JP2018085942A - コンバイン - Google Patents

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伸 二神
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Takahito Murase
鷹人 村瀬
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Abstract

【課題】高速状態から低速状態に扱胴の回転数を迅速に変速できるコンバインの提供。【解決手段】変速装置20に、エンジンの出力回転が伝動される入力軸30と中間軸40を左右方向に延在して設け、中間軸40の回転が伝動される出力軸60を前後方向に延在して設け、入力軸30の左側部に、第2ギヤ33を回転自在に支持し、第2ギヤ33の右面に凹部36を形成し、入力軸30に左右方向に移動可能に支持された移動体35を設け、移動体35に第1ギヤ32と、第1ギヤ32の左側に凹部36と嵌合う凸部37と、第1ギヤ32の右側に第3ギヤ34を形成し、中間軸40に第1ギヤ32と噛合う第4ギヤ42と、第4ギヤ42の左側に第2ギヤ33と噛合う第5ギヤ43と、第4ギヤ42の右側に第3ギヤ34と噛合う第6ギヤ44を設ける。【選択図】図5

Description

本発明は、扱胴の回転数を変速する変速装置を備えたコンバインに関するものである。
従来のコンバインでは、収穫された穀稈の種類に応じて脱穀装置の扱胴の回転数を変速する変速装置を扱胴の上手側に備える技術が知られている。(特許文献1)
特開平9−191759号公報
しかし、特許文献1の技術では、扱胴の回転数を高速状態から低速状態に変速する場合に、稲、麦、蕎麦等の脱穀作業を行う高速状態から大豆等の脱穀作業を行う低速状態に直接変速することはできず、トウモロコシ等の脱穀作業を行う中速状態を介して変速するので、扱胴の回転数を高速状態から低速状態に迅速に変速することができないという問題があった。
また、例えば、大豆等を収穫しているにも関わらず扱胴の回転数を高速状態から誤って中速状態に変速して大豆等の表面に傷を付けて商品価値を損なうという問題があった。
そこで、本発明の主たる課題は、高速状態の一側に中速状態に変速可能な構成を設け、他側に低速状態に変速可能か構成を設けて、高速状態から低速状態に扱胴の回転数を迅速に変速できるコンバインを提供することにある。
上記課題を解決した本発明は次のとおりである。
すなわち、請求項1記載の発明は、機体フレーム(1)の左上側に穀稈を脱穀・選別処理する脱穀装置(4)を設け、該機体フレーム(1)の右上側に操縦者が搭乗する操縦部(5)を設け、該操縦部(5)の下側にエンジン(E)を搭載するエンジンルーム(6)を設けたコンバインにおいて、
前記脱穀装置(4)の上部に前後方向に延在する扱胴(10)を架設し、
前記脱穀装置(4)の前壁(4A)に、前記エンジン(E)の出力回転数を変速して扱胴(10)に伝動する変速装置(20)を設け、
前記変速装置(20)に、前記エンジン(E)の出力回転が伝動される入力軸(30)と該入力軸(30)の回転が伝動される中間軸(40)を左右方向に延在して設け、該中間軸(40)の回転が伝動される出力軸(60)を前後方向に延在して設け、
前記入力軸(30)の左側部に、第2ギヤ(33)を回転自在に支持し、該第2ギヤ(33)の右面に凹部(36)を形成し、
前記入力軸(30)に左右方向に移動可能に支持された移動体(35)を設け、該移動体(35)に第1ギヤ(32)と、該第1ギヤ(32)の左側に前記凹部(36)と嵌合う凸部(37)と、前記第1ギヤ(32)の右側に第3ギヤ(34)を形成し、
前記中間軸(40)に第1ギヤ(32)と噛合う第4ギヤ(42)と、該第4ギヤ(42)の左側に第2ギヤ(33)と噛合う第5ギヤ(43)と、前記第4ギヤ(42)の右側に第3ギヤ(34)と噛合う第6ギヤ(44)を設け、
前記中間軸(40)の第1べベルギヤ(41)と出力軸(60)の第2べベルギヤ(61)を噛合わせ、
前記扱胴(10)の連結部(10A)に出力軸(60)の後部を連結し、
前記第1ギヤ(32)のピッチ径を、前記第2ギヤ(33)と第3ギヤ(34)のピッチ径よりも大径に形成し、
前記第4ギヤ(42)のピッチ径を、前記第5ギヤ(43)と第6ギヤ(44)のピッチ径よりも小径に形成し、
前記移動体(35)をシフタ(52)を介して操作レバー(51)で左右方向に移動可能な構成としたことを特徴とするコンバインである。
請求項2記載の発明は、前記入力軸(30)の第2ギヤ(33)よりも左側に被検出体(39)を設け、前記変速装置(20)に被検出体(39)の回転数を計測する回転センサ(48)を設けた請求項1記載のコンバインである。
請求項3記載の発明は、前記変速装置(20)を、前記入力軸(30)と中間軸(40)を支持する第1変速室(21)と、前記出力軸(60)を支持する第2変速室(22)で形成し、該第2変速室(22)を、後側変速室(24)と、該後側変速室(24)に着脱可能な前側変速室(23)で形成した請求項1又は2記載のコンバインである。
請求項4記載の発明は、前記操作レバー(51)の前側部を操縦部(5)に向かって延在させた請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンバインである。
請求項1記載の発明によれば、脱穀装置(4)の上部に前後方向に延在する扱胴(10)を架設し、脱穀装置(4)の前壁(4A)に、エンジン(E)の出力回転数を変速して扱胴(10)に伝動する変速装置(20)を設け、変速装置(20)に、エンジン(E)の出力回転が伝動される入力軸(30)と入力軸(30)の回転が伝動される中間軸(40)を左右方向に延在して設け、中間軸(40)の回転が伝動される出力軸(60)を前後方向に延在して設け、入力軸(30)の左側部に、第2ギヤ(33)を回転自在に支持し、第2ギヤ(33)の右面に凹部(36)を形成し、入力軸(30)に左右方向に移動可能に支持された移動体(35)を設け、移動体(35)に第1ギヤ(32)と、第1ギヤ(32)の左側に凹部(36)と嵌合う凸部(37)と、第1ギヤ(32)の右側に第3ギヤ(34)を形成し、中間軸(40)に第1ギヤ(32)と噛合う第4ギヤ(42)と、第4ギヤ(42)の左側に第2ギヤ(33)と噛合う第5ギヤ(43)と、第4ギヤ(42)の右側に第3ギヤ(34)と噛合う第6ギヤ(44)を設け、中間軸(40)の第1べベルギヤ(41)と出力軸(60)の第2べベルギヤ(61)を噛合わせ、扱胴(10)の連結部(10A)に出力軸(60)の後部を連結し、第1ギヤ(32)のピッチ径を、第2ギヤ(33)と第3ギヤ(34)のピッチ径よりも大径に形成し、第4ギヤ(42)のピッチ径を、第5ギヤ(43)と第6ギヤ(44)のピッチ径よりも小径に形成し、移動体(35)をシフタ(52)を介して操作レバー(51)で左右方向に移動可能な構成としたので、最も頻度が多い扱胴(10A)の高速状態から中速状態、低速状態に直接切換えることができ、扱胴(10A)の変速作業を迅速に行うことができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明による効果に加えて、入力軸(30)の第2ギヤ(33)よりも左側に被検出体(39)を設け、変速装置(20)に被検出体(39)の回転数を計測する回転センサ(48)を設けたので、エンジン(E)と入力軸(30)の間に設けられたベルト等の異常を観察することができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2記載の発明による効果に加えて、変速装置(20)を、入力軸(30)と中間軸(40)を支持する第1変速室(21)と、出力軸(60)を支持する第2変速室(22)で形成し、第2変速室(22)を、後側変速室(24)と、後側変速室(24)に着脱可能な前側変速室(23)で形成したので、扱胴(10)の組立作業を容易に行え、また、第2ベベルギヤ(61)の交換作業も容易に行うことができる。
請求項4記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明による効果に加えて、操作レバー(51)の前側部を操縦部(5)に向かって延在させたので、操縦席から扱胴(10)の回転数を容易に切換えることができる。
コンバインの平面図である。 コンバインの左側面図である。 脱穀装置の前壁に設けられた変速装置の平面図である。 脱穀装置の前壁に設けられた変速装置の正面図である。 変速装置の断面図である。 図5の第2変速室を分解した分解図である。 変速装置の(a)は正面図、(b)は左側面図である。 エンジンの回転の伝動図である。 脱穀装置の(a)は正面図、(b)は左側面図である。
本発明について図面を参照しつつ説明する。なお、操縦者から見て、前方を前側、後方を後側、右手側を右側、左手側を左側として便宜的に方向を示して説明する。
図1,2に示すように、汎用コンバインは、機体フレーム1の下側に土壌面を走行する左右一対のクローラからなる走行装置2が設けられ、機体フレーム1の前側に圃場の穀稈を収穫する刈取前処理装置3が設けられ、刈取前処理装置3の後方左側部に収穫された穀稈を脱穀・選別処理する脱穀装置4が設けられ、刈取前処理装置3の後方右側部に操縦者が搭乗する操縦部5が設けられている。
操縦部5の下側にエンジンEを搭載するエンジンルーム6が設けられ、操縦部5の後側に脱穀・選別処理された穀粒を貯留するグレンタンク7が設けられ、グレンタンク7の後側に穀粒を外部に排出する排出筒8が設けられている。排出筒8は、グレンタンク7の後側下部に下部を連通して上下方向に延在する縦排出筒と、縦排出筒の上部に後部を連通して前後方向に延在する横排出筒から形成されている。
刈取前処理装置3は、圃場の穀稈を起立させながら後側に搬送する搬送装置3Aと、搬送装置3Aの後側下部に搬送された穀稈の株元を切断する刈刃装置3Bと、搬送装置3Aの後側に搬送された穀稈を左側に寄せ集めるオーガ装置3Cと、寄せ集められた穀稈を脱穀装置4に搬送するフィーダハウス3Dから構成されている。
図3,4に示すように、脱穀装置4における前壁4Aにおけるフィーダハウス3Dよりも上側には、脱穀装置4の上部に設けられた前後方向に延在する扱胴10に伝動する回転数を切換える変速装置20が設けられている。これにより、扱胴10に伝動する回転数を収穫された穀稈に合せて切換え、すなわち、収穫された穀稈が、稲、麦、蕎麦の場合には扱胴10に伝動する回転数を高速とし、トウモロコシの場合には扱胴10に伝動する回転数を中速とし、大豆の場合には扱胴10に伝動する回転数を低速に切り換えて脱穀処理を効率良く行うことができる。また、変速装置20の切換えは、操縦部5から操縦レバー51を回動させて行うことができる。
図5に示すように、変速装置10は、収穫された穀稈に合せてエンジンEから伝動された回転数を高速、中速、低速の三段階に増減速する第1変速室21と、第1変速室21の中間軸40から伝動された回転数を減速する第2変速室22を備えている。
平面視で第1変速室11の前後方向の略中心部には、左右方向に延在する入力軸30が設けられている。入力軸30の左右両側部は、ベアリングを介して第1変速室11に回動自在に固定されている。
第1変速室11から右側に延出した入力軸30の右部には、ベルト71,73等を介してエンジンEの出力回転数が伝動されるプーリ31Aが支持されている。入力軸30の左部には、ベアリングを介して第2ギヤ33が回転自在に支持され、第2ギヤ33の右部には、内周部にスプライン溝(図示省略)が形成された環状の凹部36が形成されている。
入力軸30の左右方向の中央部の外周部には、スプライン溝(図示省略)か形成され、入力軸25の左右方向の中央部には、スプライン溝に沿って左右方向に移動可能な移動体35が外嵌されている。
移動体35の左部には、第1ギヤ32が形成され、右部には、第3ギヤ34が形成されている。また、移動体35の第1ギヤ32よりも左側部には、外周部にスプラインが形成された環状の凸部37が形成され、移動体35の第1ギヤ32と第3ギヤ34の間には、円弧状の溝38が形成されている。なお、ピッチ径は、第1ギヤ32が最も大径に形成され、第1ギヤ32、第2ギヤ33、第3ギヤ34の順に小径に形成されている。
平面視で第1変速室11の入力軸30の前側には、左右方向に延在する中間軸40が入力軸30に並設されている。中間軸40の左右両側部は、ベアリングを介して第1変速室11に回動自在に固定されている。
中間軸40の第2変速室22内に延出した左部には、第1べベルギヤ41が支持されている。第1変速室11の内側の中間軸40の左部には、第2ギヤ33と噛合う第5ギヤ43が支持され、中央部には、第1ギヤ32と噛合う第4ギヤ42が支持され、右部には、第3ギヤ34と噛合う第6ギヤ44が支持されている。また、第5ギヤ43と第4ギヤ42の間の中間軸40には、第1カラー45が外嵌され、第4ギヤ42と第6ギヤ44の間の中間軸40には、第2カラー46が外嵌されている。なお、ピッチ径は、第6ギヤ44が最も大きく形成され、第6ギヤ44、第5ギヤ43、第4ギヤ42の順に小さく形成されている。
平面視で第1変速室11の入力軸30の後側には、左右方向に延在するシフタ軸50が入力軸30に並設されている。シフタ軸50の左右両側部は、第1変速室11に固定されている。
シフタ軸50の左右方向の略中央部には、左右方向に移動するシフタ52が外嵌されている。シフタ52は、操縦部5から操作レバー51を回転軸51Cを中心として回動させることによって左右方向に移動させることができる。また、シフタ52の前部には、前側に延出するシフタアーム52Bが形成されており、シフタアーム52Bの前部は、溝38に係合している。
操作レバー51は、第1変速室21の上部に設けられた上下方向に延在する回転軸51Cと、回転軸51から操縦部5に向かって延在する前側レバー51Aと、回転軸51からシフタ52に向かって延在する後側レバー51Bが一体的に形成されている。前側レバー51Aは、第1変速室21の上側に設けられ、前側レバー51Aの後部は、回転軸51Cの第1変速室21から上側に延在した上部に固定されている。また、後側レバー51Bは、第1変速室21の入力軸30等よりも上側の内部に設けられ、後側レバー51Bの前部は、回転軸51Cの第1変速室21から内側に延在した下部に固定され、後部は、シフタ52の左部の上下方向に延在する縦ピン52Aに外嵌されている。
図5には、第1ギヤ32と第4ギヤ42が噛合っている状態を示している。この場合、入力軸30の回転数が、第1ギヤ32と第4ギヤ42によって増速されて中間軸40の回転数が高速になる。
第1ギヤ32と第4ギヤ42が噛合っている状態から操作レバー51を回転軸51Cを中心として時計方向に回転させた場合には、シフタ52が左側に移動し、第1ギヤ32と第4ギヤ42の噛合いが解除されて凹部36に凸部37が内嵌されて、第2ギヤ33が入力軸30と共に回転を開始する。これにより、入力軸30の回転数が、第2ギヤ33と第5ギヤ43によってわずかに減速されて中間軸40の回転数が中速となる。また、操作レバー51を時計方向に回転させて、第1ギヤ32と第4ギヤ42の噛合いを解除し第2ギヤ33と第5ギヤ43を噛合わせで、中間軸40の回転数を高速から中速に迅速に変速させることができる。
第1ギヤ32と第4ギヤ42が噛合っている状態から操作レバー51を回転軸51Cを中心として反時計方向に回転させた場合には、シフタ52が右側に移動し、第1ギヤ32と第4ギヤ42の噛合いが解除されて第3ギヤ34と第6ギヤ44が噛合う。これにより、入力軸30の回転数が、第3ギヤ34と第6ギヤ44によって減速されて中間軸40の回転数が低速となる。また、操作レバー51を反時計方向に回転させて、第1ギヤ32と第4ギヤ42の噛合いを解除し第3ギヤ34と第6ギヤ44を噛合わせで、中間軸40の回転数を高速から低速に迅速に変速させることができる。
入力軸30の第2ギヤ33よりも左側の部位には、入力軸30と共に回転する被検出体39が設けられ、被検出体39に対向する第1変速室21の左後部の外面には、被検出体39の回転数を計測する回転センサ48が設けられている。また、回転センサ48で計測された回転数は、操縦部5に配置されているコントローラ(図示省略)に入力され、コントローラには、エンジンEの回転数に応じた入力軸30の設定回転数が予め保存されている。これにより、設定回転数と回転センサ48で計測された回転数の差が所定以上になった場合に、警告ランプ等を点滅させて、ベルト71,73等の張力の弛み等を操縦者に知らせることができる。
第1変速室21の左側には、第2変速室22が形成されている。第2変速室22には、前後方向に延在する出力軸60が設けられている。出力軸60の前後両側部は、ベアリングを介して第2変速室22に回動自在に固定されている。
出力軸60の前部には、第1べベルギヤ41と噛合う第2ベベルギヤ61が支持され、出力軸60の後部は、扱胴10の円筒状の連結部10Aに挿通されて連結されている。なお、第2ベベルギヤ61のピッチ径は、第1べベルギヤ41よりも大径に形成されている。
本実施形態のおいては、第1変速室21で第1ギヤ32と第4ギヤ42等を介して回転数の増減を行った後に、第2変速室22で第1ベベルギヤ41と第2ベベルギヤ61で回転方向を変更する。これにより、入力軸30の第1ギヤ32等と中間軸40の第4ギヤ42等のギヤ幅を狭く形成できるので第1変速室21の左右方向の幅を狭くしてコンパクトにすることができる。
図6に示すように、第2変速室22の前側変速室23は、後側変速室24の前部にボルト等の締結手段によって着脱自在に固定されている。これにより、機体フレーム1に脱穀装置4を固定した後に、脱穀装置4の扱胴10の連結部10Aに、脱穀装置4の前側から第2変速室22の連結軸60の後部を連結することができ、組立作業を容易に行うことができ、また、摩耗が進展した第2ベベルギヤ61の交換作業も容易に行うことができる。なお、前側変速室23の前部の開口部には、着脱自在な密封カバー25が取付けられる。
図7に示すように、第2変速室22の上部には、第1変速室21内と第2変速室22内にオイルを注入する注油口65が形成され、第1変速室21と第2変速室22を区画する仕切り壁66には、上下一対の連通口67が形成されている。これにより、第2変速室22内に注入されたオイルは、第1ベベルギヤ41と第2ベベルギヤ61の回転に誘導されて第1変速室21内に効率良く注入することができる。
次に、エンジンEの出力回転数の伝動について説明する。図8に示すように、エンジンEの出力回転数は、出力軸70に支持されたプーリとカウンタ軸72に支持されたプーリに巻回されたベルト71を介してカウンタ軸72に伝動される。カウンタ軸72の回転数は、カウンタ軸72に支持されたプーリと入力軸30に支持されたプーリ31Aに巻回されたベルト73を介して入力軸3f0に伝動される。
入力軸30の回転数は、入力軸30に支持された第1ギヤ32等と中間軸40に支持された第4ギヤ42等を介して中間軸40に伝動される。中間軸40の回転数は、中間軸40に支持された第1ベベルギヤ41と出力軸60に支持された第2ベベルギヤ61を介して出力軸60に伝動される。
出力軸60の回転数は、出力軸60の後部と扱胴10の連結部10Aを介して扱胴10に伝動される。また、入力軸30の回転数は、入力軸30に支持されたプーリ31Bとフィーダハウス3Dの後部に設けられた駆動軸75に支持されたプーリに巻回されたベルト74を介して駆動軸75に伝動される。
図9に示すように、脱穀装置4の前壁4Aのフィーダハウス3Dよりも下側には、前下り傾斜に形成されたカバー80が設けられている。前壁4Aのカバー80よりも下側の左右方向の略中央部には、脱穀装置4の選別揺動装置のシーブ(図示省略)の傾斜角度を操作するシーブ用モータ81が設けられ、左右方向の左部には、脱穀クラッチ(図示省略)の接続状態を操作する脱穀クラッチ用モータ82が設けられ、左右方向の右部には、刈取クラッチ(図示省略)の接続状態を操作する刈取クラッチ用モータ83が設けられている。また、側面視において、シーブ用モータ81と、刈取クラッチ用モータ83と、脱穀クラッチ用モータ82は、略等間隔に設けられている。これにより、前壁4Aのカバー80よりも下側に形成された空間を有効に活用することができる。
1 機体フレーム
4 脱穀装置
4A 前壁
5 操縦部
6 エンジンルーム
10 扱胴
10A 連結部
20 変速装置
21 第1変速室
22 第2変速室
23 前側変速室
24 後側変速室
30 入力軸
32 第1ギヤ
33 第2ギヤ
34 第3ギヤ
35 移動体
36 凹部
37 凸部
39 被検出体
40 中間軸
41 第1ベベルギヤ
42 第4ギヤ
43 第5ギヤ
44 第6ギヤ
48 回転センサ
51 操作レバー
52 シフタ
60 出力軸
61 第2ベベルギヤ
E エンジン
本発明は、扱胴の回転数を変速する変速装置を備えたコンバインに関するものである。
従来のコンバインでは、収穫された穀稈の種類に応じて脱穀装置の扱胴の回転数を変速する変速装置を扱胴の上手側に備える技術が知られている。(特許文献1)
特開平9−191759号公報
しかし、特許文献1の技術では、扱胴の回転数を高速状態から低速状態に変速する場合に、稲、麦、蕎麦等の脱穀作業を行う高速状態から大豆等の脱穀作業を行う低速状態に直接変速することはできず、トウモロコシ等の脱穀作業を行う中速状態を介して変速するので、扱胴の回転数を高速状態から低速状態に迅速に変速することができないという問題があった。
また、例えば、大豆等を収穫しているにも関わらず扱胴の回転数を高速状態から誤って中速状態に変速して大豆等の表面に傷を付けて商品価値を損なうという問題があった。
そこで、本発明の主たる課題は、高速状態の一側に中速状態に変速可能な構成を設け、他側に低速状態に変速可能か構成を設けて、高速状態から低速状態に扱胴の回転数を迅速に変速できるコンバインを提供することにある。
上記課題を解決した本発明は次のとおりである。
すなわち、請求項1記載の発明は、機体フレーム(1)の左上側に穀稈を脱穀・選別処理する脱穀装置(4)を設け、該機体フレーム(1)の右上側に操縦者が搭乗する操縦部(5)を設け、該操縦部(5)の下側にエンジン(E)を搭載するエンジンルーム(6)を設けたコンバインにおいて、
前記脱穀装置(4)の上部に前後方向に延在する扱胴(10)を架設し、
前記脱穀装置(4)の前壁(4A)に、前記エンジン(E)の出力回転数を変速して扱胴(10)に伝動する変速装置(20)を設け、
前記変速装置(20)に、前記エンジン(E)の出力回転が伝動される入力軸(30)と該入力軸(30)の回転が伝動される中間軸(40)を左右方向に延在して設け、該中間軸(40)の回転が伝動される出力軸(60)を前後方向に延在して設け、
前記入力軸(30)の左側部に、第2ギヤ(33)を回転自在に支持し、該第2ギヤ(33)の右面に凹部(36)を形成し、
前記入力軸(30)に左右方向に移動可能に支持された移動体(35)を設け、該移動体(35)に第1ギヤ(32)と、該第1ギヤ(32)の左側に前記凹部(36)と嵌合う凸部(37)と、前記第1ギヤ(32)の右側に第3ギヤ(34)を形成し、
前記中間軸(40)に第1ギヤ(32)と噛合う第4ギヤ(42)と、該第4ギヤ(42)の左側に第2ギヤ(33)と噛合う第5ギヤ(43)と、前記第4ギヤ(42)の右側に第3ギヤ(34)と噛合う第6ギヤ(44)を設け、
前記中間軸(40)の第1べベルギヤ(41)と出力軸(60)の第2べベルギヤ(61)を噛合わせ、
前記扱胴(10)の連結部(10A)に出力軸(60)の後部を連結し、
前記第1ギヤ(32)のピッチ径を、前記第2ギヤ(33)と第3ギヤ(34)のピッチ径よりも大径に形成し、且つ、前記第2ギヤ(33)のピッチ径を、第3ギヤ(34)のピッチ径よりも大径に形成し、
前記第4ギヤ(42)のピッチ径を、前記第5ギヤ(43)と第6ギヤ(44)のピッチ径よりも小径に形成し、且つ、前記第5ギヤ(43)のピッチ径を、第6ギヤ(44)のピッチ径よりも小径に形成し、
前記移動体(35)をシフタ(52)を介して操作レバー(51)で左右方向に移動可能な構成とし
前記変速装置(20)を、前記入力軸(30)と中間軸(40)を支持する第1変速室(21)と、前記出力軸(60)を支持する第2変速室(22)で形成し、
前記第2変速室(22)にオイルの注油口(65)を形成し、前記第1変速室(21)と第2変速室(22)を区画する仕切り壁(66)を、前記第1べベルギヤ(41)よりも右側に形成し、前記仕切り壁(66)に上下一対の連通口(67)を形成したことを特徴とするコンバインである。
請求項2記載の発明は、前記入力軸(30)の第2ギヤ(33)よりも左側に被検出体(39)を設け、前記変速装置(20)に被検出体(39)の回転数を計測する回転センサ(48)を設けた請求項1記載のコンバインである。
請求項3記載の発明は、前記第2変速室(22)を、後側変速室(24)と、該後側変速室(24)に着脱可能な前側変速室(23)で形成した請求項1又は2記載のコンバインである。
請求項4記載の発明は、前記操作レバー(51)の前側部を操縦部(5)に向かって延在させた請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンバインである。
請求項1記載の発明によれば、脱穀装置(4)の上部に前後方向に延在する扱胴(10)を架設し、脱穀装置(4)の前壁(4A)に、エンジン(E)の出力回転数を変速して扱胴(10)に伝動する変速装置(20)を設け、変速装置(20)に、エンジン(E)の出力回転が伝動される入力軸(30)と入力軸(30)の回転が伝動される中間軸(40)を左右方向に延在して設け、中間軸(40)の回転が伝動される出力軸(60)を前後方向に延在して設け、入力軸(30)の左側部に、第2ギヤ(33)を回転自在に支持し、第2ギヤ(33)の右面に凹部(36)を形成し、入力軸(30)に左右方向に移動可能に支持された移動体(35)を設け、移動体(35)に第1ギヤ(32)と、第1ギヤ(32)の左側に凹部(36)と嵌合う凸部(37)と、第1ギヤ(32)の右側に第3ギヤ(34)を形成し、中間軸(40)に第1ギヤ(32)と噛合う第4ギヤ(42)と、第4ギヤ(42)の左側に第2ギヤ(33)と噛合う第5ギヤ(43)と、第4ギヤ(42)の右側に第3ギヤ(34)と噛合う第6ギヤ(44)を設け、中間軸(40)の第1べベルギヤ(41)と出力軸(60)の第2べベルギヤ(61)を噛合わせ、扱胴(10)の連結部(10A)に出力軸(60)の後部を連結し、第1ギヤ(32)のピッチ径を、第2ギヤ(33)と第3ギヤ(34)のピッチ径よりも大径に形成し、且つ、第2ギヤ(33)のピッチ径を、第3ギヤ(34)のピッチ径よりも大径に形成し、第4ギヤ(42)のピッチ径を、第5ギヤ(43)と第6ギヤ(44)のピッチ径よりも小径に形成し、且つ、第5ギヤ(43)のピッチ径を、第6ギヤ(44)のピッチ径よりも小径に形成し、移動体(35)をシフタ(52)を介して操作レバー(51)で左右方向に移動可能な構成とし、変速装置(20)を、入力軸(30)と中間軸(40)を支持する第1変速室(21)と、出力軸(60)を支持する第2変速室(22)で形成し、第2変速室(22)にオイルの注油口(65)を形成し、第1変速室(21)と第2変速室(22)を区画する仕切り壁(66)を、第1べベルギヤ(41)よりも右側に形成し、仕切り壁(66)に上下一対の連通口(67)を形成したので、最も頻度が多い扱胴(10A)の高速状態から中速状態、低速状態に直接切換えることができ、扱胴(10A)の変速作業を迅速に行うことができる。また、第2変速室(22)内に注入されたオイルは、第1ベベルギヤ(41)と第2ベベルギヤ(61)の回転に誘導されて第1変速室(21)内に効率良く注入することができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明による効果に加えて、入力軸(30)の第2ギヤ(33)よりも左側に被検出体(39)を設け、変速装置(20)に被検出体(39)の回転数を計測する回転センサ(48)を設けたので、エンジン(E)と入力軸(30)の間に設けられたベルト等の異常を観察することができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2記載の発明による効果に加えて、2変速室(22)を、後側変速室(24)と、後側変速室(24)に着脱可能な前側変速室(23)で形成したので、扱胴(10)の組立作業を容易に行え、また、第2ベベルギヤ(61)の交換作業も容易に行うことができる。
請求項4記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明による効果に加えて、操作レバー(51)の前側部を操縦部(5)に向かって延在させたので、操縦席から扱胴(10)の回転数を容易に切換えることができる。
コンバインの平面図である。 コンバインの左側面図である。 脱穀装置の前壁に設けられた変速装置の平面図である。 脱穀装置の前壁に設けられた変速装置の正面図である。 変速装置の断面図である。 図5の第2変速室を分解した分解図である。 変速装置の(a)は正面図、(b)は左側面図である。 エンジンの回転の伝動図である。 脱穀装置の(a)は正面図、(b)は左側面図である。
本発明について図面を参照しつつ説明する。なお、操縦者から見て、前方を前側、後方を後側、右手側を右側、左手側を左側として便宜的に方向を示して説明する。
図1,2に示すように、汎用コンバインは、機体フレーム1の下側に土壌面を走行する左右一対のクローラからなる走行装置2が設けられ、機体フレーム1の前側に圃場の穀稈を収穫する刈取前処理装置3が設けられ、刈取前処理装置3の後方左側部に収穫された穀稈を脱穀・選別処理する脱穀装置4が設けられ、刈取前処理装置3の後方右側部に操縦者が搭乗する操縦部5が設けられている。
操縦部5の下側にエンジンEを搭載するエンジンルーム6が設けられ、操縦部5の後側に脱穀・選別処理された穀粒を貯留するグレンタンク7が設けられ、グレンタンク7の後側に穀粒を外部に排出する排出筒8が設けられている。排出筒8は、グレンタンク7の後側下部に下部を連通して上下方向に延在する縦排出筒と、縦排出筒の上部に後部を連通して前後方向に延在する横排出筒から形成されている。
刈取前処理装置3は、圃場の穀稈を起立させながら後側に搬送する搬送装置3Aと、搬送装置3Aの後側下部に搬送された穀稈の株元を切断する刈刃装置3Bと、搬送装置3Aの後側に搬送された穀稈を左側に寄せ集めるオーガ装置3Cと、寄せ集められた穀稈を脱穀装置4に搬送するフィーダハウス3Dから構成されている。
図3,4に示すように、脱穀装置4における前壁4Aにおけるフィーダハウス3Dよりも上側には、脱穀装置4の上部に設けられた前後方向に延在する扱胴10に伝動する回転数を切換える変速装置20が設けられている。これにより、扱胴10に伝動する回転数を収穫された穀稈に合せて切換え、すなわち、収穫された穀稈が、稲、麦、蕎麦の場合には扱胴10に伝動する回転数を高速とし、トウモロコシの場合には扱胴10に伝動する回転数を中速とし、大豆の場合には扱胴10に伝動する回転数を低速に切り換えて脱穀処理を効率良く行うことができる。また、変速装置20の切換えは、操縦部5から操縦レバー51を回動させて行うことができる。
図5に示すように、変速装置20は、収穫された穀稈に合せてエンジンEから伝動された回転数を高速、中速、低速の三段階に増減速する第1変速室21と、第1変速室21の中間軸40から伝動された回転数を減速する第2変速室22を備えている。
平面視で第1変速室21の前後方向の略中心部には、左右方向に延在する入力軸30が設けられている。入力軸30の左右両側部は、ベアリングを介して第1変速室21に回動自在に固定されている。
第1変速室21から右側に延出した入力軸30の右部には、ベルト71,73等を介してエンジンEの出力回転数が伝動されるプーリ31Aが支持されている。入力軸30の左部には、ベアリングを介して第2ギヤ33が回転自在に支持され、第2ギヤ33の右部には、内周部にスプライン溝(図示省略)が形成された環状の凹部36が形成されている。
入力軸30の左右方向の中央部の外周部には、スプライン溝(図示省略)か形成され、入力軸30の左右方向の中央部には、スプライン溝に沿って左右方向に移動可能な移動体35が外嵌されている。
移動体35の左部には、第1ギヤ32が形成され、右部には、第3ギヤ34が形成されている。また、移動体35の第1ギヤ32よりも左側部には、外周部にスプラインが形成された環状の凸部37が形成され、移動体35の第1ギヤ32と第3ギヤ34の間には、円弧状の溝38が形成されている。なお、ピッチ径は、第1ギヤ32が最も大径に形成され、第1ギヤ32、第2ギヤ33、第3ギヤ34の順に小径に形成されている。
平面視で第1変速室21の入力軸30の前側には、左右方向に延在する中間軸40が入力軸30に並設されている。中間軸40の左右両側部は、ベアリングを介して第1変速室21に回動自在に固定されている。
中間軸40の第2変速室22内に延出した左部には、第1べベルギヤ41が支持されている。第1変速室21の内側の中間軸40の左部には、第2ギヤ33と噛合う第5ギヤ43が支持され、中央部には、第1ギヤ32と噛合う第4ギヤ42が支持され、右部には、第3ギヤ34と噛合う第6ギヤ44が支持されている。また、第5ギヤ43と第4ギヤ42の間の中間軸40には、第1カラー45が外嵌され、第4ギヤ42と第6ギヤ44の間の中間軸40には、第2カラー46が外嵌されている。なお、ピッチ径は、第6ギヤ44が最も大きく形成され、第6ギヤ44、第5ギヤ43、第4ギヤ42の順に小さく形成されている。
平面視で第1変速室21の入力軸30の後側には、左右方向に延在するシフタ軸50が入力軸30に並設されている。シフタ軸50の左右両側部は、第1変速室21に固定されている。
シフタ軸50の左右方向の略中央部には、左右方向に移動するシフタ52が外嵌されている。シフタ52は、操縦部5から操作レバー51を回転軸51Cを中心として回動させることによって左右方向に移動させることができる。また、シフタ52の前部には、前側に延出するシフタアーム52Bが形成されており、シフタアーム52Bの前部は、溝38に係合している。
操作レバー51は、第1変速室21の上部に設けられた上下方向に延在する回転軸51Cと、回転軸51から操縦部5に向かって延在する前側レバー51Aと、回転軸51からシフタ52に向かって延在する後側レバー51Bが一体的に形成されている。前側レバー51Aは、第1変速室21の上側に設けられ、前側レバー51Aの後部は、回転軸51Cの第1変速室21から上側に延在した上部に固定されている。また、後側レバー51Bは、第1変速室21の入力軸30等よりも上側の内部に設けられ、後側レバー51Bの前部は、回転軸51Cの第1変速室21から内側に延在した下部に固定され、後部は、シフタ52の左部の上下方向に延在する縦ピン52Aに外嵌されている。
図5には、第1ギヤ32と第4ギヤ42が噛合っている状態を示している。この場合、入力軸30の回転数が、第1ギヤ32と第4ギヤ42によって増速されて中間軸40の回転数が高速になる。
第1ギヤ32と第4ギヤ42が噛合っている状態から操作レバー51を回転軸51Cを中心として時計方向に回転させた場合には、シフタ52が左側に移動し、第1ギヤ32と第4ギヤ42の噛合いが解除されて凹部36に凸部37が内嵌されて、第2ギヤ33が入力軸30と共に回転を開始する。これにより、入力軸30の回転数が、第2ギヤ33と第5ギヤ43によってわずかに減速されて中間軸40の回転数が中速となる。また、操作レバー51を時計方向に回転させて、第1ギヤ32と第4ギヤ42の噛合いを解除し第2ギヤ33と第5ギヤ43を噛合わせで、中間軸40の回転数を高速から中速に迅速に変速させることができる。
第1ギヤ32と第4ギヤ42が噛合っている状態から操作レバー51を回転軸51Cを中心として反時計方向に回転させた場合には、シフタ52が右側に移動し、第1ギヤ32と第4ギヤ42の噛合いが解除されて第3ギヤ34と第6ギヤ44が噛合う。これにより、入力軸30の回転数が、第3ギヤ34と第6ギヤ44によって減速されて中間軸40の回転数が低速となる。また、操作レバー51を反時計方向に回転させて、第1ギヤ32と第4ギヤ42の噛合いを解除し第3ギヤ34と第6ギヤ44を噛合わせで、中間軸40の回転数を高速から低速に迅速に変速させることができる。
入力軸30の第2ギヤ33よりも左側の部位には、入力軸30と共に回転する被検出体39が設けられ、被検出体39に対向する第1変速室21の左後部の外面には、被検出体39の回転数を計測する回転センサ48が設けられている。また、回転センサ48で計測された回転数は、操縦部5に配置されているコントローラ(図示省略)に入力され、コントローラには、エンジンEの回転数に応じた入力軸30の設定回転数が予め保存されている。これにより、設定回転数と回転センサ48で計測された回転数の差が所定以上になった場合に、警告ランプ等を点滅させて、ベルト71,73等の張力の弛み等を操縦者に知らせることができる。
第1変速室21の左側には、第2変速室22が形成されている。第2変速室22には、前後方向に延在する出力軸60が設けられている。出力軸60の前後両側部は、ベアリングを介して第2変速室22に回動自在に固定されている。
出力軸60の前部には、第1べベルギヤ41と噛合う第2ベベルギヤ61が支持され、出力軸60の後部は、扱胴10の円筒状の連結部10Aに挿通されて連結されている。なお、第2ベベルギヤ61のピッチ径は、第1べベルギヤ41よりも大径に形成されている。
本実施形態のおいては、第1変速室21で第1ギヤ32と第4ギヤ42等を介して回転数の増減を行った後に、第2変速室22で第1ベベルギヤ41と第2ベベルギヤ61で回転方向を変更する。これにより、入力軸30の第1ギヤ32等と中間軸40の第4ギヤ42等のギヤ幅を狭く形成できるので第1変速室21の左右方向の幅を狭くしてコンパクトにすることができる。
図6に示すように、第2変速室22の前側変速室23は、後側変速室24の前部にボルト等の締結手段によって着脱自在に固定されている。これにより、機体フレーム1に脱穀装置4を固定した後に、脱穀装置4の扱胴10の連結部10Aに、脱穀装置4の前側から第2変速室22の連結軸60の後部を連結することができ、組立作業を容易に行うことができ、また、摩耗が進展した第2ベベルギヤ61の交換作業も容易に行うことができる。なお、前側変速室23の前部の開口部には、着脱自在な密封カバー25が取付けられる。
図7に示すように、第2変速室22の上部には、第1変速室21内と第2変速室22内にオイルを注入する注油口65が形成され、第1変速室21と第2変速室22を区画する仕切り壁66には、上下一対の連通口67が形成されている。これにより、第2変速室22内に注入されたオイルは、第1ベベルギヤ41と第2ベベルギヤ61の回転に誘導されて第1変速室21内に効率良く注入することができる。
次に、エンジンEの出力回転数の伝動について説明する。図8に示すように、エンジンEの出力回転数は、出力軸70に支持されたプーリとカウンタ軸72に支持されたプーリに巻回されたベルト71を介してカウンタ軸72に伝動される。カウンタ軸72の回転数は、カウンタ軸72に支持されたプーリと入力軸30に支持されたプーリ31Aに巻回されたベルト73を介して入力軸3f0に伝動される。
入力軸30の回転数は、入力軸30に支持された第1ギヤ32等と中間軸40に支持された第4ギヤ42等を介して中間軸40に伝動される。中間軸40の回転数は、中間軸40に支持された第1ベベルギヤ41と出力軸60に支持された第2ベベルギヤ61を介して出力軸60に伝動される。
出力軸60の回転数は、出力軸60の後部と扱胴10の連結部10Aを介して扱胴10に伝動される。また、入力軸30の回転数は、入力軸30に支持されたプーリ31Bとフィーダハウス3Dの後部に設けられた駆動軸75に支持されたプーリに巻回されたベルト74を介して駆動軸75に伝動される。
図9に示すように、脱穀装置4の前壁4Aのフィーダハウス3Dよりも下側には、前下り傾斜に形成されたカバー80が設けられている。前壁4Aのカバー80よりも下側の左右方向の略中央部には、脱穀装置4の選別揺動装置のシーブ(図示省略)の傾斜角度を操作するシーブ用モータ81が設けられ、左右方向の左部には、脱穀クラッチ(図示省略)の接続状態を操作する脱穀クラッチ用モータ82が設けられ、左右方向の右部には、刈取クラッチ(図示省略)の接続状態を操作する刈取クラッチ用モータ83が設けられている。また、側面視において、シーブ用モータ81と、刈取クラッチ用モータ83と、脱穀クラッチ用モータ82は、略等間隔に設けられている。これにより、前壁4Aのカバー80よりも下側に形成された空間を有効に活用することができる。
1 機体フレーム
4 脱穀装置
4A 前壁
5 操縦部
6 エンジンルーム
10 扱胴
10A 連結部
20 変速装置
21 第1変速室
22 第2変速室
23 前側変速室
24 後側変速室
30 入力軸
32 第1ギヤ
33 第2ギヤ
34 第3ギヤ
35 移動体
36 凹部
37 凸部
39 被検出体
40 中間軸
41 第1ベベルギヤ
42 第4ギヤ
43 第5ギヤ
44 第6ギヤ
48 回転センサ
51 操作レバー
52 シフタ
60 出力軸
61 第2ベベルギヤ
65 注油口
66 仕切り壁
67 連通口
E エンジン

Claims (4)

  1. 機体フレーム(1)の左上側に穀稈を脱穀・選別処理する脱穀装置(4)を設け、該機体フレーム(1)の右上側に操縦者が搭乗する操縦部(5)を設け、該操縦部(5)の下側にエンジン(E)を搭載するエンジンルーム(6)を設けたコンバインにおいて、
    前記脱穀装置(4)の上部に前後方向に延在する扱胴(10)を架設し、
    前記脱穀装置(4)の前壁(4A)に、前記エンジン(E)の出力回転数を変速して扱胴(10)に伝動する変速装置(20)を設け、
    前記変速装置(20)に、前記エンジン(E)の出力回転が伝動される入力軸(30)と該入力軸(30)の回転が伝動される中間軸(40)を左右方向に延在して設け、該中間軸(40)の回転が伝動される出力軸(60)を前後方向に延在して設け、
    前記入力軸(30)の左側部に、第2ギヤ(33)を回転自在に支持し、該第2ギヤ(33)の右面に凹部(36)を形成し、
    前記入力軸(30)に左右方向に移動可能に支持された移動体(35)を設け、該移動体(35)に第1ギヤ(32)と、該第1ギヤ(32)の左側に前記凹部(36)と嵌合う凸部(37)と、前記第1ギヤ(32)の右側に第3ギヤ(34)を形成し、
    前記中間軸(40)に第1ギヤ(32)と噛合う第4ギヤ(42)と、該第4ギヤ(42)の左側に第2ギヤ(33)と噛合う第5ギヤ(43)と、前記第4ギヤ(42)の右側に第3ギヤ(34)と噛合う第6ギヤ(44)を設け、
    前記中間軸(40)の第1べベルギヤ(41)と出力軸(60)の第2べベルギヤ(61)を噛合わせ、
    前記扱胴(10)の連結部(10A)に出力軸(60)の後部を連結し、
    前記第1ギヤ(32)のピッチ径を、前記第2ギヤ(33)と第3ギヤ(34)のピッチ径よりも大径に形成し、
    前記第4ギヤ(42)のピッチ径を、前記第5ギヤ(43)と第6ギヤ(44)のピッチ径よりも小径に形成し、
    前記移動体(35)をシフタ(52)を介して操作レバー(51)で左右方向に移動可能な構成としたことを特徴とするコンバイン。
  2. 前記入力軸(30)の第2ギヤ(33)よりも左側に被検出体(39)を設け、前記変速装置(20)に被検出体(39)の回転数を計測する回転センサ(48)を設けた請求項1記載のコンバイン。
  3. 前記変速装置(20)を、前記入力軸(30)と中間軸(40)を支持する第1変速室(21)と、前記出力軸(60)を支持する第2変速室(22)で形成し、該第2変速室(22)を、後側変速室(24)と、該後側変速室(24)に着脱可能な前側変速室(23)で形成した請求項1又は2記載のコンバイン。
  4. 前記操作レバー(51)の前側部を操縦部(5)に向かって延在させた請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンバイン。
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