JP2018085486A - 光学検査方法 - Google Patents

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達也 矢▲崎▼
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Abstract

【課題】基板へのダメージを低減して簡便かつ正確に部品の実装状態を検査する。
【解決手段】複数の端子を有する部品の実装を検査する光学検査方法において、端子の先端が基板に形成されたスルーホールに仮挿入された状態で、部品の端子配列に光を照射して前記端子配列の透過光または反射光の光パターンを取得し、前記光パターンを測定または観測し、測定結果または観測結果に基づいて前記端子の仮挿入状態の適否を判定し、仮挿入状態が適切であると判定された場合に前記スルーホール内への端子の圧入が可能と判定する。
【選択図】図9

Description

本発明は、部品の実装状態を検査する光学検査方法に関する。
通信装置や車載搭載用の電子機器では、基板間の接続等のために多数のプレスフィットコネクタが使用されている。プレスフィットコネクタは圧入方式のコネクタであり、はんだ付けに替えて、圧入によりコネクタを基板上に搭載することができる。プレスフィットコネクタの製造品質は、従来は、圧入されたコネクタのリードが座屈せずに基板の裏側から突出しているかどうかを目視で検査することで保証されてきた。近年の通信装置や電子機器では、信号伝送の高速化に伴い、ノイズ低減等の観点から基板に差し込まれるリードの長さが、基板の厚さよりも短くなってきている。
図1は、プレスフィットコネクタ100の基板21への実装状態を示す。図1(A)に示すように、プレスフィットコネクタ100では、ハウジング11の中に多数のプレスフィット端子またはリード102が収容されている。ハウジング11の底面から突出するリード102を基板21のスルーホール22に圧入することで、電気的な接続がとられる。短リード型の部品が用いられる場合、圧入後にリード102の先端が基板21の裏面から突出しないため、目視による挿入検査は困難である。
図1(B)に示すように、リード102が正しく圧入された状態では、リード12の先端が基板21の裏面から深さd(数ミリメートル)の位置までスルーホール22内に挿入されて導体膜23と接している。リード102が正しく圧入されていない場合は、リード12の先端が座屈し、スルーホール22に嵌っていない。リード102が座屈していても、スルーホール22に形成された導体膜23と接しているかぎり導通するので、電気的検査だけでは座屈を検出することができない。リード102がスルーホール22の外で座屈していると、使用につれて接触不良となる可能性が高く、長期信頼性に影響を及ぼす。そのため、目視や電気的検査に変わる検査法が必要である。
回路基板に実装した部品の検査部分に再帰反射部を設けて光を照射し、再帰反射作用による反射光の受光により、部品の有無を判定する構成が知られている(たとえば、特許文献1参照)。また、挿入後のプレスフィット端子における基板からはみ出た箇所に光を照射して得られた画像から、プレスフィット端子の検査穴の図形を抽出して挿入状態の良否を判定する手法が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
特開2010−62294号公報 特開2010−97893号公報
従来の短リードの検査方法で、回路基板の裏面から光を照射して検査する場合、図2に示すように、リード先端部の形状または状態によっては、十分な反射光を得ることができない。正常品では、図2(A)のようにスルーホールの中央付近に反射光が観察される。リードの先端がとがっていると、図2(B)のように、判定できるだけの反射光が得られない。また、リードの先端やスルーホール内部に異物が付着している場合は、図2(C)に示すように不鮮明な反射光が観察される。しかし、不鮮明な反射光が異物に起因するのか、リードの挿入不良によるものなのかの判断が困難である。異物を除去してからの再検査も考えられるが、スルーホール径は小さく、異物の除去自体が困難である。
座屈が発生した場合、あるいはスルーホール内に異物が存在する場合は、コネクタ等の部品全体を基板から引き抜いて交換する。スルーホール内に圧入された数十〜数百本のリードがすべて引き抜かれる。部品を取り外した後は、基板側にメッキ剥がれ等の欠損がないか、スルーホールの状態を拡大鏡により確認し、メッキ剥がれや不要な突起を除去し修復するため、多くの工程を要する。取り外した部品は再利用できないため廃棄される。座屈や挿抜によるスルーホールへのダメージが大きい場合は、基板自体を交換する場合もある。
本発明は、基板へのダメージを低減して、簡便かつ正確に部品の実装状態を検査することのできる検査技術を提供することを目的とする。
本発明の一つの態様では、複数の端子を有する部品の実装を検査する光学検査方法において、
端子の先端が基板に形成されたスルーホールに仮挿入された状態で、部品の端子配列に光を照射して前記端子配列の透過光または反射光の光パターンを取得し、
前記光パターンを測定または観測し、
測定結果または観測結果に基づいて前記端子の仮挿入状態の適否を判定し、
仮挿入状態が適切であると判定された場合に、前記スルーホール内への端子の圧入が可能と判定する。
基板へのダメージを低減して簡便かつ正確に部品の実装状態を検査することができる。
プレスフィットコネクタの実装状態を説明する図である。 公知の検査方法の問題点を説明する図である。 座屈の発生原因の調査を説明する図である。 座屈の発生の有無の調査結果を示す図である。 実施形態の検査方法が適用されるプレスフィットコネクタの斜視図である。 本発明に至る過程で考えられる検査方法を説明する図である。 実施形態の検査方法を示す模式図である。 実施形態の検査方法で得られる画像である。 実施形態の検査方法のフローチャートである。 実施形態の方法の変形例を示す図である。 受光パターンの取得及び観測の変形例を示す図である。 受光パターンの取得及び観測の別の変形例を示す図である。 受光素子アレイを用いる場合の表示例を示す図である。 端子の形状例を示す図である。
発明者らは、圧入方式の部品の搭載時に、部品端子の先端のみをスルーホールに挿入する仮挿入の作業を確実にすることで、圧入の段階で端子が座屈することなくスルーホール内に挿入され得ることを見出した。換言すると、圧入に伴う端子の座屈の発生は、圧入前の検査で未然に防止することができる。これを実証するための予備実験として、プレスフィットコネクタ等の部品で端子が座屈する原因を解明する実証実験を行った。本発明の実施形態を説明する前に、実証実験の内容を説明する。
図3は、実証実験を説明する図である。プリント回路基板などの基板には、部品端子が挿入されるスルーホールが多数形成されている。設計上は、スルーホールのピッチと、基板に実装される部品の端子のピッチは一致している。すべての端子とすべてのスルーホールが設計値どおり正確に形成され、かつすべての端子がスルーホールに対して正確な角度で挿入される場合は、端子が座屈する可能性は低い。しかし、基板や部品の製造工程で製造ばらつきが発生し、必ずしもすべてのスルーホール、すべての端子が正確なピッチで製造されるわけではない。
そこで、図3のように意図的にスルーホール222の位置をずらし、かつスルーホール222の径を設計値よりも小さくして、座屈を生じさせやすい基板221を作製した。作製した基板221を用いて仮挿入状態と座屈発生との関連性を調べた。
図4は、図3の基板221を用いた座屈発生原因の実証実験の諸元と実験結果を示す。スルーホール径の設計値は0.39mmであるが、実験用の基板221のスルーホール222は、最大径が0.36mm、最小径が0.34mmと設計値よりも小さく、かつサイズにばらつきが設けられている。スルーホール222の位置ずれは、最大で+0.18mm、最小で−0.17である。本来のスルーホール位置よりもX方向でプラス側(紙面の右側)にずれた場合のずれ量をプラスで表し、X方向のマイナス側(紙面の左側)にずれた場合のずれ量をマイナスで表している。
基板221のスルーホール222内に、プレスフィットコネクタのリードの先端だけを挿入する。この状態を「仮挿入」と呼ぶ。実証実験のための仮挿入なので、すべてのリード(2880本)の先端が対応するスルーホール222の上部開口内に位置するように、拡大鏡を用いて手作業で確実に仮挿入を行う。基板221のスルーホール222の位置は設計された位置からずれており、ホール径もばらついているため、リードの先端がスルーホール222の中心からずれて挿入されているものが存在する。また、わずかに斜めに傾いて先端がスルーホール222内に入っているものも存在する。リード先端のスルーホール中心からのずれや多少の傾きを許容して、すべてのリードの先端部が必ずスルーホール222内に位置することを拡大鏡で確認しながら、確実に仮挿入を行う。
この仮挿入の状態から、プレスフィットコネクタに圧力をかけて実際の圧入を行い、基板221にプレスフィットコネクタを実装する。その後、プレスフィットコネクタを引き抜いて、リードの座屈発生の有無を拡大鏡を通して観察する。観察の結果、座屈の発生数はゼロであった。
この実験結果は、リード先端部の仮挿入が確実にできていれば、端子の座屈発生を防止できることを示している。圧入前の仮挿入の段階で検査することで、部品の取り外し、基板のダメージ、部品の無駄等の不利益を解決することができる。
図5は、実施形態の部品搭載時の仮挿入を示す図である。図5(A)に示すように、部品の一例であるコネクタ10は、ハウジング11内に収容された多数のリード12を有する。各リード12の一端側は、ハウジング11の底面から突出しており、突出したリード12を基板21のスルーホール22に嵌合させることで、コネクタ10が基板21に実装される。
図5(B)に示すように、コネクタ10の実装に先立って、まず、リード12の先端121だけをスルーホール22に差し込んで仮挿入を行う。リード12は、たとえば金属(良導体)の薄片である。先端121に続くフィット部122は、先端121よりも幅が広く弾性変形が起きやすいように穴123が形成されている。仮挿入の段階では、フィット部122はスルーホール22の外にある。図5(B)の仮挿入の状態で、リード12の先端121の挿入状態を検査し、検査で問題がない場合にコネクタ10に圧力をかけてリード12をスルーホール22内に深く圧入する。このとき、フィット部122の弾性変形による復元力で、リード12とスルーホール22に形成された導体膜23がタイトに接触して、電気的な接続が得られる。
図6は、仮挿入の状態を検査するために考えられる方法を示す。ひとつの方法として、仮挿入されたリード12の配列を、正面方向(たとえばX方向の配列と向かい合う方向)と側面方向(たとえばY方向の配列と向かい合う方法)からカメラ31aとカメラ31bで撮影して確認する。この手法は図6(A)に模式的に示されている。奥行きのあるリード12の配列を撮影するため、カメラ31aと31bに被写界深度の深いレンズを用いている。しかし、被写界深度の深いレンズを用いたとしても、図6(B)及び図6(C)の破線領域のように、歪みの影響で画像が多重になってみえる。歪抑制効果のあるレンズを用いることも考えられるが、歪の少ないレンズは被写界深度が浅く、奥側のリード12に焦点が合わず画像がぼやけてしまう。いずれの場合も、リード12の配列が揃っているのか配列からはみ出ているのか、判別することが困難である。
図7は、検査システム1Aで行われる仮挿入の検査方法を示す模式図である。実施形態では、リード12自体を撮影するのではなく、仮挿入されたリード12の配列に光を照射して、リード12間を通過した透過光、もしくはリード12で反射された反射光を検出して仮挿入状態を検査する。透過光または反射光は、CCDカメラ、CMOSカメラ、フォトダイオードアレイ等、任意の光検出器で検出することができる。
図7の例では、照射源として平行光Lを出力するラインレーザ35を用い、リード12の配列を通過した透過光Lをカメラ33で検出する。ラインレーザ35としては市販のラインレーザ(たとえば竹中オプトニック株式会社製のTLDシリーズ)を用いることができる。仮状態の検査は、直交する2方向のうちのいずれか一方の方向からの検査であってもよい。図5(B)のような薄型のリード12の場合、リード12はその厚さ方向に座屈しやすく、幅方向の座屈は少ない。このような端子が用いられている場合は、側面(サイドエッジ)方向からだけの検査でもよいし、側面方向からの検査を主検査、正面方向からの検査を補足的な検査として行ってもよい。2方向で検査する場合は、それぞれの方向から順番に検査してもよいし、図7のように、2台のラインレーザ35a及び35bと2台のカメラ33a及び33bを用いて、同時に2方向(X方向とY方向)から光照射と光検出を行ってもよい。
カメラ33a、33bの出力は画像処理装置50の入力に接続されている。画像処理装置50は、入出力(I/O)インタフェース51、アナログ/デジタル(A/D)コンバータ52、CPU(中央演算装置)53、及びメモリ54を有する。入出力インタフェース51により取り込まれた透過光L(受光像)は、A/Dコンバータ52でデジタルデータに変換されてメモリ54に書き込まれる。CPU53はメモリに書き込まれた情報を読み出して、透過光Lの状態から仮挿入状態の良否を判断する。
この方法では、リード12の本体の画像を確認する必要がないため、奥行き方向での焦点ずれや画面歪みを無視できる。リード12からの反射光を利用する場合は、カメラ33aと33bをラインレーザ35a、35bと同じ側に配置することになる。この場合、照射光と反射光を分離するビームスプリッタ、反射ミラー等の光学素子を用いて反射光をカメラ33a、33bに導く。
図8は、図7の構成で検出された透過光の画像と仮挿入状態の検査方法を説明する図である。ラインレーザ35で照射される平行光のうち、リード12が存在する箇所で照射光は遮られ、リード12間を通過した透過光L2がカメラ33で受光される。リード12のピッチはあらかじめわかっており、リード12の座屈がなければ透過光Lの幅、すなわちリード12間の距離は、ほぼ一定になるはずである。製造誤差を勘案して、透過光L2の幅が所定の範囲内にある場合に、仮挿入が適正に行われていると判断する。
図8(A)は、仮挿入が適正に行われている状態の検査画像である。検出された透過光L2の幅はすべて所定の範囲内にあり、屈曲または配列からの逸脱によって光を遮蔽するリード12がないことを示す。一例として、透過光L2の幅が2.0mm±0.1mmの範囲にある場合に、仮挿入状態が適正と判断する。この範囲であれば、リード12がわずかに傾いた状態で仮挿入されている、あるいはリード12の先端の中心がスルーホールの中心と一致していない状態で仮挿入されている場合でも、座屈を発生させずに圧入することができる。
リード12の形状によっては、正面方向からの照射で得られる透過光L2の幅に設定される閾値範囲と、側面方向からの照射で得られる透過光L2の幅に設定される閾値範囲の値を異ならせてもよい。例えば、図5(B)のようにフィット部122を有する薄型のリード12の場合は、側面方向からの照射による透過光L2の幅に設定される閾値を、正面方向からの照射で得られる透過光L2の幅に設定される閾値よりも大きくしてもよい。
図8(B)は、仮挿入が正しく行われていない状態の検査画像である。図8(A)と同様に、透過光L2の幅が2.0mm±0.1mmの範囲にある場合を適正な仮挿入と判断する。透過光L2の幅が条件を満たさない場合(図中で「NG」と表記されている箇所)は、隣接するリード12が許容範囲を超えて近接し、いずれかのリード12の先端が曲がってスルーホール22内に仮挿入されていないことを示す。
図8の方法によると、多数のリード12が配列されている場合でも、リード12の位置に関係なく、列内で少なくともひとつのリード12が傾斜または屈曲していれば照射光が遮られ、座屈発生のおそれを検出することができる。仮挿入の適否判断のための閾値範囲は、基板と部品の設計に応じて適宜選択することができる。
反射光を利用する場合は、反射光の間隔を仮挿入の適否判断の基準に用いてもよい。この場合も隣接する反射光の間隔が狭く、あるいは広くなって所定の条件が満たされない場合に、リード12の先端がスルーホール22内に仮挿入されていないと判断することができる。
図9は、実施形態の検査方法のフローチャートである。コネクタ等の部品の端子の先端を基板12のスルーホール22に仮挿入する(S11)。この仮挿入は、実証実験と異なり実際の製造ラインで行われる仮挿入である。たとえばマウンタ、ロボットアーム等によりコネクタ等の部品を基板12上の所定の位置まで搬送し、基板12上の所定の領域に形成されたスルーホールに仮挿入してもよい。
仮挿入された端子の配列に光を照射して光パターンを取得する(S12)。光パターンはたとえばリード配列を通過した透過光のパターン、あるいはリード配列で反射された反射光のパターンである。光パターンは、後述するように、受光カメラによる画像パターンの取得、投影光パターンの取得、受光素子アレイの出力による取得など、多様な方法で取得することができる。
取得された光パターンを観測または測定する(S13)。たとえば、透過光の幅や反射光の間隔をプロセッサにより測定してもよいし、投影光パターンを目視で観測してもよい。
光パターンの観測または測定の結果が所定の条件を満たすか否かを判断し(S14)、所定の条件が満たされる場合は(S14でYES)、仮挿入状態が適切であると判断して、部品に圧力を印加して端子をスルーホール22内に圧入する(S15)。
測定結果が条件を満たさない場合は(S14でNO)、仮挿入が適切に行われていないと判断して、部品を仮挿入から取り外して、不良端子を修正する。検出された光パターンから仮挿入の不良箇所を特定することができるので、不良端子をピンポイントで修正することができる。測定結果が条件を満たさない場合とは、図8の例では、透過光L2の幅が許容範囲外となる箇所が1以上検出される場合である。この場合は仮挿入を解除して不良箇所を修正する。仮挿入からの部品の取り外しは容易であり、基板21やスルーホール22に過度の応力がかかることもない。修正後にステップS11に戻り、すべての端子で仮挿入が適切に行われるまでS11〜S14を繰り返す。ステップS14で仮挿入が適正であると判断されてから最終的に部品が圧入されるので、基板21や部品に対するダメージが少なく、部品を無駄にすることもない。圧入前の簡単な非接触検査で座屈の発生を未然に防止することができる。
図10は、図7のシステムの変形例としての検査システム1Bを示す。一般に、基板21に実装されるコネクタ10等の部品のサイズは小さい。リード12等の端子の先端がスルーホール22に仮挿入された状態で、基板21の上面とコネクタ10の本体底面との間の空間は狭い。また、基板21に複数の部品が実装されることも多く、基板21上のスペースも制限される。スペース不足により照射と受光が困難な場合は、図10のようにプリズムミラー37を用いて、光路を決定してもよい。
図10の例では、基板21の上方にラインレーザ35を設置し、上方からの照射光をプリズムミラー37aで所定の角度(たとえば90°)、方向変換してリード12の配列を照射する。リード12の配列の透過光をプリズムミラー37bで所定の角度(たとえば90°)、方向変換して、基板21の上方に配置したカメラ33で受光する。カメラ33で取得された透過光のパターンに基づく仮挿入の適否判断は、図8及び図9を参照して上述した通りである。図10のように垂直照射する場合は、基板21に対して厳密に90°でなくてもよく、垂直に近い角度から照射して、端子配列が照射されるように光路変換すればよい。
リード12の配列を照射したときの受光パターンの取得と測定(図9のステップS12とS13)には、以下の手法がある。
(1)直接カメラ33で受光像を取得して、画像解析により透過光の幅または反射光の間隔を測定する。
(2)透過光または反射光を投影板に投影して基準パターンと比較、または投射された光像をカメラで撮像した後に画像解析により投影パターンを測定する。
(3)透過光または反射光をフォトダイオードアレイで受光し、オン/オフの信号パターンを確認する。
このうち、手法(1)は図7及び図8を参照して説明したとおりである。手法(2)、(3)を採用する場合の構成例を以下で説明する。
図11は、手法(2)を示す模式図である。検査システム1Cでは、ラインレーザ35でハウジング11の底面から突出するリード12の配列を照射し、リード12の配列の透過光を投影板41に投影する。投影パターン43をカメラで撮像し、カメラの出力を図7の画像処理装置50に接続して画像解析することで、仮挿入の適否を判断してもよい。あるいは、設計値に基づく基準投影位置とその許容誤差範囲を示す基準パターンをあらかじめ投影板41に記しておき、実際の投影パターン43のパターン形状と基準パターンの形状の比較により、仮挿入の適否を判定してもよい。この場合の比較判定は目視で行ってもよいし、画像処理判定してもよい。
図12と図13は、手法(3)を示す模式図である。図12の検査システム1Dでは、ラインレーザ35でハウジング11の底面から突出するリード12の配列を照射し、リード12の配列の透過光を受光素子アレイ45で受光する。図13(A)に示すように、受光素子アレイ45は、複数の受光素子47の配列を有する。受光素子47として、フォトダイオード、フォトトランジスタなどの光素子、硫化カドミウム(CdS)セルなどの可変抵抗素子等を用いることができる。各受光素子47に光が入射することにより光電流が流れる。この光電流を増幅し電圧に変換することで電気信号を得ることができる。したがって、受光素子47ごとに所定の閾値以上の電流値または電圧値が検出された場合に、仮挿入が適正になされていると判定してもよい。
図13(B)に示すように、各受光素子47で閾値以上の電流値または電圧値が得られたか否を、オン/オフ表示させてもよい。たとえば、各受光素子47の出力を、スイッチング素子を介して発光素子に接続し、所定レベル以上の電流値または電圧値が得られたときに発光素子をオンにする構成としてもよい。この場合は、目視により容易に仮挿入の適否を判断することができる。
図14は、端子としてのリード12の形状例を示す。リード12が金属の薄片で形成される場合、図14(A)に示すようにリード12はその厚さtの方向に曲がりやすいが、図14(B)に示すように、幅W方向へは曲がりにくい。この構成を採用するときは、図7のリード配列で、仮挿入状態で側面方向からの検査だけを行ってもよい。
図14(B)では、厚さt方向に比較して幅W方向へのリード12の曲がりは少ないが、部品本体111に近い根元部分では、幅Wはフィット部122の幅よりも狭くなっている。したがって、リード12の根元部分で幅方向の成分を含む曲がりが発生する可能性がある。その場合は、側面方向(X方向)での仮挿入検査に加えて正面方向(Y方向)での検査も行うことで、検査の信頼性を向上することができる。
図14(C)のリード12Aのように、リード形状に変更を加えてもよい。図14(C)では、リード12Aのフィット部122Aの形状を根元部分でも幅Wまで広げて、幅方向への曲がりを防止している。根元部分でリード12Aの幅Wを広げて幅方向への曲がりを防止しても、リード12Aの弾性変形のしやすさは維持される。リード12Aの厚さ「t」が小さく、また、フィット部122Aに穴123が形成されているので、最終的な圧入時にフィット部122Aが弾性変形し、その復元力でスルーホール内の導体膜とタイトに接触する。図14(C)のリード12Aが用いられる場合は、仮挿入段階での検査は、一方向(側面方向)からだけでもよい。
図14(D)のリード12Bは、図14(C)と比較して、圧入時の弾性変形をより容易にしている。リード12Bのフィット部122Bの根元部分での幅を、リード12Bの最大幅Wmaxよりもわずかに小さくする。リード12Bの正面形状の輪郭は、最大幅Wmaxの部分から根元に向かって斜めになる。この構成では、リード12Bの根元部分で幅方向への曲がりを抑制し、かつ従来と同等の圧力でリード12Bを圧入することができる。また、フィット部122Bの弾性変形の容易さは維持されるので、圧入後の接続の信頼性を保証することができる。圧入に先立つ仮挿入状態では、正面方向からの検査を省略して、一方向のみの検査にすることができる。仮挿入による検査が確実に行われてから圧入されるので、座屈の発生と、これにともなう基板の部品へのダメージを未然に防止することができる。
以上説明したように、実施形態の検査方法では、圧入前の仮挿入の段階で、仮挿入状態の適否を非接触で判断することで、圧入による座屈の発生を防止することができる。仮挿入状態が不良の場合は、部品の取り外しが容易であり、不良な端子だけを修正して部品を再利用することができる。従来と異なり、圧入と抜き取りに伴う基板及び部品へのダメージを回避できるだけでなく、ダメージ検査、剥がれの除去、修復等の余分な作業をなくすることができる。
以上の説明に対し、以下の付記を呈示する。
(付記1)
複数の端子を有する部品の実装を検査する光学検査方法において、
端子の先端が基板に形成されたスルーホールに仮挿入された状態で、部品の端子配列に光を照射して前記端子配列の透過光または反射光の光パターンを取得し、
前記光パターンを測定または観測し、
測定結果または観測結果に基づいて前記端子の仮挿入状態の適否を判定し、
仮挿入状態が適切であると判定された場合に、前記スルーホール内への端子の圧入が可能と判定する、ことを特徴とする光学検査方法。
(付記2)
前記測定結果または観測結果に基づいて前記仮挿入状態が適切でないと判定された場合に、前記光パターンから仮挿入の不良箇所を特定することを特徴とする付記1に記載の光学検査方法。
(付記3)
前記透過光の幅または前記反射光の間隔を測定し、
前記透過光の幅または前記反射光の間隔が所定の範囲内にある場合に、仮挿入状態が適切であると判定されることを特徴とする付記1または2に記載の光学検査方法。
(付記4)
前記透過光または反射光を受光カメラで検出し、
画像処理によって前記光パターンを解析して前記透過光の幅または前記反射光の間隔を測定することを特徴とする付記3に記載の光学検査方法。
(付記5)
前記透過光または前記反射光を投影板に投影して前記光パターンを取得し、
投影された前記光パターンの形状に基づき、仮挿入状態の適否が判定されることを特徴とする付記1または2に記載の光学検査方法。
(付記6)
前記透過光または前記反射光を受光素子アレイで受光し、
前記受光素子アレイの各セル領域のオン/オフ状態に基づき、仮挿入状態の適否が判定されることを特徴とする付記1または2に記載の光学検査方法。
(付記7)
前記端子配列の直交する2つの方向の少なくとも1つの方向で前記照射と前記光パターンの取得を行うことを特徴とする付記1〜6のいずれかに記載の光学検査方法。
(付記8)
前記端子はリードであり、前記リードのサイドエッジ側から前記照射と前記光パターンの取得を行うことを特徴とする付記7に記載の光学検査方法。
(付記9)
前記基板と垂直または垂直に近い方向から光を照射し、光学素子を用いて前記端子配列に光を導き、前記基板と垂直または垂直に近い方向で前記透過光または前記反射光の光パターンを検出することを特徴とする付記1〜8のいずれかに記載の光学検査方法。
(付記10)
仮挿入状態が適切でない場合に、前記部品を仮挿入から取り外して、前記不良箇所を修正することを特徴とする付記2に記載の光学検査方法。
(付記11)
前記不良箇所の修正後に、再度仮挿入による検査を行うことを特徴とする付記10に記載の光学検査方法。
1A〜1D 検査システム
10 コネクタ(部品)
12 リード(端子)
121 先端
122 フィット部
123 穴
21 基板
22 スルーホール
23 導体膜

Claims (6)

  1. 複数の端子を有する部品の実装を検査する光学検査方法において、
    端子の先端が基板に形成されたスルーホールに仮挿入された状態で、部品の端子配列に光を照射して前記端子配列の透過光または反射光の光パターンを取得し、
    前記光パターンを測定または観測し、
    測定結果または観測結果に基づいて前記端子の仮挿入状態の適否を判定し、
    仮挿入状態が適切であると判定された場合に、前記スルーホール内への端子の圧入が可能と判定する、
    ことを特徴とする光学検査方法。
  2. 前記測定結果または観測結果に基づいて前記仮挿入状態が適切でないと判定された場合に、前記光パターンから仮挿入の不良箇所を特定することを特徴とする請求項1に記載の光学検査方法。
  3. 前記透過光の幅または前記反射光の間隔を測定し、
    前記透過光の幅または前記反射光の間隔が所定の範囲内にある場合に、仮挿入状態が適切であると判定されることを特徴とする請求項1または2に記載の光学検査方法。
  4. 前記透過光または反射光を受光カメラで検出し、
    画像処理によって前記光パターンを解析して前記透過光の幅または前記反射光の間隔を測定することを特徴とする請求項3に記載の光学検査方法。
  5. 前記透過光または前記反射光を投影板に投影して前記光パターンを取得し、
    投影された前記光パターンの形状に基づき、仮挿入状態の適否が判定されることを特徴とする請求項1または2に記載の光学検査方法。
  6. 前記透過光または前記反射光を受光素子アレイで受光し、
    前記受光素子アレイの各セル領域のオン/オフ状態に基づき、仮挿入状態の適否が判定されることを特徴とする請求項1または2に記載の光学検査方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102122977B1 (ko) * 2019-03-06 2020-06-15 주식회사 씨메스 커넥터 검사장치 및 커넥터 검사방법
CN112113975A (zh) * 2019-08-15 2020-12-22 捷智科技股份有限公司 利用二维影像辨识连接端子的品管检测装置及其方法
WO2021049009A1 (ja) 2019-09-13 2021-03-18 大日本印刷株式会社 熱転写印画装置、印画物の製造方法、及び中間転写媒体

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