JP2018090340A - シート位置補正装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シート間のインターバルが短い場合であっても、シートのねじれに伴う応力を低減可能なシート位置補正装置を提供する。
【解決手段】シート位置補正装置は、第1搬送部材(192)と、第1搬送部材に対向する第2搬送部材(191)とを有し、シートを挟持して搬送するシート搬送手段(19)を備える。シート搬送手段の下流に設けられたシート位置補正手段(18)は、シート搬送手段によって搬送されるシートに当接して撓ませることでシートの斜行を補正し、かつ、斜行を補正されたシートを搬送可能である。シート搬送手段の第1搬送部材は、シート搬送方向に沿って回転可能な第1回転体(41)と、第1回転体に支持された第2回転体(42)と、を含む。第2回転体は、第1回転体の回転方向に関して第1回転体に対する相対移動を規制され、かつ、シート搬送方向に交差する方向に沿って回転可能である。
【選択図】図3

Description

本発明は、画像形成装置等に用いられ、シートの位置を補正するシート位置補正装置に関する。
画像形成装置の内部には、記録媒体であるシートの斜行を補正するために、シートを撓ませることでシートを整合可能なシート位置補正装置を備えたものがある。例えば、上流側のローラ対によってシートを搬送させている状態で、シートの前端を下流側のローラ対のニップ部に突き当てて、シートの前端をニップ位置に整合する構成が知られている。しかしながら、このような構成では上流側と下流側のローラ対の間でシートがねじれた状態となり、これに伴ってシートに生じる応力によってシートの折り曲げやしわが発生する場合があることが知られていた。
特許文献1には、軸方向に移動可能な駆動ローラを含むプリレジストローラ装置と、プリレジストローラ装置から送り込まれた用紙をニップ部で受け止めることで用紙を撓ませるレジストローラ装置と、を含む用紙整合装置が記載されている。この構成では、プリレジストローラ装置の駆動ローラが用紙と共に軸方向に移動することにより、プリレジストローラ装置とレジストローラ装置との間でねじれた用紙の応力の一部が解放される。また、プリレジストローラ装置には、駆動ローラを中立位置へ戻すための板バネが配置されており、用紙間のインターバルで駆動ローラが中立位置へ向けて移動するように構成されている。
特開平8−225196号公報
しかしながら、上記文献に記載された構成では、用紙間のインターバルを短縮して画像形成装置の生産性向上を図った場合に、駆動ローラによる応力の解放という機能が十分に発揮されないことがあった。即ち、インターバルが短い場合、先行する用紙によって移動させられた駆動ローラが中立位置へ到達する前に次の用紙がプリレジストローラ装置に到達してしまっていた。そして、中立位置からのずれによって駆動ローラの軸方向への移動が制限されることにより、用紙のねじれに伴う応力が十分に低減されないことがあった。
そこで、本発明は、シート間のインターバルが短い場合であっても、シートのねじれに伴う応力を低減可能なシート位置補正装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るシート位置補正装置は、第1搬送部材と、前記第1搬送部材に対向する第2搬送部材とを有し、前記第1搬送部材及び前記第2搬送部材の間にシートを挟持して搬送するシート搬送手段と、前記シート搬送手段によるシート搬送方向におけるシートの下流端に当接可能な当接部を有し、前記シート搬送手段によって搬送されるシートを前記当接部によって撓ませることでシートの斜行を補正し、かつ、斜行を補正されたシートを前記シート搬送方向の下流へ向けて搬送可能なシート位置補正手段と、を備え、前記第1搬送部材は、前記シート搬送方向に沿って回転可能な第1回転体と、前記第1回転体の回転方向に関して前記第1回転体に対する相対移動を規制され、かつ、前記シート搬送方向に交差する方向に沿って回転可能な状態で前記第1回転体に支持され、シートに当接可能な第2回転体と、を含む、ことを特徴とする。
本発明に係るシート位置補正装置によれば、シート間のインターバルが短い場合であっても、シートのねじれに伴う応力を低減することができる。
本開示に係る画像形成システムの構成を示す概略図。 第1の実施形態に係るレジストレーション装置の要部を示す斜視図。 第1の実施形態に係るレジストレーション装置の断面図。 第1の実施形態に係るプレレジコロの斜視図。 レジストレーション装置から送り出されたシートが、適切な姿勢で搬送された場合(a)、斜行した状態で搬送された場合(b)、及び旋回しながら搬送された場合(c)のトナー像の転写位置を示す模式図。 第1の実施形態に係るレジストレーション装置による斜行補正動作の第1段階(a)及び第2段階(b)を示す模式図。 第1の実施形態に係るレジストレーション装置による斜行補正動作の第3段階(a)とシート搬送動作の第1段階(b)を示す模式図。 第1の実施形態に係るレジストレーション装置によるシート搬送動作の第2段階を示す模式図(a)と、比較用の構成におけるシート搬送動作の第2段階を示す模式図(b)。 第1の実施形態に係るレジストレーション装置と、比較用の構成を用いた場合に、斜行補正動作の前後における斜行量の変化を示すグラフ。 第1の実施形態に係る画像形成装置の制御構成を示すブロック図。 第1の実施形態に係る画像形成装置の制御プロセスを示すフローチャート。 第2の実施形態に係るレジストレーション装置による斜行補正動作の第1段階(a)及び第2段階(b)を示す断面図。 第2の実施形態に係るレジストレーション装置による斜行補正動作の第3段階(a)とシート搬送動作の実行中の状態(b)を示す断面図。
以下、図面を参照しながら、本開示に係る画像形成システムについて説明する。
<第1実施形態>
まず、第1の実施形態に係る画像形成システム100について説明する。図1に示すように、画像形成システム100は、シートPに画像を形成する画像形成装置101と、オプションのシート給送装置である給送装置102と、を備えている。ただし、シートとは、用紙及び封筒等の紙、オーバーヘッドプロジェクタ(OHP)用シート等のプラスチックフィルム、並びに布等の記録媒体である。また、画像形成システムは、原稿から画像データを読取って画像形成装置に送信する画像読取装置や、画像形成装置から出力されたシートに綴じ処理等の処理を施すシート処理装置を含む場合がある。
画像形成装置101は、電子写真方式の画像形成部70を備えている。画像形成部70は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)の各色のトナー像を形成可能な画像形成ステーションPY,PM,PC,PKと、中間転写体である中間転写ベルト7とを備えた、所謂タンデム型中間転写方式である。
各ステーションの構成は現像に用いるトナーの色を除いて実質的に同様であるため、イエローの画像形成ステーションPYを例に画像形成ステーションPY〜PKについて説明する。画像形成ステーションPYは、ドラム状の感光体である感光ドラム2Yと、帯電装置3Yと、露光装置1Yと、現像装置4Yと、一次転写ローラ8Yと、クリーニング装置6Yとを備えている。画像形成部70に対して画像形成動作の開始が要求されると、帯電装置3Yが感光ドラム2Yの表面を一様に帯電させる。露光装置1Yは、外部のコンピュータや画像読取装置から受信した画像情報に基づいて感光ドラム2Yにレーザー光を照射し、ドラム表面に静電潜像を形成する。現像装置4Yは、現像剤担持体である現像ローラ5Yに現像剤を担持させて回転させることにより、感光ドラム2Yにトナーを供給して静電潜像をトナー像に現像する。
感光ドラム2Yに担持されたトナー像は、一次転写ローラ8Yに印加される転写バイアス電圧により、中間転写ベルト7へと転写される。中間転写ベルト7は、図中時計回り方向に回転駆動されており、各画像形成ステーションPY〜PKによって形成されたトナー像は、中間転写ベルト7の移動に伴って互いに重なり合うように多重転写される。中間転写ベルト7へ転写されずに感光ドラム2Yに残留したトナー等の付着物は、クリーニング装置6Yによって除去される。
このような画像形成動作に並行して、画像形成装置101の内部に設けられたシート給送部80又はオプションの給送装置102からは、1枚ずつシートSが給送される。シート給送部80は、シートSを収納する収納部としての給送カセット15a,15b,15c,15dと、各給送カセット15a〜15dからシートSを給送する給送手段としての給送ユニット17a,17b,17c,17dとを含む。また、オプションの給送装置102は、収納部としてのシート収容部16eと、シート収容部16eから画像形成装置101へ向けてシートを給送する給送ユニット17eを備えている。
給送ユニット17a〜17eの構成は共通である。即ち、各給送ユニット17a〜17eは、収納部からシートSを繰り出すピックアップローラ171と、ピックアップローラ171からシートSを受取って搬送するフィードローラ172と、フィードローラ172に圧接されたリタードローラ173とを含む。リタードローラ173は、トルクリミッタを介してフィードローラ172とは逆方向の駆動力を入力されており、フィードローラ172によって搬送されるシートSを他のシートから分離可能である。なお、給送ユニット17a〜17eは、分離パッド方式やエア給送方式等、他の給送手段に置き換えてもよい。
給送ユニット17a〜17eによって給送されたシートSは、中間搬送ローラ対20a〜20eによってレジストレーション装置31へ向けて搬送される。詳しくは後述するように、レジストレーション装置31は、シートSの斜行を補正すると共に、画像形成部70における画像形成動作の進行に合わせてシートSの搬送を再開する。レジストレーション装置31から送り出されたシートSは、二次転写ローラ11と中間転写ベルト7との間のニップ部である二次転写部において、中間転写ベルト7に担持されたトナー像を転写される。二次転写部においてシートSに転写されずに中間転写ベルト7に残ったトナー等の付着物は、ベルトクリーニング装置10によって除去される。
トナー像を転写されたシートSは、定着ローラ13及び加圧ローラ14を含む定着装置12へと搬送される。定着ローラ13は中空状に形成され、内部に配置されたヒータ等の熱源により加熱される。定着ローラ13及び加圧ローラ14は、シートSを挟持して搬送することで、トナー像に熱及び圧力を付与する。これにより、トナーが溶融・固着してトナー像がシートSに定着する。
定着装置12の下流には、シートSの搬送経路を切替える分岐搬送部22が設けられている。片面印刷の場合、シートSは排出ローラ対21へ向けて搬送され、画像形成装置101の外部に排出される。両面印刷の場合、シートSは分岐搬送部22によって反転搬送部23へと案内され、スイッチバック動作によって反転した状態で両面搬送部24へと搬送される。両面搬送部24によってレジストレーション装置31へ再び搬送されたシートSは、画像形成部70によって裏面に画像を形成された後、排出ローラ対21によって排出される。なお、上記画像形成部70は画像形成手段の一例であり、直接転写型の電子写真方式としてもよく、インクジェット方式など既知の他の画像形成機構に置き換えてもよい。
[レジストレーション装置]
次に、シート位置補正装置の一例であるレジストレーション装置31の構成について説明する。図2に示すように、レジストレーション装置31は、レジストレーションローラ対(以下、レジストローラ対とする)18と、レジスト前ローラ対(以下、プレレジローラ対とする)19を備える。プレレジローラ対19はレジスト前モータ(以下、プレレジモータとする)122に接続されており、シートを挟持してレジストローラ対18へ向けて搬送する。レジストローラ対18はレジストレーションモータ(以下、レジストモータとする)121に接続されており、プレレジローラ対19から送り出されたシートの斜行を補正した後に、シートを挟持して二次転写部へ向けて搬送可能である。
以下の説明において、プレレジローラ対19及びレジストローラ対18によってシートが順に搬送される方向を指してシート搬送方向とする。レジストローラ対18は、シートの斜行を補正し、かつ、斜行を補正されたシートをシート搬送方向の下流へ向けて搬送可能なシート位置補正手段に相当する。また、プレレジローラ対19は、シート搬送方向においてシート位置補正手段の上流に配置され、シート位置補正手段へ向けてシートを搬送するシート搬送手段に相当する。
図3に示すように、レジストローラ対18は、駆動部材であるレジストローラ181と、従動部材であるレジストコロ182とによって構成される。言い換えると、レジストローラ対18は、シートの第1面に当接する第1ローラとしてのレジストコロ182と、シートの第2面に当接する第2ローラとしてのレジストローラ181とによって、シートを挟持して搬送可能なローラ対である。レジストローラ181は、レジストモータに接続された駆動軸183と一体的に回転する。レジストコロ182は、板バネ等の付勢部材によって図中下方へ向けて付勢されたコロ軸184に支持され、レジストローラ181に圧接されている。レジストローラ181及びレジストコロ182によって形成されるニップ部N2は、シートの前端、即ちシート搬送方向におけるシートの下流端に当接してシートの移動を規制可能な当接部である。
プレレジローラ対19は、駆動部材であるプレレジローラ191と、従動部材であるプレレジコロ192とによって構成される。言い換えると、プレレジローラ対19は、シートの第1面に当接する第1搬送部材としてのプレレジコロ192と、シートの第2面に当接する第2搬送部材としてのプレレジローラ191とによってシートを挟持して搬送可能なローラ対である。プレレジローラ対19及びレジストローラ対18は、各ローラ軸(183,184,193,194)が互いに略平行となるように配置されている。
プレレジローラ191は、プレレジモータに接続された駆動軸193と一体的に回転する。プレレジコロ192は、板バネ等の付勢部材によって図中下方へ向けて付勢されたコロ軸194に支持された状態でプレレジローラ191に圧接されている。後述するように、プレレジコロ192は、駆動軸193の回転に伴って全体としてプレレジローラ191に連れ回ると同時に、外周部に設けられた外周コロ42がシート搬送方向に交差する方向に回転可能となるように構成されている。
レジストレーション装置31には、シート案内するガイド部材として、上流ガイド53,54及び下流ガイド51,52が設けられている。上流ガイド53,54は、プレレジローラ対19のニップ部N1からシート搬送方向の上流及び下流に延出する一対のガイド部材であり、プレレジローラ対19を通過するシートを案内する搬送路を形成している。下流ガイド51,52は、レジストローラ対18のニップ部N2からシート搬送方向の上流及び下流に延出する一対のガイド部材であり、レジストローラ対18を通過するシートを案内する搬送路を形成している。
プレレジローラ対19及びレジストローラ対18は、プレレジローラ対19から送り出されたシートが下方へ向かって湾曲した状態で、即ちシートの第1面が凸状に撓んだ状態でレジストローラ対18に到達するように配置されている。言い換えると、これらローラ対18,19の軸線方向から視て、シートの前端がレジストローラ対18のニップ部N2に到達した際に、シートがプレレジローラ対19のニップ線に対して下方へ向かって湾曲した状態となるように配置されている。ただし、ニップ線とは、ローラ対のニップ部からシート搬送方向の下流へ向かって引いた直線を指す。以下の説明において、プレレジローラ対19及びレジストローラ対18の間におけるこのようなシートの撓みを指して「ループ」とする。
また、上流ガイド53,54及び下流ガイド51,52は、プレレジローラ対19とレジストローラ対18との間におけるシートのループを許容する空間を形成している。即ち、シートの第1面に対向する上流ガイド53の下流部と、同じくシートの第1面に対向する下流ガイド51の上流部には、上方へ向かって傾斜した傾斜部51a,53aが設けられている。
レジストレーション装置31におけるシートの搬送経路上には、それぞれシートの前端を検知可能なレジストレーションセンサ(以下、レジストセンサとする)55及びプレレジセンサ(以下、プレレジセンサとする)56が配置されている。レジストセンサ55は反射式の光学センサであり、レジストローラ対18へのシートの到達を検知可能である。プレレジセンサ56は、プレレジローラ対19の上流側で搬送路に突出する揺動部材561と、揺動部材561の移動を検知可能な光学センサとを含むフォトインタラプタである。レジストセンサ55及びプレレジセンサ56は、いずれもシートの位置を検知可能な検知手段の一例であり、既知の他の検知方式に置き換えてもよい。
ここで、プレレジコロ192の構成について詳しく説明する。図4に示すように、プレレジコロ192は、回転軸であるコロ軸の軸線Xを中心にして回転可能なホルダ部41と、ホルダ部41によって支持された複数の外周コロ42と、によって構成されている。
各々の外周コロ42は、シートに当接可能なコロ本体である回転体421と、回転体421の両端部に設けられ、ホルダ部41の支持板44,44によって支持された支軸422,422とを有している。回転体421は、例えばポリオキシメチレン(POM)等の樹脂により、長軸方向をホルダ部41の回転方向R1に沿って配置された紡錘形状の部材であり、軸線Xを中心とする円弧状の外周面の一部を形成している。回転体421は、支軸422,422を介して支持板44に支持されることで、ホルダ部41の回転方向R1に沿った方向D1に関してホルダ部41に対する相対移動を規制されている。また、回転体421は、長軸回りに、即ちホルダ部41の外周側から視た場合に軸線Xと略垂直に交差する方向に延びる軸線Yを中心とする回転方向D2に回転可能である。
ホルダ部41は、シート搬送方向に沿って回転可能な第1回転体に相当する。また、外周コロ42は、第1回転体の回転方向に関して相対移動を規制され、かつ、シート搬送方向に交差する方向に沿って回転可能な状態で第1回転体に支持され、シートに当接可能な第2回転体に相当する。
複数配置された外周コロ42は、コロ軸194の軸線方向から視てホルダ部41を囲む列状に配置され、コロ軸194の軸線に対して同一の半径rを有する外周面を形成している(図3参照)。図4に示す例では、プレレジコロ192にはそれぞれホルダ部41を囲む複数のコロ列42A,42Bが設けられている。コロ列42A,42Bは、ホルダ部41の回転方向R1に関して、一方の列に属する外周コロ42が他方の列に属する外周コロ42と異なる位置となるように、位相をずらした状態で配置されている。即ち、プレレジコロ192は、プレレジローラ191に対して常に少なくとも1つの外周コロ42が当接するように構成されている。
図2に示すように、プレレジコロ192は、シートの幅方向、即ちコロ軸194の軸方向に沿って2か所に配置され、それぞれプレレジローラ191に当接している。これらプレレジローラ191,191は、幅方向におけるレジストローラ対18の中央位置と、プレレジローラ対19の中央位置とが揃うように配置されている。言い換えると、シート搬送方向から視て、プレレジローラ対19はレジストローラ対18の中央位置に関して対称に配置されている。
続いて、シートの搬送中に生じうるシートの位置ずれとその影響について説明する。画像形成装置の内部では、シートが設計上の姿勢に対して斜めに傾斜した斜行状態で搬送されたり、搬送に伴ってシートが旋回したりすることがある。斜行や旋回等の位置ずれの原因としては、シートを搬送する搬送ローラ対のアライメントずれ(ローラ軸線同士のねじれ)やニップ圧の不均等な分布が挙げられる。
図5(a)に示すように、シートSがシート搬送方向に対して適切な姿勢で搬送された場合、二次転写部において適切な位置にトナー像Tが転写される。ただし、この場合の適切な姿勢とは矩形のシートSの長辺方向がシート搬送方向に沿った姿勢であり、トナー像の転写位置を示すために方眼状のトナー像Tを図示している。一方、図5(b)に示すように、シートSが斜行した状態で搬送される場合、二次転写部において転写されたトナー像TはシートSに対して傾いた状態となる。また、図5(c)に示すように、二次転写部の通過中にシートSが旋回した場合、幅方向の位置によって画像の拡大・縮小が生じてしまい、トナー像Tの直角性が損なわれてしまう。
レジストレーション装置31は、プレレジローラ対19及びレジストローラ対18を用いてシートの斜行を補正する。図6(a)に示すように、上流側の中間搬送ローラ対20a(図1参照)からレジストレーション装置31に送り込まれたシートSは、プレレジローラ対19によってレジストローラ対18へ向けて搬送される。図6(b)に示すように、プレレジローラ対19及び中間搬送ローラ対20aは、シートSの前端E1がレジストローラ対18に到達した後も、所定時間駆動を継続される。これにより、シートSの前端E1がレジストローラ対18のニップ部N2に突き当たってシートのループが形成され、シートSの前端E1はニップ位置に整合される。
図7(a)に示すように、プレレジローラ対19及び中間搬送ローラ対20aは、予め設定された大きさのループが形成されるタイミングで回転を停止する。プレレジローラ対19及び中間搬送ローラ対20aの停止タイミングは、上記レジストセンサ55(図2参照)によってシートSの前端E1が検知されてからの経過時間に基づいて決定される。その後、図7(b)に示すように、画像形成部による画像形成動作の進行に合わせてレジストローラ対18がシートSの搬送を開始する。このとき、プレレジローラ対19及び中間搬送ローラ対20aは、レジストローラ対18に同期して回転を再開し、レジストローラ対18によるシートSの搬送を補助する。これにより、斜行を補正された状態のシートSが二次転写部へ向けて送り込まれる。
[ねじれ応力]
次に、プレレジローラ対19とレジストローラ対18との間でループを形成することでシートSの斜行を補正する場合に、シートSに生じるねじれ応力について説明する。図7(a)に示すように、斜行した状態でレジストレーション装置31に進入したシートSの前端E1がレジストローラ対18によって補正された状態では、シートの一方の側端E3に形成されるループが他方の側端E4に形成されるループより大きくなる。このため、シートSが平面状に伸びようとする力の大きさが幅方向に関して不均等となり、シートSの前端E1を図中反時計回り方向に回転させようとする成分を含む応力Fが生じる。この応力Fは、斜行した状態でプレレジローラ対19のニップ部N1を通過したシートSを、レジストローラ対18のニップ部N2に合わせてねじった状態で保持することに伴って生じるものであるため、以下、「ねじれ応力」とする。
レジストローラ対18の駆動が開始されてシートSの搬送が開始された後も、シートSが斜行した状態でプレレジローラ対19に進入し続ける場合には、ねじれ応力Fが生じている状態が継続する。そして、図8(b)に示すように、シート搬送方向に沿った方向にのみ回転可能なコロ部材192Bを含むプレレジローラ対19Bを用いた場合には、ねじれ応力Fの作用によってシートSの前端E1が徐々に旋回してしまう。この場合の前端E1の旋回方向は、レジストローラ対18によって斜行を補正される前のシートSの傾斜方向に近づく方向であるため、レジストローラ対18から送り出されたシートSが、徐々に補正前の状態へと戻るような挙動を示す。このような現象は、ねじれ応力Fが大きい程生じ易くなる傾向がある。
また、図8(b)に示す構成において、プレレジローラ対19のニップ部N1におけるシートSの側端E3,E4の位置は、シートSの搬送が進むにつれて図中上方へと変位する。一方、レジストローラ対18は、ニップ部N2における側端E3,E4の位置を保持したまま図中左方向にシートSを搬送しようとする。このため、シートSの搬送が進むにつれてニップ部N1,N2におけるシート位置のずれが大きくなり、シートSに作用するねじれ応力Fが大きくなる傾向がある。
このようなねじれ応力Fの作用を受けたシートSが斜行した状態で二次転写部に到達すると、画像の傾き(図5(b)参照)の原因となる。また、シートSが二次転写部に到達した後もシートSの旋回が継続していた場合には、画像の直角性が低下する要因となる(図5(c)参照)。さらに、ねじれ応力Fが特に大きい場合には、シートSにシワや傷が発生する虞があり、またシート詰まりの原因となることも懸念される。
ここで、本実施形態に係るプレレジコロ192は、プレレジローラ対19のニップ部N1において、シートSに当接する外周コロ42がシートSの幅方向に沿った回転方向D2に回転可能である。従って、図8(a)に示すように、プレレジコロ192は、ニップ部N2においてシートSがねじれ応力fを緩和する方向に移動することを許容する。即ち、図8(a)に示すシートSに作用するねじれ応力fは、レジストレーション装置31へ到達した際のシートSの斜行の程度及びシートの剛性等の他の条件が等しければ、図8(b)に示すシートSに作用するねじれ応力Fより小さくなる。これにより、ねじれ応力の影響が低減され、レジストローラ対18から送り出されたシートSの斜行や旋回を抑制することができる。
なお、ねじれ応力を緩和する構成として、プレレジローラ対を一般的な円柱形状のローラ部材によって構成し、一方又は両方のローラを軸方向に移動可能とする構成が知られている。このような構成では、通常、シートが通過した後にローラを中立位置へ復帰させるために、バネ等の付勢部材が配置される。しかしながら、この場合、複数枚のシートを連続的に搬送する場合のシート間のインターバルを短縮すると、ローラが中立位置まで復帰していない状態で次のシートがプレレジローラ対に到達してしまう。そして、ローラが中立位置からずれた状態で補正動作を行った場合に、ローラの可動範囲が制限されることにより、シートのねじれ応力が十分に低減されない可能性があった。一方、本実施形態に係るプレレジコロ192の構成によれば、プレレジコロ192の位置によらず、外周コロ42の回転によってシートのねじれ応力が低減される。従って、画像形成装置の生産性向上を図りつつシートのねじれ応力を低減させることができる。
また、本実施形態では、図6(a)に示すように、シートSの幅方向に関して複数のプレレジコロ192をレジストローラ対18の中央位置に対して対称に配置することが好ましい。これにより、シートSに対してシート搬送方向とは異なる方向で作用する力を可能な限り抑制して、シートSの斜行や旋回をより一層低減することができる。さらに、図4に示すように、位相をずらした外周コロ42の複数の列42A,42Bを設けて、プレレジローラ191に対して常に少なくとも1つの外周コロ42が当接するように構成すると好適である。これにより、プレレジローラ対19によるシートの搬送能力を向上させると共に、プレレジコロ192の回転に伴う騒音を低減することができる。
さらに、本実施形態では、プレレジローラ対19とレジストローラ対18との間でシートが上方に向かって凸なループを形成する構成において、プレレジコロ192をシートの上面(第1面)に当接するように配置している。即ち、シート自身が伸びようとする力により、プレレジローラ191に比して強い力でシートに当接するプレレジコロ192を、シートの幅方向への移動を許容する構成としている。このため、外周コロを有する搬送部材をプレレジローラ対19の一方にのみ配置する簡単な構成により、プレレジローラ対19のニップ部N2においてシートが幅方向へ容易に移動できるようになり、ねじれ応力が効果的に低減される。
図9は、本実施形態に係るプレレジコロ192の構成を適用したレジストレーション装置と、比較用のレジストレーション装置とを用いて行った比較実験の結果を表すグラフである。縦軸及び横軸の入力斜行/出力斜行は、シートの斜行量の計測結果であり、前端の一方側の端部と他方側の端部のシート搬送方向における位置ずれを表している。また、入力斜行は、レジストローラ対18へ到達する前のシートについての計測結果、出力斜行はレジストローラ対18から送り出されたシートについての計測結果である。また、シートとしてはA4サイズの普通紙を短辺送り方向でセットしたものを用いた。なお、本比較実験では、図4に示す構成例とは異なり、プレレジコロ192としてホルダ部41の外周部に外周コロ42が1列で配置されたものを用いている。また、比較用のレジストレーション装置は、プレレジコロとして軸方向に移動可能、かつ、付勢部材によって中立位置へ向けて付勢されたコロ部材を用いている。
図9に示すように、本実施形態に係る構成の下(黒四角及び近似曲線M2)では、比較用の構成(白丸及び近似曲線M1)を用いた場合に比して、入力斜行に対する出力斜行の比を小さく抑えることができた。即ち、本実施形態に係る構成を適用することで、斜行補正に伴うねじれ応力を低減して、レジストレーション装置から送り出されたシートの斜行や旋回を低減することができる。
[レジストレーション装置の制御]
次に、レジストレーション装置31の動作を制御するための構成及び制御例について説明する。図10に示すように、画像形成装置101の制御部200は、中央処理装置(CPU)201、メモリ202、操作部203、露光書込み部204、画像形成制御部205、シート搬送制御部206、及びセンサ制御部207を含んでいる。CPU201は、メモリ202に格納された制御プログラムを読出して実行することにより、画像形成システム100の動作を制御する。メモリ202は、書換え可能メモリ(RAM)及び読出し専用メモリ(ROM)等であり、各種プログラム及び各種データを一時的又は恒久的に記憶する。
操作部203は、ユーザーが印刷に使用するシートに関する各種情報(サイズ情報、坪量情報、表面性の情報等)、印刷の実行及びその中断の指示等、ユーザーが行う各種操作を受け付ける。露光書込み部204及び画像形成制御部205は、CPU201からの指示に従って露光装置1Y〜1K及び画像形成ステーションPY〜PKの動作を制御し、画像形成部70に画像形成動作を実行させる(図1参照)。シート搬送制御部206は、上記レジストモータ121及びプレレジモータ122の他、給送ユニット17a〜17eを駆動する給送モータ120や、中間搬送ローラ対20a〜20eを駆動する搬送モータ123を制御する。センサ制御部207は、レジストセンサ55、プレレジセンサ56、及び画像形成装置内部の温湿度等を検知可能な環境センサ60からの検知信号に基づいて、シート位置に関する情報や環境条件に関する情報を取得する。シート搬送制御部206は、センサ制御部207から受取った情報に基づいて、上記モータ群を制御することで、レジストレーション装置31の動作を制御する。
以下、レジストレーション装置31の制御プロセスについて、図11のフローチャートに沿って説明する。以下の各工程の処理は、CPU201の指令に基づいてシート搬送制御部206によって実行される。
画像形成装置101に対して印刷開始を要求する指令、即ち印刷ジョブが投入されると、給送モータ120の駆動が開始されてシートの給送動作が始まる(S101)。その後、プレレジモータ122の駆動が開始され、給送カセット等から給送されてプレレジローラ対19に到達したシートがプレレジローラ対19によって搬送される(S102)。レジストセンサ55によってシートが検知されると(S103)、操作部203を介して入力されたシート種類の情報及び環境センサ60の検知信号に基づいて、補正動作においてシートに形成させるループ量L1,L2,L3が決定される(S200)。ループ量とは、基準となるシートの搬送経路に対する実際のシートの撓みの程度を表す量であり、例えば、図3において、上流ガイド54及び下流ガイド52のガイド面を結ぶ経路からシートが最も離間した部分までの距離を指す。
本フローチャートにおいて、シートの坪量が105グラム毎平米未満である場合(S104:Y)、即ちシートの剛性が比較的低い場合のループ量L1[mm]は、小さな値に設定される(S106A)。一方、シートの坪量が105グラム毎平米以上である場合(S104:N)、即ちシートの剛性が比較的高い場合のループ量は、L1よりも大きな値に設定される。このとき、シートの剛性が低下しやすい多湿環境におけるループ量L3[mm]が、低湿環境におけるループ量L2[mm]よりも小さな値に設定される(S105,S106B,S106C)。
プレレジモータ122の駆動は、レジストセンサ55がシートの前端を検知してから、設定されたループ量L1,L2,L3のループが形成されるタイミングで停止される(S107)。その後、画像形成部による画像形成動作の進行に合わせて、プレレジモータ122及びレジストモータ121の駆動が開始され、シートが二次転写部へ向けて送り込まれる(S108)。そして、二次転写部においてシートの裏面にトナー像が転写された後(S109)、定着装置12によってトナー像がシートに定着する(S110)。印刷ジョブの設定が両面印刷である場合(S111:Y)、シートが再びレジストレーション装置31へと搬送され、ステップS103〜S110の処理が繰返される。印刷ジョブの設定が片面印刷である場合、又はシートの裏面への印刷が完了している場合(S111:N)には処理が終了する。
このように、本実施形態におけるプレレジローラ対19は、シートの種類や湿度等の条件に応じて異なる大きさのループが形成されるように制御される。即ち、プレレジローラ対19は、第1のループ量でシートを撓ませる第1の搬送動作(例えばS106A)と、第1のループ量より大きな第2のループ量でシートを撓ませる第2の搬送動作(例えばS106B)を選択的に実行可能である。シートの剛性が低い場合にはループ量を小さく設定することで、シートの座屈やシート詰まりを回避することができる。また、シートの剛性が高い場合にはループ量を大きめに設定することで、より確実に斜行を補正することができる。そして、このようにループ量が可変に設定され、ねじれ応力の大きさが変動し得る構成において、プレレジコロ192に外周コロ42を設けたため、ねじれ応力による影響を低減することができる。
<第2実施形態>
次に、第2の実施形態に係るシート位置補正装置としてのレジストレーション装置32の構成について、図12(a)、(b)及び図13(a)、(b)を用いて説明する。このレジストレーション装置32は、上記第1実施形態と同様に、画像形成装置101の二次転写部の上流に設けられたレジストレーション装置である。以下、第1実施形態と共通する要素には同符号を付して説明を省略する。
図12(a)に示すように、レジストレーション装置32は、レジストコロ182のコロ軸184の軸線上に配置された揺動シャッタ61を備えている。揺動シャッタ61は、不図示のバネ部材等の付勢手段により、レジストローラ対18のニップ部N2の上流でシートSに当接する第1姿勢(図12(a)、(b))に向けて矢印R2方向に付勢されている。また、揺動シャッタ61は、レジストローラ181の駆動に伴って揺動し、シートSがニップ部N2に進入することを許容する第2姿勢(図13(b))に切換可能である。
揺動シャッタ61は、シートの前端に当接可能な当接部に相当する。また、本実施形態においては、レジストローラ対18及び揺動シャッタ61により、シートを撓ませて斜行を補正した後にシートを搬送可能なシート位置補正手段としてのレジストレーション部28が構成されている。なお、揺動シャッタ61は、第1姿勢と第2姿勢とに切換え可能な突き当て部材の一例であり、例えば、周方向の複数個所にシートSに当接可能な突起部を有し、回転位相に応じて第1姿勢と第2姿勢とに順に切換わる回転部材を用いてもよい。
レジストレーション装置32は、シート位置補正手段へ向けてシートを搬送するシート搬送手段として、第1実施形態と同様の外周コロ42を含むプレレジローラ対19を備えている。即ち、図12(a)に示すように、プレレジローラ対19は、駆動軸193と一体的に回転するプレレジローラ191と、ホルダ部41及び複数の外周コロ42を有しプレレジローラ191に従動回転するプレレジコロ192と、によって構成されている。
このような構成を備えたレジストレーション装置32は、揺動シャッタ61を当接部として用いることでシートSの斜行を補正する。即ち、図12(a)に示すように、プレレジローラ対19から送り出されたシートSの前端は、レジストローラ対18のニップ部N2の上流において、第1姿勢に保持された揺動シャッタ61に当接する。揺動シャッタ61を付勢する付勢手段の付勢力は、画像形成装置101がサポートする種類のシートの剛性を考慮して、揺動シャッタ61を第1姿勢に保持可能な強さに設定されている。このため、図12(b)に示すように、プレレジローラ対19によってシートSがさらに送り出されることで、プレレジローラ対19とレジストローラ対18との間でシートSのループが形成される。このとき、シートSの前端が揺動シャッタ61に倣うように整合され、シートSの斜行が補正される。
さらに、図13(a)に示すように、シートSのループ量が一定量以上に増加すると、付勢手段の付勢力に抗して揺動シャッタ61が持上げられて第2姿勢へと切換わる。これにより、シートSの前端がレジストローラ対18のニップ部N2に挟持される。そして、レジストローラ対18の駆動が開始されると、図13(b)に示すように、レジストローラ対18及びプレレジローラ対19によって二次転写部へ向けてシートSが送り出される。このとき、第1実施形態と同様に、プレレジコロ192の外周部にシートSの幅方向に沿って回転可能な外周コロ42を設けたことで、プレレジローラ191のニップ部N1においてシートSが幅方向に移動可能な状態となっている。これにより、シートSがねじれ応力fを緩和する方向に適宜移動しながら搬送され、斜行補正に伴うねじれ応力の影響が低減される。
[その他の実施形態]
上記第1及び第2実施形態において、シート位置補正装置は、シートにトナー像が転写される転写部の上流に配置されたレジストレーション装置として説明したが、画像形成システムのこれ以外の部位に配置されるシート位置補正装置に本技術を適用してもよい。例えば、画像を形成されたシートにパンチ処理や綴じ処理等を施すシート処理装置において、処理部へ送り込むためのシートを補正するためのシート位置補正装置として用いることが考えられる。また、画像読取装置の読取部に原稿を給送するための自動原稿給送装置において、読取部の上流に配置されたシート位置補正装置として用いてもよい。このような構成においても、シート位置補正装置から送り出されたシートの斜行や旋回を低減することで、処理精度の低下やシート詰まりといった不都合を低減することができる。
なお、シート位置補正装置には、例えばレジストローラ対を軸方向に移動させる機構を設けることで、シート搬送方向に交差する方向におけるシート位置を調整可能なものがある。本技術は、このような機能を備えたシート位置補正装置に適用してもよい。
また、上記第1及び第2実施形態では、図4に示すように第2回転体である外周コロ42が、第1回転体であるホルダ部41の軸線Xに対して、外周側から視て略垂直に交差する方向に延びる軸線Yを中心に回転するものとして説明した。しかしながら、第1回転体がシート搬送方向に沿って、即ち搬送されるシートに連れ回る方向に回転し、第2回転体がシート搬送方向に交差する方向に沿って回転可能な構成であれば、シートの幅方向への移動を許容する構成が可能となる。また、第2回転体の形状や個数は上述したものに限らず、例えば上記外周コロ42に代えてリング状又は円盤状の回転体を用いてもよい。
また、上記第1及び第2実施形態では、外周コロ42を有するプレレジコロ192が、シート搬送手段であるプレレジローラ対19の一方のローラ部材として使用されるものとして説明した。しかしながら、シート搬送手段を構成する第1搬送部材及び第2搬送部材の少なくとも一方について、このような構成を適用した場合にも、シートのねじれ応力を低減する効果を得ることができる。即ち、上述の構成において、駆動源であるプレレジモータ122に接続されたプレレジローラ191に外周コロ42を配置する構成としてもよく。プレレジローラ191及びプレレジコロ192の両方に外周コロ42を配置する構成としてもよい。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
18,28…シート位置補正手段(レジストローラ対、レジストレーション部)/181…第2ローラ(レジストローラ)/182…第1ローラ(レジストコロ)/19…シート搬送手段(プレレジローラ対)/191…第2搬送部材(プレレジローラ)/192…第1搬送部材(プレレジコロ)/41…第1回転体(ホルダ部)/42…第2回転体(外周コロ)/55…検知手段(レジストセンサ)/61…当接部、突き当て部材(揺動シャッタ)/70…画像形成手段(画像形成部)/N2…当接部(ニップ部)

Claims (10)

  1. 第1搬送部材と、前記第1搬送部材に対向する第2搬送部材とを有し、前記第1搬送部材及び前記第2搬送部材の間にシートを挟持して搬送するシート搬送手段と、
    前記シート搬送手段によるシート搬送方向におけるシートの下流端に当接可能な当接部を有し、前記シート搬送手段によって搬送されるシートを前記当接部によって撓ませることでシートの斜行を補正し、かつ、斜行を補正されたシートを前記シート搬送方向の下流へ向けて搬送可能なシート位置補正手段と、を備え、
    前記第1搬送部材は、
    前記シート搬送方向に沿って回転可能な第1回転体と、
    前記第1回転体の回転方向に関して前記第1回転体に対する相対移動を規制され、かつ、前記シート搬送方向に交差する方向に沿って回転可能な状態で前記第1回転体に支持され、シートに当接可能な第2回転体と、を含む、
    ことを特徴とする、シート位置補正装置。
  2. 前記シート搬送方向に交差する方向に沿って延びる回転軸を備え、
    前記第1搬送部材は、前記回転軸の軸方向に並んだ状態で複数配置されている、
    ことを特徴とする、請求項1に記載のシート位置補正装置。
  3. 前記シート位置補正手段は、前記回転軸に略平行な軸線上に配置された第1ローラと、前記第1ローラに対向する第2ローラと、を含む、
    ことを特徴とする、請求項2に記載のシート位置補正装置。
  4. 前記複数の第1搬送部材は、シート搬送方向から視て、前記第1ローラ及び前記第2ローラの中央位置に関して対称に配置されている、
    ことを特徴とする、請求項3に記載のシート位置補正装置。
  5. 前記当接部は、前記第1ローラ及び前記第2ローラの間に形成されるニップ部である、
    ことを特徴とする、請求項3又は4に記載のシート位置補正装置。
  6. 前記当接部は、前記第1ローラ及び前記第2ローラの間に形成されるニップ部の前記シート搬送方向における上流においてシートに当接可能な第1姿勢と、シートが前記ニップ部に進入することを許容する第2姿勢とに切換え可能な突き当て部材からなる、
    ことを特徴とする、請求項3又は4に記載のシート位置補正装置。
  7. 前記第2回転体は、前記第1回転体の外周部に沿って複数配置され、それぞれ、前記第1回転体の外周側から視て、前記第1回転体の軸線に対して略垂直に交差する方向に延びる軸線を中心に回転可能である、
    ことを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシート位置補正装置。
  8. 前記当接部へのシートの到達を検知可能な検知手段を備え、
    前記シート搬送手段は、
    前記検知手段によってシートが検知された後、前記シート搬送手段及び前記シート位置補正手段の間でシートが撓んだ状態でシートの搬送を停止する第1の搬送動作と、
    前記検知手段によってシートが検知された後、前記シート搬送手段及び前記シート位置補正手段の間で前記第1の搬送動作より大きくシートが撓んだ状態でシートの搬送を停止する第2の搬送動作と、を実行可能である、
    ことを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のシート位置補正装置。
  9. 前記シート搬送手段及び前記シート位置補正手段は、前記シート搬送手段と前記シート位置補正手段との間において、シートの前記第1搬送部材に対向する面が凸状に撓んだ状態となるように配置される、
    ことを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか1項に記載のシート位置補正装置。
  10. 前記シート位置補正手段から送り出されたシートに画像を形成する画像形成手段を備える、
    ことを特徴とする、請求項1乃至9のいずれか1項に記載のシート位置補正装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020019607A (ja) * 2018-07-31 2020-02-06 セイコーエプソン株式会社 媒体給送装置及び画像読取装置

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