JP2019048725A - 給紙装置 - Google Patents

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洋 石黒
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Abstract

【課題】 搬入された用紙の搬送方向を90°変換して搬出する用紙処理装置において、単位時間当たりの処理枚数を向上させ、生産性の良い用紙方向変換を行い得る用紙処理装置を得る。【解決手段】 方向変換装置14に搬入される後続用紙P2が、方向変換装置14から搬出中の先行用紙P1の上方に面の一部が重なるタイミングとなるように、方向変換装置14に用紙を送り込むべく用紙送り込みタイミングを制御する。【選択図】図5

Description

本発明は、送り出した用紙を搬入し、その搬送方向を90°変更して搬出する用紙処理装置に関する。
用紙を搬入し、その搬入時の搬送方向とは90°異なる方向に搬出する用紙方向変換装置が知られている。例えば特許文献1記載の方向変換装置は、搬入した用紙の搬入方向先端をストッパに当接させるとともに、後端からジョガーを突き当てる。用紙の搬入方向の先端と後端をストッパとジョガーで位置決めしてから、搬入方向とは直交する方向に用紙を送り出す。
特開2012−236687号公報 [0029]〜[0034]、図3
この特許文献1の用紙方向変換装置は、用紙を搬入して位置決めを行ってから、その用紙の搬出が完了するまで、次の用紙の搬入を行うことができない。したがってその分、単位時間当たりに方向変換できる用紙の枚数が制約を受ける。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、単位時間当たりの処理枚数を向上させ、生産性の良い用紙方向変換を行い得る用紙処理装置を得ることを目的とする。
上記課題を解決するための、本発明のある態様は、用紙を送り出す送り出し手段と、送り出し手段により送り出された用紙を順次搬入する搬入手段と、搬入手段で搬入された用紙の搬入方向の位置決めを行う位置決め手段と、位置決めされた用紙を、搬入方向と直交する方向に搬出する搬出手段と、前記送り出し手段が、先行用紙を送り出してから、その次の後続用紙を送り出すまでの時間である送り出し間隔時間を決定する送り出し制御手段と、を有する用紙処理装置において、送り出し制御手段は、前記搬入手段により搬入される後続用紙が、前記搬出手段により搬出中の先行用紙の上方に面の一部が重なるタイミングとなるように、前記送り出し間隔時間を決定することを特徴とする用紙処理装置である。
この態様によれば、搬入した用紙を位置決めして、方向変換して搬出する部分において、先行用紙の搬出と、後続用紙の搬入とを同時進行させることができるので、処理効率が向上するという効果がある。
順次搬入される用紙を、前記位置決めを行う位置において所定回数積み重ねて蓄積し、蓄積した束を搬出手段により搬出するように制御する蓄積制御手段を有し、送り出し制御手段は、送り出し手段が、所定回数のうち、最後の積み重ねに供する用紙を送り出してから、その次の後続用紙の送り出しまでの時間を、送り出し間隔時間とするように制御してもよい。
搬出手段は、位置決めされた用紙の搬出方向上流側端縁に当接して、搬出方向に押し出す押し出し部材を備え、送り出し制御手段は、先行用紙を押し出して搬出する押し出し部材に後続用紙が接触しないように、送り出し間隔時間を決定してもよい。この態様によれば、同時進行する後続用紙の搬入を支障することなく、先行用紙の搬出を行うことができる。
押し出し部材は、搬出方向に周回するように形成されたベルト上に固定され、このベルトを周回駆動することにより、押し出し部材が搬出方向に移動するように構成されており、このベルトの搬入方向上流側には、搬入方向下流側の端部の高さが、ベルトの上面よりも高くなるように形成されたガイド板が設けられていてもよい。
この態様によれば、先行用紙を搬出するための部材を、同時進行する後続用紙の搬入を支障することなく、配置することができる。
押し出し部材は、位置決めされた用紙の搬出方向上流側端縁の、搬入方向上流側寄りの部分に当接する第1押し出し部材と、搬入方向下流側寄りの部分に当接する第2押し出し部材とを有し、搬入手段は、用紙が前記第1押し出し部材の上端よりも高い位置から搬入されるように構成されているとともに、送り出し制御手段は、先行用紙を押し出す前記第2押し出し部材が、搬入後に位置決めされる際の用紙の載置範囲を抜けた後、あるいは用紙の載置面よりも下方に退避した後に、後続用紙の先端が前記第2押し出し部材の移動経路に達するように、前記送り出し間隔時間を決定してもよい。
この態様によれば、用紙の搬入方向上流側寄りと下流側寄りの2か所を押し出すことによって、用紙の搬出をバランスよく確実に行うことができるとともに、後続用紙は先行用紙を搬出するための部材のいずれにも接触することなく、スムーズに同時進行で搬入することができる。
位置決め手段は、第1押し出し部材の搬入方向上流側に設けられ、搬入された用紙の搬入方向上流側端縁に当接する上流側位置決めガイドと、第2押し出し部材の搬入方向下流側に設けられ、搬入された用紙の搬入方向下流側端縁に当接する下流側位置決めガイドと、を含み、上流側位置決めガイドと第1押し出し部材とを共に支持する第1ユニットと、下流側位置決めガイドと第2押し出し部材とを共に支持する第2ユニットとの間隔を、用紙の搬送方向長さに応じて可変とする間隔可変機構とを有していてもよい。
この態様によれば、用紙のサイズが変わっても、その用紙の搬入方向上流側と下流側の、互いに端縁に近い部分の2か所を押し出すことができるので、バランスの良い用紙搬出を行うことができる。
搬出手段の搬出方向下流側に、周方向に延びる凸条を外周面に形成した凸ローラと、周方向に延びる溝を外周面に形成した凹ローラの、凸条と溝を組み合わせて形成し、その間を通過する用紙に折筋を付与する筋付ローラ対を設け、間隔可変機構は、前記筋付ローラ対により付与される折筋のラインに対して、前記第1ユニットおよび第2ユニットとが対称配置されるようにその間隔を可変に構成し、第1及び第2位置決めガイドを、その間隔が用紙の搬入方向長さよりも所定量長くなる待機位置と、その間隔が用紙の搬入方向長さと一致する位置決め位置との間で往復移動可能とする往復駆動機構を有し、この往復駆動機構は、位置決め位置において搬入された先行用紙の位置決めを行うとともに、この先行用紙が搬出され、その搬出方向先端が前記筋付ローラ対に到達するまでは位置決め位置を保持し、その後後続用紙の搬入方向先端が第2位置決めガイドに当接する前に、待機位置に移動するように制御されてもよい。
この態様によれば、搬出された先行用紙の、搬出方向両端の中間ラインに沿って精度よく折筋を形成できるとともに、その搬出と後続用紙の搬入を同時進行させながら、後続用紙の位置決めをも確実に行うことができる。
本発明は、単位時間当たりの処理枚数を向上させ、生産性の良い用紙方向変換を行い得る用紙処理装置が得られるという効果がある。
本実施形態に係る製本システム10の斜視図である。 丁合装置12の構成を示す図である。 製本システム10に設けられる電子制御部148の構成を示す図である。 方向変換装置14について、図1に示す矢印F方向から見た時の内部構造を示す模式図である。 方向変換装置14の上面図である。 図5におけるA−A断面図によりこの筋付機構70を示した図である。 (a)は図6におけるB−B断面図、(b)は図6におけるC−C断面図である。 筋付ローラ対71,81と、そのY方向下流側に接続されている折り装置16を、図1に示す矢印G方向から見た図である。 図8の上面図である。 (a)は図8におけるD−D断面図、(b)は図8におけるE−E断面図である。 電子制御部148の機能ブロック図である。 方向変換装置14における用紙方向変換動作を示す図である。 方向変換装置14における用紙方向変換動作を示す図である。 方向変換装置14における用紙方向変換動作を示す図である。 方向変換装置14における用紙方向変換動作を示す図である。 方向変換装置14における用紙方向変換動作を示す図である。 方向変換装置14における用紙方向変換動作を示す図である。 方向変換装置14における用紙の蓄積と方向変換動作を示す図である。 方向変換装置14における用紙の蓄積と方向変換動作を示す図である。 シートフィーダ13を設けた製本システム1010を示す図である。 後続の紙が一部重なった状態で方向変換装置14に送り込まれる用紙の方向変換動作を示す図である。 後続の紙が一部重なった状態で方向変換装置14に送り込まれる用紙の方向変換動作を示す図である。 後続の紙が一部重なった状態で方向変換装置14に送り込まれる用紙の方向変換動作を示す図である。 歯付ベルト1208(変形例)を示す図である。 歯付ベルト2208(変形例)を示す図である。 歯付ベルト3208、3308(変形例)とその周辺部材を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態(以下、実施形態という)について詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る製本システム10の斜視図である。製本システム10は、丁合装置12、方向変換装置14、折り装置16、中綴じ装置18、小口断裁装置20、天地断裁装置22、ベルトスタッカ24、および統合制御装置26を備える。
本実施形態では、丁合装置12は3つ設けられている。丁合装置12は、それぞれ用紙収容部である複数の棚を有する。丁合装置12は、複数の棚の各々から用紙を給紙しながら用紙を重ね合わせる。3つの丁合装置12は直列に配置されており、上流側に配置された丁合装置12によって作成された用紙束に下流側に配置された丁合装置12によって作成された用紙束を重ね合わせることが可能となっている。以下、3つの丁合装置12の各々を、下流側から第1丁合装置12A、第2丁合装置12B、および第3丁合装置12Cという。
方向変換装置14は、丁合装置12から送られてきた用紙を搬入し、搬送方向を90度変換して折り装置16に搬出する。以下、方向変換装置14に用紙を搬入する方向を「搬入方向」といい、方向変換装置14から用紙が搬出される方向を、「搬出方向」ともいう。
折り装置16は、丁合装置12によって重ね合わされた用紙を折りたたむ。具体的には、折り装置16は、頂部が上方に位置する逆V字形状のガイド板と、折り機構、1対の折りローラを有する。折り機構は、幅方向中央が頂部を通過するようガイド板の上において用紙または用紙束を搬送することにより、用紙または用紙束の幅方向の略中央を逆V字状に折り曲げる。一対の折りローラは、ガイド板の逆V字の頂部周辺において、軸が鉛直方向を向き且つ幅方向に並ぶよう配置され、逆V字状に折り曲げられたその用紙または用紙束の幅方向の略中央を当該幅方向に挟持しながら搬送することで、折り目が搬送方向と平行となるよう折りたたむ。このガイド板、折り機構、1対の折りローラの詳細は後述する。丁合装置12で用紙が重ね合わされ、用紙束が搬送されてきた場合、折り装置16は、用紙が重なった状態を維持したままその用紙束を折りたたむ。
折り装置16は、折りたたみ且つ重ね合わせて作成した1セットの用紙束を中綴じ装置18に搬出する。中綴じ装置18は、折り装置16で折りたたまれた用紙を、製本すべき1冊の冊子を構成する1セットの用紙束となるまで積載して重ね合わせる。中綴じ装置18は、作成された用紙束を折り目で綴じる綴じ処理を実行し、中綴じ折り冊子を作成する。以下、中綴じ折り冊子を単に「冊子」という。
小口断裁装置20は、搬入された冊子の小口を断裁し、天地断裁装置22に搬出する。天地断裁装置22は、搬入された冊子の天地を断裁し、ベルトスタッカ24に搬出する。ベルトスタッカ24は、作成された冊子を順次蓄積する。小口断裁装置20、天地断裁装置22、およびベルトスタッカ24の構成は公知であるため、これらに関する説明は省略する。
統合制御装置26は、PC(Personal Computer)28、ディスプレイ30、および入力装置32を有する。PC28は、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAMを有する。入力装置32は、キーボードまたはマウスを含む。なお、ディスプレイ30としてタッチパネル式ディスプレイが採用されてもよい。この場合、ディスプレイ30が入力装置としても機能する。
図2は、丁合装置12の構成を示す図である。丁合装置12の各々は、棚40、給紙機構42、および垂直搬送機構44を有する。棚40は、1つの丁合装置12に複数設けられている。本実施形態では、棚40の数は10個とされている。なお、棚40が10個以外の複数であってもよい。
複数の棚40は、略水平の状態で鉛直方向に並設される。なお、棚40は傾斜していてもよく、また棚40の並設方向は鉛直方向に限られない。給紙機構42は、複数の棚40の各々に対応して設けられ、対応する棚40から1枚ずつ用紙を送り出す給紙を実行する。本実施形態では、給紙機構42として、エアの吸引力を利用して最上位の用紙をそれより下位の用紙から分離して送り出す、いわゆるサクション式給紙機構が採用されている。このようなサクション式給紙機構は公知であるため説明を省略する。なお、給紙機構42はサクション式のものに限られず、例えば分離パッドや分離ローラなどを用いて最上位の用紙をそれより下位の用紙から分離して送り出す、いわゆるフリクション式の給紙機構が採用されてもよい。給紙機構42によって送り出された用紙は、垂直搬送機構44によって鉛直下方に搬送されながら重ね合わされる。
丁合装置12は、水平搬送機構46を有する。第1丁合装置12Aと第2丁合装置12Bとの間、および第2丁合装置12Bと第3丁合装置12Cとの間には、それぞれ中継搬送装置34が配置される。中継搬送装置34は搬送機構47を有し、上流の丁合装置12で作成された用紙束を下流の丁合装置12に搬送する。搬送機構47にはベルト搬送機構が採用されているが、例えばローラ搬送機構などが採用されてもよい。中継搬送装置34を介して上流の丁合装置12から搬送された用紙束は、水平搬送機構46によって丁合装置12の内部で搬送される。水平搬送機構46の下流側端部は垂直搬送機構44の下流側端部に合流しており、この合流地点にて、上流側から搬送された用紙束と、その丁合装置12で作成された用紙束とが重ね合わされる。
第1丁合装置12Aの下流側には中継搬送装置36が設けられている。中継搬送装置36は搬送機構48を有し、第1丁合装置12Aから搬出された用紙束を搬送して方向変換装置14に搬出する。搬送機構48にはベルト搬送機構が採用されているが、例えばローラ搬送機構などが採用されてもよい。
図3は、製本システム10に設けられる電子制御部148の構成を示す図である。製本システム10に含まれる第1丁合装置12A、第2丁合装置12B、第3丁合装置12C、方向変換装置14、折り装置16、中綴じ装置18、小口断裁装置20および天地断裁装置22には、それぞれサブシステム制御基板によって構成されるサブシステム制御部である、丁合制御部150A、丁合制御部150B、丁合制御部150C、整合制御部152、折り制御部154、綴じ制御部156、小口断裁制御部158、および天地断裁制御部160が設けられている。これらサブシステム制御部の各々はCPU、RAM、およびROMを有し、対応する装置に設けられたアクチュエータの作動を制御する。
PC28はインターフェースボックス162とUSB(Universal Serial Bus)を介して接続されている。インターフェースボックス162と各サブシステム制御部とは、LAN(Local Area Network)ケーブルを介して接続されている。PC28は、各サブシステム制御部にスタート信号、停止信号、その他各装置を作動させるための調整信号を送信する。各サブシステム制御部は、受信したこれらの信号にしたがって対応する装置のアクチュエータに制御信号を出力し、その作動を制御する。電子制御部148は、PC28およびこれら各サブシステム制御部を含む。
図4は方向変換装置14について、図1に示す矢印F方向から見た時の内部構造を示す模式図であり、図5は上面から見た図である。図4においては矢印X方向が搬入方向であり、搬出方向は図4の奥側に向かう方向となる。図5においては矢印X方向が搬入方向であり、矢印Y方向が搬出方向である。したがって、用紙は図5における左側から搬入され、搬送方向を90°変えて上側へ搬出される。以下搬入方向をX方向、搬出方向をY方向ともいう。
方向変換装置14は、X方向に対する両サイドにフレーム101,102が立設されるとともに、X方向の上流側の端部と下流側の端部でフレーム101、102をつなぐように、フレーム103,104が立設されている。フレーム101乃至104は鉛直方向に立てられた板状の部材であり、方向変換装置14を構成する部材を囲うように配置されている。
このフレーム101乃至104の内側に、サブフレーム201、301が、X方向に並置されている。サブフレーム201、301は水平な底面201a、301aからX方向における両サイドに鉛直方向に立ちあがった側面201b、201c、301b、301cを有するコの字型に形成されている(図4においては、図示手前側のフレーム101と手前側のサブフレーム側面201b、301bは図示省略)。
底面201a、301a上にはネジブロック202、302が固定されている。ネジブロック202,302にはX方向に平行にネジ穴が形成されている。ネジブロック202,302のネジ穴にはねじ軸106が貫通している。ねじ軸106には、ネジブロック202と螺合する第1ネジ部106aと、ネジブロック302と螺合する第2ネジ部106bが形成され、互いのネジの向きは逆になっている。ねじ軸106はフレーム104に設けられたモータ105で任意の回転方向に回転駆動可能になっている。従ってモータ105により、ねじ軸106が一方向に回転駆動されると、フレーム201,301が互いに近づく方向に水平移動し、他方向に回転駆動されると、互いに遠ざかる方向に水平移動する。
用紙は図4及び図5における図示左側から搬入される。搬入ローラ対49は、搬送機構48(図2参照)における最も下流側のローラ対であり、丁合装置12から送り出された用紙をX方向に搬送する。搬入ローラ対31で搬入されてきた用紙は、搬入搬送ベルト50の上搬送ベルト51と下搬送ベルト52の間に挟まれて、X方向にさらに搬送される。上搬送ベルト51は、プーリ53,54に掛けられており、用紙の搬入口から図4,5に示す左右方向の中央部まで延びている。その一方で下搬送ベルト52はプーリ55,56,57とアイドラー58に掛けまわされて、逆L字型になるように引き回されている。プーリ53,54,55、アイドラー58を支持する軸はフレーム101,102に回転自在に支持されており、プーリ56を支持する軸は、サブフレーム201に回転自在に支持されている。従ってサブフレーム201が水平移動すると、プーリ56の位置も水平移動するので、下搬送ベルト52の、上搬送ベルト51と接触して用紙を挟む部分の長さが変化する。
プーリ57を支持する軸は、プーリ56が図示左側に水平移動すると、同じ移動量だけ下方に移動し、プーリ56が図示右側に水平移動すると、同じ移動量だけ上方に移動するように、サブフレーム201の水平移動に連動して上下動する部材(図示せず)に回転自在に支持されている。この構成により、プーリ56が水平移動しても、下搬送ベルト52の張力が一定に維持される。プーリ53,54,55,56,57は軸方向に4個並列して設けられており、その各々に上搬送ベルト51または下搬送ベルト52が掛けられている。アイドラー58は軸方向に1個が長く形成されており、その1個のアイドラー58に4本の下搬送ベルト52がかかっている。
プーリ54の下方には、ベルト107が水平に張られている。ベルト107はY方向に幅広に形成されたベルトである。ベルト107の一端はフレーム103に、他端はフレーム104に固定されている。その中間で、サブフレーム201に回転自在に支持されたプーリ203、204と、サブフレーム301に回転自在に支持されたプーリ303,304に掛けられている。詳細には、フレーム103から水平に伸びるベルト107は、プーリ203により上方に、プーリ204により水平方向に、プーリ304により下方に、プーリ303により水平方向に各々転向して、フレーム104に至っている。フレーム103,104との接続部付近はともに水平であり、プーリ204,304間ではそれよりも高い位置に水平面を形成しており、その上面が搬入用紙を載置する載置面107aとして機能する。フレーム201,301が互いに離間する方向へ動くと、載置面107aのX方向寸法が拡大する。逆にフレーム201、301が互いに近接する方向へ動くと、載置面107aのX方向寸法が縮小する。
載置面107aのX方向上流側には、上方が開口したコの字型のブラケット205が、側面201b、201cの間全幅にわたって設けられている。このブラケット205のコの字の内側における、Y方向上流側端部に歯付プーリ206、Y方向下流側端部に歯付プーリ207が回転可能に支持されている。歯付プーリ206と歯付プーリ207との間には歯付ベルト208が掛けられている。歯付プーリ206と歯付プーリ207のいずれかには図示しない駆動源が接続されて回転駆動力が付与されており、歯付ベルト208の上側直線走行部分がY方向に向かって動くように周回駆動可能になっている。歯付ベルト208の上側直線走行部分の上面は、載置面107aと高さが略一致している。
ブラケット205は歯付ベルト208の両外側で外側に曲げられ、その曲げた部分の上面が、歯付ベルト208のX方向上流側においてガイド面205a、歯付ベルト206のX方向下流側においてガイド面205bを形成している。ガイド面205a、205bともに上面はX方向下流側が高くなるように傾斜している。
歯付ベルト208の外周面には、爪208aが2個立設されている。爪208aは、一方の爪208aと他方の爪208aとの間の歯付ベルト208の外周長が互いに等しくなる位置に設けられている。従って一方の爪208aが上側直線走行部分の上面側に位置するときは、他方の爪208aは下側直線走行部分の下面側に位置するようになっている。歯付ベルト208が周回すると、上側直線走行部の上面側に位置する爪208aがY方向に移動して、載置面107a上に載置された用紙を押し出す。
ガイド面205aのX方向上流側には、整合ガイド209が設けられている。整合ガイド209は、上方に整合部209aを有する。整合部209aは水平部分と鉛直部分とを有するL字形状となっており、水平部分のX方向下流側は、斜め下方に曲げられている。このL字の水平部分の上面側が、搬入用紙を載置する載置面209cとなる。
整合部209aの下方には、駆動部209bが取り付けられている。駆動部209bには水平方向にラックギヤが形成され、その下方の駆動ギヤ210と噛み合っている。駆動ギヤ210は図示しない駆動源から回転駆動力が付与され、一方向及び他方向に回転駆動される。この機構により、ギヤ210の回転駆動力が整合ガイド209が水平方向に移動するための駆動力となり、整合ガイド209は、ガイド面205aから所定距離離れた待機位置(図4における実線位置)と、ガイド面205aに近づいた整合位置(図4における一点鎖線位置)との間を、往復移動できるようになっている。
載置面107aの下流側に設けられているブラケット305、歯付プーリ306、307、歯付ベルト308、整合ガイド309、ギヤ310は、各々ブラケット205、歯付プーリ206、207、歯付ベルト208、整合ガイド209、ギヤ210に対して、載置面107aを挟んで対称となる位置に設けられており、ブラケット305を除いて、形状・構造も対称となっている。ブラケット305は、歯付ベルト308の両外側で外側に曲げられ、その曲げた部分の上面が、歯付ベルト308のX方向下流側においてガイド面305a、歯付ベルト306のX方向上流側においてガイド面305bを形成している点はブラケット205と同様であるが、ガイド面の傾斜の向きが対称ではなく、ガイド面305a、305bともに上面はX方向下流側が高くなるように傾斜している。
用紙は、図4、5における左側から、搬入ローラ対49により搬入搬送ベルト50の上搬送ベルト51と下搬送ベルト52の間に送り込まれ、図示右方に搬送される。用紙先端がプーリ56の上方を通過すると、搬入搬送ベルト50から開放される。送り込まれた用紙を載置する面として、プーリ56のX方向下流側に、載置面209c、ガイド面205a、歯付ベルト208上面、ガイド面205b、載置面107a、ガイド面305b、歯付ベルト308上面、ガイド面305a、載置面309cの順に、各々の面がX方向に連続的に配置され、全体で用紙を載置する載置面Zを形成している。
載置面Zは、より詳しくは次のように構成されている。ガイド面205aのX方向上流側の端部は整合ガイド209の載置面209cとほぼ同じ高さであり、X方向下流側の端部は歯付ベルト208の上面よりも高くなっている。ガイド面205bのX方向上流側の端部は、歯付ベルト208の上面よりも低く、X方向下流側の端部は載置面107aよりも高くなっている。ガイド面305bのX方向上流側の端部は載置面107aよりも低く、X方向下流側の端部は歯付ベルト308の上面よりも高くなっている。ガイド面305aのX方向上流側の端部は歯付ベルト308の上面よりも低く、X方向下流側の端部は整合ガイド309の載置面309cよりも高くなっている。
歯付ベルト208、308の上側走行部分に位置する爪208a、308aは、載置面Zに対して上方に突出している。搬入搬送ベルト50による用紙搬送ラインの高さは載置面Zよりも高く、その上方に突出している爪208a、308aよりも高い位置になっている。従って用紙先端がプーリ56の上方を通過すると、用紙先端は整合ガイド209、ブラケット205、爪208aを飛び越えて、載置面107a上に着地する。この時点で用紙のX方向上流側寄りの部分は搬入搬送ベルト50の搬送力を受けているので、用紙はそのままX方向に搬送され、先端が整合ガイド309の鉛直部分に当接して停止する。この時用紙先端と爪308aが用紙先端と干渉しないように、爪308aは少なくとも搬入用紙の先端が到来する以前に、搬入される用紙の通過範囲外に退避する。このようにして用紙は載置面Z上に載置される。
載置面Z上に1枚または複数枚載置された用紙は、整合ガイド209、309により、X方向の先後端の位置が決められる。用紙を搬入して載置するときには、整合ガイド209、309は待機位置にある。位置決め時にはギヤ210、310を駆動し、整合ガイド209、309を互いに近づく方向に移動させて整合位置とする。必要に応じてその後待機位置への戻りと整合位置への移動とを所定回数繰り返す。整合ガイド209、309が共に整合位置に移動したときに、その鉛直部分の面間距離が、用紙のX方向長さと等しくなるように、用紙のX方向長さに応じて予め、モータ105によりねじ軸106を回転駆動させ、フレーム201とフレーム301の位置を決めておく。
位置決め後、整合ガイド209、309が整合位置にある状態で、歯付ベルト208、308を周回開始すると、予め位置決めされる用紙のY方向上流側で待機している爪208a、308aがY方向に走行するので、載置面Z上の用紙をY方向へ押し出す。フレーム102には、載置面Zから押し出された用紙が通過できるように、開口(図示せず)が形成されているので、この開口を通過して用紙はフレーム102のY方向下流側へ送り出される。
フレーム102のY方向下流側には、筋付機構70が配置されている。載置面Zから送り出された1枚または複数枚重なった用紙は、筋付機構70を通過することにより、用紙の搬出方向(Y方向)に平行な方向に折筋が付与される。
図6は、図5におけるA−A断面図によりこの筋付機構70を示した図である。以下図5と図6を参照して説明する。筋付機構70は、上流側に第1筋付ローラユニット71、下流側に第2筋付ローラユニット81が配置されている。第1筋付ローラユニット71は、筋付ローラ対72を含む。筋付ローラ対72は、用紙搬送面Wを挟んで上方に配置された上筋付ローラ73と、下方に配置された下筋付ローラ74とを有する。上筋付ローラ73の外周面には、周方向に凹溝73aが形成され、下筋付ローラ74の外周面には、周方向に凸条74aが形成されている。凹溝73aは凸条74aよりも幅広に形成されており、両ローラの外周面が近接対向する部分で、凸条74aが凹溝73a内に嵌入している。筋付ローラ対71の軸方向の両サイドには、各2個ずつの搬送ローラ対75が配置されている。
第2筋付ローラユニット81は、筋付ローラ対82を含む。筋付ローラ対82は、用紙搬送面Wを挟んで上方に配置された上筋付ローラ83と、下方に配置された下筋付ローラ84とを有する。上筋付ローラ83の外周面には、周方向に凹溝83aが形成され、下筋付ローラ84の外周面には、周方向に凸条84aが形成されている。凹溝83aは凸条84aよりも幅広に形成されており、両ローラの外周面が近接対向する部分で、凸条84aが凹溝83a内に嵌入している。筋付ローラ対81の軸方向の両サイドには、各2個ずつの搬送ローラ対85が配置されている。
図7(a)は図6におけるB−B断面図、図7(b)は図6におけるC−C断面図である。図7に示すように、凹溝73aは凹溝83aよりも幅広に形成され、凸条74aは凸条84aよりも幅広に形成されている。また凸条84aの断面が、軸方向両端が外周面に対して垂直に立ち上がった側部84bを有するとともに、先端84cが半円形状となっているのに対し、凸条74aの断面は、軸方向両端から斜めに一定の傾斜で立ち上がった側部74bを有し、その先端74cにRが付いた形状になっている。また、凸条74aは凸条84aよりも高さが低く形成され、すなわち凹溝への嵌入量も小さくなっている。
筋付ローラ対72、82はともに、用紙の同一ラインに筋を付けるように配置されている。したがって、筋付ローラ対72で緩やかな折筋が付与された後に、筋付ローラ対82で深くしっかりとした折筋が付与される。また図5に示すように、凹溝83a、凹溝73aともに、整合ガイド209、309のX方向における中間位置に設けられている。歯付ベルト208、308は整合ガイド209、309が整合位置にある状態で、すなわち用紙のX方向前後端を挟んだまま駆動開始するので、用紙は整合ガイド209、309に挟まれたままY方向へ押し出される。押し出された用紙は筋付ローラ類72、筋付ローラ対82の順に突入する。
したがって、用紙はX方向前後端(Y方向における幅方向両端)を、整合ガイド209、309に挟まれたまま、2種類の筋付ローラ対72、82により段階的に深くなるように折筋が付与されるため、筋付による用紙のずれが無く、用紙のX方向の中間位置に精度よく、深くしっかりした折筋を付与することができる。
図6に示すように筋付ローラ対82の支持軸の下流側直近にセンサS1が配置されており、このセンサS1が用紙先端を検知したら、整合ガイド209、309は待機位置に戻る。
さらに、図7に示すように凹溝73a、83aともに、凹溝の両サイドに凸条73b、83bを形成している。この凸条73b、83bによって、折筋が付与される部分の両側を、各々下筋付ローラ74、84の外周面の平坦部分に押し当てることによって、用紙の折筋が付与される部分の両サイドの平面性が維持されるので、より安定した筋付が可能となる。なお、筋付ローラ対72、82ともに、図示しない駆動源と駆動伝達機構により、回転駆動力が付与されている。
図8は筋付ローラ対71,81と、そのY方向下流側に接続されている折り装置16を、図1に示す矢印G方向から見た図であり、図9はその部分の上面図である。折り装置16には折り機構400が設けられている。折り機構400は、用紙搬送路を挟んで下方に下丸ベルト401と、上方に上丸ベルト402が設けられている。下丸ベルト401はプーリ404、405に掛けられており、筋付ローラ対71、81とY方向と直交する方向において同一位置を、上側がY方向に走行するように設けられている。プーリ404、405の間には複数の中間プーリ406が、下丸ベルト401に上下を挟まれるように配置されている。中間プーリ406には外周面に下丸ベルト401をガイドする溝が形成されており、下丸ベルト401の振れを防ぐようにガイドする。
上丸ベルト402は、下丸ベルト401の両サイドに各々1本ずつ、計2本走行するように設けられている。上丸ベルト402は、Y方向と直交し、且つ水平な軸に支持されたY方向上流側のプーリ407と、鉛直な軸に支持されたY方向下流側のプーリ408との間に掛けられている。上丸ベルト402は、プーリ407の下側と、プーリ408の内側とを結ぶ部分がY方向に走行する。プーリ408の外側からはプーリ409により経路を屈曲させ、プーリ407の上側へ戻している。
図10(a)は図8におけるD−D断面図、図10(b)は図8におけるE−E断面図である。図10(a)では、下丸ベルト401のY方向走行部の上端と、上丸ベルト402のY方向走行部の下端の、高さ方向位置が略一致しているが、下流側に進むにつれて、上丸ベルト402の高さ位置が下丸ベルト401に対して下降し、図10(b)では、高さがほぼ一致している。従って、用紙Pはこの下丸ベルト401と上丸ベルト402の間を搬送される間、用紙Pの折り目がつけられた部分の下面が下丸ベルト401に支持される一方で、その両サイドが上丸ベルト402により、徐々に下方に押さえられて左右部分が下降することにより、予め付与された折筋の位置で折り曲げられることになる。ローラ410、411により下丸ベルト402を上方をガイドし、用紙Pがより確実に折られるようになっている。その後折り曲げ線の頂部が下方から円板412で支持され、折りローラ対413により完全に折り曲げられて、中綴じ装置18に送り込まれる。
この折り機構400の下方には、両サイドに逆V字型に広がるようにガイド板416が設けられている。折り機構400のY方向上流側の上方には、ファン414が設けられている。ファン414は筋付ローラ対71、81による筋付ラインから、左右両サイドに同一の所定距離だけ離間した位置に各々1つずつ、計2個設けられ、両サイドのフレームに取り付けられた取付部材415に2個とも支持されている。このファン414は、折り機構400の両サイドに向かって斜め下方にエアを吹き出すようになっている。したがって、この吹き出しエアが用紙Pの折り筋の両サイドの部分の紙面に上から当たり、下方へ案内する。用紙PがY方向に搬送されて折り曲げが進むと、用紙Pの両サイドがエアによりガイド板416に倣うようになる。エアはガイド板416に当たると、ガイド板416に沿ってY方向へ向かうので、用紙Pがガイド板416に沿ってスムーズに搬送される。したがって、用紙Pの折筋の両サイドの上面を下方へ案内するガイド類が不要、あるいは少なくすることができるので、該ガイド類との摩擦によって用紙Pに傷がつくなどの不具合を抑制することができる。ファン414の傾斜Θは、折り曲げられる用紙Pの両サイドの紙面にエアが向かい、ガイド板416に当たったエアがY方向に向かうように適宜定められ、具体的には10〜45°程度が望ましい。本実施形態では25°とされている。傾斜Θは調整可能であってもよい。
図11は、電子制御部148の機能ブロック図である。図6において電子制御部148は、CPU、ROM、RAMなどのハードウェア、およびソフトウェアの連携によって実現される機能ブロックが描かれている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェアおよびソフトウェアの組合せによって様々な形で実現することができる。
統合制御装置26は、処理内容取得部170およびスタート指示取得部171を有する。処理内容取得部170は、入力装置32を用いてユーザに入力された用紙サイズ、冊子の作成数、使用する棚、断裁の有無および断裁位置等を取得する。したがって処理内容取得部170は、用紙サイズ取得部として機能する。用紙サイズには、冊子の作成に用いられる用紙のX、Y方向長さが少なくとも含まれる。
丁合制御部150、整合制御部152、折り制御部154、綴じ制御部156、小口断裁制御部158、天地断裁制御部160、スタッカ制御部162は各々、丁合装置12、方向変換装置14、折り装置16、中綴じ装置18、小口断裁装置20、天地断裁装置22、ベルトスタッカ24の各部の駆動部を制御する。この制御の際、必要に応じ処理内容取得部170で取得された情報を参照する。
なお、丁合装置12の棚40の各々に、用紙サイズを検知する用紙サイズセンサが設けられていてもよい。丁合制御部150は、この用紙サイズセンサの検知結果を取得して用紙サイズを判定し、判定結果を統合制御装置26に出力してもよい。これによっても処理内容取得部170は、用紙サイズを取得することができる。
整合制御部152は、用紙サイズ取得部181、整合ガイド制御部182、搬入搬送制御部183、搬出搬送制御部184を有する。用紙サイズ取得部181は、統合制御装置26から用紙サイズを取得する。整合ガイド制御部182は、駆動ギヤ210,310の駆動源を制御することで、整合ガイド209,309の移動を制御する。搬入搬送制御部183は、搬入搬送ベルト50の駆動を制御し、搬出搬送制御部184は、歯付ベルト208,308の駆動を制御する。
整合ガイド制御部182は、整合ガイド209、309の間隔が、取得した用紙サイズのX方向長さよりも所定量長く余裕を持たせた待機位置で待機させる。用紙Pの搬入が完了すると、整合ガイド制御部182は、整合ガイド209と整合ガイド309との間隔が、取得した用紙サイズのX方向長さとなる整合位置となるように、整合ガイド209と整合ガイド309とを移動させる。整合ガイド制御部182は、整合ガイド209と整合ガイド309のジョグ動作も制御する。
次に上記のように構成された方向変換装置14及び、折り装置16の動作について説明する。統合制御装置26は、処理内容取得部170により、予め用紙PのX方向の長さをユーザの入力等により取得する。整合ガイド制御部182は、取得された用紙PのX方向長さに基づき、整合ガイド209、309を駆動して、鉛直部209a、309a同士の間隔が、取得した用紙サイズのX方向長さよりも所定量長く余裕を持たせた待機位置とする。搬出搬送制御部184は、歯付ベルト208、308に各2個ずつ設けられた爪208a、308aのうち、各々1個が、搬入搬送ベルト50により搬入されてくる用紙PのY方向上流側の端縁よりも所定量上流側に退避した待機位置とするように、駆動源を駆動させる。
なお本実施形態の丁合装置12は、Y方向上流側の縁を基準として用紙Pを積載するようになっているので、用紙PのY方向長さが変化すると、搬入搬送ベルト50で搬入されてくる用紙のY方向下流側の端縁の位置は変化するが、Y方向上流側の端縁の位置は変化しないので、爪208a、308aの待機位置は常に一定位置となっている。しかしこの形態に限ることなく、用紙Pのセンターを基準に搬送されてくるように構成してもよい。その場合は統合制御装置26は用紙のY方向長さも用紙サイズとして取得し、搬出搬送制御部184はそのY方向長さに応じて変化するY方向上流側端縁の位置に応じて、爪208a、308aの待機位置を変化させるように制御する。
そして統合制御装置26によるユーザが製本システム10の処理スタートを指示する操作を行うと、スタート指示取得部171がこの指示を取得し、製本システム10が動作スタートする。すると丁合装置12から必要な用紙P送り出され、順次方向変換、折り、中綴じ、小口断裁、天地断裁が行われ、冊子が作成される。このとき1番目に送り込まれる用紙をP1、2番目に送り込まれる用紙をP2・・・というように、n番目に送り込まれる用紙をPnと以下記載する。丁合装置12から1枚ずつ送り出され、それが方向変換装置14に搬入されてくる場合は、「用紙Pn」は各々1枚の用紙を示す。また丁合装置12は各々の給紙棚40に載置された用紙を1枚ずつ取出し、垂直搬送機構44において搬送しながら順次重ねて送り出すことが可能である。こうして丁合装置12で予め複数枚の用紙が重ねられた状態で方向変換装置14に送り込まれる場合には、「用紙Pn」は複数枚重なった束の単位を示す。なお複数枚重なった用紙Pは、X方向に適宜ずれ重ねられたものも含む。
図12乃至図17は、方向変換装置14において、X方向上流側から送り込まれてきた用紙Pの搬送方向が90°変換されて、Y方向下流側に向けて送り出される動作を示す図である。なお図12乃至17では、用紙Pの動作の理解を容易にするために、搬入搬送ベルト50は図示省略している。
X方向上流側から送り込まれた用紙P1(図12)は、そのX方向先端が整合ガイド309に当接して停止する(図13)。このとき、搬入搬送ベルト50の上搬送ベルト51と下搬送ベルト52の間に挟まれて搬送されてきた用紙P1は、プーリ56の上方を通過後、その下方が解放される。搬入搬送ベルト50による用紙搬送ラインは、載置面Zよりも高い位置に設けられているので、用紙Pの先端は整合ガイド209、ガイド面205a、歯付ベルト206上面、ガイド面205bを飛び越えて、ベルト107の載置面107a上に着地する。そのまま載置面Z上をX方向に搬送され、用紙P1先端が整合ガイド309の鉛直部309aに当接して停止し、用紙P1は整合ガイド209、309の間の載置面Z上に載置された状態になる。このとき、整合ガイド209、309は待機位置にある。
次に整合ガイド制御部182は、ギヤ210、310を駆動して、整合ガイド209、整合ガイド309を整合位置へ移動させる。用紙P1はX方向の上流側端縁と下流側端縁が整合ガイド209と整合ガイド309で挟まれる(図14)。このときの用紙P1の位置は、筋付ローラ70による筋付が行われるラインが、用紙P1のX方向における中央となる位置である。
用紙P1が複数の用紙で構成されていた場合、整合ガイド制御部182は、整合ガイド209と整合ガイド309で用紙Pを挟んだ後、待機位置に戻り、さらに再度整合位置に戻るという往復動作を繰り返すジョグ動作を行っても良い。このジョグ動作により、複数枚重なった用紙P1のX方向の位置が揃えられる。
次に搬出搬送制御部184により歯付ベルト208、308が駆動され、上面側の爪208a、308aがY方向に移動開始する(図15)。爪208a、308aは用紙P1のY方向上流側の端縁に当接し、用紙P1をY方向へ押し出す。この時既に2番目の用紙P2が搬入開始され、そのX方向先端がプーリ56(図4参照)上を通過し、搬出中の用紙P1上に一部が重なるように搬入されてくる。このとき搬入搬送ベルト50の搬送ラインが爪208aの上端よりも高い位置にあるので、用紙P2のX方向先端は、用紙P1を搬出中の爪208aに当接することなく、その上を飛び越えて搬入される。
Y方向に搬出された用紙P1は、筋付機構70に導入され、用紙P1のX方向の中央部に折筋が付与される。用紙P1が筋付機構70に突入するときは、そのX方向の前後端が整合ガイド209、309に挟まれているので、用紙P1のX方向の位置が固定されている。従って、用紙P1のX方向中央部に精度よく折筋を付与させることができる。用紙P1のY方向先端がセンサS1で検知されると、整合ガイド209、309は用紙P1から離間して待機位置となる(図16)。
このとき、用紙P2は爪208aの上方を飛び越えた後、載置面Zに着地し、その後搬出される用紙P1と接触しながら載置面Z上をX方向下流側に移動する。しかし図16に示すようにこの用紙P2のX方向先端が歯付ベルト308に達する段階では、爪308aが2番目の用紙P2のY方向下流側端縁よりもY方向下流側に達しているため、用紙P2のX方向先端が爪308aに当たることがない。このようにX方向の上流側寄りと下流側寄りの2か所で爪208a、308aで用紙P1を押し出しながら、用紙P2は爪208aを飛び越えるとともに爪308aとの当接は回避することによって、用紙P1の搬出と用紙P2の搬入を同時進行させることができる。また、歯付ベルト308のX方向上流側のガイド面305bはX方向下流側が高くなるように形成されるとともに、X方向下流側の端部は歯付ベルト308の上面よりも高い位置にある。さらに歯付ベルト308のX方向下流側のガイド面305aもX方向下流側が高くなるように傾斜している。したがって、用紙P2の先端はガイド面305bにより上昇して歯付ベルト308を乗り越えてガイド面305a上に着地するため、歯付ベルト308がY方向に駆動されていてもその影響を受けることが無い。従って、用紙P1が載置面Zから完全に搬出された後に用紙P2を搬入する場合に比べて処理速度を向上させることができる。図17は用紙P1の搬出が完了するとともに、用紙P2のX方向先端が整合ガイド309に当接して載置面Z上に載置された状態を示す。
用紙Pの搬入速度をV1、搬出速度をV2、用紙PのY方向長さをY1、爪208a、308aの待機位置から用紙PのY方向上流側端縁までの距離をY2、爪308aと用紙P2の衝突を回避するためのY方向の余裕長さをY3、用紙PのX方向先端が整合ガイド309に当接してからX方向位置決め完了までにかかる時間をT1、歯付ベルト308上面のX方向上流側の端から整合ガイド309の鉛直部309aまでの長さをX2としたとき(各々の長さの具体的位置は図17参照)、丁合装置12から用紙Pnを送り出した後、次の用紙Pn+1を送り出すまでの時間は、以下式1で計算することができる。
T=X2×V1+T1+(Y1+Y2+Y3)×V2 ・・・ 式1
なおこの用紙方向変換装置14は、順次搬入されてくる用紙Pを載置面Zに蓄積して束を形成することも可能である。載置面Zに積み重ねる枚数は、予め統合制御装置26において、ユーザによる入力等により取得しておく。取得した枚数が1枚である場合は、用紙方向変換装置14は1枚ずつ送り込まれてくる用紙Pを1枚ずつ搬出する。取得した枚数が複数枚である場合は、1枚ずつ送り込まれてくる用紙Pを、載置面Z上で取得した枚数分積み重ねた束を搬出する。積み重ねた束は、そのX方向前後端を整合ガイド209、309で挟まれることにより、X方向が揃えられるとともに位置決めされて、筋付機構70に送り出される。筋付機構70では送り出された複数枚重なって用紙に1度に折筋が付与される。
1番目に送り込まれる用紙をP1、2番目に送り込まれる用紙をP2・・・というように、n番目に送り込まれる用紙をPnと記載するとともに、1番目に搬出される用紙束をPb1、2番目に搬出される用紙をPb2・・・というように、n番目に搬出される用紙をPbnと以下記載する。積み重ね枚数が3枚である場合、用紙束Pb1は用紙P1,P2,P3を載置面Zで重ねた束であり、用紙束Pb2は用紙P4,P5,P6を重ねた束となる。
図18、図19は、方向変換装置14において、X方向上流側から送り込まれてきた用紙Pが載置面Z上で束を形成し、その後Y方向下流側に向けて送り出される動作を示す図である。
用紙P1のX方向先端が整合ガイド309に当接して停止したあと、続いて用紙P2が搬入され(図18)て用紙P1の上に載置され、さらに用紙P3が搬入されて用紙P2の上に載置される。こうして用紙P1、P2、P3が重なって用紙束Pb1を形成する。
このとき、整合ガイド制御部182は、用紙P1、P2、P3を搬入時は、整合ガイド209を待機位置とし、整合ガイド309を整合位置とする。用紙P3の搬入後、整合ガイド309をいったん待機位置とするとともに、整合ガイド209、309を共に整合位置とし、用紙束Pb1の位置決めを行う。その後用紙束Pb1が整合ガイド209、309に挟まれた状態で、歯付ベルト208、308が駆動開始して用紙束Pb1をY方向に搬出する。用紙束Pb1の先端がセンサS1で検知されると、整合ガイド209のみが待機位置に戻り、整合ガイド309は整合位置のまま後続用紙を待機する。
次の用紙束Pb2を形成する最先の用紙である用紙P4は、搬出中の用紙束Pb1に一部が重なるように搬入される。さらに用紙P4のX方向先端が歯付ベルト308の上方に達した時には、用紙束Pb1を押し出す爪308aが用紙P4のY方向下流側端縁よりもY方向下流側に達しているため、用紙P4のX方向先端が爪308aに当たることがない(図19)。
従ってこの場合は、丁合装置12から、用紙束Pbnを構成する最後の用紙Pを送り出した後、次の用紙束Pbn+1を構成する最初の用紙Pを送り出すまでの時間を、前記式1で求めればよい。
この形態では、整合ガイド209が待機位置、整合ガイド309が整合位置にある状態で用紙Pを搬入しているが、逆に、整合ガイド209が整合位置、整合ガイド309が待機位置にある状態で搬入してもよい。このように、整合ガイド209、309のいずれか一方を整合位置、他方を待機位置として用紙Pを搬入する。この動作により、整合ガイド209、309の両方を待機位置とするよりも整合ガイド209、309の間隔が狭くなり、順次受け入れる用紙が分散せず、位置決めの際に揃いやすくなる。
なお用紙束Pbを構成する用紙Pの各々が、予め丁合装置12の垂直搬送機構44で重ねられた複数枚の用紙で構成されていてもよい。例えば、用紙P1が2枚、用紙P2が2枚、用紙P3が3枚の重なった用紙となるように、予め垂直搬送機構44で重ねられて方向変換装置14に送り出される場合、方向変換装置14の載置面Z上で用紙P1,P2,P3が重ねられるので、用紙束Pb1は合計7枚の重なった用紙で構成されることになる。この場合も、丁合装置12から、用紙束Pbnを構成する最後の用紙(または複数枚の用紙)Pを送り出した後、次の用紙束Pbn+1を構成する最初の用紙(または複数枚の用紙)Pを送り出すまでの時間を、前記式1で求めればよい。
さらに、用紙束Pbnを構成する用紙Pの数が、各々異なっていても良い。具体的には、統合制御装置26に、予め各々の用紙束Pbnを構成する用紙Pの数を記憶させておく。例えば用紙束Pb1が3枚、Pb2が5枚、Pb3が4枚と記憶されていた場合は、用紙P1〜P3を載置面Z上で重ねて用紙束Pb1を形成して搬出した後、用紙P4〜P8を載置面Z上で重ねて用紙束Pb2を形成して搬出し、さらにその後用紙P9〜P12を載置面Z上で重ねて用紙束Pb3を形成して搬出する。この場合も、丁合装置12から、用紙束Pbnを構成する最後の用紙Pを送り出した後、次の用紙束Pbn+1を構成する最初の用紙Pを送り出すまでの時間を、前記式1で求めればよい。また、筋付機構70に上筋付ローラ73と下筋付ローラ74、及び/または上筋付ローラ83と下筋付ローラ84の隙間を調整する隙間調整機構を設け、載置面Z上で重ねている間に、その用紙束Pbnを構成する用紙枚数に応じて、各々筋付ローラ間の隙間を調整するように制御しても良い。
このように、載置面Z上に送り込まれてきた用紙を、どのように重ねて送り出すかを、統合制御装置26と整合制御部152が連携して整合ガイド制御部182、搬入搬送制御部182、搬出搬送制御部183を制御して行っており、これらの連携により蓄積制御手段が機能している。
また、丁合装置12に代えて、シートフィーダ13を設けても良い。図20は上記実施形態の丁合装置12に代えて、シートフィーダ13を設けた製本システム1010を示す図である。シートフィーダ13は、大容量の用紙束P0を積載する積載部が1つ設けられ、この用紙束P0から用紙Pを1枚ずつ分離して送り出す装置である。送り出した用紙Pは方向変換装置14に送り込まれる。
方向変換装置14は、用紙Pが1枚ずつ送り込まれるたびに1枚ずつ送り出しても良い。その場合は、シートフィーダ13から用紙Pを送り出した後、次の用紙Pを送り出すまでの時間を、前記式1で求めればよい。
統合制御装置26に予め載置面Zで重ねられる用紙の枚数を記憶しておき、その枚数ずつ載置面Zで積み重ねて用紙束Pbを形成して送り出しても良い。その場合は、シートフィーダ13から、用紙束Pbnを構成する最後の用紙Pを送り出した後、次の用紙束Pbn+1を構成する最初の用紙Pを送り出すまでの時間を、前記式1で求めればよい。
統合制御装置26に予め載置面Zで重ねられる用紙の枚数を、用紙束Pbごとに異なる枚数として記憶しておき、その枚数ずつ載置面Zで積み重ねて用紙束Pbを形成して送り出しても良い。その場合も、シートフィーダ13から、用紙束Pbnを構成する最後の用紙Pを送り出した後、次の用紙束Pbn+1を構成する最初の用紙Pを送り出すまでの時間を、前記式1で求めればよい。
筋付機構70は、溝と凸条が各々形成されたローラで用紙を上下から挟んで折筋を形成するという構造上、一度に複数枚の折筋を形成することは可能であるが、枚数が多すぎると十分な折筋を形成することができなかったり、筋付機構70のローラ間を通過できずにジャムとなったりする。したがって筋付機構70で一度に折筋を形成できる枚数には上限がある。
一方で製本システム1010は、予め出来上がりの冊子を構成する用紙Pの枚数を統合制御装置26に記憶させておくことができる。しかし、その枚数が、筋付機構70で一度に折筋を形成することが可能な枚数を超えていることがある。その場合は、1冊分の用紙Pを複数回に分けて筋付を行う必要があるので、筋付後の用紙を中綴じ装置18において重ねて1冊分の束を形成して綴じる。
その場合、方向変換装置14から送り出した後に中綴じ装置18で重ねたときに1冊分となるように、方向変換装置14から送り出される束の枚数が構成されている必要がある。従って統合制御装置26は、筋付機構70で一度に筋付が可能な用紙枚数が予め記憶されているか、あるいはユーザ入力により取得され、さらに予め取得した1冊分の枚数が、1度に筋付可能な枚数を超えていた場合、1冊分の枚数を、1度に筋付可能な枚数に小分けして、方向変換装置14で蓄積及び搬出されるように制御する。
例えば、1冊分を構成する用紙が10枚であり、一度に筋付可能な用紙枚数が4枚である場合、方向変換装置14から搬出される用紙束Pbは、例えば1番目の用紙束Pb1が4枚、2番目の用紙束Pb2が3枚、3番目の用紙束Pb3が3枚に小分けする。シートフィーダ13は最初に用紙P1〜P4を、次に用紙P5〜P7を、最後に用紙P8〜P10を送り出す。方向変換装置14では、最初の4枚の用紙P1〜P4を順次搬入して載置面Z上で重ねて用紙束Pb1を形成してX方向前後端を揃え、その後搬出して折筋を形成する。用紙束Pb1搬出中に次の用紙束Pb2の最初の用紙P5を搬入し、続いて用紙P6、P7を順次搬入し、載置面Z上で重ねて用紙束Pb2を形成して揃えて搬出する。その搬出中に用紙P8搬入を開始し、続いて用紙P9,P10を順次搬入し、載置面Z上で重ねて用紙束Pb3を形成して揃えて搬出する。
この場合、シートフィーダ13から、用紙束Pb1を構成する最後の用紙P4を送り出した後、次の用紙束Pb2を構成する最初の用紙5を送り出すまでの時間を、前記式1で求めることにより、載置面Z上で用紙P4搬出と同時にP5を搬入し、処理効率を高めることができる。用紙束Pb2を構成する最後の用紙P7を送り出した後、次の用紙束Pb3を構成する最初の用紙P8を送り出すまでの時間についても同様である。
用紙束Pb1乃至Pb3はいずれも4枚を超えていないため、筋付機構70で問題なく折筋を付与することができる。用紙束Pb1乃至Pb3はその後中綴じ装置18において重ねられ、1冊分の用紙束が形成され、綴じて製本される。
送り出される用紙Pに印刷されたマークを読み取るマーク検知センサ(図示せず)をシートフィーダ13に設け、1冊分の最後の用紙にマークを付与しておき、これが検知されたときに製本システム1010が1冊分の最後の用紙であると認識するようにしても良い。その場合、マークが検出されるまでは、筋付機構70で一度に筋付可能な最大枚数分の用紙束Pbの形成と搬出を方向変換装置14において繰り返し、マークが検知されたときには、そのマークを有する用紙を最後とした用紙束Pbを搬出する。
例えば、一度に筋付可能な用紙枚数が4枚である場合、方向変換装置14においては、シートフィーダ13でマークが検知されるまでの間、4枚の用紙束Pbを形成して搬出する動作を繰り返す。用紙P1〜P10にはマークが無く、用紙P11にマークが印刷されていた場合は、用紙P1〜P4によって用紙束Pb1が、用紙P5〜P8によって用紙束Pb2が各々載置面Zで形成され搬出される。その後シートフィーダ13からは用紙P9,P10、P11の順に送り出され、用紙P11の送り出し時にマークが検出される。するとその用紙P11を最後に用紙束Pb3の形成を完了させ、揃えて搬出して折り筋を付与する。その後用紙束Pb1乃至Pb3を中綴じ装置18で重ねて綴じて冊子を作成する。
なお、一度に筋付可能な用紙枚数に達しないうちにマークが検出された場合は、そのマークが検出された用紙を最終紙として載置面Z上で形成された用紙束Pbが1冊分の用紙であるから、載置面Z上で揃えて搬出して折り筋を付与して折り装置16で折り曲げ、中綴じ装置18で用紙束Pbを綴じればよい。
この場合も、シートフィーダ13から、用紙束Pbnを構成する最後の用紙Pを送り出した後、次の用紙束Pbn+1を構成する最初の用紙Pを送り出すまでの時間を、前記式1で求めればよい。
なお、以上説明した製本システム1010におけるシートフィーダ13の構成及び動作を、製本システム10の丁合装置12の棚40のうちの1つを使用して行っても良いことはいうまでもない。
以上説明したように、本発明においては、用紙方向変換装置14から搬出される用紙Pまたは用紙束Pbの上方に、一部重なるようなタイミングで次の用紙Pを搬入する。従って、前の用紙Pまたは用紙束Pbの搬出と、次の用紙Pの搬入とを同時進行的に行うことができるので、前の用紙Pまたは用紙束Pbが完全に排出されるのを待ってから次の用紙Pを搬入する場合に比べて、処理効率をアップすることができる。
また、用紙Pまたは用紙束Pbを搬出させるためのアクチェータとの干渉を回避するように次の用紙Pが搬入されるので、ジャム等を起こすことなくスムーズに方向変換を行うことができるというメリットがある。
なお上記式1は一例であって、これに限られないことはいうまでもない。要するに、用紙方向変換装置14から搬出される用紙Pまたは用紙束Pbの上方に、一部重なるようなタイミングで次の用紙Pを搬入することにより、前の用紙Pまたは用紙束Pbの搬出と、次の用紙Pの搬入とを同時進行的に行うことができるように、前の用紙Pまたは前の用紙束Pbを構成する最後の用紙Pと、次の用紙Pとの搬入間隔を定められるように制御すればどんな式でも良い。
筋付機構70で折筋が付与された用紙Pまたは用紙束Pbは、折り装置16の折り機構400によりY方向に搬送されながら漸次折筋に沿って逆V字型に折り曲げられていく。この時、ファン414により、折り曲げラインの両サイドに対し、Y方向に向かって下方に傾斜したエアが吹付けられる。従って、折り曲げラインの両サイドがエアにより下方にガイドされるとともに、ガイド板416に当たった後のエアがY方向に流れるため、スムーズに搬送させることができる。したがって、用紙Pの折り曲げラインの両サイドの上方に接触して下方に曲げるガイド類(図示せず)を無くすか、あるいは最小限とすることができるので、これらのガイド類に当たって用紙に傷がつくことがなく、さらにはジャム処理の行いやすい折り装置を得ることができる。
折り装置16で折り曲げられた用紙Pまたは用紙束Pbは、中綴じ装置18に搬入される。中綴じ装置18には折りラインに沿って2か所、コの字型の針を打ち込んで綴じるステッチャー(図示せず)が設けられているとともに、綴じ部の上流側に折られた用紙Pまたは用紙束Pbを重ねて蓄積することが可能な蓄積部を有している。1冊分の用紙を小分けして筋付及び折り曲げを行った場合、この蓄積部に1冊分の用紙を蓄積してから、ステッチャーで綴じることができるようになっている。
中綴じ装置18で綴じられた冊子は小口断裁装置20で小口側が、天地断裁装置22で天地側が断裁されて冊子を完成させ、ベルトスタッカ24上に送り出して並べられる。
なお上記実施形態では、方向変換装置14には用紙Pが1枚ずつ順次送り込まれ、その用紙Pを1枚ずつ、あるいは重ねて用紙束Pbとして搬出する形態を記載したが、このような形態に限られず、先行して搬入される用紙Pの上流側寄りの部分で、その上に次の用紙Pが重なったうろこ状の状態で搬入される用紙Pを、1枚ずつ個別化するように搬出してもよい。例えば図21乃至図23に示すように、後続の紙が上に一部重なった状態の用紙P1、P2・・・が順次送り込まれてくる状態においても、最先の用紙P1が整合ガイド309に当接した時点で位置決めし、爪208a、308aで送り出して搬出する。このとき、次の用紙P2は爪208aの上方にあり、そのX方向下流側の端縁が爪308aには達していないため、用紙P2が用紙P1を搬出するためのアクチェータへの接触を回避して搬出することができる。したがって各々の用紙Pを個別化して搬出することができる。
したがって、用紙のX方向上流側に、後続用紙の一部が上に重なって送り出された場合においても、それを個別化して1枚ずつ折筋、及び折り目をつけることができるので、ムラの無いしっかりとした折り目をつけることができる。
なお、歯付ベルト208に代えて、図24に示す歯付ベルト1208を備えていても良い。歯付ベルト1208は、歯付ベルト208と爪の形状が異なる。歯付ベルト1208が備えている爪1208aは、X方向上流側に延在して幅広に形成されている。その上端ライン1208bは、X方向に向かって登り勾配になるように、傾斜を備えている。先行用紙をY方向に搬出している間に後続用紙を搬入した場合、腰の弱い紙である場合は、後続用紙の先端が垂れ下がることがある。しかしこの爪1208aによれば、上端ラインが登り勾配になっているので、X方向の上流側の端が低くなっている。従って、先行用紙を搬出中に後続用紙の先端が垂れ下がってきても、その先端は上端ライン1208bの低い位置に当たるとともに登り勾配上をX方向に移動するので、問題なく爪1208aを乗り越えることができる。また爪1208aのX方向下流側の上端は高い位置にあるので、爪1208aは先行用紙の送り出しを確実に行うことができる十分な高さを有している。
さらに、歯付ベルト208に代えて、図25に示す歯付ベルト2208を備えていても良い。歯付ベルト2208は、歯付ベルト208の爪の上にコロ2208bを有している点が異なる。このコロ2208bは、X方向下流側ほど径が大きくなる円錐台形状になっており、水平な軸に回転自在に支持されている。したがって上側はX方向下流側ほど高くなっている。したがって先行用紙を搬出中に後続用紙の先端が垂れ下がってきても、その先端はこのコロ2208bの低い位置に当たってX方向に移動するので、問題なく爪2208aを乗り越えることができる。またコロ2208bが後続用紙に接触した状態でも、コロ2208bが後続用紙と接触転動しながら、スムーズにY方向に移動して先行用紙を送り出すことができる。なお、コロ2208bに代えて、球体を備えることにより、Y方向に移動する球体が、X方向に搬入される用紙に対し、よりスムーズに転動させることができる。
さらに、歯付ベルト208、308に代えて、歯付ベルト3208、3308を有していても良い。図26この歯付ベルト3208、3308とその周辺部材を、X方向下流側から上流側に向かう方向に見た模式図である。上記実施形態の歯付ベルト208、308がいずれも用紙P1のY方向長さよりも長く設けられているのに対し、歯付ベルト3208,3308は用紙P1のY方向上流側部分にのみ設けられ、用紙P1のY方向下流側寄りの部分は、ベルトに代えて支持板3201、3301が設けられている。用紙P1が爪3208a、3308aで押し出されて先端が搬送ローラ対75にくわえられたあとは、用紙P1は搬送ローラ対75の搬送力によってY方向に搬送され、爪は搬送面から下方に退避する。後続の用紙P2は、X方向下流側の爪3308aが下方に退避した後に、先端がベルト3308上を通過するタイミングで送り込めばよい。この態様によれば、搬入される用紙PのY方向下流側端縁のラインを爪が通過するのを待つよりも、さらに用紙P1とP2の搬入間隔を縮められるという効果がある。
なお、搬出される用紙Pの中央部とは異なる位置に折筋が付与されるように、予め整合ガイド209、309の位置が調整できるように構成してもよい。この場合は、サブフレーム201,301とこれを接近離間させるねじ軸106、モータ105の、フレーム103,104に対する位置を調整できるように構成し、筋付ローラ対72、82で付与される折筋の位置が、用紙Pの中央のラインからオフセットするように、位置調整を行えばよい。
10 製本システム、12 丁合装置、13 シートフィーダ、14 用紙方向変換装置、16 折り装置、18 中綴じ装置、20 小口断裁装置、22 天地断裁装置、24 ベルトスタッカ、26 統合制御装置、208 歯付ベルト、308 歯付ベルト、1208 歯付ベルト、2208 歯付ベルト、3208 歯付ベルト、3308 歯付ベルト、208a 爪、308a 爪、1208a 爪、2208a 爪、3208a 爪、3308a 爪、209 整合ガイド、309 整合ガイド、209a 鉛直部、309a 鉛直部、107 ベルト、107a 載置面、152 整合制御部、72 筋付ローラ対、82 筋付ローラ対、400 折り機構、S1 センサ、X 搬入方向,Y 排出方向、Z 載置面,P(P1〜Pn) 用紙、Pb(Pb1〜Pbn) 用紙束

Claims (8)

  1. 用紙を送り出す送り出し手段と、
    送り出し手段により送り出された用紙を順次搬入する搬入手段と、
    搬入手段で搬入された用紙の搬入方向の位置決めを行う位置決め手段と、
    位置決めされた用紙を、搬入方向と直交する方向に搬出する搬出手段と、
    前記送り出し手段が、先行用紙を送り出してから、その次の後続用紙を送り出すまでの時間である送り出し間隔時間を決定する送り出し制御手段と、
    を有する用紙処理装置において、
    送り出し制御手段は、前記搬入手段により搬入される後続用紙が、前記搬出手段により搬出中の先行用紙の上方に面の一部が重なるタイミングとなるように、前記送り出し間隔時間を決定する
    ことを特徴とする用紙処理装置。
  2. 順次搬入される用紙を、前記位置決めを行う位置において所定回数積み重ねて蓄積し、蓄積した束を搬出手段により搬出するように制御する蓄積制御手段を有し、
    前記送り出し制御手段は、
    前記送り出し手段が、前記所定回数のうち、最後の積み重ねに供する用紙を送り出してから、その次の後続用紙の送り出しまでの時間を、前記送り出し間隔時間とするように制御することを特徴とする請求項1記載の用紙処理装置。
  3. 前記搬出手段は、位置決めされた用紙の搬出方向上流側端縁に当接して、搬出方向に押し出す押し出し部材を備え、
    前記送り出し制御手段は、先行用紙を押し出して搬出する押し出し部材に後続用紙が接触しないように、前記送り出し間隔時間を決定する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の用紙処理装置。
  4. 前記押し出し部材は、搬出方向に周回するように形成されたベルト上に固定され、このベルトを周回駆動することにより、押し出し部材が搬出方向に移動するように構成されており、
    このベルトの搬入方向上流側には、搬入方向下流側の端部の高さが、ベルトの上面よりも高くなるように形成されたガイド板が設けられていることを特徴とする請求項3記載の用紙処理装置。
  5. 前記押し出し部材は、位置決めされた用紙の搬出方向上流側端縁の、搬入方向上流側寄りの部分に当接する第1押し出し部材と、搬入方向下流側寄りの部分に当接する第2押し出し部材とを有し、
    前記搬入手段は、用紙が前記第1押し出し部材の上端よりも高い位置から搬入されるように構成されているとともに、
    前記送り出し制御手段は、先行用紙を押し出す前記第2押し出し部材が、搬入後に位置決めされる際の用紙の載置範囲を抜けた後に、後続用紙の先端が前記第2押し出し部材の移動経路に達するように、前記送り出し間隔時間を決定する
    ことを特徴とする請求項3または4記載の用紙処理装置。
  6. 前記押し出し部材は、位置決めされた用紙の搬出方向上流側端縁の、搬入方向上流側寄りの部分に当接する第1押し出し部材と、搬入方向下流側寄りの部分に当接する第2押し出し部材とを有し、
    前記搬入手段は、用紙が前記第1押し出し部材の上端よりも高い位置から搬入されるように構成されているとともに、
    前記送り出し制御手段は、先行用紙を押し出す前記第2押し出し部材が、搬入後に位置決めされる際の用紙の載置面下方に退避した後に、後続用紙の先端が前記第2押し出し部材の移動経路に達するように、前記送り出し間隔時間を決定する
    ことを特徴とする請求項3または4記載の用紙処理装置。
  7. 前記位置決め手段は、
    前記第1押し出し部材の搬入方向上流側に設けられ、搬入された用紙の搬入方向上流側端縁に当接する第1位置決めガイドと、
    前記第2押し出し部材の搬入方向下流側に設けられ、搬入された用紙の搬入方向下流側端縁に当接する第2位置決めガイドと、を含み、
    第1位置決めガイドと第1押し出し部材とを共に支持する第1ユニットと、第2位置決めガイドと第2押し出し部材とを共に支持する第2ユニットとの間隔を、用紙の搬送方向長さに応じて可変とする間隔可変機構を有することを特徴とする請求項5または6記載の用紙処理装置。
  8. 前記搬出手段の搬出方向下流側に、周方向に延びる凸条を外周面に形成した凸ローラと、周方向に延びる溝を外周面に形成した凹ローラの、凸条と溝を組み合わせて形成し、その間を通過する用紙に折筋を付与する筋付ローラ対を設け、
    前記間隔可変機構は、前記筋付ローラ対により付与される折筋のラインに対して、前記第1ユニットおよび第2ユニットとが対称配置されるようにその間隔を可変に構成し、
    前記第1及び第2位置決めガイドを、その間隔が用紙の搬入方向長さよりも所定量長くなる待機位置と、その間隔が用紙の搬入方向長さと一致する位置決め位置との間で往復移動可能とする往復駆動機構を有し、
    この往復駆動機構は、位置決め位置において搬入された先行用紙の位置決めを行うとともに、この先行用紙が搬出され、その搬出方向先端が前記筋付ローラ対に到達するまでは位置決め位置を保持し、その後後続用紙の搬入方向先端が第2位置決めガイドに当接する前に、待機位置に移動するように制御されることを特徴とする請求項7記載の用紙処理装置。
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