JP2018087607A - 車両の伝動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】偏心軸の軽量化を図ることにより,その回転アンバランス量を効果的に減少させた車両の伝動装置を提供する。【解決手段】減速機Rと差動装置Dとが,減速機Rの中空の入力軸8内に,差動装置Dから突出するドライブ軸S1が同心状に配置されるように並ぶ。減速機Rは,その入力軸8にそれより大径に形成された偏心軸12と,この偏心軸12に回転自在に支持される外歯ギヤ13aと,ギヤケース1に入力軸8との同心位置で固定されて外歯ギヤ13aと噛合する内歯ギヤ13bとを有する。偏心軸12には,入力軸8の中空部8aより大径で前記中空部8aに連なる凹部12cが設けられる。【選択図】図1
Description
本発明は,減速機及び差動装置を備える車両の伝動装置に関する。
従来,この種の車両の伝動装置において,原動機より回転動力を入力される減速機と,この減速機の出力動力を受けて車両の一対のドライブ軸に分配する差動装置とが,前記減速機の中空の入力軸内に一方の前記ドライブ軸が同心状に配置されるように並び,前記減速機が,前記入力軸にそれより大径に形成された偏心軸と,前記偏心軸に回転自在に支持される外歯ギヤと,前記減速機及び前記差動装置を収容するギヤケースに前記入力軸との同心位置で固定されて前記外歯ギヤと噛合する内歯ギヤとを有するものが知られている(下記特許文献1参照)。
特許文献1に開示される伝動装置における減速機では,前記偏心軸を,入力軸の中間部外周面より単に隆起させているので,偏心軸の肉厚は,その隆起分,中空の入力軸の肉厚より大となっている。このため,偏心軸は,その重量が大で,回転アンバランス量が大きくなり,その回転アンバランス量と均衡させるバランスウエイトを入力軸に付加する場合には,そのバランスウエイトの重量増が避けられず,それは伝動装置の軽量化を妨げることになる。
本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたもので,偏心軸の軽量化を図ることにより,その回転アンバランス量を減少させた前記車両の伝動装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために,本発明では,原動機より回転動力を入力される減速機と,この減速機の出力動力を受けて車両の一対のドライブ軸に分配する差動装置とが,前記減速機の中空の入力軸内に,一方の前記ドライブ軸が同心状に配置されるように並び,前記減速機が,前記入力軸にそれより大径に形成された偏心軸と,前記偏心軸に回転自在に支持される外歯ギヤと,前記減速機及び前記差動装置を収容するギヤケースに前記入力軸との同心位置で固定されて前記外歯ギヤと噛合する内歯ギヤとを有する車両の伝動装置であって,前記偏心軸に,前記入力軸の中空部より大径で前記中空部に連なる凹部が設けられることを第1の特徴とする。尚,前記原動機は,後述する実施例中の電動モータMに対応する。
また本発明では,第1の特徴に加えて,前記凹部が,前記入力軸の軸線に対して前記偏心軸と同方向に偏心していることを第2の特徴とする。
また本発明では,第1の特徴に加えて,前記凹部が,前記入力軸の軸線に対して前記偏心軸と同方向に偏心していることを第2の特徴とする。
さらに本発明では,第1又は第2の特徴に加えて,前記差動装置の,前記一対のドライブ軸を支持する両側部が前記ギヤケースに支持される一方,前記入力軸の一端部が,この入力軸を支持する前記ギヤケースの支持部より前記差動装置側に露出し,その露出した一端部に前記偏心軸が設けられると共に,前記凹部が,前記偏心軸の,前記差動装置側の端面に開口するように設けられることを第3の特徴とする。
さらにまた本発明では,第1〜第3の特徴に加えて,前記偏心軸は,前記入力軸の外周面より半径方向に延びる偏心端壁と,この偏心端壁の外周端に連設されて前記入力軸の軸線より偏心した位置を占め,且つ中空部を前記凹部とする偏心筒軸とを有し,前記偏心端壁には,前記偏心筒軸の偏心方向と正反対方向に延びるバランスウエイトが連設されることを第4の特徴とする。
さらにまた本発明では,第1〜第4の特徴の何れかに加えて,前記減速機は,前記外歯ギヤとしての第1外歯ギヤ,及び前記内歯ギヤとしての第1内歯ギヤを有する第1減速ギヤ列と,前記第1外歯ギヤにそれと同軸上で結合された第2外歯ギヤと,この第2外歯ギヤと噛合する第2内歯ギヤと,この第2内歯ギヤにそれと同軸上で結合されて前記一方のドライブ軸と同心状に配置され,前記差動装置を回転駆動する出力軸とを備えることを第5の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば,偏心軸に,前記入力軸の中空部より大径で前記中空部に連なる凹部が設けられることで,偏心軸の肉厚を中空の入力軸の肉厚に近づける,もしくはそれよりも薄くすることが可能となり,これにより偏心軸の軽量化を図り,偏心軸の回転アンバランス量を効果的に減少させた車両の伝動装置を提供することができる。
本発明の第2特徴によれば,前記凹部が,入力軸の軸線に対して偏心軸と同方向に偏心していることで,偏心軸を効果的に軽量化し,偏心軸の回転アンバランス量の一層の減少を図ることができる。
本発明の第3の特徴によれば,差動装置及び入力軸の支持構造が分離されることで,入力軸の,ギヤケースの支持部より差動装置側に露出した一端部に,偏心軸と,その偏心軸の端面に開口する凹部とを容易に設けることができる。
本発明の第4の特徴によれば,偏心軸において,偏心筒軸を支える偏心端壁に,偏心筒軸の偏心方向と正反対方向に延びるバランスウエイトが連設されることで,偏心軸の重心とバランスウエイトの重心との間の,入力軸の軸線に沿う方向の距離を極力小さくすることができて,回転バランス時の偶力の発生を極力抑え,振動の少ない伝動装置を得ることができる。
本発明の第5の特徴によれば,減速機において,第1外歯ギヤの遊星運動を,ドライブ軸と同心配置の出力軸に単なる自転運動として伝達して,差動装置を回転駆動することができ,したがって出力軸は歳差運動をしないで済むので,振動の発生を抑えることができる。その上,減速機は,第1外歯及び第1内歯ギヤを有する第1減速ギヤ列と,第2外歯ギヤ及び第内歯ギヤを有する第2減速ギヤ列とにより2段階にわたる減速機能を発揮することになり,減速比を増加させて原動機の小型化を図ることができる。
本発明の実施形態を添付図面に基づいて以下に説明する。
図1及び図5において,パワーユニットPは自動車の車体下部に搭載されるもので,電動モータMと,この電動モータMより入力される回転動力を減速して出力する減速機Rと,この減速機Rの出力動力を左右一対の第1及び第2ドライブ軸S1,S2に分配して伝達する差動装置Dとが,主軸線X1上に順次配列して構成され,第1及び第2ドライブ軸S1,S2の回転により車両の左右の駆動輪が駆動される。
このパワーユニットPにおいて,減速機R及び差動装置Dが本発明の伝動装置に対応するもので,これらはギヤケース1に収容される。
このパワーユニットPにおいて,減速機R及び差動装置Dが本発明の伝動装置に対応するもので,これらはギヤケース1に収容される。
このギヤケース1は,電動モータMの後述する軸受ブラケット5に分離可能に結合されて減速機Rを収容する第1ケース1aと,この第1ケース1aに分離可能に結合されて差動装置Dを収容する第2ケース1bとよりなる。第1ケース1aの軸受ブラケット5への結合には複数の第1ボルト6Aが用いられ,第1及び第2ケース1a,1b相互の結合には複数の第2ボルト6Bが用いられる。
このパワーユニットPの各部を順次説明する。
このパワーユニットPの各部を順次説明する。
先ず,電動モータMは,一端に軸受端壁2aを有し,他端を開放面とした有底円筒状のモータケース2と,このモータケース2内に収容,固定されるステータ3と,このステータ3内に回転可能に配置されるロータ4と,モータケース2の開放面を閉じる軸受ブラケット5とよりなる公知のもので,ロータ4に,その中心部を貫通する減速機Rの入力軸8が固着される。この入力軸8は,前記軸受端壁2aと軸受ブラケット5とにより左右一対の第1及び第2ベアリング9A,9Bを介して回転自在且つ軸方向移動不能に支持される。前記軸受ブラケット5は,第1ケース1aの開放端を閉鎖するので,ギヤケース1の一部を兼ねることになる。
次に,減速機Rについて説明する。
次に,減速機Rについて説明する。
減速機Rの入力軸8は,その中心部を貫く中空部8aを有しており,その中空部8aを前記第1ドライブ軸S1が貫通する。これら入力軸8及び前記第1,第2ドライブ軸S1,S2,並びに後述する出力軸16は主軸線X1上に配置される。
入力軸8の,差動装置D側の一端部は,自由端部として前記軸受ブラケット5から露出しており,その一端部には,入力軸8の軸線,即ち主軸線X1から所定距離eオフセットした偏心軸線X2を中心に持つ偏心軸12(図1,図2及び図4参照)が一体に連設される。
減速機Rは,上記のように偏心軸12を有する入力軸8,第1減速ギヤ列13,第2減速ギヤ列14及び出力軸16よりなっている。第1減速ギヤ列13(図1及び図2参照)は,前記偏心軸12に左右一対の第3及び第4ベアリング9C,9Dを介して回転自在且つ軸方向移動不能に支持される第1外歯ギヤ13aと,この第1外歯ギヤ13aと噛合するように前記軸受ブラケット5及び第1ケース1a間に挟持固定されて入力軸8と同軸上に配置される第1内歯ギヤ13bとで構成され,第1内歯ギヤ13bの歯数は第1外歯ギヤ13aの歯数より多い。また第2減速ギヤ列14(図1及び図3参照)は,前記第1外歯ギヤ13aに同軸状に隣接して結合され,第1外歯ギヤ13aと共に第3及び第4ベアリング9C,9Dを介して偏心軸12に支持される第2外歯ギヤ14aと,この第2外歯ギヤ14aと噛合する第2内歯ギヤ14bとで構成される。これら第2外歯ギヤ14a及び第2内歯ギヤ14bは,いずれも第1外歯ギヤ13aより小径であり,また第2内歯ギヤ14bの歯数は,第2外歯ギヤ14aの歯数より多い。
図示例では,小径の第2外歯ギヤ14aのボスを第3及び第4ベアリング9C,9Dに支持させ,そのボスに大径の第1外歯ギヤ13aを圧入,溶接,カシメ等により固着しており,こうすることで各ギヤの歯部の加工が容易になる。
出力軸16は,中空の筒軸16aと,この筒軸16aの左端部から半径方向に広がる環状ブラケット16bとよりなり,その環状ブラケット16bに前記第2内歯ギヤ14bが筒軸16aと同軸上で圧入,溶接,カシメ等により一体に結合される。上記筒軸16aは,主軸線X1上に配置されるべく中間部外周を第5ベアリング9Eを介して前記第1ケース1aに支持され,これにより第2内歯ギヤ14bも主軸線X1上に配置されることになる。また筒軸16aの右端部内周には雌スプライン17が設けられ,この雌スプライン17と,差動装置Dの後述する雄スプライン18とが抜き差し可能に係合するようになっている。
こゝで,図1及び図4を参照して前記偏心軸12について詳しく説明する。
こゝで,図1及び図4を参照して前記偏心軸12について詳しく説明する。
偏心軸12は,入力軸8の外周から半径方向に延びて前記軸受ブラケット5に隣接する偏心端壁12aと,この偏心端壁12aの外周端より差動装置D側に軸方向に延びて偏心軸線X2上に配置される偏心筒軸12bとよりなっており,その偏心筒軸12bの,差動装置D側に開放した中空部は,入力軸8の中空部8aに連なり且つその中空部8aより大径の凹部12cとなる。この凹部12cも主軸線X1に対して偏心筒軸12bと同方向に偏心しており,望ましくは図示例にように,偏心筒軸12bと同心となることである。
この凹部12cをも前記第1ドライブ軸S1が貫通する。こうして,図1〜図3より明らかなように,偏心筒軸12bの内周面の一方では第1ドライブ軸S1に近接するが,他方では上記第1ドライブ軸S1から大きく離れ,その間に駄肉を除いた大きなスペースを見ることができる。
前記偏心端壁12aには,主軸線X1を挟んで偏心軸線X2とは反対の半径方向に延びるバランスウエイト20(図1及び図4参照)が一体に連設され,その先端部には,前記第1外歯ギヤ13a及び第1内歯ギヤ13bの噛み合わない歯間のスペース21に突入する屈曲部20aが設けられる。このバランスウエイト20は,入力軸8の回転時,偏心軸12,及びこれに支持される第1,第2外歯ギヤ13a,14aよりなる偏心回転体の重心G1に働く遠心力と,バランスウエイト20の重心G2に働く遠心力とが極力釣り合うように,その重量が設定される。これにより,前記偏心回転体による回転アンバランス量を減少もしくはゼロにすることができる。
またバランスウエイト20を前述のように偏心端壁12aから延出させたこと,並びに第1外歯ギヤ13a及び第1内歯ギヤ13bの噛み合わない歯間のスペース21を利用してバランスウエイト20の屈曲部20aを配置したことにより,バランスウエイト20の重心G2の回転半径を極力大きくしながら(重心G2の回転半径を大きくすることにより,重心G2に働く遠心力を大きくしてバランスウエイト20の軽量化を図る。),上記重心G1,G2間の主軸線X1に沿うずれsを極力小さくして,入力軸8の回転時,両重心G1,G2に働く遠心力が入力軸8に及ぼす偶力を小さく抑えることができる。
次に,差動装置Dについて説明する。
次に,差動装置Dについて説明する。
差動装置Dは,主軸線X1上に中心を置く球状のデフケース25と,このデフケース25内に収容される公知のベベルギヤ式差動機構26とよりなり,差動機構26の出力部材たる左右一対の第1及び第2サイドギヤ26a,26bに第1及び第2ドライブ軸S1,S2がそれぞれが抜き差し可能にスプライン結合される。
デフケース25には,主軸線X1上でデフケース25の左右両側壁より外側方に突出する一対の第1及び第2軸受ボス25a,25bが一体に設けられ,これらにより第1及び第2ドライブ軸S1,S2がそれぞれ回転自在に支持される。
またデフケース25には,第1軸受ボス25aと同心状に並ぶようにしてデフケース25の外側壁の外周部より左方に突出する環状の入力ボス25cが一体に設けられる。この入力ボス25cの外周に刻設された雄スプライン18と前記出力軸16の雌スプライン17とが抜き差し可能に係合される。
前記出力軸16の内周面には環状の支持部材27が圧入等により固着されており,この支持部材27の内周に第1軸受ボス25aが抜き差し可能に嵌合される。上記支持部材27と,出力軸16を第1ケース1aに支持させる前記第5ベアリング9Eとは,主軸線X1に直交する平面A上に並ぶよう同心状に配置される。これにより,デフケース25の第1軸受ボス25aは,出力軸16と共に第5ベアリング9Eに支持されることになる。このことは出力軸16の支持部と,第1軸受ボス25aの支持部とが半径方向で重なることを意味し,伝動装置のコンパクト化に寄与し得る。また第1軸受ボス25aが第5ベアリング9Eに及ぼす荷重は単純なラジアル荷重となり,第5ベアリング9Eの耐久性の向上にも寄与し得る。
デフケース25の第2軸受ボス25bは,第6ベアリング9Fを介して前記第2ケース1bに回転自在に支持される。
デフケース25の第2軸受ボス25bは,第6ベアリング9Fを介して前記第2ケース1bに回転自在に支持される。
第1ドライブ軸S1は,前記モータケース2の軸受端壁2aに第7ベアリング9Gを介して回転自在に支持される。第1ドライブ軸S1では,これを支持する第1軸受ボス25a及び第7ベアリング9G間のスパンが比較的長いが,前記入力軸8の,前記第2ベアリング9Bに近い内周面に第1ドライブ軸S1の外周面を回転自在に受ける軸受部28が一体に形成されることで,第1ドライブ軸S1の中間部の振れを防ぐようになっている。
尚,図1中,符号30A〜30Cは全てオイルシールを示す。これらオイルシールにより,モータケース2及びギヤケース1の内部は個別に密閉される。一体型のデフケース25には,差動機構26の構成部品を組み込むための作業窓(図示せず)が設けられており,その作業窓を通して,ギヤケース1及びデフケース25間で潤滑オイルの授受が行われるようになっている。
次に,上記実施例の作用について説明する。
次に,上記実施例の作用について説明する。
電動モータMを作動させると,ロータ4の回転動力が減速機Rの入力軸8に入力され,この入力軸8の回転により偏心軸12は主軸線X1周りに偏心回転する。これに伴い第1外歯ギヤ13aが不動の第1内歯ギヤ13bと噛み合いながらその内周を転がることにより,入力軸8の回転が第1外歯ギヤ13aの偏心軸12周りの自転として減速されて伝達する。このときの入力軸8及び第1外歯ギヤ13a間の減速比λ1は次式で表すことができる。
λ1=Z1/(Z1−Z2)
但し,Z1・・・第1外歯ギヤ13aの歯数
Z2・・・第1内歯ギヤ13bの歯数
λ1=Z1/(Z1−Z2)
但し,Z1・・・第1外歯ギヤ13aの歯数
Z2・・・第1内歯ギヤ13bの歯数
第1外歯ギヤ13aが自転すると,この第1外歯ギヤ13aと一体化した第2外歯ギヤ14aも同時に自転することにより,第2内歯ギヤ14bを介して出力軸16が減速駆動される。このときの第2外歯ギヤ14a及び第2内歯ギヤ14b間の減速比λ2は次式で表すことができる。
λ2=Z4(Z1−Z2)/(Z1×Z4−Z2×Z3)
但し,Z3・・・第2外歯ギヤ14aの歯数
Z4・・・第2内歯ギヤ14bの歯数
したがって,入力軸8及び出力軸16間の総合減速比λは次式で表すことができる。
λ=λ1×λ2=Z1×Z4/(Z1×Z4−Z2×Z3)
λ2=Z4(Z1−Z2)/(Z1×Z4−Z2×Z3)
但し,Z3・・・第2外歯ギヤ14aの歯数
Z4・・・第2内歯ギヤ14bの歯数
したがって,入力軸8及び出力軸16間の総合減速比λは次式で表すことができる。
λ=λ1×λ2=Z1×Z4/(Z1×Z4−Z2×Z3)
このように,電動モータMより入力軸8に入力された回転動力は,第1外歯ギヤ13a及び第1内歯ギヤ13bよりなる第1減速ギヤ列13と,第2外歯ギヤ14a及び第2内歯ギヤ14bよりなる第2減速ギヤ列14とにより2段階減速されて出力軸16に伝達されるので,大なる減速比を得ることができ,電動モータMの小容量化,したがって小型化が可能となる。
しかも,第1外歯ギヤ13aの主軸線X1周りの公転及び偏心軸線X2周りの自転,即ち遊星運動は,第2減速ギヤ列14により単純な回転運動に変換されて,ギヤケース1に第5ベアリング9Eを介して支持される出力軸16に伝達され,その回転動力は,互いに係合する雌スプライン17及び雄スプライン18を介してデフケース25の入力ボス25cに伝達して,デフケース25を主軸線X1周りに回転駆動し,この回転動力は,デフケース25内の差動機構26により左右のドライブ軸S1,S2に分配される。この差動機構26の動力分配機能は公知であるので,その詳細な説明は省略する。
上記のように,減速機Rの出力軸は,歳差運動をすることなく,主軸線X1上で単に回転するのみであるから,伝動中,第2外歯ギヤ14a及び第2内歯ギヤ14bの噛み合い部や,雌スプライン17及び雄スプライン18の係合部のバックラッシュを必要最小限に留めて,振動,騒音の発生を抑えることができる。
また,入力軸8,出力軸16及びドライブ軸S1,S2の三者を同一の主軸線X1上に配置できる上,これらから半径方向に大きく離隔した中間軸を必要としないので,伝動装置,延いてはパワーユニットPのコンパクト化に資することができる。
さらに,中空の出力軸16の出力端部は,デフケース25の外周壁外周部より突出させて極力大径とした入力ボス25cに雌スプライン17及び雄スプライン18を介して連結されるので,出力軸16からデフケース25に大なるトルクを伝達できる上,デフケース25にサイドスラストが作用することを回避して,デフケース25を支持する第5及び第6ベアリング9E,9Fの荷重負担を軽減することができる。またデフケース25にも無理なサイドスラストが作用しないので,デフケース25の剛性の低下,即ち薄肉軽量化を図ることができる。
しかも,出力軸16では,その中間部が第5ベアリング9Eを介してギヤケース1に支持されるので,出力軸16の両端の第2外歯ギヤ14a及び雌スプライン17に邪魔されることなく,出力軸16の安定した支持が可能になり,出力軸16からデフケース25への静粛な伝動を確保できる。
また,入力軸8の偏心軸12には,入力軸8の中空部8aに連なり,その中空部8aより大径の凹部12cが設けられるので,偏心軸12の肉厚を中空の入力軸8の肉厚に近づけるか,もしくはそれよりも薄くすることが可能となり,偏心軸12の軽量化を図ることができる。その際,前記凹部12cを,主軸線X1に対して偏心軸12と同方向に偏心させることは,偏心軸12の効果的な軽量化に寄与し,さらに前記凹部12cを偏心軸12と同心となるまで偏心させることは,偏心軸12の一層効果的な軽量化をもたらす上,偏心軸12の肉厚を各部均一にさせて偏心軸の強度を確保する上で有効である。偏心軸12のこのような軽量化により,その回転アンバランス量を効果的に減少させることができ,その結果,バランスウエイト20の軽量化を図ることができる。
また,入力軸8は電動モータMの軸受ブラケット5に,デフケース25の第1及び第2軸受ボス25a,25bはギヤケース1にそれぞれ個別に支持され,入力軸8の,差動装置D側の一端部は,軸受ブラケット5より露出した自由端部となり,その自由端部に凹部12c付きの偏心軸12が設けられることで,入力軸8と共に凹部12c付きの偏心軸12を容易に加工或いは成形することができる。
次に,図5を参照しながらパワーユニットPの組立要領を説明する。
次に,図5を参照しながらパワーユニットPの組立要領を説明する。
パワーユニットPの組み立てに当たっては,先ず,入力軸8の偏心軸12に第1及び第2外歯ギヤ13a,14aを取り付け,また入力軸8に電動モータMのロータ4及び軸受ブラケット5を取り付ける。その後,ロータ4をステータ3内に収容して,入力軸8の左端部をモータケース2の軸受端壁2aに支持させると共に,軸受ブラケット5をモータケース2の開放端面に重ね,さらにその軸受ブラケット5の外端面に,第1外歯ギヤ13aに噛合させた第1内歯ギヤ13bを重ねる。
次いで,第1ケース1aに出力軸16を支持させた後,出力軸16に固定されている第2内歯ギヤ14bを前記第2外歯ギヤ14aに噛合させつゝ,その第1ケース1aを第1内歯ギヤ13bの外端面に重ね,軸受ブラケット5,第1内歯ギヤ13b及び第1ケース1aの三者を複数の第1ボルト6Aによりモータケース2に締めつけて固定する。こうして第1組立体B1を組み立てる。
一方,第2ケース1bには,デフケース25の第2軸受ボス25bを取り付けて,第2組立体B2を組み立てる。
一方,第2ケース1bには,デフケース25の第2軸受ボス25bを取り付けて,第2組立体B2を組み立てる。
最後に,第1組立体B1における出力軸16の雌スプライン17に,第2組立体B2におけるデフケース25の入力ボス25cの雄スプライン18を係合すると共に,支持部材27にデフケース25の第1軸受ボス25aを嵌合させながら,第1ケース1aに第2ケース1bを複数の第2ボルト6Bにより締めつけて固定し,パワーユニットPの組み立ては完了する。
このように,電動モータM及び減速機Rを備える第1組立体B1と,差動装置Dを備える第2組立体B2とを並行して組み立て,最後にこれら第1及び第2ケースを結合することで,パワーユニットPを能率良く組み立てすることができる。したがって,パワーユニットP,特に減速機R及び差動装置Dの分解も容易であるからメンテナンス性も良好となる。
而して,車両の組立工程において,上記パワーユニットPを車体に搭載した後,差動装置Dの第1及び第2サイドギヤ26a,26bに第1及び第2ドライブ軸S1,S2をそれぞれスプライン嵌合する。
尚,本発明は,上記実施例に限定されるものではなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば,本発明の伝動装置は,四輪駆動車両の前輪及び後輪駆動用に適用することもできる。また減速機Rにおいて,外歯ギヤ及び内歯ギヤをサイクロイド歯形又は円弧歯形にする等,種々の歯形を採用することもでき,また差動装置として,プラネタリギヤ式等,種々の形式のものを採用することもできる。また電動モータMに代えて内燃機関を採用することもできる。また雌スプライン17及び雄スプライン18に代えてドグクラッチを用いることもできる。
D・・差動装置,M・・電動モータ(原動機),R・・減速機,S1・・第1ドライブ軸,S2・・第2ドライブ軸,1・・ギヤケース,8・・入力軸,12・・偏心軸,12a・・偏心端壁,12b・・偏心筒軸,12c・・凹部,13・・第1減速ギヤ列,13a・・第1外歯ギヤ,13b・・第1内歯ギヤ,14・・第2減速ギヤ列,14a・・第2外歯ギヤ,14b・・第2内歯ギヤ,16・・出力軸
Claims (5)
- 原動機より回転動力を入力される減速機と,この減速機の出力動力を受けて車両の一対のドライブ軸に分配する差動装置とが,前記減速機の中空の入力軸内に,一方の前記ドライブ軸が同心状に配置されるように並び,前記減速機が,前記入力軸にそれより大径に形成された偏心軸と,前記偏心軸に回転自在に支持される外歯ギヤと,前記減速機及び前記差動装置を収容するギヤケースに前記入力軸との同心位置で固定されて前記外歯ギヤと噛合する内歯ギヤとを有する車両の伝動装置であって,
前記偏心軸に,前記入力軸の中空部より大径で前記中空部に連なる凹部が設けられることを特徴とする,車両の伝動装置。 - 請求項1記載の車両の伝動装置であって,
前記凹部が,前記入力軸の軸線に対して前記偏心軸と同方向に偏心していることを特徴とする,車両の伝動装置。 - 請求項1又は2記載の車両の伝動装置であって,
前記差動装置の,前記一対のドライブ軸を支持する両側部が前記ギヤケースに支持される一方,
前記入力軸の一端部が,この入力軸を支持する前記ギヤケースの支持部より前記差動装置側に露出し,その露出した一端部に前記偏心軸が設けられると共に,前記凹部が,前記偏心軸の,前記差動装置側の端面に開口するように設けられることを特徴とする,車両の伝動装置。 - 請求項3記載の車両の伝動装置であって,
前記偏心軸は,前記入力軸の外周面より半径方向に延びる偏心端壁と,この偏心端壁の外周端に連設されて前記入力軸の軸線より偏心した位置を占め,且つ中空部を前記凹部とする偏心筒軸とを有し,
前記偏心端壁には,前記偏心筒軸の偏心方向と正反対方向に延びるバランスウエイトが連設されることを特徴とする,車両の伝動装置。 - 請求項1〜4の何れか1項に記載の車両の伝動装置であって,
前記減速機は,前記外歯ギヤとしての第1外歯ギヤ,及び前記内歯ギヤとしての第1内歯ギヤを有する第1減速ギヤ列と,前記第1外歯ギヤにそれと同軸上で結合された第2外歯ギヤと,この第2外歯ギヤと噛合する第2内歯ギヤと,この第2内歯ギヤにそれと同軸上で結合されて前記一方のドライブ軸と同心状に配置され,前記差動装置を回転駆動する出力軸とを備えることを特徴とする,車両の伝動装置。
Priority Applications (2)
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JP2016231384A JP2018087607A (ja) | 2016-11-29 | 2016-11-29 | 車両の伝動装置 |
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016231384A JP2018087607A (ja) | 2016-11-29 | 2016-11-29 | 車両の伝動装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2018087607A true JP2018087607A (ja) | 2018-06-07 |
Family
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Family Applications (1)
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JP2016231384A Pending JP2018087607A (ja) | 2016-11-29 | 2016-11-29 | 車両の伝動装置 |
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WO (1) | WO2018100988A1 (ja) |
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JP6003557B2 (ja) * | 2012-03-06 | 2016-10-05 | 株式会社ジェイテクト | 減速機構及びこれを備えたモータ回転力伝達装置 |
-
2016
- 2016-11-29 JP JP2016231384A patent/JP2018087607A/ja active Pending
-
2017
- 2017-11-08 WO PCT/JP2017/040228 patent/WO2018100988A1/ja active Application Filing
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2018100988A1 (ja) | 2018-06-07 |
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