JP2018080020A - 伸縮ブーム - Google Patents

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Abstract

【課題】伸縮ブームにおいて、外側ブームの角部の応力が高くなるのを防止又は抑制する。【解決手段】伸縮ブーム20は、筒状に形成された第1ブーム21と、伸縮ブーム20の全長を縮めた状態で第1ブーム21の内側に収容され、伸縮ブーム20の全長を伸ばした状態で第1ブーム21の軸方向に第1ブーム21から突出する第2ブーム22と、第2ブーム22に固定された支持部材40に支持され、第1ブーム21の内面と接触したスライドプレート31,32と、を備え、支持部材40は、第1ブーム21の外方への凸状の変形による第1ブーム21の内面の傾きに倣ってスライドプレート31,32を傾かせる傾き変形部41を備えている。【選択図】図4

Description

本発明は、伸縮ブームに関する。
クレーンの伸縮するブーム(以下、伸縮ブームという。)は、縮めた状態では、外側ブームの内側に、外側ブームよりも外形の小さい内側ブームを入れ子式に収容し、伸ばした状態では、外側ブームの一方の端部から内側ブームを突出させる。ここで、内側ブームが突出した状態(伸縮ブームを伸ばした状態)で、外側ブームの中に内側ブームの後端が残置している範囲では、内側ブームと外側ブームとが直接的に接触するのを防止するための、スライドプレート(摺動パッドと称するものもある。)が配置されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−212922号公報
伸縮ブームが伸びた状態で荷物を吊った場合、内側ブームの先端に、荷物の重量によって下方に引かれる方向の荷重が作用し、この結果、外側ブームの中に残置している後端は、外側ブームの先端の下側を支点として、スライドプレートを介して外側ブームの上側の板(上板)に上方に押し上げる荷重を作用させる。このとき、外側ブームの上板を上方に押し上げる荷重は、テコの原理により、吊り荷の重量の数倍から数十倍まで大きくなる。一方、外側ブームの先端の下側は、支点としての荷重により下方に向く荷重を受ける。したがって、外側ブームは、上下方向に伸ばされる荷重を受ける。この結果、外側ブームの上板は、幅方向の中央部分が上方に突出するように弾性変形する。
外側ブームは、上板の中央部分が上方に突出する弾性変形により、上板の両側部は幅方向の中央部分側に引っ張られるとともに両側部も傾く。上板の両側部にはそれぞれ側板が連なっているが、上板と側板との間の曲げられている角部の角度(通常は直角)は、上側の板が傾いても維持されるため、上板が傾くことによって側板も傾く。このとき側板は、下方の部分ほど、上板の幅方向の中央部分側に近づく。つまり、側板は下方になるほど外側ブームの内側に入り、両側板間の幅が狭くなる。
ここで、スライドプレートが、外側ブームと内側ブームとの上下方向の接触だけでなく、幅方向の接触も防止するように上板と側板とが連なる角部の近くに設けられていると、上述した変形により内側に傾いた側板が、スライドプレートの側面に接触し、スライドプレートから幅方向の外側に向けた反力を受ける。この反力は、上板と側板との間の角部を押し広げる応力となり、角部の応力を高める。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、外側ブームの角部の応力が高くなるのを防止又は抑制する伸縮ブームを提供することを目的とする。
本発明は、筒状に形成された外側ブームと、ブームの全長を縮めた状態で前記外側ブームの内側に収容され、ブームの全長を伸ばした状態で前記外側ブームの軸方向に前記外側ブームから突出する内側ブームと、前記内側ブームに固定された支持部材に支持され、前記外側ブームの内面と接触したスライドプレートと、を備え、前記支持部材は、前記外側ブームの外方への凸状の変形による前記外側ブームの内面の傾きに倣って前記スライドプレートを傾かせる傾き変形部を備えている伸縮ブームである。
本発明に係る伸縮ブームによれば、外側ブームの角部の応力が高くなるのを防止又は抑制することができる。
クレーンの一例であるラフテレーンクレーンを右側方から見た側面図である。 伸縮ブームの伸長状態における第1ブームの先端部と第2ブームの基端部との接続部分を示す、図1における縦断面図である。 図2におけるI−I線に沿った横断面を示す断面図である。 第1ブーム21の上板21aが上方に突出した変形状態を示す、図3相当の断面図である。 第2ブームの先端側に近い方の端部付近にのみ、底板と各傾き変形部とを繋ぐリブが形成されている支持部材を示す斜視図である。 別の実施形態の支持部材を示す図3相当の断面図である。 図6に示した実施形態の作用を説明する図4相当の断面図である。 上板の中央部分の板厚を他の部分に比べて薄く形成した第1ブームを示す、図3相当の横断面図である。 上板における中央部分を、他の部分よりヤング率の小さい材質の材料で形成した第1ブームを示す、図3相当の横断面図である。 上板における中央部分の断面輪郭形状を、他の部分より応力が集中する断面輪郭形状(その1)で形成した第1ブームを示す、図3相当の横断面図である。 上板における中央部分の断面輪郭形状を、他の部分より応力が集中する断面輪郭形状(その2)で形成した第1ブームを示す、図3相当の横断面図である。
以下、本発明に係る伸縮ブームの実施の形態について、図面を参照して説明する。
<クレーンの概略構成>
図1は、クレーンの一例であるラフテレーンクレーン100(以下、単にクレーン100という。)を右側方から見た側面図である。なお、本発明に係る伸縮ブームは、ラフテレーンクレーンが備えた伸縮ブームに限定されるものではなく、オールテレーンクレーン、トラッククレーン、積載型トラッククレーン、高所作業車などが備えた伸縮ブームにも適用することができる。
クレーン100は、図1に示すように、走行機能を有する車両の本体部分となる車両部10と、伸縮ブーム20とを備えている。車両部10は、車体11と、車体11の四隅に設けられたアウトリガ12と、車体11に対して水平旋回可能に取り付けられた旋回台13と、旋回台13に設置されたブラケット14とを備えている。
<伸縮ブームの構成>
伸縮ブーム20は、ブラケット14に取り付けられている。伸縮ブーム20は、最もブラケット14に近い基端(後端)側に配置された第1ブーム21と、ブラケット14から最も離れ、先端側に配置された第3ブーム23と、第1ブーム21と第3ブーム23との間に配置された第2ブーム22とを備えている。
3つのブーム21,22,23はいずれも高張力鋼などの金属によって中空の筒状に形成されている。第1ブーム21は3つのブーム21,22,23のうち最も太く形成されている。第2ブーム22は、第1ブーム21に次いで太く、第3ブーム23は3つのブーム21,22,23のうち最も細く形成されている。
伸縮ブーム20を縮めた状態のとき、第2ブーム22は、第1ブーム21の内側の空間に入れ子式に収容され、第3ブーム23は第2ブーム22の内側の空間に入れ子式に収容されている。伸縮ブーム20を伸ばした状態のとき、第2ブーム22は、第1ブーム21の軸方向に、第1ブーム21から突出し、第3ブーム23は第2ブーム22の軸方向に、第2ブーム22から突出する。図1は、伸縮ブーム20が全長を伸ばした状態を示している。
ここで、第1ブーム21は第2ブーム22に対して外側ブームであり、第2ブーム22は第1ブーム21に対して内側ブームである。また、第2ブーム22は第3ブーム23に対して外側ブームであり、第3ブーム23は第2ブーム22に対して内側ブームである。
伸縮ブーム20は、内側の空間に、伸縮ブーム20の軸方向に沿って伸縮する伸縮シリンダ(図示せず)を備えている。そして、この伸縮シリンダが伸長することにより、第1ブーム21から第2ブーム22を突出させ、第2ブーム22から第3ブーム23を突出させて、伸縮ブーム20は伸長する。一方、伸縮シリンダが短縮することにより、第3ブーム23を第2ブーム22の内部に収容させ、第2ブーム22を第1ブーム21の内部に収容させて、伸縮ブーム20は短縮する。
第1ブーム21は、付け根においてブラケット14に水平に設置された支持軸に回動自在に取り付けられている。また、ブラケット14と第1ブーム21の間には、起伏シリンダが架け渡されており、この起伏シリンダを伸縮することにより、伸縮ブーム20の全体が支持軸回りに回転して起伏する。第3ブーム23の先端にはワイヤ24が掛けられており、このワイヤ24の先端には荷を吊るためのフック25が取り付けられている。
図2は、伸縮ブーム20の伸長状態における第1ブーム21の先端部と第2ブーム22の基端部との接続部分を示す、図1における縦断面図、図3は、図2におけるI−I線に沿った横断面を示す断面図である。伸縮ブーム20は、図2,3に示すように、外側ブームである第1ブーム21と内側ブームである第2ブーム22との間に、スライドプレート31,32,33,34が配置されている。
スライドプレート31〜34は、摩擦係数の小さい、例えばポリアミド樹脂などの樹脂材によって形成されている。スライドプレート31〜34は、伸縮ブーム20の伸縮動作の際の、第1ブーム21と第2ブーム22との間の摺動を円滑にするためのものである。なお、スライドプレート31〜34は、伸縮ブーム20が伸縮するときは、第1ブーム21に対して、第2ブーム22と共に動く。
スライドプレート31,32はそれぞれ、図3に示すように、第2ブーム22の上板22aに固定された支持部材40に支持されていて、第1ブーム21の上板21aの内面に接している。支持部材40は、第1ブーム21の上板21aの上方への凸状の変形による上板21aの内面の傾きに倣ってスライドプレート31,32を傾かせる傾き変形部41,41を有している。
ここで、傾き変形部41は、図3に示すように、下端部42が第2ブーム22の上板22aの外面に固定され、上端部43がスライドプレート31,32を載せる受け部44となっている。そして、傾き変形部41は、上端部43が下端部42よりも、第2ブーム22の幅方向の外側に位置するように傾斜して形成されている。なお、一方のスライドプレート31を受け部44に載せて支持している傾き変形部41と、他方のスライドプレート32を受け部44に載せて支持している傾き変形部41とは、それぞれの下端部42,42が底板45によって一体化されていることにより、一体の支持部材40を形成している。底板45は第2ブーム22の上板22aに固定されている。
図3に示すように、スライドプレート31は、第2ブーム22の上板22aの右側に配置されていて、スライドプレート31の右側面31aは第2ブーム22の右側板22bよりも外側に出っ張って配置されている。スライドプレート32は、第2ブーム22の上板22aの左側に配置されていて、スライドプレート32の左側面32aは第2ブーム22の左側板22cよりも外側に出っ張って配置されている。
なお、スライドプレート31の右側面31aと第1ブーム21の右側板21bとの間には隙間が設けられている。同様に、スライドプレート32の左側面32aと第1ブーム21の左側板21cとの間にも隙間が設けられている。これらの隙間は、同じ寸法である。
スライドプレート33,34は、図2に示すように、第1ブーム21の下板と第2ブーム22の下板との間に配置されていて、スライドプレート33は、第2ブーム22の下板の右側に、スライドプレート34は、第2ブーム22の下板の左側に、それぞれ配置されている。
なお、図2に示すように、第2ブーム22が第1ブーム21から突出した状態で、スライドプレート31,32は第2ブーム22の基端側に設けられているのに対して、スライドプレート33,34は第2ブーム22の基端側ではなく、第1ブーム21の先端側に設けられている。これは、フック25に荷を吊って、伸縮ブーム20に荷重が作用し、第2ブーム22の先端に、下方に向いた荷重が作用したとき、第2ブーム22は、第1ブーム21の先端の下側を支点として、第2ブーム22の基端に、上方に向いたモーメントが作用するためである。
スライドプレート31〜34及び支持部材40は、第1ブーム21と第2ブーム22との間にのみ配置されているのではなく、外側ブームとしての第2ブーム22と内側ブームとしての第3ブーム23との間にも同様に設けられている。なお、第2ブーム22と第3ブーム23との間に配置されているスライドプレート31〜34及び支持部材40は、上述した第1ブーム21と第2ブーム22との間に配置されているスライドプレート31〜34及び支持部材40についての説明において、第1ブーム21を第2ブーム22に置き換え、第2ブーム22を第3ブーム23に置き換えて読み替えればよい。
<伸縮ブームの作用>
図4は、第1ブーム21の上板21aが上方に突出した変形状態を示す、図3相当の断面図である。以上のように構成された実施形態の伸縮ブーム20によると、図1に示すように伸縮ブーム20が伸びた状態でフック25に荷物を吊った場合、第3ブーム23を介して第2ブーム22の先端に、荷物の重量によって下方に引かれる方向の荷重が作用し、図2に示すように第1ブーム21の中に残置している第2ブーム22の後端(基端)は、第1ブーム21の先端の下側に接するスライドプレート33,34を支点として、後端のスライドプレート31,32を介して第1ブーム21の上板21aに上方に押し上げる荷重を作用させる。
このとき、第1ブーム21の上板21aを上方に押し上げる荷重は、テコの原理により、吊り荷の重量の数倍から数十倍まで大きくなる。一方、第1ブーム21の先端の下側は、スライドプレート33,34を介して支点として下方に向く荷重を受ける。したがって、第1ブーム21の、第2ブーム22が内部に収容されている範囲Lの部分は、図示の上下方向に伸ばされる荷重を受ける。この結果、第1ブーム21の上板21aは、図4に示すように、幅方向の中央部分21dが上方に突出するように弾性変形する。
第1ブーム21の上板21aの両側部は、上板21aの中央部分21dが上方に突出する弾性変形により、幅方向の中央部分21d側に引っ張られる。ここで、本発明が適用されない従来の伸縮ブーム(スライドプレート31,32が、傾き変形部41を有しない支持部材40に支持されていたり、支持部材40を介さずに第2ブーム22の上板22aの外面に接触して配置されていたりするもの)の場合、第1ブーム21の上板21aの中央部分21dが上方に向けて突出すると、上板21aの両側部も傾く。
そして、上板21aの両側部にはそれぞれ側板21b,21cがそれぞれ連なっているが、上板21aと側板21b,21cとの間の曲げられている角部の角度(例えば、直角の角度)は、上板21aが傾いても維持されるため、上板21aが傾くことによって側板21b.21cも傾く。このとき側板21b,21cは、下方の部分ほど、上板21aの幅方向の中央部分21d側に近づく。つまり、側板21b,21cは下方になるほど第1ブーム21の内側に入り、両側板21b,21c間の幅が狭くなる。
ここで、スライドプレート31,32は、第1ブーム21と第2ブーム22との上下方向の接触だけでなく、幅方向の接触も防止するように上板21aと側板21b,21cとが連なる角部の近くに設けられているため、上述した変形により内側に傾いた側板21b,21cが、スライドプレート31,32の側面31a,32aに接触し、スライドプレート31,32から幅方向の外側に向けた反力を受ける。この反力は、上板21a,と側板21b,21cとの間の角部を押し広げる応力となり、角部の応力を高める。
しかし、本実施形態の伸縮ブーム20は、スライドプレート31,32が、傾き変形部41を有する支持部材40に支持されているため、上板21aの中央部分21dが上方に向けて突出し、上板21aの両側部が傾くと、上板21aの両側部の内面に面接触しているスライドプレート31,32も、その両側部の傾きに倣う姿勢となるように上板21aから荷重を受ける。
そして、支持部材40の傾き変形部41は、上板21aから荷重を受ける上端部43(受け部44)が下端部42よりも幅方向の外側に位置していて、下端部42が第2ブーム22の上板22aに固定されているため、上板21aからスライドプレート31,32を介して入力された荷重は、下端部42回りの曲げモーメントを発生させる。発生した曲げモーメントは、傾き変形部41を、図4に示すように上方に凸となるように撓ませる。
この結果、傾き変形部41の上端部43に載せられたスライドプレート31,32は、上板21aの両側部の内面に倣った姿勢に傾けられる。したがって、上板21aの両側部にそれぞれ連なる側板21b,21cが幅方向の内側に傾いても、スライドプレート31,32の側面31a,32aも側板21b,21cと同じだけ傾くため、側板21b,21cの下側がスライドプレート31,32に近づき難くなる。また、傾き変形部41の撓みによって、スライドプレート31,32が幅方向の外側に変位し、スライドプレート31,32が、上板21aと両側板21b,21cとの間の角部に近づいたとしても、スライドプレート31,32は、上板21aの傾きに倣って傾いているため、スライドプレート31,32が上記角部を押し広げることがない。
これらの作用により、本実施形態の伸縮ブーム20は、本発明が適用されない従来の伸縮ブームに比べて、上記角部の応力が高められるのを防止又は抑制することができる。なお、傾き変形部41の下端部42と上端部43との、幅方向に沿った寸法を長くすることにより撓みの程度を大きくすることができ、一方、傾き変形部41の下端部42と上端部43との、幅方向に沿った寸法を短くすることにより撓みの程度を小さくすることができ、撓みの程度を容易に設定することができる。
なお、上述した実施形態の伸縮ブーム20は、支持部材40が、伸縮ブーム20の軸方向の位置に拘わらず一定の断面形状に形成されているものとして説明したが、本発明に係る伸縮ブームは、この実施形態に限定されるものではなく、支持部材40が、伸縮ブーム20の軸方向の位置によって異なる断面形状に形成されていてもよい。図5は、第2ブーム22の先端側に近い方の端部付近にのみ、底板45と各傾き変形部41とを繋ぐリブ48が形成されている支持部材40を示す斜視図である。
図5に示した支持部材40は、第2ブーム22の先端側に近い方の端部付近と、第2ブーム22の基端側に近い方の端部付近とで、リブ48の分だけ断面形状が異なる。そして、このリブ48が形成されている端部付近での傾き変形部41の撓み量は、リブ48が形成されていない端部付近での傾き変形部41の撓み量よりも小さい。したがって、図5に示した支持部材40を備えた伸縮ブーム20によれば、伸縮ブーム20の軸方向の位置に応じて、スライドプレート31,32の、上板21aの傾きに倣う程度に差異も与えることができる。
上述した実施形態の伸縮ブーム20は、支持部材40として、下端部42が第2ブーム22の上板22aに固定され、上端部43がスライドプレート31,32を載せ、上端部43が下端部42よりも、第2ブーム22の幅方向の外側に位置するように傾斜しているものであるが、本発明に係る伸縮ブームはこの実施形態に限定されない。図6は別の実施形態の支持部材40を示す図3相当の断面を示し、図7は図6に示した実施形態の作用を説明する図4相当の断面図である。
図6に示した別の実施形態の伸縮ブーム20における支持部材40は、傾き変形部41,41が固定されている第2ブーム22の上板22aのうち幅方向の中央部分22dが切り欠かれて開口22eを形成している。支持部材40は、第2ブーム22の開口22eの幅方向の両側にそれぞれ隣接する2つの外側部分22f,22fに固定されている。
傾き変形部41は、支持部材40が第2ブーム22に固定されている2つの外側部分22f,22fの間に形成されている。傾き変形部41は、幅方向において第2ブーム22の開口22eに対応した位置に形成されている。傾き変形部41は、支持部材40の、外側部分22f,22fに固定された部分に比べて幅方向に伸び易く形成されている
傾き変形部41が伸び易くなっている具体的な構造は、外側部分22f,22fに固定された部分46,46に比べて、第2ブーム22の幅方向に向けた応力が集中する断面輪郭形状である。図6に示した例では、上方に向けて三角形状に突出した輪郭形状となっている。これにより、傾き変形部41は、平坦な形状である外側部分22fに固定された部分46よりも、幅方向外側に引っ張られた荷重に対して応力が集中し、幅方向の外側に伸ばされる変形を生じる。
以上のように構成された実施形態の伸縮ブーム20によると、図1に示すように伸縮ブーム20が伸びた状態でフック25に荷物を吊った場合、第1ブーム21の上板21aは、図4に示すように、幅方向の中央部分21dが上方に突出するように弾性変形する。
第1ブーム21は、上板21aの中央部分21dが上方に突出する弾性変形により、上板21aの両側部は幅方向の中央部分21d側に引っ張られて傾く。このとき、スライドプレート31,32は、傾き変形部41を有する支持部材40に支持されているため、上板21aの中央部分21dが上方に向けて突出し、上板21aの両側部が傾くと、上板21aの両側部の内面に面接触しているスライドプレート31,32も、その両側部の傾きに倣う姿勢となるように上板21aから荷重を受ける。
そして、スライドプレート31,32は、第1ブーム21の上板21aから受けた荷重を、第2ブーム22の上板22aに伝える。したがって、第2ブーム22の上板22aも第1ブーム21の上板21aの傾きに倣うように荷重を受ける。ここで、第2ブーム22の上板22aは、中央部分22dに開口22eが形成されているため、上述した荷重を受けて開口22eが開き、開口22eの両側に隣接する外側部分21fは開口22eが形成されていない構造に比べて上板21aの傾きに倣い易い。
さらに、開口22eが開いて外側部分21fが傾くと、外側部分21fに固定された部分46がそれぞれ幅方向の外側に引っ張られるが、その引っ張られる2つの部分(外側部分21fに固定された部分46,46)の間に形成された傾き変形部41は、固定された部分46,46に比べて応力が集中し易いため、引張りの荷重によって、断面輪郭形状の三角形が潰れるように変形して幅方向に伸びる。
この結果、支持部材40に支持されたスライドプレート31,32は、上板21aの両側部の内面に倣った姿勢に傾けられる。したがって、上板21aの両側部にそれぞれ連なる側板21b,21cが幅方向の内側に傾いても、スライドプレート31,32の側面31a,32aも側板21b,21cと同じだけ傾くため、側板21b,21cの下側がスライドプレート31,32に近づき難くなる。また、スライドプレート31,32が、上板21aと両側板21b,21cとの間の角部に近づいたとしても、スライドプレート31,32は、上板21aの傾きに倣って傾いているため、スライドプレート31,32が上記角部を押し広げることがない。
これらの作用により、この実施形態の伸縮ブーム20は、本発明が適用されない従来の伸縮ブームに比べて、上記角部の応力が高められるのを防止又は抑制することができる。なお、傾き変形部41を、応力の集中し易い断面輪郭形状によって形成することにより、簡単な構造で、他の部分46よりも伸び易い構造を実現することができる。
上述した各実施形態の伸縮ブーム20についての説明は、第1ブーム21を本発明における外側ブームの例、第2ブーム22を本発明における内側ブームの例としたものであるが、伸縮ブーム20は、第2ブーム22と第3ブーム23とについても本発明が適用されている。すなわち、伸縮ブーム20は、第2ブーム22が本発明における外側ブームの例、第3ブーム23が本発明における内側ブームの例でもある。
したがって、説明は省略したが、第3ブーム23の基端側における上板に、第2ブーム22の基端側における上板22aに固定された支持部材40と同様の支持部材が固定されていて、第2ブーム22の側板22b,22cが第2ブーム22と第3ブーム23との間に配置されたスライドプレートの側面に接触することによって生じる、上板22aと側板22b,22cとの間の角部を押し広げる応力が発生し難くなり、角部の応力が高められるのを防止又は抑制することができる。
<変形例>
上述した実施形態の伸縮ブーム20は、外側ブームと内側ブームとが重なる範囲(図2においける範囲Lに相当)において、内側ブームに固定された支持部材によって、外側ブームの角部の応力が高められるのを防止又は抑制するものであるが、これに加えて、外側ブームにも、外側ブームの角部の応力が高められるのを防止又は抑制する構造を適用することができる。
すなわち、図3の断面図において、外側ブームに相当する第1ブーム21のうち、ブームの全長を伸ばした状態でスライドプレート31,32が接触する部分に対応した軸方向の位置における上板21aの中央部分21dが、他の部分に比べて、幅方向に伸び易く形成されているものとする。
このような構造の第1ブーム21を併せて備えた伸縮ブーム20によると、図4に示すように第1ブーム21が上方に凸状に弾性変形したとき、その突出する分の全部又は一部は、中央部分21dの弾性範囲での伸びで吸収される。したがって、上板21aの両側部で傾く角度は、従来のものに比べて小さくなる。この結果、上板21aの両側部にそれぞれ連なる側板21b,21cの傾きが従来に比べて小さくなるため、側板21b,21cの下側がスライドプレート31,32に近づき難くなる。
しかも、中央部分21dの伸びによって上板21aの全体の長さが長くなると、スライドプレート31,32の側面31a,32aと側板21b,21cとの間に形成されている隙間が短くなる程度も、従来に比べて小さくなるため、側板21b,21cの全体がスライドプレート31,32に近づき難くなる。これらの作用により、本実施形態の伸縮ブーム20は、上述した支持部材40による効果よりも一層、角部の応力が高められるのを防止又は抑制することができる。
なお、第1ブーム21の上板21aの中央部分21dが他の部分に比べて幅方向に伸び易い構造としては、具体的には、以下の構造を適用することができる。図8は、上板21aの中央部分21dの板厚を他の部分に比べて薄く形成した第1ブーム21を示す、図3相当の横断面図である。伸び易く形成されている上板21aの中央部分21dは、例えば図8に示すように、上板21aにおける中央部分21d以外の他の部分に比べて、板厚が薄く形成されている構造であってもよい。
図9は、上板21aにおける中央部分21dを、他の部分よりヤング率の小さい材質の材料で形成した第1ブーム21を示す、図3相当の横断面図である。伸び易く形成されている上板21aの中央部分21dは、例えば図5に示すように、上板21aにおける中央部分21d以外の他の部分(例えば、高張力鋼(鉄))に比べてヤング率の小さい材質の材料(例えば、アルミ合金など)で形成されている構造であってもよい。
図10,11は、上板21aにおける中央部分21dの断面輪郭形状を、他の部分より応力が集中する断面輪郭形状で形成した第1ブーム21を示す、図3相当の横断面図である。伸び易く形成されている上板21aの中央部分21dは、例えば図10,11に示すように、第1ブーム21の幅方向に向けた応力が集中する断面輪郭形状部分を有する構造であってもよい。ここで、図10に示した中央部分21dの断面輪郭形状部分は、外方に三角形状に突出した形状であり、図11に示した中央部分21dの断面輪郭形状部分は、外方に矩形状に突出した形状である。
なお、伸び易く形成されている上板21aの中央部分21dを、図8に示すように、中央部分21d以外の他の部分に比べて板厚を薄くして実現したものでは、第1ブーム21に異種の材料を使わずに伸び易い部分を形成することができる。つまり、第1ブーム21を単一の材料で形成することができる。
また、伸び易く形成されている上板21aの中央部分21dを、図9に示すように、上板21aにおける中央部分21d以外の他の部分(例えば、高張力鋼(鉄))に比べてヤング率の小さい材質の材料(例えば、アルミ合金など)を適用して実現したものでは、第1ブーム21の上板21aを均一の厚さにするなどの制約があった場合にも、中央部分21dだけを薄くすることなく伸び易く形成することができる。
また、伸び易く形成されている上板21aの中央部分21dを、図10,11に示すように、第1ブーム21の幅方向に向けた応力が集中する断面輪郭形状部分を有する構造で実現したものでは、異種の材料を用いずに(単一の材料で)、かつ上板21aを均一な厚さとする制約があった場合にも、中央部分21dを伸び易く形成することができる。
なお、伸び易く形成されている上板21aの中央部分21dを、例えば方向によって物理的特性が異なる、材料の異方性を利用して実現してもよい。すなわち、第1ブーム21が炭素繊維強化プラスチック(CFRP:carbon-fiber-reinforced plastic)で形成又は補強されている場合、伸び易く形成されている上板21aの中央部分21dを、CFRPの繊維の方向が、第1ブーム21の軸方向に一致するように配置され、中央部分21d以外の他の部分は、CFRPの繊維の方向が第1ブーム21の周方向に一致するように配置されている構成によって、本発明を実施することもできる。炭素繊維強化プラスチックは、繊維の方向の引っ張りには強いものの、繊維の方向と直交する方向への引っ張りには弱いからである。
この場合、異種の材料を用いずに、かつ上板21aを均一な厚さとする制約があり、さらに、応力の集中する凹凸のある断面輪郭形状を形成しない場合にも、中央部分21dだけを伸び易く形成することができる。
なお、伸び易く形成されている上板21aの中央部分21dは、第1ブーム21の長さの全長に亘って形成されていてもよいし、又は上下方向に伸ばされる荷重を受ける、伸縮ブーム20を伸ばした状態で第2ブーム22の後端側が収容されている範囲L(図2参照)の全部または一部にのみ形成されていてもよい。第1ブーム21の長さの全長に亘って伸び易い部分が形成されているものは、長さ方向の一部範囲だけ伸び易い部分が形成されているものに比べて、製造が容易である。特に図10,11に示した断面輪郭形状によって実現したものは、その効果が顕著である。
一方、第1ブーム21の長さの全長に亘って伸び易い部分が形成されているのではなく、長さ方向の一部範囲(例えば、範囲L)だけ伸び易い部分が形成されているものは、全長に亘って伸び易い部分が形成されているものに比べて製造コストを安価に抑えることができる。特に、図9に示した異種の材料によって実現したものは、その効果が顕著である。
20 伸縮ブーム
21 第1ブーム
21a,22a 上板
22 第2ブーム
31,32 スライドプレート
40 支持部材
41 傾き変形部
100 ラフテレーンクレーン
L 範囲

Claims (6)

  1. 筒状に形成された外側ブームと、
    ブームの全長を縮めた状態で前記外側ブームの内側に収容され、ブームの全長を伸ばした状態で前記外側ブームの軸方向に前記外側ブームから突出する内側ブームと、
    前記内側ブームに固定された支持部材に支持され、前記外側ブームの内面と接触したスライドプレートと、を備え、
    前記支持部材は、前記外側ブームの外方への凸状の変形による前記外側ブームの内面の傾きに倣って前記スライドプレートを傾かせる傾き変形部を備えている伸縮ブーム。
  2. 前記傾き変形部は、下端部が前記内側ブームの外面に固定され、上端部が前記スライドプレートを載せ、前記上端部が前記下端部よりも、前記内側ブームの幅方向の外側に位置するように傾斜している請求項1に記載の伸縮ブーム。
  3. 前記内側ブームのうち前記内側ブームの幅方向の中央部分が切り欠かれ、
    前記支持部材は、前記内側ブームの前記中央部分の両側にそれぞれ隣接する外側部分に固定され、
    前記傾き変形部は、前記支持部材が前記内側ブームに固定された2つの前記外側部分の間において前記内側ブームの切り欠かれた前記中央部分に対応して、前記外側部分に固定された部分に比べて前記幅方向に伸び易く形成されている請求項1又は2に記載の伸縮ブーム。
  4. 前記傾き変形部の、前記中央部分に対応する部分は、前記外側部分に固定された部分に比べて、前記内側ブームの幅方向に向けた応力が集中する断面輪郭形状で形成されている請求項3に記載の伸縮ブーム。
  5. 前記外側ブームのうち、ブームの全長を伸ばした状態で前記スライドプレートが接触する部分に対応した軸方向の位置における上板の中央部分が、前記外側ブームの他の部分に比べて、前記外側ブームの軸方向に対して交差する方向に伸び易く形成されている請求項1から4のうちいずれか1項に記載の伸縮ブーム。
  6. 伸び易く形成されている上板の中央部分は、前記外側ブームのうち、ブームを伸ばした状態で前記内側ブームの後端側が収容されている範囲の全部または一部にのみ形成されている請求項5に記載の伸縮ブーム。
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