JP2018090354A - 丁合・中入れ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】折込ちらしの丁合束を新聞に中入れした組紙を綺麗に揃えることができる丁合・中入れ装置を提供する。
【解決手段】丁合・中入れ装置100は、複数部重ねて投入された新聞Pを1部ずつ供給する新聞供給機構20と、新聞供給機構20により供給された新聞Pを開いて中入れ位置Nへ送る新聞開き機構30と、数種類の折込ちらしtを丁合して、その丁合束Tを中入れ位置Nに向けて排出し、新聞開き機構30によって開かれた新聞Pに当該丁合束Tを挿入する丁合機構10と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、折込ちらしを丁合し、丁合束を新聞に中入れする、丁合・中入れ装置に関する。
従来、新聞の間に挟む折込ちらしを丁合する丁合機が知られている。丁合機は、例えば、複数種類の折込ちらしを投入する複数段の給紙トレイ、各給紙トレイから給紙された折込ちらしを重ねながら搬送する搬送パス、搬送パスの下流側に搬送パスを横切る姿勢で折り紙(折込ちらしの一種)を給紙する機構、折り紙を中央で2つ折りにする機構、搬送パスを介して搬送された複数枚の折込ちらしを2つ折りにされた折り紙の間に挟む機構、および複数枚の折込ちらしを折り紙の間に挟んだ丁合束を集積する集積部を有する。
集積部に集積された複数組の丁合束は、作業員による手作業によって作業台へ移動され、手作業により新聞に中入れされる。或いは、作業台へ移動された複数組の丁合束は、重ねた状態で中入れ機(インサーター)へ投入され、中入れ機を用いて新聞に折り込まれる。中入れ機は、例えば、新聞を開いて搬送する機構、複数組の丁合束を1組ずつ新聞の間に送り込む機構、および丁合束を中入れした新聞(以下、組紙と称する)を集積する集積部を有する。
特開2014−91604号公報
丁合束を手作業により新聞に中入れする場合、組紙の仕上がりを比較的綺麗に揃えることができる反面、作業員による作業負担が大きく手間がかかる。また、この場合、中入れ作業に多くの時間がかかるため作業効率が悪く、組紙の仕上がり具合にも個人差が出る。当然のことながら、この場合、丁合束を1組ずつ手作業により新聞に中入れするため、人件費がかかる。
一方、中入れ機を用いて丁合束を新聞に中入れする場合、作業効率が上がり処理が安定する反面、丁合束を中入れした後の組紙の仕上がり状態が綺麗に揃い難い。つまり、この場合、丁合束を作業台に一旦移動して中入れ機に投入するため、その間に丁合束の姿勢が崩れやすく、組紙の仕上がり状態が十分に満足のいくものが得られない。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、折込ちらしの丁合束を新聞に中入れした組紙を綺麗に揃えることができる丁合・中入れ装置を提供することを目的とする。
本発明の丁合・中入れ装置の一態様は、複数部重ねて投入された新聞を1部ずつ供給する新聞供給機構と、新聞供給機構により供給された新聞を開いて中入れ位置へ送る新聞開き機構と、数種類のちらしを丁合して、その丁合束を中入れ位置に向けて排出し、新聞開き機構によって開かれた新聞に当該丁合束を挿入する丁合機構と、を有する。
本発明によれば、折込ちらしの丁合束を新聞に中入れした組紙を綺麗に揃えることができる丁合・中入れ装置を提供できる。
図1は、実施形態に係る丁合・中入れ装置を示す外観斜視図である。 図2は、図1の丁合・中入れ装置の丁合機構を示す概略図である。 図3は、図2の丁合機構から排出される丁合束の一例を示す外観斜視図である。 図4は、図1の丁合・中入れ装置の新聞供給機構へ投入する新聞の姿勢を説明するための図である。 図5は、図1の丁合・中入れ装置の新聞開き機構の上流側の構造を示す斜視図である。 図6は、図5の新聞開き機構の上流側の構造を矢印VI方向から見た側面図である。 図7は、図1の丁合・中入れ装置の新聞開き機構の下流側の構造を示す斜視図である。 図8は、図1の丁合・中入れ装置の搬送機構を丁合・中入れモードの仕様に配置した概略斜視図である。 図9は、図1の丁合・中入れ装置の搬送機構を丁合モードの仕様に配置した概略斜視図である。 図10は、図8の搬送機構の搬送ベルトユニットを示す概略斜視図である。 図11は、図1の丁合・中入れ装置の丁合束揃え機構を示す概略斜視図である。 図12は、図1の丁合・中入れ装置の昇降機構および組紙揃え機構を左斜め前方から見た概略斜視図である。 図13は、図12の構造を右斜め後方から見た概略斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る丁合・中入れ装置100の外観を示す概略斜視図である。以下の説明では、丁合・中入れ装置100における後述する丁合束Tの排出方向を前方とし、各図において、この方向をY方向として示す。また、各図において、丁合・中入れ装置100を前方から見て左右方向をX方向とし、鉛直上下方向をZ方向として示す。
丁合・中入れ装置100は、丁合機構10、新聞供給機構20、新聞開き機構30(図5−7)、搬送機構40(図8−10)、丁合束揃え機構50(図11)、昇降機構60、および組紙揃え機構70(図12、13)を有する。丁合・中入れ装置100の各機構10、20、30、40、50、60、70は、図示しない制御部によってその動作タイミングなどが制御される。
丁合・中入れ装置100は、制御部によって、数種類の折込ちらしtを重ねて折り紙sで挟んだ丁合束T(図3)を作成する丁合モード、予め用意した複数組の丁合束Tを1組ずつ取り出して新聞P(図4c)に中入れする中入れモード、或いは、数種類の折込ちらしtを重ねた丁合束Tを作成すると同時にこの丁合束Tを新聞Pに中入れする丁合・中入れモードで動作される。
丁合モードでは、制御部は、丁合機構10、丁合束揃え機構50、搬送機構40、および昇降機構60を動作させる。中入れモードおよび丁合・中入れモードでは、制御部は、丁合機構10、新聞供給機構20、新聞開き機構30、搬送機構40、昇降機構60、および組紙揃え機構70を動作させる。
図2は、丁合機構10を示す概略図である。
丁合機構10は、Z方向に長い略直方体形状の筐体1を有する。筐体1のY方向に沿った前面側(図示左側)および背面側(図示右側)には、Z方向に並んだ複数段の給紙トレイ2が設けられている。各給紙トレイ2は、筐体1の内側に向けて下方に傾斜して取り付けられている。各給紙トレイ2には、数種類の折込ちらしtが複数枚重ねて投入される。複数の給紙トレイ2を介して同じ種類の折込ちらしtを投入することもできる。なお、筐体1の前方側の最下段にある給紙トレイ2aは、折り紙s(図3)を投入するための給紙トレイとして割り当てられている。折り紙sは、折込ちらしtの一種であってもよい。
筐体1内には、筐体1の中心を通ってZ方向に延びた搬送パス3が設けられている。搬送パス3は、前面側の複数段の給紙トレイ2と背面側の複数段の給紙トレイ2の間でXZ平面に沿って設けられている。つまり、各給紙トレイ2から所定のタイミングで取り出された折込ちらしtが搬送パス3へ送り込まれて互いに重ねられる。そして、重なった状態の複数枚の折込ちらしtが搬送パス3を介して下方へ搬送される。搬送パス3には、重なった状態の複数枚の折込ちらしtを挟持して搬送するための複数組の搬送ローラ対4が設けられている。
各給紙トレイ2の傾斜方向の下端側、すなわち搬送パス3に近い中心寄りの端部には、それぞれ、第1給紙ローラ5および第2給紙ローラ6が設けられている。第1給紙ローラ5は、給紙トレイ2上に重ねて投入された複数枚の折込ちらしtの最上端の折込ちらしtに接触して回転する。第1給紙ローラ5より折込ちらしtの取り出し方向の下流側に設けた第2給紙ローラ6は、捌き板7に2枚目以降の折込ちらしtの先端を押し付けて2枚取りを防止する。折込ちらしtの給紙方向に沿って第2給紙ローラ6の下流側には、搬送パス3へ折込ちらしtを送り込む送りローラ対8が設けられている。
搬送パス3の下端には、折りローラ対9が配置されている。折りローラ対9は、そのニップが搬送パス3の延長線上に位置する姿勢で設けられている。つまり、搬送パス3を介して下方へ搬送された複数枚の折込ちらしtが折りローラ対9のニップへ送り込まれるようになっている。
折り紙sを給紙するための給紙トレイ2aの給紙方向の下流側(図示右側)には、給紙トレイ2aを介して投入された折り紙sを折りローラ対9の上方へ送り込むための送りローラ対8aが設けられている。折り紙sの給紙方向の先端には、折り紙sの先端を所定位置で係止する係止部11が設けられている。係止部11は、折り紙sの給紙方向の中央位置が折りローラ対9のニップに対向する位置で折り紙sを停止させる。折りローラ対9の斜め上方には、折りローラ対9のニップに向けて折り紙sの中央部を押し込むための折込ナイフ12が配置されている。
つまり、各給紙トレイ2を介して投入された折込ちらしtが搬送パス3で重ねられて折りローラ対9のニップへ送り込まれる。このとき、予め給紙された折り紙sの中央を折込ナイフ12によって折り込んでおく。そして、重なった状態で搬送パス3を介して搬送された複数枚の折込ちらしtが折り紙sの中央に押し込まれ、折りローラ対9の回転によって折り紙sの間に挟み込まれる。折りローラ対9を通過して2つ折りにされた折込ちらしの束、すなわち折り紙sの間に複数枚の折込ちらしtを挟んだ丁合束Tは、搬送ベルト13へ受け渡されて排出ローラ対14を介して筐体1の前面側に設けた排出口15から排出される。
図3は、丁合機構10の排出口15から排出された丁合束Tの一例を示す外観斜視図である。丁合束Tは、その排出方向(Y方向)の先端T−1側を折り紙sによって覆われた状態でY方向に排出される。なお、本実施形態では、折り紙sの排出方向に沿った一端s−1(排出方向から見た右端部)が複数枚の折込ちらしtの端部t−1と略揃った状態で丁合束Tを排出するように、折り紙sのX方向に沿った給紙位置を調整可能となっている。
図1に示すように、新聞供給機構20は、複数部の新聞Pを積み重ねた状態で投入する投入部21を有する。投入部21には、Z方向に積み重ねた状態の複数部の新聞Pの側面を支える複数本の支持柱22が設けられている。新聞Pは、同じ向きに揃えて投入部21へ重ねて投入される。つまり、新聞Pは、図4(c)に示す姿勢で投入部21の複数本の支持柱22の内側へ投入される。
より具体的には、新聞は、図4(a)に示すようにA1サイズの新聞紙を複数枚重ねた状態から中央の破線で図示矢印のように2つ折りにし、さらに図4(b)に示すようにA2サイズの2つ折りの複数枚の新聞紙を中央の破線で矢印のように2つ折りにした状態(4つ折りにした状態)のもの(略A3サイズに折り畳んだ新聞)(図4c)を複数部重ねた状態で投入部21へ投入される。
新聞供給機構20は、投入部21にて積み重ねた複数部の新聞Pのうち最下端の新聞PのY方向の後端(折り目P−1側の端部)を図示しないクランプ爪によってつかんで1部ずつ引き抜き、図4(c)の矢印Y’で示す方向に取り出す。投入部21から取り出された新聞Pは、折り目P−1を先頭にして鉛直下方に湾曲されて導かれ、そのまま180°反転されて、投入部21の下方に配置された新聞開き機構30へ送り込まれる。このため、新聞開き機構30へ送り込まれた新聞Pは、図4(c)と表裏反対の姿勢となり、上述した矢印Y’方向がY方向に揃う。
また、新聞供給機構20は、図5および図6に示すように、投入部21から取り出された新聞Pを新聞開き機構30に向けて案内する傾斜したガイド板24を有する。ガイド板24の表面には、新聞Pの折り目P−1を突き当てる3つのパッド25が貼設されている。パッド25は、新聞Pの折り目P−1を突き当てて衝撃を吸収し、ガイド板24を磨滅から保護する役割を担う。このため、パッド25は、新聞Pの衝突音を小さくすることのできる材質であることが望ましい。
図5および図6に示すように、新聞開き機構30は、ガイド板24を介して新聞供給機構20から送り込まれた新聞Pを載置してX方向に搬送する搬送面31を有する。搬送面31は、XY平面に沿って設けられ、Y方向に沿った略中央部にX方向に延びたスリット31aを有する。搬送面31の下方には、送り爪34をスリット31aに沿ってX方向に移動させるための図示しない移動機構が設けられている。送り爪34は、スリット31aを介して搬送面31の上方に突出している。
送り爪34の移動機構は、送り爪34を取り付けた図示しない無端ベルトをX方向に一定速度で走行させる。送り爪34は、無端ベルトの走行方向に沿って所定間隔で複数本固設されており、搬送面31上に送り込まれた新聞PのX方向の後端をX方向に押して新聞Pを中入れ位置Nに向けて搬送する。このため、新聞PのX方向への搬送ピッチは、無端ベルトに設けた複数の送り爪34の間隔に相当する。
複数の送り爪34は、それぞれ、搬送面31から突出した状態で、新聞Pの後端を押す方向に向けて僅かに傾倒している。このため、各送り爪34は、搬送面31上の新聞Pの後端を押したとき、新聞Pの押圧部位をわずかに下方(すなわちスリット31a内に向かう方向)に押し込む。これにより、新聞Pがこの押圧部位でわずかに下方に湾曲する力が働く。
また、ガイド板24の傾斜方向の下端に対向して搬送面31のY方向の一端近くには、搬送面31上に送り込まれた新聞PのX方向に沿った一端側を持ち上げて図示の姿勢に湾曲させるための湾曲ブロック36が設けられている。湾曲ブロック36は、X方向に延設され、搬送面31上に送り込まれた新聞Pの少なくとも送り方向(X方向)の後端側を湾曲させることができればいかなるものであってもよい。つまり、湾曲ブロック36は、搬送面31上に送り込まれる新聞PのX方向の全長より短い長さを有し、X方向の後端側に片寄った位置に設けられている。
しかして、搬送面31上に送り込まれた新聞Pは、Y方向の一端を湾曲ブロック36の上に乗せた状態で自重により下方に湾曲する。この状態で、スリット31aから突出した送り爪34が搬送面31に沿ってX方向に移動し、新聞PのX方向の後端を押圧する。このとき、送り爪34がX方向に傾倒していることから新聞Pを湾曲させるわずかな力が働く。この送り爪34による押える力は、湾曲した新聞Pの湾曲状態を維持する力となる。新聞PがY方向に沿って湾曲すると、新聞PのX方向の剛性が高められて、送り爪34によって後端を押圧した際の変形を抑制することができ、新聞Pを安定してX方向の下流側へ送ることができる。
また、新聞開き機構30は、図7に示すように、送り爪34(新聞P)の移動方向の下流側に隣接して、搬送面31の上方に、2つの吸着パッド37、38を有する。2つの吸着パッド37、38は、それぞれ、パッド37a、38a、吸引管37b、38b、および固定ブロック37c、38cを有する。吸引管37b(38b)の先端にパッド37a(38a)が取り付けられており、吸引管37b(38b)を介して図示しないポンプ等によりパッド37a(38a)を真空引きすることができるようになっている。吸引管37b(38b)の基端は、固定ブロック37c(38c)を介して、Y方向に延設された回転軸32に固設されている。
回転軸32は、図7の矢印方向、すなわち丁合・中入れ装置100を前方から見て反時計回り方向に回転する。2本の吸引管37b、38bは、回転軸32の回転方向に沿ってずれた位置関係で取り付けられている。つまり、吸着パッド37が常に吸着パッド38より少し先行して回転する角度で、固定ブロック37cと固定ブロック38cが互いに異なる角度で回転軸32に固定されている。
2つの吸着パッド37、38は、搬送面31に沿ってX方向に送られる新聞PのY方向に沿った後方側(折り目P−1と反対側)に片寄った位置に配置されている。より具体的には、一方の吸着パッド38は、新聞Pの折り目P−1と反対側の端辺近くを吸着可能な位置に配置されており、もう一方の吸着パッド37は、Y方向に沿って吸着パッド38の前方に並んで近接して配置されている。そして、回転軸32の回転により、前方の吸着パッド37が先に新聞Pを吸着し、その直後に後方の吸着パッド38が新聞Pの端辺近くを吸着する。
吸着パッド37、38のX方向下流側には、少なくとも一方の吸着パッド37、38により吸着されて回転軸32の回転によって少し持ち上げられた新聞Pの上側部分P1(図4c)を乗せる分離パネル39(分離部材)が配置されている。新聞Pは、折り目P−1がY方向の前方に配置され、折り目P−2がX方向の下流側に配置され、且つ下側部分P2(図4cで上側に見えている部分)が搬送面31に対向する姿勢でX方向に移動される。このため、新聞Pの上側部分P1が吸着パッド37、38によって吸着されると、上側部分P1が下側部分P2から分離されて持ち上げられ、下側部分P2と上側部分P1の間に隙間ができる。
分離パネル39は、搬送面31に沿った新聞Pの下側部分P2に対して持ち上げられた上側部分P1の傾斜に合わせて傾斜されており、X方向の上流側の端部に2つの分離爪39a、39bを有する。2つの分離爪39a、39bは、分離パネル39に対してわずかに下方に傾斜している。なお、分離パネル39は、上述した丁合機構10の排出口15のわずかに上方で筐体1の前面に取り付けられており、Y方向前方に向けて下方に傾斜している。
搬送機構40は、図8に示す搬送位置と図9に示す退避位置との間で揺動可能に設けた送りベルトユニット41、および図8に示す上昇位置と図9に示す下降位置との間で昇降移動可能に設けた搬送ベルトユニット42をX方向に隣接して有する。図8に示す状態では、送りベルトユニット41が搬送位置へ配置され、且つ搬送ベルトユニット42が上昇位置へ配置され、中入れ位置Nで新聞Pの間に丁合束Tを挟んだ組紙K(図示せず)をX方向に搬送可能な状態となっている。一方、図9に示す状態では、送りベルトユニット41が退避位置へ配置され、且つ搬送ベルトユニット42が下降位置へ配置され、丁合機構10から排出された丁合束Tを揃えてX方向に搬送可能な状態となっている。つまり、搬送機構40は、中入れモードおよび丁合・中入れモードのときには図8に示す状態に配置され、丁合モードのときには図9に示す状態に配置される。
送りベルトユニット41は、Y方向に離間して並んだ4本の無端状の送りベルト43a、43b、43c、43d(以下、総称して送りベルト43とする場合もある)を有する。各送りベルト43は、X方向上流側の大径プーリ43−1とX方向下流側の小径プーリ43−2に掛け回されて張設されている。4つの大径プーリ43−1はY方向に延設された回動軸に対して同軸に配置され、4つの小径プーリ43−2もY方向に同軸に配置されている。よって、4つの大径プーリ43−1を回動させることで、送りベルトユニット41を図9に示す退避位置へ揺動させることができる。また、4本の送りベルト43は、大径プーリ43−1と同軸に設けたモータ35によって所定方向に走行される。送りベルト43の走行速度は、送り爪34の移動速度よりわずかに速くされている。
搬送ベルトユニット42は、図10に示すように、Y方向に延設された駆動ローラ44a、駆動ローラ44aに対してX方向に離間して配置されY方向に延設された従動ローラ44b、駆動ローラ44aおよび従動ローラ44bのY方向の両端を回転可能に支持したフレーム44c、および駆動ローラ44aおよび従動ローラ44bに巻回されて張設された無端状の平ベルト44dを有する。
また、搬送ベルトユニット42は、平ベルト44dを走行させるための図示しないモータやタイミングベルトなどの駆動機構45をフレーム44cに固設して有する。つまり、駆動機構45は、搬送ベルトユニット42とともに昇降移動する。なお、フレーム44cのX方向の両端には、搬送ベルトユニット42を図9に示す下降位置へ配置したとき、基台46の切欠き部46a(図11参照)に係合して固定するためのフック47がそれぞれ設けられている。
また、搬送機構40は、アクチュエータ48によって搬送面から突没可能に動作させることができる係止バー49(停止手段)を有する。この係止バー49は、搬送ベルトユニット42を上昇位置に配置した状態(中入れモード或いは丁合・中入れモード)で動作する。係止バー49は、平ベルト44dのY方向の前方端から外れた位置に設けられており、平ベルト44d上に載った新聞PのX方向の下流側端部を係止して新聞Pを中入れ位置Nで一旦停止させるよう機能する。つまり、丁合機構10の排出口15から排出された丁合束Tが、中入れ位置Nで一旦停止した状態の新聞Pの間に送り込まれるようになっている。
丁合束揃え機構50は、図11に示すように、X方向叩き板51およびY方向叩き板52を有する。これら2枚の叩き板51、52は、搬送ベルトユニット42を図示の下降位置に配置した丁合モード時にのみ動作可能となる。つまり、搬送ベルトユニット42を下降位置に配置した状態で、X方向叩き板51は、搬送ベルトユニット42上に排出される丁合束TのX方向の上流側の端辺に対向する状態となり、Y方向叩き板52は、搬送ベルトユニット42上に排出される丁合束TのY方向の上流側の端辺に対向する状態となる。これら2枚の叩き板51、52は、図示しないリンク機構を介してモータ53に接続されており、X方向叩き板51はX方向に振動し、Y方向叩き板52はY方向に振動する。
X方向叩き板51は、上述した搬送機構40の送りベルト43a、43b、43c、43dをそれぞれ入れ子状態にして収容可能な切欠き51a、51dおよびスリット51b、51cを有する。具体的には、4つの送りベルト43を搬送位置へ配置した状態(図8の状態)で、送りベルト43aがX方向叩き板51の切欠き51a内に配置され、送りベルト43bがスリット51b内に配置され、送りベルト43cがスリット51c内に配置され、送りベルト43dが切欠き51d内に配置される。
また、丁合束揃え機構50は、図9に示すX方向対向板54を有する。X方向対向板54は、Y方向の前方から搬送ベルトユニット42の平ベルト44d上に突出した動作位置と平ベルト44dの上方から退避した退避位置との間で揺動可能に設けられている。また、X方向対向板54を設けた側壁55は、Y方向叩き板52に対向したY方向対向板として機能する。X方向対向板54は、搬送ベルトユニット42を下降位置へ配置した後、平ベルト44d上に配置され、X方向叩き板51と協働して複数組の丁合束Tを揃える。
図12および図13に示すように、昇降機構60は、XY平面に沿って水平に延設された受トレイ61、受トレイ61をZ方向に沿って昇降移動可能に支持したレール62、および受トレイ61をレール62に沿って上下に移動させるモータ63を有する。受トレイ61は、Y方向のリア側に設けたスライダ64を介してレール62に取り付けられている。モータ63の回転軸には図示しないプーリが取り付けられており、レール62の上端に設けたプーリ65との間に無端状のタイミングベルト66が架け渡されている。そして、タイミングベルト66の途中にスライダ64が固設されている。
しかして、モータ63を回転させると、タイミングベルト66が走行し、スライダ64がレール62に沿って上下に移動する。これにより、スライダ64に固設した受トレイ61が昇降移動する。受トレイ61は、例えば、丁合モード時に搬送ベルトユニット42を介して搬送される複数組の丁合束Tを受ける高さ位置、および、中入れモードおよび丁合・中入れモード時に搬送ベルトユニット42を介して搬送される組紙Kを一部ずつ受ける高さ位置に配置される。
受トレイ61は、丁合束Tや組紙Kを載置する面に一部が露出した複数の球体61aを備えている。これら複数の球体61aは、受トレイ61へ送り込まれる丁合束Tや組紙Kの下端面をX方向に案内するよう回転するとともに、受トレイ61上の丁合束Tや組紙KをY方向に排出する際にY方向に回転する。受トレイ61は、所定数の丁合束Tや組紙Kを集積した後、排出位置まで上昇し、Y方向の前方に待機している図示しない移載部へ丁合束Tや組紙Kを受け渡す。
組紙揃え機構70は、図12に示すように、X方向叩き板71、およびY方向叩き板72、73を有する。各叩き板71、72、73は、それぞれ、アクチュエータ74、75、76(図13)により動作される。各叩き板71、72、73は、上述した昇降機構60の受トレイ61が組紙Kを受ける高さ位置に配置された状態で、受トレイ61上の組紙KのX方向の一端およびY方向の一端を叩くことが可能な高さ位置に配置されている。つまり、組紙揃え機構70は、中入れモードおよび丁合・中入れモードで動作し、丁合モードでは動作しない。
次に、上述した丁合・中入れ装置100による丁合モード時の動作について説明する。
動作に先だち、オペレータは、搬送機構40の送りベルトユニット41を図9に示す退避位置へ配置し、搬送ベルトユニット42を図9に示す下降位置へ配置する。同時に、X方向対向板54を平ベルト44d上の動作位置へ配置する。また、このとき、オペレータは、丁合機構10の筐体1の前方にある排出口15から平ベルト44dに向けて送り込まれる丁合束Tを上方から押さえる図示しない押え部材を取り付ける。
そして、オペレータが、丁合機構10の各給紙トレイ2、2aに折込ちらしtを投入して、筐体1に設けた操作入力パネル1a(図1)を介して丁合モードによる処理コマンドを入力すると、所定の給紙トレイ2から折込ちらしtが1枚ずつ搬送パス3へ給紙されて重ねられ、重ねられた複数枚の折込ちらしtが搬送パス3を介して下方へ搬送され、複数枚の折込ちらしtが折り紙に挟み込まれた丁合束Tが排出口15から排出される。
このとき、丁合束揃え機構50が動作され、平ベルト44d上に重ねて集積される丁合束Tの端辺が揃えられる。つまり、平ベルト44d上に集積される丁合束TのX方向の一端をX方向叩き板51によって叩き、X方向対向板54との間で丁合束Tを揃える。また、丁合束TのY方向の一端をY方向叩き板52によって叩き、側壁55との間で丁合束Tを揃える。
所定数の丁合束Tが排出口15から排出されて、平ベルト44d上で丁合束Tを積重ねながら端辺を揃えると、丁合機構10の動作が停止されて、搬送ベルトユニット42が動作され、平ベルト44dがX方向に走行される。これにより、端辺を揃えた複数組の丁合束Tが昇降機構60の受トレイ61上へ移載される。このとき、複数組の丁合束Tがその集積方向と異なるX方向に水平移動されるため、丁合束Tの姿勢が崩れにくい。
受トレイ61上に所定数の丁合束Tが移載されると、受トレイ61が上昇され、図示しない移載機構によって受トレイ61上の丁合束TがY方向前方の図示しない移載部へ移載される。移載部へ移載された丁合束Tは、オペレータによって所定の作業台へ移動される。
次に、上述した丁合・中入れ装置100による丁合・中入れモード時の動作について説明する。なお、中入れモード時の動作は、折込ちらしの丁合動作が無いだけで丁合・中入れモードと同じであるため、ここではその説明を省略する。
丁合・中入れモードにおける動作に先だち、オペレータは、搬送機構40の送りベルトユニット41を図8に示す搬送位置へ配置し、搬送ベルトユニット42を図8に示す上昇位置へ配置する。送りベルトユニット41を搬送位置へ配置すると、送りベルト43が丁合束揃え機構50のX方向叩き板51と入れ子状に配置され、送りベルト43の上面と平ベルト44dの上面が略面一に揃う。
そして、オペレータが、丁合機構10の各給紙トレイ2、2aに折込ちらしtを投入して、新聞供給機構20の投入部21へ複数部の新聞Pを投入し、筐体1に設けた操作入力パネル1a(図1)を介して丁合・中入れモードによる処理コマンドを入力すると、新聞Pが1部ずつ取り出されて、上述した丁合モードのときと同様に丁合束Tが排出口15から排出される。このとき、新聞Pを中入れ位置Nへ送り込むタイミングと丁合束Tを中入れ位置Nに向けて排出するタイミングが合うように、新聞Pの処理速度や取り出しタイミングが調整してある。
新聞供給機構20によって新聞Pが新聞開き機構30に送り込まれると、当該新聞Pが搬送面31上に載置されて上述した湾曲ブロック36および送り爪34の作用により湾曲される。そして、湾曲された新聞PのX方向の後端が送り爪34によって押されて、平ベルト44d上の中入れ位置Nに向けて当該新聞Pが搬送され、当該新聞Pの搬送方向の下流側端部が係止バー49によって係止される。係止バー49は、一定の時間間隔でごく短い時間だけ搬送面から突出し、全ての新聞Pを中入れ位置Nに一旦停止させる。
送り爪34によって中入れ位置Nに向けて新聞Pが送り込まれるとき、新聞開き機構30の2つの吸着パッド37、38が当該新聞Pの上側部分P1を吸着し、下側部分P2から離間させて開く。このとき、分離パネル39の上に載置された上側部分P1と搬送面31に接触している下側部分P2との間の隙間に、丁合機構10の排出口15を介して丁合束Tが送り込まれる。言い換えると、上側部分P1と下側部分P2が開かれて中入れ位置Nで一旦停止されたタイミングで、排出口15から丁合束Tが排出されて新聞Pの隙間に挿入される。
丁合束Tが新聞Pに中入れされると、係止バー49が搬送面の下に没入し、搬送ベルトユニット42の平ベルト44dが走行され、当該組紙Kが昇降機構60へ搬送される。このとき、受トレイ61は、平ベルト44dの上面と略同じ高さ位置で待機しており、組紙Kが送り込まれる度に下降される。また、このとき、組紙揃え機構70が動作されて下降する受トレイ61上に送り込まれる組紙Kの端辺が揃えられる。
所定数の組紙Kが昇降機構60へ送り込まれて、受トレイ61上で複数部の組紙Kの端辺が揃えられると、上流側の各機構の動作が停止されて、受トレイ61が上昇され、図示しない移載機構によって受トレイ61上の複数部の組紙KがY方向前方の図示しない移載部へ移載される。移載部へ移載された複数部の組紙Kは、オペレータによって所定の作業台へ移動される。
以上のように、本実施形態の丁合・中入れ装置100によると、丁合モードおよび中入れモードに加えて丁合・中入れモードによる動作が可能となる。丁合・中入れモードでは、新聞Pを開いて中入れ位置Nへ搬送すると同時に、丁合束Tを作成して中入れ位置Nに向けて排出するようにしたため、折込ちらしの丁合と同時に新聞Pへの中入れが可能となり、組紙Kを綺麗に揃えることができる。このため、例えば、折り紙sを用いずに複数枚の折込ちらしtを重ねただけの丁合束Tを新聞Pに中入れすることもできる。
本実施形態によると、オペレータによる作業負担を軽減でき、処理効率を高めることができる。さらに、本実施形態によると、オペレータによる作業にかかる人件費を抑えることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲を超えることなく任意に変更可能である。上述した実施形態では、新聞Pの間に丁合束Tを中入れする場合について説明したが、例えば、雑誌や本の間や通帳などの冊子の間にカードや紙片を挿入する装置に本発明を適用してもよい。
1…筐体、 2、2a…給紙トレイ、 3…搬送パス、 9…折りローラ対、 10…丁合機構、 15…排出口、 20…新聞供給機構、 21…投入部、 30…新聞開き機構、 31…搬送面、 31a…スリット、 34…送り爪、 36…湾曲ブロック、 37、38…吸着パッド、 39…分離パネル、 40…搬送機構、 41…送りベルトユニット、 42…搬送ベルトユニット、 44d…平ベルト、 50…丁合束揃え機構、 60…昇降機構、 61…受トレイ、 70…組紙揃え機構、 100…丁合・中入れ装置、 K…組紙、 N…中入れ位置、 P…新聞、 P−1、P−2…折り目、 s…折り紙、 t…折込ちらし、 T…丁合束。
本発明の丁合・中入れ装置の一態様は、複数部重ねて投入された新聞を1部ずつ供給する新聞供給機構と、新聞供給機構により供給された新聞を開いて中入れ位置へ送る新聞開き機構と、数種類のちらしを投入する複数の給紙トレイ、および給紙トレイから給紙されて重ねられたちらしを折り紙の間に挟み込む挟み機構を有し、複数の給紙トレイから給紙された複数枚のちらしを挟み機構にて折り紙の間に挟んだ丁合束を中入れ位置に向けて排出し、新聞開き機構によって開かれた新聞に当該丁合束を挿入する丁合機構と、を有する。
本実施形態によると、オペレータによる作業負担を軽減でき、処理効率を高めることができる。さらに、本実施形態によると、オペレータによる作業にかかる人件費を抑えることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲を超えることなく任意に変更可能である。上述した実施形態では、新聞Pの間に丁合束Tを中入れする場合について説明したが、例えば、雑誌や本の間や通帳などの冊子の間にカードや紙片を挿入する装置に本発明を適用してもよい。
以下、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
複数部重ねて投入された新聞を1部ずつ供給する新聞供給機構と、
前記新聞供給機構により供給された新聞を開いて中入れ位置へ送る新聞開き機構と、
数種類のちらしを丁合して、その丁合束を前記中入れ位置に向けて排出し、前記新聞開き機構によって開かれた新聞に当該丁合束を挿入する丁合機構と、
を有する丁合・中入れ装置。
[2]
前記新聞開き機構により開いた新聞を前記中入れ位置で一旦停止させる停止手段をさらに有する、
[1]の丁合・中入れ装置。
[3]
前記新聞開き機構が、前記中入れ位置へ送られる新聞の下側部分と上側部分を分離させて前記上側部分を乗せる分離部材を有し、
前記分離部材は、前記丁合機構の前記丁合束の排出口の上方に取り付けられている、
[1]の丁合・中入れ装置。
[4]
前記新聞に前記丁合束を挿入した組紙を搬送する搬送機構と、
前記搬送機構により搬送された前記組紙を揃えて集積する組紙揃え機構と、をさらに有する、
[1]の丁合・中入れ装置。

Claims (4)

  1. 複数部重ねて投入された新聞を1部ずつ供給する新聞供給機構と、
    前記新聞供給機構により供給された新聞を開いて中入れ位置へ送る新聞開き機構と、
    数種類のちらしを丁合して、その丁合束を前記中入れ位置に向けて排出し、前記新聞開き機構によって開かれた新聞に当該丁合束を挿入する丁合機構と、
    を有する丁合・中入れ装置。
  2. 前記新聞開き機構により開いた新聞を前記中入れ位置で一旦停止させる停止手段をさらに有する、
    請求項1の丁合・中入れ装置。
  3. 前記新聞開き機構が、前記中入れ位置へ送られる新聞の下側部分と上側部分を分離させて前記上側部分を乗せる分離部材を有し、
    前記分離部材は、前記丁合機構の前記丁合束の排出口の上方に取り付けられている、
    請求項1の丁合・中入れ装置。
  4. 前記新聞に前記丁合束を挿入した組紙を搬送する搬送機構と、
    前記搬送機構により搬送された前記組紙を揃えて集積する組紙揃え機構と、をさらに有する、
    請求項1の丁合・中入れ装置。
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