JP2018084144A - エンジン及び車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の排気バルブ、或いは複数の吸気バルブを備え、水平よりも鉛直に近い角度にシリンダの軸線が傾いているエンジンにおいて、シリンダヘッドを小型化すると共に、バルブの潤滑性を向上させる。【解決手段】シリンダの軸線は、水平よりも垂直に近い角度に傾いている。シリンダヘッドにおいて、第1支持壁は、第2バルブよりも第1バルブに近接して配置され、動弁機構を支持する。第2支持壁は、第1支持壁からカム軸の軸線方向に離れて配置され、動弁機構を支持する。ブリーザプレートは、シリンダヘッドの天壁との間にブリーザ室を形成している。シリンダの軸線方向から見て、ブリーザプレートは、動弁機構と重なっている。ブリーザプレートは、下方に向けて突出する凸部を含む。凸部は、第1バルブ端よりも上方に位置しており、上下方向に延びている。凸部の下端は、凸部の上端に比べて第1バルブ端に近い。【選択図】図10

Description

本発明は、エンジン及び車両に関する。
複数の排気バルブ、或いは複数の吸気バルブを備えたSOHC(Single OverHead Camshaft)式のエンジンがある。例えば、特許文献1では、2つの排気バルブを備えたSOHC式のエンジンが開示されている。
特許文献1のエンジンでは、カム軸によって2つの排気バルブを開閉する動弁機構が設けられている。動弁機構は、シリンダヘッドに形成された第1支持壁と第2支持壁とに支持されている。より具体的には、動弁機構は、第1支持壁と第2支持壁とに支持されたロッカー軸と、ロッカー軸に回転可能に取り付けられたロッカーアームとを有している。ロッカーアームの一端がカム軸によって押し上げられることで、ロッカーアームの他端が下降して、排気バルブの端部を押す。
このエンジンでは、カム軸に給油孔(40a,40b)が設けられている。ロッカーアームとバルブとの接触部は、給油孔(40a,40b)から排出されたオイルによって、潤滑と冷却がなされる。
特許文献2のエンジンでは、特許文献1のエンジンと同様に、2つの排気バルブを開閉する動弁機構が設けられる。ただし、特許文献2のエンジンでは、シリンダヘッドがコンパクトに設計されており、第1支持壁と第2支持壁との間隔が小さくなっている。
特開2011−106464号 特開2015−10553号
特許文献2のエンジンでは、鉛直よりも水平に近い角度にシリンダの軸線が傾いているため、2つの排気バルブとロッカーアームとの接触部はオイルに浸される。このため、2つの排気バルブとロッカーアームとは十分に潤滑と冷却がなされる。
一方、水平よりも鉛直に近い角度にシリンダの軸線が傾いている場合は、2つの排気バルブとロッカーアームとの接触部をオイルで浸すことは困難である。そのため、特許文献1のエンジンのようにカム軸に設けられた給油孔から給油をする必要がある。
しかしながら、上述したように、特許文献2のエンジンでは、第1支持壁と第2支持壁との間隔が小さい。このため、カム軸から排出されたオイルが第1支持壁に邪魔されて、第1支持壁に近接している方の排気バルブにオイルが到達し難いという問題がある。
本発明の課題は、複数の排気バルブ、或いは複数の吸気バルブを備え、水平よりも鉛直に近い角度にシリンダの軸線が傾いているエンジンにおいて、シリンダヘッドを小型化すると共に、バルブの潤滑性を向上させることにある。
第1の態様に係るエンジンは、シリンダと、シリンダヘッドと、カム軸と、動弁機構と、第1バルブと、第2バルブと、ブリーザプレートと、を備える。シリンダヘッドは、ポートを含み、シリンダの上方に配置される。カム軸は、シリンダヘッドに設けられる。動弁機構は、シリンダヘッドに設けられる。第1バルブは、動弁機構に押圧される第1バルブ端を含み、ポートを開閉する。第2バルブは、動弁機構に押圧される第2バルブ端を含み、ポートを開閉する。第2バルブは、カム軸の軸線方向に第1バルブと並んで配置される。ブリーザプレートは、動弁機構の上方に配置される。
シリンダの軸線は、水平よりも垂直に近い角度に傾いている。シリンダヘッドは、第1支持壁と、第2支持壁と、天壁と、を含む。第1支持壁は、第2バルブよりも第1バルブに近接して配置され、動弁機構を支持する。第2支持壁は、第1支持壁からカム軸の軸線方向に離れて配置され、動弁機構を支持する。天壁は、ブリーザプレートの上方に配置される。動弁機構は、ロッカー軸とロッカーアームとを含む。ロッカー軸は、第1支持壁と第2支持壁とに支持される。ロッカーアームは、ロッカー軸に支持され、第1バルブ端に接触する。ブリーザプレートは、天壁との間にブリーザ室を形成している。シリンダの軸線方向から見て、ブリーザプレートは、動弁機構と重なっている。ブリーザプレートは、下方に向けて突出する凸部を含む。凸部は、第1バルブ端よりも上方に位置しており、上下方向に延びている。凸部の下端は、凸部の上端に比べて第1バルブ端に近い。
本態様に係るエンジンでは、凸部は、第1バルブ端よりも上方に位置しており、上下方向に延びている。また、凸部の下端は、凸部の上端に比べて第1バルブ端に近い。そのため、ブリーザプレートに付着したオイルのうち、凸部に到達したオイルが、凸部を伝って凸部の下端に向かって流れる。そして、オイルが凸部の下端から下方に向かって流れ、第1バルブ端の近くに供給される。そのため、第1支持壁が第1バルブ端に近接して配置されても、第1バルブ端にオイルを十分に供給することができる。これにより、シリンダヘッドを小型化すると共に、バルブの潤滑性を向上させることができる。
シリンダの軸線方向に見て、凸部は、カム軸に重なってもよい。この場合、凸部が長く延びていることにより、ブリーザプレートに付着したオイルを効率よく第1バルブ端に供給することができる。
シリンダの軸線方向に見て、凸部は、カム軸とロッカーアームとロッカー軸とに重なってもよい。この場合、凸部が長く延びていることにより、ブリーザプレートに付着したオイルを効率よく第1バルブ端に供給することができる。
ブリーザプレートは、下方に向かって突出する突出部を含んでもよい。突出部は、凸部に対して凸部が延びる方向に位置してもよい。突出部は、第1バルブ端の上方に配置されてもよい。この場合、オイルが突出部から滴下することで、オイルを効率良く、第1バルブ端に供給することができる。
突出部の下端は、第1バルブ端の直上に位置してもよい。この場合、さらに効率よくオイルを第1バルブ端に供給することができる。
突出部は、ブリーザプレートの一部が下方に折り曲げられることで形成されてもよい。突出部は、下方に向かって先細りの形状を有してもよい。この場合、突出部を容易に形成することができる。
凸部は、直線状に延びていてもよい。この場合、凸部を伝って第1バルブ端に向かって流れるオイルが途中で滴下してしまうことを抑えることができる。これにより、オイルを効率良く、第1バルブ端に供給することができる。
第1バルブは、シリンダの軸線とカム軸の軸線とに交差する第1方向に、カム軸から離れて配置されてもよい。第1バルブ端の少なくとも一部は、第1方向から見て、第1支持壁と重なってもよい。この場合、第1支持壁と第1バルブとが近接して配置されることにより、シリンダヘッドを小型化することができる。また、凸部を伝ってオイルを第1バルブ端に供給することができるため、第1支持壁が第1バルブ端へのオイル供給の妨げとなることを抑えることができる。
シリンダの軸線方向から見て、凸部は、カム軸の軸線に対して傾斜し第1バルブ端に向かう方向に延びていてもよい。この場合、ブリーザプレートに付着したオイルを、凸部によって効率よく第1バルブ端に供給することができる。
シリンダヘッドは、天壁からブリーザプレートへ向かって突出する壁部を含んでもよい。壁部は、ブリーザ室内においてブリーザガス通路を形成していてもよい。シリンダの軸線方向から見て、凸部は、壁部と重なってもよい。この場合、ブリーザガス通路においてブリーザガスからオイルを分離させることができる。
凸部は、ブリーザ室側の表面から下方へ向かって凹んだ形状を有してもよい。シリンダヘッドは、凸部と壁部との間に配置されるシール部材をさらに含んでもよい。この場合、プレス加工等によって凸部をブリーザプレートに容易に形成することができる。また、凸部を形成することによってブリーザガス通路側にできるブリーザプレートと壁部との間の隙間をシール部材によってシールすることができる。これにより、隙間からブリーザガスが漏れることを抑えることができ、ブリーザガス通路におけるオイルの分離機能の低下を抑えることができる。
ブリーザガス通路は、屈曲路を含んでもよい。壁部は、内側壁と外側壁とを含んでもよい。内側壁は、屈曲路において屈曲の内側に位置してもよい。外側壁は、屈曲路において屈曲の外側に位置してもよい。シリンダの軸線方向から見て、凸部は、外側壁と重ならない位置に配置されてもよい。ブリーザガス通路を流れるブリーザガスは、通路の屈曲の内側に位置する内側壁よりも外側に位置する外側壁に衝突し易い。ブリーザガスは通路の壁面に衝突することでオイルが分離され易くなるため、外側壁においてブリーザガスからオイルが分離され易い。従って、外側壁と重ならない位置に凸部が配置されることで、外側壁におけるブリーザガスの漏れを抑えることができ、それによりオイルの分離機能の低下を効果的に抑えることができる。
凸部の下端は、凸部の上端に比べて第1方向で第1バルブ端に近くてもよい。
凸部の下端は、ロッカー軸よりも第1方向でカム軸から離れていてもよい。
凸部の下端は、凸部の上端に比べてカム軸の軸線方向で第1バルブ端に近くてもよい。
第1バルブ端は、第2バルブ端に対して、前カム軸の軸線方向における一方である第2方向に位置してもよい。凸部の下端は、カム軸の軸線方向で第2バルブ端に対して第2方向に位置してもよい。
第2の態様に係る車両は、上述したエンジンを備える。
本発明によれば、複数の排気バルブ、或いは複数の吸気バルブを備え、水平よりも鉛直に近い角度にシリンダの軸線が傾いているエンジンにおいて、シリンダヘッドを小型化すると共に、バルブの潤滑性を向上させることができる。
実施形態に係る鞍乗型車両の側面図である。 エンジンの一部の断面図である。 シリンダヘッドの内部の斜視図である。 シリンダヘッドの内部をシリンダ軸線方向から見た図である。 シリンダヘッドの内部をカム軸線方向から見た断面図である。 ヘッドカバー及びブリーザプレートの斜視図である。 ブリーザプレートの斜視図である。 ブリーザプレートの側面図である。 ブリーザプレートとシリンダヘッドの内部の構成との配置を示す斜視図である。 シリンダ軸線方向から見たシリンダヘッドとブリーザプレートとの配置を示す図である。 ヘッドカバーの内部をシリンダ軸線方向から見た図である。 図11におけるXII−XII断面図である。 第1変形例に係るブリーザプレートを示す図である。 第2変形例に係るブリーザプレートを示す図である。 第3変形例に係るブリーザプレートを示す図である。 第4変形例に係るブリーザプレートを示す図である。 第5変形例に係るブリーザプレートを示す図である。
以下、実施形態に係るエンジン1について図面を参照して説明する。図1は、実施形態に係る鞍乗型車両1の側面図である。本実施形態に係る鞍乗型車両1は、モータサイクルである。図1に示すように、鞍乗型車両1は、車体フレーム2と、燃料タンク3と、シート4と、エンジン5と、ステアリング装置6と、前輪7と、後輪8と、を含む。
車体フレーム2は、ヘッドパイプ11を含む。ステアリング装置6は、ヘッドパイプ11に回転可能に支持されている。ステアリング装置6は、一対のフロントサスペンション12を含む。フロントサスペンション12は、前輪7を回転可能に支持している。ステアリング装置6の上部にはハンドル13が接続されている。ステアリング装置6の前方にはヘッドライト14が配置されている。
燃料タンク3は、ヘッドパイプ11の後方に配置されている。シート4は、燃料タンク3の後方に配置されている。エンジン5は、燃料タンク3の下方に配置されている。後輪8は、スイングアーム15に回転可能に支持されている。スイングアーム15は、車体フレーム2に支持されている。
図2は、エンジン5の一部の断面図である。なお、以下の説明において、前後左右上下の各方向は、上述した鞍乗型車両1に搭載された状態のエンジン5における前後左右上下の各方向を意味するものとする。
エンジン5は、シリンダ21と、シリンダヘッド22とを含む。シリンダヘッド22は、シリンダ21に接続されており、シリンダ21の上方に配置されている。シリンダ21は、シリンダ孔210を含む。シリンダ孔210には、ピストン24が配置されている。シリンダヘッド22は、燃焼室220を含む。シリンダヘッド22には、点火プラグ26が取り付けられている。点火プラグ26の先端部は、燃焼室220に臨んで配置されている。
図1に示すように、エンジン5は、クランクケース23を含む。クランクケース23には、図示しないクランク軸が配置されている。シリンダ21は、クランクケース23に接続されており、クランクケース23の上方に配置されている。シリンダ21は、クランクケース23と別体であってもよい。或いは、シリンダ21は、クランクケース23と一体であってもよい。シリンダ21の軸線Ax1(以下、シリンダ軸線Ax1と呼ぶ)は、水平よりも垂直に近い角度に傾いている。言い換えれば、シリンダ軸線Ax1の水平方向に対する傾斜角度は、45度以上である。
シリンダヘッド22は、ヘッド本体27とヘッドカバー28とを含む。ヘッドカバー28は、ヘッド本体27と別体である。ヘッドカバー28は、ヘッド本体27に接続されており、ヘッド本体27の上方に配置されている。なお、ヘッドカバー28とヘッド本体27とが一体的に形成されてもよい。
図2に示すように、シリンダヘッド22には、カム軸29が設けられている。カム軸29は、シリンダヘッド22に支持されている。カム軸29の中心軸線Ax2(以下、「カム軸線Ax2」と呼ぶ)は、シリンダ軸線Ax1に対して垂直である。
カム軸29は、第1端部291と第2端部292とを含む。第1端部291にはスプロケット31が取り付けられている。スプロケット31には、カムチェーン32が巻回されている。カムチェーン32は、図示しないクランク軸のスプロケットに巻回されている。クランク軸の回転が、カムチェーン32を介してカム軸29に伝達され、それにより、カム軸29が回転する。シリンダヘッド22とシリンダ21とには、カムチェーン室221が設けられている。カムチェーン32は、カムチェーン室221に配置されている。
カム軸29は、第1吸気用カム293と第2吸気用カム294と排気用カム295とを含む。第1吸気用カム293と第2吸気用カム294と排気用カム295とは、カム軸線方向(Ax2)に並んで配置されている。
カム軸29はオイル噴出孔296を有している。オイル噴出孔296は、第1吸気用カム293と第2吸気用カム294と排気用カム295とのそれぞれの外周面において開口している。オイル噴出孔296からオイルが噴出されることで、シリンダヘッド22内の各部にオイルが供給される。
図3は、シリンダヘッド22の内部の斜視図である。図4は、シリンダヘッド22の内部をシリンダ軸線方向(Ax1)から見た図である。なお、図3及び図4では、ヘッドカバー28が省略されている。
図3及び図4に示すように、シリンダヘッド22の前面30には、図1に示す排気管16の接続部39が設けられている。シリンダヘッド22の側面33は、凹部34を含む。凹部34は、カム軸線方向(Ax2)においてシリンダヘッド22の内方に向かって凹んだ形状を有する。上述した点火プラグ26は、シリンダヘッド22の側面33に取り付けられている。点火プラグ26の基端部は、凹部34内に配置されている。
図5は、シリンダヘッド22の内部をカム軸線方向(Ax2)から見た断面図である。図3から図5に示すように、シリンダヘッド22には、吸気バルブ41,42と、排気バルブ43,44と、動弁機構45とが設けられている。図5に示すように、シリンダヘッド22は、燃焼室220に連通する吸気ポート222と排気ポート223とを含む。
排気バルブ43,44は、排気ポート223を開閉する。図3に示すように、排気バルブ43,44は、シリンダヘッド22の前面30に対向して配置されている。排気バルブ43,44は、第1排気バルブ43と第2排気バルブ44とを含む。第1排気バルブ43と第2排気バルブ44とは、カム軸線方向(Ax2)に並んで配置されている。
第1排気バルブ43には、第1バルブスプリング48が取り付けられている。第1バルブスプリング48は、排気ポート223を閉じる方向に第1排気バルブ43を付勢している。第1排気バルブ43は、動弁機構45に押圧される第1バルブ端430を含む。
第2排気バルブ44には、第2バルブスプリング49が取り付けられている。第2バルブスプリング49は、排気ポート223を閉じる方向に第2排気バルブ44を付勢している。第2排気バルブ44は、動弁機構45に押圧される第2バルブ端440を含む。第1バルブ端430は、第2バルブ端440に対して、カム軸線方向(Ax2)における一方(第2方向)に位置している。本実施形態では、第1バルブ端430は、第2バルブ端440に対して、右方に位置している。
第1排気バルブ43と第2排気バルブ44とは、シリンダ軸線Ax1とカム軸線Ax2とに交差する方向(第1方向)に、カム軸29から離れて配置されている。本実施形態では、第1排気バルブ43と第2排気バルブ44とは、カム軸29の前方に配置されている。第1吸気バルブ41と第2吸気バルブ42とは、カム軸29の後方に配置されている。
吸気バルブ41,42は、吸気ポート222を開閉する。図4に示すように、吸気バルブ41,42は、シリンダヘッド22の後面35に対向して配置されている。吸気バルブ41,42は、第1吸気バルブ41と第2吸気バルブ42とを含む。
第1吸気バルブ41と第2吸気バルブ42とは、カム軸線方向(Ax2)に並んで配置されている。第1吸気バルブ41には、第1バルブスプリング46が取り付けられている。第1バルブスプリング46は、吸気ポート222を閉じる方向に第1吸気バルブ41を付勢している。第1吸気バルブ41は、動弁機構45に押圧される第1バルブ端(図示せず)を含む。
第2吸気バルブ42には、第2バルブスプリング47が取り付けられている。第2バルブスプリング47は、吸気ポート222を閉じる方向に第2吸気バルブ42を付勢している。図5に示すように、第2吸気バルブ42は、動弁機構45に押圧される第2バルブ端420を含む。
図3及び図4に示すように、シリンダヘッド22は、第1支持壁36と第2支持壁37とを含む。第1支持壁36と第2支持壁37とは、カム軸線方向(Ax2)に互いに離れて配置されている。第1支持壁36と第2支持壁37とは、動弁機構45を支持している。第1支持壁36と第2支持壁37とは、カム軸29を回転可能に支持している。図2に示すように、第1支持壁36は、第1軸受51を介してカム軸29を支持している。第2支持壁37は、第2軸受52を介してカム軸29を支持している。
図4に示すように、第1支持壁36は、凹部34に対向して配置されている。第1支持壁36は、第1排気バルブ43に近接して配置されている。第1支持壁36は、第1吸気バルブ41に近接して配置されている。第1吸気バルブ41は、第1支持壁36の後方に配置されている。第1排気バルブ43は、第1支持壁36の前方に配置されている。すなわち、第1バルブ端430は、前方から見て、第1支持壁36と重なる。換言すれば、第1バルブ端430の右端は、第1支持壁36の左端よりも右方に位置している。第1支持壁36には、凹部360が設けられている。凹部360は、第1排気バルブ43と対向している。凹部360は、前方から見て、第1排気バルブ43と重なる。
第2支持壁37は、スプロケット31に対向して配置されている。第2支持壁37は、第2排気バルブ44に近接して配置されている。第2支持壁37は、第2吸気バルブ42に近接して配置されている。カム軸線方向(Ax2)において、第2排気バルブ44は、第1支持壁36と第2支持壁37との間に配置されている。カム軸線方向(Ax2)において、第2吸気バルブ42は、第1支持壁36と第2支持壁37との間に配置されている。
動弁機構45は、排気バルブ43,44と吸気バルブ41,42とを開閉するための機構である。動弁機構45には、SOHC(Single OverHead Camshaft)式の機構が採用されている。動弁機構45には、吸気バルブ41,42の開閉のタイミングを切り換える、いわゆる可変動弁機構が採用されている。
図5に示すように、動弁機構45は、排気ロッカー軸53と排気ロッカーアーム54とを含む。排気ロッカー軸53は、カム軸29と平行に配置されている。排気ロッカー軸53は、シリンダヘッド22に支持されている。詳細には、排気ロッカー軸53は、第1支持壁36と第2支持壁37とに支持されている。
排気ロッカーアーム54は、排気ロッカー軸53を中心に揺動可能に排気ロッカー軸53に支持されている。排気ロッカーアーム54には、カム接触部55が設けられている。本実施形態において、カム接触部55は、ローラであり、排気ロッカーアーム54に回転可能に支持されている。カム接触部55は、排気用カム295に接触している。
排気ロッカーアーム54には、バルブ押圧部56,57が設けられている。バルブ押圧部56,57は、第1バルブ端430と第2バルブ端440とに接触して押圧する。詳細には、バルブ押圧部56,57は、第1押圧部56と第2押圧部57とを含む。第1押圧部56は、第1バルブ端430を押圧する。第2押圧部57は、第2バルブ端440を押圧する。
排気用カム295によってカム接触部55が押し上げられると、排気ロッカーアーム54が揺動することにより、バルブ押圧部56,57が第1バルブ端430と第2バルブ端440とを押し下げる。これにより、第1排気バルブ43と第2排気バルブ44とが押し下げられて排気ポート223が開かれる。排気用カム295によってカム接触部55が押し上げられていないときには、第1,第2バルブスプリング48,49によって第1排気バルブ43と第2排気バルブ44とが押し上げられて、排気ポート223が閉じられる。
動弁機構45は、吸気ロッカー軸58と吸気ロッカーアーム59とを含む。吸気ロッカー軸58は、カム軸29と平行に配置されている。吸気ロッカー軸58は、シリンダヘッド22に支持されている。詳細には、吸気ロッカー軸58は、第1支持壁36と第2支持壁37とに支持されている。
図4に示すように、吸気ロッカーアーム59は、第1ロッカーアーム62と第2ロッカーアーム63とを含む。第1ロッカーアーム62と第2ロッカーアーム63とは互いに別体である。第1ロッカーアーム62と第2ロッカーアーム63とは、カム軸線方向(Ax2)に並んで配置されている。第1ロッカーアーム62と第2ロッカーアーム63とは、吸気ロッカー軸58を中心に揺動可能に吸気ロッカー軸58に支持されている。
第1ロッカーアーム62には、第1カム接触部64が設けられている。本実施形態において、第1カム接触部64は、ローラであり、第1ロッカーアーム62に回転可能に支持されている。第1カム接触部64は、第1吸気用カム293に接触している。
第1ロッカーアーム62には、吸気バルブ押圧部66,67が設けられている。吸気バルブ押圧部66,67は、第1吸気バルブ41の第1バルブ端と、第2吸気バルブ42の第2バルブ端420とに接触して押圧する。詳細には、吸気バルブ押圧部66,67は、第1押圧部66と第2押圧部67とを含む。第1押圧部66の先端は、第1吸気バルブ41の第1バルブ端に対向している。第2押圧部67の先端は、第2吸気バルブの第2バルブ端420に対向している。
第2ロッカーアーム63には、第2カム接触部65が設けられている。本実施形態において、第2カム接触部65は、ローラであり、第2ロッカーアーム63に回転可能に支持されている。第2カム接触部65は、第2吸気用カム294に接触している。
動弁機構45は、付勢部材68を含む。付勢部材68は、第2カム接触部65をカム軸29に押し付ける方向に、第2ロッカーアーム63を付勢している。本実施形態において、付勢部材68は、コイルスプリングである。
動弁機構45は、切換ピン部材60とアクチュエータ61とを含む。切換ピン部材60は、カム軸線方向(Ax2)に移動可能であり、第1位置と第2位置とに移動可能に設けられる。図2に示すように、切換ピン部材60は、第1位置において、第1ロッカーアーム62に設けられた孔620と第2ロッカーアーム63に設けられた孔630とに亘って配置される。これにより、切換ピン部材60は、第1ロッカーアーム62と第2ロッカーアーム63とを連結し、第1ロッカーアーム62と第2ロッカーアーム63とが一体的に揺動する。これにより、切換ピン部材60が第1位置に位置するときには、第2吸気用カム294の回転に応じて第1吸気バルブ41と第2吸気バルブ42とが開閉動作を行う。
切換ピン部材60は、第2位置において、第1ロッカーアーム62の孔620に配置され、且つ、第2ロッカーアーム63の孔630には配置されない。これにより、切換ピン部材60は、第2位置においては、第1ロッカーアーム62と第2ロッカーアーム63とを非連結とし、第1ロッカーアーム62と第2ロッカーアーム63とは互いに独立して揺動する。これにより、切換ピン部材60が第2位置に位置するときには、第1吸気用カム293の回転に応じて第1吸気バルブ41と第2吸気バルブ42とが開閉動作を行う。
アクチュエータ61は、電磁ソレノイドであり、通電されることで、切換ピン部材60をカム軸線方向(Ax2)に押圧して、切換ピン部材60の位置を第2位置から第1位置に切り換える。第1ロッカーアーム62の孔620内には弾性部材69が配置されている。弾性部材69は、切換ピン部材60を第1位置から第2位置へ向かう方向に付勢する。アクチュエータ61への通電が停止されると、弾性部材69の弾性力によって切換ピン部材60の位置が第1位置から第2位置に戻される。
次に、ブリーザプレート70について詳細に説明する。図2に示すように、シリンダヘッド22には、ブリーザプレート70が取り付けられている。ブリーザプレート70は、動弁機構45の上方に配置されている。エンジン5が鞍乗型車両1に搭載された状態では、ブリーザプレート70は、前方且つ下方に向かって傾斜して配置される。
ブリーザプレート70は、シリンダヘッド22の天壁38との間にブリーザ室Bc1を形成している。天壁38はブリーザプレート70の上方に配置されている。ブリーザプレート70は、天壁38と動弁機構45との間に配置されている。ブリーザプレート70と天壁38とは、シリンダ軸線方向(Ax1)に見て動弁機構45に重なっている。
図6は、ヘッドカバー28及びブリーザプレート70を示す斜視図である。図7に示すように、ブリーザプレート70は、ヘッドカバー28に取り付けられている。図7は、ブリーザプレート70を示す斜視図である。図8は、ブリーザプレート70の側面図である。図9は、ブリーザプレート70とシリンダヘッド22の内部構成との配置を示す斜視図である。
図6から図9に示すように、ブリーザプレート70は、凸部71を含む。凸部71は、下方に向けて突出している。すなわち、凸部71は、シリンダ21側の表面701から動弁機構45へ向かって突出した形状を有する。図9に示すように、凸部71は、ブリーザ室Bc1側の表面702から下方へ向かって凹んだ形状を有する。凸部71は、直線状に延びている。エンジン5が鞍乗型車両1に搭載された状態では、凸部71は、前方且つ下方に向かって傾斜して配置される。すなわち、凸部71は、カム軸29から第1バルブ端430に向かって下方に傾斜して配置される。凸部71は、ブリーザプレート70に一体的に形成されている。例えば、凸部71は、プレス加工によりブリーザプレート70に形成される。
図7に示すように、ブリーザプレート70は、複数の貫通孔703を含む。複数の貫通孔703に図6に示すボルト73が通されることにより、ブリーザプレート70がヘッドカバー28に固定される。ただし、ブリーザプレート70は、ボルト以外の固定手段によってヘッドカバー28に固定されてもよい。
図10は、シリンダ軸線方向(Ax1)から見たシリンダヘッド22とブリーザプレート70との配置を示す図である。図10に示すように、ブリーザプレート70は、シリンダ軸線方向(Ax1)に見て、動弁機構45と重なる。詳細には、ブリーザプレート70は、シリンダ軸線方向(Ax1)に見て、吸気ロッカーアーム59と重なる。ブリーザプレート70は、シリンダ軸線方向(Ax1)に見て、排気ロッカーアーム54と重なる。
ブリーザプレート70は、シリンダ軸線方向(Ax1)に見て、第1支持壁36と重なる。ブリーザプレート70は、シリンダ軸線方向(Ax1)に見て、第2支持壁37と重なる。ブリーザプレート70は、シリンダ軸線方向(Ax1)に見て、排気バルブ43,44と重なる。ブリーザプレート70は、シリンダ軸線方向(Ax1)に見て、吸気バルブ42と重なる。ブリーザプレート70は、シリンダ軸線方向(Ax1)に見て、スプロケット31と重なる。
凸部71は、第1バルブ端430よりも上方に位置しており、上下方向に延びている。凸部71は、カム軸29から、第1排気バルブ43の第1バルブ端430に向かって延びている。シリンダ軸線方向(Ax1)から見て、凸部71は、カム軸線Ax2に対して傾斜した方向に延びている。凸部71は、カム軸29から第1バルブ端430に向かい、且つ、第2支持壁37から第1支持壁36に向かう方向に延びている。
凸部71は、シリンダ軸線方向(Ax1)に見て、動弁機構45と重なる。詳細には、凸部71は、シリンダ軸線方向(Ax1)に見て、排気ロッカーアーム54と重なる。凸部71は、シリンダ軸線方向(Ax1)に見て、カム軸29に重なる。凸部71は、シリンダ軸線方向(Ax1)に見て、カム軸29に重なる。凸部71は、シリンダ軸線方向(Ax1)に見て、第2支持壁37に重なる。凸部71は、シリンダ軸線方向(Ax1)に見て、吸気ロッカー軸58に重なる。凸部71は、シリンダ軸線方向(Ax1)に見て、排気ロッカー軸53に重なる。
凸部71は、第1端部711と第2端部712とを含む。第1端部711は、凸部71の下端である。第2端部712は、凸部711の上端である。第1端部711は、第2端部712に比べて第1バルブ端430に近い。第1端部711は、シリンダ軸線方向(Ax1)から見て、カム軸29よりも前方に位置している。第1端部711は、排気ロッカー軸53よりも前後方向でカム軸29から離れている。第1端部711は、シリンダ軸線方向(Ax1)から見て、排気ロッカー軸53よりも前方に位置している。第1端部711は、第2端部712に比べて前後方向で第1バルブ端430に近い。第1端部711は、第1バルブ端440に対して右方(第2方向)に位置する。
第2端部712は、シリンダ軸線方向(Ax1)から見て、カム軸29よりも後方に位置している。第2端部712は、吸気ロッカー軸58よりも後方に位置している。第1端部711は、第2端部712に比べてカム軸線方向(Ax2)で第1バルブ端430に近い。
図7に示すように、ブリーザプレート70は、下方に向かって突出する突出部72を含む。突出部72は、凸部71に対して凸部71が延びる方向に位置している。すなわち、突出部72は、凸部71の延長線上に位置している。突出部72は、ブリーザプレート70の一部が下方に折り曲げられることで形成されており、下方に向かって先細りの形状を有する。
図9に示すように、突出部72は、第1バルブ端430の上方に配置されている。突出部72は、シリンダ軸線方向(Ax1)から見て、第1排気バルブ43と重なる。突出部72は、シリンダ軸線方向(Ax1)から見て、第2排気バルブ44と重なる。突出部72の下端720は、第1バルブ端430の直上に位置する。
図11は、ヘッド本体27側からヘッドカバー28を見た図である。図12は、図11におけるXII−XII断面図である。図11及び図12に示すように、ヘッドカバー28は、ブリーザ室Bc1内においてブリーザガス通路Bp1を形成する壁部74を含む。壁部74は、天壁38から下方に突出しており、ブリーザプレート70に向かって延びている。ブリーザプレート70は、シリンダ軸線方向(Ax1)から見て、壁部74と重なる。
図12に示すように、ブリーザプレート70と壁部74との間には、シール部材75が配置されている。シール部材75は、ブリーザプレート70と壁部74の先端との間を封止する。シール部材75は、凸部71と壁部74との間にも配置されている。
図11に示すように、ブリーザガス通路Bp1がガス入口Bp2とガス出口Bp3との間で、複数回数、屈曲した形状となるように、壁部74が設けられている。詳細には、ブリーザガス通路Bp1は、第1屈曲路C1と、第2屈曲路C2と、第3屈曲路C3とを含む。壁部74は、各屈曲路C1−C3の屈曲の内側に位置する内側壁76i,77i,78iと、屈曲路の屈曲の外側に位置する外側壁76o,77o,78oとを含む。外側壁76o,77o,78oは、ブリーザ室Bc1と、ブリーザ室Bc1の外部のヘッドカバー28内の空間とを区画する部分である。
凸部71は、シリンダ軸線方向(Ax1)から見て、壁部74の一部と重なる。詳細には、凸部71は、シリンダ軸線方向(Ax1)から見て、第2屈曲路C2の内側壁77iと重なる。ただし、凸部71は、シリンダ軸線方向(Ax1)から見て、第2屈曲路C2の外側壁77oと重なっていない。凸部71は、シリンダ軸線方向(Ax1)から見て、第1屈曲路C1の外側壁76oと重なっていない。凸部71は、シリンダ軸線方向(Ax1)から見て、第3屈曲路C3の外側壁78oと重なっていない。
以上説明した本実施形態に係るエンジン5では、図9に示すように、ブリーザプレート70に付着したオイルが自重によってブリーザプレート70の表面に沿って下方に流れる(矢印A1)。ブリーザプレート70の表面に沿って流れるオイルの一部は、凸部71で受け止められ、凸部71を伝って、第1端部711に向かって流れる(矢印A2)。オイルは、凸部71から突出部72に沿って流れ(矢印A3)、突出部72から第1排気バルブ43の第1バルブ端430に向かって滴下して(矢印A4)、第1バルブ端430に供給される。そのため、第1支持壁36が第1バルブ端430に近接して配置されても、第1バルブ端430にオイルを十分に供給することができる。これにより、シリンダヘッド22を小型化すると共に、第1排気バルブ43の潤滑性を向上させることができる。また、凸部71を伝って流れるオイルが突出部72から滴下することで、オイルを効率良く、第1バルブ端430に供給することができる。
プレス加工等によってブリーザプレート70のシリンダ21側の面701に凸部71を形成することにより、容易且つ低廉なコストでブリーザプレート70に凸部71を設けることができる。しかし、その場合、ブリーザプレート70のブリーザ室Bc1側の面702には、凹部が形成される。この場合、ブリーザガス通路Bp1を形成する壁部74と凹部との間に隙間ができてしまうと、ブリーザガスの一部が隙間から漏れることで、ブリーザガス通路Bp1におけるオイルの分離機能の低下が懸念される。しかし、本実施形態では、凸部71と壁部74との間にシール部材75が配置されている。それにより、隙間からブリーザガスが漏れることを抑えることができ、ブリーザガス通路Bp1におけるオイルの分離機能の低下を抑えることができる。
上述のように壁部74と凸部71との間にシール部材75が設けられても、僅かな隙間が残ることによってブリーザガスが漏れることが懸念される。しかし、本実施形態では、凸部71は、各屈曲路C1−C3において外側壁76o,77o,78oと重ならない位置に配置されている。ブリーザガス通路Bp1を流れるブリーザガスは、屈曲の内側に位置する内側壁76i,77i,78iよりも外側に位置する外側壁76o,77o,78oに衝突し易い。ブリーザガスは壁部74に衝突することでオイルが分離され易くなるため、外側壁76o,77o,78oにおいてブリーザガスからオイルが分離され易い。従って、外側壁76o,77o,78oと重ならない位置に凸部71が配置されることで、外側壁76o,77o,78oでのブリーザガスの漏れが抑えられる。それにより、オイルの分離機能の低下をさらに効果的に抑えることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
エンジン5は、鞍乗型車両と異なる車両に搭載されてもよい。エンジン5は、SOHCに限らず、DOHC(Double OverHead Camshaft)などの他の形式の動弁機構45を備えてもよい。動弁機構45は、可変動弁機構に限らず、バルブの開閉のタイミングを切り換える機構が設けられていないものであってもよい。
排気バルブの数は2つに限らず、2つより多くてもよい。吸気用バルブの数は2つに限らず、2つより多くてもよい。
ヘッドカバー28の壁部74の配置、或いは形状が変更されてもよい。或いは、ヘッドカバー28の壁部74が省略されてもよい。
ブリーザプレート70の形状が変更されてもよい。例えば、上記の実施形態では、突出部72は、ブリーザプレート70の一部が折り曲げられることで形成されている、ボルトなどの他の部材がブリーザプレート70に取り付けられることで突出部が形成されてもよい。或いは、突出部が省略されてもよい。
凸部71の配置、或いは形状が変更されてもよい。例えば、図13に示す第1変形例のように、凸部71は、湾曲した形状であってもよい。或いは、図14に示す第2変形例のように、凸部71は、複数個所で折れ曲がった形状であってもよい。或いは、図15に示す第3変形例のように、凸部71の全体が、カム軸線Ax2よりも前方(第1方向)に位置してもよい。凸部71の全体が、第2排気バルブ44より右方(第2方向)に位置してもよい。或いは、図16に示す第4変形例のように、凸部71は、第1端部711において前方に向かって凸に屈曲した形状であってもよい。この場合、凸部71の屈曲した部分において油溜まりを形成することができる。或いは、図17に示す第5変形例のように、凸部71のカム軸線方向(Ax2)に対する角度が変更されてもよい。図17に示すように、凸部71の全体が、カム軸線Ax2よりも前方(第1方向)に位置してもよい。凸部71の全体が、第2排気バルブ44より左方(第2方向と反対の方向)に位置してもよい。
凸部71は、吸気バルブ41,42のバルブ端にオイルを案内するように設けられてもよい。凸部71は、ブリーザプレート70と別体の部材がブリーザプレート70に取り付けられることで形成されてもよい。
上記の実施形態では、1つの排気ロッカーアーム54が、2つのバルブ端430,440に接触する。しかし、2つの排気ロッカアームがそれぞれ別のバルブ端部に接触してもよい。吸気ロッカーアーム59についても同様である。
本発明によれば、複数の排気バルブ、或いは複数の吸気バルブを備え、水平よりも鉛直に近い角度にシリンダの軸線が傾いているエンジンにおいて、シリンダヘッドを小型化すると共に、バルブの潤滑性を向上させることができる。
21 シリンダ
223 排気ポート
22 シリンダヘッド
29 カム軸
45 動弁機構
430 第1バルブ端
43 第1排気バルブ
440 第2バルブ端
44 第2排気バルブ
70 ブリーザプレート
36 第1支持壁
37 第2支持壁
38 天壁
53 排気ロッカー軸
54 排気ロッカーアーム
Bc1 ブリーザ室
71 凸部
5 エンジン
72 突出部
74 壁部
75 シール部材
74 壁部
77i 内側壁
77o 外側壁

Claims (17)

  1. シリンダと、
    ポートを含み、前記シリンダの上方に配置されたシリンダヘッドと、
    前記シリンダヘッドに設けられたカム軸と、
    前記シリンダヘッドに設けられた動弁機構と、
    前記動弁機構に押圧される第1バルブ端を含み、前記ポートを開閉する第1バルブと、
    前記動弁機構に押圧される第2バルブ端を含み、前記カム軸の軸線方向に前記第1バルブと並んで配置され、前記ポートを開閉する第2バルブと、
    前記動弁機構の上方に配置されるブリーザプレートと、
    を備え、
    前記シリンダの軸線は、水平よりも垂直に近い角度に傾いており、
    前記シリンダヘッドは、
    前記第2バルブよりも前記第1バルブに近接して配置され、前記動弁機構を支持する第1支持壁と、
    前記第1支持壁から前記カム軸の軸線方向に離れて配置され、前記動弁機構を支持する第2支持壁と、
    前記ブリーザプレートの上方に配置される天壁と、
    を含み、
    前記動弁機構は、
    前記第1支持壁と前記第2支持壁とに支持されるロッカー軸と、
    前記ロッカー軸に支持され、前記第1バルブ端に接触するロッカーアームと、
    を含み、
    前記ブリーザプレートは、前記天壁との間にブリーザ室を形成しており、
    前記シリンダの軸線方向から見て、前記ブリーザプレートは、前記動弁機構と重なり、
    前記ブリーザプレートは、下方に向けて突出する凸部を含み、
    前記凸部は、前記第1バルブ端よりも上方に位置しており、
    前記凸部は、上下方向に延びており、
    前記凸部の下端は、前記凸部の上端に比べて前記第1バルブ端に近い、
    エンジン。
  2. 前記シリンダの軸線方向に見て、前記凸部は、前記カム軸に重なる、
    請求項1に記載のエンジン。
  3. 前記シリンダの軸線方向に見て、前記凸部は、前記カム軸と前記ロッカーアームと前記ロッカー軸とに重なる、
    請求項1又は2に記載のエンジン。
  4. 前記ブリーザプレートは、下方に向かって突出する突出部を含み、
    前記突出部は、前記凸部に対して前記凸部が延びる方向に位置し、前記第1バルブ端の上方に配置されている、
    請求項1から3のいずれかに記載のエンジン。
  5. 前記突出部の下端は、前記第1バルブ端の直上に位置する、
    請求項4に記載のエンジン。
  6. 前記突出部は、前記ブリーザプレートの一部が下方に折り曲げられることで形成されており、下方に向かって先細りの形状を有する、
    請求項4又は5に記載のエンジン。
  7. 前記凸部は、直線状に延びている、
    請求項1から6のいずれかに記載のエンジン。
  8. 前記第1バルブは、前記シリンダの軸線と前記カム軸の軸線とに交差する第1方向に、前記カム軸から離れて配置されており、
    前記第1バルブ端の少なくとも一部は、前記第1方向から見て、前記第1支持壁と重なる、
    請求項1から7のいずれかに記載のエンジン。
  9. 前記シリンダの軸線方向から見て、前記凸部は、前記カム軸の軸線に対して傾斜し前記第1バルブ端に向かう方向に延びている、
    請求項1から8のいずれかに記載のエンジン。
  10. 前記シリンダヘッドは、前記天壁から前記ブリーザプレートへ向かって突出する壁部を含み、
    前記壁部は、前記ブリーザ室内においてブリーザガス通路を形成しており、
    前記シリンダの軸線方向から見て、前記凸部は、前記壁部と重なる、
    請求項1から9のいずれかに記載のエンジン。
  11. 前記凸部は、前記ブリーザ室側の表面から下方へ向かって凹んだ形状を有し、
    前記シリンダヘッドは、前記凸部と前記壁部との間に配置されるシール部材をさらに含む、
    請求項10に記載のエンジン。
  12. 前記ブリーザガス通路は、屈曲路を含み、
    前記壁部は、
    前記屈曲路において屈曲の内側に位置する内側壁と、
    前記屈曲路において屈曲の外側に位置する外側壁と、
    を含み、
    前記シリンダの軸線方向から見て、前記凸部は、前記外側壁と重ならない位置に配置される、
    請求項10又は11に記載のエンジン。
  13. 前記第1バルブは、前記シリンダの軸線と前記カム軸の軸線とに交差する第1方向に、前記カム軸から離れて配置されており、
    前記凸部の下端は、前記凸部の上端に比べて前記第1方向で前記第1バルブ端に近い、
    請求項1から12のいずれかに記載のエンジン。
  14. 前記第1バルブは、前記シリンダの軸線と前記カム軸の軸線とに交差する第1方向に、前記カム軸から離れて配置されており、
    前記凸部の下端は、前記ロッカー軸よりも前記第1方向で前記カム軸から離れている、
    請求項1から13のいずれかに記載のエンジン。
  15. 前記凸部の下端は、前記凸部の上端に比べて前記カム軸の軸線方向で前記第1バルブ端に近い、
    請求項1から14のいずれかに記載のエンジン。
  16. 前記第1バルブ端は、前記第2バルブ端に対して、前記カム軸の軸線方向における一方である第2方向に位置しており、
    前記凸部の下端は、前記カム軸の軸線方向で前記第2バルブ端に対して前記第2方向に位置する、
    請求項1から15のいずれかに記載のエンジン。
  17. 請求項1から16のいずれかに記載のエンジンを備える車両。
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