JP2018086890A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】騒音レベルを低減することができる空気入りタイヤを提供する。【解決手段】タイヤトレッド部10に、複数の主溝12と、複数の横溝14と、主溝と横溝により形成される陸部16をタイヤ周方向に複数並べてなる複数の陸部列18と、を備える空気入りタイヤにおいて、陸部16と当該陸部にタイヤ周方向の一方で隣り合う横溝14とからなる要素20のタイヤ周方向長さをピッチ長Pとし、タイヤ1周分の要素20の数であるピッチ数をNとして、タイヤ周方向におけるピッチ長Pの種類kがN/4以上かつN以下である。また、ピッチ長Pを大きいものから順にP1、P2、…、Pkとしたとき、Pm−1/Pm<1.050、かつ、1.60≦P1/Pk<2.00の関係を満たす(m:2〜kの整数)。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、空気入りタイヤに関するものである。
タイヤの騒音として、トレッド部が接地する際に路面を叩く打撃音がある。タイヤの踏み込み時や蹴り出し時において、タイヤが路面に接地するときの接地形状とトレッドパターンとが合致するタイミングが一定であると、打撃音のピークが目立つ。例えばタイヤ周方向においてトレッドパターンのピッチ長が一定であると、ピッチノイズのピークが高くなる。タイヤの騒音には、また、トレッド部に設けられた主溝と路面との間で形成される気柱による気柱管共鳴音があり、特定の速度においてピッチノイズの周波数と気柱管共鳴の周波数が合致したときに騒音レベルが高くなる。
従来、ピッチノイズを低減するために、トレッドパターンにピッチバリエーションを採用したタイヤが知られている(特許文献1〜3参照)。しかしながら、従来のピッチバリアブル配列において、タイヤ周方向におけるピッチ長の種類(即ち、バリアブル数)は、通常3種類又は5種類に設定されており、ピッチノイズのピークを下げる効果が十分とは言えなかった。
特許第5614515号公報 特開2014−221573号公報 特開2000−043507号公報
本発明の実施形態は、以上の点に鑑み、ピッチノイズの周波数を分散させることでそのピークを下げ、これにより騒音レベルを低減することができる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明の実施形態に係る空気入りタイヤは、タイヤトレッド部に、タイヤ周方向に延びる複数の主溝と、主溝に交差する方向に延びる複数の横溝と、主溝と横溝により形成される陸部をタイヤ周方向に複数並べてなる複数の陸部列と、を備える空気入りタイヤにおいて、少なくとも1つの陸部列は、陸部と当該陸部にタイヤ周方向の一方で隣り合う横溝とからなる要素のタイヤ周方向長さをピッチ長とし、タイヤ1周分の前記要素の数であるピッチ数をNとして、タイヤ周方向におけるピッチ長の種類kがN/4以上かつN以下であり、また、ピッチ長を大きいものから順にP、P、…、Pとし、mを2〜kの整数として、Pm−1/P<1.050、かつ、1.60≦P/P<2.00の関係を満たすものである。
一実施形態において、前記少なくとも1つの陸部列は、タイヤ周方向に隣接する前記要素のピッチ長比の上限が1.71未満であることが好ましい。
また、タイヤトレッド部に設けられた複数の陸部列において、タイヤ周方向におけるピッチ長の種類kがN/4以上かつN以下であり、また、Pm−1/P<1.050、かつ、1.60≦P/P<2.00の関係を満たすことが好ましい。
本実施形態によれば、ピッチノイズの周波数が分散することでそのピークが下がり、騒音レベルを低減することができる。また、ピッチノイズのピークが下がることにより、ピッチノイズの周波数と気柱管共鳴の周波数が合致したときの騒音レベルも低減することができる。
一実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドパターンの展開図 同トレッドパターンの一部拡大図 面積変動の周波数解析結果を示すグラフ
従来のピッチバリアブル配列に対して、ピッチノイズのピークをより一層下げるためには、ピッチノイズの周波数を分散させることが効果的であり、それには、バリアブル数(即ち、ピッチ長の種類)を従来よりも大きくするとともに、バリアブル比(即ち、最小のピッチ長に対する最大のピッチ長の比)を大きくすることが有効である。その際、バリアブル比が大きすぎると、ノイズピッチのn次成分と2n次成分が合致して大きな騒音が発生する。そのため、ノイズピッチのn次成分と2n次成分とが合致しない範囲でバリアブル比を大きく設定しつつ、バリアブル数を大きくすることが、騒音レベルの低減には有利である。本実施形態は、かかる知見に基づいてなされたものであり、従来のピッチバリアブル配列に対して更に騒音レベルを低減することができる。
以下、本実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、一実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド部について、タイヤ1周分のトレッドパターンを示す展開図であり、図2はその一部拡大図である。図1,2に示すように、トレッドゴムからなるトレッド部10の表面(即ち、走行時に路面と接触する面)には、タイヤ周方向CDに延びる複数の主溝12と、主溝12に交差する方向に延びる複数の横溝14と、主溝12と横溝14により形成される陸部16をタイヤ周方向CDに複数並べてなる複数の陸部列18とが設けられている。
この例では、主溝12は、タイヤ幅方向WDに間隔をおいて4本形成されている。タイヤ幅方向WDの中央部においてタイヤ赤道CLを挟んで位置する左右一対のセンター主溝12A,12Aと、その両側に配された左右一対のショルダー主溝12B,12Bである。4本の主溝12は、いずれもタイヤ周方向CDに平行なストレート状の溝である。
横溝14は、この例では、主溝12に対して交差する方向に延びて各陸部列18を横断する溝である。そのため、陸部16は、横溝14によってタイヤ周方向CDにおいて分断されたブロックとして形成されている。横溝14は、タイヤ幅方向WDに延びる溝であれば、必ずしもタイヤ幅方向WDに平行でなくてもよく、傾斜しつつタイヤ幅方向WDに延びる溝でもよい。
トレッド部10には主溝12によって5本の陸部列18がタイヤ幅方向WDに区画形成されている。一対のセンター主溝12A,12Aの間に挟まれたセンター陸部列18Cと、一対のショルダー主溝12B,12Bのそれぞれタイヤ幅方向WD外側に位置する左右一対のショルダー陸部列18S,18Sと、センター主溝12Aとショルダー主溝12Bの間に挟まれた左右一対のメディエート陸部列18M,18Mである。各陸部列18は、多数の横溝14がタイヤ周方向CDに間隔をおいて設けられることで、複数のブロックである陸部16をタイヤ周方向CDに配設してなるブロック列として形成されている。
本実施形態では、上記5本の陸部列18において、陸部16と横溝14とからなる繰り返し要素20に複数の異なるピッチ長Pを持たせることで、ピッチバリアブル配列を持つ陸部列が形成されている。
詳細には、各陸部列18において、タイヤ周方向CDにおけるピッチ長Pの種類(即ち、バリアブル数)kが、タイヤ1周分のピッチ数をNとして、N/4以上かつN以下に設定されている(N/4≦k≦N)。ピッチ長Pの種類kがN/4以上であることにより、ピッチノイズの周波数が分散して騒音レベルを低減する効果を高めることができる。ピッチ長Pの種類kは、騒音レベル低減効果の観点からはできるだけ多いことが好ましく、そのためN/2以上であることが好ましく、より好ましくは全ての要素20でピッチ長Pを変えること、即ちk=Nである。
ここで、ピッチ長Pとは、図2に示すように、陸部16と当該陸部16にタイヤ周方向CDの一方で隣り合う横溝14とからなる要素20のタイヤ周方向長さである。要素20は、陸部列18を構成する繰り返し単位(1ピッチ)であり、複数種類のピッチ長Pの要素20をタイヤ周方向CDに並べることで各陸部列18が構成されている。
タイヤ1周分のピッチ数Nとは、タイヤ1周分の上記要素20の数であり、各陸部列18においてタイヤ周方向CDの全周にわたって配列された要素数である。ピッチ数Nは、特に限定されず、例えば30〜100個でもよく、40〜80個でもよい。図1,2に示す例では、ピッチ数Nは、5本の陸部列18で同じ値であり、N=56である。
図1,2に示す例では、タイヤ周方向CDにおいて全ての要素20でピッチ長Pを変えており、即ちk=Nに設定されている。図2において左側のショルダー陸部列18Sを例に挙げて示すように、タイヤ周方向CDにおける各要素20のピッチ長Pa、Pa、Pa、…、PaN−1、及びPaが全て異なるピッチ長に設定されている。
本実施形態では、また、上記5本の陸部列18において、ピッチ長Pの種類をkとし、ピッチ長Pを大きいものから順にP、P、…、Pとしたときに、Pm−1/P<1.050、かつ、1.60≦P/P<2.00の関係が成立する(ここで、mは2〜kの整数である)。
このように最小のピッチ長Pに対する最大のピッチ長Pの比であるバリアブル比P/Pを2.00未満に設定することにより、ノイズピッチのn次成分と2n次成分が合致して大きな騒音が発生するのを抑えることができる。また、バリアブル比P/Pを1.60以上に設定することにより、ピッチノイズの周波数の分散を促進することができる。バリアブル比P/Pは、1.80以上であることが好ましく、より好ましくは1.90以上であり、また、1.98以下であることが好ましい。
また、ピッチ長比Pm−1/Pの最大値を1.050よりも小さく設定することにより、上記バリアブル数及びバリアブル比の設定と相俟って、ピッチノイズの周波数を分散する効果を高めることができる。すなわち、上記のようにバリアブル数を大きくしかつバリアブル比を高く設定した条件のもとで、Pm−1/Pの最大値を小さく設定するということは、最小のピッチ長Pから最大のピッチ長Pに至るまでのピッチ長の増分に極端なバラツキをなくすことを意味し、ピッチノイズの周波数を広範に偏りなく分散させて、ピッチノイズのピークを低減する効果を高めることができる。Pm−1/Pの最大値は1.040以下(即ち、Pm−1/P≦1.040)であることが好ましく、また1.010以上(即ち、Pm−1/P≧1.010)であることが好ましい。
本実施形態において、タイヤ周方向CDに隣接する要素20のピッチ長比の上限(即ち、最大値)は1.71未満であることが好ましい。すなわち、タイヤ周方向CDに互いに隣接する2つの要素20のうちピッチ長が大きい要素20Aのピッチ長をPとし、ピッチ長が小さい要素20Bのピッチ長をPとして、P/Pで表されるピッチ長比の上限が1.71未満であることが好ましい(P/P<1.71)。このようにタイヤ周方向CDに隣接する要素20のピッチ長比P/Pの上限を規定することにより、陸部16の剛性が急激に変化することによる偏摩耗を抑えることができる。P/Pの上限は1.34未満(即ち、P/P<1.34)であることが耐偏摩耗性の点からより好ましい。
複数種類kのピッチ長Pの要素20の配列(即ち、並べ方)については特に限定されない。例えば、k=Nの場合に、タイヤ周方向CDにおいてピッチ長Pが順次大きくなるように並べてもよい。あるいはまた、複数種類kのピッチ長Pの要素20を、ピッチ長Pの大きいものから順に大、中、小の3つのグループに分け、大ピッチ長グループに属する要素と小ピッチ長グループに属する要素とが、互いに隣接しないように各グループから選択してタイヤ周方向CDに並べてもよい。これにより、互いに隣接する要素20のピッチ長比P/Pを小さく抑えながら、タイヤ周方向CDに配列することができる。
一例として、図1に示す例(k=N)では、上記の大ピッチ長グループと中ピッチ長グループと小ピッチ長グループから、タイヤ周方向CDにおいて大、中、小、中、大、中、小、中、大、中、小、中の順にそれぞれ複数の要素を割り当て、ピッチ長がタイヤ周方向CDにおいてなめらかに変化するように配列している。すなわち、タイヤ1周分では、周上の3箇所に大ピッチ長グループに属する複数の要素の群を設け、これら各群の間に、中ピッチ長グループに属する複数の要素の群を介在させつつ、小ピッチ長グループに属する複数の要素の群を設けた配列となっている。
本実施形態によれば、上記のように、ノイズピッチのn次成分と2n次成分とが合致しない範囲でバリアブル比を大きく設定しつつ、バリアブル数を大きく設定したことにより、ピッチノイズの周波数が分散することでそのピークを下げることができる。また、ピッチノイズのピークを下げたことにより、ピッチノイズの周波数と気柱管共鳴の周波数が合致していても、騒音レベルの上昇を抑えることができる。そのため、従来にも増して騒音レベルを効果的に低減することができる。
図3は、本実施形態の一例である56ピッチバリアブル配列と、比較例として等ピッチ配列及び3ピッチバリアブル配列について、面積変動の周波数解析を行った結果を示すグラフである。解析は、特開2003−136926号公報に記載の方法に準拠して行い、路面に対するタイヤの接地パターンをトレッドパターンの周方向に沿って走査させて接地面積の変動データを取得し、この変動データに基づいて周波数分析を行うことにより、周波数に対する面積変動レベルのデータを取得した。タイヤサイズは265/65R17とし、速度は80km/hとした。タイヤパターンは、56ピッチバリアブル配列についてはピッチ長を29.10〜57.68mmまでの0.52mm刻みとした。3ピッチバリアブル配列では、ピッチ長を36.77mm、43.77mm、50.33mmの3種類とした。等ピッチ配列では、ピッチ長を43.39mmで全て一定とした。
図3に示すように、等ピッチ配列や3ピッチバリアブル配列に比べて、56ピッチバリアブル配列にすることで、ピッチノイズの周波数を分散させて、最大レベルを低減することができた。ここで、等ピッチ配列では500Hz付近の1次成分のピークと1kHz付近の2次成分のピークが完全に分離している。これに対し、56ピッチバリアブル配列では、これら各ピークが分散化されることにより最大レベルが低減しており、しかも本実施形態では、分散化された1次成分と2次成分の重なりを抑えて、両者の合成による騒音レベルの上昇が抑えられていた。このように、本実施形態によれば、ノイズピッチのn次成分と2n次成分とが合致しない範囲でバリアブル比を大きく設定しつつ、バリアブル数を大きくしたことにより、騒音レベルを顕著に低減することができる。
上記実施形態では、トレッド部10に設けられた複数の陸部列18の全体で、タイヤ周方向CDにおけるピッチ長Pの種類kをN/4以上かつN以下とし、また、Pm−1/P<1.050、かつ、1.60≦P/P<2.00の関係を満たすようなピッチバリアブル配列を採用した。しかしながら、かかるピッチバリアブル配列は、トレッド部10に設けられた少なくとも1つの陸部列18で採用してもよい。例えば、ノイズピッチが問題となりやすいショルダー陸部列のみに上記ピッチバリアブル配列を採用し、その他の陸部列については従来の3種類若しくは5種類のピッチバリアブル配列又は等ピッチ配列を採用してもよい。
上記実施形態では、複数の陸部列18の全体で同じピッチバリアブル配列を採用した。すなわち、複数種類kのピッチ長Pを持つ各要素20のタイヤ周方向CDにおける並び順(配列パターン)を全ての陸部列18で同じ並び順とした。しかしながら、陸部列18によって異なる並び順を採用してもよく、即ち、複数の陸部列18のうち少なくとも1つの陸部列において、複数種類kのピッチ長Pを持つ要素20の配列が他の陸部列とは異なっていてもよい。例えば、ピッチ長Pの種類自体は全ての陸部列18で同一としつつ、周方向における並び順を陸部列18ごとに設定することで、互いに異なるピッチバリアブル配列としてもよい。このように陸部列18によって異なるピッチバリアブル配列を採用することにより、各陸部列18において異なるタイミングで接地することから、ピッチノイズの周波数をランダムに分散させることができ、騒音レベルをより効果的に低減することができる。
上記実施形態では、図2に示されるように、複数の陸部列18ごとに要素20のタイヤ周方向CDにおける位相がずらされている。一例として、図2では、右側のショルダー陸部列18Sと、これに隣接するメディエート陸部列18Mとの間での位相差αを示している。このように位相をずらすことにより、各陸部列18の陸部16が異なるタイミングで接地することになるため、ピッチノイズの周波数をより分散させることができ、騒音レベルを低減することができる。なお、複数の陸部例18の全てにおいて位相がずらされている必要はなく、複数の陸部列18のうち少なくとも1つの陸部列18において、要素20のタイヤ周方向CDにおける位相が他の陸部列18とは異なるように設定してもよい。
上記実施形態では、複数の陸部列18の全体でピッチ数Nが同一に設定されているが、ピッチ数は陸部列18によって異なってもよい。すなわち、複数の陸部列18のうち少なくとも1つの陸部列18は、ピッチ数が他の陸部列18とは異なってもよい。これにより、ピッチ数により決定する騒音の周波数を分散させることができる。
上記実施形態では、各陸部列18を横断するように横溝14を設けたが、横溝14は必ずしも陸部列18を横断して設けたものには限定されず、ピッチノイズを生成する要因となるものであれば、陸部列18を完全には横断せずに途中で終端する溝であってもよい。従って、陸部16は、横溝14により完全に分断されたブロックでなくてもよく、タイヤ幅方向の一部で連結されたものであってもよい。
タイヤサイズを265/65R17とし、図1,2に示すトレッドパターンを有する空気入りタイヤを作製した(タイヤ1周分のピッチ数N=56)。実施例1〜5において、各陸部列におけるピッチ長Pの種類(バリアブル数)k、バリアブル比P/P、Pm−1/Pの最大値、及び、P/Pの最大値は、表1に示す通りであり、基本的なトレッドパターンは同じである。
詳細には、実施例1は、最小ピッチ長29.10mmと最大ピッチ長57.68mmの間をピッチ数N=56で均等に分割(0.52mm刻み)した56種類のピッチ長Pを持つバリアブル配列であり、すなわち、タイヤ周方向の全ての要素でピッチ長を変更した例である(配列は図1に示す通りである)。実施例2〜4は、実施例1に対して、最小ピッチ長と最大ピッチ長を変更するとともに(両者の平均値は実施例1と同じ)、ピッチ長の種類kを表1に示すように変更したものであり、各ピッチ長の設定は、実施例1と同様、最小ピッチ長と最大ピッチ長の間を均等に分割した。実施例5は、実施例1に対して要素の並び順を変更したものである。
詳細には、実施例1〜4では、上記の大ピッチ長グループと中ピッチ長グループと小ピッチ長グループから、タイヤ周方向CDにおいて大、中、小、中、大、中、小、中、大、中、小、中の順にそれぞれ複数の要素を割り当て、ピッチ長がタイヤ周方向CDにおいてなめらかに変化するように配列している。実施例5では上記の大ピッチ長グループと中ピッチ長グループと小ピッチ長グループから、タイヤ周方向CDにおいて大、中、小、大、中、小、大、中、小の順にそれぞれ複数の要素を割り当て、ピッチ長がタイヤ周方向CDにおいて急激に変化するように配列している。
比較例1〜3についても、基本的なトレッドパターンは実施例と同じであり、比較例1では、ピッチ長=43.39mmで等ピッチ配列とし、比較例2では、ピッチ長=32.84mm、43.78mm、54.73mmの3ピッチバリアブル配列とし、比較例3では、ピッチ長=32.84mm、38.31mm、43.78mm、49.26mm、54.73mmの5ピッチバリアブル配列とした。
作製した各タイヤを17×8.0Jのリムに空気圧193kPaで組み付けて試験車両に装着し、ノイズ性能と耐偏摩耗性を評価した。評価方法は以下の通りである。
・ノイズ性能:ノイズ測定用コースを80km/hの速度で走行したときのオーバーオール値(OAL)を測定し、比較例1を基準(100)とした指数評価を行った。指数が大きいほど、騒音が小さく、ノイズ性能が良好であることを示す。
・耐偏摩耗性:実車にて規定距離走行後のトーヒール摩耗量を測定し、比較例1を基準(100)として指数評価した、指数が大きいほど、トーヒール摩耗量が小さく、耐偏摩耗性が良好であることを示す。
Figure 2018086890
結果は、表1に示す通りであり、実施例1〜5であると、等ピッチ配列の比較例1に対してはもちろんのこと、3ピッチバリアブル配列の比較例2及び5ピッチバリアブル配列の比較例3に対しても、ノイズ性能が改善されていた。また、P/Pの最大値を小さく設定した実施例1〜4では、実施例5に対して耐偏摩耗性も改善された。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…トレッド部、12…主溝、14…横溝、16…陸部、18…陸部列、20…要素、P…ピッチ長

Claims (6)

  1. タイヤトレッド部に、タイヤ周方向に延びる複数の主溝と、主溝に交差する方向に延びる複数の横溝と、主溝と横溝により形成される陸部をタイヤ周方向に複数並べてなる複数の陸部列と、を備える空気入りタイヤにおいて、
    少なくとも1つの陸部列は、陸部と当該陸部にタイヤ周方向の一方で隣り合う横溝とからなる要素のタイヤ周方向長さをピッチ長とし、タイヤ1周分の前記要素の数であるピッチ数をNとして、タイヤ周方向におけるピッチ長の種類kがN/4以上かつN以下であり、また、ピッチ長を大きいものから順にP、P、…、Pとし、mを2〜kの整数として、Pm−1/P<1.050、かつ、1.60≦P/P<2.00の関係を満たす、空気入りタイヤ。
  2. 前記少なくとも1つの陸部列は、タイヤ周方向に隣接する前記要素のピッチ長比の上限が1.71未満である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. タイヤトレッド部に設けられた複数の陸部列において、タイヤ周方向におけるピッチ長の種類kがN/4以上かつN以下であり、また、Pm−1/P<1.050、かつ、1.60≦P/P<2.00の関係を満たす、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記複数の陸部列のうち少なくとも1つの陸部列は、複数種類のピッチ長を持つ前記要素の配列が他の陸部列とは異なる、請求項3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記複数の陸部列のうち少なくとも1つの陸部列は、前記要素のタイヤ周方向における位相が他の陸部列とは異なる、請求項3又は4に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記複数の陸部列のうち少なくとも1つの陸部列は、ピッチ数が他の陸部列とは異なる、請求項3〜5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。

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