JP2018083902A - 消臭積層シート及び消臭樹脂製マット - Google Patents
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Abstract
Description
少なくとも消臭剤および樹脂成分を含有する組成物からなる塗膜層を有する積層シートであって、前記組成物は、前記樹脂成分100質量部に対する前記消臭剤の添加部数S(質量部)、前記塗膜層の厚さT(μm)が、下記式(1)を満たす、消臭積層シート、
を開示する。
T ≦ 0.3×S ・・・式(1)
「塗膜層の厚さT(μm)」は、塗布した組成物を乾燥・硬化させた後の厚さをいう。
本開示の消臭積層シートを少なくとも有する消臭樹脂製マット、
を開示する。
本開示の消臭積層シートは、少なくとも消臭剤および樹脂成分を含有する組成物からなる塗膜層を有する。
本開示の消臭積層シートにおける塗膜層は、少なくとも消臭剤および樹脂成分を含有する組成物からなり、該組成物は、樹脂成分100質量部に対する消臭剤の添加部数S(質量部)と該塗膜層の厚さT(μm)が、下記式(1)を満たすことが重要である。下記式(1)を満たすことにより、塗膜層内に含有する消臭剤が、樹脂成分の中に埋没してしまい、消臭剤が樹脂成分の表面に現れず、消臭性能が低下することを抑制することができる。
T ≦ 0.3×S ・・・式(1)
塗膜層に含まれる消臭剤は、特に限定することはなく、たとえば無機系消臭剤や有機系消臭剤を使用することができ、これらの消臭剤を単独で使用してもよく、これらを組み合わせて使用してもよい。
塗膜層の組成物を構成する樹脂成分は、硬化型の樹脂であることが好ましい。硬化型の樹脂としては、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレートなどのオリゴマー成分を含む樹脂組成物を硬化させてなるアクリレート系樹脂が挙げられる。また、上記樹脂組成物中にはアクリレート系樹脂を構成するモノマー成分を添加することもできる。また、上記オリゴマー成分やモノマー成分を変性させることができ、帯電防止機能をもった変性オリゴマーやシリコーンなどの防汚機能をもった変性オリゴマーを添加してもよい。
本願の消臭積層シートは、例えば、基材層上に塗膜層を形成することにより作製される。この場合、本願の消臭積層シートは、基材層、および、該基材層上の塗膜層を有する。
基材層に使用できる、ポリ塩化ビニル系樹脂とは、塩化ビニルの単独重合体、塩化ビニルとこれに共重合可能なコモノマーとの重合体、及びこれらの重合体の混合物のことをいう。ポリ塩化ビニル系樹脂は、懸濁重合法、塊状重合法、微細懸濁重合法又は乳化重合法等の公知の製造方法のうち、いずれの方法により製造されたものであってもよい。
コモノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ラウリン酸ビニル等のビニルエステル類、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート等のアクリル酸エステル類、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類、ジブチルマレエート、ジエチルマレエート等のマレイン酸エステル類、ジブチルフマレート、ジエチルフマレート等のフマル酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルブチルエーテル、ビニルオクチルエーテル等のビニルエーテル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル類、エチレン、プロピレン、スチレン等のα−オレフィン類、塩化ビニリデン、臭化ビニル等の塩化ビニル以外のハロゲン化ビニル類又はハロゲン化ビニリデン類、ジアリルフタレート、エチレングリコールジメタクリレート等の多官能性単量体があげられる。勿論、コモノマーは、上述のものに限定されるものではない。コモノマーは、塩化ビニル系樹脂の構成成分中、好ましくは30重量%以下、より好ましくは20重量%以下の範囲にするのがよい。
基材層にポリ塩化ビニル系樹脂を使用する場合、ポリ塩化ビニル系樹脂は可塑剤を含有することが好ましい。上記可塑剤は、可塑剤の種類によりその含有量も相違するが、一般的には、ポリ塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、5〜100質量部含有することが好ましく、10〜80質量部含有することがより好ましい。可塑剤を5質量部以上含有することにより、基材層を製造する際の成形性や加工性を改善することができ、また、100質量部以下とすることにより、基材層から可塑剤がブリードアウトすることなく、十分な成形性や加工性を改善することができる。
基材層に使用できるポリオレフィン系樹脂は、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂及びこれらの混合物等が挙げられる。
本開示の消臭積層シートを製造する方法としては、たとえば、以下に示す方法により、まず基材層を作製し、その後、基材層に塗膜層を積層する方法が挙げられる。
本開示の消臭積層シートの基材層を作製する方法としては、たとえば、上記のポリ塩化ビニル系樹脂を使用する場合、ポリ塩化ビニル系樹脂に対して、上記の各成分を所定量添加してポリ塩化ビニル系樹脂組成物を作製し、該ポリ塩化ビニル系樹脂組成物を成形する方法が挙げられる。
上記により作製した基材層に塗膜層を積層する方法としては、特に制限はなく、まず、塗膜層を形成する硬化型の樹脂の原料(上記各成分)を撹拌機でブレンドして樹脂組成物を作製し、該樹脂組成物を基材層表面に、ローラー塗膜、刷毛塗り、エアスプレー、エアレススプレーなどの塗布方法により塗布し、その後硬化させることにより、積層することができる。基材層表面に塗布した樹脂組成物を硬化させる方法は特に限定されず、硬化型の樹脂が熱硬化型樹脂である場合には、公知の方法により加熱することにより硬化させることができる。また、硬化型の樹脂が光硬化型樹脂である場合には、例えば、電子線、放射線、紫外線などのエネルギー線を公知の方法により照射することにより硬化させることができる。
本開示の消臭積層シートは、該消臭積層シートを少なくとも1層有する消臭樹脂製マットとして種々のマットに使用することができる。たとえば、テーブルマットやデスクマットやフロアーマットに使用することもできる。
キーエンス社製レーザ顕微鏡VK−X100を使用し、得られた消臭積層シートの塗膜層の表面観察画像を撮影し、得られた画像を解析して、粗さ曲線の負荷粗さ率(Rmr(c)、c=50%)を測定した。
基材層の塗膜層とは反対側の面に、花の模様つきの印刷シートを置き、得られた消臭積層シートを印刷シートの上面に置き、塗膜層側から目視にて印刷シートの模様を観察し、下記の評価基準で評価した。
○:模様がはっきりみえる。
△:模様が確認できる程度にみえる。
×:模様がぼやけて判別できない。
得られた消臭積層シートを下記の試験条件で、アンモニアの初期濃度と20min経過後の濃度を測定し、下記計算式にて消臭性能を計算して消臭性能とした。
試料サイズ:256cm2
初期濃度:アンモニア200ppm
ガス充てん量:500mL
測定時間:20min
試験温度:28℃
<計算式>
消臭性能 =(初期濃度―測定濃度)÷初期濃度 ×100 (%)
※数字が高いほど、消臭効果が高いことを示している。
熱可塑性樹脂:ポリ塩化ビニル系樹脂(カネカ社製「カネビニールS1001」、平均重合度:1050)
可塑剤:フタル酸系可塑剤(ジェイ・プラス社製「DOP」)
安定化補助剤:エポキシ大豆油(DIC社製「M−6」)
安定剤:Ba−Zn系安定剤(勝田化工社製「BZ−34C」)
[塗膜層に使用した材料]
樹脂成分:ウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂組成物
開始剤:1−ヒドロオキシシクロヘキシルフェニルケトン
希釈剤:IPA(イソプロピルアルコール)(三協化学社製「IPA」)
消臭剤:トリプルフレッシュ(住江織物株式会社:多孔質シリカ系消臭剤)
ポリ塩化ビニル系樹脂を100質量部、フタル酸系可塑剤を40質量部、エポキシ大豆油を10質量部、Ba−Zn系安定剤を2質量部とし、ヘンシェルミキサー機を使用して混合し、Tダイ成形機にて、シリンダー温度:140〜160℃、ダイス温度:175〜180℃に設定し、厚み1.5mmの基材層を成形した。
上記 紫外線硬化樹脂組成物を100質量部、消臭剤トリプルフレッシュを22質量部となるように配合し、更に開始剤を含有した組成物をIPAにて希釈し、上記基材層へロールコートし、60℃の条件で60秒間乾燥し、積算照射量400mJで紫外線硬化させた。
消臭剤トリプルフレッシュの質量部数、および塗膜層の厚みを表1に示す質量部及び厚みに変更した以外は、実施例1と同様の条件で、実施例2〜5及び比較例1〜3に係る消臭積層シートを作製し評価を行った。得られた結果を表1に示す。
Claims (7)
- 少なくとも消臭剤および樹脂成分を含有する組成物からなる塗膜層を有する積層シートであって、
前記組成物は、前記樹脂成分100質量部に対する前記消臭剤の添加部数S(質量部)、前記塗膜層の厚さT(μm)が、下記式(1)を満たす、消臭積層シート。
T ≦ 0.3×S ・・・式(1) - 前記塗膜層の表面側の負荷長さ率(Rmr(c)、C=50%)が20%以下である、請求項1に記載の消臭積層シート。
- 前記塗膜層の厚さT(μm)が15μm以下である、請求項1又は2に記載の消臭積層シート。
- 前記樹脂成分が硬化性を有するアクリレート系樹脂を含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の消臭積層シート。
- 前記消臭剤が無機系消臭剤である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の消臭積層シート。
- 前記無機消臭剤が多孔質物質である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の消臭積層シート。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の消臭積層シートを少なくとも有する消臭樹脂製マット。
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