JP2018090011A - 車両用シートのシートクッション - Google Patents
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Abstract
Description
これらの図に示すシートクッションSeは、クッションフレーム1と、複数のクッションバネ2eとを備えており、これらの上側にクッションパッド3が載設される。クッションバネ2eは、Sバネ(ジグザグバネ)であり、クッションフレーム1のフロント及びリアのフレーム部11,12の相互間に架け渡されて前後方向に延びている。リアフレーム部12は、図4に示すように、シートクッションSeの昇降用のリンク機構(不図示)を構成する後側パイプ5の下方に位置する底壁部12aに加え、この底壁部12aの前端及び後端から前壁部12d及び後壁部12bが上向きに起立した断面形状を有し、車両の側突時における車幅方向への荷重入力に対する強度向上が図られている。
前記した構成によれば、クッションパッド3をクッションバネ2eによって支持しているため、クッション性を良くすることが可能である。
第2に、クッションバネ2eの後端部21を支持するための手段として、高さが比較的高くされたブラケット6を用いているが、このブラケット6は、乗員8の臀部の直下に位置し、乗員8に異物感を与える虞がある。
第3に、ブラケット6をリアフレーム部12に接合する手段を採用しているため、部品点数、並びに製造工程数が多くなる。その結果、製造コストが高くなる。
第1に、クッションバネは、前記したJISまたは米国SAEで規定されているような標準的な体格又はこれに近い体格の乗員のヒップポイントの直下位置が最低高さ部分とされ、かつその前側及び後側には、前上がり傾斜領域及び後上がり傾斜領域が隣接している。このため、前記乗員からクッションバネに作用する荷重分布とクッションバネの各所の高さとは的確に対応した関係となり、クッションバネからの反発力が、前記乗員のヒップポイントに対して乗員の臀部などの他の部位よりも強く作用することが無くなり、乗員の臀部や大腿部の付け根などの各所に作用するクッションバネの反発力の均一化を図ることが可能となる。その結果、車両用シートの座り心地を、従来よりも良くすることが可能となる。
第2に、クッションバネの後端部を支持するための従来のブラケットを不要とし、このブラケットに代えて、乗員の臀部の下方には、クッションバネの一部を配置させることができる。このため、前記ブラケットの存在に起因して、乗員に異物感を与える不具合を無くすことができる他、クッションバネの全長を従来よりも長くし、乗員の臀部の広い範囲にクッションバネの弾発力を有効に作用させることできる。したがって、座り心地を一層良くすることが可能である。
第3に、前記した従来のブラケットを不要にできるため、車両用シートの部品点数並びに製造工程を少なくし、製造コストを低減することもできる。
第4に、クッションバネを前後方向に延びる向きに設けているため、特許文献1について述べたような違和感も生じないようにすることが可能である。
なお、理解を容易にすべく図3及び図4に示した従来技術と同一又は類似の要素には、前記従来技術と同一の符号を付すこととし、重複説明は適宜省略する。
3次元マネキン(自動車室内寸法測定用三次元座位人体模型(3DM−JM 50))、又は米国SAE J−826の3次元マネキンのヒップポイントHの直下位置が最も高さが低い最低高さ部分2aとされている。
この最低高さ部分2aの前側隣接領域は、適度な傾斜角αの前上がり傾斜領域2bとされている。本実施形態においては、クッションバネ2のうち、最低高さ部分2aの前側に位置する略全域が、前上がり傾斜領域2bである。一方、最低高さ部分2aの後側隣接領域は、適度な傾斜角βの後上がり傾斜領域2cとされている。傾斜角α,βは、たとえばα<βの関係とされているが、これに限定されない。後上がり傾斜領域2cとバネ用係止部12cとの相互間領域には、後上がり傾斜領域2cとは異なる傾斜状態の追加の領域2dが形成されている。本実施形態においては、追加の領域2dは、略水平状とされているが、これに限定されず、後上がり傾斜状、又は後下がり傾斜状とされていてもよい。
本発明は、車両の前部座席のみならず、後部座席用のシートクッションにも適用することができる。したがって、クッションフレームの具体的な形状なども、上述の実施形態とは異なるものとすることができる。
H ヒップポイント
1 クッションフレーム
10 サイドフレーム部
11 フロントフレーム部
12 リアフレーム部
2 クッションバネ
2a 最低高さ部分
2b 前上がり傾斜領域
2c 後上がり傾斜領域
3 クッションパッド
Claims (1)
- 横幅方向に間隔を隔てて前後方向に延びる左右一対のサイドフレーム部の前部どうし及び後部どうしの相互間にそれぞれ位置して横幅方向に延びるフロントフレーム部及びリアフレーム部を有し、かつ上面部上にクッションパッドが載設されるクッションフレームと、
前記フロントフレーム部と前記リアフレーム部との相互間に架け渡されて前後方向に延び、かつ前記クッションパッドの下側に配されるクッションバネと、
を備えている、車両用シートのシートクッションであって、
前記リアフレーム部は、底壁部と、この底壁部の後部から上向きに立ち上がった後壁部を有し、かつこの後壁部の上部に、前記クッションバネの後端部が支持されており、
前記クッションバネは、JIS D4607、又は米国SAE J−826の3次元マネキンのヒップポイントの直下位置が最も高さが低い最低高さ部分とされ、かつこの最低高さ部分の前側隣接領域は、前上がり傾斜領域とされているとともに、後側隣接領域は、後上がり傾斜領域とされていることを特徴とする、車両用シートのシートクッション。
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