JP6407678B2 - 動力伝達装置 - Google Patents

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本発明は、第1回転軸線周りに回転可能な第1の回転部材と、第1回転軸線上の主軸部、および第1回転軸線から偏心した偏心軸部を有する偏心シャフトと、第1の回転部材と噛み合って前記偏心軸部上で自転しながら第1回転軸線周りに公転する第2の回転部材と、この第2の回転部材と噛み合って第1回転軸線周りに回転する第3の回転部材とを備え、これら偏心シャフトの主軸部と第3の回転部材とが第1、第2の回転軸にそれぞれ接続される動力伝達装置の改良に関する。
このような動力伝達装置として、特許文献1のような、第1の回転部材が回転不能に固定されるとともに、第1の回転軸から偏心シャフトの主軸部に伝達された入力が、偏心軸部上の第2の回転部材から第3の回転部材に伝達され、第3の回転部材から第2の回転軸に減速して伝達される動力伝達装置が知られている。そしてこのものでは、比較的コンパクトな構成で減速比を大きく取れるのであるが、第2の回転部材の重心が第1の回転軸の回転軸線から偏心しているために、第1の回転軸の振れ回りを抑制するためのカウンターウエイトが必要であって、カウンターウエイトの重量の分だけ装置が重くなると共に、第1の回転軸に第2の回転部材を避けてカウンターウエイトを設けるために、装置が軸方向に大型化して装置をコンパクト化できなかった。
しかもこのものは、第1の回転部材の回転を第1、第2の回転軸に等トルク配分可能且つ等差動回転可能に伝達する配慮がされていなかったので、それを、第1の回転軸の回転を減速または増速して第2の回転軸に伝達する変速装置として機能させることはできても、それを、第1の回転部材の回転を第1、第2の回転軸に分配して伝達する差動装置として機能させることができなかった。
特許第4814351号公報
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、第1回転軸線周りに公転すると共に第1回転軸線から偏心した第2回転軸線周りに自転する回転部材を備えた動力伝達装置において、カウンターウエイトを不要として、軽量化および軸方向の小型化を実現するとともに振れ回りを抑制し、併せて差動装置及び変速装置の何れとしても機能し得る動力伝達装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、第1回転軸線周りに回転可能な第1の回転部材と、前記第1回転軸線上の主軸部、前記第1回転軸線から偏心した第2回転軸線上の第1偏心軸部、並びに前記第1回転軸線から前記第2回転軸線とは逆側に偏心した第3回転軸線上の第2偏心軸部を有して、これら第1,第2偏心軸部が前記第1回転軸線周りに相互に180度ずれた位相で公転し得る偏心シャフトと、前記第1の回転部材と噛み合って、前記第1偏心軸部上で自転しながら前記第1回転軸線周りに公転し得る、前記第1の回転部材よりも小径の第2の回転部材と、この第2の回転部材の一側に隣接配置され、前記第2偏心軸部上で自転しながら前記第1回転軸線周りに公転し得る第3の回転部材と、前記第1回転軸線周りに回転可能で、前記第2の回転部材の自転を前記第3の回転部材に伝達すべく前記第2,第3の回転部材の外周にそれらと噛み合うように配置される、前記第2,第3の回転部材よりも大径の第4の回転部材と、前記第3の回転部材の一側に該第3の回転部材と噛み合うようにして配置され、前記第1回転軸線周りに回転可能な第5の回転部材とを備え、前記主軸部と前記第5の回転部材とが、前記第1回転軸線上に相対回転可能に並ぶ第1の回転軸と第2の回転軸とにそれぞれ接続されることを第1の特徴とする動力伝達装置が提案される。
また本発明によれば、第1の特徴に加えて、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間はギヤで噛み合い、前記第3の回転部材と前記第5の回転部材との間は、互いの対向面に形成された溝に挟持された複数個のボールを介して噛み合うことを第2の特徴とする動力伝達装置が提案される。
また本発明によれば、第1または第2の特徴に加えて、前記第2回転軸線の前記第1回転軸線からの偏心量をC1、前記第3回転軸線の前記第1回転軸線からの偏心量をC2、この動力伝達装置の各噛み合い部を等価のピッチ円で表したときの前記第1の回転部材のピッチ円半径をR1、前記第2の回転部材のピッチ円半径をR2、前記第3の回転部材のピッチ円半径をR3、前記第5の回転部材のピッチ円半径R5としたときに、C1:C2:R1:R2:R3:R5=1:1:4:3:3:2とされるとともに、前記第1の回転部材が回転トルクの入力源に接続され、前記第1,第2の回転軸がそれぞれ回転トルクの出力軸とされることで、差動装置として機能し得るようにしたことを第3の特徴とする動力伝達装置が提案される。
また本発明によれば、第1または第2の特徴に加えて、前記第1の回転部材が回転不能に固定されるとともに、前記第1,第2の回転軸の一方が回転トルクの入力軸、他方が回転トルクの出力軸とされることで、変速装置として機能し得るようにしたことを第4の特徴とする動力伝達装置が提案される。
更にまた本発明によれば、第4の特徴に加えて、前記第2の回転部材のピッチ円半径をR2、前記第3の回転部材のピッチ円半径R3としたときに、R2=R3であることを特徴とする動力伝達装置が提案される。
本発明の第1の特徴によれば、第1の回転部材を固定して第1の回転軸を回転させると、偏心シャフトの主軸部が回転して第1の回転部材と噛み合う第2の回転部材が第1偏心軸部上で自転しながら第1回転軸線周りに公転するが、第2の回転部材と第3の回転部材とは偏心シャフトによって180度ずれた位相で公転し、また第2の回転部材の自転は第4の回転部材を介して第3の回転部材に伝達されるので、第2の回転部材の公転及び自転は、公転の位相が180度ずれるだけで第3の回転部材に伝達される。そしてこの第3の回転部材の公転及び自転は、第3の回転部材に噛み合って第1回転軸線周りに回転可能な第5の回転部材に伝達されるから、第5の回転部材に接続された第2の回転軸が第1の回転軸とは異なる回転数で回転することになって、第1の回転軸の回転が異なる回転数で第2の回転軸に伝達される動力伝達装置が実現できる。
このとき、第2の回転部材と第3の回転部材とが第1回転軸線周りに180度ずれた位相で公転するので、第2の回転部材と第3の回転部材との重量を略等しくしておけばカウンターウエイトを設けなくても偏心シャフトの振れ回りを抑制でき、併せて装置をコンパクト化できる。また、第2の回転部材と第3の回転部材との重量が異なる場合でもカウンターウエイトを小型軽量化できるので装置のコンパクト化が可能となる。しかも、偏心シャフトの第1偏心軸部に第2の回転部材が枢支され、偏心シャフトの第2偏心軸部に第3の回転部材が枢支されることで、偏心シャフトの主軸部からのトルクが第2の回転部材と第3の回転部材とに分散して伝達されるから、偏心シャフトの各偏心軸部に加わる荷重を従来のものの略半分に減らすことができて偏心シャフトを小径化でき、これによっても装置のコンパクト化を実現できる。
また、本発明の第2の特徴によれば、第1の回転部材と第2の回転部材との間はギヤで噛み合い、第3の回転部材と第5の回転部材との間は、互いの対向面に形成された溝に挟持された複数個のボールを介して噛み合うので、径方向距離が比較的大きくて加わる力の小さい第1の回転部材と第2の回転部材との間は、ギヤで噛み合う簡単な構造を採用して部品点数の削減を図り、径方向距離が比較的小さくて加わる力の大きい第3の回転部材と第5の回転部材との間は、複数個のボールを介して噛み合わせることで、加わる力を複数個のボールに分散させて強度を保証できる。
本発明の第3の特徴によれば、第2回転軸線の第1回転軸線からの偏心量をC1、第3回転軸線の第1回転軸線からの偏心量をC2、この動力伝達装置の各噛み合い部を等価のピッチ円で表したときの第1の回転部材のピッチ円半径をR1、第2の回転部材のピッチ円半径をR2、第3の回転部材のピッチ円半径をR3、第5の回転部材のピッチ円半径R5としたときに、C1:C2:R1:R2:R3:R5=1:1:4:3:3:2とされるとともに、第1の回転部材が回転トルクの入力源に接続され、第1の回転軸および第2の回転軸が、それぞれ回転トルクの第1出力軸および第2出力軸とされるので、第1の回転部材を固定した状態で一方の出力軸(第1または第2の回転軸)の回転を他方の出力軸(第2または第1の回転軸)に伝達するときの減速比を−1とすることができる。そのため、この状態から回転トルクの入力源に接続した第1の回転部材を回転させれば、これら2つの出力軸に、一方の出力軸の回転数の増加分を他方の出力軸の回転数の減少分と等しくする等差動回転を行わせることが可能となる。しかもこのとき、これらの出力軸への等トルク配分も可能となるから、第1または第2の特徴の動力伝達装置を、第1の回転部材に接続した回転トルクの入力源からのトルクを第1,第2の出力軸に分散して伝達する差動装置として機能させることができる。また、第2の回転部材のピッチ円半径と第3の回転部材のピッチ円半径とが等しくなるのでそれらの重量バランスが取りやすく、カウンターウエイトを設ける必要がなくなるか、もしくはカウンターウエイトを小型軽量化できる。
また、本発明の第4の特徴によれば、第1の回転部材が回転不能に固定されるとともに、第1,第2の回転軸の一方が回転トルクの入力軸、他方が回転トルクの出力軸とされるので、第1または第2の特徴の動力伝達装置を、入力軸(一方の回転軸)の回転動力を減速または増速して出力軸(他方の回転軸)に伝達する変速機構として機能させることが可能となる。
また、本発明の第5の特徴によれば、第2の回転部材のピッチ円半径と第3の回転部材のピッチ円半径とが等しくされるので、それらの重量バランスが取りやすく、カウンターウエイトを設ける必要をなくすことができるか、もしくはカウンターウエイトを小型軽量化できる。
本発明の動力伝達装置を差動装置として機能せしめた実施形態における差動装置の縦断正面図 図1の2−2矢視断面図 図1の3−3矢視断面図 図1の差動装置の模式図 図1の差動装置のスケルトン図
本発明の実施形態を、添付図面に基づいて以下に説明する。
先ず、図1〜図5に示す本発明の第1実施形態の説明より始める。
この第1実施形態は、本発明の動力伝達装置の第1の回転部材を回転トルクの入力源に接続された入力部材1とし、第1の回転軸および第2の回転軸をそれぞれ回転トルクの第1出力軸2および第2出力軸2′とすることで、本発明の動力伝達装置を差動装置として機能せしめたものである。
図1において、差動装置Dは、自動車に搭載されるエンジン(図示せず)から伝達された回転駆動力を、第1回転軸線X1上に相対回転可能に並んで左右一対の車輪に連なる第1,第2出力軸2,2′に分配して伝達することにより、その左右車輪を、それらの差動回転を許容しつつ駆動するためのものであって、例えば車体前部のエンジンの横に配置されるミッションケースM内に収容、支持される。
この差動装置Dは、前記回転駆動力を受けて第1回転軸線X1周りに回転可能な第1の回転部材としての入力部材1と、この入力部材1と一体に回転する左右一対のカバー部3,3′とを備えており、入力部材1およびカバー部3,3′によりデフケース4が構成される。
前記デフケース4は、左右の軸受けA,A′を介してミッションケースMに回転自在に支持される。また、ミッションケースMに形成されて前記第1,第2出力軸2,2′が嵌挿される貫通孔B,B′と前記第1,第2出力軸2,2′の外周との間には、その間をシールする環状シール部材S,S′が介装される。
前記入力部材1の外周部には入力プーリ1aが設けられ、この入力プーリ1aは、エンジンの動力で回転駆動される出力プーリ(図示せず)にベルト(図示せず)を介して接続される。なお、この入力プーリ1aに代えて、エンジンの動力で回転駆動されるドライブギヤ(図示せず)と噛合する入力歯部を用いても良い。また、入力プーリ1aを入力部材1よりも小幅に形成したり、或いは入力部材1とは別体に形成して後付けで入力部材1の外周に固定するようにしても良い。
図1の2−2矢視断面図である図2と、図4の模式図とを併せて参照して、前記デフケース4内には、第1回転軸線X1上の主軸部5a、第1回転軸線X1から偏心した第2回転軸線X2上の第1偏心軸部5b、第2回転軸線X2とは逆側に第1回転軸線X1から偏心した第3回転軸線X3上の第2偏心軸部5cを有して、これら第1,第2偏心軸部5b,5cが第1回転軸線X1周りに相互に180度ずれた位相で公転し得る偏心シャフト5と、前記入力部材1の内周に形成された内歯1bと噛み合う外歯6aを有して、第1偏心軸部5b上で自転しながら第1回転軸線X1周りに公転し得る、前記入力部材1よりも小径の第2の回転部材6と、この第2の回転部材6の外歯6aと同じモジュールの外歯7aを有して前記第2の回転部材6の一側に隣接配置され、第2偏心軸部5c上で自転しながら第1回転軸線X1周りに公転し得る第3の回転部材7と、第1回転軸線X1周りに回転可能で前記第2,第3の回転部材6,7の外周に配置され、前記第2の回転部材6の自転を前記第3の回転部材7に伝達すべく、それの内周に形成された内歯8aを前記第2,第3の回転部材6,7の外歯6a,7aと噛み合わせる、前記第2,第3の回転部材6,7よりも大径の第4の回転部材8と、前記第3の回転部材7の一側に隣接配置され、前記第3の回転部材7の自転および公転を受けて前記第1回転軸線X1周りに回転する第5の回転部材9とが収容されており、前記偏心シャフト5の主軸部5aに第1の回転軸である前記第1出力軸2がスプライン接合されるとともに、前記第5の回転部材9の軸部9bに第2の回転軸である前記第2出力軸2′がスプライン接合される。その際、前記第2の回転部材6は第1ベアリング11を介して前記偏心シャフト5の第1偏心軸部5bに嵌合し、前記第3の回転部材7は第2ベアリング12を介して前記偏心シャフト5の第2偏心軸部5cに嵌合する。また、前記偏心シャフト5の主軸部5aと前記カバー部3との間には第3ベアリング13が介装され、前記第5の回転部材9の軸部9bとカバー部3′との間には第4ベアリング14が介装される。
図1の3−3矢視断面図である図3を併せて参照して、前記第3の回転部材7と前記第5の回転部材9とは、本実施形態では、両者の対向面に形成された前記第3の回転部材7の6波のトロコイド溝7bと前記第5の回転部材9の4波のトロコイド溝9aとの間に挟持した5個のボール10を介して相互に噛み合っている。
本実施形態では、第2回転軸線X2の第1回転軸線X1からの偏心量をC1、第3回転軸線X3の第1回転軸線X1からの偏心量をC2、この動力伝達装置の各噛み合い部を等価のピッチ円で表したときの入力部材1のピッチ円半径をR1、第2の回転部材6のピッチ円半径をR2、第3の回転部材7のピッチ円半径をR3、第5の回転部材9のピッチ円半径R5としたときに、C1:C2:R1:R2:R3:R5=1:1:4:3:3:2としており、これにより、後述するように入力部材1を固定したときに第1出力軸2の回転を第2出力軸2′に伝達するときの減速比を−1とすることができるとともに、入力部材1から第1,第2出力軸2,2′への等トルク配分も可能となって、入力部材1からのトルクを第1,第2出力軸2,2′に分散して伝達する差動装置として機能させることが可能となる。
前記第4の回転部材8は、第2の回転部材6と第3の回転部材7とに180度ずれた位置で噛み合って、これら第2,第3の回転部材6,7に支持されるので、特にデフケース4内に回転可能に支持する必要はないが、これをデフケース4内に回転可能に支持すれば前記第4の回転部材8の回転を安定させることができる。また本実施形態では、第4の回転部材8の内歯8aのピッチ円半径R4およびモジュールを入力部材1の内歯1bのピッチ円半径R1およびモジュールと同じにしているがそれらを異ならせることもできる。但しその場合には、第2の回転部材6の外歯6aを、入力部材1の内歯1bに噛み合う第1の外歯と第4の回転部材8の内歯8aに噛み合う第2の外歯とに分けなければならない。
なお、トロコイド溝7b,9aの波数やボール10の数は特に上記数値に限定されるものではない。また第3の回転部材7と第5の回転部材9との対向面に形成される溝7b,9aも特にトロコイド溝である必要はなく、例えばサイクロイド溝であっても良い。また、これら第3の回転部材7および第5の回転部材9を、前記第3の回転部材7に形成した内歯と前記第5の回転部材9に形成した外歯とで噛み合わせても良く、逆に、前記入力部材1と前記第2の回転部材6との間を、互いの対向面に形成された溝に挟持された複数個のボールを介して噛み合せても良い。
次に、前記偏心量C1,C2、およびピッチ円半径R1,R2,R3,R5の比を、特にC1:C2:R1:R2:R3:R5=1:1:4:3:3:2とすることで、等差動回転と等トルク配分とが可能となる理由を以下に説明する。
図5は、第2回転軸線X2の第1回転軸線X1からの偏心量をC1、第3回転軸線X3の第1回転軸線X1からの偏心量をC2、この動力伝達装置の各噛み合い部を等価のピッチ円で表したときの入力部材1のピッチ円半径をR1、第2の回転部材6のピッチ円半径をR2、第3の回転部材7のピッチ円半径をR3、第5の回転部材9のピッチ円半径R5としたときに、C1:C2:R1:R2:R3:R5=1:1:4:3:3:2とした場合の本発明の第1実施形態のスケルトン図を示すものである。
今、入力部材1に回転トルクの入力源からトルクTinが加わったとして、該トルクTinにより入力部材1と第2の回転部材6との接触部に接線方向の力F1が作用するとともに、第3の回転部材7と第5の回転部材9との接触部に接線方向の力F2が作用し、これらの力F1,F2により第1出力軸2にトルクTLが加わるとともに第2出力軸2′にトルクTRが加わったとすれば、
Tin=F1・R1・・・(1)
TR=F2・R5・・・(2)
が成り立ち、また、遊星機構のモーメントバランスから、
Tin=TL+TR・・・(3)
が成り立つ。
ここで、等トルク配分となるためにはTL=TR・・・(4)
でなければならないから、(3),(4)式より、
Tin=2TR・・・(5)
が成り立つ。
ここで更に、第1出力軸2、第2出力軸2′におけるモーメントの釣り合いから、
F1・R2=F2・R3・・・(6)
が成り立ち、(6)式は、
F2=(F1・R2)/R3・・・(7)
と変形できるから、(2),(7)式より、
TR=(F1・R2・R5)/R3・・・(8)
と表せる。
(5)式の両辺に(1),(8)式を代入すれば、
F1・R1=2{(F1・R2・R5)/R3}・・・(9)
となるが、(9)式の両辺をF1で除した後、両辺にR3を乗算することで、(9)式は、
R1・R3=2(R2・R5)・・・(10)
と変形できる。ここで図5から明らかなように、
R1=R2+C1・・・(11)
R3=R5+C2・・・(12)
であり、且つC1=C2であるから、(11),(12)式を(10)式に代入することで、
(R2+C1)(R5+C1)=2(R2・R5)・・・(13)
が得られ、これを変形することで、
R2・R5−R2・C1−R5・C1=C12・・・(14)
が得られる。
即ち、等トルク配分となるためには(14)式が成り立たなければならないが、R1〜R5が整数でなければ歯数設定が不可能であるから、C1,R2,R5は(14)式を成り立たせる整数値でなければならない。
ここで、簡単のためにC1=1とすれば、(14)式は、
R2・R5−R2−R5=1・・・(15)
となるが、(15)式を満足するR2,R5の整数解は、
R2=3,R5=2・・・(パターン1)
R2=2,R5=3・・・(パターン2)
の2つのパターンしか存在しない。
ここでパターン1のようにR2=3,R5=2とすれば、(11),(12)式よりR1=4,R3=3となるから、C1:C2:R1:R2:R3:R5:R5=1:1:4:3:3:2が成立する。そしてR1〜R5をこのような値に設定すれば(6)式よりF1=F2となり、これと(1),(2)式から(5)式が成り立つから、該(5)式と(3)式とから等トルク配分であるための(4)式、即ちTL=TRを成立させることができる。
また、第1出力軸2の回転を第2出力軸2′に伝達するときの減速比は、入力部材1(第1の回転部材)の波数をZ1,第2の回転部材6の波数をZ2,第3の回転部材7の波数をZ3,第5の回転部材9の波数をZ5としたときに〔1−{(Z1×Z3)/(Z2×Z5)}〕で表されるところ、Z1:Z2:Z3:Z5=R1:R2:R3:R5=4:3:3:2であるので減速比を−1にできる。そのため入力部材1をn回転させているときに第1出力軸2の回転数をkだけ増加させれば、第2出力軸2′の回転数をkだけ減少させることができて等差動回転が可能となる。
次に、この第1実施形態の作用について説明する。
今、第1の回転部材である入力部材1を固定して第1の回転軸である第1出力軸2を回転させると、偏心シャフト5の主軸部5aが回転して入力部材1と噛み合う第2の回転部材6が第1偏心軸部5b上で自転しながら第1回転軸線X1周りに公転するが、第2の回転部材6と第3の回転部材7とは偏心シャフト5によって180度ずれた位相で公転し、また第2の回転部材6の自転は第4の回転部材8を介して第3の回転部材7に伝達されるので、第2の回転部材6の公転及び自転は、公転の位相が180度ずれるだけで第3の回転部材7に伝達される。そしてこの第3の回転部材7の公転及び自転は、第3の回転部材7に噛み合って第1回転軸線X1周りに回転可能な第5の回転部材9に伝達されるから、第5の回転部材9に接続された第2の回転軸である第2出力軸2′が第1出力軸2とは異なる回転数で回転することになるが、本実施形態では、第2回転軸線の第1回転軸線からの偏心量をC1、第3回転軸線の第1回転軸線からの偏心量をC2、この動力伝達装置の各噛み合い部を等価のピッチ円で表したときの第1の回転部材のピッチ円半径をR1、第2の回転部材のピッチ円半径をR2、第3の回転部材のピッチ円半径をR3、第5の回転部材のピッチ円半径R5としたときに、C1:C2:R1:R2:R3:R5=1:1:4:3:3:2としているので、第1出力軸2の回転数をkとすれば、第2出力軸2′の回転数を−kとすることができる。そのため、この状態で入力部材1をn回転させると、第1出力軸2がn+k回転し第2出力軸2′がn−k回転することになって等差動回転が可能となる。またこのとき、上述したように等トルク配分も可能となるので、差動装置として機能させることが可能となる。
また、第2の回転部材6のピッチ円半径と第3の回転部材7のピッチ円半径とが等しくされるので、それらの重量バランスが取りやすく、カウンターウエイトを設ける必要もなくなる。しかも、偏心シャフト5の第1偏心軸部5bに第2の回転部材6が枢支され、偏心シャフト5の第2偏心軸部5cに第3の回転部材7が枢支されることで、偏心シャフト5の主軸部5aからのトルクが第2の回転部材6と第3の回転部材7とに分散されるから、偏心シャフト5の各偏心軸部5b,5cに加わる荷重を従来のものの略半分に減らすことができて偏心シャフト5を小径化でき、これによっても装置のコンパクト化を実現できる。
また、入力部材1と第2の回転部材6との間はギヤ1b,6aで噛み合い、第3の回転部材7と第5の回転部材9との間は、互いの対向面に形成されたトロコイド溝7b,9aに挟持された複数個のボール10を介して噛み合うので、径方向距離が比較的大きくて加わる力が小さい入力部材1と第2の回転部材6との間は、ギヤで噛み合う簡単な構造を採用して部品点数の削減を図り、径方向距離が比較的小さくて加わる力が大きい第3の回転部材7と第5の回転部材9との間は、複数個のボール10を介して噛み合わせることで、加わる力を複数個のボールに分散させて強度を保証できる。
次に本発明の第2実施形態について説明する。
本発明の第2実施形態は、本発明の動力伝達装置の第1の回転部材を回転不能に固定するとともに、第1,第2の回転軸の一方を回転トルクの入力軸、他方を回転トルクの出力軸とすることで、入力軸から入力される回転トルクを減速または増速して出力軸に伝達する変速装置として機能し得るようにしたものであり、具体的には、第1実施形態の差動装置DをミッションケースMから取り外して前記入力部材1を回転不能に固定するとともに、第1,第2の回転軸である前記第1,第2出力軸2,2′のうちの一方を入力軸とし、他方を出力軸としただけのものであるので、特に図を用いての説明は省略する。
次に、この第2実施形態の作用について説明する。
今、入力軸である第1の回転軸2を回転させると、第1実施形態について述べたのと同様に、第5の回転部材9に接続された出力軸である第2の回転軸2′が、第1の回転軸2とは異なる回転数で回転するから、入力軸である第1の回転軸2の回転動力を減速または増速して出力軸である第2の回転軸2′に伝達する変速機構として機能させることが可能となる(第2の回転軸2′を入力軸とし、第1の回転軸2を出力軸としても良い。)。
このとき、第2の回転部材と第3の回転部材とが第1回転軸線周りに180度ずれた位相で公転するので、第2の回転部材と第3の回転部材との重量を略等しくしておけばカウンターウエイトを設けなくても偏心シャフトの振れ回りを抑制でき、併せて装置をコンパクト化できる。また、第2の回転部材と第3の回転部材との重量が異なる場合でもカウンターウエイトを小型軽量化できるので装置のコンパクト化が可能となる。しかも、偏心シャフトの第1偏心軸部に第2の回転部材が枢支され、偏心シャフトの第2偏心軸部に第3の回転部材が枢支されることで、偏心シャフトの主軸部からのトルクが第2の回転部材と第3の回転部材とに分散して伝達されるから、偏心シャフトの各偏心軸部に加わる荷重を従来のものの略半分に減らすことができて偏心シャフトを小径化でき、これによっても装置のコンパクト化を実現できる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、本発明では、差動装置として機能させる動力伝達装置を、ミッションケースM内に収容されて自動車の左右又は前後の駆動輪の回転差を許容する差動装置に適用しているが、本発明の差動装置は自動車の差動装置に限定されるものではない。
1・・・・第1の回転部材(入力部材)
2・・・・第1の回転軸
2′・・・第2の回転軸
5・・・・偏心シャフト
5a・・・主軸部
5b・・・第1偏心軸部
5c・・・第2偏心軸部
6・・・・第2の回転部材
7・・・・第3の回転部材
7b・・・溝(トロコイド溝)
8・・・・第4の回転部材
9・・・・第5の回転部材
9a・・・溝(トロコイド溝)
10・・・ボール
C1・・・第2回転軸線の第1回転軸線からの偏心量
C2・・・第3回転軸線の第1回転軸線からの偏心量
R1・・・第1の回転部材のピッチ円半径
R2・・・第2の回転部材のピッチ円半径
R3・・・第3の回転部材のピッチ円半径
R5・・・第5の回転部材のピッチ円半径
X1・・・第1回転軸線
X2・・・第2回転軸線
X3・・・第3回転軸線


Claims (5)

  1. 第1回転軸線(X1)周りに回転可能な第1の回転部材(1)と、前記第1回転軸線(X1)上の主軸部(5a)、前記第1回転軸線(X1)から偏心した第2回転軸線(X2)上の第1偏心軸部(5b)、並びに前記第1回転軸線(X1)から前記第2回転軸線(X2)とは逆側に偏心した第3回転軸線(X3)上の第2偏心軸部(5c)を有して、これら第1,第2偏心軸部(5b,5c)が前記第1回転軸線(X1)周りに相互に180度ずれた位相で公転し得る偏心シャフト(5)と、前記第1の回転部材(1)と噛み合って、前記第1偏心軸部(5b)上で自転しながら前記第1回転軸線(X1)周りに公転し得る、前記第1の回転部材(1)よりも小径の第2の回転部材(6)と、この第2の回転部材(6)の一側に隣接配置され、前記第2偏心軸部(5c)上で自転しながら前記第1回転軸線(X1)周りに公転し得る第3の回転部材(7)と、前記第1回転軸線(X1)周りに回転可能で、前記第2の回転部材(6)の自転を前記第3の回転部材(7)に伝達すべく前記第2,第3の回転部材(6,7)の外周にそれらと噛み合うように配置される、前記第2,第3の回転部材(6,7)よりも大径の第4の回転部材(8)と、前記第3の回転部材(7)と噛み合うようにして配置され、前記第1回転軸線(X1)周りに回転可能な第5の回転部材(9)とを備え、前記主軸部(5a)と前記第5の回転部材(9)とが、前記第1回転軸線(X1)上に相対回転可能に並ぶ第1の回転軸(2)と第2の回転軸(2′)とにそれぞれ接続されることを特徴とする動力伝達装置
  2. 前記第1の回転部材(1)と前記第2の回転部材(6)との間はギヤで噛み合い、前記第3の回転部材(7)と前記第5の回転部材(9)との間は、互いの対向面に形成された溝(7b,9a)に挟持された複数個のボール(10)を介して噛み合うことを特徴とする、請求項1に記載の動力伝達装置。
  3. 前記第2回転軸線(X2)の前記第1回転軸線(X1)からの偏心量をC1、前記第3回転軸線(X3)の前記第1回転軸線(X1)からの偏心量をC2、この動力伝達装置の各噛み合い部を等価のピッチ円で表したときの前記第1の回転部材(1)のピッチ円半径をR1、前記第2の回転部材(6)のピッチ円半径をR2、前記第3の回転部材(7)のピッチ円半径をR3、前記第5の回転部材(9)のピッチ円半径R5としたときに、C1:C2:R1:R2:R3:R5=1:1:4:3:3:2とされるとともに、前記第1の回転部材(1)が回転トルクの入力源に接続され、前記第1の回転軸(2)および前記第2の回転軸(2′)が、それぞれ回転トルクの第1出力軸(2)および第2出力軸(2′)とされることで、前記第1の回転部材(1)の回転駆動力を第1,第2出力軸(2,2′)に分配して伝達する差動装置として機能し得るようにしたことを特徴とする、請求項1または2に記載の動力伝達装置。
  4. 前記第1の回転部材(1)が回転不能に固定されるとともに、前記第1,第2の回転軸(2,2′)の一方が回転トルクの入力軸、他方が回転トルクの出力軸とされることで、入力軸から入力される回転トルクを減速または増速して出力軸に伝達する変速装置として機能し得るようにしたことを特徴とする、請求項1または2に記載の動力伝達装置。
  5. 前記第2の回転部材(6)のピッチ円半径をR2、前記第3の回転部材(7)のピッチ円半径R3としたときに、R2=R3であることを特徴とする、請求項4に記載の動力伝達装置。
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