JP2018090175A - 鞍乗型車両および鞍乗型車両への追跡装置の取付方法 - Google Patents

鞍乗型車両および鞍乗型車両への追跡装置の取付方法 Download PDF

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Abstract

【課題】雨水から追跡装置を保護しつつ追跡装置の通信環境を確保するとともに追跡装置を車両から取り外すことの困難性を向上させることが可能な鞍乗型車両および鞍乗型車両への追跡装置の取付方法を提供する。【解決手段】自動二輪車100は、左右一対のフートボード21、トンネルカバー22および左右一対のサイドカバー23を含む。各フートボード21は、車体フレーム1およびエンジン8の左右の位置で前後方向Lに延びる。左のフートボード21の下方に追跡装置を収容するための収容空間30が形成される。収容空間30は、車両側面視で左のサイドカバー23に重なる。収容空間30は、一対のサイドカバー23の内側に位置するとともに、車両平面視で左フートボード21Aに重なる。収容空間30の一部は、車両側面視で車体フレーム1の下端部の近傍部分に重なるとともに車両側面視でエンジン8の前半下部に重なる。【選択図】図1

Description

本発明は、追跡装置の取り付けが可能な鞍乗型車両および鞍乗型車両への追跡装置の取付方法に関する。
盗難された車両を追跡するために車両に追跡装置が設けられる。通常、自動二輪車等の鞍乗型車両は運転室を有さず、シートが外部に露出している。追跡装置は、車両の現在位置を追跡装置の管理者に無線送信するように構成される。したがって、追跡装置を雨水等から保護しつつ良好な通信環境を確保するためには、追跡装置をその鞍乗型車両における限られたスペースに設ける必要がある。特許文献1に記載されたスクータタイプの自動二輪車においては、シートの下に設けられたヘルメット収容スペース内に盗難対策装置(追跡装置)が設置される。
特開第4189154号公報
上記の特許文献1に記載された自動二輪車では、窃盗犯は、シートを取り外すことができれば、ヘルメット収容スペース内の追跡装置を容易に取り外すことができる。窃盗犯による追跡装置の取り外しを考慮すると、追跡装置は、鞍乗型車両の外部からよりアクセスしにくい位置に設けることが好ましい。
本発明の目的は、雨水から追跡装置を保護しつつ追跡装置の通信環境を確保するとともに追跡装置を車両から取り外すことの困難性を向上させることが可能な鞍乗型車両および鞍乗型車両への追跡装置の取付方法を提供することである。
(1)第1の発明に係る鞍乗型車両は、車体フレームと、車体フレームにより支持される車両構成部品と、車両前後方向に延びる左右一対のフートボードと、一対のフートボードの間の上方の空間を、上方および左右方向から取り囲むように設けられるトンネルカバーと、左のフートボードおよび右のフートボードからそれぞれ下方に延びるように形成された左右一対のサイドカバーとを備え、トンネルカバーは、車体フレームの一部および車両構成部品の少なくとも一部を収容し、一対のフートボードのうち少なくとも一方のフートボードの下方に追跡装置を収容可能な収容空間が形成され、収容空間は、一対のサイドカバーの内側にあって車両平面視で少なくとも一方のフートボードに重なりかつ車両側面視で一対のサイドカバーに重なり、収容空間の少なくとも一部は、車両側面視で車体フレームの一部を除く他の部分および車両構成部品の一部を除く他の部分のうち少なくとも一方に重なるように配置され、収容空間には、追跡装置用の取付部材が設けられる。
その鞍乗型車両においては、少なくとも一方のフートボードの下方に収容空間が形成される。収容空間は、一対のサイドカバーの内側にあって車両平面視で少なくとも一方のフートボードに重なる。また、収容空間は、車両側面視で一対のサイドカバーに重なる。この場合、収容空間がフートボードおよびサイドカバーにより雨水から保護される。また、フートボードの上方の空間には、無線通信を遮断する電波吸収体が存在しない。したがって、収容空間内の取付部材に追跡装置が取り付けられた場合に、追跡装置の良好な通信環境を確保することができる。
さらに、上記の構成によれば、収容空間の一方側には、サイドカバーが存在し、収容空間の他方側には、車体フレームの他の部分および車両構成部品の他の部分のうち少なくとも一方が存在する。そのため、車両の左右から収容空間へアクセスすることは困難である。また、収容空間は、路面に近い位置に存在するので、窃盗犯は、起立した状態で収容空間内の追跡装置を取り外すことができない。
これらの結果、雨水から追跡装置を保護しつつ追跡装置の通信環境を確保するとともに追跡装置を車両から取り外すことの困難性を向上させることが可能となる。
(2)鞍乗型車両は、追跡装置をさらに備え、追跡装置は、収容空間内で取付部材に取り付けられてもよい。
この場合、追跡装置が雨水から保護されるとともに追跡装置の通信環境が確保される。それにより、追跡装置が車両から取り外されていない状態で、鞍乗型車両の現在位置を追跡装置により容易かつ正確に把握することができる。
(3)追跡装置は、追跡装置の車両左右方向における中央部が少なくとも一方のフートボードの車両左右方向における中央部よりも車両左右方向で内側に位置するように配置されてもよい。
この場合、追跡装置は、少なくとも一方のフートボードの下方の空間において、車体フレームの他の部分および車両構成部品の他の部分のうち少なくとも一方に近接した位置に配置される。それにより、追跡装置を取り外すための作業スペースが形成されないので、追跡装置の取り外しが困難となる。
(4)追跡装置は、追跡装置の車両左右方向における内側の縁がトンネルカバーの車両左右方向における最も外側の縁よりも車両左右方向で内側に位置するように配置されてもよい。
この場合、追跡装置は、追跡装置の車両左右方向における内側の縁が車体フレームの他の部分および車両構成部品の他の部分のうち少なくとも一方に対してより近い位置に配置される。それにより、追跡装置を取り外すための作業スペースが形成されないので、追跡装置の取り外しが困難となる。
(5)追跡装置は、鞍乗型車両の現在位置に関する情報を取得するためのアンテナと、アンテナにより取得される現在位置に関する情報を鞍乗型車両の外部に無線送信する通信装置と、アンテナおよび通信装置を保持する保持部材とを含み、保持部材は、シェアボルトを用いて取付部材に取り付けられてもよい。
この場合、アンテナと通信装置とが保持部材により一体的に保持されるとともに、保持部材がシェアボルトにより取付部材に取り付けられる。それにより、追跡装置の鞍乗型車両への取付作業が容易になる。また、保持部材が取付部材に取り付けられた後は保持部材を取付部材から取り外すことができない。したがって、追跡装置を車両から取り外すことの困難性をさらに向上させることが可能となる。
(6)取付部材は、シェアボルトが挿入される挿入孔を有し、挿入孔は、その挿入孔の軸線が少なくとも一方のフートボードに対応するサイドカバーの外方を向くように開口してもよい。
この場合、サイドカバーを取り外して追跡装置を取付部材に取り付ける際に、車両の側方の位置からシェアボルトを取付部材の挿入孔に容易に挿入することができる。したがって、追跡装置の取付作業がより容易になる。
(7)鞍乗型車両は、バッテリと、少なくともバッテリからの電力を通信装置に供給する電力供給線として用いられるハーネスとをさらに備え、通信装置は、ハーネスが接続されるコネクタを含み、保持部材は、コネクタの周囲を取り囲むように設けられるコネクタ周壁を含んでもよい。
この場合、通信装置のコネクタが保持部材のコネクタ周壁により保護される。したがって、通信装置のコネクタが破壊されることが防止され、バッテリから通信装置への電力の供給が確保される。その結果、追跡装置の各種機能の無効化が防止される。
(8)追跡装置は、通信装置を保持部材に締結する締結部材をさらに含み、保持部材は、締結部材により通信装置が締結される保持板と、締結部材により通信装置が保持部材に締結された状態で、締結部材の周囲を取り囲むように保持板上に設けられる締結部材周壁とを含んでもよい。
この場合、締結部材が保持部材の締結部材周壁により保護される。したがって、通信装置が保持部材から取り外されることが防止される。
(9)車両構成部品は、エンジンを含み、収容空間の少なくとも一部は、車両側面視でエンジンに重なってもよい。
上記の構成によれば、エンジンにより収容空間とは反対側における鞍乗型車両の位置から収容空間へのアクセスが困難になる。
(10)収容空間の少なくとも一部は、車両側面視で車体フレームの他の部分に重なり、車両平面視でエンジンと収容空間との間に車体フレームの他の部分が配置されてもよい。
上記の構成によれば、エンジンから発生するノイズが車体フレームにより吸収される。それにより、収容空間に取り付けられる追跡装置がエンジンからのノイズの影響を受けない。したがって、追跡装置のより良好な通信環境を確保することができる。
(11)鞍乗型車両は、ラジエターと、エンジンとラジエターとの間で冷却液を流通させる冷却配管とをさらに備え、ラジエターは、車両正面視で収容空間に重なるように、車両前後方向において収容空間の前方に設けられ、冷却配管は、車両平面視で収容空間に重なるように、収容空間の下方の位置に設けられてもよい。
この場合、ラジエターにより鞍乗型車両の前方の位置から収容空間へのアクセスがより困難になる。また、冷却配管により鞍乗型車両の下方の位置から収容空間へのアクセスがより困難になる。
(12)鞍乗型車両は、ラジエターに設けられるラジエターファンと、エンジンの排気ポートに接続される排気管とをさらに備え、エンジンは、オイルエレメントを有し、ラジエターファンの少なくとも一部、オイルエレメントの少なくとも一部および排気管の少なくとも一部は、車両平面視でトンネルカバーに重なるように、収容空間よりも下方の位置に設けられてもよい。
この場合、収容空間よりも下方でかつトンネルカバーの下方に、ラジエターファンの少なくとも一部、オイルエレメントの少なくとも一部および排気管の少なくとも一部が配置される。それにより、収容空間とは反対側における鞍乗型車両の下方の位置から収容空間へのアクセスがより困難になる。
(13)車両構成部品は、燃料タンクを含み、収容空間の少なくとも一部は、車両側面視で燃料タンクに重なってもよい。
上記の構成によれば、燃料タンクにより収容空間とは反対側における鞍乗型車両の位置から収容空間へのアクセスが困難になる。
(14)鞍乗型車両は、路面上に車両を支持可能に設けられるスタンドをさらに備え、収容空間は、スタンドにより車両が支持されたときに、車両が直立しているときに比べて下方に位置してもよい。
上記の構成によれば、車両がスタンドにより支持されているときに収容空間がより路面に近づく。それにより、収容空間を覆うサイドカバーと路面との間の隙間が小さくなる。したがって、収容空間内に配置された追跡装置を車両から取り外すことの困難性をより向上させることが可能となる。
(15)第2の発明に係る鞍乗型車両への追跡装置の取付方法は、鞍乗型車両に追跡装置を取り付ける取付方法であって、鞍乗型車両は、車体フレームと、車体フレームにより支持される車両構成部品と、車両前後方向に延びる左右一対のフートボードと、一対のフートボードの間の上方の空間を、上方および左右方向から取り囲むように設けられるトンネルカバーと、左のフートボードおよび右のフートボードからそれぞれ下方に延びるように形成された左右一対のサイドカバーとを備え、トンネルカバーは、車体フレームの一部および車両構成部品の少なくとも一部を収容し、一対のフートボードのうち少なくとも一方のフートボードの下方に収容空間が形成され、収容空間は、一対のサイドカバーの内側にあって車両平面視で少なくとも一方のフートボードに重なりかつ車両側面視で一対のサイドカバーに重なり、収容空間の少なくとも一部は、車両側面視で車体フレームの一部を除く他の部分および車両構成部品の一部を除く他の部分のうち少なくとも一方に重なるように配置され、取付方法は、少なくとも一方のフートボード下のサイドカバーを取り外すステップと、追跡装置を収容空間内に位置するように取付部材を用いて取り付けるステップとを含む。
その取付方法においては、少なくとも一方のフートボード下のサイドカバーが取り外され、追跡装置が収容空間内で取付部材に取り付けられる。したがって、鞍乗型車両への追跡装置の取り付けに煩雑な作業を要しない。
上記のように追跡装置が取り付けられた鞍乗型車両においては、収容空間内の追跡装置がフートボードおよびサイドカバーにより雨水から保護される。また、フートボードの上方の空間には、無線通信を遮断する電波吸収体が存在しない。したがって、収容空間内の追跡装置の良好な通信環境を確保することができる。
さらに、収容空間の一方側には、サイドカバーが存在し、収容空間の他方側には、車体フレームの他の部分および車両構成部品の他の部分のうち少なくとも一方が存在する。そのため、車両の左右から収容空間内の追跡装置へアクセスすることは困難である。また、収容空間は、路面により近い場所に存在するので、窃盗犯は、起立した状態で収容空間内の追跡装置を取り外すことができない。
これらの結果、雨水から追跡装置を保護しつつ追跡装置の通信環境を確保するとともに追跡装置を車両から取り外すことの困難性を向上させることが可能となる。
本発明によれば、雨水から追跡装置を保護しつつ追跡装置の通信環境を確保するとともに追跡装置を車両から取り外すことの困難性を向上させることが可能となる。
本発明の一実施の形態に係る自動二輪車の概略構成を示す側面図である。 主として図1の収容空間と左フートボードとの位置関係を説明するための自動二輪車の模式的平面図である。 主として車体フレームおよびエンジンを示す左側面図である。 主として車体フレームおよびエンジンを示す正面図である。 主として車体フレームおよびエンジンを示す平面図である。 主として車体フレームおよびエンジンを示す底面図である。 自動二輪車の左半部を図1のA−A線を含む鉛直面で切断した場合の切断部端面図である。 図1のサイドスタンドが不支持状態にあるときの収容空間の位置とサイドスタンドが支持状態にあるときの収容空間の位置との関係を示す模式図である。 追跡装置を一方向から見た外観斜視図である。 図9の追跡装置を他の方向から見た外観斜視図である。 図9の追跡装置の側面図である。 図9の追跡装置が備える保持部材の平面図である。 図12の保持部材を矢印Q1の方向から見た側面図である。 図12の保持部材を矢印Q2の方向から見た側面図である。 追跡装置の取付方法を示す自動二輪車の一部拡大側面図である。 追跡装置の取付方法を示す自動二輪車の一部拡大側面図である。 追跡装置の取付方法を示す自動二輪車の一部拡大側面図である。 他の実施の形態に係る自動二輪車の模式的側面図である。
以下、本発明の一実施の形態に係る鞍乗型車両について図面を参照しつつ説明する。以下の説明においては、鞍乗型車両の一例として自動二輪車を説明する。
[1]自動二輪車の概略構成
図1は、本発明の一実施の形態に係る自動二輪車の概略構成を示す側面図である。図1では、自動二輪車100が路面に対して垂直に起立した状態が示される。図1以降の一部の図面においては、自動二輪車100の前後方向L、左右方向Hおよび上下方向Vが適宜矢印で示される。以下の説明では、前後方向Lにおいて矢印が向かう方向を前方と呼び、その逆の方向を後方と呼ぶ。また、左右方向Hにおいて矢印が向かう方向を左方と呼び、その逆の方向を右方と呼ぶ。また、上下方向Vにおいて矢印が向かう方向を上方と呼び、その逆の方向を下方と呼ぶ。
なお、車両平面視とは、自動二輪車100の上方の位置から下方に向かって自動二輪車100を見ること、または自動二輪車100の下方の位置から上方に向かって自動二輪車100を見ることを意味する。車両側面視とは、自動二輪車100の右方の位置から左方に向かって自動二輪車100を見ること、または自動二輪車100の左方の位置から右方に向かって自動二輪車100を見ることを意味する。さらに、車両正面視とは、自動二輪車100の前方の位置から後方に向かって自動二輪車100を見ることを意味する。
図1の自動二輪車100は車両前半部に設けられる車体フレーム1を備える。車体フレーム1の前端部にヘッドパイプ11が設けられる。車体フレーム1は、ヘッドパイプ11から左右に分岐しつつ斜め下方に延びるように形成されている。以下の説明では、必要に応じて、車体フレーム1のうち左に延びる部分を左フレーム1Aと呼び、車体フレーム1のうち右に延びる部分を右フレーム1Bと呼ぶ。
ヘッドパイプ11には、図示しないステアリングシャフトを介してフロントフォーク2が左右方向Hに揺動可能に設けられる。フロントフォーク2の上端部にハンドル3が取り付けられ、フロントフォーク2の下端部に前輪4が回転可能に取り付けられている。
車体フレーム1の後方には、後部フレーム5が設けられる。後部フレーム5は、車両後半部で前後方向Lに延びるように車体フレーム1の後端に接続される。車体フレーム1の後端部および後部フレーム5の前端部の上には燃料タンク6が設けられる。燃料タンク6の上方の位置から後部フレーム5の後半部上方の位置にかけて、前後方向Lに延びるようにシート7が設けられている。
自動二輪車100の中央下部にエンジン8が設けられている。エンジン8は、エンジン8の前部が左フレーム1Aと右フレーム1Bとの間に配置された状態で、車体フレーム1により支持される。エンジン8の左側に位置する左フレーム1Aの下端部には、サイドスタンド70が自動二輪車100を支持可能に取り付けられている。サイドスタンド70は、自動二輪車100を路面上に支持する支持状態と自動二輪車100を路面上に支持しない不支持状態とに切替可能に構成される。図1の例では、サイドスタンド70は不支持状態にある。
エンジン8の後端部から後方へ延びるようにリアアーム9がエンジン8に取り付けられている。リアアーム9の後端部に後輪10が回転可能に支持されている。エンジン8が発生する動力によって後輪10が回転駆動され、自動二輪車100の推進力が発生される。
自動二輪車100の前部には、主としてフロントフォーク2および車体フレーム1の前端部を覆うようにフロントカバー20が設けられる。また、自動二輪車100の後部には、シート7の後半部における下方の空間を左右から覆うとともにシート7の後方に延びるようにリアカバー28が設けられる。さらに、自動二輪車100の中央部には、フロントカバー20とリアカバー28とをつなぐように中央カバー29が設けられる。中央カバー29は、左右一対のフートボード21、トンネルカバー22、左右一対のサイドカバー23および左右一対の下部カバー24を含む。
一対のフートボード21は、車体フレーム1およびエンジン8の左右の位置でそれぞれ前後方向Lに延びるように設けられる。なお、本実施の形態に係る各フートボード21は、中央カバー29を構成する複数のカバー部材の一部により形成されている。図1では、左のフートボード21のみが太い実線で示される。
トンネルカバー22は、一対のフートボード21の間の上方の空間を上方および左右方向Hから取り囲む。なお、本実施の形態に係るトンネルカバー22は、中央カバー29を構成する複数のカバー部材の一部により形成されている。図1では、トンネルカバー22の形状の理解を容易にするために、トンネルカバー22にドットパターンが付される。トンネルカバー22の内部には、車体フレーム1の一部およびエンジン8の一部が収容される。
一対のサイドカバー23は、一対のフートボード21のうち左右方向Hにおける外側の端部からそれぞれ下方に延びるように形成されている。また、一対の下部カバー24は、一対のサイドカバー23の下縁部からそれぞれ下方に延びるように形成されている。なお、各サイドカバー23は単一の部材により形成され、各下部カバー24も単一の部材により形成されている。
以下の説明では、必要に応じて、一対のフートボード21のうち左のフートボード21を左フートボード21Aと呼び、右のフートボード21を右フートボード21B(図2)と呼ぶ。また、一対のサイドカバー23のうち左のサイドカバー23を左サイドカバー23Aと呼び、一対の下部カバー24のうち左の下部カバー24を左下部カバー24Aと呼ぶ。図1では、左サイドカバー23Aの形状および位置の理解を容易にするために、左サイドカバー23Aにハッチングが付される。左サイドカバー23Aは、左フートボード21Aおよび左下部カバー24Aを含む中央カバー29の他の部分に対して、複数のねじを用いて着脱可能に構成される。
[2]追跡装置の収容空間
図1に太い一点鎖線で示すように、左サイドカバー23Aの下方でかつ左サイドカバー23Aの内側の位置には、車両側面視で左サイドカバー23Aに重なるように追跡装置500(図2)を収容するための収容空間30が形成される。追跡装置500は、例えば自動二輪車100が盗難にあった場合に自動二輪車100の現在位置を示す情報を追跡装置500の管理者に無線送信する機能を有する。追跡装置500の詳細は後述する。
図2は、主として図1の収容空間30と左フートボード21Aとの位置関係を説明するための自動二輪車100の模式的平面図である。図2の平面図では、自動二輪車100の外観の一部が点線で示される。一方、図1のフロントカバー20および中央カバー29内に設けられる車体フレーム1が実線で示される。また、自動二輪車100におけるトンネルカバー22の形状および位置の理解を容易にするために、トンネルカバー22の外観が太い実線で示される。さらに、自動二輪車100における一対のフートボード21の形状および位置の理解を容易にするために、一対のフートボード21にハッチングが付される。図2に示すように、左右方向Hにおけるトンネルカバー22の両側部は、車両平面視で一対のフートボード21の各々に重なる。
図2に示すように、左フレーム1Aには、左フレーム1Aの左側部から左方に延びる2つのボード支持片12A,13Aが固定されている。2つのボード支持片12A,13Aは、間隔をおいて前後方向Lに並ぶ。左フートボード21Aは、2つのボード支持片12A,13A上に支持される。また、右フレーム1Bにも、右フレーム1Bの右側部から右方に一定距離延びる2つのボード支持片12B,13Bが固定されている。2つのボード支持片12B,13Bは、間隔をおいて前後方向Lに並ぶ。右フートボード21Bは、2つのボード支持片12B,13B上に支持される。
本実施の形態では、左フートボード21Aを支持する2つのボード支持片12A,13Aの各々に、追跡装置500を取り付けるための取付部材14,15(図3)がそれぞれ設けられる。取付部材14,15の詳細は後述する。2つのボード支持片12A,13Aの間に収容空間30が形成される。取付部材14,15(図3)に追跡装置500が取り付けられることにより、追跡装置500が収容空間30内に位置する。
上記のように、収容空間30は、車両側面視で左サイドカバー23Aに重なる。また、図2に示すように、収容空間30は、一対のサイドカバー23の内側に位置するとともに、車両平面視で左フートボード21Aに重なる。この場合、収容空間30が左フートボード21Aおよび左サイドカバー23Aにより雨水から保護される。また、一対のフートボード21の上方の空間には、無線通信を遮断する電波吸収体が存在しない。そのため、収容空間30内に追跡装置500が収容された状態で、追跡装置500の良好な通信環境を確保することができる。
図1に示すように、自動二輪車100は、上記の構成に加えて、ECU(Electronic Control Unit;電子制御ユニット)91およびバッテリ92等を含む複数の電気部品を備える。複数の電気部品は、互いに電気的に接続される。図1に太い二点鎖線で示すように、本例の自動二輪車100には、車体フレーム1および後部フレーム5にメインハーネスMHが取り付けられる。メインハーネスMHは複数のハーネスを含む。
メインハーネスMHの複数のハーネスの各々は、1または複数の電線を含む配線用のワイヤハーネスである。ワイヤハーネスは、例えばECU91と他の電気部品との間で電気信号を伝送するため、またはバッテリ92の電力を他の電気部品に供給するために用いられる。
ここで、図1のメインハーネスMHは、収容空間30に収容される追跡装置500とECU91およびバッテリ92とを電気的に接続するとともに、バッテリ92の電力を追跡装置500の後述する通信装置520(図9)に供給するハーネスHAを含む。ハーネスHAの一部は、中央カバー29内で収容空間30に引き込まれる。
[3]収容空間の周辺構造および収容空間の配置
図3は主として車体フレーム1およびエンジン8を示す左側面図であり、図4は主として車体フレーム1およびエンジン8を示す正面図である。また、図5は主として車体フレーム1およびエンジン8を示す平面図であり、図6は主として車体フレーム1およびエンジン8を示す底面図である。さらに、図7は、自動二輪車100の左半部を図1のA−A線を含む鉛直面で切断した場合の切断部端面図である。
図3に示すように、収容空間30の一部は、車両側面視で車体フレーム1の下端部の近傍部分に重なるとともに車両側面視でエンジン8の前半下部に重なる。収容空間30内に、追跡装置500用の取付部材14,15が設けられている。このような構成により、収容空間30の左方側に図1の左サイドカバー23Aが存在し、収容空間30の右方側に車体フレーム1の一部およびエンジン8の一部が存在する。そのため、自動二輪車100の左右から収容空間30へアクセスすることが困難となる。また、収容空間30は、路面に近い位置に存在するので、自動二輪車100の窃盗犯は起立した状態で収容空間30内の追跡装置500を取り外すことができない。したがって、追跡装置500を自動二輪車100から取り外すことの困難性が向上される。
上記のように、収容空間30の一部が車両側面視で車体フレーム1の下端部の近傍部分およびエンジン8の前半下部に重なる。また、図5に示すように、車両平面視でエンジン8と収容空間30との間に車体フレーム1の一部が配置される。この場合、エンジン8の動作時に、エンジン8から発生するノイズが車体フレーム1により吸収される。それにより、収容空間30に取り付けられる追跡装置500がエンジン8からのノイズの影響を受けない。したがって、追跡装置500のより良好な通信環境を確保することができる。
図3、図4、図5および図6に示すように、エンジン8の下半部前方にはラジエター210が設けられている。ラジエター210は、冷却液の導入ポート形成部材211および導出ポート形成部材212を含む。導入ポート形成部材211はラジエター210の右端部に設けられ、導出ポート形成部材212はラジエター210の左端部に設けられている。
図4に示すように、ラジエター210の導出ポート形成部材212は、車両正面視で収容空間30に重なる。この場合、ラジエター210により自動二輪車100の前方の位置から収容空間30へのアクセスが困難になる。
図3および図5〜図7に示すように、ラジエター210の導出ポート形成部材212とエンジン8の左側部とをつなぐように冷却配管310が設けられている。冷却配管310は、ラジエター210からエンジン8内部へ冷却液を流通させる。また、冷却配管310は、車両平面視で収容空間30に重なるように、収容空間30の下方の位置に設けられている。このような冷却配管310の配置により、自動二輪車100の下方の位置から収容空間30へのアクセスがより困難になる。
図6に示すように、ラジエター210の後部には、ラジエターファン220が取り付けられている。また、エンジン8の底部には、エンジン8の排気ポートに接続される2本の排気管180が前後方向Lに延びるように設けられている。さらに、エンジン8の底部には、エンジン8内のオイルを浄化するオイルエレメント81が設けられている。
ラジエターファン220の後端部、2本の排気管180の前端部およびオイルエレメント81は、車両平面視で収容空間30の右方に位置するとともに左フレーム1Aおよび右フレーム1B間に位置する。この場合、ラジエターファン220の後端部、2本の排気管180の前端部およびオイルエレメント81は、車両平面視で図1のトンネルカバー22に重なる。また、図3に示すように、ラジエターファン220の後端部、2本の排気管180の前端部およびオイルエレメント81は、収容空間30よりも下方に位置する。このような構成により、収容空間30とは反対側における自動二輪車100の右側下方の位置から収容空間30へのアクセスがより困難になる。
図7では、左右方向Hにおける追跡装置500の中央部を通る仮想鉛直線L1と、左右方向Hにおける追跡装置500の最も内側の縁(追跡装置500の最も右側の部分)を通る仮想鉛直線L2とが示される。また、左右方向Hにおける左フートボード21Aの中央部を通る仮想鉛直線L3と、左右方向Hにおけるトンネルカバー22の最も外側の縁(トンネルカバー22の最も左側の部分)を通る仮想鉛直線L4とが示される。
図7に示すように、トンネルカバー22の左側部は、下端部から上方に向かって左方(外側)に膨らむように形成されている。なお、図示しないトンネルカバー22の右側部は、下端部から上方に向かって右方(外側)に膨らむように形成されている。
図7の仮想鉛直線L1,L3を参照すると、追跡装置500の左右方向Hにおける中央部は、左フートボード21Aの左右方向Hにおける中央部よりも左右方向Hで自動二輪車100の内側に位置する。すなわち、追跡装置500は、自動二輪車100の左右方向Hに垂直な車両中心面により近い位置に配置されている。この場合、追跡装置500は、左フートボード21Aの中央部よりも左フレーム1Aにより近い位置に配置される。そのため、追跡装置500と左フレーム1Aとの間に広い空間が形成されることが抑制される。すなわち、追跡装置500と左フレーム1Aとの間に追跡装置500を取り外すための作業スペースが形成されない。したがって、追跡装置500の取り外しが困難となっている。
また、図7の仮想鉛直線L2,L4を参照すると、追跡装置500の左右方向Hにおける内側の縁は、トンネルカバー22の左右方向Hにおける最も外側の縁よりも左右方向Hで自動二輪車100の内側に位置する。すなわち、追跡装置500は、自動二輪車100の左右方向Hに垂直な車両中心面により近い位置に配置されている。この場合、追跡装置500は、左フレーム1Aにより近い位置に配置されるので、追跡装置500と左フレーム1Aとの間に追跡装置500を取り外すための作業スペースが形成されない。したがって、追跡装置500の取り外しが困難となっている。
図8は、図1のサイドスタンド70が不支持状態にあるときの収容空間30の位置とサイドスタンド70が支持状態にあるときの収容空間30の位置との関係を示す模式図である。図8(a)にサイドスタンド70が不支持状態にあるときの自動二輪車100の正面図が示される。図8(b)にサイドスタンド70が支持状態にあるときの自動二輪車100の正面図が示される。
図8(a)に示すように、サイドスタンド70が不支持状態でありかつ自動二輪車100が直進する場合、自動二輪車100は路面RSに対して垂直に起立する。一方、サイドスタンド70が支持様態でありかつ自動二輪車100が停止している場合、自動二輪車100は路面RSに対して傾斜した状態で起立する。
ここで、収容空間30およびサイドスタンド70は、図6に示すように、左右方向Hにおける自動二輪車100の中心よりも左方に位置する。そのため、図8(a),(b)に示すように、サイドスタンド70が支持状態にあるときの収容空間30の路面RSからの高さH2は、サイドスタンド70が不支持状態にあるときの収容空間30の路面RSからの高さH1に比べて低くなる。すなわち、収容空間30は、サイドスタンド70が支持状態にあるときに、サイドスタンド70が不支持状態でかつ自動二輪車100が直立しているときに比べて下方に位置する。
このように、自動二輪車100がサイドスタンド70により支持されているときに収容空間30がより路面RSに近づく。それにより、収容空間30を覆う左サイドカバー23A(図1)と路面RSとの間の隙間が小さくなる。したがって、収容空間30内に配置された追跡装置500を自動二輪車100から取り外すことの困難性をより向上させることが可能となる。
[4]追跡装置の詳細
図9は追跡装置500を一方向から見た外観斜視図であり、図10は図9の追跡装置500を他の方向から見た外観斜視図であり、図11は図9の追跡装置500の側面図である。また、図12は図9の追跡装置500が備える保持部材600の平面図であり、図13は図12の保持部材600を矢印Q1の方向から見た側面図であり、図14は図12の保持部材600を矢印Q2の方向から見た側面図である。
図9〜図11に示すように、追跡装置500は、主としてアンテナ510、通信装置520、ケーブル530および保持部材600を含む。アンテナ510は、例えばGPS(全地球測位システム:Global Positioning System)用のアンテナであり、追跡装置500が自動二輪車100に取り付けられた状態で自動二輪車100の現在位置に関する情報を取得するために用いられる。アンテナ510には、ケーブル530の一端が接続されている。
通信装置520は、前端面521、後端面522、上面523および下面524を有する。通信装置520の前端面521には、給電用コネクタ529およびアンテナ用コネクタ531が設けられている。給電用コネクタ529には、図1のハーネスHAが接続される。それにより、通信装置520に図1のバッテリ92からの電力が供給される。また、アンテナ用コネクタ531には、ケーブル530の他端が接続される。通信装置520は、アンテナ510により取得される現在位置に関する情報を自動二輪車100の外部に無線送信する。
保持部材600は、アンテナ510および通信装置520を一体的に保持する。ここで、保持部材600の構造の詳細を説明する。図12に示すように、保持部材600は、右部材610および左部材650が互いに接合された構成を有する。右部材610および左部材650は、それぞれ金属製の板状部材を予め定められた形状に加工するとともに、折り曲げ加工することにより作製される。
右部材610は、図12〜図14に示すように、右保持板620、前壁631および側壁632を含む。右保持板620は矩形状を有する。右保持板620の長手方向の一端部から上方に向かって垂直に延びるように前壁631が形成されている。右保持板620の一側辺から上方に向かって垂直に延びるように側壁632が形成されている。図12に一点鎖線で示すように、右保持板620の上面の一部領域RPには、ねじまたは接着剤を用いて上記のアンテナ510が取り付けられる。右保持板620のうちアンテナ510が取り付けられる領域から外れた部分に、長孔621が形成されている。
左部材650は、左保持板660、前壁671、後壁672、側壁673、支持板680およびコネクタ周壁690を含む。左保持板660は、右保持板620よりも小さい矩形状を有する。右部材610および右保持板620は、右保持板620および左保持板660が同一平面上で互いに隣り合うように接合されている。
左保持板660の長手方向の一端部から上方に向かって垂直に延びるように前壁671が形成されている。左保持板660の長手方向の他端部から上方に向かって垂直に延びるように後壁672が形成されている。右部材610の反対側に位置する右保持板620の一側辺から上方に向かって垂直に延びるように側壁673が形成されている。左保持板660の中央部には、長孔661が形成されている。
右部材610に近接する左保持板660の他側辺から上方に向かって垂直に延びるとともに、他側辺に平行な方向へさらに延びるように帯状の支持板680が形成されている。支持板680の長さは、右保持板620の長手方向の長さよりも長い。支持板680の一端部および他端部には、挿入孔681,682がそれぞれ形成されている。左保持板660と支持板680の他端部との間に位置する支持板680の下縁部から下方に延びるようにコネクタ周壁690が形成されている。
コネクタ周壁690は、支持板680の下縁から下方に延びる帯状の板部材を折り曲げることにより形成される。図14に示すように、コネクタ周壁690は、図12の保持部材600を矢印Q2の方向に見た場合に、右部材610の下方の位置でU字型に屈曲している。コネクタ周壁690の先端部は、右保持板620の下面に接合されている。
ここで、図9および図11に示すように、通信装置520には、上面523から上方に延びるように2本の植え込みボルトBLが設けられている。通信装置520を保持部材600に取り付ける際には、まず右保持板620(図12)の一部領域RP上にアンテナ510が取り付けられる。次に、通信装置520の給電用コネクタ529が、図10に示すようにコネクタ周壁690の内側に挿入される。また、2本の植え込みボルトBLが右保持板620および左保持板660に形成された長孔621,661にそれぞれ挿入される。この状態で、図9および図11に示すように、2本の植え込みボルトBLに2つのナットNUがそれぞれ取り付けられ、通信装置520が保持部材600に締結される。それにより、アンテナ510および通信装置520が保持部材600に一体的に保持される。その後、アンテナ510と通信装置520とがケーブル530を介して電気的に接続される。
このように、追跡装置500においては、複数の部材が保持部材600により一体的に保持されるので、後述する追跡装置500の自動二輪車100への取付作業が容易になる。
[5]追跡装置の取付方法
追跡装置500が取り付けられていない自動二輪車100に追跡装置500を取り付けるための取付方法の一例を説明する。図15〜図17は、追跡装置500の取付方法を示す自動二輪車100の一部拡大側面図である。上記のように、左サイドカバー23Aは、左フートボード21Aおよび左下部カバー24Aを含む中央カバー29の他の部分に対して、複数のねじを用いて着脱可能に構成される。追跡装置500の取付時には、まず左フートボード21Aの下の左サイドカバー23Aが取り外される。図15には、左サイドカバー23Aが取り外される前の収容空間30周辺部の外観が示される。
図16に示すように、左サイドカバー23Aが取り外されると、収容空間30を含む中央カバー29の内部空間が自動二輪車100の左方に露出する。収容空間30には、間隔をおいて前後方向Lに並ぶように取付部材14,15が配置されている。取付部材14,15には、追跡装置500の保持部材600に形成される挿入孔681,682(図11および図13)に対応する挿入孔14h,15hがそれぞれ形成されている。各挿入孔14h,15hは、その挿入孔の軸線が図15の左サイドカバー23Aの外方を向くように開口している。
次に、追跡装置500が用意される。追跡装置500の2つの挿入孔681,682(図11および図13)が車両側面視でそれぞれ取付部材14,15の挿入孔14h,15hに重なるように、追跡装置500が位置決めされる。
次に、図17に示すように、追跡装置500の挿入孔681および取付部材14の挿入孔14hに1本のシェアボルトSBが挿入される。また、追跡装置500の挿入孔682および取付部材15の挿入孔15hに1本のシェアボルトSBが挿入される。このとき、上記のように取付部材14,15の挿入孔14h,15hの軸線が図15の左サイドカバー23Aの外方を向くので、作業者は、自動二輪車100の左方の位置からシェアボルトSBを各挿入孔14h,15hに容易に挿入することができる。
次に、各シェアボルトSBに図示しないナットが取り付けられる。このようにして、追跡装置500の支持板680が、2本のシェアボルトSBおよび図示しないナットを用いて取付部材14,15に締結される。
ここで、シェアボルトSBは、頭部と軸部との間に小径部を有するボルトである。小径部は、予め定められた締め付けトルクで破断するように設計されている。支持板680と取付部材14,15との締結時には、各シェアボルトSBの頭部に予め定められた締め付けトルクを超える締め付けトルクが与えられる。それにより、支持板680と取付部材14,15とが締結された状態で、各シェアボルトSBの頭部と軸部とが分離する。そのため、支持板680が取付部材14,15に取り付けられた後は、取付部材14,15よりも左方の位置から各シェアボルトSBを緩めることができず、支持板680を取り外すことができない。したがって、追跡装置500を自動二輪車100から取り外すことの困難性をより向上させることが可能となる。
なお、取付部材14,15の挿入孔14h,15hの各々の内周面には、予めシェアボルトSBのおねじに対応するめねじが形成されていてもよい。あるいは、取付部材14,15には、挿入孔14h,15hが形成される部分に重なるように、予めシェアボルトSBに対応するナットが溶接等により接合されていてもよい。この場合、シェアボルトSBによる締結作業がより容易になる。
その後、収容空間30に引き込まれたハーネスHAが追跡装置500の通信装置520(図10)に設けられた給電用コネクタ529(図10)に接続される。それにより、自動二輪車100のバッテリ92(図1)の電力がメインハーネスMH(図1)およびハーネスHAを通して通信装置520(図10)に供給される。このようにして、収容空間30内に追跡装置500が取り付けられる。
最後に、左サイドカバー23Aが、左フートボード21Aおよび左下部カバー24Aを含む中央カバー29の他の部分に取り付けられる。それにより、追跡装置500の取付作業が完了する。
ここで、図10に示すように、保持部材600のコネクタ周壁690および右保持板620は通信装置520の給電用コネクタ529の周囲を取り囲む。この場合、給電用コネクタ529がコネクタ周壁690および右保持板620により保護される。それにより、追跡装置500が自動二輪車100に取り付けられた状態で、給電用コネクタ529が破壊されることが防止され、給電用コネクタ529へのハーネスHAの接続状態が確保される。したがって、バッテリ92から通信装置520への電力の供給が確保され、現在位置の取得機能および通信機能を含む追跡装置500の各種機能の無効化が防止される。
図9に示すように、保持部材600の前壁671、後壁672、側壁673および支持板680は、通信装置520を保持部材600に締結する一方のナットNUの周囲を取り囲む。また、図9に示すように、保持部材600の前壁631、右部材610および支持板680ならびにアンテナ510は、通信装置520を保持部材600に締結する他方のナットNUの周囲を取り囲む。さらに、図7および図17に示すように、追跡装置500が自動二輪車100に取り付けられた状態で、追跡装置500の直上には左フートボード21Aが位置する。このとき、追跡装置500のうち図9の左保持板660が左フートボード21Aの下面に対向する。また、図9の右保持板620およびアンテナ510の大部分が左フートボード21Aの下面に対向する。
これらの結果、追跡装置500が自動二輪車100に取り付けられることにより、一方のナットNUが保持部材600の前壁671、後壁672、側壁673および支持板680と、左フートボード21Aとにより保護される。また、他方のナットNUが保持部材600の前壁631、側壁632および支持板680ならびにアンテナ510と、左フートボード21Aとにより保護される。したがって、追跡装置500が自動二輪車100に取り付けられた状態で、通信装置520が保持部材600から取り外されることが防止される。
[6]効果
本実施の形態に係る自動二輪車100においては、左フートボード21Aの下方に追跡装置500を収容するための収容空間30が形成される。上記のように、収容空間30は、左フートボード21Aおよび左サイドカバー23Aにより雨水から保護される。また、左フートボード21Aの上方の空間に電波吸収体が存在しないので、収容空間30内に追跡装置500が収容された状態で追跡装置500の良好な通信環境が確保される。さらに、上記の構成によれば、収容空間30の左右に図1の左サイドカバー23Aおよび車体フレーム1の一部が存在するので、自動二輪車100の左右から収容空間30へアクセスすることは困難である。また、収容空間30は、路面に近い位置に存在する。したがって、収容空間30内で追跡装置500が取付部材14,15に取り付けられた場合に、自動二輪車100の窃盗犯は起立した状態で収容空間30内の追跡装置500を取り外すことができない。
これらより、雨水から追跡装置500を保護しつつ追跡装置500の通信環境を確保するとともに追跡装置500を自動二輪車100から取り外すことの困難性を向上させることが可能となる。したがって、追跡装置500が自動二輪車100に取り付けられることにより、自動二輪車100の現在位置を追跡装置500により容易かつ正確に把握することができる。
また、追跡装置500を自動二輪車100に取り付ける際には、左フートボード21A下の左サイドカバー23Aが取り外され、追跡装置500が収容空間30内で取付部材14,15に取り付けられる。したがって、自動二輪車100への追跡装置500の取り付けに煩雑な作業を要しない。
[7]他の実施の形態
(1)上記実施の形態では、自動二輪車100の収容空間30内で取付部材14,15に追跡装置500が取り付けられているが、自動二輪車100には追跡装置500が取り付けられていなくてもよい。このような場合でも、自動二輪車100においては、追跡装置500の取り付けに煩雑な作業を要しない。したがって、使用者は、必要に応じて簡単な作業で追跡装置500を取り付けることができる。
(2)上記実施の形態では、収容空間30の一部が車両側面視で車体フレーム1の下端部の近傍部分に重なるとともに車両側面視でエンジン8の前半下部に重なるが、本発明はこれに限定されない。
収容空間30の一部が車両側面視でトンネルカバー22よりも下方に位置する車体フレーム1の部分に重なるとともに、収容空間30が車両側面視でエンジン8に重ならないように、車体フレーム1、エンジン8および収容空間30が配置または設計されてもよい。このような場合でも、収容空間30の右方側に車体フレーム1の一部が存在するので、自動二輪車100の右方から収容空間30へアクセスすることの困難性を向上させることができる。なお、収容空間30が車両側面視でエンジン8に重ならない場合、エンジン8全体がトンネルカバー22内に収容されてもよい。
あるいは、収容空間30の一部が車両側面視でトンネルカバー22よりも下方に位置するエンジン8の部分に重なるとともに、収容空間30が車両側面視で車体フレーム1に重ならないように、車体フレーム1、エンジン8および収容空間30が配置または設計されてもよい。このような場合でも、収容空間30の右方側にエンジン8の一部が存在するので、自動二輪車100の右方から収容空間30へアクセスすることの困難性を向上させることができる。
(3)上記実施の形態では、トンネルカバー22の内部に車体フレーム1の一部およびエンジン8の一部が収容されるが、本発明はこれに限定されない。トンネルカバー22の内部には、エンジン8に代えて燃料タンクが車体フレームの一部とともに収容されてもよい。
図18は、他の実施の形態に係る自動二輪車の模式的側面図である。本例の自動二輪車100Xについて図1の自動二輪車100と異なる点を説明する。自動二輪車100Xは図1の車体フレーム1に対応する車体フレーム1Xを備える。車体フレーム1Xの前端部にヘッドパイプ11Xが設けられる。車体フレーム1Xは、上部フレーム12Xおよび下部フレーム13Xを含む。上部フレーム12Xは、ヘッドパイプ11Xから左右に分岐しつつ後方に延びるように形成されている。下部フレーム13Xは、上部フレーム12Xよりも下方の位置でヘッドパイプ11Xから左右に分岐しつつ後方に向かって斜め下方に延びるとともに後方に向かって湾曲している。
ヘッドパイプ11Xには、図示しないステアリングシャフトを介してフロントフォーク2Xが左右方向Hに揺動可能に設けられる。フロントフォーク2Xの上端部にハンドル3Xが取り付けられ、フロントフォーク2Xの下端部に前輪4Xが回転可能に取り付けられている。
上部フレーム12Xの後半部の上には前後方向Lに延びるようにシート7Xが設けられている。シート7Xの下方の位置で下部フレーム13Xの後部から後方に延びるようにユニットスイング式エンジン8Xが設けられている。ユニットスイング式エンジン8Xの前方で左右に分岐する下部フレーム13Xの内側に燃料タンク6Xが設けられている。ユニットスイング式エンジン8Xの後端部近傍に後輪10Xが回転可能に取り付けられている。後輪10Xは、ユニットスイング式エンジン8Xにより発生される動力により回転する。
自動二輪車100Xは図1のフロントカバー20、リアカバー28および中央カバー29にそれぞれ対応するフロントカバー20X、リアカバー28Xおよび中央カバー29Xを備える。中央カバー29Xは、図1の一対のフートボード21、トンネルカバー22および一対のサイドカバー23にそれぞれ対応する一対のフートボード21X、トンネルカバー22Xおよび一対のサイドカバー23Xを含む。図18においては、左のフートボード21Xが太い実線で示され、トンネルカバー22Xにドットパターンが付され、左のサイドカバー23Xにハッチングが付される。一対のサイドカバー23Xの内側に位置するとともに、車両平面視で左のフートボード21Xに重なるように収容空間30Xが設けられている。
図18の例では、トンネルカバー22Xの内部に車体フレーム1Xの一部および燃料タンク6Xの一部が収容され、トンネルカバー22Xの内部にユニットスイング式エンジン8Xは収容されない。また、収容空間30Xの少なくとも一部が車両側面視でトンネルカバー22Xよりも下方に位置する車体フレーム1Xの部分に重なるとともに、車両側面視で燃料タンク6Xに重なる。このような場合でも、収容空間30Xの右方側に車体フレーム1Xの一部および燃料タンク6Xの一部が存在するので、自動二輪車100Xの右方から収容空間30Xへアクセスすることの困難性を向上させることができる。
また、図18の自動二輪車100Xにおいては、収容空間30Xの一部が車両側面視でトンネルカバー22Xよりも下方に位置する車体フレーム1Xの部分に重なるとともに、収容空間30Xが車両側面視で燃料タンク6Xに重ならないように、車体フレーム1X、燃料タンク6Xおよび収容空間30Xが配置または設計されてもよい。このような場合でも、収容空間30Xの右方側に車体フレーム1Xの一部が存在するので、自動二輪車100Xの右方から収容空間30Xへアクセスすることの困難性を向上させることができる。なお、収容空間30Xが車両側面視で燃料タンク6Xに重ならない場合、燃料タンク6X全体がトンネルカバー22X内に収容されてもよい。
あるいは、収容空間30Xの一部が車両側面視でトンネルカバー22Xよりも下方に位置する燃料タンク6Xの部分に重なるとともに、収容空間30Xが車両側面視で車体フレーム1に重ならないように、車体フレーム1X、燃料タンク6Xおよび収容空間30Xが配置または設計されてもよい。このような場合でも、収容空間30Xの右方側に燃料タンク6Xの一部が存在するので、自動二輪車100Xの右方から収容空間30Xへアクセスすることの困難性を向上させることができる。
(4)上記実施の形態では、トンネルカバー22の内部に、車両構成部品の一例としてエンジン8の一部が収容される。また、図18の例では、トンネルカバー22Xの内部に、車両構成部品の他の例として燃料タンク6Xの一部が収容される。本発明に係る車両構成部品は上記の例に限定されない。トンネルカバー22,22Xの内部には、車両構成部品として、エンジン8の一部および燃料タンク6Xの一部が収容されてもよいし、エアクリーナまたは収納ボックス等の他の部品が設けられてもよい。
(5)上記実施の形態では、車両平面視で左フートボード21Aに重なるように、追跡装置500を収容するための収容空間30が左フートボード21Aの下方に形成されるが、本発明はこれに限定されない。収容空間30は、車両平面視で左フートボード21Aではなく右フートボード21Bに重なるように、右フートボード21Bの下方に形成されてもよい。この場合においても、収容空間30の左右に右のサイドカバー23および車体フレーム1の一部が存在するので、自動二輪車100の左右から収容空間30へアクセスすることは困難となる。したがって、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、自動二輪車100の左右一対のフートボード21の下方に左右一対の収容空間30がそれぞれ形成されてもよい。この場合、2つの収容空間30内に2つの追跡装置500がそれぞれ取り付けられてもよい。
(6)上記実施の形態においては、一対のフートボード21、トンネルカバー22、一対のサイドカバー23および一対の下部カバー24の各々は、それぞれ別体で構成されるが、本発明はこれに限定されない。例えば、トンネルカバー22、一対のフートボード21、一対のサイドカバー23および一対の下部カバー24のうちの少なくとも一部が単一のカバー部材により一体的に形成されてもよい。
例えば、一対のフートボード21およびトンネルカバー22が単一のカバー部材で構成され、左のサイドカバー23および左のサイドカバー24が単一のカバー部材で構成され、右のサイドカバー23および右のサイドカバー24が単一のカバー部材で構成されてもよい。この場合、左のサイドカバー23および左のサイドカバー24が、中央カバー29の他の部分から着脱可能に構成されることが好ましい。
(7)上記実施の形態は、本発明を自動二輪車に適用した例であるが、これに限らず、自動四輪車、自動三輪車もしくはATV(All Terrain Vehicle;不整地走行車両)等の他の車両に本発明を適用してもよい。
[8]請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応関係
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各構成要素との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
上記の実施の形態においては、車体フレーム1が車体フレームの例であり、エンジン8および燃料タンク6Xが車両構成部品の例であり、一対のフートボード21,21Xが一対のフートボードの例であり、トンネルカバー22,22Xがトンネルカバーの例であり、一対のサイドカバー23,23Xが一対のサイドカバーの例であり、左フートボード21Aおよび図18の左のフートボード21Xが少なくとも一方のフートボードの例であり、追跡装置500が追跡装置の例であり、収容空間30,30Xが収容空間の例である。
また、トンネルカバー22内に位置するエンジン8の部分およびトンネルカバー22X内に位置する燃料タンク6Xの部分が車両構成部品の一部の例であり、トンネルカバー22内に位置する車体フレーム1の部分およびトンネルカバー22X内に位置する車体フレーム1Xの部分が車体フレームの一部の例であり、トンネルカバー22よりも下方に位置するエンジン8の部分およびトンネルカバー22Xよりも下方に位置する燃料タンク6Xの部分が車両構成部品の他の部分の例であり、トンネルカバー22内に位置する車体フレーム1の部分およびトンネルカバー22X内よりも下方に位置する車体フレーム1Xの部分が車体フレームの他の部分の例であり、取付部材14,15が取付部材の例であり、自動二輪車100,100Xが鞍乗型車両の例である。
また、アンテナ510がアンテナの例であり、通信装置520が通信装置の例であり、保持部材600が保持部材の例であり、シェアボルトSBがシェアボルトの例であり、挿入孔14h,15hが挿入孔の例であり、バッテリ92がバッテリの例であり、ハーネスHAおよびメインハーネスMHがハーネスの例であり、給電用コネクタ529がコネクタの例であり、コネクタ周壁690がコネクタ周壁の例であり、ナットNUが締結部材の例であり、右保持板620および左保持板660が保持板の例であり、前壁631,671、側壁632,673、後壁672および支持板680が締結部材周壁の例である。
また、エンジン8がエンジンの例であり、ラジエター210がラジエターの例であり、冷却配管310が冷却配管の例であり、ラジエターファン220がラジエターファンの例であり、排気管180が排気管の例であり、オイルエレメント81がオイルエレメントの例であり、燃料タンク6Xが燃料タンクの例であり、サイドスタンド70がスタンドの例である。
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の構成要素を用いることもできる。
本発明は、種々の鞍乗型車両に有効に利用することができる。
1,1X 車体フレーム
1A 左フレーム
1B 右フレーム
2,2X フロントフォーク
3,3X ハンドル
4,4X 前輪
5 後部フレーム
6,6X 燃料タンク
7,7X シート
8 エンジン
8X ユニットスイング式エンジン
9 リアアーム
10,10X 後輪
11,11X ヘッドパイプ
12A,12B,13A,13B ボード支持片
12X 上部フレーム
13X 下部フレーム
14,15 取付部材
14h,15h 挿入孔
20,20X フロントカバー
21 フートボード
21A 左フートボード
21B 右フートボード
21X フートボード
22,22X トンネルカバー
23,23X サイドカバー
23A 左サイドカバー
24 下部カバー
24A 左下部カバー
28,28X リアカバー
29,29X 中央カバー
30,30X 収容空間
70 サイドスタンド
81 オイルエレメント
91 ECU
92 バッテリ
100,100X 自動二輪車
180 排気管
210 ラジエター
211 導入ポート形成部材
212 導出ポート形成部材
220 ラジエターファン
310 冷却配管
500 追跡装置
510 アンテナ
520 通信装置
521 前端面
522 後端面
523 上面
524 下面
529 給電用コネクタ
530 ケーブル
531 アンテナ用コネクタ
600 保持部材
610 右部材
620 右保持板
621,661 長孔
631,671 前壁
632,673 側壁
650 左部材
660 左保持板
672 後壁
680 支持板
681,682 挿入孔
690 コネクタ周壁
BL ボルト
H 左右方向
H1,H2 高さ
HA ハーネス
L 前後方向
L1,L2,L3,L4 仮想鉛直線
MH メインハーネス
NU ナット
RP 一部領域
RS 路面
SB シェアボルト
V 上下方向
特許第4189154号公報
[2]追跡装置の収容空間
図1に太い一点鎖線で示すように、左フートボード21Aの下方でかつ左サイドカバー23Aの内側の位置には、車両側面視で左サイドカバー23Aに重なるように追跡装置500(図2)を収容するための収容空間30が形成される。追跡装置500は、例えば自動二輪車100が盗難にあった場合に自動二輪車100の現在位置を示す情報を追跡装置500の管理者に無線送信する機能を有する。追跡装置500の詳細は後述する。
ここで、図1のメインハーネスMHは、収容空間30に収容される追跡装置500とECU91およびバッテリ92とを電気的に接続するとともに、バッテリ92の電力を追跡装置500の後述する通信装置520(図9)に供給するハーネスHAを含む。ハーネスHAの一部は、中央カバー29の内方で収容空間30に引き込まれる。
図8(a)に示すように、サイドスタンド70が不支持状態でありかつ自動二輪車100が直進する場合、自動二輪車100は路面RSに対して垂直に起立する。一方、サイドスタンド70が支持状態でありかつ自動二輪車100が停止している場合、自動二輪車100は路面RSに対して傾斜した状態で起立する。
通信装置520は、前端面521、後端面522、上面523および下面524を有する。通信装置520の後端面522には、給電用コネクタ529およびアンテナ用コネクタ531が設けられている。給電用コネクタ529には、図1のハーネスHAが接続される。それにより、通信装置520に図1のバッテリ92からの電力が供給される。また、アンテナ用コネクタ531には、ケーブル530の他端が接続される。通信装置520は、アンテナ510により取得される現在位置に関する情報を自動二輪車100の外部に無線送信する。
(3)上記実施の形態では、トンネルカバー22の内部に車体フレーム1の一部およびエンジン8の一部が収容されるが、本発明はこれに限定されない。トンネルカバー22の内部には、エンジン8に代えて燃料タンクが車体フレームの一部とともに収容されてもよい。
あるいは、収容空間30Xの一部が車両側面視でトンネルカバー22Xよりも下方に位置する燃料タンク6Xの部分に重なるとともに、収容空間30Xが車両側面視で車体フレーム1Xに重ならないように、車体フレーム1X、燃料タンク6Xおよび収容空間30Xが配置または設計されてもよい。このような場合でも、収容空間30Xの右方側に燃料タンク6Xの一部が存在するので、自動二輪車100Xの右方から収容空間30Xへアクセスすることの困難性を向上させることができる。
例えば、一対のフートボード21およびトンネルカバー22が単一のカバー部材で構成され、左のサイドカバー23および左の下部カバー24が単一のカバー部材で構成され、右のサイドカバー23および右の下部カバー24が単一のカバー部材で構成されてもよい。この場合、左のサイドカバー23および左の下部カバー24が、中央カバー29の他の部分から着脱可能に構成されることが好ましい。

Claims (15)

  1. 車体フレームと、
    前記車体フレームにより支持される車両構成部品と、
    車両前後方向に延びる左右一対のフートボードと、
    前記一対のフートボードの間の上方の空間を、上方および左右方向から取り囲むように設けられるトンネルカバーと、
    左のフートボードおよび右のフートボードからそれぞれ下方に延びるように形成された左右一対のサイドカバーとを備え、
    前記トンネルカバーは、前記車体フレームの一部および前記車両構成部品の少なくとも一部を収容し、
    前記一対のフートボードのうち少なくとも一方のフートボードの下方に追跡装置を収容可能な収容空間が形成され、前記収容空間は、前記一対のサイドカバーの内側にあって車両平面視で前記少なくとも一方のフートボードに重なりかつ車両側面視で前記一対のサイドカバーに重なり、前記収容空間の少なくとも一部は、車両側面視で前記車体フレームの前記一部を除く他の部分および前記車両構成部品の前記一部を除く他の部分のうち少なくとも一方に重なるように配置され、
    前記収容空間には、前記追跡装置用の取付部材が設けられた、鞍乗型車両。
  2. 前記追跡装置をさらに備え、
    前記追跡装置は、前記収容空間内で前記取付部材に取り付けられた、請求項1記載の鞍乗型車両。
  3. 前記追跡装置は、
    前記追跡装置の車両左右方向における中央部が前記少なくとも一方のフートボードの車両左右方向における中央部よりも車両左右方向で内側に位置するように配置される、請求項2記載の鞍乗型車両。
  4. 前記追跡装置は、
    前記追跡装置の車両左右方向における内側の縁が前記トンネルカバーの車両左右方向における最も外側の縁よりも車両左右方向で内側に位置するように配置される、請求項2または3記載の鞍乗型車両。
  5. 前記追跡装置は、
    前記鞍乗型車両の現在位置に関する情報を取得するためのアンテナと、
    前記アンテナにより取得される現在位置に関する情報を前記鞍乗型車両の外部に無線送信する通信装置と、
    前記アンテナおよび前記通信装置を保持する保持部材とを含み、
    前記保持部材は、シェアボルトを用いて前記取付部材に取り付けられた、請求項2〜4のいずれか一項に記載の鞍乗型車両。
  6. 前記取付部材は、前記シェアボルトが挿入される挿入孔を有し、
    前記挿入孔は、その挿入孔の軸線が前記少なくとも一方のフートボードに対応するサイドカバーの外方を向くように開口する、請求項5記載の鞍乗型車両。
  7. バッテリと、
    少なくとも前記バッテリからの電力を前記通信装置に供給する電力供給線として用いられるハーネスとをさらに備え、
    前記通信装置は、前記ハーネスが接続されるコネクタを含み、
    前記保持部材は、前記コネクタの周囲を取り囲むように設けられるコネクタ周壁を含む、請求項5または6記載の鞍乗型車両。
  8. 前記追跡装置は、前記通信装置を前記保持部材に締結する締結部材をさらに含み、
    前記保持部材は、
    前記締結部材により前記通信装置が締結される保持板と、
    前記締結部材により前記通信装置が前記保持部材に締結された状態で、前記締結部材の周囲を取り囲むように前記保持板上に設けられる締結部材周壁とを含む、請求項5〜7のいずれか一項に記載の鞍乗型車両。
  9. 前記車両構成部品は、エンジンを含み、
    前記収容空間の少なくとも一部は、車両側面視で前記エンジンに重なる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の鞍乗型車両。
  10. 前記収容空間の少なくとも一部は、車両側面視で前記車体フレームの前記他の部分に重なり、
    車両平面視で前記エンジンと前記収容空間との間に前記車体フレームの前記他の部分が配置される、請求項9記載の鞍乗型車両。
  11. ラジエターと、
    前記エンジンと前記ラジエターとの間で冷却液を流通させる冷却配管とをさらに備え、
    前記ラジエターは、車両正面視で前記収容空間に重なるように、車両前後方向において前記収容空間の前方に設けられ、
    前記冷却配管は、車両平面視で前記収容空間に重なるように、前記収容空間の下方の位置に設けられる、請求項9または10記載の鞍乗型車両。
  12. 前記ラジエターに設けられるラジエターファンと、
    前記エンジンの排気ポートに接続される排気管とをさらに備え、
    前記エンジンは、オイルエレメントを有し、
    前記ラジエターファンの少なくとも一部、前記オイルエレメントの少なくとも一部および前記排気管の少なくとも一部は、車両平面視で前記トンネルカバーに重なるように、前記収容空間よりも下方の位置に設けられる、請求項11記載の鞍乗型車両。
  13. 前記車両構成部品は、燃料タンクを含み、
    前記収容空間の少なくとも一部は、車両側面視で前記燃料タンクに重なる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の鞍乗型車両。
  14. 路面上に前記車両を支持可能に設けられるスタンドをさらに備え、
    前記収容空間は、前記スタンドにより前記車両が支持されたときに、前記車両が直立しているときに比べて下方に位置する、請求項1〜13のいずれか一項に記載の鞍乗型車両。
  15. 鞍乗型車両に追跡装置を取り付ける取付方法であって、
    前記鞍乗型車両は、車体フレームと、前記車体フレームにより支持される車両構成部品と、車両前後方向に延びる左右一対のフートボードと、前記一対のフートボードの間の上方の空間を、上方および左右方向から取り囲むように設けられるトンネルカバーと、左のフートボードおよび右のフートボードからそれぞれ下方に延びるように形成された左右一対のサイドカバーとを備え、前記トンネルカバーは、前記車体フレームの一部および前記車両構成部品の少なくとも一部を収容し、前記一対のフートボードのうち少なくとも一方のフートボードの下方に収容空間が形成され、前記収容空間は、前記一対のサイドカバーの内側にあって車両平面視で前記少なくとも一方のフートボードに重なりかつ車両側面視で前記一対のサイドカバーに重なり、前記収容空間の少なくとも一部は、車両側面視で前記車体フレームの一部を除く他の部分および前記車両構成部品の一部を除く他の部分のうち少なくとも一方に重なるように配置され、
    前記取付方法は、
    前記少なくとも一方のフートボード下のサイドカバーを取り外すステップと、
    前記追跡装置を前記収容空間内に位置するように取付部材を用いて取り付けるステップとを含む、鞍乗型車両への追跡装置の取付方法。
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