-11-30 2012-06-07 Kowa Co ロキソプロフェンを含有する医薬組成物
JP2011225528A (ja) * 2010-02-26 2011-11-10 Kowa Co ロキソプロフェン又はその塩を含有する医薬組成物
JP2012140420A (ja) * 2010-12-16 2012-07-26 Daiichi Sankyo Healthcare Co Ltd ロキソプロフェンナトリウムとブロムヘキシンを含有する固形製剤
JP2014012661A (ja) * 2012-06-05 2014-01-23 Daiichi Sankyo Healthcare Co Ltd ロキソプロフェンナトリウムとクレマスチンフマル酸塩を含有する固形製剤
JP2014162743A (ja) * 2013-02-25 2014-09-08 Kowa Company Ltd 固形製剤
JP2016056166A (ja) * 2015-07-28 2016-04-21 第一三共ヘルスケア株式会社 経口用医薬組成物

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
第十五改正日本薬局方, vol. 2006年3月31日, JPN6020032513, pages 11 - 12, ISSN: 0004697859 *
第十六改正日本薬局方, vol. 2011年3月24日, JPN6020032511, pages 9 - 10, ISSN: 0004697858 *

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7557963B2 (ja) 2019-05-30 2024-09-30 第一三共ヘルスケア株式会社 月経困難症の予防及び/又は治療のための組合せ医薬

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4832045B2 (ja) メキタジン、イブプロフェン及びトラネキサム酸含有医薬組成物
JP2014224079A (ja) 打錠用顆粒とその製造方法、その打錠用顆粒を用いた口腔内崩壊錠
JP5999892B2 (ja) ロキソプロフェンナトリウムとブロムヘキシンを含有する固形製剤
JP2016104812A (ja) ロキソプロフェンナトリウム及びトラネキサム酸を含有する固形製剤
JP2006008667A (ja) ビタミンc類を含む安定化された固形製剤
JP6661729B2 (ja) ロキソプロフェンナトリウムとクレマスチンフマル酸塩を含有する固形製剤
JP5823592B2 (ja) 安定性が改善された製剤
KR20150059720A (ko) 아나글립틴 함유 제제
JP2018090549A (ja) ロキソプロフェンとジヒドロコデインリン酸塩を含有する固形製剤
JP6160263B2 (ja) ロキソプロフェン含有医薬組成物
JP6114573B2 (ja) ロキソプロフェンナトリウムと制酸剤を含有する固形製剤
JP6106359B2 (ja) ロキソプロフェンナトリウムとビタミンb1を含有する固形製剤
JP6708010B2 (ja) 内服固形製剤
JP2007031281A (ja) イブプロフェン含有フィルムコーティング錠剤
JP6112765B2 (ja) ロキソプロフェンナトリウム及びdl−メチルエフェドリン塩酸塩を含有する固形製剤
JP2019019128A (ja) フィルムコーティング錠
JP4573542B2 (ja) ビタミンb1誘導体組成物
JP5934610B2 (ja) イブプロフェンを含有するフィルムコーティング製剤
JP7188974B2 (ja) 錠剤の製造方法及び造粒粒子群
JP2010241759A (ja) 安定性に優れた医薬組成物
JP6110589B2 (ja) ロキソプロフェンナトリウムとクレマスチンフマル酸塩を含有する固形製剤
JP2021102609A (ja) 医薬組成物
WO2014188729A1 (ja) 経口用組成物
JP2022547307A (ja) インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ阻害剤の医薬製剤
JP2019137651A (ja) 医薬組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191018

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200902

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200831

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20201009

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201223

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210527

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20210715

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210922

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220202