JP2018081823A - 電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】初充電工程の終了時からIV抵抗値Raを測定するまでの期間を短くできると共に、IV抵抗値Raを適切に測定できる電池の製造方法を提供すること。【解決手段】電池1の製造方法は、電池1を第1電池電圧V1まで初充電する初充電工程S2と、初充電工程S2の後、電池1を第2電池電圧V2まで放電させる放電工程S3と、放電工程S3の後、電池1を第1電池電圧V1よりも低い第3電池電圧V3(V2<V3<V1)まで再充電する再充電工程S4と、再充電工程S4の後、電池1のIV抵抗値Raを取得し、このIV抵抗値Raに基づいて、当該電池1の良否を判定するIV抵抗検査工程S5とを備える。【選択図】図5

Description

本発明は、電池のIV抵抗値Raを取得し、このIV抵抗値Raに基づいて、その電池の良否を判定するIV抵抗検査工程を備える電池の製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池などの電池の製造過程において、電池の内部抵抗の検査が行われている。具体的には、組み立てた電池を初充電した後、電池電圧が安定するまで電池を放置する。その後、電池のIV抵抗値Raを取得し、このIV抵抗値Raが基準抵抗値Rsよりも大きい場合に(Ra>Rs)、その電池を不良品と判定する。なお、関連する従来技術として、特許文献1が挙げられる。
特開2014−185927号公報
しかしながら、初充電後の電池電圧の低下は、時間が経過するにつれて小さくなるが、電池電圧が安定するまでには、例えば数日掛かる。このため、初充電の終了後、電池電圧が安定してからIV抵抗検査(IV抵抗値Raの測定)を行おうとすると、長い時間が掛かるという課題がある。
一方、初充電後、早期にIV抵抗値Raの測定を行えば、初充電の終了時からIV抵抗値Raの測定までの時間を短くできる。しかし、上述のように、初充電後は電池電圧の低下が大きいため(単位時間当たりの電圧低下量が大きいため)、何らかの理由でIV抵抗値Raの測定タイミングが基準とするタイミングからズレると、測定されるIV抵抗値Raが大きく変化する(後述するように、例えばIV抵抗値Raの測定タイミングが基準とするタイミングから8分間ズレただけで、IV抵抗値Raが44.4%も異なってしまう)。このため、IV抵抗値Raを適切に測定するのが難しい。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、初充電工程の終了時からIV抵抗値Raを測定するまでの期間を短くできると共に、IV抵抗値Raを適切に測定できる電池の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の一態様は、正極板及び負極板をセパレータを介して重ねた電極体と、上記電極体に含浸した電解液と、を備え、上記負極板の負極活物質層は、上記正極板の正極活物質層に正対する正対部と、上記正極活物質層に正対しない非正対部と、を有する電池の製造方法であって、上記電池を第1電池電圧V1まで初充電する初充電工程と、上記初充電工程の後、上記電池を第2電池電圧V2まで放電させる放電工程と、上記放電工程の後、上記電池を上記第1電池電圧V1よりも低い第3電池電圧V3(V2<V3<V1)まで再充電する再充電工程と、上記再充電工程の後、上記電池のIV抵抗値Raを取得し、このIV抵抗値Raに基づいて、当該電池の良否を判定するIV抵抗検査工程と、を備える電池の製造方法である。
上述の電池の製造方法では、上述の初充電工程の後に、放電工程及び再充電工程を行ってから、IV抵抗検査工程を行う。このようにすることで、再充電工程後の電池電圧(両端子開放電圧)の低下が、初充電工程に続いてIV抵抗検査工程を行う場合における初充電工程後の電池電圧の低下に比べて小さくなる。このため、何らかの理由でIV抵抗値Raの測定タイミングが基準とするタイミングからズレたとしても、取得されるIV抵抗値Raの差を、初充電工程に続いてIV抵抗検査工程を行う場合よりも小さくできる。従って、IV抵抗値Raの測定タイミングを厳密に管理する必要がなく、また、IV抵抗値Raを適切に測定できる。加えて、上述の電池の製造方法では、再充電工程後の電池電圧の低下が小さいため、電池電圧が安定するまで長時間にわたり電池を放置する必要がない。従って、初充電工程の終了時からIV抵抗値Raを測定するまでの期間を短くできる。
なお、再充電工程後の電池電圧の低下が、初充電工程に続いてIV抵抗検査工程を行う場合における初充電工程後の電池電圧の低下よりも小さくなる理由は、以下であると考えられる。即ち、初充電工程に続いてIV抵抗検査工程を行う場合において、当初から第3電池電圧V3まで電池を初充電したとする。すると、初充電工程後の電池電圧は長時間にわたり大きく低下する。これは、初充電により負極活物質層の正対部内に挿入されたリチウムイオンなどの電気伝導を担うイオンが、初充電後に、負極活物質層の非正対部に徐々に拡散する。すると、負極活物質層の正対部からイオンが抜けるにつれて、負極板の負極電位が高くなり、その分だけ正極電位と負極電位との差である電池電圧が低下して見える。このようにして、初充電工程に続いてIV抵抗検査工程を行う場合は、初充電工程後(IV抵抗検査前の第3電池電圧V3まで充電した後)の電池電圧が長時間にわたり大きく低下すると考えられる。
これに対し、上述の電池の製造方法では、一旦、初充電工程で第3電池電圧V3よりも高い第1電池電圧V1(V1>V3)まで電池を初充電する。このため、初充電工程で第3電池電圧V3まで充電した上述の場合に比べて、一旦、多くのイオンが負極活物質層の正対部に挿入され、これに伴って非正対部にも多くのイオンが拡散する。そして、この状態で、放電工程及び再充電工程を行って電池電圧を第3電池電圧V3に調整するので、再充電工程の終了時には、上述の場合における初充電工程の終了時よりも多くのイオンが非正対部内に存在している。このため、上述の場合の初充電工程後に比して、再充電工程後の正対部から非正対部へのイオンの拡散が抑制され、これに伴って負極電位が高くなり電池電圧が低下するのが抑制される。かくして、初充電工程に続いてIV抵抗検査工程を行う場合に比して、再充電工程後(IV抵抗検査前の第3電池電圧V3まで充電した後)の電池電圧の低下が小さくなると考えられる。
なお、IV抵抗検査工程において「IV抵抗値Raに基づいて、当該電池の良否を判定する」具体的な手法としては、例えば、検査した電池のIV抵抗値Raが、予め定めた基準抵抗値Rsよりも大きい場合に(Ra>Rs)、その電池を不良品と判定する方法が挙げられる。また、例えばこの電池と同一製造ロットの複数の電池について同様に得たIV抵抗値Raから基準抵抗値Rsを定めて、この基準抵抗値Rsよりも大きい場合に、その電池を不良品と判定する方法も挙げられる。
また、「IV抵抗値Ra」の具体的な取得方法としては、電池を所定の電流(電流値I)で放電させて、この放電開始からTa秒後の電池電圧VaとTb秒後の電池電圧Vbとをそれぞれ測定し、Ra=(Va−Vb)/Iにより、IV抵抗値Raを算出する方法が挙げられる。
電池の「電極体」としては、例えば、帯状の正極板及び帯状の負極板を帯状の一対のセパレータと交互に重ねて、軸線周りに円筒状または扁平状に捲回した捲回型の電極体が挙げられる。また、各々所定形状(例えば矩形状など)をなす複数の正極板及び負極板をセパレータを介して交互に複数積層した積層型の電極体も挙げられる。
更に、上記の電池の製造方法であって、前記初充電工程及び前記再充電工程は、それぞれ定電流定電圧(CCCV)充電により前記電池を充電し、前記放電工程は、定電流(CC)放電により上記電池を放電させる電池の製造方法とするのが好ましい。
実施形態に係る電池の斜視図である。 実施形態に係る電池の縦断面図である。 実施形態に係る電極体の斜視図である。 実施形態に係り、正極板及び負極板をセパレータを介して互いに重ねた状態を示す、電極体の展開図である。 実施形態に係る電池の製造工程を示すフローチャートである。 実施形態に係り、初充電工程開始時からの経過時間Teと電池電圧Veとの関係を示すグラフである。 比較例に係り、初充電工程開始時からの経過時間Teと電池電圧Veとの関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。図1及び図2に、本実施形態に係る電池1の斜視図及び縦断面図を示す。また、図3及び図4に、電池1を構成する電極体20の斜視図及び展開図を示す。なお、以下では、電池1の電池厚み方向BH、電池横方向CH及び電池縦方向DHを、図1及び図2に示す方向と定めて説明する。
この電池1は、ハイブリッドカーやプラグインハイブリッドカー、電気自動車等の車両などに搭載される角型で密閉型のリチウムイオン二次電池である。電池1は、電池ケース10と、この内部に収容された電極体20と、電池ケース10に支持された正極端子部材50及び負極端子部材60等から構成される。また、電池ケース10内には、電解液17が収容されており、その一部は電極体20内に含浸されている。
このうち電池ケース10は、直方体箱状で金属(本実施形態ではアルミニウム)からなる。この電池ケース10は、上側のみが開口した有底角筒状のケース本体部材11と、このケース本体部材11の開口を閉塞する形態で溶接された矩形板状のケース蓋部材13とから構成される。ケース蓋部材13には、アルミニウムからなる正極端子部材50がケース蓋部材13と絶縁された状態で固設されている。この正極端子部材50は、電池ケース10内で電極体20のうち正極板21の正極露出部21mに接続し導通する一方、ケース蓋部材13を貫通して電池外部まで延びている。また、ケース蓋部材13には、銅からなる負極端子部材60がケース蓋部材13と絶縁された状態で固設されている。この負極端子部材60は、電池ケース10内で電極体20のうち負極板31の負極露出部31mに接続し導通する一方、ケース蓋部材13を貫通して電池外部まで延びている。
電極体20(図3及び図4参照)は、扁平状をなし、横倒しにした状態で電池ケース10内に収容されている。電極体20と電池ケース10との間には、絶縁フィルムからなる袋状の絶縁フィルム包囲体19が配置されている。電極体20は、帯状の正極板21と帯状の負極板31とを、帯状で樹脂製の多孔質膜からなる一対のセパレータ41,41を介して互いに重ね、軸線AX周りに捲回して扁平状に圧縮したものである。
正極板21は、帯状のアルミニウム箔からなる正極集電箔22の両主面の所定位置に、正極活物質層23を帯状に設けてなる。この正極活物質層23は、正極活物質(本実施形態ではリチウム遷移金属複合酸化物)、導電材(本実施形態ではアセチレンブラック)及び結着剤(本実施形態ではポリフッ化ビニリデン)からなる。正極板21のうち、幅方向の一方の端部(図4中、上側の端部)は、厚み方向に正極活物質層23が存在せず、正極集電箔22が厚み方向に露出した正極露出部21mとなっている。この正極露出部21mには、前述の正極端子部材50に溶接されている。
負極板31は、帯状の銅箔からなる負極集電箔32の両主面の所定位置に、負極活物質層33を帯状に設けてなる。この負極活物質層33は、負極活物質(本実施形態では黒鉛)、結着剤(本実施形態ではスチレンブタジエンゴム)及び増粘剤(本実施形態ではカルボシキメチルセルロース)からなる。負極板31のうち、幅方向EH(図4中、上下方向)の他方の端部(図4中、下側の端部)は、厚み方向に負極活物質層33が存在せず、負極集電箔32が厚み方向に露出した負極露出部31mとなっている。この負極露出部31mには、前述の負極端子部材60に溶接されている。
負極活物質層33は、正極板21の正極活物質層23よりも幅方向EHに大きく形成されている。負極板31をセパレータ41を介して正極板21と重ねた状態で、負極活物質層33のうち、幅方向EHの両端部は、それぞれ正極活物質層23と正対しない非正対部33b,33bとなっている。一方、負極活物質層33のうち、非正対部33b,33b同士の間の部位は、正極活物質層23と正対する正対部33aとなっている。
次いで、上記電池1の製造方法について説明する(図5参照)。まず、「組立工程S1」において、電池1を組み立てる。具体的には、正極板21及び負極板31を、一対のセパレータ41,41を介して互いに重ねて捲回し、扁平状に圧縮して電極体20を形成する(図4及び図3参照)。次に、ケース蓋部材13を用意し、これに正極端子部材50及び負極端子部材60を固設する(図1及び図2参照)。その後、正極端子部材50及び負極端子部材60を、電極体20の正極板21及び負極板31にそれぞれ溶接する。次に、電極体20に絶縁フィルム包囲体19を被せて、これらをケース本体部材11内に挿入すると共に、ケース本体部材11の開口をケース蓋部材13で塞ぐ。そして、ケース本体部材11とケース蓋部材13とを溶接して電池ケース10を形成する。その後、電解液17を、注液孔13hから電池ケース10内に注液して電極体20内に含浸させる。その後、封止部材15で注液孔13hを封止する。
次に、「初充電工程S2」において、この電池1に初充電を行う。なお、図6に、この初充電工程S2の開始時からの経過時間Teと電池電圧Veとの関係を示す。具体的には、電池1に充放電装置を接続して、室温(25±5℃)下において、定電流定電圧(CCCV)充電により、第1電池電圧V1=3.55Vまで電池1に初充電する。本実施形態では、5Cの定電流で電池電圧Veが第1電池電圧V1=3.55Vになるまで充電した後、充電電流値が0.25Cになるまでこの第1電池電圧V1=3.55Vを維持した。なお、この第1電池電圧V1=3.55Vにおける電池1の充電状態は、SOC30%である。
続いて、「放電工程S3」において、電池1を放電させる。具体的には、電池1に接続した充放電装置を用いて、定電流(CC)放電により、5Cの定電流で電池電圧Veが第2電池電圧V2=3.30V(V2<V1)になるまで電池1を放電させる。なお、この第2電池電圧V2=3.30Vにおける電池1の充電状態は、SOC5%である。
続いて、「再充電工程S4」において、この電池1に再び充電を行う。具体的には、電池1に接続した充放電装置を用いて、室温(25±5℃)下において、定電流定電圧(CCCV)充電により、第1電池電圧V1よりも低い第3電池電圧V3=3.43V(V2<V3<V1)まで電池1を再充電する。本実施形態では、5Cの定電流で電池電圧Veが第3電池電圧V3=3.43Vになるまで充電した後、充電電流値が0.25Cになるまでこの第3電池電圧V3=3.43Vを維持した。
続いて、「IV抵抗検査工程S5」において、電池1のIV抵抗値Raを取得し、このIV抵抗値Raに基づいて、その電池1の良否を判定する。具体的には、再充電工程S4の終了時(=IV抵抗検査工程S5の開始時To)から2分経過した時間T(2)に、電池1を所定の電流値I(本実施形態では、I=3.5C)で放電させて、この放電開始からTa秒(本実施形態では、Ta=0.0秒)後の電池電圧VaとTb秒(本実施形態では、Tb=4.0秒)後の電池電圧Vbとをそれぞれ測定し、Ra=(Va−Vb)/Iにより、IV抵抗値Ra(2)を算出した。そして、このIV抵抗値Ra(2)が、予め定めた基準抵抗値Rsよりも大きい場合(Ra(2)>Rs)に、その電池1を不良品と判定し、電池1を除去する。一方、測定したIV抵抗値Ra(2)が、基準抵抗値Rsよりも小さい場合(Ra(2)≦Rs)には、その電池1を良品と判定する。
IV抵抗検査工程S5の後は、この電池1について他の各種検査を行う。かくして、電池1が完成する。
(実施例及び比較例)
次いで、本発明の効果を検証するために行った試験の結果について説明する。実施例1として、前述の実施形態の製造方法により電池1を製造した。実施形態の電池1の製造方法では、前述のように、初充電工程S2において、CCCV充電により、5Cの定電流で第1電池電圧V1=3.55Vまで電池1を充電した(表1も参照)。その後、放電工程S3において、CC放電により、5Cの定電流で第2電池電圧V2=3.30Vまで電池1を放電させた。そして、再充電工程S4において、CCCV充電により、5Cの定電流で第3電池電圧V3=3.43Vまで電池1を再充電し、その後、IV抵抗検査工程S5を行った。
Figure 2018081823
また、実施例2として、初充電工程S2において、CCCV充電により、2.5Cの定電流で第1電池電圧V1=3.60Vまで電池1を充電した。その後、放電工程S3において、CC放電により、2.5Cの定電流で第2電池電圧V2=3.40Vまで電池1を放電させた。そして、再充電工程S4において、CCCV充電により、2.5Cの定電流で第3電池電圧V3=3.43Vまで電池1を再充電し、その後、IV抵抗検査工程S5を行った。それ以外は、実施形態と同様にして電池1を製造した。
また、実施例3として、初充電工程S2において、CCCV充電により、5Cの定電流で第1電池電圧V1=3.60Vまで電池1を充電した。その後、放電工程S3において、CC放電により、2.5Cの定電流で第2電池電圧V2=3.40Vまで電池1を放電させた。そして、再充電工程S4において、CCCV充電により、2.5Cの定電流で第3電池電圧V3=3.43Vまで電池1を再充電し、その後、IV抵抗検査工程S5を行った。それ以外は、実施形態と同様にして電池1を製造した。
また、実施例4として、初充電工程S2において、CCCV充電により、5Cの定電流で第1電池電圧V1=3.55Vまで電池1を充電した。その後、放電工程S3において、CC放電により、5Cの定電流で第2電池電圧V2=3.40Vまで電池1を放電させた。そして、再充電工程S4において、CCCV充電により、5Cの定電流で第3電池電圧V3=3.43Vまで電池1を再充電し、その後、IV抵抗検査工程S5を行った。それ以外は、実施形態と同様にして電池1を製造した。
一方、比較例として、以下の製造方法により電池1を製造した。即ち、比較例では、実施形態と同様に組立工程S1を行った後、初充電工程S2において、CCCV充電により、5Cの定電流で3.43V(各実施例1〜4の第3電池電圧V3と同じ)まで電池1を初充電した。その後、放電工程S3及び再充電工程S4は行わずに、この初充電工程S2に続いて、実施形態と同様のIV抵抗検査工程S5を行った。なお、図7に、この比較例についての初充電工程S2開始時からの経過時間Teと電池電圧Veとの関係を示す。
なお、実施例1〜4及び比較例では、IV抵抗検査工程S5において、実施形態と同様に、IV抵抗検査工程S5の開始時Toから2分経過した時間T(2)に、IV抵抗値Ra(2)を測定したのに加え、IV抵抗検査工程S5の開始時Toから10分経過した時間T(10)にも、IV抵抗値Ra(10)を測定した。更に、IV抵抗値Ra(2)とIV抵抗値Ra(10)との抵抗変化率Rh=(|Ra(10)−Ra(2)|/Ra(2))×100(%)を算出した。これらの結果も表1に示す。
表1から明らかなように、比較例では、抵抗変化率Rhが大きく、44.4%であった。つまり、比較例では、IV抵抗値Raの測定タイミングが、時間T(2)から時間T(10)に8分間遅れただけで、測定されるIV抵抗値Raの大きさが44.4%も異なることを示している。このため、IV抵抗値Raの測定タイミングを逸すると、電池1の良否判定を適切に行うことができない。
これに対し、実施例1〜4では、抵抗変化率Rhが比較例よりも大幅に小さく、6.5%以下(実施例1では0.6%、実施例2では6.5%、実施例3では4.1%、実施例4では2.9%)に抑えられている。つまり、実施例1〜4では、IV抵抗値Raの測定タイミングが、時間T(2)から時間T(10)に8分間遅れても、測定されるIV抵抗値Raの違いは、6.5%以下に抑えられる。このため、IV抵抗値Raの測定タイミングを厳密に管理しなくても、電池1の良否判定を適切に行うことができる。
このような結果を生じた理由は、以下であると考えられる。即ち、比較例では、初充電工程S2後の電池電圧Ve(両端子開放電圧)は長時間にわたり大きく低下する。これは、初充電により負極活物質層33の正対部33a内に挿入されたリチウムイオンが、初充電後に、負極活物質層33の非正対部33b,33bに徐々に拡散する。すると、負極活物質層33の正対部33aからリチウムイオンが抜けるにつれて、負極板31の負極電位が高くなり、その分だけ正極電位と負極電位との差である電池電圧Veが低下して見える。このようにして、比較例の電池1では、初充電工程S2後(IV抵抗検査前の3.43Vまで充電した後)の電池電圧Veが長時間にわたり大きく低下する。このため、IV抵抗値Raの測定タイミングが時間T(2)から時間T(10)に8分間遅れただけで、測定されるIV抵抗値Raが大きく異なったと考えられる。
これに対し、実施例1〜4では、一旦、初充電工程S2で第3電池電圧V3=3.43Vよりも高い第1電池電圧V1(3.55Vまたは3.60V)まで初充電する。このため、初充電工程S2で第3電池電圧V3=3.43Vまで充電した比較例に比べて、一旦、多くのリチウムイオンが負極活物質層33の正対部33aに挿入され、これに伴って非正対部33bにも多くのリチウムイオンが拡散する。そして、この状態で、放電工程S3及び再充電工程S4を行って電池電圧Veを第3電池電圧V3=3.43Vに調整するので、再充電工程S4の終了時(=IV抵抗検査工程S5の開始時To)には、比較例における初充電工程S2の終了時(=IV抵抗検査工程S5の開始時To)よりも多くのリチウムイオンが非正対部33b内に存在している。
このため、比較例の初充電工程S2後に比して、再充電工程S4後の正対部33aから非正対部33bへのリチウムイオンの拡散が抑制され、これに伴って負極電位が高くなり電池電圧Veが低下するのが抑制される。かくして、放電工程S3及び再充電工程S4を設けず、初充電工程S2に続いてIV抵抗検査工程S5を行った比較例に比して、再充電工程S4後(IV抵抗検査前の3.43Vまで充電した後)の電池電圧Veの低下が小さくなる。このため、IV抵抗値Raの測定タイミングが時間T(2)から時間T(10)に8分間遅れたとしても、測定されるIV抵抗値Raは、あまり違わない値となったと考えられる。
また、実施例1に比べて実施例2で抵抗変化率Rhが大きくなったのは、以下の理由であると考えられる。即ち、実施例2の初充電工程S2における第1電池電圧V1=3.60Vは、実施例1の第1電池電圧V1=3.55Vよりも高く、IV抵抗検査工程S5前の第3電池電圧V3=3.43Vとの電圧差が、実施例2(3.60−3.43=0.17V)の方が、実施例1(3.55−3.43=0.12V)よりも大きい。このように第1電池電圧V1と第3電池電圧V3との電圧差が大きすぎると、第3電池電圧V3に調整した後の電池電圧Veの変化が大きくなる。このため、実施例2の方が実施例1よりも抵抗変化率Rhが大きくなったと考えられる。
また、実施例2に比べて実施例3で抵抗変化率Rhが小さくなったのは、以下の理由であると考えられる。即ち、実施例3の初充電工程S2における充電電流値=5Cは、実施例2の充電電流値=2.5Cよりも大きいため、初充電工程S2終了時に測定される電池電圧Veは、表1に示すように第1電池電圧V1=3.60Vで同じであっても、実際の電池電圧は、実施例3の方が実施例2よりも低くなっている。このため、IV抵抗検査工程S5前の第3電池電圧V3=3.43Vとの電圧差は、実施例3の方が実施例2よりも小さい。このように実施例3は実施例2ほど第1電池電圧V1と第3電池電圧V3との電圧差が大きすぎないので、第3電池電圧V3に調整した後の電池電圧Veの変化が小さくなる。その結果、実施例3の方が実施例2よりも抵抗変化率Rhが小さくなったと考えられる。
また、実施例3に比べて実施例4で抵抗変化率Rhが小さくなったのは、以下の理由であると考えられる。即ち、実施例4の初充電工程S2における第1電池電圧V1=3.55Vは、実施例3の第1電池電圧V1=3.60Vよりも低く、IV抵抗検査工程S5前の第3電池電圧V3=3.43Vとの電圧差が、実施例4(3.55−3.43=0.12V)の方が、実施例3(3.60−3.43=0.17V)よりも小さい。このように実施例4は第1電池電圧V1と第3電池電圧V3との電圧差が大きすぎないので、第3電池電圧V3に調整した後の電池電圧Veの変化が小さくなる。その結果、実施例4の方が実施例3よりも抵抗変化率Rhが小さくなったと考えられる。
これら実施例1〜4の結果から、第1電池電圧V1と第3電池電圧V3との電圧差が大きすぎると、抵抗変化率Rhが大きくなるため、第3電池電圧V3との電圧差を考慮して第1電池電圧V1の値を設定するのが好ましい。
一方、実施例1に比べて実施例4で抵抗変化率Rhが大きくなったのは、以下の理由であると考えられる。実施例4の放電工程S3における第2電池電圧V2=3.40Vは、実施例1の第2電池電圧V2=3.30Vよりも高く、IV抵抗検査工程S5前の第3電池電圧V3=3.43Vとの差が小さすぎる(0.03Vしかない)。このため、実施例4では、放電工程S3で一旦、電池電圧Veを低下させる効果が得られ難く、実施例4の方が実施例1よりも抵抗変化率Rhが大きくなったと考えられる。
実施例1,4の結果から、第2電池電圧V2と第3電池電圧V3との電圧差が小さすぎると、抵抗変化率Rhが大きくなるため、第3電池電圧V3との電圧差を考慮して第2電池電圧V2の値を設定するのが好ましい。
以上で説明したように、電池1の製造方法では、初充電工程S2の後に、放電工程S3及び再充電工程S4を行ってから、IV抵抗検査工程S5を行う。このようにすることで、再充電工程S4後の電池電圧Veの低下が、初充電工程S2に続いてIV抵抗検査工程S5を行う場合(前述の比較例)における初充電工程S2後の電池電圧Veの低下に比べて小さくなる。このため、何らかの理由でIV抵抗値Raの測定タイミングが基準とするタイミングからズレたとしても、取得されるIV抵抗値Raの差を、初充電工程S2に続いてIV抵抗検査工程S5を行う場合(比較例)よりも小さくできる。従って、IV抵抗値Raの測定タイミングを厳密に管理する必要がなく、また、IV抵抗値Raを適切に測定できる。加えて、電池1の製造方法では、再充電工程S4後の電池電圧Veの低下が小さいため、電池電圧Veが安定するまで長時間にわたり電池1を放置する必要がない。従って、初充電工程S2の終了時からIV抵抗値Raを測定するまでの期間を短くできる。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
1 電池
10 電池ケース
20 電極体
21 正極板
23 正極活物質層
31 負極板
33 負極活物質層
33a (負極活物質層の)正対部
33b (負極活物質層の)非正対部
41 セパレータ
S1 組立工程
S2 初充電工程
S3 放電工程
S4 再充電工程
S5 IV抵抗検査工程
Ve 電池電圧
V1 第1電池電圧
V2 第2電池電圧
V3 第3電池電圧
Ra,Ra(2),Ra(10) IV抵抗値

Claims (1)

  1. 正極板及び負極板をセパレータを介して重ねた電極体と、上記電極体に含浸した電解液と、を備え、
    上記負極板の負極活物質層は、上記正極板の正極活物質層に正対する正対部と、上記正極活物質層に正対しない非正対部と、を有する
    電池の製造方法であって、
    上記電池を第1電池電圧V1まで初充電する初充電工程と、
    上記初充電工程の後、上記電池を第2電池電圧V2まで放電させる放電工程と、
    上記放電工程の後、上記電池を上記第1電池電圧V1よりも低い第3電池電圧V3(V2<V3<V1)まで再充電する再充電工程と、
    上記再充電工程の後、上記電池のIV抵抗値Raを取得し、このIV抵抗値Raに基づいて、当該電池の良否を判定するIV抵抗検査工程と、を備える
    電池の製造方法。
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