JP2018087260A - フルオレン骨格を有するポリイミド - Google Patents

フルオレン骨格を有するポリイミド Download PDF

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正晃 松原
芳範 河村
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Abstract

【課題】線熱膨張係数が低く、高い透明性を有し、かつ厚み方向複屈折が低いポリイミドを提供すること。
【解決手段】以下一般式(1)及び/又は(2)で表される繰り返し単位を有するポリイミドが、線熱膨張係数が低く、高い透明性を有し、かつ厚み方向複屈折が低いポリイミドとなることを見出した。
【化1】
Figure 2018087260

(上記一般式(1)及び(2)中、Xは4価の脂肪族基であり、R、R2、及びRは各々独立して水素原子またはメチル基を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、フルオレン骨格を有する新規なポリイミドに関する。
ガラスは耐熱性が高く、線熱膨張係数が低く、透明性が高い点で優れた材料であることから、基板、カラーフィルター、印刷物、光学材料、電子デバイスまたは画像表示装置等に多用されている。一方、昨今、これら機器等の軽量化、フレキシブル化が求められているが、ガラスは重く、柔軟性がないことからガラスに代わる、これら機器等に使用し得る材料が求められている。
ガラスに代わる材料の一つとして、耐熱性に優れ、柔軟性を有する材料としてポリイミドが知られている。しかしながら、一般的にポリイミドは線熱膨張係数が高く、前記機器等の製造時、あるいは使用時にその寸法が大きく変化することから、特に高精度が求められる機器等には使用ができないといった問題があり、また、ポリイミドの多くは分子内および/または分子間の電荷移動に起因する着色を有する為、高い透明性が求められる機器等に使用することは困難であるとされる。そのような状況下、前記した、一般的なポリイミドが有する欠点を解決し得る新規なポリイミドが、特許文献1に開示されている。
しかしながら、前記特許文献に開示されるポリイミドは厚み方向複屈折が高く、特に高い透明性が求められる機器等に使用する場合、像が二重に見えたり、色がぼやけたりしてしまうといった問題があった。
特開2015−214597号公報
本発明は、線熱膨張係数が低く、高い透明性を有し、かつ厚み方向複屈折が低いポリイミドを提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定の繰り返し単位を有するポリイミドが、線熱膨張係数が低く、高い透明性を有し、かつ厚み方向複屈折が低いことを見出した。具体的には以下の発明を含む。
〔1〕下記一般式(1)及び/又は(2)で表される繰り返し単位を有するポリイミド。
Figure 2018087260
Figure 2018087260
(上記一般式(1)及び(2)中、Xは4価の脂肪族基であり、R、R2、及びRは各々独立して水素原子またはメチル基を表す。)
〔2〕更に下記一般式(3)で表される繰り返し単位を有する、〔1〕記載のポリイミド。
Figure 2018087260
(上記一般式(3)中、Xは4価の脂肪族基であり、Xはフッ素原子を有する2価の芳香族基である。)
〔3〕上記一般式(1)及び/又は(2)で表される繰り返し単位の内、上記一般式(1)が下記一般式(4)で、上記一般式(2)が下記一般式(5)で表される、〔1〕又は〔2〕に記載のポリイミド。
Figure 2018087260
Figure 2018087260
(上記一般式(4)及び(5)中、Xは4価の脂肪族基である。)
〔4〕上記一般式(3)で表される繰り返し単位が下記一般式(6)で表される、〔2〕または〔3〕に記載のポリイミド。
Figure 2018087260
(上記一般式(6)中、Xは4価の脂肪族基である。)
〔5〕〔1〕から〔4〕のいずれか1項に記載のポリイミドと有機溶媒とを含有する、ポリイミド溶液。
〔6〕〔1〕から〔4〕のいずれか1項に記載のポリイミドを含む、ポリイミドフィルム。
〔7〕〔6〕に記載のポリイミドフィルムを含有する、プラスチック基板材料。
本発明のポリイミドは耐熱性(ガラス転移温度)が高く、線熱膨張係数が低く、高い透明性を有し、かつ厚み方向複屈折が低いことから、基板、カラーフィルター、印刷物、光学材料、電子デバイスまたは画像表示装置等に好適に用いることができる。
更に、本発明のポリイミドは溶媒溶解性にも優れることから、ポリアミック酸をイミド化してポリイミドとする際、熱イミド化法のみならず化学イミド化法によっても実施可能であり、ポリイミドの要求性能等に応じ、適切なイミド化方法が選択可能である。更には、溶媒キャスト法等、工業的実施が容易な方法によりポリイミドの成形体(フィルム等)を得ることも可能である。
製造例1で製造した、下記一般式(12)で表わされるキサンテン類の内、下記式(15)で表されるキサンテン体のH−NMRスペクトルである。 製造例2で製造した、下記一般式(13)で表わされるニトロ化合物類の内、下記一般式(16)で表されるジニトロ体のH−NMRスペクトルである。 製造例2で製造した、下記一般式(14)で表わされるニトロ化合物類の内、下記一般式(17)で表されるジニトロ体のH−NMRスペクトルである。 製造例3で製造した、下記一般式(9)で表わされるジアミン類の内、下記一般式(18)で表されるジアミン体のマススペクトルである。 製造例3で製造した、下記一般式(10)で表わされるジアミン類の内、下記一般式(19)で表されるジアミン体のマススペクトルである。
<本発明のポリイミド>
以下、本発明をその実施の形態とともに記載する。本発明のポリイミドは下記一般式(1)及び/又は(2)で表される繰り返し単位を有するポリイミドである。
Figure 2018087260
Figure 2018087260
(上記一般式(1)及び(2)中、Xは4価の脂肪族基であり、R、R2、及びRは各々独立して水素原子またはメチル基を表す。)
上記一般式(1)及び/又は(2)で表される繰り返し単位を有するポリイミドの中でも、該ポリイミドの原料であるジアミン類の製造容易性の観点から、上記一般式(1)が下記一般式(4)で、上記一般式(2)が下記一般式(5)で表される繰り返し単位を有するポリイミドが好ましい。
Figure 2018087260
Figure 2018087260
上記一般式(1)、(2)、(4)及び(5)におけるX(4価の脂肪族基)は、以下一般式(7)
Figure 2018087260
(上記一般式(7)中、Xは4価の脂肪族基である。)
で表される脂肪族テトラカルボン酸二無水物に由来する。
本発明のポリイミドを構成する、上記一般式(7)で表される脂肪族テトラカルボン酸二無水物として例えば、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、5−(ジオキソテトラヒドロフリル−3−メチル)−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−テトラリン−1,2−ジカルボン酸無水物、テトラヒドロフラン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロヘキシル−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物および1,4−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。これら脂肪族テトラカルボン酸二無水物は1種、あるいは必要に応じ2種類以上併用することもできる。これらの脂環式テトラカルボン酸二無水物由来の構成単位を有することにより、得られるポリイミドは透明性が高く、着色が少ないものとなる。
上記脂環式テトラカルボン酸二無水物の内、ポリイミドの物性が向上しやすく、かつ該酸二無水物の入手性の観点から、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物(1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸1,2:3,4−二無水物)が好ましい。
更に以下一般式(3)で表される繰り返し単位を有するポリイミドとすることにより、線熱膨張係数をより低くすることが可能となる。
Figure 2018087260

(上記一般式(3)中、Xは4価の脂肪族基であり、Xはフッ素原子を有する2価の芳香族基である。)
上記一般式(3)におけるXで表される4価の脂肪族基は、上記一般式(7)で表される脂肪族テトラカルボン酸二無水物に由来し、その具体的態様、好ましい態様は上述の通りである。また、Xで表される2価の芳香族基は、以下一般式(8)
Figure 2018087260
(上記一般式(8)中、Xはフッ素原子を有する2価の芳香族基である。)
で表されるフッ素原子を有する芳香族ジアミン類に由来する。なお、フッ素原子を有する2価の芳香族基とは、X中に少なくとも1つのフッ素原子があればよく、具体的に例えば、芳香環の水素原子の一部がフッ素原子に置換された構造や、芳香環上の置換基であるアルキル基の水素原子の一部又は全部がフッ素原子に置換された構造が挙げられる。
本発明のポリイミドを構成する、上記一般式(8)で表されるフッ素原子を有する芳香族ジアミン類として例えば、1,4−ジアミノ−2−フルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3−ジフルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−2,5−ジフルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−2,6−ジフルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3,5−トリフルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3,5,6−テトラフルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、1,4−ジアミノ−2,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、1,4−ジアミノ−2,6−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3,5−トリス(トリフルオロメチル)ベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3,5,6−テトラキス(トリフルオロメチル)ベンゼン、2−フルオロベンジジン、3−フルオロベンジジン、2,3−ジフルオロベンジジン、2,5−ジフルオロベンジジン、2,6−ジフルオロベンジジン、2,3,5−トリフルオロベンジジン、2,3,6−トリフルオロベンジジン、2,3,5,6−テトラフルオロベンジジン、2,2’−ジフルオロベンジジン、3,3’−ジフルオロベンジジン、2,3’−ジフルオロベンジジン、2,2’,3−トリフルオロベンジジン、2,3,3’−トリフルオロベンジジン、2,2’,5−トリフルオロベンジジン、2,2’,6−トリフルオロベンジジン、2,3’,5−トリフルオロベンジジン、2,3’,6,−トリフルオロベンジジン、2,2’,3,3’−テトラフルオロベンジジン、2,2’,5,5’−テトラフルオロベンジジン、2,2’,6,6’−テトラフルオロベンジジン、2,2’,3,3’,6,6’−ヘキサフルオロベンジジン、2,2’,3,3’,5,5’、6,6’−オクタフルオロベンジジン、2−(トリフルオロメチル)ベンジジン、3−(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2、6−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,3,5−トリス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,3,6−トリス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,3,5,6−テトラキス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,3’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2’,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,3,3’−トリス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2’,5−トリス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2’,6−トリス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,3’,5−トリス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,3’,6−トリス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2’,3,3’−テトラキス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2’,5,5’−テトラキス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2’,6,6’−テトラキス(トリフルオロメチル)ベンジジン等が挙げられる。これらフッ素原子を有する芳香族ジアミン類は1種、あるいは必要に応じ2種以上併用することもできる。上記一般式(8)で表されるフッ素原子を有する芳香族ジアミン類の中でも、溶媒可溶性を向上させる観点から、トリフルオロメチル基を有する芳香族ジアミン類が好ましい。トリフルオロメチル基を有する芳香族ジアミン類の中でも、入手容易性の観点から、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジンが好ましい。
本発明のポリイミドが上記一般式(3)で表される繰り返し単位を有する場合、上記一般式(1)及び/又は(2)で表される繰り返し単位に対する上記一般式(3)で表される繰り返し単位の比率は、モル比で通常2倍以下、好ましくは1倍以下である。上記一般式(3)で表される繰り返し単位を含むことにより、線熱膨張係数をより低減させることが可能であるが、上記一般式(3)で表される繰り返し単位を有しなくとも十分に低い線熱膨張係数を示す。一方、上記一般式(3)で表される繰り返し単位の比率が高くなりすぎると、厚み方向複屈折が高くなりすぎるといった問題が生じる。なお、「厚み方向複屈折」とは、ポリイミドフィルムの面内屈折と面外屈折との差から求められる値を意味する。その具体的な測定方法については後述する。
本発明のポリイミドには上述した繰り返し単位の他、フッ素原子を有さない芳香族ジアミン類由来の繰り返し単位を有していてもよい。本発明において併用可能な、フッ素原子を有さない芳香族ジアミン類として例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、3,3'−ジアミノジフェニルエーテル、3,4'−ジアミノジフェニルエーテル、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、3,3'−ジアミノジフェニルスルフィド、3,4'−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4'−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3'−ジアミノジフェニルスルホン、3,4'−ジアミノジフェニルスルホン、4,4'−ジアミノジフェニルスルホン、3,3'−ジアミノベンゾフェノン、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、3,4'−ジアミノベンゾフェノン、3,3'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、3,4'−ジアミノジフェニルメタン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、1,1−ビス(3−アミノフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−1−フェニルエタン、1−(3−アミノフェニル)−1−(4−アミノフェニル)−1−フェニルエタン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、2,6−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゾニトリル、2,6−ビス(3−アミノフェノキシ)ピリジン、4,4'−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4'−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、4,4'−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、4,4'−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ベンゾフェノン、4,4'−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ジフェニルスルホン、4,4'−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ]ジフェニルスルホン、3,3'−ジアミノ−4,4'−ジフェノキシベンゾフェノン、3,3'−ジアミノ−4,4'−ジビフェノキシベンゾフェノン、3,3'−ジアミノ−4−フェノキシベンゾフェノン、3,3'−ジアミノ−4−ビフェノキシベンゾフェノン、6,6'−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3,3',3'−テトラメチル−1,1'−スピロビインダン、6,6'−ビス(4−アミノフェノキシ)−3,3,3',3'−テトラメチル−1,1'−スピロビインダン、等が挙げられる。これら芳香族ジアミン類は1種、あるいは必要に応じ2種以上併用することもできる。
本発明のポリイミドには、更に、上述した繰り返し単位以外の構成単位を有していてもよい。このような構成単位として例えば、芳香族テトラカルボン酸二無水物由来の構成単位、脂肪族ジアミン類由来の構成単位、その他ポリイミドに含まれ得る構成単位(例えばアミド基、エステル基を有する化合物由来の構成単位)が挙げられる。
<上記一般式(1)及び(2)で表される繰り返し単位を構成する、ジアミン類の製造方法>
上記一般式(1)及び(2)で表される繰り返し単位は、上記一般式(7)で表される脂肪族テトラカルボン酸二無水物と以下一般式(9)及び/又は(10)で表されるジアミン類とを後述する方法にて反応させることによって構成される。
Figure 2018087260
Figure 2018087260
(上記一般式(9)及び(10)中、R、R2、及びRは各々独立して水素原子またはメチル基を表す。)
以下、上記一般式(9)及び(10)で表されるジアミン類の製造方法について詳述する。
本発明の上記一般式(9)、(10)で表されるジアミン類は、例えば、酸存在下、9−フルオレノンと以下一般式(11)
Figure 2018087260
(式中、Rはメチル基を表し、mは0または1〜2の整数を表す。)
で表されるフェノール類を反応させて、下記一般式(12)
Figure 2018087260
(式中、R及びRは各々独立して水素原子またはメチル基を表す。)
で表されるキサンテン類を得、該キサンテン類と硝酸とを反応させ、以下一般式(13)及び/又は式(14)
Figure 2018087260
Figure 2018087260
(式中、R、R、R、Rの意味は上述の通りである。)
で表されるニトロ化合物類を得た後、該ニトロ化合物類を還元することで、上記一般式(9)、(10)で表されるジアミン類を得ることができる。以下、上記製造方法について詳述する。
<上記一般式(12)で表されるキサンテン類の製造方法>
上記一般式(12)で表されるキサンテン類の製造方法として例えば、酸存在下、9−フルオレノン(以下、フルオレノンと称することもある)と上記一般式(11)で表されるフェノール類とを反応することにより得られる。(以下、キサンテン化工程と称することもある。)
上記一般式(11)で表されるフェノール類の置換基数を表すmは、最終的に得られるポリイミドの溶媒溶解性向上の観点から、好ましくは1又は2、特に好ましくは2である。また、後述するニトロ化工程におけるニトロ基の位置選択性向上の観点からは、置換基数が1(m=1)である場合、その置換位は水酸基に対しメタ位であることが好ましく、又、置換基数が2(m=2)である場合、その置換位は水酸基に対しオルト位及びメタ位であることが好ましい。
キサンテン化工程に用いられる酸は、無機酸、有機酸いずれでも良く、無機酸として例えば硫酸、塩酸、りん酸などが、有機酸としてパラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸などが例示される。これら酸の中でも、硫酸、塩酸、及びパラトルエンスルホン酸が好適に用いられる。これら酸は1種、あるいは必要に応じ2種以上混合して使用しても良い。酸の使用量として例えば、フルオレノン1モルに対し0.01〜10モル、好ましくは0.1〜7モル、更に好ましくは0.4〜5モルである。使用量を10モル以下とすることにより、得られるキサンテン類の純度の向上や着色の低減が容易となる。また、使用量を0.01モルより多くすることにより、十分な反応速度を得ることができる。
キサンテン化工程を実施する際、必要に応じて不活性な有機溶媒を使用することができる。使用可能な有機溶媒として例えば、芳香族炭化水素類、ハロゲン化芳香族炭化水素類、ハロゲン化脂肪族炭化水素類等が例示される。芳香族炭化水素類としては、トルエン、キシレン、メシチレン等が例示され、脂肪族炭化水素類としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等が例示され、ハロゲン化芳香族炭化水素類としてはクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等が例示され、ハロゲン化脂肪族炭化水素類としてはジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン等が例示される。これら有機溶媒の中でも、芳香族炭化水素類、ハロゲン化芳香族炭化水素類が好ましく、特にトルエン、キシレンが好ましい。
有機溶媒を使用する際の使用量は、フルオレノン1重量部に対して通常1〜15重量部、好ましくは1.5〜10重量部、更に好ましくは1.5〜4重量部である。有機溶媒の使用量を1重量部以上とすることにより、より効率よくキサンテン類を製造することが可能となり、使用量を15重量部以下とすることにより、より経済的かつ生産性良くキサンテン類を製造することができる。
キサンテン化工程は通常、80℃以上、好ましくは80〜140℃、更に好ましくは100〜120℃で実施する。反応温度を80℃以上とすることにより、フルオレノンとフェノール類との縮合反応後の環化反応が効率よく進行する結果、十分な反応速度を得ることができる。また、140℃以下とすることにより、2量体以上の多量体の生成抑制が可能となると共に、得られるキサンテン類の着色等を低減することが可能となる。
キサンテン化工程を実施する際、必要に応じてチオ化合物を併用しても良い。併用可能なチオ化合物として例えば、チオ酢酸、β−メルカプトプロピオン酸、α−メルカプトプロピオン酸、チオグリコール酸、チオシュウ酸、メルカプトコハク酸、メルカプト安息香酸などのメルカプトカルボン酸、メチルメルカプタン、エチルメルカプタン、プロピルメルカプタン、イソプルピルメルカプタン、ブチルメルカプタン、オクチルメルカプタン、デシルメルカプタン、ドデシルメルカプタンなどのアルキルメルカプタン、ベンジルメルカプタンなどのアラルキルメルカプタンやそれらのアルカリ金属塩が挙げられる。チオ化合物は1種、あるいは必要に応じ2種類以上併用することができる。これらチオ化合物の中でもアルキルメルカプタンが好ましく、更には、臭気が少なく取り扱いが容易なことから、アルキル基の炭素数が6以上のアルキルメルカプタンが好ましく、特にドデシルメルカプタンが好ましい。チオ化合物の使用量として例えば、フルオレノン1モルに対して0.01〜0.3モル、好ましくは0.01〜0.1モルである。
キサンテン化工程後、得られた反応液をそのまま後述するニトロ化工程に供しても良いし、必要に応じ水洗、吸着等の慣用の精製操作を行った後、晶析によりキサンテン類の結晶を取り出しても良い。得られた結晶は必要に応じ、更に洗浄、乾燥等の操作に供しても良く、更には必要に応じ吸着、水蒸気蒸留、再結晶などの通常の精製操作を繰り返し実施しても良い。
<上記一般式(13)及び(14)で表されるニトロ化合物類の製造方法>
上記一般式(13)及び(14)で表されるニトロ化合物類は、例えば、上記一般式(12)で表されるキサンテン類と、硝酸とを反応させることによって得られる。(以下、本工程をニトロ化工程と称することもある。)
ニトロ化工程に使用される硝酸は、硝酸の水溶液、あるいは発煙硝酸を用いることができ、通常、硝酸の濃度が10〜95重量%、好ましくは55〜75重量%の水溶液を用いる。硝酸の使用量は、上記一般式(12)で表されるキサンテン類1モルに対して通常1.8〜10.0モルであり、好ましくは1.9〜7.0モルである。
ニトロ化工程を実施する際、硫酸または酢酸を併用することもできる。また、硫酸または酢酸を併用する場合の使用量は、上記一般式(12)で表されるキサンテン類1モルに対して通常10〜100モルであり、好ましくは20〜50モルである。
ニトロ化工程は通常、不活性な有機溶媒中で実施する。使用可能な有機溶媒として例えば、脂肪族炭化水素類、脂肪族ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、又は芳香族ハロゲン化炭化水素類が挙げられる。脂肪族炭化水素として例えば、n−ヘキサン、イソヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンが挙げられ、芳香族炭化水素として例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンが挙げられ、脂肪族塩素化炭化水素として例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン等が挙げられ、芳香族ハロゲン化炭化水素として例えば、モノクロロベンゼン、オルソジクロロベンゼンが挙げられる。これら有機溶媒の中でも脂肪族ハロゲン化炭化水素類、芳香族ハロゲン化炭化水素が好適に用いられる。ニトロ化工程に用いる有機溶媒の使用量として例えば、上記一般式(12)で表されるキサンテン類1重量部に対し、通常3〜20重量部、好ましくは5〜10重量部使用する。
ニトロ化工程は例えば、上記一般式(12)で表されるキサンテン類を前述した有機溶媒に溶解させるか分散させ、通常−20〜85℃、好ましくは−5〜30℃まで冷却あるいは加温した後、前記温度範囲にて硝酸を徐々に添加し、その後、更に前記温度範囲で反応を継続することにより実施される。反応終点は例えば、反応液を後述する高速液体クロマトグラフィーにて逐次分析し、上記一般式(12)で表されるキサンテン類の残存量及び上記一般式(13)及び(14)で表されるニトロ化合物類の生成量を確認することにより判断可能である。
ニトロ化工程実施後、得られた反応液をそのまま後述する還元工程に供しても良いし、例えば得られた反応液を中和、水洗後、有機層を濃縮することによって上記一般式(13)及び(14)で表されるニトロ化合物類を取り出しても良い。あるいは、水、メタノール等、上記一般式(13)及び(14)で表されるニトロ化合物類の貧溶媒を加えて攪拌することで該ニトロ化合物類の結晶を析出させ、結晶を濾別し、得られた結晶を必要に応じ、更に洗浄、乾燥等の操作に供しても良い。
得られた上記一般式(13)及び(14)で表されるニトロ化合物類は必要に応じ吸着、水蒸気蒸留、再結晶、カラム精製などの通常の精製操作を繰り返し実施しても良い。また、前記精製操作により、上記一般式(13)及び(14)で表されるニトロ化合物類をそれぞれ分離しても良い。
<上記一般式(9)及び(10)で表されるジアミン類の製造方法>
上記一般式(9)及び(10)で表されるジアミン類の製造方法として例えば、上記一般式(13)及び(14)で表されるニトロ化合物類のニトロ基を還元することによって得られる。(以下、還元工程と称することがある。)なお、上記一般式(13)で表されるニトロ化合物類のニトロ基を還元することにより上記一般式(9)で表されるジアミン類が、上記一般式(14)で表されるニトロ化合物類のニトロ基を還元することにより上記一般式(10)で表されるジアミン類が得られるが、還元工程に用いられるニトロ化合物類はそれぞれ単独であっても良く、また、上記一般式(13)及び(14)で表されるニトロ化合物類の混合物であっても良い。
還元工程は例えば、上記一般式(13)及び/又は(14)で表されるニトロ化合物類をメタノール、エタノール等のプロトン性溶媒に溶解させた後、塩化錫等の還元剤を用いて還元する方法や、上記一般式(13)及び/又は(14)で表されるニトロ化合物類を不活性な有機溶媒に溶解させ、水素雰囲気化、パラジウムや白金等の遷移金属原子を活性炭に担持させた触媒を用い還元する方法(以下、接触還元法と称することもある)が例示される。工業的な実施に際しては、上記一般式(13)及び/又は(14)で表されるニトロ化合物類を溶解するための溶媒の種類、反応温度の適用範囲広さ、或いは後処理の容易さの点から、接触還元法が好適に用いられる。以下、接触還元法について詳述する。
還元工程にて用いられる触媒としては、パラジウムや白金等の遷移金属原子を活性炭に担持させた触媒が用いられ、この中でもパラジウムを活性炭に担持させた触媒(パラジウム/カーボン)又は白金を活性炭に担持させた触媒(白金/カーボン)が反応速度を向上させやすい点から好適に用いられる。これら触媒の使用量は、触媒中の遷移金属原子の重量として、上記一般式(13)及び/又は(14)で表されるニトロ化合物類の総量1重量倍に対し、通常0.001〜0.1重量%用いられる。
還元工程を実施する際に用いる溶媒としては、上記一般式(13)及び/又は(14)で表されるニトロ化合物類、あるいは生成物である上記一般式(9)及び/又は(10)で表されるジアミン類と反応せず、接触還元時に反応を受けないものであれば良い。このような溶媒として例えば、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ハロゲン化脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、アミド類、その他、ピコリン、ピリジン、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が例示される。アルコール類として例えばメタノール、エタノールが、エーテル類として例えばテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジグライム、トリグライム等が、エステル類として例えば酢酸エチル、γ-ブチロラクトン等が、ケトン類として例えばアセトンが、ハロゲン化脂肪族炭化水素類として例えばクロロホルム、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等が、芳香族炭化水素類として例えばトルエン、キシレン等が、アミド類として例えばN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド等が例示される。これら溶媒は1種、或いは必要に応じ2種類以上混合して使用しても良い。これら溶媒の中でも、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒が好適に用いられる。これら溶媒の使用量として例えば、上記一般式(13)及び/又は(14)で表されるニトロ化合物類の総量1重量部に対し通常2〜10重量部使用する。
還元工程を実施する際の温度は通常20〜160℃であり、反応速度の向上及び不純物生成抑制の観点から20〜100℃とすることが好ましい。
還元工程を実施する際の水素の圧力は通常、101.3kPa〜1013kPaである。101.3kPa以上とすることにより十分な還元速度が得られ、1013kPa以下とすることにより反応速度のコントロールが可能となり、不必要な副反応やゲル化を抑制することが可能となる。
還元工程の実施後、該反応に使用した触媒を濾過により除去し、例えば溶媒の一部または全部を留去した後、必要に応じ貧溶媒を添加し晶析することにより、上記一般式(9)及び/又は(10)で表されるジアミン類を分離することができる。
こうして得られた上記一般式(9)及び/又は(10)で表されるジアミン類は、このまま次工程で使用してもよく、また、必要に応じ吸着、水蒸気蒸留、再結晶、カラム精製などの通常の精製操作を繰り返し実施しても良い。また、上記一般式(9)及び(10)で表されるジアミン類の混合物である場合、それぞれのアミン類を前述の精製操作により分離しても良い。
<本発明のポリイミドの製造方法>
本発明の、上記一般式(1)及び/又は(2)で表される繰り返し単位を有するポリイミドは公知の方法により製造することができる。例えば、上記一般式(9)及び/又は(10)で表されるジアミン類、及び必要に応じ上記一般式(8)で表される芳香族ジアミン類と、上記一般式(7)で表される脂肪族テトラカルボン酸二無水物とを反応させることにより前駆体となるポリアミック酸を得、その後イミド化反応を実施することによってポリイミドを得ることができる。以下、ポリイミドの製造方法について具体的に記載する。
ポリアミック酸は、上記一般式(9)及び/又は(10)で表されるジアミン類、及び必要に応じ上記一般式(8)で表される芳香族ジアミン類を後述する重合溶媒に溶解後、通常10〜30℃で、前述した上記一般式(7)で表される脂肪族テトラカルボン酸二無水物を添加し、10〜100℃、好ましくは10〜30℃で撹拌することで、ポリアミック酸を重合溶媒の溶液(以下、ポリアミック酸溶液と称することもある)として得ることができる。
ポリアミック酸を製造する際に用いられる重合溶媒として例えば、アミド類、鎖状エステル類、環状エステル類、カーボネート類、グリコール類、フェノール類、エーテル類、ケトン類、アルコール類、芳香族炭化水素類、スルホン類が例示される。アミド類として例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N −ジメチルアセトアミド、N−メチル−ピロリドン等が例示され、鎖状エステル類として例えば酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソブチル等が例示され、環状エステル類としてはγ−ブチロラクトン、γ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン等が例示され、カーボネート類としてはエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等が例示され、グリコール類としてはトリエチレングリコール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールメチルアセテート、2−メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、ジエチレングリコール等が例示され、フェノール類としてはフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、3−クロロフェノール、4−クロロフェノール等が例示され、エーテル類としてはテトラヒドロフラン、ジブチルエーテル、ジエチルエーテル等が例示され、ケトン類としてはメチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトン、アセトフェノン等が例示され、アルコール類としてはブタノール、エタノール等が例示され、芳香族炭化水素類としてはキシレン、トルエン、クロロベンゼン等が例示され、スルホン類としてはジメチルスルホキシド、スルホラン等が例示される。これら重合溶媒の中でも、N ,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−ピロリドン等のアミド類が好適に用いられる。これら溶媒は1種、あるいは必要に応じ2種以上混合して使用しても良い。
重合溶媒の使用量としては、反応系中のモノマー成分(酸二無水物+アミン類)の合計濃度が通常5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%となるような量とする。前述のモノマー濃度範囲で重合を行うことにより、均一で高重合度のポリアミック酸溶液を得ることができる。なお、上記モノマー濃度範囲よりも低濃度で重合を行うと、ポリアミック酸の重合度が十分高くならず、最終的に得られるポリイミドが脆弱になる場合があり、上記モノマー濃度範囲よりも高濃度で重合を行うとモノマーが十分溶解しない場合や反応溶液が不均一になりゲル化する場合がある。上記の方法で得られた、ポリアミック酸溶液は通常、そのまま後述する方法で実施されるポリイミド化工程へと使用する。
本発明のポリイミドは、上記の方法で得られたポリアミック酸溶液を脱水閉環反応(イミド化反応)することで製造することができる。イミド化反応の方法として例えば、熱イミド化法や化学イミド化法が例示される。まず、熱イミド化法について詳述する。
熱イミド化法として例えば、ポリアミック酸の重合溶液をガラス板上に流延し、真空中、あるいは窒素等の不活性ガス中、又は空気中で加熱を行う。例えば、オーブン中、通常50〜190℃、好ましくは100〜180℃で乾燥することにより、ポリアミック酸のフィルムを得ることができる。
続いて、得られたポリアミック酸フィルムをガラス板上で通常200〜400℃、好ましくは230〜350℃で加熱することで、イミド化反応が起こり、ポリイミドフィルムを得ることができる。加熱温度は、イミド化反応を十分に行うという観点から200℃以上、生成したポリイミドフィルムの熱安定性の観点から400℃以下が好ましい。
イミド化反応は真空中あるいは不活性ガス中で行うことが望ましいが、イミド化反応温度が300℃未満であれば空気中で行っても差し支えない。
続いて化学イミド化法について詳述する。まず、上記の方法で得られたポリアミック酸溶液に重合時と同一の溶媒を加えて撹拌し易い適度な溶液粘度とし、撹拌しながら、有機酸無水物と、塩基性触媒として3級アミンからなる脱水閉環剤(化学イミド化剤)を滴下し、温度0〜100℃、好ましくは10〜50℃で撹拌することで化学的にイミド化を完結させることができる。化学イミド化において使用可能な有機酸無水物としては無水酢酸、無水プロピオン酸等が挙げられる。これら有機酸無水物の中でも、取り扱いや分離のし易さから無水酢酸が好ましい。また、化学イミド化において使用可能な塩基性触媒としては、ピリジン、トリエチルアミン、キノリン等が挙げられる。これら塩基性触媒の中でも、取り扱いや分離のし易さからピリジンが好ましい。化学イミド化剤中の有機酸無水物量は、ポリアミック酸の理論脱水量1モルに対し1〜10倍モルであり、より好ましくは2〜5倍モルである。また塩基性触媒の量は、有機酸無水物量1モルに対して0.1〜2倍モルであり、より好ましくは0.2〜1倍モルである。
上記化学イミド化法で得られた反応溶液中には、塩基や未反応の化学イミド化剤、有機酸、副生成物等(以下、不純物という)が混入しているため、これらを除去する為、ポリイミドを精製してもよい。精製は公知の方法が利用できる。例えば、イミド化した反応溶液を撹拌しながら大量の貧溶媒中に滴下してポリイミドを析出させた後、ポリイミド粉末を回収して不純物が除去されるまで繰返し洗浄し、減圧乾燥して、ポリイミド粉末を得る方法が挙げられる。前記方法に使用可能な貧溶媒としては、ポリイミドを析出させ、不純物を効率よく除去でき、乾燥し易い溶媒であれば良く、例えば、水や、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類が好適であり、これらを混合して用いてもよい。貧溶媒中に滴下してポリイミドを析出させる際のポリイミド溶液の濃度は、高すぎると析出するポリイミドが粒塊となり、その粗大な粒子中に不純物が残留する場合や、得られたポリイミド粉末を溶媒に再溶解する際に長時間を要する場合がある。一方、ポリイミド溶液の濃度を薄くし過ぎると、多量の貧溶媒が必要となり、廃溶媒処理による環境負荷増大や製造コスト高になる場合がある。したがって、貧溶媒中に滴下する際のポリイミド溶液の濃度は、10重量%以上、より好ましくは20重量%以上である。この際使用する貧溶媒の量はポリイミド溶液と同量(重量基準)以上が好ましく、ポリイミド溶液に対し1.5〜10重量倍が好適である。得られたポリイミド粉末を回収し、残留溶媒を真空乾燥や熱風乾燥などで除去する。乾燥温度は、ポリイミドが変質しない温度であれば制限はなく、温度30〜150℃が好ましい。
<本発明のポリイミド溶液>
上記した方法により得られる本発明のポリイミドは、任意の方法を用いてフィルム化することができる。フィルム化する方法の一例としては、ポリイミドを任意の有機溶媒に溶解して得られたポリイミド溶液を支持体(基板等)に塗布し、乾燥する方法等が挙げられる。
本発明の上記一般式(1)及び/又は(2)で表される繰り返し単位を有するポリイミドは、溶媒溶解性に優れるとの特徴を有することから、高濃度のポリイミド溶液を得ることができ、該ポリイミド溶液を用いてポリイミドフィルムを調製することができる。一方、溶媒溶解性に乏しいポリイミドからポリイミドフィルムを調製する場合、ポリアミック酸を均一にフィルム化し、ポリイミドフィルムへと変換するという、大きな反応収縮を伴う工程が必須となるが、本発明のポリイミドは該工程を経なくとも、ポリイミド溶液から溶媒を除去するだけでポリイミドフィルムが得られることから、支持体に反りが生じにくく、均一で、優れた透明性、低い線熱膨張係数および高いガラス転移温度に加えて、低い厚み方向複屈折であるとの特徴を兼ね備えたポリイミドフィルムを容易に提供することが可能となる。なお、ポリイミド溶液の調製に用いるポリイミドは、上述した化学イミド化法によって調製したポリイミドであってもよいし、熱イミド化法によって調製したポリイミドであってもよい。
本発明のポリイミド溶液の調製に用いられる有機溶媒として例えば、アミド類、エステル類、カーボネート類、グリコール類、フェノール類、ケトン類、エーテル類が例示され、アミド類として例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等が、エステル類としてはγ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトン、酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソブチル等が、カーボネート類としてはエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等が、グリコール類としてはジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールジメチルエーテル等が、フェノール類としてはフェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール、3−クロロフェノール、4−クロロフェノール等が、ケトン類としてはシクロペンタノン、シクロヘキサノン、アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルイソブチルケトン等が、エーテル類としてはテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、ジブチルエーテル、メチルモノグライム(1,2−ジメトキシエタン)、メチルジグライム(ビス(2−メトキシエチル)エーテル)およびメチルトリグライム(1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)エタン)等が、その他汎用溶媒として、アセトフェノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルホラン、ジメチルスルホキシド、プロピレングリコールメチルアセテート、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、2−メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、ブタノール、エタノール、キシレン、トルエン、クロロベンゼン、ターペン、ミネラルスピリット、石油ナフサ等が使用可能である。これら溶媒は1種、あるいは必要に応じ2種類以上混合して使用してもよい。
前記溶媒の中でも、アミド系溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)およびN−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ケトン系溶媒としては、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、シクロペンタノンおよびシクロヘキサノン、エーテル系溶媒としてはメチルモノグライム(1,2−ジメトキシエタン)、メチルジグライム(ビス(2−メトキシエチル)エーテル)およびメチルトリグライム(1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)エタン)等が特に好ましい。本発明のポリイミド溶液の濃度は、5〜40重量%が好ましく、塗工されたフィルムの平滑性を確保する観点から5〜20重量%であることがさらに好ましい。
<ポリイミドフィルムの製造方法>
本発明のポリイミドフィルムは、例えば上述した本発明のポリイミド溶液を支持体(基板等)に塗布(塗工ともいう)し、乾燥した後、支持体から剥離する方法によって製造することができる。ポリイミドフィルムを製造する方法として、以下の一例を挙げることができる。すなわち、上記ポリイミド溶液を、ガラス基板上で150℃で1時間熱処理、250℃で1時間熱処理することによってポリイミドフィルムを製造することができる。
上記ポリイミド溶液を塗工する支持体としては、ガラス基板もしくはSUS等の金属基板、または金属ベルト、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリエチレンナフタレートもしくはトリアセチルセルロース等のプラスチックフィルム等が使用されるが、これらに限定されるものではない。現行のバッチタイプのデバイス製造プロセスに適応させるためには、ガラス基板を用いることが好ましい。ポリイミドフィルム製造時の乾燥温度に関しては、プロセスに合わせた条件を選択することが可能であり、特性に影響を与えない限り、特に制限されない。
<本発明のポリイミドの物性>
(1)重量平均分子量
本発明のポリイミドの重量平均分子量は、その用途にもよるが、5,000〜500,000の範囲であることが好ましく、10,000〜300,000の範囲であることがより好ましく、30,000〜200,000の範囲であることがさらに好ましい。重量平均分子量が5,000以上であれば、ポリイミドを塗膜またはフィルムとした場合により十分な強度を得ることができる。一方、重量平均分子量が500,000以下であれば、粘度の上昇が少なく、また、良好な溶解性を保つことができるため、表面が平滑で膜厚が均一な塗膜またはフィルムを得ることができる。本発明における分子量とは、後述する条件にて分析される、ゲルパーミレーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算の値のことをいう。
(2)平均線熱膨張係数
試料の温度(T)をTからT(T<T)まで変化させることによって試料の長さ(L)がLからLまで変化したとき、長さの変化量(ΔL=L−L)の、室温(T)における試料の長さ(L)に対する比を、温度TとTとの間の熱膨張(εth)という。この熱膨張εthを温度差ΔT=T−Tで除した値を、温度TとTとの間の平均線熱膨張係数という。つまり、平均線熱膨張係数αは以下の式で表される。
α=(ΔL/L)/ΔT
本発明のポリイミドは、当該ポリイミドの温度を100℃から200℃まで変化させたときの平均線熱膨張係数(以下、「CTE」という場合がある)が25ppm/K以下であることが好ましい。つまり、上記Tが100℃、上記Tが200℃である場合の平均線熱膨張係数が25ppm/K以下であることが好ましい。なお、CTEは負の値を示す場合もあるため、CTEが25ppm/K以下、とは、CTEの絶対値が25ppm/K以下であることを意味する。上記CTEは、25ppm/K以下であることがより好ましく、23ppm/K以下であることがより好ましい。CTEの具体的測定法については実施例の項で後述する。
(3)光透過率
本発明のポリイミドは、膜厚が5〜30μmである場合に、波長400nmにおける光透過率が75%以上であることが好ましい。なお、光透過率の上限値は、理論上は100%となるため、特に限定されるものではないが、90%以下であってもよく、85%以下であってもよい。なお、「膜厚」とは、本発明のポリイミドをフィルム化した、該フィルムの膜厚のことをいう。上記膜厚は、例えば接触式膜厚計を用いて測定することができる。なお、光透過率の測定方法については実施例の項で後述する。
(4)ガラス転移温度
本発明のポリイミドは、ガラス転移温度が350℃以上であることが好ましく、360℃以上であることがより好ましい。ガラス転移温度の測定法については実施例の項で後述する。ガラス転移温度の上限値は、特に限定されるものではないが、500℃以下であってもよい。
(5)厚み方向複屈折
本発明のポリイミドは、厚み方向複屈折が0.04以下であることが好ましく、0.02以下であることがより好ましい。一般的に、上述のような低い線熱膨張係数を有するポリイミドは厚み方向複屈折が高くなる傾向にあるにも拘わらず、本発明のポリイミドは、低い線熱膨張係数と低い厚み方向複屈折とを両立することができる。なお、厚み方向複屈折の測定法については実施例の項で後述する。
(6)全光線透過率
本発明のポリイミドは、膜厚が5〜30μmである場合に、全光線透過率が85%以上であることが好ましい。なお、光透過率の上限値は、理論上は100%となるため、特に限定されるものではないが、95%以下であってもよく、90%以下であってもよい。なお、全光線透過率の測定方法については実施例の項で後述する。
(7)黄色度(イエローネスインデックス、YI)
本発明のポリイミドは、膜厚が5〜30μmである場合に、黄色度が10以下であることが好ましく、6以下であることがより好ましい。なお、黄色度の測定方法については実施例の項で後述する。
<本発明のポリイミドの利用>
本発明のポリイミドは、耐熱性および絶縁性等のポリイミド本来の特性に加えて、優れた透明性、低い線熱膨張係数および高いガラス転移温度に加えて、優れた溶媒溶解性および低い厚み方向複屈折を兼ね備えるという極めて有用な特性を示す。そのため、本発明のポリイミドは、これらの特性が有効とされる分野および製品、例えば、基板、カラーフィルター、印刷物、光学材料、電子デバイスまたは画像表示装置等に使用することができる。さらには、現在ガラスまたは透明材料が使用されている部分の代替材料とすることができる。
また、本発明のポリイミドは、本発明のポリイミドを含有するプラスチック基板材料として利用することもできる。これにより、ガラスにはない軽量性およびフレキシブル性を示し、かつ高精細であるという特性を備えた基板、画像表示装置、光学材料および電子デバイスを提供することが可能となる。
上記基板として例えば、TFT基板、フレキシブルディスプレイ基板および透明導電膜基板等が挙げられる。電子デバイスとして例えば、タッチパネルおよび太陽電池等が挙げられる。また、画像表示装置として例えば、フレキシブルディスプレイ、液晶表示装置、有機EL、電子ペーパーおよび3Dディスプレイ等が挙げられる。
以下、本発明を実施例等により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例等に限定されるものではない。なお、以下の実施例等における物性値は、次の方法により測定した。
[1]HPLC純度
次の測定条件でHPLC測定を行い、該測定により得られた面積百分率値を、各製造例にて記載する各化合物の純度とした。
液体クロマトグラフ測定条件:
装置:島津製作所(株)製LC−2010C
カラム:ODS(5μm、4.6mmφ×150mm)
移動相:水/メタノール、流量:1.0ml/min
カラム温度:40℃、検出波長:UV254nm
[2]NMR測定
H−NMRは、内部標準としてテトラメチルシランを用い、溶媒として重クロロホルムあるいは重ジメチルスルホキシド(DMSO)を用いて、JEOL−ESC400分光計によって記録した。
[3]LC−MS測定
LC−MSは次の測定条件で分離、質量分析し、目的物を同定した。
・装置:(株)Waters製「Xevo G2 Q−Tof」
・カラム:(株)Waters製「ACQUITY CSH C18」
(1.7μm、2.1mmφ×100mm)
・カラム温度:40℃
・検出波長:UV 210−500nm
・移動相:A液=5mM酢酸アンモニウム水、B液=メタノール
・移動相流量:0.3ml/分
・移動相グラジエント:B液濃度:50%(0分)→100%(10分後)→100%(15分後)
・検出法:Q−Tof
・イオン化法:ESI(+)法
・Ion Source:電圧(+)2.0kV、温度150℃
電圧(−)1.0kV、温度150℃
・Sampling Cone :電圧 30V、ガスフロー50L/h
・Desolvation Gas:温度500℃、ガスフロー1000L/h
[4]ポリアミック酸の重量平均分子量
次の測定条件で、重量平均分子量を測定した。
装置:東ソー(株)製 HLC−8200
カラム:TSK-GEL Super AWM―H (6.0 mmI.D.×15cm)
移動相:N,N−ジメチルホルムアミド、流量:1.0ml/min
カラム温度:40℃
分子量標準物質:ポリスチレン
[5]ポリイミド溶解度の測定
各実施例で得られたポリイミド粉末0.01gに対し、有機溶媒0.99g(溶質濃度1重量%)をサンプル管に入れ、溶解状態を目視で確認した。溶媒として、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、γ−ブチロラクトン(GBL)、シクロペンタノン(CPN)、トリエチレングリコールジメチルエーテル(Tri−GL)、テトラヒドロフラン(THF)、およびN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を使用した。評価結果は、室温で溶解した場合を++、加熱により溶解し、且つ室温まで放冷後も均一性を保持していた場合を+、不溶の場合を−と表示した。
[6]厚み方向複屈折:Δn
アッベ屈折計((株)アタゴ製「多波長アッベ屈折計 DR−2M」)を用いて、各実施例で得られたポリイミドフィルムに平行な方向(nin)と垂直な方向(nout)の屈折率を波長589nmで測定し、これらの屈折率の差から厚み方向複屈折(Δn=nin―out)を求めた。
[7]ガラス転移温度:Tg
示差走査熱量計(エスアイアイナノテクノロジー(株)製「EXSTAR DSC 7020」)を用いて、昇温速度10℃/分、または20℃/分で測定した。
[8]線熱膨張係数:CTE
各実施例で得られたポリイミドフィルムを幅5mmおよび長さ40mmとし、荷重(静荷重)を膜厚(μm)×0.5g重として、NETZSCH製TMA4000を用いて測定した。上記ポリイミドフィルムの線熱膨張係数は、ポリイミドフィルムの温度を5℃/minで400℃まで昇温させて、昇温時のTMA曲線より計算した。線熱膨張係数は100〜200℃の間の平均値として求めた。
[9]光透過率:T400
紫外可視分光光度計((株)島津製作所製「紫外可視分光光度計 UV−2450」)を用いて、ポリイミドフィルムの400nmにおける透過率を測定した。
[10]黄色度(イエローネスインデックス):YI
紫外−可視分光光度計SE−6000(日本分光社製)を用い、波長380〜780nmにおけるポリイミドフィルムの光透過率から黄色度(YI)を算出した。
[11]全光線透過率:Ttおよびヘイズ:Haze
ヘイズメータ(スガ試験機(株)製「HGM−2DP」)を用いてポリイミドフィルムの全光線透過率、ヘイズ(濁度)を測定した。
<製造例1>
上記一般式(12)で表されるキサンテン類の内、下記一般式(15)で表されるキサンテン体の製造例
Figure 2018087260
攪拌機、温度計及び還流冷却管を備えた四つ口フラスコにフルオレノン30.00g(0.166mol)、2,3−キシレノール121.88g(0.996mol)、トルエン30.0g、1−ドデカンチオール1.68g(0.008mol)を仕込み、98%硫酸6.66g(0.066mol)を滴下後、110℃で9時間反応させた。反応終了後、反応液をトルエンで希釈し、24%水酸化ナトリウム溶液で中和後、4回水洗を行った。洗浄後、トルエンを濃縮し、室温まで冷却し、結晶を析出させた。析出した結晶を濾過、ヘプタンで洗浄後、乾燥することにより、白色結晶50.60g(純度99.0%、有姿収率80.9%)を得た。以下分析結果から、得られた白色結晶が上記式(15)で表されるキサンテン体であることを確認した。
H−NMR(DMSO−D6)
δ2.21ppm(6H、s)、2.42(6H、s)、6.00(2H、d)、6.63(2H、d)、7.05(2H、d)、7.22(2H、dd)、7.38(2H、dd)、7.94(2H、d)
マススペクトル値 (M+H) 389.19(精密質量:388.18)
<製造例2>
上記一般式(13)及び(14)で表されるニトロ化合物類の内、下記一般式(16)及び(17)で表されるジニトロ体の製造例
Figure 2018087260
Figure 2018087260
攪拌機、温度計及び還流冷却管を備えた四つ口フラスコに、製造例1で得られた、上記式(15)で表されるキサンテン体30.00g(0.077mol)、ジクロロメタン150.00gを仕込み、60%硝酸49.44g(0.471mol)を25℃、2.5時間で滴下後、25℃で16.5時間反応させた。反応終了後、反応液をメタノールで希釈し、析出した結晶を濾過後、結晶をメタノールで洗浄後、乾燥することにより、黄色結晶28.2g(有姿収率76.2%)を得た。得られた結晶の内15.0gを、トルエン/ヘキサン液を用いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによるカラム精製を行い、その後更に、トルエンで再結晶を2回行う事で、6.5gの白黄色結晶を得た。また、得られた結晶の内、一部を再度シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することにより、上記式(16)及び(17)で表されるニトロ化合物をそれぞれ分離し、H−NMR及びLC−MSにて分析を行った。以下に、H−NMR及びLC−MSの分析結果を示す。
<式(16)で表されるジニトロ体の分析結果>
H−NMR(DMSO−D6)
δ2.38ppm(6H、s)、2.57(6H、s)、6.63(2H、s)、7.20(2H、d)、7.32(2H、dd)、7.50(2H、dd)、8.03(2H、d)
マススペクトル値 (M+H) 479.16(精密質量:478.15)
<式(17)で表されるジニトロ体の分析結果>
H−NMR(DMSO−D6)
δ2.24ppm(3H、s)、2.37(3H、s)、2.46(3H、s)、2.56(3H、s)、6.05(1H、d)、6.66(1H、s)、6.75(1H、d)、7.20(1H、d)、7.42(1H、dd)、7.55(1H、dd)、7.85(1H、s)、8.21(1H、d)、8.31(1H、d)、8.34(1H、d)
マススペクトル値 (M+H) 479.16(精密質量:478.15)
なお、再度シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製する前の結晶(5.5gの白黄色結晶)をHPLCにて分析した所、式(16)で表されるジニトロ体を80.7%、式(17)で表されるジニトロ体(17)を18.1%含む結晶であることを確認した。
<製造例3>
上記一般式(9)及び(10)で表されるジアミン類の内、下記一般式(18)及び(19)で表されるジアミンの製造例
Figure 2018087260
Figure 2018087260
水素導入管を有するオートクレーブに、製造例2で得られたジニトロ体5.4g、および水を50重量%含むパラジウム/カーボン粉末(パラジウム含量:乾燥重量換算で5重量%)0.27gを入れ、更にN,N−ジメチルホルムアミド162.00gを加えて80℃まで昇温し上記ジニトロ体を溶解させた。次に反応容器を水素で置換した後、水素圧力を506.7kPaに保ちながら80℃で11時間攪拌した。反応後、パラジウム/カーボン粉末を熱濾過して濾別・除去し、濾液を室温まで冷却後、該濾液を324gのメタノール中に滴下することで結晶を析出させ、析出した結晶をろ別し、得られた結晶を乾燥することにより、白色結晶3.8gを得た。
得られた結晶をLC−MSにて分析を行うことで、該結晶が上記式(18)及び(19)で表されるジアミンを含む結晶であることを確認した。以下にLC−MSの分析結果を示す。また、HPLC分析により前記結晶は、上記式(18)で表されるジアミンを86.9%、上記式(19)で表されるジアミンを11.3%含むことを確認した。
<式(18)で表されるジアミンの分析結果>
マススペクトル値 (M+H) 419.21(精密質量:418.20)
<式(19)で表されるジアミンの分析結果>
マススペクトル値 (M+H) 419.21(精密質量:418.20)
<実施例1>
製造例3で得られた上記式(18)及び(19)で表されるジアミン1.00g(2.39mmol)、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン(以下、TFMBと称する)0.47g(2.39mmol)を脱水N,N−ジメチルアセトアミド5.6g中に溶解した。次いで、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸1,2:3,4−二無水物(以下、CBDAと称する)0.94g(4.78mmol)をゆっくり加えて、室温で24時間反応させ、ポリアミック酸を合成した。ポリアミック酸の重量平均分子量(Mw)は、78,848であった。
次いで、N,N−ジメチルアセトアミド16.1gを加えることでポリアミック酸溶液を希釈した後、2.44g(23.89mmol)の無水酢酸と0.95g(11.95mmol)のピリジンとの混合溶液を室温下でゆっくり加え、室温にて24時間攪拌した。得られたポリイミド溶液を大量のメタノールに加え、目的生成物を沈殿させた。得られた白色沈殿をメタノールで十分に洗浄し、80℃で真空乾燥し、ポリイミド粉末を得た。得られたポリイミド(PI)粉末の各溶媒に対する溶解性評価を表1に示す。
また、得られたポリイミド粉末を、N,N−ジメチルアセトアミドに室温で溶解して13重量%の溶液を調製した。得られたポリイミド溶液をガラス板上に塗布した後、150℃で1時間、250℃で1時間加熱し、ポリイミドの薄膜を得た。薄膜の膜厚は約16μmであった。得られたポリイミドフィルムの物性を表2に示す。
<実施例2>
製造例3で得られた上記式(18)及び(19)で表されるジアミン1.00g(2.39mmol)、TFMB0.38g(1.19mmol)を脱水N,N−ジメチルアセトアミド4.9g中に溶解した。次いで、CBDA0.70g(3.58mmol)をゆっくり加えて、室温で24時間反応させ、ポリアミック酸を合成した。ポリアミック酸の重量平均分子量(Mw)は、77,471であった。
次いで、N,N−ジメチルアセトアミド13.8gを加えることでポリアミック酸溶液を希釈した後、1.83g(17.91mmol)の無水酢酸と0.71g(8.95mmol)のピリジンとの混合溶液を室温下でゆっくり加え、室温下24時間攪拌した。得られたポリイミド溶液を大量のメタノールに加え、目的生成物を沈殿させた。得られた白色沈殿をメタノールで十分に洗浄し、80℃で真空乾燥し、ポリイミド粉末を得た。得られたポリイミド(PI)粉末の各溶媒に対する溶解性評価を表1に示す。
また、得られたポリイミド粉末を、N,N−ジメチルアセトアミドに室温で溶解して13重量%の溶液を調製した。得られたポリイミド溶液をガラス板上に塗布した後、150℃で1時間、250℃で1時間加熱し、ポリイミドの薄膜を得た。薄膜の膜厚は約18μmであった。得られたポリイミドフィルムの物性を表2に示す。
<実施例3>
製造例3で得られた上記式(18)及び(19)で表されるジアミン1.00g(2.39mmol)、TFMB0.26g(0.80mmol)を脱水N,N−ジメチルアセトアミド4.4g中に溶解した。次いで、CBDA0.62g(3.19mmol)をゆっくり加えて、室温で24時間反応させ、ポリアミック酸を合成した。ポリアミック酸の重量平均分子量(Mw)は、75,312であった。
次いで、N,N−ジメチルアセトアミド12.5gを加えることでポリアミック酸溶液を希釈した後、1.63g(15.93mmol)の無水酢酸と0.63g(7.96mmol)のピリジンとの混合溶液を室温下でゆっくり加え、室温下24時間攪拌した。得られたポリイミド溶液を大量のメタノールに加え、目的生成物を沈殿させた。得られた白色沈殿をメタノールで十分に洗浄し、80℃で真空乾燥し、ポリイミド粉末を得た。得られたポリイミド(PI)粉末の各溶媒に対する溶解性評価を表1に示す。
得られたポリイミド粉末を、N,N−ジメチルアセトアミドに室温で溶解して15重量%の溶液を調製した。得られたポリイミド溶液をガラス板上に塗布した後、150℃で1時間、250℃で1時間加熱し、ポリイミドの薄膜を得た。薄膜の膜厚は約22μmであった。得られたポリイミドフィルムの物性を表2に示す。
<実施例4>
製造例3で得られた上記式(18)及び(19)で表されるジアミン1.00g(2.39mmol)を脱水N,N−ジメチルアセトアミド3.4g中に溶解した。次いで、CBDA0.47g(2.39mmol)をゆっくり加えて、室温で24時間反応させ、ポリアミック酸を合成した。ポリアミック酸の重量平均分子量(Mw)は、58,056であった。
次いで、N,N−ジメチルアセトアミド9.8gを加えることでポリアミック酸溶液を希釈した後、1.22g(11.95mmol)の無水酢酸と0.47g(5.97mmol)のピリジンとの混合溶液を室温下でゆっくり加え、室温下24時間攪拌した。得られたポリイミド溶液を大量のメタノールに加え、目的生成物を沈殿させた。得られた白色沈殿をメタノールで十分に洗浄し、80℃で真空乾燥し、ポリイミド粉末を得た。得られたポリイミド(PI)粉末の各溶媒に対する溶解性評価を表1に示す。
得られたポリイミド粉末を、N,N−ジメチルアセトアミドに室温で溶解して20重量%の溶液を調製した。得られたポリイミド溶液をガラス板上に塗布した後、150℃で1時間、250℃で1時間加熱し、ポリイミドの薄膜を得た。薄膜の膜厚は約26μmであった。得られたポリイミドフィルムの物性を表2に示す。
Figure 2018087260
Figure 2018087260

Claims (7)

  1. 下記一般式(1)及び/又は(2)で表される繰り返し単位を有するポリイミド。
    Figure 2018087260
    Figure 2018087260
    (上記一般式(1)及び(2)中、Xは4価の脂肪族基であり、R、R2、及びRは各々独立して水素原子またはメチル基を表す。)
  2. 更に下記一般式(3)で表される繰り返し単位を有する、請求項1記載のポリイミド。
    Figure 2018087260
    (上記一般式(3)中、Xは4価の脂肪族基であり、Xはフッ素原子を有する2価の芳香族基である。)
  3. 上記一般式(1)及び/又は(2)で表される繰り返し単位の内、上記一般式(1)が下記一般式(4)で、上記一般式(2)が下記一般式(5)で表される、請求項1又は2に記載のポリイミド。
    Figure 2018087260
    Figure 2018087260
    (上記一般式(4)及び(5)中、Xは4価の脂肪族基である。)
  4. 上記一般式(3)で表される繰り返し単位が下記一般式(6)で表される、請求項2または3に記載のポリイミド。
    Figure 2018087260
    (上記一般式(6)中、Xは4価の脂肪族基である。)
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のポリイミドと有機溶媒とを含有する、ポリイミド溶液。
  6. 請求項1から4のいずれか1項に記載のポリイミドを含む、ポリイミドフィルム。
  7. 請求項6に記載のポリイミドフィルムを含有する、プラスチック基板材料。
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