JP2018080251A - 組成物、積層部材、タッチパネルおよび表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、屈折率および硬度が高く、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層の形成が容易な組成物を提供することを主目的としている。
【解決手段】上記目的を達成するために、本発明は、2個以上の芳香族環が単結合で結合した共役構造を有し、エチレン性不飽和二重結合基を1個または2個有する第1の化合物と、エチレン性不飽和二重結合基を3個以上有する第2の化合物と、粒子と、を有し、上記第1の化合物の固形分中の含有量が、6質量%以上であることを特徴とする組成物を提供することにより、上記目的を達成する。
【選択図】なし
【解決手段】上記目的を達成するために、本発明は、2個以上の芳香族環が単結合で結合した共役構造を有し、エチレン性不飽和二重結合基を1個または2個有する第1の化合物と、エチレン性不飽和二重結合基を3個以上有する第2の化合物と、粒子と、を有し、上記第1の化合物の固形分中の含有量が、6質量%以上であることを特徴とする組成物を提供することにより、上記目的を達成する。
【選択図】なし
Description
本発明は、屈折率および硬度が高く、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層の形成が容易な組成物に関するものである。
表示装置には、樹脂組成物の硬化膜が様々な光学部材として用いられている。
そのような光学部材としては、例えば、特許文献1には、アルカリ可溶性ポリマーを含み、アルカリ現像性が良好な樹脂組成物を用いた硬化膜が記載され、カラーフィルタの保護膜として使用することが記載されている。特許文献2には、ハードコート性等を有する硬化膜が記載され、陰極線管、フラットディスプレイパネル等に使用することが記載されている。特許文献3には、基材およびコート層を有する積層体が記載され、例えば、積層体のコート層上に透明導電層を積層したものを、タッチパネル等に使用することが記載されている。
そのような光学部材としては、例えば、特許文献1には、アルカリ可溶性ポリマーを含み、アルカリ現像性が良好な樹脂組成物を用いた硬化膜が記載され、カラーフィルタの保護膜として使用することが記載されている。特許文献2には、ハードコート性等を有する硬化膜が記載され、陰極線管、フラットディスプレイパネル等に使用することが記載されている。特許文献3には、基材およびコート層を有する積層体が記載され、例えば、積層体のコート層上に透明導電層を積層したものを、タッチパネル等に使用することが記載されている。
タッチパネル等に使用される透明電極には、基材および透明導電層の間に、インデックスマッチング層と呼ばれる層が含まれることがある。
インデックスマッチング層は、酸化インジウムスズ(ITO)等を用いたパターン状の透明導電層の不可視化のための高屈折率性、および、透明導電層の保護のためのハードコート性が求められる。
しかしながら、このようなインデックスマッチング層を含む透明電極を用いてタッチパネルや表示装置等を製造した際に、インデックスマッチング層が基材から剥離する不具合が生じることがある。
インデックスマッチング層は、酸化インジウムスズ(ITO)等を用いたパターン状の透明導電層の不可視化のための高屈折率性、および、透明導電層の保護のためのハードコート性が求められる。
しかしながら、このようなインデックスマッチング層を含む透明電極を用いてタッチパネルや表示装置等を製造した際に、インデックスマッチング層が基材から剥離する不具合が生じることがある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、屈折率および硬度が高く、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層の形成が容易な組成物を提供することを主目的とするものである。
上記課題を解決すべく研究を重ねた結果、本発明者らは、インデックスマッチング層を有する透明電極を製造した後、例えば、その透明電極上に、液晶パネル等の表示装置を配置する工程後、特に、表示装置を配置する工程に露光工程が存在する場合に、上述のインデックスマッチング層の基材からの剥離が生じ易くなることを見出し、本発明を完成させるに至ったのである。
すなわち、本発明は、2個以上の芳香族環が単結合で結合した共役構造を有し、エチレン性不飽和二重結合基を1個または2個有する第1の化合物と、エチレン性不飽和二重結合基を3個以上有する第2の化合物と、粒子と、を有し、上記第1の化合物の固形分中の含有量が、6質量%以上であることを特徴とする組成物を提供する。
本発明によれば、第1の化合物および第2の化合物を含みつつ、第1の化合物の含有量が所定量以上あることで、上記組成物は、硬度が高く、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層の形成が容易となる。このため、上記組成物は、例えば、上記積層部材が、基材、上記樹脂層および透明導電層がこの順で配置されている場合には、基材上に配置される透明導電層の保護性能に優れ、かつ、基材からの剥離の少ない樹脂層の形成が容易となる。
また、上記粒子を有することで、本発明の組成物は、屈折率が高い樹脂層の形成が容易なものとなる。このため、上記組成物は、例えば、透明導電層を目立たなくする隠ぺい性に優れた樹脂層の形成が容易となる。
また、上記粒子を有することで、本発明の組成物は、屈折率が高い樹脂層の形成が容易なものとなる。このため、上記組成物は、例えば、透明導電層を目立たなくする隠ぺい性に優れた樹脂層の形成が容易となる。
本発明においては、上記第1の化合物がエチレン性不飽和二重結合基を1個有することが好ましい。
第1の化合物のエチレン性不飽和二重結合基の数が1個であることで、本発明の組成物は、硬化収縮の進行が抑制される結果と推察されるが、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層の形成が容易となるからである。
第1の化合物のエチレン性不飽和二重結合基の数が1個であることで、本発明の組成物は、硬化収縮の進行が抑制される結果と推察されるが、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層の形成が容易となるからである。
本発明においては、上記第2の化合物の分子量が、10000以下であることが好ましい。
第2の化合物の分子量が上述の範囲であることで、粒子との相溶性が向上する結果と推察されるが、本発明の組成物は、ヘイズの小さい樹脂層の形成が容易となるからである。
第2の化合物の分子量が上述の範囲であることで、粒子との相溶性が向上する結果と推察されるが、本発明の組成物は、ヘイズの小さい樹脂層の形成が容易となるからである。
本発明においては、上記第1の化合物および上記第2の化合物の固形分中の含有量の割合(第1の化合物の固形分中の含有量/第2の化合物の固形分中の含有量)が、0.10以上6以下であることが好ましい。
上記割合が上述の範囲であることで、本発明の組成物は、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層の形成が容易となるからである。
上記割合が上述の範囲であることで、本発明の組成物は、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層の形成が容易となるからである。
本発明は、樹脂層を有する積層部材であって、上記樹脂層が、上述の組成物の硬化物を含むことを特徴とする積層部材を提供する。
本発明によれば、上記樹脂層が上述の組成物の硬化物を含むことで、上記積層部材は、屈折率および硬度が高く、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層を有するものとなる。このため、例えば、上記積層部材が、基材、上記樹脂層および透明導電層がこの順で配置されている場合には、上記積層部材は、基材上に樹脂層を介して配置される透明導電層の隠ぺい性および保護性能に優れ、かつ、樹脂層の基材からの剥離の少ないものとなる。
本発明においては、上記積層部材が、基材、上記樹脂層および透明導電層がこの順で配置されているものであることが好ましい。
上述の積層構造であることで、上記積層部材は、基材上に配置される透明導電層の隠ぺい性および保護性能に優れ、かつ、積層部材の製造時および積層部材を用いた製品の製造時に、樹脂層の基材からの剥離の少ないものとなるからである。
上述の積層構造であることで、上記積層部材は、基材上に配置される透明導電層の隠ぺい性および保護性能に優れ、かつ、積層部材の製造時および積層部材を用いた製品の製造時に、樹脂層の基材からの剥離の少ないものとなるからである。
本発明は、上述の積層部材を有することを特徴とするタッチパネルを提供する。
本発明によれば、上記積層部材を有することで、例えば、上記積層部材が、基材、上記樹脂層および透明導電層がこの順で配置されている場合には、上記タッチパネルは、透明導電層の隠ぺい性および保護性能に優れ、例えば、タッチパネルや表示装置の製造時に、樹脂層の基材からの剥離が少ないものとなる。
このため、上記タッチパネルは、透明導電層が目立たなく、安定性に優れ、また、生産性の高いものとなる。
このため、上記タッチパネルは、透明導電層が目立たなく、安定性に優れ、また、生産性の高いものとなる。
本発明は、上述のタッチパネルを有することを特徴とする表示装置を提供する。
本発明によれば、上記タッチパネルを含むことで、上記表示装置は、透明導電層が目立たなく、安定性に優れ、また、生産性の高いものとなる。
本発明は、屈折率および硬度が高く、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層の形成が容易な組成物を提供することができるという効果を奏する。
本発明は、組成物、それを用いた積層部材、タッチパネルおよび表示装置に関するものである。
以下、本発明の組成物、積層部材、タッチパネルおよび表示装置について説明する。
以下、本発明の組成物、積層部材、タッチパネルおよび表示装置について説明する。
A.組成物
まず、本発明の組成物について説明する。
本発明の組成物は、光吸収性を有する構造を有し、エチレン性不飽和二重結合基を1個または2個有する第1の化合物と、エチレン性不飽和二重結合基を3個以上有する第2の化合物と、粒子と、を有し、上記第1の化合物の固形分中の含有量が、6質量%以上であることを特徴とするものである。
まず、本発明の組成物について説明する。
本発明の組成物は、光吸収性を有する構造を有し、エチレン性不飽和二重結合基を1個または2個有する第1の化合物と、エチレン性不飽和二重結合基を3個以上有する第2の化合物と、粒子と、を有し、上記第1の化合物の固形分中の含有量が、6質量%以上であることを特徴とするものである。
本発明によれば、第1の化合物および第2の化合物を含みつつ、第1の化合物の含有量が所定量以上あることで、上記組成物は、硬度が高く、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層の形成が容易となる。このため、上記組成物は、例えば、上記積層部材が、基材、上記樹脂層および透明導電層がこの順で配置されている場合には、基材上に配置される透明導電層の保護性能に優れ、かつ、基材からの剥離の少ない樹脂層の形成が容易となる。
ここで、エチレン性不飽和二重結合基を有する化合物として、エチレン性不飽和二重結合基の数が3個以上である第2の化合物と共に、上述の第1の化合物を所定量以上含むことで、硬度が高く、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層の形成が容易となる理由については、以下のように推察される。
ここで、エチレン性不飽和二重結合基を有する化合物として、エチレン性不飽和二重結合基の数が3個以上である第2の化合物と共に、上述の第1の化合物を所定量以上含むことで、硬度が高く、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層の形成が容易となる理由については、以下のように推察される。
すなわち、第2の化合物は、エチレン性不飽和二重結合基の数が3個以上であり、このような第2の化合物を含むことで、上記組成物は、硬度が高い樹脂層を形成可能となり、例えば、基材上に配置される透明導電層の保護性能に優れた樹脂層の形成が容易となる。
一方で、エチレン性不飽和二重結合基の数が多いことで、上記樹脂層に含まれる上記組成物の硬化物は、例えば、第2の化合物に由来する未反応のエチレン性不飽和二重結合基を含むことになる。
このため、上記樹脂層は、樹脂層形成後に露光工程を受けた場合に、上述の未反応のエチレン性不飽和二重結合基同士の重合が進行することで硬化収縮が進行し、この硬化収縮が、隣接する部材からの剥離の原因となる。
これに対して、上記第2の化合物と共に含まれる第1の化合物は、エチレン性不飽和二重結合基の数が2個以下であり、その含有量が所定量以上であるため、本発明の組成物を用いて形成された樹脂層は、例えば、その樹脂層形成後に、別途露光工程により露光された際に反応し得る未反応のエチレン性不飽和二重結合の数が少ないものとなる。
また、第1の化合物は、上記光吸収性を有する構造を有する化合物であるため、本発明の組成物を用いて形成された樹脂層は、例えば、その樹脂層形成後に、別途露光工程により露光された際に、未反応のエチレン性不飽和二重結合同士の重合進行の原因となる露光光を吸収することができる。
特に、第1の化合物および第2の化合物は、モノマー成分として含有されるため、樹脂層中で両化合物が均一に分散した状態とすることが容易である。また、両化合物は、共にエチレン性不飽和二重結合を有するため、エチレン性不飽和二重結合同士の重合により、樹脂層中で安定的に近接することができる。このようなことからも、第1の化合物は、例えば、第2の化合物に起因する未反応のエチレン性不飽和二重結合同士の重合進行の原因となる露光光をより効果的に吸収することができる。
このようなことから、上記組成物が第2の化合物と共に第1の化合物を所定量含むものであることで、上記樹脂層は、樹脂層形成後に露光工程を受けた場合でも、硬化収縮の進行が少ないものとなる。
したがって、上記樹脂層は、樹脂層形成後に、例えば、液晶パネル等の表示装置を配置する工程等として露光工程を有する工程が実施された場合でも、樹脂層の硬化収縮等に起因する隣接する部材からの剥離を抑制できるのである。
一方で、エチレン性不飽和二重結合基の数が多いことで、上記樹脂層に含まれる上記組成物の硬化物は、例えば、第2の化合物に由来する未反応のエチレン性不飽和二重結合基を含むことになる。
このため、上記樹脂層は、樹脂層形成後に露光工程を受けた場合に、上述の未反応のエチレン性不飽和二重結合基同士の重合が進行することで硬化収縮が進行し、この硬化収縮が、隣接する部材からの剥離の原因となる。
これに対して、上記第2の化合物と共に含まれる第1の化合物は、エチレン性不飽和二重結合基の数が2個以下であり、その含有量が所定量以上であるため、本発明の組成物を用いて形成された樹脂層は、例えば、その樹脂層形成後に、別途露光工程により露光された際に反応し得る未反応のエチレン性不飽和二重結合の数が少ないものとなる。
また、第1の化合物は、上記光吸収性を有する構造を有する化合物であるため、本発明の組成物を用いて形成された樹脂層は、例えば、その樹脂層形成後に、別途露光工程により露光された際に、未反応のエチレン性不飽和二重結合同士の重合進行の原因となる露光光を吸収することができる。
特に、第1の化合物および第2の化合物は、モノマー成分として含有されるため、樹脂層中で両化合物が均一に分散した状態とすることが容易である。また、両化合物は、共にエチレン性不飽和二重結合を有するため、エチレン性不飽和二重結合同士の重合により、樹脂層中で安定的に近接することができる。このようなことからも、第1の化合物は、例えば、第2の化合物に起因する未反応のエチレン性不飽和二重結合同士の重合進行の原因となる露光光をより効果的に吸収することができる。
このようなことから、上記組成物が第2の化合物と共に第1の化合物を所定量含むものであることで、上記樹脂層は、樹脂層形成後に露光工程を受けた場合でも、硬化収縮の進行が少ないものとなる。
したがって、上記樹脂層は、樹脂層形成後に、例えば、液晶パネル等の表示装置を配置する工程等として露光工程を有する工程が実施された場合でも、樹脂層の硬化収縮等に起因する隣接する部材からの剥離を抑制できるのである。
また、光吸収性を有する構造としては、芳香族環を含む構造等を用いることができ、このような構造を有する第1の化合物を組成物の成分として含むことで、例えば、上記組成物は、隣接する部材として樹脂を含むもの、例えば、樹脂を含む基材等への浸透性を示すことができる。
さらに、上記組成物を用いて形成された樹脂層は、第1の化合物同士が、芳香族環同士の分子間力(共有結合ではない)によって緩やかに引き付け合い、適度に寄せ集まることにより、第2の化合物が高密度に存在することを抑制できる。すなわち、第1の化合物同士および第2の化合物同士がそれぞれ密集し分離するのではなく、両化合物が混在した状態となる結果、上記樹脂層は、第2の化合物同士のみが高密度に化学結合する場合に較べて柔軟性の高いものになると推察される。
このような観点からも、上記樹脂層は、隣接する部材からの剥離の抑制が可能となる。
さらに、上記組成物を用いて形成された樹脂層は、第1の化合物同士が、芳香族環同士の分子間力(共有結合ではない)によって緩やかに引き付け合い、適度に寄せ集まることにより、第2の化合物が高密度に存在することを抑制できる。すなわち、第1の化合物同士および第2の化合物同士がそれぞれ密集し分離するのではなく、両化合物が混在した状態となる結果、上記樹脂層は、第2の化合物同士のみが高密度に化学結合する場合に較べて柔軟性の高いものになると推察される。
このような観点からも、上記樹脂層は、隣接する部材からの剥離の抑制が可能となる。
さらに、上記粒子を有することで、本発明の組成物は、屈折率の高い樹脂層の形成が容易となる。このため、上記組成物は、例えば、透明導電層の隠ぺい性に優れた樹脂層の形成が容易となる。
以上のことから、本発明の組成物は、屈折率および硬度が高く、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層の形成が容易であり、例えば、上記積層部材が、基材、上記樹脂層および透明導電層がこの順で配置されている場合には、基材上に配置される透明導電層の隠ぺい性および保護性能に優れ、かつ、基材からの剥離の少ない樹脂層の形成が容易なものとなるのである。
以上のことから、本発明の組成物は、屈折率および硬度が高く、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層の形成が容易であり、例えば、上記積層部材が、基材、上記樹脂層および透明導電層がこの順で配置されている場合には、基材上に配置される透明導電層の隠ぺい性および保護性能に優れ、かつ、基材からの剥離の少ない樹脂層の形成が容易なものとなるのである。
本発明の組成物は、第1の化合物、第2の化合物および粒子を有するものである。
以下、本発明の組成物の各成分について詳細に説明する。
以下、本発明の組成物の各成分について詳細に説明する。
1.第1の化合物
上記第1の化合物は、光吸収性を有する構造を有し、エチレン性不飽和二重結合基を1個または2個有する化合物である。
また、上記第1の化合物の固形分中の含有量は、6質量%以上である。
上記第1の化合物は、光吸収性を有する構造を有し、エチレン性不飽和二重結合基を1個または2個有する化合物である。
また、上記第1の化合物の固形分中の含有量は、6質量%以上である。
(1)光吸収性を有する構造
本発明において、光吸収性を有する構造とは、上記組成物の硬化物を含む樹脂層に対して露光された際に、露光光を吸収することで、樹脂層の硬化収縮を抑制し、樹脂層の隣接する部材からの剥離を抑制できる構造をいうものである。
このような構造としては、例えば、250nmの波長の光の透過率が、30%以下であるものとすることができ、なかでも、250nmの波長の光の透過率が、30%以下であり、かつ300nmの波長の光の透過率が50%以上であるものであることが好ましい。樹脂層形成後の露光工程で、樹脂層の硬化収縮を抑制しつつ、上記露光工程による硬化処理、例えば、液晶パネル等の表示装置を配置する工程で硬化することが必要とされる部材の硬化処理等を安定的に実施可能となるからである。
なお、上述の光の透過率は、評価対象である光吸収性を有する構造の化合物を用いた測定用サンプルと、標準サンプルと、を作成し、両サンプルを、分光光度計を用いて各波長における透過率を測定し、各波長における((測定用サンプルの透過率)/(標準サンプルの透過率))×100%を算出する方法を用いて得られるものである。
なお、分光光度計としては、例えば、島津製作所製UV−3150を用いることができる。また、測定用サンプルおよび標準サンプルの透過率の測定は、例えば、波長200nm〜440nmの範囲内を測定する方法で得ることができる。
また、測定用サンプルは、シクロオレフィンポリマー(COP)フィルムおよび樹脂層がこの順で積層された積層体である。したがって、透過率の測定は、上記樹脂層のみを対象とするのではなく、基材であるCOPフィルムを含む積層体全体の透過率を測定するものである。
上記測定用サンプルは、基材として準備したCOPフィルム(日本ゼオン社製 ゼオノアフィルムZF14、100μm厚)上に、後述する実施例3の第1の化合物のみを評価対象である光吸収性を有する構造の化合物に置き換えて得られた組成物を準備し、次いで、その組成物を乾燥後の塗膜の厚みが1.5μmとなるようにバーコーター6番で塗布し、次いで、温度90℃の熱オーブン中で3分間乾燥して塗膜を形成した後、塗膜の全面に対して、光源:高圧水銀灯、露光量:400mJ/cm2の露光条件で露光を行い樹脂層を形成する方法を用いて得られるものである。
さらに、上記標準サンプルは、後述する比較例2の組成物を準備し、上記測定用サンプルと同条件で樹脂層を形成する方法を用いて得られるものである。なお、標準サンプルの光の透過率も、測定用サンプル同様に、基材であるCOPフィルムを含む積層体全体の透過率をいうものである。
本発明において、光吸収性を有する構造とは、上記組成物の硬化物を含む樹脂層に対して露光された際に、露光光を吸収することで、樹脂層の硬化収縮を抑制し、樹脂層の隣接する部材からの剥離を抑制できる構造をいうものである。
このような構造としては、例えば、250nmの波長の光の透過率が、30%以下であるものとすることができ、なかでも、250nmの波長の光の透過率が、30%以下であり、かつ300nmの波長の光の透過率が50%以上であるものであることが好ましい。樹脂層形成後の露光工程で、樹脂層の硬化収縮を抑制しつつ、上記露光工程による硬化処理、例えば、液晶パネル等の表示装置を配置する工程で硬化することが必要とされる部材の硬化処理等を安定的に実施可能となるからである。
なお、上述の光の透過率は、評価対象である光吸収性を有する構造の化合物を用いた測定用サンプルと、標準サンプルと、を作成し、両サンプルを、分光光度計を用いて各波長における透過率を測定し、各波長における((測定用サンプルの透過率)/(標準サンプルの透過率))×100%を算出する方法を用いて得られるものである。
なお、分光光度計としては、例えば、島津製作所製UV−3150を用いることができる。また、測定用サンプルおよび標準サンプルの透過率の測定は、例えば、波長200nm〜440nmの範囲内を測定する方法で得ることができる。
また、測定用サンプルは、シクロオレフィンポリマー(COP)フィルムおよび樹脂層がこの順で積層された積層体である。したがって、透過率の測定は、上記樹脂層のみを対象とするのではなく、基材であるCOPフィルムを含む積層体全体の透過率を測定するものである。
上記測定用サンプルは、基材として準備したCOPフィルム(日本ゼオン社製 ゼオノアフィルムZF14、100μm厚)上に、後述する実施例3の第1の化合物のみを評価対象である光吸収性を有する構造の化合物に置き換えて得られた組成物を準備し、次いで、その組成物を乾燥後の塗膜の厚みが1.5μmとなるようにバーコーター6番で塗布し、次いで、温度90℃の熱オーブン中で3分間乾燥して塗膜を形成した後、塗膜の全面に対して、光源:高圧水銀灯、露光量:400mJ/cm2の露光条件で露光を行い樹脂層を形成する方法を用いて得られるものである。
さらに、上記標準サンプルは、後述する比較例2の組成物を準備し、上記測定用サンプルと同条件で樹脂層を形成する方法を用いて得られるものである。なお、標準サンプルの光の透過率も、測定用サンプル同様に、基材であるCOPフィルムを含む積層体全体の透過率をいうものである。
このような光吸収性を有する構造は、より具体的には、2個以上の芳香族環が単結合で結合した共役構造等を挙げることができる。
つまり、本発明においては、上記第1の化合物として、2個以上の芳香族環が単結合で結合した共役構造を有し、エチレン性不飽和二重結合基を1個または2個有する化合物を用いることができる。
つまり、本発明においては、上記第1の化合物として、2個以上の芳香族環が単結合で結合した共役構造を有し、エチレン性不飽和二重結合基を1個または2個有する化合物を用いることができる。
上述の共役構造は、2個以上の芳香族環が単結合で結合している構造である。
上記芳香族環としては、芳香族性を有するものであればよく、ベンゼン環等の炭素のみにより環状構造が形成される芳香族炭化水素環以外に、ベンゾトリアゾール環、チオフェン環等の、酸素、窒素、硫黄等の炭素以外の原子を環状構造に含む複素芳香族環も含むことができる。
単結合で結合される芳香族環は、例えば、ベンゼン環等の単環に限定されず、ベンゾトリアゾール環等の縮合環も用いることができる。
単結合で結合しているとは、2個の芳香族環が単結合で結合され、2個の芳香族環同士が共役系を形成している部位を含むものであればよく、例えば、フルオレン構造のように、単結合が2個の芳香族環を連結する環構造(フルオレン構造の場合には5員環)の一部として含まれる場合も該当するものである。
単結合により結合される芳香族環としては、具体的には、ベンゼン環、ナフタレン環、ベンゾトリアゾール環、チオフェン環、トリアジン環等を挙げることができる。
また、2個以上の芳香族環が単結合で結合するとは、芳香族環同士を結合する単結合の数が1個以上であることをいうものであり、例えば、テルフェニル構造のように、3つのベンゼン環が2つの単結合により結合した構造も含むものである。
上記2個以上の芳香族環が単結合で結合した共役構造としては、例えば、下記式(1)に示すビフェニル構造、下記式(2)に示すビナフタレン構造、下記式(3)に示すフルオレン構造、下記式(4)に示すフェニルベンゾトリアゾール構造等を挙げることができる。
なかでも本発明においては、上記共役構造が、ビフェニル構造、フルオレン構造、フェニルベンゾトリアゾール構造であることが好ましく、特に、ビフェニル構造であることが好ましい。上記共役構造は、光吸収能に優れ、本発明の組成物を用いて形成された樹脂層は、隣接する部材からの剥離の少ないものとなるからである。また、上記共役構造を有する化合物は、硬度の高さおよび隣接する部材からの剥離の少なさのバランスに優れた樹脂層の形成が容易だからである。
なお、上記共役構造は、第1の化合物中に少なくとも1個含まれるものであるが、2個以上含まれるものであってもよい。
上記芳香族環としては、芳香族性を有するものであればよく、ベンゼン環等の炭素のみにより環状構造が形成される芳香族炭化水素環以外に、ベンゾトリアゾール環、チオフェン環等の、酸素、窒素、硫黄等の炭素以外の原子を環状構造に含む複素芳香族環も含むことができる。
単結合で結合される芳香族環は、例えば、ベンゼン環等の単環に限定されず、ベンゾトリアゾール環等の縮合環も用いることができる。
単結合で結合しているとは、2個の芳香族環が単結合で結合され、2個の芳香族環同士が共役系を形成している部位を含むものであればよく、例えば、フルオレン構造のように、単結合が2個の芳香族環を連結する環構造(フルオレン構造の場合には5員環)の一部として含まれる場合も該当するものである。
単結合により結合される芳香族環としては、具体的には、ベンゼン環、ナフタレン環、ベンゾトリアゾール環、チオフェン環、トリアジン環等を挙げることができる。
また、2個以上の芳香族環が単結合で結合するとは、芳香族環同士を結合する単結合の数が1個以上であることをいうものであり、例えば、テルフェニル構造のように、3つのベンゼン環が2つの単結合により結合した構造も含むものである。
上記2個以上の芳香族環が単結合で結合した共役構造としては、例えば、下記式(1)に示すビフェニル構造、下記式(2)に示すビナフタレン構造、下記式(3)に示すフルオレン構造、下記式(4)に示すフェニルベンゾトリアゾール構造等を挙げることができる。
なかでも本発明においては、上記共役構造が、ビフェニル構造、フルオレン構造、フェニルベンゾトリアゾール構造であることが好ましく、特に、ビフェニル構造であることが好ましい。上記共役構造は、光吸収能に優れ、本発明の組成物を用いて形成された樹脂層は、隣接する部材からの剥離の少ないものとなるからである。また、上記共役構造を有する化合物は、硬度の高さおよび隣接する部材からの剥離の少なさのバランスに優れた樹脂層の形成が容易だからである。
なお、上記共役構造は、第1の化合物中に少なくとも1個含まれるものであるが、2個以上含まれるものであってもよい。
また、上記2個以上の芳香族環が単結合で結合した共役構造は、置換基を有していてもよい。置換基の例としては、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、スルホ基、カルバモイル基、スルファモイル基、ウレイド基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、脂肪族アシル基、脂肪族アシルオキシ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、脂肪族アミド基、脂肪族スルホンアミド基、脂肪族置換アミノ基、脂肪族置換カルバモイル基、脂肪族置換スルファモイル基、脂肪族置換ウレイド基などを代表例として挙げることができる。
(2)エチレン性不飽和二重結合基
上記第1の化合物に含まれるエチレン性不飽和二重結合基としては、エチレン性不飽和二重結合を有し、例えば、紫外線等の活性エネルギー線の照射またはラジカルの作用により重合可能なものであればよく、具体的には、ビニル基(CH2=CH−)、アクリロイル基(CH2=CH−C(=O)−)、メタアクリロイル基(CH2=C(CH3)−C(=O)−)を挙げることができ、なかでもアクリロイル基またはメタアクリロイル基(以下、(メタ)アクリロイル基と称する場合がある。)であることが好ましい。
上記第1の化合物に含まれるエチレン性不飽和二重結合基としては、エチレン性不飽和二重結合を有し、例えば、紫外線等の活性エネルギー線の照射またはラジカルの作用により重合可能なものであればよく、具体的には、ビニル基(CH2=CH−)、アクリロイル基(CH2=CH−C(=O)−)、メタアクリロイル基(CH2=C(CH3)−C(=O)−)を挙げることができ、なかでもアクリロイル基またはメタアクリロイル基(以下、(メタ)アクリロイル基と称する場合がある。)であることが好ましい。
上記エチレン性不飽和二重結合基の第1の化合物中の含有数としては、1個または2個であればよいが、1個であること、すなわち、上記第1の化合物がエチレン性不飽和二重結合基を1個有することが好ましい。上記含有数であることで、本発明の組成物を用いて形成された樹脂層は、樹脂層形成後に露光工程を受けた場合でも、硬化収縮を容易に抑制でき、隣接する部材からの剥離の少ないものとなるからである。
(3)第1の化合物
上記第1の化合物の分子量としては、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層を形成可能であればよく、10000以下とすることができ、なかでも、5000以下であることが好ましく、特に、1000以下であることが好ましく、なかでも特に600以下であることが好ましい。上記分子量の上限が上述の範囲であることにより、本発明の組成物は、ヘイズの小さい樹脂層の形成が容易となるからである。
また、上記分子量の下限は、光吸収性を有する構造およびエチレン性不飽和二重結合基を含むことができるものであればよく、例えば、200以上とすることができる。
なお、上記分子量は、上記第1の化合物が後述する式(11)が有する(−C2H4−O)n−)等の繰り返し部位を有し、分子量を一義的に決定できない場合には、重量平均分子量(Mw)とすることができる。
また、重量平均分子量(Mw)は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定された値であり(東ソー(株)製、HLC−8120GPC)、溶出溶媒を0.01モル/リットルの臭化リチウムを添加したN−メチルピロリドンとし、校正曲線用ポリスチレンスタンダードをMw377400、Mw210500、Mw96000、Mw50400、Mw206500、Mw10850、Mw5460、Mw2930、Mw1300、Mw580(以上、Polymer Laboratories社製 Easi PS−2シリーズ)及びMw1090000(東ソー(株)製)とし、測定カラムをTSK−GEL ALPHA−M×2本(東ソー(株)製)として測定したものである。
上記第1の化合物の分子量としては、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層を形成可能であればよく、10000以下とすることができ、なかでも、5000以下であることが好ましく、特に、1000以下であることが好ましく、なかでも特に600以下であることが好ましい。上記分子量の上限が上述の範囲であることにより、本発明の組成物は、ヘイズの小さい樹脂層の形成が容易となるからである。
また、上記分子量の下限は、光吸収性を有する構造およびエチレン性不飽和二重結合基を含むことができるものであればよく、例えば、200以上とすることができる。
なお、上記分子量は、上記第1の化合物が後述する式(11)が有する(−C2H4−O)n−)等の繰り返し部位を有し、分子量を一義的に決定できない場合には、重量平均分子量(Mw)とすることができる。
また、重量平均分子量(Mw)は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定された値であり(東ソー(株)製、HLC−8120GPC)、溶出溶媒を0.01モル/リットルの臭化リチウムを添加したN−メチルピロリドンとし、校正曲線用ポリスチレンスタンダードをMw377400、Mw210500、Mw96000、Mw50400、Mw206500、Mw10850、Mw5460、Mw2930、Mw1300、Mw580(以上、Polymer Laboratories社製 Easi PS−2シリーズ)及びMw1090000(東ソー(株)製)とし、測定カラムをTSK−GEL ALPHA−M×2本(東ソー(株)製)として測定したものである。
上記第1の化合物の具体例としては、例えば、第1の化合物が、上記2個以上の芳香族環が単結合で結合した共役構造を有し、エチレン性不飽和二重結合基を1個または2個有するものである場合には、下記式(11)〜(15)で示される化合物を挙げることができる。
本発明においては、なかでも、上記第1の化合物が、エチレン性不飽和二重結合基を1個有する下記式(11)、(13)で示される化合物であることが好ましく、特に、下記式(11)で示される化合物であることが好ましい。上記化合物は、硬度および隣接する部材からの剥離の少なさのバランスに優れた樹脂層の形成が容易だからである。
本発明においては、なかでも、上記第1の化合物が、エチレン性不飽和二重結合基を1個有する下記式(11)、(13)で示される化合物であることが好ましく、特に、下記式(11)で示される化合物であることが好ましい。上記化合物は、硬度および隣接する部材からの剥離の少なさのバランスに優れた樹脂層の形成が容易だからである。
(式(11)中のnは1以上の整数である。)
なお、式(11)中のnは、1以上の整数であればよく、例えば、10以下とすることができる。本発明において、上記nは、1以上5以下であることが好ましく、1以上2以下であることが好ましい。
上記第1の化合物の固形分中の含有量としては、6質量%以上であればよいが、8質量%以上であることが好ましく、なかでも、10質量%以上であることが好ましく、特に、12質量%以上であることが好ましい。上記含有量の下限が上述の範囲内であることで、本発明の組成物は、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層の形成が容易となるからである。また、上記組成物は、硬度の高い樹脂層の形成が容易となるからである。
また、上記含有量の上限としては、30質量%以下とすることができ、25質量%以下であることが好ましい。上記含有量の下限が上述の範囲内であることで、本発明の組成物は、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層の形成が容易となるからである。また、上記組成物は、硬度が高く、屈折率の高い樹脂層の形成が容易となるからである。
なお、固形分とは、組成物中の溶剤以外の全ての成分を示すものである。
また、上記含有量の上限としては、30質量%以下とすることができ、25質量%以下であることが好ましい。上記含有量の下限が上述の範囲内であることで、本発明の組成物は、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層の形成が容易となるからである。また、上記組成物は、硬度が高く、屈折率の高い樹脂層の形成が容易となるからである。
なお、固形分とは、組成物中の溶剤以外の全ての成分を示すものである。
上記第1の化合物および上記第2の化合物の固形分中の含有量の割合(第1の化合物の固形分中の含有量/第2の化合物の固形分中の含有量)としては、本発明の組成物が、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層を形成可能なものであればよく、0.10以上6以下であることが好ましく、なかでも、0.15以上4以下であることが好ましく、特に、0.16以上4以下であることが好ましく、なかでも特に、0.20以上3以下であることが好ましい。上記割合が上述の範囲であることで、本発明の組成物は、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層の形成が容易となるからである。
2.第2の化合物
上記第2の化合物は、エチレン性不飽和二重結合基を3個以上有する化合物である。
上記第2の化合物は、エチレン性不飽和二重結合基を3個以上有する化合物である。
上記エチレン性不飽和二重結合基の数としては、3個以上であり、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層を形成可能なものであればよいが、4個以上であることが好ましく、5個以上であることがより好ましく、6個以上であることが更に好ましい。上記エチレン性不飽和二重結合基の数の下限が上述の範囲であることで、本発明の組成物は、硬度の高い樹脂層の形成が容易となるからである。
また、上記エチレン性不飽和二重結合基の数の上限としては、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層を形成可能なものであればよいが、30個以下とすることができ、なかでも、20個以下であることが好ましい。上記エチレン性不飽和二重結合基の数の上限が上述の範囲であることで、本発明の組成物は、隣接する部材からの剥離抑制の効果を安定的に発揮できるからである。
また、上記エチレン性不飽和二重結合基の数の上限としては、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層を形成可能なものであればよいが、30個以下とすることができ、なかでも、20個以下であることが好ましい。上記エチレン性不飽和二重結合基の数の上限が上述の範囲であることで、本発明の組成物は、隣接する部材からの剥離抑制の効果を安定的に発揮できるからである。
上記第2の化合物の分子量としては、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層を形成可能であればよく、10000以下とすることができ、なかでも、5000以下であることが好ましく、特に、3000以下であることが好ましく、なかでも特に1000以下であることが好ましく、なかでも特に、600以下であることが好ましい。上記分子量の上限が上述の範囲であることにより、本発明の組成物は、ヘイズの小さい樹脂層の形成が容易となるからである。
また、上記分子量の下限は、エチレン性不飽和二重結合基を3個以上含むことができるものであればよく、例えば、250以上とすることができる。
なお、上記分子量は、上記第2の化合物が(−(C2H4−O)n−)等の繰り返し部位を有し、分子量を一義的に決定できない場合には、重量平均分子量(Mw)とすることができる。
また、上記分子量の下限は、エチレン性不飽和二重結合基を3個以上含むことができるものであればよく、例えば、250以上とすることができる。
なお、上記分子量は、上記第2の化合物が(−(C2H4−O)n−)等の繰り返し部位を有し、分子量を一義的に決定できない場合には、重量平均分子量(Mw)とすることができる。
上記第2の化合物は、光吸収性を有する構造を含むものであってもよいが、2個以上の芳香族環が単結合で結合した共役構造等の光吸収性を有する構造を含まないことが好ましい。
本発明の組成物は、硬度の高い樹脂層の形成が容易となるからである。
本発明の組成物は、硬度の高い樹脂層の形成が容易となるからである。
上記第2の化合物の具体例としては、例えば、特開2014−24919号公報に記載の三官能以上の(メタ)アクリレートを用いることができる。
また、上記第2の化合物としては、例えば、特開2016−177190号公報に記載されるウレタン(メタ)アクリレート類等を用いることができる。
上記第2の化合物としては、より具体的には、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、アルキル変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、リン酸トリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カルボン酸変性ジペンタエリストールペンタ(メタ)アクリレート類、ウレタントリ(メタ)アクリレート、エステルトリ(メタ)アクリレート、ウレタンヘキサ(メタ)アクリレート、エステルヘキサ(メタ)アクリレート等の3官能以上の(メタ)アクリレートが挙げられる。
本発明においては、なかでも、ペンタエリスリトールトリアクリレート(3官能)、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(4官能)、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート(4官能)、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート(5官能)、ジペンタエリストールヘキサアクリレート(6官能)、20官能以下のウレタン(メタ)アクリレート等を挙げることができ、なかでも、ジペンタエリストールヘキサアクリレート(6官能)、9官能以上15官能以下のウレタン(メタ)アクリレート等であることが好ましい。上記化合物は、硬度の高い樹脂層の形成が容易だからである。
なお、上記官能基数は、エチレン性不飽和二重結合基の数を示すものである。例えば、3官能は、エチレン性不飽和二重結合基の数が3個であることを示すものである。
また、上記第2の化合物としては、例えば、特開2016−177190号公報に記載されるウレタン(メタ)アクリレート類等を用いることができる。
上記第2の化合物としては、より具体的には、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、アルキル変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、リン酸トリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カルボン酸変性ジペンタエリストールペンタ(メタ)アクリレート類、ウレタントリ(メタ)アクリレート、エステルトリ(メタ)アクリレート、ウレタンヘキサ(メタ)アクリレート、エステルヘキサ(メタ)アクリレート等の3官能以上の(メタ)アクリレートが挙げられる。
本発明においては、なかでも、ペンタエリスリトールトリアクリレート(3官能)、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(4官能)、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート(4官能)、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート(5官能)、ジペンタエリストールヘキサアクリレート(6官能)、20官能以下のウレタン(メタ)アクリレート等を挙げることができ、なかでも、ジペンタエリストールヘキサアクリレート(6官能)、9官能以上15官能以下のウレタン(メタ)アクリレート等であることが好ましい。上記化合物は、硬度の高い樹脂層の形成が容易だからである。
なお、上記官能基数は、エチレン性不飽和二重結合基の数を示すものである。例えば、3官能は、エチレン性不飽和二重結合基の数が3個であることを示すものである。
上記第2の化合物の固形分中の含有量としては、本発明の組成物が、硬度が高く、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層を形成可能なものであればよく、6質量%以上とすることができ、なかでも、8質量%以上であることが好ましく、特に、10質量%以上であることが好ましい。上記含有量の下限が上述の範囲内であることで、本発明の組成物は、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層の形成が容易となるからである。また、上記組成物は、硬度の高い樹脂層の形成が容易となるからである。
また、上記含有量の上限としては、40質量%以下であることが好ましい。上記含有量の上限が上述の範囲内であることで、本発明の組成物は、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層の形成が容易となるからである。
また、上記含有量の上限としては、40質量%以下であることが好ましい。上記含有量の上限が上述の範囲内であることで、本発明の組成物は、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層の形成が容易となるからである。
3.粒子
上記粒子は、本発明の組成物を用いて形成された樹脂層の高屈折率化を図るものである。
上記粒子は、本発明の組成物を用いて形成された樹脂層の高屈折率化を図るものである。
上記粒子としては、本発明の組成物を用いて形成された樹脂層により、例えば、基材上に配置される透明導電層の不可視化が可能となるものであればよく、例えば、金属を含む金属粒子または金属酸化物を含む金属酸化物粒子等を挙げることができ、なかでも、金属酸化物粒子であることが好ましい。本発明の組成物は、透明性の高い樹脂層の形成が容易となるからである。
上記粒子を構成する金属酸化物としては、樹脂層に所望の屈折率を付与できるものであればよく、チタニウム、亜鉛、ジルコニウム、アンチモン、インジウム、スズ、ケイ素、及び、アルミニウムからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を含有するものとすることができる。具体的には、上記金属酸化物は、五酸化アンチモン、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、スズドープ酸化インジウム(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、リンドープ酸化スズ(PTO)、アンチモン酸亜鉛(AZO)、インジウムドープ酸化亜鉛(IZO)、酸化スズ、ATO被覆酸化チタン、アルミニウムドープ酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛等が挙げられる。これらは公知の市販品が容易に入手できる。
上記粒子を構成する金属としては、樹脂層に所望の屈折率を付与できるものであればよく、チタニウム、亜鉛、ジルコニウム、アンチモン、インジウム、スズ、ケイ素、及び、アルミニウムからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を含有するものとすることができる。
上記粒子を構成する材料は、1種類であってもよく、2種類以上を混合してもよい。
上記粒子を構成する金属としては、樹脂層に所望の屈折率を付与できるものであればよく、チタニウム、亜鉛、ジルコニウム、アンチモン、インジウム、スズ、ケイ素、及び、アルミニウムからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を含有するものとすることができる。
上記粒子を構成する材料は、1種類であってもよく、2種類以上を混合してもよい。
上記粒子の平均一次粒径としては、所望の屈折率の樹脂層が形成可能であれば特に限定されるものではなく、例えば、1nm以上100nm以下とすることができ、なかでも、1nm以上50nm以下であることが好ましく、特に、1nm以上30nm以下であることが好ましい。上記平均一次粒径であることで、上記組成物は、屈折率の高い樹脂層の形成が容易となるからである。
なお、上記平均一次粒子径は透過型電子顕微鏡(TEM)や走査透過型電子顕微鏡(STEM)や走査型電子顕微鏡(SEM)により測定した観察像から統計処理により算出される値である。
ここで、統計処理による算出は、SEM画像等からランダムに選んだ1000個の粒子について、直径を測定し、1nm区分のヒストグラムを作成したときの、下記式(A)を用いた算出により行ったものである。当該式(A)で得られた数平均一次粒子径Dnpを、上記平均一次粒子径とする。
また、粒子の形状が球状ではない場合、上記直径は粒子の外接球の直径をいうものである。
なお、上記平均一次粒子径は透過型電子顕微鏡(TEM)や走査透過型電子顕微鏡(STEM)や走査型電子顕微鏡(SEM)により測定した観察像から統計処理により算出される値である。
ここで、統計処理による算出は、SEM画像等からランダムに選んだ1000個の粒子について、直径を測定し、1nm区分のヒストグラムを作成したときの、下記式(A)を用いた算出により行ったものである。当該式(A)で得られた数平均一次粒子径Dnpを、上記平均一次粒子径とする。
また、粒子の形状が球状ではない場合、上記直径は粒子の外接球の直径をいうものである。
Dnp=Σnidi/Σni (A)
Dnp:数平均分子量
di:ヒストグラムのi番目の直径
ni:頻度
Dnp:数平均分子量
di:ヒストグラムのi番目の直径
ni:頻度
粒子の含有量は、樹脂層を所望の屈折率を有するものとすることができるものであれば特に限定されるものではない。具体的には、粒子の固形分中の含有量は、35質量%以上80質量%以下とすることができ、なかでも、40質量%以上75質量%以下であることが好ましく、特に、45質量%以上70質量%以下であることが好ましい。上記含有量であることで、上記組成物は、屈折率の高い樹脂層の形成が容易となり、例えば、基材上に配置される透明導電層の隠ぺい性に優れたものとなるからである。
また、粒子が後述する表面処理されたものである場合、上記粒子の含有量とは、粒子表面に処理された表面処理剤を除く、固形分中の粒子のみの含有量をいうものである。
また、粒子が後述する表面処理されたものである場合、上記粒子の含有量とは、粒子表面に処理された表面処理剤を除く、固形分中の粒子のみの含有量をいうものである。
上記粒子は、上記粒子表面に機能性官能基を結合させる表面処理が施されたものであってもよい。
このような表面処理により上記粒子表面に結合される機能性官能基としては、粒子に要求される機能等に応じて適宜選択することができるが、例えば、エポキシ基、メルカプト基、エチレン性不飽和二重結合基を挙げることができ、なかでも、エチレン性不飽和二重結合基であることが好ましく、特に、(メタ)アクリロイル基であることが特に好ましい。
上記粒子が、エチレン性不飽和二重結合基を表面に有することにより、粒子と樹脂成分とがエチレン性不飽和二重結合基同士の重合により結合可能となり、上記組成物は、例えば、樹脂層形成後に、アルカリ現像工程が実施された際に、アルカリ現像液による劣化の少ない樹脂層を形成可能となるからである。
上記機能性官能基の表面処理後の粒子中の含有量としては、表面処理により要求される機能等に応じて適宜設定できるものであるが、例えば、0.1質量%以上、40質量%以下とすることができる。
なお、エチレン性不飽和二重結合基については、上記「1.第1の化合物」の項に記載の内容と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
このような表面処理により上記粒子表面に結合される機能性官能基としては、粒子に要求される機能等に応じて適宜選択することができるが、例えば、エポキシ基、メルカプト基、エチレン性不飽和二重結合基を挙げることができ、なかでも、エチレン性不飽和二重結合基であることが好ましく、特に、(メタ)アクリロイル基であることが特に好ましい。
上記粒子が、エチレン性不飽和二重結合基を表面に有することにより、粒子と樹脂成分とがエチレン性不飽和二重結合基同士の重合により結合可能となり、上記組成物は、例えば、樹脂層形成後に、アルカリ現像工程が実施された際に、アルカリ現像液による劣化の少ない樹脂層を形成可能となるからである。
上記機能性官能基の表面処理後の粒子中の含有量としては、表面処理により要求される機能等に応じて適宜設定できるものであるが、例えば、0.1質量%以上、40質量%以下とすることができる。
なお、エチレン性不飽和二重結合基については、上記「1.第1の化合物」の項に記載の内容と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
上記表面処理方法としては、上記機能性官能基がエチレン性不飽和二重結合基である場合、エチレン性不飽和二重結合基を有する表面処理剤を未処理の粒子表面に安定的に結合させることができる方法であれば特に限定されるものではないが、例えば、特開2016−177186号公報に記載の低屈折率粒子の表面処理方法と同様の方法を用いることができる。
より具体的には、上記表面処理方法としては、エチレン性不飽和二重結合基を有するシランカップリング剤等と未処理の粒子とを、水を含む有機溶媒中で混合し、シランカップリング剤の加水分解物のシラノール基および未処理の粒子表面の水酸基を反応させる表面処理工程を有する方法を挙げることができる。
また、上記表面処理方法としては、表面処理剤として、例えば、特開2014−028873号公報に記載されるような、カルボキシル基末端および機能性官能基を有するカルボン酸系分散剤を用いる方法であってもよい。具体的には、上記表面処理方法は、上記表面処理剤としてのカルボン酸系分散剤と粒子とを混合し、表面処理剤のカルボキシル基末端(−COO−)と粒子表面の正電荷との間の静電的相互作用により結合する方法であってもよい。
より具体的には、上記表面処理方法としては、エチレン性不飽和二重結合基を有するシランカップリング剤等と未処理の粒子とを、水を含む有機溶媒中で混合し、シランカップリング剤の加水分解物のシラノール基および未処理の粒子表面の水酸基を反応させる表面処理工程を有する方法を挙げることができる。
また、上記表面処理方法としては、表面処理剤として、例えば、特開2014−028873号公報に記載されるような、カルボキシル基末端および機能性官能基を有するカルボン酸系分散剤を用いる方法であってもよい。具体的には、上記表面処理方法は、上記表面処理剤としてのカルボン酸系分散剤と粒子とを混合し、表面処理剤のカルボキシル基末端(−COO−)と粒子表面の正電荷との間の静電的相互作用により結合する方法であってもよい。
4.その他
上記組成物は、第1の化合物、第2の化合物および粒子を含むものであるが、必要に応じてその他の成分を含むものであってもよい。
上記その他の成分としては、開始剤、溶剤等を挙げることができる。
上記組成物は、第1の化合物、第2の化合物および粒子を含むものであるが、必要に応じてその他の成分を含むものであってもよい。
上記その他の成分としては、開始剤、溶剤等を挙げることができる。
(1)開始剤
上記組成物は、開始剤を含むことで、組成物の硬化を容易とすることができる。
このような開始剤としては、組成物の硬化方法に応じて異なるものであるが、光重合開始剤、熱重合開始剤等を挙げることができる。
上記光重合開始剤および熱重合開始剤については、一般的に用いられるものを使用することができ、例えば、特開2011−2759号公報に記載のものを使用することができる。
上記光重合開始剤としては、より具体的には、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパノン−1、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン低重合体、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モリフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(o−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)等を挙げることができる。
また、上記熱重合開始剤としては、過酸化物、ジアゾ化合物等が挙げられる。
上記開始剤の含有量等については、開始剤の種類および上記樹脂層に要求される硬度等に応じて適宜設定されるものであるが、例えば、固形分中に1質量%以上10質量%以下とすることができる。
上記組成物は、開始剤を含むことで、組成物の硬化を容易とすることができる。
このような開始剤としては、組成物の硬化方法に応じて異なるものであるが、光重合開始剤、熱重合開始剤等を挙げることができる。
上記光重合開始剤および熱重合開始剤については、一般的に用いられるものを使用することができ、例えば、特開2011−2759号公報に記載のものを使用することができる。
上記光重合開始剤としては、より具体的には、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパノン−1、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン低重合体、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モリフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(o−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)等を挙げることができる。
また、上記熱重合開始剤としては、過酸化物、ジアゾ化合物等が挙げられる。
上記開始剤の含有量等については、開始剤の種類および上記樹脂層に要求される硬度等に応じて適宜設定されるものであるが、例えば、固形分中に1質量%以上10質量%以下とすることができる。
(2)溶剤
上記組成物は、溶剤を含むことで、組成物の固形分濃度、粘度等の調整が容易となる。
このような溶剤としては、例えば、特開2014−024919号公報に記載の溶剤と同様の内容とすることができる。上記溶剤としては、メタノール、エタノール等のアルコール類;テトラヒドロフラン等のエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)等のグリコールエーテル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のジエチレングリコール類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン等のケトン類;及び、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート等のエステル類;等が挙げられる。
これらの溶剤は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
上記溶剤の含有量としては、目的とする塗布性等に応じて適宜設定可能であるが、好ましくは、上記組成物中の固形分が10質量%以上50質量%以下となるものとすることができる。
上記組成物は、溶剤を含むことで、組成物の固形分濃度、粘度等の調整が容易となる。
このような溶剤としては、例えば、特開2014−024919号公報に記載の溶剤と同様の内容とすることができる。上記溶剤としては、メタノール、エタノール等のアルコール類;テトラヒドロフラン等のエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)等のグリコールエーテル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のジエチレングリコール類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン等のケトン類;及び、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート等のエステル類;等が挙げられる。
これらの溶剤は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
上記溶剤の含有量としては、目的とする塗布性等に応じて適宜設定可能であるが、好ましくは、上記組成物中の固形分が10質量%以上50質量%以下となるものとすることができる。
(3)その他
上記組成物は、その他の成分として、密着助剤、界面活性剤、重合禁止剤、酸化防止剤、光安定剤、分散剤、レベリング剤、上記粒子の分散安定性を付与する分散剤、および硬度向上等のため無機微粒子(コロイダルシリカ等)等を適宜使用してもよい。
上記組成物は、その他の成分として、密着助剤、界面活性剤、重合禁止剤、酸化防止剤、光安定剤、分散剤、レベリング剤、上記粒子の分散安定性を付与する分散剤、および硬度向上等のため無機微粒子(コロイダルシリカ等)等を適宜使用してもよい。
上記その他の成分は、第1の化合物および第2の化合物以外のその他の樹脂成分を含むものであってもよい。
上記その他の樹脂成分としては、例えば、エチレン性不飽和二重結合基を1個または2個有し、光吸収性を有する構造を含まない第3の化合物、エチレン性不飽和二重結合基を含まない非重合性ポリマー等を挙げることができる。
上記その他の樹脂成分としては、例えば、エチレン性不飽和二重結合基を1個または2個有し、光吸収性を有する構造を含まない第3の化合物、エチレン性不飽和二重結合基を含まない非重合性ポリマー等を挙げることができる。
5.組成物
上記組成物の調製方法は、上記各成分が安定的に分散したものとすることができる方法であれば特に限定されない。
上記調製方法は、例えば、溶剤中に、第1の化合物、第2の化合物、粒子、必要に応じて開始剤等をこの順で添加する方法等を挙げることができる。
上記組成物の調製方法は、上記各成分が安定的に分散したものとすることができる方法であれば特に限定されない。
上記調製方法は、例えば、溶剤中に、第1の化合物、第2の化合物、粒子、必要に応じて開始剤等をこの順で添加する方法等を挙げることができる。
上記組成物の用途としては、屈折率が高く、硬度が高く、隣接する部材からの剥離の少ないことが要求される樹脂層の形成に用いられるものとすることができる。
このような樹脂層の用途としては、より具体的には、タッチパネル等に含まれる透明電極のインデックスマッチング層、ディスプレイパネル等に用いられる各種ハードコート層、反射防止層等を挙げることができる。
このような樹脂層の用途としては、より具体的には、タッチパネル等に含まれる透明電極のインデックスマッチング層、ディスプレイパネル等に用いられる各種ハードコート層、反射防止層等を挙げることができる。
B.積層部材
次に、本発明の積層部材について説明する。
本発明の積層部材は、樹脂層を有するものであって、上記樹脂層が、上述の組成物の硬化物を含むことを特徴とするものである。
次に、本発明の積層部材について説明する。
本発明の積層部材は、樹脂層を有するものであって、上記樹脂層が、上述の組成物の硬化物を含むことを特徴とするものである。
このような本発明の積層部材を図を参照して説明する。図1は、本発明の積層部材の一例を示す概略断面図である。
図1に例示するように、本発明の積層部材10は、基材1、樹脂層2および透明導電層3がこの順で配置され、上記樹脂層2が、上述の組成物の硬化物を含むものである。
なお、図1は、透明導電層3として、互いに絶縁された2つの透明導電層(第1の透明導電層3aおよび第2の透明導電層3b)を有する例を示すものである。
図1に例示するように、本発明の積層部材10は、基材1、樹脂層2および透明導電層3がこの順で配置され、上記樹脂層2が、上述の組成物の硬化物を含むものである。
なお、図1は、透明導電層3として、互いに絶縁された2つの透明導電層(第1の透明導電層3aおよび第2の透明導電層3b)を有する例を示すものである。
本発明によれば、上記樹脂層が上述の組成物の硬化物を含むことで、上記積層部材は、屈折率および硬度が高く、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層を有するものとなる。
このため、上記積層部材が、例えば、樹脂層と接するように基材および透明導電層を含む場合、より具体的には、基材、上記樹脂層および透明導電層がこの順で配置されている場合には、上記積層部材は、基材上に樹脂層を介して配置される透明導電層の隠ぺい性および保護性能に優れ、かつ、樹脂層の基材からの剥離の少ないものとなる。
このため、上記積層部材が、例えば、樹脂層と接するように基材および透明導電層を含む場合、より具体的には、基材、上記樹脂層および透明導電層がこの順で配置されている場合には、上記積層部材は、基材上に樹脂層を介して配置される透明導電層の隠ぺい性および保護性能に優れ、かつ、樹脂層の基材からの剥離の少ないものとなる。
本発明の積層部材は、樹脂層を有するものである。
以下、本発明の積層部材の各構成について詳細に説明する。
以下、本発明の積層部材の各構成について詳細に説明する。
1.樹脂層
上記樹脂層は、上述の組成物の硬化物を含むものである。
なお、上記組成物については、上記「A.組成物」の項に記載の内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
上記樹脂層は、上述の組成物の硬化物を含むものである。
なお、上記組成物については、上記「A.組成物」の項に記載の内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
上記樹脂層は、上記硬化物を含むものであり、組成物の塗膜を硬化させたものとすることができる。
上記組成物の硬化方法としては、上記組成物に含まれる第1の化合物および第2の化合物が有するエチレン性不飽和二重結合基同士の重合部位を形成できる方法であればよい。上記硬化方法は、例えば、上記組成物が開始剤として熱重合開始剤を含む場合には、上記塗膜を加熱する方法を挙げることができ、上記組成物が開始剤として光重合開始剤を含む場合には、上記塗膜を露光する方法を挙げることができる。
上記組成物の硬化方法としては、上記組成物に含まれる第1の化合物および第2の化合物が有するエチレン性不飽和二重結合基同士の重合部位を形成できる方法であればよい。上記硬化方法は、例えば、上記組成物が開始剤として熱重合開始剤を含む場合には、上記塗膜を加熱する方法を挙げることができ、上記組成物が開始剤として光重合開始剤を含む場合には、上記塗膜を露光する方法を挙げることができる。
上記樹脂層の厚みとしては、上記積層部材の種類、用途等に応じて適宜設定されるものであるが、例えば、0.1μm以上3μm以下とすることができる。
上記樹脂層の全光線透過率としては、上記積層部材の種類、用途等に応じて適宜設定されるものであるが、例えば85%以上であることが好ましく、なかでも88%以上であることが好ましい。上記全光線透過率が上述の範囲内であることにより、上記積層部材は、透明性に優れた光学部材として使用可能となるからである。
なお、上記全光線透過率の上限は高いほど好ましいが、樹脂層に所望の強度を付与するとの観点、材料選択の自由度の観点等から、例えば、95%以下とすることができる。
また、全光線透過率については、JIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法)により測定することができる。
なお、上記全光線透過率は、測定対象となる樹脂層をPETフィルム(東洋紡社製PETフィルム(コスモシャインA4300、100μm厚))上に配置した積層体全体、すなわち、PETフィルム及び樹脂層を含む積層体全体の全光線透過率をいうものである。測定に用いる積層体は、例えば、測定対象となる樹脂層と同一組成の組成物を上記樹脂層と同一厚みとなるように上記PETフィルム上に塗布硬化させて得られた積層体を用いることができる。
なお、上記全光線透過率の上限は高いほど好ましいが、樹脂層に所望の強度を付与するとの観点、材料選択の自由度の観点等から、例えば、95%以下とすることができる。
また、全光線透過率については、JIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法)により測定することができる。
なお、上記全光線透過率は、測定対象となる樹脂層をPETフィルム(東洋紡社製PETフィルム(コスモシャインA4300、100μm厚))上に配置した積層体全体、すなわち、PETフィルム及び樹脂層を含む積層体全体の全光線透過率をいうものである。測定に用いる積層体は、例えば、測定対象となる樹脂層と同一組成の組成物を上記樹脂層と同一厚みとなるように上記PETフィルム上に塗布硬化させて得られた積層体を用いることができる。
上記樹脂層は、上記積層部材に少なくとも1層含まれるものであればよく、他の層を介して2層以上含まれるものであってもよい。
2.その他の層
上記積層部材は、上記樹脂層を有するものであるが、通常、樹脂層以外のその他の層を有するものである。
このようなその他の層としては、例えば、樹脂層等を支持する基材、透明導電層等を挙げることができる。
上記積層部材は、上記樹脂層を有するものであるが、通常、樹脂層以外のその他の層を有するものである。
このようなその他の層としては、例えば、樹脂層等を支持する基材、透明導電層等を挙げることができる。
(1)基材
上記積層部材は、樹脂層等を支持する基材を有するものであることが好ましい。上記積層部材は、樹脂層等の形成が容易となるからである。
このような基材の構成材料としては、例えば、ガラス等の無機材料であってもよいが、特開2014−24919号公報の透明基板の構成材料として例示されるような樹脂材料であることが好ましい。
上記樹脂材料としては、より具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリメチルメタクリレート等のアクリル、ポリアミド、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、シンジオタクティック・ポリスチレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、フッ素樹脂、ポリエーテルニトリル、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリシクロヘキセン、ポリノルボルネン系樹脂、ポリサルホン、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、熱可塑性ポリイミド、トリアセチルセルロース(TAC)、シクロオレフィンポリマー(COP)等を挙げることができる。
上記樹脂材料は、上記組成物に含まれる第1の化合物等が浸透し易く、樹脂層との密着性に優れた基材となるからである。したがって、上記基材が樹脂層に隣接する部材である場合、上記構成材料の基材は、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層を有するとの本発明の効果をより効果的に発揮できるからである。
上記積層部材は、樹脂層等を支持する基材を有するものであることが好ましい。上記積層部材は、樹脂層等の形成が容易となるからである。
このような基材の構成材料としては、例えば、ガラス等の無機材料であってもよいが、特開2014−24919号公報の透明基板の構成材料として例示されるような樹脂材料であることが好ましい。
上記樹脂材料としては、より具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリメチルメタクリレート等のアクリル、ポリアミド、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、シンジオタクティック・ポリスチレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、フッ素樹脂、ポリエーテルニトリル、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリシクロヘキセン、ポリノルボルネン系樹脂、ポリサルホン、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、熱可塑性ポリイミド、トリアセチルセルロース(TAC)、シクロオレフィンポリマー(COP)等を挙げることができる。
上記樹脂材料は、上記組成物に含まれる第1の化合物等が浸透し易く、樹脂層との密着性に優れた基材となるからである。したがって、上記基材が樹脂層に隣接する部材である場合、上記構成材料の基材は、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層を有するとの本発明の効果をより効果的に発揮できるからである。
また、基材の厚みとしては、可撓性を有するフィルム状となるものであることが好ましく、上記基材が樹脂材料からなる場合には、具体的には、50μm以上300μm以下とすることが好ましい。
上記基材の全光線透過率については、基材に要求される強度等に応じて適宜設定されるものであるが、例えば、上記「1.樹脂層」の項に記載の樹脂層の全光線透過率と同様の内容とすることができる。
上記基材の配置箇所は、樹脂層と隣接する、すなわち、樹脂層と直接接するものであってもよく、樹脂層との間に他の層を介して配置される箇所であってもよいが、基材からの剥離の少ないものとするとの観点からは、樹脂層と隣接することが好ましい。
上記基材の積層部材中の数は、1層のみであってもよく、2層以上であってもよい。
(2)透明導電層
上記積層部材は、樹脂層上に透明導電層を有するものであることが好ましい。樹脂層を有することで透明導電層の隠ぺい性および保護性能に優れるとの本発明の効果をより効果的に発揮できるからである。
このような透明導電層としては、一般的な透明導電層と同様とすることができ、例えば、特開2014−24919号公報に記載される透明電極と同様とすることができる。
上記透明導電層の構成材料として、具体的には、インジウム錫酸化物(ITO)等の金属酸化物を含むものとすること、例えば、透明導電層としてITO層等の金属酸化物層を用いることができる。
上記透明導電層の平面視上のパターンおよび厚みについては、具体的には、特開2011−210176号公報や2010−238052号公報に記載のパターン等とすることができる。
上記積層部材は、樹脂層上に透明導電層を有するものであることが好ましい。樹脂層を有することで透明導電層の隠ぺい性および保護性能に優れるとの本発明の効果をより効果的に発揮できるからである。
このような透明導電層としては、一般的な透明導電層と同様とすることができ、例えば、特開2014−24919号公報に記載される透明電極と同様とすることができる。
上記透明導電層の構成材料として、具体的には、インジウム錫酸化物(ITO)等の金属酸化物を含むものとすること、例えば、透明導電層としてITO層等の金属酸化物層を用いることができる。
上記透明導電層の平面視上のパターンおよび厚みについては、具体的には、特開2011−210176号公報や2010−238052号公報に記載のパターン等とすることができる。
上記透明導電層の全光線透過率については、透明導電層に要求される導電性等に応じて適宜設定されるものであるが、例えば、上記「1.樹脂層」の項に記載の樹脂層の全光線透過率と同様の内容とすることができる。
上記透明導電層の配置箇所は、樹脂層と隣接する、すなわち、樹脂層と直接接するものであってもよく、樹脂層との間に他の層を介して配置される箇所であってもよいが、透明導電層の隠ぺい性に優れる積層部材とする観点からは、樹脂層と隣接することが好ましい。
上記透明導電層は、互いに絶縁された2つの透明導電層(第1の透明導電層および第2の透明導電層)を有する場合、それぞれの透明導電層は、同一の樹脂層上に配置されるものであってもよい。
上記透明導電層は、互いに絶縁された2つの透明導電層(第1の透明導電層および第2の透明導電層)を有する場合、それぞれの透明導電層は、同一の樹脂層上に配置されるものであってもよい。
(3)その他
上記その他の層としては、基材および透明導電層を挙げられるが、さらにこれら以外にも、例えば、基材および樹脂層の間に配置され、基材および樹脂層間の接着性を向上させるプライマー層、積層部材を形成する前の基材または積層部材を重ね合わせた際に、基材同士または積層部材同士が密着することを防止するブロッキング防止層等を挙げることができる。
また、上記その他の層としては、干渉縞防止層、帯電防止層、ガスバリア性向上層等も挙げることができる。
上記その他の層としては、基材および透明導電層を挙げられるが、さらにこれら以外にも、例えば、基材および樹脂層の間に配置され、基材および樹脂層間の接着性を向上させるプライマー層、積層部材を形成する前の基材または積層部材を重ね合わせた際に、基材同士または積層部材同士が密着することを防止するブロッキング防止層等を挙げることができる。
また、上記その他の層としては、干渉縞防止層、帯電防止層、ガスバリア性向上層等も挙げることができる。
3.積層部材
上記積層部材は、層構成として、基材、樹脂層および透明導電層を有する場合、上記積層部材は、基材、透明導電層および樹脂層がこの順で配置されているもの、または、基材、樹脂層および透明導電層がこの順で配置されているものとすることができる。
本発明においては、上記積層部材が、基材、樹脂層および透明導電層を有する場合、上記積層部材が、基材、樹脂層および透明導電層がこの順で配置されているものであることが好ましい。上記積層構造であることで、上記積層部材は、基材上に配置される透明導電層の隠ぺい性および保護性能に優れ、かつ、積層部材の製造時および積層部材を用いた製品の製造時に、樹脂層の基材からの剥離の少ないものとなる。このため、上記配置であることで、積層部材は、例えば、透明導電層が目立たなく、透明導電層の安定性に優れ、また、生産効率の高いもののとなるからでる。
また、上記積層部材が、基材、透明導電層および樹脂層がこの順で配置されているものである場合、上記樹脂層は、透明導電層の隠ぺい性および保護性能に優れ、かつ、積層部材の製造時および積層部材を用いた製品の製造時に、透明導電層からの剥離の少ないものとすることができる。
上記積層部材は、層構成として、基材、樹脂層および透明導電層を有する場合、上記積層部材は、基材、透明導電層および樹脂層がこの順で配置されているもの、または、基材、樹脂層および透明導電層がこの順で配置されているものとすることができる。
本発明においては、上記積層部材が、基材、樹脂層および透明導電層を有する場合、上記積層部材が、基材、樹脂層および透明導電層がこの順で配置されているものであることが好ましい。上記積層構造であることで、上記積層部材は、基材上に配置される透明導電層の隠ぺい性および保護性能に優れ、かつ、積層部材の製造時および積層部材を用いた製品の製造時に、樹脂層の基材からの剥離の少ないものとなる。このため、上記配置であることで、積層部材は、例えば、透明導電層が目立たなく、透明導電層の安定性に優れ、また、生産効率の高いもののとなるからでる。
また、上記積層部材が、基材、透明導電層および樹脂層がこの順で配置されているものである場合、上記樹脂層は、透明導電層の隠ぺい性および保護性能に優れ、かつ、積層部材の製造時および積層部材を用いた製品の製造時に、透明導電層からの剥離の少ないものとすることができる。
上記積層部材の製造方法としては、上記樹脂層を安定的に形成できる方法であればよく、上記積層部材が、基材、樹脂層および透明導電層がこの順で配置されているものである場合には、まず基材を準備する基材準備工程と、基材上に、上記組成物を塗布して塗膜を形成し、次いで、塗膜を硬化させて樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、樹脂層上にパターン状の透明導電層を形成する透明導電層形成工程と、をこの順で行う方法を挙げることができる。
上記積層部材の用途としては、樹脂層に、屈折率および硬度が高く、隣接する部材からの剥離の少ないことが要求される用途であればよく、例えば、タッチパネルの構成材料、反射防止フィルムの構成材料、ハードコートフィルムの構成材料、各種ディスプレイ用光学フィルムの構成材料等を挙げることができる。
C.タッチパネル
次に、本発明のタッチパネルについて説明する。
本発明のタッチパネルは、上述の積層部材を有することを特徴とするものである。
次に、本発明のタッチパネルについて説明する。
本発明のタッチパネルは、上述の積層部材を有することを特徴とするものである。
このような本発明のタッチパネルを図を参照して説明する。図2(a)は、本発明のタッチパネルの一例を示す概略平面図であり、図2(b)は、図2(a)のA−A線断面図である。また、図2(c)は、図2(a)のA−A線断面図の他の例を示す概略断面図である。
図2(a)〜(c)に例示するように、本発明のタッチパネル20は、上述の積層部材10を有するものである。
なお、図2(b)および(c)は、タッチパネル20が、1つの積層部材10を有する例を示し、さらに保護層4、引き回し配線6および外部接続端子7を有する例を示すものである。また、図2(c)は、タッチパネル20が、絶縁層5および絶縁層5上に形成された第2の透明導電層13を有する例を示すものである。
また、図2(a)は説明の容易のため、保護層4および絶縁層5の記載を省略するものである。また、図2(b)および(c)は説明の容易のため、引き回し配線の記載を省略するものである。
図2(a)〜(c)に例示するように、本発明のタッチパネル20は、上述の積層部材10を有するものである。
なお、図2(b)および(c)は、タッチパネル20が、1つの積層部材10を有する例を示し、さらに保護層4、引き回し配線6および外部接続端子7を有する例を示すものである。また、図2(c)は、タッチパネル20が、絶縁層5および絶縁層5上に形成された第2の透明導電層13を有する例を示すものである。
また、図2(a)は説明の容易のため、保護層4および絶縁層5の記載を省略するものである。また、図2(b)および(c)は説明の容易のため、引き回し配線の記載を省略するものである。
本発明によれば、上記積層部材を有することで、例えば、上記積層部材が、基材、上記樹脂層および透明導電層がこの順で配置されている場合には、上記タッチパネルは、基材上に樹脂層を介して配置される透明導電層の隠ぺい性および保護性能に優れ、かつ、基材からの剥離の少ない樹脂層を有するものとなる。
このため、上記タッチパネルは、透明導電層が目立たなく、安定性に優れ、また、生産効率の高いものとなる。
このため、上記タッチパネルは、透明導電層が目立たなく、安定性に優れ、また、生産効率の高いものとなる。
上記タッチパネルは、上述の積層部材を有するものである。
上記タッチパネルは、積層部材を有するものであり、例えば、既に説明した図2に示すように、上述の積層部材を1つ有するものとすることができる。
また、上記タッチパネルは、図3(a)および(b)に例示するように、積層部材を2以上有するものであってもよい。2つの積層部材を含む場合、上記タッチパネルは、2つの積層部材の構成部材の一部が共通化されていてもよい。例えば、上記タッチパネルは、図3(b)に例示するように、基材1を共通化して、基材1の一方の面に第1の樹脂層2aおよび第1の透明導電3a層を有し、基材1の他方の面に第2の樹脂層2bおよび第2の透明導電層3bを有するものであってもよい。
上記タッチパネルは、積層部材を有するものであり、例えば、既に説明した図2に示すように、上述の積層部材を1つ有するものとすることができる。
また、上記タッチパネルは、図3(a)および(b)に例示するように、積層部材を2以上有するものであってもよい。2つの積層部材を含む場合、上記タッチパネルは、2つの積層部材の構成部材の一部が共通化されていてもよい。例えば、上記タッチパネルは、図3(b)に例示するように、基材1を共通化して、基材1の一方の面に第1の樹脂層2aおよび第1の透明導電3a層を有し、基材1の他方の面に第2の樹脂層2bおよび第2の透明導電層3bを有するものであってもよい。
上記積層部材については、上記「B.積層部材」の項に記載の内容と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、上記タッチパネルは、必要に応じて、カバー層、絶縁層、接着層、引き回し配線および外部接続端子等のタッチパネルに一般的に用いられる、その他の部材を有するものであってもよい。
また、図2(c)に示すように1つの積層部材10上に形成される第2の透明導電層3b(13)については、上記「B.積層部材」の項に記載の透明導電層の内容と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、上記タッチパネルは、必要に応じて、カバー層、絶縁層、接着層、引き回し配線および外部接続端子等のタッチパネルに一般的に用いられる、その他の部材を有するものであってもよい。
また、図2(c)に示すように1つの積層部材10上に形成される第2の透明導電層3b(13)については、上記「B.積層部材」の項に記載の透明導電層の内容と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
D.表示装置
次に、本発明の表示装置について説明する。
本発明の表示装置は、上述のタッチパネルを有することを特徴とするものである。
次に、本発明の表示装置について説明する。
本発明の表示装置は、上述のタッチパネルを有することを特徴とするものである。
このような本発明の表示装置を図を参照して説明する。図4は、本発明の表示装置の一例を示す概略断面図である。
図4に例示するように、本発明の表示装置40は、上記タッチパネル20と、画像表示部30と、を有するものである。
図4に例示するように、本発明の表示装置40は、上記タッチパネル20と、画像表示部30と、を有するものである。
本発明によれば、上記タッチパネルを含むことで、上記表示装置は、透明導電層が目立たなく、安定性に優れ、また、生産性の高いものとなる。
上記表示装置は、上述のタッチパネルを有するものである。
このようなタッチパネルについては、上記「C.タッチパネル」の項に記載の内容と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、上記タッチパネルと共に用いられる画像表示部としては、タッチパネルと共に用いられるものであればよく、ブラウン管(CRT)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、有機エレクトロルミネッセンス(EL)パネル、液晶表示パネル等が挙げられる。
上記画像表示部には、上記液晶表示パネル等を備えたスマートフォン、パソコン、ゲーム機等も含まれるものである。
このようなタッチパネルについては、上記「C.タッチパネル」の項に記載の内容と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、上記タッチパネルと共に用いられる画像表示部としては、タッチパネルと共に用いられるものであればよく、ブラウン管(CRT)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、有機エレクトロルミネッセンス(EL)パネル、液晶表示パネル等が挙げられる。
上記画像表示部には、上記液晶表示パネル等を備えたスマートフォン、パソコン、ゲーム機等も含まれるものである。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。
エチレン性不飽和二重結合基を1個有する化合物として、以下の化合物を準備した。
M−102:東亞合成社製 フェノールエチレンオキサイド(以下、エチレンオキサイドをEOと称する場合がある。)変性(n≒4)アクリレート、製品名アロニックスM−102
M−113:東亞合成社製 n−ノニルフェノールEO変性(n≒4)アクリレート、製品名アロニックスM−113
M−110:東亞合成社製 パラクミルフェノールEO変性(n≒1.2)アクリレート、製品名アロニックスM−110
POB−A:共栄社化学社製 m−フェノキシベンジルアクリレート、製品名ライトアクリレートPOB−A
A−LEN−10:新中村化学工業社製 エトキシ化o−フェニルフェノールアクリレート、製品名NKエステルA−LEN−10(上記式(11)のnが1であるもの。)、分子量268
RUVA−93:大塚化学株式会社 メタクリル酸2−[3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル]エチル、製品名RUVA−93(上記式(13))、分子量323
M−102:東亞合成社製 フェノールエチレンオキサイド(以下、エチレンオキサイドをEOと称する場合がある。)変性(n≒4)アクリレート、製品名アロニックスM−102
M−113:東亞合成社製 n−ノニルフェノールEO変性(n≒4)アクリレート、製品名アロニックスM−113
M−110:東亞合成社製 パラクミルフェノールEO変性(n≒1.2)アクリレート、製品名アロニックスM−110
POB−A:共栄社化学社製 m−フェノキシベンジルアクリレート、製品名ライトアクリレートPOB−A
A−LEN−10:新中村化学工業社製 エトキシ化o−フェニルフェノールアクリレート、製品名NKエステルA−LEN−10(上記式(11)のnが1であるもの。)、分子量268
RUVA−93:大塚化学株式会社 メタクリル酸2−[3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル]エチル、製品名RUVA−93(上記式(13))、分子量323
エチレン性不飽和二重結合基を2個有する化合物として、以下の化合物を準備した。
M−240:東亞合成社製 ポリエチレングリコール(n≒4)ジアクリレート、製品名アロニックスM−240
R−167:日本化薬社製 エピクロロヒドリン(ECH)変性1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、製品名KAYARAD R−167
APG−400:新中村化学工業社製 ポリプロピレングリコールジアクリレート、製品名NKエステルAPG−400、分子量536
A−DCP:新中村化学工業社製 トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、製品名NKエステルA−DCP
M−221B:東亞合成社製 ビスフェノールA EO変性(n≒2)ジアクリレート、製品名アロニックスM−221B
A−BPEF:新中村化学工業社製 9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン(上記式(12))、製品名NKエステルA−BPEF、分子量546
M−240:東亞合成社製 ポリエチレングリコール(n≒4)ジアクリレート、製品名アロニックスM−240
R−167:日本化薬社製 エピクロロヒドリン(ECH)変性1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、製品名KAYARAD R−167
APG−400:新中村化学工業社製 ポリプロピレングリコールジアクリレート、製品名NKエステルAPG−400、分子量536
A−DCP:新中村化学工業社製 トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、製品名NKエステルA−DCP
M−221B:東亞合成社製 ビスフェノールA EO変性(n≒2)ジアクリレート、製品名アロニックスM−221B
A−BPEF:新中村化学工業社製 9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン(上記式(12))、製品名NKエステルA−BPEF、分子量546
エチレン性不飽和二重結合基を3個以上有する化合物として、以下の化合物を準備した。
M−305:東亞合成社製 ペンタエリスリトールトリおよびテトラアクリレートの混合物、製品名アロニックスM−305、分子量298〜352、3官能〜4官能
DPHA:サートマー社製 ジペンタエリストールヘキサアクリレート 製品名DPHA、分子量578、6官能
UX−5005:日本化薬社製 ウレタンアクリレート、製品名KAYARAD UX−5005、重量平均分子量4500、9官能
UV−7610B:日本合成化学工業社製 ウレタンアクリレート、製品名紫光UV−7610B、重量平均分子量11000、9官能
U−15HA:新中村化学工業社製 ウレタンアクリレート、製品名NKオリゴU−15HA、重量平均分子量2300、15官能
M−305:東亞合成社製 ペンタエリスリトールトリおよびテトラアクリレートの混合物、製品名アロニックスM−305、分子量298〜352、3官能〜4官能
DPHA:サートマー社製 ジペンタエリストールヘキサアクリレート 製品名DPHA、分子量578、6官能
UX−5005:日本化薬社製 ウレタンアクリレート、製品名KAYARAD UX−5005、重量平均分子量4500、9官能
UV−7610B:日本合成化学工業社製 ウレタンアクリレート、製品名紫光UV−7610B、重量平均分子量11000、9官能
U−15HA:新中村化学工業社製 ウレタンアクリレート、製品名NKオリゴU−15HA、重量平均分子量2300、15官能
非重合性ポリマーとして、以下のポリマー(合成ポリマー1)を準備した。
具体的には、メチルメタクリレート46質量部とt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート4質量部との混合液を、メチルイソブチルケトン(MIBK)50質量部を入れた撹拌翼を備えた重合槽中に、窒素気流下98℃で滴下、撹拌し、重量平均分子量6500のメチルメタクリレート重合体(合成ポリマー1)を得た。
具体的には、メチルメタクリレート46質量部とt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート4質量部との混合液を、メチルイソブチルケトン(MIBK)50質量部を入れた撹拌翼を備えた重合槽中に、窒素気流下98℃で滴下、撹拌し、重量平均分子量6500のメチルメタクリレート重合体(合成ポリマー1)を得た。
粒子として、以下の粒子を準備した。
ジルコニア分散液1:
堺化学工業社製の酸化ジルコニウムゾル(商品名:SZR−M、平均粒径3nm、固形分30%のメタノール溶液)を固形分換算で100質量部、東亞合成社製のω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート(商品名:アロニックスM−5300)を10質量部、並びに、プロピレングリコールモノメチルエーテル165質量部、をそれぞれ配合して混合し、エバポレータにてメタノールを留去して、ジルコニア分散液1を得た(平均一次粒子径:4nm)。
ジルコニア分散液2:
堺化学工業社製の酸化ジルコニウムゾル(商品名:SZR−M、平均粒径3nm、固形分30%のメタノール溶液)を固形分換算で100質量部、第一工業製薬社製のポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム(商品名:ネオハイテノールECL−45)を10質量部、並びに、プロピレングリコールモノメチルエーテル165質量部、をそれぞれ配合して混合し、エバポレータにてメタノールを留去して、ジルコニア分散液2を得た(平均一次粒子径:4nm)。
ジルコニア分散液1:
堺化学工業社製の酸化ジルコニウムゾル(商品名:SZR−M、平均粒径3nm、固形分30%のメタノール溶液)を固形分換算で100質量部、東亞合成社製のω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート(商品名:アロニックスM−5300)を10質量部、並びに、プロピレングリコールモノメチルエーテル165質量部、をそれぞれ配合して混合し、エバポレータにてメタノールを留去して、ジルコニア分散液1を得た(平均一次粒子径:4nm)。
ジルコニア分散液2:
堺化学工業社製の酸化ジルコニウムゾル(商品名:SZR−M、平均粒径3nm、固形分30%のメタノール溶液)を固形分換算で100質量部、第一工業製薬社製のポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム(商品名:ネオハイテノールECL−45)を10質量部、並びに、プロピレングリコールモノメチルエーテル165質量部、をそれぞれ配合して混合し、エバポレータにてメタノールを留去して、ジルコニア分散液2を得た(平均一次粒子径:4nm)。
開始剤として、Lamberti社製 オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン)、製品名ESACURE ONEを用いた。
溶剤として、メチルイソブチルケトン(MIBK)を用いた。
溶剤として、メチルイソブチルケトン(MIBK)を用いた。
[実施例1〜17および比較例1〜4]
下記表1および表2に示す割合にて、バインダ成分((A)第1の化合物、(B)第2の化合物、(C)その他の樹脂成分)、粒子、開始剤、および溶剤(メチルイソブチルケトン)を混合して、組成物を調製した。
なお、表中の含有量は、各成分の固形分の含有量(質量)であり、溶剤(ジルコニア分散液中の溶剤を含む)の量は組成物の固形分が40質量%となるように調整した。
また、ジルコニア分散液の含有量は、粒子および粒子表面に結合した機能性官能基を含む含有量である。
下記表1および表2に示す割合にて、バインダ成分((A)第1の化合物、(B)第2の化合物、(C)その他の樹脂成分)、粒子、開始剤、および溶剤(メチルイソブチルケトン)を混合して、組成物を調製した。
なお、表中の含有量は、各成分の固形分の含有量(質量)であり、溶剤(ジルコニア分散液中の溶剤を含む)の量は組成物の固形分が40質量%となるように調整した。
また、ジルコニア分散液の含有量は、粒子および粒子表面に結合した機能性官能基を含む含有量である。
[実施例2−1〜2−2、比較例2−1〜2−9]
A−LEN−10を、下記表3に示す化合物に変更した以外は表1の実施例3と同様にして組成物を調製した。
A−LEN−10を、下記表3に示す化合物に変更した以外は表1の実施例3と同様にして組成物を調製した。
[測定および評価]
測定および評価は、以下の方法に従って行った。
測定および評価は、以下の方法に従って行った。
1.重量平均分子量
実施例および比較例で用いた、UX−5005,UV−7610、U−15HAおよび合成ポリマー1の重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定した。
なお、重量平均分子量は、標準ポリスチレン換算値である。
また、GPC分析は、測定装置として、東ソー社製、HLC−8120GPCを使用し、測定カラムは、TSK−GEL ALPHA−M(東ソー(株)製)を2本連結したものを用いた。また、溶出溶媒として、0.01モル/リットルの臭化リチウムを添加したN−メチルピロリドンを用いた。さらに、校正曲線用ポリスチレンスタンダードとしては、Mw377400、210500、96000、50400、206500、10850、5460、2930、1300、580(以上、Polymer Laboratories社製 Easi PS−2シリーズ)及びMw1090000(東ソー(株)製)を用いた。
実施例および比較例で用いた、UX−5005,UV−7610、U−15HAおよび合成ポリマー1の重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定した。
なお、重量平均分子量は、標準ポリスチレン換算値である。
また、GPC分析は、測定装置として、東ソー社製、HLC−8120GPCを使用し、測定カラムは、TSK−GEL ALPHA−M(東ソー(株)製)を2本連結したものを用いた。また、溶出溶媒として、0.01モル/リットルの臭化リチウムを添加したN−メチルピロリドンを用いた。さらに、校正曲線用ポリスチレンスタンダードとしては、Mw377400、210500、96000、50400、206500、10850、5460、2930、1300、580(以上、Polymer Laboratories社製 Easi PS−2シリーズ)及びMw1090000(東ソー(株)製)を用いた。
2.UV密着性
基材として準備した東洋紡社製PETフィルム(コスモシャインA4300)上に、実施例および比較例で得られた組成物を乾燥後の塗膜の厚みが1.5μmとなるようにバーコーター6番で塗布し、温度90℃の熱オーブン中で3分間乾燥して塗膜を形成した後、塗膜の全面に対して下記第1の露光条件で露光を行って樹脂層を形成した。
次いで、得られた樹脂層の全面に対して、下記第2の露光条件で露光を行った後、セロハン粘着テープにて碁盤目剥離試験を行った。
ここで、碁盤目剥離試験は、カッターナイフで基材の素地に到達するように、直交する縦横11本ずつの平行な直線を1mm間隔で引いて1mm×1mmのマス目を100個作製し、セロハン粘着テープ(商品名:セロテープ(登録商標)、品番:CT405AP−24、ニチバン株式会社製)を消しゴムですって貼り付け、直角に瞬間的に剥離して、マス目の残存数を目視によって評価した。なお、マス目の剥離面積を、以下の基準で判定した。結果を下記表1〜表3に示す。
◎:剥離面積が0%
○:剥離面積が0%超〜25%以内
△:剥離面積が25%超〜50%以内
▲:剥離面積が50%超〜75%以内
×:剥離面積が75%超〜100%
基材として準備した東洋紡社製PETフィルム(コスモシャインA4300)上に、実施例および比較例で得られた組成物を乾燥後の塗膜の厚みが1.5μmとなるようにバーコーター6番で塗布し、温度90℃の熱オーブン中で3分間乾燥して塗膜を形成した後、塗膜の全面に対して下記第1の露光条件で露光を行って樹脂層を形成した。
次いで、得られた樹脂層の全面に対して、下記第2の露光条件で露光を行った後、セロハン粘着テープにて碁盤目剥離試験を行った。
ここで、碁盤目剥離試験は、カッターナイフで基材の素地に到達するように、直交する縦横11本ずつの平行な直線を1mm間隔で引いて1mm×1mmのマス目を100個作製し、セロハン粘着テープ(商品名:セロテープ(登録商標)、品番:CT405AP−24、ニチバン株式会社製)を消しゴムですって貼り付け、直角に瞬間的に剥離して、マス目の残存数を目視によって評価した。なお、マス目の剥離面積を、以下の基準で判定した。結果を下記表1〜表3に示す。
◎:剥離面積が0%
○:剥離面積が0%超〜25%以内
△:剥離面積が25%超〜50%以内
▲:剥離面積が50%超〜75%以内
×:剥離面積が75%超〜100%
(第1の露光条件)
光源:高圧水銀灯
露光量:400mJ/cm2
光源:高圧水銀灯
露光量:400mJ/cm2
(第2の露光条件)
光源:高圧水銀灯
露光量:7500mJ/cm2
光源:高圧水銀灯
露光量:7500mJ/cm2
3.鉛筆硬度
上記UV密着性の評価で用いた膜厚1.5μmの樹脂層(第1の露光条件による露光処理後、第2の露光条件による露光処理前の樹脂層)について鉛筆硬度の評価を行った。
また、硬度の評価は、JIS K5400の8.4「鉛筆引っかき値」に示される測定方法および測定条件を測定し、以下の基準で評価した。結果を下記表1〜表3に示す。
○:鉛筆硬度H以上2H未満である。
△:鉛筆硬度F以上H未満である。
×:鉛筆硬度F未満である。
上記UV密着性の評価で用いた膜厚1.5μmの樹脂層(第1の露光条件による露光処理後、第2の露光条件による露光処理前の樹脂層)について鉛筆硬度の評価を行った。
また、硬度の評価は、JIS K5400の8.4「鉛筆引っかき値」に示される測定方法および測定条件を測定し、以下の基準で評価した。結果を下記表1〜表3に示す。
○:鉛筆硬度H以上2H未満である。
△:鉛筆硬度F以上H未満である。
×:鉛筆硬度F未満である。
4.ヘイズ
上記UV密着性の評価で用いた膜厚1.5μmの樹脂層(第1の露光条件による露光処理後、第2の露光条件による露光処理前の樹脂層)について、可視光線のヘイズを測定し、以下の基準で評価した。結果を下記表1および表2に示す。ヘイズは1.5以下が好ましく、なかでも、1.0以下が好ましい。
ヘイズの測定は、JIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光透過率の試験方法)に準拠し、ヘイズ値はJIS K7105に準拠し、ヘイズメーターHM−150(村上色彩技術研究所製)を用いて測定した値である。
上記UV密着性の評価で用いた膜厚1.5μmの樹脂層(第1の露光条件による露光処理後、第2の露光条件による露光処理前の樹脂層)について、可視光線のヘイズを測定し、以下の基準で評価した。結果を下記表1および表2に示す。ヘイズは1.5以下が好ましく、なかでも、1.0以下が好ましい。
ヘイズの測定は、JIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光透過率の試験方法)に準拠し、ヘイズ値はJIS K7105に準拠し、ヘイズメーターHM−150(村上色彩技術研究所製)を用いて測定した値である。
5.全光線透過率
上記UV密着性の評価で用いた膜厚1.5μmの樹脂層(第1の露光条件による露光処理後、第2の露光条件による露光処理前の樹脂層)について、ヘイズメーターHM−150(村上色彩技術研究所製)を用いて、全光線透過率を測定し、以下の基準で評価した。結果を下記表1に示す。全光線透過率は85%以上が好ましく、なかでも、88%以上が好ましい。
なお、全光線透過率は、東洋紡社製PETフィルム(コスモシャインA4300、100μm厚)を含む積層体全体の全光線透過率である。
上記UV密着性の評価で用いた膜厚1.5μmの樹脂層(第1の露光条件による露光処理後、第2の露光条件による露光処理前の樹脂層)について、ヘイズメーターHM−150(村上色彩技術研究所製)を用いて、全光線透過率を測定し、以下の基準で評価した。結果を下記表1に示す。全光線透過率は85%以上が好ましく、なかでも、88%以上が好ましい。
なお、全光線透過率は、東洋紡社製PETフィルム(コスモシャインA4300、100μm厚)を含む積層体全体の全光線透過率である。
6.反射率
上記UV密着性の評価で用いた膜厚1.5μmの樹脂層(第1の露光条件による露光処理後、第2の露光条件による露光処理前の樹脂層)について、裏面反射を防止するため、裏面側(基材の樹脂層とは反対の面側)に黒色テープを貼り、樹脂層側から、島津製作所製分光光度計UV−3150を用い、波長域380nmから780nmの範囲内での反射率を測定し、その平均である平均反射率Rを算出した。
次いで、得られたRを用いて下記式より、屈折率n1を計算した。但し、n0は空気の屈折率であり1.000として計算し、以下の基準で評価した。結果を下記表1に示す。屈折率は1.60以上が好ましく、なかでも、1.63以上が好ましい。
R=(n0−n1)2/(n0+n1)2
上記UV密着性の評価で用いた膜厚1.5μmの樹脂層(第1の露光条件による露光処理後、第2の露光条件による露光処理前の樹脂層)について、裏面反射を防止するため、裏面側(基材の樹脂層とは反対の面側)に黒色テープを貼り、樹脂層側から、島津製作所製分光光度計UV−3150を用い、波長域380nmから780nmの範囲内での反射率を測定し、その平均である平均反射率Rを算出した。
次いで、得られたRを用いて下記式より、屈折率n1を計算した。但し、n0は空気の屈折率であり1.000として計算し、以下の基準で評価した。結果を下記表1に示す。屈折率は1.60以上が好ましく、なかでも、1.63以上が好ましい。
R=(n0−n1)2/(n0+n1)2
7.光吸収性
基材として、COPフィルム(日本ゼオン社製 ゼオノアフィルムZF14、100μm厚)を用いた以外は、上記UV密着性の評価で用いた樹脂層と同様の方法により、実施例3(A−LEN−10)、実施例2−1(RUVA−93)、実施例2−2(A−BPEF)、および比較例2−3(M−110)の組成物を用いて樹脂層(第1の露光条件による露光処理後、第2の露光条件による露光処理前の樹脂層)を形成し、COPフィルムおよび樹脂層がこの順で積層された測定用サンプルを得た。
また、COPフィルムを用い、実施例3の第1の化合物(A−LEN−10)の代わりに、DPHAを用いた組成物、すなわち、DPHAの含有量が30(質量部)となるように調製された組成物(比較例2と同じ組成物)を用いた以外は、上記UV密着性の評価で用いた樹脂層(第1の露光条件による露光処理後、第2の露光条件による露光処理前の樹脂層)と同様の方法により、樹脂層を形成し、COPフィルムおよび樹脂層がこの順で積層された標準サンプルを得た。
得られた測定用サンプルおよび標準サンプルならびに基材であるCOPフィルム単体の波長200nm〜440nmの範囲内の透過率を、分光光度計(島津製作所製UV−3150)を用いて測定した。結果を、図5に示す。
基材として、COPフィルム(日本ゼオン社製 ゼオノアフィルムZF14、100μm厚)を用いた以外は、上記UV密着性の評価で用いた樹脂層と同様の方法により、実施例3(A−LEN−10)、実施例2−1(RUVA−93)、実施例2−2(A−BPEF)、および比較例2−3(M−110)の組成物を用いて樹脂層(第1の露光条件による露光処理後、第2の露光条件による露光処理前の樹脂層)を形成し、COPフィルムおよび樹脂層がこの順で積層された測定用サンプルを得た。
また、COPフィルムを用い、実施例3の第1の化合物(A−LEN−10)の代わりに、DPHAを用いた組成物、すなわち、DPHAの含有量が30(質量部)となるように調製された組成物(比較例2と同じ組成物)を用いた以外は、上記UV密着性の評価で用いた樹脂層(第1の露光条件による露光処理後、第2の露光条件による露光処理前の樹脂層)と同様の方法により、樹脂層を形成し、COPフィルムおよび樹脂層がこの順で積層された標準サンプルを得た。
得られた測定用サンプルおよび標準サンプルならびに基材であるCOPフィルム単体の波長200nm〜440nmの範囲内の透過率を、分光光度計(島津製作所製UV−3150)を用いて測定した。結果を、図5に示す。
[まとめ]
表1〜表3より、第1の化合物および第2の化合物を含み、かつ、第1の化合物の含有量が所定量以上であることで、UV密着性、硬度および反射率(高屈折率性)の高い樹脂層を形成できることが確認できた。
実施例3および実施例7〜9等の比較より、第2の化合物の分子量は、10000以下であることで、ヘイズの小さい樹脂層を形成できることが確認できた。
また、表3より、第1の化合物のエチレン性不飽和二重結合の数は、1個である方が、UV密着性が良好であり、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層を形成できることが確認できた。
さらに、図5より、実施例中の第1の化合物として用いたA−LEN−10、RUVA−93およびA−BPEFの光の透過率((測定用サンプル/標準サンプル)×100(%))は、250nmで30%以下であった。このようなことから、第1の化合物として用いたA−LEN−10のようなビフェニル構造を有する化合物、RUVA−93のようなフェニルベンゾトリアゾール構造を有する化合物およびA−BPEFのようなフルオレン構造を有する化合物は、光吸収性を有する構造を有する化合物であることが確認できた。一方、比較例において第1の化合物の代わりに用いたM−110の光の透過率は250nmで30%より大きかった。この結果から、上記第1の化合物は、樹脂層形成後の露光工程で、樹脂層の硬化収縮を抑制しつつ、上記露光工程による硬化処理、例えば、液晶パネル等の表示装置を配置する工程で硬化することが必要とされる部材の硬化処理等を安定的に実施可能となることが確認できた。
表1〜表3より、第1の化合物および第2の化合物を含み、かつ、第1の化合物の含有量が所定量以上であることで、UV密着性、硬度および反射率(高屈折率性)の高い樹脂層を形成できることが確認できた。
実施例3および実施例7〜9等の比較より、第2の化合物の分子量は、10000以下であることで、ヘイズの小さい樹脂層を形成できることが確認できた。
また、表3より、第1の化合物のエチレン性不飽和二重結合の数は、1個である方が、UV密着性が良好であり、隣接する部材からの剥離の少ない樹脂層を形成できることが確認できた。
さらに、図5より、実施例中の第1の化合物として用いたA−LEN−10、RUVA−93およびA−BPEFの光の透過率((測定用サンプル/標準サンプル)×100(%))は、250nmで30%以下であった。このようなことから、第1の化合物として用いたA−LEN−10のようなビフェニル構造を有する化合物、RUVA−93のようなフェニルベンゾトリアゾール構造を有する化合物およびA−BPEFのようなフルオレン構造を有する化合物は、光吸収性を有する構造を有する化合物であることが確認できた。一方、比較例において第1の化合物の代わりに用いたM−110の光の透過率は250nmで30%より大きかった。この結果から、上記第1の化合物は、樹脂層形成後の露光工程で、樹脂層の硬化収縮を抑制しつつ、上記露光工程による硬化処理、例えば、液晶パネル等の表示装置を配置する工程で硬化することが必要とされる部材の硬化処理等を安定的に実施可能となることが確認できた。
1…基材
2…樹脂層
3…透明導電層
4…保護層
5…絶縁層
6…引き回し配線
7…外部接続端子
10…積層部材
20…タッチパネル
30…画像表示部
40…表示装置
2…樹脂層
3…透明導電層
4…保護層
5…絶縁層
6…引き回し配線
7…外部接続端子
10…積層部材
20…タッチパネル
30…画像表示部
40…表示装置
Claims (8)
- 2個以上の芳香族環が単結合で結合した共役構造を有し、エチレン性不飽和二重結合基を1個または2個有する第1の化合物と、
エチレン性不飽和二重結合基を3個以上有する第2の化合物と、
粒子と、
を有し、
前記第1の化合物の固形分中の含有量が、6質量%以上であることを特徴とする組成物。 - 前記第1の化合物がエチレン性不飽和二重結合基を1個有することを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記第2の化合物の分子量が、10000以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の組成物。
- 前記第1の化合物および前記第2の化合物の固形分中の含有量の割合(第1の化合物の固形分中の含有量/第2の化合物の固形分中の含有量)が、0.10以上6以下であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の組成物。
- 樹脂層を有する積層部材であって、
前記樹脂層が、請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の組成物の硬化物を含むことを特徴とする積層部材。 - 基材、前記樹脂層および透明導電層がこの順で配置されていることを特徴とする請求項5に記載の積層部材。
- 請求項6に記載の積層部材を有することを特徴とするタッチパネル。
- 請求項7に記載のタッチパネルを有することを特徴とする表示装置。
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JP2016022684A (ja) * | 2014-07-22 | 2016-02-08 | Jsr株式会社 | 積層体 |
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WO2019116900A1 (ja) * | 2017-12-11 | 2019-06-20 | 株式会社きもと | 電離放射線硬化性樹脂組成物、及びこれを用いたガスバリア層の保護膜、並びに、これらを用いた積層ガスバリア性フィルム |
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