JP2018081950A - ウエーハの加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】研削により溝を露出させてウエーハをチップに分割する方法において、研削加工中のチップの動きを抑制し、チップの品質を落とさないようにする。【解決手段】ウエーハWの表面Waにおけるデバイス領域Wa1を囲む外周領域Wa2とデバイス領域Wa1中の分割予定ラインSを除く領域Wa3とにレジスト膜Rを被覆するステップと、レジスト膜被覆ステップが実施されたウエーハ表面Waのデバイス領域Wa1に分割予定ラインSに沿ったウエーハWの仕上げ厚さに至る深さの溝Mを形成するプラズマエッチングステップと、プラズマエッチングステップ実施後にウエーハ表面Waのレジスト膜Rを除去するステップと、溝Mが形成されたウエーハ表面Waに保護部材Tを配設するステップと、ウエーハ裏面Wbを研削して仕上げ厚さへと薄化するとともに溝Mをウエーハ裏面Wbに露出させてウエーハWをチップCに分割する研削ステップと、を備えるウエーハの加工方法である。【選択図】図10

Description

本発明は、半導体ウエーハ等の被加工物をデバイスチップに分割するウエーハの加工方法に関する。
IC、LSI等の複数のデバイスが分割予定ラインによって区画され表面に形成された円形板状の半導体ウエーハ等の被加工物は、分割予定ラインに沿って切断されることで、個々のデバイスチップへと分割され、各種電子機器等に利用されている。
ウエーハの抗折強度の向上を図りつつ、ウエーハを個々のデバイスチップへと分割する方法として、例えば、デバイスが形成された表面を切削加工等によりハーフカットした後、ウエーハの表面に保護テープを貼着し、次いで、ウエーハの表面の反対側の面である裏面側から研削加工を施すことで、ウエーハの薄化とウエーハのチップへの分割とを同時に行う分割方法がある(例えば、特許文献1参照)。このようなウエーハの分割方法は、先ダイシング分割方法(Dicing Before Grinding、略してDBG)と呼ばれている。
特開2002−353170号公報
通常先ダイシングの分割方法では、円形状のウエーハが研削により薄化されながら格子状の分割予定ラインに沿って分割されていくため、研削加工中において、個片化されたチップは保護テープの粘着面上に保持された状態となっている。しかし、研削加工前に実施する先ダイシング時において、ウエーハの表面の外周縁から180度反対側の外周縁まで各分割予定ラインに沿ってウエーハの表面を横断するハーフカット溝を形成しているため、研削加工時に、円形状のウエーハの最外周に位置し分割後の外形が三角形状となるチップが作製されることになる。この三角チップは分割と同時に保護テープの粘着面上から剥がれて飛散するおそれがあり、この三角チップの飛散が起きてしまうと、ウエーハの最外周よりも内側で個片化された矩形状のチップが、研削加工中に保護テープの粘着面上で動き易くなってしまい、製品となる矩形状のデバイスチップの加工品質が悪化するという問題があった。
よって、ウエーハに加工溝を先に形成し、研削によりこの加工溝を露出させてウエーハを個々のチップへと分割する方法においては、個片化されたチップの研削加工中における動きを抑制することで、チップの加工品質を悪化させず高品質に保つという課題がある。
上記課題を解決するための本発明は、表面の交差する複数の分割予定ラインによって区画された領域にデバイスが形成されたウエーハの加工方法であって、ウエーハの表面におけるデバイス領域を囲む外周領域とデバイス領域中の該分割予定ラインを除く領域とにレジスト膜を被覆するレジスト膜被覆ステップと、該レジスト膜被覆ステップが実施されたウエーハにプラズマエッチングを実施し、ウエーハの表面のデバイス領域に該分割予定ラインに沿ったウエーハの仕上げ厚さに至る深さの溝を形成するプラズマエッチングステップと、該プラズマエッチングステップを実施した後に、ウエーハの表面の該レジスト膜を除去するレジスト膜除去ステップと、該溝が形成されたウエーハの表面に保護部材を配設する保護部材配設ステップと、ウエーハの裏面を露出させてチャックテーブルにウエーハを保持し、ウエーハの裏面を研削して該仕上げ厚さへと薄化するとともに該溝をウエーハの裏面に露出させることでウエーハを個々のデバイスチップに分割する研削ステップと、を備えるウエーハの加工方法である。
本発明に係るウエーハの加工方法においては、ウエーハの表面におけるデバイス領域を囲む外周領域とデバイス領域中の分割予定ラインを除く領域とにレジスト膜を被覆するレジスト膜被覆ステップと、レジスト膜被覆ステップが実施されたウエーハにプラズマエッチングを実施し、ウエーハの表面のデバイス領域に分割予定ラインに沿ったウエーハの仕上げ厚さに至る深さの溝を形成するプラズマエッチングステップと、プラズマエッチングステップを実施した後に、ウエーハの表面のレジスト膜を除去するレジスト膜除去ステップと、溝が形成されたウエーハの表面に保護部材を配設する保護部材配設ステップと、ウエーハの裏面を露出させてチャックテーブルにウエーハを保持し、ウエーハの裏面を研削して仕上げ厚さへと薄化するとともに溝をウエーハの裏面に露出させることでウエーハを個々のデバイスチップに分割する研削ステップと、を備えることによって、ウエーハの外周領域を分割せずに残して、外周領域の内側のデバイス領域のみを個々のチップに分割することで、個片化されたチップの研削加工中の動きを規制してチップの加工品質の悪化を防止することができる。
すなわち、従来のように、例えば、ウエーハの表面の外周縁から180度反対側の外周縁まで各分割予定ラインに沿ってウエーハの表面を横断する加工溝を切削ブレードで形成してから、研削加工によってウエーハをチップに分割する場合には、ウエーハの外周領域に外形が三角形状となるチップが生まれてしまい、この三角チップは研削加工時に飛散し、他のチップに衝突して他のチップを損傷させるおそれがある。また、ウエーハの外周領域が三角チップとなり保護テープ上から飛散することで、デバイス領域の個々のチップが、保護テープ上の三角チップが保持されていた領域に向かって動いてしまい、加工品質が低下するおそれがある。これに対して、本発明に係る加工方法においては、分割によって三角チップが形成されることがなく、また、一体となったままのウエーハの外周領域によって保護テープ上のデバイス領域の個々のチップの動きも研削中において制限されるため、チップの加工品質の悪化を防止することができる。さらに、従来のように切削ブレードで加工溝を形成するのではなく、プラズマエッチングで加工溝を形成することで、ブレードにより加工溝を形成した場合に比べて、分割により作製できた各チップのコーナー部分が丸みを帯びるため、コーナー欠け等に対するチップの強度向上を図ることができる。また、加工対象となるウエーハが、多くの分割予定ラインが形成されており取得できる小チップの枚数が多くなるウエーハであっても、切削ブレードで一本ずつ加工溝を形成する場合に比べて、プラズマエッチングによって複数本の加工溝を同時にウエーハに形成していくことができるため、加工時間を短縮することが可能となる。
加工対象であるウエーハの一例を示す斜視図である。 レジスト膜被覆手段の構成の一例を示す斜視図である。 外周領域とデバイス領域中の分割予定ラインを除く領域とにレジスト膜が被覆された状態のウエーハの一例を示す斜視図である。 プラズマエッチング装置の一例を示す縦断面図である。 プラズマエッチングが施されるウエーハの一部を示す断面図である。 プラズマエッチングにより仕上げ厚さに到る深さの溝が形成されたウエーハの一部を示す断面図である。 表面からレジスト膜が除去された状態のウエーハの一例を示す斜視図である。 保護部材が表面に貼着された状態のウエーハの一例を示す斜視図である。 ウエーハを研削している状態を示す断面図である。 ウエーハの裏面を研削して仕上げ厚さへと薄化するとともに溝をウエーハの裏面に露出させてウエーハを個々のデバイスチップに分割した状態を示す断面図である。
図1に示す加工対象であるウエーハWは、例えば、シリコン、サファイア、ガリウム等を母材とする円板状の半導体ウエーハや光デバイスウエーハである。ウエーハWは、図1に示すように、表面Waの直交差する複数の分割予定ラインSによって格子状に区画された領域にIC等のデバイスDが形成されている。ウエーハWの表面Waは、分割予定ラインSに沿って分割されることでデバイスDを備える矩形状のチップとなるデバイス領域Wa1と、デバイス領域Wa1を囲み分割後に主に廃材となる外周領域Wa2とからなり、ウエーハWの裏面Wbは、研削加工が施される被研削面となる。外周領域Wa2は、例えば、図1において、ウエーハWの表面Wa中の二点鎖線で示す仮想線L1よりも外側の領域である。
以下に、本発明に係るウエーハの加工方法を実施して、ウエーハWを個々のデバイスチップに分割する場合の各ステップについて説明していく。
(1)レジスト膜被覆ステップ
まず、図2に示すレジスト膜被覆手段4によって、例えば、ウエーハWの表面Wa全面にレジスト膜が被覆される。図2に示すレジスト膜被覆手段4は、例えば、スピンコータ(回転式塗布装置)であり、保持面40aでウエーハWを吸引保持することができZ軸方向の軸心回りに回転可能なチャックテーブル40と、チャックテーブル40に保持されたウエーハWの加工面である表面Waにレジスト液を供給するノズル41と、ノズル41にレジスト液を供給するレジスト液供給手段42とを備えている。なお、チャックテーブル40は、図示しないケースによって周囲を囲まれており、レジスト膜形成中においてレジスト液が周囲に飛散しない構成になっている。レジスト液供給手段42が供給するレジスト液は、例えば、ポジ型レジストであり、固まってレジスト膜となった場合に、プラズマエッチングにおけるエッチングガス等に対する耐食性を有するとともに、有機溶剤によって溶解させることで洗浄除去可能な性質を備える。なお、レジスト液は、ネガ型レジストであってもよく、また、固まってレジスト膜となった場合に、有機溶剤でなく水によって溶解可能な性質を備えるものであってもよい。
図2に示すチャックテーブル40に、ウエーハWを表面Wa側が上になるように載置し、チャックテーブル40に接続された図示しない吸引手段を作動することにより保持面40a上でウエーハWを吸引保持する。次に、チャックテーブル40上で吸引保持されたウエーハWの表面Waの中心部にノズル41から所定量のレジスト液を滴下し、チャックテーブル40を所定速度で回転させることにより、滴下されたレジスト液が遠心力によりウエーハWの表面Waの中心側から外周側に向けて流れていき、ウエーハWの表面Waの全面にいきわたり、ほぼ一様な厚さのレジスト膜がウエーハWの表面Wa上に形成される。
ウエーハWの表面Wa全面にレジスト膜を薄膜形成した後、例えば、ウエーハWよりも大きな外径を備えウエーハWのデバイス領域Wa1中の分割予定ラインSに対応する格子状の光透過スリットが形成された板状のフォトマスクを用いて、ウエーハWの表面Waを被覆するレジスト膜を露光する。すなわち、フォトマスクをウエーハWの表面Waに被せ、ウエーハWの表面Wa中のデバイス領域Wa1内の分割予定ラインSのみがフォトマスクの光透過スリットから露出した状態とし、ウエーハWの表面Wa側に例えば紫外光等を照射する。次いで、露光後のウエーハWを現像することで、デバイス領域Wa1内の分割予定ラインS上からレジスト膜が除去されることによって、図3に示すように、ウエーハWの表面Waにおける外周領域Wa2とデバイス領域中Wa1の分割予定ラインSを除く領域Wa3とにレジスト膜Rが被覆された状態になる。すなわち、ウエーハWの表面Waは、デバイス領域Wa1の分割予定ラインSのみがレジスト膜Rで被覆されず露出した状態になっており、デバイス領域Wa1内の各デバイスDの上面や外周領域Wa2全面は、レジスト膜Rにより被覆された状態になっている。
(2)プラズマエッチングステップ
レジスト膜被覆ステップの完了後に、ウエーハWの表面Waのデバイス領域Wa1に分割予定ラインSに沿ったウエーハWの仕上げ厚さに至る溝を形成するプラズマエッチングステップを実施する。
プラズマエッチングステップでは、例えば図4に示すプラズマエッチング装置9を用いる。プラズマエッチング装置9は、ウエーハWを保持する静電チャック(ESC)90と、ガスを噴出するガス噴出ヘッド91と、静電チャック(ESC)90及びガス噴出ヘッド91を内部に収容したチャンバ92とを備えている。
例えば、アルミナ等のセラミック又は酸化チタン等の誘電体で形成される静電チャック(ESC)90は、支持部材900によって下方から支持されている。静電チャック(ESC)90の内部には、電圧が印加されることにより電荷を発生する金属板等で構成される電極901が静電チャック(ESC)90の保持面90aと平行に配設されており、この電極901は、整合器94a及びバイアス高周波電源95aに接続されている。バイアス高周波電源95aが、電極901に直流電圧を印加することで、電荷の分極による静電吸着力を静電チャック(ESC)90の保持面90aとウエーハWとの間に発生させてウエーハWを保持できる。
チャンバ92の上部に軸受け919を介して昇降自在に配設されたガス噴出ヘッド91の内部には、ガス拡散空間910が設けられており、ガス拡散空間910の上部にはガス導入口911が連通し、ガス拡散空間910の下部にはガス吐出口912が複数連通している。各ガス吐出口912の下端は、静電チャック(ESC)90側に向けて開口している。
ガス導入口911には、ガス配管913を介してガス供給部93が接続されている。ガス供給部93は、例えば、エッチングガスと希ガスとをそれぞれ蓄えている。
ガス噴出ヘッド91には、整合器94を介して高周波電源95が接続されている。高周波電源95から整合器94を介してガス噴出ヘッド91に高周波電力を供給することにより、ガス吐出口912から吐出されたガスをプラズマ化することができる。
チャンバ92の下部には排気管96が接続されており、この排気管96には排気装置97が接続されている。この排気装置97を作動させることにより、チャンバ92の内部を所定の真空度まで減圧することができる。
チャンバ92の側部には、ウエーハWの搬入出を行うための搬入出口920と、この搬入出口920を開閉するゲートバルブ921とが設けられている。
プラズマエッチング装置9は、制御部98を備えており、制御部98による制御の下で、各ガスの吐出量や時間、高周波電力等の条件がコントロールされる。
プラズマエッチングステップでは、まず、ゲートバルブ921を開け、搬入出口920からウエーハWをチャンバ92内に搬入し、表面Wa側を上に向けてウエーハWを静電チャック(ESC)90の保持面90a上に載置する。そして、高周波電源95からガス噴出ヘッド91に高周波電力を印加し、これに並行して、電極901に高周波電源95aから直流電圧を印加して、静電チャック(ESC)90の保持面90aとウエーハWとの間に誘電分極現象を発生させる。誘電分極現象によって静電チャック(ESC)90の保持面90aとウエーハWとの間には静電吸着力が発生するため、ウエーハWが静電チャック(ESC)90上で吸着保持された状態になる。
また、排気装置97によってチャンバ92内を排気し、チャンバ92内を所定の圧力にした後、チャンバ92を密閉空間とする。そして、ガス供給部93に蓄えられたエッチングガスを、ガス配管913及びガス導入口911を介してガス吐出部912から噴出させる。
高周波電源95からガス噴出ヘッド91に高周波電力を印加した状態で、チャンバ92内にエッチングガスを導入することで、ガス噴出ヘッド91と静電チャック(ESC)90との間に高周波電界を生じさせ、エッチングガスをプラズマ化させる。
エッチングガスとして、例えばSF、CF、C、C等のフッ素系ガスを用いるとよい。また、プラズマ支援ガスとして、Ar、He等の希ガスを用いてもよい。He等の希ガスは、エッチングガスのプラズマ化をアシストする。なお、チャンバ92への希ガスの導入は、エッチングガスの導入前に行ってもよい。
プラズマ化したエッチングガスは、図5に示すレジスト膜Rで被覆されているデバイス領域Wa1内の各デバイスDの上面や外周領域Wa2はエッチングせずに、デバイス領域Wa1の分割予定ラインS上を−Z方向に向かって異方性エッチングしていく。そのため、図6に示すように、デバイス領域Wa1に分割予定ラインSに沿った格子状の溝Mが形成されていく。なお、図5及び図6においては、プラズマエッチング装置9の構成については省略して示している。
図6に示すように、溝Mがウエーハの表面Wa側からウエーハの裏面Wbに向かって進行していき、溝Mの最深部となる底Mbが高さ位置Z1に到るまでプラズマエッチングを行った後、プラズマエッチングを終了させる。すなわち、図4に示すチャンバ92内へのエッチングガス等の導入を停止し、チャンバ92内のエッチングガス及びプラズマ支援ガスを、排気管96から排気装置97に排気し、チャンバ92の内部にエッチングガス及びプラズマ支援ガスが存在しない状態とする。なお、高さ位置Z1は、ウエーハWの表面Waから溝Mの底Mbまでの距離がウエーハWの仕上げ厚さHとなる位置であり、エッチング時間の制御により適宜変更可能な位置である。
(3)レジスト膜除去ステップ
プラズマエッチングステップを完了させた後に、ウエーハWの表面Waのレジスト膜Rを除去するレジスト膜除去ステップを実施する。例えば、図4に示す高周波電源95によるガス噴出ヘッド91に対する高周波電力の印加及び電極901に対するバイアス高周波電源95aからの直流電圧の印加を停止し、ウエーハWと静電チャック(ESC)90の保持面90aとの間に働く静電吸着力を消失させ、ウエーハWを保持面90a上から離脱可能な状態にする。そして、チャンバ92の搬入出口920からウエーハWを搬出する。
次いで、ウエーハWは、例えば、レジスト膜Rの除去のためのウェット処理を行う図示しない洗浄装置に搬送され、有機アミンやアセトン等からなる有機溶剤にてウェット洗浄処理が行われ、図7に示すようにウエーハWの表面Wa全面からレジスト膜Rを除去された状態、すなわち、デバイス領域Wa1内の各デバイスDの上面や外周領域Wa2全面から、レジスト膜Rが除去された状態になる。
例えば、レジスト膜Rの除去は、ウェット処理ではなく、図4に示すプラズマエッチング装置9によるレジスト膜Rのアッシング(灰化)によって行うものとしてもよい。すなわち、プラズマエッチングステップを完了させ、チャンバ92内のエッチングガス及びプラズマ支援ガスを排出した後、図示しない酸素ガスタンクからO2ガスをガス配管913に供給し、ガス噴出ヘッド91の下面のガス吐出口912から、静電チャック(ESC)90の保持面90aに静電吸着保持されているウエーハWに向かってO2ガスを噴出させる。高周波電源95からガス噴出ヘッド91に高周波電力を印加した状態で、チャンバ92内にO2ガスを導入することで、O2ガスがプラズマ化し、プラズマによってレジスト膜Rが酸化され灰化する。次いで、各高周波電源95、95aによる電圧の印加を停止して、ウエーハWを保持面90a上から離脱可能な状態にし、チャンバ92内からウエーハWを搬出する。そして、ウエーハWの表面Waを水洗浄等をして灰化されたレジスト膜Rを洗い流すことで、図7に示すようにウエーハWの表面Wa全面からレジスト膜Rが除去された状態にする。
(4)保護部材配設ステップ
レジスト膜除去ステップを完了した後、溝Mが形成されたウエーハWの表面Waに図8に示す保護部材Tを配設する。保護部材Tは、例えば、ウエーハWの外径と略同径の円形板状の保護テープであり、ポリオレフィン系樹脂等からなる基材層と、粘着力のある粘着層とからなる。例えば、粘着層には、紫外線を照射すると硬化して粘着力が低下するアクリル系ベース樹脂等からなるUV硬化糊が用いられている。保護部材配設ステップにおいては、ウエーハWの表面Waに保護部材Tの粘着面Taが貼着されることで、ウエーハWの表面Waは保護部材Tによって保護された状態になる。
(5)研削ステップ
保護部材Tが表面Waに貼着されたウエーハWは、図9に示す研削装置7に搬送される。図9に示す研削装置7は、チャックテーブル70上に保持されたウエーハWを、研削手段71によって研削する装置である。図9においてその一部分を示すチャックテーブル70は、例えば、その外形が円形状であり、ポーラス部材等からなりウエーハWを吸引保持する保持部700と、保持部700を支持する枠体701とを備える。保持部700の露出面である保持面700aは、真空発生装置及びコンプレッサー等からなる図示しない吸引源に連通し、吸引源が吸引することで生み出された吸引力が保持面700aに伝達されることで、チャックテーブル70は保持面700a上でウエーハWを吸引保持する。また、チャックテーブル70は、Z軸方向の軸心回りに回転可能であるとともに、Y軸方向に移動可能となっている。
チャックテーブル70に保持されたウエーハWを研削加工する研削手段71は、軸方向が鉛直方向(Z軸方向)である回転軸710と、回転軸710を回転駆動するモータ712と、回転軸710の下端に接続された円板状のマウント713と、マウント713の下面に着脱可能に接続された研削ホイール714とを備える。
研削ホイール714は、ホイール基台714bと、ホイール基台714bの底面に環状に配設された略直方体形状の複数の研削砥石714aとを備える。研削砥石714aは、例えば、レジンボンドやメタルボンド等でダイヤモンド砥粒等が固着されて成形されている。なお、研削砥石714aの形状は、環状に一体に形成されているものでもよい。
図9に示すように、回転軸710の内部には、研削水の通り道となる流路710aが、回転軸710の軸方向(Z軸方向)に貫通して形成されており、流路710aの下端側は、さらにマウント713を通り、ホイール基台714bに形成された流路710bに連通している。流路710bは、ホイール基台714bの内部において回転軸710の軸方向と直交する方向に、ホイール基台714bの周方向に一定の間隔をおいて配設されており、ホイール基台714bの底面において研削砥石714aに向かって研削水を噴出できるように開口している。流路710aの上端側には、研削水を流路710aに供給する図示しない研削水供給手段が接続されている。
研削ステップにおいては、まず、チャックテーブル70の中心とウエーハWの中心とが略合致するように、ウエーハWが、保護部材T側を下にして保持面700a上に載置される。そして、図示しない吸引源により生み出される吸引力が保持面700aに伝達されることにより、ウエーハWが、裏面Wbが上方に向かって露出した状態でチャックテーブル70によって吸引保持された状態になる。
次いで、ウエーハWを保持したチャックテーブル70が、研削手段71の下まで−Y方向へ移動して、研削手段71に備える研削ホイール714とウエーハWとの位置合わせがなされる。研削手段71に備える研削ホイール714とウエーハWとの位置合わせが行われた後、回転軸710がモータ712によって+Z方向側からみて反時計回り方向に回転駆動されるのに伴って、研削ホイール714が同方向に回転する。また、研削手段71が図示しない研削送り手段により−Z方向へと送られ、回転する研削ホイール714の研削砥石714aがウエーハWの裏面Wbに当接することで研削加工が行われる。研削中は、チャックテーブル70が+Z方向側からみて反時計回り方向に回転するのに伴って、保持面700a上に保持されたウエーハWも回転するので、研削砥石714aがウエーハWの裏面Wbの全面の研削加工を行う。
研削ホイール714を所定の研削送り速度で下方に所定量研削送りして、例えば、溝Mの底MbがウエーハWの裏面Wb側に露出するまでウエーハWの裏面Wbを研削する。溝Mの底MbがウエーハWの裏面Wbに露出することで、図10に示すように、ウエーハWは、外周領域Wa2は独立して一体なった状態で、デバイス領域Wa1がデバイスDを備える厚さがHの個々のチップCに分割される。
本発明に係るウエーハの加工方法においては、ウエーハWの表面Waにおけるデバイス領域Wa1を囲む外周領域Wa2とデバイス領域中Wa1の分割予定ラインSを除く領域Wa3とにレジスト膜Rを被覆するレジスト膜被覆ステップと、レジスト膜被覆ステップが実施されたウエーハWにプラズマエッチングを実施し、ウエーハWの表面Waのデバイス領域Wa1に分割予定ラインSに沿ったウエーハWの仕上げ厚さに至る深さの溝Mを形成するプラズマエッチングステップと、プラズマエッチングステップを実施した後に、ウエーハWの表面Waのレジスト膜Rを除去するレジスト膜除去ステップと、溝Mが形成されたウエーハWの表面Waに保護部材Tを配設する保護部材配設ステップと、ウエーハWの裏面Wbを露出させてチャックテーブル70にウエーハWを保持し、ウエーハWの裏面Wbを研削して仕上げ厚さへと薄化するとともに溝MをウエーハWの裏面Wbに露出させることでウエーハWを個々のデバイスチップCに分割する研削ステップと、を備えることによって、図10に示すように、ウエーハWの外周領域Wa2を細かく分割せずに独立した状態で一体的に残して、外形が三角形のチップが作製されることがないようにし、外周領域Wa2の内側のデバイス領域Wa1のみを個々のチップCに分割することで、保護部材T状で一体となったままの外周領域Wa2により個片化されたチップCの研削加工中の動きを規制し、チップCの加工品質が悪化してしまうことを防止することができる。
さらに、従来のように切削ブレードで加工溝を形成するのではなく、プラズマエッチングステップにおいて、プラズマエッチングで溝Mを形成することで、ブレードにより加工溝を形成した場合に比べて、作製された各チップCの図10に示すコーナー部分Cdが丸みを帯びるため、コーナー部分Cdのチップ欠け等に対するチップ強度の向上を図ることができる。これは、プラズマエッチングステップにおいては、異方性エッチングによって溝Mの進行方向(Z軸方向)のエッチングは高いエッチレートで推進されつつも、僅かに水平面方向へのエッチングも行われることに起因する。
また、加工対象となるウエーハが、例えば、分割予定ラインが多く形成されており取得できる小チップの枚数が多くなるウエーハであっても、切削ブレードで一本ずつ加工溝を形成する場合に比べて、プラズマエッチングステップにおいて、プラズマエッチングによって複数本の溝Mを同時に形成していくことができるため、加工時間を短縮することが可能となる。また、例えば、切削ブレードで加工溝を外周領域に到らない長さで一本ずつ形成する場合には、切削ブレードのチョッパー動作等の複雑な制御が必要となるが、本発明に係る加工方法においては、切削ブレードによる加工溝の形成は行わないため、そのような複雑な切削ブレードの制御も行う必要がない。
なお、本発明に係るウエーハの加工方法は、本実施形態に限定されるものではない。また、添付図面に図示されているレジスト被覆手段4、プラズマエッチング装置9、及び研削装置7の各構成の大きさや形状等についても、これに限定されず、本発明の効果を発揮できる範囲内で適宜変更可能である。
W:ウエーハ Wa:ウエーハの表面 Wa1:デバイス領域 Wa2:外周領域 S:分割予定ライン D:デバイス Wb:ウエーハの裏面 M:溝 C:チップ
T:保護部材 Ta:保護部材の粘着面
4:レジスト膜被覆手段
40:チャックテーブル 40a:保持面 41:ノズル 42:レジスト液供給手段
R:レジスト膜
9:プラズマエッチング装置
90:静電チャック(ESC) 90a:静電チャックの保持面 900:保持テーブル 901:電極
91:ガス噴出ヘッド 910:ガス拡散空間 911:ガス導入口
912:ガス吐出口 913:ガス配管
92:チャンバ 920:搬入出口 921:ゲートバルブ
93:ガス供給部 94,94a:整合器 95,95a:高周波電源 96:排気管
97:排気装置 98:制御部
7:研削装置
70:チャックテーブル700:保持部 700a:保持面 701:枠体
71:研削手段 710:回転軸 710a、710b:流路 712:モータ 713:マウント 714:研削ホイール 714a:研削砥石 714b:ホイール基台

Claims (1)

  1. 表面の交差する複数の分割予定ラインによって区画された領域にデバイスが形成されたウエーハの加工方法であって、
    ウエーハの表面におけるデバイス領域を囲む外周領域とデバイス領域中の該分割予定ラインを除く領域とにレジスト膜を被覆するレジスト膜被覆ステップと、
    該レジスト膜被覆ステップが実施されたウエーハにプラズマエッチングを実施し、ウエーハの表面のデバイス領域に該分割予定ラインに沿ったウエーハの仕上げ厚さに至る深さの溝を形成するプラズマエッチングステップと、
    該プラズマエッチングステップを実施した後に、ウエーハの表面の該レジスト膜を除去するレジスト膜除去ステップと、
    該溝が形成されたウエーハの表面に保護部材を配設する保護部材配設ステップと、
    ウエーハの裏面を露出させてチャックテーブルにウエーハを保持し、ウエーハの裏面を研削して該仕上げ厚さへと薄化するとともに該溝をウエーハの裏面に露出させることでウエーハを個々のデバイスチップに分割する研削ステップと、を備えるウエーハの加工方法。
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