JP2018080546A - カバー部材、改装サッシ及び改装サッシの施工方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、既設枠の縦枠の見付け面が大きい場合等にはカバー部材の一方の端部を、建物の外壁に代えて既設枠の縦枠等にねじ固定することもあった。
本発明によれば、カバー本体の当接部材を外壁や既設枠等の被固定部に固定する際に被固定部に不陸があったとしても当接部材の一部を切断して切り欠け部を形成することが容易であり、切り欠け部を装着することで不陸を吸収してカバー部材を被固定部に固定具で固定できる。
固定ねじの両側に当接部材を設けたため、当接部材の一部を切断した場合でも安定して被固定部に当接できて固定ねじによる締め込み固定が行える。
本発明によれば、改装サッシの新設枠を既設枠に装着し、カバー部材で既設枠を覆って当接部材を被固定部に固定する際に被固定部に不陸があったとしても当接部材の一部を切断して切り欠け部を形成することが容易であり、これによって当接部材の切り欠け部を不陸に装着して吸収し固定具で被固定部に固定できる。
図1に示す本実施形態による建物の改装サッシ1は屋内と屋外を仕切る壁部(外壁)2の開口部3に設けられたサッシを改装する際に用いられている。改装サッシ1の改装は、既設サッシ5内に納めた既設の障子(不図示)が撤去され、既設サッシ5のサッシ枠6(以下、既設枠6とする)は撤去されずに残された状態で施工される。本実施形態では、既設枠6の屋内側に開口部3の縁部に沿って額縁27が設けられている。
既設枠6は、見付け方向(壁部2に沿った水平方向)に延在する既設上枠7及び既設下枠8と、縦方向に配設された左右の既設縦枠9,10と、からなる四角形枠状を有している。
本実施形態による改装サッシ1は、図2及び図3に示すように、既設枠6が壁部2と同等な屋外側位置に設置されていて半外付枠であるが、内付枠に構成してもよい。
図2及び図3に示すように、四角形枠状をなす金属製の既設枠6の屋内側には額縁27が四角形枠状に設置されている。新設枠12は金属製の新設上枠15の屋内側に樹脂製の上枠アングルカバー29、新設下枠16の屋内側に樹脂製の下枠アングルカバー30、左右の新設縦枠17,18の屋内側に樹脂製の縦枠アングルカバー31、32を樹脂枠としてそれぞれ設置している。
外障子25と内障子26はそれぞれアルミ合金等の金属框とその屋内側に設置された樹脂框とで形成された複層障子であり、改装サッシ1は複層サッシである。外障子25と内障子26は二層ガラス等の複層ガラスをそれぞれ収納している。既設枠6内に収納された従来の外障子と内障子が例えば単層ガラスであったため、改装サッシ1に改修することで断熱性を向上できる。
改装サッシ1の上枠において、既設上枠7は段付き形状で段付き部7aの屋内側に額縁27が設置されてねじ固定されており、屋外側端部は新設の外障子25側に向けて屈曲されて下方に延びる既設屋外側端部7bを形成している。既設上枠7の既設屋外側端部7bは最も屋外側に形成されており、この既設屋外側端部7bと段付き部7aとの間に取り外した既設障子用の既設外ガイドレール7c、既設内ガイドレール7dが所定間隔で下方に垂下している。
基部15aの見込み方向中間部分には上方に延びる連結ガイド15eが形成され、既設上枠7の下部に固定された下地材28に固定ねじn1によって連結されている。基部15aの基端部は固定ねじn2によって下地材28に連結されている。固定ねじn1はシール材でシールされている。
上枠アングルカバー29は、その屋内側端部が上方に延びて下地材28を覆って額縁27の下面に当接している。なお、上枠アングルカバー29の屋内側端部は、額縁27の下面に当接していなくてもよく、その際、上枠アングルカバー29の屋内側端部と額縁27との隙間を補助部材で屋内側から被覆していてもよい。
そして、既設上枠7の屋外側には、既設上枠7を覆うための断面略コの字状の上枠カバー部材20が設置されている。上枠カバー部材20は一方の長尺の側部20aが既設上枠7と新設上枠15との間で基部15a上に延びていて、基部15aとの間に例えばスポンジ等からなる止水材34が設置されている。上枠カバー部材20の一方の側部20aの先端側には所定間隔で切断可能な凹溝vが形成され、既設上枠7と新設上枠15の間への進入長さを調整可能とした。
また、ボックス部20cの上部開口にはねじカバー49が補助カバーとして嵌合されている。ボックス部20cと下地ブロック35と壁部2との間をシール材36で封止している。なお、上枠カバー部材20において、両側の側部20a、側部20bとその間に設けた頂部とでカバー本体部を形成する。他のカバー部材でも同様である。
既設下枠8は額縁27にねじn5等で固定された屋内側端部8aから既設屋外側端部8bに向けて下方に降下する傾斜面8cを形成している。既設屋外側端部8bは略鉛直な端面を形成している。既設下枠8の傾斜面8cには見込み方向に所定間隔で屋外側から既設外レール8dと既設内レール8eとが順次上方に起立して形成されている。
基部16aの屋外側端部16bの近傍から上側に突出する新設網戸レール16dと、新設網戸レール16dの屋内側で上側に突出する新設外レール16eと、その屋内側で上側に突出する新設内レール16fとを備えている。
新設下枠16の屋内側端部には上側に突出するカバー係止部16hが設置されている。樹脂製の下枠アングル30aは新設下枠16のカバー係止部16hに嵌合している。しかも、下枠アングル30aの屋内側端部には額縁27との隙間を覆う下枠アングルカバー30が設置され、下枠アングル30aと下枠アングルカバー30とはねじで固定されている。
下枠アングルカバー30は、その屋内側端部が下方に延びて下地材37を覆っている。下枠アングルカバー30の屋内側端部は、額縁27の上面に当接していてもよい。また、下枠アングルカバー30の屋内側端部と額縁27との隙間を補助部材で屋内側から被覆していてもよい。
下枠カバー部材21の他方の短尺の側部21bはその端部に上部開口を有するボックス部21cが形成され、ボックス部21cの底部21dとその屋内側の下地ブロック43とがねじn7で連結されている。下地ブロック43はなくてもよく、その場合には、ボックス部21cの底部21dは壁部2に直接当接して固定される。更に下地ブロック43は固定ねじn8によって壁部2に固定されている。ボックス部21cの上部開口にはねじカバー49が嵌合している。
なお、図2及び図5において、上枠カバー部材20及び下枠カバー部材21よりも屋外側に突出して縦枠カバー部材22,23が上下方向に設置されている。この縦枠カバー部材22,23には既設下枠8の既設屋外側端部8bを逃げるための後述する切り欠け部48aがそれぞれ形成されている。
図3において例えば右側に設置された既設縦枠9は、例えば板状の基部9aが額縁27にねじn9等で固定された既設屋内側端部9bから既設屋外側端部9cに向けて例えば階段状に拡幅する形状を有している。本実施形態では既設屋外側端部9cは既設縦枠9において最も屋外側に突出しており、既設下枠8の最も屋外側に突出する既設屋外側端部8bよりも若干屋内側に引っ込んだ位置に設置されている。既設屋外側端部9cの水平方向外側には屋外から引っ込んだ端面が形成され、シール部材による目地を介して壁部2に連結されている。
新設縦枠17の屋内側端部には、内側に突出するカバー係止部17dが設置されている。樹脂製の縦枠アングル31aは新設縦枠17のカバー係止部17dに嵌合している。縦枠アングル31aの屋内側端部には、額縁27との隙間を覆う縦枠アングルカバー31が設置され、縦枠アングル31aと縦枠アングルカバー31とは、ねじで固定されている。
縦枠アングルカバー31は、その屋内側端部が水平方向に延びて下地材44を覆っている。縦枠アングルカバー31の屋内側端部は、額縁27の側面に当接していてもよい。また、縦枠アングルカバー31の屋内側端部と額縁27との隙間を補助部材で屋内側から被覆していてもよい。
縦枠カバー部材22の他方の短尺の側部22bはその端部に上部開口を有するボックス部22cが形成されている。縦枠カバー部材22によって、既設縦枠9を屋外側から覆い隠すことができる。ボックス部22cの底部22dには既設縦枠9の既設屋外側端部9cに捩じ込まれる固定ねじn11が挿通して取り付けられている。底部22dにおいて、固定ねじn11の両側には例えば板状の当接リブ48、48が突出して取り付けられ、先端が既設屋外側端部9cに当接可能とされている。
縦枠カバー部材22とカバー装着部52は既設縦枠9に沿って上下方向に延びており、しかも一方の長尺の側部22aの下端部には既設下枠8の既設屋外側端部8bを挿入させる切欠部57が形成されている(図1参照)。そして、既設縦枠9の既設屋外側端部9cに対して既設下枠8の既設屋外側端部8bの方が突出している。
なお、既設下枠8の既設屋外側端部8bと切り欠け部48aとの間は隙間なく嵌合してもよいが隙間があってもよく、隙間はシール材で埋めることができる。カバー装着部52の取り付け状態で、ボックス部22c及び当接リブ48の外側にシール部材53を設けてシールした。
改装サッシ1について、一方の既設縦枠9及び新設縦枠17に設けた縦枠カバー部材22の構造について説明したが、他方の既設縦枠10及び新設縦枠18に設けた縦枠カバー部材23においても同様な構造を有している。そのため、図3では新設縦枠18に設けた縦枠カバー部材23について同様な符号を付して説明を省略する。
まず、図2及び図3において、既設枠6から既設の外障子と内障子を取り外した状態で、既設上枠7の内側に新設上枠15を取り付け、新設上枠15を固定ねじn1、n2等で下地材28に固定する。また、既設下枠8の内側に新設下枠16を取り付け、新設下枠16を固定ねじn6等で下地材37に固定する。
また、左右の既設縦枠9,10の内側にも同様に新設縦枠17,18を取り付けて基部17a,18aや固定片部17b、18bを固定ねじn10等で下地材44にそれぞれ固定する。
即ち、図4に示すように、上枠カバー部材20を、既設上枠7を覆うように屋外側から装着させ、長尺の一方の側部20aを既設上枠7と新設上枠15との間に挿入させ、短尺の他方の側部20bを既設上枠7の外側の壁部2に下地ブロック35を介してボックス部20cを着座させ、底部20dから固定ねじn3によって下地ブロック35に固定する。一方の側部20aと新設上枠15の基部15aとの間に止水材34を接着等で固定する。次いで、ボックス部20c及び下地ブロック35の外側と壁部2との間をシール材36で止水する。
同様に、図5に示すように、下枠カバー部材21を、既設下枠8を覆うように屋外側から装着させ、長尺の一方の側部21aを既設下枠8と新設下枠16との間に挿入させ、短尺の他方の側部21bのボックス部20cを既設下枠8の外側の壁部2に下地ブロック43を介して着座させ、固定ねじn7によって下地ブロック43に固定する。一方の側部21aと新設下枠16の分岐基部16cとの間に止水材42が設けられている。
その後、ねじn11を既設屋外側端部9c、10cに締め込み、ねじカバー49をボックス部22cの上部開口に嵌合させる。そして、ボックス部22c及び当接リブ48の外側をシール部材53によって水密に封止する。
次に、上枠アングルカバー29、下枠アングルカバー30、縦枠アングルカバー31、32が四方組みされた状態で屋内側から差込み、ねじで固定する。
しかも、当接リブ48は一対の板状であるから切断が容易であり、従来のカバー部材と比較して容易に切除できる。また、当接リブ48は固定ねじn11の両側に設けられて同じ長さであるから、切り欠け部48aに切除しても安定して既設屋外側端部8bに当接でき、固定ねじn11の締め込み作業が安定する。
また、既設縦枠9,10が既設上枠7や既設下枠8の既設横枠より突出して不陸を形成する場合には、上記カバー装着部52の構造を縦枠カバー部材22、23に代えて上枠カバー部材20及び/または下枠カバー部材21の側部20b、21bの端部に形成してもよい。この場合には既設縦枠9、10の屋外側端部が他の部分より突出する等の不陸があっても、既設上枠7や既設下枠8に取り付ける上枠カバー部材20及び下枠カバー部材21の側部20b、21bに設けた各カバー装着部52の当接リブ48を一部切除することで不陸を吸収して装着できる。
また、ボックス部22cの底部22dに固定ねじn11の両側に2枚の当接リブ48を設けたが、当接リブ48はいずれか一方だけでもよい。
また、実施形態では、縦枠カバー部材22のカバー装着部52の底部22dを受け部として固定ねじn11等の固定具を挿通して既設縦枠9に固定するようにしたが、不陸な被固定部として既設縦枠9に限定されることなく、躯体や外壁等の壁面や他の面でもよい。
2 壁部
3 開口部
6 既設枠
7 既設上枠
8 既設下枠
9、10 既設縦枠
12 新設枠
13 カバー部材
15 新設上枠
16 新設下枠
17、18 新設縦枠
20 上枠カバー部材
21 下枠カバー部材
22,23 縦枠カバー部材
22d 底部(受け部)
25 外障子
26 内障子
48 当接リブ
48a 切り欠け部
52 カバー装着部
Claims (4)
- 建物の開口部に設けた建具用の枠の屋外側の面を囲うカバー部材であって、
前記建具用の枠を囲うカバー本体と、
前記カバー本体に設けた受け部に取り付けられていて被固定部に固定する固定具と、
前記受け部に設けられていて前記被固定部に当接可能な当接部材とを備え、
前記当接部材は切断可能であることを特徴とするカバー部材。 - 前記固定具は前記被固定部に固定させる固定ねじであり、
前記当接部材は前記固定ねじの両側で前記受け部から延びている請求項1に記載されたカバー部材。 - 建物の開口部に設けられた既設枠と、
前記既設枠の内側に取り付けられた新設枠と、
前記既設枠の屋外側を覆うカバー部材と、を備えた改装サッシであって、
前記カバー部材の受け部に取り付けられていて被固定部に固定する固定具と、
前記受け部に設けられていて前記被固定部に当接可能な当接部材とを備え、
前記当接部材は部分的に切断された切り欠け部を有し、前記切り欠け部の内側に前記既設枠の一部が装着されていることを特徴とする改装サッシ。 - 建物の開口部に設けられた既設枠の内側に新設枠を取り付ける工程と、
前記既設枠の屋外側をカバー部材で囲う工程と、
前記カバー部材に設けた受け部から突出する当接部材を被固定部に当接させて固定具によって前記被固定部に固定する工程とを備え、
前記当接部材を被固定部に当接させる際に、前記被固定部の不陸に応じて前記当接部材を一部切断して前記被固定部に装着させるようにしたことを特徴とする改装サッシの施工方法。
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